特許第5674675号(P5674675)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5674675振動モード分離を向上させたコリオリ流量計
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5674675
(24)【登録日】2015年1月9日
(45)【発行日】2015年2月25日
(54)【発明の名称】振動モード分離を向上させたコリオリ流量計
(51)【国際特許分類】
   G01F 1/84 20060101AFI20150205BHJP
【FI】
   G01F1/84
【請求項の数】20
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2011-537404(P2011-537404)
(86)(22)【出願日】2008年11月19日
(65)【公表番号】特表2012-509478(P2012-509478A)
(43)【公表日】2012年4月19日
(86)【国際出願番号】US2008084063
(87)【国際公開番号】WO2010059157
(87)【国際公開日】20100527
【審査請求日】2011年8月1日
(73)【特許権者】
【識別番号】500205770
【氏名又は名称】マイクロ モーション インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】特許業務法人 有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヴェルバッハ, クリストファー エー.
(72)【発明者】
【氏名】ランハム, グレゴリー トリート
【審査官】 石井 哲
(56)【参考文献】
【文献】 特開平04−099918(JP,A)
【文献】 特表2003−503722(JP,A)
【文献】 特開平04−291119(JP,A)
【文献】 特開2007−248125(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01F 1/84
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ以上のフローチューブ(103)と、該1つ以上のフローチューブ(103)をドライブ周波数で振動するように構成されたドライバ(104A,104B)とを有している流量計(20)であって、
前記1つ以上のフローチューブ(103)が、ドライブ振動の方向と異なる方向の振動である少なくとも第二の振動周波数と前記ドライブ周波数との間の周波数間隔を大きくするように、前記フローチューブ(103)における屈曲部(151,153,155,157)により接続された2つ以上の部分へ結合されているとともに前記フローチューブ(103)に沿って延設されているガセット(260)を備えてなる、流量計。
【請求項2】
前記ガセット(260)が前記フローチューブ(103)の一部分に沿って延設されてなる、請求項1に記載の流量計(20)。
【請求項3】
前記ガセット(260)が前記フローチューブ(103)のほぼ全体に沿って延設されてなる、請求項1に記載の流量計(20)。
【請求項4】
前記少なくとも第二の振動周波数が側面方向振動モードを有してなる、請求項1に記載の流量計(20)。
【請求項5】
前記フローチューブ(103)の一部分に剛性を付与するよう、前記ガセット(260)が前記フローチューブ(103)へ結合されてなる、請求項1に記載の流量計(20)。
【請求項6】
前記ガセット(260)が、側面方向振動モードの周波数を上げるように構成されてなる、請求項1に記載の流量計(20)。
【請求項7】
前記ガセット(260)が、前記フローチューブ(103)の一体部分として形成されてなる、請求項1に記載の流量計(20)。
【請求項8】
1つ以上のフローチューブ(103)と、該1つ以上のフローチューブ(103)をドライブ周波数で振動させるように構成されたドライバ(104A,104B)とを有している流量計(20)であって、
前記1つ以上のフローチューブ(103)が、前記フローチューブ(103)の一部分に剛性を付与するように、前記フローチューブ(103)における屈曲部(151,153,155,157)により接続された2つ以上の部分へ結合されているとともに前記フローチューブ(103)に沿って当該フローチューブ(103)の中心軸と平行に延設されているガセット(260)を備えてなる流量計(20)。
【請求項9】
前記ガセット(260)が前記フローチューブ(103)の一部分に沿って延設されてなる、請求項8に記載の流量計(20)。
【請求項10】
前記ガセット(260)が前記フローチューブ(103)のほぼ全体に沿って延設されてなる、請求項8に記載の流量計(20)。
【請求項11】
前記ガセット(260)が、2つ以上の振動モードの周波数間隔を大きくするように構成されてなる、請求項8に記載の流量計(20)。
【請求項12】
前記ガセット(260)が、ドライブ振動の周波数と側面方向振動の周波数との間隔を大きくするように構成されてなる、請求項8に記載の流量計(20)。
【請求項13】
前記ガセット(260)が、側面方向振動の周波数を上げるように構成されてなる、請求項8に記載の流量計(20)。
【請求項14】
前記ガセット(260)が前記フローチューブ(103)の一体部分である、請求項8に記載の流量計(20)。
