特許第5672452号(P5672452)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5672452携帯電話端末の識別用情報の管理システム、管理用装置および管理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5672452
(24)【登録日】2015年1月9日
(45)【発行日】2015年2月18日
(54)【発明の名称】携帯電話端末の識別用情報の管理システム、管理用装置および管理方法
(51)【国際特許分類】
   H04M 3/42 20060101AFI20150129BHJP
   H04M 1/00 20060101ALI20150129BHJP
【FI】
   H04M3/42 D
   H04M1/00 R
【請求項の数】5
【全頁数】36
(21)【出願番号】特願2011-78347(P2011-78347)
(22)【出願日】2011年3月31日
(65)【公開番号】特開2012-213095(P2012-213095A)
(43)【公開日】2012年11月1日
【審査請求日】2013年12月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】304020498
【氏名又は名称】サクサ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100091546
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 正美
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 孝
(72)【発明者】
【氏名】細谷 雅己
(72)【発明者】
【氏名】松平 浩一
(72)【発明者】
【氏名】田中 宏典
(72)【発明者】
【氏名】平岡 勇一
(72)【発明者】
【氏名】角谷 直純
【審査官】 永田 義仁
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−336366(JP,A)
【文献】 特開2005−318026(JP,A)
【文献】 特開2010−074397(JP,A)
【文献】 特開2010−177792(JP,A)
【文献】 特開2007−174483(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0261561(US,A1)
【文献】 特開2008−219258(JP,A)
【文献】 特開平08−195979(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24− 7/26
H04M 1/00
H04M 1/24− 3/00
H04M 3/16− 3/20
H04M 3/38− 3/58
H04M 7/00− 7/16
H04M 11/00−11/10
H04M 99/00
H04Q 3/58− 3/62
H04W 4/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
管理用装置と、複数個の携帯電話端末とを有するシステムであって、
前記管理用装置は、
携帯電話端末を電話端末として使用するために必要な情報であって携帯電話端末毎に異なり、当該情報を読み込んで電話通信に使用することで携帯電話通信を可能にする識別用情報の複数個を、提供可能に具備する手段と、
携帯電話端末の端末情報と、当該端末情報で識別される携帯電話端末が使用可能である前記識別用情報との対応関係を記憶する記憶手段と、
前記携帯電話端末との接続を検知する検知手段と、
前記検知手段により接続中と検知された前記携帯電話端末からの前記端末情報を受信する受信手段と、
前記受信手段で受信した前記携帯電話端末の端末情報により前記記憶手段を参照して、前記端末情報で識別される携帯電話端末が使用可能である前記識別用情報を判別して、前記携帯電話端末に通知する通知手段と、
前記具備している前記複数個の識別用情報のそれぞれが使用中であるか、未使用であるかの使用状況を管理する管理手段と、
前記検知手段により接続中と検知されている前記携帯電話端末からの前記識別用情報の取得要求に応じて、前記管理手段において前記未使用とされている前記識別用情報のうちの一つの前記識別用情報を前記取得要求の対象である前記携帯電話端末に供与する供与手段と、
を備え、
前記管理手段は、前記供与手段により供与した前記識別用情報の使用状況を未使用から使用中に更新し、
前記携帯電話端末のそれぞれは、
前記管理用装置に接続されているときに、自端末の前記端末情報を前記管理用装置に送信する手段と、
前記管理用装置から通知された前記使用可能である前記識別用情報を、使用者に報知するための表示手段と
前記識別用情報を記憶保持するための記憶保持部と、
前記管理用装置に接続されているときに、使用者の操作に応じて前記識別用情報の取得要求を送る手段と、
前記識別用情報の取得要求に応じて前記管理用装置の供与手段から供与された前記識別用情報を受信して前記記憶保持部に記憶保持する手段と、
前記記憶保持部に記憶保持されている前記識別用情報を読み込んで携帯電話通信を可能に制御する手段であって、使用者による発信のための操作入力および着信の応答のための操作入力に応じて、前記識別用情報を用いた携帯電話通信の発信及び受信をするように制御する制御手段と
を備え
前記携帯電話端末は、前記管理用装置に接続されているときに、使用者の所定の操作入力に基づいて、自端末の前記端末情報を含む識別用情報の推薦要求を、前記管理用装置に送信し、
前記管理用装置は、前記推薦要求に応じて、前記通知手段により、前記使用可能である識別用情報の通知をする
ことを特徴とする携帯電話端末の識別用情報の管理システム。
【請求項2】
前記携帯電話端末のそれぞれの制御手段は、前記管理用装置に対して接続されたときに、それまで使用していた前記識別用情報を前記管理用装置に返却して前記記憶保持部に記憶保持していた前記識別用情報の使用を不可とするように制御し、
前記管理用装置前記検知手段で接続が検知された前記携帯電話端末から送られてくる当該携帯電話端末でそれまで使用されていた前記識別用情報の返却を受け付け、当該返却を受け付けた前記識別用情報の使用状況を使用中から未使用に更新する
ことを特徴とする請求項に記載の携帯電話端末の識別用情報の管理システム。
【請求項3】
前記管理用装置は、管理用サーバと、前記管理用サーバに接続され、前記複数個の携帯電話端末のそれぞれの充電を行うための1以上の充電台とからなり、
前記携帯電話端末の前記管理用装置に対する接続は、前記充電台に対する前記携帯電話端末の接続である
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の携帯電話端末の識別用情報の管理システム。
【請求項4】
携帯電話端末を電話端末として使用するために必要な情報であって携帯電話端末毎に異なり、当該情報を読み込んで電話通信に使用することで携帯電話通信を可能にする識別用情報の複数個を、提供可能に具備する手段と、
携帯電話端末の端末情報と、当該端末情報で識別される携帯電話端末が使用可能である前記識別用情報との対応関係を記憶する記憶手段と、
前記携帯電話端末との接続を検知する検知手段と、
前記検知手段により接続中と検知された前記携帯電話端末からの前記端末情報を受信する受信手段と、
前記受信手段で受信した前記携帯電話端末の端末情報により前記記憶手段を参照して、前記端末情報で識別される携帯電話端末が使用可能である前記識別用情報を判別して、前記携帯電話端末に通知する通知手段と、
前記具備している前記複数個の識別用情報のそれぞれが使用中であるか、未使用であるかの使用状況を管理する管理手段と、
前記検知手段により接続中と検知されている前記携帯電話端末からの前記識別用情報の取得要求に応じて、前記管理手段において前記未使用とされている前記識別用情報のうちの一つの前記識別用情報を前記取得要求の対象である前記携帯電話端末に供与する供与手段と、
を備え、
前記管理手段は、前記供与手段により供与した前記識別用情報の使用状況を未使用から使用中に更新し、
前記携帯電話端末が接続されているときに、使用者の所定の操作入力に基づいて送信される、自端末の前記端末情報を含む識別用情報の推薦要求に応じて、前記通知手段により、前記使用可能である識別用情報の通知をする
ことを特徴とする携帯電話端末の識別用情報の管理用装置。
【請求項5】
携帯電話端末を電話端末として使用するために必要な情報であって携帯電話端末毎に異なり、当該情報を読み込んで電話通信に使用することで携帯電話通信を可能にする識別用情報を、複数個、具備する管理用装置と、前記識別用情報を記憶保持するための記憶保持部を備える1以上の携帯電話端末とを有するシステムにおける携帯電話端末の識別用情報の管理方法であって、
前記管理用装置は、
前記識別用情報の複数個を、提供可能に具備すると共に、携帯電話端末の端末情報と、当該端末情報で識別される携帯電話端末が使用可能である前記識別用情報との対応関係を記憶する記憶部を備えていると共に、
前記携帯電話端末との接続を検知する検知工程と、
前記検知工程により接続中と検知された前記携帯電話端末からの前記端末情報を受信する受信工程と、
前記受信工程で受信した前記携帯電話端末の端末情報により前記記憶部を参照して、前記端末情報で識別される携帯電話端末が使用可能である前記識別用情報を判別して、前記携帯電話端末に通知する通知工程と、
前記具備している前記複数個の識別用情報のそれぞれが使用中であるか、未使用であるかの使用状況を管理する管理工程と、
前記検知工程で接続中と検知されている前記携帯電話端末からの前記識別用情報の取得要求に応じて、前記管理工程において前記未使用とされている前記識別用情報のうちの一つの前記識別用情報を前記取得要求の対象である前記携帯電話端末に供与する供与工程と、
を有し、
前記管理工程では、前記供与工程により供与した前記識別用情報の使用状況を未使用から使用中に更新し、
前記通知工程では、携帯電話端末が接続されているときに、使用者の所定の操作入力に基づいて送信される、自端末の前記端末情報を含む識別用情報の推薦要求に応じて、通知手段により、前記使用可能である識別用情報の通知をし、
前記携帯電話端末のそれぞれは、
前記管理用装置に接続されているときに、使用者の所定の操作入力に基づいて自端末の前記端末情報を含む前記識別用情報の推薦要求を前記管理用装置に送信する工程と、
前記管理用装置から通知された前記使用可能である前記識別用情報を、使用者に報知するための表示工程と、
前記管理用装置に接続されているときに、使用者の操作に応じて前記識別用情報の取得要求を送る工程と、
前記識別用情報の取得要求に応じて前記管理用装置の供与工程から供与された前記識別用情報を受信して前記記憶保持部に記憶保持する工程と、
前記記憶保持部に記憶保持されている前記識別用情報を読み込んで携帯電話通信を可能に制御する工程であって、使用者による発信のための操作入力および着信の応答のための操作入力に応じて、前記識別用情報を用いた携帯電話通信の発信及び受信をするように制御する制御工程と
を有することを特徴とする携帯電話端末の識別用情報の管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えばSIM(Subscriber Identify Module)カード情報のような携帯電話端末の識別用情報の管理システムおよび管理用装置並びに管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
SIMカードと呼ばれるICカードを装着することにより、携帯電話通信を行うことができる携帯電話端末が知られている。SIMカードには、携帯電話端末を電話端末として使用するために必要な情報であって電話端末毎に異なる識別用情報、例えば加入者電話番号(加入者ID)や携帯電話事業者情報が記憶されており、携帯電話端末は、このSIMカードに記憶されている情報を読み込んで電話通信に使用することで、発信や発呼のための操作入力や着信や着呼の応答のための操作入力に基づく携帯電話通信が可能となる。
【0003】
したがって、このSIMカードを用いれば、一つのSIMカードを、複数個の携帯電話端末で差し換えて使用することが可能であり、当該複数個の携帯電話端末を同じ識別用情報の加入者(契約者)として扱って、携帯電話通信を行うことが可能となる。また、SIMカードを複数個所持していれば、一つの携帯電話端末で、その複数個のSIMカードのうちの一つを用いて、携帯電話通信が可能となる。
【0004】
