(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1〜
図4を参照して第1実施形態の建設機械1(
図2参照)の上部旋回体20について説明する。
【0014】
建設機械1は、例えばクレーンやショベル等である。建設機械1は、分解状態で公道輸送されるような大型の機械である。建設機械1は、下部本体10と、旋回ベアリング15を介して下部本体10の上方に取り付けられる上部旋回体20と、を備える。
【0015】
下部本体10は、建設機械1を走行させる部分である。下部本体10は、例えば走行可能(下部走行体)であり、例えばクローラ式である。下部本体10は、上部旋回体20が搭載されるカーボディ11と、カーボディ11の左右に取り付けられるクローラ13と、を備える。
【0016】
上部旋回体20は、下部本体10に対して旋回ベアリング15により支持され、旋回ベアリング15を軸として旋回可能である。上部旋回体20は、下部本体10に搭載される旋回フレーム21と、旋回フレーム21にそれぞれ取り付けられるカウンタウエイト23、動力ユニット30A(第1動力ユニット)、及び動力ユニット30B(第2動力ユニット)と、を備える。
図1に示すように、上部旋回体20は、旋回フレーム21と動力ユニット30Aとを連結する動力ユニット着脱装置40Aと、旋回フレーム21と動力ユニット30Bとを連結する動力ユニット着脱装置40Bと、動力ユニット30Aに取り付けられる運転室50と、動力ユニット30B等に取り付けられる作業足場60(
図2参照)と、を備える。
【0017】
旋回フレーム21は、上部旋回体20の基礎となる構造物である。
図2に示すように、旋回フレーム21は、旋回ベアリング15を介してカーボディ11に搭載される。旋回フレーム21の例えば前端部には、ブーム又はアーム(図示なし)が起伏可能に取り付けられる。
【0018】
カウンタウエイト23は、旋回フレーム21の後端部に取り付けられる、おもりである。
【0019】
動力ユニット30A(第1動力ユニット)は、
図1に示すように、エンジン33A及びその周辺の機器(付帯機器群)を備えたものである。動力ユニット30Aは、旋回フレーム21に取り付けられる。動力ユニット30Aは、旋回フレーム21の例えば横に配置される。動力ユニット30Aは、旋回フレーム21に対して例えば着脱自在である。
【0020】
この動力ユニット30Aは、旋回フレーム21から動力ユニット30Bが取り外された状態の建設機械1(
図2参照)を動作させるのに必要な機器を備える。動力ユニット30Aは、旋回フレーム21に取り付けられるサイドフレーム31Aと、サイドフレーム31A上にそれぞれ設置される、冷却器32A、エンジン33A、パワーデバイダ35A、油圧ポンプ36A、作動油タンク38A、及び燃料タンク37Aと、エンジン33Aに取り付けられる制御装置34Aと、を備える。例えば後ろから順に、冷却器32A、エンジン33A、パワーデバイダ35A、油圧ポンプ36A、作動油タンク38A、及び燃料タンク37Aが配列される。これらの配置は変更してもよく、例えば、作動油タンク38Aと燃料タンク37Aとの配置を前後逆にしてもよい。動力ユニット30Aの各構成要素31A〜38Aは、次に述べる動力ユニット30Bの各構成要素31B〜38Bと同様の機能を有するものである。
【0021】
動力ユニット30B(第2動力ユニット)は、エンジン33B及びその周辺の機器(付帯機器群)を備えたもの(ひとまとめにしたもの、パッケージングしたもの)である。動力ユニット30Bは、動力ユニット30Aとは別体である。動力ユニット30Bは、例えば、旋回フレーム21の横、かつ、動力ユニット30Aとは反対側に配置される。動力ユニット30Bは、旋回フレーム21に対して着脱自在に構成される。
【0022】
この動力ユニット30Bは、組み立てられた状態の建設機械1(