【請求項15】
1つ以上のフローチューブと、該1つ以上のフローチューブをドライブ周波数で振動させるように構成されたドライバとを有している振動式流量計の2つ以上の振動周波数間の間隔を大きくするための方法であって、
前記方法が、ドライブ振動の方向と異なる方向の振動である少なくとも第二の振動周波数と前記ドライブ周波数との間の間隔を大きくするように、ガセットを前記フローチューブにおける屈曲部により接続された2つ以上の部分へ結合するステップを有している、方法。
【請求項16】
前記ガセットを前記フローチューブへ結合するステップが、前記フローチューブの一部分に沿ってガセットを延設することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記ガセットを前記フローチューブへ結合するステップが、前記フローチューブのほぼ全体に沿って前記ガセットを延設することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記第二の振動周波数が側面方向振動周波数含む、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記ガセットを前記フローチューブへ結合するステップが、側面方向振動モードの周波数を上げるよう前記ガセットを前記フローチューブの二つ以上の部分へ結合することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
前記ガセットを前記フローチューブへ結合するステップが、前記フローチューブの一部分に剛性を付与するよう前記ガセットを前記フローチューブの2つ以上の部分へ結合することを含む、請求項15に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流量計に関するものであり、とくに振動式流量計の2つ以上の振動周波数間の間隔を大きくするための方法および装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
流量計は、質量流量、密度、および流動物質の他の特性を測定するために用いられる。流動物質には、液体、気体、液体もしくは気体に懸濁される固体、またはそれらを任意に組み合わせたものが含まれる。コリオリ質量流量計および振動式デンシトメータの如き振動式導管センサーは、通常、流動物質を含有していると共に振動している導管の運動を検出することにより機能する。導管に接続されている運動トランスデューサから受信する測定信号を処理することによって、質量流量、密度などの如き導管内の材料に関する物性を求めることができる。材料が充填された振動システムの振動モードは、収容する導管およびその導管に収容される材料の質量、剛性およびダンピング特性から影響を受けるのが一般的である。
【0003】
典型的なコリオリ質量流量メータは、配管または他の輸送システムにインラインで接続されてシステム内のたとえば流体、スラリーなどの材料を移送する一または複数の導管を有している。各導管は、たとえば単純曲げ振動モード、ねじれ振動モード、半径方向振動モード、側面方向振動モードおよび結合振動モード含む一組の固有の振動モードを有しているものとして考えることができる。コリオリ質量流量測定の典型的な用途では、導管を材料が流れている際に、導管が一または複数の振動モードで励振され、当該導管の運動が導管の複数の部位で間隔をおいて測定されるようになっている。励振は、通常、導管を周期的に摂動するボイスコイル型のドライバの如き電気機械デバイスのようなアクチュエータにより加えられる。複数のトランスデューサ位置における運動間における測定時間の遅れまたは位相差を測定することによって質量流量を求めることができる。流量計の振動応答周波数から流動物質の密度を求めることができる。このような2つのトランスデューサ(または、ピックオフセンサー)が、一または複数のフロー導管の振動応答を測定するために通常用いられており、また、アクチュエータの上流側または下流側の位置に通常設けられている。これらの2つのピックオフセンサーは、独立した2対のワイヤーの如きケーブルにより電子装置に接続されている。この電子装置は、2つのピックオフセンサーから信号を受信し、これらの信号を処理し、質量流量測定値を導出するようになっている。
【0004】
動作時、フローチューブは相互に逆位相で振動させられる。駆動力は、固有共鳴周波数でフローチューブを逆位相で振動させる電気機械ドライバによって生成される。説明の便宜上、フローチューブはたとえばドライバによって鉛直面上を振動させられると想定する。これらの鉛直方向の振動は比較的大きなものである。というのは、これらの振動が、まずフローチューブの逆位相曲げ振動モードであり、そのうえ、フローチューブがその共振周波数で振動させられているからである。
【0005】
材料が流れているフローチューブが振動する際のコリオリ偏位もドライブ振動と同じ鉛直面上で生じる。コリオリ偏位はドライブ周波数において生じるが、チューブの偏位は、高周波数を有する曲げ振動モードの形態を有したものである。したがって、コリオリ偏位の振幅は、フローチューブのドライブ周波数による振動の振幅よりも相当に小さいものである。たとえコリオリ応答の振幅が比較的小さいものであっでも、ピックオフ出力信号を生成するのはコリオ応答である。ピックオフ出力信号は、測定電子機器によって処理され、流動物質に関する必要な質量流量および他の情報が生成される。ほとんどのコリオリ流量計は約0.15%以下の出力誤差を達成することができる。しかしながら、この精度を達成するためには、雑音および望ましくない信号を最小限に抑えなければならない。
