特許第5672297号(P5672297)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5672297イオンビーム照射装置およびイオンビーム照射装置の運転方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5672297
(24)【登録日】2015年1月9日
(45)【発行日】2015年2月18日
(54)【発明の名称】イオンビーム照射装置およびイオンビーム照射装置の運転方法
(51)【国際特許分類】
   H01J 37/317 20060101AFI20150129BHJP
   H01L 21/265 20060101ALI20150129BHJP
【FI】
   H01J37/317 Z
   H01J37/317 C
   H01L21/265 T
【請求項の数】6
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2012-267674(P2012-267674)
(22)【出願日】2012年12月6日
(65)【公開番号】特開2014-26955(P2014-26955A)
(43)【公開日】2014年2月6日
【審査請求日】2013年11月28日
(31)【優先権主張番号】特願2012-140475(P2012-140475)
(32)【優先日】2012年6月22日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】302054866
【氏名又は名称】日新イオン機器株式会社
(72)【発明者】
【氏名】松本 武
【審査官】 佐藤 仁美
(56)【参考文献】
【文献】 特開平02−033846(JP,A)
【文献】 特開平11−186185(JP,A)
【文献】 特開平02−155147(JP,A)
【文献】 特開平11−317174(JP,A)
【文献】 特開平08−007822(JP,A)
【文献】 特開平03−205740(JP,A)
【文献】 特開平03−067451(JP,A)
【文献】 特開2000−340165(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01J 27/00−27/26、37/04、37/06−37/08、
37/248、37/30−37/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数枚の基板が収納されるカセットと、
前記基板へのイオンビーム照射処理がなされる処理室と、
前記カセットと前記処理室との間で、前記カセットに収納された未処理基板と前記処理室内でイオンビーム照射処理された処理済基板との基板交換を前記カセットに収納された全ての未処理基板に対してイオンビーム照射処理が実施されるまでに複数回行う基板搬送部と、
イオンビームを発生させ、前記処理室内に当該イオンビームを供給するイオンビーム供給部と、を備えたイオンビーム照射装置であって、
前記基板搬送部によって複数回行われる基板交換作業のうち、少なくとも1回の基板交換作業と並行して、前記イオンビーム供給部の運転パラメータを設定変更して、前記イオンビーム供給部内のクリーニングを行うことを特徴とするイオンビーム照射装置。
【請求項2】
前記イオンビーム照射装置は前記イオンビーム供給部内のクリーニングを行う為のクリーニング用の運転パラメータが格納された記憶装置を有しており、
前記イオンビーム供給部内のクリーニング時には、前記記憶装置から前記クリーニング用の運転パラメータの読み出しが行われることを特徴とする請求項1記載のイオンビーム照射装置。
【請求項3】
前記記憶装置には前記クリーニング用のクリーニング効果が異なる運転パラメータが複数格納されていて、
前記記憶装置からの前記運転パラメータの読み出しは、前記イオンビーム照射装置の運転時間、イオンビーム照射条件、あるいは、前記イオンビーム供給部で発生した放電回数のいずれかに基づいて行われることを特徴とする請求項2記載のイオンビーム照射装置。
【請求項4】
前記イオンビーム照射装置は、前記処理室内に設けられ、前記イオンビームの電流を計測するイオンビーム電流計測器を備えていて、
前記イオンビーム供給部内のクリーニングが終了してから所定時間経過後に、前記イオンビーム電流計測器での計測を開始することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のイオンビーム照射装置。
【請求項5】
前記イオンビーム供給部は、
ドーパントガスが導入され、内部でプラズマが生成されるプラズマ生成容器と、
前記プラズマ生成容器内で生成されたプラズマからイオンビームを引出す為の複数枚の電極群から構成された引出電極系を備えていて、
前記イオンビーム供給部内のクリーニングが終了した後で、かつ、前記プラズマ生成容器内に導入される前記ドーパントガスの導入量が所定量に達した後に、前記引出電極系に所定電圧が印加されることで前記イオンビームの引出しが行われることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のイオンビーム照射装置。
