特許第5671570号(P5671570)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社野澤組の特許一覧 ▶ 清水港飼料株式会社の特許一覧 ▶ 株式会社イチノセキの特許一覧

<>
  • 特許5671570-牛豚用飼料及びその製造方法 図000002
  • 特許5671570-牛豚用飼料及びその製造方法 図000003
  • 特許5671570-牛豚用飼料及びその製造方法 図000004
  • 特許5671570-牛豚用飼料及びその製造方法 図000005
  • 特許5671570-牛豚用飼料及びその製造方法 図000006
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5671570
(24)【登録日】2014年12月26日
(45)【発行日】2015年2月18日
(54)【発明の名称】牛豚用飼料及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   A23K 1/14 20060101AFI20150129BHJP
   A23K 1/18 20060101ALI20150129BHJP
【FI】
   A23K1/14
   A23K1/18 B
   A23K1/18 Z
【請求項の数】6
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-56858(P2013-56858)
(22)【出願日】2013年3月19日
(65)【公開番号】特開2014-180245(P2014-180245A)
(43)【公開日】2014年9月29日
【審査請求日】2013年3月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】393003000
【氏名又は名称】株式会社野澤組
(73)【特許権者】
【識別番号】591175918
【氏名又は名称】清水港飼料株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】513067598
【氏名又は名称】株式会社イチノセキ
(74)【代理人】
【識別番号】100148792
【弁理士】
【氏名又は名称】三田 大智
(74)【代理人】
【識別番号】100077735
【弁理士】
【氏名又は名称】市橋 俊一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100070323
【弁理士】
【氏名又は名称】中畑 孝
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 芳郎
(72)【発明者】
【氏名】田川 伸一
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 裕一郎
【審査官】 竹中 靖典
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−4872(JP,A)
【文献】 特開2014−045357(JP,A)
【文献】 特開平11−009199(JP,A)
【文献】 特開2007−330156(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23K 1/00 − 1/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
籾殻付き籾米を原料とし、該籾米に含まれる子実の粉砕物が膨化し多孔構造を呈し、該多孔構造を呈する膨化子実内に上記籾米に含まれる籾殻の粉砕物たる繊維質片が混在した構造を有することを特徴とする牛豚用飼料。
【請求項2】
上記籾殻付き籾米を原料とする膨化子実を他の穀物飼料に配合して成ることを特徴とする請求項1記載の牛豚用飼料。
【請求項3】
上記籾殻付き籾米を原料とする膨化子実とトウモロコシに由来する飼料を含有することを特徴とする請求項2記載の牛豚用飼料。
【請求項4】
