【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)国等の委託研究の成果に係る特許出願(平成22年度独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構、次世代自動車用高性能蓄電システム技術開発の委託研究、産業技術協力強化法第19条の適用を受ける特許出願)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
電槽ケースに発電要素が収容され、上方に出力端子を備えると共に、前記電槽ケースの両方の短側面に、該短側面の幅と同幅の連結部材が配され、且つ、前記連結部材の両側面にスペーサを備えたことを特徴とする単電池。
電槽ケースに発電要素が収容され、上方に出力端子を備えると共に、前記電槽ケースの両方の短側面に、該短側面の幅と同幅の連結部材が配され、且つ、前記連結部材の両側面に嵌合手段を備えた単電池を複数個並列されてなる組電池であって、隣接する前記単電池間に、前記電槽ケースの長側面に沿い、端部が前記嵌合手段に嵌合されると共に、気流が通過可能なスペースを形成するスペーサを備えたことを特徴とする組電池。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の単電池1の第1の実施の形態の電槽ケースの斜視図であり、
図2は側面図である。
図1および
図2に示すように、単電池1は、金属製の電槽ケース11と該電槽ケース11の短側面両側に一体に接着し且つ該電槽ケース11の幅長さ(L1)より少し長い(L2)連結部材12とにより構成されている。前記連結部材12は、アルミニウム製等の電槽ケース11の短側面の上下に設けてある。また、前記連結部材12には貫通孔12aが設けてあり、多数の単電池を組電池とする場合、該貫通孔12aに連結ロッド21(ボルト等、
図5参照)を通して組み立てる。この場合、電槽ケース11と連結部材12の一体化は、射出成形が好ましい。このような射出成形により一体化する場合には、電槽ケース11の短側面は表面に微小な凹凸を設けて金属製の電槽ケース11に射出成形された連結部材12の樹脂を接着しやすくなるようにする。前記単電池1には、発電要素や出力端子2、3が備えられた1つの単電池である。なお、電槽ケース11はアルミニウム合金等の金属製だけでなく、合成樹脂であってもよいが、電槽ケース11が合成樹脂の場合は、連結部材12との接着は接着剤で接着する。なお、金属製の電槽ケースであっても連結部材12との接着は接着剤で接着してもよい。
【0020】
図3は単電池を並べて組電池とする途中の斜視図であり、
図4(A)は
図3のP矢視正面図、
図4(B)は
図4(A)のX部の拡大図である。
図5は組電池として組み立てた全体斜視図である。これらの図に示すように、単電池1と単電池1との間には連結部材12によるスペース(隙間)4ができる。これらのスペース4は、単電池1が温度上昇した場合の冷却媒体の通過路となるため単電池1が過熱するのを防止する役目をする。また、
図5に示すように単電池1、1、・・を並列させ、連結部材12の貫通孔12aに連結ロッド21を貫通させ、エンドプレート20、20と連結ロッド21で組み立てると冷却媒体の通過するスペース4を有する組電池10となる。なお、エンドプレート20は用いなくてもよい。
【0021】
単電池間のスペースは、1mm以上3mm以下がこのましい。単電池間のスペースを1mm以上とすることにより、冷却媒体による冷却効果を充分なものとすることができるため、好ましい。また、単電池間のスペースを3mm以下とすることにより、スペースを設けることによる組電池としてのエネルギー密度が低下する虞を抑制できるため、好ましい。
【0022】
本発明の実施の形態例では、単電池と単電池のスペースを2mmとするものであるが、前記単電池1と単電池1との間のスペース(間隔)4は、前記電槽ケース11を並べた場合、該電槽ケース11の短側面より少し長い連結部材12同士の接触によりできる隙間により形成される。例えば前記スペースを2mmとする場合には、各々の連結部材12の幅長さ(L2 )を金属ケース11の幅より2mm長くすればよい。すなわち、電槽ケース11の短側面の左右に1mmづつ突出し、隣の連結部材12の突出部と接触すると2mmのスペースが形成される。
