(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
各アニメーションは、アニメーション表現、値、および変換装置のうちの1つ以上を含み、各アニメーション表現は、プロセス制御プラントの物理的または論理的装置からアクセスされたデータを含む、請求項2に記載のグラフィック編集装置。
前記第2のセクション内に表示される各フィルタされたユーザが設定可能なプロパティは、値、変換装置、ユーザ設定のアニメーションプロパティ、変更されたデフォルトプロパティ値、デフォルトプロパティ値、及び、前記プロパティがそのデフォルト設定から変化したこと又は前記プロパティがそのデフォルト設定から変化していないことを示すことの少なくとも1つを有するプロパティのみを含む、請求項2に記載のグラフィック編集装置。
プロセス制御プラント操作者ワークステーションと前記第2のセクションとの間にインターフェースをさらに備え、前記インターフェースは、前記1つ以上のユーザが設定可能なプロパティの前記階層的な表示を前記プロセス制御プラント操作者ワークステーションに通信させるように構成される、請求項1〜請求項9の何れか1項に記載のグラフィック編集装置。
プロセス制御プラントの操作者ディスプレイ内のプロセス制御プラントエンティティのグラフィック表示のために、アニメーションまたはイベントを構成する方法であって、
アニメーション表示エディタのダイアグラム表示内に、前記プロセス制御プラント内の物理的または論理的エンティティの視覚表示を含む選択したグラフィックアイテムと、前記アニメーションまたは前記イベントのうちの1つ以上のための1つ以上のユーザが設定可能なプロパティを有する1つ以上のサブエレメントとを表示するステップと、
前記選択したグラフィックアイテムを前記ダイアグラム表示内に同時に表示している間に、前記アニメーション表示エディタのアニメーション枠内に、前記選択したグラフィックアイテムの前記1つ以上のユーザが設定可能なプロパティを、少なくとも1つ以上のユーザが設定可能な機能に応じて、表示するステップと、
構成タスクの完了を容易にするために、前記アニメーション枠内の前記表示されたユーザが設定可能なプロパティを配列するステップと、
を含み、
前記少なくとも1つ以上のユーザが選択可能な機能は、
前記1つ以上のユーザが設定可能なプロパティをソートし、選択したソート順序で前記アニメーション枠内に前記プロパティを表示し、かつ
前記1つ以上のユーザが設定可能なプロパティをフィルタし、前記グラフィックアイテムに関連する前記プロパティの総数よりも少なく、前記アニメーション枠内に表示する、ように構成される方法。
前記1つ以上のユーザが設定可能なプロパティは、イベントのハンドラスクリプト、アニメーション表現、アニメーション値、アニメーション変換装置、およびプロパティ値のうちの1つ以上を含む、請求項11に記載の方法。
前記アニメーション枠内に前記表示されたユーザが設定可能なプロパティを配列するステップは、前記構成タスクに関連する1つ以上のユーザが設定可能なプロパティを表示するために、1つ以上の機能を開始するステップを含む、請求項12に記載の方法。
前記1つ以上の機能は、前記構成タスクの完了を容易にするために、前記アニメーション枠内に表示される前記ユーザが設定可能なプロパティをソートするステップまたはフィルタするステップのうちの1つ以上を含む、請求項13に記載の方法。
前記アニメーション枠内に表示される各フィルタされたユーザが設定可能なプロパティは、値、変換装置、変更されたデフォルトプロパティ値、及びデフォルトプロパティ値の少なくとも1つを有するプロパティのみを含む、請求項14に記載の方法。
前記ユーザが設定可能なプロパティは、イベントのハンドラスクリプト、アニメーション値、アニメーション表現、またはアニメーション変換装置のうちの1つ以上を含む、請求項11〜請求項16の何れか1項に記載の方法。
前記構成タスクの完了は、前記イベントのハンドラスクリプトを編集するステップ、アニメーション値を編集するステップ、アニメーション表現を編集するステップ、またはアニメーション変換装置を編集するステップのうちの1つ以上を含む、請求項11〜請求項17の何れか1項に記載の方法。
前記アニメーション枠内に表示される各ユーザが設定可能なプロパティは、前記プロパティがそのデフォルト設定から変更されている、または前記プロパティがそのデフォルト設定から変更されていないかのいずれかの指標を含む、請求項11〜請求項19の何れか1項に記載の方法。
プロセス制御プラントの操作者ワークステーションにおいて表示されるグラフィックアイテムのアニメーションおよびイベントプロパティを構成するための構成モジュールを含む、ディスプレイとグラフィックエディタとを含む、コンピュータシステムであって、前記構成モジュールは、
グラフィックアイテムエディタのダイアグラム表示内に、選択したグラフィックアイテムを表示し、前記選択したグラフィックアイテムは、前記プロセス制御プラント内の物理的または論理的エンティティの視覚表示と、1つ以上のユーザが設定可能なプロパティを有する1つ以上のサブエレメントとを含み、
前記選択したグラフィックアイテムを前記ダイアグラム表示内に同時に表示している間に、前記グラフィックエディタのアニメーション枠内に、前記選択したグラフィックアイテムの前記1つ以上のユーザが設定可能なプロパティを、少なくとも1つ以上のユーザが設定可能な機能に応じて、表示するステップであって、前記少なくとも1つ以上のユーザが選択可能な機能は、
前記1つ以上のユーザが設定可能なプロパティをソートし、選択したソート順序で前記アニメーション枠内に前記プロパティを表示し、
前記1つ以上のユーザが設定可能なプロパティをフィルタし、前記グラフィックアイテムに関連する前記プロパティの総数よりも少なく、前記アニメーション枠内に表示し、
グラフィックアイテム構成タスクの完了を容易にするために、前記アニメーション枠内に前記表示されるユーザが設定可能なプロパティを配列し、かつ
前記構成されたグラフィックアイテムを記憶する、
ように構成され、
前記1つ以上のユーザが設定可能なプロパティは、イベントのハンドラスクリプト、アニメーション表現、アニメーション値、アニメーション変換装置、およびプロパティ値のうちの1つ以上を含む、
コンピュータシステム。
前記構成モジュールは、前記グラフィックアイテム構成タスクに関連する1つ以上のユーザが設定可能なプロパティを表示するために、1つ以上の機能を開始するようにさらに構成される、請求項21に記載のコンピュータシステム。
前記構成モジュールは、前記グラフィックアイテム構成タスクの完了を容易にするために、前記アニメーション枠内に表示される前記ユーザが設定可能なプロパティをソートおよびフィルタするようにさらに構成される、請求項21又は請求項22に記載のコンピュータシステム。
前記アニメーション枠内に表示される各フィルタされたユーザが設定可能なプロパティは、アニメーション表現、変換装置、変更されたデフォルトプロパティ値、及びデフォルトプロパティ値を有するプロパティのみを含む、請求項23に記載のコンピュータシステム。
前記アニメーション枠内に表示される各ユーザが設定可能なプロパティは、前記プロパティがそのデフォルト設定から変更されているか、または前記プロパティがそのデフォルト設定から変更されていないかのいずれかの指標を含む、請求項21〜請求項26の何れか1項に記載のコンピュータシステム。
【背景技術】
【0002】
化学、石油化学または他のプロセスにおいて使用されるような分散処理制御システムは、典型的に、アナログバス、デジタルバス、またはアナログとデジタルバスの組み合わせを経由して、1つ以上のフィールドデバイスに通信可能に連結された1つ以上のプロセスコントローラを含む。フィールドデバイスは、例えば、バルブ、バルブポジショナ、スイッチおよびトランスミッタ(例えば、温度、圧力、レベルや流量センサなど)であり得、これらはプロセス環境内に配置され、バルブの開閉、プロセスパラメータの測定等のプロセス機能を実施する。FOUNDATION(商標)Fieldbusプロトコルのような周知のFieldbusプロトコルに準拠するフィールドデバイス等のスマートフィールドデバイスも、制御計算、警告機能、およびコントローラ内に通常実装される他の制御機能を実施することができる。プロセスコントローラは、これも典型的にはプラント環境内に配置され、フィールドデバイスにより行われたプロセス測定および/またはフィールドデバイスに関する他の情報を示す信号を受信して、例えば、プロセス制御決定を行う、受信した情報に基づいて制御信号を生成し、かつHARTおよびFieldbusフィールドデバイス等のフィールドデバイスにおいて実行される制御モジュールまたはブロックと調整する、様々な制御モジュールを稼動するコントローラアプリケーションを実行する。コントローラ内の制御モジュールは、通信回線を通じて制御信号をフィールドデバイスに送信することにより、プロセスの動作を制御する。
【0003】
フィールドデバイスおよびコントローラからの情報は、通常、データハイウェイを通じて、典型的に苛酷なプラント環境から遠隔の制御室または他の場所に配置された、操作者ワークステーション、パーソナルコンピュータ、データヒストリアン、レポートジェネレータ、集中データベース等の1つ以上の他のハードウェアデバイスに提供される。これらのハードウェアデバイスは、例えば、操作者が、プロセス制御ルーチンの設定を変更する、コントローラまたはフィールドデバイス内の制御モジュールの動作を修正する、プロセスの現在の状態を表示する、フィールドデバイスおよびコントローラにより生成された警告を表示する、担当者の訓練またはプロセス制御ソフトウェアのテストの目的でプロセスの動作をシミュレーションする、構成データベースを保存および更新する等のプロセスに関する機能を実施することを可能にし得る、アプリケーションを稼動する。
【0004】
例えば、Emerson Process Managementが販売するDeltaV(商標)制御システムは、プロセスプラント内の多様な場所に配置された様々なデバイス内に格納され、これらにより実行される複数のアプリケーションを含む。構成アプリケーションは、1台以上の操作者ワークステーション内に常駐し、ユーザが、プロセス制御モジュールを作成または変更すること、およびデータハイウェイを経由してこれらのプロセス制御モジュールを専用分散コントローラにダウンロードすることを可能にする。典型的に、これらの制御モジュールは、通信可能に相互接続された機能ブロックから構成され、機能ブロックは、オブジェクト指向プログラミングプロトコルのオブジェクトで、これに対する入力に基づいて制御スキーム内で機能を実施し、制御スキーム内の他の機能ブロックに出力を提供する。また、構成アプリケーションは、設計者が、表示アプリケーションにより使用され、操作者にデータを表示する操作者インターフェースまたはヒューマンマシンインターフェース(HMI)を作成または変更すること、および操作者が、プロセス制御ルーチン内の設定ポイント等の設定を変更することも可能にし得る。各専用コントローラ、および場合によっては、フィールドデバイスは、そこに割り当てられ、ダウンロードされた制御モジュールを稼動するコントローラアプリケーションを格納および実行して、実際のプロセス制御機能を実装する。表示アプリケーションは、1台以上の操作者ワークステーション上で稼動され得、データハイウェイを経由してコントローラアプリケーションからデータを受信し、このデータをユーザインターフェースを使用してプロセス制御システム設計者、操作者、またはユーザに表示し、操作者の表示、エンジニアの表示、技術者の表示等のいくつかの様々な表示のうちのいずれかを提供することができる。データヒストリアンアプリケーションは、典型的に、データハイウェイを通じて提供されるデータの一部または全てを収集および格納するデータヒストリアンデバイスに格納およびこれにより実行されるが、一方で、構成データベースアプリケーションは、データハイウェイに付属されたまたさらなるコンピュータ内で稼動して、現在のプロセス制御ルーチン構成およびこれに関連するデータを格納することができる。代替として、構成データベースは、構成アプリケーションと同一のワークステーションに配置されてもよい。
