(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
少なくとも1つの充填剤、少なくとも1つの滑沢剤、少なくとも1つの結合剤、少なくとも1つの放出速度調整剤、少なくとも1つの球状化剤および/または少なくとも1つの粘着防止剤をさらに含む、請求項3から6のいずれかに記載の医薬組成物。
人工胃液500mlまたは900ml中、欧州薬局方パドル法を使用して、75rpmまたは100rpmにおいて37℃で測定すると、以下のインビトロ放出速度で、薬学的に活性な薬剤を放出する、請求項1から13のいずれかに記載の医薬組成物:
1時間で25〜55重量%の薬学的に活性な薬剤、
2時間で45〜75重量%の薬学的に活性な薬剤、
3時間で55〜85重量%の薬学的に活性な薬剤、
4時間で60〜90重量%の薬学的に活性な薬剤、
6時間で70〜100重量%の薬学的に活性な薬剤、
8時間で85重量%超の薬学的に活性な薬剤、
10時間で90重量%超の薬学的に活性な薬剤。
最大40%エタノールを含む人工胃液500mlまたは900ml中、欧州薬局方パドル法を使用して、75rpmまたは100rpmにおいて37℃で剤形がインビトロで溶解してから0.5、1または2時間後に放出される薬学的に活性な薬剤の量を、0%エタノールを含む人工胃液500mlまたは900ml中、欧州薬局方パドル法を使用して、75rpmまたは100rpmにおいて37℃で剤形がインビトロで溶解してから0.5、1または2時間後に放出される活性剤の量と比較した場合の比が、2:1以下、1.5:1以下、1:1以下、1:1.2以下、1:1.4以下、1:1.6以下、1:1.8以下、1:2以下、1:2.5以下、1:3以下または1:5以下である、請求項1から14のいずれかに記載の医薬組成物。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下に例示的に記載する本発明は、本明細書で具体的に開示されていない任意の1つまたは複数の因子、1つまたは複数の制限なしに、適切に実施され得る。
【0030】
本発明を、特定の実施形態に関して、特定の図を参照しながら記載するが、本発明はこれらに限定されず、特許請求の範囲によってのみ制限される。以下に記載する用語は、別段の指示がない限り、それらの一般的な意味で一般に理解されるべきである。
【0031】
用語「含む」は、本発明の説明および特許請求の範囲で使用される場合、他の因子を排除しない。本発明の目的では、用語「からなる」は、用語「含む」の好ましい一実施形態とみなされる。以下、ある群が、少なくとも一定数の実施形態を含むと定義される場合、好ましくはこれらの実施形態だけからなる群も開示されていると理解すべきである。
【0032】
単数名詞を指して、不定冠詞または定冠詞、例えば「a」、「an」または「the」が使用されている場合、これは、何か他のものが具体的に記載されていない限り、複数のその名詞を含む。
【0033】
本発明の文脈では、用語「約」または「およそ」は、問題とされる特徴の技術的効果をさらに確実にするものと当業者に理解される、精度の間隔を示す。この用語は一般に、示された数値から±10%、好ましくは±5%逸脱することを示す。
【0034】
用語「インビトロ放出」およびその文法的な変形ならびに類似表現は、欧州薬局方2.9.3第6版に記載の欧州薬局方のパドル法によってインビトロ放出速度を試験するときの、薬学的に活性な薬剤、例えばヒドロモルホンHClが、医薬組成物から放出される放出速度を指す。パドル速度は、一般に、pH1.2の人工胃液(simulated gastric fluid)(SGF)溶解溶媒500mlまたは900ml中、75rpmまたは100rpmに設定される。一定分量の溶解溶媒を、それぞれの時点で回収し、C18カラムを備えたHPLCによって、アセトニトリル中30mMリン酸緩衝液(70:70、pH2.9)を用いて流速1.0ml/分で溶出し、220nmで検出することによって分析した。本発明の文脈では、インビトロ放出速度が異なる試験方法を使用して決定される場合には、具体的に示される(40%(v/v)エタノールを含むSGFなど)。
【0035】
溶解液の量およびパドル装置の回転速度は、試験される活性剤の量に応じて決まり得る。例えば、最大16mgのヒドロモルホンHClを含む医薬組成物は、溶解液500ml中75rpmで試験することができ、より高い投与強度(dosage strength)は、溶解液900ml中100rpmで試験することができる。
【0036】
用語「pH1.2の人工胃液」は、pH1.2の0.1N HClを指す。
【0037】
本発明の文脈では、用語「即時放出」または「従来の放出」は、特別な製剤の設計および/または製造方法によって計画的に改変されていない活性物質(複数可)の放出を示す医薬組成物を指す。経口剤形では、このことは、活性物質(複数可)の溶解プロファイルが、本質的にその活性物質(複数可)固有の特性に応じて決まることを意味する。一般に、用語「即時放出」または「従来の放出」は、薬学的に活性な薬剤(複数可)の>75%(重量)が、45分間でインビトロ放出される医薬組成物を指す。
【0038】
本発明の文脈では、用語「持続放出」および「制御放出」は、交換可能に使用され、同じ経路で投与される従来放出型の医薬組成物の放出速度よりも、活性剤(複数可)をゆっくり放出する医薬組成物を指す。持続放出または制御放出は、特別な製剤の設計および/または製造方法によって達成される。一般に、用語「持続放出」および「制御放出」は、薬学的に活性な薬剤の≦75%(重量)が、45分間でインビトロ放出される医薬組成物を指す。
【0039】
持続放出特性は、持続放出性コーティングとして後に指定されるコーティング、持続放出性マトリックスとして後に指定されるマトリックス、または例えば医薬組成物の浸透圧構造などの異なる手段によって得ることができる。
【0040】
「持続放出または制御放出」特性を得るために、例えば、持続放出性マトリックスおよび/または持続放出性コーティングを含む、剤形からの放出を持続することが知られている材料が一般に使用される。かかる「持続放出性または制御放出性材料」の一般的な例は、エチルセルロースなどの疎水性ポリマー、ヒドロキシプロピルセルロースなどの親水性ポリマー等である。「持続放出性または制御放出性材料」の性質は、放出特性が「持続放出性マトリックス」によって達成されるか、または「持続放出性コーティング」によって達成されるかに応じて決まり得る。したがって、用語「持続放出性材料」は、両方の種類の材料を説明するものである。用語「持続放出性マトリックス材料」は、ある材料が、持続放出性マトリックスを得るために使用されることを示す。同様に、用語「持続放出性コーティング材料」は、ある材料が、持続放出性コーティングを得るために使用されることを示す。
【0041】
用語「持続放出性マトリックス製剤」または「制御放出性マトリックス製剤」は、少なくとも1つの持続放出性材料または制御放出性材料、ならびに少なくとも1つのヒドロモルホンおよびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体を含む医薬組成物を指す。用語「持続放出性材料」および「制御放出性材料」は、交換可能に使用することができる。「持続放出性マトリックス製剤」または「制御放出性マトリックス製剤」では、「持続放出性材料」または「制御放出性材料」は、薬学的に活性な薬剤と混合されて混合物を形成し、その混合物から、薬学的に活性な薬剤が、例えば8、10、12、14、16、18、20、22または24時間などの長時間にわたって放出される。
【0042】
薬学的に活性な薬剤(複数可)の溶解プロファイルが、即時放出または従来放出型の製剤と比較して緩慢になる場合、ある材料が持続放出性または制御放出性材料として作用するとみなされることを理解されたい。ある持続放出性または制御放出性材料が、持続放出性または制御放出性マトリックスの製造に使用され得る場合、その材料は、持続放出性または制御放出性マトリックス材料とみなされる。
【0043】
既に持続している放出または制御されている放出を、特異的なプロファイルに調整するために使用される薬学的に許容される添加剤は、必ずしも持続放出性または制御放出性材料であるとみなされない。
【0044】
持続放出性マトリックスまたは制御放出性マトリックスは、必ずしも薬学的に活性な薬剤(複数可)および持続放出性または制御放出性材料だけからならないことを理解されたい。持続放出性または制御放出性マトリックスは、充填剤、滑沢剤、流動促進剤などの薬学的に許容される添加剤をさらに含むことができる。
【0045】
用語「持続放出性コーティング製剤」または「制御放出性コーティング製剤」は、少なくとも1つの持続放出性材料または制御放出性材料、ならびに少なくとも1つのヒドロモルホンおよびナロキソン、または薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体を含む医薬組成物を指す。用語「持続放出性材料」および「制御放出性材料」は、交換可能に使用することができる。「持続放出性コーティング製剤」または「制御放出性コーティング製剤」では、「持続放出性材料」または「制御放出性材料」は、薬学的に活性な薬剤上に配置されて、拡散バリアを形成する。活性剤は、持続放出性マトリックス製剤に含まれない場合、持続放出性材料と十分に混合されず、持続放出性コーティングは、活性剤が分散する3次元構造を形成しない。文字通り、持続放出性材料は、活性剤の上に層を形成する。薬学的に活性な薬剤は、例えば8、10、12、14、16、18、20、22または24時間などの長時間にわたって、持続放出性コーティング製剤から放出される。
【0046】
薬学的に活性な薬剤(複数可)の溶解プロファイルが、即時放出または従来放出型の製剤と比較して緩慢になる場合、ある材料が持続放出性または制御放出性材料として作用するとみなされることを理解されたい。ある持続放出性または制御放出性材料が、持続放出性または制御放出性コーティングの製造に使用され得る場合、その材料は、持続放出性または制御放出性コーティング材料とみなされる。
【0047】
既に持続している放出または制御されている放出を、特異的なプロファイルに調整するために使用される薬学的に許容される添加剤は、必ずしも持続放出性または制御放出性材料であるとみなされない。
【0048】
持続放出性コーティングが薬学的に活性な薬剤上に配置されることについて言及する場合、このことは、かかるコーティングが、かかる薬学的に活性な薬剤上に必ずしも直接的に積層されることを意味すると解釈されるべきではない。当然のことながら、薬学的に活性な薬剤が、nu−pareilビーズなどの担体上に積層される場合、コーティングを、その上に直接配置することができる。しかし、薬学的に活性な薬剤は、まずポリマー層に、または例えば持続放出性マトリックスに包埋することもできる。その後、持続放出性コーティングを、例えば持続放出性マトリックスを含む顆粒上、またはかかる顆粒から例えば圧縮によって製造される錠剤上に配置することができる。
【0049】
制御放出性または持続放出性コーティングを伴う医薬組成物は、薬学的に活性な薬剤を、non−pareilビーズなどの担体と混合し、持続放出性コーティングを前記混合物の上に配置することによって得ることができる。かかるコーティングは、セルロースエーテル、好ましくはエチルセルロースなどのポリマー、アクリル樹脂、他のポリマーおよびその混合物から製造することができる。かかる制御放出性または持続放出性コーティングは、細孔形成剤(pore-former)、結合剤などの追加の添加剤を含むことができる。
【0050】
用語「持続放出性マトリックス製剤」または「制御放出性マトリックス製剤」は、持続放出性または制御放出性マトリックス、およびそのマトリックス上に配置される追加の持続放出性または制御放出性コーティングを伴う医薬組成物を排除しないことをさらに理解されたい。同様に、用語「持続放出性コーティング製剤」または「制御放出性コーティング製剤」は、持続放出性マトリックスまたは制御放出性マトリックス上に配置される持続放出性または制御放出性コーティングを伴う医薬組成物を排除するものではない。
【0051】
実際に本発明は、様々な実施形態において、持続放出性コーティングを含む持続放出性マトリックス製剤も考慮する。
【0052】
用語「持続放出性剤形」および「制御放出性剤形」は、交換可能に使用することができ、少なくとも1つの薬学的に活性な薬剤を、持続放出性形態で、例えば「持続放出性マトリックス製剤」の形態、「持続放出性コーティング製剤の形態、その組合せ、または浸透圧性製剤などの他の持続放出性製剤で含む、本発明の医薬組成物の投与形態を指す。用語「持続放出性マトリックス製剤」および「持続放出性剤形」は、持続放出性剤形が持続放出性マトリックス製剤から本質的になる場合に、交換可能に使用することができる。このことは、持続放出性剤形が、持続放出性マトリックスに加えて、例えば化粧用コーティング、および充填剤、滑沢剤などの薬学的に許容される添加剤を含み得ることを意味する。
【0053】
いくつかの実施形態では、用語「持続放出性マトリックス剤形」は、その剤形が、放出を持続させる原因となる唯一の構造として持続放出性マトリックスを含むことを示すことができる。しかしこのことは、その剤形が、本明細書で以下に記載の即時放出部分を含み得ることを排除しない。
【0054】
いくつかの実施形態では、用語「持続放出性コーティング剤形」は、その剤形が、放出を持続させる原因となる唯一の構造として持続放出性コーティングを含むことを示すことができる。しかしこのことは、その剤形が、本明細書で以下に記載の即時放出部分を含み得ることを排除しない。
【0055】
示される放出速度は、常に、モノリシック(monolithic)錠剤または多粒子などの製剤に言及するものである。放出速度は、医薬組成物が、例えば1日2回または1日1回ベースで、すなわち12時間毎または24時間毎に投与され得るように選択される。一般に、放出は、持続放出性もしくは制御放出性マトリックスおよび/もしくはコーティングを介する拡散、持続性もしくは制御性マトリックスおよび/もしくはコーティングの侵食、またはその組合せによって生じる。
【0056】
経口固体剤形は、錠剤、顆粒、多粒子、小型錠剤(mini-tablet)等の形態であり得る。小型錠剤は、持続放出性マトリックス内に薬学的に活性な薬剤を含み、任意選択によりそのマトリックス上に持続放出性コーティングが配置された剤形である。小型錠剤は、厚さ約1〜約5mmおよび直径約1〜5mmの丸型である。厚さおよび直径が、約1〜約4mm、約1〜約3mmおよび約2mmのものも考慮される。多粒子および/または小型錠剤は、例えばカプセルに充填することができ、他の添加剤に埋め込んで、例えば錠剤を形成し、またはカプセルに充填することができる。
【0057】
好ましい一実施形態では、本発明の剤形は、持続放出性マトリックスと制御放出コーティングを含む。
【0058】
用語「熱処理」は、持続放出性マトリックス製剤を熱処理する状況で使用される。用語「硬化」は、持続放出性コーティング製剤を熱処理する状況において使用され、コーティングの融合(coalescence)に対する加熱効果に関する。組成物が、持続放出性マトリックスおよび持続放出性コーティングを含む場合、用語「熱処理」または「熱処理された」は、持続放出性コーティングを適用する前に、持続放出性マトリックスが熱処理されていることを示す。
【0059】
本発明の医薬組成物、特に経口剤形である医薬組成物は、耐アルコール性であり得る。
【0060】
用語「耐アルコール性」およびその文法的な変形は、本発明の医薬組成物が、インビトロでおよそ同じか、またはそれ未満の量の薬学的に活性な薬剤を放出する特性を指し、最大40%(v/v)エタノールを含むpH1.2の人工胃液500mlまたは900ml中、欧州薬局方パドル法を使用して、100rpmにおいて37℃でインビトロ放出速度を試験し、それを、最大0%(v/v)エタノールを含むpH1.2の人工胃液500mlまたは900ml中、欧州薬局方パドル法を使用して、75rpmまたは100rpmにおいて37℃で試験したインビトロ放出速度と比較する。溶解液の量およびパドル装置の回転速度は、試験される活性剤の量に応じて決まり得る。例えば、最大16mgのヒドロモルホンHClを含む医薬組成物は、溶解液500ml中75rpmで試験することができ、より高い投与強度は、溶解液900ml中100rpmで試験することができる。
【0061】
アルコール抽出に対する耐性は、例えば、40%エタノールを含むpH1.2の人工胃液(SGF)に製剤を曝すことによって試験することができる。「40%エタノールを含むpH1.2の人工胃液(SGF)500ml」を得るための一般的な方法は、SGF600mlを95%エタノール/水(100%エタノール400mlを提供する)420mlと混合し、その混合物から500mlを使用するものである。95%エタノールからの追加の水20mlの効果は、混合物500ml中のSGFおよびエタノールの百分率においてごくわずかである。
【0062】
「40%エタノールを含むpH1.2の人工胃液(SGF)900ml」を得るための一般的な方法は、SGF600mlを95%エタノール/水(100%エタノール400mlを提供する)420mlと混合し、その混合物から900mlを使用するものである。95%エタノールからの追加の水20mlの効果は、混合物100ml中のSGFおよびエタノールの百分率においてごくわずかである。
【0063】
特定の実施形態では、本発明は、少なくとも2つの薬学的に活性な薬剤、すなわちヒドロモルホンおよびナロキソンまたはそれらの薬学的に許容される塩もしくは誘導体、ならびに混合されて持続放出性マトリックスを形成する少なくとも1つの持続放出性材料を含む、持続放出性医薬組成物を対象とし、最大40%エタノールを含むpH1.2の人工胃液500mlまたは900ml中、欧州薬局方パドル法を使用して、75rpmまたは100rpmにおいて37Cで剤形がインビトロで溶解してから0.5、1または2時間後に放出されるヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体の量を、0%エタノールを含むpH1.2の人工胃液500mlまたは900ml中、欧州薬局方パドル法を使用して、75rpmまたは100rpmにおいて37℃で剤形がインビトロで溶解してから0.5、1または2時間後に放出されるヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体の量と比較した場合の比は、約2:1以下、約1.5:1以下、約1:1以下、約1:1.2以下、約1:1.4以下、約1:1.6以下、約1:1.8以下、約1:2以下、約1:2.5以下、約1:3以下または約1:5以下であり、最大40%エタノールを含むpH1.2の人工胃液500mlまたは900ml中、欧州薬局方パドル法を使用して、75rpmまたは100rpmにおいて37℃で剤形がインビトロで溶解してから0.5、1または2時間後に放出されるナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体の量を、0%エタノールを含むpH1.2の人工胃液500mlまたは900ml中、欧州薬局方パドル法を使用して、75rpmまたは100rpmにおいて37℃で剤形がインビトロで溶解してから0.5、1または2時間後に放出されるナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体の量と比較した場合の比は、約2:1以下、約1.5:1以下、約1:1以下、約1:1.2以下、約1:1.4以下、約1:1.6以下、約1:1.8以下、約1:2以下、約1:2.5以下、約1:3以下または約1:5以下である。好ましくは、その比は、ヒドロモルホンおよび/またはナロキソンでは約1:1以下、例えば1:1.5または1:2である。
【0064】
すべての態様および実施形態に関して、本明細書に開示の本発明は、ヒドロモルホンおよびナロキソンの任意の薬学的に許容される塩または誘導体の使用を包含することを意味する。ヒドロモルホンおよびナロキソンに言及する本発明の任意の実施形態は、別段の指定がない限り、その塩、好ましくは塩酸塩に言及することも意味する。
【0065】
薬学的に許容される塩には、それに限定されるものではないが、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩などの無機酸塩;ギ酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩などの有機酸塩;メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩などのスルホン酸塩;アルギン酸塩、アスパラギン酸塩、グルタミン酸塩などのアミノ酸塩、およびナトリウム塩、カリウム塩、セシウム塩などの金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩などのアルカリ土類金属;トリエチルアミン塩、ピリジン塩、ピコリン塩、エタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン塩などの有機アミン塩等が含まれる。
【0066】
ヒドロモルホンおよびナロキソンの薬学的に許容される誘導体には、そのエステル、ならびにヒドロモルホンおよびナロキソンのグリコシル化、ペグ化またはhes化形態などの修飾形態が含まれる。
【0067】
以下、ヒドロモルホンなどの薬学的に活性な薬剤に言及する場合、この言及は常に、用語「ヒドロモルホン」の使用などの薬学的に活性な薬剤への言及が、遊離塩基だけを指すべきことが具体的に示されない限り、この薬学的に活性な薬剤の遊離塩基の薬学的に許容される塩または誘導体への言及も含む。
【0068】
ヒドロモルホンおよびナロキソン両方の塩酸塩を使用することが好ましい場合がある。
【0069】
好ましい一実施形態では、医薬剤形は、ヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、あるいはナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体を、唯一の薬学的に活性な薬剤として含む。
【0070】
該医薬組成物は、約1〜約64mg、例えば約1mg、約2mg、約4mg、約8mg、約12mg、約16mg、約24mg、約32mg、約40mg、約48mgもしくは約64mgのヒドロモルホン塩酸塩、または等モル量の任意の他の薬学的に許容される塩もしくはそれに限定されるものではないが水和物および溶媒和物を含む誘導体もしくは遊離塩基を含むことができる。ヒドロモルホン塩酸塩の量に言及する場合、この言及は、無水ヒドロモルホン塩酸塩に関する。ヒドロモルホン塩酸塩の水和物が使用される場合、前述の無水ヒドロモルホン塩酸塩の量に等しい量で使用される。
【0071】
該医薬組成物は、約1〜約256mg、例えば約1mg、約2mg、約4mg、約8mg、約12mg、約16mg、約24mg、約32mg、約48mg、約64mg、約96mg、約128もしくは約256mgのナロキソン塩酸塩、または等モル量の任意の他の薬学的に許容される塩、誘導体もしくはそれに限定されるものではないが水和物および溶媒和物を含む形態もしくは遊離塩基を含むことができる。ナロキソン塩酸塩の量に言及する場合、この言及は、無水ナロキソン塩酸塩に関する。ナロキソン塩酸塩の水和物が使用される場合、無水ナロキソン塩酸塩の前述の量に等しい量で使用される。
【0072】
いくつかの実施形態では、本発明は、少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、あるいはナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、および好ましくはこれらの薬学的に活性な薬剤と混合されて持続放出性マトリックスを形成する少なくとも1つの持続放出性材料を含む、持続放出性医薬組成物を対象とし、ただし、pH1.2の人工胃液500mlまたは900ml中、欧州薬局方パドル法を使用して、100rpmで37℃においてインビトロで放出されるヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、および/あるいはナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体の量は、
1時間で25〜55重量%の薬学的に活性な薬剤、
2時間で45〜75重量%の薬学的に活性な薬剤、
3時間で55〜85重量%の薬学的に活性な薬剤、
4時間で60〜90重量%の薬学的に活性な薬剤、
6時間で70〜100重量%の薬学的に活性な薬剤、
8時間で85重量%超の薬学的に活性な薬剤、
10時間で90重量%超の薬学的に活性な薬剤
である。
【0073】
薬学的に活性な薬剤は、好ましくは、ヒドロモルホンHClおよびナロキソンHClが好ましいことがある。持続放出性医薬組成物は、先に示した量および重量比約2:1、約1:1、約1:2または約1:3で、これらの活性剤を含むことができる。本発明の組成物は、本明細書で以下に記載の通り耐アルコール性であり得る。
【0074】
いくつかの実施形態では、本発明は、少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、あるいはナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、および好ましくはこれらの薬学的に活性な薬剤と混合されて持続放出性マトリックスを形成する少なくとも1つの持続放出性材料を含む、持続放出性医薬組成物を対象とし、ただし、pH1.2の人工胃液500mlまたは900ml中、欧州薬局方パドル法を使用して、100rpmで37℃においてインビトロで放出されるヒドロモルホンおよび/または薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、あるいはナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体の量は、
1時間で30〜50重量%の薬学的に活性な薬剤、
2時間で50〜70重量%の薬学的に活性な薬剤、
3時間で60〜80重量%の薬学的に活性な薬剤、
4時間で65〜85重量%の薬学的に活性な薬剤、
6時間で75〜95重量%の薬学的に活性な薬剤、
8時間で90重量%超の薬学的に活性な薬剤、
10時間で95重量%超の薬学的に活性な薬剤
である。
【0075】
薬学的に活性な薬剤は、好ましくは、ヒドロモルホンHClおよびナロキソンHClが好ましいことがある。持続放出性医薬組成物は、先に示した量および重量比約2:1、約1:1、約1:2または約1:3で、これらの活性剤を含むことができる。本発明の組成物は、本明細書で以下に記載の通り耐アルコール性であり得る。
【0076】
いくつかの実施形態では、本発明は、少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、あるいはナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、および好ましくはこれらの薬学的に活性な薬剤と混合されて持続放出性マトリックスを形成する少なくとも1つの持続放出性材料を含む、持続放出性医薬組成物を対象とし、ただし、pH1.2の人工胃液500mlまたは900ml中、欧州薬局方パドル法を使用して、100rpmで37℃においてインビトロで放出されるヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、および/あるいはナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体の量は、
1時間で10〜30重量%の薬学的に活性な薬剤、
2時間で34〜54重量%の薬学的に活性な薬剤、
3時間で53〜73重量%の薬学的に活性な薬剤、
4時間で65〜85重量%の薬学的に活性な薬剤、
6時間で75〜95重量%の薬学的に活性な薬剤、
8時間で80〜100重量%の薬学的に活性な薬剤、
10時間で90重量%超の薬学的に活性な薬剤
である。
【0077】
薬学的に活性な薬剤は、好ましくは、ヒドロモルホンHClおよびナロキソンHClが好ましいことがある。持続放出性医薬組成物は、先に示した量および重量比約2:1、約1:1、約1:2または約1:3で、これらの活性剤を含むことができる。本発明の組成物は、本明細書で以下に記載の通り耐アルコール性であり得る。
【0078】
いくつかの実施形態では、本発明は、少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、あるいはナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、および好ましくはこれらの薬学的に活性な薬剤と混合されて持続放出性マトリックスを形成する少なくとも1つの持続放出性材料を含む、持続放出性医薬組成物を対象とし、ただし、pH1.2の人工胃液500mlまたは900ml中、欧州薬局方パドル法を使用して、100rpmで37℃においてインビトロで放出されるヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、および/あるいはナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体の量は、