【請求項6】
複数枚の基板が収納されたカセットと、
前記基板へのイオンビーム照射処理がなされる処理室と、
前記カセットと前記処理室との間で、前記カセットに収納された未処理基板と前記処理室内でイオンビーム照射処理された処理済基板との基板交換を前記カセットに収納された全ての未処理基板に対してイオンビーム照射処理が実施されるまでに複数回行う基板搬送部と、
イオンビームを発生させ、前記処理室内に当該イオンビームを供給するイオンビーム供給部と、を備えたイオンビーム照射装置であって、
前記基板搬送部によって複数回行われる基板交換作業のうち、少なくとも1回の基板交換作業と並行して、前記イオンビーム供給部内のクリーニングを行うことを特徴とするイオンビーム照射装置の運転方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シリコンウェーハやガラス基板へイオンビームの照射を行って、当該基板へのイオンビーム照射処理を実施するイオンビーム照射装置のクリーニングに関連する。
【背景技術】
【0002】
イオン注入装置やイオンドーピング装置、イオンビーム配向装置といったイオンビーム照射装置では、イオン源からイオンビームを引出す運転を長時間続けると、イオン源の引出電極系を構成する電極に堆積物が付着する。これを放置しておくと、電極間に異常放電を引き起こしてしまう。
【0003】
この異常放電の発生回数が多くなると、装置の正常運転を維持することができなくなる。その為、定期的に装置の運転を停止させて、異常放電の原因となる堆積物を除去することが行われていた。
【0004】
電極に付着した堆積物を除去する例としては、電極間にクリーニング用のガスを導入して、当該電極間でグロー放電を発生させる手法(特許文献1)が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2012−38668号公報(図1図2、段落0029、0040)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の手法では、堆積物の除去は期待できるもののイオン源の保守点検作業時に使用されるバルブを閉めて電極のクリーニングが行われている。通常、イオン源の保守点検作業は、装置の運転を停止させて行われている。その為、クリーニング効果は期待出来るものの、装置の通常運転を一旦停止させて、クリーニングを行う為に特別な時間を設ける必要がある。
【0007】
クリーニングを全く行わずに装置を連続運転する場合に比べると、特許文献1に記載の手法を用いた場合、電極をクリーニングすることによって装置の運転状態を安定させることができるので、長期的には装置の稼働率を向上させることができる。ただし、装置の運転を停止している時間が存在している為に装置の稼働率を向上させるには限界がある。
【0008】
そこで、本発明では、従来の手法に比べてイオンビーム照射装置の稼働率を格段に向上させることのできる新しいイオンビーム照射装置およびイオンビーム照射装置の運転方法を提供することを主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のイオンビーム照射装置は、複数枚の基板が収納されるカセットと、前記基板へのイオンビーム照射処理がなされる処理室と、前記カセットと前記処理室との間で、前記カセットに収納された未処理基板と前記処理室内でイオンビーム照射処理された処理済基板との基板交換を前記カセットに収納された全ての未処理基板に対してイオンビーム照射処理が実施されるまでに複数回行う基板搬送部と、イオンビームを発生させ、前記処理室内に当該イオンビームを供給するイオンビーム供給部と、を備えたイオンビーム照射装置であって、前記基板搬送部によって複数回行われる基板交換作業のうち、少なくとも1回の基板交換作業と並行して、前記イオンビーム供給部の運転パラメータを設定変更して、前記イオンビーム供給部内のクリーニングを行う。
【0010】
このような装置であれば、基板搬送部での基板交換作業と並行して装置の稼働率を低下させる原因の除去を行うので、従来の手法に比べて、格段に装置の稼働率を向上させることができる。
【0011】
また、前記イオンビーム照射装置は前記イオンビーム供給部内のクリーニングを行う為のクリーニング用の運転パラメータが格納された記憶装置を有しており、前記イオンビーム供給部内のクリーニング時には、前記記憶装置から前記クリーニング用の運転パラメータの読み出しが行われるように構成しておくことが望ましい。
【0012】
このような構成であれば、イオンビーム供給部をクリーニングする際に、クリーニング用の運転パラメータを一から調整する必要がない。これにより、クリーングにかける時間を十分に確保することができるので、十分なクリーニング効果を得ることができる。その結果、より安定した状態でイオンビーム照射装置の運転を継続させることができる。