【0005】
プロセス制御環境において使用される制御およびサポートアプリケーションの数および種類が増加するにつれて、ユーザがこれらのアプリケーションを効果的に構成および使用することを可能にする様々なグラフィックディスプレイアプリケーションが提供されてきた。例えば、グラフィックディスプレイアプリケーションは、構成エンジニアがプロセスプラント内の制御デバイスにダウンロードされる制御プログラムをグラフィック的に作成することを可能にする制御構成アプリケーションをサポートするために使用されてきた。これに加えて、グラフィックディスプレイアプリケーションは、制御操作者がプロセスプラントの現在の機能またはプロセスプラントの領域を表示することを可能にし、保守担当者がプロセスプラント内のハードウェアデバイスの状態を表示することを可能にし、プロセスプラントのシミュレーションを可能にする、等のために使用されてきた。
【0006】
グラフィックディスプレイアプリケーションによりサポートされるプロセス制御構成アプリケーションの中には、現在、プロセスプラントの制御ストラテジを作成するために使用される、機能ブロックテンプレートオブジェクト、および一部の場合には制御モジュールテンプレートオブジェクト等、テンプレートオブジェクトのライブラリを含むものがある。テンプレートオブジェクトは、オブジェクトの視覚的外観およびアニメーションに関連する、これらに関連するデフォルトの特性、設定および方法を有する。グラフィック構成アプリケーションを使用して、エンジニアは、これらのテンプレートオブジェクトを選択し、基本的には、選択したテンプレートオブジェクトのコピーを構成画面に配置して制御モジュールを開発することができる。テンプレートオブジェクトは、1つ以上のサブエレメントまたはテンプレートオブジェクトのプリミティブも含むことができる。例えば、炉のテンプレートオブジェクトは、サブエレメントとして、バルブ、バルブ接続金具、および多様なテキスト領域を含むことができる。テンプレートオブジェクトを選択して構成画面に配置するプロセスの間、エンジニアは、これらのオブジェクトの入力と出力を相互接続し、これらのデフォルトパラメータ、名前、タグおよび他のプロパティを変更して、プロセスプラントの特定の使用のための特定の制御モジュールを作成する。このような制御モジュールを1つ以上作成した後、エンジニアは、制御モジュールをインスタンス化して、プロセスプラントの動作中に実行するために、適切なコントローラおよびフィールドデバイスにダウンロードすることができる。
【0007】
その後、エンジニアは、異なるグラフィックディスプレイ作成アプリケーションを使用して、ディスプレイ作成アプリケーションでディスプレイオブジェクトを選択および構築することにより、プロセスプラント内の操作者、保守担当者等のために1つ以上のディスプレイを作成およびアニメーション化することができる。これらのディスプレイは、典型的に、ワークステーションの1台以上にシステム全体ベースで実装され、プラント内の制御システムまたはデバイスの作動状態に関して、事前設定されたディスプレイを操作者または保守担当者に提供する。これらのディスプレイは、概して、プロセスプラント内のコントローラまたはデバイスにより生成された警告を受信および表示する警告ディスプレイ、プロセスプラント内のコントローラおよび他のデバイスの動作状態を示す制御ディスプレイ、プロセスプラント内のデバイスの機能状態を示す保守ディスプレイ等の形式を取る。しかしながら、これらのディスプレイは、概して、周知の様態で、プロセス制御モジュールまたはプロセスプラント内のデバイスから受信した情報またはデータを表示するように事前設定される。一部のシステムにおいては、ディスプレイは、物理的または論理的エレメントを表し、かつ、物理的または論理的エレメントに関するデータを受信するように物理的または論理的エレメントに通信可能に連結される、グラフィック表示により作成される。
【0008】
このように、制御構成アプリケーションに類似して、ディスプレイ作成アプリケーションは、タンク、バルブ、センサ、スライドバーのような操作者制御ボタン、オン/オフスイッチ等、任意の所望の構成で画面上に配置される、操作者ディスプレイ、保守ディスプレイ等を作成することができる、テンプレートのグラフィックディスプレイアイテムを有することができる。テンプレートのグラフィックディスプレイアイテムは、しばしば、グラフィックアイテムを作成する無数のネストされたサブエレメントを含む。例えば、タンクテンプレートのグラフィックディスプレイはポンプを含み、そのポンプは、楕円、矩形、直線、または他のアイテム等の無数のサブエレメントを含むことができる。画面上に配置されると、個別のグラフィックアイテムは、プロセスプラントの内部構造の何らかの情報またはディスプレイをユーザに提供する様態で画面上で相互接続され得る。グラフィックディスプレイをアニメーション化するには、ディスプレイ作成者は、グラフィックアイテムとプロセスプラント内の関連データソースとの間の通信リンクを指定することにより、センサにより測定されたデータまたはバルブ位置の指標等、プロセスプラント内で生成されたデータにグラフィックアイテムの各々を手動で連結することが必要である。ユーザは、入出力表示範囲を管理するために、値、スタイル、およびアニメーション表現等の1つ以上のアニメーションパラメータを構成してもよい(例えば、プロセス制御プラント内のタンクエレメントを視覚的に表示する矩形に対する塗りつぶしの割合、プラント内のバーナー設定を視覚的に表示するアニメーションに対するフレーム長さ等)。ユーザはまた、イベントのハンドラスクリプトを構成してもよい。例えば、イベントは、マウスクリックまたはポインタ移動を含んでもよく、関連するハンドラスクリプトは、そのイベントのために構成されるグラフィックアイテムが現在表示されている一方で、そのイベントが発生する場合、ディスプレイがどのように変更されるべきか、または変更されないべきかを決定してもよい(つまり、関連するイベントを「ハンドリングする」)。例えば、ユーザが短時間グラフィックアイテムの上にマウスまたは他のポインタを置く、「マウスホバー」イベントは、グラフィックアイテムに関するさらなる情報を表示するか、またはグラフィックアイテムを変更するように、そのイベントに関連するイベントのハンドラスクリプトをトリガしてもよい。一実施形態において、「マウスホバー」イベントのハンドラスクリプトは、ユーザがアイテム上にポインタを置く実行時に、グラフィックアイテムに関連するリアルタイムプロセスパラメータを表示するように、構成時の間に構成されてもよい。次いで、アニメーションおよびイベントに関連するグラフィックアイテムは、例えば、タンクの量が半分であることを図示するように、流量センサにより測定された流量を図示するように、実行時ユーザイベントに応答する、または実行時ユーザイベントを「ハンドリングする」ように、関連するプロセス制御プラントおよびシステムエレメントならびにユーザイベントから通信されるデータに応答して変更されてもよい。
【0009】
制御構成アプリケーション内の制御テンプレートオブジェクトおよびディスプレイ作成アプリケーション内のディスプレイアイテムは、コピーすることができ、多くの異なる制御モジュールおよびグラフィックディスプレイの作成に使用することができるため、便利であるが、デフォルトアニメーションまたはイベントのハンドラスクリプトを、プロセスプラント内の異なる機器に対して同一の制御モジュールおよびグラフィックディスプレイの多くと関連付ける必要性がある場合が多い。例えば、多数の中型から大型のプロセスプラントは、同一の基本的な汎用制御モジュールおよびディスプレイを使用して、制御および表示され得る同一または類似の機器の無数のインスタンスを有する。さらに、ユーザまたは構成エンジニアは、グラフィックアイテムに関連するデフォルト構成を再構成することにより、プロセス制御プラントおよびシステムのより正確な、または現実的な表示を作成してもよい。これらの無数の制御モジュールおよびディスプレイをアニメーション化するには、しかしながら、汎用の制御モジュールまたはディスプレイモジュールを作成およびアニメーション化してから、この汎用の制御またはディスプレイモジュールを、適用可能な様々な各々の機器にコピーされる。プロセス制御およびシミュレーションシステムのシステムレベルでグラフィックディスプレイエディタおよびグラフィックディスプレイエレメントを統合および使用するための一部の一般的な技術は、2006年8月22日出願の米国特許出願第10/590,574号、名称「GRAPHICAL ITEM WITH MULTIPLE VISUALIZATIONS IN A PROCESS CONTROL ENVIRONMENT」(特許文献1)に説明され得、この開示全体を参照により本明細書に組み入れる。これらの技術は、概して、プラント構成、制御、保守およびシミュレーションに関連する多様な操作におけるグラフィックアイテムの作成、アニメーション、および使用を可能にする。グラフィックアイテムは、プロセス制御システム内の任意のプロセス、シミュレーションまたはタスクのために再使用可能および再構成可能である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1は、例示的なプロセスプラント10を示し、ここでシステムレベルのグラフィックサポートがプラント10の多様な機能領域に提供される。典型的に、プロセスプラント10は、1つ以上のコントローラ12を有する分散処理制御システムを含み、その各々は、例えば、Fieldbusインターフェース、Profibusインターフェース、HARTインターフェース、標準4〜20mAインターフェース等であり得る、入力/出力(I/O)デバイスまたはカード18を経由して1つ以上のフィールドデバイス14および16に接続される。コントローラ12は、例えば、イーサネット(登録商標)リンクであり得るデータハイウェイ24を経由して、1台以上のホストまたは操作者ワークステーション20〜23にも接続される。データベース28は、データハイウェイ24に接続され得、プラント10内のコントローラおよびフィールドデバイスに関連するパラメータ、ステータスおよび他のデータを収集および格納するデータヒストリアンとして、および/または、コントローラ12およびフィールドデバイス14および16にダウンロードされて格納されると、プラント10内のプロセス制御システムの現在の構成を格納する構成データベースとして作動することができる。データベース28は、これに加えて、本明細書に説明される様態で作成されるグラフィックオブジェクトを格納して、プロセスプラント10内のグラフィックサポートを提供することができる。コントローラ12、I/Oカード18ならびにフィールドデバイス14および16は、典型的に、時には過酷なプラント環境内に配置および全体に分散されるが、操作者ワークステーション20〜23およびデータベース28は、通常、制御または保守担当者により容易に評価可能な管理室または他のあまり過酷ではない環境に配置される。しかしながら、場合によっては、これらの機能を実装するためにハンドヘルドデバイスが使用され得、典型的に、これらのハンドヘルドデバイスはプラントの多様な場所に持ち運ばれる。
【0018】