【0006】
コリオリ流量計の動作時、ピックオフにおいて誘発される信号は、振幅が小さい必要なコリオリ応答信号だけでなく、この必要なコリオリ応答信号と共に処理回路に加えられる望ましくない信号も含んでいる。これらの望ましくない信号は、処理回路の正確な出力信号を生成するという能力を害してしまう。
【0007】
望ましくないピックオフ信号は、周辺環境からの周辺雑音によって引き起こされている可能性がある。周辺雑音は、近くの機械などに起因するものである可能性がある。また、周辺雑音は、コリオリ流量計が接続されている配管の振動によって引き起こされている可能性もある。周辺雑音は、外部振動から流量計を分離するように流量計を適切に取り付けることによって克服することができる。接続されている配管の振動からの雑音は、流量計を配管から適切に隔離することによって克服することができる。
【0008】
望ましくない信号の他の原因は流量計の望ましくない振動である。これらの望ましくない振動ついては、克服するのがより難しく、流量計設計の改善によって最小限に抑えることはできるが、除去することは通常できない。
【0009】
ほとんどの振動式流量計は、流量計をその共鳴周波数で振動させるためにさまざまな形態の振動モードを有している。典型的な流量計は、形態によって以下のように特徴づけされる振動モードを有することができる:
同位相曲げ(IPB)
同位相側面方向(IPL)
逆位相曲げ(ドライブ)
逆位相側面方向(OPL)
【0010】
逆位相曲げ振動モードが、通常望ましいドライブ振動モードであり、その他は通常望ましくない振動モードである。これらの振動モードは、コリオリ流量計を含むほとんどの振動式流量計に本来備わっているものである。これらの振動モードの周波数は、流動物質の密度とともに通常変化する。振動モードにより周波数が変化すると、近隣にある複数の振動モードが相互に作用する恐れが生じ、このことにより、流量計が不安定になり正しくない出力データを生じてしまう恐れがある。上述のように、望ましい出力情報を生成するにあたって必要とされて用いられる流量計の振動モードが、逆位相曲げドライブ振動モードである。コリオリカを生じるのはこの振動モードである。生じたコリオリ応答は、ピックオフにより検出され、そして、これらのピックオフは、流量計出力情報を提供するために用いられる信号を生じる。
【0011】
同位相側面方向振動および逆位相側面方向振動は、ピックオフにより受信されるコリオリカを表わす信号を処理する際に問題を生じる場合がある。側面方向振動モードの振動面は、通常ドライブ面からずれている(オフセットしている)。また、側面方向振動モードの振動は、ドライブ振動モードの振動に対して通常ほぼ垂直となっている。さらに、側面方向振動モードの面は、加えられている振動の面をほぼ直角に横切る面である。
【0012】
2つの異なる側面方向振動の周波数の悪影響を最小限に抑えるための1つの方法は、ドライブ振動モードの周波数と望ましくない側面方向振動モードの周波数との間の間隔大きくすることである。これらの望ましくない側面方向振動モードの信号が過剰な振幅を有しおよび/または、コリオリ応答信号の周波数に近い場合、電子処理回路は、コリオリ信号を処理して必要な精度を有する出力情報を生成することができなくなってしまう恐れがある。
【0013】
以上のことから明らかなように、望ましくない振動モードにより生成された信号の悪影響を最小限に抑えることによって、コリオリ応答信号の処理および流量計の出力信号の出力精度を害しないようにすることがコリオリ流量計の設計および機能の目的である。
【0014】
従来、ドライブ振動モード周波数と側面方向振動モード周波数との間の間隔を大きくするように試みたアプローチが複数あった。そのような1つのアプローチが、現在の出願人に譲渡されている米国特許第6,314,820号に記載されている。’820特許は、側面方向振動モードの振動周波数を上げるために、フローチューブを摺動する側面方向振動モードスタビライザを組み入れており、また、フローチューブの側面部に剛性を付与するために内側に延びる拡張部を備えている。スタビライザはバランス棒を用いて保持されている。’820特許に開示されている方法では、適切な結果をもたらすものの、バランス棒に加えて非常に多くの部品が必要となる。加えて、側面方向振動モードスタビライザは、湾曲状のフローチューブで具象化されてもよいが、直線状のチューブに適用することがより好ましい。
【0015】
他の従来アプローチは、米国特許第5,115,683号に開示されており、一方の端部がドライバの近傍でフローチューブに取り付けられ、他方の端部が基板へ取り付けられているブレースが用いられている。このブレースは、コリオリ応答に起因してフローチューブが動くことができるよう可撓性を有しているが、フローチューブが側面方向に沿って移動することができないように制限している。先の場合と同様に、’683特許は、損傷を受ける恐れのある過剰な数の部品を必要としている。
【0016】
