(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記収容空間は側方突起、又は側方突起と前記封止シールから形成され、前記側方突起は矩形の枠状突起、補助突起、格子状突起、又は棒状突起を含むことを特徴とする請求項1に記載の液晶ディスプレイパネル。
前記矩形の枠状突起の外側に、前記矩形の枠状突起に連結する補助突起が少なくとも2つ設けられており、前記矩形の枠状突起と、前記補助突起と、前記封止シールとにより前記収容空間が少なくとも2つ形成され、
前記補助突起の高さは、前記液晶ディスプレイパネルにおけるスペーサの高さ以上であり、
前記矩形の枠状突起は開口を少なくとも1つ備え、又は開口を備えないことを特徴とする請求項3に記載の液晶ディスプレイパネル。
前記2つの矩形の枠状突起の間に、前記矩形の枠状突起に連結する補助突起が少なくとも2つ設けられており、前記2つの矩形の枠状突起と前記補助突起とにより前記収容空間が少なくとも2つ形成され、
前記補助突起の高さは、前記液晶ディスプレイパネルにおけるスペーサの高さ以上であり、
前記有効ディスプレイ領域に近接する矩形の枠状突起は、開口を少なくとも1つ備え、又は開口を備えないことを特徴とする請求項5に記載の液晶ディスプレイパネル。
前記カラーフィルタ基板又はアレイ基板の有効ディスプレイ領域の各縁部と前記封止シールとの間に、各辺が前記有効ディスプレイ領域の同一側に位置する格子状突起が少なくとも2つ形成されており、各前記格子状突起により前記収容空間が形成され、
前記格子状突起の高さは、前記液晶ディスプレイパネルにおけるスペーサの高さ以上であることを特徴とする請求項2に記載の液晶ディスプレイパネル。
前記カラーフィルタ基板又はアレイ基板の有効ディスプレイ領域の少なくとも1つの縁部と前記封止シールとの間に、各辺が前記有効ディスプレイ領域の同一側に位置する格子状突起が少なくとも1つ形成されており、各前記格子状突起により前記収容空間が形成されること、
前記有効ディスプレイ領域の少なくとも1つの縁部と平行に、棒状突起が形成されており、前記棒状突起の外側に、前記棒状突起に連結する補助突起が少なくとも2つ設けられており、前記棒状突起、前記補助突起は、前記封止シールと共に前記収容空間を形成すること、
又は、前記有効ディスプレイ領域の少なくとも1つの縁部と平行に、棒状突起が2つ形成されており、前記棒状突起の間に、前記棒状突起に連結する補助突起が少なくとも2つ設けられており、前記棒状突起と前記補助突起により前記収容空間が形成されること、のいずれか、又はその組み合せの状況であって、
前記格子状突起、棒状突起、又は補助突起の高さは、前記液晶ディスプレイパネルにおけるスペーサの高さ以上であることを特徴とする請求項2に記載の液晶ディスプレイパネル。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図と実施例により、本発明の実施例に係る液晶ディスプレイパネル及びその製造方法について更に詳細な説明をする。
【0011】
ここで以下のことを明確にすべきである。つまり、ここで説明する実施例は、本発明の一部の実施例に過ぎず、全部の実施例ではない。説明される本発明の実施例に基づき、当業者は創造性のある労力を使わない前提の下で、他の実施例を全て獲得できる。これらの実施例は全て本発明の保護範囲に入っている。
【0012】
本発明の一実施例に係る液晶ディスプレイパネルは、封止シールによってセル化されたカラーフィルタ基板とアレイ基板を備え、前記カラーフィルタ基板とアレイ基板との間にある有効ディスプレイ領域の縁部と、前記封止シールとの間に、液晶を収容するための収容空間が形成されている。
【0013】
本発明の当該実施例に係る液晶ディスプレイパネルにおいて、カラーフィルタ基板とアレイ基板との間にある有効ディスプレイ領域の縁部と、前記封止シールとの間に、液晶を収容するための収容空間が形成されているため、形成された液晶セルの有効ディスプレイ領域における液晶が過量、若しくは不足である場合、収容空間内の液晶を有効ディスプレイ領域に放出すること、又は前記有効ディスプレイ領域における過量の液晶を前記収容空間に流すことにより、有効ディスプレイ領域内の液晶の量に対する調節を実現する。本発明の当該実施例に係る液晶ディスプレイパネルにおいて、収容空間により、封止シールの中の不純物であるイオンが有効ディスプレイ領域に入ることを防止でき、不純物であるイオンによる液晶の汚染を防止できる。