図2参照)の動作とは別の用途(後述)に転用可能となるように、動力ユニット30Bが単独で油圧ユニットとして使用可能となるように、必要な機器を備える。動力ユニット30Bは、旋回フレーム21に取り付けられるサイドフレーム31Bと、サイドフレーム31B上にそれぞれ設置される、冷却器32B、エンジン33B、パワーデバイダ35B、油圧ポンプ36B、燃料タンク37B、及び作動油タンク38Bと、エンジン33Bに取り付けられる制御装置34Bと、を備える。例えば前から順に、冷却器32B、エンジン33B、パワーデバイダ35B、油圧ポンプ36B、燃料タンク37B、及び作動油タンク38Bが配列される。
【0023】
サイドフレーム31Bは、旋回フレーム21の横に配置されるフレーム(サイドデッキ、サイドベッド)である。サイドフレーム31Bは、動力ユニット着脱装置40Bを介して、旋回フレーム21に取り付けられる。サイドフレーム31Bは、動力ユニット30Bの底部を構成する。
【0024】
冷却器32Bは、エンジン33Bの冷却水などを冷却するラジエータである。
【0025】
エンジン33Bは、油圧ポンプ36Bの駆動源である。
【0026】
制御装置34Bは、エンジン33Bを制御する装置である。制御装置34Bは、エンジン33Bの始動、停止、及び回転数などを制御する。
【0027】
パワーデバイダ35Bは、エンジン33Bの駆動力を、複数の油圧ポンプ36Bに分配する。
【0028】
油圧ポンプ36Bは、油圧アクチュエータ(図示なし、後述)に作動油を供給する。油圧ポンプ36Bは、パワーデバイダ35Bを介してエンジン33Bに駆動される。
【0029】
燃料タンク37Bは、エンジン33Bの燃料を蓄える容器であり、エンジン33Bに接続される。
【0030】
作動油タンク38Bは、油圧ポンプ36Bに供給される作動油を蓄える容器であり、油圧ポンプ36Bに接続される。
なお、動力ユニット30Aの各構成要素31A〜38Aと、動力ユニット30Bの各構成要素31B〜38Bとは、性能等が同一である必要はない。具体的には例えば、エンジン33Aとエンジン33Bとは最大出力が異なるものでもよく、また例えば、作動油タンク38Aと作動油タンク38Bとは容量が異なるものでもよい。
【0031】
動力ユニット着脱装置40Aは、旋回フレーム21に対して、動力ユニット30Aを着脱可能とする装置である。旋回フレーム21および動力ユニット30Aに対する動力ユニット着脱装置40Aの構成および機能は、旋回フレーム21および動力ユニット30Bに対する動力ユニット着脱装置40Bの構成および機能と同様である。
【0032】
動力ユニット着脱装置40Bは、旋回フレーム21に対して、動力ユニット30Bを着脱可能とする装置である。動力ユニット着脱装置40Bによる上記着脱は、例えば結合ピン(図示なし)により可能となる。動力ユニット着脱装置40Bは、動力ユニット30Bのサイドフレーム31Bの側面に固定されたブラケットと、このブラケットに対応するように旋回フレーム21の側面に固定されたブラケットと、を備える。そして、動力ユニット30B側および旋回フレーム21側それぞれのブラケットに形成された孔に結合ピン(図示なし)が差し込まれることで、旋回フレーム21に対して動力ユニット30Bが連結(固定)される。動力ユニット着脱装置40Bは、動力ユニット30Bの例えば前端部の横と後端部の横との合計2か所に設けられる。動力ユニット着脱装置40Bは、3か所以上に設けられてもよい。
【0033】
運転室50は、建設機械1(
図2参照)の操作者が搭乗する部分である。運転室50は、サイドフレーム31Aの例えば前端に取り付けられる(固定される)。運転室50は、旋回フレーム21の例えば前端に取り付けられてもよい(
図5参照)。
【0034】
作業足場60は、