1時間で5〜45重量%の薬学的に活性な薬剤、
2時間で15〜55重量%の薬学的に活性な薬剤、
3時間で30〜70重量%の薬学的に活性な薬剤、
4時間で35〜75重量%の薬学的に活性な薬剤、
6時間で40〜80重量%の薬学的に活性な薬剤、
8時間で50〜90重量%の薬学的に活性な薬剤、
10時間で60〜100重量%の薬学的に活性な薬剤、
12時間で65〜100重量%の薬学的に活性な薬剤
である。
【0079】
薬学的に活性な薬剤は、好ましくは、ヒドロモルホンHClおよびナロキソンHClが好ましいことがある。持続放出性医薬組成物は、先に示した量および重量比約2:1、約1:1、約1:2または約1:3で、これらの活性剤を含むことができる。本発明の組成物は、本明細書で以下に記載の通り耐アルコール性であり得る。
【0080】
好ましくは、pH1.2の人工胃液500mlまたは900ml中、欧州薬局方パドル法を使用して、100rpmで37℃においてインビトロで放出される薬学的に活性な薬剤の量は、
1時間で8〜42重量%の薬学的に活性な薬剤、
2時間で18〜52重量%の薬学的に活性な薬剤、
3時間で33〜67重量%の薬学的に活性な薬剤、
4時間で38〜72重量%の薬学的に活性な薬剤、
6時間で43〜77重量%の薬学的に活性な薬剤、
8時間で53〜87重量%の薬学的に活性な薬剤、
10時間で63〜97重量%の薬学的に活性な薬剤、
12時間で73〜100重量%の薬学的に活性な薬剤
である。
【0081】
薬学的に活性な薬剤は、好ましくは、ヒドロモルホンHClおよびナロキソンHClが好ましいことがある。持続放出性医薬組成物は、先に示した量および重量比約2:1、約1:1、約1:2または約1:3で、これらの活性剤を含むことができる。本発明の組成物は、本明細書で以下に記載の通り耐アルコール性であり得る。
【0082】
より好ましくは、pH1.2の人工胃液500mlまたは900ml中、欧州薬局方パドル法を使用して、100rpmで37℃においてインビトロで放出される薬学的に活性な薬剤の量は、
1時間で15〜37重量%の薬学的に活性な薬剤、
2時間で25〜47重量%の薬学的に活性な薬剤、
3時間で38〜62重量%の薬学的に活性な薬剤、
4時間で42〜66重量%の薬学的に活性な薬剤、
6時間で50〜74重量%の薬学的に活性な薬剤、
8時間で60〜84重量%の薬学的に活性な薬剤、
10時間で68〜92重量%の薬学的に活性な薬剤、
12時間で78〜100重量%の薬学的に活性な薬剤
である。
【0083】
薬学的に活性な薬剤は、好ましくは、ヒドロモルホンHClおよびナロキソンHClが好ましいことがある。持続放出性医薬組成物は、先に示した量および重量比約2:1、約1:1、約1:2または約1:3で、これらの活性剤を含むことができる。本発明の組成物は、本明細書で以下に記載の通り耐アルコール性であり得る。
【0084】
さらにより好ましくは、pH1.2の人工胃液500mlまたは900ml中、欧州薬局方パドル法を使用して、100rpmで37℃においてインビトロで放出される薬学的に活性な薬剤の量は、
1時間で19〜33重量%の薬学的に活性な薬剤、
2時間で29〜43重量%の薬学的に活性な薬剤、
3時間で43〜47重量%の薬学的に活性な薬剤、
4時間で47〜61重量%の薬学的に活性な薬剤、
6時間で55〜69重量%の薬学的に活性な薬剤、
8時間で65〜79重量%の薬学的に活性な薬剤、
10時間で73〜87重量%の薬学的に活性な薬剤、
12時間で83〜100重量%の薬学的に活性な薬剤
である。
【0085】
薬学的に活性な薬剤は、好ましくは、ヒドロモルホンHClおよびナロキソンHClが好ましいことがある。持続放出性医薬組成物は、先に示した量および重量比約2:1、約1:1、約1:2または約1:3で、これらの活性剤を含むことができる。本発明の組成物は、本明細書で以下に記載の通り耐アルコール性であり得る。
【0086】
前述の通り、第1の態様では、本発明は、少なくとも、
a)少なくとも1つの持続放出性材料と、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)耐アルコール性をもたらす、
経口用の持続放出性医薬組成物に関する。
【0087】
耐アルコール性および前述の放出特性を提供するヒドロモルホンおよびナロキソンの持続放出性医薬組成物を製造することができる方法を、以下に記載する。
【0088】
第2の態様では、本発明は、少なくとも、
a)少なくとも1つの持続放出性材料と、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)ヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が、約2:1〜約1:3、好ましくは約2:1、約1:1、約1:2または約1:3の範囲の重量比で医薬組成物中に存在する、
経口用の持続放出性医薬組成物に関する。
【0089】
前述の通り、第3の態様では、本発明は、少なくとも、
a)少なくとも1つの持続放出性材料と、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)過酷条件下で保存された後も、医薬組成物が過酷条件に曝される前と実質的に同じ放出速度で薬学的に活性な薬剤を放出する、
経口用の持続放出性医薬組成物に関する。
【0090】
本発明の文脈において過酷条件下で保存するとは、医薬組成物が、高い温度および/または相対湿度(RH)に長時間曝されることを意味する。例えば、一般的な過酷条件は、25℃および60%RHで少なくとも1、2、3、4、5、6、12または18カ月にわたって保存することを指す。他の過酷条件は、30℃および65%RHで少なくとも1、2、3、4、5、6または12カ月にわたって保存することを指す。他の過酷条件は、40℃および75%RHで少なくとも1、2、3、4、5または6カ月にわたって保存することを指す。
【0091】
かかる過酷保存条件は患者の家庭内に一般的なので、これらの条件を使用して、医薬組成物が、その安全性および効率に悪影響を受けずに、その条件下で長期間保存するのに十分な保存期間を有するかどうかを決定する。かかる悪影響は、インビトロ放出速度が経時的に変化し、それによって投与後に異なる量の活性剤が放出されることから、組成物の効率が影響を受けることを含み得る。同様に、悪影響は、薬学的に活性な薬剤の分解から生じることもあり、この分解によって、薬学的に活性な機能的薬剤の総量が減少し、または毒性のある副生成物が形成されるおそれがある。
【0092】
過酷条件下で保存された後、インビトロ放出プロファイルにおいて、または医薬組成物の活性剤(複数可)の量に関して変化が観測される場合、安定性の問題を示していることがある。それとは逆に、かかる変化が観測されない場合、医薬組成物は保存に安定であることを意味している。
【0093】
前述の過酷保存条件を使用して、医薬品の投与量が、少なくとも約12カ月、少なくとも約18カ月、少なくとも約24カ月または少なくとも約36カ月の保存期間を有するかどうかを推測することができる。通常、例えば製造目的で添加剤、活性剤等を供給するのにより適合性があることから、通常、18カ月以上の保存期間が望ましいことがある。医薬組成物が保存に安定な場合、すなわち、25℃および60%RHで少なくとも1、2、3、4、5カ月またはそれ以上にわたって保存された後も、本質的に同じ放出速度を有する場合、通常、保存期間は少なくとも約12カ月と示される。医薬組成物が保存に安定な場合、すなわち、30℃および65%RHで少なくとも1、2、3、4、5カ月またはそれ以上にわたって保存された後も本質的に同じ放出速度を有する場合、通常、保存期間は少なくとも約18カ月と示される。医薬組成物が保存に安定な場合、すなわち、40℃および75%RHで少なくとも1、2、3、4、5カ月またはそれ以上にわたって保存された後も本質的に同じ放出速度を有する場合、通常、保存期間は36カ月などの少なくとも約24カ月と示される。
【0094】
用語「実質的に同じ放出速度」は、過酷条件に曝された医薬組成物のインビトロ放出速度が、参照組成物と比較される状況を指す。ただし、参照組成物は、過酷条件に曝されていない同一の医薬組成物とする。過酷条件に曝された組成物のインビトロ放出プロファイルが、参照組成物のインビトロ放出プロファイルから約20%以下、好ましくは約15%以下、より好ましくは10%以下、さらにより好ましくは約5%以下しか逸脱しない場合、インビトロ放出速度は実質的に同じであるとみなされる。
【0095】
この第3の態様の一実施形態では、本発明は、少なくとも、
a)少なくとも1つの持続放出性材料と、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)25℃、相対湿度60%で少なくとも1カ月保存された後も、医薬組成物を過酷条件に曝す前と実質的に同じ放出速度で薬学的に活性な薬剤を放出する、
経口用の持続放出性医薬組成物に関する。
【0096】
この第3の態様の一実施形態では、本発明は、少なくとも、
a)少なくとも1つの持続放出性材料と、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)25℃、相対湿度60%で少なくとも2カ月保存された後も、医薬組成物を過酷条件に曝す前と実質的に同じ放出速度で薬学的に活性な薬剤を放出する、
経口用の持続放出性医薬組成物に関する。
【0097】
この第3の態様の一実施形態では、本発明は、少なくとも、
a)少なくとも1つの持続放出性マトリックス材料と、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)25℃、相対湿度60%で少なくとも5カ月保存された後も、医薬組成物を過酷条件に曝す前と実質的に同じ放出速度で薬学的に活性な薬剤を放出する、
経口用の持続放出性医薬組成物に関する。
【0098】
この第3の態様の一実施形態では、本発明は、少なくとも、
a)少なくとも1つの持続放出性材料と、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)30℃、相対湿度65%で少なくとも1カ月保存された後も、医薬組成物を過酷条件に曝す前と実質的に同じ放出速度で薬学的に活性な薬剤を放出する、
経口用の持続放出性医薬組成物に関する。
【0099】
この第3の態様の一実施形態では、本発明は、少なくとも、
a)少なくとも1つの持続放出性材料と、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)30℃、相対湿度65%で少なくとも2カ月保存された後も、医薬組成物を過酷条件に曝す前と実質的に同じ放出速度で薬学的に活性な薬剤を放出する、
経口用の持続放出性医薬組成物に関する。
【0100】
この第3の態様の一実施形態では、本発明は、少なくとも、
a)少なくとも1つの持続放出性マトリックス材料と、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)30℃、相対湿度65%で少なくとも5カ月保存された後も、医薬組成物を過酷条件に曝す前と実質的に同じ放出速度で薬学的に活性な薬剤を放出する、
経口用の持続放出性医薬組成物に関する。
【0101】
この第3の態様の一実施形態では、本発明は、少なくとも、
a)少なくとも1つの持続放出性材料と、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)40℃、相対湿度75%で少なくとも1カ月保存された後も、医薬組成物を過酷条件に曝す前と実質的に同じ放出速度で薬学的に活性な薬剤を放出する、
経口用の持続放出性医薬組成物に関する。
【0102】
この第3の態様の一実施形態では、本発明は、少なくとも、
a)少なくとも1つの持続放出性材料と、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)40℃、相対湿度75%で少なくとも2カ月保存された後も、医薬組成物を過酷条件に曝す前と実質的に同じ放出速度で薬学的に活性な薬剤を放出する、
経口用の持続放出性医薬組成物に関する。
【0103】
この第3の態様の一実施形態では、本発明は、少なくとも、
a)少なくとも1つの持続放出性材料と、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)40℃、相対湿度75%で少なくとも5カ月保存された後も、医薬組成物を過酷条件に曝す前と実質的に同じ放出速度で薬学的に活性な薬剤を放出する、
経口用の持続放出性医薬組成物に関する。
【0104】
第4の態様では、本発明は、少なくとも、
a)少なくとも1つの持続放出性材料と、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)過酷条件下、好ましくは25℃、相対湿度60%で少なくとも5カ月保存された後、約4.0%未満、例えば約3.0%未満、好ましくは約2.0%未満、より好ましくは約1%未満、約0.5%未満またはさらには約0.2%未満のヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体に関係する全物質および/あるいはナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体に関係する全物質を有する、
経口用の持続放出性医薬組成物に関する。
【0106】
用語「ヒドロモルホンおよび/またはナロキソンに関係する物質」等は、ヒドロモルホンまたはナロキソン、薬学的に許容される塩およびその誘導体の、例えば分解などの化学反応から生じる物質を指す。これらの物質は、物質の識別およびその起源が公知であるヒドロモルホンに関係する公知の物質として、物質の識別およびその起源が公知であるナロキソンに関係する公知の物質として、および未知の物質として、区別することができる。未知の物質については、それらの識別は公知ではない。しかし未知の物質は、ヒドロモルホンおよび/またはナロキソン、薬学的に許容される塩およびその誘導体から生じると推測される。用語「ヒドロモルホンおよびナロキソンに関係する物質」は、ヒドロモルホンに関係する公知の物質、ナロキソンに関係する公知の物質、および未知の物質の総和を含み、したがって、用語「ヒドロモルホンおよびナロキソンに関係する全物質」と等しいと理解されたい。
【0107】
「約4%未満のヒドロモルホンおよびナロキソン、または薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体に関係する物質」または「約3%未満のヒドロモルホンおよびナロキソン、または薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体に関係する物質」等の用語は、前段落に記載の全物質の量が、より少量で存在する活性成分(すなわち、ヒドロモルホンまたはナロキソン)またはより少量で医薬組成物中に存在する薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体の全量に対して、例えば4重量%または3重量%未満であることを示す。したがって、医薬組成物がヒドロモルホンHClとナロキソンHClを1:2の重量比で含む場合、全物質の量は、ヒドロモルホンHClに関係する公知の物質、ナロキソンHClに関係する公知の物質および未知の物質を合計し、その後ヒドロモルホンHClの量を参照することによって算出される。医薬組成物がヒドロモルホンHClとナロキソンHClを2:1の重量比で含む場合、全物質の量は、ヒドロモルホンHClに関係する公知の物質、ナロキソンHClに関係する公知の物質および未知の物質を合計し、その後ナロキソンHClの量を参照することによって算出される。
【0108】
「ヒドロモルホンに関係する公知の物質」には、ヒドロモルホンn−オキシド、ノルオキシモルホン、擬似(pseudo)ヒドロモルホンが含まれる。
【0109】
「ナロキソンに関係する公知の物質」には、ノルオキシモルホン(noroxymorphon)、10a−ヒドロキシナロキソン、7,8−ジデヒドロナロキソン、擬似ナロキソン、3−o−アリルナロキソンが含まれる。
【0110】
「4%未満のヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体に関係する公知の物質」または「3%未満のヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体に関係する公知の物質」等の用語は、ヒドロモルホンに関係する公知の物質の量が、組成物中のヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体の全量に対して、例えば4重量%未満または3重量%未満であることを示す。
【0111】
「4%未満のナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体に関係する公知の物質」または「3%未満のナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体に関係する公知の物質」等の用語は、ナロキソンに関係する公知の物質の量が、組成物中のナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体の全量に対して、例えば4重量%未満または3.0重量%未満であることを示す。
【0112】
安定性を評価するために、医薬組成物を前述の過酷条件に曝し、ヒドロモルホンおよび/またはナロキソンに関係する全物質の量を決定することができる。次に、過酷条件に曝されていない同一の医薬組成物について、ヒドロモルホンおよび/またはナロキソンに関係する全物質の量を決定する。この組成物は、参照組成物とみなされる。「すべてのヒドロモルホンに関係するおよび/またはナロキソン物質」の検出は、一般にHPLC分析によって、例えばCATカラムを使用して実施される。次に、未知の物質の量を含む物質の量を、クロマトグラムのそれぞれのピーク下面積を算出することによって決定する。物質の識別は、純粋な公知の参照物質を用いて同じ分析を行うことによって決定することができる。さらなる一態様では、本発明は、過酷条件下で保存された後、4%未満、3%未満、2%未満、1%未満、0.5%未満、0.2%未満またはさらには0.1%未満のヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体に関係する全物質および/あるいはナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体に関係する全物質を有する医薬組成物を提供することを目的とする。
【0113】
さらなる一態様では、本発明は、過酷条件下で保存された後、1%未満、例えば0.5%未満、0.4%未満、0.3%未満、0.2%未満、0.1%未満またはさらには0.05%未満のヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体に関係する公知の物質を有し、1%未満、例えば0.5%未満のナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体に関係する公知の物質を有する医薬組成物を提供することを目的とする。
【0114】
過酷保存条件は、前述と同じであってよい。したがって、一般的な過酷条件は、25℃および60%RH、30℃および65%RH、または40℃および75%RHで少なくとも1、2、3、4、5または6カ月にわたって保存することを指すことがある。
【0115】
したがって、医薬組成物は、過酷条件に曝された後、ヒドロモルホンおよび/またはナロキソンに関係する物質を約4%以下、例えば約3%以下、好ましくは約2%以下、より好ましくは約1%以下、さらにより好ましくは約0.5%以下有する場合に安定であるとみなされる。
【0116】
この第4の態様の一実施形態では、本発明は、少なくとも、
a)少なくとも1つの持続放出性材料と、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)25℃および相対湿度60%で少なくとも1カ月保存された後、約4.0%未満、例えば約3.0%未満、好ましくは約2.0%未満、より好ましくは約1%未満、約0.5%未満またはさらには約0.2%未満のヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、および/あるいはナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体に関係する全物質を有する、
経口用の持続放出性医薬組成物に関する。
【0117】
この第4の態様の別の実施形態では、本発明は、少なくとも、
a)少なくとも1つの持続放出性材料と、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)25℃および相対湿度60%で少なくとも2カ月保存された後、約4.0%未満、例えば約3.0%未満、好ましくは約2.0%未満、より好ましくは約1%未満、約0.5%未満またはさらには約0.2%未満のヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、および/あるいはナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体に関係する全物質を有する、
経口用の持続放出性医薬組成物に関する。
【0118】
この第4の態様のさらに別の実施形態では、本発明は、少なくとも、
a)少なくとも1つの持続放出性材料と、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)25℃および相対湿度60%で少なくとも5カ月保存された後、約4.0%未満、例えば約3.0%未満、好ましくは約2.0%未満、より好ましくは約1%未満、約0.5%未満またはさらには約0.2%未満のヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、および/あるいはナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体に関係する全物質を有する、
経口用の持続放出性医薬組成物に関する。
【0119】
この第4の態様の一実施形態では、本発明は、少なくとも、
a)少なくとも1つの持続放出性材料と、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)30℃および相対湿度65%で少なくとも1カ月保存された後、約4.0%未満、例えば約3.0%未満、好ましくは約2.0%未満、より好ましくは約1%未満、約0.5%未満またはさらには約0.2%未満のヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、および/あるいはナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体に関係する全物質を有する、
経口用の持続放出性医薬組成物に関する。
【0120】
この第4の態様の別の実施形態では、本発明は、少なくとも、
a)少なくとも1つの持続放出性材料と、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)30℃および相対湿度65%で少なくとも2カ月保存された後、約4.0%未満、例えば約3.0%未満、好ましくは約2.0%未満、より好ましくは約1%未満、約0.5%未満またはさらには約0.2%未満のヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、および/あるいはナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体に関係する全物質を有する、
経口用の持続放出性医薬組成物に関する。
【0121】
この第4の態様のさらに別の実施形態では、本発明は、少なくとも、
a)少なくとも1つの持続放出性材料と、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)30℃および相対湿度65%で少なくとも5カ月保存された後、約4.0%未満、例えば約3.0%未満、好ましくは約2.0%未満、より好ましくは約1%未満、約0.5%未満またはさらには約0.2%未満のヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、および/あるいはナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体に関係する全物質を有する、
経口用の持続放出性医薬組成物に関する。
【0122】
この第4の態様のさらなる実施形態では、本発明は、少なくとも、
a)少なくとも1つの持続放出性材料と、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)40℃および相対湿度70%で少なくとも1カ月保存された後、約4.0%未満、例えば約3.0%未満、好ましくは約2.0%未満、より好ましくは約1%未満、約0.5%未満またはさらには約0.2%未満のヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、および/あるいはナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体に関係する全物質を有する、
経口用の持続放出性医薬組成物に関する。
【0123】
この第4の態様の一実施形態では、本発明は、少なくとも、
a)少なくとも1つの持続放出性材料と、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)40℃および相対湿度70%で少なくとも2カ月間保存された後、約4.0%未満、例えば約3.0%未満、好ましくは約2.0%未満、より好ましくは約1%未満、約0.5%未満またはさらには約0.2%未満のヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、および/あるいはナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体に関係する全物質を有する、
経口用の持続放出性医薬組成物に関する。
【0124】
この第4の態様の一実施形態では、本発明は、少なくとも、
a)少なくとも1つの持続放出性材料と、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)40℃および相対湿度70%で少なくとも5カ月間保存された後、約4.0%未満、例えば約3.0%未満、好ましくは約2.0%未満、より好ましくは約1%未満、約0.5%未満またはさらには約0.2%未満のヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、および/あるいはナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体に関係する全物質を有する、
経口用の持続放出性医薬組成物に関する。
【0125】
この第4の態様の一実施形態では、本発明は、少なくとも、
a.少なくとも1つの持続放出性材料と、
b.少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c.25℃および相対湿度60%で少なくとも1カ月間保存された後、約1%未満、例えば約0.5%未満、約0.4%未満、約0.3%未満、約0.2%未満、約0.1%未満またはさらには約0.05%未満のヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体に関係する既知の物質、および/あるいは約1%未満、例えば約0.5%未満、約0.4%未満、約0.3%未満、約0.2%未満、約0.1%未満またはさらには約0.05%未満のナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体に関係する既知の物質を有する、
経口用の持続放出性医薬組成物に関する。
【0126】
この第4の態様の別の実施形態では、本発明は、少なくとも、
a)少なくとも1つの持続放出性材料と、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)25℃および相対湿度60%で少なくとも2カ月間保存された後、約1%未満、例えば約0.5%未満、約0.4%未満、約0.3%未満、約0.2%未満、約0.1%未満またはさらには約0.05%未満のヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体に関係する既知の物質、および/あるいは約1%未満、例えば約0.5%未満、約0.4%未満、約0.3%未満、約0.2%未満、約0.1%未満またはさらには約0.05%未満のナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体に関係する既知の物質を有する、
経口用の持続放出性医薬組成物に関する。
【0127】
この第4の態様のさらに別の実施形態では、本発明は、少なくとも、
