(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
カラオケ演奏に際して、楽曲毎にデフォルト設定された背景映像データに代えて、外部記憶媒体に記憶された外部入力映像データを背景映像として表示可能なシステムであって、接続確認手段と、背景映像選択手段と、歌詞文字サイズ選択手段と、背景映像出力制御手段と、歌詞文字出力制御手段と、映像再生制御手段と、を備え、
前記接続確認手段は、再生可能な外部入力映像データが記憶された外部記憶媒体が、所定の外部記憶媒体接続端子に接続されたか否かを確認し、
前記背景映像選択手段は、前記外部記憶媒体の接続が確認されない場合、前記楽曲毎にデフォルト設定された背景映像データを背景映像として選択し、前記外部記憶媒体の接続が確認された場合、前記外部記憶媒体に記憶された外部入力映像データを背景映像として選択し、
前記歌詞文字サイズ選択手段は、前記背景映像選択手段が、デフォルト設定された背景映像データを選択した場合、デフォルト設定された表示サイズを選択し、外部記憶媒体に記憶された外部入力映像データを選択した場合、前記デフォルト設定された表示サイズよりも小さな表示サイズを選択し、
前記背景映像出力制御手段は、前記選択された背景映像データ又は外部入力映像データのいずれかを出力し、
前記歌詞文字出力制御手段は、前記選択された表示サイズの歌詞文字を出力し、
前記映像再生制御手段は、前記背景映像選択手段により選択された背景映像及び前記歌詞文字サイズ選択手段により選択された表示サイズの歌詞文字をスーパーインポーズ処理して表示装置に表示させる、
ことを特徴とするカラオケ歌詞文字サイズ制御システム。
【背景技術】
【0002】
現在のカラオケ演奏装置では、カラオケ利用者の多用な要望に応えるため、楽曲毎にデフォルト設定された背景映像データに代えて、利用者が任意に設定した外部入力映像データを背景映像として表示することができるものがある。例えば、カラオケ演奏装置に外部記憶媒体の外部記憶媒体接続端子を設けることにより外部記憶媒体に記録された映像データを取り込み、楽曲の演奏に際して当該外部入力映像データを背景映像として表示することができるカラオケシステムが開示されている(特許文献1参照)。この際、背景映像として表示可能な外部入力映像データは、デジタルカメラで撮影した映像データであることが一般的である。例えば、デジタルカメラで撮影した映像データは、外部記憶媒体(例えばSDメモリカード)に記憶されており、この外部記憶媒体をカラオケ演奏装置に接続して映像データを取り込むことにより、デジタルカメラで撮影した映像データを背景映像として表示することができるようになっている。
【0003】
ところで、デフォルト設定された背景映像データに代えて、利用者が所望する外部入力映像データを背景映像として表示させる場合には、当該利用者にとってみれば、あえて外部入力映像を表示させているため、極力、背景映像の邪魔になる他の表示は行わないことが好ましい。
【0004】
しかし、歌唱者が歌詞を完全に暗記している等、特別な場合を除いて、カラオケ演奏装置を用いて歌唱を行う場合には、楽曲の演奏に同期させて歌詞文字を表示させる必要がある。すなわち、カラオケ演奏装置の本来の機能としては、歌唱支援を行うための歌詞テロップの表示は必須であり、利用者が歌詞テロップを見易いように歌詞文字の表示サイズがデフォルト設定されている。
【0005】
そこで、カラオケ演奏装置の利用状況に応じて歌詞文字の表示サイズを変更することができれば、カラオケ演奏装置本来の機能を損なうことなく、外部入力映像データを背景映像として表示して楽しむことができる。従来、利用者にとって見易い歌詞テロップを表示することを目的とした技術が開示されている(特許文献2参照)。この特許文献2に記載された技術は、利用者の年齢や楽曲の演奏速度に応じて、歌詞文字の表示サイズを設定できるようになっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述したように、利用者が所望する外部入力映像データを背景映像として表示させる場合には、歌唱そのものよりも、歌唱を含む演奏をBGMとして、背景映像を楽しむことが利用者の主目的となり、デフォルト設定された表示サイズで表示される歌詞テロップは邪魔なものとなる。一方、カラオケ装置本来の機能として、歌詞テロップの表示は必要である。