【0023】
なお、上記実施の形態では、連結部材全体の幅を貫通孔の長さと同じとしたが、短側面の幅よりも長い貫通孔を設けた連結部材12の実施の態様としては、これらに限られるものではなく、例えば連結部材12の主要部の幅は電槽ケースの短側面の幅と同一としながらも、貫通孔の周囲のみ前記連結部材12の主要部から前記短側面の幅方向に延出した態様としてもよい。
【0024】
(第2の実施形態)
図6は本発明の単電池の第2の実施の形態の連結部材を取り付けた電槽ケース11の斜視図であり、
図7は第2の実施の形態の連結部材を取り付けた電槽ケースの側面図、
図8は本発明の単電池の第2の実施の形態で使用されるスペーサを取り付けた状態の単電池全体の斜視図である。
図9は単電池を組電池とする途中の全体斜視図である。
図10(A)は
図9のP矢視正面図であり、
図10(B)は
図10(A)のY部拡大図である。また、
図11は本発明の第2の実施の形態の単電池を組電池10として組み立てた状態の全体斜視図である。
【0025】
この第2の実施の形態では単電池には、短側面11aの両側中央部に該単電池となる電槽ケース11の短側面11aと同幅の連結部材13を接着してある。該連結部材13の接着は上記したように、接着により一体化する場合射出成形によるのが好ましいが、射出成形の場合も電槽ケース11の短側面11aに微小な凹凸を設けて電槽ケース11に射出成形された連結部材13の樹脂が接着しやすくなるようにするのが好ましい。また、前記連結部材13の側面両側には嵌合手段として数カ所凸部13aが設けてある。該凸部13aは後述するスペーサ5の両端部に設けた孔5aに嵌まるようにしてある。すなわち、
図6、
図7に示すように、スペーサ5の両端部に穿設した孔5aに前記凸部13aが嵌まるとスペーサ5が装着された状態となる。こうして
図8に示すように、電槽ケース11の連結部材13にスペーサ5を配置し、発電要素を収容し電極からの出力端子2、3を設けて単電池1とする。
【0026】
前記単電池1を組電池とする場合は、
図9に示すように、複数の単電池1を連結部材とスペーサ5で連結すると、
図10(A)に示すように、単電池1と単電池1との間にはスペーサ5が配置され、
図10(B)に示すように、スペース(空間)4が形成される。そしてこのスペース(空間)4は冷却媒体の通路となり、温度上昇した単電池1を冷却する機能を有することになる。こうして、
図11に示すように、連結部材13の凸部13aをスペーサ5の孔5aに嵌合し、両端部にエンドプレート20、20で挟持して単電池近傍に通した連結ロッドのボルト21、21で締め付け組み立てると組電池10となる。この構成によれば、確固とした組電池となり、振動や機械的衝撃によって単電池が位置ズレすることはなくなる。
【0027】
さらに、連結ロッドの締め付けのトルクを加減することにより電池への圧迫力を調節できることから、振動などの機械的衝撃による位置ズレ防止を重視する場合は締め付けを強くし、電池の膨張などにより電池間の圧迫力の増大や隙間の減少などの防止を重視する場合は締め付けを弱くすればよい。連結部材とスペーサは嵌合により連結されているだけなので、応力がかかった場合、嵌合が緩むことで応力が緩和、あるいは隙間確保がなされる一方、連結ロッドの両端の締め付けによって、位置ズレの防止は確保される。
【0028】
(第3の実施形態)
図12は本発明の単電池の第3の実施形態の連結部材を取り付けた電槽ケースの斜視図であり、
図13図は本発明の第3の実施の形態の電槽ケースの側面図である。また、
図14(A)は第2の実施の形態で使用するスペーサ5の斜視図であり、
図14(B)は第3の実施の形態で使用するスペーサ6の平面図、
図14(C)は側面図、
図14(D)は正面図であり、