a)少なくとも1つの持続放出性材料と、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)25℃および相対湿度60%で少なくとも5カ月間保存された後、約1%未満、例えば約0.5%未満、約0.4%未満、約0.3%未満、約0.2%未満、約0.1%未満またはさらには約0.05%未満のヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体に関係する既知の物質、および約1%未満、例えば約0.5%未満、約0.4%未満、約0.3%未満、約0.2%未満、約0.1%未満またはさらには約0.05%未満のナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体に関係する既知の物質を有する、
経口用の持続放出性医薬組成物に関する。
【0128】
この第4の態様の一実施形態では、本発明は、少なくとも、
a)少なくとも1つの持続放出性材料と、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)30℃および相対湿度65%で少なくとも1カ月間保存された後、約1%未満、例えば約0.5%未満、約0.4%未満、約0.3%未満、約0.2%未満、約0.1%未満またはさらには約0.05%未満のヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体に関係する既知の物質、および約1%未満、例えば約0.5%未満、約0.4%未満、約0.3%未満、約0.2%未満、約0.1%未満またはさらには約0.05%未満のナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体に関係する既知の物質を有する、
経口用の持続放出性医薬組成物に関する。
【0129】
この第4の態様の別の実施形態では、本発明は、少なくとも、
a)少なくとも1つの持続放出性材料と、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)30℃および相対湿度65%で少なくとも2カ月間保存された後、約1%未満、例えば約0.5%未満、約0.4%未満、約0.3%未満、約0.2%未満、約0.1%未満またはさらには約0.05%未満のヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体に関係する既知の物質、および約1%未満、例えば約0.5%未満、約0.4%未満、約0.3%未満、約0.2%未満、約0.1%未満またはさらには約0.05%未満のナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体に関係する既知の物質を有する、
経口用の持続放出性医薬組成物に関する。
【0130】
この第4の態様のさらに別の実施形態では、本発明は、少なくとも、
a)少なくとも1つの持続放出性材料と、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)30℃および相対湿度65%で少なくとも5カ月間保存された後、約1%未満、例えば約0.5%未満、約0.4%未満、約0.3%未満、約0.2%未満、約0.1%未満またはさらには約0.05%未満のヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体に関係する既知の物質、および約1%未満、例えば約0.5%未満、約0.4%未満、約0.3%未満、約0.2%未満、約0.1%未満またはさらには約0.05%未満のナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体に関係する既知の物質を有する、
経口用の持続放出性医薬組成物に関する。
【0131】
この第4の態様のさらなる実施形態では、本発明は、少なくとも、
a)少なくとも1つの持続放出性材料と、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)40℃および相対湿度70%で少なくとも1カ月間保存された後、約1%未満、例えば約0.5%未満、約0.4%未満、約0.3%未満、約0.2%未満、約0.1%未満またはさらには約0.05%未満のヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体に関係する既知の物質、および約1%未満、例えば約0.5%未満、約0.4%未満、約0.3%未満、約0.2%未満、約0.1%未満またはさらには約0.05%未満のナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体に関係する既知の物質を有する、
経口用の持続放出性医薬組成物に関する。
【0132】
この第4の態様の一実施形態では、本発明は、少なくとも、
a)少なくとも1つの持続放出性材料と、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)40℃および相対湿度70%で少なくとも2カ月間保存された後、約1%未満、例えば約0.5%未満、約0.4%未満、約0.3%未満、約0.2%未満、約0.1%未満またはさらには約0.05%未満のヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体に関係する既知の物質、および約1%未満、例えば約0.5%未満、約0.4%未満、約0.3%未満、約0.2%未満、約0.1%未満またはさらには約0.05%未満のナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体に関係する既知の物質を有する、
経口用の持続放出性医薬組成物に関する。
【0133】
この第4の態様の一実施形態では、本発明は、少なくとも、
a)少なくとも1つの持続放出性材料と、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)40℃および相対湿度70%で少なくとも5カ月間保存された後、約1%未満、例えば約0.5%未満、約0.4%未満、約0.3%未満、約0.2%未満、約0.1%未満またはさらには約0.05%未満のヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体に関係する既知の物質、および約1%未満、例えば約0.5%未満、約0.4%未満、約0.3%未満、約0.2%未満、約0.1%未満またはさらには約0.05%未満のナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体に関係する既知の物質を有する、
経口用の持続放出性医薬組成物に関する。
【0134】
安定なヒドロモルホンおよびナロキソンの持続放出性医薬組成物を製造することができる方法を、以下に記載する。この説明から、無水賦形剤の選択および滑沢剤の選択は、安定性に正の影響を及ぼす手段となり得ることが明らかとなろう。熱処理は、頑健性および硬度などの物理的安定性を改善することができる。
【0135】
前述の通り、第5の態様では、本発明は、少なくとも、
a)少なくとも1つの持続放出性材料と、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)熱処理される、
経口用の持続放出性医薬組成物に関する。
【0136】
この第5の態様に対する第1の変形形態では、本発明は、少なくとも、
a)少なくとも1つの持続放出性材料と、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含む持続放出性医薬組成物であって、
c)少なくとも1つの持続放出性材料、ならびにヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が混合され、それによって持続放出性マトリックスが形成され、
d)該持続放出性医薬組成物が、熱処理される、
経口用の持続放出性医薬組成物に関する。
【0137】
この第5の態様に対する第2の変形形態では、本発明は、少なくとも、
a)少なくとも1つの持続放出性材料と、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含む持続放出性医薬組成物であって、
c)少なくとも1つの持続放出性材料、ヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が混合され、それによって持続放出性マトリックスが形成され、
d)該持続放出性マトリックスが、熱処理され、
e)少なくとも1つの持続放出性材料が、持続放出性マトリックス上に配置される持続放出性コーティングの形態で適用され、
f)該組成物が、任意選択により硬化される、
経口用の持続放出性医薬組成物に関する。
【0138】
持続放出性コーティングは、持続放出性マトリックスが顆粒などの多粒子の形態で製造される場合には、それぞれの持続放出性マトリックス上に配置することができ、または例えば顆粒などの持続放出性マトリックスの多粒子が錠剤に圧縮される場合には、持続放出性マトリックスを含む製剤上に配置することができる。該コーティングは、次に、モノリシック製剤上に配置することができる。
【0139】
先の熱処理された医薬組成物は、好ましくはカプセルに充填される多粒子または小型錠剤の形態で提供することができる。
【0140】
熱処理は、熱処理されていない組成物と比べて、熱処理された医薬組成物の硬度/破壊強度を増大させるように実施することができる。したがって、本発明の医薬組成物を熱処理することにより、錠剤の重量、サイズおよび形状に比例して、硬度/破壊強度が改善された組成物を得ることができる。熱処理は、頑健性および硬度などの物理的安定性を改善することができ、すべてではないがある場合には、化学的安定性にも正の影響を及ぼすことができる。以下に示す通り、熱処理は、インビトロ放出特性に対して効果を有することができる。したがって熱処理は、熱処理されていない組成物と比較して、インビトロ放出をさらに低減することができる。しかし、熱処理を相対的に短時間で行った後では(例えば、55℃で30分)、インビトロ放出速度は、さらに熱処理してもそれ以上変化せず、すなわち実質的に同じままである。かかる熱処理された組成物は、過酷条件に曝されても、過酷条件に曝されていない同じ熱処理された組成物と実質的に同じインビトロ放出速度を有することが、さらに観測される。同様に、かかる熱処理された組成物は、過酷条件下で保存すると、約4%未満のヒドロモルホンおよび/またはナロキソンに関係する全物質を有し、約1%未満の公知のヒドロモルホンまたは公知のナロキソンに関係する物質を有する。
【0141】
熱処理は、製剤の、例えば亀裂の発生が低下し、不変性(intactness)が改善されることから推定され得る通り、物理的安定性に対して正の効果をもたらす。このことは、例えば亀裂の結果生じる表面の変質が最小限に抑えられることによる変化として、再現性のある放出挙動、また再現性のあるインビボ設定を確実にする一助になるはずである。さらに熱処理は、一般に、持続放出性マトリックス製剤の場合には、製剤の硬度を、通常は約6kPなど、約3〜約7kPから、全体値を約11kPなど、約10〜約15kP改善する。硬度は、通常はHolland C50錠剤硬度試験器などの機械的強度試験器を使用して試験される。10個の錠剤を試験して、圧縮を行う間、15〜20分毎に平均値を得る。
【0142】
用語「熱処理」は、高温か、長時間にわたるかのいずれかまたはその両方で熱処理をすることを指す。一般に、熱処理は、約30℃〜約95℃の範囲の温度で、約10分〜約3時間の範囲で行われる。したがって一般に、熱処理条件は、少なくとも約15分、少なくとも約30分、少なくとも約45分、少なくとも約60分、少なくとも約75分、少なくとも約90分、少なくとも約120分、少なくとも約150分、少なくとも約180分または少なくとも約240分間、少なくとも約30℃、少なくとも約40℃、少なくとも約50℃、少なくとも約60℃または少なくとも約80℃、周囲湿度で行う処理であり得る。熱処理条件は、使用される特定の持続放出性マトリックス材料に従って選択することができる。一般に、その温度は、使用される持続放出性マトリックス材料のおよそ溶融温度および/または軟化温度になる。したがって、かかる条件は、持続放出性マトリックス材料が、動態化し、持続放出性マトリックスおよび/または例えば圧縮された顆粒内の細孔を充填するのに十分に柔らかくなるようにすることができる。例えば、エチルセルロースなどの疎水性ポリマーおよびステアリルまたはセトステアリルアルコールなどの脂肪アルコールを使用する製剤の場合、約55℃の温度が適していることがある。一般に、少なくとも30分間、55℃で熱処理すると、物理的安定性を十分に確実にすることができる。
【0143】
熱処理は、対流式オーブン、オープンオーブン、真空下、コーティングドラムで、従来の加熱、マイクロ波および任意の他の熱源を使用して実施することができる。コーティングドラムでの熱処理が好ましい場合がある。医薬組成物が、持続放出性コーティングだけを含むか、または制御放出性マトリックスも加えて含む場合、かかる持続放出性コーティングの熱処理は、例えばポリマーコーティングの融合の一助になる硬化としても指定される。
【0144】
本発明のいくつかの態様による持続放出性医薬組成物は、活性成分の持続放出を確実にする持続放出性マトリックスおよび/もしくはコーティングを含むことができ、かつ/または代替として、制御放出特性を付与するためのコーティングを利用することができる。持続放出性コーティングの場合、活性剤は、non pareilビーズもしくは顆粒などのビーズのような構造上に配置することができ、またはそれ自体は持続放出をもたらさない、押し出された顆粒もしくは球状体に組み込むことができる。次に、持続放出性コーティングをその上に積層する。
【0145】
持続放出性コーティングが使用される場合、そのコーティングは、顆粒もしくは小型錠剤などの個々の持続放出性マトリックス上に積層することができ、または持続放出性マトリックス顆粒を圧縮することによって得られる錠剤もしくは小型錠剤などのモノリシック製剤上に積層することができる。
【0146】
持続放出性コーティングが使用される場合、持続放出性組成物は、コーティングの融合を強化し、したがってコーティングの安定性および不変性を改善するために、任意選択により硬化することができる。硬化条件は、コーティングについて前述した条件と同じであってよい。硬化は、放出特性をさらに緩慢にすることができる。約50°〜100°で約20分〜30分間硬化するステップによって、放出を十分に緩慢にすることができ、したがってコーティングの特性はそれ以上実質的に変化しないので、放出速度は、過酷条件下で保存された後も実質的に変化しない。
【0147】
本発明の医薬組成物は、持続放出性マトリックスと、その上の1つまたは複数の持続放出性コーティングを含むこともできる。
【0148】
さらに、持続放出性マトリックスまたは持続放出性コーティングを含む持続放出性組成物は、例えば即時放出形態の薬学的に活性な薬剤の少なくとも1つまたはその両方の画分を含むことができる。組成物中に存在する薬学的に活性な薬剤(複数可)の総量の最大30%を占めることができるかかる即時放出相によって、治療効果を早期に発現させることができる。
【0149】
本発明の持続放出性組成物は、異なる剤形に製剤化することができる。例えば、持続放出性組成物は、錠剤または小型錠剤の形態であってよい。錠剤は、例えば連続的な持続放出性マトリックスを含むモノリシック錠剤であり得る。しかし、錠剤または小型錠剤は、錠剤に圧縮される多粒子から製造することもできる。かかる多粒子は、例えば、任意選択により即時放出相を伴う持続放出性マトリックス、または持続放出性コーティングおよび任意選択によりその上に即時放出相を伴う、活性剤を負荷したビーズを含むことができる。剤形は、かかる多粒子、例えばカプセルに充填することができる顆粒または小型錠剤の形態であってもよい。
【0150】
持続放出性医薬組成物のインビトロ放出速度は、インビボでの治療効果が、好ましくは少なくとも12時間、さらにある場合には最大24時間にわたって達成されるように選択される。かかる組成物は、かかるレジメンで投与され得るとき、「1日2回」または「1日1回」の製剤と記載され得る。
【0151】
前述のすべての実施形態および態様の好ましい実施形態では(特に、本発明の第1、第2、第3、第4および第5の態様の実施形態では)、医薬組成物は、持続放出性マトリックスおよび持続放出性コーティングを含むことができる。第1から第5の態様のこれらの医薬組成物は、ヒドロモルホンおよびナロキソン、または薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体を、前述の比および量で含むことができる。したがって、本発明の前述の態様の実施形態では、ヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体は、持続放出性材料と混合され、したがって持続放出性マトリックスが形成され、次にその上に持続放出性コーティングが配置される。持続放出性コーティングは、個々の持続放出性マトリックス製剤上に配置することができ、したがって多粒子製剤が得られる。これらの多粒子は、カプセルに直接充填し、または他の添加剤とブレンドして剤形を得ることができる。他の実施形態では、持続放出性マトリックス製剤は、例えば顆粒の形態であってよく、この顆粒は、小型錠剤または錠剤などのモノリシック剤形に圧縮され、次にその上に持続放出性コーティングが配置される。持続放出性マトリックスの製造は、好ましくは下記の通り無水方法を使用して行うことができる。無水方式で持続放出性マトリックスを製造することは、例えば、過酷条件下で保存された後も実質的に同じインビトロ放出プロファイルを有することによって表される通り、化学的安定性に対して有益な効果を有する。熱処理は、物理的安定性にも有益な影響を及ぼす。多粒子性質は、投与されると、食品効果の正の効果を有することができる。
【0152】
持続放出性材料は、持続放出性マトリックスに製剤化される場合、活性剤に制御放出特性を付与することができることが公知の任意の材料であってよい。
【0153】
かかる材料は、ガム、セルロースエーテル、アクリル系ポリマー、タンパク質由来の材料などの親水性および/または疎水性材料であり得る。
【0154】
持続性材料は、脂肪酸、脂肪アルコール、脂肪酸のグリセリルエステル、ポリエチレングリコール、ミネラル、ならびに油およびワックスを含むこともできる。好ましい脂肪酸および脂肪アルコールは、C
10〜C
30鎖、好ましくはC
12〜C
24鎖、より好ましくはC
14〜C
20鎖またはC
16〜C
20鎖を有するものである。ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、セチルアルコール、ミリスチルアルコールおよびポリアルキレングリコールなどの材料が好ましいことがある。ワックスは、蜜蝋、カルナウバワックスなどの天然および合成ワックスから選択することができる。油は植物油であってよく、それには、例えばヒマシ油が含まれる。
【0155】
本発明の文脈で考慮され得る持続放出性マトリックス材料は、セルロースエーテルから選択することもできる。
【0156】
用語「セルロースエーテル」は、少なくともアルキル基および/またはヒドロキシアルキル基で誘導体化されたセルロース由来のポリマーを含み、このポリマーは親水性または疎水性であり得る。
【0157】
例えば、持続放出性マトリックス材料は、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、特に好ましくはヒドロキシエチルセルロースなどの、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキルセルロースなどの親水性のヒドロキシアルキルセルロースであり得る。
【0158】
疎水性セルロースエーテルの例には、例えばエチルセルロースが含まれる。エチルセルロースを使用することが好ましいことがある。エチルセルロースなどの疎水性セルロースエーテルは、医薬組成物に耐アルコール性を付与するのに特に適していることがある。
【0159】
本発明の持続放出性マトリックス製剤に特に適した材料は、アクリル樹脂の群から選択することができる。かかるアクリル樹脂は、(メタ)アクリル酸(コ)ポリマーから製造することができる。
【0160】
中性(メタ)アクリル酸(コ)ポリマー、アニオン性残基を有する(メタ)アクリル酸(コ)ポリマーまたはカチオン性残基を有する(メタ)アクリル酸エステルコポリマーなどの、残基の性質によって特徴付けることができる、様々な種類の(メタ)アクリル酸(コ)ポリマーが利用可能である。
【0161】
中性(メタ)アクリル酸(コ)ポリマーには、中性残基を有する95〜100重量%の重合化モノマーを有するポリマーが含まれる。中性残基を有するモノマーは、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレートおよびブチルアクリレートなどの、アクリル酸またはメタクリル酸のC
1〜C
4アルキルエステルであり得る。例えば、中性(メタ)アクリル酸(コ)ポリマーは、エチルアクリレート20〜40重量%およびメチルメタクリレート60〜80重量%を含むことができる。かかるポリマーは、例えば、商標Eudragit(登録商標)NEで利用可能であり、これは、エチルアクリレート30重量%およびメチルメタクリレート70重量%のコポリマーである。このポリマーは、通常、30%または40%水性分散液の形態で提供されている(Eudragit(登録商標)NE30D、Eudragit(登録商標)NE40DまたはEudragit(登録商標)NM30D)。
【0162】
官能性アニオン性残基を有する(メタ)アクリル酸(コ)ポリマーは、25〜95重量%のアクリル酸またはメタクリル酸のラジカル重合したC
1〜C
4アルキルエステル、およびアルキル残基にアニオン基を有する5〜75重量%のメタクリレートモノマーを有する、(メタ)アクリル酸(コ)ポリマーであり得る。アクリル酸またはメタクリル酸のC
1〜C
4アルキルエステルは、やはり、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレートおよびブチルアクリレートである。アルキル残基にアニオン基を有する(メタ)アクリレートモノマーは、例えばアクリル酸、好ましくはメタクリル酸であり得る。アニオン性官能基を有するかかるメタクリル酸コポリマーは、例えば、メタクリル酸40〜60重量%およびメチルメタクリレート60〜40重量%またはエチルアクリレート60〜40重量%を含むことができる。これらの種類のポリマーは、それぞれEudragit(登録商標)L100/Eudragit(登録商標)L12.5またはEudragit(登録商標)L100−55/Eudragit(登録商標)L30D−55として利用可能である。
【0163】
例えば、Eudragit(登録商標)L100は、メチルメタクリレート50重量%およびメタクリル酸50重量%のコポリマーである。このコポリマーは、12.5%溶液(Eudragit(登録商標)L12.5)としても提供されている。Eudragit(登録商標)L100−55は、エチルアクリレート50重量%およびメタクリル酸50重量%のコポリマーである。このコポリマーは、30%分散液(Eudragit(登録商標)L30D−55)としても提供されている。
【0164】
アニオン性官能基を有する(メタ)アクリル酸(コ)ポリマーは、メタクリル酸20〜40重量%およびメチルメタクリレート80〜60重量%を含むこともできる。これらの種類のポリマーは、通常、商標Eudragit(登録商標)Sで利用可能である。これは、12.5%溶液(Eudragit(登録商標)S12.5)としても提供されている。アニオン性官能基を有する別の種類のメタクリル酸コポリマーは、商標Eudragit(登録商標)FSで利用可能であり、これは一般に、メチルメタクリレート10〜30重量%、メチルアクリレート50〜70重量%およびメタクリル酸5〜15重量%を含む。したがって、Eudragit(登録商標)FSは、メチルメタクリレート25重量%、メチルアクリレート65重量%、およびメタクリル酸10重量%のポリマーであり得る。このポリマーは、通常、30%分散液(Eudragit(登録商標)FS30D)として提供されている。
【0165】
官能性カチオン基を有する(メタ)アクリル酸(コ)ポリマーは、第3級アミノ基を有するメタクリル酸コポリマーであり得る。かかるポリマーは、アクリル酸またはメタクリル酸のラジカル重合したC
1〜C
4アルキルエステル30%〜80重量%、およびアルキル残基に第3級アミノ基を有するメタクリレートモノマー70〜20重量%を含むことができる。
【0166】
官能性第3級アミノ基を有する適切なモノマーは、例えばUS4,705,695、縦列3、64行〜縦列4、13行目に開示されている。これらのモノマーには、例えば、ジメチルアミノエチルアクリレート、2−ジメチルアミノプロピルアクリレート、ジメチルアミノプロピルメタクリレート、ジメチルアミノベンジルアクリレート、ジメチルアミノベンジルメタクリレート、(3−ジメチルアミノ−2,2−ジメチル)プロピルアクリレート、ジメチルアミノ−2,2−ジメチルプロピルメタクリレート、(3−ジエチルアミノ−2,2−ジメチル)プロピルアクリレートおよびジエチルアミノ−2,2−ジメチルプロピルメタクリレートが含まれる。特に適切なのは、ジメチルアミノエチルメタクリレートである。コポリマー中、第3級アミノ基を有するモノマーの量は、20〜70%、40〜60%で変わり得る。アクリル酸またはメタクリル酸のC
1〜C
4アルキルエステルの量は、70〜30重量%以内であり得る。アクリル酸またはメタクリル酸のC
1〜C
4アルコールエステルには、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレートおよびブチルアクリレートが含まれる。第3級アミノ基を有する一般的な(メタ)アクリル酸(コ)ポリマーは、メチルメタクリレート20〜30重量%、ブチルメタクリレート20〜30重量%およびジメチルアミノエチルメタクリレート60〜40重量%を含むことができる。例えば、市販のEudragit(登録商標)E100は、メチルメタクリレート25重量%、ブチルメタクリレート25重量%およびジメチルアミノエチルメタクリレート50重量%を含む。別の一般に市販されているポリマーであるEudragit(登録商標)E POは、メチルメタクリレートと、ブチルメタクリレートと、ジメチルアミノエチルメタクリレートが25:25:50の比のコポリマーを含む。
【0167】
官能性カチオン基を有する別の種類の(メタ)アクリル酸(コ)ポリマーは、第4級アミノ基を有する(メタ)アクリル酸(コ)ポリマーである。この種類の(メタ)アクリル酸(コ)ポリマーは、一般に、ラジカル重合したメチルメタクリレート50〜70%、エチルアクリレート20〜40重量%、および2−トリメチルアンモニウムエチルメタクリレート塩化物12〜2重量%を含む。かかるポリマーは、例えば商標Eudragit(登録商標)RSまたはEudragit(登録商標)RLで利用可能である。
【0168】
例えば、Eudragit(登録商標)RSは、メチルメタクリレート65重量%、エチルアクリレート30重量%および2−トリメチルアンモニウムエチル(trimethylamoniumethyl)メタクリレート塩化物5重量%のラジカル重合した単位を含む。Eudragit(登録商標)RLは、メチルメタクリレート60重量%、エチルアクリレート30重量%および2−トリメチルアンモニウムエチルメタクリレート塩化物10重量%のラジカル重合した単位を含む。
【0169】
本発明に特に適した持続放出性マトリックス材料は、例えば、中性(メタ)アクリル酸(コ)ポリマーまたはアニオン性官能基を有する(メタ)アクリル酸(コ)ポリマーである。例えば、これらの種類のポリマーの混合物を使用することができる。
【0170】
例えば、Eudragit(登録商標)NEを、中性(メタ)アクリル酸(コ)ポリマーとして、Eudragit(登録商標)RSPOを、アニオン性官能基を有する(メタ)アクリル酸(コ)ポリマーとして使用することができる。これらの種類のポリマーの混合物を使用することもできる。
【0171】
しかし、(メタ)アクリル酸(コ)ポリマーと、セルロースエーテルなどの他の持続放出性マトリックス材料の混合物を使用することもできる。例えば、中性(メタ)アクリル酸(コ)ポリマーと疎水性セルロースエーテルの混合物を使用することができる。特に適切な例は、Eudragit(登録商標)NEとエチルセルロースの組合せである。本発明で使用され得る別の持続放出性材料は、ポリエチレンオキシドなどのポリマーであり得る。
【0172】
ポリエチレンオキシドについては、特に1×10
5〜5×10
5の範囲の分子量を有するポリエチレンオキシドを使用することができる。
【0173】
本発明に特に適した持続放出性材料は、例えば中性(メタ)アクリル酸(コ)ポリマー、またはアニオン性官能基を有する(メタ)アクリル酸(コ)ポリマーである。例えば、これらの種類のポリマーの混合物を使用することができる。
【0174】
例えば、Eudragit(登録商標)NEを、中性(メタ)アクリル酸(コ)ポリマーとして、Eudragit(登録商標)RSPOを、アニオン性官能基を有する(メタ)アクリル酸(コ)ポリマーとして使用することができる。これらの種類のポリマーの混合物を使用することもできる。
【0175】
