特許第5674682号(P5674682)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エフエムセ テクノロジーズ ソシエテ アノニムの特許一覧

<>
  • 特許5674682-流体製品の移送装置 図000002
  • 特許5674682-流体製品の移送装置 図000003
  • 特許5674682-流体製品の移送装置 図000004
  • 特許5674682-流体製品の移送装置 図000005
  • 特許5674682-流体製品の移送装置 図000006
  • 特許5674682-流体製品の移送装置 図000007
  • 特許5674682-流体製品の移送装置 図000008
  • 特許5674682-流体製品の移送装置 図000009
  • 特許5674682-流体製品の移送装置 図000010
  • 特許5674682-流体製品の移送装置 図000011
  • 特許5674682-流体製品の移送装置 図000012
  • 特許5674682-流体製品の移送装置 図000013
  • 特許5674682-流体製品の移送装置 図000014
  • 特許5674682-流体製品の移送装置 図000015
  • 特許5674682-流体製品の移送装置 図000016
  • 特許5674682-流体製品の移送装置 図000017
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5674682
(24)【登録日】2015年1月9日
(45)【発行日】2015年2月25日
(54)【発明の名称】流体製品の移送装置
(51)【国際特許分類】
   B63B 27/34 20060101AFI20150205BHJP
   B63B 25/16 20060101ALI20150205BHJP
   B67D 9/02 20100101ALI20150205BHJP
【FI】
   B63B27/34
   B63B25/16 Z
   B67D9/02
【請求項の数】19
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2011-546999(P2011-546999)
(86)(22)【出願日】2010年1月27日
(65)【公表番号】特表2012-515687(P2012-515687A)
(43)【公表日】2012年7月12日
(86)【国際出願番号】IB2010000419
(87)【国際公開番号】WO2010086749
(87)【国際公開日】20100805
【審査請求日】2013年1月25日
(31)【優先権主張番号】0950492
(32)【優先日】2009年1月27日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】505394208
【氏名又は名称】エフエムセ テクノロジーズ ソシエテ アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100102819
【弁理士】
【氏名又は名称】島田 哲郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100133008
【弁理士】
【氏名又は名称】谷光 正晴
(74)【代理人】
【識別番号】100154380
【弁理士】
【氏名又は名称】西村 隆一
(74)【代理人】
【識別番号】100153084
【弁理士】
【氏名又は名称】大橋 康史
(72)【発明者】
【氏名】ルノー ル ドゥブア
(72)【発明者】
【氏名】エリック モリラ
【審査官】 須山 直紀
(56)【参考文献】
【文献】 特表2002−501861(JP,A)
【文献】 米国特許第04261398(US,A)
【文献】 米国特許第01680831(US,A)
【文献】 米国特許第06343620(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B63B 27/34
B63B 25/16
B67D 9/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体製品特に液化天然ガスを移送するための移送装置であって、
