(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5671185
(24)【登録日】2014年12月26日
(45)【発行日】2015年2月18日
(54)【発明の名称】屋根雪下ろし装置
(51)【国際特許分類】
E04D 15/00 20060101AFI20150129BHJP
【FI】
E04D15/00 X
【請求項の数】5
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2014-225075(P2014-225075)
(22)【出願日】2014年11月5日
【審査請求日】2014年11月5日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】514281821
【氏名又は名称】株式会社ミナタック
(74)【代理人】
【識別番号】100077883
【弁理士】
【氏名又は名称】吉川 勝郎
(72)【発明者】
【氏名】皆川 廣治
【審査官】
南澤 弘明
(56)【参考文献】
【文献】
特開2014−152543(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04D 15/00
E04D 13/076
E04H 9/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
弾性を有する可撓性材料で形成された平面四角形状の枠体の表面にネットを取付け、前記枠体の傾斜した屋根に配置された下方側を軒先側に固定し、枠体の上方側を屋根の棟側に配置し、この枠体の上方側にロープまたはワイヤーを連結し、この下部側を軒先から垂れ下げて屋根に設置した構成をなし、前記ネット上に積雪した状態で、軒先から垂れ下がったワイヤーまたはロープの下端を引くことにより枠体と一体にネットを引き上げて湾曲させてこの上の雪を巻き込みながら軒下に落下させることを特徴とする屋根雪下ろし装置。
【請求項2】
屋根の棟側に配置された枠体の上方側に立上り部を形成し、ここにワイヤーまたはロープを連結したことを特徴とする請求項1記載の屋根雪下ろし装置。
【請求項3】
立上り部の左右両側に滑車またはリングを取付けて、軒先側に固定した枠体の下方側に一端を連結したワイヤーまたはロープを前記滑車またはリングを通して折り返し、他端側を軒先から垂れ下げたことを特徴とする請求項2記載の屋根雪下ろし装置。
【請求項4】
軒先の横方向に沿ってパイプを取付けたことを特徴とする請求項1記載の屋根雪下ろし装置。
【請求項5】
弾性を有する可撓性材料で形成された平面四角形状の枠体の表面にネットを取付け、前記枠体の傾斜した屋根に配置された下方側を軒先側に固定し、枠体の上方側を屋根の棟側に配置し、この枠体の上方側にワイヤーまたはロープを連結し、この下部側を軒先から垂れ下げて、谷屋根の両側の屋根にそれぞれ取付け、左右の枠体をヒンジで可動自在に連結したことを特徴とする屋根雪下ろし装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、屋根雪下ろし装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
豪雪地帯における屋根の雪下ろしは、 人が積雪した屋根に登り、スコップやスノーダンプを用いて軒下に落している。しかしながらこの人力による雪下ろし作業は、重労働である上、勾配のある屋根上での作業となるので落下の危険がある。特に豪雪地帯では高齢者が多く、屋根に登っての雪下ろし作業は困難であった。
【0003】
このため機械を用いた屋根の雪下ろし装置も種々提案されているが、例えば屋根の高い位置から低い位置へ向かう傾斜方向に間隔をあけて配置され、前記傾斜方向に垂直でかつ前記屋根に平行な回転軸を有する一対の端部ローラーと、前記傾斜方向に沿って前記一対の端部ローラーに無端状に巻回されるシート材とを備え、屋根を覆うシート材上の積雪の重量によるシート材の撓みを防止し、積雪から受ける荷重によってシート材を移動させてシート材上の積雪を落下させる雪下ろし装置(特許文献1)が提案されている。