【0008】
上述した特許文献2に記載された技術では、例えば年配者が歌唱する際に、デフォルト設定された表示サイズではなく、拡大サイズの歌詞文字を表示するような設定を行うことができる。しかし、デフォルトサイズと拡大サイズとの切り替えは、設定スイッチによる表示サイズの設定に応じて行われるため、歌詞文字を拡大サイズで表示させるためには、その都度、設定を行わなければならず、設定操作が面倒であるという問題があった。
【0009】
一方、拡大サイズの設定に切り替えてしまうと、それ以降は、拡大サイズの表示モードで歌詞文字が表示されることになる。したがって、デフォルト設定された表示サイズに切り替えるためには、再度設定サイズの切り替えを行わなければならず、利用者に対して一々面倒な操作を強いることになる。
【0010】
本発明は、上述した事情に鑑み提案されたもので、外部記憶媒体に記憶された外部入力映像データを背景映像として表示する際に、一々面倒な操作を行うことなく、デフォルト設定された表示サイズと比較して小さなサイズの歌詞文字を表示することが可能なカラオケ歌詞文字サイズ制御システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明のカラオケ歌詞文字サイズ制御システムは、上述した目的を達成するため、以下の特徴点を有している。すなわち、本発明のカラオケ歌詞文字サイズ制御システムは、カラオケ演奏に際して、楽曲毎にデフォルト設定された背景映像データに代えて、外部記憶媒体に記憶された外部入力映像データを背景映像として表示可能なシステムであって、接続確認手段と、背景映像選択手段と、歌詞文字サイズ選択手段と、背景映像出力制御手段と、歌詞文字出力制御手段と、
映像再生制御手段と、を備えたことを特徴とするものである。
【0012】
接続確認手段は、再生可能な外部入力映像データが記憶された外部記憶媒体が、所定の外部記憶媒体接続端子に接続されたか否かを確認するための手段である。背景映像選択手段は、外部記憶媒体の接続が確認されない場合、楽曲毎にデフォルト設定された背景映像データを背景映像として選択し、外部記憶媒体の接続が確認された場合、外部記憶媒体に記憶された外部入力映像データを背景映像として選択するための手段である。歌詞文字サイズ選択手段は、背景映像選択手段が、デフォルト設定された背景映像データを選択した場合、デフォルト設定された表示サイズを選択し、外部記憶媒体に記憶された外部入力映像データを選択した場合、デフォルト設定された表示サイズよりも小さな表示サイズを選択するための手段である。背景映像出力制御手段は、選択された背景映像データ又は外部入力映像データのいずれかを出力するための手段である。歌詞文字出力制御手段は、選択された表示サイズの歌詞文字を出力するための手段である。
映像再生制御手段は、背景映像選択手段により選択された背景映像及び歌詞文字サイズ選択手段により選択された表示サイズの歌詞文字をスーパーインポーズ処理して表示装置に表示させるための手段である。
【0013】
このような構成からなるカラオケ歌詞文字サイズ制御システムでは、任意の楽曲が演奏される際に、接続確認手段の機能により、再生可能な外部入力映像データが記憶された外部記憶媒体が、所定の外部記憶媒体接続端子に接続されたか否かを確認する。そして、背景映像選択手段の機能により、外部記憶媒体が接続されていない場合には、楽曲毎にデフォルト設定された背景映像データを背景映像として選択する一方、外部記憶媒体が接続されている場合には、外部記憶媒体に記憶された外部入力映像データを背景映像として選択する。
【0014】
また、歌詞文字サイズ選択手段の機能により、背景映像選択手段が、デフォルト設定された背景映像データを選択した場合には、歌詞文字の表示サイズとして、デフォルト設定された表示サイズを選択する一方、外部記憶媒体に記憶された外部入力映像データを選択した場合には、デフォルト設定された表示サイズよりも小さな表示サイズを選択する。