各区分(2a、2b)の第一端部で相互に関節式に接続された2つの区分(2a、2b)をそれぞれが有し、2つの場所の間で前記流体製品を輸送する、互いに独立した少なくともつの管配列体(2)であって、前記2つの区分の第一区分(2a)の第二端部が、他の管配列体の3つの二重回転ジョイントの組立体から独立した3つの二重回転ジョイントの組立体(12)によって、前記2つの場所の一方に設置される支持アーム(1)から回転可能に懸垂され、かつ前記第二区分(2b)の前記第二端部が第二の場所に設置される結合手段(6)に接続可能であそれぞれの前記第二区分が、前記第二端部において、他の管配列体の3つの二重回転ジョイントの組立体(30)から独立した3つの二重回転ジョイントの組立体(30)を有し、かつ、前記第二区分(2b)が、前記3つの二重回転ジョイントの組立体(30)に隣接して前記第二端部に配置された剛性リンク(27a)によって接続された、少なくともつの管配列体と、
前記支持アーム(1)に対してそれぞれの前記第一区分(2a)を回転させて、前記第一区分(2a)の第一端部を前記支持アームと同じ側の保管位置から降下させる第一手段(13、15)と
記結合手段(6)に連結されるそれぞれの前記第二区分(2b)の前記第二端部を前記第二の場所から前記結合手段へと上方に引くことによって、それぞれの前記第二区分の前記第二端部を前記結合手段の下から前記結合手段(6)へと接続する第二手段(33、11)と、を備えることを特徴とする、移送装置。
【請求項2】
前記区分が剛性管の形で製造されることを特徴とする、請求項1に記載の移送装置。
【請求項3】
前記第一手段が、前記第一区分の前記第一端部に連結された第一ケーブルと前記第一ケーブルの巻上げ手段とを備えることを特徴とする、請求項1または2に記載の移送装置。
【請求項4】
前記第一ケーブル用の前記巻上げ手段が前記支持アームに取り付けられたウィンチを備えることを特徴とする、請求項3に記載の移送装置。
【請求項5】
前記第二手段が、第二ケーブルと前記ケーブル用の巻上げ手段とを備えることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の移送装置。
【請求項6】
前記第二ケーブル用の前記巻上げ手段が前記第二の場所に設置されるウィンチを備えることを特徴とする、請求項5に記載の移送装置。
【請求項7】
各管配列体の前記保管位置において、前記第二区分が、前記結合手段に接続可能な前記第二区分の端部が前記支持アームを支える支持構造の土台付近に位置するような方向を向くことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の移送装置。
【請求項8】
前記支持アームが垂直軸の周りを回転する支持構造によって支えられることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の移送装置。
【請求項9】
前記第二区分が、前記結合手段への接続のためにその自由端にプラグ弁を備えることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の移送装置。
【請求項10】
前記移送装置が、前記管配列体の動きを可能にする少なくとも6つの回転ジョイントを備えることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の移送装置。
【請求項11】
回転ジョイントの数が7に等しく、かつ前記移送装置が、さらに前記回転ジョイントに振動が生じたときこれを減衰する装置を備えることを特徴とする、請求項10に記載の移送装置。
【請求項12】
前記移送装置が、平行に配列されかつ前記支持アームから懸垂された一式の数個の管配列体を備えることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一項に記載の移送装置。
【請求項13】
前記第一の場所が生産または再液化プラットフォームまたは船によって形成され、第二の場所が輸送船によって形成されることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか一項に記載の移送装置。
【請求項14】