【0014】
図2に示すように、本発明の一実施例に係る液晶ディスプレイパネルは、封止シール14によってセル化されたカラーフィルタ基板12とアレイ基板11を備え、前記カラーフィルタ基板12とアレイ基板11との間にある有効ディスプレイ領域16の縁部と、前記封止シール14との間に、液晶を収容するための収容空間15が形成されている。有効ディスプレイ領域16は液晶パネルのほぼ中央に位置し、画像を表示する。
【0015】
アレイ基板11には、基板(例えばガラス基板)上に形成されたアレイ回路層111を備え、カラーフィルタ基板12には、基板(例えばガラス基板)上に形成されたカラーフィルタ樹脂ユニット121と、クラックマトリックス122と、スペーサ123とを備える。
【0016】
当該収容空間15は種々の方法によって形成できる。例えば、当該収容空間15は、前記一つの基板に形成された側方突起から形成され、又は側方突起と前記封止シール14から形成されうる。前記側方突起は矩形の枠状突起、補助突起、格子状突起、又は棒状突起などの形状を含むことができる。これらの異なる側方突起について、以下の実施例で詳しく説明する。
【0017】
本発明の技術案を実現するために、具体的に、異なるアレイ基板又はカラーフィルタ基板を形成した後、セル化を行うことにより、本発明の実施例に係る液晶ディスプレイパネルを形成する。
【0018】
以下、セル化によって液晶ディスプレイパネルを形成できるアレイ基板、又はカラーフィルタ基板を例として、本発明の実施例を詳しく説明する。
【0019】
[アレイ基板に関する実施例1]
本実施例では、本発明の一実施例に係る液晶ディスプレイパネルを形成できるアレイ基板について説明する。
【0020】
図3に示すように、本実施例のアレイ基板11は、基板(例えばガラス基板)上に形成されたアレイ回路層を備える。簡略化するために、図にはアレイ回路層を示していない。前記アレイ基板11の有効ディスプレイ領域16の縁部に沿って、有効ディスプレイ領域16を囲んだ矩形の枠状突起17が形成されている。当該アレイ基板と、対応するカラーフィルタ基板とをセル化した後、矩形の枠状突起17と封止シール14との間に収容空間15が形成される。
【0021】
一般的に言えば、アレイ基板に液晶が注入された場合、カラーフィルタ基板に封止シールを塗布しなければならない。矩形の枠状突起17が如何に前記封止シール14と組み合わせて前記収容空間15を形成するかを表すために、封止シール14も
図3に示されている。且つ、前記矩形の枠状突起17の高さは、前記アレイ基板に対向するカラーフィルタ基板におけるスペーサの高さに等しく、若しくはより少し高い(約1μm高い)。
【0022】
前記収容空間15は液晶を貯蔵でき、その全部の空間ではなく、一部の空間で液晶を収容できる。矩形の枠状突起17の先端部は円弧状になっていてよく、こうしてカラーフィルタ基板とアレイ基板とをセル化するときに、円弧状の先端部は押さえられるため、収容空間15内の液晶に対する封止に寄与できる。
【0023】
形成された液晶セルの有効ディスプレイ領域16における液晶が過量である場合、レーザによって前記矩形の枠状突起17を部分的に切断することにより、有効ディスプレイ領域16における過量の液晶を前記収容空間15に流すことが実現できる。形成された液晶セルの有効ディスプレイ領域16における液晶が不足である場合、同様にレーザによって前記矩形の枠状突起17を部分的に切断することにより、前記収容空間15に貯蔵された液晶を有効ディスプレイ領域16に流すことが実現できる。
【0024】
本実施例は、更に改善することができる。
図4に示すように、前記矩形の枠状突起17の外側に、更に前記矩形の枠状突起17に連結する補助突起18を少なくとも2つ設けることができ、且つ前記補助突起18の高さは前記矩形の枠状突起17の高さと同じである。当該アレイ基板と、対応するカラーフィルタ基板とをセル化した後、前記補助突起18と、前記矩形の枠状突起17と、前記封止シール14とにより前記収容空間15を少なくとも2つ形成する。
図4に示すように、複数の補助突起18と、前記矩形の枠状突起17と、前記封止シール14とにより複数の収容空間15を形成した。
【0025】