図14(E)は第3の実施の形態で使用するスペーサ6の斜視図である。本発明の実施の形態では、第2実施の形態のように、単電池1の電槽ケース11に該電槽ケース11の短側面11aの幅とほぼ同一の連結部材14が接着されている。該連結部材14の両側には嵌合手段として所定間隔に凹部14a、凹部14a、・・が設けられ、単電池1と単電池1との間に挟持するスペーサ6を配置している。これらの連結部材14の両側の凹部14a、14a、・・は、単電池1を並列させたとき両方の単電池1と接続させる凸部6a、6a、・・が設けられている。これら前記スペーサ5とこのスペーサ6は連結部材13および14の嵌合手段である。
【0029】
この第3の実施の形態では単電池には、短側面11aの両側中央部に該単電池となる電槽ケース11の短側面11aと同幅の連結部材14を接着してある。該連結部材14の接着は、接着により一体化する場合射出成形によるのが好ましいが、射出成形の場合も電槽ケース11の短側面11aに微小な凹凸を設けて金属ケース11に射出成形された連結部材14の樹脂が接着しやすくなるようにするのが好ましい。また、前記連結部材14の側面両側には数カ所凹部14aが設けてある。該凹部14aはスペーサ6の両端部に設けた凸部6aが嵌まるようにしてある。この単電池1を
図15に示すように、発電要素を収容し出力端子2、3を設ける。すなわち、
図14(B)〜(E)に示すように、スペーサ6の両端部に凸設した凸部6aが前記凹部14aに嵌まると、単電池1にはスペーサ6が装着された状態となる。そして、スペーサ6の凸部6aは連結部材14の凹部14aに嵌合するようにして並列して組み立てると一つの組電池10となる。
【0030】
図15は、前記スペーサ6を装着した状態の単電池1の斜視図であり、
図16は前記スペーサ6を装着した単電池1を並列して重ね、組電池とする場合の組立途中の斜視図であり、
図17(A)は
図16のP矢視正面図であり、
図17(B)は
図17(A)のZ部拡大図である。すなわち、金属ケース(電槽ケース)11に発電要素を収容し、出力端子2、3を設けて電槽ケース11の周囲にスペーサ6を設置すると一つの単電池となる。但し、組電池の端部となる単電池については、片側面にスペーサ6を設けないものとしてもよい。このように単電池1と単電池1との間には前記スペーサ6によるスペース(空間)4が形成される。これらのスペース(空間)4、4、・・は組電池とした単電池が温度上昇した場合の冷却媒体の通路となり、過熱した単電池1を冷却する機能を有することになる。
【0031】
図18は本発明の第3の実施の形態の単電池を組電池10として組み立てた状態の全体斜視図であるが、この図に示すように、連結部材14の凹部14aにスペーサ6の凸部6aを嵌合し、単電池を並列し両端部にエンドプレート20、20で挟持して単電池近傍に連結ロッドのボルト21、21を通して締め付け組み立てると組電池となる。この構成によれば、確固とした組電池となり振動などの機械的衝撃によって単電池が位置ズレすることはなくなる。
【0032】
さらに、連結ロッドの締め付けのトルクを加減することにより電池への圧迫力を調節できることから、振動などの機械的衝撃による位置ズレ防止を重視する場合は締め付けを強くし、電池の膨張などにより電池間の圧迫力の増大や隙間の減少などの防止を重視する場合は締め付けを弱くすればよい。連結部材とスペーサは嵌合により連結されているだけなので、応力がかかった場合、嵌合が緩むことで応力が緩和、あるいは隙間確保がなされる一方、連結ロッドの両端の締め付けによって、位置ズレの防止は確保される。
【0033】
(第4の実施形態)
次に、
図19は本発明の単電池の第4の実施の形態の電槽ケースに連結部材を取り付けた状態の斜視図であり、
図20はその側面図である。
これらの図に示すように、この実施の形態では、電槽ケース11の短側面中央部の両側に連結部材15を接着して一体化する。この場合、該連結部材15は、貫通孔15cを備え上下に配置する端部連結部材15aと側面にスペース6用の嵌合手段である凹部15dを備え前記上下の連結部材15aの間に配置される中部連結部材15bとを一体化して構成される。金属ケース(電槽ケース)11と前記連結部材15とは射出成形による樹脂成形で一体とするが、該金属ケース(電槽ケース)側面11aと連結部材15との接着は、第1〜3の実施の形態と同様である。
【0034】
前記端部連結部材15aの貫通孔15cは連結ロッド(ボルト)21を貫通させるためのものであり、中部連結部材15bの凹部15dは前記スペーサ6(