【0013】
さらに、前記記憶装置には前記クリーニング用のクリーニング効果が異なる運転パラメータが複数格納されていて、前記記憶装置からの前記運転パラメータの読み出しは、前記イオンビーム照射装置の運転時間、イオンビーム照射条件、あるいは、前記イオンビーム供給部で発生した放電回数のいずれかに基づいて行われるように構成しておくことが望ましい。
【0014】
このような構成を用いると、装置の運転状態に応じて、効率良くイオンビーム供給部のクリーニングを行うことができる。
【0015】
イオンビーム供給部内のクリーニング後に、イオンビームの再立上げが正常に行われたどうかの確認にあたっては、次のようにして行われることが望ましい。前記イオンビーム照射装置は、前記処理室内に設けられ、前記イオンビームの電流を計測するイオンビーム電流計測器を備えていて、前記イオンビーム供給部内のクリーニングが終了してから所定時間経過後に、前記イオンビーム電流計測器での計測を開始する。
【0016】
このような構成を用いることにより、正確にイオンビーム電流を計測することができる。ひいては、イオンビームの再立ち上げに要する時間を短縮することやその後に行われる基板へのイオンビーム照射処理を正常に実施することができる。
【0017】
また、イオンビーム供給部内のクリーニング後にイオンビームの再立上げをスムーズに行って、放電の原因となる堆積物の付着を防止する為には、前記イオンビーム供給部は、ドーパントガスが導入され、内部でプラズマが生成されるプラズマ生成容器と、前記プラズマ生成容器内で生成されたプラズマからイオンビームを引出す為の複数枚の電極群から構成された引出電極系を備えていて、前記イオンビーム供給部内のクリーニングが終了した後で、かつ、前記プラズマ生成容器内に導入される前記ドーパントガスの導入量が所定量に達した後に、前記引出電極系に所定電圧が印加されることで前記イオンビームの引出しが行われるように構成しておくことが望ましい。
【0018】
さらに、イオンビーム照射装置の運転方法としては、複数枚の基板が収納されたカセットと、前記基板へのイオンビーム照射処理がなされる処理室と、前記カセットと前記処理室との間で、前記カセットに収納された未処理基板と前記処理室内でイオンビーム照射処理された処理済基板との基板交換を前記カセットに収納された全ての未処理基板に対してイオンビーム照射処理が実施されるまでに複数回行う基板搬送部と、イオンビームを発生させ、前記処理室内に当該イオンビームを供給するイオンビーム供給部と、を備えたイオンビーム照射装置であって、前記基板搬送部によって複数回行われる基板交換作業のうち、少なくとも1回の基板交換作業と並行して、前記イオンビーム供給部内のクリーニングを行うものであればよい。
【発明の効果】
【0019】
基板搬送部での基板交換作業と並行して装置の稼働率を低下させる原因の除去を行うので、格段に装置の稼働率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明で用いられるイオンビーム照射装置の一例である。
図2】本発明のイオンビーム照射装置で通常運転時に行われる一連の処理を表すフローチャートである。
図3】本発明のイオンビーム照射装置で行われる基板搬送の一例である。
図4】本発明のイオンビーム照射装置で行われる基板搬送の別の例である。
図5】本発明のイオンビーム照射装置における基板搬送の他の例である。
図6】本発明のイオンビーム照射装置における基板搬送のさらに異なる例である。
図7】本発明で用いられるイオンビーム照射装置の別の例である。
図8図7のイオンビーム照射装置を90度異なる方向から見たときの様子を表す。
図9】本発明で用いられるイオンビーム照射装置を一般化して描いた模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明に係るイオンビーム照射装置の運転方法に関し、図面を参照して説明する。
【0022】
イオンビーム照射装置の例として、図1にはイオン注入装置IM1が描かれている。簡単にこのイオンビーム照射装置IM1について説明する。このイオンビーム照射装置IM1は、プラズマ生成容器1にイオンビーム3の発生源となるドーパントガス9(例えば、三フッ化ホウ素やホスフィン等)を導入して、図示されない陰極から放出された熱電子によりこのガスを電離させ、プラズマ生成容器1に隣接配置された引出電極系2(加速電極2a、引出電極2b、抑制電極2c、接地電極2d)を通してイオンビーム3を引出す構成の装置で、従来からバケット型イオン源の一種として知られている。
【0023】
イオン源を構成するプラズマ生成容器1と引出電極系2を通して引出されたイオンビーム3は、処理室5内に配置された基板4(例えば、シリコンウェーハやガラス基板等)に照射される。ここでは、基板4は紙面奥手前方向にも長さを有しており、その長さは基板4に照射されるイオンビーム3の同方向における長さに比べて長い。この場合、基板4は紙面奥手前方向に向けて図示されない駆動手段により基板4の全面にイオンビーム3が照射されるように移動される。