【0004】
しかしながらこのベルトコンベアを複数屋根の上に併設した機械式の雪下ろし装置は、構造が複雑で設備費が高く、屋根に加わる重量も重く、保守作業も面倒な上、屋根の補修や塗装工事などが想定されておらず、シートの上に積もった雪が不意に落下する危険がある。
【0005】
このため簡易な装置として、屋根の上から軒下の地面近くまでシートを垂らし、シートを手で引き下げてシートの上に積った雪を落下させ、この後シートの上部に連結したロープを引いてシートを屋根の上に戻す除雪装置(特許文献2)も提案されている。しかしながらこの除雪装置は安価であるが、シートの上に積もった雪が不意に落下する危険がある。またシートは地面近くまで垂れ下がって窓が塞がれているので室内が暗く、春になったら解体する必要があり実用的ではない。
【0006】
このため現状では、依然として危険をおかしながらも屋根に登り、スコップやスノーダンプを用いて人力による雪下ろし作業が行われており、高齢者や女性でも簡単で安全に雪下ろしできる装置の開発が要望されていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2014−190053号公報
【特許文献2】特開2010−190026号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は上記問題を改善し、構造が簡単でどんな形状の屋根にも設置が可能な上、設備費も安価で耐久性に優れ、屋根に登らずに高齢者や女性でも簡単に雪下ろし作業を効率良く行なえ、しかも雪を保持することにより不意の落雪を防止することができると共に、保守作業も容易で、通年設置が可能な屋根雪下ろし装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の請求項1記載の屋根雪下ろし装置は、弾性を有する可撓性材料で形成された平面四角形状の枠体の表面にネットを取付け、前記枠体の傾斜した屋根に配置された下方側を軒先側に固定し、枠体の上方側を屋根の棟側に配置し、この枠体の上方側にワイヤーまたはロープを連結し、この下部側を軒先から垂れ下げて屋根に設置した構成をなし、前記ネット上に積雪した状態で、軒先から垂れ下がったワイヤーまたはロープの下端を引くことにより枠体と一体にネットを引き上げて湾曲させてこの上の雪を巻き込みながら軒下に落下させることを特徴とするものである。
【0010】
本発明の請求項2記載の屋根雪下ろし装置は、請求項1において、屋根の棟側に配置された枠体の上方側に立上り部を形成し、ここにワイヤーまたはロープを連結したことを特徴とするものである。
【0011】
本発明の請求項3記載の屋根雪下ろし装置は、請求項2において、立上り部の左右両側に滑車またはリングを取付けて、軒先側に固定した枠体の下方側に一端を連結したワイヤーまたはロープを前記滑車またはリングを通して折り返し、他端側を軒先から垂れ下げたことを特徴とするものである。
【0012】
本発明の請求項4記載の屋根雪下ろし装置は、請求項1において、軒先の横方向に沿ってパイプを取付けたことを特徴とするものである。
【0013】
本発明の請求項5記載の屋根雪下ろし装置は、弾性を有する可撓性材料で形成された平面四角形状の枠体の表面にネットを取付け、前記枠体の傾斜した屋根に配置された下方側を軒先側に固定し、枠体の上方側を屋根の棟側に配置し、この枠体の上方側にワイヤーまたはロープを連結し、この下部側を軒先から垂れ下げて、谷屋根の両側の屋根にそれぞれ取付け、左右の枠体をヒンジで可動自在に連結したことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る請求項1記載の屋根雪下ろし装置によれば、屋根の上に複数併設し、ワイヤーやロープを引くだけで上方側が湾曲して、積もった雪を雪だるま状に巻き込みながら転がして軒先側に移動させ、ここから塊となって地上に落下するので、高齢者や女性でも、 安全に且つ短時間で雪下ろしすることができる。またワイヤーやロープを離すと枠体が弾性を有する可撓性材料で形成されているので、その弾性により平面状に復帰する。