図2に示すように、メンテナンス作業等の作業用の足場(回廊)である。作業足場60は、例えば、網状の板状部材に手すり(図示なし)を取り付けたもの等である。作業足場60には、動力ユニット30Bの周囲に取り付けられる作業足場60Bがある。作業足場60は、動力ユニット30Aや運転室50の周囲に取り付けられてもよい。作業足場60Bは、動力ユニット30Bに対して着脱自在または収納可能に構成される。上記収納の詳細は次の通りである。例えば、動力ユニット30Bの周囲の面(天井面、前後面、左右の側面)と板状の作業足場とが平行になるように、動力ユニット30Bの周囲の面に作業足場60Bが取り付けられて収納される。また例えば、動力ユニット30Bの内部(周囲の面よりも内側)に作業足場60Bが収納される。
【0035】
次に、動力ユニット30B等の使用方法の例を説明する。なお、動力ユニット30Aは旋回フレーム21に取り付けられているとする。
【0036】
(使用方法1)
動力ユニット30Bは、組み立てられた状態の建設機械1の動力源として使用される(言わば本来の用途に使用される)。この場合、動力ユニット30Bは、旋回フレーム21に取り付けられた状態で、建設機械1の動作用の油圧アクチュエータ(図示なし)を動作させる。建設機械1の動作用の油圧アクチュエータは、例えば、クローラ13を駆動するモータ、上部旋回体20を下部本体10に対して旋回させるモータ、ブーム又はアーム(図示なし)を起伏させるシリンダ又はウインチ、または、建設機械1がクレーンの場合に吊荷を巻き上げるウインチなどである。例えば、動力ユニット30A及び動力ユニット30Bが、1つの油圧アクチュエータを動作させる。また例えば、動力ユニット30Aが一の油圧アクチュエータを動作させるとともに、動力ユニット30Bが他の油圧アクチュエータを動作させる。
【0037】
(使用方法2)
図3に示すように、動力ユニット30Bは、建設機械1の組立や分解を補助するための(組立補助用の)油圧アクチュエータ(図示なし)の動力源、すなわち組立補助用の油圧ユニットとして使用できる。この場合、油圧ポンプ36Bから油圧ホースHを介して組立補助用の油圧アクチュエータ(図示なし)へ作動油が供給される。この作業を行うときには、作業足場60B(
図2参照)を動力ユニット30Bに対して取り外し又は収納しておく。なお、
図3では組立や分解の途中の建設機械1として下部本体10のみ図示している。
【0038】
建設機械1の組立補助用の油圧アクチュエータ(図示なし)は、例えば次の(ア)(イ)などである。
(ア)建設機械1の構成要素同士を結合する結合ピンの着脱用のシリンダ。具体的には例えば、動力ユニット着脱装置40A及び40B(
図1参照)に取り付けられる結合ピン(図示なし)の着脱用のシリンダ。また例えば、ブーム又はアーム(図示なし)と旋回フレーム21(
図1参照)とを連結する結合ピンの着脱用のシリンダなど。なお、大型の建設機械1では結合ピンも大型なので、結合ピンを人力で抜き差しするのは困難または不可能である。
(イ)
図3に示すカーボディ11に対してクローラ13を着脱するときに、カーボディ11をジャッキアップするためのシリンダなど。
【0039】
(使用方法3)
図4に示すように、動力ユニット30Bは、例えば建設機械1とは異なる現場の、建設機械1とは別の建設機械401の組立補助用の油圧ユニットとして使用できる。これと同時に、動力ユニット30Aを、建設機械1(の動力ユニット30Bを除く部分)の動力源とすることができる。なお、この場合は、
図2に示すように動力ユニット30A及び30Bを建設機械1の動力源とする場合(上記「使用方法1」)に比べ、建設機械1の動力は例えば半分などに減る。また、
図4では、組立や分解の途中の建設機械401として下部本体410のみ図示している。また、動力ユニット30Bを建設機械401の組立補助用の油圧ユニットとして使用するときに、動力ユニット30Aを待機保管させてもよい。
【0040】
(効果1)
次に、