【0024】
処理室5の外側に配置されたカセット7には複数枚の基板4が収納されている。このカセット7から搬送ロボット8で基板4を取り出して、真空予備室6内に搬入する。次に、真空予備室6内を真空雰囲気にした後、処理室5内へ基板4の搬入が行われる。基板4にイオンビーム照射処理が施された後、処理済の基板4は処理室5から搬出されて、再び真空予備室6内に搬入される。その後、真空予備室6内の雰囲気を大気圧にして、真空予備室6から搬送ロボット8で処理済の基板4を取り出して、カセット7に収納する。
【0025】
真空予備室6と処理室5との間、真空予備室6の大気側の面(図示される処理室5と反対側の面)には、2つの空間を仕切る図示されないバルブが設けられていて、真空予備室6内の雰囲気に基づいて開け閉めがなされるように構成されている。また、真空予備室6には室内の真空度を調整する機構として図示されない真空ポンプ等が取り付けられている。さらに、真空予備室6と処理室5との間には基板4を搬送する為の真空ロボット等の搬送手段が、真空予備室6と処理室5のいずれか一方に設けられている。
【0026】
通常、カセット7内に収納された基板4に対しては、同一条件でイオンビーム3が照射されるので、上述した基板4の搬送と基板4へのイオンビーム3の照射はカセット7に収納された全ての基板4に対するイオンビーム3の照射が終了するまで繰り返して行われる。この一連の処理に係るフローチャートが図2に描かれている。なお、ここで言う同一条件とは、基板4に照射されるイオンビーム3のイオン種、エネルギー、照射量といった条件が同じであることを意味している。
【0027】
図2を参照して、上述の処理を説明する。まず、処理S1にて同一条件でイオンビーム照射処理される基板4の枚数を設定する。次に、処理S2で、所定枚数の基板4を処理室5内に搬入する。ここで所定枚数とは、処理室5内に搬入されて、一度に又は連続してイオンビーム照射処理がなされる基板4の枚数である。この枚数は1枚以上の枚数であって、処理室5、真空予備室6、搬送ロボット8等の構成に応じて、イオンビーム照射処理装置ごとに決められている。
【0028】
処理S3で処理室5内に搬入された基板4へのイオンビーム3の照射が開始される。その後、処理S4で基板4へのイオンビーム3の照射が終了する。イオンビーム照射処理が終わると、処理S5で処理対象とする全ての基板に対するイオンビーム3の照射が完了したかどうかの確認がなされる。
【0029】
処理S5で、処理対象にした全ての基板4へのイオンビーム3の照射が終了していれば、一連の処理は終了する。一方で、処理S5で未処理の基板4が他にあると判断されると、処理S6で処理済基板と未処理基板との基板交換がなされる。この基板交換は、処理済の基板4を処理室5から搬出してカセット8に収納し、未処理の基板4をカセット7から取り出して処理室5に搬入する一連の基板交換作業である。処理S6の基板交換により未処理の基板4が処理室5に搬入されて、再び処理S3、処理S4、処理S5が順に行われる。
【0030】
本発明では、上述した処理S6に係る基板交換作業の間にクリーニング等の処理を行っている。基板交換作業の間、イオンビーム照射装置は運転状態にあるが、この時、処理室5内にはイオンビーム3が供給されている必要はない。つまり、処理室5内でのイオンビーム照射処理が終了してから、次に照射対象となる基板4へのイオンビーム照射処理が開始されるまでの間、イオンビーム3は発生させていてもいいし、発生させていなくてもいい。本発明ではこの隙間の時間を有効に活用して装置内部のクリーニング等を行っている。
【0031】
クリーニングの手法については、様々な手法が考えられるが、もっとも簡単で効果的な手法としては、次に述べる手法が挙げられる。
【0032】
イオンビーム照射処理用のイオンビーム3を生成するドーパントガス9とは別に、図1に描かれているようなクリーニング用のガス10(例えば、水素ガスやアルゴンガス等)を封入したガス源を設けておく。このような構成のもと、基板4へのイオンビーム照射処理の終了後、即座にイオンビーム3の発生を停止させる。イオンビーム3の発生を停止させるには、例えば、ドーパントガス9の供給を停止させ、引出電極系2に接続されている図示されない電源の出力を停止し、図示されない陰極に接続されている電源の出力を停止するといったことを行えばいい。その後、イオンビーム照射装置の運転パラメータをクリーニング用の運転パラメータに切り換える。つまり、通常の運転パラメータから、イオンビーム3の発生を停止させる運転パラメータへの切り換えを経て、クリーニング用の運転パラメータへの設定変更が行われる。この切り換えを行う為の指令信号は、例えば、図1に記載されているイオンビーム照射装置に備えられた制御装置20から発生させるようにしておけばいい。
【0033】
