【実施例】
【0087】
次に本発明の実施例を示して本発明をさらに詳細に説明するが本発明はこれらによって限定されるものではない。
以下に示す方法により、粘着剤の重量平均分子量、ゲル分率、不揮発分、湿熱白化性、耐熱発泡性、ITO腐食性、塗工性、作業性、段差追従性、接着強度を測定した。
〔測定方法〕
<分子量>
ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)を用いて、標準ポリスチレン換算による重量平均分子量(Mw)を求めた。
測定条件
装置:HLC-8120GPC(東ソー(株)製)
カラム:TSK-GEL HXL-H(ガードカラム、東ソー(株)製)
TSK-GEL 7000HXL(東ソー(株)製)
TSK-GEL GMHXL(東ソー(株)製)
TSK-GEL GMHXL(東ソー(株)製)
TSK-GEL G2500HXL(東ソー(株)製)
サンプル濃度:1.0mg/cm
3となるようにテトラヒドロフランで希釈
移動相溶媒:テトラヒドロフラン
流速:1.0cm
3/min
カラム温度:40℃
<ゲル分率>
23℃で7日間熟成後の粘着剤約0.1gをサンプリング瓶に採取し、酢酸エチル30ccを加えて4時間振盪した後、このサンプル瓶の内容物を200メッシュのステンレス製金網で濾過し、金網上の残留物を100℃で2時間乾燥して乾燥重量を測定し、次式により求めた。
【0088】
【数1】
<ヘイズ>
得られた粘着テープの片面の剥離シートを剥がして、厚み38μmポリエチレンテレフタレートフィルムを貼り合わせ、50mm×50mmのサイズに裁断した。次いで、もう一方の剥離フィルムを剥がして、厚み2mmPC板に貼り合わせ、50℃、5atmのオートクレーブで20分間処理した後、1時間静置して試験片を作成した。
【0089】
作成した試験片の耐久試験前のヘイズを測定した後、60℃、90%環境下、85℃、85%環境下にそれぞれ静置した。500時間経過後、試験片を取り出して、常温で1時間静置した後、ヘイズを測定し、耐久試験前のヘイズとの差を求めた。
【0090】
ヘイズの測定には、MH−150(村上色彩技術研究所(株)製)を用いた。
<発泡>
得られた粘着テープの片側の剥離シートを剥がし、ITOを蒸着した厚み38μmポリエチレンテレフタレートフィルムを貼り合わせて、50mm×50mmのサイズに裁断した。次いで、もう一方の剥離フィルムを剥がして、厚み2mmガラス基板に貼り合わせ、50℃、5atmのオートクレーブで20分間処理した後、1時間静置して試験片を作成した。
【0091】
作成した試験片の耐久試験用のヘイズを測定した後、60℃、90%環境下、85℃、dry環境下、85℃、85%環境下にそれぞれ静置した。500時間経過後の試験片を取り出し、常温下で1時間静置下後、目視で発泡の度合いを確認した。
評価の基準は以下の通りである
(評価) (内容)
○ :目視では粘着剤層に気泡は確認できない。
× :大きな気泡が確認できる。または、粘着剤層が基材または被着体から浮いている。
【0092】
<ITO抵抗変化率>
発泡試験において、予め発泡試験前の抵抗値を測定しておき、次いで85℃、85%環境下に500時間置かれた試験片の抵抗値を測定し、抵抗値の変化率を求めた。
【0093】
なお、抵抗値は、テスター(三和電気計器(株)製、デジタルマルチメーターPC510)を用いて測定した。
<段差追従性>
得られた導電膜用粘着テープの片面の剥離処理されたPETフィルムを剥がし、25μmPETフィルムを貼り合わせ、50mm×50mmに裁断して試験片を作成した。
【0094】
次いで、25mm×25mmに裁断したPETフィルムをガラス板上に置き、作成した試験片のもう一方の面の剥離処理されたPETフィルムを剥がし、ガラス板上のPETフィルムを、全面を覆うように貼り付け、80℃環境下に500時間静置した後、常温下に1時間静置し、段差部分の外観を目視によって観察した。
(評価) (内容)
○ :目視では貼りつけ段差部分に気泡は確認できない。
× :実用可能な程度であるが、貼りつけ段差部分に、目視ではっきりと気泡が確認できる。
【0095】
<微小クリープズレ量>
厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの一方の面に粘着剤を乾燥厚さで25μmの厚さで塗布し10mm幅に裁断した短冊状試験片を調製した。この短冊状試験片の一方の端部を、ガラス基板の表面に接着面積が10mm×10mmになるように貼着した。次いで、短冊状試験片のガラス基板と接着していない端部に800gの加重を付与して23℃、20分後に測定したときのガラス基板に対する該短冊状試験片のずれ幅を測定して、微小クリープ試験の値とした。
【0096】
<ITOカール性>
ITO(電極)に粘着テープを貼着した積層体を70℃で3日間養生し、
図8に示すように、ITO(電極)が上面になり、粘着テープが下面になるように基盤上に載置し、基盤面から積層体の上面までの距離(反り量・カール量)を測定した。この測定した値に基づいて以下の基準でITOカール性を評価した。
○ :基盤面から積層体上面までの距離が5mm以下である。
× :基盤面から積層体上面までの距離が5mmを超える。
【0097】
〔実施例1〕
攪拌機、環流冷却器、温度計および窒素導入管を備えた反応装置に、メトキシエチルアクリレート(MEA)55重量部、ブチルアクリレート(BA)36重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)7重量部、アクリルアミド(AM)2重量部および酢酸エチル(EtAc)100重量部、メチルエチルケトン(MEK)20重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら70℃に昇温した。
【0098】
次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2重量部を加え、窒素雰囲気下、70℃で5時間重合反応を行った。
反応終了後、酢酸エチル(EtAc)にて希釈し、固形分濃度30%に調整し、重量平均分子量35万のアクリル系ポリマー1(ポリマー1)を得た。得られたポリマー1についてFoxの式により求めたガラス転移温度(Tg)は、−48℃である。
【0099】