【0015】
そして、背景映像出力制御手段の機能により、選択された背景映像データ又は外部入力映像データのいずれかを出力し、歌詞文字出力制御手段の機能により、選択された表示サイズの歌詞文字を出力する。出力された背景映像及び歌詞文字は、スーパーインポーズ処理されて表示装置に表示される。
【0016】
上述した構成に加えて、
外部記憶媒体に記憶された外部入力映像データを選択した場合、楽曲毎にデフォルト設定された
歌詞文字の表示サイズよりも小さな複数の表示サイズの中から、利用者が所望する歌詞文字の表示サイズを設定可能とする歌詞文字サイズ設定手段をさらに備えることが可能である。
【0017】
このような構成からなるカラオケ歌詞文字サイズ制御システムでは、例えば、楽曲毎にデフォルト設定された歌詞文字の表示サイズが「大」である場合に、外部入力映像データを背景映像として表示する場合の歌詞文字の表示サイズとして「中」、「小」、「極小」の3種類が選択可能とされている。そして、歌詞文字サイズ選択スイッチ等を操作して、利用者が所望する歌詞文字の表示サイズとして「小」を選択すると、歌詞文字サイズ設定手段の機能により、外部入力映像データを背景映像とする場合に表示する歌詞文字の表示サイズが「小」に設定される。
【発明の効果】
【0018】
本発明のカラオケ歌詞文字サイズ制御システムによれば、カラオケ演奏装置において、再生可能な外部入力映像データが記憶された外部記憶媒体が接続されると、自動的に、楽曲毎にデフォルト設定された背景映像データに代えて、当該外部入力映像データが背景映像として表示される。さらに、外部入力映像データを背景映像として表示する場合には、自動的に、デフォルト設定された表示サイズよりも小さな表示サイズの歌詞文字が表示される。
【0019】
したがって、利用者が自ら持ち込んだ映像(外部入力映像)をカラオケと共に楽しむ際に、利用者が面倒な操作を行うことなく、その映像をカラオケの背景映像として採用することができる。さらに、その持ち込み映像が採用された場合、演奏中にて歌唱には支障が無い程度に、通常のデフォルトの表示サイズよりも小さな歌詞文字の表示サイズに自動的に変更することで、持ち込んだ映像はより見易くなり、利用者は、カラオケと共に、より一層、その映像を楽しむことができる。
【0020】
また、外部入力映像データを背景映像とする際に表示される歌詞文字の表示サイズを設定可能とした場合には、利用者にとって好適な表示サイズの歌詞文字を表示することができるので、利用者が持ち込んだ映像をさらに一層楽しむことができる。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照して、本発明のカラオケ歌詞文字サイズ制御システムの実施形態について説明する。
図1〜
図3は本発明の実施形態に係るカラオケ歌詞文字サイズ制御システムを示すもので、
図1はカラオケ歌詞文字サイズ制御システムの主要部を示す機能説明図、
図2はカラオケ歌詞文字サイズ制御システムを適用したカラオケシステムの構成を示すブロック図、
図3は背景映像及び歌詞文字の表示サイズの選択及び出力制御処理を示すフローチャート、
図4は歌詞テロップ表示の一例を示す模式図である。
【0023】
<カラオケ歌詞文字サイズ制御システムの概要>
本発明の実施形態に係るカラオケ歌詞文字サイズ制御システムは、例えば、SDメモリカード等の外部記憶媒体を接続することができる外部記憶媒体接続端子を備えており、外部記憶媒体に記録された映像データを取り込み、楽曲の演奏に際して当該外部入力映像データを背景映像として表示することができるカラオケ演奏装置に適用される技術である。すなわち、本発明の実施形態に係るカラオケ歌詞文字サイズ制御システムは、楽曲毎にデフォルト設定された背景映像データに代えて、外部記憶媒体に記憶された外部入力映像データを背景映像として表示させることができ、さらに、背景映像データの種類に応じて、歌詞文字の表示サイズを自動的に変更することができるようになっている。
【0024】
<カラオケシステム>