(メタ)アクリル酸(コ)ポリマーを使用することは、熱処理の際に硬度/破壊強度を増大させるのに特に適している。
【0176】
しかし、(メタ)アクリル酸(コ)ポリマーと、セルロースエーテルなどの他の持続放出性マトリックス材料の混合物を使用することもできる。例えば、中性(メタ)アクリル酸(コ)ポリマーと疎水性セルロースエーテルの混合物を使用することができる。特に適切な例は、Eudragit(登録商標)NEとエチルセルロースの組合せである。別の例は、疎水性セルロースエーテル(例えば、エチルセルロース)などのセルロースエーテルと脂肪アルコール(例えば、ステアリルアルコール)の混合物である。中性(メタ)アクリル酸(コ)ポリマー(例えば、Eudragit(登録商標)NE)などの(メタ)アクリル酸(コ)ポリマーと、疎水性セルロースエーテル(例えば、エチルセルロース)などのセルロースエーテルの混合物は、さらなる持続放出性マトリックス材料として脂肪アルコール(ステアリルまたはセトステアリルアルコールなど)を含むこともできる。かかる混合物は、耐アルコール性、ならびに熱処理の際の硬度の増大および安定性の改善などの有益な特徴を組み合わせることができる。
【0177】
持続放出性製剤における持続放出性材料(複数可)の量は、医薬組成物の重量に対して約5〜90重量%、約10〜70重量%、約20〜60重量%、約20%〜約55重量%、約25%〜約50重量%、約25%〜約45重量%、好ましくは約30〜約40重量%であり得る。組成物に組み込まれる持続放出性材料の量は、持続放出特性を調整する1つの方法となり得る。例えば、持続放出性材料の量を増大させると、放出はさらに持続し得る。前述の量は、医薬組成物中の持続放出性材料の全含量を指す。したがってこれらの量は、中性(メタ)アクリル酸(コ)ポリマー、疎水性セルロースエーテルおよび/または脂肪アルコールなどの様々な持続放出性材料の混合物を指すことができる。
【0178】
セルロースエーテルが持続放出性材料に含まれる場合、一般に、医薬組成物の重量に対して約5%〜約50重量%、約5%〜約45重量%、約5%〜約40重量%、約5%〜約35重量%、約5%〜約30重量%、約5%〜約25重量%、約5%〜約20重量%、例えば約5重量%、約7重量%、約10重量%、約15重量%、約18重量%または約20重量%の量で存在することになる。
【0179】
脂肪アルコールが持続放出性材料に含まれる場合、一般に、医薬組成物の重量に対して約5%〜約50重量%、約5%〜約45重量%、約5%〜約40重量%、約5%〜約35重量%、10〜約30重量%、約10%〜約25重量%、例えば約10重量%、約15重量%、約20重量%または約25重量%の量で存在することになる。
【0180】
(メタ)アクリル酸(コ)ポリマーが持続放出性材料に含まれる場合、一般に、医薬組成物の重量に対して約5%〜約50重量%、約5%〜約45重量%、約5%〜約40重量%、約5%〜約35重量%、約10%〜約30重量%、約10%〜約25重量%、例えば約10重量%、約15重量%、約20重量%または約25重量%の量で存在することになる。
【0181】
本発明の医薬組成物は、充填剤、滑沢剤、結合剤、放出速度調整剤(modifier)、粘着防止剤(anti-tacking agent)などの薬学的に許容される添加剤を含むこともできる。
【0182】
賦形剤として指定することもできる充填剤には、例えばラクトース、好ましくは無水ラクトース、グルコースまたはショ糖、デンプン、それらの加水分解物、微結晶性セルロース、セラトース(cellatose)、ソルビトールまたはマンニトールなどの糖アルコール、リン酸水素カルシウム、リン酸二カルシウムまたはリン酸三カルシウムなどの多価可溶性(polysoluble)カルシウム塩、および先の充填剤の2つ以上の組合せが含まれ得る。
【0183】
ヒドロモルホンおよびナロキソンの組合せは、特にセルロースエーテルが持続放出性材料として使用される場合、湿気の影響を受けやすいことが観測されている。この状況を考慮すると、例えば水の形態で湿気を取り込まない充填剤を使用することが好ましい場合がある。したがって、好ましい実施形態では、無水ラクトースなどの無水充填剤を使用することができる。
【0184】
滑沢剤には、高度に分散したシリカ、滑石、トウモロコシデンプン、酸化マグネシウムおよびステアリン酸マグネシウムまたはステアリン酸カルシウム、水添ヒマシ油などの脂肪、フマル酸ステアリルナトリウム、ならびに先の滑沢剤の2つ以上の組合せが含まれ得る。
【0185】
滑沢剤として、ステアリン酸マグネシウムおよび滑石の組合せを使用することが好ましい場合がある。これらの滑沢剤の適量が選択される場合、例えば、圧縮に使用される顆粒の流れ特性を改善し得ることが見出された。
【0186】
したがって滑沢剤は、医薬組成物の重量に対して約0.5%〜約4重量%、約0.7%〜約3重量%、約1%〜約2重量%、例えば約1.0重量%、約1.1重量%、約1.2重量%、約1.3重量%、約1.4重量%、約1.5重量%、約1.6重量%、約1.7重量%、約1.8重量%、約1.9重量%または約2.0重量%の量で使用することが好ましい場合がある。特に、ステアリン酸マグネシウムおよびタルクが使用される場合、医薬組成物の重量に対して約0.75%〜約1.25重量%の量が好ましい場合がある。前述の量は、組成物中のすべての滑沢剤(すなわち、混合物を含む)の量を指す。
【0187】
結合剤には、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、カーボポールおよびその組合せが含まれ得る。
【0188】
HPCは、錠剤の硬度に正の影響を及ぼすことができるので、HPCを結合剤として使用することが好ましい場合がある。
【0189】
したがって結合剤は、医薬組成物の重量に対して約1%〜約10重量%、約2%〜約9重量%、約3%〜約7重量%、約3%〜6重量%、約4%〜約5%、例えば約4.0重量%、約4.1重量%、約4.2重量%、約4.3重量%、約4.4重量%、約4.5重量%、約4.6重量%、約4.7重量%、約4.8重量%、約4.9重量%または約5.0重量%の量で使用することが好ましい場合がある。特にHPCが結合剤として使用される場合、医薬組成物の重量に対して約4.4%〜約5.0重量%の量が好ましい場合がある。前述の量は、組成物中のすべての結合剤(すなわち、混合物を含む)の量を指す。
【0190】
結合剤としてポビドンを使用しないことが好ましい場合がある。
【0191】
放出速度調整剤は、持続放出性材料を使用して得られるはずの放出を調整するために、例えば放出を加速し、または放出をさらに緩慢にするために使用することができる、薬学的に許容される添加剤である。かかる放出調整剤は、ポリエチレングリコール、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(methlycellulose)、ヒドロキシエチルセルロースなどの親水性物質、または油、ワックスなどの疎水性物質であり得る。他の放出調整剤には、Eudragit(登録商標)RLPOタイプのポリマーなどの、前述のいくつかの(メタ)アクリル(aycrylic)酸(コ)ポリマーまたはキサンタンガムなどのガムが含まれ得る。
【0192】
Eudragit/(登録商標)RLPOタイプのポリマー、Hypromellose K100Mなどの低分子量ヒドロキシプロピルメチルセルロースまたはキサンタンガムなどの放出速度調整剤が、好ましいことがある。
【0193】
かかる放出速度調整剤は、医薬組成物の重量に対して約1%〜約20重量%、約2%〜約19重量%、約3%〜約18重量%、約4%〜約17重量%、約5%〜約15重量%、例えば約5重量%、約6重量%、約7重量%、約8重量%、約9重量%、約10重量%、約11重量%、約12重量%、約13重量%、約14重量%または約15重量%の量で存在することができる。前述の量は、組成物中のすべての放出速度調整剤(すなわち、混合物を含む)の量を指す。
【0194】
薬学的に許容される添加剤の機能は、重複し得ることを理解されたい。例えば、微結晶性セルロースなどの球状化剤(spheronising agent)は、適量が選択されるならば、充填剤として使用することもできる。さらに、HPMCは、放出速度調整剤として作用するだけでなく、例えばコーティングと共に持続放出性製剤において使用される場合には、結合剤としても作用することができる。
【0195】
持続放出性コーティングは、当技術分野で一般的な材料から生成することができる。
【0196】
したがって持続放出性コーティングは、例えば、(i)アルキルセルロース、(ii)アクリル系ポリマー、(iii)ポリビニルアルコール、または(iv)その混合物から選択される、例えば持続放出性材料から選択することができる。前述の群の中でも疎水性の代表例が好ましい場合がある。コーティングは、有機性または水性の溶液または分散液の形態で適用することができる。
【0197】
いくつかの実施形態では、制御放出コーティングは、疎水性制御放出性材料の水性分散液から導出される。次に、コーティングされた組成物を硬化することができる。
【0198】
好ましい実施形態では、制御放出コーティングは、本明細書で以下に記載するものなどの可塑剤を含む。
【0199】
特定の実施形態では、製剤からの放出を十分に持続させるために、約2〜約20%、例えば約2〜約15%、好ましくは約5〜約10%、例えば6%、7%、8%または9%の重量増加レベルを得るのに十分な量のコーティング材料でコーティングすることができる。
【0200】
アルキルセルロースを含むセルロース系材料およびポリマーは、コーティング基材、例えば、本発明のビーズ、顆粒、錠剤等に十分に適した持続放出性材料である。単に例示的ではあるが、好ましいアルキルセルロースポリマーは、エチルセルロースである。
【0201】
エチルセルロースの市販の水性分散液の1つは、Aquacoat(登録商標)ECD30などのAquacoat(登録商標)(FMC Corp.、米国ペンシルベニア州フィラデルフィア)である。Aquacoatは、エチルセルロースを水非混和性の有機溶媒に溶解し、次にそれを界面活性剤および安定剤の存在下で、水中で乳化させることによって調製される。サブミクロンの液滴を生成するために均質化した後、有機溶媒を真空下で蒸発させて、擬似ラテックスを形成する。
【0202】
エチルセルロースの別の水性分散液は、Surelease(登録商標)(Colorcon、Inc.、米国ペンシルベニア州ウェストポイント)として市販されている。この製品は、製造過程の最中に可塑剤を分散液に組み込むことによって調製される。ポリマー、可塑剤(セバシン酸ジブチル)および安定剤(オレイン酸)のホットメルトを、均一混合物として調製し、次にアルカリ溶液で希釈して水性分散液を得、それを基材に直接適用することができる。
【0203】
本発明の他の実施形態では、持続放出性コーティング材料は、それに限定されるものではないが、アクリル酸およびメタクリル酸コポリマー、メチルメタクリレートコポリマー、エトキシエチルメタクリレート、シアノエチルメタクリレート、ポリ(アクリル酸)、ポリ(メタクリル酸)、メタクリル酸アルキルアミドコポリマー、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリメタクリレート、ポリ(メチルメタクリレート)コポリマー、ポリアクリルアミド、アミノアルキルメタクリレートコポリマー、ポリ(メタクリル酸無水物)ならびにグリシジルメタクリレートコポリマーを含む薬学的に許容されるアクリル系ポリマーである。
【0204】
特定の好ましい実施形態では、アクリル系ポリマーは、1つまたは複数のアンモニウムメタクリレートコポリマーから構成される。アンモニウムメタクリレートコポリマーは、当技術分野で周知であり、第4級アンモニウム基を少量有する、アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルの完全に重合したコポリマーと説明される。一般的な例には、低透過性アンモニウムメタクリレートポリマーであるEudragit(登録商標)RS30Dおよび高透過性アンモニウムメタクリレートポリマーであるEudragit(登録商標)RL30Dが含まれる。Eudragit RLおよびEudragit RSは、水膨潤性であり、これらのポリマーによって吸収される水の量は、pHに依存するが、Eudragit RLおよびRSでコーティングされた剤形は、pHに依存しない。
【0205】
アクリル系コーティングは、Rohm Pharmaから、商標Eudragit(登録商標)RL30DおよびEudragit(登録商標)RS30Dでそれぞれ市販の2種類のアクリル樹脂塗料の混合物を含むことができる。本発明のEudragit(登録商標)RL/RS分散液は、望ましい溶解プロファイルを有する持続放出性製剤を最終的に得るために、任意の所望の比率で一緒に混合することができる。
【0206】
持続放出性コーティング材料として使用することができる他のポリマーは、十分な量で適用される場合、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロースなどの親水性ポリマーである。
【0207】
前述のコーティングは、組み合わせて適用することもできる。さらに、コーティング材料の量を増大させ、したがってコーティングの厚さを増大させることによって、剤形の放出特性に影響を及ぼすことが可能である。
【0208】
コーティングが疎水性制御放出性材料の水性分散液を含む、本発明の実施形態では、疎水性材料の水性分散液に、有効量の可塑剤を含めることによって、持続放出性コーティングの物理的特性をさらに改善することができる。例えば、エチルセルロースは、相対的に高いガラス転移温度を有し、標準のコーティング条件下では柔軟なフィルムを形成することができないので、持続放出性コーティングを含有するエチルセルロースコーティングをコーティング材料として使用する前に、このエチルセルロースコーティングに可塑剤を組み込むことが好ましい場合がある。一般に、コーティング溶液に含まれる可塑剤の量は、フィルム形成剤の濃度、例えば、ほとんどの場合約1〜約50重量%のフィルム形成剤に基づいて決まる。
【0209】
エチルセルロースに適した可塑剤の例には、セバシン酸ジブチル、フタル酸ジエチル、クエン酸トリエチル、クエン酸トリブチルおよびトリアセチンなどの水不溶性可塑剤が含まれるが、他の水不溶性可塑剤(アセチル化モノグリセリド、フタル酸エステル、ヒマシ油など)を使用することが可能である。クエン酸トリエチルは、本発明のエチルセルロースの水性分散液に特に好ましい可塑剤である。
【0210】
本発明のアクリル系ポリマーの適切な可塑剤の例には、それに限定されるものではないが、クエン酸トリエチルNF XVIなどのクエン酸エステル、クエン酸トリブチル、フタル酸ジブチル、および場合により1,2−プロピレングリコールが含まれる。Eudragit(登録商標)RL/RS塗料溶液などのアクリル系フィルムから形成されるフィルムの弾性を強化するのに適していることが証明されている他の可塑剤には、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、フタル酸ジエチル、ヒマシ油およびトリアセチンが含まれる。
【0211】
本発明のすべての態様および変形形態で使用することができる持続放出性マトリックスを構成することができる方法を、以下に記載する。
【0212】
したがって本発明は、本発明のすべての態様および変形形態について、第1の選択肢として、少なくとも、
a)持続放出性材料としての、Eudragit(登録商標)NEなどの少なくとも1つの(メタ)アクリル酸(コ)ポリマー、好ましくは少なくとも1つの中性(メタ)アクリル酸(コ)ポリマーと、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)ヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が、前記持続放出性材料と混合されて、持続放出性マトリックスを形成する、
経口用の持続放出性医薬組成物を考慮する。
【0213】
したがって本発明は、本発明のすべての態様および変形形態について、第2の選択肢として、少なくとも、
a)持続放出性材料としての、エチルセルロースなどの少なくとも1つのセルロースエーテル、好ましくは少なくとも1つの疎水性セルロースエーテルと、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)ヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が、前記持続放出性材料と混合されて、持続放出性マトリックスを形成する、
経口用の持続放出性医薬組成物を考慮する。
【0214】
したがって本発明は、本発明のすべての態様および変形形態について、第3の選択肢として、少なくとも、
a)持続放出性材料としての、少なくとも1つの脂肪アルコールと、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)ヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が、前記持続放出性材料と混合されて、持続放出性マトリックスを形成する、
経口用の持続放出性医薬組成物を考慮する。
【0215】
したがって本発明は、本発明のすべての態様および変形形態について、第4の選択肢として、少なくとも、
a)持続放出性材料としての、Eudragit(登録商標)NEなどの少なくとも1つの(メタ)アクリル酸(コ)ポリマー、好ましくは少なくとも1つの中性(メタ)アクリル酸(コ)ポリマー、およびエチルセルロースなどの少なくとも1つのセルロースエーテル、好ましくは少なくとも1つの疎水性セルロースエーテルと、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)ヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が、前記持続放出性材料と混合されて、持続放出性マトリックスを形成する、
経口用の持続放出性医薬組成物を考慮する。
【0216】
したがって本発明は、本発明のすべての態様および変形形態について、第5の選択肢として、少なくとも、
a)持続放出性材料としての、Eudragit(登録商標)NEなどの少なくとも1つの(メタ)アクリル酸(コ)ポリマー、好ましくは少なくとも1つの中性(メタ)アクリル酸(コ)ポリマー、および少なくとも1つの脂肪アルコールと、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)ヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が、前記持続放出性材料と混合されて、持続放出性マトリックスを形成する、
経口用の持続放出性医薬組成物を考慮する。
【0217】
したがって本発明は、本発明のすべての態様および変形形態について、特に好ましいことがある第6の選択肢として、少なくとも、
a)持続放出性材料としての、エチルセルロースなどの少なくとも1つのセルロースエーテル、好ましくは少なくとも1つの疎水性セルロースエーテル、および少なくとも1つの脂肪アルコールと、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)ヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が、前記持続放出性材料と混合されて、持続放出性マトリックスを形成する、
経口用の持続放出性医薬組成物を考慮する。
【0218】
したがって本発明は、本発明のすべての態様および変形形態について、第7の選択肢として、少なくとも、
a)持続放出性材料としての、Eudragit(登録商標)NEなどの少なくとも1つの(メタ)アクリル酸(コ)ポリマー、好ましくは少なくとも1つの中性(メタ)アクリル酸(コ)ポリマー、エチルセルロースなどの少なくとも1つのセルロースエーテル、好ましくは少なくとも1つの疎水性セルロースエーテル、および少なくとも1つの脂肪アルコールと、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)ヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が、前記持続放出性材料と混合されて、持続放出性マトリックスを形成する、
経口用の持続放出性医薬組成物を考慮する。
【0219】
持続放出性材料は、前述の量で使用することができる。
【0220】
第1から第7の選択肢の第1の実施形態では、医薬組成物は、前述の通り熱処理される。
【0221】
第1から第7の選択肢のこの第1の実施形態に加えて、またはその代替として、医薬組成物は、無水ラクトースなどの無水充填剤を含むことができる。
【0222】
第1から第7の選択肢のこの第1および第2の実施形態に加えて、またはその代替として、医薬組成物はステアリン酸マグネシウムおよび/またはタルクを前述の量で含むことができる。
【0223】
第1から第7の選択肢のこの第1、第2および第3の実施形態に加えて、またはその代替として、医薬組成物は、HPCを前述の量で含むことができる。
【0224】
第1から第7の選択肢のこの第1、第2、第3および第4の実施形態に加えて、またはその代替として、医薬組成物は、HPCを前述の量で含むことができる。
【0225】
第1から第7の選択肢のこの第1の、第2の、第3の、第4および第5の実施形態に加えて、またはその代替として、医薬組成物は、追加の持続放出性コーティングを含むことができる。かかるコーティングは、持続放出性コーティング材料として、好ましくはエチルセルロースを含むことができる。
【0226】
第1から第7の選択肢のこれらの医薬組成物は、ヒドロモルホンおよびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体を、前述の比および量で含むことができる。これらの医薬組成物は、前述のインビトロ放出データおよび耐アルコール性を前述の通りさらに提供することができる。さらに、これらの組成物は、保存安定性を提供することができる。これらの組成物は、多粒子の性質でもあり得る。これらの組成物は、本明細書で言及する薬物動態パラメータをさらに提供することができる。
【0227】
特定のインビトロ放出速度を実現する試みの1つとして、前述の尺度の組合せを使用することができる。例えば、持続放出性マトリックスからの放出が速すぎるとみなされる場合、持続放出性コーティングを追加で適用することができる。さらにまたはあるいは、疎水性ポリマーなどの追加の持続放出性マトリックス材料(エチルセルロースが好ましい)および/または脂肪アルコールを、既に持続放出性マトリックスを含む顆粒に添加し、次にこれらの顆粒を、追加の持続放出性マトリックス材料と一緒に、例えば錠剤に圧縮することができる。好ましい一実施形態では、かかる持続放出性マトリックス製剤は、かかる持続放出性マトリックス製剤でコーティングされ、次に多粒子製剤として使用される。
【0228】
本明細書に記載の本発明の医薬組成物は、投与されるヒドロモルホンの量1mg当たり、平均AUCt約1162h
*pg/ml〜約2241h
*pg/ml、好ましくは約1328〜約2075h
*pg/ml、および投与されるヒドロモルホンの量1mg当たり、平均Cmax約122pg/ml〜約234pg/ml、好ましくは約139〜約218pg/ml、および平均tmax約1時間〜約4.5時間、好ましくは約1.5時間〜約4時間、より好ましくは約1.5時間〜約3時間を提供するように製剤化することができる。これらの値は、好ましくは健康な対象への単回用量の投与を指す。好ましくは、投与は絶食状態で行われる。Cmax、AUCtおよびtmaxの平均値は、幾何平均を指す。
【0229】
「Cmax値」は、活性剤であるヒドロモルホンの最大血漿濃度を示す。
【0230】
「tmax値」は、Cmax値に到達した時点を示す。換言すれば、tmaxは、最大血漿濃度が観測される時点である。
【0231】
「AUC(曲線下面積)」値は、濃度曲線の面積に相当する。AUC値は、血液循環に吸収された活性剤の量の合計に比例し、したがって生体利用能の測定値である。
【0232】
「AUCt値」は、投与時から測定可能な最終濃度までの血漿濃度−時間曲線下面積の値である。AUCt値は、通常、線形台形法を使用して算出される。
【0233】
平均t
max、c
maxおよびAUCtなどの薬物動態パラメータを、健康なヒトであり得る健康な対象で測定する場合、それらのパラメータは、一般に、約16〜24人の健康なヒト対象の試験集団において、経時的な血漿値の進展を測定することによって得られる。欧州医薬品庁(EMEA)または食品医薬局(FDA)などの規制機関は、通常、例えば16〜24人の被験者から得られたデータを承認する。しかし、参加者8〜16人などのより少ない参加者を含む初期試験も許容され得る。
【0234】
用語「健康な」対象は、この文脈では、身長、体重および血圧等の生理的パラメータに関して平均値を有する、通常は白人の典型的な男性または女性を指す。本発明の目的では、健康なヒト対象は、臨床試験の国際調和会議(ICH)の推奨に基づき、それに従う選択基準および除外基準に従って選択される。本発明の目的では、健康な対象は、実施例7に概説の選択基準および除外基準に従って識別することができる。
【0235】
したがって選択基準は、例えば、年齢18歳以上から45歳以下;BMI範囲19〜29kg/m
2、ならびに体重範囲が男性60〜100kgおよび女性55〜90kg(女性については、授乳中でないこと、妊娠中でないこと、ならびに被験薬の投与前24時間以内の尿中β−hCG妊娠試験が陰性であること);既往歴、身体検査、臨床試験、バイタルサインおよびECG等に著しく異常な知見がないことが証明されている、全体的に良好な健康状態を含む。
【0236】
排除基準は、例えば、第1の用量の被験薬を投与する3カ月以内に任意の治験薬またはプラセボに曝露されていること、第1の用量の被験薬を投与する前30日以内に任意の著しい疾病があること、既往歴に関する試験前のスクリーニング、身体検査または実験室分析で任意の臨床的に著しい異常が同定されていること、第1の用量の被験薬を投与する前21日以内に任意の処方医薬品(閉経後の女性に対するHRTおよび避妊薬を除く)、または7日以内に制酸薬、ビタミン、生薬および/もしくはミネラルサプリメントを含む市販薬の使用があること、胃腸管の薬物吸収を妨害することが公知の併発症状(例えば、胃排出遅延、吸収不良症候群)、薬物の分布を妨害することが公知の併発症状(例えば、肥満)、薬物の代謝または排出を妨害することが公知の併発症状(例えば、肝炎、糸球体腎炎)、研究者の所見により、研究を安全に完了する対象の能力を損なうおそれがある病歴または併発症状、薬理学的治療が必要であった対象の発作障害の病歴、1日5本を超える現行の喫煙歴、DSM−IV基準による物質またはアルコール乱用の現在または過去の病歴の証拠がある対象、1日2単位以上のアルコール飲料を定期的に消費していると報告した対象、またはスクリーニングで血中アルコールレベルが≧0.5%である対象、第1の用量の被験薬の投与前3カ月以内に500mLを超える血液もしくは血液製剤の献血または他の大量の血液喪失があること、スクリーニングで採取した尿検体中のエタノール、オピエート、バルビツレート、アンフェタミン、コカイン代謝産物、メタドン、プロポキシフェン、フェンシクリジン、ベンゾジアゼピンおよびカンナビノイドに関する試験前スクリーニングにおける任意の陽性結果、ヒドロモルホン、ナロキソンまたは関連化合物に対して感受性が高いことが公知であること等を含む。前述の薬物動態データは、好ましくは、少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、あるいはナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、および好ましくはこれらの薬学的に活性な薬剤と混合されて持続放出性マトリックスを形成する、少なくとも1つの持続放出性材料を含む持続放出性医薬組成物を用いて得ることができ、ただし、pH1.2の人工胃液500mlまたは900ml中、欧州薬局方パドル法を使用して、100rpmで37℃においてインビトロで放出されるヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、あるいはナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体の量は、
1時間で25〜55重量%の薬学的に活性な薬剤、
2時間で45〜75重量%の薬学的に活性な薬剤、
3時間で55〜85重量%の薬学的に活性な薬剤、
4時間で60〜90重量%の薬学的に活性な薬剤、
6時間で70〜100重量%の薬学的に活性な薬剤、
8時間で85重量%超の薬学的に活性な薬剤、
10時間で90重量%超の薬学的に活性な薬剤
である。
【0237】
薬学的に活性な薬剤は、好ましくは、ヒドロモルホンHClおよびナロキソンHClであり得る。持続放出性医薬組成物は、これらの活性剤を、先に示した量および約2:1、約1:1、約1:2または約1:3の重量比で含むことができる。組成物は、本明細書で以下に記載の通り、耐アルコール性であり得る。
【0238】