周知のように、例えば、Emerson Process Managementが販売するDeltaV(商標)であってもよい、コントローラ12の各々は、任意の数の様々な、独立的に実行される制御モジュールまたはブロック29を使用して制御ストラテジを実装するコントローラアプリケーションを格納および実行する。制御モジュール29の各々は、一般的に機能ブロックと称されるものから成り得、各機能ブロックは、制御ルーチン全体の一部またはサブルーチンであり、他の機能ブロックと関係して(リンクと呼ばれる通信を経由して)動作して、プロセスプラント10内のプロセス制御ループを実装する。周知のように、機能ブロックは、オブジェクト指向プログラミングプロトコルのオブジェクトであり得、典型的に、トランスミッタ、センサまたは他のプロセスパラメータ測定デバイスと関連するような入力機能、PID、ファジーロジック等の制御を実施する制御ルーチンに関連するような制御機能、またはバルブ等の何らかのデバイスの作動を制御する出力機能のうちの1つを実施して、プロセスプラント10内の何らかの物理的機能を実施する。当然のことながら、モデル予測コントローラ(MPC)、オプティマイザ等のハイブリッドおよび他のタイプの複雑な機能ブロックが存在する。FieldbusプロトコルおよびDeltaVシステムプロトコルは、オブジェクト指向プログラミングプロトコルにおいて設計および実装される制御モジュールおよび機能ブロックを使用するが、例えば、シーケンシャル機能ブロック、ラダーロジック等を含むいずれかの所望の制御プログラミングスキームを使用する制御モジュールが設計され得、機能ブロックまたは他の任意の特定のプログラミング技法を使用して設計および実装されることに限定されない。
【0019】
図1に示されたプラント10においては、コントローラ12に接続されたフィールドデバイス14および16は、標準の4〜20mAデバイスであってもよく、または、HART、Profibus、またはFOUNDATION(商標)Fieldbusフィールドデバイス等の、プロセッサおよびメモリを含むスマートフィールドデバイスであってもよく、または他の任意の所望のタイプのデバイスであってもよい。Fieldbusフィールドデバイス(
図1の参照番号16)等のこれらのデバイスの中には、コントローラ12に実装される制御ストラテジに関連する、モジュール、または機能ブロック等のサブモジュールを格納および実行できるものがある。機能ブロック30は、
図1ではFieldbusフィールドデバイス16のうちの2つの異なるデバイスに配置されると示されているが、周知のように、コントローラ12内の制御モジュール29の実行とともに実行され得、プロセス制御を実装する。当然のことながら、フィールドデバイス14および16は、センサ、バルブ、トランスミッタ、ポジショナ等の任意のタイプのデバイスであり得、I/Oデバイス18は、HART、Fieldbus、Profibus等の任意の所望の通信またはコントローラプロトコルに準拠する任意のタイプのI/Oデバイスであり得る。
【0020】
図1のプロセスプラント10において、ワークステーション20〜23は、プラント10内の同一または異なる担当者により実施される多様な異なる機能のために使用される、多様なアプリケーションを含むことができる。ワークステーション20〜23の各々は、多様なアプリケーション、プログラム、データ構造等を格納するメモリ31と、メモリ31に格納されたアプリケーションのいずれかを実行するために使用され得るプロセッサ32とを含む。
図1に示された実施例において、ワークステーション20は、構成ワークステーションとして指定され、1つ以上の構成アプリケーション33を含み、構成アプリケーションは、例えば、制御モジュール作成アプリケーション、操作者インターフェースアプリケーションおよび他のデータ構造を含むことができ、これらは、いずれかの承認された構成エンジニアによってもアクセスされ得、制御モジュール29および30等の制御ルーチンまたはモジュールを作成され、プラント10の多様なコントローラ12およびデバイス16にダウンロードされる。ワークステーション21は、概して、
図1には制御操作者表示ワークステーションとして示され、プロセスプラント10の動作中に多様なディスプレイを制御操作者に提供することができる、いくつかのディスプレイアプリケーション34を含み、操作者が、プロセスプラント10内またはプラントの多様なセクションで行われている内容を表示および制御することを可能にする。アプリケーション34は、制御機能を実施する際に制御操作者を支援するために使用され得る、制御診断アプリケーション、調整アプリケーション、レポート生成アプリケーションまたは他の任意の制御サポートアプリケーション等のサポートアプリケーション34aを含むことができる。同様に、ワークステーション22は、保守表示ワークステーションとして示され、プラント10の保守ニーズを表示するため、または多様なデバイス12、14、16等の動作または作業状態を表示するために、多様な保守担当者により使用され得るいくつかの保守アプリケーション35を含む。当然のことながら、アプリケーション35は、プラント10内の保守機能を実施する際に保守担当者を支援するために使用され得る、保守診断アプリケーション、較正アプリケーション、振動分析アプリケーション、レポート生成アプリケーションまたは他の任意の保守サポートアプリケーション等のサポートアプリケーション35aを含むことができる。これに加えて、ワークステーション23は、トレーニング目的のため、プラントの保守および制御を支援するプラントモデル化の目的のため等、を含むいくつかの目的のために、プラント10またはプラント10の多様なセクションの動作をシミュレーションするために使用され得る、いくつかのシミュレーションアプリケーション36を含むシミュレーションワークステーションとして示される。典型的に、ワークステーション20〜23の各々は、ディスプレイ画面37に加えて、キーボード、マウス等の他の標準の周辺機器を含む。
【0021】
当然のことながら、多様な構成、制御、保守およびシミュレーションのアプリケーション33〜36は、
図1では、これらの機能のうちの1つを専用とする様々なワークステーションに配置されるように示されているが、これらの、または他のプラント機能に関連する多様なアプリケーション33〜36は、プラント10のニーズおよびセットアップに応じて、プラント10内の同一もしくは異なるワークステーションまたはコンピュータに配置および実行され得ることが理解されるであろう。このように、例えば、1つ以上のシミュレーションアプリケーション36および制御アプリケーション33は、同一のワークステーション20〜23で実行され得るが、異なる個別のシミュレーションアプリケーション36または異なる個別の制御アプリケーション33は、ワークステーション20〜23のうちの異なる1つにおいて実行され得る。
【0022】
プロセスプラント10のシステムレベルには、グラフィックサポート層が提供されて、プラント10の構成、操作者表示、保守表示、シミュレーションおよび他の機能領域を含む、プラント10の多様な機能領域の各々のグラフィックディスプレイおよびデータ構造のニーズをサポートする。このシステムレベルのサポートは、
図2において模式的に表され、プラント動作レベル40、プラント機能レベル42およびシステムレベル44を示す。
図2から理解されるように、プラント動作レベル40は、制御ルーチンまたはモジュール29および30、ならびにプラント10内の他のソフトウェア稼動を実行して、プラントの実行時中にプラント動作を実装する他のソフトウェアを実行する、コントローラ12、フィールドデバイス14、16等、を含む。プラント機能レベル42は、構成機能ブロック46、制御機能ブロック47、保守機能ブロック48およびシミュレーションブロック49を含むように表されているが、エンジニアリングおよびビジネス機能等の他のまたは異なる機能も提供される可能性がある。構成機能ブロック46は、プラント動作レベル40内のコンポーネントとインターフェースまたは通信する構成ルーチン33を実装して、そこに制御ストラテジまたは制御モジュールを提供する。制御機能ブロック47は、制御表示および他のアプリケーション34および34aを含み、これらは、典型的に、プラント動作レベル40内の多様な物理的および論理的コンポーネントとも直接インターフェースまたは通信して、プラント10内の操作者が行った変更を実装、制御ディスプレイ34を介して操作者に情報を提供、制御アプリケーション34aのためにデータを取得等する。保守機能ブロック48は、保守ルーチンおよびアプリケーション35および35aを含み、これらは、プラント動作レベル40内の多様な物理的および論理的コンポーネントとインターフェースまたは通信して、保守手順を実装、保守データを収集、保守ディスプレイ35を経由して保守データまたは情報を保守担当者に提供、診断アプリケーション35aを実行等する。同様に、シミュレーション機能ブロック49は、シミュレーションルーチン36を含み、これは、プラント10のシミュレーションを実装、かつプラント動作レベル40内のコンポーネントに通信可能に結合され得、プラント10に関するデータを取得する。
【0023】
図2に示されているように、システムレベルサポート層44は、プラント機能層42内の各機能ブロック46〜49に結合し、かつこれをサポートして、例えば、多様な機能領域46〜49において使用するためのソフトウェアオブジェクト、グラフィックアイテムおよびグラフィックディスプレイ等の共通のデータベースおよびディスプレイ構造の作成および保守を可能にする。より具体的には、システムレベルサポート層44は、システムサポート層44で作成された共通のデータベース構造およびグラフィックアイテムを使用して統合または開発された機能ブロック46〜49の各々において実施されるグラフィック動作を可能にする、アプリケーション、データベース、グラフィックサポートエレメントを含む。
【0024】
システムサポート層44は、グラフィックエディタ50とグラフィックオブジェクトデータベース52とを含むことができる。エディタ50は、グラフィックアイテム54およびグラフィックディスプレイ56を作成するために使用され得るが、一方で、グラフィックオブジェクトデータベース52は、エディタ50、およびブロック46〜49の多様なアプリケーションによりアクセス可能なメモリに該エレメント54およびディスプレイ56を格納する。データベース52は、グラフィックアイテム54のためのサブエレメント等の他のオブジェクト58と、プラント動作レベル40内の個別のハードウェアおよびソフトウェアエレメントにグラフィックアイテム54を接続するデータ構造もまた格納することもできる。加えて、データベース52は、さらにグラフィックアイテムまたはディスプレイを作成するために使用され得るグラフィックアイテム、ディスプレイテンプレート、サブエレメント、またはプリミティブを格納することができる。
図2から理解されるように、グラフィックディスプレイエレメント54、ディスプレイ56および他のデータベース構造58は、機能ブロック46〜49のうちのいずれかまたは全てにより使用され得、これらの機能ブロックに関連するグラフィックを作成および使用する。
【0025】
再び
図1を参照すると、システムレベルサポートブロック44は、他のワークステーション20〜23の各々に接続され得る、追加のワークステーションまたはユーザインターフェース60を使用して実装され得る。ワークステーション60は、概して、グラフィックディスプレイおよびアイテムエディタ50およびデータベース52を格納することができ、所望される場合は、他のエレメント54、56および58を格納することができる。これに加えて、ワークステーション60は、データバス24を経由、別の有線または無線通信接続(
