特許第5673965号(P5673965)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5673965
(24)【登録日】2015年1月9日
(45)【発行日】2015年2月18日
(54)【発明の名称】濃淡燃焼バーナ
(51)【国際特許分類】
   F23D 14/08 20060101AFI20150129BHJP
   F23C 99/00 20060101ALI20150129BHJP
【FI】
   F23D14/08 CZAB
   F23D14/08 H
   F23C99/00 329
【請求項の数】3
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2012-78353(P2012-78353)
(22)【出願日】2012年3月29日
(65)【公開番号】特開2013-205000(P2013-205000A)
(43)【公開日】2013年10月7日
【審査請求日】2014年5月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004709
【氏名又は名称】株式会社ノーリツ
(74)【代理人】
【識別番号】100107445
【弁理士】
【氏名又は名称】小根田 一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100107593
【弁理士】
【氏名又は名称】村上 太郎
(72)【発明者】
【氏名】馬越 亮輔
(72)【発明者】
【氏名】若田 武志
(72)【発明者】
【氏名】秋山 隆
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】永井 逸夫
(72)【発明者】
【氏名】栗山 靖隆
(72)【発明者】
【氏名】和田 憲英
(72)【発明者】
【氏名】福西 啓吾
(72)【発明者】
【氏名】河野 圭三
【審査官】 木村 麻乃
(56)【参考文献】
【文献】 特開平06−193833(JP,A)
【文献】 特開2008−045760(JP,A)
【文献】 特開2001−336716(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F23D 14/08
F23C 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
短手方向中央位置において長手方向に延びるように配列された中央濃炎孔と、この中央濃炎孔を短手方向両側から挟むように配列された2列の淡炎孔と、この両側の淡炎孔をさらに外側から挟むように配列された2列の外側濃炎孔とを備え、前記中央濃炎孔に対し濃混合気導入通路により導入される濃混合気が供給されるように構成されてなる濃淡燃焼バーナであって、
上端において開口し長手方向に配列されるように前記中央濃炎孔が区画形成された濃炎孔形成体と、上端において開口し長手方向に配列されるように前記淡炎孔が区画形成された一対の淡炎孔形成体とを備え、
前記一対の淡炎孔形成体は、少なくとも1つの架橋部によってこの一対の淡炎孔形成体の上端位置で橋渡しするように互いに連結され、かつ、一対の淡炎孔形成体間に所定の隙間を有し下方に開放した門形に形成され、
記濃炎孔形成体の外面及び前記一対の淡炎孔形成体の相対向内面のいずれか一方には短手方向に凸となる嵌合凸部が形成され、他方には短手方向に凹となる嵌合凹部が形成され、
記一対の淡炎孔形成体は、前記濃炎孔形成体に対し上から装入されて濃炎孔形成体を短手方向両側から挟み付けた状態で、前記嵌合凸部と前記嵌合凹部とが短手方向に対し互いに凹凸嵌合され、前記濃炎孔形成体及び前記一対の淡炎孔形成体の長手方向に対する相対移動及び前記淡炎孔形成体の上方への相対移動が共に規制された状態に組み付けられてなる、
ことを特徴とする濃淡燃焼バーナ。
【請求項2】
請求項1に記載の濃淡燃焼バーナであって、
前記濃炎孔形成体の短手方向外面には短手方向外方に膨出する第1膨出部が形成される一方、前記一対の淡炎孔形成体の短手方向内面には、前記第1膨出部に対し上側から当接することにより、前記淡炎孔形成体の下向きの相対移動を規制するための第1係合凸部が形成されている、濃淡燃焼バーナ。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の濃淡燃焼バーナであって、
前記淡炎孔と、前記外側濃炎孔との間を互いに区画するためのプレート部材の短手方向内面には、短手方向内方に膨出する第2膨出部が形成される一方、前記淡炎孔形成体の短手方向外面には、前記第2膨出部に対し上側から当接することにより、前記淡炎孔形成体の下向きの相対移動を規制するための第2係合凸部が形成されている、濃淡燃焼バーナ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、濃炎孔や淡炎孔を備えた濃淡燃焼バーナに関し、特に中央位置の濃炎孔を挟んで両側に淡炎孔が配列され、さらに淡炎孔の両外側にそれぞれ濃炎孔が配列されるよう各種の形成部材が組み立てられてなる濃淡燃焼バーナにおいて、中央位置の濃炎孔を形成するための形成部材に対する、2列の淡炎孔を形成するための一対の形成部材の組み付けの容易化・確実化を図りつつも、特に中央濃炎孔と、これを挟む両側の各淡炎孔とを所定の相対位置に正確に位置決めしつつ、その所定の相対位置関係を確実に保持し得るようにするための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、低NOx化を図るために空気比が1よりも大の淡混合気を淡炎孔にて燃焼させる一方、燃焼火炎の安定化を図るために空気比が1よりも小の濃混合気を燃焼させる濃炎孔を淡炎孔に隣接させるようにするという濃淡燃焼バーナが種々提案されている。