ムラなどの不良は肉眼で見えるため、異なる位置にある収容空間で、対応する位置の不良をより適切に修復できる。更に、複数の収容空間は、有効ディスプレイ領域内の液晶の量に対する微調整に寄与できる。各収容空間15のうち、液晶をいっぱい貯蔵した収容空間もあり、その一部の空間で液晶を貯蔵した収容空間もあり、又は液晶を貯蔵しない収容空間があってもよい。これらの収容空間15に、全体的にフリー空間が保留されている。例えば、具体的に、この複数の収容空間15のうち、選択的に交互して液晶を貯蔵することにより、液晶の過量問題、又は不足問題に応じて修復を行うことができる。
【0026】
本実施例に係るアレイ基板における矩形の枠状突起17の材料については、ホトレジストなどの樹脂材料、又は透明導電材料を採用してよい。透明導電材料は、例えばITO(Indium Tin Oxides、インジウム・チン金属酸化物)である。本実施例に係る収容空間の設計案は同様にカラーフィルタ基板に適用できるが、通常、カラーフィルタ基板には、スペーサと同様の材料で収容空間を形成するための矩形の枠状突起及び補助突起などを形成する構造がカラーフィルタに採用されてもよい。以下の他の実施例において、収容空間を形成する各種の構造についても、対応する上記アレイ基板又はカラーフィルタ基板の材料を採用できる。
【0027】
また、本実施例は更に
図5に示すように、矩形の枠状突起17に開口20が少なくとも1つ設けられている。開口の数は制限されない。これらの開口によっても、同様に有効ディスプレイ領域における液晶の過量問題、又は不足問題を解決できる。本発明の実施例に係るアレイ基板によって形成された液晶ディスプレイパネルは、その収容空間により、封止シールの中の不純物であるイオンが有効ディスプレイ領域に入ることを防止でき、不純物であるイオンによる液晶の汚染を防止できる。
【0028】
[カラーフィルタ基板に関する実施例2]
本実施例は、本発明の実施例に係る液晶ディスプレイパネルを形成できるカラーフィルタ基板について説明する。
【0029】
図6に示すように、本実施例のカラーフィルタ基板12は、基板(例えばガラス基板)上に形成されたクラックマトリックスと、カラーフィルタユニットとを備える。簡略化するために、図にはこれらの部材を示していない。前記カラーフィルタ基板12の有効ディスプレイ領域16の縁部に沿って、有効ディスプレイ領域16と前記封止シール14との間に、有効ディスプレイ領域16を囲んだ矩形の枠状突起17が2つ設けられている。当該2つの矩形の枠状突起17の間に前記収容空間15を形成する。
【0030】
図7に示すように、液晶ディスプレイに対する修復効果をよくするために、本実施例は更に前記2つの矩形の枠状突起17の間に補助突起18を少なくとも2つ形成することができる。これらの補助突起18は、この2つの矩形の枠状突起17と複数の収容空間15を形成した。
図8は
図7のA−A’方向の断面図である。
図8に示すように、カラーフィルタ基板12におけるスペーサ123の高さと、矩形の枠状突起17、補助突起18の高さとは同じであり、又は矩形の枠状突起17、補助突起18の高さがより高くてもよい(約1μm高い)。更に、矩形の枠状突起17の先端部は円弧状になっていてよく、こうしてカラーフィルタ基板とアレイ基板とをセル化するときに、円弧状の先端部は押さえられるため、収容空間15内の液晶に対する封止に寄与できる。
【0031】
各収容空間15のうち、液晶をいっぱい貯蔵した収容空間もあり、その一部の空間で液晶を貯蔵した収容空間もあり、又は液晶を貯蔵しない収容空間があってもよく、これらの収容空間15に、全体的にフリー空間が保留されている。それによって、液晶の過量問題、又は不足問題に応じて修復を行うことができる。
【0032】
カラーフィルタ基板に液晶が注入された場合、アレイ基板に封止シールを塗布しなければならない。本実施例において、収容空間の位置が容易に見えるように、封止シールをカラーフィルタ基板に塗布した。以下の実施例もこの情況に類似する。本実施例における収容空間の形成方法も同様にアレイ基板に適用できる。本発明の実施例によって形成されたカラーフィルタ基板、又はアレイ基板は、その収容空間により、封止シールの中の不純物であるイオンが有効ディスプレイ領域に入ることを防止でき、不純物であるイオンによる液晶の汚染を防止できる。
【0033】
[カラーフィルタ基板に関する実施例3]
本実施例でも、本発明の実施例に係る液晶ディスプレイパネルを形成できるカラーフィルタ基板について説明する。
