(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
車体の後方部位に隙間を形成するように、車体の後方部位であって後部窓ガラスの上方部位に装着され、車幅方向に亘って車両後方側に突出するように形成されているとともに、下方を向いた表面である内表面を有するリアスポイラであって、
前記内表面には、車幅方向において車両前後方向に傾斜し、一方の端部が前記内表面の車両後方端縁に向けて延びている溝または突条を有する案内部が形成されている、リアスポイラ。
【発明の概要】
【0005】
ところで、デフレクタタイプ(ブリッジタイプ)のリアスポイラが知られている。この種のリアスポイラを車体の後方部位であって後部窓ガラスの上方部位に装着した場合、車体の後方部位とリアスポイラとの間に空気(走行風)を取り込むための隙間が形成される。このため、車両走行中に上記隙間から取り込まれた空気が後部窓ガラスに沿って流れることにより下降流が形成される。この下降流により後部窓ガラスへの異物の付着が抑えられる。また、隙間から取り込まれた空気(走行風)が、車体後部にて生じる渦流を打ち消すことにより、車両走行時における走行抵抗が低減される。
【0006】
しかしながら、降雨時には、上記隙間から空気とともに雨水も取り込まれる。取り込まれた雨水はリアスポイラの内表面(下方を向いた面)に付着する。内表面に付着した雨水は、内表面の車両後方端縁から後部窓ガラスに流れ落ちる。このようにして後部窓ガラスに流れ落ちた雨水によって後方視界が悪化される。特に豪雨時にはリアスポイラから大量の雨水が後部窓ガラスに流れ落ちるため後方視界が極端に悪化する。
【0007】
本発明は、降雨時に、リアスポイラから後部窓ガラスに流れ落ちる雨水等による後方視界の悪化が抑えられるデフレクタタイプのリアスポイラを提供することを目的とする。
【0008】
本発明は、車体の後方部位に隙間を形成するように、車体の後方部位であって後部窓ガラスの上方部位に装着され、車幅方向に亘って車両後方側に突出するように形成されているとともに、下方を向いた表面である内表面を有するリアスポイラであって、前記内表面には、車幅方向において車両前後方向に傾斜し、一方の端部が前記内表面の車両後方端縁に向けて延びている溝または突条を有する案内部が形成されている、リアスポイラを提供する。
【0009】
本発明に係るリアスポイラの内表面には、溝または突条を有する案内部が形成されている。したがって、隙間から取り込まれてリアスポイラの内表面に付着した雨水の全部または一部が、隙間から取り込まれる空気の流れ(走行風)によって内表面上を車両後方側に移動して案内部に進入する。案内部に進入した雨水は、案内部に誘導されるように案内部を伝って内表面上を流れる。ここで、案内部は車幅方向において車両前後方向に傾斜しているので、案内部を伝う雨水が隙間から取り込まれた空気の流れによる圧力を受けて車両後方側に移動させられるにつれて、雨水の内表面上での車幅方向における位置が変化する。そして、案内部の一方の端部から下方に雨水が流れ落ちる。また、案内部が内表面の車両後方端縁まで延びている場合、案内部を伝う雨水は最終的に内表面の車両後方端縁のうち案内部の一方の端部が形成されている位置に誘導される。そして、そこから下方に流れ落ちる。
【0010】
つまり、本発明によれば、リアスポイラの内表面に付着した雨水が流れ落ちる位置を、内表面に形成されている溝あるいは突条からなる案内部の一方の端部の位置によって調整することができる。よって、後方視界を悪化させない位置に雨水が落下するように案内部の一方の端部の位置を調整することにより、降雨時にリアスポイラから後部窓ガラスに流れ落ちる雨水による後方視界の悪化が抑えられたリアスポイラを提供することができる。
【0011】
前記案内部は、車幅方向に対して車両前後方向に傾斜し、且つ、車幅方向に対して車両上下方向にも傾斜しているのがよい。これによれば、案内部を伝う雨水が重力によって下方移動するにつれて、雨水の内表面上での車幅方向における位置を変化させることができる。また、内表面は、車体後部に設けられる後部窓ガラスに向くように傾斜しているとよい。これによれば、車幅方向に対して車両前後方向および車両上下方向に傾斜した案内部を内表面に形成することができる。