図1において破線で示される)を経由、または他の任意の所望の様態において、ワークステーション20〜23と通信可能に接続され得る。
図1に示される構成において、ワークステーション60は、グラフィックディスプレイおよびアイテムエディタ50を格納および実行して、ユーザがグラフィックアイテムを作成およびアニメーション化し、アイテムを1つ以上のグラフィックディスプレイまたはディスプレイモジュールにグループ化することを可能にする。これらのディスプレイモジュールは、次に、データベース52に格納され得、
図2に示される多様な機能ブロック46〜49によりアクセスおよび使用され、かつ多様なワークステーション20〜23上に実装されるように、データベース52に格納されてもよい。説明のために、システムレベルブロック44の機能および機能レベルブロック46〜49は、
図1においては異なるまたは個別のワークステーション20〜23および60上に実装されるように示されるが、これらの多様なブロックのいずれかに関連するアプリケーションのいずれかまたは全ては、プロセスプラント10内またはプロセスプラント10に関連する同一または様々なワークステーションまたは他のコンピュータ上に実装されることが可能であることが理解されるであろう。このように、エディタ50は、プラント10に関連する他のワークステーション20〜23のいずれか、または他のいずれかのコンピュータに格納および実行され得、スタンドアロンまたは別のコンピュータにある必要はない。
【0026】
上記のように、
図2のシステムレベル層44は、システムレベルディスプレイおよびデータベースオブジェクトを実装し、これらは、多様な機能環境で使用され得るとともにレベルがさらに高いディスプレイ機能を提供する。一般的に、
図2のシステムレベル44で作成されたディスプレイオブジェクトは、グラフィックアイテムとグラフィックディスプレイとに分類され得る。グラフィックアイテムは、概して、バルブ、センサ、ポンプ、コントローラ、タンク、反応炉、バーナー、パイプ、パイプ接続金具等のハードウェアデバイスなど、プラント内の具体的な物理的エンティティに関連するプリミティブまたは低レベルのディスプレイオブジェクトである。グラフィックディスプレイは、概して、一連の相互接続されたグラフィックアイテムから成り、ユニット、領域等のプラント内のより複雑な一連のハードウェアを表示およびモデル化するために使用され、様々なハードウェアユニット間の相互接続を含む。グラフィックアイテムは、それら自身がグラフィックアイテムであり得る複数のサブエレメントから成るその各アイテムの中にネストされ得る。例えば、反応炉は、矩形、楕円等のさらに単純なエレメントを含み得る、1つ以上のバルブ、パイプ接続金具、センサ等を含むことができる。また、グラフィックディスプレイは、1つ以上のグラフィックアイテムも含むことができる。これに加えて、グラフィックディスプレイは、プラントから、ワークステーション20〜23および60で稼動する診断およびビジネスアプリケーション等の他のアプリケーション等から提供されるグラフ、チャートおよび他のデータを含むことができる。
【0027】
図3は、概して、これらのエレメントおよびディスプレイが存在する場合がある、具体的には構成環境70および実行時環境72の、2つの環境におけるグラフィックアイテムおよびグラフィックディスプレイの開発および使用を示す。一般的には、グラフィックアイテム74(別個のエレメントオブジェクト74a、74b等として示される)およびグラフィックディスプレイ76(別個のディスプレイオブジェクト76a、76b等として示される)の形態のディスプレイオブジェクトは、例えば、エディタ50を使用して、構成環境70において作成される。作成後、オブジェクト74および76は、データベース52に格納され得る。オブジェクト74および76は、本明細書ではディスプレイクラスオブジェクトと称されるクラスオブジェクトとして作成され得、プロセスプラント10内の特定のハードウェアまたは論理エレメントにはバインドまたは結合されない一般的なオブジェクトを定義する。しかしながら、クラスオブジェクトは、クラスオブジェクトと同一の基本的プロパティを有する実行時グラフィックオブジェクトを作成するために使用され得るが、プロセスプラント10内の特定のハードウェアに結合またはバインドされる。一般的には、しかしながら、クラスオブジェクトは、そこからインスタンス化された子オブジェクトに結合されたままであるので、クラスオブジェクトに対する変更は、これらの子オブジェクトが実行時環境内でインスタンス化される場合であっても、子オブジェクトに自動的に反映され得る。
【0028】
図3に示されるように、グラフィックアイテム74の各々は、多数の異なる状況において有用なグラフィックアイテムを作成するいくつかのコンポーネントを含む。具体的には、各グラフィックアイテム74は、1つ以上の可視化77、任意の数のパラメータまたはプロパティ78、任意の数のアクションまたはアニメーション79を含み、これらは、スクリプトまたはトリガ、およびバインディング80を使用して実装され得る。一般的に、各可視化77は、グラフィックアイテム74が実行時環境72に実装されると、ディスプレイ画面上に実際に表示される視覚プロパティまたはエレメントを定義する。可視化は他のエンティティを表すこともできるが、典型的には、可視化は、物理的もしくは論理的デバイスまたはデバイス群の表示を定義する。可視化77は、エンティティのグラフィック表示の仕様を定義する任意の所望の記述またはプログラミングパラダイムを使用して、実行時環境72にて実装され得る。一実施形態において、可視化77は、PGXML、XAML、またはMicrosoft(登録商標)により提供される周知の制御であり、オブジェクトベースであるため、標準のWindows(登録商標)タイプのディスプレイに容易に実装され、ディスプレイ環境間で移植可能である、Windows(登録商標) Presentation Foundation(WPFは旧称「Avalon」)制御を使用して実施され得る。
【0029】
一般的に、パラメータおよびプロパティ78は、可視化によって表示されるアイテムまたはエンティティに関連する、変数、または静的または変更可能な固有プロパティ等の他のプロパティを定義し、これらのプロパティはアイテム74の作成者により定義可能である。同様に、アクションおよびアニメーション79は、ルーチンまたはプログラム(プロパティ上で変換を実施するイベントハンドラおよびアニメーションスクリプトおよび表現として実装され得、プロパティ値等に基づいてプロセスエンティティの状態を検出する)、可視化77がディスプレイ画面に示される場合に、可視化77上でまたは可視化77を使用して実施されるグラフィック可視化または動作を変更する何らかのルーチンを含むことができるアニメーションルーチン、またはユーザが可視化77を使用またはそれと相互作用してプロセスへの入力の変更等、プロセスに変更を発生させることが可能なルーチンを定義する。これらのアクションおよびアニメーションは、より興味深い、理解可能または有用なグラフィックプロパティを可視化77に提供し、ユーザが可視化77と相互作用することを可能にする。一例において、これらのイベント、アクション、またはアニメーションは、色の変更、可視化の多様なコンポーネントのサイズ(例えば、高さおよび幅、線の太さ、フォント等)、塗りつぶす色、および色の変化、回転、サイズおよびスケーリング変更、スキュー等のアニメーション、ならびにマウスのクリック、ポインタのホバリング、または他のイベント等のアクション時の、可視化の動作の変更の形態を取り得る。これらのイベント、アクション、およびアニメーションは、グラフィックプロパティならびにユーザ相互作用プロパティをグラフィックアイテム74に提供する。
【0030】
バインディング80は、静的または固定バインディングまたはエイリアスを使用するバインディングであり得、グラフィックアイテム74が実行時環境72においてディスプレイの一部として実装されるときに、パラメータまたはプロパティ78が実行時環境72内のデータ、タグ、または他のエンティティにバインドされる様態を定義する。概して、各グラフィックアイテム74のバインディング80は、グラフィックアイテム74が、プラント環境の他の場所で定義される1つ以上のエンティティまたはデータエレメントに結合される様態を確立し、したがって、実際の実行時環境72とグラフィックアイテム74との間のインターフェースを定義する。
【0031】
図3に示されるように、グラフィックディスプレイオブジェクト76の各々は、1つ以上のグラフィックアイテム81、コネクタエレメント82、アクションおよびアニメーション83、プロパティ84およびバインディング85への参照またはコピー等、無数のコンポーネントを含む。一般的に、グラフィックディスプレイ76は、パイプ、ライン、コンベアベルト等を表すコネクタエレメント82により視覚的に接続され得る、多様なグラフィックアイテム81の相互作用を表すディスプレイであり得る。このようなコネクタオブジェクトは、特許文献2に説明される。
図3の破線は、グラフィックディスプレイオブジェクト76aによるグラフィックアイテム74のうちの1つへの参照を示す。グラフィックアイテム74を参照するグラフィックディスプレイ76は、グラフィックアイテム74のプロパティ、パラメータ、イベント、アクションおよびアニメーション等の全てを含むことが理解される。グラフィックアイテム74に類似して、各グラフィックディスプレイ76は、例えば、ディスプレイ上のアニメーション、ユーザインターフェース相互作用、データ操作等を実施する、それに関連する1つ以上の追加のアクションまたはアニメーションを含むことができる。同様に、各グラフィックディスプレイ76は、ディスプレイに関連する任意の数のプロパティを含むことができ、典型的に、これらのプロパティは、ディスプレイ内に表されるユニット、領域または他のエレメント群のプロパティを定義する。当然のことながら、バインディング85は、グラフィックディスプレイ76が、プラント環境の他の場所で定義された1つ以上のエンティティまたはデータエレメントに結合される様態を定義し、したがって、実際の実行時環境72とグラフィックディスプレイ76との間のインターフェースを定義する。
【0032】
いったん作成されると、グラフィックアイテム74とグラフィックディスプレイ76は、バインドされ、例えば、
図1のワークステーション20〜23のうちのいずれかで、実行時環境72において実行され得る。特に、グラフィックアイテム74またはグラフィックディスプレイ76がクラスオブジェクトとして作成され、データベース52に格納された後、そのエレメントまたはディスプレイは、実際の実行時オブジェクトとしてインスタンス化され得、実行時環境72において実行され得る。ブロック86により示されるように、インスタンス化プロセスは、オブジェクト74および76に定義されるバインディングに与えられるが(つまり、グラフィックアイテムおよびディスプレイについては、プロパティおよびイベントハンドラおよびアニメーション表現)、これは、プロセスプラントまたはプロセス制御システム内の適切な変数名、タグ、エイリアス等を備えてロードされ得る1つ以上の解決テーブルを使用して達成され得、プロセスプラント内の実際のエンティティと、プラント10内のディスプレイデバイス上で実行するグラフィックオブジェクトとの間の特定の接続を提供する。バインディングプロセスの一部として、オブジェクト74および76は、解決テーブルにより定義されるようにプロセスプラント内のデータソースに接続し、これによって、プロセスプラント10に論理的かつ通信可能に接続されるように、プラントへのアクセスを取得する。
【0033】
