特許第5673970号(P5673970)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ トゥミ,インコーポレイティドの特許一覧

<>
  • 特許5673970-関節結合可能なショルダストラップ 図000002
  • 特許5673970-関節結合可能なショルダストラップ 図000003
  • 特許5673970-関節結合可能なショルダストラップ 図000004
  • 特許5673970-関節結合可能なショルダストラップ 図000005
  • 特許5673970-関節結合可能なショルダストラップ 図000006
  • 特許5673970-関節結合可能なショルダストラップ 図000007
  • 特許5673970-関節結合可能なショルダストラップ 図000008
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5673970
(24)【登録日】2015年1月9日
(45)【発行日】2015年2月18日
(54)【発明の名称】関節結合可能なショルダストラップ
(51)【国際特許分類】
   A45F 3/12 20060101AFI20150129BHJP
   A45F 3/02 20060101ALI20150129BHJP
【FI】
   A45F3/12 400
   A45F3/02 410
【請求項の数】6
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2012-526705(P2012-526705)
(86)(22)【出願日】2010年1月25日
(65)【公表番号】特表2013-502297(P2013-502297A)
(43)【公表日】2013年1月24日
(86)【国際出願番号】US2010000183
(87)【国際公開番号】WO2011025513
(87)【国際公開日】20110303
【審査請求日】2013年1月23日
(31)【優先権主張番号】12/583,648
(32)【優先日】2009年8月24日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507012283
【氏名又は名称】トゥミ,インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100148596
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 和弘
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】ポール ブイ. シクルナ
【審査官】 青木 良憲
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭57−113031(JP,U)
【文献】 米国意匠特許発明第553328(US,S)
【文献】 実開平03−074815(JP,U)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0261213(US,A1)
【文献】 米国特許第2808973(US,A)
【文献】 米国特許第5544795(US,A)
【文献】 実開平01−164825(JP,U)
【文献】 実開昭64−043719(JP,U)
【文献】 特開平09−215516(JP,A)
【文献】 実開昭56−022019(JP,U)
【文献】 実開昭55−082938(JP,U)
【文献】 特開平10−028611(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0142557(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45F 3/12
A45F 3/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
接続解除可能なコネクタを介して容器を支えるための一対の可動ショルダストラップと固定ショルダクッションとの組合せであって、
a)外側へ広がる2つの端部を有する固定ショルダクッションと、
b)それぞれが第1の端部および第2の端部を有する一対の可動ストラップ要素であって、前記第1の端部は、前記固定ショルダクッションの前記端部上で、前記固定ショルダクッションに横方向に回動可能に取り付けられ、前記第2の端部は、前記容器に取り外し可能に取り付けられるように構成される、前記一対の可動ストラップ要素と、