前述の薬物動態データは、さらにより好ましくは、少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、あるいはナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、および好ましくはこれらの薬学的に活性な薬剤と混合されて持続放出性マトリックスを形成する、少なくとも1つの持続放出性材料を含む持続放出性医薬組成物を用いて得ることができ、ただし、pH1.2の人工胃液500mlまたは900ml中、欧州薬局方パドル法を使用して、100rpmで37℃においてインビトロで放出されるヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、あるいはナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体の量は、
1時間で30〜50重量%の薬学的に活性な薬剤、
2時間で50〜70重量%の薬学的に活性な薬剤、
3時間で60〜80重量%の薬学的に活性な薬剤、
4時間で65〜85重量%の薬学的に活性な薬剤、
6時間で75〜95重量%の薬学的に活性な薬剤、
8時間で90重量%超の薬学的に活性な薬剤、
10時間で100重量%超の薬学的に活性な薬剤
である。
【0239】
薬学的に活性な薬剤は、好ましくは、ヒドロモルホンHClおよびナロキソンHClであり得る。持続放出性医薬組成物は、これらの活性剤を、先に示した量および約2:1、約1:1、約1:2または約1:3の重量比で含むことができる。組成物は、本明細書で以下に記載の通り、耐アルコール性であり得る。
【0240】
以下に言及する持続放出性医薬組成物は、少なくとも、
a)少なくとも1つの持続放出性材料、少なくともヒドロモルホンまたはその薬学的に許容されるもしくは誘導体の塩、および少なくともナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体を含む顆粒を生成するステップと、
b)任意選択により、実質的に均一なサイズのステップa)の顆粒を選択するステップと、
c)任意選択により、追加の持続放出性材料を添加するステップと、
d)ステップa)、ステップb)またはステップc)の前記顆粒を圧縮して、錠剤の形態の経口用の持続放出性医薬組成物を得るステップと、
e)任意選択により、ステップd)の前記圧縮した顆粒を熱処理するステップと、
f)任意選択により、ステップa)、b)もしくはc)の顆粒上、またはステップd)もしくはe)で得られたモノリシック組成物上に、持続放出性コーティングを配置するステップと、
g)任意選択により、得られた組成物を硬化するステップと
を含む製造方法を使用して得ることができる。
【0241】
少なくとも圧縮ステップc)によって、持続放出性マトリックスを含む錠剤の形態の経口用の持続放出性医薬組成物が生成されることを理解されたい。しかし、ステップa)で得られる顆粒は、持続放出性マトリックスを既に含んでいてもよい。
【0242】
以下に言及する持続放出性医薬組成物は、少なくとも、
a)少なくとも1つの持続放出性材料、少なくともヒドロモルホンまたはその薬学的に許容されるもしくは誘導体の塩、および少なくともナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体を含む顆粒を生成するステップと、
b)任意選択により、実質的に均一なサイズのステップa)の顆粒を選択するステップと、
c)任意選択により、ステップa)またはステップ)の前記顆粒を熱処理するステップと、
d)任意選択により、ステップa)、b)またはc)の顆粒上に、持続放出性コーティングを配置するステップと、
e)任意選択により、得られた組成物を硬化するステップと
を含む製造方法を使用して得ることもできる。
【0243】
当業者には、ステップa)に従って顆粒を生成するための異なる手段および方法が認識される。
【0244】
一実施形態では、かかる顆粒は、湿式または乾式造粒によって生成することができる。したがって、顆粒を生成するために、ステップa)は、以下の、
aa)持続放出性材料を、少なくともヒドロモルホンまたはその薬学的に許容されるもしくは誘導体の塩、および少なくともナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、ならびに任意選択により、薬学的に許容される添加剤とブレンドするステップと、
ab)ステップaa)の前記ブレンドを湿式または乾式造粒して顆粒を得、任意選択によりその顆粒を球状化するステップと、
ac)ステップab)の前記顆粒を乾燥するステップと
を含むことができる。
【0245】
薬学的に許容される添加剤は、前述の通り、充填剤、結合剤、滑沢剤、放出速度調整剤、球状化剤、粘着防止剤等を含むことができる。しかし、例えば滑沢剤などのこれらの添加剤のいくつかは、後期に添加することができる(以下参照)。
【0246】
異なる技術が、かかる顆粒を得るのに利用可能である。例えば、ドラム造粒または流動層造粒を使用することができる。
【0247】
あるいはおよび/またはさらに、ステップa)の顆粒は、以下の、
aa)持続放出性マトリックス材料を、少なくともヒドロモルホンまたはその薬学的に許容されるもしくは誘導体の塩、および少なくともナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、ならびに任意選択により、薬学的に許容される添加剤とブレンドするステップと、
ab)ステップaa)の前記ブレンドを押し出して、顆粒を得るステップと、
ac)ステップab)の前記顆粒を乾燥するステップと
を含む方法によって生成することができる。
【0248】
薬学的に許容される添加剤は、前述の通り、充填剤、結合剤、滑沢剤、放出速度調整剤、球状化剤、粘着防止剤等を含むことができる。しかし、例えば滑沢剤などのこれらの添加剤のいくつかは、後の段階に添加することができる(以下参照)。
【0249】
押し出された顆粒を得るために、異なる押出機技術が利用可能である。例えば、単軸または二軸押出機を使用することができる。二軸押出機では、任意選択によりパドル手段を有する、逆回転または共回転軸を使用することができる。
【0250】
前述の通り、湿式造粒押出によって生成することができる顆粒を乾燥した後、少なくとも1つの薬学的に活性な薬剤と混合することができる。
【0251】
一般に、乾燥は、約0.5%〜約5.0%の範囲の湿度、約20℃〜約90℃の範囲の温度で、約10分〜約3時間の範囲にわたって行われる。周囲湿度で、約40℃〜約90℃の範囲の温度で、約15分〜約2時間の範囲にわたって乾燥することが好ましい場合がある。
【0252】
次に顆粒は、任意選択により、実質的に均一なサイズの顆粒を選択するために選別することができる。顆粒を圧縮する前に実質的に均一なサイズの顆粒を選択することによって、活性剤としての最終的な持続放出性医薬組成物の持続放出特性を改善することができ、次に顆粒は、より均一に分布することにより、放出プロファイルの不規則性を防止し得ると推測される。少なくとも約70%、好ましくは少なくとも約80%、より好ましくは少なくとも約90%がおよそ同じ平均サイズである顆粒は、一般に、実質的に均一なサイズであるとみなされる。
【0253】
好ましくは、顆粒は、約100μm〜約2mmの範囲、より好ましくは約100μm〜約1mmの範囲、さらにより好ましくは約100μm〜約600μmの範囲の平均サイズから選択される。選択は、適切なメッシュサイズの篩を使用して実施することができる。
【0254】
いくつかの実施形態では、顆粒のサイズを選択する前に、顆粒を粉砕することができる。粉砕は、選択ステップの収率を増大させ、かつその後の圧縮ステップへの顆粒の適合性を改善することができる。粉砕のために、例えば回転ハンマーミルまたは上部/底部駆動型コニカルミルを使用することができる。
【0255】
顆粒は、湿式造粒によって生成することができるが、少なくともヒドロモルホンおよびナロキソンまたはその薬学的に許容される塩もしくは誘導体が持続放出性マトリックスに含まれるべき場合には、無水押出などの無水製造ステップおよび無水製造方法が好ましいことがある。持続放出性マトリックスを生成するときに、無水製造ステップおよび無水製造方法が好ましいのは、これらのステップおよび方法が、ヒドロモルホンまたはナロキソンまたはその薬学的に許容される塩もしくは誘導体の化学的安定性に有益な影響を有するからである。活性剤が、かかる持続放出性マトリックス(matrux)に含まれると、例えば持続放出性コーティングの任意選択の追加の適用は、無水方式である必要はない。用語「無水製造」は、持続放出性マトリックスをもたらす過程が、実質的な量の水なしに実施され得ることを示すと理解されたい。このことは、使用される構成成分が、分子結合した水を含まないことを意味するものではない。したがって、この過程が押出などの無水方式で実施される場合でも、ナロキソン塩酸塩は、例えば二水和物として提供することができ、ラクトースなどの充填剤は、無水ラクトースが好ましい場合があるが、ラクトース一水和物として提供することができる。
【0256】
薬学的に活性な薬剤(複数可)を顆粒と共に圧縮するために、例えばFetteまたはKilianプレスなどの典型的な打錠装置を使用することができる。
【0257】
顆粒および活性剤(複数可)を圧縮する場合、薬学的に許容される添加剤は一般に当技術分野で使用されているので、薬学的に許容される添加剤を含めることもできる。例えば、滑沢剤、粘着防止剤、結合剤等を添加することができる。滑沢剤については、前述の量のステアリン酸マグネシウムおよび/またはタルクの使用が有利である場合がある。
【0258】
前述の通り、本発明の持続放出性医薬剤形は、前述の通り熱処理ステップにさらに曝すことができる。
【0259】
持続放出性コーティングは、流動層スプレーなどの当技術分野で一般的な方法によって生成することができる。
【0260】
前述の通り、本発明は、いくつかの実施形態では、ヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体およびナロキソンもしくは薬学的に許容されるその誘導体の塩を、約2:1〜約1:3の範囲、好ましくは約2:1、1:1、1:2または1:3の重量比で含む、ヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその誘導体の塩を含む経口用の持続放出性医薬組成物に関する。特にこれらの実施形態では、ヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、および薬学的に許容される塩のナロキソンまたは誘導体は、別々の医薬組成物に含まれることができ、次にそれらの医薬組成物を、同時または逐次的に投与して、かかる固定比の利益をもたらし得ることを理解されたい。
【0261】
ここで、本発明を具体例に関して例示する。しかし、これらの例は限定的とみなされるべきではない。
(実施例)
【実施例1】
【0262】
表1に示す組成の錠剤を製造した。
【0263】
【表1】
【0264】
ヒドロモルホンHClおよびナロキソンHClを、無水ラクトース、ステアリルアルコールおよび持続放出性ポリマーとしてのエチルセルロースN45またはEudragit RSPOのいずれかと、ダブルコーンミキサー中で10分間混合した。
【0265】
その後、そのブレンドを、加熱した二軸押出機を使用して溶融押出した。
【0266】
押出機の温度プロファイルは、以下の通りであった。
【0267】
【表2】
【0268】
供給速度は10〜15kg/時間であった。軸速度は、150〜250rpmに設定した。ダイプレートの設計によって、複数のストランドを押し出せるようにした。圧縮空気を使用して、コンベアベルト上で押し出したストランドを冷却した。
【0269】
その後、ストランドを粉砕して、顆粒を得た。粉砕するために、1.25mmスクリーンを有するRetschミルを使用した。これによって、主に100〜600μmの範囲の実質的に単峰型サイズ分布の顆粒を得た。
【0270】
次に、顆粒をフマル酸ステアリルナトリウムとブレンドし、それを滑沢剤として含めた。さらに、Hypromellose K100Mを、放出調整剤として含めた。これらの構成成分を、さらに5分間ブレンドした。次に、Kilianプレスを使用して、顆粒を錠剤に圧縮した。
【0271】
次に、錠剤F880/99、F880/105およびF893/31を、欧州薬局方パドル法を使用して、人工胃液(SGF)溶解溶媒(pH1.2の0.1N HCl)500ml中、75rpmでインビトロ放出挙動に関して分析した。一定分量の溶解溶媒を、それぞれの時点で回収し、HPLCによって220nmで分析する。
【0272】
インビトロ放出を、百分率として表2に示す(試験した活性剤のラベルの含量に基づく)。
【0273】
【表3】
【0274】
錠剤を、耐アルコール性に関してさらに評価した。この目的を達成するために、インビトロ放出速度を、欧州薬局方パドル法を使用して、40%EtOHを含む人工胃液(SGF)溶解溶媒(pH1.2の0.1N HCl)500中、75rpmで決定した。一定分量の溶解溶媒を、それぞれの時点で回収し、HPLCによって220nmで分析する。
【0275】
インビトロ放出速度を、百分率として表3に示す(試験した活性剤のラベルの含量に基づく)。
【0276】
【表4】
【実施例2】
【0277】
表4に示す組成の錠剤を製造した。
【0278】
【表5】
【0279】
ヒドロモルホンHClおよびナロキソンHClを、無水ラクトース、ステアリルアルコールおよび持続放出性ポリマーとしてのエチルセルロースと、ダブルコーンミキサー中で10分間混合した。
【0280】
その後、そのブレンドを、加熱した二軸押出機を使用して溶融押出した。
【0281】
押出機の温度プロファイルは、以下の通りであった。
【0282】
【表6】
【0283】
供給速度は10〜15kg/時間であった。軸速度は、150〜250rpmに設定した。ダイプレートの設計によって、複数のストランドを押し出せるようにした。圧縮空気を使用して、コンベアベルト上で押し出したストランドを冷却した。
【0284】
その後、ストランドを粉砕して、顆粒を得た。粉砕するために、1.25mmスクリーンを有するRetschミルを使用した。これによって、主に100〜600μmの範囲の実質的に単峰型サイズ分布の顆粒を得た。
【0285】
次に、顆粒をフマル酸ステアリルナトリウムとブレンドし、それを滑沢剤として含めた。さらに、Hypromellose K100Mを、放出調整剤として含めた。これらの構成成分を、さらに5分間ブレンドした。次に、Kilianプレスを使用して、顆粒を錠剤に圧縮した。
【0286】
次に、錠剤F880/77、F880/83およびF893/89を、欧州薬局方パドル法を使用して、人工胃液(SGF)溶解溶媒(pH1.2の0.1N HCl)500ml中、75rpmでインビトロ放出挙動に関して分析した。一定分量の溶解溶媒を、それぞれの時点で回収し、HPLCによって220nmで分析する。
【0287】
錠剤F880/77、F880/83およびF880/89を、耐アルコール性に関してさらに評価した。この目的を達成するために、インビトロ放出速度を、欧州薬局方パドル法を使用して、40%EtOHを含む人工胃液(SGF)溶解溶媒(pH1.2の0.1N HCl)500ml中、75rpmで決定した。一定分量の溶解溶媒を、それぞれの時点で回収し、HPLCによって220nmで分析する。
【0288】
インビトロ放出データを、百分率として表5〜6に示す(試験した活性剤のラベルの含量に基づく)。
【0289】
【表7】
【0290】
【表8】
【実施例3】
【0291】
表7に示す組成の顆粒を製造した。
【0292】
【表9】
【0293】
ヒドロモルホンHClおよびナロキソンHClを、無水ラクトース、ステアリルアルコール、ヒドロキシプロピルセルロースおよび持続放出性ポリマーとしてのエチルセルロースN45と混合した。これらの構成成分を、ダブルコーンミキサー中で10分間ブレンドした。
【0294】
その後、そのブレンドを、加熱した二軸押出機を使用して溶融押出した。
【0295】
温度プロファイルは、以下の通りであった。
【0296】
【表10】
【0297】
供給速度は、10〜15kg/時間であった。軸速度は、150〜250rpmに設定した。ダイプレートの設計によって、複数のストランドを押し出せるようにした。圧縮空気を使用して、コンベアベルト上で押し出したストランドを冷却した。
【0298】
顆粒を粉砕し、粉砕した顆粒を、タンブラーミキサー中で、ステアリン酸マグネシウムおよびタルクとブレンドした。その後、ブレンドした顆粒を錠剤に圧縮し、55℃で30分間熱処理した。
【0299】
図1は、例えばPN3450の場合について、持続性マトリックスの熱処理によって、例えば亀裂の外観が低減され、錠剤の不変性が改善されるという点で、製剤の物理的安定性が改善されることを示している。類似の観測が、本明細書で言及する他の熱処理された錠剤でも見られた。特にインビボ設定では、例えば錠剤の表面の急激な変化に起因して、亀裂が予測不可能な方式で、例えば放出特性に影響を与えるおそれがあるため、熱処理によって、製剤のインビトロ放出特性に正の影響を及ぼすことができる。さらに、錠剤の硬度は、通常6kPから10〜11kP増大する。
【0300】
次に、錠剤PN3450、PN3451およびPN3452を、欧州薬局方パドル法を使用して、人工胃液(SGF)溶解溶媒(pH1.2の0.1N HCl)500ml中、75rpmでインビトロ放出挙動に関して分析した。一定分量の溶解溶媒を、それぞれの時点で回収し、HPLCによって220nmで分析する。
【0301】
インビトロ放出データを、百分率として表9に示す(試験した活性剤のラベルの含量に基づく)。
【0302】
【表11】
【0303】
その後、錠剤PN350、PN3451およびPN3452を、PVCブリスターに入れ、25℃および60%RHで3カ月間、または40℃および75%RHで1、2および3カ月間、保存した。
【0304】
すべての錠剤を、関係する全物質について、初期または保存後に試験した。
【0305】
結果を表10に示す。
【0306】
【表12】
【実施例4】
【0307】
表11に示す組成の顆粒を製造した。
【0308】
【表13】
【0309】
ヒドロモルホンHClおよびナロキソンHClを、無水ラクトース、ステアリルアルコール、ヒドロキシプロピルセルロースおよび持続放出性ポリマーとしてのエチルセルロースN45と混合した。これらの構成成分を、ダブルコーンミキサー中で10分間ブレンドした。
【0310】
その後、そのブレンドを、加熱した二軸押出機を使用して溶融押出した。顆粒を粉砕し、粉砕した顆粒を、タンブラーミキサー中、ステアリン酸マグネシウムおよびタルクとブレンドした。その後、ブレンドした顆粒を、錠剤に圧縮した。
【0311】
錠剤F923/16を、55℃で15分間熱処理した。熱処理した錠剤に、F922/58Aのラベルを付した。
【0312】
錠剤F923/16を、55℃で30分間熱処理した。熱処理した錠剤に、F922/58Bのラベルを付した。
【0313】
錠剤F923/16を、55℃で45分間熱処理した。熱処理した錠剤に、F922/58Cのラベルを付した。
【0314】
次に、錠剤F923/16ならびにそれらの熱処理した相当物を、欧州薬局方パドル法を使用して、人工胃液(SGF)溶解溶媒(pH1.2の0.1N HCl)500ml中、75rpmでインビトロ放出挙動に関して分析した。一定分量の溶解溶媒を、それぞれの時点で回収し、HPLCによって220nmで分析する。
【0315】
インビトロ放出データを、百分率として表12に示す(試験した活性剤のラベルの含量に基づく)。
【0316】
【表14】
【実施例5】
【0317】
持続放出性マトリックスを有し、実施例3に匹敵する組成の、エチルセルロース20mgを含む錠剤を調製した。次に、これらの錠剤を異なる熱処理に曝した。
【0318】
F922/70C:55℃で45分間熱処理した。
F922/70D:55℃で60分間熱処理した。
F922/70E:55℃で75分間熱処理した。
【0319】
次に、錠剤F922/70C、F922/70DおよびF922/70Eを、欧州薬局方パドル法を使用して、人工胃液(SGF)溶解溶媒(pH1.2の0.1N HCl)500ml中、75rpmでインビトロ放出挙動に関して分析した。一定分量の溶解溶媒を、それぞれの時点で回収し、HPLCによって220nmで分析する。
【0320】
インビトロ放出データを、百分率として表13に示す(試験した活性剤のラベルの含量に基づく)。
【0321】
【表15】
【実施例6】
【0322】
持続放出性マトリックスを有し、実施例3に匹敵する組成の、エチルセルロース20mgを含む錠剤F906/46を調製した。次に、これらの錠剤を異なる熱処理に曝した。
【0323】
F906/95B:F906/46を55℃で15分間熱処理した。
F906/95C:F906/46を55℃で45分間熱処理した。
【0324】
次に、錠剤F906/46、F906/95BおよびF906/95Cを、欧州薬局方パドル法を使用して、人工胃液(SGF)溶解溶媒(pH1.2の0.1N HCl)500ml中、75rpmでインビトロ放出挙動に関して分析した。一定分量の溶解溶媒を、それぞれの時点で回収し、HPLCによって220nmで分析する。
【0325】
インビトロ放出データを、百分率として表14に示す(試験した活性剤のラベルの含量に基づく)。
【0326】
【表16】
【実施例7】
【0327】
表15に示す組成の錠剤を製造した。
【0328】
【表17】
【0329】
ヒドロモルホンHClおよびナロキソンHClを、無水ラクトース、ステアリルアルコール、ヒドロキシプロピルセルロースおよび持続放出性ポリマーとしてのエチルセルロースN45と混合した。これらの構成成分を、ダブルコーンミキサー中で10分間ブレンドした。その後、そのブレンドを、前述の通り、加熱した二軸押出機を使用して溶融押出した。
【0330】
顆粒を粉砕し、粉砕した顆粒を、タンブラーミキサー中、ステアリン酸マグネシウムおよびタルクとブレンドした。その後、ブレンドした顆粒を、錠剤に圧縮した。次に、錠剤を55℃で30分間熱処理した。
【0331】
次に、錠剤F933/67、F933/69、F933/71およびF933/73を、欧州薬局方パドル法を使用して、人工胃液(SGF)溶解溶媒(pH1.2の0.1N HCl)500ml中、75rpmでインビトロ放出挙動に関して分析した。一定分量の溶解溶媒を、それぞれの時点で回収し、HPLCによって220nmで分析する。
【0332】
インビトロ放出データを、百分率として表16に示す(試験した活性剤のラベルの含量に基づく)。
【0333】
【表18】
【実施例8】
【0334】
実施例1〜7と類似の組成を有する錠剤F918/109を製造し、55℃で60分間硬化した。これらの錠剤を、25℃および60°相対湿度(RH)で1カ月間、または40℃および75%RHで1カ月間保存した。
【0335】
実施例1〜7と類似の組成を有する錠剤F919/77を製造し、55℃で30分間硬化した。これらの錠剤を、40℃および75%RHで1カ月間または2カ月間保存した。
【0336】
次に、錠剤F918/109およびF919/77を、欧州薬局方パドル法を使用して、人工胃液(SGF)溶解溶媒(pH1.2の0.1N HCl)500中、75rpmでインビトロ放出挙動に関して、初期または保存後に試験した。一定分量の溶解溶媒を、それぞれの時点で回収し、HPLCによって220nmで分析する。
【0337】
インビトロ放出データを、百分率として表17および18に示す(試験した活性剤のラベルの含量に基づく)。
【0338】
【表19】
【0339】
【表20】
【実施例9】
【0340】
錠剤F899/29、F899/39およびF908/93を、実施例1〜8と同様に生成した。
【0341】
その後、錠剤F899/29およびF899/39を、Duma fos容器に入れ、25℃および60%RHまたは40℃および75%RHで1、2または5カ月間保存した。錠剤F908/93を、PVC容器またはPVCでコーティングしたPVdCブリスターに入れ、25℃および60%RHまたは40℃および75%RHで1、2または5カ月保存した。
【0342】
すべての錠剤を、関係する全物質について、初期または保存後に試験した。
【0343】
結果を表19および20に示す。
【0344】
【表21】
【0345】
【表22】
【実施例10】
【0346】
表21に示す組成の錠剤を製造した。
【0347】
【表23】
【0348】
ヒドロモルホンHClおよびナロキソンHClを、無水ラクトース、ステアリルアルコール、ヒドロキシプロピルセルロースおよび持続放出性ポリマーとしてのエチルセルロースN45と混合した。これらの構成成分を、ダブルコーンミキサー中で10分間ブレンドした。その後、そのブレンドを、前述の通り、加熱した二軸押出機を使用して溶融押出した。粉砕した顆粒を、タンブラーミキサー中、ステアリン酸マグネシウムおよびタルクとブレンドした。その後、ブレンドした顆粒を、錠剤に圧縮した。次に、錠剤を55℃で45分間熱処理した。その後、コーティングを適用した。
【0349】
次に、錠剤F933/107B、F929/73B、F929/85BおよびF929/79Bを、欧州薬局方パドル法を使用して、人工胃液(SGF)溶解溶媒(pH1.2の0.1N HCl)500ml中、75rpmでインビトロ放出挙動に関して分析した。一定分量の溶解溶媒を、それぞれの時点で回収し、HPLCによって220nmで分析する。
【0350】
インビトロ放出データを、百分率として表22に示す(試験した活性剤のラベルの含量に基づく)。
【0351】
【表24】
【実施例11】
【0352】
表23に示す組成の錠剤を製造した。
【0353】
【表25】
【0354】
ヒドロモルホンHClおよびナロキソンHClを、無水ラクトース、ステアリルアルコール、ヒドロキシプロピルセルロースおよび持続放出性ポリマーとしてのエチルセルロースN45と混合した。これらの構成成分を、ダブルコーンミキサー中で10分間ブレンドした。その後、そのブレンドを、前述の通り、加熱した二軸押出機を使用して溶融押出した。粉砕した顆粒を、タンブラーミキサー中、ステアリン酸マグネシウムおよびタルクとブレンドした。その後、ブレンドした顆粒を、錠剤に圧縮した。次に、錠剤を55℃で45分間熱処理した。その後、コーティングを適用した。
【0355】
次に、錠剤F941/07B、F929/91CおよびF929/97Cを、欧州薬局方パドル法を使用して、人工胃液(SGF)溶解溶媒(pH1.2の0.1N HCl)500ml中、75rpmでインビトロ放出挙動に関して分析した。一定分量の溶解溶媒を、それぞれの時点で回収し、HPLCによって220nmで分析する。
【0356】
インビトロ放出データを、百分率として表24に示す(試験した活性剤のラベルの含量に基づく)。
【0357】
【表26】
【0358】
錠剤F929/91CおよびF929/97Cを、耐アルコール性に関してさらに評価した。この目的を達成するために、インビトロ放出速度を、欧州薬局方パドル法を使用して、40%EtOHを含む人工胃液(SGF)溶解溶媒(pH1.2の0.1N HCl)500ml中、75rpmで決定した。一定分量の溶解溶媒を、それぞれの時点で回収し、HPLCによって220nmで分析する。
【0359】
インビトロ放出データを、百分率として表25に示す(試験した活性剤のラベルの含量に基づく)。
【0360】
【表27】
【実施例12】
【0361】
表26に示す組成の錠剤を製造した。
【0362】
【表28】
【0363】
ヒドロモルホンHClおよびナロキソンHClを、無水ラクトース、ステアリルアルコール、ヒドロキシプロピルセルロースおよび持続放出性ポリマーとしてのエチルセルロースN45と混合した。これらの構成成分を、ダブルコーンミキサー中で10分間ブレンドした。その後、そのブレンドを、前述の通り、加熱した二軸押出機を使用して溶融押出した。粉砕した顆粒を、タンブラーミキサー中、ステアリン酸マグネシウムおよびタルクとブレンドした。その後、ブレンドした顆粒を、錠剤に圧縮した。錠剤F941/60Bを55℃で45分間熱処理した。錠剤F944/86を55℃で30分間熱処理した。その後、コーティングを適用した。
【0364】
次に、錠剤F941/60B、F945/06、F944/86およびF945/30を、欧州薬局方パドル法を使用して、人工胃液(SGF)溶解溶媒(pH1.2の0.1N HCl)500ml中、75rpmでインビトロ放出挙動に関して分析した。一定分量の溶解溶媒を、それぞれの時点で回収し、HPLCによって220nmで分析する。
【0365】
インビトロ放出データを、百分率として表27に示す(試験した活性剤のラベルの含量に基づく)。
【0366】
【表29】
【実施例13】
【0367】
表28に示す組成の錠剤を製造した。
【0368】
【表30】
【0369】
ヒドロモルホンHClおよびナロキソンHClを、無水ラクトース、ステアリルアルコール、ヒドロキシプロピルセルロースおよび持続放出性ポリマーとしてのエチルセルロースN45と混合した。これらの構成成分を、ダブルコーンミキサー中で10分間ブレンドした。その後、そのブレンドを、前述の通り、加熱した二軸押出機を使用して溶融押出した。粉砕した顆粒を、タンブラーミキサー中、ステアリン酸マグネシウムおよびタルクとブレンドした。その後、ブレンドした顆粒を、錠剤に圧縮した。次に、錠剤を55℃で45分間熱処理した。その後、コーティングを適用した。