上記籾殻付き籾米を原料とする膨化子実と圧ぺんトウモロコシを含有することを特徴とする請求項3記載の牛豚用飼料。
【請求項5】
以下に述べるA乃至Dから成る牛豚用飼料の製造方法である、
A:籾殻付き籾米を原料とする、
B:エクストルーダーにより上記籾殻付き籾米を圧縮搬送しつつ該籾米の子実と籾殻を一緒に粉砕し混練する、
C:上記圧縮搬送に伴い上記粉砕物の自己発熱と該自己発熱による上記籾米の子実の水分の蒸気化を促し、
D:上記圧縮搬送の出口で上記粉砕物の圧縮を開放して上記子実粉砕物の膨化を促し上記籾殻粉砕物たる繊維質片を内部に混在した膨化子実を形成すると共に、該膨化子実中の蒸気の放出により同膨化子実を多孔構造にする。
【請求項6】
上記圧縮搬送の出口で圧縮を開放し上記膨化子実を形成した直後に同出口の外面に面して回転する回転カッターにより該膨化子実を所望の大きさに折断することを特徴とする請求項5記載の牛豚用飼料の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は籾殻付き籾米を原料とした牛豚用飼料及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、家畜飼料の主原料である小麦やトウモロコシの代替品として、米を利用する取組みが急速に拡大しており、飼料用米と称される飼料原料への利用に特化した米の生産や品種改良が行われている。
【0003】
従来この飼料用米を籾殻付きの籾米の状態で飼料原料とする場合には、下記非特許文献1のp88〜p92に示すように、籾米を圧ぺん、即ち圧力をかけて押しつぶし、又は籾米を粗挽きや挽き割りにして、難消化性の籾殻を破壊又は細かくして該籾殻で覆われた子実の消化性向上を図っている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】「飼料用米の生産・給与技術マニュアル<2011年度版>」、独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構、2011年 p88〜p92
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし上記圧ぺん等の加工により籾殻を破壊、粉砕しても、籾殻自体或いは籾殻を含めた飼料全体の消化性の向上には至っていない。
【0006】
又籾殻が含まれている飼料は、堅い物を好んで食べ消化できる鶏に対しては有効であるが、牛や豚に対しては、牛や豚の籾殻に対する嗜好性が悪い、即ち積極的に食べないという問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は籾殻付きの籾米を飼料原料として利用しながら、牛や豚の籾殻配合飼料に対する嗜好性及び消化性を向上する牛豚用飼料及びその製造方法を提供する。
【0008】
要述すると、本発明に係る牛豚用飼料は、籾殻付き籾米を原料とし、該籾米に含まれる子実の粉砕物が膨化し多孔構造を呈し、該多孔構造を呈する膨化子実内に上記籾米に含まれる籾殻の粉砕物たる繊維質片が混在した構造を有し、籾殻の粉砕物たる繊維質片を膨化子実内に混在させることにより、堅い籾殻が牛や豚の嗜好性に与える影響を抑えつつ、多孔構造の膨化子実の口当たりの良さにより嗜好性を向上させると共に同膨化子実により消化性を向上する。
【0009】
他例として、上記籾殻付き籾米を原料とする膨化子実を他の穀物飼料、例えばトウモロコシ、マイロ、大豆等を原料とする飼料に配合し、栄養バランスに優れた牛豚用飼料とする。好ましくは上記籾殻付き籾米を原料とする膨化子実とトウモロコシに由来する飼料を含有した牛豚用飼料とし、更に好ましくは上記籾殻付き籾米を原料とする膨化子実と圧ぺんトウモロコシを含有した牛豚用飼料とする。
【0010】
又本発明に係る牛豚用飼料の製造方法は以下に述べるA乃至Dの構成から成る、
A:籾殻付き籾米を原料とする、
B:エクストルーダーにより上記籾殻付き籾米を圧縮搬送しつつ該籾米の子実と籾殻を一緒に粉砕し混練する、
C:上記圧縮搬送に伴い上記粉砕物の自己発熱と該自己発熱による上記子実の水分の蒸気化を促し、