図2に示す建設機械1の上部旋回体20による効果を説明する。上部旋回体20は、旋回フレーム21と、旋回フレーム21に取り付けられる動力ユニット30Aと、動力ユニット30Aとは別体であるとともに旋回フレーム21に対して着脱自在に構成された動力ユニット30Bと、を備える。
【0041】
図1に示すように、動力ユニット30Aは、エンジン33Aと、エンジン33Aを制御する制御装置34Aと、エンジン33Aに駆動される油圧ポンプ36Aと、エンジン33Aに接続された燃料タンク37Aと、油圧ポンプ36Aに接続された作動油タンク38Aと、を備える。動力ユニット30Bは、エンジン33Bと、エンジン33Bを制御する制御装置34Bと、エンジン33Bに駆動される油圧ポンプ36Bと、エンジン33Bに接続された燃料タンク37Bと、油圧ポンプ36Bに接続された作動油タンク38Bと、を備える。
この構成では、動力ユニット30A及び動力ユニット30Bそれぞれは、独立して稼働するのに必要な機器を備える。よって、次の(a)及び(b)の効果を奏する。
(a)動力ユニット30Bは、独立して稼働可能であるとともに、旋回フレーム21に対して着脱自在に構成される。よって、旋回フレーム21から動力ユニット30Bを取り外せば、組み立てられた状態の建設機械1の動作とは別の用途(以下、「別の用途」)に動力ユニット30Bを転用できる。
(b)動力ユニット30Aは独立して稼働可能なので、旋回フレーム21から動力ユニット30Bを取り外した状態でも、動力ユニット30Aのみで建設機械1(動力ユニット30Bを除く部分)を動作させることができる。
上記(a)及び(b)のように動力ユニット30A及び30Bを使用できるので、上部旋回体20の構成要素の運用の自由度が高い。例えば、動力ユニット30Aと動力ユニット30Bとを異なる現場で同時に使用することも可能である。
【0042】
また、動力ユニット30Bを「別の用途」に転用できる結果、次の(c)及び(d)の効果を奏する。
(c)上部旋回体20の保有者は、上部旋回体20とは別に「別の用途」のための油圧ユニットを購入および保管する必要がない。この効果は、特に、結合ピンの着脱用の油圧シリンダが建設機械1に備え付けられた場合により有効である。より有効である理由は次の通りである。建設機械1が組み立てられた状態のときには、結合ピンの着脱用の油圧シリンダのロッドは、通常、伸長状態(いわば飛び出した状態)に維持される。ロッドが伸長状態のときは、縮小状態のときに比べ、作動油タンク(38B)から作動油が減る。この減少分を見越して、作動油タンク(38B)の容量を大きくする必要があるので、「別の用途」のための油圧ユニットが大きくなる。その結果、この油圧ユニットの保有者にかかる金銭的負担がより大きくなる。一方、上部旋回体20の保有者は、上部旋回体20とは別に「別の用途」のための油圧ユニットを購入および保管する必要がないので、この油圧ユニットによる金銭的負担を負う必要がない。
(d)動力ユニット30Bは「別の用途」に転用できるので、動力ユニット30A及び30Bを備えた建設機械1としての仕事がなくても、動力ユニット30Bを活用できる。よって、上部旋回体20の保有者の保有機械の活用機会(稼働率)を増やせる。
【0043】
動力ユニット30Bは、動力ユニット30Aとは別体である。
動力ユニット30Aと動力ユニット30Bとが一体の場合(例えば、分割不能な一つのフレーム上に動力ユニット30A及び30Bの構成要素が搭載された場合)に比べ、動力ユニット30Bをコンパクトにできる。その結果、動力ユニット30Bの輸送寸法および輸送質量を低減できる。また、「別の用途」に転用しているときの動力ユニット30Bの占有スペースを小さくできる。
【0044】
(効果3)
上部旋回体20は、旋回フレーム21または動力ユニット30Aに取り付けられた運転室50を備える。