【0370】
次に、錠剤F941/07B、F944/49およびF929/103を、欧州薬局方パドル法を使用して、人工胃液(SGF)溶解溶媒(pH1.2の0.1N HCl)500ml中、75rpmでインビトロ放出挙動に関して分析した。一定分量の溶解溶媒を、それぞれの時点で回収し、HPLCによって220nmで分析する。
【0371】
インビトロ放出データを、百分率として表29に示す(試験した活性剤のラベルの含量に基づく)。
【0372】
【表31】
【実施例14】
【0373】
表30に示す組成の錠剤を製造した。
【0374】
【表32】
【0375】
ヒドロモルホンHClおよびナロキソンHClを、無水ラクトース、ステアリルアルコール、ヒドロキシプロピルセルロースおよび持続放出性ポリマーとしてのエチルセルロースN45と混合した。これらの構成成分を、ダブルコーンミキサー中で10分間ブレンドした。その後、そのブレンドを、前述の通り、加熱した二軸押出機を使用して溶融押出した。粉砕した顆粒を、タンブラーミキサー中、ステアリン酸マグネシウムおよびタルクとブレンドした。その後、ブレンドした顆粒を、錠剤に圧縮した。次に、錠剤を55℃で30分間熱処理した。その後、コーティングを適用した。
【0376】
次に、錠剤F944/90およびF944/101Dを、欧州薬局方パドル法を使用して、人工胃液(SGF)溶解溶媒(pH1.2の0.1N HCl)500ml中、75rpmでインビトロ放出挙動に関して分析した。一定分量の溶解溶媒を、それぞれの時点で回収し、HPLCによって220nmで分析する。
【0377】
インビトロ放出データを、百分率として表31に示す(試験した活性剤のラベルの含量に基づく)。
【0378】
【表33】
【0379】
F994/101Dと類似の錠剤を製造した。錠剤F994/101Bでは、コーティングによる重量増加は、約5mgであった。錠剤F994/101Eは、コーティングが適用された後、55℃で30分間硬化したことを除き、錠剤F994/101Dと同じであった。これらの錠剤を、インビトロ放出についても試験した。
【0380】
インビトロ放出データを、百分率として表32に示す(試験した活性剤のラベルの含量に基づく)。
【0381】
【表34】
【実施例15】
【0382】
表33に示す組成の錠剤を製造した。
【0383】
【表35】
【0384】
ヒドロモルホンHClおよびナロキソンHClを、無水ラクトース、ステアリルアルコール、ヒドロキシプロピルセルロースおよび持続放出性ポリマーとしてのエチルセルロースN45と混合した。これらの構成成分を、ダブルコーンミキサー中で10分間ブレンドした。その後、そのブレンドを、前述の通り、加熱した二軸押出機を使用して溶融押出した。
【0385】
粉砕した顆粒を、ステアリン酸マグネシウムおよびタルク、ならびに追加量の顆粒外のステアリルアルコールまたはエチルセルロースと、タンブラーミキサー中でブレンドした。その後、ブレンドした顆粒を、錠剤に圧縮した。次に、錠剤を55℃で30分間熱処理した。
【0386】
次に、錠剤PN3450、PN3451、F944/78、F944/82およびF945/69を、欧州薬局方パドル法を使用して、人工胃液(SGF)溶解溶媒(pH1.2の0.1N HCl)500ml中、75rpmでインビトロ放出挙動に関して分析した。一定分量の溶解溶媒を、それぞれの時点で回収し、HPLCによって220nmで分析する。
【0387】
インビトロ放出データを、百分率として表34に示す(試験した活性剤のラベルの含量に基づく)。
【0388】
【表36】
【実施例16】
【0389】
表35に示す組成の錠剤を製造した。
【0390】
【表37】
【0391】
ヒドロモルホンHClおよびナロキソンHClを、無水ラクトース、ステアリルアルコール、ヒドロキシプロピルセルロースおよび持続放出性ポリマーとしてのエチルセルロースN45と混合した。これらの構成成分を、ダブルコーンミキサー中で10分間ブレンドした。その後、そのブレンドを、前述の通り、加熱した二軸押出機を使用して溶融押出した。粉砕した顆粒を、タンブラーミキサー中、ステアリン酸マグネシウムおよびタルクとブレンドした。その後、ブレンドした顆粒を、錠剤に圧縮した。次に、錠剤を、55℃で60分間熱処理した。その後、均一なスプレーパターンを得るように調整した1.2mmノズルを備えたManesty空気噴霧スプレーを用いて、錠剤層から約15cm離して配置して、コーティングを適用した。
【0392】
噴霧空気圧 1.8bar
塗布幅(fan width)の空気圧 2.0bar
注入口の空気温度 52℃
注出口の空気温度 40〜45℃
空気流 350m3/時間
ドラム速度 20rpm
スプレー速度 約6〜10g/分
キャビネット負圧(depression) −50
シリコンチューブの壁の厚さ 1.6mm
シリコンチューブの孔 4.8mm
【0393】
次に、錠剤PN3642、PN3643、PN3644およびPN3645を、欧州薬局方パドル法を使用して、人工胃液(SGF)溶解溶媒(pH1.2の0.1N HCl)500ml中、75rpmでインビトロ放出挙動に関して分析した。一定分量の溶解溶媒を、それぞれの時点で回収し、HPLCによって220nmで分析する。
【0394】
インビトロ放出データを、百分率として表36に示す(試験した活性剤のラベルの含量に基づく)。
【0395】
【表38】
【0396】
錠剤PN3642、PN3643、PN3644、PN3645を、耐アルコール性に関してさらに評価した。この目的を達成するために、インビトロ放出速度を、欧州薬局方パドル法を使用して、40%EtOHを含む人工胃液(SGF)溶解溶媒(pH1.2の0.1N HCl)500ml中、75rpmで決定した。一定分量の溶解溶媒を、それぞれの時点で回収し、HPLCによって220nmで分析する。
【0397】
インビトロ放出データを、百分率として表37に示す(試験した活性剤のラベルの含量に基づく)。
【0398】
【表39】
【0399】
その後、錠剤PN3642、PN3643、PN3644およびPN3645を、PVCブリスターに入れ、40℃および75%RHで1、2および3カ月間保存した。
【0400】
すべての錠剤を、関係する全物質について、初期または保存後に試験した。
【0401】
結果を表38に示す。
【0402】
【表40】
【0403】
すべての錠剤を、公知の関係する物質についても、初期または保存後に試験した。これらの物質は、ノルオキシモルホン、ヒドロモルホンN−オキシド、擬似ヒドロモルホン、ナロキソンN−オキシド、擬似ナロキソンであった。すべての公知の物質は、検出限界未満または定量限界未満であった。
【実施例17】
【0404】
PN3462の錠剤に相当する錠剤を、絶食状態の15人の健康な対象において、非盲検による単回用量の研究で試験した。平均AUCt/h
*pg/mlは7675.9、平均Cmax(pg/ml)は664.6、平均tmaxは1.9時間であった。
【実施例18】
【0405】
表39の組成を有する、持続放出性コーティングを伴う製剤を生成した。
【0406】
【表41】
【0407】
製剤Aについて、ヒドロモルホンおよびナロキソンを、水、Opadry Clear(登録商標)YS−1−7006に溶解することによって、溶液を生成する。次にこの溶液を、Wursterカラムを備えた流動層乾燥機中、微結晶性セルロース(MXX)ビーズにスプレーする。これによって、即時放出(IR)ビーズを生成する。次に、IRビーズに、Wursterカラムを備えた流動層乾燥機中、Surelease分散液およびKollicoat IRをスプレーし、こうして持続放出性ビーズを形成する。次に、持続放出性ビーズにOpadry Clear(登録商標)YS−1−7006水溶液をスプレーする。Opadryは、ビーズが凝集しないように保護する。次に、ビーズをカプセルで被包する。
【0408】
製剤Bについて、ヒドロモルホンおよびナロキソンを、水、Opadry Clear(登録商標)YS−1−7006に溶解することによって、溶液を生成する。次にこの溶液を、Wursterカラムを備えた流動層乾燥機中、微結晶性セルロース(MXX)ビーズにスプレーする。これによって、即時放出(IR)ビーズを生成する。次に、IRビーズに、Wursterカラムを備えた流動層乾燥機中、Surelease分散液およびKollicoat IRをスプレーし、こうして持続放出性ビーズを形成する。次に、持続放出性ビーズにOpadry Clear(登録商標)YS−1−7006水溶液をスプレーする。Opadryは、ビーズが凝集しないように保護する。次にビーズを、流動層乾燥機中、60℃の注出口温度で水をスプレーしながら2時間硬化する。次に、硬化したビーズをOpadry Clearコーティングでコーティングし、二酸化ケイ素と混合した後、カプセルで被包する。
【0409】
次に、製剤AおよびBを、USPバスケット法を使用して、酵素を含まない人工胃液(SGF)溶解溶媒(pH1.2の0.1N HCl)000ml中、100rpmでインビトロ放出挙動に関して分析した。一定分量の溶解溶媒を、それぞれの時点で回収し、HPLC/UVによって分析した。
【0410】
インビトロ放出データを、百分率として表40に示す(試験した活性剤のラベルの含量に基づく)。括弧内の値は、6個の錠剤を測定して観測された範囲を示す。
【0411】
【表42】
【0412】
製剤Aおよび製剤Bの制御放出性ビーズ剤形を、Hydromorph Contin(商標)に対して単回用量のpK研究により絶食状態で実施して試験した。結果の概要を、
図2に示す。
【0413】
これらの結果は、すべての3種類の製剤に生物学的同等性があることを示した。製剤Aは、参照製剤のtmaxに類似のtmaxをもたらすので好ましい。したがって、本発明の剤形が、制御放出性ビーズ剤形の形態である場合、(i)この剤形を、製造中に硬化ステップに曝さないこと、および(ii)この剤形が、ヒドロモルホンとナロキソンを2:1の重量比で含有することが好ましい(これは、無作為化による二重盲検プラセボ対照の用量範囲クロスオーバー研究により、健康な、非依存性オピオイドの投与を経験したことのある娯楽的薬物の使用者に潜在的な、静脈内のヒドロモルホン乱用に対するナロキソンの効果を評価して確認した)。
【実施例19】
【0414】
この実施例は、水を用いる製造方法を示す。表41に示す組成の顆粒を製造した。
【0415】
【表43】
【0416】
顆粒を得るために、Hypromellose 5.2mPasを、完全に溶解するまで、Silverson高せん断ミキサーを使用して精製水と混合した。次に、60℃に加熱し、混合を維持しながら、グリセロールモノステアレート40〜55%を添加した。混合物が60℃に達したら、加熱を中止し、混合を継続しながら混合物を<54℃に冷却した。タルクをEudragit NE40D分散液に添加すると同時に、完全に分散するまで、Heidolphパドル撹拌機を用いて撹拌した。次に、ヒプロメロース/グリセロールモノステアレート分散液を、均質な混合物が得られるまで、パドルで撹拌しながらEudragit NE40D/タルク分散液に添加した。撹拌を維持した。
【0417】
エチルセルロース、ラクトースおよびヒドロモルホン塩酸塩またはナロキソン塩酸塩を、Aeromatic Fielder S2流動層造粒機に入れた。
【0418】
流動層造粒の条件は、以下の通りであった。
装置:Aeromatic−Fielder S2流動層造粒機
ノズル直径:1.8mm
スプレー圧力:フィルターチャンバー
空気速度(m/s):4〜6
注入口の空気温度(℃):30〜40
スプレー速度(g/分×kg):30〜50
スプレー時間(分):120
生成物温度(℃):24〜26
【0419】
次に顆粒を、湿気含量が2%w/w未満になるまで、流動層造粒機中で<28℃において20〜30分間乾燥した。次に、メッシュサイズ1mmを有するDemi Finex篩振とう機を使用して、顆粒を篩にかけた。その後、Quadro Comil 197Sを使用して顆粒を粉砕した。
【0420】
次に、顆粒を錠剤に圧縮した(表42参照)。
【0421】
【表44】
【0422】
錠剤を得るために、顆粒を、Apexコーンブレンダーを使用して、ヒドロモルホンHClまたはナロキソンHClおよびステアリン酸マグネシウムとブレンドした。このブレンドを、Kilian回転錠剤プレスを使用して、最大で錠剤50,000個/時間の打錠速度により圧縮することによって、錠剤を得た。
【0423】
錠剤F888/72を、対流式オーブン中、60℃で1時間硬化した。硬化した錠剤に、F892/15のラベルを付した。
【0424】
錠剤F888/83を、60℃で1時間硬化した。硬化した錠剤に、F892/16のラベルを付した。
【0425】
錠剤F892/15およびF892/16を、さらにICH過酷条件下で長期保存し、すなわち25℃/60%RHで7カ月間保存した。
【0426】
F892/15では、関係する全物質の量は0.28%であった。ヒドロモルホンN−オキシドの量は0.18%であった。
【0427】
F892/16では、関係する全物質は0.56%であった。ヒドロモルホンN−オキシドの量は0.14%であった。ノルオキシモルホンの量は0.10%であった。ナロキソンN−オキシドの量は0.06%であった。
【0428】
本発明のいくつかの実施形態は、以下に関する。
【0429】
1.少なくとも、
a)少なくとも1つの持続放出性材料と、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)熱処理される、
経口用の持続放出性医薬組成物。
【0430】
2.少なくとも1つの持続放出性材料、ならびにヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が混合され、それによって持続放出性マトリックスが形成される、1に記載の医薬組成物。
【0431】
3.持続放出性コーティングが、活性成分であるヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体上に配置される、1または2に記載の医薬組成物。
【0432】
4.ヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が、約2:1、約1:1、約1:2または約1:3の重量比で医薬組成物中に存在する、1、2または3に記載の医薬組成物。
【0433】
5.持続放出性材料が、疎水性または親水性ポリマー、タンパク質由来の材料、ガム、置換または非置換炭化水素、可消化炭水化物、脂肪酸、脂肪アルコール、脂肪酸のグリセリルエステル、天然および合成油、ならびにワックスを含む群から選択される、1、2、3または4に記載の医薬組成物。
【0434】
6.持続放出性材料が、セルロースエーテル、(メタ)アクリル系(コ)ポリマーおよび/または脂肪アルコールである、5に記載の医薬組成物。
【0435】
7.持続放出性材料が、中性(メタ)アクリル系(コ)ポリマー、疎水性セルロースエーテルおよび/または脂肪アルコールである、6に記載の医薬組成物。
【0436】
8.少なくとも、
a)持続放出性材料としての、Eudragit(登録商標)NEなどの少なくとも1つの(メタ)アクリル酸(コ)ポリマー、好ましくは少なくとも1つの中性(メタ)アクリル酸(コ)ポリマーと、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)ヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が、前記持続放出性材料と混合されて、持続放出性マトリックスを形成する、
1、2、3、4、5、6または7のいずれかに記載の医薬組成物。
【0437】
9.少なくとも、
a)持続放出性材料としての、エチルセルロースなどの少なくとも1つのセルロースエーテル、好ましくは少なくとも1つの疎水性セルロースエーテルと、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)ヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が、前記持続放出性材料と混合されて、持続放出性マトリックスを形成する、
1、2、3、4、5、6または7のいずれかに記載の医薬組成物。
【0438】
10.少なくとも、
a)持続放出性材料としての、少なくとも1つの脂肪アルコールと、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)ヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が、前記持続放出性材料と混合されて、持続放出性マトリックスを形成する、
1、2、3、4、5、6または7のいずれかに記載の医薬組成物。
【0439】
11.少なくとも、
a)持続放出性材料としての、Eudragit(登録商標)NEなどの少なくとも1つの(メタ)アクリル酸(コ)ポリマー、および好ましくは少なくとも1つの中性(メタ)アクリル酸(コ)ポリマー、エチルセルロースなどの少なくとも1つのセルロースエーテル、好ましくは少なくとも1つの疎水性セルロースエーテルと、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)ヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が、前記持続放出性材料と混合されて、持続放出性マトリックスを形成する、
1、2、3、4、5、6または7のいずれかに記載の医薬組成物。
【0440】
12.少なくとも、
a)持続放出性材料としての、Eudragit(登録商標)NEなどの少なくとも1つの(メタ)アクリル酸(コ)ポリマー、好ましくは少なくとも1つの中性(メタ)アクリル酸(コ)ポリマー、および少なくとも1つの脂肪アルコールと、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)ヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が、前記持続放出性材料と混合されて、持続放出性マトリックスを形成する、
1、2、3、4、5、6または7のいずれかに記載の医薬組成物。
【0441】
13.少なくとも、
a)持続放出性材料としての、エチルセルロースなどの少なくとも1つのセルロースエーテル、好ましくは少なくとも1つの疎水性セルロースエーテルおよび少なくとも1つの脂肪アルコールと、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)ヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が、前記持続放出性材料と混合されて、持続放出性マトリックスを形成する、
1、2、3、4、5、6または7のいずれかに記載の医薬組成物。
【0442】
14.少なくとも、
a)持続放出性材料としての、Eudragit(登録商標)NEなどの少なくとも1つの(メタ)アクリル酸(コ)ポリマー、好ましくは少なくとも1つの中性(メタ)アクリル酸(コ)ポリマー、エチルセルロースなどの少なくとも1つのセルロースエーテル、好ましくは少なくとも1つの疎水性セルロースエーテル、および少なくとも1つの脂肪アルコールと、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)ヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が、前記持続放出性材料と混合されて、持続放出性マトリックスを形成する、
1、2、3、4、5、6または7のいずれかに記載の医薬組成物。
【0443】
15.少なくとも1つの充填剤、少なくとも1つの滑沢剤、少なくとも1つの結合剤、少なくとも1つの放出速度調整剤、少なくとも1つの球状化剤および/または少なくとも1つの粘着防止剤をさらに含む、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13または14のいずれかに記載の医薬組成物。
【0444】
16.前記充填剤が、無水ラクトースである、15に記載の医薬組成物。
【0445】
17.ステアリン酸マグネシウムおよび/またはタルクが、滑沢剤として使用される、15または16に記載の医薬組成物。
【0446】
18.ヒドロキシプロピルセルロースが、結合剤として使用される、15、16または17に記載の医薬組成物。
【0447】
19.ヒドロキシプロピルメチルセルロース、Eudragit RSPOなどのアニオン性(メタ)アクリル酸(コ)ポリマーおよび/またはキサンタンガムが、放出速度調整剤として使用される、15、16、17または18に記載の医薬組成物。
【0448】
20.微結晶性セルロースが、球状化剤として使用される、15、16、17、18または19に記載の医薬組成物。
【0449】
21.熱処理が、約30℃〜約95℃の範囲の温度で、約10分〜約3時間の範囲で行われる、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20のいずれかに記載の医薬組成物。
【0450】
22.欧州薬局方パドル法を使用して、人工胃液500mlまたは900ml中、75rpmまたは100rpmにおいて37℃で測定すると、以下の、
1時間で5〜45重量%の薬学的に活性な薬剤、
2時間で15〜55重量%の薬学的に活性な薬剤、
3時間で30〜70重量%の薬学的に活性な薬剤、
4時間で35〜75重量%の薬学的に活性な薬剤、
6時間で40〜80重量%の薬学的に活性な薬剤、
8時間で50〜90重量%の薬学的に活性な薬剤、
10時間で60〜100重量%の薬学的に活性な薬剤、
12時間で65〜100重量%の薬学的に活性な薬剤
をインビトロで放出する速度で、薬学的に活性な薬剤を放出する、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20または21のいずれかに記載の医薬組成物。
【0451】
23.最大40%エタノールを含む人工胃液500mlまたは900ml中、欧州薬局方パドル法を使用して、100rpmにおいて37℃で剤形がインビトロで溶解してから0.5、1または2時間後に放出される薬学的に活性な薬剤の量を、0%エタノールを含む人工胃液500mlまたは900ml中、欧州薬局方パドル法を使用して、75rpmまたは100rpmにおいて37℃で剤形がインビトロで溶解してから0.5、1または2時間後に放出される活性剤の量と比較した場合の比が、約2:1以下、約1.5:1以下、約1:1以下、約1:1.2以下、約1:1.4以下、約1:1.6以下、約1:1.8以下、約1:2以下、約1:2.5以下、約1:3以下または約1:5以下である、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21または22のいずれかに記載の医薬組成物。
【0452】
24.少なくとも、
a)少なくとも1つの持続放出性材料と、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)過酷条件下で保存された後も、医薬組成物を過酷条件に曝す前と実質的に同じ放出速度で薬学的に活性な薬剤を放出する、
1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22または23のいずれかに記載の医薬組成物。
【0453】
25.少なくとも、
a)少なくとも1つの持続放出性材料と、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)過酷条件下で保存された後、3%未満のヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体に関係する全物質および/あるいはナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体に関係する全物質を有する、
1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23または24のいずれかに記載の医薬組成物。
【0454】
26.少なくとも、
a)少なくとも1つの持続放出性材料と、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
ヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が、約2:1〜約1:3、好ましくは約2:1、約1:1、約1:2または約1:3の範囲の重量比で医薬組成物中に存在する、
経口用の持続放出性医薬組成物。
【0455】
27.熱処理される、26に記載の持続放出性医薬組成物。
【0456】
28.少なくとも1つの持続放出性材料、ならびにヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が混合され、それによって持続放出性マトリックスが形成される、26または27に記載の医薬組成物。
【0457】
29.持続放出性コーティングが、活性成分であるヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体上に配置される、26、27または28に記載の医薬組成物。
【0458】
30.持続放出性材料が、疎水性または親水性ポリマー、タンパク質由来の材料、ガム、置換または非置換炭化水素、可消化炭水化物、脂肪酸、脂肪アルコール、脂肪酸のグリセリルエステル、天然および合成油、ならびにワックスを含む群から選択される、26、27、28または29に記載の医薬組成物。
【0459】
31.持続放出性材料が、セルロースエーテル、(メタ)アクリル系(コ)ポリマーおよび/または脂肪アルコールである、30に記載の医薬組成物。
【0460】
32.持続放出性材料が、中性(メタ)アクリル系(コ)ポリマー、疎水性セルロースエーテルおよび/または脂肪アルコールである、31に記載の医薬組成物。
【0461】
33.少なくとも、
a)持続放出性材料としての、Eudragit(登録商標)NEなどの少なくとも1つの(メタ)アクリル酸(コ)ポリマー、好ましくは少なくとも1つの中性(メタ)アクリル酸(コ)ポリマーと、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)ヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が、前記持続放出性材料と混合されて、持続放出性マトリックスを形成する、
26、27、28、29、30、31または32のいずれかに記載の医薬組成物。
【0462】
34.少なくとも、
a)持続放出性材料としての、エチルセルロースなどの少なくとも1つのセルロースエーテル、好ましくは少なくとも1つの疎水性セルロースエーテルと、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)ヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が、前記持続放出性材料と混合されて、持続放出性マトリックスを形成する、
26、27、28、29、30、31または32のいずれかに記載の医薬組成物。
【0463】
35.少なくとも、
a)持続放出性材料としての、少なくとも1つの脂肪アルコールと、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)ヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が、前記持続放出性材料と混合されて、持続放出性マトリックスを形成する、
26、27、28、29、30、31または32のいずれかに記載の医薬組成物。
【0464】
36.少なくとも、
a)持続放出性材料としての、Eudragit(登録商標)NEなどの少なくとも1つの(メタ)アクリル酸(コ)ポリマー、および好ましくは少なくとも1つの中性(メタ)アクリル酸(コ)ポリマー、エチルセルロースなどの少なくとも1つのセルロースエーテル、好ましくは少なくとも1つの疎水性セルロースエーテルと、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)ヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が、前記持続放出性材料と混合されて、持続放出性マトリックスを形成する、
26、27、28、29、30、31または32のいずれかに記載の医薬組成物。
【0465】
37.少なくとも、
a)持続放出性材料としての、Eudragit(登録商標)NEなどの少なくとも1つの(メタ)アクリル酸(コ)ポリマー、好ましくは少なくとも1つの中性(メタ)アクリル酸(コ)ポリマー、および少なくとも1つの脂肪アルコールと、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)ヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が、前記持続放出性材料と混合されて、持続放出性マトリックスを形成する、
26、27、28、29、30、31または32のいずれかに記載の医薬組成物。
【0466】
38.少なくとも、