D:上記圧縮搬送の出口で上記粉砕物の圧縮を開放して上記子実粉砕物の膨化を促し上記籾殻粉砕物たる繊維質片を内部に混在した膨化子実を形成すると共に、該膨化子実中の蒸気の放出により同膨化子実を多孔構造にする。
【0011】
好ましくは上記圧縮搬送の出口で圧縮を開放し上記膨化子実を形成した直後に同出口の外面に面して回転する回転カッターにより該膨化子実を所望の大きさに折断する。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る牛豚用飼料によれば、籾殻付きの籾米を飼料原料として利用しながら、牛や豚の嗜好性及び消化性を向上することができる。
【0013】
又本発明に係る製造方法によれば、上記嗜好性及び消化性が向上する牛豚用飼料を適切且つ容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】牛豚用飼料(籾殻付き籾米を原料とする膨化子実)の表面の拡大図。
図2】牛豚用飼料(籾殻付き籾米を原料とする膨化子実)の拡大断面図。
図3】エクストルーダーの要部断面図。
図4】筒状キャップの要部拡大断面図。
図5】回転カッターとダイとの関係を示す要部斜視図
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施例を図1乃至図5に基づいて説明する。
【0016】
<本発明に係る牛豚用飼料>
本発明に係る牛豚用飼料1は、図1図2に示すように、籾殻付き籾米を原料とし、該籾米に含まれる子実の粉砕物が膨化し多孔構造を呈し、該多孔構造を呈する膨化子実2内に上記籾米に含まれる籾殻の粉砕物たる繊維質片3が混在した構造を有する。
【0017】
詳述すると、上記牛豚用飼料1の表面においては、図1に示すように、上記多孔構造を呈する膨化子実2内に混在する極小さな上記繊維質片(籾殻の粉砕物)3の一部が不規則に露出する。
【0018】
又内部においては、図2に示すように、上記膨化子実2内に多孔構造を形成する微小孔の他に多数の空隙4が形成されると共に該膨化子実2内に上記繊維質片3が不規則に混在している。
【0019】
尚上記膨化子実2は胚乳に由来する白色部分と、籾殻や糠がすり潰されることにより変色された該籾殻又は糠に由来する茶色部分とが斑に表れる。
【0020】
上記構造から明らかなように、本発明に係る牛豚用飼料1は、表面において多孔構造の膨化子実2により口当たりを良くして、牛や豚の嗜好性を向上させる。尚籾殻の粉砕片たる繊維質片3は表面に不規則に且つ僅かしか露出せず、口当たりに影響しない。
【0021】
又内部においては、多孔構造の膨化子実2内に該多孔構造を形成する微小孔の他に空隙4を形成すると共に、該膨化子実2内に籾殻の粉砕片たる繊維質片3を混在させ、該繊維質片3の堅さによって食感が損なわれることがない。この点からも牛や豚の嗜好性を向上させる。
【0022】
更には難消化性の籾殻由来の繊維質片3が消化性の良い多孔構造の膨化子実2内に混在していることにより、該繊維質片3の消化を助け、もって飼料全体の消化性を向上させる。又上記繊維質片3の混在により繊維性飼料としての効果も期待できる。
【0023】
又膨化子実2は後記するように加熱処理して形成されているため、この点からも消化性を向上させる。
【0024】
本発明に係る牛豚用飼料の他例として、図1図2に示した籾殻付き籾米を原料とする膨化子実2をハンマークラッシャ等の粉砕機にかけて細かい粒状にして他の穀物飼料、例えばトウモロコシ、マイロ、大豆等を原料とする飼料に配合し、栄養バランスを整えた牛豚用飼料とする。
【0025】
好ましくは、上記他の穀物飼料として、圧ぺんトウモロコシや粉砕トウモロコシ等のトウモロコシに由来する飼料を使用し、特に圧ぺんしたトウモロコシから成る飼料を使用して栄養バランスを整え、牛豚用飼料とする。
【0026】
<本発明に係る牛豚用飼料の製造方法>
次に、上記本発明に係る牛豚用飼料の製造方法について説明する。
【0027】
製造においては、原料となる籾殻付きの籾米を以下に示すように構成したエクストルーダーを使用して処理し本発明に係る牛豚用飼料を製造する。