上記のようにして得られたポリマー1に、イソシアネート系硬化剤としてタケネートD−110N(三井化学(株)製)をポリマー1の固形分100重量部に対して0.1重量部の割合で添加して粘着剤組成物を得た(固形分含有率:30重量%)。
【0100】
得られた粘着剤組成物を剥離処理されたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に乾燥厚さが50μmになるように塗工し、80℃で2分間乾燥させて溶媒を除去した後、もう一方の粘着剤表面に剥離処理されたPETフィルムを貼り合わせて23℃で7日間エイジングを行い、導電膜用粘着テープを得た。
【0101】
得られた導電膜用粘着テープを用いてゲル分率、ヘイズ変化、耐ガラス発泡、段差追従性、微小クリープズレ量、ITO抵抗変化率および対ITOカール性を測定した。結果を表1に併せて記載する。
【0102】
〔実施例2〕
攪拌機、環流冷却器、温度計および窒素導入管を備えた反応装置に、エトキシジエチレングリコールアクリレート(ECA)55重量部、ブチルアクリレート(BA)36重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)7重量部、アクリルアミド(AM)2重量部および酢酸エチル(EtAc)100重量部、メチルエチルケトン(MEK)20重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら70℃に昇温した。
【0103】
次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2重量部を加え、窒素雰囲気下、70℃で5時間重合反応を行った。
反応終了後、酢酸エチル(EtAc)にて希釈し、固形分濃度30%に調整し、重量平均分子量35万のアクリル系ポリマー2(ポリマー2)を得た。得られたポリマー2についてFoxの式により求めたガラス転移温度(Tg)は、−57℃である。
【0104】
上記のようにして得られたポリマー2に、イソシアネート系硬化剤としてタケネートD−110N(三井化学(株)製)をポリマー2の固形分100重量部に対して0.1重量部の割合で添加して粘着剤組成物を得た(固形分含有率:30重量%)。
【0105】
得られた粘着剤組成物を剥離処理されたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に乾燥厚さが50μmになるように塗工し、80℃で2分間乾燥させて溶媒を除去した後、もう一方の粘着剤表面に剥離処理されたPETフィルムを貼り合わせて23℃で7日間エイジングを行い、導電膜用粘着テープを得た。
【0106】
得られた導電膜用粘着テープを用いてゲル分率、ヘイズ変化、耐ガラス発泡、段差追従性、微小クリープズレ量、ITO抵抗変化率および対ITOカール性を測定した。結果を表1に併せて記載する。
〔実施例3〕
攪拌機、環流冷却器、温度計および窒素導入管を備えた反応装置に、メトキシエチルアクリレート(MEA)55重量部、ブチルアクリレート(BA)36重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)7重量部、ジメチルアミノエチルアクリレート(DMAEA)2重量部および酢酸エチル(EtAc)100重量部、メチルエチルケトン(MEK)20重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら70℃に昇温した。
【0107】
次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2重量部を加え、窒素雰囲気下、70℃で5時間重合反応を行った。
反応終了後、酢酸エチル(EtAc)にて希釈し、固形分濃度30%に調整し、重量平均分子量35万のアクリル系ポリマー3(ポリマー3)を得た。得られたポリマー3についてFoxの式により求めたガラス転移温度(Tg)は、−48℃である。
【0108】
上記のようにして得られたポリマー3に、イソシアネート系硬化剤としてタケネートD−110N(三井化学(株)製)をポリマー3の固形分100重量部に対して0.1重量部の割合で添加して粘着剤組成物を得た(固形分含有率:30重量%)。
【0109】
得られた粘着剤組成物を剥離処理されたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に乾燥厚さが50μmになるように塗工し、80℃で2分間乾燥させて溶媒を除去した後、もう一方の粘着剤表面に剥離処理されたPETフィルムを貼り合わせて23℃で7日間エイジングを行い、導電膜用粘着テープを得た。
【0110】
得られた導電膜用粘着テープを用いてゲル分率、ヘイズ変化、耐ガラス発泡、段差追従性、微小クリープズレ量、ITO抵抗変化率および対ITOカール性を測定した。結果を表1に併せて記載する。
【0111】
〔実施例4〕
攪拌機、環流冷却器、温度計および窒素導入管を備えた反応装置に、メトキシエチルアクリレート(MEA)55重量部、ブチルアクリレート(BA)36重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)7重量部、n-ビニルピロリドン(n-VP)2重量部および酢酸エチル(EtAc)100重量部、メチルエチルケトン(MEK)20重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら70℃に昇温した。
【0112】
次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2重量部を加え、窒素雰囲気下、70℃で5時間重合反応を行った。
反応終了後、酢酸エチル(EtAc)にて希釈し、固形分濃度30%に調整し、重量平均分子量35万のアクリル系ポリマー4(ポリマー4)を得た。得られたポリマー4についてFoxの式により求めたガラス転移温度(Tg)は、−48℃である。
【0113】
上記のようにして得られたポリマー4に、イソシアネート系硬化剤としてタケネートD−110N(三井化学(株)製)をポリマー4の固形分100重量部に対して0.1重量部の割合で添加して粘着剤組成物を得た(固形分含有率:30重量%)。
【0114】