特許文献1(特開2010−213049号公報)には、上述した複数個のうちの一つのSIMカードを用いて携帯電話通信が可能であることを利用する電話装置が提案されている。すなわち、この特許文献1の電話装置においては、構内電話交換装置に複数の携帯電話事業者のSIMカードを装着しておき、任意の内線電話機から携帯電話端末に対して発信する場合に、発信先の携帯電話番号により発信先の携帯電話事業者を特定し、その特定された携帯電話事業者の認証情報と同一のSIMカードの記憶情報を使用して発信するようにすることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−213049号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の電話装置においては、構内電話交換装置に装着した複数のSIMカードの中から、発信先の携帯電話番号により特定される携帯電話事業者に応じたSIMカードの記憶情報を自動的に選択して利用することができる。
【0007】
しかしながら、この特許文献1の電話装置の発明は、複数のSIMカードの記憶情報を使用できるのは、構内電話交換装置に接続されている内線電話機に限られているため、携帯電話端末の使用者が、自分の携帯電話端末に、当該携帯電話端末で使用可能な任意のSIMカードやSIMカードの記憶情報を保持して使用するという用途に適用することはできない。
【0008】
また、特許文献1の発明では、使用できるSIMカードの記憶情報は、発信先の携帯電話番号により特定される携帯電話事業者の認証情報と同一のSIMカード情報に自動的に特定されてしまう。このため、特許文献1の発明では、携帯電話端末で使用可能な任意のSIMカードのうちの使用者側の要求に合致したSIMカードの記憶情報を選択して使用する、などという態様は不可能である。
【0009】
以上のことにかんがみ、この発明は、SIMカードの記憶情報などの識別用情報を複数個備える場合に、その複数個の識別用情報を、当該識別用情報を用いることで電話通信が可能となる携帯電話端末に対して、使用者が任意に選択したSIMカードを交換可能に適切に利用することができるようにする管理システムおよび管理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するために、請求項1の発明は、
管理用装置と、複数個の携帯電話端末とを有するシステムであって、
前記管理用装置は、
携帯電話端末を電話端末として使用するために必要な情報であって携帯電話端末毎に異なり、当該情報を読み込んで電話通信に使用することで携帯電話通信を可能にする識別用情報の複数個を、提供可能に具備する手段と、
携帯電話端末の端末情報と、当該端末情報で識別される携帯電話端末が使用可能である前記識別用情報との対応関係を記憶する記憶手段と、
前記携帯電話端末との接続を検知する検知手段と、
前記検知手段により接続中と検知された前記携帯電話端末からの前記端末情報を受信する受信手段と、
前記受信手段で受信した前記携帯電話端末の端末情報により前記記憶手段を参照して、前記端末情報で識別される携帯電話端末が使用可能である前記識別用情報を判別して、前記携帯電話端末に通知する通知手段と、
前記具備している前記複数個の識別用情報のそれぞれが使用中であるか、未使用であるかの使用状況を管理する管理手段と、
前記検知手段により接続中と検知されている前記携帯電話端末からの前記識別用情報の取得要求に応じて、前記管理手段において前記未使用とされている前記識別用情報のうちの一つの前記識別用情報を前記取得要求の対象である前記携帯電話端末に供与する供与手段と、
を備え、
前記管理手段は、前記供与手段により供与した前記識別用情報の使用状況を未使用から使用中に更新し、
前記携帯電話端末のそれぞれは、
前記管理用装置に接続されているときに、自端末の前記端末情報を前記管理用装置に送信する手段と、
前記管理用装置から通知された前記使用可能である前記識別用情報を、使用者に報知するための表示手段と
前記識別用情報を記憶保持するための記憶保持部と、
前記管理用装置に接続されているときに、使用者の操作に応じて前記識別用情報の取得要求を送る手段と、
前記識別用情報の取得要求に応じて前記管理用装置の供与手段から供与された前記識別用情報を受信して前記記憶保持部に記憶保持する手段と、
前記記憶保持部に記憶保持されている前記識別用情報を読み込んで携帯電話通信を可能に制御する手段であって、使用者による発信のための操作入力および着信の応答のための操作入力に応じて、前記識別用情報を用いた携帯電話通信の発信及び受信をするように制御する制御手段と
を備え
前記携帯電話端末は、前記管理用装置に接続されているときに、使用者の所定の操作入力に基づいて、自端末の前記端末情報を含む識別用情報の推薦要求を、前記管理用装置に送信し、
前記管理用装置は、前記推薦要求に応じて、前記通知手段により、前記使用可能である識別用情報の通知をする
ことを特徴とする携帯電話端末の識別用情報の管理システムを提供する。
【0011】
上述の構成の請求項1の発明においては、携帯電話端末は、管理用装置に接続されているときに、自端末の端末情報を管理用装置に送信する。管理用装置は、携帯電話端末の端末情報を受信すると、記憶手段を参照して、その端末情報で識別される携帯電話端末が使用可能である識別用情報を判別して、携帯電話端末に通知する。
【0012】
携帯電話端末は、管理用装置からの自端末が使用可能である識別用情報を表示手段により表示して、使用者に報知する。
【0013】
したがって、使用者は、表示手段に表示されて報知された使用可能な識別用情報の中から、任意の一つを選択するだけで、容易に、自携帯電話端末で利用しようとする識別用情報を選択することができる。
【0015】
そして、上述の構成の請求項の発明においては、携帯電話端末の使用者は、管理用装置との接続中に、識別用情報の取得要求を管理用装置に送る所定の操作をする。すると、管理用装置は、その取得要求に応じて、管理手段において使用状況が未使用とされている識別用情報のうちの一つの識別用情報を、取得要求の対象である携帯電話端末に供与する。そして、管理用装置は、供与した識別用情報の使用状況は未使用から使用に変更する。
【0016】
携帯電話端末は、管理用装置から供与された識別用情報を受けて保持し、当該保持した識別用情報を使用した電話端末として動作可能となる。
【0017】
つまり、携帯電話端末を管理用装置に接続すると、表示手段により使用可能な識別用情報が報知されるので、使用者は、その報知された識別用情報の中から、自分が希望する一つの識別用情報を選択して取得要求をするだけで、当該携帯電話端末を、当該選択した識別用情報を使用する携帯電話通信が可能の状態にすることができる。
【0018】
また、請求項の発明は、請求項に記載の携帯電話端末の識別用情報の管理システムにおいて、
前記携帯電話端末のそれぞれの制御手段は、前記管理用装置に対して接続されたときに、それまで使用していた前記識別用情報を前記管理用装置に返却して前記記憶保持部に記憶保持していた前記識別用情報の使用を不可とするように制御し、
前記管理用装置前記検知手段で接続が検知された前記携帯電話端末から送られてくる当該携帯電話端末でそれまで使用されていた前記識別用情報の返却を受け付け、当該返却を受け付けた前記識別用情報の使用状況を使用中から未使用に更新する
ことを特徴とする。
【0019】
この請求項の発明においては、使用者が携帯電話端末を管理用装置に接続させた状態にすると、自動的に、当該携帯電話端末が使用していた識別用情報は管理用装置に返却される。したがって、管理用装置は、その返却された識別用情報を他の携帯電話端末に供与することができるようになる。
【発明の効果】
【0020】
この発明によれば、複数個の識別用情報のうち、それぞれの携帯電話端末が使用可能な識別用情報を、携帯電話端末の使用者に報知することができるので、携帯電話端末の使用者は、当該報知された使用可能な識別用情報から一つの識別用情報を容易に選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】この発明による携帯電話端末の識別用情報の管理システムの第1の実施形態の全体構成を示すシステム図である。
図2】第1の実施形態の管理システムを構成する管理サーバのハードウエア構成例を示すブロック図である。
図3図2のハードウエア構成例の一部を説明するために用いる図である。
図4図2のハードウエア構成例の一部を説明するために用いる図である。
図5】推薦カード報知画面の第1の例を説明するための図である。
図6】推薦カード報知画面の第2の例を説明するための図である。
図7】第1の実施形態の管理システムを構成する携帯電話端末のハードウエア構成例を示すブロック図である。
図8】第1の実施形態の管理システムを構成する充電台のハードウエア構成例を示すブロック図である。
図9】第1の実施形態の管理システムにおける処理シーケンス例を説明するためのシーケンス図である。
図10】第1の実施形態の管理システムを構成する管理サーバの処理動作を説明するためのフローチャートの一部を示す図である。
図11】第1の実施形態の管理システムを構成する管理サーバの処理動作を説明するためのフローチャートの一部を示す図である。
図12】第1の実施形態の管理システムを構成する携帯電話端末の処理動作を説明するためのフローチャートの一部を示す図である。
図13】第1の実施形態の管理システムを構成する携帯電話端末の処理動作を説明するためのフローチャートの一部を示す図である。
図14】第1の実施形態の管理システムを構成する携帯電話端末の処理動作を説明するためのフローチャートの一部を示す図である。
図15】第1の実施形態の管理システムを構成する充電台の処理動作を説明するためのフローチャートの一部を示す図である。
図16】第1の実施形態の管理システムを構成する充電台の処理動作を説明するためのフローチャートの一部を示す図である。
図17】第1の実施形態の管理システムを構成する充電台の処理動作を説明するためのフローチャートの一部を示す図である。
図18】この発明による携帯電話端末の識別用情報の管理システムの第2の実施形態の全体構成を示すシステム図である。
図19】第2の実施形態の管理システムを説明するために用いる図である。
図20】第2の実施形態の管理システムにおける処理シーケンス例を説明するためのシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、この発明による携帯電話端末の識別用情報の管理システムの一実施形態を、図を参照しながら説明する。以下の実施形態の説明では、識別用情報がSIMカードの記憶情報である場合として説明する。この例の場合、SIMカードには、少なくとも、加入者電話番号と、契約関係にある携帯電話事業者情報とが記憶されている。
【0023】
この実施形態は、例えば、或る会社が複数台の携帯電話端末を所有すると共に、複数個のSIMカードを所有しており、社員が、前記複数台の携帯電話端末の中から任意の携帯電話端末を選択すると共に、前記複数個のSIMカードの記憶情報の中から希望するSIMカードの記憶情報を選択して使用する場合を想定している。
【0024】
[第1の実施形態]
図1は、この発明の管理システムの第1の実施形態のシステム構成例を示す図である。この実施形態の管理システムは、管理サーバ1と、n個(nは1以上の整数)の携帯電話端末2〜2と、各携帯電話端末2〜2用の充電台3〜3と、LAN(Local Area Network)スイッチ4と、m個(mは2以上の整数)のSIMカード5〜5からなる。
【0025】
この実施形態で用いられる携帯電話端末2〜2は、SIMカードを装填していなくても、SIMカードの記憶情報を記憶保持することで携帯電話通信が可能になる構成を有するものである。また、この実施形態の携帯電話端末2〜2は、比較的画面サイズの大きいディスプレイを備える、いわゆるスマートフォンと呼ばれるタイプのもので構成されている。
【0026】
管理サーバ1は、m個のSIMカード装填部6〜6を備える。m個のSIMカード5〜5のそれぞれは、m個のSIMカード装填部6〜6のいずれかに装填可能である。管理サーバ1は、後述するように、SIMカード装填部6〜6に装填されたSIMカード5〜5の記憶情報の、携帯電話端末2〜2に対する供与、また、携帯電話端末2〜2からSIMカード情報の返却、を管理して、m個のSIMカード5〜5のSIMカード情報の使用状況を管理する。
【0027】
この実施形態の場合、m個のSIMカード5〜5は、契約関係にある携帯電話事業者が共通の1事業者のものに限られる必要はなく、複数の携帯電話事業者のものが混在していても良い。また、携帯電話端末2〜2も、共通の1社の携帯電話事業者用の端末に限られる必要はなく、SIMカード装填部6〜6に装填されるSIMカード5〜5の種別に応じた複数の携帯電話事業者用の携帯電話端末とすることができる。また、携帯電話端末2〜2は、その製造会社にも制限はないことは言うまでもない。