c)一対の「D」リング、前記ショルダクッションに回動可能に取り付けられる一対の可撓性ループ、カバーを介して、前記一対の可動ストラップ要素の前記第1の端部を前記固定ショルダクッションに対して横方向に回動可能に取り付けるための手段と、
を備え、
前記「D」リングは、直線部及び湾曲部を有し、前記直線部は、前記可動ストラップ要素の前記第1の端部から横方向に延びるように前記可動ストラップ要素の前記第1の端部に取り付けられ、前記湾曲部は、前記固定ショルダクッション上で前記可撓性ループに取り付けられ、
前記可撓性ループは、前記湾曲部を前記一対の可撓性ループに対して横方向に回動できるように、前記湾曲部より短く、前記固定ショルダクッションの前記端部に配置され
前記カバーは、前記固定ショルダクッションにわたって配置され、一方の前記「D」リングのほぼ上方から他方の前記「D」リングのほぼ上方まで延び、前記「D」リングの一部が露出したままになり前記可撓性ループをカバーし、
それにより、前記一対の可動ストラップ要素は、前記固定ショルダクッションに対して移動できるようにする一方で、少なくとも前記一対の可動ストラップ要素の前記移動によって引き起こされる着用者に対する影響を排除するために前記固定ショルダクッションを移動させない、可動ショルダストラップと固定ショルダクッションとの組合せ。
【請求項2】
前記一対の可動ストラップ要素の前記第1の端部が、前記一対の「D」リングの前記直線部の周囲に巻回する接続ループを備える、請求項1に記載の組合せ。
【請求項3】
前記固定ショルダクッションが長手方向側面を有し、
前記固定ショルダクッションが一対のクッションバンパーを有し、
前記一対のクッションバンパーがそれぞれ、前記固定ショルダクッションの前記長手方向側面に沿って延びる、請求項1に記載の組合せ。
【請求項4】
前記固定ショルダクッションが、前記一対の可動ストラップ要素が着用者の胴体を横切って着用されるときに着用者の首に触れないように長手方向で湾曲される、請求項1またはに記載の組合せ。
【請求項5】
前記カバーは、前記可撓性ループの最も内側の部分から前記カバーの最外部まで外側へ広がる、請求項1に記載の組合せ。
【請求項6】
前記「D」リングの各々が、第1横側部と第2横側部とを備え、前記可動ストラップの前記第1の端部の端部が、前記第1横側部の前記方向において前記可撓性ループの周りに回転されるとき、前記「D」リングの前記第1横側部が実質的に前記カバーの下に隠されるようになり、前記第2横側部が前記カバーの外側に露出されるようになるように、各「D」リング及び前記可撓性ループの組合せが構成される、請求項1または5に記載の組合せ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、容器(receptacle:入れ物、袋)を支えるためのショルダストラップとパッドとの組合せに関し、特に、本発明の実施形態は、固定ショルダクッションの動きを伴うことなくかつ少なくともそのような動きにより着用者に引き起こされる影響を伴うことなく、適正な接続解除可能なコネクタを介して容器を支えるための可動ショルダストラップと固定ショルダクッションとの組合せに関する。
【背景技術】
【0002】
ショルダストラップは、バッグ側の肩に引っ掛かりあるいは着用者の胴体を横切る。バッグ側の肩に引っ掛けると、ストラップのショルダクッションが滑り落ちる傾向があり、また、バッグが着用者の後方へ移動して前方下側に下がりやすい。ストラップが着用者の胴体を横切ると、そのショルダクッションが着用者の首に食い込みやすい。
【0003】
幅広いショルダクッションを使用してもこれらの問題は解決されない。湾曲したショルダクッションの使用は、幾分役に立つが、ショルダストラップが身体を横切る場合に満足できるものではない。これは、ショルダクッションが依然として着用者の首に食い込みやすいからである。
【0004】
したがって、ショルダストラップとショルダクッションとの組合せであって、それが支えているバッグが安定したままとどまることができるとともに、そのショルダクッションが着用者のバッグ側の肩から滑り落ちない、または、そのショルダストラップが着用者の胴体を横切って着用されるときに着用者の首に食い込まない、ショルダストラップとショルダクッションとの組合せの必要性が存在する。
【0005】
従来技術ではストラップにおける多数の技術革新がなされてきており、以下、それらについて年代順に説明して、当該技術分野における進歩を示すとともに、これらを参照により本明細書に組み込む。これらの技術革新がそれらが扱う個々の目的に適する場合があるとしても、それらの技術革新は、それらが固定ショルダクッションの動きを伴うことなくかつ少なくともそのような動きにより着用者に引き起こされる影響を伴うことなく適正な接続解除可能なコネクタを介して容器を支えるための可動ショルダストラップと固定ショルダクッションとの組合せを教示しないという点において、本発明の実施形態とは異なる。