【0012】
前記案内部の一方の端部の車幅方向における位置は、そこから雨水が後部窓ガラスに落ちる場合に後方視界を悪化させないような位置であるのがよい。例えば、リアワイパ搭載車であれば、リアワイパによる後部窓ガラスの払拭範囲よりも車幅方向の外側に雨水がリアスポイラから流れ落ちるように、前記案内部の一方の端部の車幅方向における位置が設定されているとよい。この場合、前記案内部の一方の端部の車幅方向における位置は、リアスポイラの内表面の車幅方向における中央部から予め定められた距離だけ離れた位置であるのがよい。好ましくは、案内部の一方の端部の位置は、リアスポイラの内表面の車幅方向における中央部から、同じ車線を走る後続車の挙動が見えるように後部窓ガラスの車幅方向長さの1/10の長さ以上車幅方向に離れている位置であるのがよい。これによれば、案内部を伝ってリアスポイラの内表面の車両後方端部に至った雨水は、後部窓ガラスの車幅方向の中央部から、ある距離だけ離れた位置に落下する。つまり、後部窓ガラスの車幅方向中央部を避けて雨水が後部窓ガラスに流れ落ちる。後方視界は後部窓ガラスの中央部付近に雨水が落下することにより悪化するので、このように中央部を避けて雨水を後部窓ガラスに流れ落とすことにより、後方視界の悪化を抑えることができる。
【0013】
前記案内部は、車両後方に向かうにしたがって車幅方向における中央部から外側に向かうように、車幅方向に対して車両前後方向に傾斜しているとよい。これによれば、案内部に進入した雨水は、車両後方端縁に近づくにつれて内表面の車幅方向における中央部から離れていく。したがって、車両後方端縁に到達したときには、車幅方向における中央部からかなり離れる。このように中央部からかなり離れた位置から雨水が後部窓ガラスに落下するため、後方視界の悪化をより効果的に抑えることができる。
【0014】
前記案内部の他方の端部は、リアスポイラの内表面の車両後方端縁まで延びていても良いし、延びていなくても良い。また、案内部は直線状に傾斜して形成されていてもよいし、曲線状に傾斜して形成されていてもよい。さらに、複数の案内部がリアスポイラの内表面に形成されていてもよい。この場合、車両前後方向に重複するように複数の案内部が形成されているとよい。また、案内部が溝である場合における溝の深さや、案内部が突条である場合における突条の高さは、その案内部に沿って水が誘導される程度であれば良く、特にその寸法が限定されることはない。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本実施形態に係るデフレクタタイプのリアスポイラが車体に装着された車両の後方部分を示す図である。
【
図3】車両前方側から見たリアスポイラユニットの正面図である。
【
図4】車両下方側から見たリアスポイラユニットの底面図である。
【
図5】
図3のA−A断面を車体Vの後部の断面とともに示した概略図である。
【
図6】リアスポイラの内表面に形成される溝の変形例を示す図である。
【
図7】リアスポイラの内表面に形成される溝の他の変形例を示す図である。
【
図8】リアスポイラの内表面に形成される溝の他の変形例を示す図である。
【
図9】リアスポイラの内表面に形成される溝の他の変形例を示す図である。
【
図10】リアスポイラの内表面に形成される溝の他の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態に係るデフレクタタイプのリアスポイラが車体に装着された車両の後方部分を示す図である。
図1に示すように、車体Vの車両後方部位には後部窓ガラスBWが取付けられている。また、車体Vの車両後方部位であって、後部窓ガラスBWの上方部位に、リアスポイラユニット1が配設されている。
【0017】
図2は、リアスポイラユニット1の概略斜視図、
図3は車両前方側から見たリアスポイラユニット1の正面図、
図4は車両下方側から見たリアスポイラユニット1の底面図、