【0015】
また積もった雪の底部がネットの編み目に食い込んでいるので、雪止め作用があり、不意に屋根から落下するのを防止できる。更に屋根雪下ろし装置は構造が簡単で且つ軽量であるので、屋根に負担が掛からず通年設置が可能であり、またワイヤーやロープを引っ張って屋根雪下ろし装置を持ち上げて屋根から離すことができるので屋根の補修や塗装も容易に行なうことができる。
【0016】
また請求項2記載の屋根雪下ろし装置によれば、枠体の先端に立上り部が形成され、ここにワイヤーやロープが連結され、屋根の傾斜も利用しているので、 枠体を湾曲させる時の初動の力が少なくて済み、力のない高齢者や女性でも、 短時間で効率良く雪下ろしすることができる。
【0017】
また請求項3記載の屋根雪下ろし装置によれば、立上り部の左右両側に滑車またはリングを取付けて、軒先側に固定した枠体の下方側に一端を連結したワイヤーやロープを前記滑車またはリングを通して折り返し、他端側を軒先から垂れ下げたので、ワイヤーやロープを引くと立上り部が引き上げられて枠体の上方側が湾曲して、雪を雪だるま状に巻き込みながら転がして軒先側に移動させ、ここから地上に塊を落下させる。この上方側が湾曲する時に、左右のワイヤーやロープも上昇するのでこの上に積もった雪を左右に切って分離し、この間の雪が更に落下し易くなる。更に滑車またはリングは動滑車として作用するのでワイヤーやロープを引く力が半分になる。
【0018】
また請求項4記載の屋根雪下ろし装置によれば、軒先に沿ってパイプが取付けられているので、ネットや雨樋の損傷を防止しながらワイヤーやロープを、この上を滑らせて滑らかに引くことができる。
【0019】
また請求項5記載の屋根雪下ろし装置によれば、2枚の屋根雪下ろし装置を併設し、その対向する枠体の縦方向側面の板材をヒンジで開閉自在に連結したもので、最も雪が溜る谷屋根に取付けて、この上に雪が溜ったら、ワイヤーやロープを引くと、上方側が湾曲して雪を効率よく落下させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下本発明の実施の一形態を
図1ないし
図5を参照して詳細に説明する。図において1は屋根雪下ろし装置を示すもので、塩化ビニールなどの弾性を有する可撓性材料で形成された板材2を縦横に組合せて平面長方形状の枠体3を形成し、この上にネット4を取付け、この枠体3の屋根の棟側に配置される上方側(
図1の左側)に、立上り部5を形成して、この両側にワイヤー6をそれぞれ連結し、その下方で1本にしてワイヤー6の屋根10の軒先12側(
図1の右側)に配置される他端にリング状の取っ手7を取付けたものである。
【0021】
前記ネット4の編み目の大きさは例えば10〜50mmが好ましく、また枠体3の幅は1〜2m、長さは
図3に示すように傾斜した屋根10の棟11から軒先12までの長さに形成する。この場合、編み目の大きさが10mm未満では雪止め効果が少なく、また50mmを超えると雪が編み目を通過して巻き込み効果が少ない。この屋根雪下ろし装置1の下方側を屋根10の軒先12にビスで固定し、棟11の上方側はフリーな状態にしておく。また軒先12の横方向に沿ってパイプ13が取付けられているので、ワイヤー6はパイプ13の上に接触してネット4と雨樋17を跨ぐように垂れ下る。
【0022】
上記構成の屋根雪下ろし装置は、
図3に示すようにワイヤー6を引くと、フリーな状態の立上り部5が引き上げられて弾性を有する可撓性材料で形成された枠体3が湾曲して屋根10から離れていく。またワイヤー6を離すと、弾性により平面状に復帰して屋根10の上に敷いた状態となる。
【0023】
この状態で、冬になって
図4に示すように屋根雪下ろし装置1のネット4の上に雪14が積もるが、雪14の底部がネット4の編み目に食い込んでいるので、雪止め作用があり、不意に屋根10から落下するのを防止できる。また30〜50cmの積雪になったら、ワイヤー6の軒先12に垂れ下がった先端の取っ手7に引下げフック16を引っ掛けて下方に引く。