この構成では、動力ユニット30Bには運転室50を取り付ける必要がない。よって、運転室50を取り付けた状態で動力ユニット30Bを「別の用途」に転用する必要がある場合に比べ、「別の用途」に転用しているときの動力ユニット30Bの占有スペースを小さくできる(特に、狭い現場で有利である)。また、動力ユニット30Bを「別の用途」に転用する前に動力ユニット30Bから運転室50を取り外し、「別の用途」に転用した後に動力ユニット30Bに運転室50を取り付ける、という作業が不要である。
【0045】
(効果6)
図2に示すように、上部旋回体20は、動力ユニット30Bの周囲に取り付けられる作業足場60Bを備える。作業足場60Bは、動力ユニット30Bに対して着脱自在または収納可能に構成される。
動力ユニット30Bから作業足場60Bを取り外した状態、または、動力ユニット30Bに作業足場60Bを収納した状態では、「別の用途」に使用している動力ユニット30Bの占有スペースを小さくできる。またこれらの状態では、動力ユニット30Bに油圧ホースH(
図3参照)等の油圧配管を接続しやすい。
【0046】
(変形例1)
図5に、変形例1の建設機械101の上部旋回体120を示す。
図2に示す上部旋回体20では、動力ユニット30Aは、旋回フレーム21の横に着脱可能に取り付けられた。一方、
図5に示す上部旋回体120では、動力ユニット130A(第1動力ユニット)は、旋回フレーム21内に配置される。動力ユニット130Aと動力ユニット30A(
図2参照)との相違点は次の通りである。
【0047】
動力ユニット130A(第1動力ユニット)は、サイドフレーム31A(
図1参照)に代えて、サブフレーム131Aを備える。サブフレーム131Aは、旋回フレーム21に対して、例えば着脱可能に取り付けられ、また例えば固定される。なお、動力ユニット130Aの各構成要素32A〜37A(
図1参照)は、旋回フレーム21に直接固定されてもよい(動力ユニット130Aは、サブフレーム131Aを備えなくてもよい)。
【0048】
なお、変形例1の上部旋回体120では、運転室50は、旋回フレーム21に取り付けられる。また、旋回フレーム21には、作業足場60が取り付けられる。
【0049】
(変形例2)
図6に、変形例2の建設機械201の上部旋回体220を示す。
図2に示す上部旋回体20では、動力ユニット30Bは、旋回フレーム21の横に着脱可能に取り付けられた。一方、
図6に示す上部旋回体220では、動力ユニット230B(第2動力ユニット)は、旋回フレーム21上に搭載される(配置される、取り付けられる)。動力ユニット230Bと動力ユニット30B(
図2参照)との相違点は次の通りである。
【0050】
動力ユニット230B(第2動力ユニット)は、サイドフレーム31B(
図1参照)に代えて、サブフレーム231Bを備える。サブフレーム231Bは、旋回フレーム21に着脱可能に取り付けられる。サブフレーム231Bと旋回フレーム21とは、例えば結合ピンを用いて連結される。
【0051】
(第2実施形態)
図7〜
図9を参照して、第2実施形態の上部旋回体320について、第1実施形態の上部旋回体20(
図1参照)との相違点を説明する。
図7に示す上部旋回体320は、
図1に示す上部旋回体20に対し、動力ユニット30A及び30Bの稼働時間を計測する構成および稼働時間情報を表示する構成を付加したものである。
【0052】
上部旋回体320は、
図8に示すように、動力ユニット30A(
図7参照)にそれぞれ取り付けられた稼働時間計測手段371Aおよび通信装置373Aと、例えば運転室50(
図7参照)に設けられた記憶装置375Aおよび稼働時間表示手段377Aと、を備える。上部旋回体320は、動力ユニット30B(
図7参照)にそれぞれ取り付けられた、稼働時間計測手段371Bと、記憶装置375Bと、稼働時間表示手段377B(第1稼働時間表示手段)と、通信装置379Bと、を備える。上部旋回体320は、例えば運転室50(