【0028】
充電台3〜3は、LANスイッチ4を通じて、LAN7により管理サーバ1に接続されている。この実施形態では、管理サーバ1と、当該管理サーバ1にLAN7により接続された充電台3〜3とにより、管理用装置が構成されている。したがって、充電台3〜3は、管理用装置の携帯電話端末2〜2との接続手段の役割も備えている。なお、この例では、管理サーバ1と充電台3〜3との間の接続は、LANスイッチ4を通じた有線LANの構成としたが、無線LANの構成とすることもできる。
【0029】
そして、この実施形態では、携帯電話端末2〜2および充電台3〜3は、USBコネクタ(端子)を有し、USBケーブル8により互いに接続される。この実施形態では、充電電力もUSBコネクタを通じて充電台3〜3のそれぞれから携帯電話端末2〜2のそれぞれに伝送するようにしている。
【0030】
そして、この実施形態では、管理サーバ1と、携帯電話端末2〜2のそれぞれとの通信は、充電台3〜3のそれぞれを通じて行うように構成されている。
【0031】
管理サーバ1は、m個のSIMカード5〜5のそれぞれの識別用情報である電話番号、キャリア情報(携帯電話事業者情報)などの他、SIMカードの情報の使用状況を管理するために、カード管理テーブルを備える。カード管理テーブルの使用状況の情報としては、SIMカード装填部6〜6に装填されているSIMカード5〜5の記憶情報である識別用情報(以下、SIMカード情報という)のそれぞれが携帯電話端末によって「使用中」であるか、あるいは「未使用」であるかが記録される。カード管理テーブルには、SIMカード情報を使用中の携帯電話端末の識別情報も記録される。
【0032】
また、この実施形態の管理サーバ1は、当該管理サーバ1が管理すべき携帯電話端末のMACアドレスや製造番号、機種情報などを端末管理テーブルとして記憶して備える。端末管理テーブルに記憶して管理する携帯電話端末に関する情報、特に、機種情報は、予め、使用者が管理サーバ1に入力して登録するようにしても良いが、この実施形態では、後述するように、充電台に接続された携帯電話端末の全てを管理すべき携帯電話端末であるとして、自動的に登録して管理するようにする。
【0033】
なお、この実施形態では、管理サーバ1は、後述するように、携帯電話端末2〜2から取得する端末情報に基づき、携帯電話端末2〜2のそれぞれの機種を検索したり、使用可能なSIMカードに関する情報を検索したりするために、インターネットを含む通信ネットワーク9に接続されている。使用可能なSIMカードに関する情報としては、この実施形態では、SIMカード番号やカードIDが用いられる。
【0034】
なお、以下の説明において、n個の携帯電話端末2〜2およびn個の充電台3〜3のいずれであるかを区別する必要がないときには、携帯電話端末2および充電台3と称する。同様に、SIMカードおよびSIMカード装填部の説明において、m個のSIMカード5〜5およびSIMカード装填部6〜6のいずれであるかを区別する必要のないときには、SIMカード5およびSIMカード装填部6と称する。
【0035】
次に、この実施形態の管理システムを構成する管理サーバ1、携帯電話端末2および充電台3のそれぞれのハードウエア構成例について説明する。
【0036】
[管理サーバ1のハードウエア構成例]
図2は、この実施形態の管理サーバ1のハードウエア構成例を示す図である。この例の管理サーバ1は、マイクロコンピュータを搭載して構成されており、システムバス100に対して、CPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103、外部通信用インターフェース104、LAN用インターフェース105、外部通信用送受信部106、LAN用送受信部107、カードインターフェース108〜108、カード管理テーブルメモリ109、端末管理テーブルメモリ110、推薦カード情報生成部111、のそれぞれが接続されている。
【0037】
CPU101は、ROM102に記憶されているプログラムに従って、RAM103をワークエリアとして用いることにより、以下に説明するような管理サーバ1が実行する種々の処理を、ソフトウエア処理として実行する。
【0038】
外部通信用インターフェース104は、インターネットを含む通信ネットワーク9に接続されている。LAN用インターフェース105は、LANケーブルを通じてLANスイッチ4に接続されている。
【0039】
外部通信用送受信部106は、CPU101の制御の下、外部通信用インターフェース104を通じて受信したデータをデコードおよび解析して、システムバス100に送出すると共に、通信ネットワーク9に送出すべき送信データを生成し、外部通信用インターフェース104に渡すようにする。その送信データには、管理サーバの識別情報が含められる。
【0040】
LAN用送受信部107は、CPU101の制御の下、LAN用インターフェース105を通じて受信したデータをデコードおよび解析して、システムバス100に送出すると共に、LAN7に送出すべき送信データを生成し、LAN用インターフェース105に渡すようにする。その送信データには、管理サーバの識別情報が含められる。
【0041】
カードインターフェース108〜108のそれぞれは、SIMカード装填部6〜6内に設けられているカード用コネクタ112〜112に接続されている。SIMカード装填部6〜6にSIMカード5が装填されると、SIMカード5の接点端子とカード用コネクタ112〜112の接点端子とが電気的に接続され、カードインターフェース108〜108のそれぞれを通じて、SIMカード5からSIMカード情報を読み出すことができる。
【0042】
カード管理テーブルメモリ109には、管理サーバ1のSIMカード装填部6〜6に装填されているSIMカード5の全てについての管理情報が記録されているカード管理テーブルの情報が記憶されている。カード管理テーブルに記録される管理情報の例を図3に示す。
【0043】
すなわち、図3の例においては、カード管理テーブルには、SIMカードの識別情報(カードID)と、使用状況、使用端末、電話番号、キャリア(携帯電話事業者)、残額、のそれぞれが記録される。図3において、「SIM No.」は、SIMカード装填部6〜6に対応して付与されているSIMカード番号であり、カードIDは、SIMカード5〜5のそれぞれに記憶されている識別情報である。管理サーバ1は、SIMカード番号とカードIDとの対応関係を、図3のようにカード管理テーブルに登録して管理している。
【0044】
使用状況の情報としては、そのSIMカードのSIMカード情報が携帯電話端末2に渡されて「使用中」であるか、「未使用」であるか、あるいはSIMカード情報が携帯電話端末2に渡されてはいるが「使用待機」の状態であるか、のいずれかが記録される。
【0045】
使用端末の情報としては、そのSIMカードのSIMカード情報を使用中または使用待機の状態である携帯電話端末2の識別情報、この例では携帯電話端末のMAC(Media Access Control)アドレス(図3では、MAC−AやMAC−Bと記載)が記録される。携帯電話端末2の識別情報を、以下、端末IDと称することとする。
【0046】
電話番号、キャリア、残額の情報としては、SIMカード情報に含まれる加入者電話番号、携帯電話事業者、通信料金の決済に関する情報が記録される。残額が「card」と記録されているときには、通信料金の決済はクレジットカードによることを意味している。また、残額が「2300」のように数値で記録されているときには、通信料金の決済はプリペイドによるもので、残額としてその数値分(2300円)残っていることを意味している。
【0047】
端末管理テーブルメモリ110には、管理サーバ1に登録された携帯電話端末2の端末情報(MACアドレスや製造番号)やその他の携帯電話端末に関する情報からなる管理情報を記録した端末管理テーブルの情報が記憶されている。携帯電話端末2が充電台3とUSBケーブル8で接続(以下、USB接続という)されると、その携帯電話端末2から端末情報が管理サーバ1に送られ、未登録であれば、管理サーバ1に登録される。端末管理テーブルに記録される管理情報の例を図4に示す。
【0048】
すなわち、図4の例においては、端末管理テーブルには、携帯電話端末2のMACアドレス(端末ID)と、製造番号と、機種コードと、使用可能SIMカードに関する情報と、充電台3の識別情報(以下、充電台IDという)とが管理情報として記録される。
【0049】
機種コードおよび使用可能SIMカードに関する情報は、管理サーバ1が通信ネットワーク9を通じて、Webページから取得する。すなわち、この実施形態では、携帯電話端末の製造会社は、Webページに、自社が製造した携帯電話端末の製造番号やMACアドレスに対応して、その機種コードと、当該携帯電話端末が使用可能なSIMカードに関する情報とを掲載するものとする。さらに、そのWebページには、通信料金についての情報、各携帯電話端末の機種毎に備えるGPS機能やナビゲーション機能などの機能の情報や、携帯電話通信の可能エリアに関する情報などをも掲載するようにしても良い。管理サーバ1は、図示は省略するが、各製造会社の前記WebページのURL(Uniform Resource Locator)を記憶している。
【0050】
そして、管理サーバ1は、受信した携帯電話端末2のMACアドレスに含まれるカンパニーコードから当該携帯電話端末の製造会社を判別する。そして、管理サーバ1は、判別した製造会社のWebページのURLを読み出して、通信ネットワーク9を通じて当該Webページアクセスする。さらに、管理サーバ1は、当該Webページに携帯電話端末2のMACアドレスと製造番号とを検索子として送り、その検索結果として、当該Webページから、携帯電話端末の機種コードと使用可能なSIMカードに関する情報とを取得する。そして、取得した携帯電話端末2の機種コードと使用可能なSIMカードに関する情報とを、端末管理テーブルに登録する。なお、図4では、使用可能なSIMカードに関する情報としては、SIMカード番号を登録するようにしてあるが、カードIDであってもよい。
【0051】
また、充電台IDは、携帯電話端末2を充電台3にUSBケーブル8を通じて接続したときに、端末管理テーブルに記録される。そして、管理サーバ1は、携帯電話端末2と充電台3とのUSB接続が解除されたときには、その充電台IDの記録を消去する。
【0052】
推薦カード情報生成部111は、充電台3に接続されて管理用装置に接続された携帯電話端末2に対して、カード管理テーブルに登録されている複数個のSIMカード情報のうちの、当該接続された携帯電話端末2で使用可能なSIMカード情報を通知するための推薦カード情報を生成する。この実施形態では、後述するように、充電台3に携帯電話端末2が接続されると、携帯電話端末2は、充電台3を通じて管理サーバ1に端末情報等を送信する。
【0053】
推薦カード情報生成部111は、この携帯電話端末2から受信した端末情報により、端末管理テーブルメモリ110の端末管理テーブルを参照して、当該携帯電話端末2で使用可能となるSIMカード情報を判別し、その判別結果を反映した推薦カード情報を生成する。また、当該携帯電話端末2で使用可能であるSIMカード情報であっても、その使用状況(他の携帯電話端末2により使用されている等)によっては使用不可となるので、この実施形態では、推薦カード情報生成部111は、カード管理テーブルメモリ109のカード管理テーブルの使用状況を参照し、その使用状況の参照結果も、推薦カード情報に反映するようにしている。
【0054】
なお、推薦カード情報生成部111は、充電台3〜3のそれぞれ接続された携帯電話端末2〜2のそれぞれ毎に生成する必要があり、また、後述するように、SIMカード情報の使用状況の変化に応じて更新する必要がある。
【0055】
管理サーバ1のCPU101は、生成された推薦カード情報を、端末情報を送ってきた携帯電話端末2に送信するようにする。携帯電話端末2は、この推薦カード情報を受信すると、推薦カード情報に基づく推薦カード報知画面を生成して、その表示画面に表示するようにする。
【0056】
[推薦カード報知画面の例]
推薦カード情報に基づく推薦カード報知画面の幾つかの例を説明する。図5に推薦カード報知画面の第1の例を示す。この第1の例においては、カード管理テーブルメモリ109の各管理情報に、端末情報で識別される携帯電話端末2毎に異なる推薦度の情報が、推薦カード情報生成部111において生成され、各携帯電話端末2に送信される。すなわち、この例の推薦カード報知画面においては、その時点におけるカード管理テーブルの管理情報(全てのSIMカード情報の管理情報)が携帯電話端末2の使用者に報知されると共に、当該携帯電話端末2で使用可能となるSIMカード情報が推薦度として表示される。