【0024】
屋根雪下ろし装置1は先端に取付けたワイヤー6が引かれると、
図5に示すようにフリーな状態の立上り部5が引き上げられて枠体3の上方側が湾曲して、雪14を雪だるま状に巻き込みながらネット4の上を転がって軒先12側に移動してここから地上に塊となって落下する。ワイヤー6は軒先12から離れた所で引くことができるので軒先12から落下する雪14の塊に対して安全である。
【0025】
このようにして屋根10に併設した複数の屋根雪下ろし装置1のワイヤー6を順次引くことにより広い面積の雪下ろしを簡単に行なうことができる。傾斜が10度で面積が20平方メートルの屋根10に3個の屋根雪下ろし装置1を並設した状態で、積雪が50cmになった時に屋根雪下ろし装置1を順次作動させると3回のワイヤー引き込み作業で、屋根10の雪下ろしを約15分程度で完了することができる。またワイヤー6を離すと枠体3が弾性を有する可撓性材料で形成されているので、その弾性により平面状に復帰する。また軒先12に沿ってパイプ13が取付けられているので、ネット4や雨樋17の損傷を防止しながらワイヤー6はこの上を滑らかに引くことができる。
【0026】
また屋根雪下ろし装置1の先端には立上り部5が形成され、ここにワイヤー6が連結され、屋根10の傾斜も利用しているので、 初動の力が少なくて済み、高齢者や女性でも、 安全に且つ短時間で雪下ろしすることができる。また、積雪が30cm程度になった時点でこまめに雪下ろし作業を行なえば、一度に大量の落雪にならず雪片付けも容易で、特に隣家との境界の雪片付けが容易である。
【0027】
また屋根雪下ろし装置1は構造が簡単で且つ軽量であるので、屋根10に負担が掛からず通年設置が可能であり、またワイヤー6を引っ張って屋根雪下ろし装置1を持ち上げて屋根10から離すことができるので屋根10の補修や塗装も容易に行なうことができる。また屋根10の塗装が例えば茶色の場合、枠体3やネット4も茶色に着色すれば屋根10の景観を損なうことがない。
【0028】
また上記説明では引下げフック16を手に持って手動でワイヤー6を引っ張る場合について説明したが、手動や電動のウインチを用いてワイヤー6を引っ張っても良い。
【0029】
図6ないし
図8は本発明の他の実施の形態を示すもので、立上り部5の左右に滑車18を取付け、ワイヤー6a、6bの先端を軒先12側の枠体3の左右に固定し、中間を前記滑車18を通して折り返し、その下方で1本にしてワイヤー6の軒先12側にリング状の取っ手7を取付けたものである。
【0030】
また滑車18の下方のワイヤー6には巻き込み防止ストッパー19が設けられ、これが滑車18に達すると、軒先12側のワイヤー6a、6bの先端と滑車18との間の長さがこれ以上短くならないようになっている。また屋根雪下ろし装置1の縦方向の板材2の軒先12側は、
図8に示すようにネット4を貫通して逆L字形の押え金具20で固定されて屋根10に密着している。
【0031】
上記構成の屋根雪下ろし装置1は
図9に示すようにワイヤー6を引いていくと滑車18を取付けた立上り部5が引き上げられて枠体3の上方側が湾曲して、雪14を雪だるま状に巻き込みながらネット4の上を転がって軒先12側に移動し、ここから地上に落下させる。この上方側が湾曲する時、左右のワイヤー6a、6bも上昇して、この上に積もった雪14を左右に切って分離するので、この間の雪14が更に落下し易くなる。
【0032】
また左右のワイヤー6a、6bには巻き込み防止ストッパー19が設けられているので、
図9に示すようにこれが滑車18に達するとこれ以上送られず、滑車18と軒先12側の固定部との間の距離が一定となると共に、押え金具20で軒先12側が押えられているので、屋根雪下ろし装置1は上方側が円弧状に湾曲した状態を維持しながら雪14を巻き込んで下方に移動させるので効率よく軒下に落下させることができる。つまり巻き込み防止ストッパー19と押え金具20がないと仮想線で示すように屋根雪下ろし装置1が丸まって雪14を包み込み、雪14が残留して落下しないことがある。更に立上り部5に取付けた滑車18は立上り部5側に荷重が加わるため動滑車として作用し、ワイヤー6を引く長さは倍になるがワイヤー6を引く力が半分で済む。