図14B〜E参照)の両端部に設けた凸部6aを嵌合させるためのものである。そして電槽ケース11に発電要素を収容し、出力端子2、3を設けて蓋をし、電槽ケース11の周囲にスペーサ6、6、・・を装着して単電池1とする。この実施の形態では、連結部材15は、嵌合部を有する中部連結部材15bと貫通孔を有する端部連結部材15aとを一体とすると部品点数を少なくすることができるが、これら端部連結部材15aと中部連結部材15bとは一体でも、別体でもいずれでもよい。また、一体化している場合は、嵌合部と貫通部との位置関係は自在である。締結効果やエネルギー密度の点から貫通孔15cはできるだけ電池に近い位置に配置することが好ましい。さらに、嵌合タイプの連結部材と嵌合できる所定厚みのスペーサ(5、6)を用いれば電池間スペースを変更することもできる。
【0035】
図21は、単電池1を組み立て組電池とする場合の途中の斜視図であり、
図22(A)は、
図21のP矢視正面図であり、
図22(B)は
図22(A)のW部拡大図である。本発明の第4の実施の形態の単電池1を組電池に組み立てる場合には、
図21に示すように、単電池1、1、・・を並列させ、連結部材15bと隣の連接部材15bの間にスペーサ6を置いて組み立てる。
【0036】
単電池1と単電池1との間のスペース(間隔)は、前記電槽ケース11を並べた場合、該ケース11の短側面より少し長い連結部材15a同士の接触によりできるスペース(隙間)4、4、・・により形成される。例えばスペース4を2mmとする場合には、各々の連結部材15aの幅長さを単電池(ケース)より2mm長くすればよい。すなわち、電槽ケース11の短側面の左右に1mmづつ突出し、隣の連結部材15aの突出部と接触すると2mmのスペースが形成される。この場合、
図22(A)および
図22(B)に示すように、単電池1と単電池1との間に設置できるスペーサ6を配置すれば、スペース(隙間)4が形成される。そして、組電池として使用する場合、単電池が温度上昇した場合、スペース(隙間)4、4、・・が冷却媒体の通路となり各単電池1を冷却する機能を有する。また、これらのスペーサ6、6、・・は組電池として確固となり、振動や機械的衝撃に対処することができる。
【0037】
第4の実施の形態では、第3の実施の形態と同様、連結ロッドの締め付けのトルク圧を加減することにより電池への圧迫力を調節できることに加え、連結ロッドの径の調整により単電池間の連結強度を加減することが出来る。すなわち、連結部材の貫通孔の径よりも若干小さい径の連結ロッドを選択すれば、連結部材と連結ロッドのすべりが良くなるため、応力がかかった場合、連結部材の嵌合が緩むことに追随する。かくして、応力が緩和、あるいは隙間確保がなされる一方、連結ロッドの両端の締め付けによって、位置ズレの防止は保証される。
【0038】
また、
図23は、単電池1の複数個を並列して組み立てた組電池10の全体斜視図である。この図に示すように、連結部材15の15aと15aとを接触させ、15bの凹部15dにスペーサ6の凸部6aを嵌合し、両端部にエンドプレート20、20で挟持し、上下の連結部材15aの貫通孔15cに連結棒(ボルト21、21)で締め付け組み立てると組電池となる。この構成によれば、確固とした組電池となり振動や機械的衝撃によって単電池が位置ズレすることはなくなる。なお、エンドプレート20は用いなくてもよい。
【0039】
(第5の実施形態)
図24は、本発明に係る単電池の第5の実施の形態の斜視図である。
図24(A)は、第1の実施形態の単電池の短側面に連結部材を2箇所配した単電池の斜視図であり、
図24(B)は、第1の実施形態の単電池の短側面に連結部材を3箇所配した単電池の斜視図であり、
図24(C)は、第1の実施形態の単電池の短側面に連結部材を4箇所配した単電池の斜視図である。第5の実施の形態の単電池は、上記第1の実施形態または第4の実施形態において、短側面に貫通孔を有する連結部材を2箇所以上配置した構成であり、それ以外の構成は、主に上記第1の実施形態または第4の実施形態と同様である。具体的に、
図24(A)〜
