(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、低NOx化を図るために空気比が1よりも大の淡混合気を淡炎孔にて燃焼させる一方、燃焼火炎の安定化を図るために空気比が1よりも小の濃混合気を燃焼させる濃炎孔を淡炎孔に隣接させるようにするという濃淡燃焼バーナが提案されている。そして、このような濃淡燃焼バーナの製造手法においても、薄板金属素材をプレス成形等で所定形状に成形した各種の形成部材を互いに接合したり溶着したりすることにより全体形状が扁平な濃淡燃焼バーナを形成することが考えられている。
【0005】
本出願人においては、
図21にその一例を示すように、例えば、3種類の各一対のプレート部材400,400、500,500、600,600と、一対の炎孔形成部材700,700とを用い、一対のプレート部材6,6を相対向させて接合し、両外側にそれぞれ炎孔形成部材700を挟んでプレート部材400を接合し、さらにその両外側にプレート部材500を接合することで、全体として扁平状に構成した濃淡燃焼バーナの開発を進めている。このものでは、中央の一対のプレート部材600,600の上端面に一列の中央濃炎孔が形成され相対向面間から濃混合気が供給されることになり、各プレート部材600と外側のプレート部材400との間の炎孔形成部材により淡炎孔が形成され、各プレート部材400とさらに外側のプレート部材500との上端面に外側の一列の濃炎孔が形成される、というように、幅方向において濃−淡−濃−淡−濃というような配列で濃炎孔と淡炎孔とが交互に並ぶ構成となる。
【0006】
この場合には、中央の濃炎孔を挟んだ2列の淡炎孔を形成するために、中央の濃炎孔の両側にそれぞれ淡炎孔形成部材を組み付けなければならず、加工誤差や組み付け位置の誤差の累積に起因して、上下方向や長手方向に対する相互の相対位置が当初の設計通りのものからずれてしまうおそれがある。濃炎孔と淡炎孔との相互の位置関係がずれてしまうと、保炎性を損ね、振動燃焼等の問題を招くおそれが生じることになる。その上、単に濃炎孔と淡炎孔との相互の相対位置についての正確性のみならず、例えば燃焼状態と非燃焼状態との繰り返しや、能力変化に伴う燃焼状態の変化等によっても位置ずれを生じさせることなく、正確な相対位置の一体的な保持機能も必要となる。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、中央の濃炎孔を挟んで両側に淡炎孔をそれぞれ形成するような濃淡燃焼バーナ、あるいは、さらに両淡炎孔の外側に濃炎孔をそれぞれ形成するような濃淡燃焼バーナにおいて、組み付けに際し、特に、中央の濃炎孔と、両側の淡炎孔とを所定の相対位置に正確に位置決めし得るとともに、使用中に際し、所定の相対位置関係を確実に保持し得る濃淡燃焼バーナを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、短手方向中央位置において長手方向に延びるように配列される中央濃炎孔を形成するための濃炎孔形成体と、前記中央濃炎孔を短手方向両側から挟むように配列された2列の淡炎孔を形成するための淡炎孔形成体とを備え、前記濃炎孔形成体と、淡炎孔形成体とを、プレス成形により所定形状に成形した1枚物のプレート状成形素材を用いて折り曲げることにより一体構成体として形成することとし、前記プレート状成形素材として、前記濃炎孔形成体を形成するための第1成形部と、前記淡炎孔形成体を形成するための一対の第2成形部とを、折り曲げ部を介して互いに連設してなるもの
する。又、上端が開口し短手方向の相対向面間に所定の隙間を区画形成した外側のプレート部材を備えることとし、前記一体構成体が、前記外側のプレート部材の相対向面間に対し上端開口から装入されることにより組み付けられてなるようにした(請求項1)。
【0009】
本発明の場合、一体構成体を、1枚のプレート状成形素材をプレス加工するだけで形成することが可能となり、濃炎孔形成体と淡炎孔形成体とを別々に分けてプレス加工して形成する場合に比べ、金型数の大幅低減や、加工の手間削減やコスト削減が得られることになる。又、濃炎孔形成体と淡炎孔形成体とを別々に形成して、それぞれを互いに組み付ける場合と比べ、組み付け工数の大幅低減も得られることになる。その上に、濃炎孔形成体と淡炎孔形成体とが一体構成体として一体のものとして形成されるため、濃炎孔形成体と淡炎孔形成体との両者間の相対位置が固定され、相対位置決めの手間や、相対位置の保持という従来必要であった対策も不要又は軽減されて所定の相対位置に確実に保持し得ることになる。しかも、特に燃焼に伴い高温状態と、燃焼停止に伴い冷めた状態とを繰り返す濃炎孔形成体及び淡炎孔形成体の位置ずれの不都合も容易に解消し得