そして、このような濃淡燃焼バーナとして、薄板素材をプレス成形等で所定形状に成形した各種の形成部材を互いに接合したり溶着したりすることにより全体形状が扁平な濃淡燃焼バーナを形成することが提案されている。例えば、特許文献1又は2では、幅方向中央位置に淡炎孔を区画形成し、この淡炎孔の両側にそれぞれ濃炎孔を形成し、中央位置の淡火炎を両側の濃火炎で挟むようにした濃淡燃焼バーナが開示されている。又、特許文献3でも、主バーナの淡炎孔の両側を袖火バーナの濃炎孔で挟んだ濃淡燃焼バーナが開示されている。そして、かかる濃淡燃焼バーナにおける淡炎孔の形成方法として、複数の帯状金属板を重ね合わせて淡炎孔形成部材を形成し、この淡炎孔形成部材を幅方向中間位置の淡混合気が供給される空間に嵌め込んで組み付けることが提案されている。具体的には、複数の帯状金属板を、その長手方向両端部において平面同士の接合により結合し、長手方向中間部位を所定間隔離すことで多数のスリット状の淡炎孔を区画形成している。そして、淡炎孔形成部材の両端部を濃炎孔形成部材の両端部内で挟み付けるようにして組み付けている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平6−313517号公報
【特許文献2】特開平7−42913号公報
【特許文献3】特開平7−91620号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、前記の特許文献で提案のものの如く一列の淡炎孔の両側に濃炎孔をそれぞれ配置して淡炎孔を単に両側から挟んだだけの濃淡燃焼バーナではなくて、さらに淡炎孔の中心線上に延びるように一列の濃炎孔を追加することで短手方向(幅方向)において例えば濃−淡−濃−淡−濃というような配列で濃炎孔と淡炎孔とが交互に並ぶ構成の濃淡燃焼バーナの開発を本出願人において進めている。この場合には、2列の淡炎孔を形成するために、中央の濃炎孔の両側にそれぞれ淡炎孔形成部材を組み付けなければならず、加工誤差や組み付け位置の誤差の累積に起因して、上下方向や長手方向に対する相互の相対位置が当初の設計通りのものからずれてしまうおそれがある。濃炎孔と淡炎孔との相互の位置関係がずれてしまうと、保炎性を損ね、振動燃焼等の問題を招くおそれが生じることになる。
【0005】
その上、単に濃炎孔と淡炎孔との相互の相対位置についての正確性のみならず、例えば燃焼状態と非燃焼状態との繰り返しや、能力変化に伴う燃焼状態の変化等によって淡炎孔形成部材に濃炎孔よりも上方に浮き上がろうとする力が作用するおそれがある。淡炎孔形成部材に浮き上がりが生じて、濃炎孔に対し淡炎孔が本来の上下方向位置よりも上方にずれてしまうと、安定燃焼を損ねてしまうことにもなる。従って、淡炎孔と濃炎孔との相対位置関係については、正確性のみならず、正確な相対位置の一体的な保持機能も必要となる。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、中央の濃炎孔を挟んで両側に淡炎孔をそれぞれ形成し、さらに両淡炎孔の外側に濃炎孔をそれぞれ形成するような濃淡燃焼バーナにおいて、組み付けに際し、特に、中央の濃炎孔と、両側の淡炎孔とを所定の相対位置に正確に位置決めし得るとともに、使用中に際し、所定の相対位置関係を確実に保持し得る濃淡燃焼バーナを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、短手方向中央位置において長手方向に延びるように配列された中央濃炎孔と、この中央濃炎孔を短手方向両側から挟むように配列された2列 の淡炎孔と、この両側の淡炎孔をさらに外側から挟むように配列された2列の外側濃炎孔とを備え、前記中央濃炎孔に対し濃混合気導入通路により導入される濃 混合気が供給されるように構成されてなる濃淡燃焼バーナを対象にして次の特定事項を備えることとした。すなわち、上端において開口し長手方向に配列されるように前記中央濃炎孔が区画形成された濃炎孔形成体と、上端において開口し長手方向に配列されるように前記淡炎孔が区画形成された一対の淡炎孔形成体とを備えることとする。前記一対の淡炎孔形成体を、少なくとも1つの架橋部によってこの一対の淡炎孔形成体の上端位置で橋渡しするように互いに連結され、かつ、一対の淡炎孔形成体間に所定の隙間を有し下方に開放した門形に形成する。前記濃炎孔形成体の外面及び前記一対の淡炎孔形成体の相対向内面のいずれか一方に短手方向に凸となる嵌合凸部を形成し、他方に短手方向に凹となる嵌合凹部を形成する。 そして、前記一対の淡炎孔形成体を、前記濃炎孔形成体に対し上から装入して濃炎孔形成体を短手方向両側から挟み付けた状態で、前記嵌合凸部と前記嵌合凹部と短手方向に対し互いに凹凸嵌合され、前記濃炎孔形成体及び前記淡炎孔形成体の長手方向に対する相対移動及び前記淡炎孔形成体の上方への相対移動が共に規制された状態に組み付けられているようにした(請求項1)。
【0008】