他の従来アプローチは、現在の出願人へ譲渡された米国特許第6,354,154号に開示され、側面方向振動モードの振動周波数を上げるため、望ましくない側面方向振動モードの振動を抑制するためのサイドリブを備えたバランス棒を用いている。米国特許第6,598,489号は’154特許と同様の考えに基づいているものの、側面方向振動モードに対してドライブ振動モードの共鳴周波数を上げるための形状にリブを形成している。’154特許および’489特許の両方の要件はバランス棒を必要とすることである。2重フローチューブ型流量計ではバランス棒が通常用いられていないので、このアプローチの適用可能性は限定的である。
【0017】
他の従来アプローチは、米国特許第7,275,449号および米国特許第4,781,069号に開示されている。これらの特許には、側面方向振動モードの周波数とドライブ振動モードの振動数との間の間隔を大きくするために側面方向振動モードの周波数を上げるように2つのフローチューブを接続するプレートまたはブレースを用いることが開示されている。このアプローチの問題は、プレートが2つの別個のフローチューブを接続するため、ドライブ振動モードに悪影響を及ぼしてしまう恐れがあるということである。このことは、たとえば低流量において適用する場合にとくに正しい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
したがって、当該技術分野において、少なくとも2つの振動モードを分離することができるように構成された流量計の必要性が存在している。さらに、過剰な数の部品を必要とすることなく少なくとも2つの振動モードを分離する必要性が存在している。本発明によって、この問題および他の問題が克服され、技術進歩が達成される。
【課題を解決するための手段】
【0019】
(本発明の態様)
本発明のある態様によれば、1つ以上のフローチューブと、この1つ以上のフローチューブをドライブ周波数で振動させるように構成されたドライバとを有している流量計であって、フローチューブが、ドライブ周波数と少なくとも第二の振動周波数との間の周波数間隔を大きくするようフローチューブへ結合されているとともにこのフローチューブに沿って延設されているガセット(gusset)を備えている。
【0020】
好ましくは、ガセットは、フローチューブの一部分に沿って延設されている。
【0021】
好ましくは、ガセットは、フローチューブのほぼ全体に沿って延設されている。
【0022】
好ましくは、ガセットは、フローチューブの2つ以上の部分を連結させている。
【0023】
好ましくは、少なくとも第二の振動周波数は、側面方向振動モードを有している。
【0024】
好ましくは、ガセットは、フローチューブの一部分に剛性を付与するようフローチューブへ結合されている。
【0025】
好ましくは、ガセットは、側面方向振動モードの周波数を上げるように構成されている。
【0026】
好ましくは、ガセットは、フローチューブの一体部分として形成されている。
【0027】
本発明の他の態様によれば、1つ以上のフローチューブと、この1つ以上のフローチューブをドライブ周波数で振動させるように構成されたドライバとを有している流量計であって、フローチューブが、フローチューブの一部分に剛性を付与するようフローチューブへ結合されているとともにフローチューブに沿って延設されているガセットを備えている。
【0028】
好ましくは、ガセットは、フローチューブの一部分に沿って延設されている。
【0029】
好ましくは、ガセットは、フローチューブのほぼ全体に沿って延設されている。
【0030】
好ましくは、ガセットは、フローチューブの2つ以上の部分を連結させている。
【0031】
好ましくは、ガセットは、2つ以上の振動モードの周波数間隔を大きくするように構成されている。
【0032】
好ましくは、ガセットは、ドライブ振動の周波数と側面方向振動の周波数との間の間隔を大きくするように構成されている。
【0033】
好ましくは、ガセットは、側面方向振動の周波数を上げるように構成されている。
【0034】
好ましくは、ガセットは、フローチューブの一体部分である。
【0035】
本発明のある態様によれば、1つ以上のフローチューブと、この1つ以上のフローチューブをドライブ周波数で振動させるように構成されたドライバとを有している振動式流量計の2つ以上の振動周波数間の間隔を大きくするための方法であって、かかる方法は、2つ以上の振動周波数間の間隔を大きくするよう、ガセットをフローチューブへ結合するステップを有している。
【0036】
好ましくは、ガセットをフローチューブへ結合するステップは、フローチューブの一部分に沿ってガセットを延設することを含んでいる。
【0037】
好ましくは、ガセットをフローチューブへ結合するステップは、フローチューブのほぼ全体に沿ってガセットを延設することを含んでいる。
【0038】
好ましくは、ガセットをフローチューブへ結合するステップは、フローチューブの2つ以上の部分を連結することを含んでいる。
【0039】
好ましくは、2つ以上の振動周波数がドライブ周波数と側面方向振動周波数とである。
【0040】
好ましくは、ガセットをフローチューブへ結合するステップは、側面方向振動モードの周波数を大きくするようにガセットをフローチューブの二つ以上の部分へ結合することを含んでいる。
【0041】
好ましくは、ガセットをフローチューブへ結合するステップは、フローチューブの一部分に剛性を付与するようガセットをフローチューブの2つ以上の部分へ結合することを含んでいる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