【0006】
(1)Kimchiらの米国特許第5,765,735号明細書
1998年6月16日に米国特許主分類224および副分類264でKimchiらに対して発行された米国特許第5,765,735号明細書は、ユーザの肩の上に載るように構成されるパッドであって、パッドとユーザの肩との合流点の頂点から分岐するように構成されるパッドと、2つの分岐するストラップセグメントを含むストラップとを含む、バッグを持ち運ぶ際に使用されるべきショルダストラップと解剖学的パッドとの組合せを教示する。ストラップセグメントの長手方向軸線は、パッドの頂点の領域で鈍角に交わる。パッドの横方向幅は、形成された鈍角の境界内でパッドに形成される窪みに起因して、頂点の領域で狭くなる。パッドには、狭い領域に隣接するそのそれぞれの分岐するセグメント内に配置されるパディング材料が更に設けられる。パディングは、その幅に沿って厚さが徐々に変化されるとともに、窪みを挟む領域で最大厚さを有する。
【0007】
(2)Millerの米国特許第6,378,746号明細書
2002年4月30日に米国特許主分類224および副分類258でMillerに対して発行された米国特許第6,378,746号明細書は、回動キャリアハンドルを備える略硬質な本体を有する従来の幼児キャリアシートを運ぶためのスリングを教示する。スリングは、所定長の弾性材料から形成されるパッド付き上側セグメントを有しかつ第1の調整可能な閉ループ開口を形成するようになっている主ストラップ要素を受けるように寸法付けられる細長いスロットが形成されるスリング部材を含む。主ストラップ要素には、従来の幼児キャリアシートのハンドルを捕捉して受ける第2の調整可能な閉ループ開口を形成するために主ストラップ要素と協働する補助ストラップ要素が更に設けられる。
【0008】
(3)Yamaguchiらの米国特許第6,647,555号明細書
2003年11月18日に米国特許主分類2および副分類338でYamaguchiらに対して発行された米国特許第6,647,555号明細書は、長いテープ本体の全周に沿って連続的に取り付けられる締結要素を有するベルト状物品を教示する。ベルト状物品は互いに係合/離脱できる係合装置を更に含み、各係合装置は、テープ本体の長手方向の所定位置に設けられる係合部を有する。ベルト状物品をその端部の周囲で螺旋状に巻回して、対向する締結要素を連続的に係合することにより、様々なタイプの格納体を得ることができる。また、係合装置を互いに係合することにより、物体を収容するための格納体を吊るすためのネックストラップとしてベルト状物品を使用することができる。したがって、ベルト状物品には、ベルト状物品としての用途だけでなく、実用的な目的でそれを十分に使用できるように互いに機能的に関連付けられる様々な物体のための格納体としての用途も与えられる。
【0009】
(4)Nolanらの米国特許出願公開第2007/0261213号明細書
2007年11月15日に米国特許主分類24および副分類300で公開されたNolanらの米国特許出願公開第2007/0261213号明細書は、ショルダストラップの端部と携帯可能な物体の端部との間で弾性装置を挟むことを教示する。短い弾性サスペンダは、第1のコネクタによって携帯可能な物体のDリングに取り外し可能に取り付けられるべき弾性ストラップを含む。サスペンダの他端は、携帯可能な物体の当初のショルダキャリングストラップのスナップ/フック締結具に取り外し可能に取り付けられるように構成されるDリングコネクタを有する。
【0010】
(5)Porterの米国特許第7,387,226号明細書
2008年6月17日に米国特許主分類224および副分類259でPorterに対して発行された米国特許第7,387,226号明細書は、第1および第2のショルダ開口をそれぞれ形成するためにゴルフバッグに固定される第1および第2のストラップを含むトリプルストラップキャリアの形態をなすゴルフバッグ搬送システムを教示する。第1のストラップの第2の端部および第2のストラップの第1の端部は第1のリングに取り付けられ、また、第2のストラップはバッグの中間部の中心(第2の)位置で第2のリングを貫通して導かれる。第1および第2のストラップの他端はそれぞれ、第1および第3の位置にある第2の位置の両側でゴルフバッグに対して長手方向に固定される。第3のストラップは、第1のリングに取り付けられるとともに、第3の位置の下側の第4の位置でバッグに取り付けられる。ストラップをバッグに固定するためのマウント、および、ストラップ自体は、単一ショルダキャリーモードおよび二重ショルダキャリーモードでバッグを釣り合わせるように選択的に調整できることが好ましい。