図7参照)に設けられた通信装置381と、運転室50内に設けられた稼働時間表示手段383(第2稼働時間表示手段)と、接続検出手段385と、を備える。以下、
図8を参照して説明する(但し、動力ユニット30A、動力ユニット30B、及び運転室50については
図7を参照)。
【0053】
稼働時間計測手段371Aは、動力ユニット30Aの稼働時間を計測する。稼働時間計測手段371Aは、動力ユニット30Aに取り付けられ、動力ユニット30A内(動力ユニット30A上)に配置される装置である。稼働時間計測手段371Aによる稼働時間の計測方法は、例えば、後述する稼働時間計測手段371Bと同様である。稼働時間計測手段371Aは、計測した稼働時間を稼働時間情報として出力する。稼働時間計測手段371Aは、通信装置373A及び通信装置381を介して、稼働時間情報を記憶装置375Aに出力する。
【0054】
通信装置373Aは、稼働時間情報を転送可能な装置である。通信装置373Aは、動力ユニット30Aに取り付けられる。「動力ユニット30Aに取り付けられる」には、動力ユニット30A内に配置される場合と、動力ユニット30Aの表面に取り付けられる場合とを含む(以下同様。動力ユニット30Bについても同様)。通信装置373Aは、運転室50に設けられた通信装置381に稼働時間情報を転送する。通信装置381は、稼働時間情報を記憶装置375Aに転送(出力)する。
【0055】
記憶装置375Aは、動力ユニット30Aの稼働時間情報を記憶する。記憶装置375Aは、例えば運転室50に設けられる。記憶装置375Aは、動力ユニット30Aに取り付けられてもよい。記憶装置375Aは、動力ユニット30Aの稼働時間情報を稼働時間表示手段377Aに出力する。
【0056】
稼働時間表示手段377Aは、動力ユニット30Aの稼働時間情報を表示する。稼働時間表示手段377Aは、運転室50内に配置される。稼働時間表示手段377Bは、稼働時間を表す数字を表示する装置(アワーメータ)である。稼働時間表示手段377Bは、稼働時間に応じた図形や記号などを表示してもよい(稼働時間表示手段377B及び稼働時間表示手段383も同様)。
【0057】
稼働時間計測手段371Bは、動力ユニット30Bの稼働時間を計測する。稼働時間計測手段371Bは、動力ユニット30Bに取り付けられ、動力ユニット30B内に配置される装置である。稼働時間計測手段371Bは、動力ユニット30A用の稼働時間計測手段371Aとは別の装置、すなわち動力ユニット30B専用の装置である。稼働時間計測手段371Bは、動力ユニット30Bを構成する装置や部品の動作(機械的動作、電気的動作、又は作動油の動作など)の有無を検出する。具体的には例えば、
図7に示す稼働時間計測手段371Bは、エンジン33B、パワーデバイダ35B、又は油圧ポンプ36Bの可動部(回転軸など)の動作の有無を検出する。また例えば、稼働時間計測手段371Bは、エンジン33Bの制御装置34Bの動作を検出する。また例えば、稼働時間計測手段371Bは、油圧ポンプ36Bに対して吸引または吐出される作動油の流れの有無を検出する。
図8に示す稼働時間計測手段371Bは、計測した稼働時間を稼働時間情報として記憶装置375Bに出力する。
【0058】
記憶装置375Bは、動力ユニット30Bの稼働時間情報を記憶する。記憶装置375Bは、動力ユニット30Bに取り付けられる。記憶装置375Bは、稼働時間情報を稼働時間表示手段377Bに出力する。記憶装置375Bは、通信装置379B及び通信装置381を介して稼働時間情報を稼働時間表示手段383に出力する。
【0059】
稼働時間表示手段377B(第1稼働時間表示手段)は、稼働時間計測手段371Bにより計測された稼働時間情報(具体的には稼働時間を表す数字等)を表示する。稼働時間表示手段377Bは、動力ユニット30Bに取り付けられる。