本発明の場合、嵌合凸部と嵌合凹部とが短手方向に対し互いに凹凸嵌合しているため、濃炎孔形成体と一対の淡炎孔形成体とは、上下方向にも長手方向にもいずれの方 向に対しても相対移動が規制された状態になる。従って、一対の淡炎孔形成体を、前記濃炎孔形成体に対し上から装入して濃炎孔形成体を短手方向両側から挟み付けた状態で、嵌合凸部と嵌合凹部とを互いに凹凸嵌合させることで、濃炎孔形成体と一対の淡炎孔形成体との上下方向及び 長手方向に対する相対位置を位置決めし得る一方、その凹凸嵌合によって濃炎孔形成体一対の炎孔形成体との上下方向及び長手方向に対する相対位置関係をずれないように保持し得ることになる。この結果、例えば燃焼状態と非燃焼状態との繰り返しや、能力変化に伴う燃焼状態の変化等に起因して、淡炎孔形成体に対し濃炎孔形成体との関係で相対的に上方に浮き上がろうとする力が作用したとしても、前記の凹凸嵌合によって淡炎孔形成体が上方に抜け出ないように抜け止めを果たし得ることになる。
【0009】
本発明の濃淡燃焼バーナにおいて、濃炎孔形成体の短手方向外面に、短手方向外方に膨出する第1膨出部を形成する一方、一対の淡炎孔形成体の短手方向内面に、第1膨出部に対し上側から当接することにより、淡炎孔形成体の下向きの相対移動を規制するための第1係合凸部を形成するようにすることができる(請求項2)。このようにすることにより、淡炎孔形成体が下向きに相対ずれを生じて沈み込もうとしたとしても、第1係合凸部が第1膨出部に当接して、それ以上の下向きの相対ずれが阻止される。このため、一対の淡炎孔形成体の下向きの沈み込みを阻止して、一対の淡炎孔形成体と濃炎孔形成体との間の上下方向における相対位置関係、つまり、淡炎孔と中央濃炎孔との間の上下方向における相対位置関係を確実に維持させ得ることになる。
【0010】
又、本発明の濃淡燃焼バーナにおいて、淡炎孔と、外側濃炎孔との間を互いに区画するためのプレート部材の短手方向内面に、短手方向内方に膨出する第2膨出部を形成する一方、淡炎孔形成体の短手方向外面に、第2膨出部に対し上側から当接することにより、淡炎孔形成体の下向きの相対移動を規制するための第2係合凸部を形成するようにすることができる(請求項3)。このようにすることにより、淡炎孔形成体が下向きに相対ずれを生じて沈み込もうとしたとしても、第2係合凸部が第2膨出部に当接して、それ以上の下向きの相対ずれが阻止される。このため、淡炎孔形成体の下向きの沈み込みを阻止して、淡炎孔形成体とプレート部材との間の上下方向における相対位置関係、つまり、淡炎孔と外側濃炎孔との間の上下方向における相対位置関係を確実に維持させ得ることになる。
【発明の効果】
【0011】
以上、説明したように、本発明の濃淡燃焼バーナによれば、嵌合凸部と嵌合凹部とで短手方向に対し互いに凹凸嵌合させているため、濃炎孔形成体と一対の淡炎孔形成体とを、上下方向にも長手方向にもいずれの方向に対しても相対移動が規制された状態にすることができる。従って、一対の淡炎孔形成体を、前記濃炎孔形成体に対し上から装入して濃炎孔形成体を短手方向両側から挟み付けた状態で、嵌合凸部と嵌合凹部とを互いに凹凸嵌合させることで、濃炎孔形成体と一対の淡炎孔形成体との間の上下方向及び長手方向に対する相対位置を確実にかつ正確に位置決めすることができる一方、その凹凸嵌合によって濃炎孔形成体と一対の淡炎孔形成体との間の上下方向及び長手方向に対する相対位置関係をずれないように確実に保持することができるようになる。この結果、例えば燃焼状態と非燃焼状態との繰り返しや、能力変化に伴う燃焼状態の変化等に起因して、淡炎孔形成体に対し濃炎孔形成体との関係で相対的に上方に浮き上がろうとする力が作用したとしても、前記の凹凸嵌合によって淡炎孔形成体が上方に抜け出ないように、確実に抜け止めを果たさせることができる。
【0012】
特に、請求項2によれば、濃炎孔形成体の短手方向外面に、短手方向外方に膨出する第1膨出部を形成する一方、一対の淡炎孔形成体の短手方向内面に、第1膨出部に 対し上側から当接することにより、淡炎孔形成体の下向きの相対移動を規制するための第1係合凸部を形成するようにすることで、淡炎孔形成体が下向きに相対ずれを生じて沈み込もうとしたとしても、第1係合凸部が第1膨出部に当接して、それ以上の下向きの相対ずれを阻止することができる。このため、一対の淡炎孔形成体の下向きの沈み込みを阻止して、一対の淡炎孔形成体と濃炎孔形成体との間の上下方向における相対位置関係、つまり、淡炎孔と中央濃炎孔との間の上下方向における相対位置関係を確実に維持させることができるようになる。
【0013】
又、請求項3によれば、淡炎孔と、外側濃炎孔との間を互いに区画するためのプレート部材の短手方向内面に、短手方向内方に膨出する第2膨出部を形成する一方、淡炎孔形成体の短手方向外面に、第2膨出部に対し上側から当接することにより、淡炎孔形成体の下向きの相対移動を規制するための第2係合凸部を形成するようにすることで、淡炎孔形成体が下向きに相対ずれを生じて沈み込もうとしたとしても、第2係合凸部が第2膨出部に当接して、それ以上の下向きの相対ずれを阻止することができる。このため、淡炎孔形成体の下向きの沈み込みを阻止して、淡炎孔形成体とプレート部材との間の上下方向における相対位置関係、つまり、淡炎孔と外側濃炎孔との間の上下方向における相対位置関係を確実に維持させることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の濃淡燃焼バーナを組み込んだ燃焼装置の例を示し、図1(a)は斜視図状態で示す説明図であり、図1(b)は断面図状態で示す説明図である。
図2】本発明の実施形態の濃淡燃焼バーナの斜視図である。
図3図3(a)は図2のバーナの平面図であり、図3(b)は図3(a)のF−F部拡大図である。