【0011】
言うまでもなく、ストラップに関しては、使用されるべく適合される多数の技術革新が従来技術でなされてきた。しかしながら、これらの技術革新がそれらが扱う特定の個々の目的に適する場合があるとしても、それらの技術革新は、前述したような本発明の実施形態、すなわち、固定ショルダクッションの動きを伴うことなくかつ少なくともそのような動きにより着用者に引き起こされる影響を伴うことなく適正な接続解除可能なコネクタを介して容器を支えるための可動ショルダストラップと固定ショルダクッションとの組合せの目的に適さない。
【発明の概要】
【0012】
したがって、本発明の実施形態の目的は、固定ショルダクッションの動きを伴うことなくかつ少なくともそのような動きにより着用者に引き起こされる影響を伴うことなく適正な接続解除可能なコネクタを介して容器を支えるための可動ショルダストラップと固定ショルダクッションとの組合せであって、従来技術の不都合を回避する可動ショルダストラップと固定ショルダクッションとの組合せを提供することである。
【0013】
簡単に述べると、本発明の実施形態のもう一つの目的は、固定ショルダクッションの動きを伴うことなくかつ少なくともそのような動きにより着用者に引き起こされる影響を伴うことなく適正な接続解除可能なコネクタを介して容器を支えるための可動ショルダストラップと固定ショルダクッションとの組合せを提供することである。組合せは、固定ショルダクッションと、一対の可動ストラップ要素と、一対の可動ストラップ要素を固定ショルダクッションに対して横方向に回動可能に取り付け、それにより、一対の可動ストラップ要素が、適正な接続解除可能なコネクタを介して容器を支えることができるとともに固定ショルダクッションに対して移動できるようにする一方で、固定ショルダクッションが、少なくとも一対の可動ストラップ要素のそのような動きによって引き起こされる着用者に対する影響を排除するために移動しないようにするための装置とを含む。装置は、着用者と望ましくなく係合する装置により引き起こされる影響を排除するために固定ショルダクッションの下側に配置される。
【0014】
本発明の実施形態の特性であると見なされる新規な特徴が添付の特許請求の範囲に記載される。しかしながら、本発明の実施形態自体は、それらの付加的な目的および利点と共にそれらの構造およびそれらの動作方法の両方に関して、以下の説明を添付図面に関連して読んで理解する場合に特定の実施形態から最も良く理解できる。
【0015】
以下、図面の図について簡単に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1A】固定ショルダクッションの動きを伴うことなくかつ少なくともそのような動きにより着用者に引き起こされる影響を伴うことなく適正な接続解除可能なコネクタを介して着用者のバッグ側の肩に引っ掛けて容器を支える本発明の可動ショルダストラップと固定ショルダクッションとの組合せの実施形態の第1の実施形態の概略斜視図である。
図1B】固定ショルダクッションの動きを伴うことなくかつ少なくともそのような動きにより着用者に引き起こされる影響を伴うことなく適正な接続解除可能なコネクタを介して着用者の胴体を横切って容器を支える本発明の可動ショルダストラップと固定ショルダクッションとの組合せの実施形態の第1の実施形態の概略斜視図である。
図2】本発明の実施形態の可動ショルダストラップと固定ショルダクッションとの組合せの図1の矢印2により全体的に特定される領域の拡大概略斜視図である。
図3図2の矢印3により全体的に特定される領域の拡大概略斜視図である。
図4図2の矢印4により全体的に特定される領域の拡大概略斜視図である。
図5】本発明の可動ショルダストラップと固定ショルダクッションとの組合せの実施形態の第2の実施形態の概略斜視図である。
図6】本発明の可動ショルダストラップと固定ショルダクッションとの組合せの実施形態の第3の実施形態の概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図面で使用される参照符号の一覧表
A.概要
10 固定ショルダクッションの動きを伴うことなくかつ少なくともそのような動きにより着用者16に引き起こされる影響を伴うことなく適正な接続解除可能なコネクタ14を介して容器12を支える本発明の実施形態の可動ショルダストラップと固定ショルダクッションとの組合せ
12 容器
14 適正な接続解除可能なコネクタ
16 着用者