【0057】
図5において、推薦度「×」は、使用不可であることを示し、また、推薦度「◎」および「○」は、使用可能であることを示しており、推薦度「◎」の方が、より推薦度が高いことを示している。ここで、推薦度「◎」にするか「○」にするかの条件は、この例では、管理サーバ1の推薦カード情報生成部111に予め設定されて条件としており、例えば、通信料金の安い順となっている。
【0058】
なお、図5の例では、「No.01」および「No.02」のSIMカード情報については、使用状況が「使用中」であるので、推薦度は「×」とした。また、この例では、使用状況が「使用待機」のときにも、推薦度は「×」とする。しかし、使用者が使用状況を参照することで、「使用中」、「使用待機」のSIMカード情報を、これから使用しようとする選択対象のSIMカード情報から排除するであろうことを考慮した場合には、前記「No.01」および「No.02」のSIMカード情報についても、端末管理テーブルの参照結果に基づく推薦度を記録するようにしても良い。
【0059】
次に、推薦カード報知画面の第2の例を図6に示す。上述の第1の例は、管理サーバ1が管理している全てのSIMカードの一覧において、それぞれの携帯電話端末2が使用できるSIMカード情報を、推薦度などにより報知する例である。これに対して、第2の例は、当該時点で、それぞれの携帯電話端末2が使用可能(選択可能)なSIMカード情報のみを報知する例である。
【0060】
すなわち、図6の例は、図5の例において、推薦度が「×」であるSIMカードの管理情報を削除したものに相当する。この第2の例の推薦カード報知画面は、当該時点において携帯電話端末2で使用可能である、選択対象のSIMカード情報のみの一覧情報となり、使用者は、誤りなく、適切なSIMカード情報の選択ができる。
【0061】
なお、後述するように、カード管理テーブルの使用状況の情報は、携帯電話端末2からのSIMカード情報の返却や、携帯電話端末2への新たな供与により変わり、カード管理テーブルの管理情報(使用状況)が更新される。推薦カード情報生成部111は、カード管理テーブルが更新される毎に、充電台3に接続されている携帯電話端末2のそれぞれに供給すべき推薦カード情報を更新する。そして、管理サーバ1は、生成した推薦カード情報を、充電台3に接続されているそれぞれの携帯電話端末2の全てに送信する。
【0062】
なお、外部通信用送受信部106と、LAN用送受信部107と、推薦カード情報生成部111は、CPU101によるソフトウエア処理として構成することもできる。
【0063】
[携帯電話端末2のハードウエア構成例]
携帯電話端末2〜2は、前述したように、種々の製造会社の種々の携帯電話端末であるので、全く同一の構成を有するわけではないが、携帯電話端末としての基本的な構成と、この実施形態で備えなければならない構成は、共通する。そこで、その共通する部分の構成を、携帯電話端末2の構成として以下に説明する。
【0064】
図7は、この実施形態の携帯電話端末2のハードウエア構成例を示す図である。この実施形態の携帯電話端末2は、マイクロコンピュータを搭載して構成されており、システムバス200に対して、CPU201、ROM202、RAM203、電話通信部204、送受信信号処理部205、通話音声処理部206、ディスプレイインターフェース207、タッチパネルインターフェース208、表示情報生成部209、USBコントローラ210、充電回路211、SIMカード情報メモリ212、のそれぞれと接続されている。
【0065】
CPU201は、ROM202に記憶されているプログラムに従って、RAM203をワークエリアとして用いることにより、携帯電話端末2が実行する、以下に説明するような種々の処理を、ソフトウエア処理として実行する。
【0066】
電話通信部204は、携帯電話網の基地局を通じて相手と通信をするための無線通信部である。送受信信号処理部205は、CPU201の制御の下、電話通信部204を通じて受信した通信情報を解析して、呼制御メッセージや通話信号をデコードし、システムバス200に送出すると共に、電話通信部204を通じて送信する送信信号を生成する。
【0067】
送受信信号処理部205は、また、CPU201の制御の下、USBコントローラ210を通じて送受される信号についての処理も実行する。送受信信号処理部205は、送信信号には、携帯電話端末の識別情報(端末ID)を含める。
【0068】
通話音声処理部206は、CPU201の制御の下、送受信信号処理部205からの受話音声情報を、デジタル信号からアナログ信号に変換し、アンプ221に供給する。アンプ221に供給された受話音声信号はスピーカ222に供給されて音響再生される。通話音声処理部206は、また、マイクロホン223で収音され、アンプ224で増幅された送話音声信号を、アナログ信号からデジタル信号に変換して、CPU201の制御の下、送受信信号処理部205に供給する。
【0069】
ディスプレイインターフェース207には、例えばLCD(Liquid Crystal Display)からなるディスプレイ225が接続される。ディスプレイ225の表示画面には、携帯電話の待ち受け画面などが表示されると共に、管理サーバ1から送られてくる推薦カード報知画面などが表示される。
【0070】
なお、この実施形態では、ディスプレイ225の表示画面上には、タッチパネル226が設けられている。タッチパネル226は、タッチパネルインターフェース208に接続されている。タッチパネルインターフェース208は、タッチパネル226を通じた使用者による操作指示入力に応じた操作入力情報を、システムバス200に送出する。
【0071】
そして、この実施形態では、操作ボタンなどの操作入力は、このタッチパネル226を通じて行えるようにされており、ディスプレイ225の表示画面には、必要に応じて操作画面が表示される。この表示画面に表示されたアイコンなどに対して、使用者は、指でタッチ操作したり、指でスライドさせたりする所定の振る舞いをすることにより、所定の操作入力をすることができる。この実施形態では、ディスプレイ225の表示画面には、推薦カード報知画面と共に、SIMカード情報の取得要求のアイコンボタンが表示画面に表示され、使用者は、そのアイコンボタンを押下操作することにより、SIMカード情報の取得要求をすることができるように構成されている。また、推薦カード報知画面において、SIMカード情報の取得要求をしたいSIMカードの欄を押下操作することにより、その欄のSIMカードを選択することができる。
【0072】
表示情報生成部209は、CPU201の制御により、着信時の表示画面、発信時の表示画面、推薦カード報知画面、その他の表示画面の表示情報を生成して、ディスプレイインターフェース207を通じてディスプレイ225に供給する。
【0073】
USBコントローラ210は、USBコネクタ227に接続され、USBケーブル8を通じて充電台3との間で通信される情報信号の授受を行う。USBコネクタ227にUSBケーブル8を通じて充電台3が接続されると、USBコントローラ210は、接続時の信号のやり取りをすることにより、当該携帯電話端末2が充電台3にUSB接続されたことを検知し、システムバス200を通じてCPU201に通知する。
【0074】
また、充電回路211がUSBコネクタ227に接続されており、USBケーブル8を通じて充電台3から送られてくる充電電流が、USBコネクタ227を通じて充電回路211に供給される。そして、CPU201は、USBコントローラ210からの携帯電話端末2が充電台3に接続されたことの検知通知に基づいて、充電回路211を動作させて、バッテリー228の充電を実行するように制御する。
【0075】
SIMカード情報メモリ212は、管理サーバ1から受信したSIMカード情報を格納するメモリである。このSIMカード情報メモリ212にSIMカード情報が記憶されていない状態では、携帯電話端末2は、携帯電話通信をすることができない構成とされている。この実施形態の携帯電話端末2では、充電台3にUSB接続されている状態では、SIMカード情報メモリ212にSIMカード情報が格納されて保持されても、このSIMカード情報は使用可能とはならず、USB接続が解除された後にのみ、SIMカード情報を用いた携帯電話通信が可能となるように構成されている。
【0076】
また、この実施形態では、携帯電話端末2が充電台3にUSB接続されると、CPU201は、SIMカード情報メモリ212に記憶保持されているSIMカード情報を読み出して、充電台3を通じて管理サーバ1に返却する。そして、CPU201は、SIMカード情報の返却が終了すると、SIMカード情報メモリ212に記憶保持されているSIMカード情報は消去する。これにより、携帯電話端末2は、携帯電話通信が不能となる。
【0077】
なお、送受信信号処理部205と、表示情報生成部209は、CPU201によるソフトウエア処理として構成することもできる。
【0078】
[充電台3のハードウエア構成例]
充電台3〜3は、全く同一の構成を有するので、充電台3のハードウエア構成例として説明する。図8は、この実施形態の充電台3のハードウエア構成例を示す図である。この例の充電台3は、マイクロコンピュータを搭載して構成されており、システムバス300に対して、CPU301、ROM302、RAM303、LAN用インターフェース304、送受信処理部305、USBコントローラ306、充電電流供給部307、のそれぞれが接続されている。
【0079】
CPU301は、ROM302に記憶されているプログラムに従って、RAM303をワークエリアとして用いることにより、充電台3が実行する、後述するような種々の処理を、ソフトウエア処理として実行する。
【0080】
LAN用インターフェース304は、LANケーブルを通じてLANスイッチ4に接続されている。
【0081】
USBコントローラ306は、USBコネクタ308に接続され、USBケーブル8を通じて携帯電話端末2との間で通信される情報信号の授受を行う。USBコネクタ308にUSBケーブル8を通じて携帯電話端末2が接続されると、USBコントローラ306は、接続時の信号のやり取りをすることにより、当該携帯電話端末2が充電台3にUSB接続されたことを検知し、システムバス300を通じてCPU301に通知する。
【0082】
送受信処理部305は、CPU301の制御の下、LAN用インターフェース304を通じて管理サーバ1から受信したデータは、自充電台3の識別情報を付加した後、USBコントローラ306を通じて、USB接続されている携帯電話端末2に転送する。送受信処理部305は、また、USBコントローラ306を通じて携帯電話端末2から受信したデータは、自充電台3の充電台IDを付加した後、LAN用インターフェース304を通じて管理サーバ1に転送する。
【0083】
充電電流供給部307はUSBコネクタ308に接続されている。充電電流供給部307は、ACコンセント309から送られてくる商用交流電圧から直流の充電電流を生成する。そして、充電電流供給部307は、USBコントローラ306からの携帯電話端末2が充電台3に接続されたことの検知通知に基づくCPU301の制御により駆動状態に制御されて、充電電流を、USBコネクタ308を通じて携帯電話端末2に供給するようにする。
【0084】
[管理システムの動作シーケンス]
図9は、この実施形態の管理システムにおける動作シーケンスを説明するための図である。以下、この動作シーケンスについて説明する。
【0085】
携帯電話端末2が充電台3とUSBケーブル8で接続(以下、USB接続という)されると、充電台3は、このUSB接続を検知してUSBケーブル8を通じて充電電流を携帯電話端末2に送る。一方、携帯電話端末2は、充電台3とのUSB接続を検出すると、充電台3からの充電電流により、内蔵バッテリーへの充電を開始する。
【0086】
また、充電台3は、USB接続された携帯電話端末2に対して端末情報等の情報取得要求を送る。携帯電話端末2は、この情報取得要求に応じて、自端末の識別情報を含む端末情報(MACアドレスや製造番号)と、そのときに使用していたSIMカード情報からなる端末情報等を、充電台3に送るようにする。充電台3は、携帯電話端末2から受信した端末情報等に自装置の充電台IDを付加した情報を、LAN7を通じて管理サーバ1に転送する。
【0087】
それまで使用していたSIMカード情報を送出した携帯電話端末2は、携帯電話通信ができなくなる。つまり、携帯電話端末2は、充電台3と管理サーバ1からなる管理用装置に接続すると、当該管理用装置にSIMカード情報を返却する。これにより、携帯電話端末2から送出されたSIMカード情報は、他の携帯電話端末2に解放されることになる。