クリーニング用の運転パラメータに切り換わると、クリーニング用のガス10がプラズマ生成容器1内に供給される。そして、プラズマ生成容器1内の図示されない陰極から放出された熱電子によってクリーニング用のガス10がプラズマ生成容器1内で電離されてプラズマ状態になる。このプラズマによって、プラズマ生成容器1の内部や引出電極系2を構成する加速電極2aや引出し電極2b等の表面に付着した堆積物の引き剥しが行われる。このようなクリーニング方法はプラズマクリーニングと呼ばれており、従来からよく用いられている。
【0034】
クリーニングの開始から所定時間経過後、新たな基板4へのイオンビーム照射処理を行う為に、一旦、クリーニングを停止させる運転パラメータに設定変更された後、通常運転時の運転パラメータに設定変更される。このようにして、基板4の搬送状態に応じて通常運転時の運転パラメータとクリーニング時の運転パラメータを切り換えてやることで、隙間の時間を利用して、装置内部のクリーニングを実現することができる。
【0035】
一方、クリーニングの手法としては、特許文献1で述べられているグロー放電を用いたクリーニング方法やフッ素系の反応性ガスをプラズマ生成容器1や引出電極系2等に導入するクリーニング方法を用いても良い。いずれの手法を用いるのかは、クリーニングに用いることのできる時間や堆積物が付着している度合いとの兼ね合いによる。
【0036】
図3図6にはイオンビーム照射装置における基板の搬送例が描かれている。図3には、1つの搬送ロボットと1つの真空予備室を備えたイオンビーム照射装置で、基板4を1枚ずつ搬送する例が描かれている。基板1、基板2に対して図示されている矢印は時間軸であり、矢印の方向は時間の経過を表している。
【0037】
時間軸上に記載されたA〜Fの各点はある時間での基板の位置を表している。まず、基板1がA点でカセットから取り出される。その後、搬送ロボットによって搬送された基板はB点で真空予備室内に搬入され、C点で真空予備室から取り出されて、処理室内に搬入される。処理室内に搬入された基板にはイオンビーム照射処理が施され、IBF点に基板が到達したときに基板へのイオンビーム照射処理が完了する。処理済基板はD点で処理室から真空予備室内に搬送され、E点で真空予備室から搬出される。そして、F点でカセット内に収納される。
【0038】
一方、基板2は基板1がカセットに収納された後に、A点で搬送ロボットによってカセットより取り出されて、B点で真空予備室に搬入される。その後の各点での処理は、基板1について述べた処理と同様である。なお、基板2の時間軸上にあるIBS点に基板2が到達した時に基板2へのイオンビーム照射処理が開始される。
【0039】
この例において、クリーニングは図示されている基板1の時間軸上にあるIBF点から基板2の時間軸上にあるIBS点の間の期間である期間T中に行われる。
【0040】
その他、図4図6に描かれている搬送例にも本発明を適用することができる。各図に描かれているA点〜F点、IBF点ならびにIBS点の意味については、図3で説明したものと同じである為、各図の説明において重複する説明は省略する。
【0041】
図4の搬送例では、2つの搬送ロボットと1つの真空予備室を備えたイオンビーム照射装置で、カセットと真空予備室との間に2つの搬送ロボットを設けておき、各搬送ロボットによる基板の搬送経路は上下で干渉しないように構成されている。これにより、カセットと真空予備室との間で2枚の基板を各搬送ロボットによって同時に搬送することができる。このような搬送例であっても、図示されるように期間Tが存在しているので、この時間を利用して装置のクリーニングを行うことができる。
【0042】
図5の搬送例では、2つの搬送ロボットに加えて、それぞれの搬送ロボットに対応する2つの真空予備室を備えている。この例において、処理室への基板の搬入と搬出はそれぞれ個別の真空予備室を介して行われる。その為、基板1が処理室を出たときに、基板2を処理室に入れることができる。
【0043】
また、図6の搬送例では、図5の搬送例において、基板の枚数を増やした場合を想定している。この例では、基板は2枚ずつ同時に、あるいは、連続して搬送される。また、処理室内では各基板に対して同時に、あるいは、順番にイオンビームが照射される。基板へのイオンビームの照射方法によって、図6の搬送例におけるIBF点、IBS点の意味が若干異なるので、この点について説明しておく。
【0044】
複数枚の基板に同時にイオンビーム照射処理がなされる場合、これまでと同様に基板に対するイオンビームの照射処理が終了した時点がIBF点となる。また、基板に対するイオンビームの照射処理が開始された時点がIBS点となる。
【0045】
一方、複数枚の基板に対して順番にイオンビーム照射処理がなされる場合、IBF点は最後(図6の場合、2番目)に処理される基板に対するイオンビーム照射処理が終了した時点を意味している。そして、IBS点は最初に処理される基板に対するイオンビーム照射処理が開始された時点を意味している。
【0046】
図5図6に描かれているように、このような搬送例においても期間Tが存在している。その為、このような例でも、この期間Tを利用して装置内部のクリーニングを行うことができる。なお、処理室内に搬送される基板の枚数は3枚以上であってもいい。この場合、IBF点とIBS点についての考え方は、図6の例で説明した考え方が適用される。