る。加えて、上端が開口し短手方向の相対向面間に所定の隙間を区画形成した外側のプレート部材を備えることとし、一体構成体として、外側のプレート部材の相対向面間に対し上端開口から装入されることにより組み付けられてなるようにすることにより、外側のプレート部材を本体ケーシングとして濃淡燃焼バーナを構成し得ることになる。その上に、外側のプレート部材の上端開口から一体構成体を装入するだけで、組み付け可能となる。
【0010】
本発明の濃淡燃焼バーナにおけるプレート状成形素材として、前記第1成形部と、第2成形部とが1又は2以上の帯板状の架橋部を介して互いに連設されるように形成し、前記架橋部を、前記濃炎孔形成体の上端面に形成される中央濃炎孔の孔縁に対応する部位と、前記淡炎孔形成体の上端面に形成される淡炎孔の孔縁に対応する部位との間を連設するように配置し、かつ、前記濃炎孔形成体の側面と、これに相対向する前記淡炎孔形成体の側面との一方又は双方に、短手方向に突出して両側面間の短手方向相対位置を位置決める凸状部を形成するようにすることができる(請求項2)。このようにすることにより、上端面に開口する濃炎孔と、その両側で開口する淡炎孔とが架橋部によって確実に所定の相対位置に配置される上、凸状部の形成により濃炎孔と淡炎孔との短手方向の相対位置も確実に所定のものに保持されて、両者間に所定寸法の隙間の確保も容易になし得る。
【0012】
さらに、本発明の濃淡燃焼バーナにおける一体構成体として、前記外側のプレート部材よりも分厚い板厚の材料を用いて形成するようにすることができる(請求項
3)。このようにすることにより、燃焼により濃炎孔形成体の濃炎孔が高熱に加熱されたとしても、その耐久性を確保し得るようになる。
【発明の効果】
【0013】
以上、説明したように、本発明の濃淡燃焼バーナによれば、1枚のプレート状成形素材をプレス加工するだけで、濃炎孔形成体と淡炎孔形成体とが一体物に構成された一体構成体を形成することができる。これにより、濃炎孔形成体と淡炎孔形成体とを別々に分けてプレス加工して形成する場合に比べ、金型数の大幅低減や、加工の手間削減やコスト削減を得ることができるようになる。又、濃炎孔形成体と淡炎孔形成体とを別々に形成して、それぞれを互いに組み付ける場合と比べ、組み付け工数の大幅低減も得ることができるようになる。その上に、濃炎孔形成体と淡炎孔形成体とが一体構成体として一体のものとして形成されるため、濃炎孔形成体と淡炎孔形成体との両者間の相対位置を固定することができ、相対位置決めの手間や、相対位置の保持という従来必要であった対策も不要又は軽減させることができ、所定の相対位置に確実に保持することができるようになる。しかも、特に燃焼に伴い高温状態と、燃焼停止に伴い冷めた状態とを繰り返す濃炎孔形成体及び淡炎孔形成体の位置ずれ発生のおそれも容易に解消させることができ
る。加えて、上端が開口し短手方向の相対向面間に所定の隙間を区画形成した外側のプレート部材を備えることとし、前記一体構成体として、前記外側のプレート部材の相対向面間に対し上端開口から装入されることにより組み付けられてなるようにすることで、外側のプレート部材を本体ケーシングとして濃淡燃焼バーナを構成することができ、その上に、外側のプレート部材の上端開口から一体構成体を装入するだけで、組み付けることができるようになる。
【0014】
特に、請求項2によれば、プレート状成形素材として、前記第1成形部と、第2成形部とが1又は2以上の帯板状の架橋部を介して互いに連設されるように形成し、前記架橋部を、前記濃炎孔形成体の上端面に形成される中央濃炎孔の孔縁に対応する部位と、前記淡炎孔形成体の上端面に形成される淡炎孔の孔縁に対応する部位との間を連設するように配置し、かつ、前記濃炎孔形成体の側面と、これに相対向する前記淡炎孔形成体の側面との一方又は双方に、短手方向に突出して両側面間の短手方向相対位置を位置決める凸状部を形成することで、上端面に開口する濃炎孔と、その両側で開口する淡炎孔とを、架橋部によって確実に所定の相対位置に配置させることができる上、凸状部の形成により濃炎孔と淡炎孔との短手方向の相対位置を確実に所定のものに保持することができ、両者間に所定寸法の隙間を確保することも容易に行うことができるようになる。
【0016】
さらに、請求項
3によれば、一体構成体として、前記外側のプレート部材よりも分厚い板厚の材料を用いて形成するようにすることで、燃焼により濃炎孔形成体の濃炎孔が高熱に加熱されたとしても、その耐久性を確保することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の濃淡燃焼バーナを組み込んだ燃焼装置の例を示し、
図1(a)は斜視図状態で示す説明図であり、
図1(b)は断面図状態で示す説明図である。