各管配列体が、前記第一区分と第二区分の相互の移動角距離を制限する移動終了スイッチを備えることを特徴とする、請求項1〜13のいずれか一項に記載の移送装置。
【請求項15】
請求項1〜14のいずれか一項に記載の装置と、前記第二の場所に固定するための手段を備える結合手段とを備える組合せ体。
【請求項16】
各管配列体が、その第二区分の前記自由端に円錐台形部材を備え、かつ前記結合手段が相補的円錐台形部材を備え、前記2つの円錐台形部材が入れ子式に嵌合して、前記装置と前記結合手段の相対的位置を設定できることを特徴とする、請求項15に記載の組合せ体。
【請求項17】
前記結合手段が弁/カップラーであることを特徴とする、請求項15または16に記載の組合せ体。
【請求項18】
請求項1〜14のいずれか一項に記載の数個の装置を備える組立体。
【請求項19】
流体製品を移送するための請求項1から14のいずれか一項に記載の移送装置を用いて流体製品特に液化天然ガスを移送する方法であって
記支持アームに対してそれぞれの第一区分(2a)を回転させて、前記第一区分(2a)の第一端部を前記支持アームと同じ側にある保管位置から降下させるステップと、
それぞれの第二区分の前記第二端部を前記第二の場所から引き上げることによって、それぞれの第二区分の前記第二端部を結合手段の下から前記結合手段へと接続するステップと、
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体製品例えば液化天然ガス(LPG)を外洋上の2隻の船の間で移送する装置に関する。その第一の船は、LNG−FPSO(洋上液化天然ガス生産、貯蔵、荷降ろし船Liquefied Natural Gas-Floating Production, Storage and Offloadingの頭文字)とも呼ばれるLNG−P(液化天然ガス生産船Liquefied Natural Gas-Producerの頭文字)、再液化船(FSRU)、GBS(重力着底型構造物、すなわち錘付き土台を有する構造物)またはプラットフォームなどの生産船であり、第二の船は、タンカーまたはLNG−C(液化天然ガス輸送船Liquefied Natural Gas-Carrierの頭文字)など輸送のためにガスまたはその他の流体製品を受け取る船である。
【背景技術】
【0002】
縦並びに連結された2隻の船の間で沿岸移送するために様々な装置があり、下記の3つに分類できる。
−特許出願WO2004094296号、WO0066484号、WO0316128号及びWO01004041号において説明されるような蝶番式接続の剛性管を持つ装置
−例えば特許出願WO9950173号及び米国テキサス州ヒューストンで開かれた「沿岸技術会議」(2002年5月6〜9日)で発表された文書OTC14099号「縦並び係留時のLNG荷降ろし装置」(L.Poldervaart、J.P.Queau及びWim Van Wyngaarden)において説明されるような同心二重管を持つ装置
−特許出願WO03037704号または米国テキサス州ヒューストンで開かれた「沿岸技術会議」(2002年5月6〜9日)で発表された文書OTC14096号「縦並び時のLNG荷降ろしのための新しい解決法」(Jurgen Eide、Svein I. Eide、Arild Samuelsen、Svein A. Lotceit及びVidar Hanesland)において説明されるようなたわみ管(低温ホース)を用いる装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、概して、流体製品の移送をより単純にし、さらに他の利点をもたらす設備に関する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、流体製品特に液化天然ガスの移送装置に関する。移送装置は、
各区分(2a、2b)の端部の第一端部で相互に関節式に接続された2つの区分(2a、2b)を有し、2つの場所の間で前記流体製品を輸送する少なくとも1つの管配列体(2)であり、前記2つの区分の第一区分(2a)の対向する端部が前記2つの場所の一方に設置される支持アーム(1)から回転可能に懸垂され、かつ前記2つの区分の第二区分(2b)の対向する端部が第二の場所に設置される結合手段(6)に接続可能である、少なくとも1つの管配列体と、