【0047】
図1のイオンビーム照射装置IM1の構成では、基板4を移動させながら、その全面にイオンビーム3を照射する方式の装置であったが、複数枚の基板4に対して同時にイオンビーム照射処理をする場合、図1の構成に代えて、例えば、イオンビーム3が照射される基板4の全面よりも大きな面積のイオンビーム3を発生させるイオン源を備えたイオンビーム照射装置を用いることが考えられる。
【0048】
クリーニングの手法としては、これまでに述べたような種々の方法が考えられるが、イオンビーム照射装置の通常運転時の運転パラメータとは別に、最適なクリーニングができる装置の運転パラメータを前もって実験等で求めておき、これをイオンビーム照射装置に記憶させておいても良い。
【0049】
通常、イオンビーム照射装置には装置の運転を制御する制御装置(例えば、図1に記載の制御装置20)が設けられているので、この制御装置内の一部に記憶装置としての機能を設けるようにしておくか、制御装置とは別に記憶装置を設けておくことが考えられる。このような記憶装置にクリーニング用の運転パラメータを格納しておき、期間Tの間に制御装置によって記憶装置内に格納されたクリーニング用の運転パラメータを読み出して、イオンビーム照射装置のクリーニングを行うように構成しておくことが考えられる。
【0050】
クリーニング用の運転パラメータとしては、使用するクリーニングの手法によって様々なパラメータが存在する。例えば、先述したプラズマクリーニングであれば、クリーニングガスの流量、陰極に流れる電流量やプラズマ生成容器に印加される電圧の値等がこれに相当する。
【0051】
このような手法であれば、装置のクリーニングの度に、クリーニング用の運転パラメータを一から調整する必要がない。これにより、クリーングにかける時間を十分に確保することができるので、十分なクリーニング効果を得ることができる。その結果、より安定した状態でイオンビーム照射装置の運転を継続させることができる。
【0052】
また、イオンビーム照射装置の運転時間、イオンビーム照射条件、あるいは、イオンビーム照射装置で発生した放電回数等によってクリーニングにかける時間を長くしたり、クリーニング時に発生させるプラズマ密度を濃くしたりすることが考えられる。この為、クリーニング用の運転パラメータを複数設けておき、これを装置の状態に応じて使い分けるようにしておくことが考えられる。
【0053】
イオンビーム照射装置の運転時間については、運転時間が長くなればそれだけ堆積物の量も多くなることが考えられるので、例えば、トータルの運転時間が3時間経過するたびに、クリーニング用の運転パラメータを変更して、より密度の濃いプラズマを発生させるようにするか、クリーニング時間が長くなるようにすることが考えられる。また、条件に応じて、クリーニング用の運転パラメータが標準のものから別のクリーニング用の運転パラメータに変更された場合、保守点検の為に装置を停止させて行われる特別なクリーニングが実施された際に、標準として設けられたクリーニング用の運転パラメータに切り替えられるようにしておいてもいい。
【0054】
また、イオンビームの発生に用いられるドーパントガスの種類に応じて堆積物の種類が異なることが考えられるので、クリーニング用のガスを複数設けておき、例えば、ドーパントガスの種類に応じてクリーング用のガスの種類を切り換えるように構成してもいい。
【0055】
放電回数については、引出電極系を構成する電極に流れる電流量や電極に印加されている電圧値を常時モニターしておき、モニター値と予め設定された基準値との比較を行って、当該基準値を越える度に放電が発生したものとして、放電回数をカウントしておくことが考えられる。そして、この放電回数に応じて標準として設けられたクリーニング用の運転パラメータを、適宜、別のクリーニング用の運転パラメータに変更するようにしても良い。
【0056】
また、図3図6を用いて説明した期間Tを利用したクリーニングは、1回の基板交換時に出現する期間Tの度に行うのではなく、期間Tが所定回数(例えば、2回や3回)出現した後の期間Tを利用してクリーニングを行うようにしても良い。つまり、1つのカセットに収納されている複数枚の基板を処理している間、基板交換は複数回行われるので、そのうちの少なくとも1回の基板交換時に出現する期間Tを利用してクリーニングを行うようにしておいても良い。もちろん、毎回の基板交換時にクリーニングを行ってもいい。その方が装置内部に堆積した堆積物を除去する効果は高くなる。
【0057】