B.可動ショルダストラップと固定ショルダクッションとの組合せ10の全体構成
18 固定ショルダクッション
20 一対の可動ストラップ要素
22 一対の可動ストラップ要素20を固定ショルダクッション18に対して横方向に回動可能に取り付け、それにより、一対の可動ストラップ要素20が、適正な接続解除可能なコネクタ14を介して容器12を支えることができるとともに固定ショルダクッション18に対して移動できるようにする一方で、固定ショルダクッション18が、少なくとも一対の可動ストラップ要素20のそのような動きによって引き起こされる着用者16に対する影響を排除するために移動しないようにするための装置
23 固定ショルダクッション18に対する一対の可動ストラップ要素20の横方向の回動動作を示す矢印
24 固定ショルダクッション18の両端部
25 一対の可動ストラップ要素20のそれぞれの第1の端部
26 一対の可動ストラップ要素20のそれぞれの第2の端部
27 固定ショルダクッション18の軸方向側面
C.装置22の特定の構成
28 装置22の一対の「D」リング
30 装置22の一対の「D」リング28のそれぞれの直線部
32 装置22の一対の「D」リング28のそれぞれの湾曲部
33 装置22の一対の可動ストラップ要素20の第1の端部26のそれぞれの接続ループ
34 装置22の一対の可撓性ループ
36 装置22のカバー
D.固定ショルダクッション40の第1の別の実施形態
40 固定ショルダクッション
42 固定ショルダクッション40の一対のクッションバンパー
44 固定ショルダクッション40の軸方向側面
E.固定ショルダクッション50の第2の別の実施形態
50 固定ショルダクッション
【0018】
好ましい実施形態の詳細な説明
A.概要
ここで、同様の符号が同様の部品を示す図を参照する、特に、図1Aおよび図1Bを参照する。図1Aおよび図1Bはそれぞれ、固定ショルダクッションの動きを伴うことなくかつ少なくともそのような動きにより着用者に引き起こされる影響を伴うことなく適正な接続解除可能なコネクタを介して着用者のバッグ側の肩に引っ掛けて容器を支える本発明の可動ショルダストラップと固定ショルダクッションとの組合せの実施形態の第1の実施形態の概略斜視図、および、固定ショルダクッションの動きを伴うことなくかつ少なくともそのような動きにより着用者に引き起こされる影響を伴うことなく適正な接続解除可能なコネクタを介して着用者の胴体を横切って容器を支える本発明の可動ショルダストラップと固定ショルダクッションとの組合せの実施形態の第1の実施形態の概略斜視図である。本発明の実施形態の可動ショルダストラップと固定ショルダクッションとの組合せが、固定ショルダクッションの動きを伴うことなくかつ少なくともそのような動きにより着用者16に引き起こされる影響を伴うことなく適正な接続解除可能なコネクタ14を介して容器12を支えるために全体的に10で示されている。
【0019】
B.可動ショルダストラップと固定ショルダクッションとの組合せ10の全体構成
可動ショルダストラップと固定ショルダクッションとの組合せ10の全体構成は、図2において最も良く見ることができる。図2は、本発明の実施形態の可動ショルダストラップと固定ショルダクッションとの組合せの図1の矢印2により全体的に特定される領域の拡大概略斜視図である。したがって、この図2を参照して全体構成を説明する。
【0020】
可動ショルダストラップと固定ショルダクッションとの組合せ10は、固定ショルダクッション18と、一対の可動ストラップ要素20と、一対の可動ストラップ要素20を固定ショルダクッション18に対して横方向に回動可能に取り付け、それにより、一対の可動ストラップ要素20が、適正な接続解除可能なコネクタ14を介して容器12を支えることができるとともに固定ショルダクッション18に対して移動できるようにする一方で、固定ショルダクッション18が、少なくとも一対の可動ストラップ要素のそのような動きによって引き起こされる着用者16に対する影響を排除するために移動しないようにするための装置22とを備える。これについては、固定ショルダクッション18に対する一対の可動ストラップ要素20の横方向の回動動作を示す矢印23を参照されたい。
【0021】
装置22は、着用者16と望ましくなく係合する装置22により引き起こされる影響を排除するために固定ショルダクッション18の下側に配置される。
【0022】
固定ショルダクッション18は両端部24をそれぞれ有し、該両端部から一対の可動ストラップ要素20の第1の端部25が横方向に回動可能に延び、また、固定ショルダクッション18は軸方向側面27を有する。
【0023】