本発明の実施形態に係るカラオケ歌詞文字サイズ制御システム10を適用するカラオケシステムは、
図2に示すように、カラオケ本体21、カラオケリモコン装置22、スピーカ23、ミキシングアンプ24、マイクロホン25、表示装置26を備えている。また、本実施形態のカラオケシステムは、
図1に示すように、SDメモリカード等からなる外部記憶媒体27を接続するための外部記憶媒体接続端子45を備えている。この外部記憶媒体接続端子45は、外部記憶媒体27から外部入力映像データを取り込むための端子部及びインターフェース部からなり、カラオケ本体21又はカラオケリモコン装置22に内蔵されていてもよいし、カラオケ本体21に接続可能な外部装置として設けてもよい。
【0025】
<カラオケリモコン装置>
カラオケリモコン装置22は、ユーザインタフェース機能を備えており、カラオケ本体21の送受信手段35との間で有線方式又は無線方式によりデータの送受信を行うようになっている。このカラオケリモコン装置22は、楽曲検索手段22aとして機能するプログラム、楽曲索引データベース22b、データの送受信を行うための電子回路及びプログラム、フラッシュメモリ等からなる記憶手段(図示せず)を備えている。このカラオケリモコン装置22に付帯するスイッチ類や、入出力表示部(図示せず)に表示される各種のアイコン等を操作することにより、選曲操作等が行われる。
【0026】
<楽曲検索手段/楽曲索引データベース>
楽曲検索手段22aは、利用者の指示に基づき、楽曲索引データベース22bを参照して楽曲を検索するためのプログラムからなる。楽曲索引データベース22bは、カラオケシステムで演奏に供されるカラオケ楽曲について、その属性情報を記述したデータベースであり、例えば、楽曲番号・曲名・歌手名・歌い出し部分の歌詞・流行時期・音楽ジャンル区分・デュエット曲か否かなど、種々の属性情報がこれに含まれている。
【0027】
<マイクロホン>
マイクロホン25は、歌唱音声の入力を行うための装置である。マイクロホン25から入力された歌唱音声信号は、ミキシングアンプ24により、音楽再生制御手段37から送出される演奏音声信号とミキシングされると共に増幅され、スピーカ23へ出力される。なお、マイクロホン25からの音声入力信号を、A/Dコンバータによりデジタル変換して、歌唱採点手段における採点等に使用してもよい。
【0028】
<表示装置>
表示装置26は、カラオケ楽曲に関連した背景映像や歌詞テロップ等を表示するための装置で、例えば、液晶ディスプレイ等により構成される。
【0029】
<カラオケ本体>
カラオケ本体21は、中央制御手段31、ROM32、RAM33、HDD34、送受信手段35、予約管理手段36、音楽再生制御手段37、映像再生制御手段38、接続確認手段39、背景映像選択手段40、背景映像出力制御手段41、歌詞文字サイズ選択手段42、歌詞文字出力制御手段43を備えている。さらに、本実施形態では、歌詞文字サイズ設定手段44を備えることが可能である。
【0030】
<中央制御手段>
中央制御手段31は、カラオケ本体21を総合的に制御するための手段であり、例えばCPU及びその周辺機器により構成されており、CPU等がROM32等に記憶されたプログラムに従って動作することにより、制御機能を発揮することができるようになっている。
【0031】
<ROM/RAM>
ROM32は、カラオケ本体21を構成する各機器を制御するためのプログラムデータや数値データを記憶するための機器で、例えば半導体メモリ等で構成される。また、RAM33は、プログラムや各種データを一時的に記憶する一時記憶領域として機能するもので、例えば半導体メモリ等で構成される。なお、物理的な半導体メモリによりRAM33を構成するのではなく、ハードディスク記憶装置等を用いて仮想的なRAM33を構成してもよい。本実施形態では、RAM33に、予約待ち行列33aが記憶されるようになっている。なお、予約待ち行列33aは、選曲予約されたカラオケ楽曲について、演奏順に楽曲IDを並べて構成されたデータテーブルであり、選曲者の利用者ID、外部入力映像データを背景映像として表示すべき旨のフラグ等、他の識別データが紐付けられている場合もある。