図4】淡バーナ部を構成する第1プレート部材、外側濃バーナ部を構成する第2プレート部材、中央濃バーナ部を構成する第3プレート部材、及び、この中央濃バーナ部の両側に配設される淡炎孔列を構成する炎孔形成部材を、分解した状態で示す分解斜視図である。
図5図4の分解した状態を長手方向一側からみた状態で示す分解側面図である。
図6図4又は図5の第3プレート部材を展開した状態で示す斜視図である。
図7】炎孔形成部材が第3プレート部材に組み付けられた状態で第2プレート部材間の開口に装入する手順を分解状態で示す参考図である。
図8図2のA−A線で切断した状態の斜視図である。
図9図2のA−A線で切断した状態の正面図である。
図10図9のB−B線に対応する位置で切断したときの濃淡燃焼バーナの部分斜視図である。
図11図9のC−C線に対応する位置で切断したときの濃淡燃焼バーナの部分斜視図である。
図12図9のD−D線に対応する位置で切断したときの濃淡燃焼バーナの部分斜視図である。
図13図9のE−E線で切断した状態の部分拡大断面説明図である。
図14図9のB−B線に対応する位置で切断したときの濃淡燃焼バーナの拡大断面説明図である。
図15図15(a)は図7のG部の拡大図であり、図15(b)は図15(a)において炎孔形成部材を除いた状態を示す図15(a)対応図である。
図16図7のH−H線における拡大断面説明図である。
図17図7のJ−J線に対応する部分が第2プレート部材に組み付けられた状態における拡大断面説明図である。
図18図7のK−K線における拡大断面説明図である。
図19図3のL−L線又は図9のM−M線における拡大断面説明図である。
図20】炎孔形成部材を1枚物の金属板素材から製造する手順を斜視図の状態で示す参考図である。
図21図20のN−N矢視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0016】
図1は、本発明の実施形態に係る濃淡燃焼バーナを適用した燃焼装置2を示す。この燃焼装置2は、缶体21内において、所定数の濃淡燃焼バーナ3,3,…を横に隣接させて並べた状態のバーナセットが固定されたものである。缶体21の上部空間は燃焼空間22とされ、下部空間23に送風ファン24からの燃焼用空気が供給される一方、各濃淡燃焼バーナ3の一側にガスマニホールド25(図1(b)にのみ示す)が配設され、このガスマニホールド25から濃淡燃焼バーナ3毎に2つのガスノズル26,27が突出されている。一方(下段)のガスノズル26は濃淡燃焼バーナ3の第1供給口31に向けて、他方(上段)のガスノズル27は濃淡燃焼バーナ3の第2供給口32に向けて、それぞれ燃料ガスを噴出させ得るようになっている。そして、下部空間23からの空気を各ガスノズル26,27の周囲から送風ファン24の吐出圧により押し込んで、燃料ガス及び空気の双方を第1及び第2供給口31,32に供給し得るようになっている。この際、第1供給口31は第2供給口32よりもかなり大径に設定されて、より多くの空気を押し込むようにされる一方、第2供給口32は比較的小径に設定されて、押し込む空気の量が絞られるようにされている。このようにして、第1供給口31からは供給される燃料ガスに加え、その燃料ガス量に比して1.0倍よりも大きい所定の空気比となる量の空気が内部に供給される一方、第2供給口32からは同様に供給される燃料ガスに加え、その燃料ガス量に比して1.0倍よりも小さい所定の空気比となる量の空気が内部に供給されるようになっている。なお、下部空間23と濃淡燃焼バーナ3,3,…とを仕切るように配設された整流板28(図1(b)参照)には多数の小孔が開けられ、この小孔を通して相隣接する濃淡燃焼バーナ3,3間に二次空気が供給されるようになっている。
【0017】
濃淡燃焼バーナ3は、図2に示すように、金属板素材を用いてプレス加工及び折り曲げ加工を経て所定形状に加工されたものである。すなわち、濃淡燃焼バーナ3は、1列の濃炎孔列33からなる中央濃バーナ部3aと、2列の淡炎孔列34,34からなる淡バーナ部3bと、2列の濃炎孔列35,35からなる外側濃バーナ部3cとを備えて全体として扁平形状に形成されたものであり、これらが3種類のプレート部材4,4、5,5、6と、炎孔形成部材7とを用いて形成されたものである。図3の上下方向を長手方向(前後方向)、図3の左右方向を短手方向(幅方向)というとすれば、長手方向一側(図2の左側)において下側位置に第1供給口31が開口し、上側位置に第1供給口31よりも小径の第2供給口32が開口され、上端面に燃焼火炎が形成される複数の炎孔列が図3に示すように長手方向に延びるように形成されている。炎孔列としては、図3(a),(b)に示すように、短手方向中央位置において狭幅の1列の濃炎孔列33が長手方向全長に延び、この濃炎孔列33の短手方向両側位置のそれぞれにおいて比較的広幅の淡炎孔列34が長手方向全長に延び、両側の淡炎孔列34,34のさらに外側位置においてそれぞれ狭幅の濃炎孔列35が長手方向全長に延びている。そして、淡炎孔列34,34の各淡炎孔341には第1供給口31(図2参照)から供給されて混合された淡混合気が導かれ、この淡混合気によりそれぞれ淡火炎が形成され、中心位置の濃炎孔列33の各濃炎孔331と、両外側位置の2列の濃炎孔列35,35の各濃炎孔351とには第2供給口32(図2参照)から供給されて混合された濃混合気が導かれ、この濃混合気によりそれぞれ濃火炎が形成されるようになっている。
【0018】