図7図8には、イオンビーム照射装置の別の例が描かれている。図7にはイオンビーム照射装置IM2を横から見たときの様子が描かれていて、図8にはイオンビーム照射装置IM2を上から見たときの様子が描かれている。これらの図において、図1に記載の部材と同一のものには同一の符号が付記されている。図7図8に例示されるイオンビーム照射装置IM2は質量分析電磁石11と分析スリット13を備えた質量分析型のイオンビーム照射装置である。このイオンビーム照射装置IM2は、さらにイオンビーム電流計測器14を備えている。このイオンビーム電流計測器14によって、イオンビーム3のイオンビーム電流の計測が行われ、この計測結果に応じて所望するイオンビーム電流量やイオンビーム電流密度分布が得られるようにイオンビーム照射装置IM2の運転パラメータの調整が行われる。
【0058】
質量分析電磁石11の内部には、電磁石内部を保護する為の分析管12が設けられている。基板4に照射されるべき所望のイオン以外の成分は、質量分析電磁石11を通過せず、分析管12の内壁に衝突して、分析管12の内壁に付着したり、分析管12の内壁をスパッタリングしたりして、分析管12内に不要な堆積物を発生させる原因となる。
【0059】
この衝突が何度も繰り返されるうちに、堆積物は大きな塊となり、ある時に不所望なイオンとの衝突によって処理室5側に飛散してしまう恐れがある。処理室5側に飛散した場合、基板4に照射されるイオンビーム3とは異なる成分のイオンが基板4に混入することになるので、基板4の製造不良を発生させてしまう。製造不良が発生した場合、イオンビーム照射装置を停止させて製造不良を引き起こす原因を取り除く作業が必要となる。このような作業によって、イオンビーム照射装置の稼働率が低下してしまうことが懸念される。
【0060】
このような製造不良によるイオンビーム照射装置の稼働率の低下を予防する為に、次のような手法を用いて、分析管12内の堆積物を除去することが考えられる。例えば、引出電極系2を構成する加速電極2aや引出電極2bに印加される電圧の値を調整して、引出されるイオンビーム3の寸法が通常よりも大きい寸法になるようにしておいて、このようなイオンビームをわざと分析管12の内壁に衝突させるようにしたり、質量分析電磁石11の図示されないコイルに流れる電流量を調整して、引出されたイオンビーム3の進行方向をわざと分析管12の内壁に衝突させる方向に向けたりする。
【0061】
このようにしてイオンビーム3を分析管12の内壁にわざと衝突させることで、分析管12内に堆積している堆積物を処理室5側に飛散させることができる。飛散した堆積物については、真空ポンプ15で吸い寄せて、イオンビーム3の通常の飛行経路から取り除いておく。
【0062】
分析管12内のクリーニングの場合、クリーニング用のガス10を用いてイオンビーム3を発生させるようにしてもいいし、通常のイオンビーム照射処理で用いられるドーパントガス9を用いてイオンビーム3を発生させるようにしておいてもいい。ドーパントガス9を用いる場合には、クリーニング用のガス10が不要となるので、クリーニング用のガス10を導入する機構や当該機構を配置する為のスペースを必要としないといったメリットがある。このような分析管12のクリーニングを図3図6の例で述べた期間T中に行うようにしてもよい。
【0063】
クリーニング用のガス10を用いてクリーニングを行う場合、基板4へのイオンビーム照射処理に用いられるイオンビーム3は発生していない。その為、クリーニング後に再びイオンビーム照射処理を行う為に、イオンビーム3を再立ち上げさせることが必要となる。このイオンビーム3の再立ち上げにあたっては、次のような工夫を行うことが考えられる。
【0064】
イオンビーム3の再立ち上げ時にはイオンビーム電流はしばらく不安定な状態となる。これはプラズマ生成容器1内に導入されるドーパントガス9の流量が十分に供給されていなかったり、ポンプによる排気は行ってはいるもののイオンビーム3の輸送経路にしばらくクリーニング用のガス10が残留していて、この残留ガスに再立ち上げされたイオンビーム3が衝突したりする等の理由による。
【0065】
イオンビーム電流計測器14で不安定なイオンビーム電流を計測した場合、基板4に照射されるべき電流量のイオンビーム3が発生していないと誤認識してしまい、イオンビーム照射装置がエラー信号を発生して、装置の運転が停止されてしまう恐れがある。また、基板4へのイオンビーム照射処理の実施前に装置運転に関わる各種パラメータの調整を行ってイオンビーム電流量やイオンビーム電流密度分布の調整を行う機能を備えたイオンビーム照射装置の場合、不安定なイオンビーム電流の計測によって制御がスムーズに収束しない恐れがある。
【0066】
上述した問題を解決する為に、本発明ではクリーニングが終了してから所定時間経過した後にイオンビーム電流を計測するようにしている。ここで言う所定時間とは、予め実験等で求められた時間でイオンビーム電流が実質的に安定状態になるまでの時間のことを意味している。このような構成を採用することにより、クリーニングの終了後に続くイオンビームの再立ち上げ処理と再立上げされたイオンビームによるイオンビーム照射処理を支障なく実現することが可能となる。
【0067】
なお、所定時間経過前にイオンビーム電流計測器14にイオンビーム3は照射されている状態であっても良い。その場合には、イオンビーム電流の計測値として所定時間経過後のものを使用するようにしておく。また、図7図8の例では、イオンビーム電流計測器14は処理室5内の所定位置に固定されていたが、これに代えて、イオンビーム3が照射される経路に出入りする移動式のイオンビーム電流計測器を用いても良い。