【0088】
管理サーバ1は、端末管理テーブルに登録されている端末情報と、受信した端末情報を照合して、管理対象として登録されている携帯電話端末2であることを確認すると共に、受信した端末情報等に含まれる充電台IDから、その携帯電話端末2がいずれの充電台3に接続されたかを識別し、その充電台IDを、受信した端末情報で特定された携帯電話端末2について、端末管理テーブルに記憶する。そして、管理サーバ1は、カード管理テーブルにおいて、受信したSIMカード情報に対応するSIMカードの使用状況を、「使用中」から「未使用」に変更して更新する。さらに、管理サーバ1は、カード管理テーブルにおいて、その使用中であった携帯電話端末の情報の記録は消去する。
【0089】
そして、管理サーバ1は、新たに充電台3に接続された携帯電話端末2からの端末情報により端末管理テーブルメモリ110の端末管理テーブルを参照すると共に、更新されたカード管理テーブルを参照して、当該新たに接続された携帯電話端末2用の推薦カード情報を生成する。そして、その生成した推薦カード情報を、新たに携帯電話端末2がUSB接続された充電台3に送信する。
【0090】
また、管理サーバ1は、端末管理テーブルを参照して、充電台3に既に接続されている他の携帯電話端末2を判定し、判定したそれぞれの携帯電話端末2についての推薦カード情報を、更新されたカード管理テーブルの情報に基づき、更新する。そして、更新した推薦カード情報を、前記他の携帯電話端末2のそれぞれがUSB接続されている他の充電台3に送信する。
【0091】
充電台3は、管理サーバ1から受信した推薦カード情報を、USBケーブル8を通じて携帯電話端末2に転送する。携帯電話端末2は、受信した推薦カード情報に基づく推薦カード報知画面を生成して、そのディスプレイに表示し、使用者に、それぞれの携帯電話端末2で使用可能(選択可能)であるSIMカードを報知する。
【0092】
なお、図9では、図示を省略したが、管理サーバ1に接続されている充電台3に初めて接続された携帯電話端末2は、SIMカード情報は保持していないので、SIMカード情報の返却動作は行われない。そして、この実施形態では、管理サーバ1は、充電台3に初めて接続された携帯電話端末2からの端末情報を、端末管理テーブルに登録する。さらに、管理サーバ1は、MACアドレスに含まれるカンパニーコードから、携帯電話端末2の製造会社を判断して、予め当該製造会社に対応して保持しているURLを利用して、当該製造会社の携帯電話端末についてWebページにアクセスする。そして、MACアドレスおよび製造番号の情報から、当該携帯電話端末の機種コードを検索すると共に、検索した機種コードに基づいて、当該携帯電話端末2が使用可能なSIMカードを検索する。そして、Webページのサーバからの検索結果である当該携帯電話端末の機種コードおよび使用可能なSIMカードに関する情報を受信して、端末管理テーブルに登録しておくようにする。
【0093】
次に、携帯電話端末2の使用者が、携帯電話端末2と充電台3とのUSB接続を解除して、携帯電話端末2の携帯電話通信を再度行いたいときには、使用者は、この例では、携帯電話端末2のディスプレイに表示されているSIMカードの取得要求アイコンを押下させる操作をする。
【0094】
すると、携帯電話端末2からは、充電台3に対してSIMカード情報要求が送られる。このSIMカード情報要求を受信すると、充電台3は、携帯電話端末2からのSIMカードの選択情報を待つ状態になる。一方、携帯電話端末2では、表示されている推薦カード報知画面から、使用者による任意の一つのSIMカードの選択操作を受け付ける。
【0095】
携帯電話端末2の使用者は、ディスプレイに表示されている推薦カード報知画面から、推薦度やキャリアなどを参照してSIMカードを選択する。すると、携帯電話端末2は、その選択されたSIMカードの識別情報と自端末の端末IDとを含めたSIMカードの選択情報を充電台3に送信する。充電台3は、このSIMカードの選択情報を受け取ると、このSIMカードの選択情報と自装置の充電台IDとを含めたSIMカード使用許諾要求を生成して、管理サーバ1にLAN7を通じて送信する。
【0096】
管理サーバは、受信したSIMカード使用許諾要求に含まれる充電台IDおよび携帯電話端末IDを検出して、端末管理テーブルを参照し、管理状態にある携帯電話端末からの正当なSIMカード使用許諾要求であるか否か判別する。また、管理サーバ1は、正当なSIMカード使用許諾要求であると判別したときには、受信したSIMカード使用許諾要求に含まれる携帯電話端末IDにより端末管理テーブルを参照して、SIMカードの選択情報で要求されたSIMカードは、当該携帯電話端末が使用可能であるか否か判別する。
【0097】
そして、使用可能なSIMカードであると判別したときには、管理サーバ1は、その使用状況が「未使用」であるか否かをカード管理テーブルにおいて確認し、「未使用」であることを確認すると、使用許諾できると判定をして、要求されたSIMカード情報を、SIMカード許諾要求を送ってきた充電台3に送信する。充電台3は、管理サーバ1から受信したSIMカード情報を、USBケーブル8を通じて携帯電話端末2に転送する。なお、このとき、管理サーバ1は、要求されたSIMカードが「使用中」であれば、使用許諾を拒否するのは勿論である。
【0098】
携帯電話端末2は、SIMカード情報を受信すると、その受信したSIMカード情報を、SIMカード情報メモリ212に書き込んで保持する。そして、携帯電話端末2は、SIMカード情報のSIMカード情報メモリ212への書き込みが完了すると、その書き込み完了通知を充電台3に送る。充電台3は、この書き込み完了通知を、管理サーバ1に転送する。
【0099】
SIMカード情報メモリ212にSIMカード情報が書き込まれたことにより、携帯電話端末2は、携帯電話通信をすることが可能の状態になる。しかし、この実施形態では、携帯電話端末2は、充電台3とのUSB接続が継続しているときには、SIMカード情報メモリ212に書き込んだSIMカード情報を用いた携帯電話通信は不可とされている。
【0100】
一方、管理サーバ1は、SIMカード情報の書き込み完了通知を充電台3から受信すると、使用許諾をして送出したSIMカードの使用状況を「使用待機」の状態に変更してカード管理テーブルを更新する。そして、管理サーバ1は、端末管理テーブルを参照して、充電台3に接続されている全ての携帯電話端末2を判定し、判定したそれぞれの携帯電話端末2についての推薦カード情報を、更新されたカード管理テーブルの情報に基づき、更新する。そして、更新した推薦カード情報を、前記他の携帯電話端末2のそれぞれに充電台3を介して送信する。
【0101】
そして、使用者が充電台3とのUSB接続を切断して、携帯電話端末2を取り出すと、携帯電話端末2は、メモリに書き込んだSIMカード情報を用いた携帯電話通信機能を起動させる。
【0102】
充電台3は、この携帯電話端末2とのUSB接続の切断を検知すると、管理サーバ1に携帯電話端末の取出通知を送る。この携帯電話端末の取出通知には、充電台3の充電台IDが含まれる。
【0103】
この携帯電話端末の取出通知を受信した管理サーバ1は、この取出通知に含まれる充電台IDにより端末管理テーブルを参照し、USB接続が解除された携帯電話端末2を識別する。そして、識別された携帯電話端末2に供与したSIMカードの使用状況を、「使用待機」から「使用中」に変更してカード管理テーブルを更新する。そして、管理サーバ1は、端末管理テーブルを参照して、充電台3に接続されている全ての携帯電話端末2を判定し、判定したそれぞれの携帯電話端末2についての推薦カード情報を、更新されたカード管理テーブルの情報に基づき、更新する。そして、更新した推薦カード情報を、前記他の携帯電話端末2のそれぞれに充電台3を介して送信する。そして、管理サーバ1は、端末管理テーブルにおいて、USB接続が解除された携帯電話端末2についての充電台IDの記録を削除する。
【0104】
次に、上記の図9の例のシーケンスを実行する管理サーバ1、携帯電話端末2、充電台3の各部における処理動作の例を説明する。
【0105】
[管理サーバ1の処理動作]
図10および図11は、この実施形態における管理サーバ1の処理動作の例を説明するためのフローチャートである。このフローチャートの各ステップは、主として、管理サーバ1のCPU101が、ROM102のプログラムにしたがって、RAM103をワークエリアとして用いて実行する。
【0106】
CPU101は、LAN用インターフェース105を通じていずれかの充電台3から端末情報等を受信したか否か判別する(ステップS101)。このステップS101で、充電台3からの端末情報等を受信したと判別したときには、CPU101は、受信情報に含まれる充電台IDおよび端末IDから、端末情報等を送信してきた充電台3および携帯電話端末2を識別する(ステップS102)。そして、CPU101は、端末管理テーブルを参照して、端末情報等を送信してきた携帯電話端末2は登録済みであるか否か判別する(ステップS103)。
【0107】
このステップS103で、登録済みではないと判別したときには、CPU101は、受信した端末情報等からその携帯電話端末2のMACアドレス(端末ID)を抽出して、端末管理テーブルに登録する。そして、CPU101は、MACアドレスに含まれるカンパニーコードから、携帯電話端末2の製造会社を判断して、当該製造会社の携帯電話端末についてWebページにアクセスし、当該Webページのサーバから、当該携帯電話端末の機種コードと、当該携帯電話端末2が使用可能なSIMカードに関する情報を受信する。そして、CPU101は、複数個のSIMカード装填部6に装填されているSIMカードのうち、当該携帯電話端末2が使用可能なSIMカードの情報を端末管理テーブルに登録する。さらに、CPU101は、当該携帯電話端末2が接続された充電台3の充電台IDを、当該携帯電話端末2に関連付けて端末管理テーブルに書き込んでおく(ステップS104)。なお、このときには、充電台3から受信した端末情報等には、管理サーバ1に返却されるSIMカード情報は含まれていない。そのため、カード管理テーブルは更新されず、その表示用情報の充電台3への送信もなされない。
【0108】
ステップS104の次には、CPU101は、充電台3に接続された携帯電話端末2からの端末情報により、端末管理テーブルを参照して、当該携帯電話端末で使用可能なSIMカードを報知するための推薦カード情報を生成して、その推薦カード情報を、端末情報等を送ってきた充電台3を通じて携帯電話端末2にのみ送信する(ステップS106)。
【0109】
また、ステップS103で、充電台3に接続された携帯電話端末2は端末管理テーブルに登録済みである判別したときには、受信した端末情報等に含まれるSIMカード情報の返却を受け付けて、カード管理テーブルの当該SIMカードの使用状況を「使用中」から「未使用」に変更して、カード管理テーブルの情報を更新する(ステップS105)。
【0110】
このステップS105の次には、CPU101は、ステップS106に進んで、推薦カード情報を生成して、端末情報等を送ってきた充電台3を通じて携帯電話端末2に送信すると共に、他の充電台3に接続されている携帯電話端末2に供給する推薦カード情報を、更新したカード管理テーブルの情報に基づいて更新し、それらの携帯電話端末2に送信する。
【0111】
ステップS106の次には、CPU101は、いずれかの充電台3から、SIMカードの使用許諾要求を受信したか否か判別する(ステップS107)。また、ステップS101で、充電台3からの端末情報等を受信してはいないと判別したときにも、CPU101は、処理をこのステップS107に進め、いずれかの充電台3から、SIMカードの使用許諾要求を受信したか否か判別する。
【0112】
ステップS107で、いずれかの充電台3から、SIMカードの使用許諾要求を受信したと判別したときには、CPU101は、受信したSIMカードの使用許諾要求に含まれる充電台IDおよび端末IDから、当該使用許諾要求を送信してきた充電台3および携帯電話端末2を識別する(ステップS108)。
【0113】
次に、CPU101は、SIMカード管理テーブルを参照して、要求されたSIMカードが使用中であるか否かにより使用許諾可能であるか否か判別する。また、端末管理テーブルを参照して、要求されたSIMカードが、SIMカードの使用許諾要求をしてきた携帯電話端末で使用可能であるか否かにより使用許諾可能であるか否か判別する(図11のステップS111)。
【0114】
ステップS111で、SIMカード管理テーブルの参照に基づく判別または端末管理テーブルの参照に基づく判別のいずれかにより、使用許諾できないと判別したときには、CPU101は、SIMカード使用許諾不可通知を、使用許諾要求をしてきた充電台3を通じて携帯電話端末2に送信する(ステップS112)。そして、CPU101は、処理をステップS107に戻し、このステップS107以降の処理を繰り返す。