前記支持アーム(1)に対して前記第一区分(2a)を回転させて、前記第一区分(2a)の第一端部を前記支持アームと同じ側の保管位置から降下させる第一手段(13、15)と、
を備え、
前記移送装置が、前記結合手段(6)に連結される前記第二区分(2b)の前記端部を引き上げて前記端部を下から前記結合手段(6)に接続する第二手段(33、11)を備える。
【0005】
前記設備は、接続時の衝撃を防止するためにバランシングまたは定張力ウィンチ(constant-tension winch)を必要としない移送装置を実現できるようにする。
【0006】
本発明の有利な設備によれば(これらを組み合わせることができる)
−区分は剛性管の形で生産される。
−第一手段は、第一区分の第一端部に連結された第一ケーブルと前記第一ケーブル用の巻上げ手段とを備える。
−第一ケーブル用の巻上げ手段は、支持アームに取り付けられたウィンチを備える。
−第二手段は、第二ケーブルと前記ケーブル用の巻上げ手段とを備える。
−第二ケーブル用の巻上げ手段は、第二の場所に設置されるウィンチを備える。
−各管配列体の保管位置において、その第二区分は、結合手段に接続可能なその端部が支持アームを支える支持構造の土台付近に位置するような方向を向く。
−支持アームは垂直軸の周りを回転する支持構造によって支持される。
−第二区分は、結合手段への接続のためにその自由端にプラグ弁を備える。
−装置は、管配列体の動きを可能にする少なくとも6つの回転ジョイントを備える。
−回転ジョイントの数は7に等しく、装置は、さらに回転ジョイントに振動が生じた場合にこれを減衰する装置を備える。
−装置は平行に配列されかつ支持アームから懸垂される一式の数個の管配列体を備える。
−第一の場所は、生産または再気化プラットフォームまたは船によって形成され、第二の場所は輸送船によって形成される。
−各管配列体は、第一区分と第二区分の相互の移動角距離を制限する移動終了スイッチを備える。
【0007】
本発明は、また、上述の装置と、第二の場所に固定する手段を備える結合手段とを備える組合せ体に関する。
【0008】
この組合せ体に関する特定の設備によれば、
−各管配列体は、その第二区分の自由端に円錐台形部材を備え、かつ結合手段は相補的な円錐台形部材を備えて、2つの円錐台形部材は、入れ子式に嵌合して、前記装置と結合手段の相対的位置を定めることができる。
−結合手段は弁/カップラーである。
【0009】
また、本発明は、上述の装置を数個備える組立体に関する。
【0010】
また、本発明は、流体製品を移送する装置を用いて流体製品特に液化天然ガスを移送する方法に関する。移送装置は、それぞれの第一端部で相互に関節式に接続された2つの区分を有する、2つの場所の間で流体製品を輸送する少なくとも1つの管配列体を備える。2つの区分のうち第一区分の対向する端部は2つの場所のうち第一の場所に設置される支持アームから回転可能に懸垂され、かつ第二区分の対向する端部は第二の場所に設置される結合手段に接続可能である。この方法は、
−支持アームに対して第一区分を回転させて、その第一端部を支持アームと同じ側の保管位置から降下させるステップと、
−結合手段に連結される区分の端部を引き上げて、前記端部を下から結合手段に接続するステップと、
を含む。
【0011】
本発明のその他の特徴及び利点は、添付図面を参照して非限定的例として示される下の実施形態の説明から明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明に係る移送装置の上面全体図であり、接続位置にある3つの同様の管配列体を備える。
図2】本発明に係る移送装置の立面全体図であり、接続位置にある3つの同様の管配列体を備える。
図3】管配列体の端部及び縦並びの船の上に設置された部材を示す概略立面図である。
図4】支持構造の端部に設置された3つの回転ジョイントの概略図であり、図5の断面CCを上から見た図である。
図5】支持構造の端部に設置された3つの回転ジョイントの概略図であり、図4の断面AA及びBBの立面図である。
図6】振動減衰装置例を表す非常に概略的な図である。
図7】振動減衰装置例を表す非常に概略的な図である。
図8図1と同様の図であり、移送装置の変形実施形態を表す。