得られた粘着剤組成物を剥離処理されたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に乾燥厚さが50μmになるように塗工し、80℃で2分間乾燥させて溶媒を除去した後、もう一方の粘着剤表面に剥離処理されたPETフィルムを貼り合わせて23℃で7日間エイジングを行い、導電膜用粘着テープを得た。
【0115】
得られた導電膜用粘着テープを用いてゲル分率、ヘイズ変化、耐ガラス発泡、段差追従性、微小クリープズレ量、ITO抵抗変化率および対ITOカール性を測定した。結果を表1に併せて記載する。
【0116】
〔実施例5〕
攪拌機、環流冷却器、温度計および窒素導入管を備えた反応装置に、メトキシエチルアクリレート(MEA)55重量部、ブチルアクリレート(BA)36重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)7重量部、アクリロイルモルホリン(ACMO)2重量部および酢酸エチル(EtAc)100重量部、メチルエチルケトン(MEK)20重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら70℃に昇温した。
【0117】
次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2重量部を加え、窒素雰囲気下、70℃で5時間重合反応を行った。
反応終了後、酢酸エチル(EtAc)にて希釈し、固形分濃度30%に調整し、重量平均分子量35万のアクリル系ポリマー5(ポリマー5)を得た。得られたポリマー5についてFoxの式により求めたガラス転移温度(Tg)は、−48℃である。
【0118】
上記のようにして得られたポリマー5に、イソシアネート系硬化剤としてタケネートD−110N(三井化学(株)製)をポリマー5の固形分100重量部に対して0.1重量部の割合で添加して粘着剤組成物を得た(固形分含有率:30重量%)。
【0119】
得られた粘着剤組成物を剥離処理されたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に乾燥厚さが50μmになるように塗工し、80℃で2分間乾燥させて溶媒を除去した後、もう一方の粘着剤表面に剥離処理されたPETフィルムを貼り合わせて23℃で7日間エイジングを行い、導電膜用粘着テープを得た。
【0120】
得られた粘導電膜用着テープを用いてゲル分率、ヘイズ変化、耐ガラス発泡、段差追従性、微小クリープズレ量、ITO抵抗変化率および対ITOカール性を測定した。結果を表1に併せて記載する。
【0121】
〔実施例6〕
攪拌機、環流冷却器、温度計および窒素導入管を備えた反応装置に、メトキシエチルアクリレート(MEA)91重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)7重量部、アクリルアミド(AM)2重量部および酢酸エチル(EtAc)100重量部、メチルエチルケトン(MEK)20重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら70℃に昇温した。
【0122】
次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2重量部を加え、窒素雰囲気下、70℃で5時間重合反応を行った。
反応終了後、酢酸エチル(EtAc)にて希釈し、固形分濃度30%に調整し、重量平均分子量33万のアクリル系ポリマー6(ポリマー6)を得た。得られたポリマー6についてFoxの式により求めたガラス転移温度(Tg)は、−50℃である。
【0123】
上記のようにして得られたポリマー6に、イソシアネート系硬化剤としてタケネートD−110N(三井化学(株)製)をポリマー6の固形分100重量部に対して0.1重量部の割合で添加して粘着剤組成物を得た(固形分含有率:30重量%)。
【0124】
得られた粘着剤組成物を剥離処理されたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に乾燥厚さが50μmになるように塗工し、80℃で2分間乾燥させて溶媒を除去した後、もう一方の粘着剤表面に剥離処理されたPETフィルムを貼り合わせて23℃で7日間エイジングを行い、導電膜用粘着テープを得た。
【0125】
得られた導電膜用粘着テープを用いてゲル分率、ヘイズ変化、耐ガラス発泡、段差追従性、微小クリープズレ量、ITO抵抗変化率および対ITOカール性を測定した。結果を表1に併せて記載する。
【0126】
〔実施例7〕
攪拌機、環流冷却器、温度計および窒素導入管を備えた反応装置に、メトキシエチルアクリレート(MEA)55重量部、ブチルアクリレート(BA)37.5重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)7重量部、アクリルアミド(AM)0.5重量部および酢酸エチル(EtAc)100重量部、メチルエチルケトン(MEK)20重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら70℃に昇温した。
【0127】
次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2重量部を加え、窒素雰囲気下、70℃で5時間重合反応を行った。
反応終了後、酢酸エチル(EtAc)にて希釈し、固形分濃度30%に調整し、重量平均分子量30万のアクリル系ポリマー7(主ポリマー7)を得た。得られた主ポリマーについてFoxの式により求めたガラス転移温度(Tg)は、−49℃である。
【0128】
上記のようにして得られたポリマー7に、イソシアネート系硬化剤としてタケネートD−110N(三井化学(株)製)をポリマー7の固形分100重量部に対して0.1重量部の割合で添加して粘着剤組成物を得た(固形分含有率:30重量%)。
【0129】
得られた粘着剤組成物を剥離処理されたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に乾燥厚さが50μmになるように塗工し、80℃で2分間乾燥させて溶媒を除去した後、もう一方の粘着剤表面に剥離処理されたPETフィルムを貼り合わせて23℃で7日間エイジングを行い、導電膜用粘着テープを得た。
【0130】