図5は
図3のA−A断面を車体Vの後部の断面とともに示した概略図である。
図2乃至
図4に示すように、リアスポイラユニット1は、リアスポイラ10と一対の脚部20,20とを有する。リアスポイラ10は長尺状に形成されている。リアスポイラ10は、
図1に示すように車幅方向に亘って車両後方側に突出するように、車体Vに対して装着される。脚部20,20はリアスポイラ10の長手方向における両端付近にてリアスポイラ10に連結され、連結されている部位から同一方向に突出するように形成される。脚部20,20の先端部が車体Vに固定されることにより、リアスポイラ10が車体Vの車両後方部位であって後部窓ガラスBWの上方部位に取付けられる。このとき、リアスポイラ10と車体Vの後方部位との間には、
図1およおび
図5に示すように、脚部20の長さ分の幅の隙間Gが形成される。
【0018】
また、リアスポイラ10は、車体Vに装着された状態において、車両前方端から車両後方に向かって形成され下方を向いた表面(内表面)11を有する。
図5からわかるように、この内表面11は、後部窓ガラスBWに面するように、車両後方側に向かうほど車両下方に傾斜している。また、内表面11には、
図2乃至
図4に示すように溝(案内部)12が形成されている。溝12は本実施形態では車両上方側および車両前方側に凸となる円弧状に形成されており、その一方の端部12aおよび他方の端部12bが内表面11の車両後方側の端縁11aまで延びている。内表面11の車両後方端縁11aから車両後方側に向かって第2表面18が形成されている。この第2表面18は車両後方側に向かうにつれて車両上方に傾斜している。したがって、内表面11の車両後方端縁11aは、
図5に示すように下方に突出するように形成される。
【0019】
図2および
図4に示すように、溝12は、車幅方向に対して車両前後方向に傾斜している。具体的には、溝12のうち、内表面11の車幅方向における中央部に位置する部分Oから一方の端部12aまでの間の部分である左側溝部12Lは、部分Oから車両後方側に向かうにつれて車幅方向の中央部から外側に向かうように、車幅方向に対して
図4の左下方に傾斜し、一方、部分Oから他方の端部12bまでの間の部分である右側溝部12Rは、部分Oから車両後方側に向かうにつれて車幅方向の中央部から外側に向かうように、車幅方向に対して
図4の右下方に傾斜している。
【0020】
さらに、
図2および
図3に示すように、溝12は、車幅方向に対して車両上下方向にも傾斜している。具体的には、溝12のうち左側溝部12Lは、部分Oから車両下方側に向かうにつれて車幅方向の中央部から外側に向かうように、車幅方向に対して
図3の左下方に傾斜し、一方、右側溝部12Rは、部分Oから車両下方側に向かうにつれて車幅方向の中央部から外側に向かうように、車幅方向に対して
図3の右下方に傾斜している。
【0021】
また、溝12の一方の端部12aおよび他方の端部12bの車幅方向における位置は、リアスポイラ10の内表面11の車幅方向における中央部から予め定められた距離だけ離れた位置である。具体的には、一方の端部12aは、内表面11の車幅方向における中央部から、リアスポイラ10の全長(車幅方向長さ)の1/3程度の長さだけ
図3および
図4において左方に離れており、他方の端部12bは、部分Oから、リアスポイラ10の全長の1/3程度の長さだけ
図3および
図4において右方に離れている。
【0022】
このような形状のリアスポイラ10が車体Vに装着された車両が走行した場合、空気(走行風)がリアスポイラ10と車体Vとの間の隙間Gから取り込まれる。取り込まれた空気は後部窓ガラスBWに沿って流れる下降流を形成する。この下降流によって後部窓ガラスBWへの異物の付着が防止される。また、走行中にリアスポイラ10によって気流が切り裂かれることにより生じる渦流が、隙間Gから取り込まれた空気(走行風)によって打ち消される。このため渦流の発生に伴う車体後部での圧力低下が低減される。これにより走行抵抗が低減される。
【0023】