図9図2と同様の図であり、移送装置の変形実施形態を表す。
図10図1と同様の図であり、移送装置の変形実施形態を表す。
図11】移送装置の接続操作手順の例を5段階で示す。
図12】移送装置の接続操作手順の例を5段階で示す。
図13】移送装置の接続操作手順の例を5段階で示す。
図14】移送装置の接続操作手順の例を5段階で示す。
図15】移送装置の接続操作手順の例を5段階で示す。
図16図2と同様の概略的立面図であり、移送装置の別の変形実施形態を表す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図は概略的であり、時には非常に概略的な図であって、図の明確化のために特定の図から特定の要素が省略されていることが分かるはずである。
【0014】
図1及び2に示すように、2隻の船の間で流体製品(この場合には、液化天然ガス)を移送する装置は、FPSOなど第一の船10に固定された金属支持構造を備える。支持構造は、水平支持アーム1の端部で、“rotations”12の商品名でも知られる3つの二重回転ジョイント(これについては、以下に詳細に説明する)の3つの組立体を支える。また、この構造は、流体製品を輸送する3つの管配列体2の各々の内側区分2aを操作するウィンチ13(この場合には3台)、ウィンチ13に巻かれた各ケーブル15用の偏向滑車14、並びに第一の船10の配管網に接続された配管セット16も支える。操作ウィンチ13は、張出し荷重を減少し保守のためのアクセスを容易にするために支持構造において離して配置されることが分かるだろう。
【0015】
支持アーム1は、この場合、これを支える支持構造の垂直支持体に対してほぼ直角に伸びる。
【0016】
各管配列体2の内側区分2aは、一般には直径40.6cm(16インチ)の剛性ダクトを備え、この場合にはその中央部でもっと広い管(50.8cm時には60.96cm:20インチ時には24インチ)を用いてまたは変形例として特定の材料を選択することによって補強されて、装置の剛性が保証される。他のタイプの補強も当然可能である。
【0017】
各内側区分2aは、支持構造と同じ側で3つの回転ジョイントの組立体12に、また2つのエルボー及び1つの回転ジョイント17によって管配列体2の外側区分2bに接続される。操作ケーブル15の係留点18は、後者の回転ジョイント付近に位置する。
【0018】
各管配列体2の外側区分2bは、内側区分2aと同じ原理に則って形成される。区分2bの端部では、3つの回転ジョイントの組立体が安全弁5に接続され、安全弁は組立体の終端となる(図3)。安全弁は、最終接続のために区分を適切に整列させる心出し円錐体3にも接続される。
【0019】
図1においては、移送装置の静止位置も示される。この位置のとき、装置の外側区分2bをしっかりと固定できる。このことは、嵐のときや保守作業時に最大限の安全を保証するために不可欠である。船10の保守用プラットフォーム20は、修理を実施するために重要な要素へのアクセスを可能にする。
【0020】
実用上、この静止位置(元来の位置、すなわち上に定義する第一及び第二の手段に関係なく特に予見できる位置)において、外側区分2bは、船10のデッキから特にプラットフォーム20から容易にアクセスできるように、支持構造から下向きに(この場合には垂直に)伸びるのに対して、内側区分2aは、支持アーム1に沿ってすなわち水平に、従って外側区分2bに対して直角に伸びる。
【0021】
第二の船(この場合は、LNG−C)は、結合手段(この場合には雄型心出し円錐体7を備えた弁/カップラー6)と船首の前に設置された捕捉ウィンチ33を用いて各蝶番式管配列体2の接続を可能にする(図3)。この荷積み装置は、2隻の船の間に約60mの安全距離を置けるようにし、かつ各生産現場に特有の海洋条件の下で接続及び流体製品の移送に対処する。実用上、第二の船9は、船9の船首のそれぞれ対向する側に配置され第一の船10の後部に固定された2本の大索26によって、第一の船10の軸に沿って保持される。
【0022】
管配列体2の端部に設置された接続部材及び第二の船9の荷積みのためにこれに設置された接続部材を、図3にさらに詳細に示す。
【0023】