【
図2】本発明の実施形態の濃淡燃焼バーナの斜視図である。
【
図4】淡バーナ部を構成する第1プレート部材と、外側濃バーナ部を構成する第2プレート部材と、中央濃バーナ部を構成する第3プレート部材及びこの中央濃バーナ部の両側に配設される淡炎孔列を構成する炎孔形成部材の一体構成体とを、分解した状態で示す分解斜視図である。
【
図5】炎孔形成部材及び第3プレート部材からなる一体構成体を第2プレート部材間の開口に装入する手順について分解状態で示す参考図である。
【
図7】
図5の一体構成体について一対の炎孔形成部材を省略して示す拡大図である。
【
図8】
図2のA−A線で切断した状態の斜視図である。
【
図9】
図2のA−A線で切断した状態の正面図である。
【
図10】
図9のB−B線に対応する位置で切断したときの濃淡燃焼バーナの部分斜視図である。
【
図11】
図9のC−C線に対応する位置で切断したときの濃淡燃焼バーナの部分斜視図である。
【
図12】
図9のD−D線に対応する位置で切断したときの濃淡燃焼バーナの部分斜視図である。
【
図13】
図9のE−E線で切断した状態の部分拡大断面説明図である。
【
図14】
図9のB−B線に対応する位置で切断したときの濃淡燃焼バーナの拡大断面説明図である。
【
図15】
図5の一体構成体を組み立てるために用いる1枚物の金属板素材からなるプレス加工品の平面図である。
【
図16】
図15のプレス加工品を同図のH−H矢視状態から折り曲げていくことで、
図5の一体構成体を製造するまでの手順を示す参考図である。
【
図17】
図16の第1段階の折り曲げ処理の状態を示す斜視図である。
【
図18】
図5のI−I線における一体構成体が組み付けられた状態の部分拡大断面説明図である。
【
図19】
図5のJ−J線における一体構成体が組み付けられた状態の部分拡大断面説明図である。
【
図20】
図5のK−K線における一体構成体が組み付けられた状態の部分拡大断面説明図である。
【
図21】本願発明と対比される製造手法の例を示す分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0019】
図1は、本発明の実施形態に係る濃淡燃焼バーナを適用した燃焼装置2を示す。この燃焼装置2は、缶体21内において、所定数の濃淡燃焼バーナ3,3,…を横に隣接させて並べた状態のバーナセットが固定されたものである。缶体21の上部空間は燃焼空間22とされ、下部空間23に送風ファン24からの燃焼用空気が供給される一方、各濃淡燃焼バーナ3の一側にガスマニホールド25(
図1(b)にのみ示す)が配設され、このガスマニホールド25から濃淡燃焼バーナ3毎に2つのガスノズル26,27が突出されている。一方(下段)のガスノズル26は濃淡燃焼バーナ3の第1供給口31に向けて、他方(上段)のガスノズル27は濃淡燃焼バーナ3の第2供給口32に向けて、それぞれ燃料ガスを噴出させ得るようになっている。そして、下部空間23からの空気を各ガスノズル26,27の周囲から送風ファン24の吐出圧により押し込んで、燃料ガス及び空気の双方を第1及び第2供給口31,32に供給し得るようになっている。この際、第1供給口31は第2供給口32よりもかなり大径に設定されて、より多くの空気を押し込むようにされる一方、第2供給口32は比較的小径に設定されて、押し込む空気の量が絞られるようにされている。このようにして、第1供給口31からは供給される燃料ガスに加え、その燃料ガス量に比して1.0倍よりも大きい所定の空気比となる量の空気が内部に供給される一方、第2供給口32からは同様に供給される燃料ガスに加え、その燃料ガス量に比して1.0倍よりも小さい所定の空気比となる量の空気が内部に供給されるようになっている。なお、下部空間23と濃淡燃焼バーナ3,3,…とを仕切るように配設された整流板28(
図1(b)参照)には多数の小孔が開けられ、この小孔を通して相隣接する濃淡燃焼バーナ3,3間に二次空気が供給されるようになっている。
【0020】
濃淡燃焼バーナ3は、
図2に示すように、金属板素材を用いてプレス加工及び折り曲げ加工を経て所定形状に加工されたものである。すなわち、濃淡燃焼バーナ3は、1列の濃炎孔列33からなる中央濃バーナ部3aと、2列の淡炎孔列34,34からなる淡バーナ部3bと、2列の濃炎孔列35,35からなる外側濃バーナ部3cとを備えて全体として扁平形状に形成されたものであり、これらが3種類のプレート部材4,4、5,5、6と、炎孔形成部材7とを用いて形成されたものである。
図3の上下方向を長手方向(前後方向)、
図3の左右方向を短手方向(幅方向)というとすれば、長手方向一側(