得られた導電膜用粘着テープを用いてゲル分率、ヘイズ変化、耐ガラス発泡、段差追従性、微小クリープズレ量、ITO抵抗変化率および対ITOカール性を測定した。結果を表1に併せて記載する。
【0131】
〔実施例8〕
攪拌機、環流冷却器、温度計および窒素導入管を備えた反応装置に、メトキシエチルアクリレート(MEA)55重量部、ブチルアクリレート(BA)34重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)7およびアクリルアミド4重量部および酢酸エチル(EtAc)100重量部、メチルエチルケトン(MEK)20重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら70℃に昇温した。
【0132】
次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2重量部を加え、窒素雰囲気下、70℃で5時間重合反応を行った。
反応終了後、酢酸エチル(EtAc)にて希釈し、固形分濃度30%に調整し、重量平均分子量30万のアクリル系ポリマー8(ポリマー8)を得た。得られたポリマー8についてFoxの式により求めたガラス転移温度(Tg)は、−45℃である。
【0133】
上記のようにして得られたポリマー8に、イソシアネート系硬化剤としてタケネートD−110N(三井化学(株)製)をポリマー8の固形分100重量部に対して0.1重量部の割合で添加して粘着剤組成物を得た(固形分含有率:30重量%)。
【0134】
得られた粘着剤組成物を剥離処理されたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に乾燥厚さが50μmになるように塗工し、80℃で2分間乾燥させて溶媒を除去した後、もう一方の粘着剤表面に剥離処理されたPETフィルムを貼り合わせて23℃で7日間エイジングを行い、導電膜用粘着テープを得た。
【0135】
得られた導電膜用粘着テープを用いてゲル分率、ヘイズ変化、耐ガラス発泡、段差追従性、微小クリープズレ量、ITO抵抗変化率および対ITOカール性を測定した。結果を表1に併せて記載する。
【0136】
〔実施例9〕
攪拌機、環流冷却器、温度計および窒素導入管を備えた反応装置に、メトキシエチルアクリレート(MEA)55重量部、ブチルアクリレート(BA)43重量部、4-ヒドロキシブチルアクリレート(4-HBA)7重量部、アクリルアミド2重量部および酢酸エチル(EtAc)100重量部、メチルエチルケトン(MEK)20重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら70℃に昇温した。
【0137】
次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2重量部を加え、窒素雰囲気下、70℃で5時間重合反応を行った。
反応終了後、酢酸エチル(EtAc)にて希釈し、固形分濃度30%に調整し、重量平均分子量30万のアクリル系ポリマー9(ポリマー9)を得た。得られたポリマー9についてFoxの式により求めたガラス転移温度(Tg)は、−52℃である。
【0138】
上記のようにして得られたポリマー9に、イソシアネート系硬化剤としてタケネートD−110N(三井化学(株)製)をポリマー9の固形分100重量部に対して0.1重量部の割合で添加して粘着剤組成物を得た(固形分含有率:30重量%)。
【0139】
得られた粘着剤組成物を剥離処理されたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に乾燥厚さが50μmになるように塗工し、80℃で2分間乾燥させて溶媒を除去した後、もう一方の粘着剤表面に剥離処理されたPETフィルムを貼り合わせて23℃で7日間エイジングを行い、導電膜用粘着テープを得た。
【0140】
得られた導電膜用粘着テープを用いてゲル分率、ヘイズ変化、耐ガラス発泡、段差追従性、微小クリープズレ量、ITO抵抗変化率および対ITOカール性を測定した。結果を表1に併せて記載する。
【0141】
〔実施例10〕
攪拌機、環流冷却器、温度計および窒素導入管を備えた反応装置に、メトキシエチルアクリレート(MEA)55重量部、ブチルアクリレート(BA)41重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)2重量部、アクリルアミド2重量部および酢酸エチル(EtAc)100重量部、メチルエチルケトン(MEK)20重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら70℃に昇温した。
【0142】
次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2重量部を加え、窒素雰囲気下、70℃で5時間重合反応を行った。
反応終了後、酢酸エチル(EtAc)にて希釈し、固形分濃度30%に調整し、重量平均分子量30万のアクリル系ポリマー10(ポリマー10)を得た。得られたポリマー10についてFoxの式により求めたガラス転移温度(Tg)は、−49℃である。
【0143】
上記のようにして得られたポリマー10に、イソシアネート系硬化剤としてタケネートD−110N(三井化学(株)製)をポリマー10の固形分100重量部に対して0.1重量部の割合で添加して粘着剤組成物を得た(固形分含有率:30重量%)。
【0144】
得られた粘着剤組成物を剥離処理されたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に乾燥厚さが50μmになるように塗工し、80℃で2分間乾燥させて溶媒を除去した後、もう一方の粘着剤表面に剥離処理されたPETフィルムを貼り合わせて23℃で7日間エイジングを行い、導電膜用粘着テープを得た。
【0145】
得られた導電膜用粘着テープを用いてゲル分率、ヘイズ変化、耐ガラス発泡、段差追従性、微小クリープズレ量、ITO抵抗変化率および対ITOカール性を測定した。結果を表1に併せて記載する。
【0146】
〔実施例11〕