【0034】
図9に示すように、本実施例に係るカラーフィルタ基板12において、カラーフィルタ基板12の有効ディスプレイ領域16の縁部に沿って、有効ディスプレイ領域16と前記封止シール14との間に、各辺が有効ディスプレイ領域16の同一側に位置する格子状突起19が少なくとも2つ形成されており、各前記格子状突起19は単独で各前記収容空間15を形成する。
【0035】
格子状突起19を緊密に有効ディスプレイ領域16の縁部に配列でき、更に、複数の格子状突起19を分散的に前記有効ディスプレイ領域16の縁部に配列することもできる。
図6における格子状突起19を緊密に隣接するように前記有効ディスプレイ領域16の縁部に配列する場合、実施例2の
図7に示される形状になる。
【0036】
実施例1、2の説明と同様に、収容空間15は液晶を収容するためのものであり、各収容空間15のうち、液晶をいっぱい貯蔵した収容空間もあり、その一部の空間で液晶を貯蔵した収容空間もあり、又は液晶を全く貯蔵しない収容空間があってもよい。これらの収容空間15に、全体的にフリー空間が保留されている。実施例1に記載の方法を参照して、カラーフィルタ基板とアレイ基板とをセル化した後、有効ディスプレイ領域16における液晶が過量、若しくは不足である場合、有効ディスプレイ領域16内の液晶と収容空間15内の液晶との相互流動によって相互補充を実現する。
【0037】
本実施例の技術案も同様にアレイ基板に適用できる。
[液晶ディスプレイパネルの基板に関する実施例4]
【0038】
本発明は上記実施例1、実施例2、実施例3に限らない。本実施例において、もう1種の液晶ディスプレイパネルの基板が提供された。当該基板は、上記各実施例に記載の方法を総合して形成されたものである。
【0039】
図10に示すように、本実施例に係る基板10(アレイ基板11、又はカラーフィルタ基板12であってよい)において、有効ディスプレイ領域16の左縁部と右縁部に沿って、棒状突起21が形成されており、当該棒状突起21の外側(即ち封止シールに向かう側)に複数の補助突起18が形成されており、アレイ基板とカラーフィルタ基板とをセル化した後、これらの補助突起18と、棒状突起21と、封止シール14とは収容空間15を形成する。
【0040】
また、有効ディスプレイ領域16の上縁部と下縁部における収容空間15の形成について、実施例3の方法が採用される。即ち、有効ディスプレイ領域16の上縁部と前記封止シール14との間に、及び下縁部と前記封止シール14との間に、それぞれ格子状突起19が少なくとも1つ設けられており、各前記格子状突起19により各前記収容空間15を形成する。
【0041】
本発明はこれに限らず、収容空間15を他の方法によって形成することもできる。更に、同一の基板の有効ディスプレイ領域の各辺に、各種の異なる収容空間の配置方式を任意に組合せて形成することもできる。上記各実施例に記載された収容空間の実現方式のいずれも、同一の基板において組み合わせることによって異なる実施例を形成できる。簡単な組合せ又は変更によって得られる実施例は全て本発明の保護範囲に入っている。例えば、
図11に示すように、上辺と下辺、左辺と右辺の収容空間を異なる方法によって形成できる。
【0042】
上記実施例の説明と同様に、収容空間15は液晶を収容するためのものであり、各収容空間15のうち、液晶をいっぱい貯蔵した収容空間もあり、その一部の空間で液晶を貯蔵した収容空間もあり、又は液晶を全く貯蔵しない収容空間があってもよい。各実施例の何れも実施例1に記載の方法を参照でき、カラーフィルタ基板とアレイ基板とをセル化した後、有効ディスプレイ領域16における液晶が過量、若しくは不足である場合、有効ディスプレイ領域16内の液晶と収容空間15内の液晶との相互流動によって相互補充を実現する。
【0043】
本実施例の技術案も同様にカラーフィルタ基板、又はアレイ基板に適用できる。
【0044】
また、本発明の実施例に係るアレイ基板、又はカラーフィルタ基板は、その収容空間により、封止シールの中の不純物であるイオンが有効ディスプレイ領域に入ることを防止でき、不純物であるイオンによる液晶の汚染を防止できる。
【0045】
本発明の実施例において、液晶ディスプレイパネルの製造方法が更に提供された。当該方法により、液晶セルがセル化された後の有効ディスプレイ領域における液晶の量を調節できないという問題を解決できる。