図1】従来の流量計を示す図である。
図2】本発明のある実施形態にかかる、フローチューブの外側屈曲部へ結合されているガセットを備えた流量計を示す図である。
図3】本発明の他の実施形態にかかる、フローチューブの内側屈曲部に結合されているガセットを備えた流量計を示す図である。
図4】本発明の他の実施形態にかかる、フローチューブの内側屈曲部および外側屈曲部に結合されているガセットを備えた流量計を示す図である。
図5】本発明の他の実施形態にかかる、フローチューブの3つの直線部を連結する単一のガセットを備えた流量計を示す図である。
図6】本発明の他の実施形態にかかる、フローチューブの外側屈曲部をまたがって結合されているガセットを含む流量計を示す図である。
図7】本発明のある実施形態にかかる、フローチューブの直線部および屈曲部に結合されているガセットを備えた流量計を示す図である。
図8】本発明の実施形態にかかる、フローチューブに結合されているガセットを備えた直線チューブ型流量計を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
図1図8および下記の記載には、本発明の最良の実施形態を作成および利用する方法を当業者に教示する特定の実施形態が示されている。本発明の原理を教示するために、従来技術の一部が単純化または省略されている。当業者にとって明らかなように、これらの実施形態の変形例も本発明の技術範囲内に含まれる。また、当業者にとって明らかなように、下記の記載の構成要素をさまざまな方法で組み合わせて本発明の複数の変形例を形成することができる。したがって、本発明は、下記の記載の特定の実施形態に限定されるのではなく、特許請求の範囲およびその均等物によってのみ限定される。
【0044】
図1には、従来の流量計10が示されている。たとえば、流量計10はコリオリ流量計であってもよい。流量計10は、流入口フランジ101と、流出口フランジ101’とを備えている。流量計10は、流入口フランジ101と流出口フランジ101’とを介して、流体配管などへ接続するように構成されている。流体は、流入口フランジ101の中へ流入すると、マニホルド102により2つの別個のストリームに分流される。流体は、分離されて、フローチューブ103,103’のうちの1つの中へ流入する。プロセス流体がフローチューブ103,103’から流出すると、マニホルド102がプロセス流体を再合流させ、その後、プロセス流体が流出口マニホルド101’から流出する。流量計10はさらにドライバ104を備えており、ドライバ104はマグネット104Aと、コイル組立体104Bとを有している。同様に、流量計10は、第一のピックオフセンサー105と第二のピックオフセンサー106と備えており、第一のピックオフセンサー105および第二のピックオフセンサー106は、マグネット105A(図示せず),106Aと、コイル組立体105B,106Bとを有している。
【0045】
フローチューブ103,103’は、以下のような部分へと通常分割することができる。しかしながらいうまでもなく、記載の部分は単に理解を助けるためのものである。というのは、フローチューブ103,103’は通常単一の連続した構成部材として形成されているからである。さらに、これらの部分は、図示されているようなU字状のフローチューブに関するものである。しかしながらいうまでもなく、本発明が直線状のフローチューブに対しても同様に適用可能である(図8を参照)。これに加えて、流量計が2重フローチューブ型流量計として図示されているが、いうまでもなく本発明は単一フローチューブ型流量計に対しても同様に適用可能である。したがって、本発明は図示されている実施形態に限定されるべきでなく、当業者にとって明らかなように、変形例もまた本特許請求項の範囲内に含まれる。
【0046】
第一の屈曲部151,151’は、第一の直線部150,150’を第二の直線部152,152’に接続している。第二の屈曲部153,153’は、第二の直線部152,152’を第三の直線部154,154’へ接続している。第三の屈曲部155,155’は、第三の直線部154,154’を第四の直線部156,156’へ接続している。第四の屈曲部157,157’は、第四の直線部156,156’を第五の直線部158,158’へ接続している。いうまでもなく、当該技術分野において一般的に他の構成も知られているので、本発明が上述の部分すべてを必要とすることに限定されるべきではない。さらに、本発明は、上述の部分の数よりも多い数の部分を有しているフローチューブで具象化されてもよい。
【0047】
動作時、測定電子機器20により、ドライブ信号がリード線110を通じてドライブコイル104Bへと送信される。このドライブ信号は、フローチューブ103,103’をドライブ面内で振動させる。また、このドライブ面は、軸線W,W’をそれぞれ中心として振動するフローチューブ103,103’により規定される。これらの軸線W,W’は、流量計10の動作領域を制限する複数のブレースバー120〜123を用いて部分的に規定される。振動しているフローチューブ103,103’は、ピックオフセンサー105,106に電圧を誘発し、この電圧は、リード線111,111を通じて測定電子機器20へと送信される。測定電子機器20は、ピックオフセンサー105,106によって送信された信号に基づいて、質量流量情報、および物質密度の如き他の情報を生じる。RTD(図示せず)の如き温度測定デバイスは温度測定値をさらに提供することができる。測定電子機器20はこの情報をリード線26を通じて下流側のプロセスへ送信することができる。