このような濃淡燃焼バーナ3は、例えば次のようにして形成することができる。すなわち、図4及び図5に示すように、3種類のプレート部材4,4、5,5、6と、一対の炎孔形成部71,71が少なくとも1つ(図例では2つ)の架橋部72,72により一体に連結された炎孔形成部材7とを用いて構成する。各炎孔形成部71が淡炎孔形成体を構成することになる。第3プレート部材6(図6参照)は、金属板素材に対し相対向する一側面になるプレート部65と、他側面になるプレート部65とが、折り曲げ線Tを挟んで線対称配置に配置された状態になるように一枚物のプレート素材6aとしてプレス成形され、成形後に、折り曲げ線Tを中心にして両側のプレート部65,65を共に内向き(一点鎖線の矢印の向き)に相対向させるように折り曲げて、後端縁651,651同士や前端縁652,652同士を互いに密着させることで形成されている。折り曲げ後の状態では、折り曲げ線Tに沿った折り曲げ部位が下端部60a,60b(図4も併せて参照)となり、この下端部60a,60bから上方に延びる両側のプレート部65,65が所定の狭い間隔で相対向し、その内面間に濃混合気の供給通路が形成されて上端面の濃炎孔列33に連通されるようになっている。又、前記の折り曲げ線Tに沿って前端側位置の下端部60aにおいて両側のプレート部65,65に第1連通孔61がそれぞれ貫通形成されるとともに、前記の展開状態のプレート素材6a(図6参照)において略菱形の切欠開口601が第1連通孔61,61の後側位置において折り曲げ線Tを挟んで予め形成され、折り曲げられた状態で切欠凹部60c(図4も併せて参照)が形成されるようになっている。このようにして第3プレート部材6により中央濃バーナ部3aが形成され、濃炎孔形成体が構成されることになる。
【0019】
そして、この中央濃バーナ部3aに対し炎孔形成部材7を上から嵌め込んで一体に組み付けた後(図7参照)、一体に組み付けた状態の中央濃バーナ部3a及び炎孔形成部材7を一対の第1プレート部材4,4間の上端開口から内部に下方に差し込んで固定する。これにより、一対の第1プレート部材4,4の短手方向の相対向間の中央位置に中央濃バーナ部3aが配置され(図2又は図3参照)、前記炎孔形成部材7を構成する一対の炎孔形成部71,71が中央濃バーナ部3aの濃炎孔列33を短手方向両側から囲んだ状態に組み付けられることになる。前記の各炎孔形成部71が淡炎孔列34を形成することになり、2列の淡炎孔列34,34により淡バーナ部3bが形成される。かかる第1プレート部材4が、淡炎孔列34と、外側濃炎孔列35との間を互いに区画するためのプレート部材を構成する。第1プレート部材4,4に対する中央濃バーナ部3a及びこれに組み付けられた炎孔形成部材7の固定は次のようにして実現される。すなわち、淡バーナ部3bを構成する両第1プレート部材4,4の長手方向の両側縁42,42、43,43(図3(a),(b)参照)の間に所定間隔のスリット部が形成されるようになっており、このスリット部に対し中央濃バーナ部3aの後端縁651,651や前端縁652,652を上から押し入れることで、後端縁651,651や前端縁652,652が両側縁42,42、43,43間に挟み付けられた状態になって、中央濃バーナ部3aを構成する第3プレート部材6が第1プレート部材4,4に対し固定されるようになっている。なお、前記の側縁42,42間に挟み付けられた状態の後端縁651,651と側縁42,42とを溶着(例えば点溶接)したり、同様に前端縁652,652と側縁43,43とを溶着したりして補強するようにしてもよい。このように、第3プレート部材6が第1プレート部材4,4に固定され、その第3プレート部材6に対し炎孔形成部材7が一体に組み付けられているため、炎孔形成部材7も第3プレート部材6及び第1プレート部材4,4と共に互いに一体に組み付けられることになる。この炎孔形成部材7の製造方法や、炎孔形成部材7と第3プレート部材6との相互の組み付け構造等の詳細については、後述する。
【0020】
そして、第2プレート部材5,5は、淡バーナ部3bの第1プレート部材4,4の外側に被せられて(例えば図4又は図5参照)、上端側に外側の濃炎孔列35,35(図3参照)が形成されるとともに、各第2プレート部材5の内面と相対向する第1プレート部材4の外面との間に濃混合気が各濃炎孔列35まで供給される供給通路が区画形成され、これにより、外側濃バーナ部3c(図2図3参照)が形成されることになる。
【0021】
次に、図8図9を参照しつつ淡混合気及び濃混合気の供給構造部分について説明する。なお、図8図9において、メッシュ状のハッチングを付した部分は接合面であり、密接又は圧接により互いに密着され、加えて線状の溶着又は点付け溶接等も付加されて、密着状態が維持されている。前記の淡バーナ部3bにおいて、一側に開口する第1供給口31から供給された燃料ガスと空気とが筒部36内で混合されて淡混合気となり、この淡混合気が筒部36(図10図11の点線の矢印を参照)を通して他側に送られ、他側から上側に向きを変え(図12の点線の矢印を参照)、一対の第1プレート部材4,4間の空間が第3プレート部材6の下端部60bによって区画形成(分割)された2つの内部空間37,37を通して、上端の各淡炎孔列34まで供給されるようになっている。前記の筒部36と内部空間37,37とにより淡混合気を2列の淡炎孔列34,34まで供給する淡混合気供給通路が構成される他、筒部36は第1供給口31から供給される燃料ガスと空気との混合室及び導入通路(淡混合気導入通路)の役割をも果たすようになっている。前記の第3プレート部材6が後述の第1濃混合気供給通路を区画形成するための形成部材を構成し、この第3プレート部材6によって、前記の淡混合気導入通路の下流側が二分(2つに分断)されて2つの淡混合気供給通路(内部空間37,37)が区画形成されるようになっている。