【0068】
また、クリーニング後に行われるイオンビーム3の再立ち上げ時には、ドーパントガス9の流量が十分でない為、この状態でイオンビーム3の引出しを行うと、引出電極系2を構成する引出電極2bに引き出されるイオンビーム3の大半が衝突してしまう。このイオンビーム3の引出電極2bへの衝突が、引出電極2b上に堆積物を生成する原因となる。
【0069】
このような原因を取り除く為に、本発明ではクリーニング後で、かつ、ドーパントガス9のプラズマ生成容器1内への導入量が安定した後に、イオンビームの引出しを行うようにしている。なお、ドーパントガス9のプラズマ生成容器1内への導入量が安定したかどうかは、予め実験をしてどれぐらいの時間で安定したイオンビームの引き出しを行うことができるのかを計測しておき、計測された時間をもとにイオンビーム3を引出すようにしておいても良い。
【0070】
<その他の変形例>
これまでに述べた本発明で用いられるイオンビーム照射装置の例としては、カセット7を大気側に配置しておくタイプのものであったが、カセット7を真空予備室6内に導入するタイプのイオンビーム照射装置にも適用できる。この場合、これらまでの例と同様に未処理基板と処理済基板との交換の際にクリーニングを行うようにしてもいいし、これとは別に、処理済基板が収納されたカセット7と未処理基板が収納されたカセット7との交換の間に、装置内部のクリーニングを行うようにしてもいい。
【0071】
また、同一条件でのイオンビーム照射処理は、1つのカセットだけでなく複数のカセットに収納された基板にまたがって行われる場合もある。本発明はこのような複数のカセットにまたがって行われるイオンビーム照射処理の際にも用いることができる。
【0072】
さらに、本発明が適用されるイオンビーム照射装置としては、様々な変形が考えられる。これを一般的なものとして描いた場合、図9に描かれている模式図のようになる。本発明が適用されるイオンビーム照射装置の例としては、複数枚の基板4が収納されたカセット7と、基板4へのイオンビーム照射処理がなされる処理室5と、カセット7と処理室5との間で、カセット7に収納された未処理基板と処理室5内でイオンビーム照射処理された処理済基板との基板交換を複数回行う基板搬送部102(搬送ロボット8、真空予備室6、図示されない真空ロボット等から構成される部位に相当する。)と、イオンビーム3を発生させ、処理室5内にイオンビーム3を供給するイオンビーム供給部101(プラズマ生成容器1、引出電極系2、分析電磁石11等から構成される部位に相当する。)を備えたイオンビーム照射装置である。
【0073】
このようなイオンビーム照射装置において、基板搬送部102によって複数回行われる基板交換作業のうち、少なくとも1回の基板交換作業と並行して、イオンビーム供給部101内のクリーニングを行うように構成されたイオンビーム照射装置であるため、装置の稼働率を格段に向上させることができる。
【0074】
なお、本発明では基板交換作業と並行してイオンビーム供給部101内のクリーニングが行われるが、ここで述べた並行とは、基板交換作業の間、常にクリーニング等が行われているという意味で用いられているものではない。基板交換作業が行われている途中で、クリーニングの処理を終えてもいい。また、図3図6の例で述べたように、本発明では基板交換作業が行われていない間に、クリーニングがなされていてもいい。基板へのイオンビーム照射処理が終了した直後や次の基板にイオンビーム照射処理がなされる直前のタイミングでは、厳密には基板交換作業は行われていない。この場合、基板交換作業が開始されようとしているか、基板交換作業が完了した状態にある。このようなタイミングと重複するような時間帯でクリーニング等を実施するようにしておいてもいい。つまり、本発明で行われるクリーニングは基板交換作業が行われている時間と少なくとも部分的に並行して行われていればいい。
【0075】
また、上述した実施形態では、プラズマ生成容器1の内部でプラズマを生成する手法として電子衝撃型の構成を例に挙げて説明したが、このような手法に代えて、高周波型のものであってもいい。高周波型のものを用いる場合、イオンビームの発生を停止される際、陰極に接続された電源の出力を停止させる代わりに、アンテナに接続された高周波電源の出力を停止させるようにすればいい。
【0076】
前述した以外に、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良および変更を行っても良いのはもちろんである。
【符号の説明】
【0077】
1・・・プラズマ生成容器
2・・・引出電極系
3・・・イオンビーム
4・・・基板
5・・・処理室
6・・・真空予備室
7・・・カセット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9