特に、各外側区分2bに設置された部材に関して、船9の横揺れ、縦揺れ及び偏揺れを可能にする第一の船10に接続された3つの回転ジョイント30の組立体の端部は、ガス移送終了時に移送装置を隔離するプラグ弁5を備える。この組立体の中間の回転ジョイントは、回転角度を+/−5°に制限して弁/円錐体組立体が特定の操作条件において傾斜するのを防止する装置を備える。さらに、この弁5の軸は、この場合、外側区分2bの軸によって形成される垂直に対して約20°傾斜して、外側区分2bが最終接続段階にあるとき自然な運動軸に沿うようにする。
【0024】
心出し円錐体3は、第二の船9から来る捕捉ケーブル11をロックする装置31と、捕捉ケーブルに接続されたロープを引いてケーブルをロック位置へ引っ張れるようにするウィンチ4とを備える。
【0025】
このウィンチは、例えば管配列体2の保管のために静止位置の付近に位置する固定構造に設置することによって、心出し円錐体から独立させて、同じ機能を与えることができることが分かるだろう。
【0026】
縦に連結された第二の船9の船首に設置される部材に関しては、関節式接続の各管配列体2用に設備組立体が設置される。
【0027】
この組立体は、下向きの弁カップラー6を備える。カップラーの軸は、これに接続される弁5のダクトに合わせて約20°傾斜する。このカップラー6は、従来の緊急解除装置(頭文字ERSで知られる)を備える。
【0028】
雄型円錐体7がこのカップラー6に締結されるかまたは平行構造に固定される。雄型円錐体は、カップラーを閉鎖する前に2本のダクトを整列して接続できるようにする。この円錐体7は、この場合には、下に説明する中間接続段階において捕捉ケーブル11と整列できる方向を向くことできる。このケーブル用の案内滑車8及び操作ジャッキ32はこの部材に一体化される。
【0029】
捕捉ウィンチ33とそのケーブル11は、心出し円錐体7の軸に沿って設置される。このウィンチは一定回転タイプのものである。本発明において、ケーブル11の張力は、事実上、船の動きがどのようなものでも、接続される管配列体の重量によって持続的に維持される。
【0030】
図4及び5において、3つの平面における支持構造の動き(左右揺れ、うねり、上下浮動)を可能にする3つの二重回転ジョイント28の組立体12の1つを詳細に示す。
【0031】
これらの回転ジョイントの各々は二重である。すなわち、1つの製品用回転ジョイント28aが純粋に機械的な回転ジョイント28bによって二重になる。
【0032】
この構成の目的は、製品用回転ジョイントから装置の機械的応力を取り除くこと、及びダクトの1つの円錐体を取り外すだけで(組立体の完全性を維持しながら)製品用回転ジョイントのシールにアクセスできるようにすることである。
【0033】
この種の二重回転ジョイント組立体の構造に関して詳しくは、上述の特許出願WO 0066484号も参照できる。
【0034】
図6及び7は、振動を減衰できる処理量リミッタに結合された油圧モーターをベースとする、振動を減衰する装置の例を示す。
【0035】
従って、1つの関節式に接続された管配列体2あたりの回転ジョイントの数は6つである。回転ジョイントを追加すると、回転ジョイント及び管の中の負荷を大幅に減少させることができ、かつ内側区分2a及び外側区分2bの補強(上に記載されるもの以上の補強)を不要にすることができる(図1及び2の説明と比較されたい)。管配列体2が7つの回転ジョイントを備える場合、2隻の船のそれぞれの動きによって誘発される配列体の振動を減衰するために機械的装置を設置しなければならない。
【0036】
機械的部分に関して(図6)、この装置は、組立体12の回転ジョイント28の可動部分上のリングギア41と、回転ジョイントの固定部分に固定されたピニオン40を持つ油圧モーター40とを備える。配列体の管が一方または両方の船の動きに合わせてさらにシフトするとき、リングギア41もシフトして(リングギアは機械的に管に連結される)、油圧モーター40を回転駆動する。
【0037】
図7は油圧図である。
【0038】
特に、油圧モーター40がリングギア41によって回転駆動されるとき、オイルは、オイルを制動する流量リミッタ43を通過して流れるので、モーターの回転速度を従ってリングギアの回転速度を制動して、振動を減衰できる。圧力リミッタ42は、振動が大きすぎる場合に過剰な圧力を予防できる。
【0039】