【0033】
図10は本発明の他の実施の形態を示すもので、枠体3を構成する縦方向の板材2の軒先12側を分離して、ここをヒンジ21で回動自在に連結したものである。これは屋根10の補修や塗装する場合、ヒンジ21の部分で屋根雪下ろし装置1の上部側を折り曲げたりヒンジ21を取外すことにより屋根10が露出して作業が容易となる、
【0034】
図11は本発明の異なる他の実施の形態を示すもので、最も雪14が溜る谷屋根10に取付けたものである。これは2枚の屋根雪下ろし装置1を併設し、その対向する枠体3の縦方向側面の板材2をヒンジ21で開閉自在に連結したものである。この屋根雪下ろし装置1はこの上に雪14が溜ったら、取っ手7を両手で持って両方のワイヤー6を引くと、前述と同様に上方側が湾曲して雪14を効率よく落下させることができる。
【0035】
また枠体3の形状は平面正方形状でも良い。なお本発明の屋根雪下ろし装置1はトタン屋根や瓦屋根だけではなくカーポー卜の屋根やソーラーパネル上にも設置が可能である。特に大量の雪14の塊が一度に遠くまで落下するソーラーパネルの雪止めには効果的である。また滑車18の代わりにワイヤー6が通るリングを取付けても良い。また上記説明ではワイヤー6を用いた場合について示したが、本発明はこれに限らずロープを用いても良い。また立上り部5は枠体3を構成する縦方向の板材2を上方に折り曲げて一体に形成しても良い。また使用しない時に軒先12に垂れ下がった取っ手7が風で揺れて衝突音が発生しないように振れ止めフックに掛けておく。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【
図1】本発明の実施の一形態による屋根雪下ろし装置の平面図である。
【
図2】
図1に示す屋根雪下ろし装置の側面図である。
【
図3】
図1に示す屋根雪下ろし装置を屋根の上に3枚並設した状態を示す斜視図である。
【
図4】屋根の上に設置した屋根雪下ろし装置に積雪した状態を示す側面図である。
【
図5】
図4の屋根雪下ろし装置に積雪した雪を、ワイヤーを引っ張って雪下ろししている状態を示す側面図である。
【
図6】本発明の他の実施の形態による屋根雪下ろし装置の平面図である。
【
図7】
図6に示す屋根雪下ろし装置の側面図である。
【
図8】
図6に示す屋根雪下ろし装置を屋根の上に3枚並設した状態を示す斜視図である。
【
図9】屋根雪下ろし装置に積雪した雪を、ワイヤーを引っ張って雪下ろししている状態を示す側面図である。
【
図10】本発明の他の実施の形態による屋根雪下ろし装置の側面図である。
【
図11】本発明の異なる他の実施の形態による谷屋根に屋根雪下ろし装置を設置した状態を示す正面図である。
【符号の説明】
【0037】
1 屋根雪下ろし装置
2 板材
3 枠体
4 ネット
5 立上り部
6 ワイヤー
7 取っ手
10 屋根
11 棟
12 軒先
13 パイプ
14 雪
15 パイプ
16 引下げフック
17 雨樋
18 滑車
19 巻き込み防止ストッパー
20 押え金具
21 ヒンジ
【要約】
【課題】構造が簡単でどんな形状の屋根にも設置が可能な上、設備費も安価で耐久性に優れ、屋根に登らずに高齢者や女性でも簡単に雪下ろし作業を効率良く行なえ、しかも雪を保持することにより不意の落雪を防止することができる屋根雪下ろし装置を提供するものである。
【解決手段】弾性を有する可撓性材料で形成された平面四角形状の枠体3の表面にネット4を取付け、傾斜した屋根10に配置された前記枠体3の下方側を軒先12側に固定し、枠体3の上方側を棟11側に配置し、この枠体3の上方側にワイヤー6を連結し、この下部側を軒先2から垂れ下げて屋根10に設置した構成をなし、ネット4上に積雪した状態で、ワイヤー6の下端を引くことにより枠体3と一体にネット4を引き上げて湾曲させ、この上の雪14を巻き込みながら落下させるものである。
【選択図】
図3