【0032】
<HDD>
HDD34は、大容量記憶装置として機能するもので、演奏データ34a、背景映像データ34b、歌詞文字データ34cが格納されている。なお、HDD34に替えて、あるいはHDD34と共に、データを書き替え可能なDVD等の大容量記憶装置を用いてもよい。
【0033】
<演奏データ/背景映像データ/歌詞文字データ>
演奏データ34aは、演奏制御データ(MIDI(登録商標)データ)及び歌詞描出データが同期されて構成される楽曲データについて、楽曲IDと対応付けてそれぞれ構成されたデータである。演奏制御データは、各楽曲の演奏を制御するためのデジタルデータであり、歌詞描出データは演奏に同期した歌詞文字の表示タイミングデータ及び色変わりデータを含んでいる。背景映像データ34bは、演奏されるカラオケ楽曲に対応した背景映像を、当該カラオケ楽曲の楽曲IDに対応させた映像ファイルとして所定数格納したデータである。歌詞文字データ34cは、歌詞テロップとして表示するための歌詞文字のフォントデータである。
【0034】
<送受信手段>
送受信手段35は、カラオケ本体21とカラオケリモコン装置22との間で、データの送受信を行うための電子回路及びプログラムからなる。本実施形態では、赤外線通信により、カラオケ本体21とカラオケリモコン装置22との間でデータの送受信が行われる。
【0035】
<予約管理手段>
予約管理手段36は、利用者により楽曲検索手段22aの機能を用いて選曲された楽曲IDを演奏順に並べて予約待ち行列33aを生成し、この予約待ち行列33aをRAM33に格納して管理するためのプログラムからなる。
【0036】
<音楽再生制御手段>
音楽再生制御手段37は、楽曲IDに基づいて演奏データ34aから抽出された演奏制御データに基づいて、音源データをデジタル再生すると共にアナログ変換してミキシングアンプ24に出力するための電子回路である。上述したように、ミキシングアンプ24は、マイクロホン25から入力された歌唱者の歌唱音声信号と、音楽再生制御手段37から送出される演奏音声信号とをミキシングすると共に、アンプ機能により増幅してスピーカ23より出力させるための装置である。
【0037】
<映像再生制御手段>
映像再生制御手段38は、カラオケ楽曲の演奏中に、背景映像データ34bから抽出した当該カラオケ楽曲にデフォルト設定されている背景映像データ又は外部記憶媒体27に記憶された外部入力映像データと、演奏データ34aに含まれる歌詞描出データに基づいて歌詞文字データ34cの中から選択された歌詞文字とを、当該カラオケ楽曲の演奏データに同期させて表示装置26に出力するためのプログラムからなる。なお、本実施形態では、背景映像選択手段40により選択された映像データが背景映像となり、歌詞文字サイズ選択手段42により選択された文字サイズにより歌詞文字が表示される。
【0038】
<接続確認手段>
接続確認手段39は、再生可能な外部入力映像データが記憶された外部記憶媒体27が、所定の外部記憶媒体接続端子45に接続されたか否かを確認するためのプログラムからなる。接続確認手段39では、外部記憶媒体接続端子45に外部記憶媒体27が接続されたか否かを確認するが、この際、接続された外部記憶媒体27に記憶されたファイルが、カラオケ本体21で再生可能な映像ファイルか否かも確認する。
【0039】
さらに、既に再生が終了した映像ファイルを、再生可能な映像ファイルではないと認識させることも可能である。この場合には、楽曲の演奏途中で、外部記憶媒体27に記憶された映像ファイルのすべてが再生されると、再生可能な外部入力映像データが記憶された外部記憶媒体27が接続されていないものとして、当該楽曲にデフォルト設定された背景映像や、別途用意された背景映像が出力されることになる。
【0040】
<背景映像選択手段>