また、降雨時には隙間Gから空気とともに雨水が取り込まれる。取り込まれた雨水はリアスポイラ10の内表面11に付着する。ここで、内表面11に付着した雨水のうち溝12よりも車両前方側に付着した雨水は、隙間Gから取り込まれた空気(走行風)による圧力を受けて車両後方側に移動させられて、やがて溝12内に進入する。溝12内に進入した雨水は、溝12を伝って流れる。この場合において、溝12のうち左側溝部12Lに進入した雨水は、走行風によって車両後方に移動させられるにつれて左側溝部12Lを伝って車幅方向の中央寄りの部分から外側に向けて
図4の左方に移動し、やがて一方の端部12aに到達する。一方、右側溝部12Rに進入した雨水は、走行風によって車両後方に移動させられるにつれて右側溝部12Rを伝って車幅方向の中央寄りの部分から外側に向けて
図4の右方に移動し、やがて他方の端部12bに到達する。溝12の一方の端部12aおよび他方の端部12bは内表面11の車両後方端縁11aに位置しており、且つ内表面11の車両後方端縁11aは下方に突出するように形成されている。したがって、これらの端部12a,12bに到達した雨水は、そこから下方に落下する。
【0024】
図5に示すように、リアスポイラ10の下方に後部窓ガラスBWが位置する。したがって、溝12の一方の端部12aおよび他方の端部12bから落下した雨水は後部窓ガラスBWに流れ落ちる。本実施形態では、溝12の一方の端部12aの車幅方向における位置および他方の端部12bの車幅方向における位置が、リアスポイラ10の車幅方向における中央部からかなり離れている。具体的には、一方の端部12aおよび他方の端部12bの車幅方向における位置は、リアスポイラ10の車幅方向における中央部から全長の1/3の長さ程度、左右に離れた位置である。したがって、これらの端部から落下した雨水は、後部窓ガラスBWの左右端部付近に付着する。このため雨水が後部窓ガラスBWの中央部付近に落下することはない。よって、後部窓ガラスBWの中央付近への雨水の付着により後方視界が悪化することはない。
【0025】
このように、本実施形態のリアスポイラ10は、車体Vの後方部位に隙間Gを形成するように、車体Vの後方部位であって後部窓ガラスBWの上方部位に装着され、車幅方向に亘って車両後方側に突出するように形成されているとともに、下方を向いた表面である内表面11を有する。そして、内表面11には、車幅方向に対して車両前後方向に傾斜し、一方の端部12aが内表面11の車両後方端縁11aまで延びている溝12(案内部)が形成されている。
【0026】
本実施形態に係るリアスポイラ10によれば、リアスポイラ10の内表面11に付着した雨水が流れ落ちる位置を、内表面11に形成されている溝12の一方の端部12aの位置によって調整することができる。よって、後方視界を悪化させない位置に雨水が落下するように溝12の一方の端部12aの位置を調整することにより、降雨時にリアスポイラ10から後部窓ガラスに流れ落ちる雨水による後方視界の悪化を抑えることができる。
【0027】
また、溝12は、車両後方側に向かうにしたがって車幅方向における中央部から外側に向かうように、車幅方向に対して車両前後方向に傾斜している。そして、溝12の一方の端部12aおよび他方の端部12bの車幅方向における位置が、リアスポイラ10の内表面11の車幅方向における中央部から所定の距離だけ離れている。このため、溝12に進入した雨水は、車両後方端縁に近づくにつれて内表面11の車幅方向における中央部から離れていく。そして、雨水が車両後方端縁11aに到達したときには、内表面11の車幅方向における中央部からかなり離れる。このようにリアスポイラ10の中央部からかなり離れた位置から雨水が後部窓ガラスBWに落下するため、後方視界の悪化をより効果的に抑えることができる。
【0028】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定して解釈されることはない。上記実施形態では、リアスポイラ10の内表面11に案内部として溝12が形成されている例について説明したが、案内部は突条であってもよい。この場合、突条を伝って雨水が内表面11の車両後方端縁11aに誘導される。