攪拌機、環流冷却器、温度計および窒素導入管を備えた反応装置に、メトキシエチルアクリレート(MEA)55重量部、ブチルアクリレート(BA)33重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)10重量部、アクリルアミド2重量部および酢酸エチル(EtAc)100重量部、メチルエチルケトン(MEK)20重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら70℃に昇温した。
【0147】
次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2重量部を加え、窒素雰囲気下、70℃で5時間重合反応を行った。
反応終了後、酢酸エチル(EtAc)にて希釈し、固形分濃度30%に調整し、重量平均分子量30万のアクリル系ポリマー11(ポリマー11)を得た。得られたポリマー11についてFoxの式により求めたガラス転移温度(Tg)は、−46℃である。
【0148】
上記のようにして得られたポリマー11に、イソシアネート系硬化剤としてタケネートD−110N(三井化学(株)製)をポリマー11の固形分100重量部に対して0.1重量部の割合で添加して粘着剤組成物を得た(固形分含有率:30重量%)。
【0149】
得られた粘着剤組成物を剥離処理されたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に乾燥厚さが50μmになるように塗工し、80℃で2分間乾燥させて溶媒を除去した後、もう一方の粘着剤表面に剥離処理されたPETフィルムを貼り合わせて23℃で7日間エイジングを行い、導電膜用粘着テープを得た。
【0150】
得られた導電膜用粘着テープを用いてゲル分率、ヘイズ変化、耐ガラス発泡、段差追従性、微小クリープズレ量、ITO抵抗変化率および対ITOカール性を測定した。結果を表1に併せて記載する。
【0151】
〔実施例12〕
攪拌機、環流冷却器、温度計および窒素導入管を備えた反応装置に、メトキシエチルアクリレート(MEA)55重量部、ブチルアクリレート(BA)36重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)7重量部、アクリルアミド2重量部および酢酸エチル(EtAc)100重量部、メチルエチルケトン(MEK)20重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら70℃に昇温した。
【0152】
次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2重量部を加え、窒素雰囲気下、70℃で5時間重合反応を行った。
反応終了後、酢酸エチル(EtAc)にて希釈し、固形分濃度30%に調整し、重量平均分子量9万のアクリル系ポリマー12(ポリマー12)を得た。得られたポリマー12についてFoxの式により求めたガラス転移温度(Tg)は、−48℃である。
【0153】
上記のようにして得られたポリマー12に、イソシアネート系硬化剤としてタケネートD−110N(三井化学(株)製)をポリマー12の固形分100重量部に対して0.3重量部の割合で添加して粘着剤組成物を得た(固形分含有率:30重量%)。
【0154】
得られた粘着剤組成物を剥離処理されたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に乾燥厚さが50μmになるように塗工し、80℃で2分間乾燥させて溶媒を除去した後、もう一方の粘着剤表面に剥離処理されたPETフィルムを貼り合わせて23℃で7日間エイジングを行い、導電膜用粘着テープを得た。
【0155】
得られた導電膜用粘着テープを用いてゲル分率、ヘイズ変化、耐ガラス発泡、段差追従性、微小クリープズレ量、ITO抵抗変化率および対ITOカール性を測定した。結果を表1に併せて記載する。
【0156】
〔製造例13〕
攪拌機、環流冷却器、温度計および窒素導入管を備えた反応装置に、メトキシエチルアクリレート(MEA)55重量部、ブチルアクリレート(BA)36重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)7重量部、アクリルアミド2重量部および酢酸エチル(EtAc)100重量部、メチルエチルケトン(MEK)20重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら70℃に昇温した。
【0157】
次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2重量部を加え、窒素雰囲気下、70℃で5時間重合反応を行った。
反応終了後、酢酸エチル(EtAc)にて希釈し、固形分濃度30%に調整し、重量平均分子量30万のアクリル系ポリマー13(ポリマー13)を得た。得られたポリマー13についてFoxの式により求めたガラス転移温度(Tg)は、−48℃である。
【0158】
上記のようにして得られたポリマー13に、イソシアネート系硬化剤としてタケネートD−110N(三井化学(株)製)をポリマー13の固形分100重量部に対して0.05重量部の割合で添加して粘着剤組成物を得た(固形分含有率:30重量%)。
【0159】
得られた粘着剤組成物を剥離処理されたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に乾燥厚さが50μmになるように塗工し、80℃で2分間乾燥させて溶媒を除去した後、もう一方の粘着剤表面に剥離処理されたPETフィルムを貼り合わせて23℃で7日間エイジングを行い、導電膜用粘着テープを得た。
【0160】
得られた導電膜用粘着テープを用いてゲル分率、ヘイズ変化、耐ガラス発泡、段差追従性、微小クリープズレ量、ITO抵抗変化率および対ITOカール性を測定した。結果を表1に併せて記載する。
【0161】
【表1】
【0162】
〔比較例1〕
攪拌機、環流冷却器、温度計および窒素導入管を備えた反応装置に、メトキシエチルアクリレート(MEA)31重量部、ブチルアクリレート(BA)60重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)7重量部、アクリルアミド(AM)2重量部および酢酸エチル(EtAc)100重量部、メチルエチルケトン(MEK)20重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら70℃に昇温した。