背景映像選択手段40は、SDメモリカード等の外部記憶媒体27の接続が確認されない場合、楽曲毎にデフォルト設定された背景映像データを背景映像として選択する一方、外部記憶媒体27の接続が確認された場合、外部記憶媒体27に記憶された外部入力映像データを背景映像として選択するためのプログラムからなる。すなわち、通常の状態では、楽曲毎にデフォルト設定された背景映像データが背景映像として選択される。一方、利用者が自ら持ち込んだ外部入力映像をカラオケと共に楽しむ際には、外部記憶媒体27に記憶された外部入力映像データが背景映像として選択される。
【0041】
<背景映像出力制御手段>
背景映像出力制御手段41は、背景映像選択手段40により選択された背景映像データ又は外部入力映像データのいずれかを出力するためのプログラムからなる。すなわち、背景映像出力制御手段41では、楽曲毎にデフォルト設定された背景映像データ又は外部記憶媒体27から取り込んだ外部入力画像データのいずれかを映像再生制御手段38に出力することにより、利用者の所望に応じた映像データを背景映像として表示させることができる。
【0042】
<歌詞文字サイズ選択手段>
歌詞文字サイズ選択手段42は、背景映像選択手段40が、デフォルト設定された背景映像データを選択した場合、デフォルト設定された表示サイズを選択し、外部記憶媒体27に記憶された外部入力映像データを選択した場合、デフォルト設定された表示サイズよりも小さな表示サイズを選択するための手段である。すなわち、歌詞文字サイズ選択手段42では、外部記憶媒体27の接続が確認されずに、背景映像選択手段40により、デフォルト設定された背景映像データが選択された場合には、表示装置26に表示する歌詞文字サイズとして、楽曲毎にデフォルト設定された表示サイズが選択される。一方、利用者が外部入力映像データを背景映像として表示することを所望して、外部入力映像データが記憶された外部記憶媒体27を外部記憶媒体接続端子45に接続した場合には、表示装置26に表示する歌詞文字サイズとして、デフォルト設定された表示サイズよりも小さな表示サイズを選択する。
【0043】
なお、後に詳述するように、歌詞文字サイズ設定手段44を備えた構成とした場合には、複数種類の文字サイズの中から、利用者映像データが記憶された外部記憶媒体27が外部記憶媒体接続端子45に接続された際に選択する歌詞文字の表示サイズが、複数の表示サイズの中から設定される。
【0044】
<歌詞文字サイズ設定手段>
歌詞文字サイズ設定手段44は、デフォルト設定された表示サイズよりも小さな表示サイズを、複数の表示サイズの中から利用者が設定可能とするためのプログラムからなる。例えば、楽曲毎にデフォルト設定された歌詞文字の表示サイズを「大」とすると、外部入力映像データを背景映像として表示する場合の歌詞文字の表示サイズとして、「中」、「小」、「極小」の3種類を選択可能としておく。そして、利用者が歌詞文字サイズ選択スイッチ等を操作して、所望する歌詞文字の表示サイズを「中」、「小」、「極小」の中から選択すると、歌詞文字サイズ設定手段44では、選択された文字サイズとなるように、外部入力映像データを背景映像とする場合に表示する歌詞文字の表示サイズを設定する。なお、文字サイズの種類は上述した3種類に限られず2種類、あるいは4種類以上としてもよい。
【0045】
<歌詞文字出力制御手段>
歌詞文字出力制御手段43は、歌詞文字サイズ選択手段42により選択された表示サイズの歌詞文字を出力するためのプログラムからなる。歌詞文字出力制御手段43では、楽曲毎にデフォルト設定された表示サイズの歌詞文字又はこれよりも小さな表示サイズの歌詞文字を選択し、映像再生制御手段38に出力することにより、背景映像の種類に応じて適切な表示サイズの歌詞文字を背景映像と共に表示させることができる。
【0046】
<背景映像及び歌詞文字の表示サイズの選択及び出力制御処理>
次に、
図3及び
図4を参照して、本発明の実施形態に係るカラオケ歌詞文字サイズ制御システム10における制御処理について説明する。上述したように、本発明の実施形態に係るカラオケ歌詞文字サイズ制御システム10では、任意の楽曲が演奏される際に外部記憶媒体27の接続状態を確認する。そして、外部記憶媒体27が接続されていない場合には、背景映像として、楽曲毎にデフォルト設定された背景映像データを選択すると共に、歌詞文字の表示サイズとして、楽曲毎にデフォルト設定された表示サイズを選択する。一方、外部記憶媒体27が接続されている場合には、外部記憶媒体27から取り込んだ外部入力映像データを背景映像として選択すると共に、デフォルト設定された表示サイズよりも小さな表示サイズの歌詞文字を選択する。