【0048】
従来の流量計10の比較的不安定なフローチューブ103,103’は、側面方向振動モードの振動により雑音が形成されるという問題を有している。側面方向振動モードの振動数は、通常ドライブ振動モードの振動数に近いので、ピックオフ105A,105B,106A,106Bから受信される信号に過剰の干渉を引き起こしてしまう。
【0049】
図2には、本発明のある実施形態にかかる流量計20が示されている。たとえば、流量計20の構成部品の一部、たとえばブレースバー120〜123)が簡略化のために省略されている。しかしながらいうまでもなく、ほとんどの実施形態では、これらの構成部品が含まれている。流量計20がコリオリ流量計として示されるものの、いうまでもなく、本発明を、コリオリ流量計の質量流量測定機能を欠いている他の振動式流量計で同様に容易に具象化することができる。したがって、本発明は、コリオリ流量計に限定されるものではなく、たとえば振動式デンシトメータの如き他の振動式流量計であってもよい。
【0050】
従来の流量計10に含まれている構成部品に加えて、本発明の実施形態にかかる流量計20は、1つ以上のガセット260(gusset)を備えている。この1つ以上のガセット260を、フローチューブ103,103’へ結合することができる。また、この1つ以上のガセット260を、フローチューブ103,103’に沿って延設することができる。1つ以上のガセット260はフローチューブ103,103’の一部分に沿って延設されてもよいし、またはそれに代えて、ガセット260はフローチューブの全長に沿って延設されてもよい。分かり易いように、下記の議論は、第一のフローチューブ103に結合されるガセット260についてのみ説明する。しかしながらいうまでもなく、ほとんどの実施形態では、フローチューブ103,103’が1つ以上のガセット260を有するようになしてあってもよい。
【0051】
本発明のある実施形態によれば、流量計20は、フローチューブ103へ結合されているとともに、フローチューブ103に沿って延設されている1つ以上のガセット260を備えている。1つ以上のガセット260が、たとえばフローチューブ103の一部分に結合されているとともに、それに沿って延設されていてもよい。図2に示されている実施形態では、ガセット260は、フローチューブ103の1つ以上の部分に結合されているとともに、それらに沿って延設されている。本発明のある実施形態によれば、1つ以上のガセット260が、フローチューブの2つ以上の直線部を連結している。本発明のある実施形態によれば、フローチューブ103の一部分に剛性を付与するよう、1つ以上のガセット260がフローチューブ103へ結合されている。本発明のある実施形態によれば、2つ以上の振動モード間の周波数間隔を大きくするように、1つ以上のガセット260をフローチューブ103へ結合することができる。本発明のある実施形態によれば、2つ以上の振動モードには、ドライブ振動モードおよび側面方向振動モードを含むことができる。しかしながらいうまでもなく、他の振動モードを分離するようガセット260をフローチューブ103へ結合するようになしてあってもよい。したがって、本発明は、側面方向振動モードの振動周波数からドライブ振動モードの振動周波数を分離することに限定されるべきではない。いうまでもなく、従来の解決策とは異なり、本発明にかかるガセット260は、流量計20のさらなる構成部材へ結合することを必要とすることなく、フローチューブ103へ結合することができる。したがって、本発明は、2つ以上の振動モード間の周波数を分離することに加えて、流量計の構成を単純化することができるという利点がある。
【0052】
実施形態によっては、ガセット260は、側面方向振動モード周波数を上げることによりドライブ振動モード周波数から側面方向振動モード周波数を分離することができる。本発明のある実施形態によれば、フローチューブ103の側面方向振動モード周波数は、ガセット260を用いてフローチューブ103に側面方向の剛性を付与することにより上げるようになしてある。このように剛性を付与することにより、ドライブ振動モード周波数に対して実質的に影響を与えることなく、側面方向振動モードの周波数を上げることができるようになる。フローチューブ103の屈曲部151,157の位置にガセット260を配置することにより、側面方向の面上のフローチューブの剛性は、ドライブ面上の剛性以上に影響を受けるようになる。
【0053】
フローチューブ103の厚みを大きくすることによりフローチューブ103の側面方向振動モードに対する剛性を向上させることができるが、このように厚みを大きくすると、ドライブ面上の剛性も同様に大きくしてしまう恐れもある。したがって、フローチューブ103の厚みを大きくすることが振動モード間隔を著しく大きくするという結果とはならない。さらに、このことは、フローチューブを振動させて測定結果を得る生成させるためにより多くのエネルギを必要とされるため、望ましいことではない。
【0054】