特に用途に応じて、当業者は油圧油冷却器などその他の要素を追加できる。
【0040】
図8及び9は、第一の船10に係留された回動軸に対して回転できる支持構造1bを備える変形例を示す。この変形例においては、流れ及び風の方向が変動して交差するような困難な海洋条件において、第二の船9の比較的大きな動き(特に、左右揺れ)に移送装置の作業ゾーンを合わせられる。
【0041】
構造1bが回転できるようにするために、第一の船10に固定された回動軸21が回転の中心であり、ローリングトラック23上に配置された1組のローラー22が、構造1bの回転を可能にしながらその重量を支える。2台の油圧ジャッキ24は回転を制御して、構造の位置を第二の船9の動きに合わせて、移送装置の作業ゾーンを拡大できるようにする。実用上、有効範囲のゾーンは、直接的には、用途に応じて決められた係留のタイプによって決まる。
【0042】
中を流体製品が流れる回転ジョイント25も接続管に設置される。ジョイントは図9に示すように垂直軸に沿って配置される。
【0043】
さらに、支持構造1bは回転式なので、管配列体2は、その外側区分2bから直接的な支持構造1bへのリンク(図9)によって静止位置に保持される。
【0044】
図1、2、8及び9に示す実施形態において、第二の船9は、船首の両側に1本ずつ配置されかつ第一の船10の後部に固定された大索26によって第一の船10の軸に沿って保持される。この構成は、移送装置(管配列体2)と第二の船9の支持索との間の干渉を予防する。
【0045】
第二の船9の船尾の軸に沿って1本の大索26が使われる場合、図10に示す変形例を使用できる。
【0046】
水平に固定された2つの構造体1は荷積み用管配列体を支持する。配列体は、この形態においては各構造体用に二重であり、予め決められた限界内で第二の船9が漂流する場合中央の大索との間に一切干渉はない。
【0047】
この変形例においては、2つの端部弁5の間に剛性リンク27aも示されており、その上で、単一の心出し円錐体3は、機械的に結合された関節式接続の2つの管配列体2を案内できるようにする。
【0048】
内側区分2aと外側区分2bとの中間の回転ジョイントにおいて、別の関節式接続の機械的リンク27bは単一のケーブル15を係留できるようにし、ケーブルは操作ウィンチ13に連結される。
【0049】
このような構成の目的は、接続操作を単純化するとともに、必要な設備(ウィンチ、心出し円錐体)の量を少なくすることである。
【0050】
管配列体2を接続するには、下記のステップを実施する。
−第二の船9に居る作業員が、捕捉ケーブル11に連結されたロープ(またはスチールのランヤード)を第一の船10に居る作業員へ投げて(図11)、後者がロープをウィンチ4に接続できるようにする。
−ウィンチ4及び捕捉ウィンチ33を始動して(ウィンチ33の巻きを解く)、ケーブル11とロープ50を連結するケーブルソケット51を従ってケーブル11自体を雌型心出し円錐体3へ導いて、ロック装置31を用いてケーブルソケット51をロックする(図12)。
−操作ウィンチ13を作動して、巻きを解き、組立体12によって内側区分2aを支持アーム1に対して回転させ、外側区分2bに接続された内側区分の端部を、支持アームと同じ側の保管位置から降下させる(図13)。実用上、全体的経路が円弧である運動が前記の端部に与えられ、この手順の終了時には90°を越える。
−捕捉ウィンチ33を作動して、第二の船9に在る結合手段に連結される外側区分2bの結合端部を引き上げて(従って前方へ移動させて)、前記端部を下から前記結合手段に接続する(同じく、図13)。この動きが得られるようにウィンチの作動の調整は作業員が行う。雄型心出し円錐体7は捕捉ケーブル11と整列する方向に向けられる。これらの動きによって、外側区分2bは、内側区分2aに対して、その共通関節を軸として2つの区分によって形成されたコンパスを閉じる方向に回転する。この場合、その自由端も、その保管位置と比較して、その経路の一部において降下される。
−管配列体2の接続の終了時(図14)に、雄型心出し円錐体7は実質的に接続位置にロックされる。すなわち、その軸は弁/カップラー6に対してほぼ平行であるが、ウィンチはさらに前のステップに従って作動される。