固定ショルダクッション18の両端部24は、着用者16と望ましくなく係合する装置22により引き起こされる影響を更に排除するために外側へ広がっている。
【0024】
一対の可動ストラップ要素20は第2の端部26を有しており、この第2の端部には適したコネクタ14がそれぞれ配置される。
【0025】
C.装置22の特定の構成
装置22の特定の構成は、図3および図4において最も良く見ることができる。図3および図4はそれぞれ、図2の矢印3により全体的に特定される領域の拡大概略斜視図および図2の矢印4により全体的に特定される領域の拡大概略斜視図である。したがって、これらの図を参照してこの構成を説明する。
【0026】
装置22は、直線部30と湾曲部32とをそれぞれ有する一対の「D」リング28を備える。装置22の一対の「D」リング28の直線部30は、一対の可動ストラップ要素20の第1の端部26が接続ループ33により直線部の周囲に巻回することで一対の可動ストラップ要素20の第1の端部26からそれぞれ延びるとともに、固定ショルダクッション18の両端部24のそれぞれの上にわたって配置されており、それにより、着用者16と望ましくなく係合する装置22の一対の「D」リング28により引き起こされる影響を排除する。
【0027】
装置22は一対の可撓性ループ34を更に備える。装置22の一対の可撓性ループ34は、固定ショルダクッション18の両端部24のそれぞれに配置されるとともに、装置22の一対の「D」リング28の湾曲部32のそれぞれを横方向に回動可能に受けており、それにより、装置22の一対の「D」リング28の湾曲部32が装置22の一対の可撓性ループ34のそれぞれに対して横方向に回動できるとともに、装置22の一対の「D」リング28の直線部30に取り付けられる一対の可動ストラップ要素20がそれぞれ直線部と共に横方向に回動できる(図4)。
【0028】
装置22はカバー36を更に備える。装置22のカバー36は、固定ショルダクッション18上にわたって配置されるとともに、装置22の一方の「D」リング28のほぼ上方から装置22の他方の「D」リング28のほぼ上方まで延びており、着用者16が装置22の一対の「D」リング28によって不用意に捕えられないようにする。
【0029】
D.固定ショルダクッション40の第1の別の実施形態
固定ショルダクッション40の第1の別の実施形態は、図5において最も良く見ることができる。図5は、本発明の可動ショルダストラップと固定ショルダクッションとの組合せの実施形態の第2の実施形態の概略斜視図である。したがって、この図を参照してこの実施形態を説明する。
【0030】
固定ショルダクッション40は、固定ショルダクッション18に類似しているが、一対のクッションバンパー42が追加されている。固定ショルダクッション40の一対のクッションバンパー42はそれぞれ、固定ショルダクッション40の軸方向側面44に沿って延び、着用者16に対して更なる快適さを与える。
【0031】
E.固定ショルダクッション50の第2の別の実施形態
固定ショルダクッション50の第2の別の実施形態は、図6において最も良く見ることができる。図6は、本発明の可動ショルダストラップと固定ショルダクッションとの組合せの実施形態の第3の実施形態の概略斜視図である。したがって、この図を参照してこの実施形態を説明する。
【0032】
固定ショルダクッション50は、固定ショルダクッション18および40に類似しているが、一対の可動ストラップ要素20が着用者16の胴体を横切って着用されるときに着用者16の首に触れないように軸方向で湾曲されている。
【0033】
F.結論
言うまでもなく、前述した要素のそれぞれは、あるいは、2つ以上の要素は共に、前述したタイプとは異なる他のタイプの構造において有用な用途を見出してもよい。
【0034】
関節結合可能(articulable)なショルダストラップで具現化されるように本発明の実施形態を図示して説明してきたが、これらの実施形態は示された詳細に限定されない。これは、言うまでもなく、本発明の実施形態の精神から多少なりとも逸脱することなく、図示の本発明の実施形態の形態および細部ならびにそれらの動作における様々な省略、修正、置換え、および、変更を当業者がなすことができるからである。
【0035】
更なる解析を伴うことなく、以上の説明は、本発明の実施形態の要点を十分に明らかにするため、他者は、現在の知識を適用することにより、従来技術の観点から本発明の実施形態の一般的なあるいは特定の態様の特性を適正になす特徴を省くことなく様々な用途に本発明の実施形態を容易に適合させることができる。
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5
図6