ガセット260は、限定するわけではないがたとえばろう付け、溶接、接着などを含む当該技術分野において公知の方法を用いて結合することができる。ガセット260がフローチューブ103へろう付け材料261を用いてろう付けされているものとして示されているが、いうまでもなく、どのようにガセット260をフローチューブ103へ結合させるかは、本発明にとって重要なことではないので、本発明の技術範囲を制限すべきではない。さらにいうまでもなく、ガセット260がフローチューブ103,103’の一体成形部として形成されてもよい。たとえば、米国特許第6,450,042号および同第6,904,667号に開示されているように、モールド成形技術を用いて流量計をプラスチックから形成することが知られている。したがって、ガセット260がフローチューブの成型時に形成されるようになしてあてもよい。
【0055】
好ましくは、ガセット260がフローチューブ103に対して剛性を付与する効果を奏するように、ガセット260が実質的に剛性を有する材料により形成されてもよい。したがって、本発明のある実施形態によれば、ガセット260は、フローチューブの材料と少なくとも同一の大きさの剛性を有する材料から形成されている。いうまでもなくガセット260をフローチューブ103ほど大きな剛性を有した材料から形成する必要はないものの、フローチューブ103,103’を下回る剛性しかガセットが有していないような場合には、振動モード間の周波数分離に関して同程度分離を提供しない恐れもある。したがっていうまでもなく、ガセット260用に選択される個々の材料に基づいて、望ましい振動モード間隔をある程度制御することが可能となる。さらに、ガセット260のサイズを調節することにより振動モード間隔を制御することができる。
【0056】
本発明のある実施形態によれば、流量計20は、フローチューブ103の第一の直線部150および第二の直線部152に結合されているガセット260を含んでいる。本発明の実施形態によれば、ガセット260は、第一の直線部150を第二の直線部152へ結合させている。これに加えて、図2に示されている実施形態は、フローチューブ103の第四の直線部156を第五の直線部158へ結合させる第二のガセット260を備えている。重要な点は、図2に示されている両方のガセット260が同一の機能、すなわち著しくドライブ面内の運動を抑制することなくフローチューブ103に側面方向の剛性を付与する機能を提供しているということである。したがって、ガセット260は、ドライブ振動モード周波数に悪影響を及ぼすことなく側面方向振動モード周波数を上げることができる。このことにより、側面方向振動モード周波数とドライブ振動モード周波数との間の間隔が大きくなる。ガセット260がドライブ振動モード周波数に対して影響を与え可能性があることはいうまでもないことであるが、側面方向振動モード周波数がより大きく影響を受けるということである。これに加えて、図2に示されているガセット260は、外側屈曲部151、157へ結合されているものとして示されている。このことは、たとえば、フローチューブ103の剛性を高め、側面方向振動モードの周波数を上げる。しかしながら、下記に記載のように、ガセット260が、屈曲部へ結合されるのではなく屈曲部をまたがって延設されるようになしてあってもよい。
【0057】
図3には、本発明の他の実施形態にかかる流量計20が示されている。図3に示されている実施形態は、ガセット260の配置以外は、図2に示されているガセット260と類似しているガセット260を備えている。図3のガセット260は、図2に示されているような外側屈曲部151,157ではなくフローチューブ103の内側屈曲部155,153へ結合されている。図2に示されているガセット260は、フローチューブ103の第二の直線部152、第二の屈曲部153および第三の直線部154へ結合されている。それに加えて、第二のガセット260は、フローチューブ103の第三の直線部154、第三の屈曲部155および第四の直線部155に結合されている。したがって、図3に示されている第一のガセット260が第二の直線部152を第三の直線部154へ結合し、第二のガセット260が第三の直線部154を第四の直線部156へ結合している。図3に示されているガセット260が屈曲部153,155をまたがって延設されているので、ガセット160は、側面方向振動モード周波数を著しく上げてドライブ振動モード周波数から側面方向振動モード周波数を分離することができるようになる。
【0058】
図4には、本発明の他の実施形態にかかる流量計20が示されている。図4に示されている実施形態によれば、流量計20は、フローチューブ103内の各屈曲部151,153,155,157をまたがって結合されているガセット260を備えている。ガセット260を各屈曲部151,153,155,157に設けると、側面方向の剛性を最大限に大きくすることができるため、側面方向振動モード周波数を図2または図3に示されている実施形態の周波数よりも上げることができる。したがって、図4に示されている実施形態は、先に記載の実施形態と比べ、側面方向振動モード周波数とドライブ振動モード周波数とを大きく分離することができる。
【0059】
図5には、本発明の他の実施形態にかかる流量計20が示されている。図5の流量計20は、フローチューブ103の第三の部分154にほぼ完全に沿って延設されているとともに、第二の部分152を第四の部分156へ結合させている単一のガセット260を備えている。図5に示されているガセット260は、先に記載の実施形態に示されているような2つのガセットの必要性を排除している。
【0060】