【0022】
又、濃混合気については、上流端側である第2供給口32に供給される燃料ガスと空気とが筒部38内で混合されて濃混合気となり、この濃混合気が筒部38(図13も併せて参照)を通して下流端側である奥方(後方)の閉塞端381側まで導かれる間にさらに混合されることになる。そして、この濃混合気が中央濃バーナ部3a及び左右両側の外側濃バーナ部3c(図10又は図11参照)のそれぞれに供給されるようになっている。すなわち、筒部38内には、中央濃バーナ部3aの前端側の下端部60aが上から差し込まれて筒部38内で宙に浮いた状態(図10又は図14も併せて参照)に突出した突出部として配設され、この突出部(下端部60a)において第1連通孔61,61が筒部38の内部空間である混合室の上方寄り位置(上側位置)で開口して、混合室と中央濃バーナ部3aの内部空間62とが連通されるようになっている。これにより、筒部38内の濃混合気は、両第1連通孔61,61及び内部空間62を通して濃炎孔列33に供給されることになる。
【0023】
加えて、前記の両第1連通孔61,61の開口位置よりも下流側(閉塞端381側)位置において、筒部38を構成する一対の第1プレート部材4,4に第2,第3連通孔41,41(図11又は図13も参照)が貫通形成されており、一側(図11の右側,図13の上側)の第2連通孔41により、筒部38内の前記混合室が一側の第1プレート部材4と同じ側の第2プレート部材5との間の内部空間51と連通され、他側(図11の左側,図13の下側)の第3連通孔41により、筒部38内の前記混合室が他側の第1プレート部材4と同じ側の第2プレート部材5との間の内部空間52と連通されている。これにより、筒部38内の濃混合気が第2連通孔41及び内部空間51を通して一側の濃炎孔列35に供給される一方、同様に筒部38内の濃混合気が他側の第3連通孔41及び内部空間52を通して他側の濃炎孔列35に供給されるようになっている。加えて、第2連通孔41及び第3連通孔41は第3プレート部材6の切欠凹部60c(図9参照)に臨む位置において短手方向に相対向して開口するように設定され、これにより、一対の第2,第3連通孔41,41が短手方向(幅方向)において何も遮ることのない筒部38内の空間を介して相対向して開口するようになっている(図11又は図13参照)。
【0024】
なお、前記の筒部38は第2供給口32から供給される燃料ガスと空気とを混合するための混合室、及び、混合された濃混合気を導入するための濃混合気導入通路を構成する一方、前記の内部空間51,62,52は濃混合気を対応する濃炎孔列35,33,35に供給するための濃混合気供給通路を構成する役割をも果たすようになっている。つまり第2連通孔41に連通する内部空間51が第2濃混合気供給通路を構成し、第3連通孔41に連通する内部空間52が第3濃混合気供給通路を構成し、第1連通孔61,61に連通する内部空間62が第1濃混合気供給通路を構成する。
【0025】
次に、図5図7に戻り、淡炎孔列34,34を形成するための炎孔形成部材7や、この炎孔形成部材7と中央濃バーナ3aを形成するための第3プレート部材6との組み付け構造における相互の関係について詳細に説明する。炎孔形成部材7は、前述の如く、それぞれが1列の淡炎孔列34を構成する一対の炎孔形成部71,71が少なくとも1つ(図例では2つ)の架橋部72,72により両者の上端位置で橋渡しするように互いに連結されて一体化され、これにより、側面から見た形状又は横断面形状が一対の炎孔形成部71,71の間に所定の内幅の隙間S(図5参照)を有し下方に開放した門形に形成されたものである。各炎孔形成部71は、プレス成形により所定の凹凸形状に成形された少なくとも2枚(図例では4枚)の帯板状の整流板が互いに重ね合わされて接合され(図3(b)も併せて参照)、それらの相対向面間に前記凹凸形状に基づき淡混合気の通路が区画形成されるとともに、上端面において短手方向に複数個(図例では3つ)、長手方向に多数個にわたり並ぶように淡炎孔341が開口するように区画形成されたものである。
【0026】
そして、第3プレート部材6に対し炎孔形成部材7を上から組み付ける際、炎孔形成部材7の架橋部72,72を、第3プレート部材6の濃炎孔列33に形成された凹状の嵌合溝332(図15及び図4参照)に内嵌させるようにする。内嵌させた状態で組み付けることで、中央濃バーナ部3aに対し炎孔形成部材7はそれ以上下方への沈み込みが阻止されることになるため、特に中央濃バーナ部3aの濃炎孔列33に対する炎孔形成部材7の淡炎孔列34の上下方向の位置決めが行われることになる。一方、嵌合溝332の長手方向に対する内幅が架橋部72の幅と合致するように設定されており、前記の内嵌により長手方向への相対的なずれが阻止され、中央濃バーナ部3aに対する炎孔形成部材7の長手方向の位置決めと保持とが行われることになる。従って、前記の架橋部72,72を嵌合溝332,332に内嵌させて組み付けることで、中央濃バーナ部3aの濃炎孔列33と、淡バーナ部3bの2列の淡炎孔列34,34との相互間において、長手方向及び上下方向に対する位置関係を所定のものに位置決めることができる。
【0027】