【0115】
また、ステップS111で、SIMカード管理テーブルの参照に基づく判別および端末管理テーブルの参照に基づく判別の両方の判別の結果、使用許諾できると判別したときには、CPU101は、使用許諾要求において選択指定されたSIMカードから、そのSIMカード情報を読み出して、使用許諾要求をしてきた携帯電話端末2に充電台3を通じて送信する(ステップS113)。
【0116】
次に、CPU101は、充電台3から、携帯電話端末2よりの書き込み完了通知を受信したか否か判別し(ステップS114)、書き込み完了通知を受信してはいないと判別したときには、再送要求を受信したか否か判別する(ステップS115)。このステップS115で、再送要求を受信してはいないと判別したときには、CPU101は、処理をステップS114に戻す。また、ステップS115で、再送要求を受信したと判別したときには、CPU101は、処理をステップS113に戻し、再度、選択指定されたSIMカード情報を、SIMカード情報を要求してきた充電台3に送信する。以上の再送要求野処理は、携帯電話端末2で、受信したSIMカード情報の書き込みを失敗したときのための処理である。
【0117】
そして、ステップS114で、充電台3から書き込み完了通知を受信したと判別したときには、CPU101は、カード管理テーブルにおいて、使用許諾許可したSIMカードの使用状況を「未使用」から「使用待機中」に変更すると共に、使用待機中の携帯電話端末の端末情報を登録して、カード管理テーブルの情報を更新する。さらに、CPU101は、更新したカード管理テーブルの情報に基づいて、充電台3に接続されている携帯電話端末のそれぞれに供給する推薦カード情報を再生成して更新し、その更新した推薦カード情報を、充電台3にUSB接続されている携帯電話端末2のそれぞれに送信する(ステップS116)。
【0118】
次に、CPU101は、いずれかの充電台3から、携帯電話端末2の取出通知を受信したか否か判別する(ステップS117)。このステップS117で、携帯電話端末2の取出通知を受信してはいないと判別したときには、CPU101は、その他の処理を実行し(ステップS118)、当該他の処理を終了したらステップS101に戻る。
【0119】
また、ステップS117で、携帯電話端末2の取出通知を受信したと判別したときには、CPU101は、受信した携帯電話端末2の取出通知に含まれる充電台IDから、当該取出通知を送信してきた充電台3を識別する。そして、識別した充電台3の充電台IDにより端末管理テーブルを参照することで、当該充電台3とのUSB接続を解除した携帯電話端末2を識別する(ステップS119)。
【0120】
次に、CPU101は、カード管理テーブルにおいて、充電台3とのUSB接続を解除した携帯電話端末2に使用許諾許可したSIMカードの使用状況を「使用待機」から「使用中」に変更して、カード管理テーブルの情報を更新する。そして、CPU101は、更新したカード管理テーブルの情報に基づいて、充電台3に接続されている携帯電話端末のそれぞれに供給する推薦カード情報を再生成して更新し、その更新した推薦カード情報を、充電台3にUSB接続されている携帯電話端末2のそれぞれに送信する。さらに、CPU101は、端末管理テーブルにおいて、ステップS119で識別した携帯電話端末2についての充電台の記録を消去して、この端末管理テーブルの更新を行う(ステップS120)。その後、CPU101は、処理をステップS101に戻す。
【0121】
また、ステップS107で、SIMカードの使用許諾要求を受信してはいないと判別したときにも、CPU101は、ステップS117に進み、携帯電話端末2の取出通知を受信したか否か判別する。そして、ステップS117で、携帯電話端末2の取出通知を受信したと判別したときには、CPU101は、ステップS119において、前述したようにして、当該取出通知を送信してきた充電台3および携帯電話端末2を識別し、ステップS120での処理を実行する。
【0122】
ところで、このステップS107からステップS117への移行時は、携帯電話端末2が、SIMカードの使用許諾要求をせずに、USB接続を解除した場合である。このためステップS119で識別した携帯電話端末2について「使用待機」となっているSIMカードは存在しないので、CPU101は、ステップS120では、カード管理テーブルは更新せず、また、推薦カード情報の再生成およびその推薦カード情報の充電台3に接続されている携帯電話端末2への送信処理も行わない。そして、CPU101は、端末管理テーブルにおいて、ステップS119で識別した携帯電話端末2についての充電台の記録を消去して、この端末管理テーブルの更新のみを行う。
【0123】
なお、SIMカードの使用許諾要求をせずに、USB接続を解除した携帯電話端末2は、再度、いずれかの充電台3にUSB接続してSIMカードの使用許諾要求をすれば、管理サーバ1からSIMカード情報を取得して、携帯電話通信機能を用いることができる。
【0124】
[携帯電話端末2の処理動作]
図12図14は、この実施形態における携帯電話端末2の処理動作の例を説明するためのフローチャートである。このフローチャートの各ステップは、主として、携帯電話端末2のCPU201が、ROM202のプログラムにしたがって、RAM203をワークエリアとして用いて実行する。
【0125】
携帯電話端末2のCPU201は、USBコントローラ210の出力を監視してUSB接続されたか否か判別し(ステップS201)、USB接続されていないと判別したときには、その他の処理を実行する(ステップS202)。
【0126】
ステップS201は、USB接続されたと判別したときには、CPU201は、USB接続の相手機器は充電台3であるか否か判別し(ステップS203)、相手機器が充電台3ではないと判別したときには、相手機器に応じた処理を実行する(ステップS204)。また、ステップS203で、相手機器が充電台3であると判別したときには、CPU201は、充電回路211を制御してバッテリー228への充電を開始する(ステップS205)。
【0127】
次に、CPU201は、充電台3から情報取得要求を受信したか否か判別し(ステップS206)、情報取得要求を受信してはいないと判別したときには、充電回路211によるバッテリー228への充電のみを継続し、処理をステップS206に戻す。
【0128】
ステップS206で、充電台3から情報取得要求を受信したと判別したときには、CPU201は、SIMカード情報メモリ212にSIMカード情報が記憶されているか否か判別する(ステップS208)。このステップS208で、SIMカード情報が記憶されていると判別したときには、CPU201は、自端末のMACアドレスや製造番号などからなる端末情報と、SIMカード情報メモリ212から読み出したSIMカード情報とを含む端末情報等を充電台3にUSBコントローラ210を通じて送出する(ステップS209)。そして、CPU201は、SIMカード情報メモリ212に記憶されているSIMカード情報を消去して、電話通信部204を通じた携帯電話通信は停止状態とする(ステップS210)。
【0129】
ステップS208で、SIMカード情報は記憶されていないと判別したときには、CPU201は、自端末のMACアドレスや製造番号からなる端末情報のみを充電台3に送信する(ステップS211)。
【0130】
ステップS210またはステップS211の次には、CPU201は、充電台3からの、管理サーバ1よりの推薦カード情報の受信を待つ(ステップS212)。そして、ステップS212で、推薦カード情報を受信したと判別したときには、受信した推薦カード情報に基づき、推薦カード報知画面をディスプレイ225に表示して、当該携帯電話端末2で使用可能なSIMカードを使用者に報知する(ステップS213)。
【0131】
次に、CPU201は、タッチパネルインターフェース208からの操作入力情報を監視して、使用者によりSIMカード情報の取得要求操作がなされたか否か判別する(図13のステップS221)。ステップS221で、SIMカード情報の取得要求操作がなされていないと判別したときには、CPU201は、充電台3とのUSB接続が解除されたか否か判別し(ステップS222)、USB接続が解除されていないと判別したときには、処理をステップS221に戻す。
【0132】
ステップS222で、USB接続が解除されたと判別したときには、CPU201は、処理をステップS201に戻し、このステップS201以降の処理を繰り返す。このとき、SIMカード情報メモリ212にはSIMカード情報が記憶されていないので、携帯電話端末2は、携帯電話通信はできない。携帯電話通信をしたいときには、充電台3と再度USB接続し、以下に説明するようにして、SIMカード情報の取得要求をすればよい。
【0133】
ステップS221で、SIMカード情報の取得要求操作がなされたと判別したときには、SIMカード情報要求を充電台3に送信する(ステップS223)。
【0134】
次に、CPU201は、SIMカード情報の取得要求操作の検知に基づいて、ディスプレイ225の推薦カード報知画面を、任意の一つのSIMカードを選択することができる状態にして、使用者からのSIMカードの選択指定操作を受付可能にし、その選択指定操作の入力を待つ(ステップS224)。
【0135】
ステップS224で、SIMカードの選択指定操作を受け付けたと判別すると、CPU201は、当該選択指定操作で選択されたSIMカードの識別情報を含むSIMカードの選択情報を充電台3に送信する(ステップS225)。
【0136】
次に、CPU201は、充電台3から、管理サーバ1よりの使用許諾不可を受信したか否か判別する(ステップS226)。このステップS226で、管理サーバ1よりの使用許諾不可を受信したと判別したときには、CPU201は、使用許諾不可であるためSIMカードの再選択を促すメッセージをディスプレイ225に表示し(ステップS227)、その後、処理をステップS224に戻し、別のSIMカードの選択指定を受け付けるようにする。
【0137】
ステップS226で、管理サーバ1よりの使用許諾不可を受信してはいないと判別したときには、CPU201は、充電台3から、管理サーバ1よりのSIMカード情報を受信したか否か判別する(ステップS228)。このステップS228で、管理サーバ1よりのSIMカード情報を受信してはいないと判別したときには、CPU201は、処理をステップS226に戻し、このステップS226以降の処理を繰り返す。
【0138】
ステップS228で、管理サーバ1よりのSIMカード情報を受信したと判別したときには、CPU201は、受信したSIMカード情報を、SIMカード情報メモリ212に書き込む(ステップS229)。そして、CPU201は、SIMカード情報の書き込みが成功したか否か判別し(図14のステップS231)、成功しなかったと判別したときには、充電台3を通じて管理サーバ1に再送要求を送る(ステップS232)。そして、CPU201は、充電台3から送られてくるSIMカード情報の受信を待ち(ステップS233)、SIMカード情報の受信を確認すると、処理をステップS229に戻す。
【0139】
また、ステップS231で、SIMカード情報の書き込みが成功したと判別したときには、CPU201は、SIMカード情報の書き込み完了通知を、充電台3に送信する(ステップS234)。
【0140】
そして、CPU201は、充電台3とのUSB接続が解除されたか否か判別し(ステップS235)、USB接続が解除されていないと判別したときには、ディスプレイ225にUSB接続解除を促す表示を行い(ステップS236)、処理をステップS235に戻す。
【0141】
ステップS235で、USB接続が解除されたと判別したときには、CPU201は、SIMカード情報メモリ212に書き込まれたSIMカード情報を用いた携帯電話通信を可能にする(ステップS237)。そして、その後、処理をステップS201に戻し、このステップS201以降の処理を繰り返す。
【0142】
[充電台3の処理動作]
図15図17は、この実施形態における充電台3の処理動作の例を説明するためのフローチャートである。このフローチャートの各ステップは、主として、CPU301が、ROM302のプログラムにしたがって、RAM303をワークエリアとして用いて実行する。
【0143】
CPU301は、USBコントローラ306の出力を監視してUSB接続されたか否か判別し(ステップS301)、USB接続されていないと判別したときには、充電台3の非動作状態を継続する(ステップS302)。ステップS301で、USB接続されたと判別したときには、CPU301は、USB接続の相手機器は携帯電話端末2であるか否か判別する(ステップS303)。そして、相手機器が携帯電話端末2ではないと判別したときには、ステップS302に進んで、非動作状態を継続する。