【0046】
本発明の実施例に係る液晶ディスプレイパネルの製造方法は、
【0047】
パターンニング工程により、カラーフィルタ基板とアレイ基板とをそれぞれ提供するステップと、
前記カラーフィルタ基板とアレイ基板を封止シールによってセル化し、液晶ディスプレイパネルを形成する工程と、を備え、
前記カラーフィルタ基板、又はアレイ基板の製造過程において、パターンニング工程により、前記カラーフィルタ基板又はアレイ基板の有効ディスプレイ領域の縁部とこの後に形成される前記封止シールとの間に、収容空間を形成する。
【0048】
本発明の実施例に係る液晶ディスプレイパネルの製造方法によると、カラーフィルタ基板とアレイ基板の製造過程において、パターンニング工程によって前記カラーフィルタ基板とアレイ基板との間にある有効ディスプレイ領域の縁部と、この後に形成される封止シールとの間に、液晶を収容するための収容空間を形成することにより、当該液晶ディスプレイパネルのセル化が完了した後に、前記収容空間は液晶を収容するための部分的密封容器、又は完全密封容器を形成できる。形成された液晶セルの有効ディスプレイ領域における液晶が過量、若しくは不足である場合、収容空間内の液晶を有効ディスプレイ領域に放出すること、又は前記有効ディスプレイ領域における過量の液晶を前記収容空間に流すことにより、有効ディスプレイ領域内の液晶の量に対する調節を実現する。
【0049】
上記技術案に基づき、具体的に、前記収容空間はアレイ基板、又はカラーフィルタ基板のいずれかに収容空間の構造を形成した後、アレイ基板とカラーフィルタ基板とをセル化して液晶ディスプレイパネルを形成することにより、本発明の実施例を実現できる。
【0050】
[製造方法に関する実施例1]
本実施例では、カラーフィルタ基板に前記収容空間の構造を形成することによって本発明を実現する。
【0051】
本実施例は以下のステップを備えることができる。
【0052】
S121:ガラス基板に、クラックマトリックス層と、画素樹脂層と、共通電極層とのパターンを形成する。
【0053】
当該ステップは、通常の膜塗布、パターン化などの工程、又は将来開発されうる工程によって行えるため、ここで詳細な説明を省略する。
【0054】
S122:前記ガラス基板に樹脂層を塗布する。前記樹脂層は、スペーサを形成するための材料である。
【0055】
以下のステップS123〜S125は、パターンニング工程により、カラーフィルタ基板におけるスペーサと前記収容空間とを形成する。一般に、パターンニング工程は、ホトレジストの塗布、塗布されたホトレジストの露光と現像、ホトレジストのパターンによるエッチング、残りのホトレジストの剥離などを含んでいる。
【0056】
S123:樹脂層にホトレジストを塗布する。
【0057】
本実施例は、例えばポジティブ・ホトレジストでホトレジストのパターンを形成する。
【0058】
S124:マスクにより、スペーサの形成位置、及び収容空間の側方突起を形成する位置を遮って、露光する。
【0059】
即ち、露光する必要のある位置は、スペーサの形成を必要としない位置、及び前記収容空間の形成を必要とする中空位置である。
【0060】
S125:現像とエッチングを行い、スペーサと前記収容空間を形成する側方突出のパターンを形成する。
【0061】
本実施例はこれに限らず、上記液晶ディスプレイパネルの各実施例を参照して、構造が異なる収容空間を有するカラーフィルタ基板を形成でき、形成方法は同じであってもよい。上記方法によって形成された側方突出の高さは、前記液晶ディスプレイパネルにおけるスペーサの高さに等しいが、異なる方法により、前記スペーサの高さより少し高い(約1μm高い)収容空間を形成してもよい。
【0062】
また、前記収容空間を単独に形成することもできる。例えば、スペーサが形成される前、又は形成された後に、異なる方法によって前記収容空間を形成できる。
【0063】
S126:液晶を基板の有効ディスプレイ領域と前記収容空間に注入する。
【0064】
複数の収容空間が形成される場合、各収容空間のうち、液晶をいっぱい注入した収容空間もあり、その一部の空間で液晶を注入した収容空間もあり、又は液晶を注入しない収容空間があってもよい。これらの全ての収容空間に液晶が収容されており、且つ全体的にフリー空間が保留されるべきである。例えば、実際の必要に応じて選択的に交互して液晶を貯蔵できる。