図2の左側)において下側位置に第1供給口31が開口し、上側位置に第1供給口31よりも小径の第2供給口32が開口され、上端面に燃焼火炎が形成される複数の炎孔列が
図3に示すように長手方向に延びるように形成されている。炎孔列としては、
図3(a),(b)に示すように、短手方向中央位置において狭幅の1列の濃炎孔列33が長手方向全長に延び、この濃炎孔列33の短手方向両側位置のそれぞれにおいて比較的広幅の淡炎孔列34が長手方向全長に延び、両側の淡炎孔列34,34のさらに外側位置においてそれぞれ狭幅の濃炎孔列35が長手方向全長に延びている。そして、淡炎孔列34,34の各淡炎孔341には第1供給口31(
図2参照)から供給されて混合された淡混合気が導かれ、この淡混合気によりそれぞれ淡火炎が形成され、中心位置の濃炎孔列33の各濃炎孔331と、両外側位置の2列の濃炎孔列35,35の各濃炎孔351とには第2供給口32(
図2参照)から供給されて混合された濃混合気が導かれ、この濃混合気によりそれぞれ濃火炎が形成されるようになっている。
【0021】
このような濃淡燃焼バーナ3は、例えば次のようにして形成することができる。すなわち、
図4に示すように、相対向した状態で端縁が接合されて淡バーナ部3bの本体ケーシングを形成する第1プレート部材4,4と、第1プレート部材4,4に対し両外側から被せられて後述の外側濃バーナ部3cを形成する第2プレート部材5,5と、第1プレート部材4,4の上端開口から挿入されて内部に装着・固定される一体構成体8とを用いて構成される。一体構成体8(
図5,
図6も併せて参照)は、後述の中央濃バーナ部3aを構成する第3プレート部材6と、それぞれが後述の淡炎孔列34を形成する一対の炎孔形成部71,71が第3プレート部材6に対し少なくとも一対の架橋部72,72(図例では二対)により一体に連結されてなる炎孔形成部材7とから構成されたものである。各炎孔形成部71が淡炎孔形成体を構成することになる。そして、前記の一体構成体8を構成する第3プレート部材7と炎孔形成部材7とは、これ以外の第1プレート部材4,4や第2プレート部材5,5よりも分厚い板厚の材料(板素材)により形成されている。第1プレート部材4,4や第2プレート部材5,5が例えば0.3mm厚の材料により形成されているとすると、一体構成体8は例えば0.4mm厚の材料により形成されている。このようにすることで、整流板28(
図1(b)参照)を通して下部空間23から供給される二次空気から最も離れて燃焼により高熱傾向となる中央濃炎孔列33近傍の保護を図るようにしている。
【0022】
第3プレート部材6は、
図7に示すように、相対向する一側面になるプレート部65と、他側面になるプレート部65とが、下端部60a,60bを折り曲げ線として共に内向きに相対向するように折り曲げられて、後端縁651,651同士や前端縁652,652同士を互いに密着させることで形成されている。これにより、両側のプレート部65,65が所定の狭い間隔で相対向し、その内面間に濃混合気の供給通路が形成されて上端面の濃炎孔列33を構成する濃炎孔331,331,…に対し連通されるようになっている。前端側位置の下端部60aにおいて両側のプレート部65,65に第1連通孔61がそれぞれ貫通形成されるとともに、第1連通孔61の後側位置において切欠凹部60cが形成されるようになっている。又、濃炎孔列33の下側位置の短手方向両側面には、それぞれ短手方向外方に膨出した第1膨出部654が長手方向全長に延びるように形成され、この膨出部654と濃炎孔列33の上下方向中間位置から短手方向外方に突出する嵌合凸部655,655が長手方向に離れた各位置に形成されている。このようにして第3プレート部材6により中央濃バーナ部3aが形成され、濃炎孔形成体が構成されることになる。なお、又、第1プレート部材4,4の上側位置の短手方向相対向面には、前記の膨出部654と同様の上下方向位置からそれぞれ短手方向内方に膨出した第2膨出部44が長手方向全長に延びるように形成されている
【0023】
中央濃バーナ部3a(第3プレート部材6)及び炎孔形成部材7からなる一体構成体8が(
図4,
図5参照)一対の第1プレート部材4,4間の上端開口44から下方に差し込まれて内部に固定されることで、一対の第1プレート部材4,4の短手方向の相対向間の中央位置に中央濃バーナ部3aが配置され(
図2又は
図3参照)、前記炎孔形成部材7を構成する一対の炎孔形成部71,71が中央濃バーナ部3aの濃炎孔列33を短手方向両側から囲んだ状態に組み付けられることになる。前記の各炎孔形成部71が淡炎孔列34を形成することになり、2列の淡炎孔列34,34により淡バーナ部3bが形成される。かかる第1プレート部材4が、淡炎孔列34と、外側濃炎孔列35との間を互いに区画するためのプレート部材を構成する。第1プレート部材4,4に対する中央濃バーナ部3a及びこれに組み付けられた炎孔形成部材7の固定は次のようにして実現される。すなわち、両第1プレート部材4,4(