【0144】
また、ステップS303で、USB接続の相手機器は携帯電話端末2であると判別したときには、CPU301は、充電電流供給部307を起動させて、USBコネクタ308を通じて、携帯電話端末2への充電電流の供給を開始する(ステップS304)。そして、CPU301は、USB接続された携帯電話端末2に情報取得要求を送り(ステップS305)、携帯電話端末2からの端末情報等の受信を待つ(ステップS306)。
【0145】
ステップS306で、携帯電話端末2からの端末情報等の受信を判別すると、CPU301は、受信した端末情報等に自装置の充電台IDを付加して、管理サーバ1に、LAN7を通じて送信する(ステップS307)。
【0146】
そして、CPU301は、LAN用インターフェース304の受信情報を監視して、管理サーバ1からの推薦カード情報の受信を待ち(ステップS308)、推薦カード情報の受信を判別すると、それをUSB接続されている携帯電話端末2に転送する(ステップS309)。
【0147】
次に、CPU301は、携帯電話端末2からSIMカード情報要求を受信したか否か判別し(図16のステップS311)、SIMカード情報要求を受信してはいないと判別したときには、USB接続が解除されたか否か判別する(ステップS312)。このステップS312で、USB接続が解除されたと判別したときには、自装置の充電台IDを含めた携帯電話端末の取出通知を、LAN用インターフェース304を通じて管理サーバ1に送信する(ステップS313)。そして、CPU301は、処理をステップS301に戻し、このステップS301以降の処理を繰り返す。
【0148】
また、ステップS311で、携帯電話端末2からSIMカード情報要求を受信したと判別したときには、CPU301は、携帯電話端末2からのSIMカードの選択情報の受信を待つ(ステップS314)。このステップS314で、携帯電話端末2からのSIMカードの選択情報を受信したと判別したときには、CPU301は、携帯電話端末2からのSIMカードの選択情報に、自装置の充電台IDを含めたSIMカード使用許諾要求を、LAN用インターフェース304を通じて管理サーバ1に送信する(ステップS315)。
【0149】
次に、CPU301は、LAN用インターフェース304を通じて管理サーバ1からSIMカード使用許諾不可通知を受信したか否か判別する(ステップS316)。このステップS316で、SIMカード使用許諾不可通知を受信したと判別したときには、当該SIMカード使用許諾不可通知を携帯電話端末2に転送し(ステップS317)、その後、処理をステップS314に戻す。
【0150】
また、ステップS316で、SIMカード使用許諾不可通知を受信してはいないと判別したときには、CPU301は、管理サーバ1からSIMカード情報を受信したか否か判別する(ステップS318)。このステップS318で、管理サーバ1からSIMカード情報を受信してはいないと判別したときには、CPU301は、処理をステップS316に戻し、このステップS316以降の処理を繰り返す。
【0151】
ステップS318で、管理サーバ1からSIMカード情報を受信したと判別したときには、そのSIMカード情報を、携帯電話端末2に転送する(図17のステップS321)。
【0152】
次に、CPU301は、携帯電話端末2から書き込み完了通知を受信したか否か判別し(ステップS322)、受信してはいないと判別したときには、携帯電話端末2から再送要求を受信したか否か判別する(ステップS323)。このステップS323で、再送要求を受信してはいないと判別したときには、CPU301は、処理をステップS322に戻す。また、ステップS323で、再送要求を受信したと判別したときには、CPU301は、当該再送要求に自装置の充電台IDを付加して管理サーバ1に転送し(ステップS324)、その後、処理をステップS316に戻し、このステップS316以降の処理を繰り返す。
【0153】
ステップS322で、携帯電話端末2から書き込み完了通知を受信したと判別したときには、CPU301は、当該書き込み完了通知に自装置の充電台IDを付加して管理サーバ1に転送する(ステップS325)。
【0154】
次に、CPU301は、携帯電話端末2とのUSB接続が解除されるのを待つ(ステップS326)。このステップS326で、USB接続が解除されたと判別したときには、CPU301は、自装置の充電台IDを含めた携帯電話端末の取出通知を、LAN用インターフェース304を通じて管理サーバ1に送信する(ステップS327)。そして、CPU301は、処理をステップS301に戻し、このステップS301以降の処理を繰り返す。
【0155】
[第1の実施形態の効果]
上述した第1の実施形態によれば、使用者は、SIMカードを携帯電話端末に装填するのではなく、管理サーバに接続されている充電台に接続して、使用可能なSIMカードの中の一つを選択することで、SIMカード情報を取得し、充電台との接続を解除した後には、当該SIMカード情報を用いた携帯電話端末として使用することが可能である。したがって、携帯電話端末の使用者は、SIMカードの交換という面倒な操作をすることなく、複数個のSIMカードの中から選択した一つのSIMカードの情報に、当該携帯電話端末のSIMカード情報を簡単に交換することが可能である。
【0156】
また、第1の実施形態によれば、使用者は、管理サーバ1からの推薦カード情報に基づく推薦カード報知画面から任意のSIMカード情報を選択することができ、自分が使用しようとする携帯電話端末のキャリアや使用場所などに適したSIMカードを、推薦カード報知画面から容易に選択することができる。
【0157】
また、上述の第1の実施形態では、充電台3に接続すると、携帯電話端末2は、自動的にSIMカード情報をサーバに返却して、そのSIMカード情報が他の携帯電話端末に解放されるようにした。このため、使用者は、SIMカード情報を返却する操作をする必要がないという効果が得られると共に、SIMカード情報の返却のし忘れなどを防ぐことができ、常に、複数個のSIMカードのSIMカード情報を有効に活用することができる。
【0158】
もっとも、SIMカード情報の返却は、自動的ではなく、例えば、携帯電話端末2または充電台3に、識別用情報の返却用ボタンを設け、使用者がその返却用ボタンを操作したときにのみ、実行するようにしても良い。そのようにすれば、携帯電話端末2では、現在使用中のSIMカード情報を継続しながら、バッテリーの充電のみを行うことができる。
【0159】
そして、返却用ボタンを設ける場合には、携帯電話端末2を充電台3と接続した後、一度、管理サーバ1から取得したSIMカード情報を、その返却用ボタンを操作することにより、管理サーバに返却して、その後、SIMカード情報の取得要求ボタンを操作することにより、別の識別用情報を取得するようにすることができる。
【0160】
また、充電台3との接続時にSIMカード情報を自動的に返却する場合においても、当該自動返却を拒否して、現在「使用中」のSIMカード情報を継続して使用しながら、充電のみを実行するようにするために、自動返却拒否ボタンを充電台3に設けたり、携帯電話端末2で特定の操作をすることにより携帯電話端末2からその旨の通知を送ったりするようにしても良い。つまり、携帯電話端末2を充電台3に接続する前に、充電台の自動返却拒否ボタンを操作したり、携帯電話端末2の表示画面の自動返却拒否ボタン(アイコン)を操作したりしておき、その状態で、携帯電話端末を充電台に接続するようにしても良い。
【0161】
また、上述の第1の実施形態では、充電台3から携帯電話端末2のUSB接続を解除したときにのみ、携帯電話端末2は、SIMカード情報を用いた携帯電話通信が可能となるように構成した。この構成により、次のような利点がある。すなわち、管理サーバ1が電話システムの主装置やSIPサーバの機能を有する場合、充電台3に接続された携帯電話端末2は、内線電話機として使用することができる。その場合、携帯電話端末2が充電台3に接続されたときに、主装置に内線番号登録をする必要があるが、その内線番号登録は、携帯電話端末2から行っても良いし、充電台3から行うようにしても良い。
【0162】
なお、携帯電話端末2は、充電台3とUSB接続されている状態でも、SIMカード情報を取得した後には、携帯電話通信を可能とするように構成しても良い。
【0163】
[第2の実施形態]
上述の第1の実施形態では、携帯電話端末にSIMカードを装填するのではなく、携帯電話端末2は、内蔵するSIMカード情報メモリに、管理サーバ1から供与されたSIMカード情報を記憶することで携帯電話通信が可能となるタイプのものを用いた。
【0164】
しかし、この発明は、このような携帯電話端末ではなく、SIMカードを装填して携帯電話通信を可能とするタイプの携帯電話端末についても適用できる。
【0165】
図18は、SIMカードを装填して携帯電話通信を可能とするタイプの携帯電話端末20〜20についての識別用情報の管理システムの例である。この第2の実施形態でも、識別用情報は、第1の実施形態と同様にSIMカード5〜5が用いられる。図18図1とを比較すると明らかなように、基本的なシステム構成は、この第2の実施形態においても、第1の実施形態と全く同様であり、図18において、第1の実施形態と同一部分には、同一参照番号を付して示している。
【0166】
この第2の実施形態の管理サーバ10は、第1の実施形態の管理サーバ1と同様に、SIMカード装填部6〜6を備えると共に、図2と同様のハードウエア構成を備える。ただし、管理サーバ10は、SIMカード情報をSIMカードから読み出して携帯電話端末20〜20に供与する機能は有しない。
【0167】
また、この第2の実施形態では、図18に示すように、管理サーバ10には、SIMカード装填部6〜6のそれぞれの近傍に、例えばLEDからなる発光表示部11〜11が対応して設けられる。この発光表示部11〜11は、充電台3にUSB接続された携帯電話端末20から使用許諾要求されて管理サーバ10が許可したSIMカードが装填されているSIMカード装填部6に対応するものが、例えば点滅表示される。
【0168】
そして、この第2の実施形態では、SIMカード5〜5のそれぞれは、SIMカード装填部6〜6のいずれかに任意に装填可能であり、携帯電話通信に使用する際には、SIMカード装填部6〜6から外されて携帯電話端末20(携帯電話端末20〜20のいずれか)に装填され、さらに、使用を終了したSIMカードは、携帯電話端末20から外されて、SIMカード装填部6〜6のいずれかに再装填される。
【0169】
したがって、この第2の実施形態では、管理サーバ10は、SIMカード装填部6〜6のそれぞれに対するSIMカード5〜5の装填を常に監視し、その監視結果をカード管理テーブルに登録して、SIMカード装填部6〜6に対応するSIMカード番号とカードIDとの対応関係を管理する。図19に、第2の実施形態におけるカード管理テーブルの例を示す。第2の実施形態では、SIMカード5が使用中であるときには、SIMカード装填部6からその使用中のSIMカード5は取り外されているので、カード管理テーブルの使用状況では、「空き」としている。
【0170】
管理サーバ10は、SIMカード装填部6〜6のいずれかについて、SIMカード5の脱着がなされる毎に、カード管理テーブルを更新する。
【0171】
管理サーバ10のその他のハードウエア構成は、図1に示した第1の実施形態の管理サーバ1と同様である。
【0172】
携帯電話端末20〜20のそれぞれは、図7の携帯電話端末2のハードウエア構成において、SIMカード情報メモリ212の代わりに、SIMカードの装填を受けるSIMカード用のコネクタを備える構成となる。そして、携帯電話端末20〜20のそれぞれは、当該コネクタにSIMカードが接続されたことを検知すると、携帯電話通信が可能となる。
【0173】
携帯電話端末20〜20のその他のハードウエア構成は、図7に示した第1の実施形態の携帯電話端末2〜2と同様である。
【0174】
図20は、この第2の実施形態の管理システムにおける動作シーケンスを説明するための図である。この図20の動作シーケンスについて、図9の第1の実施形態における動作シーケンスとの違いを中心に説明する。
【0175】
この第2の実施形態においては、携帯電話端末20の使用者は、充電台3にUSB接続する際に、SIMカード5を交換する場合には、携帯電話端末20から取り出しておく。なお、SIMカード5を継続して使用する場合には、そのSIMカード5を携帯電話端末20に装着したままの状態としても良い。