a)持続放出性材料としての、エチルセルロースなどの少なくとも1つのセルロースエーテル、好ましくは少なくとも1つの疎水性セルロースエーテルおよび少なくとも1つの脂肪アルコールと、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)ヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が、前記持続放出性材料と混合されて、持続放出性マトリックスを形成する、
26、27、28、29、30、31または32のいずれかに記載の医薬組成物。
【0467】
39.少なくとも、
a)持続放出性材料としての、Eudragit(登録商標)NEなどの少なくとも1つの(メタ)アクリル酸(コ)ポリマー、好ましくは少なくとも1つの中性(メタ)アクリル酸(コ)ポリマー、エチルセルロースなどの少なくとも1つのセルロースエーテル、好ましくは少なくとも1つの疎水性セルロースエーテル、および少なくとも1つの脂肪アルコールと、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)ヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が、前記持続放出性材料と混合されて、持続放出性マトリックスを形成する、
26、27、28、29、30、31または32のいずれかに記載の医薬組成物。
【0468】
40.少なくとも1つの充填剤、少なくとも1つの滑沢剤、少なくとも1つの結合剤、少なくとも1つの放出速度調整剤、少なくとも1つの球状化剤および/または少なくとも1つの粘着防止剤をさらに含む、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38または39のいずれかに記載の医薬組成物。
【0469】
41.前記充填剤が、無水ラクトースである、40に記載の医薬組成物。
【0470】
42.ステアリン酸マグネシウムおよび/またはタルクが、滑沢剤として使用される、40または41に記載の医薬組成物。
【0471】
43.ヒドロキシプロピルセルロースが、結合剤として使用される、40、41または42に記載の医薬組成物。
【0472】
44.ヒドロキシプロピルメチルセルロース、Eudragit RSPOなどのアニオン性(メタ)アクリル酸(コ)ポリマーおよび/またはキサンタンガムが、放出速度調整剤として使用される、40、41、42または43に記載の医薬組成物。
【0473】
45.微結晶性セルロースが、球状化剤として使用される、40、41、42、43または44に記載の医薬組成物。
【0474】
46.熱処理が、約30℃〜約95℃の範囲の温度で、約10分〜約3時間の範囲で行われる、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44または45のいずれかに記載の医薬組成物。
【0475】
47.欧州薬局方パドル法を使用して、人工胃液500mlまたは900ml中、75rpmまたは100rpmにおいて37℃で測定すると、以下の、
1時間で5〜45重量%の薬学的に活性な薬剤、
2時間で15〜55重量%の薬学的に活性な薬剤、
3時間で30〜70重量%の薬学的に活性な薬剤、
4時間で35〜75重量%の薬学的に活性な薬剤、
6時間で40〜80重量%の薬学的に活性な薬剤、
8時間で50〜90重量%の薬学的に活性な薬剤、
10時間で60〜100重量%の薬学的に活性な薬剤、
12時間で65〜100重量%の薬学的に活性な薬剤
をインビトロで放出する速度で、薬学的に活性な薬剤を放出する、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45または46のいずれかに記載の医薬組成物。
【0476】
48.最大40%エタノールを含む人工胃液500mlまたは900ml中、欧州薬局方パドル法を使用して、75rpmまたは100rpmにおいて37℃で剤形がインビトロで溶解してから0.5、1または2時間後に放出される薬学的に活性な薬剤の量を、0%エタノールを含む人工胃液500mlまたは900ml中、欧州薬局方パドル法を使用して、75rpmまたは100rpmにおいて37℃で剤形がインビトロで溶解してから0.5、1または2時間後に放出される活性剤の量と比較した場合の比が、約2:1以下、約1.5:1以下、約1:1以下、約1:1.2以下、約1:1.4以下、約1:1.6以下、約1:1.8以下、約1:2以下、約1:2.5以下、約1:3以下または約1:5以下である、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46または47のいずれかに記載の医薬組成物。
【0477】
49.少なくとも、
a)少なくとも1つの持続放出性材料と、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)過酷条件下で保存された後も、医薬組成物を過酷条件に曝す前と実質的に同じ放出速度で薬学的に活性な薬剤を放出する、
26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47または48のいずれかに記載の医薬組成物。
【0478】
50.少なくとも、
a)少なくとも1つの持続放出性材料と、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)過酷条件下で保存された後、3%未満のヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体に関係する全物質および/あるいはナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体に関係する全物質を有する、
26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48または49のいずれかに記載の医薬組成物。
【0479】
51.少なくとも、
a)少なくとも1つの持続放出性材料と、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)少なくとも1つの持続放出性材料およびヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が混合され、したがって持続放出性マトリックスが形成される、
経口用の持続放出性医薬組成物。
【0480】
52.熱処理される、51に記載の持続放出性医薬組成物。
【0481】
53.持続放出性コーティングが、活性成分であるヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体上に配置される、51または52に記載の医薬組成物。
【0482】
54.ヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が、約2:1、約1:1、約1:2または約1:3の重量比で医薬組成物中に存在する、51、52または53に記載の医薬組成物。
【0483】
55.持続放出性材料が、疎水性または親水性ポリマー、タンパク質由来の材料、ガム、置換または非置換炭化水素、可消化炭水化物、脂肪酸、脂肪アルコール、脂肪酸のグリセリルエステル、天然および合成油、ならびにワックスを含む群から選択される、51、52、53または54に記載の医薬組成物。
【0484】
56.持続放出性材料が、セルロースエーテル、(メタ)アクリル系(コ)ポリマーおよび/または脂肪アルコールである、55に記載の医薬組成物。
【0485】
57.持続放出性材料が、中性(メタ)アクリル系(コ)ポリマー、疎水性セルロースエーテルおよび/または脂肪アルコールである、56に記載の医薬組成物。
【0486】
58.少なくとも、
a)持続放出性材料としての、Eudragit(登録商標)NEなどの少なくとも1つの(メタ)アクリル酸(コ)ポリマー、好ましくは少なくとも1つの中性(メタ)アクリル酸(コ)ポリマーと、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)ヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が、前記持続放出性材料と混合されて、持続放出性マトリックスを形成する、
51、52、53、54、55、56、または57のいずれかに記載の医薬組成物。
【0487】
59.少なくとも、
a)持続放出性材料としての、エチルセルロースなどの少なくとも1つのセルロースエーテル、好ましくは少なくとも1つの疎水性セルロースエーテルと、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)ヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が、前記持続放出性材料と混合されて、持続放出性マトリックスを形成する、
51、52、53、54、55、56、57または58のいずれかに記載の医薬組成物。
【0488】
60.少なくとも、
a)持続放出性材料としての、少なくとも1つの脂肪アルコールと、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)ヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が、前記持続放出性材料と混合されて、持続放出性マトリックスを形成する、
51、52、53、54、55、56、57または58のいずれかに記載の医薬組成物。
【0489】
61.少なくとも、
a)持続放出性材料としての、Eudragit(登録商標)NEなどの少なくとも1つの(メタ)アクリル酸(コ)ポリマー、および好ましくは少なくとも1つの中性(メタ)アクリル酸(コ)ポリマー、エチルセルロースなどの少なくとも1つのセルロースエーテル、好ましくは少なくとも1つの疎水性セルロースエーテルと、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)ヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が、前記持続放出性材料と混合されて、持続放出性マトリックスを形成する、
51、52、53、54、55、56、57または58のいずれかに記載の医薬組成物。
【0490】
62.少なくとも、
a)持続放出性材料としての、Eudragit(登録商標)NEなどの少なくとも1つの(メタ)アクリル酸(コ)ポリマー、好ましくは少なくとも1つの中性(メタ)アクリル酸(コ)ポリマー、および少なくとも1つの脂肪アルコールと、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)ヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が、前記持続放出性材料と混合されて、持続放出性マトリックスを形成する、
51、52、53、54、55、56、57または58のいずれかに記載の医薬組成物。
【0491】
63.少なくとも、
a)持続放出性材料としての、エチルセルロースなどの少なくとも1つのセルロースエーテル、好ましくは少なくとも1つの疎水性セルロースエーテルおよび少なくとも1つの脂肪アルコールと、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)ヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が、前記持続放出性材料と混合されて、持続放出性マトリックスを形成する、
49、59、51、52、53、54または55のいずれかに記載の医薬組成物。
【0492】
64.少なくとも、
a)持続放出性材料としての、Eudragit(登録商標)NEなどの少なくとも1つの(メタ)アクリル酸(コ)ポリマー、好ましくは少なくとも1つの中性(メタ)アクリル酸(コ)ポリマー、エチルセルロースなどの少なくとも1つのセルロースエーテル、好ましくは少なくとも1つの疎水性セルロースエーテル、および少なくとも1つの脂肪アルコールと、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)ヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が、前記持続放出性材料と混合されて、持続放出性マトリックスを形成する、
51、52、53、54、55、56、57または58のいずれかに記載の医薬組成物。
【0493】
65.少なくとも1つの充填剤、少なくとも1つの滑沢剤、少なくとも1つの結合剤、少なくとも1つの放出速度調整剤、少なくとも1つの球状化剤および/または少なくとも1つの粘着防止剤をさらに含む、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63または64のいずれかに記載の医薬組成物。
【0494】
66.前記充填剤が、無水ラクトースである、65に記載の医薬組成物。
【0495】
67.ステアリン酸マグネシウムおよび/またはタルクが、滑沢剤として使用される、65または66に記載の医薬組成物。
【0496】
68.ヒドロキシプロピルセルロースが、結合剤として使用される、65、66または67に記載の医薬組成物。
【0497】
69.ヒドロキシプロピルメチルセルロース、Eudragit RSPOなどのアニオン性(メタ)アクリル酸(コ)ポリマーおよび/またはキサンタンガムが、放出速度調整剤として使用される、65、66、67または68に記載の医薬組成物。
【0498】
70.微結晶性セルロースが、球状化剤として使用される、65、66、67、68または69に記載の医薬組成物。
【0499】
71.熱処理が、約30℃〜約95℃の範囲の温度で、約10分〜約3時間の範囲で行われる、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69または70のいずれかに記載の医薬組成物。
【0500】
72.欧州薬局方パドル法を使用して、人工胃液500mlまたは900ml中、75rpmまたは100rpmにおいて37℃で測定すると、以下の、
1時間で5〜45重量%の薬学的に活性な薬剤、
2時間で15〜55重量%の薬学的に活性な薬剤、
3時間で30〜70重量%の薬学的に活性な薬剤、
4時間で35〜75重量%の薬学的に活性な薬剤、
6時間で40〜80重量%の薬学的に活性な薬剤、
8時間で50〜90重量%の薬学的に活性な薬剤、
10時間で60〜100重量%の薬学的に活性な薬剤、
12時間で65〜100重量%の薬学的に活性な薬剤
をインビトロで放出する速度で、薬学的に活性な薬剤を放出する、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70または71のいずれかに記載の医薬組成物。
【0501】
73.最大40%エタノールを含む人工胃液500mlまたは900ml中、欧州薬局方パドル法を使用して、75rpmまたは100rpmにおいて37℃で剤形がインビトロで溶解してから0.5、1または2時間後に放出される薬学的に活性な薬剤の量を、0%エタノールを含む人工胃液500mlまたは900ml中、欧州薬局方パドル法を使用して、75rpmまたは100rpmにおいて37℃で剤形がインビトロで溶解してから0.5、1または2時間後に放出される活性剤の量と比較した場合の比が、約2:1以下、約1.5:1以下、約1:1以下、約1:1.2以下、約1:1.4以下、約1:1.6以下、約1:1.8以下、約1:2以下、約1:2.5以下、約1:3以下または約1:5以下である、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71または72のいずれかに記載の医薬組成物。
【0502】
74.少なくとも、
a)少なくとも1つの持続放出性材料と、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)過酷条件下で保存された後も、医薬組成物を過酷条件に曝す前と実質的に同じ放出速度で薬学的に活性な薬剤を放出する、
51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72または73のいずれかに記載の医薬組成物。
【0503】
75.少なくとも、
a)少なくとも1つの持続放出性材料と、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)過酷条件下で保存された後、3%未満のヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体に関係する全物質および/あるいはナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体に関係する全物質を有する、
51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73または74のいずれかに記載の医薬組成物。
【0504】
76.少なくとも、
a)少なくとも1つの持続放出性材料と、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)耐アルコール性をもたらす、
経口用の持続放出性医薬組成物。
【0505】
77.熱処理される、76に記載の持続放出性医薬組成物。
【0506】
78.少なくとも1つの持続放出性材料、ならびにヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が混合され、それによって持続放出性マトリックスが形成される、76または77に記載の医薬組成物。
【0507】
79.持続放出性コーティングが、活性成分であるヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体上に配置される、76、77または78に記載の医薬組成物。
【0508】
80.ヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が、約2:1、約1:1、約1:2または約1:3の重量比で医薬組成物中に存在する、76、77、78または79に記載の医薬組成物。
【0509】
81.持続放出性材料が、疎水性または親水性ポリマー、タンパク質由来の材料、ガム、置換または非置換炭化水素、可消化炭水化物、脂肪酸、脂肪アルコール、脂肪酸のグリセリルエステル、天然および合成油、ならびにワックスを含む群から選択される、76、77、78、79または80に記載の医薬組成物。
【0510】
82.持続放出性材料が、セルロースエーテル、(メタ)アクリル系(コ)ポリマーおよび/または脂肪アルコールである、81に記載の医薬組成物。
【0511】
83.持続放出性材料が、中性(メタ)アクリル系(コ)ポリマー、疎水性セルロースエーテルおよび/または脂肪アルコールである、82に記載の医薬組成物。
【0512】
84.少なくとも、
a)持続放出性材料としての、Eudragit(登録商標)NEなどの少なくとも1つの(メタ)アクリル酸(コ)ポリマー、好ましくは少なくとも1つの中性(メタ)アクリル酸(コ)ポリマーと、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)ヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が、前記持続放出性材料と混合されて、持続放出性マトリックスを形成する、
76、77、78、79、80、81、82または83のいずれかに記載の医薬組成物。
【0513】
85.少なくとも、
a)持続放出性材料としての、エチルセルロースなどの少なくとも1つのセルロースエーテル、好ましくは少なくとも1つの疎水性セルロースエーテルと、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)ヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が、前記持続放出性材料と混合されて、持続放出性マトリックスを形成する、
76、77、78、79、80、81、82または83のいずれかに記載の医薬組成物。
【0514】
86.少なくとも、
a)持続放出性材料としての、少なくとも1つの脂肪アルコールと、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)ヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が、前記持続放出性材料と混合されて、持続放出性マトリックスを形成する、
76、77、78、79、80、81、82または83のいずれかに記載の医薬組成物。
【0515】
87.少なくとも、
a)持続放出性材料としての、Eudragit(登録商標)NEなどの少なくとも1つの(メタ)アクリル酸(コ)ポリマー、および好ましくは少なくとも1つの中性(メタ)アクリル酸(コ)ポリマー、エチルセルロースなどの少なくとも1つのセルロースエーテル、好ましくは少なくとも1つの疎水性セルロースエーテルと、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)ヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が、前記持続放出性材料と混合されて、持続放出性マトリックスを形成する、
76、77、78、79、80、81、82または83のいずれかに記載の医薬組成物。
【0516】
88.少なくとも、
a)持続放出性材料としての、Eudragit(登録商標)NEなどの少なくとも1つの(メタ)アクリル酸(コ)ポリマー、好ましくは少なくとも1つの中性(メタ)アクリル酸(コ)ポリマー、および少なくとも1つの脂肪アルコールと、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)ヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が、前記持続放出性材料と混合されて、持続放出性マトリックスを形成する、
76、77、78、79、80、81、82または83のいずれかに記載の医薬組成物。
【0517】
89.少なくとも、
a)持続放出性材料としての、エチルセルロースなどの少なくとも1つのセルロースエーテル、好ましくは少なくとも1つの疎水性セルロースエーテルおよび少なくとも1つの脂肪アルコールと、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)ヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が、前記持続放出性材料と混合されて、持続放出性マトリックスを形成する、
76、77、78、79、80、81、82または83のいずれかに記載の医薬組成物。
【0518】
90.少なくとも、
a)持続放出性材料としての、Eudragit(登録商標)NEなどの少なくとも1つの(メタ)アクリル酸(コ)ポリマー、好ましくは少なくとも1つの中性(メタ)アクリル酸(コ)ポリマー、エチルセルロースなどの少なくとも1つのセルロースエーテル、好ましくは少なくとも1つの疎水性セルロースエーテル、および少なくとも1つの脂肪アルコールと、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)ヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が、前記持続放出性材料と混合されて、持続放出性マトリックスを形成する、
76、77、78、79、80、81、82または83のいずれかに記載の医薬組成物。
【0519】
91.少なくとも1つの充填剤、少なくとも1つの滑沢剤、少なくとも1つの結合剤、少なくとも1つの放出速度調整剤、少なくとも1つの球状化剤および/または少なくとも1つの粘着防止剤をさらに含む、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89または90のいずれかに記載の医薬組成物。
【0520】
92.前記充填剤が、無水ラクトースである、91に記載の医薬組成物。
【0521】
93.ステアリン酸マグネシウムおよび/またはタルクが、滑沢剤として使用される、91または92に記載の医薬組成物。
【0522】
94.ヒドロキシプロピルセルロースが、結合剤として使用される、91、92または93に記載の医薬組成物。
【0523】
95.ヒドロキシプロピルメチルセルロース、Eudragit RSPOなどのアニオン性(メタ)アクリル酸(コ)ポリマーおよび/またはキサンタンガムが、放出速度調整剤として使用される、91、92、93または94に記載の医薬組成物。
【0524】
96.微結晶性セルロースが、球状化剤として使用される、91、92、93、94または95に記載の医薬組成物。
【0525】
97.熱処理が、約30℃〜約95℃の範囲の温度で、約10分〜約3時間の範囲で行われる、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95または96のいずれかに記載の医薬組成物。
【0526】
98.欧州薬局方パドル法を使用して、人工胃液500mlまたは900ml中、75rpmまたは100rpmにおいて37℃で測定すると、以下のインビトロ放出速度で、薬学的に活性な薬剤を放出する、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96または97のいずれかに記載の医薬組成物:
1時間で5〜45重量%の薬学的に活性な薬剤、
2時間で15〜55重量%の薬学的に活性な薬剤、
3時間で30〜70重量%の薬学的に活性な薬剤、
4時間で35〜75重量%の薬学的に活性な薬剤、
6時間で40〜80重量%の薬学的に活性な薬剤、
8時間で50〜90重量%の薬学的に活性な薬剤、
10時間で60〜100重量%の薬学的に活性な薬剤、
12時間で65〜100重量%の薬学的に活性な薬剤。
【0527】
99.最大40%エタノールを含む人工胃液500mlまたは900ml中、欧州薬局方パドル法を使用して、75rpmまたは100rpmにおいて37℃で剤形がインビトロで溶解してから0.5、1または2時間後に放出される薬学的に活性な薬剤の量を、0%エタノールを含む人工胃液500mlまたは900ml中、欧州薬局方パドル法を使用して、75rpmまたは100rpmにおいて37℃で剤形がインビトロで溶解してから0.5、1または2時間後に放出される活性剤の量と比較した場合の比が、約2:1以下、約1.5:1以下、約1:1以下、約1:1.2以下、約1:1.4以下、約1:1.6以下、約1:1.8以下、約1:2以下、約1:2.5以下、約1:3以下または約1:5以下である、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97または98のいずれかに記載の医薬組成物。
【0528】
100.少なくとも、
a)少なくとも1つの持続放出性材料と、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)過酷条件下で保存された後も、医薬組成物を過酷条件に曝す前と実質的に同じ放出速度で薬学的に活性な薬剤を放出する、
76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98または99のいずれかに記載の医薬組成物。
【0529】
101.少なくとも、
a)少なくとも1つの持続放出性材料と、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)過酷条件下で保存された後、3%未満のヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体に関係する全物質および/あるいはナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体に関係する全物質を有する、
76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99または100のいずれかに記載の医薬組成物。
【0530】
102.少なくとも、
a)少なくとも1つの持続放出性材料と、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)過酷条件下で保存された後も、医薬組成物を過酷条件に曝す前と実質的に同じ放出速度で薬学的に活性な薬剤を放出する、
経口用の持続放出性医薬組成物。
【0531】
103.熱処理される、102に記載の持続放出性医薬組成物。
【0532】
104.少なくとも1つの持続放出性材料、ならびにヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が混合され、それによって持続放出性マトリックスが形成される、102または103に記載の医薬組成物。
【0533】
105.持続放出性コーティングが、活性成分であるヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体上に配置される、102、103または104に記載の医薬組成物。
【0534】
106.ヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が、約2:1、約1:1、約1:2または約1:3の重量比で医薬組成物中に存在する、102、103、104または105に記載の医薬組成物。