【0065】
以上のステップにより、カラーフィルタ基板の製造を完成させる。
【0066】
S127:パターンニング工程により、アレイ基板の製造を完成させる。
【0067】
前記アレイ基板における対応する位置に封止シールを塗布する工程がこのステップに含まれている。
【0068】
S128:前記形成されたアレイ基板とカラーフィルタ基板とをセル化し、液晶ディスプレイパネルを形成する。
【0069】
本実施例においては、スペーサと収容空間との構造は同時に形成されるが、本発明の他の実施例において、収容空間の構造を、スペーサが形成される前、又は形成された後に単独に形成することもできる。本実施例に記載の方法において、形成された収容空間の形状は同様に、アレイ基板の製造における収容空間の形成に適用できる。ただし、アレイ基板に形成された収容空間の側方突起の材料は一般的に透明導電材料、又はホトレジストである。
【0070】
[製造方法に関する実施例2]
本実施例は、アレイ基板に前記収容空間の構造を形成することによって本発明を実現する。
【0071】
本実施例は以下のステップを更に備えることができる。
【0072】
S131:ガラス基板に、アレイ回路層の各層の構造を形成する。
【0073】
アレイ回路層のゲート電極と、ソース電極と、ドレイン電極とを形成する工程がこのステップに含まれている。従来技術、又は将来開発されうる技術を採用できるため、ここで詳細な説明を省略する。
【0074】
S132:前記ガラス基板に透明導電薄膜を堆積する。
【0075】
S133:マスクにより、収容空間の側方突起を形成する位置及び画素電極の位置を遮って、露光する。
【0076】
S134:前記露光した後の透明導電薄膜に対して現像とエッチングを行い、画素電極と前記収容空間を形成する側方突出のパターンを形成する。
【0077】
S135:液晶を前記基板の有効ディスプレイ領域と前記収容空間に注入する。
【0078】
複数の収容空間を形成する場合、各収容空間のうち、液晶をいっぱい注入した収容空間もあり、その一部の空間で液晶を注入した収容空間もあり、又は液晶を注入しない収容空間があってもよい。これらの全ての収容空間に液晶が収容されており、且つ全体的にフリー空間が保留されるべきである。例えば、選択的に交互して液晶を貯蔵できる。
【0079】
S136:パターンニング工程により、カラーフィルタ基板の製造を完成させる。
【0080】
前記カラーフィルタ基板における対応する位置に封止シールを塗布する工程がこのステップに含まれている。
【0081】
S137:形成された前記アレイ基板とカラーフィルタ基板とをセル化し、液晶ディスプレイパネルを形成する。
【0082】
本実施例はこれに限らず、更に、画素電極が形成される前、又は形成された後に収容空間を形成することもできる。収容空間を形成する構造を、ホトレジストによって形成することもできる。ホトレジストによって前記収容空間を形成する場合、収容空間が形成する位置に対応する中空位置に対して露光した後、現像を行って、前記収容空間を形成できる。
【0083】
本実施例に記載の方法において、形成された収容空間の形状は同様に、カラーフィルタ基板の製造における収容空間の形成に適用できる。ただし、カラーフィルタ基板における収容空間の側方突起の材料は一般的に樹脂である。明らかに、本実施例に記載の側方突起は、前記矩形の枠状突起、補助突起、格子状突起、又は棒状突起を含んでもよい。
【0084】
本発明の実施例に係るアレイ基板、又はカラーフィルタ基板の製造方法において、収容空間の形成について、上記液晶ディスプレイパネルの実施例で紹介した収容空間の構造を参照でき、製造方法に関する実施例に記載の技術案には限らない。
【0085】
本発明の実施例に係るアレイ基板、又はカラーフィルタ基板の製造方法において、液晶の収容空間は基板の製造工程と共に成型できるため、工程のステップは増えない。収容空間により、封止シールの中の不純物であるイオンが有効ディスプレイ領域に入ることを防止でき、不純物であるイオンによる液晶の汚染を防止できる。
【0086】
以上は本発明の具体的な実施形態であるが、本発明の保護範囲はこれに限定されるものではない。当業者が本発明に公開された技術範囲内で想到しうる変化、又は変更は、全て本発明の保護範囲に含まれるべきである。そのため、本発明の保護範囲は特許請求の範囲の保護範囲を基準とすべきである。