【0176】
携帯電話端末20を充電台3とUSB接続すると、充電台3からの情報取得要求に応じて携帯電話端末20は、端末情報を、充電台3を通じて管理サーバ10に送る。ここで、充電台3からの情報取得要求に応じて携帯電話端末20が送出するのは、端末情報のみであって、SIMカード情報が含まれないのは言うまでもない。
【0177】
ここで、SIMカードを装着したままで充電台3にUSB接続された携帯電話端末である場合には、そのSIMカードによる携帯電話通信は、当該USB接続の検知に基づいて停止するようにしてもよいし、継続して可能にするようにしてもよい。管理サーバ10が電話システムの主装置やSIPサーバの構成である場合であって、充電台3にUSB接続された携帯電話端末20を内線端末として使用するような場合では、携帯電話通信機能を停止するようにした方が良い。
【0178】
この第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様に、管理サーバ10は、携帯電話端末20からの端末情報を受信すると、当該端末情報を送ってきた携帯電話端末20に対する推薦カード情報を生成して送信する。第1の実施形態では、カード管理テーブルが携帯電話端末20の充電台3へのUSB接続に応じて更新されるので、この時点で、推薦カード情報の更新を行うようにしている。しかし、第2の実施形態では、この時点ではカード管理テーブルを更新することはないので、他の携帯電話端末への推薦カード情報を更新する必要はない。
【0179】
そして、この第2の実施形態では、携帯電話端末20で、使用者が、SIMカード要求操作をすると共に、これから使用とするSIMカードの選択操作を行うと、図9に示した第1の実施形態における動作シーケンスと同様に、充電台3は、SIMカード使用許諾要求を管理サーバ10に送る。
【0180】
管理サーバ10は、第1の実施形態と同様にして、前記使用許諾要求で要求されたSIMカードの使用を許可するか否か判別して、許諾する場合には、充電台3を通じて、要求してきた携帯電話端末20に、使用許諾OKを送信する。そして、管理サーバ10は、使用許諾OKを送出したSIMカードの使用状況を「使用待機」の状態に変更してカード管理テーブルを更新する。そして、管理サーバ10は、端末管理テーブルを参照して、充電台3に接続されている全ての携帯電話端末20を判定し、判定したそれぞれの携帯電話端末2についての推薦カード情報を、更新されたカード管理テーブルの情報に基づき、更新する。そして、更新した推薦カード情報を、前記他の携帯電話端末2のそれぞれに充電台3を介して送信する。
【0181】
そして、管理サーバ10は、使用許諾OKを送出したSIMカードが装填されているSIMカード装填部6の対応する発光表示部11を点滅させる。図18の例では、No.2のSIMカード装填部6に装填されているSIMカード5が選択されたので、No.2のSIMカード装填部6に対応する発光表示部11が点滅されている状態を示している。
【0182】
この使用許諾OKを受信した携帯電話端末20は、それをディスプレイ225に表示して、使用者に報知する。使用者は、この報知に応じて、携帯電話端末20と充電台3とのUSB接続を解除し、管理サーバ10で発光表示部11が点滅しているSIMカード装填部6のSIMカード5を取り出して、携帯電話端末20に装着する。これにより、携帯電話端末20は、携帯電話通信が可能となる。
【0183】
一方、管理サーバ10では、充電台3からの携帯電話端末取出通知に基づき、端末管理テーブルにおいて、当該携帯電話端末20についての充電台IDの記録を削除する。そして、管理サーバ10は、使用者により、SIMカード装填部6からSIMカード5が取り外されたことにより、カード管理テーブルを更新すると共に、充電台3にUSB接続されている他の携帯電話端末20用の推薦カード情報を更新して、その更新した推薦カード情報を前記他の携帯電話端末20に送信するようにする。
【0184】
[第2の実施形態の効果]
上述した第2の実施形態によれば、複数個のSIMカードのうちのいずれかを選択して携帯電話端末20に装着して使用する場合に、当該携帯電話端末20で使用可能であるとともに、推薦度の高いものを容易に選択することができて、非常に便利である。
【0185】
[第1および第2の実施形態の変形例]
上述の第1および第2の実施形態では、充電台3とUSB接続されて充電中である全ての携帯電話端末2、20では、カード管理テーブルに基づく推薦カード報知画面を常時表示するようにしている。このため、管理サーバ1、10は、カード管理テーブルが更新される毎に、更新後のカード管理テーブルの管理情報を反映した推薦カード情報を生成し、充電台3とUSB接続されて充電中である全ての携帯電話端末2、20に通知するようにしている。
【0186】
しかし、充電台3に接続されている携帯電話端末2、20で、使用者が、特定の操作をすることにより管理サーバ1、10に対して推薦カード情報の取得要求をしたときにのみ、管理サーバ1、10から、その取得要求をした携帯電話端末2、20にのみ、推薦カード情報を提供するようにすることもできる。この場合には、使用者は、USB接続を切断して取り出す前に、前記の特定の操作をして、管理サーバ1、10に対して推薦カード情報の取得要求をし、携帯電話端末2、20のディスプレイに推薦カード報知画面を表示させ、この推薦カード報知画面においてSIMカード情報の取得要求をすることができる。
【0187】
そして、管理サーバ1、10は、カード管理テーブルを更新したときには、管理サーバ1、10に対して推薦カード情報の取得要求をしている携帯電話端末2、20にのみ、更新後の推薦カード情報を送信するようにすれば良い。
【0188】
そして、携帯電話端末2、20側から取得要求をすることで管理サーバ1、10から推薦カード情報の取得するようにする場合には、取得要求の際に、使用者が推薦度の条件を合わせて指定するようにすることができる。すなわち、例えば、通信料金が安いほど推薦度を高くすることを条件にしたり、使用する地域における通信状況が良いほど推薦度を高くすることを条件にしたり、あるいは、GPS機能やナビゲーション機能などの特定の機能を有する端末ほど推薦度を高くすることを条件にしたり、することができる。
【0189】
その場合には、管理サーバ1、10は、予め、キャリア(携帯電話事業者)のWebページにアクセスして、通信料金についての情報や、携帯電話通信の可能エリアに関する情報などを取得してそれを記憶しておくようにすると共に、携帯電話端末の製造会社のWebページにアクセスして、端末管理テーブルに登録されている各携帯電話端末の機種毎に備えるGPS機能やナビゲーション機能などの機能の情報を記憶して保持しておくようにする。そして、管理サーバ1、10は、前述のようにして使用可能なSIMカードを判別すると共に、推薦カード取得要求に付加されている推薦度の条件により、記憶情報を参照して、指定された推薦度の条件に応じた推薦度を決定し、その推薦度を含む推薦カード情報を生成して、取得要求してきた携帯電話端末2に送信するようにする。
【0190】
[その他の実施形態および変形例]
なお、上述の実施形態では、携帯電話端末2、20のディスプレイの推薦カード報知画面と共に表示されているSIMカードの取得要求アイコンを押下させる操作を、SIMカード情報要求のトリガ動作とするようにした。しかし、携帯電話端末2、20のディスプレイ225の表示画面に、SIMカードの取得要求アイコンを設ける代わりに、充電台3に、SIMカード取得要求ボタンを設け、携帯電話端末2がUSB接続されているときに、当該SIMカード取得要求ボタンが押下操作されたことをSIMカード情報要求のトリガ動作とするようにしてもよい。
【0191】
また、上述の第1の実施形態では、携帯電話端末2は、充電台(管理用装置)に接続したときに、SIMカード情報を、充電台を通じて管理サーバに送るようにした。しかし、充電台(管理用装置)に接続したときに、携帯電話端末2で、SIMカード情報の返却通知のみを行って、メモリ212のSIMカード情報を廃棄するようにしても良い。その場合、管理サーバ1でSIMカード情報をコピーしたものを、携帯電話端末2に送るようにして、SIMカードにSIMカード情報は保持するようにすればよい。
【0192】
また、携帯電話端末2,20からのSIMカード情報や端末情報からなる端末情報等は、充電台3からの要求に応じて送出するようにしたが、携帯電話端末2,20が、充電台3への接続を検知したときに、自動的に送出するようにしても良い。
【0193】
また、上述の実施形態では、使用者が携帯電話端末2、20で、SIMカード情報要求操作をすると共に、携帯電話端末でSIMカード情報の選択を行うようにしたが、携帯電話端末2、20でSIMカード情報の選択を行う操作が、そのまま、SIMカード情報要求操作とするようにしても勿論良い。
【0194】
上述の実施形態では、充電台3とは別に管理サーバ3を設けるようにしたが、複数個の充電台の一つに、複数個のSIMカードの装填部を含め、前記管理サーバの機能の全てを設けるようにしても良い。つまり、管理用装置は、充電台の一つで構成するようにしても良い。
【0195】
また、一つの充電台3が複数個のSIMカードの装填部を備え、管理サーバ1は、SIMカード情報の使用状況管理テーブルと、端末管理テーブルとを備えるように構成しても良い。
【0196】
また、充電台3と携帯電話端末2,20との接続は、充電のための電力伝送も含めて、一つのコネクタで行うためにUSB接続としたが、携帯電話端末2,20が備える充電用の端子に充電台3に設けた充電用端子を接続させる構成を備えると共に、信号伝送路を別個に形成する方式であっても良い。その場合の信号伝送路としては、USBに限られるものではなく、例えばBluetooth(登録商標)や電磁誘導方式を用いた近距離無線通信(RFID)などを用いても良い。
【0197】
また、携帯電話端末2、20の充電台3からの接続解除は、上述の実施形態では、自動的に検出されるものとして説明したが、携帯電話端末2、20に設けたボタンやディスプレイに設けたアイコン操作を離脱要求として、管理サーバ1,10にその旨を通知するようにしてもよい。そして、管理サーバ1,10は、当該離脱要求を受信したときにSIMカードの選択がなされていないと判別したときには、その旨を、充電台3を通じて携帯電話端末2,20に通知する。当該通知を受信した携帯電話端末2,20は、SIMカードの選択を使用者に促すメッセージを表示するようにすると良い。
【0198】
また、上述の実施形態では、管理サーバと各携帯電話端末との接続のためには、管理サーバとLANで接続される複数個の充電台を用いるようにしたが、LANに接続される装置は、充電台の構成ではなく、携帯電話端末を管理サーバに接続させるための接続装置の構成であれば良い。すなわち、その場合には、それぞれの接続装置は、携帯電話端末と管理サーバとの間の中継用装置の役割をするものである。接続装置と管理サーバとの間の接続は、有線であっても、無線であっても良い。
【0199】
また、管理用装置を、充電台を備えずに管理サーバのみからなる構成とし、管理サーバに携帯電話端末のそれぞれを、例えばUSB接続する構成のシステムであっても良い。その場合には、充電台は、管理サーバに接続されずに別途設けられることになる。このため、管理サーバからの充電のための電力伝送は、不要であるので、携帯電話端末2と管理サーバとのUSB接続は、有線ではなく、無線であっても良い。
【0200】
携帯電話端末2と管理サーバとを無線接続させる場合、携帯電話端末2に、携帯電話通信用とは別の無線通信手段、例えばWiFi(Wireless Fidelity)やBluetooth(登録商標)や電磁誘導方式を用いた近距離無線通信(RFID)を備えておき、使用者が、その無線通信手段を起動させることにより、管理サーバ1と携帯電話端末2とを無線接続させるようにしても良い。
【0201】
使用可能であるSIMカード情報などの識別用情報の報知は、使用可能である識別用情報のみの一覧を携帯電話端末に送信するのではなく、すべての識別用情報の一覧を送るのであるが、そのうちのどれが使用可能であるかを使用者に報知する態様であれば、どのような態様であっても良い。
【0202】
なお、この発明における識別用情報は、SIMカード情報に限らず、携帯電話端末で携帯電話通信を行うために必要な情報であって電話端末毎に異なる識別用情報であれば、どのような識別用情報であっても良い。
【符号の説明】
【0203】
1,10…管理サーバ、2〜2,20〜20…携帯電話端末、3〜3…充電台、5〜5…SIMカード、6〜6…SIMカード装填部、8…USBケーブル
図1
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