又、前記の図5に示した隙間Sの内幅(相対向する内面711,711の間隔)は、図16に詳細を示すように、第3プレート部材6により形成される中央濃バーナ部3a上部の短手方向の外幅(具体的には後述の両側の膨出部654,654における外面同士の幅方向寸法である外面間隔)に合致するように設定され、又、一対の炎孔形成部71,71の両側の外表面710,710間の短手方向の外幅が第1プレート部材4,4上部の短手方向の内幅(具体的には後述の両側の膨出部44,44の内面の間隔)に合致するように設定されている。これにより、第3プレート部材6と共に炎孔形成部材7の一対の炎孔形成部71,71を、第2プレート部材4,4間の空間に対し上から装入すれば、図17にも示すように、各炎孔形成部71の最外側の表面710が第1プレート部材4の膨出部44の内面と密接する一方、各炎孔形成部71の最内側の表面711が第3プレート部材6の膨出部654の外面と密接し、互いの間を混合気が通り抜けないようにメタルシールされた状態になる。これに伴い、一対の炎孔形成部71,71が第3プレート部材6を挟んで短手方向に対し確実に対称位置に位置決めされて、第3プレート部材6や第1プレート部材4,4に対し確実に所定の短手方向位置に組み付けられる。なお、前記のメタルシールされた膨出部44,654,654,44の存在により、各淡炎孔列34(例えば図14参照)に形成される淡火炎と、これを挟んで中央濃炎孔列33及び外側濃炎孔35にそれぞれ形成される濃火炎との間に、各膨出部44,654,654,44の膨出量の相当する僅かな短手方向幅分の帯状で長手方向全長に延びる混合気の非噴出帯39,40,40,39が形成されることになる。
【0028】
さらに、図16又は図17に示すように、前記の一対の炎孔形成部71,71の両側の外面710,710からそれぞれ突出形成された係合凸部73や、相対向する両側の内面711,711からそれぞれ突出形成された係合凸部74によって、第3プレート部材6や第2プレート部材4,4に対する炎孔形成部材7の上下方向位置決めと、炎孔形成部材7が第3プレート部材6や第2プレート部材4,4に対し下向きに位置ずれを阻止した状態で上下方向の相対位置の保持とが実現されている。すなわち、各外面710に対し長手方向に1カ所以上の位置(図例では2カ所)に係合凸部73,73が短手方向の両外側に突出するように形成され、各内面711に対し同様に1カ所以上の位置(図例では係合凸部73と対応する位置に2カ所)係合凸部74,74が短手方向で相対向する側に突出するように形成されている。そして、前述の如く架橋部72,72が嵌合溝332,332に内嵌した状態で、外側の係合凸部73が第2プレート部材4の膨出部44の上側の凹段部に、内側の係合凸部74が第3プレート部材6の膨出部654の上側の凹段部に、それぞれ当接・係合し、炎孔形成部材7のそれ以上の下向きの相対移動が阻止された状態となる。係合凸部73が第2係合凸部を構成し、係合凸部74が第1係合凸部を構成する。又、膨出部654が第1膨出部を構成し、膨出部44が第2膨出部を構成する。
【0029】
第3プレート部材6の各プレート部65の上端寄り位置(膨出部654の上側位置)には、例えば図4又は図5に示すように、短手方向外側に突出する1以上の適宜の数(図例では2つ)の嵌合凸部としての突起655,655(図3(a)も併せて参照)が形成されている。両側の突起655,655の頂点間の短手方向寸法は両側の膨出部654,654の両外面間の短手方向寸法より大に設定されている。一方、前記の両炎孔形成部71,71の相対向内面711,711には、図7及び図18に示すように、上向きに開口する凹溝75,75が形成されている。この凹溝75,75は、長手方向に前記突起655と対応する位置において、突起655の長手方向寸法に対応する幅(図3(b)も併せて参照)と、所定の深さとを有するように形成されている。
【0030】
そして、前記の炎孔形成部材7の両炎孔形成部71,71を前記の如く第3プレート部材6に対し上から装入していくと、両炎孔形成部71,71の内面711,711の内面間隔よりも両側の突起655,655の頂点間の短手方向寸法が大のため、架橋部72を支点として両炎孔形成部71,71が両側に押し開くように弾性変形しつつ、前記内面711,711が下向きに相対移動し、両突起655が凹溝75,75の底の凹段部に対し短手方向から嵌り込んで内嵌した状態に至れば、両炎孔形成部71,71が弾性復元して各内面710が膨出部654に密着した状態になって組み付けられる。
【0031】
このように組み付けられた状態で炎孔形成部材7と第3プレート部材6とが第2プレート部材4,4に組み付けられて濃淡燃焼バーナ(図19参照)が構成されると、例えば燃焼状態と非燃焼状態との繰り返しや、能力変化に伴う燃焼状態の変化等に起因して、炎孔形成部材7に対し中央濃バーナ部3aとの関係で相対的に上方に浮き上がろうとする力が作用したとしても、突起655,655が凹溝75,75の底の凹段部に当止することで、各炎孔形成部71が上方に抜け出ないように抜け止めを果たすようになっている。しかも、各突起655が凹溝75内に短手方向から内嵌した状態になっているため、炎孔形成部71,71と第3プレート部材6との長手方向に対する相対移動が規制され、淡炎孔列34,34と、中央濃炎孔列33及び外側濃炎孔列35,35との長手方向に対する相対位置関係を確実に所定の状態に維持させることができる。加えて、炎孔形成部材7は、第2プレート部材4,4の内表面(膨出部44,44)に当接して挟み付けられた状態で組み付けられているため、突起655,655が凹溝75,75内に内嵌した状態(凹凸嵌合した状態)に確実に維持されることになり、前記の位置保持機能が安定して維持されることになる。
【0032】