【0060】
通信装置379Bは、稼働時間情報の転送等が可能な装置である。通信装置379Bは、動力ユニット30Bに取り付けられる。通信装置379Bは、接続検出手段385が出力する接続検出情報(後述)を受信する。通信装置379Bは、記憶装置375Bから入力された稼働時間情報(稼働時間計測手段371Bにより計測された稼働時間情報)を、運転室50の通信装置381へ転送する。通信装置379Bと通信装置381との通信は、有線通信でも無線通信でもよい(通信装置381と通信装置373Aとの通信も同様)。
【0061】
稼働時間表示手段383(第2稼働時間表示手段)は、動力ユニット30Bの稼働時間情報を表示する。稼働時間表示手段383は、運転室50内に設けられる。稼働時間表示手段383は、稼働時間を表す数字等を表示する装置である。なお、動力ユニット30Bの稼働時間情報を表示する稼働時間表示手段383と、動力ユニット30Aの稼働時間情報を表示する稼働時間表示手段377Aとは別体でも一体でもよい。
【0062】
接続検出手段385は、
図7に示す旋回フレーム21と動力ユニット30Bとが接続されているか否かを検出する。接続検出手段385(
図8参照)は、例えば運転室50等に設けられる。接続検出手段385は、旋回フレーム21や動力ユニット30Bに取り付けられてもよい。
図8に示すように、接続検出手段385は、通信装置381を介して、通信装置379Bに接続検出情報(検出結果)を出力する。この接続検出情報は、例えば「接続」または「非接続」を内容とする情報である。接続検出手段385は、電気接続の有無、または、機械的な接続の有無などを検出する。接続検出手段385による上記検出は、例えば、
図7に示す動力ユニット30Bと運転室50(または旋回フレーム21)との電気接続の検出、例えば、エンジン33Bの制御装置34Bと運転室50等との電気接続の有無の検出により行われる。また例えば、上記検出は、動力ユニット着脱装置40Bでの連結の有無の検出、例えば結合ピンの有無の検出などにより行われる。
【0063】
(動作)
図9を参照して、
図7に示す旋回フレーム21と動力ユニット30Bとを接続した時の上部旋回体320の動作を説明する(以下、動力ユニット30A、動力ユニット30B、及び運転室50については
図7を参照)。
【0064】
(S1)
図8に示す通信装置379Bは、接続検出手段385から接続検出情報を受信する。
【0065】
(S2〜S3)
図7に示す旋回フレーム21と動力ユニット30Bとが接続されていることを
図8に示す接続検出手段385が検出した場合(
図9のステップS2でYESに進む場合)、
図8に示す通信装置379Bは、動力ユニット30Bの稼働時間情報を稼働時間表示手段383に自動的に転送する。この動作の詳細(具体例)は次の通りである。接続検出手段385は、通信装置381を介して通信装置379Bに接続検出情報を出力する。「接続」の接続検出情報を受信した通信装置379Bは、動力ユニット30Bの稼働時間情報を記憶装置375Bから読み込む。通信装置379Bは、通信装置381を介して運転室50内の稼働時間表示手段383へ、稼働時間情報を転送する。そして、稼働時間表示手段383に動力ユニット30Bの稼働時間情報が表示される。
【0066】
なお、
図7に示す旋回フレーム21と動力ユニット30Bとが接続されていない場合(
図9のステップS2でNOの場合)は、
図8に示す通信装置379Bは待機状態を維持する(フローはスタートへ戻る)。
【0067】
(効果2)
次に、
図7に示す上部旋回体320による効果を説明する。
上部旋回体320は、動力ユニット30Bに取り付けられるとともに動力ユニット30Bの稼働時間を計測する稼働時間計測手段371Bと、動力ユニット30Bに取り付けられるとともに稼働時間計測手段371Bにより計測された稼働時間情報を表示する稼働時間表示手段377Bと、を備える。