図24(C)に示すように、第1の実施形態の単電池1は、電槽ケース11の上端部に2つの出力端子2,3が配置され、電槽ケース11の短側面11aに貫通孔12aを有する連結部材12が2箇所(
図24(A))、3箇所(
図24(B))、4箇所(
図24(C))でそれぞれ配置されて構成されている。
図24(B)及び
図24(C)では、連結部材12は、短側面11aに等間隔で配置されているが、各間隔は適宜それぞれ任意に変更してもよい。なお、連結部材以外の構成が第4の実施形態と同様である場合、単電池1は、各端部連結部材15aの間に中部連結部材15bがそれぞれ設けられることとなる。
図24では、4箇所までの連結部材の配置を例示しているが、電槽ケースの短側面や連結部材の寸法を調整して連結部材を5箇所以上配置してもよい。
【0040】
第5の実施の形態の単電池を並べて
図3または
図21のように組電池を組み立てると、組電池は、連結部材の配置箇所の数に応じて連結部材にかかる振動や衝撃の負担を分散することができるため、連結部材の寿命が向上し、その結果、組電池の長期的な振動や衝撃に対する安全性が向上する。
【0041】
(第6の実施形態)
図25は、本発明に係る単電池の第6の実施の形態の斜視図である。
図25(A)は、第6の実施形態の単電池の斜視図であり、
図25(B)は、第6の実施形態の単電池を上方から見た上面図である。第6の実施の形態の単電池は、上記第1の実施形態または第4の実施形態において、主に連結部材の形状を変更したものであり、それ以外の構成は、上記第1の実施形態または第4の実施形態と同様である。第6の実施の形態の単電池1は、電槽ケース11の上端部に2つの出力端子2,3が配置され、電槽ケース11の短側面11aに貫通孔16aを有する帯状の連結部材16が2箇所配置されて構成されている。
図25(B)に示すように、連結部材16は、上方から見てU(コ)字状に形成されている。このように連結部材16を形成すると、連結部材16により電槽ケース11の短側面の両端部を保護することができるとともに、電槽ケース11と連結部材16との接合をより強固にすることができる。そして、第6の実施の形態の単電池を並べて
図3または
図21のように組電池を組み立てると、組電池の長期的な振動や衝撃に対する安全性を向上させることができる。なお、第6の実施形態の単電池は、上記第5の実施形態と同様にして短側面に連結部材を2箇所以上配置して構成してもよい。
【0042】
(第7の実施形態)
図26は本発明に係る単電池の第7の実施の形態の斜視図であり、
図26(A)は第7の実施形態の単電池の斜視図であり、
図26(B)は第7の実施形態の単電池を上方から見た上面図である。第7の実施の形態の単電池は、上記第1の実施形態または第4の実施形態において、第6の実施の形態と同様に、主に連結部材の形状を変更したものであり、それ以外の構成は、上記第1の実施形態または第4の実施形態と同様である。第7の実施の形態の単電池1は、電槽ケース11の上端部に2つの出力端子2,3が配置され、電槽ケース11の短側面11aに貫通孔17aを有する帯状の連結部材17が2箇所配置されて構成されている。
図26(B)に示すように、連結部材17は、上方から見て環状に形成されている。このように連結部材17を形成すると、連結部材17により電槽ケース11の鉛直軸周りの外周全体を保護することができるとともに、電槽ケース11と連結部材17との接合をより強固にすることができる。そして、第7の実施の形態の単電池を並べて
図3または
図21のように組電池を組み立てると、組電池の長期的な振動や衝撃に対する安全性を向上させることができる。なお、第7の実施形態の単電池は、上記第5の実施形態と同様にして短側面に連結部材を2箇所以上配置して構成してもよい。
【0043】
上記した本発明の各実施の形態では上記事例に限定されず、種々変更することができる。例えば、連結部材の形状は六角形に限らずかまぼこ型でもよい。また、連結部材(12、13、14、15等)は締結、或いは嵌合固定できるものであれば、樹脂材や金属であってもよい。本願発明の実施の形態に示した組電池は、いずれも両端にエンドプレートを例を示したが、本発明の組電池において、エンドプレートを用いるか否かは、用途や求められる強度によって適宜選択することができる。