次に、以上のような構成の炎孔形成部材7の製造方法の例について説明する。図20は炎孔形成部材7の製造方法の例を示している。この例では、1枚物の金属板素材に対しプレス成形により所定の凹凸形状の形成や切断を行うことにより展開状態の炎孔形成素材7aを成型し、これをアコーディオン状に折り曲げることで炎孔形成部材7を形成するようにしている。すなわち、架橋部72,72を挟んで両側に炎孔形成部71,71となる成形部71a,71aが互いに対称配置で架橋部72,72により一体に接続されているように成形する。各成形部71aは、それぞれ所定の凹凸形状を有する複数(図例では4枚)の帯板状の整流板76a,76b,76c,76dが細帯状の適宜数の連結部77,78,79により一体に接続されているように成形される。そして、架橋部72,72を挟んで両側の各成形部71aに対し互いに平行に設定された所定の折り曲げ線b1,b2,b3,b4位置でアコーディオン状に互い違いに折り曲げてゆき(図21も併せて参照)、隣接する帯状整流板76a,76b、76b,76c、76c,76d同士を互いに接合することで、炎孔形成部材7を形成する。
【0033】
以上の濃淡燃焼バーナ3の場合、前記の如き相対位置の位置決めやその相対位置の保持という特徴的な作用効果に加えて、次のような基本的な効果を得ることができる。すなわち、2列の淡炎孔列34,34のそれぞれを濃炎孔列35,33、又は、濃炎孔列33,35によって両側から挟み込んでいるため、両淡炎孔列34,34に形成される各淡火炎を両側から濃火炎により囲むことができるようになる。つまり、短手方向における火炎の構成を、濃火炎−淡火炎−濃火炎−淡火炎−濃火炎の配列順にすることができる。これにより、淡炎孔列34を2列にして淡炎孔列の面積を増大させるようにしても、淡火炎の火炎長が長くなることを回避して燃焼室22(図1参照)の燃焼室高さを低く抑えることができ、燃焼室高さを低く抑えつつも、淡炎孔の面積(比率)を増大させることによりさらなる低NOx化を図ることができ、又、燃焼のより安定化を図ることができるようになる。又、1つの淡炎孔列を両側から濃炎孔列により挟み込んで1つのバーナを構成した場合と比べ、同じ淡炎孔面積を実現する上で効率よくバーナの軽量化を図ることができるようになる。さらに、1つの燃料ガス及び空気の供給口(第2供給口32)から筒部38内に導入されて混合された濃混合気を、筒部38の閉塞端側の領域とそれぞれ連通して開口された中央濃バーナ部3aの第1連通孔61,61、一側の外側濃バーナ部35の第2連通孔41、又は、他側の外側濃バーナ35の第3連通孔41を通して対応する内部空間62,51,52に対し分流(分岐供給)させることができる。これにより、中央及び両外側に3つの濃炎孔列35,33,35を形成する場合であっても、濃混合気を簡単な構造でスムースかつ確実に分流させてそれぞれの濃炎孔列35,33,35に供給させることができる。以上より、中央濃バーナ部3aとして短手方向の厚みを比較的薄いもので実現して、濃火炎−淡火炎−濃火炎−淡火炎−濃火炎の配列を実現する濃淡燃焼バーナとしてコンパクトなもので実現することができるようになる。
【0034】
<他の実施形態>
中央濃炎孔331からなる中央濃炎孔列33と、これを短手方向両側から挟むそれぞれ淡炎孔341からなる一対の淡炎孔列34,34と、さらに、各淡炎孔列34を外側から挟むように配列された外側濃炎孔351からなる外側濃炎孔列35とを備えた濃淡燃焼バーナであれば、前記実施形態で示した炎孔形成部材7を、炎孔形成部材7に関係する構成を除き、前記実施形態以外の構造の濃淡燃焼バーナに対し適用することができる。
【0036】
炎孔形成部71に形成する係合凸部73,74の形状としては、図例の如き突起形状のほかに、例えば長手方向に若干量延びる凸条形状のものでもよい。さらに、嵌合凸部としての突起655と、凹溝75との横断面方向における嵌合形状としては、図例の如く平面視で三角状の凹凸嵌合形状にすることで所定の長手方向位置への案内機能を持たせたものでもよいし、例えば矩形状の凹凸嵌合形状にしてもよい。加えて、嵌合凹部としての前記凹溝75の底の凹段部については、炎孔形成部71の浮き上がり防止だけのためであれば、短手方向に凹む単なる窪みであってもよい。
【0037】
係合凸部73,74が当接又は当止することになる膨出部654,44としては、非噴出帯39,40,40,39を形成するために長手方向全長にわたって形成しているが、炎孔形成部71の下向きの相対ずれの阻止だけのためであれば、長手方向の一部だけに形成するようにしてもよい。
【0038】
炎孔形成部材7としては、一枚物の金属板素材に対しプレス成形により所定の凹凸形状の形成や切断を行うことにより展開状態の炎孔形成素材7aを用いて形成する場合の他に、別個に形成した複数の整流板を例えばスポット溶接等の手段により組み付けて形成されたものであってもよい。又、各炎孔形成部71を構成する整流板の枚数として図例のものに限定されず、例えば最外側と最内側の2枚の整流板により形成されたものであってもよい。
【符号の説明】
【0039】
4 第1プレート部材(プレート部材)
6 第3プレート部材(濃炎孔形成体)
33 中央の濃炎孔列(中央濃炎孔)
34 淡炎孔列(淡炎孔)
35 外側の濃炎孔列(外側濃炎孔)
44 膨出部(第2膨出部)
71 炎孔形成部(淡炎孔形成体)
73 係合凸部(第2係合凸部)
72 架橋部
4 係合凸部(第1係合凸部)
75 凹溝(嵌合凹部)
54 膨出部(第1膨出部)
655 突起(嵌合凸部)

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21