【0047】
映像再生制御手段38では、選択された背景映像及び表示サイズの歌詞文字をスーパーインポーズ処理して表示装置26に表示させる。例えば、
図4に示すように、外部記憶媒体27が接続されていない場合には、楽曲毎にデフォルト設定された背景映像データを背景映像として表示すると共に、デフォルト設定された表示サイズ(大)の歌詞文字を表示する。一方、外部記憶媒体27が接続されている場合には、外部入力映像データを背景映像として表示すると共に、デフォルト設定された表示サイズ(大)よりも小さな表示サイズ(小)の歌詞文字を表示する。
【0048】
歌詞文字の表示サイズの選択及び出力制御処理では、
図3に示すように、接続確認手段39の機能により、再生可能な外部入力映像が記憶された外部記憶媒体27が接続されたか否かを確認する(S1)。ここで、再生可能な外部入力映像が記憶された外部記憶媒体27が接続されていない場合には、背景映像選択手段40の機能により、楽曲毎にデフォルト設定された背景映像データを背景映像として選択すると共に(S2)、歌詞文字サイズ選択手段42の機能により、歌詞文字の表示サイズとして、デフォルト設定された表示サイズを選択する(S3)。
【0049】
一方、再生可能な外部入力映像が記憶された外部記憶媒体27が接続されている場合には、背景映像選択手段40の機能により、外部記憶媒体27から取り込んだ外部入力映像データを背景映像として選択すると共に(S4)、歌詞文字サイズ選択手段42の機能により、歌詞文字の表示サイズとして、デフォルト設定された表示サイズよりも小さな表示サイズを選択する(S5)。
【0050】
そして、背景映像出力制御手段41の機能により、背景映像選択手段40により選択された背景映像を出力すると共に、歌詞文字出力制御手段43の機能により、歌詞文字サイズ選択手段42により選択された表示サイズの歌詞文字を出力する(S6)。
【0051】
なお、デフォルト設定された背景映像データを外部入力映像データに変更すると共に、歌詞文字の表示サイズを変更するタイミングは、どのようなものであってもよい。例えば、外部記憶媒体接続端子45に外部記憶媒体27が接続されると、直ちに変更を行っても良いし、外部記憶媒体接続端子45に外部記憶媒体27が接続された後に、次の楽曲の演奏が開始される際に変更を行ってもよいし、選曲予約を行う際に、背景映像及び歌詞文字の表示サイズを変更する楽曲の指定を行うようにしてもよい。また、外部入力映像の表示順序は、ファイル名順、撮影日付順、利用者による指定順、ランダム等、どのような順序であってもよいし、ムービーファイルを連続再生してもよい。さらに、楽曲の演奏中に表示すべき外部入力映像のすべてを表示してしまった場合には、最初の外部入力映像に戻って再度表示を行ってもよいし、予め用意された他の映像を表示してもよい。
【0052】
また、歌詞文字サイズ設定手段44の機能により歌詞文字の表示サイズが設定されている場合には、歌詞文字の表示サイズ選択のステップ(S3)において、設定された表示サイズの歌詞文字が選択される。
【0053】
さらに、図示しないが、出力された背景映像及び歌詞文字は、映像再生制御手段38の機能によりスーパーインポーズ処理され、カラオケ楽曲の演奏データに同期させて表示装置26に表示される。
【0054】
<他の実施形態>
本発明のカラオケ歌詞文字サイズ制御システム10及びその周辺装置を構成する機器や手段は上述したものに限定されず、その利用目的に応じて、必要な機器や手段のみの構成としたり、適宜他の機器や手段を付加したりすることができる。また、各手段をそれぞれ別個のものとして構成するのではなく、複数の機能を統合した手段として構成してもよい。さらに、カラオケ演奏装置を単体で動作させるのではなく、ホスト装置にネットワーク接続したカラオケ演奏端末として動作させてもよい。