【0029】
また、上記実施形態では、円弧状の溝12が内表面11に形成されている例を説明したが、
図6に示すように直線状の溝13(または突条)が内表面11に形成されていてもよい。また、上記実施形態に示した溝12は、その両端部が内表面11の車両後方端縁11aまで延びているが、一方の端部のみが車両後方端縁11aまで延びていればよい。例えば、
図7に示すように、内表面11に第1溝13aと第2溝13bとを形成し、それぞれの溝の一方の端部のみを車両後方端縁11aまで延ばすように構成してもよい。
【0030】
さらに、
図8に示すように内表面11に複数の溝(第1溝14a、第2溝14b,14b、第3溝14c,14c)を形成してもよい。この場合、内表面11の車両後方端縁11aまで延びた第3溝14c,14cが本発明の案内部に相当し、第1溝14aおよび第2溝14b,14bは、第3溝14c,14c内に雨水を進入させるための補助溝に相当する。また、この場合、第1溝14aの両端部が第2溝14b,14bの端部にそれぞれ車両前後方向に重複し、第2溝14b,14bの他方の端部が第3溝の端部に車両前後方向にそれぞれ重複しているのがよい。そして、各溝は、車両後方側に向かうにしたがって車幅方向における中央部から外側に向かうように、車幅方向に対して車両前後方向に傾斜しているのがよい。これによれば、第1溝14aに進入した雨水が第1溝14aを伝って第1溝14aの端部に至り、そこからあふれて車両後方側に移動し、第2溝14bに進入する。第2溝14b内の雨水は第2溝14bを伝って第2溝14bの端部に至り、そこからあふれて車両後方側に移動し、第3溝14cに進入する、第3溝14cに進入した雨水は第3溝14cを伝って第3溝14cの端部に至り、そこから雨水が後部窓ガラスに流れ落とされる。
【0031】
また、
図9に示すように、複数の溝15a,15bを同心的に内表面11に形成してもよい。さらに、内表面11に形成される溝(または突条)は、内表面の車幅方向における中央部を中心とした線対称形状に形成されていてもよいし、非対称形状に形成されていてもよい。例えば
図10に示すように、一方の端部16aが内表面11の車両後方端縁11aまで延び、他方の端部16bが車両後方端縁まで延びていない一本の溝16(あるいは突条)が内表面11に形成されていてもよい。この溝16の車両前方側の部分に位置する雨水は、車両後方側に向かうにつれて車幅方向における中央部に近づくように溝16内を進む。一方、溝16の車両後方側の部分に位置する雨水は、車両後方側に向かうにつれて車幅方向における中央部から離れるように溝16内を進む。そして、溝16に進入した全ての雨水が一方の端部16aから後部窓ガラスに流れ落とされる。
【0032】
また、上記実施形態では、溝12の一方の端部12aは、内表面11の車幅方向における中央部から、リアスポイラ10の全長(車幅方向長さ)の1/3程度の長さだけ
図3において左方に離れており、他方の端部12bは、内表面11の車幅方向における中央部から、リアスポイラ10の全長の1/3程度の長さだけ
図3の右方に離れている例を示している。溝12(案内部)の一方の端部の車幅方向における位置は、そこから雨水が後部窓ガラスに落ちる場合に後方視界を悪化させないように、リアスポイラの内表面の車幅方向における中央部から予め定められた距離だけ離れた位置であればよい。この場合において、溝12(案内部)の一方の端部の位置は、リアスポイラ10の内表面11の車幅方向における中央部Oから、後部窓ガラスBWの車幅方向長さの1/10の長さ以上車幅方向に離れている位置であればよい。後部窓ガラスBWの車幅方向中央からこの程度以上離れていれば、後方視界の悪化を十分に抑えることができる。また、リアワイパ搭載車であれば、後部窓ガラスのうちリアワイパの払拭範囲よりも車幅方向における外側の領域に雨水が流れ落ちるように、溝12(案内部)の一方の端部の車幅方向における位置を設定すればよい。
【0033】
このように、本発明は、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、変形可能である。