【0068】
上部旋回体320は、稼働時間計測手段371Bにより計測された稼働時間情報を表示する稼働時間表示手段377Bを備える。
よって、動力ユニット30Bの使用者は、稼働時間表示手段377Bに表示された稼働時間情報に応じて、動力ユニット30Bの定期点検や消耗部品交換を適切なタイミングでできる。その結果、動力ユニット30Bの故障を抑制できる。
【0069】
稼働時間表示手段377Bは、動力ユニット30Bに取り付けられる。
よって、動力ユニット30Bが旋回フレーム21から取り外されているときでも、動力ユニット30Bの使用者は動力ユニット30Bの稼働時間情報を確認できる。
【0070】
これらの効果の詳細は次の通りである。従来より、建設機械は、運転室50内にアワーメータ(稼働時間表示手段383に対応)を備える。このアワーメータは、エンジン(エンジン33Aに対応)等の稼働時間情報を表示するものである。建設機械の使用者(又は保有者)は、アワーメータに表示される稼働時間情報に基づいて、エンジン等の定期点検や消耗部品交換を行う。しかし、
図7に示す上部旋回体320では、動力ユニット30A及び30Bはそれぞれ独立して稼働可能である。そのため、従来のアワーメータでは、動力ユニット30A及び30Bの稼働時間情報を表示できない場合がある。具体的には例えば、アワーメータが動力ユニット30Aの稼働時間情報のみを表示するものであり、かつ、動力ユニット30Aを稼働させずに動力ユニット30Bを「別の用途」に転用したとする。すると、アワーメータに表示された稼働時間情報よりも、動力ユニット30Bの実際の稼働時間が長くなる。そのため、建設機械の使用者がアワーメータの情報に従っていたのでは、動力ユニット30Bの点検や部品交換が遅れる。この遅れが動力ユニット30Bの故障の原因になるおそれがある。一方、本実施形態の上部旋回体320では、動力ユニット30Bの使用者は動力ユニット30Bの稼働時間情報を確認できるので、動力ユニット30Bの故障を抑制できる。
【0071】
(効果4)
上部旋回体320は、動力ユニット30Bに取り付けられるとともに動力ユニット30Bの稼働時間を計測する稼働時間計測手段371Bと、稼働時間計測手段371Bにより計測された稼働時間情報を転送可能な通信装置379B(
図8参照)と、運転室50内に設けられるとともに通信装置379B(
図8参照)から転送された稼働時間情報を表示する稼働時間表示手段383と、を備える。
この構成では、運転室50内の稼働時間表示手段383に、動力ユニット30Bの稼働時間情報が表示される。よって、運転室50内の使用者は、運転室50から動力ユニット30Bまで行かなくても、動力ユニット30Bの稼働時間情報を容易に確認できる。よって、上部旋回体320は使用者にとって利便性が高い。
【0072】
(効果5)
上部旋回体320は、旋回フレーム21と動力ユニット30Bとが接続されているか否かを検出する接続検出手段385(
図8参照)を備える。旋回フレーム21と動力ユニット30Bとが接続されていることを
図8に示す接続検出手段385が検出した場合、通信装置379Bは、
図7に示す動力ユニット30Bの稼働時間情報を稼働時間表示手段383に自動的に転送する。
この構成では、上部旋回体320の使用者の特別な操作を要することなく、動力ユニット30Bの稼働時間情報が稼働時間表示手段383に転送される。よって、上部旋回体320は使用者にとって利便性がさらに高い。
【0073】
(変形例)
なお、旋回フレーム21と動力ユニット30Bとが接続されたときに、上部旋回体320の使用者が所定の操作をすることで、動力ユニット30Bの稼働時間情報が稼働時間表示手段383に転送されるようにしてもよい。上記所定の操作とは、例えば、運転室50に設けられた稼働時間情報転送スイッチ(図示なし)の操作などである。