図5参照)の長手方向の両側縁42,42、43,43(
図3(a),(b)も併せて参照)の間には所定間隔のスリット部が形成されるようになっており、このスリット部に対し中央濃バーナ部3aの後端縁651,651や前端縁652,652を上から押し入れることで、後端縁651,651や前端縁652,652が両側縁42,42、43,43間に挟み付けられた状態になって、中央濃バーナ部3aを構成する第3プレート部材6が第1プレート部材4,4に対し固定されるようになっている。なお、前記の側縁42,42間に挟み付けられた状態の後端縁651,651と側縁42,42とを溶着(例えば点溶接)したり、同様に前端縁652,652と側縁43,43とを溶着したりして補強するようにしてもよい。このように、第3プレート部材6が第1プレート部材4,4に固定され、その第3プレート部材6に対し炎孔形成部材7が一体に組み付けられているため、炎孔形成部材7も第3プレート部材6及び第1プレート部材4,4と共に互いに一体に組み付けられることになる。以上の一体構成体8の製造方法や、炎孔形成部材7と第3プレート部材6との相互構造等の詳細については、後述する。
【0024】
そして、第2プレート部材5,5は、第1プレート部材4,4の外側に被せられて(例えば
図4参照)、上端側に外側の濃炎孔列35,35(
図3参照)が形成されるとともに、各第2プレート部材5の内面と相対向する第1プレート部材4の外面との間に濃混合気が各濃炎孔列35まで供給される供給通路が区画形成され、これにより、外側濃バーナ部3c(
図2,
図3参照)が形成されることになる。
【0025】
次に、
図8,
図9を参照しつつ淡混合気及び濃混合気の供給構造部分について説明する。なお、
図8,
図9において、メッシュ状のハッチングを付した部分は接合面であり、密接又は圧接により互いに密着され、加えて線状の溶着又は点付け溶接等も付加されて、密着状態が維持されている。前記の淡バーナ部3bにおいて、一側に開口する第1供給口31から供給された燃料ガスと空気とが筒部36内で混合されて淡混合気となり、この淡混合気が筒部36(
図10,
図11の点線の矢印を参照)を通して他側に送られ、他側から上側に向きを変え(
図12の点線の矢印を参照)、一対の第1プレート部材4,4間の空間が第3プレート部材6の下端部60bによって区画形成(分割)された2つの内部空間37,37を通して、上端の各淡炎孔列34まで供給されるようになっている。前記の筒部36と内部空間37,37とにより淡混合気を2列の淡炎孔列34,34まで供給する淡混合気供給通路が構成される他、筒部36は第1供給口31から供給される燃料ガスと空気との混合室及び導入通路(淡混合気導入通路)の役割をも果たすようになっている。前記の第3プレート部材6が後述の第1濃混合気供給通路を区画形成するための形成部材を構成し、この第3プレート部材6によって、前記の淡混合気導入通路の下流側が二分(2つに分断)されて2つの淡混合気供給通路(内部空間37,37)が区画形成されるようになっている。
【0026】
又、濃混合気については、上流端側である第2供給口32に供給される燃料ガスと空気とが筒部38内で混合されて濃混合気となり、この濃混合気が筒部38(
図13も併せて参照)を通して下流端側である奥方(後方)の閉塞端381側まで導かれる間にさらに混合されることになる。そして、この濃混合気が中央濃バーナ部3a及び左右両側の外側濃バーナ部3c(
図10又は
図11参照)のそれぞれに供給されるようになっている。すなわち、筒部38内には、中央濃バーナ部3aの前端側の下端部60aが上から差し込まれて筒部38内で宙に浮いた状態(
図10又は
図14も併せて参照)に突出した突出部として配設され、この突出部(下端部60a)において第1連通孔61,61が筒部38の内部空間である混合室の上方寄り位置(上側位置)で開口して、混合室と中央濃バーナ部3aの内部空間62とが連通されるようになっている。これにより、筒部38内の濃混合気は、両第1連通孔61,61及び内部空間62を通して濃炎孔列33に供給されることになる。
【0027】
加えて、前記の両第1連通孔61,61の開口位置よりも下流側(閉塞端381側)位置において、筒部38を構成する一対の第1プレート部材4,4に第2,第3連通孔41,41(
図11又は
図13も参照)が貫通形成されており、一側(
図11の右側,
図13の上側)の第2連通孔41により、筒部38内の前記混合室が一側の第1プレート部材4と同じ側の第2プレート部材5との間の内部空間51と連通され、他側(
図11の左側,