図6には、本発明の他の実施形態にかかる流量計20が示されている。図6に示されている実施形態によれば、ガセット260は、屈曲部151,157に結合することなく、フローチューブ103,103’の2つの部分を連結している。したがって、ガセット260の両端部だけがフローチューブ103に結合されている。このように構成すると、屈曲部151,157の近傍にギャップ670が残ることとなる。しかしながら、フローチューブ103の2つの直線部を連結するので、フローチューブ103には側面方向面上の剛性が付与される。したがってドライブ振動モード周波数に影響を与えることなく側面方向振動モード周波数が著しく上げられることとなる。側面方向振動モード周波数によって引き起こされる雑音を減少させるよう、これら2つの振動モードが著しく分離される。屈曲部をまたがって延設されるガセット260が外側屈曲部151,157またがって延設されるものしか示されていないが、いうまでもなく、内側屈曲部153,155をまたがって延設されるガセットに対しても同様の構成を用いることができる。
【0061】
図7には、本発明の他の実施形態にかかる流量計20が示されている。図7に示されている実施形態によれば、ガセット260は、単一の直線部と、屈曲部の一部分だけに結合されている。たとえば、第一のガセット260が、第一の屈曲部151と、第二の直線部152とに結合されている状態が示されている。しかしながら、図示されている第一のガセット260は、第一の直線部150には結合されていない。同様に、第二のガセット260は、第四の直線部156と、第四の屈曲部157とへ結合されているものとして示されている。しかしながら、第二のガセット260は第五の直線部158へは結合されていない。実施形態によっては、ガセットのサイズを縮小することにより、2つの振動モード間の周波数を十分に分離するよう剛性を適切に大きくしてある場合もある。したがっていうまでもなく、ガセット260が先の場合と同様にフローチューブの2つの部分に結合されているがものの、適切な周波数分離を提供するにあたって、これらの2つの部分が2つの直線部でなければいけないということが必ずしも必要なわけではない。
【0062】
図8には、本発明の他の実施形態にかかる流量計20が示されている。図8に示されている実施形態では、流量計20は直線状のフローチューブ構造を有している。図8に示されているような流量計20は、直線状のフローチューブ103と、流量計ケース801と、バランス棒802と、ガセット260とを備えている。図示されている実施形態によれば、ドライバ104をフローチューブ103およびバランス棒802へ結合することができる。ピックオフセンサー105,106は、上述のように、生じる振動を検出することができる。図示されていないがいうまでもなく、上述のように、ドライバ104、ピックオフセンサー105、106を測定電子機器へ結合することができる。
【0063】
図8に示されている実施形態によれば、ガセット260を、フローチューブ103に結合するとともに、フローチューブ103に沿って延設することができる。図示されている実施形態では、流量計20は、4つの別個のガセット260を備え、各ガセットはフローチューブ103の一部分に沿って延設されている。上述のように、これらのガセット260は、2つ以上の振動モード間の周波数間隔を大きくするようなサイズおよび位置に形成および配設することができる。本発明の他の実施形態によれば、流量計20は、フローチューブ103のほぼ全体に沿って延設されている単一のガセット260を備えていてもよい。実施形態によっては、ドライバ104およびピックオフセンサー105,106を含む振動式センサーは、フローチューブ103に直接結合するのではなくガセット260に結合されてもよい。
【0064】
上述のように、本発明は振動モードの分離を向上させた流量計を提供するものである。実施形態によっては、分離された2つの振動モードはドライブ振動モードと側面方向振動モードとである。この実施形態によれば、1つ以上のガセット260を提供することにより、側面方向振動モード周波数をドライブ振動モード周波数に比べて高くするようになしてある。1つ以上のガセット260が側面方向面上の剛性をフローチューブ103に付与することによって、側面方向振動モード周波数が上げられるようになしてある。
【0065】
上述の実施形態の詳細な記載は、本発明の技術範囲内に含まれるものとして本発明者が考えているすべての実施形態を完全に網羅するものではない。さらに正確にいえば、当業者にとって明らかなように、上述の実施形態のうちの一部の構成要素をさまざまに組み合わせてまたは排除してさらなる実施形態を作成してもよいし、また、このようなさらなる実施形態も本発明の技術範囲内および教示範囲内に含まれる。また、当業者にとって明らかなように、本発明の技術および教示の範囲に含まれるさらなる実施形態を作成するために、上述の実施形態を全体的にまたは部分的に組み合わせてもよい。
【0066】
以上のように、本発明の特定の実施形態または実施例が例示の目的で記載されているが、当業者にとって明らかなように、本発明の技術範囲内においてさまざまな変更が可能である。本明細書に記載の教示を上述のかつそれに対応する図に記載の実施形態のみでなく他の実施形態にも適用することができる。したがって、本発明の技術範囲は添付の請求項によって決められる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8