ブロック87により示されるように、グラフィックアイテム74またはグラフィックディスプレイ76は、数例を挙げれば、構成ディスプレイ、制御操作者ディスプレイ、保守ディスプレイおよびシミュレーションディスプレイを含めて、実行時環境72内のいくつかの異なる機能内で、またはこれらの一部として実行され得る。例えば、後述するように、構成ディスプレイ内の特殊アニメーションおよびイベント表示パネルを使用して、グラフィックアイテムに関連するアニメーションを構成することができる。構成後、これらのグラフィックアイテムは、グラフィックディスプレイ76内で使用するために格納され得る。これに加えて、ディスプレイオブジェクト74および76は、例えば、予測制御または予測保守機能、システムレベルエラー検出、診断等を含めて、
図2に示される機能レベルのうちの多様なものからのデータを使用するもの等、システムレベル機能を実施するために使用され得る。実際、ディスプレイ76は、構成環境70で作成されてデータベース52に格納されると、いくつかの様々な操作に使用され得る。またさらに、ディスプレイオブジェクト74および76は、ワークステーション90、ノート型コンピュータ91、携帯情報端末(PDA)、携帯電話等のハンドヘルドデバイス92、または1つ以上のディスプレイオブジェクト74および76を同時に表示する複数のモニタを有する大型画面ディスプレイ等のような他の任意の特殊なディスプレイ93等、任意の所望のディスプレイまたはコンピュータハードウェア上で実行され得る。所望の場合、単一のグラフィックディスプレイ76は、さらに後述するように、構成表示、操作者表示、保守表示またはシミュレーション表示、およびアニメーション構成表示等の1つ以上の表示を含むようにレイヤー化され得る。代替として、別個のグラフィックディスプレイ76は、同一または類似のグラフィックアイテム81を使用してこれらの別個の表示を提供するように構成され得、これらの多様な機能のために作成されたディスプレイを通じて一定の外観と使い勝手を提供する。
【0034】
ブロック95により示されるように、グラフィックアイテム74、またはグラフィックディスプレイ76は、ランタイムマシンにコピーまたはインスタンス化、およびロードされ得、実行時環境72にポートされる。一般的に、ディスプレイオブジェクト74または76は、本明細書において実行時バインディングと称される、ランタイムマシン上で呼び出されるまたは実際に実行される場合にのみ、実行時環境72にバインドされることが望ましい。つまり、インスタンス化されたオブジェクトの各々に対する解決テーブルは、ディスプレイオブジェクトが実行時コンピュータで実際に稼動している、または実行されている場合にのみ、実行時環境に与えられる、またはバインドされる。この手順は、その可視化、制御、スクリプト等を含むディスプレイオブジェクトが、オブジェクトの可視化が実際にディスプレイ画面上で描画される際にのみ実行し、それにより処理能力を使用することを確実にする。このように、ディスプレイオブジェクトは、そのオブジェクトが実行時コンピュータ上で実際に稼動している場合に実行時環境72にだけバインドされることが好ましく、つまり、ディスプレイオブジェクト74および76は、これらのオブジェクトにより作成された可視化を表示しているユーザの操作により定義された様態で、実行時環境72に間欠的に接続され得る。特に、これらのオブジェクトは、表示されることが必要な場合に実行時環境72にバインドされ得、これらのオブジェクトが可視化を提供している画面をユーザがアイコン化または閉じる場合等、ユーザにより表示されていない場合にはバインドを解消または解放され得る。
【0035】
ディスプレイオブジェクト74および76は、このように、スタンドアロン環境、つまり構成環境70において作成され得るオブジェクトであるが、例えば、任意の制御、シミュレーション、保守または構成の環境において定義されたオブジェクト、データ構造、アプリケーション等を含めて、プロセスプラント環境内に定義された他のオブジェクトまたはデータ構造、またはプロセスプラント環境内で稼動する任意のアプリケーションに結合または接合され得る、オブジェクトである。さらに、いったん作成されると、ディスプレイオブジェクト74および76は、解決テーブルに定義された直接参照、変数またはタグを経由して直接的に、または、エイリアス名、変数およびパラメータ、スクリプトおよび表現の使用により間接的に、物理的または論理的プロセスエンティティにバインドされ得るが、これはディスプレイオブジェクト74または76が実行時環境72内にダウンロードまたはインスタンス化される場合、または一部の場合には、ディスプレイオブジェクト74または76が実際に実行時環境72内で稼動している場合のいずれかで解決され得る。
【0036】
図4は、エディタ50により作成され、操作者ディスプレイ内のグラフィックアイテムの動作を制御するために、構成時または実行時の間にディスプレイオブジェクト74および76を構成するために使用されてもよい、画面ディスプレイ112の一実施例を図示する。タンクのためのグラフィックアイテムを作成するプロセスにおいて示される画面112は、メイン編集セクション114、パレット表示116、エレメント階層セクション118、およびプロパティ定義セクション120を含む。メイン編集セクション114は、ユーザまたは設計者がグラフィックアイテムのために可視化を定義、作成、および構成するための、したがって、グラフィックアイテム(この場合、可視化117で図示されるタンク)の視覚プロパティを定義するための作業スペースを提供する。一般的に言えば、エディタ50により作成されるグラフィックアイテム117は、定義された方法で配置またはグループ化される1つ以上のサブエレメント123または種々のアイテムから成ってもよい。サブエレメントはまた、単一の可視化が1つ以上のグラフィックアイテムをサブエレメントとして含んでもよいような、グラフィックアイテムであってもよい。例えば、複合グラフィックアイテムは、サブエレメントとして、円、線、点、多角形、正方形、矩形、三角形、または他のグラフィックアイテム等の1つ以上の単純なグラフィックアイテムを含んでもよい。
図4に示されるタンクのグラフィックアイテム117は、複数のサブエレメント123を含む複合グラフィックアイテムの一実施例である。この様態で定義される場合、別のアクションまたはアニメーションは、グラフィックアイテム117を構成する異なるアイテムの各々に適用されるか、または関連付けられてもよく、以下に詳細を説明するように、アニメーションおよびイベント表示134内で別々にまたは集合的に構成されてもよい。当然のことながら、グラフィックアイテムは、さらに複雑な芸術的描画のエレメントを含むことができる。グラフィックアイテムを定義または構築するために、ユーザまたは設計者は、任意の数のサブエレメントまたは他のグラフィックアイテムをメイン編集セクション114に追加して、任意の所望の様態でこれらをグループ化することができる。いったん作成されると、グラフィックアイテム、実際のオブジェクトに対する可視化を定義するが、これは、XAMLまたはWPFオブジェクトとして実行時に実装される場合があり、グラフィックアイテムが実行時環境において使用されると可視化として画面またはディスプレイ上に表示されることになる。グラフィックアイテムを構成するアイテムまたはサブエレメント123は、階層セクション118における複合階層に示され得る。
【0037】
図5、
図6、および
図7は、アニメーションの構成のために使用され得るエディタ50(
図2)またはアニメーション表示150の他の実施例を図示する。一実施形態において、アニメーション表示は、Microsoft(登録商標)Office Fluent(商標)ユーザインターフェースに基づく、ユーザインターフェースである。他の実施形態において、画面ディスプレイ150は、ディスプレイ画面112上のアニメーションタブ134(
図4)の選択により、ユーザまたは構成エンジニアによってアクセスされてもよい。さらに他の実施形態において、ディスプレイ150は、画面ディスプレイ112の機能性の全てを含んでもよく、ここで、以下に詳細を説明するような機能リボンおよび他のユーザが設定可能なパネル、表示、およびセクションは、操作者ディスプレイの作成および編集を容易にするための1つ以上の選択可能な機能を表示してもよい。つまり、機能リボンおよび構成可能なパネルセクションを含むディスプレイ150は、典型的な「ツールバー」配列内にその機能を含む、ディスプレイ画面112を置換してもよい。このように、「ユーザ体験の遷移」において、ディスプレイ150は、操作者ディスプレイの構成のために、ディスプレイ112を完全に置換してもよい。画面ディスプレイ150はまた、アニメーション表示150と称されてもよい。アニメーション表示150は、アニメーション枠162および機能リボン163を加えて、
図4と関連した上記のセクションまたは表示(例えば、ツリー表示156、定義セクション158、およびダイアグラムセクション160)と同様または関連する、複数のパネルまたはセクションを含んでもよい。
【0038】
図5を参照すると、ツリー表示156は、ダイアグラムセクション160内に現在表示されているグラフィックアイテム166のサブエレメントおよび他の副次的構成要素を表示するために、階層表示またはツリー構造を提供する。
図5の実施例において、階層セクション156は、ダイアグラムセクション160内に現在示されているグラフィックアイテム166が、RectangleおよびEllipseのサブエレメントまたはプリミティブ168を含むことを示す。
図5には表示されていないが、さらに後述するように、ツリー表示156は、アニメーション、イベント、アクションおよびグラフィックアイテム166のために定義されたスクリプト、視覚トリガ等の他のディスプレイフィーチャーの指標を含むことができる。
【0039】
プロパティ定義セクション158は、ダイアグラムセクション160内に示されるグラフィックアイテム166に対して現在定義されている、固有プロパティを含むプロパティの全てを図示する。グラフィックアイテムのいずれも、アニメーション枠162内に同様に示され得るアニメーション、イベント、およびアクションに関連してもよい。グラフィックアイテムの可視化がアニメーションまたはアクションを含む場合、これらのアニメーションまたはアクションは、ツリー表示156内に星等の特殊なシンボルで示されてもよい。ツリー表示156内で選択されると、グラフィックアイテムまたはアイテムのサブエレメントに対して定義された任意のアクションまたはアニメーションは、アニメーション枠162内に示される。アクション、イベント、またはアニメーションは、それらを枠162内で定義することにより、またはそれらをツリー表示156に追加することにより、作成および割り当てられ得る。当然のことながら、アクション、イベント、およびアニメーションは、スクリプト、表現、視覚トリガ、またはアニメーション表示150内で構成され得る他のプログラムを使用して定義され得る。
【0040】
ダイアグラムセクション160は、アニメーション表示150内の構成のためにユーザにより選択されたグラフィックアイテム166を図示する。ユーザは、サブエレメントに関連する1つ以上のプロパティ、値、イベント、アクション、およびアニメーションを表示するために、グラフィックアイテム166の1つ以上のサブエレメント(例えば、RectangleおよびEllipseのサブエレメント168)を選択してもよい。次いで、選択したサブエレメントに関連するプロパティ等は、以下に説明するように、構成のためにアニメーション枠162および定義セクション158内に表示されてもよい。
【0041】