図13の下側)の第3連通孔41により、筒部38内の前記混合室が他側の第1プレート部材4と同じ側の第2プレート部材5との間の内部空間52と連通されている。これにより、筒部38内の濃混合気が第2連通孔41及び内部空間51を通して一側の濃炎孔列35に供給される一方、同様に筒部38内の濃混合気が他側の第3連通孔41及び内部空間52を通して他側の濃炎孔列35に供給されるようになっている。加えて、第2連通孔41及び第3連通孔41は第3プレート部材6の切欠凹部60c(
図9参照)に臨む位置において短手方向に相対向して開口するように設定され、これにより、一対の第2,第3連通孔41,41が短手方向(幅方向)において何も遮ることのない筒部38内の空間を介して相対向して開口するようになっている(
図11又は
図13参照)。
【0028】
なお、前記の筒部38は第2供給口32から供給される燃料ガスと空気とを混合するための混合室、及び、混合された濃混合気を導入するための濃混合気導入通路を構成する一方、前記の内部空間51,62,52は濃混合気を対応する濃炎孔列35,33,35に供給するための濃混合気供給通路を構成する役割をも果たすようになっている。つまり第2連通孔41に連通する内部空間51が第2濃混合気供給通路を構成し、第3連通孔41に連通する内部空間52が第3濃混合気供給通路を構成し、第1連通孔61,61に連通する内部空間62が第1濃混合気供給通路を構成する。
【0029】
次に、
図4又は
図5の一体構成体8の製造手法について
図15以降を参照しつつ説明する。一体構成体8は、1枚物の金属板素材に対しプレス成形により所定の凹凸形状の形成や切断を行うことにより展開状態のプレート状成形素材8aを成形し、これをアコーディオン状に折り曲げることで一体構成体8を形成するようにしている。プレート状成形素材8aは、センターの折り曲げ線Tを挟んでプレート部65,65が線対称で展開された状態の第1成形部6aと、それぞれ炎孔形成部71となる一対の第2成形部71a,71aとからなり、各第2成形部71aが第1成形部6aに対し帯板状の架橋部72,72を介して連設された状態で、前記折り曲げ線Tを挟んで線対称で展開された1枚物の状態に形成されている。前記折り曲げ線Tを中心にして両側のプレート部65,65を共に内向きに相対向させるように折り曲げると、折り曲げ線Tに沿った折り曲げ部位が下端部60a,60b(
図5参照)となり、略菱形の切欠開口601が切欠凹部60cとなり、後端縁651,651同士や前端縁652,652同士が互いに密着されることになる。なお、前記のプレート状成形素材8aは、前述の如く第1プレート部材4や第2プレート部材5よりも分厚い肉厚の金属板素材が用いられている。
【0030】
第2成形部71aは、それぞれ所定の凹凸形状を有する少なくとも2枚(図例では4枚)の帯板状の整流板76a,76b,76c,76dが細帯状の連結部77,78,79により一体に接続されているように成形される。連結部77,78,79はそれぞれ1以上の適宜数でよいが、後述の折り曲げ処理における折り曲げ方向の正確性を考慮すれば、それぞれ2以上あることが好ましい。そして、架橋部72,72から各成形部71aに対し互いに平行に設定された所定の折り曲げ線b1,b2,b3,b4位置でアコーディオン状に互い違いに折り曲げてゆき、隣接する帯状整流板76a,76b、76b,76c、76c,76d同士を互いに接合することで、第3プレート部材6に対し架橋部72,72、72,72により連結された状態の炎孔形成部材7が形成される。
【0031】
以上のプレート状成形素材8aの折り曲げは次のようにして行えばよい。
図16に示すように、まず両側位置の第2成形部71a,71aを折り曲げて一対の炎孔形成部71,71を形成し、次に、第1成形部6aを折り曲げて第3プレート部6を形成し、最後に短手方向両側から所定部位を押圧・接合させることで完成する。まず、各第2成形部71aにおいて、折り曲げ線b1,b2,b3,b4位置でアコーディオン状に互い違いに折り曲げてゆき(同図のP1,P2,P3及び
図17参照)、隣接する帯状整流板76a,76b、76b,76c、76c,76d同士を互いに接合させて炎孔形成部71を形成する。ここで、
図17は
図16の第2成形部折り曲げ処理P2の状況を示している。この後、両側の炎孔形成部71,71をそれぞれ架橋部72位置で折り曲げて各プレート部65の外面寄り位置に配置しておく。そして、折り曲げ線Tを中心にして両側のプレート部65,65を共に内向きに相対向させるように折り曲げた上で(