【0163】
次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2重量部を加え、窒素雰囲気下、70℃で5時間重合反応を行った。
反応終了後、酢酸エチル(EtAc)にて希釈し、固形分濃度30%に調整し、重量平均分子量35万のアクリル系ポリマー14(ポリマー14)を得た。得られたポリマー14についてFoxの式により求めたガラス転移温度(Tg)は、−49℃である。
【0164】
上記のようにして得られたポリマー14に、イソシアネート系硬化剤としてタケネートD−110N(三井化学(株)製)をポリマー14の固形分100重量部に対して0.1重量部の割合で添加して粘着剤組成物を得た(固形分含有率:30重量%)。
【0165】
得られた粘着剤組成物を剥離処理されたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に乾燥厚さが50μmになるように塗工し、80℃で2分間乾燥させて溶媒を除去した後、もう一方の粘着剤表面に剥離処理されたPETフィルムを貼り合わせて23℃で7日間エイジングを行い、粘着テープを得た。
【0166】
得られた粘着テープを用いてゲル分率、ヘイズ変化、耐ガラス発泡、段差追従性、微小クリープズレ量、ITO抵抗変化率および対ITOカール性を測定した。結果を表2に併せて記載する。
【0167】
〔比較例2〕
攪拌機、環流冷却器、温度計および窒素導入管を備えた反応装置に、メトキシエチルアクリレート(MEA)31重量部、2-エチルヘキシルアクリレート(2-EHA)60重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)7重量部、アクリルアミド(AM)2重量部および酢酸エチル(EtAc)100重量部、メチルエチルケトン(MEK)20重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら70℃に昇温した。
【0168】
次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2重量部を加え、窒素雰囲気下、70℃で5時間重合反応を行った。
反応終了後、酢酸エチル(EtAc)にて希釈し、固形分濃度30%に調整し、重量平均分子量35万のアクリル系ポリマー15(ポリマー15)を得た。得られたポリマー15についてFoxの式により求めたガラス転移温度(Tg)は、−59℃である。
【0169】
上記のようにして得られたポリマー15に、イソシアネート系硬化剤としてタケネートD−110N(三井化学(株)製)をポリマー15の固形分100重量部に対して0.1重量部の割合で添加して粘着剤組成物を得た(固形分含有率:30重量%)。
【0170】
得られた粘着剤組成物を剥離処理されたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に乾燥厚さが50μmになるように塗工し、80℃で2分間乾燥させて溶媒を除去した後、もう一方の粘着剤表面に剥離処理されたPETフィルムを貼り合わせて23℃で7日間エイジングを行い、粘着テープを得た。
【0171】
得られた粘着テープを用いてゲル分率、ヘイズ変化、耐ガラス発泡、段差追従性、微小クリープズレ量、ITO抵抗変化率および対ITOカール性を測定した。結果を表2に併せて記載する。
【0172】
〔比較例3〕
攪拌機、環流冷却器、温度計および窒素導入管を備えた反応装置に、ブチルアクリレート(BA)91重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)7重量部、アクリルアミド(AM)2重量部および酢酸エチル(EtAc)100重量部、メチルエチルケトン(MEK)20重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら70℃に昇温した。
【0173】
次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2重量部を加え、窒素雰囲気下、70℃で5時間重合反応を行った。
反応終了後、酢酸エチル(EtAc)にて希釈し、固形分濃度30%に調整し、重量平均分子量35万のアクリル系ポリマー16(ポリマー16)を得た。得られたポリマー16についてFoxの式により求めたガラス転移温度(Tg)は、−50℃である。
【0174】
上記のようにして得られたポリマー16に、イソシアネート系硬化剤としてタケネートD−110N(三井化学(株)製)をポリマー16の固形分100重量部に対して0.1重量部の割合で添加して粘着剤組成物を得た(固形分含有率:30重量%)。
【0175】
得られた粘着剤組成物を剥離処理されたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に乾燥厚さが50μmになるように塗工し、80℃で2分間乾燥させて溶媒を除去した後、もう一方の粘着剤表面に剥離処理されたPETフィルムを貼り合わせて23℃で7日間エイジングを行い、粘着テープを得た。
【0176】
得られた粘着テープを用いてゲル分率、ヘイズ変化、耐ガラス発泡、段差追従性、微小クリープズレ量、ITO抵抗変化率および対ITOカール性を測定した。結果を表2に併せて記載する。
【0177】
〔比較例4〕
攪拌機、環流冷却器、温度計および窒素導入管を備えた反応装置に、2-エチルヘキシルアクリレート(2-EHA)91重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)7重量部、アクリルアミド(AM)2重量部および酢酸エチル(EtAc)100重量部、メチルエチルケトン(MEK)20重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら70℃に昇温した。
【0178】
次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2重量部を加え、窒素雰囲気下、70℃で5時間重合反応を行った。
反応終了後、酢酸エチル(EtAc)にて希釈し、固形分濃度30%に調整し、重量平均分子量35万のアクリル系ポリマー17(ポリマー17)を得た。得られたポリマー17についてFoxの式により求めたガラス転移温度(Tg)は、−65℃である。