【0028】
<エクストルーダー>
本発明において使用するエクストルーダー11は、図3に示すように、シリンダー12に内挿したスクリューシャフト13を備え、該スクリューシャフト13は複数の分離可能な単位スクリューシャフト13´間に円盤形のスチームロック盤14を介装し一体に締付けて成る。又スクリューシャフト13の前端(図3において左端)にもスチームロック盤14を設ける。
【0029】
上記構成により飼料の原料となる籾殻付き籾米はスクリューシャフト13にて前方に搬送されながら、シリンダー12とスクリューシャフト13間の挟間隙にて圧潰され粉砕されるのに伴ない、即ちシリンダー12とスクリューシャフト13間の挟間隙にて圧縮搬送されるのに伴ない、自己発熱して原料中の油脂分又は水分が蒸気化し、これにより加熱処理を行ない、この時蒸気は単位スクリューシャフト13´間に配したスチームロック盤14及びスクリューシャフト13前端に配したスチームロック盤14にて移送方向への流出を抑止し(各スチームロック盤間に蒸気を留保し)、所謂スチームロックを行ない上記加熱処理効果を高めるようにしている。
【0030】
又シリンダー12は後端側(図3において右端側)に原料投入口15を備え、該原料投入口15よりも前端側に水分供給口16を備えている。尚図3中のシリンダー12の上部に複数設けられている21は温度計であり、該温度計21により各スチームロック盤14間の温度を測定し確認できる。
【0031】
図3図4に示すように、上記シリンダー12の前端、即ち出口側端面に回転カッター18付きの筒状キャップ17を充がいボルトにより締付けてシリンダー12の出口を閉塞し溜込室19を画成すると共に、シリンダー12とスクリューシャフト13間の間隙をその出口において上記溜込室19内に開口せしめる。
【0032】
図4図5にも示すように、上記筒状キャップ17の前端壁の中心部に円盤形のダイ20を設け、該ダイ20に同心円状に単数又は複数の貫通孔20aを形成する。該貫通孔20aは後記するように、圧縮搬送の出口となると共に、その径の大きさを調整することにより牛豚用飼料1の大きさを調整できることは勿論、子実の粉砕物の膨化の程度を調整できる。又該貫通孔20aの数や径の大きさを調整することによりシリンダー12内の圧力、即ちシリンダー12とスクリューシャフト13間の圧力や溜込室19内の圧力をも調整でき、適切な圧縮搬送に貢献する。
【0033】
又上記ダイ20の外面に上記回転カッター18が有するパイロットベアリング18bを受け入れる受入凹部20bを形成して、該受入凹部20bと上記パイロットベアリング18bを滑合し、上記回転カッター18が上記ダイ20の外面に面して回転するように構成する。尚図5中の18aは回転カッター18に形成したテーパー面であり、後記するように上記膨化子実2の折断に寄与する。
【0034】
<エクストルーダーによる製造工程>
上記構成のエクストルーダー11による製造工程について説明する。
【0035】
まず、原料となる籾殻付き籾米を原料投入口15から投入してシリンダー12内に入れ、エクストルーダー11による処理を開始する。後記する加熱処理において、温度計21により各スチームロック盤14間の温度を測定し、過加熱や加熱不良の場合には原料投入量を調節して適切な加熱処理を行うようにする。過加熱の場合には原料投入量を減らし、加熱不良の場合には原料投入量を増やす。
【0036】
又水分供給口16から水分を霧状にしてシリンダー12内に供給する。この供給する水分は籾米がスクリューシャフト13によって圧縮搬送される際の潤滑剤として機能すると共に、圧縮搬送に伴う発熱により蒸気化し加熱処理を補完する。この水分の供給量を調整することにより膨化子実2の健全な膨化を促すことができる。尚本発明においては、水分を供給せず、原料たる籾米中の水分・油分の蒸気のみにより加熱処理を行う場合を排除しない。
【0037】