アニメーション枠162は、ダイアグラムセクション160内に表示されたグラフィックアイテム166のためのプロパティの1つ以上のレベル169を含んでもよい。各レベルは、グラフィックアイテム166に関連する、アニメーションおよびイベントプロパティを含む種々の視覚特徴を定義するプロパティを構成するための能力を提供するために、階層的に配列される1つ以上のサブレベルを含んでもよい。例えば、第1のレベルが、グラフィックアイテム166の名前を示してもよい一方で、1つ以上の第2のレベルまたは第1のレベルのサブレベルは、異なるイベント170、アニメーション172、またはユーザが構成し得る他のプロパティを示してもよい。各レベルの下で、階層内のそのすぐ上のレベルをさらに定義するアイテムがあってもよく、例えば、イベントのハンドラスクリプト174は、イベント見出し170の下にあるイベントアイテム176の下にあってもよい。同様に、アニメーション表現178は、アニメーションタイプ182の下にあるアニメーションアイテム180の下に配置されてもよい。一部の実施形態においては、レベル169の階層的順序は、反対にされてもよく、またはユーザの要求通りに構成されてもよい。例えば、ユーザは、2つまたはそれ以上のグラフィックアイテム、または表示されたグラフィックアイテムのサブエレメントの間で、プロパティの特定のレベルを比較することのみを希望する場合があり、それらのアイテムに関連する表示されたプロパティのデフォルト順序付けを反対にしてもよく、または別の方法で変更してもよい。この機能により、ユーザが、特定のプロパティの名前(例えば、表示されたタンクグラフィックアイテムの矩形および楕円のサブエレメントの両方のためのFillColorアニメーションアイテム180)をより容易に発見および表示し、2つまたはそれ以上のグラフィックアイテムまたはサブエレメント間のそのプロパティの構成を比較することが可能となり得る。
【0042】
各アニメーションアイテム180はまた、プロセス制御プラントまたはシステム内の物理的または論理的エンティティからアクセスまたは受信されるデータが、どのようにアニメーションによりグラフィック的に表されるかを制御する、アニメーション変換装置184を含んでもよい。例えば、アニメーション変換装置184は、スケーリング変更、物理的または論理的エレメントからアクセスまたは受信されるデータタイプのアニメーションに有用なタイプへの変換、アクセスまたは受信されたデータのための好適な置換値の検索、およびアクセスまたは受信されたデータの視覚表示への変換を制御し得る。一部の実施形態においては、変換装置184は、データをアニメーションの色、グラフ、サイズのうちの1つ以上に変換する(例えば、ある警告限界を超えていることを示す数が、1つ以上のグラフィックアイテムの色を赤に変換する、プロセス制御プラントの出力を示す線グラフアニメーションアイテムの勾配が、現在の出力を反映するように変換される、フレームグラフィックアイテムのサイズが、バーナー設定を示す受信された数と一致するように変換される等)。各レベルは、デフォルト順序、選択的に定義された順序、またはユーザ定義の順序で、アニメーション枠162内に表示されるように構成されてもよい。アイテムはまた、アイテムの順序のいかなる修正にもかかわらず、アニメーション枠162内の不変の位置にとどまってもよい。例えば、第2のレベルにおける「イベント」アイテムは、ユーザが、枠162内に示される残りのプロパティをどのようにフォーマットするか、または順序付けるかにかかわらず、枠162内の第2のレベルリストの頂部にとどまることができる。ユーザはまた、所望により、より多くの数またはより少ない数のサブレベルを表示するために、各レベルを選択的に展開および縮小してもよい。アニメーション枠162の他のフィーチャーは、以下に説明する。
【0043】
アニメーション表示は、選択により、機能リボン163内のユーザに利用可能な構成機能の数およびタイプを変更し得る、1つ以上のタブ190、192、194を含んでもよい。一部の実施形態においては、タブは、ホームタブ190、挿入タブ192、および表示タブ194を含んでもよい。ユーザは、機能リボン163内の異なる機能セットを表示するために、タブ190、192、194を選択的に切り替えてもよい。選択により、タブ190、192、194は、例えば、背景陰影付け、タブ190〜192、194の色の変更、タブのフォントの太字表示等により、画面150内に顕著に表示されるように変更されてもよい。次いで、ユーザは、操作者ディスプレイの構成を容易にするために、異なるアニメーションおよびイベント構成機能を選択してもよい。
【0044】
アニメーション表示150のセクションは、サイズ変更され、オン/オフを切り替えられ、アニメーション表示150のウィンドウ内のどの場所に配置されてもよく、表示150内のエレメントまたはプロパティは、ユーザの好みまたはシステム要件に適合するように折り畳まれるか、または展開されてもよい。例えば、ユーザは、ツリー表示156および定義セクション158をオフに切り替えてもよい。ダイアグラムセクション160およびアニメーション枠162は、他の表示、セクション、またはパネルのうちの1つ以上をオフに切り替えることにより、ユーザにより多くの情報を表示するように自動的にサイズ変更されてもよい。さらに、セクション156、158、160、162、および163のうちの1つ以上は、ユーザの視野内のワークステーションの別のモニタまたは他のディスプレイデバイス上に表示されるように、ユーザまたは構成エンジニアにより選択されてもよい。例えば、マウスまたは他のポインティングデバイスを使用して、ユーザは、他のセクションがユーザの視野内にとどまる一方で、アニメーション枠162または任意の他のセクションが視覚的に展開され得るように、ワークステーションに接続された第2のモニタに、アニメーション枠162を選択およびドラッグしてもよい。
【0045】
図5を参照すると、ホームタブ190の選択により、機能リボン163は、ユーザがダイアグラムセクション160内の構成のために表示されたグラフィックアイテム166を選択、インポート、および発見することを可能にし得る、1つ以上の機能セクション196を表示してもよい。例えば、機能セクション196のうちの1つ以上は、ユーザが表示されたグラフィックアイテム166に関連するカット、ペースト、およびコピー等のクリップボード機能を実行することを可能にし得る。別の機能セクション196は、ユーザがグラフィックアイテムのグループのメンバーである、1つ以上のグラフィックアイテムを選択することを可能にし得る。グラフィックアイテムのグループは、プロセス制御プラントまたはプロセス内のステップのセクションまたは領域を含んでもよく、各グラフィックアイテムは、そのセクション内のエレメントを視覚的に表示してもよい。さらに、別の機能セクション196は、ユーザが表示されたグラフィックアイテムの部分を編集すること、例えば、ユーザが1つ以上のグラフィックアイテム166を発見、置換、または選択することを可能にし得る。
【0046】
図6を参照すると、挿入タブ192の選択により、機能リボン163は、ユーザが1つ以上のアニメーションおよびイベントを表示されたグラフィックアイテム166に関連付けることを可能にし得る、1つ以上の機能セクション198を表示してもよい。例えば、機能セクション198のうちの1つ以上は、ユーザが1つ以上の値、アニメーション表現、イベントのハンドラスクリプト、および他のデータを表示されたグラフィックアイテム166に挿入、編集、または関連付けることを可能にし得る。1つの機能セクションは、ユーザが単純または複合グラフィックアイテムのうちの選択した1つを挿入することを可能にし得る。前述のように、複合グラフィックアイテムは、サブエレメントとして、円、線、点、多角形、正方形、矩形、三角形、または他のグラフィックアイテム等の1つ以上の単純なグラフィックアイテムを含んでもよい。別の機能セクションは、ユーザがグラフィックアイテム166と関連付けられる1つ以上のアクションまたはイベントを選択することを可能にし得る。例えば、ユーザは、単純もしくは複合グラフィックアイテムまたは複合グラフィックアイテムのサブエレメントに関連付けられる、アニメーションまたはイベントのハンドラスクリプトを選択してもよい。さらなる機能セクションは、ユーザが表示されたグラフィックアイテムの構成を容易にするために、種々の表示を選択することを可能にし得る。例えば、制御表示が、ユーザがグラフィックアイテム166に関連する全ての制御関連エレメントを表示することを可能にし得る一方で、ロケータ表示は、ユーザがグラフィックアイテム166に関連する1つ以上のプロパティまたはエレメントを配置することを可能にし得る。別の機能セクション198は、ユーザがグラフィックアイテムのグループのメンバーである1つ以上のグラフィックアイテムを選択することを可能にし得る。グラフィックアイテムのグループは、プロセス制御プラントまたはプロセス内のステップのセクションまたは領域を含んでもよく、各グラフィックアイテムは、そのセクション内のエレメントを視覚的に表示してもよい。
【0047】
図7aを参照すると、「表示」タブ194の選択により、機能リボン163は、ユーザがアニメーション枠162から、表示されたグラフィックアイテム166に関連するアニメーション、イベント、および他のパラメータを表示、ソート、および構成するために、アニメーション表示150内のパネルを構成することを可能にし得る、1つ以上の機能セクション200を表示してもよい。例えば、パネルセクション204は、ユーザが、1つ以上のパネル156、158、160、162、および163がどのようにアニメーション表示150内に表示されるかを構成することを可能にし得る。一部の実施形態においては、ユーザは、
図7aに図示するように、アニメーション表示150内にツリー表示156、定義セクション158、ダイアグラムセクション160、およびアニメーション枠162を表示する、第1のパネル表示を選択してもよい。他の実施形態において、
図7bに図示するように、ユーザは、ダイアグラムセクション160をアニメーション表示150の主要な焦点にするために、アニメーション枠162または他のセクションを排除する第2のパネル表示を選択してもよい。さらに、ユーザは、アニメーション枠162をアニメーション表示150の主要な焦点にするために、アニメーション表示150のセクションを排除する、
図7cに図示するような第3のパネル表示を選択してもよい。当然のことながら、ユーザが、アニメーションおよびイベントの構成を容易にするために、アニメーション表示150のセクション156、158、160、162、および163を再配列および表示するために、他のパネル構成が利用可能であり得る。
【0048】
図7cをさらに参照すると、アニメーション表示ソートセクション206は、アニメーション枠162内に表示される情報を順序付けるか、またはソートするための1つ以上のオプションを含んでもよい。例えば、ユーザは、アニメーション枠162内のアイテムをアルファベット順にソートするために、アルファベットソート順序を選択することができる。一部の実施形態においては、アルファベットソート順序の選択は、任意のイベント、イベントのハンドラスクリプト、アニメーション、およびアニメーション表現を含む、1つ以上のグラフィックアイテムプロパティ210をアルファベット順で表示するように、アニメーション枠162内のアイテムを再構成してもよい。他の実施形態において、1つ以上のアニメーション枠プロパティ210は、例えば、イベントおよびアニメーションのうちの1つ以上等、アイテムリストの頂部にとどまってもよい。当然のことながら、ユーザは、例えば、アイテムが元のデフォルト設定からカスタマイズまたは変更された程度に従って、イベントおよびアニメーションが枠162から除去されるプロパティ210に従って、またはユーザ定義のソート順序に従ってアイテムが表示される動作によるソート等、種々の他の方法でプロパティをソートしてもよい。プロパティのアライメントも、例えば、左揃え、右揃え、または中央揃えになるようにアニメーション枠内で変更されてもよい。