図16のP4,P5参照)、下端部60a,60bの部位を短手方向両側から押圧することで、後端縁651,651同士や前端縁652,652同士を互いに密着させ、併せて、両側の炎孔形成部71,71に対しても短手方向両側から押圧することで、各炎孔形成部71を第3プレート部材6の外面に対し密着させる。以上で一体構成体8の形成が完了する。なお、第3プレート部材6の外面に対する各炎孔形成部71の内面の密着は、後述の如く、一体構成体8を一対の第2プレート部材4,4間に装入する処理によっても担保されることになる。
【0032】
以上の如く一体構成体8が形成され、次いで、
図18〜
図20に示すように一対の第2プレート部材4,4間に装入された状態では、次のようになる。すなわち、中央濃バーナ部3aを構成する第3プレート部材6(
図18参照)の上部寄り位置の短手方向両側位置に炎孔形成部71がそれぞれ架橋部72を介して連結された状態で支持されることになる。各炎孔形成部71は、連結部77が中間位置で折り曲げられて密着することで帯状整流板76cと76dとが互いに接合され、連結部78が中間位置で折り曲げられて密着することで帯状整流板76bと76cとが互いに接合され、連結部79が中間位置で折り曲げられて密着することで帯状整流板76aと76bとが互いに接合される。そして、第3プレート部材6は前述の如く第2プレート部材4,4に対し固定されるため、炎孔形成部材7も第3プレート部材6を介して固定されることになる。一方、一体構成体8は、その炎孔形成部71,71の各内面711が第3プレート部材6により形成される中央濃バーナ部3a上部の第1膨出部654に密接する一方、両側の炎孔形成部71,71の各外表面710が第1プレート部材4,4上部の第2膨出部44,44の内面に密接し、互いの間を混合気が上方に通り抜けないようにメタルシールされた状態になる。これに伴い、一対の炎孔形成部71,71が第3プレート部材6を挟んで短手方向に対し確実に対称位置に位置決めされて、第3プレート部材6や第1プレート部材4,4に対し確実に所定の短手方向位置に組み付けられる。なお、前記のメタルシールされた各膨出部44,654,654,44の存在により、各淡炎孔列34(例えば
図14参照)に形成される淡火炎と、これを挟んで中央濃炎孔列33及び外側濃炎孔35にそれぞれ形成される濃火炎との間に、各膨出部44,654,654,44の膨出量の相当する僅かな短手方向幅分の帯状で長手方向全長に延びる混合気の非噴出帯39,40,40,39が形成されることになる。
【0033】
又、一対の炎孔形成部71,71(
図19参照)の両側の外面710,710からそれぞれ突出形成された係合凸部73や、相対向する両側の内面711,711からそれぞれ突出形成された係合凸部74によって、第3プレート部材6や第2プレート部材4,4に対する炎孔形成部材7の上下方向位置決めと、炎孔形成部材7が第3プレート部材6や第2プレート部材4,4に対し下向きに位置ずれを阻止した状態で上下方向の相対位置の保持とが実現されている。すなわち、各外面710に対し長手方向に1カ所以上の位置(図例では2カ所)に係合凸部73,73が短手方向の両外側に突出するように形成され、各内面711に対し同様に1カ所以上の位置(図例では係合凸部73と対応する位置に2カ所)係合凸部74,74が短手方向で相対向する側に突出するように形成されている。そして、外側の係合凸部73が第2プレート部材4の膨出部44の上側の凹段部に、内側の係合凸部74が第3プレート部材6の膨出部654の上側の凹段部に、それぞれ当接・係合し、炎孔形成部材7のそれ以上の下向きの相対移動が阻止された状態となる。さらに、第3プレート部材6(
図20参照)の短手方向両側位置の第1膨出部654,654の上側位置に形成された嵌合凸部655,655(
図3(a)も併せて参照)が、両炎孔形成部71,71の相対向内面711,711にそれぞれ形成された凹溝75,75の底の凹段部に対し短手方向から嵌り込んで内嵌した状態になる。
【0034】
以上の濃淡燃焼バーナ3の場合、次のような基本的な効果を得ることができる。すなわち、2列の淡炎孔列34,34のそれぞれを濃炎孔列35,33、又は、濃炎孔列33,35によって両側から挟み込んでいるため、両淡炎孔列34,34に形成される各淡火炎を両側から濃火炎により囲むことができるようになる。つまり、短手方向における火炎の構成を、濃火炎−淡火炎−濃火炎−淡火炎−濃火炎の配列順にすることができる。これにより、淡炎孔列34を2列にして淡炎孔列の面積を増大させるようにしても、淡火炎の火炎長が長くなることを回避して燃焼室22(