上記のようにシリンダー12内に投入された籾殻付き籾米をスクリューシャフト13により圧縮搬送しつつ、シリンダー12とスクリューシャフト13間の狭間隙にて上記籾米に含まれる子実と籾殻を一緒に粉砕し該子実の粉砕物と籾殻の粉砕物とを混練する。即ち子実と籾殻を一緒に圧潰すると同時に混ぜて練り込む。
【0038】
上記圧縮搬送に伴い上記籾殻と子実の粉砕物の自己発熱と該自己発熱による上記子実の水分(供給された水分を含む)・油分の蒸気化を促す。該蒸気によって上記粉砕物は加熱処理されることとなり、該蒸気を各スチームロック盤14間でスチームロックすることにより更に効果的に加熱処理される。この際に子実の粉砕物は糊化し籾殻の粉砕物を包み込む。
【0039】
上記子実と籾殻の粉砕物はスクリューシャフト13の前端に近づくにつれ徐々に圧力と温度が高まった状態で圧縮搬送され、スクリューシャフト13の前端に設けられた最終段のスチームロック盤14を通過して溜込室19内に押し出される。
【0040】
本発明においては、図3に示すように、隣接する一対のスチームロック盤14間に挟まれる空間の温度をそれぞれ測定する三個の温度計21により適切な加熱が行われていることを確認する。具体的には、後端側の空間の温度が25〜100℃、真ん中の空間の温度が120〜130℃、前端側の空間の温度が150〜170℃であるか否かを確認し、この範囲外の温度が測定された場合には原料投入量を調整し適切な温度にする。尚スチームロック盤14の数は図3に示す数に限られるものではない。
【0041】
斯くして加熱処理された上記子実と籾殻の粉砕物はシリンダー12及びスクリューシャフト13の出口より溜込室19に溜め込まれる。該溜込室19内はシリンダー12とスクリューシャフト13間の狭間隙よりも減圧下にあり、同溜込室19内に押し出された上記粉砕物は減圧により予備的に膨化する。
【0042】
上記溜込室19を満たした粉砕物は上記スクリューシャフト13の押出力により後続の粉砕物を介して筒状キャップ17の前端壁に設けられたダイ20へ押し付けられ、該ダイ20の貫通孔20aを通じて外方(同ダイ20の外面側)に排出され、完全に圧縮(圧力)から解放される。
【0043】
即ち、上記圧縮搬送の出口たる貫通孔20aで上記粉砕物の圧縮を開放して上記子実粉砕物の膨化を促し上記籾殻粉砕物たる繊維質片3を内部に混在した膨化子実2を形成すると共に、該膨化子実2中の蒸気の放出により同膨化子実2を多孔構造にする。
【0044】
斯くして上記貫通孔20aで圧縮を開放し上記膨化子実2を形成した直後に、上記ダイ20の外面に面して回転する回転カッター18により該膨化子実2を所望の大きさに折断する。この際には回転カッター18に形成されているテーパー面18aにより上記膨化子実2を適切に折断する。
【0045】
上記のように膨化子実2を形成した直後に折断することにより、該膨化子実2の膨化程度を均等にできる。又上記ダイ20の貫通孔20aの径を変えることにより製造される膨化子実2の大きさを調節できる。尚、該膨化子実2は最大幅15〜35mm程度の塊状に形成することが望ましいが、本発明はこれに限らず、適宜上記貫通孔20aの径を調節し所望の大きさの上記膨化子実2を形成できる。
【0046】
以上のとおり、本発明に係る製造方法によれば、多孔構造を呈する膨化子実2内に籾殻の粉砕物たる繊維質片3を混在させた牛豚用飼料1を簡易且つ適切に得ることができる。
【0047】
又本発明に係る牛豚用飼料の他例として示した、上記膨化子実2を他の穀物飼料に配合して成る牛豚用飼料を製造する場合には、上記回転カッター18にて折断して形成された膨化子実2をハンマークラッシャ―等の粉砕機にかけて粉砕し、粗密度で軽い膨化子実2を適切に他の穀物飼料に配合する。
【符号の説明】
【0048】
1…牛豚用飼料、2…膨化子実、3…繊維質片、4…空隙、11…エクストルーダー、12…シリンダー、13…スクリューシャフト、13´…単位スクリューシャフト、14…スチームロック盤、15…原料投入口、16…水分供給口、17…筒状キャップ、18…回転カッター、18a…回転カッターのテーパー面、18b…パイロットベアリング、19…溜込室、20…ダイ、20a…貫通孔、20b…受入凹部、21…温度計。
図3
図4
図5
図1
図2