【0049】
図7dを参照すると、リボン163はまた、ユーザがアニメーション枠162内に表示されるプロパティのタイプを絞り込むことを可能にする、フィルタプロパティセクション212を含んでもよい。ユーザは、アイテムがどの程度カスタマイズされたかに従って、表示されたプロパティをフィルタしてもよい。例えば、「アニメーション化」フィルタの選択により、
図7cに示すプロパティアイテム210は、アニメーション枠162、および
図7dに示すように、ユーザがアニメーションプロパティに関連する種々の値およびプロパティ(例えば、「FillColor」アニメーションプロパティ216、および関連するアニメーション値218、アニメーション表現220、および変換装置222)を追加または編集したアイテム214(例えば、FillColorプロパティ216または他のアニメーションプロパティ)のみから除去されてもよい。「オーバーライド」フィルタは、プロパティのデフォルト値から変更されたプロパティのみを表示するために、アニメーション枠162を変更してもよく、「デフォルト」フィルタは、プロパティのデフォルトから変更されていないプロパティのみを表示するために、アニメーション枠162を変更してもよい。
【0050】
一部の実施形態においては、アニメーション枠162内に表示されるプロパティの名前は、プロパティがそのデフォルト設定から変更されたという視覚指標を含んでもよい。例えば、名前は、プロパティがそのデフォルト構成を含む場合、薄青色または他のフォント色で表示されてもよく、プロパティが以前に構成されている場合、黒色で表示されてもよく、プロパティがオーバーライドまたはアニメーション化等された場合、下線が引かれてもよい。当然のことながら、例えば、影付きフォント、チェックマーク、「x」、フォントまたは背景色グラデーション、点滅、グロウ、またはプロパティの視覚的近接内の他の視覚指標等、他の視覚指標が、デフォルトおよび構成されたプロパティに関連付けられてもよい。デフォルトステータス、構成されたステータス、オーバーライドされたステータス、またはアニメーション化されたステータスを示すために、プロパティの名前を視覚的に修正することにより、追加の可視的スペースを使用することなく、枠162内の表示可能情報の量を増加させることもできる。
【0051】
別の視覚指標は、適切に構成された、または機能する制御ストラテジに関連していると識別もしくは有効化された、または識別もしくは有効化されていないプロパティに割り当てられてもよい。前述のように、コントローラ12(
図1)は、任意の数の異なる、独立して実行される制御モジュールまたはブロック29を使用して、制御ストラテジを実装するコントローラアプリケーションを記憶および実行する。アニメーション表示は、制御ストラテジに関連するプロパティのうちの1つ以上が有効化された、または有効化されていないことを示すために、プロセス制御プラント10内に構成データベース28からの情報または他の情報を収集してもよい。一実施形態において、アニメーションプロパティ216(
図7d)の名前は、プロパティが有効化された制御ストラテジに関連していないことを示すために、容易に識別可能な方法で下線223が引かれている。有効化された制御ストラテジに関連する他のプロパティは、下線を含まない場合がある。さらに、アニメーション表示150は、無効な制御ストラテジに関連するプロパティ下のどの特定の低レベルプロパティが、下線223が引かれている高レベルプロパティの原因であるのかを決定および識別するための情報を収集してもよい。下線223または他の識別はまた、プロパティが構成データベース内のデータまたはプラント10内の他のデータにより自動的に有効化され得ないことを示してもよい。プロパティが無効な、または未確認の制御ストラテジに関連する場合、ユーザは、問題を調査および解決することができる。
【0052】
リボン163はまた、ユーザがアニメーションプロパティに関連する1つ以上のプロパティを選択的に表示することを可能にし得る、プロパティ詳細セクション224を含んでもよい。例えば、「値」フィルタの選択により、表現220および変換装置222の両方を除外する一方で、各アニメーションプロパティ214に関連する値218のみが、枠162内に表示されてもよい。同様に、「表現」フィルタまたは「変換装置」フィルタのうちの1つ以上の選択により、アニメーション枠162から値218および変換装置222、または値218および表現220のそれぞれが除去されてもよい。リボン163は、ユーザが選択した場合に、枠162内に表示されるイベント228の量またはタイプを変更し得る、フィルタイベントセクション226を含んでもよい。例えば、1つ以上のイベントは、グラフィックディスプレイがどのように一定のユーザアクションに応答して実行時に変更されるのかを決定する、上記のようなイベントのハンドラスクリプト230を含んでもよい。イベントのハンドラスクリプト230を含むイベント228は、「ハンドリングしたイベント」と呼ばれてもよい。このように、ユーザがフィルタイベントセクション226から「ハンドリングしたイベント」フィルタアイテムを選択する場合、枠162は、1つ以上のイベントハンドラスクリプト230を含むイベント228のみを表示するように変更されてもよい。同様に、ユーザがフィルタイベントセクション226から「ハンドリングされていないイベント」フィルタアイテムを選択する場合、枠162は、イベントのハンドラスクリプト230を含まないイベントのみを表示するように変更されてもよい。
【0053】
上記の機能に加えて、ユーザは、選択したサブエレメントに関連するプロパティのみを表示および編集するために、グラフィックアイテム166の1つ以上のサブエレメントを選択してもよい。ユーザは、ツリー表示156およびダイアグラムセクション160のうちの1つ以上から、またはアニメーション枠162から直接、アニメーション枠162内の構成のための1つ以上のサブエレメントを選択してもよい。例えば、ユーザは、ツリー表示156から矩形サブエレメント232を選択してもよく、またはユーザは、ダイアグラムセクション160内に示される矩形サブエレメント234を選択してもよい。一部の実施形態においては、一旦ユーザが、ツリー表示156またはダイアグラムセクション160から1つ以上のグラフィックアイテムを選択すると、選択したアイテムに対応するアニメーションプロパティのうちの1つ以上は、アニメーション枠162内に表示され得る。したがって、選択したアイテムに対応するプロパティは、表示、修正、構成、または他のアクションのために、アニメーション枠162内ですぐに利用可能になり得、1つ以上の機能200に従ってソートまたはフィルタされ得る。ツリー表示156、ダイアグラムセクション160、またはアニメーション枠162のいずれかからのグラフィックアイテム166、またはグラフィックアイテムのサブエレメントの選択の後に、ユーザは、前述のように、ユーザの選択に関連するプロパティをフィルタ、ソート、およびグループ化してもよい。
【0054】
一旦アニメーション枠162内に表示されると、ユーザは、1つ以上のイベント236およびアニメーションプロパティ238を構成してもよい。このように、リボン163のセクション200に関連する種々の機能を使用して、ユーザは、グラフィックアイテム166の種々のプロパティを選択的に表示および構成することができる。各プロパティを選択的に表示および構成する能力により、実行時ディスプレイのためのグラフィックアイテム166のアニメーションおよび他のプロパティの構成が容易になり得る。例えば、変換装置240を修正するために、ユーザは、プロパティ詳細セクション224から「変換装置」フィルタを選択し、ダイアグラムセクション160内に表示されるグラフィックアイテムに関連する全ての変換装置アイテムを迅速に表示するか、または最初にツリー表示156またはダイアグラムセクション160からグラフィックアイテム166のサブエレメント232、234を選択し、アニメーション枠162内に選択したアイテムに関連するプロパティを表示し、所望の変換装置222を発見し、かつ1つ以上の構成タスクを実行するだけでよい。アニメーションプロパティ238の1つ以上のイベントハンドラスクリプト230、ならびに値218および表現220の修正は、上記のように、リボン163からアクセス可能なフィルタ、ソート、およびグループ化機能を使用することにより、容易にされ得る。例えば、アニメーションプロパティ238のみを表示するために、アニメーション枠162内のプロパティをフィルタすることにより、ユーザは、いくつかのアニメーションプロパティ238に対応するいくつかのアニメーション表現220を表示することができる。次いで、ユーザは、別の表示されたアニメーションプロパティのアニメーション表現を構成するために、1つの表示されたアニメーション表現の表現を容易に使用することができる。同様に、ユーザは、1つ以上のイベント236およびアニメーションプロパティ238を修正するための開始点を提供するために、
図5に関連して上記したカットおよびペースト機能を採用してもよい。
【0055】
各ユーザが設定可能なプロパティのための値、表現、およびスクリプトはまた、異なる複合形状または同一複合形状上にある同一の名前のプロパティ間で選択および移動されてもよい。ユーザは、ユーザが設定可能なプロパティまたはフィールドの名前を選択し(例えば、「FillColor」プロパティの名前上での「マウスダウン」アクション)、同一または異なる形状の別の「FillColor」プロパティフィールドに選択したプロパティをドラッグし、選択した値を他のプロパティ内にドロップすることにより、移動を行うことができる。この簡略化した値の移動は、プロパティを編集または構成するために一般的に使用される、フィールド内の値を選択して、新しい値をタイピング入力する、または複雑テキスト選択アクション(例えば、マウスダウン、テキストを選択するためのドラッグ、マウスダウンの後に続くマウスアップ、他のフィールドへのドラッグ、そして最後にドロップ)といった典型的なアクションを回避する。さらに、2つのプロパティに対する値が同一フォーマットである場合(例えば、
図7c中、BackgroundColorプロパティ、EdgeColorプロパティ、およびFillColorプロパティは全て、R値、G値、およびB値の何らかの組み合わせである)、ユーザは、フィールド間で値をコピーおよび移動するために、異なる名前を有するプロパティ間で、同一フォーマットのプロパティを選択およびドラッグしてもよい。
【0056】
図8を参照すると、方法300は、アニメーション表示150(
図5〜7d)と併せて、プロセスプラントワークステーション操作者ディスプレイのためのグラフィックアイテム166の構成を容易にする、1つ以上の機能ブロックを説明する。方法300は、1つ以上のグラフィックディスプレイまたはアイテムの構成時の間に、または実行時環境において採用されてもよい。方法300の機能ブロックは、全体としてグラフィックアイテムのプロパティを表示する、または1つ以上のサブエレメントのみに関連するプロパティを表示すると同時に実行されてもよい。
【0057】
ブロック304において、ユーザまたは構成エンジニアは、構成時または実行時に、アイテムのライブラリから1つ以上のグラフィックアイテム166を選択してもよい。一部の実施形態においては、グラフィックアイテムのライブラリは、エディタ50(
図2)およびアニメーション表示150を通じてアクセス可能であるデータベース52(