【0179】
上記のようにして得られたポリマー17に、イソシアネート系硬化剤としてタケネートD−110N(三井化学(株)製)をポリマー17の固形分100重量部に対して0.1重量部の割合で添加して粘着剤組成物を得た(固形分含有率:30重量%)。
【0180】
得られた粘着剤組成物を剥離処理されたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に乾燥厚さが50μmになるように塗工し、80℃で2分間乾燥させて溶媒を除去した後、もう一方の粘着剤表面に剥離処理されたPETフィルムを貼り合わせて23℃で7日間エイジングを行い、粘着テープを得た。
【0181】
得られた粘着テープを用いてゲル分率、ヘイズ変化、耐ガラス発泡、段差追従性、微小クリープズレ量、ITO抵抗変化率および対ITOカール性を測定した。結果を表2に併せて記載する。
【0182】
〔比較例5〕
攪拌機、環流冷却器、温度計および窒素導入管を備えた反応装置に、メトキシエチルアクリレート(MEA)55重量部、ブチルアクリレート(BA)38重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)7重量部および酢酸エチル(EtAc)100重量部、メチルエチルケトン(MEK)20重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら70℃に昇温した。
【0183】
次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2重量部を加え、窒素雰囲気下、70℃で5時間重合反応を行った。
反応終了後、酢酸エチル(EtAc)にて希釈し、固形分濃度30%に調整し、重量平均分子量35万のアクリル系ポリマー18(ポリマー18)を得た。得られたポリマー18についてFoxの式により求めたガラス転移温度(Tg)は、−50℃である。
【0184】
上記のようにして得られたポリマー18に、イソシアネート系硬化剤としてタケネートD−110N(三井化学(株)製)をポリマー18の固形分100重量部に対して0.1重量部の割合で添加して粘着剤組成物を得た(固形分含有率:30重量%)。
【0185】
得られた粘着剤組成物を剥離処理されたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に乾燥厚さが50μmになるように塗工し、80℃で2分間乾燥させて溶媒を除去した後、もう一方の粘着剤表面に剥離処理されたPETフィルムを貼り合わせて23℃で7日間エイジングを行い、粘着テープを得た。
【0186】
得られた粘着テープを用いてゲル分率、ヘイズ変化、耐ガラス発泡、段差追従性、微小クリープズレ量、ITO抵抗変化率および対ITOカール性を測定した。結果を表2に併せて記載する。
【0187】
〔比較例6〕
攪拌機、環流冷却器、温度計および窒素導入管を備えた反応装置に、メトキシエチルアクリレート(MEA)55重量部、ブチルアクリレート(BA)32重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)7重量部、アクリルアミド(AM)6重量部および酢酸エチル(EtAc)100重量部、メチルエチルケトン(MEK)20重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら70℃に昇温した。
【0188】
次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2重量部を加え、窒素雰囲気下、70℃で5時間重合反応を行った。
反応終了後、酢酸エチル(EtAc)にて希釈し、固形分濃度30%に調整し、重量平均分子量35万のアクリル系ポリマー19(ポリマー19)を得た。得られたポリマー19についてFoxの式により求めたガラス転移温度(Tg)は、−43℃である。
【0189】
上記のようにして得られたポリマー19に、イソシアネート系硬化剤としてタケネートD−110N(三井化学(株)製)をポリマー19の固形分100重量部に対して0.1重量部の割合で添加して粘着剤組成物を得た(固形分含有率:30重量%)。
【0190】
得られた粘着剤組成物を剥離処理されたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に乾燥厚さが50μmになるように塗工し、80℃で2分間乾燥させて溶媒を除去した後、もう一方の粘着剤表面に剥離処理されたPETフィルムを貼り合わせて23℃で7日間エイジングを行い、粘着テープを得た。
【0191】
得られた粘着テープを用いてゲル分率、ヘイズ変化、耐ガラス発泡、段差追従性、微小クリープズレ量、ITO抵抗変化率および対ITOカール性を測定した。結果を表2に併せて記載する。
【0192】
〔比較例7〕
攪拌機、環流冷却器、温度計および窒素導入管を備えた反応装置に、メトキシエチルアクリレート(MEA)55重量部、ブチルアクリレート(BA)36重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)7重量部、アクリルアミド(AM)2重量部および酢酸エチル(EtAc)120重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら70℃に昇温した。
【0193】
次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2重量部を加え、窒素雰囲気下、70℃で5時間重合反応を行った。
反応終了後、酢酸エチル(EtAc)にて希釈し、固形分濃度30%に調整し、重量平均分子量60万のアクリル系ポリマー20(ポリマー20)を得た。得られたポリマー20についてFoxの式により求めたガラス転移温度(Tg)は、−48℃である。
【0194】
上記のようにして得られたポリマー20に、イソシアネート系硬化剤としてタケネートD−110N(三井化学(株)製)をポリマー20の固形分100重量部に対して0.1重量部の割合で添加して粘着剤組成物を得た(固形分含有率:30重量%)。
【0195】