−端部弁5が弁/カップラー6に接続されたら、流体製品の移送が可能である(図15)。この接続位置において、内側区分2a及び外側区分2bは、各々垂直及び水平に対してゼロ以外の角度を形成し、ケーブル15には多少の張力が維持されて、ケーブルが絡まったり水に浸かったりするのを防止する。
【0051】
移動終了スイッチを内側区分2aと外側区分2bの関節部に設置して(図15の60)、特に操作ウィンチと捕捉ウィンチの作動が同期的に行われない場合、内側区分2aと外側区分2bとの間の移動角距離を制限できる。
【0052】
切断手順は、同じ論理を逆に利用する。
【0053】
図16に示すように、前の図に示すものより大きい移送装置の場合、係留点18を外側区分2b上にオフセットして、管配列体2の完全組立体を保管位置に戻せるようにする(内側区分2a上の係留点は当接点に代わる)。
【0054】
保管位置において、各管配列体2(この変形例においては、機械的に連結され共通の心出し円錐体を共有する管配列体は3つある)の内側区分2aと外側区分2bは、この場合、90°より大きい角度を形成する。
【0055】
さらに、この場合、装置の操作時にケーブルの軌道をよりよく制御できるように、ケーブルの延長として剛性バー55が設置される。
【0056】
さらに、故障の場合にウィンチ13に代わるために、第二の操作ウィンチ13’が設置される。
【0057】
本発明は、上述のように、概略的に言えば以下の独自性及び利点を有する
a.縦並びの船に下から接続された関節式のリンク(管状アーム)の概念は、接続時の衝撃を防止するためにバランシングまたは定張力ウィンチを必要とせず、特に電力消費を低減する。正確には、装置の重量によって、船の動きがどのようなものであっても、捕捉ケーブルは持続的な張力を維持する。接続される2つの要素の間の離隔は最終接続まで維持される。操作のために装置自体の重量を使用することは、現状技術から得られる他の解決法に比べて優れている。
b.生産船の船尾に設置された金属構造体のサイズは小さく、全体的に固定される。例外的に、採用される係船タイプに応じて、金属構造体を回転可能にして作業ゾーンを大きくできる。
c.流体移送用の関節式接続の管(管配列体)は独立しており、故障の場合の冗長性(代行性)を可能にする。LNGの場合、処理量をより大きくしかつ荷積み時間を減少するために、2本(液体+気体)の最小数を3本または4本に増加できる。また、管を機械的に一緒に結合して、接続/切断作業時の操作時間を減少できる(冗長性を維持するために、管を速やかに分離できる)。
d.振動を減衰するために設置された、減衰を生じるためにオイルをせん断する油圧モーターを備える装置を、油圧ジャッキ、ガスストラットまたは減衰を生じることができるその他の装置に代えることができる。また、関節式接続の管を一緒に連結して、このような振動を制限したりこれを相殺したりできることが分かるはずである。
e.縦並びの船の接続用の設備は、最大限削減されて(弁/カップラー及びウィンチ)、保守が減少する。特殊な回転ジョイントも高度な機械的装置もない。
f.その設計のおかげで、装置は、荷積み終了時に、内側区分2aと外側区分2bとの間の回転ジョイント17に隣接する製品ラインの低い点に位置するスプールを介して残っているLNGを加圧することによって、製品ラインを容易に空にできる。
g.この装置は、液体を輸送する各ラインあたり最高5000m3/時の処理量であり性能が非常に良く、かつ剛性管内部にざらつきがないため積荷損失が非常に小さい。ただし、低温ホースなどたわみホースを使用してもよい。
h.設置される全ての剛性管は、最低20年の寿命あるいは25年の寿命で設計されており、製品ライン要素全体を交換することなく定期保守作業しか必要としない。
i.希望する場合には、捕捉ウィンチを管配列体上に配置できる。概略的に言えば、ウィンチ及びケーブルを当業者には既知の同等の機械的手段に代えることができる。
【0058】
当然、本発明は、ここに説明し図示する実施形態に限定されることはなく、変形実施形態及び様々な要素の組み合わせを包括する。
【0059】
特に、結合手段を弁とすることができ、その場合、第二区分は、弁に接続されるその自由端に弁/カップラーを備える。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16