図2)内に記憶される。エディタ50およびアニメーション表示150は、操作者ディスプレイを作成または構成するためのユーザに利用可能な全てのグラフィックアイテムのリストを表示してもよく、またはリストは、ユーザが完成させようとしている構成タスクに従って、ソートまたはフィルタされてもよい。例えば、ユーザまたはエンジニアが石油精製プロセスプラントに関する操作者ディスプレイを作成または構成している場合、リストは、概して石油関連プラントおよびプロセスに適合されるライブラリからのグラフィックアイテムを表示し得る。
【0058】
ブロック306において、方法300は、エディタディスプレイ画面112(
図4)またはアニメーション表示150(
図5、6、7)の第1のセクションにおいて、選択したグラフィックアイテムを表示してもよい。第1のセクションは、エディタディスプレイ画面112のメイン編集セクション114、アニメーション表示150のダイアグラム表示160、または選択したグラフィックアイテムの値、イベント、アニメーション、および他のプロパティの構成時にユーザまたはエンジニアにより表示可能である別のセクションもしくはパネルのうちの1つ以上を含んでもよい。第1のセクションはまた、第2のモニタ、または視覚的に近接しているが、物理的に離れているワークステーションの他のディスプレイ上に、アニメーション表示150もしくはエディタディスプレイ112の任意の残りのセクションを表示してもよい。選択したグラフィックアイテムはまた、1つ以上のサブエレメントを表示してもよい。これらのサブエレメントはまた、ユーザまたは構成エンジニアにより個々に選択可能であるが、上記のように、親グラフィックアイテムに結合されたままでもよい。
【0059】
ブロック308において、方法は、エディタディスプレイ画面112(
図4)またはアニメーション表示150(
図5〜7)の第2のセクションにおいて、選択したグラフィックアイテムのプロパティのリストを表示してもよい。第2のセクションは、アニメーション表示150のアニメーション枠162もしくは定義セクション158、または他のセクションのうちの1つ以上を含んでもよい。第2のセクションは、選択したグラフィックアイテムの値、イベント、アニメーション、および他のプロパティの構成時に、ユーザまたはエンジニアにより表示されてもよい。第2のセクションはまた、第2のモニタ、または視覚的に近接しているが、物理的に離れているワークステーションの他のディスプレイ上に、アニメーション表示150の任意の残りのセクションを表示してもよい。上記のように、グラフィックアイテムプロパティを表示するアニメーション枠162は、構成を容易にするために、ユーザまたは構成エンジニアにより表示されてもよい。加えて、第2のセクションは、グラフィックアイテム全体のプロパティよりもむしろ、選択したサブエレメントのプロパティを表示し得る。例えば、
図7dを参照すると、グラフィックアイテム166の矩形サブエレメント234、232が、マウスクリックまたは他の方法により選択される場合、アニメーション枠162は、その選択した矩形サブエレメントに関連するプロパティ(例えば、値、イベントのハンドラスクリプト、アニメーション表現、変換装置等)のみを表示し得る。2つ以上のサブエレメントが選択されてもよく、選択した複数のサブエレメントのプロパティは、同様にアニメーション枠に表示され得る。
【0060】
ブロック310において、ユーザ、構成エンジニア、または自動化プロセスは、ワークステーションの操作者ディスプレイ内でプロセス制御プラントおよびシステムをより正確に視覚化するために、グラフィックアイテムのプロパティおよびそのサブエレメントを編集または修正するための構成タスクを開始してもよい。構成タスクは、イベントのハンドラスクリプトを編集するステップ、アニメーション表現を編集するステップ、グラフィックアイテムおよびそのサブエレメントに関連する1つ以上のプロパティの値を編集するステップ等のうちの1つ以上を含んでもよい。構成タスクは、ユーザ、またはグラフィックアイテムがそれぞれ、それらが視覚的に表示するプロセス制御プラントの物理的または論理的エンティティに正しくまたは正確に結合されていることを確実にするステップを含む操作者ディスプレイのための設計計画に従う自動化プロセスにより開始されてもよい。例えば、構成タスクは、選択したグラフィックアイテムに関連する値218、アニメーション表現220、変換装置、またはFillColorアニメーションプロパティ216の他のプロパティが、アイテムを含む操作者ディスプレイのための設計計画に正確に従うことを確実にするステップを含んでもよい。
【0061】
ブロック312において、方法300は、構成タスクの完了を容易にするために、アニメーション枠162内のプロパティを配列してもよい。一実施形態において、ユーザは、ユーザが現在実行している構成タスクに最も重要であるプロパティを表示するように、アニメーション枠162内のプロパティをソートおよびフィルタしてもよい。ユーザは、ユーザまたはエンジニアに種々のフィルタおよびソートオプションを表示する、機能リボン163からの1つ以上の機能を開始することにより、プロパティを配列してもよい。加えて、または代替的に、自動化プロセスは、構成タスクに従ってアニメーション枠162内のプロパティを自動的に配列するための1つ以上の機能を開始してもよい。例えば、
図7dを参照すると、値218、アニメーション表現、またはFillColorアニメーションプロパティの他のプロパティを修正するステップを含む構成タスクを完了するために、ユーザまたはプロセスは、文字「F」で始まるアニメーションがより容易に発見され得るように、アニメーションをアルファベット順にソートする機能を開始することにより、アニメーションを配列してもよい。当然のことながら、リボン163内の種々の機能(例えば、上記のように、動作、アニメーションまたはイベント等により、プロパティがどの程度すでに修正されているかに従ったソートおよびフィルタ)は、構成タスクの完了を容易にするために種々の方法でプロパティを配列し得る。プロパティを配列する1つ以上の機能は、構成タスクを完了するために、構成を必要とするプロパティがユーザまたは構成エンジニアによってより容易に発見され得るように、アニメーション枠162内に表示されるプロパティの量およびタイプを拡大または減少させるために、機能リボンから開始されてもよい。
【0062】
ブロック314において、ユーザ、構成エンジニア、または自動化プロセスは、ブロック310において開始された構成タスクを完了することができる。例えば、
図7dを参照すると、値218、アニメーション表現、またはFillColorアニメーションプロパティの他のプロパティを修正するステップを含む構成タスクを完了するために、ユーザは、文字「F」で始まるアニメーションがより容易に発見され得るように、アルファベット順序で配列されるプロパティを表示してもよい。次いで、ユーザまたはプロセスは、アニメーション枠162内のプロパティを配列することにより容易にされた構成タスクを完了するために、FillColorプロパティを編集してもよい。機能ブロック304〜314のいずれも、任意の構成タスクを完了するために、必要に応じて繰り返されてもよい。
【0063】
したがって、アニメーション表示150は、アニメーション枠162内のグラフィックアイテム166に関連するプロパティをソート、フィルタ、および表示するための1つ以上の機能を含んでもよい。グラフィックアイテムプロパティの構成は、典型的にはグラフィックアイテム166の各イベントおよびアニメーションプロパティに関連するユーザダイアログを排除することにより容易にされ得る。イベント、アニメーション、およびプロパティの種々のレベルおよび順序付けを階層的に表示することにより、ユーザは、ユーザが完成させようとしている特定の構成タスクに対応する順序で、または対応するグループとして、プロパティを表示してもよい。例えば、全てのイベントアイテムを合わせてフィルタおよびグループ化することにより、ユーザが、2つ以上の関連イベントを表示するために、アニメーション枠162内のスクロールアクションを実行する必要性が排除され得る。同様に、アニメーション枠162内に表示されるプロパティの1つ以上のレベルの展開または縮小により、ユーザが1つ以上の所望のプロパティを迅速に発見および構成できるように、表示されるプロパティの数およびタイプは増加または減少させることができる。当然のことながら、同一のソート、フィルタ、グループ化、およびディスプレイレベルアクションは、ユーザ構成を容易にするために、グラフィックアイテム166またはサブエレメント234に関連するプロパティのいずれによっても実行され得る。
【0064】
グラフィックアイテムに関連するプロパティの階層的および漸進的表示は、ユーザが完成させようとしている構成タスクを容易にする。例えば、ユーザは、全てのプロパティオーバーライド、アニメーション表現、およびイベントを閲覧および構成することができるか、または複数のプロパティダイアログを開閉することなく、1つ以上のグラフィックアイテムおよびそのサブエレメントの複数のプロパティを構成することができる。グラフィックアイテムプロパティのグループ化、順序付け、ソート、およびフィルタはまた、種々のアイテムおよびサブエレメント間のプロパティの比較を容易にし得る。アニメーション枠内に表示されるようなプロパティを示し得るファイルへのこれらのソートされたアイテムの印刷は、エンドユーザが、各グラフィックアイテムのプロパティ間の階層的な関係を表示および理解するための補足資料として使用され得る。アニメーション枠162の表示はまた、操作者が例えば、バッチデータまたはAMS(商標)デバイスデータとして、種々のフォーマットでプラントおよびプロセスデータを表示することを可能にするために、実行時にワークステーション操作者に提供されてもよい。
【0065】
上記の概念はまた、アニメーション表示150の1つ以上の構成および提示特徴を有する制御ストラテジエディタ内のDeltaV(商標)Control Strategiesの構成に適用され得る。アニメーション表示150と同様の統合的な制御ストラテジ表示の提供により、ユーザが構成タスクを完了するために、制御ストラテジ情報を整理および表示することが可能となり得る。例えば、Sequential Function Charting(SFC)アルゴリズムを構成する場合、ユーザは、各ステップのアクションまたは遷移のためのダイアログを開閉する必要なく、タイプ、遅延、アニメーション表現、および遷移表現等の詳細を有する複数のステップのアクションを整理および表示することができる。
【0066】
実装される場合、本明細書に説明されるソフトウェアのいずれかは、磁気ディスク、レーザーディスク、または他のストレージ媒体、コンピュータまたはプロセッサのRAMまたはROM等、任意のコンピュータが読み取り可能なメモリに格納され得る。同様に、このソフトウェアは、例えば、コンピュータが読み取り可能なディスクまたは他の運搬可能なコンピュータストレージ機構または、電話線、インターネット、ワールドワイドウェブ、任意の他のローカルエリアネットワークまたは広域ネットワーク等の通信チャンネル(配信は、運搬可能なストレージ媒体を経由してこのようなソフトウェアを提供することと同一または同義と見なされる)を含む任意の周知または所望の配信方法を使用して、ユーザ、プロセスプラントまたは操作者ワークステーションに配信され得る。さらに、このソフトウェアは、変調または暗号化を行わずに直接提供され得るか、または、任意の適切な変調搬送波および/または暗号化技法を使用して、通信チャンネルから伝送される前に、変調および/または暗号化されて供給され得る。
【0067】
本発明は、特定の実施例を参照しながら説明されたが、これは、説明のみを目的とするものであって、本発明を制限するものではなく、当業者には、本発明の精神および範囲を逸脱することなく、開示された実施形態に変更、追加、または削除を行うことができることが明らかであろう。