得られた粘着剤組成物を剥離処理されたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に乾燥厚さが50μmになるように塗工し、80℃で2分間乾燥させて溶媒を除去した後、もう一方の粘着剤表面に剥離処理されたPETフィルムを貼り合わせて23℃で7日間エイジングを行い、粘着テープを得た。
【0196】
得られた粘着テープを用いてゲル分率、ヘイズ変化、耐ガラス発泡、段差追従性、微小クリープズレ量、ITO抵抗変化率および対ITOカール性を測定した。結果を表2に併せて記載する。
【0197】
〔比較例8〕
攪拌機、環流冷却器、温度計および窒素導入管を備えた反応装置に、メトキシエチルアクリレート(MEA)55重量部、ブチルアクリレート(BA)35重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)7重量部、アクリルアミド(AM)2重量部、アクリル酸(AA)1重量部および酢酸エチル(EtAc)100重量部、メチルエチルケトン(MEK)20重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら70℃に昇温した。
【0198】
次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2重量部を加え、窒素雰囲気下、70℃で5時間重合反応を行った。
反応終了後、酢酸エチル(EtAc)にて希釈し、固形分濃度30%に調整し、重量平均分子量35万のアクリル系ポリマー21(ポリマー21)を得た。得られたポリマー21についてFoxの式により求めたガラス転移温度(Tg)は、−47℃である。
【0199】
上記のようにして得られたポリマー21に、イソシアネート系硬化剤としてタケネートD−110N(三井化学(株)製)をポリマー21の固形分100重量部に対して0.1重量部の割合で添加して粘着剤組成物を得た(固形分含有率:30重量%)。
【0200】
得られた粘着剤組成物を剥離処理されたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に乾燥厚さが50μmになるように塗工し、80℃で2分間乾燥させて溶媒を除去した後、もう一方の粘着剤表面に剥離処理されたPETフィルムを貼り合わせて23℃で7日間エイジングを行い、粘着テープを得た。
【0201】
得られた粘着テープを用いてゲル分率、ヘイズ変化、耐ガラス発泡、段差追従性、微小クリープズレ量、ITO抵抗変化率および対ITOカール性を測定した。結果を表2に併せて記載する。
【0202】
〔比較例9〕
攪拌機、環流冷却器、温度計および窒素導入管を備えた反応装置に、メトキシエチルアクリレート(MEA)55重量部、ブチルアクリレート(BA)36重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)7重量部、アクリルアミド(AM)2重量部および酢酸エチル(EtAc)100重量部、メチルエチルケトン(MEK)20重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら70℃に昇温した。
【0203】
次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2重量部を加え、窒素雰囲気下、70℃で5時間重合反応を行った。
反応終了後、酢酸エチル(EtAc)にて希釈し、固形分濃度30%に調整し、重量平均分子量35万のアクリル系ポリマー22(ポリマー22)を得た。得られたポリマー22についてFoxの式により求めたガラス転移温度(Tg)は、−48℃である。
【0204】
上記のようにして得られたポリマー22に、イソシアネート系硬化剤としてタケネートD−110N(三井化学(株)製)をポリマー22の固形分100重量部に対して0.4重量部の割合で添加して粘着剤組成物を得た(固形分含有率:30重量%)。
【0205】
得られた粘着剤組成物を剥離処理されたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に乾燥厚さが50μmになるように塗工し、80℃で2分間乾燥させて溶媒を除去した後、もう一方の粘着剤表面に剥離処理されたPETフィルムを貼り合わせて23℃で7日間エイジングを行い、粘着テープを得た。
【0206】
得られた粘着テープを用いてゲル分率、ヘイズ変化、耐ガラス発泡、段差追従性、微小クリープズレ量、ITO抵抗変化率および対ITOカール性を測定した。結果を表2に併せて記載する。
【0207】
〔比較例10〕
攪拌機、環流冷却器、温度計および窒素導入管を備えた反応装置に、メトキシエチルアクリレート(MEA)55重量部、ブチルアクリレート(BA)36重量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)7重量部、アクリルアミド(AM)2重量部および酢酸エチル(EtAc)100重量部、メチルエチルケトン(MEK)20重量部を仕込み、窒素ガスを導入しながら70℃に昇温した。
【0208】
次いで、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2重量部を加え、窒素雰囲気下、70℃で5時間重合反応を行った。
反応終了後、酢酸エチル(EtAc)にて希釈し、固形分濃度30%に調整し、重量平均分子量35万のアクリル系ポリマー23(ポリマー23)を得た。得られたポリマー23についてFoxの式により求めたガラス転移温度(Tg)は、−48℃である。
【0209】
上記のようにして得られたポリマー23に、イソシアネート系硬化剤であるタケネートD−110N(三井化学(株)製)を配合せずに粘着剤組成物を得た。(固形分含有率:30重量%)。
【0210】
得られた粘着剤組成物を剥離処理されたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に乾燥厚さが50μmになるように塗工し、80℃で2分間乾燥させて溶媒を除去した後、もう一方の粘着剤表面に剥離処理されたPETフィルムを貼り合わせて23℃で7日間エイジングを行い、粘着テープを得た。
【0211】
得られた粘着テープを用いてゲル分率、ヘイズ変化、耐ガラス発泡、段差追従性、微小クリープズレ量、ITO抵抗変化率および対ITOカール性を測定した。結果を表2に併せて記載する。
【0212】
【表2】