【実施例】
【0018】
○検討1 乳化剤の種類の検討
実施例1〜2、比較例1〜9
表1の配合により、以下に記載する「粒状植物性蛋白質素材の製造法」に従い、粒状植物性蛋白質素材を調製した。
得られた粒状植物性蛋白質素材の嵩密度、吸水時の硬さを、以下に示す「粒状植物性蛋白質素材の嵩密度測定法」、「粒状植物性蛋白質素材の吸水時の硬さ測定法」に従い、測定し、併せて表1に記載した。
また、嵩密度、吸水時の硬さ評価、官能評価を行った。
【0019】
「粒状植物性蛋白質素材の製造法」
1 配合に従い、脱脂大豆粉と乳化剤を粉体混合した。
2 幸和工業(株)製二軸エクストルーダーを用いて組織化した。
水の添加量はダイから押し出される組織化物が膨化するようにバルブを調整し、原料中の水分を約7〜30重量%の間で調整した。
スクリュー回転数は200rpmとした。
先端バレル温度は160〜180℃であった。先端バレルの圧力は3〜20kg/cm2の間で変化させた。
3 得られた膨化物は、長さ20mm程度となるようダイス出口直後にカッターで切断した。
4 粉砕機にて粒子径0.1〜3mm程度に粉砕後、タバイ(株)製ESPEC PV-221乾燥機にて水分8重量%となるよう80℃の熱風で乾燥を行った。
【0020】
「粒状植物性蛋白質素材の嵩密度測定法」
1 粒状植物性蛋白質素材を粉砕機(ツインバード社製KC-4811ミルミキサー)を用い、粉砕した。
2 10M(目開き1.68mm)パス、20M(目開き0.85mm)オンの粒度のものを集めた。
3 100mlメスシリンダーへ100ml容量入れ、その重さを測定し、容量1mlあたりの重さを計算し「嵩密度」とした。
【0021】
「粒状植物性蛋白質素材の吸水時の硬さ測定法」
1 「粒状植物性蛋白質素材の嵩密度測定法」で得られた、粒度をそろえたサンプル5gに熱湯(90℃)を3倍量添加し、水戻しした。
2 室温になるまで、室温に放置した。
3 ダッシュポット(内径24mm、高さ40mm)へ、サンプルをWETで5.0g入れ、φ18mm円筒形プランジャーを押し込みスピード10mm/sにて挿入し、最大荷重を測定した(クリアランス 3mm)。測定装置は英弘精機社製「テクスチャーアナライザーTA・XT2」を使用した。
得られた数値は、2000〜6000gを合格範囲とした。
【0022】
「官能評価」
1 「粒状植物性蛋白質素材の吸水時の硬さ測定法」で得た、水戻しした粒状植物性蛋白質素材を、室温に戻した後、パネラー5名により試食し官能評価を行った。
以下の評価基準により、パネラーの合議により、評点を決定した。
5点 苦味等の異味がなく、良好なもの。また、濃厚感、ボリューム感、柔らかさが良好なもの。
4点 苦味等の異味がほとんどなく、食品として使用可能と思われるもの。また、濃厚感、ボリューム感、柔らかさが良好なもの。
3点 弱い苦味等の異味があるが、食品として使用可能と思われるもの。また、濃厚感、ボリューム感、柔らかさが食品として使用可能と思われるもの。
2点 苦味等の異味があり、食品としての使用には困難があるもの。もしくは、濃厚感、ボリューム感、柔らかさが食品としての使用には困難があるもの。
1点 強い苦味等の異味があり、食品としては使用できないと思われるもの。もしくは、濃厚感、ボリューム感、柔らかさが食品としては使用できないと思われるもの。
3点以上を合格とした。
【0023】
表1 乳化剤の種類の検討
「脱脂大豆」は、粗蛋白質含量54重量%のものを使用した。水分は7重量%であった。
「ステップSS」は花王株式会社製コハク酸モノグリセライドであった。
「ホ゜エムW-60」は理研ビタミン株式会社製ジアセチル酒石酸モノグリセライドであった。
「エマルシ゛ーP-100」は理研ビタミン株式会社製グリセリン脂肪酸エステルであった。
「ホ゜エムPR-100」は理研ビタミン株式会社製ポリグリセリン脂肪酸エステルであった。
「エマソ゛ールL-10」は花王株式会社製ソルビタン脂肪酸エステルであった。
「エマソ゛ールS-30V」は花王株式会社製ソルビタン脂肪酸エステルであった。
「エマルハ゜ーN」はカーギル製レシチンであった。
「S-070」は三菱化学フーズ株式会社製シュガーエステルであった。
「S-1670」は三菱化学フーズ株式会社製シュガーエステルであった。
「パームエース10」は不二製油株式会社製スーハ゜ーハ゜ームオレインであった。
【0024】
考察
乳化剤のうち、コハク酸モノグリセライド、もしくはジアセチル酒石酸モノグリセライドを使用したものは、吸水時の硬さも低く、また官能評価も良好であった。
一部の乳化剤を使用した場合に、吸水時の硬さが低くなるものもあったが、官能評価の評点が低く、合格とはならなかった。
比較例1は硬すぎるため不合格であった。
以上より、HLBが5〜10の有機酸モノグリセリドを使用した場合に、本発明の課題を解決する粒状植物性蛋白質素材が得られることが明らかとなった。
【0025】
○検討2 乳化剤の量の検討
実施例3、比較例10〜14
表2の配合により、既出の「粒状植物性蛋白質素材の製造法」に従い、粒状植物性蛋白質素材を調製した。
得られた粒状植物性蛋白質素材の嵩密度、吸水時の硬さを、既出の「粒状植物性蛋白質素材の嵩密度測定法」、「粒状植物性蛋白質素材の吸水時の硬さ測定法」に従い、測定し、併せて表2に記載した。
また、嵩密度、吸水時の硬さの他、官能評価もあわせ、既出の「判定法」に従い、最終的な判定を行った。
【0026】
表2 乳化剤の量の検討
比較例14においては、粒状植物性蛋白質素材の調製を試みたが、組織化することが出来ず、評価不能であった。
【0027】
考察
比較例10〜13は硬すぎるため、不合格であった。
特定の乳化剤を原材料中に0.7〜3重量%含有させて粒状植物性蛋白質素材を調製することにより、本発明の課題を解決する粒状植物性蛋白質素材が得られることが明らかとなった。