【0535】
107.持続放出性材料が、疎水性または親水性ポリマー、タンパク質由来の材料、ガム、置換または非置換炭化水素、可消化炭水化物、脂肪酸、脂肪アルコール、脂肪酸のグリセリルエステル、天然および合成油、ならびにワックスを含む群から選択される、102、103、104、105または106に記載の医薬組成物。
【0536】
108.持続放出性材料が、セルロースエーテル、(メタ)アクリル系(コ)ポリマーおよび/または脂肪アルコールである、107に記載の医薬組成物。
【0537】
109.持続放出性材料が、中性(メタ)アクリル系(コ)ポリマー、疎水性セルロースエーテルおよび/または脂肪アルコールである、108に記載の医薬組成物。
【0538】
110.少なくとも、
a)持続放出性材料としての、Eudragit(登録商標)NEなどの少なくとも1つの(メタ)アクリル酸(コ)ポリマー、好ましくは少なくとも1つの中性(メタ)アクリル酸(コ)ポリマーと、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)ヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が、前記持続放出性材料と混合されて、持続放出性マトリックスを形成する、
102、103、104、105、106、107、108または109のいずれかに記載の医薬組成物。
【0539】
111.少なくとも、
a)持続放出性材料としての、エチルセルロースなどの少なくとも1つのセルロースエーテル、好ましくは少なくとも1つの疎水性セルロースエーテルと、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)ヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が、前記持続放出性材料と混合されて、持続放出性マトリックスを形成する、
102、103、104、105、106、107、108または109のいずれかに記載の医薬組成物。
【0540】
112.少なくとも、
a)持続放出性材料としての、少なくとも1つの脂肪アルコールと、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)ヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が、前記持続放出性材料と混合されて、持続放出性マトリックスを形成する、
102、103、104、105、106、107、108または109のいずれかに記載の医薬組成物。
【0541】
113.少なくとも、
a)持続放出性材料としての、Eudragit(登録商標)NEなどの少なくとも1つの(メタ)アクリル酸(コ)ポリマー、および好ましくは少なくとも1つの中性(メタ)アクリル酸(コ)ポリマー、エチルセルロースなどの少なくとも1つのセルロースエーテル、好ましくは少なくとも1つの疎水性セルロースエーテルと、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)ヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が、前記持続放出性材料と混合されて、持続放出性マトリックスを形成する、
102、103、104、105、106、107、108または109のいずれかに記載の医薬組成物。
【0542】
114.少なくとも、
a)持続放出性材料としての、Eudragit(登録商標)NEなどの少なくとも1つの(メタ)アクリル酸(コ)ポリマー、好ましくは少なくとも1つの中性(メタ)アクリル酸(コ)ポリマー、および少なくとも1つの脂肪アルコールと、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)ヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が、前記持続放出性材料と混合されて、持続放出性マトリックスを形成する、
102、103、104、105、106、107、108または109のいずれかに記載の医薬組成物。
【0543】
115.少なくとも、
a)持続放出性材料としての、エチルセルロースなどの少なくとも1つのセルロースエーテル、好ましくは少なくとも1つの疎水性セルロースエーテルおよび少なくとも1つの脂肪アルコールと、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)ヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が、前記持続放出性材料と混合されて、持続放出性マトリックスを形成する、
102、103、104、105、106、107、108または109のいずれかに記載の医薬組成物。
【0544】
116.少なくとも、
a)持続放出性マトリックス材料としての、Eudragit(登録商標)NEなどの少なくとも1つの(メタ)アクリル酸(コ)ポリマー、好ましくは少なくとも1つの中性(メタ)アクリル酸(コ)ポリマー、エチルセルロースなどの少なくとも1つのセルロースエーテル、好ましくは少なくとも1つの疎水性セルロースエーテル、および少なくとも1つの脂肪アルコールと、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)ヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が、前記持続放出性材料と混合されて、持続放出性マトリックスを形成する、
102、103、104、105、106、107、108または109のいずれかに記載の医薬組成物。
【0545】
117.少なくとも1つの充填剤、少なくとも1つの滑沢剤、少なくとも1つの結合剤、少なくとも1つの放出速度調整剤、少なくとも1つの球状化剤および/または少なくとも1つの粘着防止剤をさらに含む、102、103、104、105、106、107、108、109、111、112、113、114、115または116のいずれかに記載の医薬組成物。
【0546】
118.前記充填剤が、無水ラクトースである、117に記載の医薬組成物。
【0547】
119.ステアリン酸マグネシウムおよび/またはタルクが、滑沢剤として使用される、117または118に記載の医薬組成物。
【0548】
120.ヒドロキシプロピルセルロースが、結合剤として使用される、117、118または119に記載の医薬組成物。
【0549】
121.ヒドロキシプロピルメチルセルロース、Eudragit RSPOなどのアニオン性(メタ)アクリル酸(コ)ポリマーおよび/またはキサンタンガムが、放出速度調整剤として使用される、117、118、119または120に記載の医薬組成物。
【0550】
122.微結晶性セルロースが、球状化剤として使用される、117、118、119、120または121に記載の医薬組成物。
【0551】
123.熱処理が、約30℃〜約95℃の範囲の温度で、約10分〜約3時間の範囲で行われる、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、120、121または122のいずれかに記載の医薬組成物。
【0552】
124.欧州薬局方パドル法を使用して、人工胃液500mlまたは900ml中、75rpmまたは100rpmにおいて37℃で測定すると、以下のインビトロ放出速度で、薬学的に活性な薬剤を放出する、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、120、121、122または123のいずれかに記載の医薬組成物:
1時間で5〜45重量%の薬学的に活性な薬剤、
2時間で15〜55重量%の薬学的に活性な薬剤、
3時間で30〜70重量%の薬学的に活性な薬剤、
4時間で35〜75重量%の薬学的に活性な薬剤、
6時間で40〜80重量%の薬学的に活性な薬剤、
8時間で50〜90重量%の薬学的に活性な薬剤、
10時間で60〜100重量%の薬学的に活性な薬剤、
12時間で65〜100重量%の薬学的に活性な薬剤。
【0553】
125.最大40%エタノールを含む人工胃液500mlまたは900ml中、欧州薬局方パドル法を使用して、75 100rpmにおいて37℃で剤形がインビトロで溶解してから0.5、1または2時間後に放出される薬学的に活性な薬剤の量を、0%エタノールを含む人工胃液500mlまたは900ml中、欧州薬局方パドル法を使用して、75rpmまたは100rpmにおいて37℃で剤形がインビトロで溶解してから0.5、1または2時間後に放出される活性剤の量と比較した場合の比が、約2:1以下、約1.5:1以下、約1:1以下、約1:1.2以下、約1:1.4以下、約1:1.6以下、約1:1.8以下、約1:2以下、約1:2.5以下、約1:3以下または約1:5以下である、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、120、121、122、123または124のいずれかに記載の医薬組成物。
【0554】
126.少なくとも、
a)少なくとも1つの持続放出性材料と、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)過酷条件下で保存された後、3%未満のヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体に関係する全物質および/あるいはナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体に関係する全物質を有する、
102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、120、121、122、123、124または125のいずれかに記載の医薬組成物。
【0555】
127.少なくとも、
a)少なくとも1つの持続放出性材料と、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)過酷条件下で保存された後、3%未満のヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体に関係する全物質および/あるいはナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体に関係する全物質を有する、経口用の持続放出性医薬組成物。
【0556】
128.熱処理される、127に記載の持続放出性医薬組成物。
【0557】
129.少なくとも1つの持続放出性マトリックス材料およびヒドロモルホン、または少なくとも1つの持続放出性材料、ならびにヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が混合され、それによって持続放出性マトリックスが形成される、127または128に記載の医薬組成物。
【0558】
130.持続放出性コーティングが、活性成分であるヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体上に配置される、127、128または129に記載の医薬組成物。
【0559】
131.ヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が、約2:1、約1:1、約1:2または約1:3の重量比で医薬組成物中に存在する、127、128、129または130に記載の医薬組成物。
【0560】
132.持続放出性材料が、疎水性または親水性ポリマー、タンパク質由来の材料、ガム、置換または非置換炭化水素、可消化炭水化物、脂肪酸、脂肪アルコール、脂肪酸のグリセリルエステル、天然および合成油、ならびにワックスを含む群から選択される、127、128、129、130また131に記載の医薬組成物。
【0561】
133.持続放出性材料が、セルロースエーテル、(メタ)アクリル系(コ)ポリマーおよび/または脂肪アルコールである、132に記載の医薬組成物。
【0562】
134.持続放出性材料が、中性(メタ)アクリル系(コ)ポリマー、疎水性セルロースエーテルおよび/または脂肪アルコールである、133に記載の医薬組成物。
【0563】
135.少なくとも、
a)持続放出性材料としての、Eudragit(登録商標)NEなどの少なくとも1つの(メタ)アクリル酸(コ)ポリマー、好ましくは少なくとも1つの中性(メタ)アクリル酸(コ)ポリマーと、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)ヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が、前記持続放出性材料と混合されて、持続放出性マトリックスを形成する、
127、128、129、130、131、132、133または134のいずれかに記載の医薬組成物。
【0564】
136.少なくとも、
a)持続放出性材料としての、エチルセルロースなどの少なくとも1つのセルロースエーテル、好ましくは少なくとも1つの疎水性セルロースエーテルと、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)ヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が、前記持続放出性材料と混合されて、持続放出性マトリックスを形成する、
127、128、129、130、131、132、133または134のいずれかに記載の医薬組成物。
【0565】
137.少なくとも、
a)持続放出性材料としての、少なくとも1つの脂肪アルコールと、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)ヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が、前記持続放出性材料と混合されて、持続放出性マトリックスを形成する、
127、128、129、130、131、132、133または134のいずれかに記載の医薬組成物。
【0566】
138.少なくとも、
a)持続放出性材料としての、Eudragit(登録商標)NEなどの少なくとも1つの(メタ)アクリル酸(コ)ポリマー、および好ましくは少なくとも1つの中性(メタ)アクリル酸(コ)ポリマー、エチルセルロースなどの少なくとも1つのセルロースエーテル、好ましくは少なくとも1つの疎水性セルロースエーテルと、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)ヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が、前記持続放出性材料と混合されて、持続放出性マトリックスを形成する、
127、128、129、130、131、132、133または134のいずれかに記載の医薬組成物。
【0567】
139.少なくとも、
a)持続放出性材料としての、Eudragit(登録商標)NEなどの少なくとも1つの(メタ)アクリル酸(コ)ポリマー、好ましくは少なくとも1つの中性(メタ)アクリル酸(コ)ポリマー、および少なくとも1つの脂肪アルコールと、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)ヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が、前記持続放出性材料と混合されて、持続放出性マトリックスを形成する、
127、128、129、130、131、132、133または134のいずれかに記載の医薬組成物。
【0568】
140.少なくとも、
a)持続放出性材料としての、エチルセルロースなどの少なくとも1つのセルロースエーテル、好ましくは少なくとも1つの疎水性セルロースエーテルおよび少なくとも1つの脂肪アルコールと、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)ヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が、前記持続放出性材料と混合されて、持続放出性マトリックスを形成する、
127、128、129、130、131、132、133または134のいずれかに記載の医薬組成物。
【0569】
141.少なくとも、
a)持続放出性材料としての、Eudragit(登録商標)NEなどの少なくとも1つの(メタ)アクリル酸(コ)ポリマー、好ましくは少なくとも1つの中性(メタ)アクリル酸(コ)ポリマー、エチルセルロースなどの少なくとも1つのセルロースエーテル、好ましくは少なくとも1つの疎水性セルロースエーテル、および少なくとも1つの脂肪アルコールと、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)ヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体が、前記持続放出性材料と混合されて、持続放出性マトリックスを形成する、
127、128、129、130、131、132、133または134のいずれかに記載の医薬組成物。
【0570】
142.少なくとも1つの充填剤、少なくとも1つの滑沢剤、少なくとも1つの結合剤、少なくとも1つの放出速度調整剤、少なくとも1つの球状化剤および/または少なくとも1つの粘着防止剤をさらに含む、127、128、129、130、131、132、133、134、135、136、137、138、139、140または141のいずれかに記載の医薬組成物。
【0571】
143.前記充填剤が、無水ラクトースである、142に記載の医薬組成物。
【0572】
144.ステアリン酸マグネシウムおよび/またはタルクが、滑沢剤として使用される、142または143に記載の医薬組成物。
【0573】
145.ヒドロキシプロピルセルロースが、結合剤として使用される、142、143または144に記載の医薬組成物。
【0574】
146.ヒドロキシプロピルメチルセルロース、Eudragit RSPOなどのアニオン性(メタ)アクリル酸(コ)ポリマーおよび/またはキサンタンガムが、放出速度調整剤として使用される、142、143、144または145に記載の医薬組成物。
【0575】
147.微結晶性セルロースが、球状化剤として使用される、142、143、144、145または146に記載の医薬組成物。
【0576】
148.熱処理が、約30℃〜約95℃の範囲の温度で、約10分〜約3時間の範囲で行われる、127、128、129、130、131、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、142、143、144、145、146または147のいずれかに記載の医薬組成物。
【0577】
149.欧州薬局方パドル法を使用して、人工胃液500mlまたは900ml中、75rpmまたは100rpmにおいて37℃で測定すると、以下のインビトロ放出速度で、薬学的に活性な薬剤を放出する、127、128、129、130、131、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、142、143、144、145、146、147または148のいずれかに記載の医薬組成物:
1時間で5〜45重量%の薬学的に活性な薬剤、
2時間で15〜55重量%の薬学的に活性な薬剤、
3時間で30〜70重量%の薬学的に活性な薬剤、
4時間で35〜75重量%の薬学的に活性な薬剤、
6時間で40〜80重量%の薬学的に活性な薬剤、
8時間で50〜90重量%の薬学的に活性な薬剤、
10時間で60〜100重量%の薬学的に活性な薬剤、
12時間で65〜100重量%の薬学的に活性な薬剤。
【0578】
150.最大40%エタノールを含む人工胃液500mlまたは900ml中、欧州薬局方パドル法を使用して、75rpmまたは100rpmにおいて37℃で剤形がインビトロで溶解してから0.5、1または2時間後に放出される薬学的に活性な薬剤の量を、0%エタノールを含む人工胃液500mlまたは900ml中、欧州薬局方パドル法を使用して、75rpmまたは100rpmにおいて37℃で剤形がインビトロで溶解してから0.5、1または2時間後に放出される活性剤の量と比較した場合の比が、約2:1以下、約1.5:1以下、約1:1以下、約1:1.2以下、約1:1.4以下、約1:1.6以下、約1:1.8以下、約1:2以下、約1:2.5以下、約1:3以下または約1:5以下である、127、128、129、130、131、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、142、143、144、145、146、147、148または149のいずれかに記載の医薬組成物。
【0579】
151.少なくとも、
a)少なくとも1つの持続放出性材料と、
b)少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、およびナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体と
を含み、
c)過酷条件下で保存された後も、医薬組成物を過酷条件に曝す前と実質的に同じ放出速度で薬学的に活性な薬剤を放出する、
127、128、129、130、131、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、142、143、144、145、146、147、148、149または150のいずれかに記載の医薬組成物。
【0580】
152.ヒドロモルホン塩酸塩およびナロキソン塩酸塩が使用される、1から151のいずれかに記載の医薬剤形。
【0581】
153.約1mg、約2mg、約4mg、約8mg、約12mg、約16mg、約24mg、約32mg、約40mg、約48mgまたは約64mgのヒドロモルホン塩酸塩が使用される、1から152のいずれかに記載の医薬剤形。
【0582】
154.約1mg、約2mg、約4mg、約8mg、約12mg、約16mg、約24mg、約32mg、約48mg、約64mg、約96mg、約128または約256mgのナロキソン塩酸塩が使用される、1から153のいずれかに記載の医薬剤形。
【0583】
155.少なくとも、
a)少なくとも1つの持続放出性材料、少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、および少なくともナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体を含む顆粒を生成するステップと、
b)任意選択により、実質的に均一なサイズのステップa)の顆粒を選択するステップと、
c)任意選択により、追加の持続放出性材料を添加するステップと、
d)ステップa)、b)またはc)の前記顆粒を圧縮して、錠剤の形態の経口用の持続放出性医薬組成物を得るステップと、
e)任意選択により、前記圧縮した顆粒を熱処理するステップと、
f)任意選択により、ステップa)、b)もしくはc)の顆粒上、またはステップd)もしくはe)で得られたモノリシック組成物上に、持続放出性コーティングを配置するステップと、
g)任意選択により、得られた組成物を硬化するステップと
を含む、1から154のいずれかに記載の経口用の持続放出性医薬組成物を製造する方法。
【0584】
156.ステップa)が、以下の、
aa)持続放出性材料を、少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、および少なくともナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、ならびに任意選択により、充填剤、滑沢剤、結合剤、放出速度調整剤、球状化剤および/または粘着防止剤とブレンドするステップと、
ab)ステップaa)の前記ブレンドを湿式または乾式造粒して、顆粒を得るステップと、
ac)ステップab)の前記顆粒を乾燥するステップと
を含む、155に記載の方法。
【0585】
157.少なくともステップab)が、回転パン型造粒(rotary pan granulation)または流動層造粒によって行われる、156に記載の方法。
【0586】
158.ステップa)が、以下の、
aa)持続放出性材料を、少なくともヒドロモルホンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、および少なくともナロキソンまたは薬学的に許容されるその塩もしくは誘導体、ならびに任意選択により、球状化剤、充填剤、滑沢剤、結合剤、放出速度調整剤および/または粘着防止剤とブレンドするステップと、
ab)ステップaa)の前記ブレンドを押し出して顆粒を得、任意選択によりステップab)の前記顆粒を球状化するステップと、
ac)ステップab)の前記顆粒を乾燥するステップと
を含む、155に記載の方法。
【0587】
159.ステップac)の乾燥が、約0.5%〜約5.0%の範囲の湿度、約20℃〜約90℃の範囲の温度、および約10分〜約3時間の範囲で行われる、155から158のいずれかに記載の方法。
【0588】
160.ステップb)で、約100μm〜約2mmの範囲の平均サイズの顆粒が選択される、155から159のいずれかに記載の方法。
【0589】
161.熱処理が、約30℃〜約95℃の範囲の温度で、約10分〜約3時間の範囲で行われる、155から160のいずれかに記載の方法。
【0590】
162.持続放出性材料が、疎水性または親水性ポリマー、タンパク質由来の材料、ガム、置換または非置換炭化水素、可消化炭水化物、脂肪酸、脂肪アルコール、脂肪酸のグリセリルエステル、天然および合成油、ならびにワックスを含む群から選択される、155から160のいずれかに記載の方法。
【0591】
163.持続放出性材料が、セルロースエーテル、(メタ)アクリル系(コ)ポリマーおよび/または脂肪アルコールである、162に記載の方法。
【0592】
164.持続放出性材料が、中性(メタ)アクリル系(コ)ポリマー、疎水性セルロースエーテルおよび/または脂肪アルコールである、163に記載の方法。
【0593】
165.少なくとも1つの充填剤、少なくとも1つの滑沢剤、少なくとも1つの結合剤、少なくとも1つの放出速度調整剤、少なくとも1つの球状化剤および少なくとも1つの粘着防止剤をさらに含む、155から164のいずれかに記載の方法。
【0594】
166.前記充填剤が、無水ラクトースである、155から165のいずれかに記載の方法。
【0595】
167.ステアリン酸マグネシウムおよび/またはタルクが、滑沢剤として使用される、155から166のいずれかに記載の方法。
【0596】
168.ヒドロキシプロピルセルロースが、結合剤として使用される、155から167のいずれかに記載の方法。
【0597】
169.ヒドロキシプロピルメチルセルロース、Eudragit RSPOなどのアニオン性(メタ)アクリル酸(コ)ポリマーおよび/またはキサンタンガムが、放出速度調整剤として使用される、155から168のいずれかに記載の方法。
【0598】
170.微結晶性セルロースが、球状化剤として使用される、155から169のいずれかに記載の方法。
【0599】
171.欧州薬局方パドル法を使用して、人工胃液500mlまたは900ml中、75rpmまたは100rpmにおいて37℃で測定すると、以下のインビトロ放出速度で、薬学的に活性な薬剤を放出する、155から170のいずれかに記載の方法:
1時間で5〜45重量%の薬学的に活性な薬剤、
2時間で15〜55重量%の薬学的に活性な薬剤、
3時間で30〜70重量%の薬学的に活性な薬剤、
4時間で35〜75重量%の薬学的に活性な薬剤、
6時間で40〜80重量%の薬学的に活性な薬剤、
8時間で50〜90重量%の薬学的に活性な薬剤、
10時間で60〜100重量%の薬学的に活性な薬剤、
12時間で65〜100重量%の薬学的に活性な薬剤。
【0600】
172.最大40%エタノールを含む人工胃液500mlまたは900ml中、欧州薬局方パドル法を使用して、75rpmまたは100rpmにおいて37℃で剤形がインビトロで溶解してから0.5、1または2時間後に放出される薬学的に活性な薬剤の量を、0%エタノールを含む人工胃液500mlまたは900ml中、欧州薬局方パドル法を使用して、100rpmにおいて37℃で剤形がインビトロで溶解してから0.5、1または2時間後に放出される活性剤の量と比較した場合の比が、約2:1以下、約1.5:1以下、約1:1以下、約1:1.2以下、約1:1.4以下、約1:1.6以下、約1:1.8以下、約1:2以下、約1:2.5以下、約1:3以下または約1:5以下である、155から171のいずれかに記載の方法。
【0601】
173.ヒドロモルホン塩酸塩およびナロキソン塩酸塩が使用される、155から172のいずれかに記載の方法。
【0602】
174.約1mg、約2mg、約4mg、約8mg、約12mg、約16mg、約24mg、約32mg、約40mg、約48mgまたは約64mgのヒドロモルホン塩酸塩が使用される、155から172のいずれかに記載の方法。
【0603】
175.約1mg、約2mg、約4mg、約8mg、約12mg、約16mg、約24mg、約32mg、約48mg、約64mg、約96mg、約128または約256mgのナロキソン塩酸塩が使用される、155から172のいずれかに記載の方法。
【0604】
176.155から175のいずれかに記載の方法によって得ることができる、医薬組成物。