図1参照)の燃焼室高さを低く抑えることができ、燃焼室高さを低く抑えつつも、淡炎孔の面積(比率)を増大させることによりさらなる低NOx化を図ることができ、又、燃焼のより安定化を図ることができるようになる。又、1つの淡炎孔列を両側から濃炎孔列により挟み込んで1つのバーナを構成した場合と比べ、同じ淡炎孔面積を実現する上で効率よくバーナの軽量化を図ることができるようになる。さらに、1つの燃料ガス及び空気の供給口(第2供給口32)から筒部38内に導入されて混合された濃混合気を、筒部38の閉塞端側の領域とそれぞれ連通して開口された中央濃バーナ部3aの第1連通孔61,61、一側の外側濃バーナ部35の第2連通孔41、又は、他側の外側濃バーナ35の第3連通孔41を通して対応する内部空間62,51,52に対し分流(分岐供給)させることができる。これにより、中央及び両外側に3つの濃炎孔列35,33,35を形成する場合であっても、濃混合気を簡単な構造でスムースかつ確実に分流させてそれぞれの濃炎孔列35,33,35に供給させることができる。以上より、中央濃バーナ部3aとして短手方向の厚みを比較的薄いもので実現して、濃火炎−淡火炎−濃火炎−淡火炎−濃火炎の配列を実現する濃淡燃焼バーナとしてコンパクトなもので実現することができるようになる。
【0035】
さらに、中央濃バーナ部3aを構成する第3プレート部材6を形成するための第1成形部6aと、この両外側に配置される一対の炎孔形成部71,71を形成するための第2形成部71a,71aとをそれぞれ架橋部72を介して互いに連続した1枚物のプレート状成形素材8aを用いて、一体構成体8を形成しているため、中央濃バーナ部3aの中央濃炎孔列33と、淡バーナ部3bの淡炎孔列34,34との間の短手方向、長手方向及び上下方向の相対位置を正確に位置決めすることができる上に、その所定の相対位置を確実に維持することができるようになる。すなわち、それぞれ架橋部72を介して連結された状態で各炎孔形成部71が第3プレート部材6の第1膨出部654に密接された状態に組み付けられるため、前記の長手方向に加え、短手方向の相対位置決めが用意に行われる上に、確実に維持させることができる。さらに、架橋部72による一体連結によって、上下方向の相対位置決めや維持も容易かつ確実に行うことができるようになる。又、架橋部72による一体連結に加えて、係合凸部73,74や嵌合凸部655の存在によっても、その相対位置の維持をより一層確実に行うことができるようになる。これにより、例えば燃焼状態と非燃焼状態との繰り返しや、能力変化に伴う燃焼状態の変化等に起因して、炎孔形成部材7に対し中央濃バーナ部3aとの関係で相対的に上方に浮き上がろうとする力が作用したとしても、各炎孔形成部71を所定の相対位置に保持して上方に抜け出ないようにすることができる。しかも、一体構成体8を、1枚のプレート状成形素材8aをプレス加工するだけで形成することができ、複数(例えば第3プレート部材6や各炎孔形成部71に相当する部分毎)に分けてプレス加工して形成する場合に比べ、金型数を大幅に低減させて、加工の手間やコストを削減することができる。その上に、例えば第3プレート部材6や各炎孔形成部71に相当する部分毎に形成する場合と比べ、組み付け工数も大幅に低減させることができる。
【0036】
<他の実施形態>
本実施形態の一体構成体8は、少なくとも、中央濃炎孔331からなる中央濃炎孔列33と、これを短手方向両側から挟むそれぞれ淡炎孔341からなる一対の淡炎孔列34,34とを備えた濃淡燃焼バーナであれば、適用することができる。
【0037】
第1膨出部654や第2膨出部44の代わりに、長手方向に互いに離れた位置から短手方向に突出する突起状の凸部を形成することで、第3プレート部材6と各炎孔形成部71との間の短手方向の相対位置を位置決めしかつ保持するようにしてもよい。又、かかる凸部と同様の趣旨において、前記膨出部654,44としては、長手方向の一部だけに形成するようにしてもよい。前記の凸部の具体例としては、第1膨出部654に代えて、炎孔形成部71の内面711から第3プレート部材6の側に突出するよう凸部を形成したり、あるいは、第2膨出部44に代えて、炎孔形成部71の外面710から第2プレート部材4の側に突出するよう凸部を形成したりすればよい。以上の凸部や前記の膨出部654が、第3プレート部材6又は炎孔形成部71のいずれか一方又は双方から突出して短手方向の相対位置を位置付ける凸状部を構成する。
【0038】
一体構成体8を形成するためのプレート状成形素材8aとして、第1成形部6aを厚肉の板厚(例えば0.4mm)の材料(金属板素材)を用い、第2成形部71a,71aを薄肉の板厚(例えば0.3mm)の材料(金属板素材)を用いて形成するようにすることができる。この場合は、架橋部72,72、72,72を境界にして第1成形部6a側を厚肉の金属板素材、第2成形部71a側を薄肉の金属板素材にし、2種類の金属板素材の境界線に沿ってレーザー溶接を施して、その溶接痕を平滑に削ることにより1枚物の金属板素材とし、これにプレス成形を施すことによりプレート状成形素材8aを形成すればよい。