(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本願に係る会員登録システム、会員登録装置および会員登録方法の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る会員登録システム、会員登録装置および会員登録方法が限定されるものではない。また、以下においては、データベースをDBと記載する。
【0011】
[1.会員登録処理]
まず、実施形態に係る会員登録システムの構成について説明する。
図1Aは、実施形態に係る会員登録システムの構成を示す図である。
図1Aに示すように、実施形態に係る会員登録システムは、会員登録装置および無線LANアクセスポイントを有する。
【0012】
無線LANアクセスポイントは、店舗空間に設置され、かかる店舗空間を含むエリアを通信エリア(以下、AP通信エリアと記載する)としている。無線LAN機能を有する無線端末は、AP通信エリアに進入した場合に無線LANアクセスポイントと無線通信を行うことができる。
【0013】
無線LANアクセスポイントは、通信ネットワークを介して、会員登録装置との間で情報の送受信が可能であり、例えば、無線端末と会員登録装置との間で行われる情報の送受信を中継する中継機能を有する。通信ネットワークは、例えば、インターネットなどのIP(Internet Protocol)ネットワークである。
【0014】
会員登録装置は、無線LANアクセスポイントの設置店舗(以下、AP設置店舗と記載する)が提供する会員サービスへの入会処理を行う情報処理装置と、会員サービスの会員情報を記憶する会員DBとを有する。かかる会員登録装置は、AP通信エリア内に存在する無線端末のユーザに対する会員登録を動的に行う。これにより、店舗が提供する会員サービスへの入会処理をユーザの手間をかけずに行うことができる。
【0015】
図1Bは、実施形態に係る会員登録システムが行う会員登録処理のシーケンス図である。
図1Bに示すように、無線端末は、AP通信エリア内に進入すると、無線LAN通信によって無線LANアクセスポイントに対してID情報を送信する(ステップS1)。無線端末が送信するID情報は、例えば、無線端末に対して割り当てられた識別情報または無線端末のユーザに対して割り当てられた識別情報である。
【0016】
無線LANアクセスポイントは、ID情報を送信した無線端末を検出し(ステップS2)、無線端末から送信されたID情報を会員登録装置へ通信ネットワークを介して送信する(ステップS3)。
【0017】
会員登録装置は、無線LANアクセスポイントから取得したID情報に基づき、AP通信エリア内に進入した無線端末のユーザが会員サービスに入会済みであるか否かを判定する(ステップS4)。会員登録装置は、無線LANアクセスポイントから取得したID情報に応じた会員情報が会員DBに記憶されている場合に、無線端末のユーザが会員サービスに入会済みであると判定し、そうでない場合には、無線端末のユーザが会員サービスに未入会であると判定する。
【0018】
無線端末のユーザが会員サービスに未入会であると判定すると、会員登録装置は、無線端末のユーザが会員サービスの入会条件を満たすか否かを判定する(ステップS5)。かかる入会条件は、AP設置店舗に対する無線端末のユーザの関心度(以下、ユーザ関心度と記載する)の条件であり、会員登録装置は、ユーザ関心度に基づいて入会条件を満たすか否かを判定する。
【0019】
会員登録装置は、例えば、AP設置店舗におけるユーザの滞在時間、AP設置店舗へのユーザの来店履歴、AP設置店舗でのユーザの購入履歴、AP通信エリアに対する無線端末の通過履歴などに基づいてAP設置店舗に対するユーザの関心度を推定する。
【0020】
会員登録装置は、無線端末のユーザが会員サービスへの入会条件を満たす場合、無線端末に対して入会処理の承認を問い合わせる通知(以下、承認問い合わせ通知と記載する)を無線LANアクセスポイントを介して無線端末へ送信する(ステップS6、S7)。無線端末は、承認問い合わせ通知を受信すると不図示の表示手段に入会処理の承認可否を選択するための画面を表示する。
【0021】
かかる画面において、無線端末のユーザが表示手段の画面上に表示された承認ボタンを不図示の操作手段によって選択すると(ステップS8)、無線端末から無線LANアクセスポイントを介して会員登録装置へ承認通知が送信される(ステップS9、S10)。
【0022】
会員登録装置は、無線端末から承認通知を受信すると、無線端末のユーザの情報(以下、端末ユーザ情報と記載する場合がある)を会員サービスの会員情報として会員DBに登録する(ステップS11)。端末ユーザ情報は、例えば、外部の情報管理装置または無線端末から取得することができる。
【0023】
会員登録装置は、例えば、無線端末から送信されるID情報を含む情報送信要求を情報管理装置へ送信することによって、外部の情報管理装置から端末ユーザ情報を取得する。また、会員登録装置は、例えば、無線端末に対してユーザ情報送信要求を送信することによって、無線端末から端末ユーザ情報を取得する。
【0024】
次に、会員登録装置は、会員登録した旨の通知である会員登録通知を無線LANアクセスポイントを介して無線端末へ送信する(ステップS12、S13)。なお、会員登録装置は、店舗に設置された会員カード発行装置に対して会員IDを送信することによって、会員カード発行装置に会員カードを発行させることもできる。
【0025】
このように、実施形態に係る会員登録システムは、AP通信エリアに進入した無線端末のユーザを会員サービスの会員情報として会員DBに登録する。そのため、会員サービスへの入会処理をユーザの手間をかけずに行うことができ、また、店舗側にとっても、ユーザ情報の手作業による会員DBへの登録が不要である。
【0026】
しかも、会員サービスへの入会処理は、予め設定された入会条件を満たす場合に、入会処理を行う。したがって、AP通信エリアに進入した無線端末に対して常に入会処理を行う場合に比べ、処理負荷の軽減やDB容量の増大の抑制を図ることができる。例えば、入会条件をユーザ関心度とすることで、AP設置店舗に関心が少ない無線端末のユーザに対して入会処理を行わないようにでき、処理負荷の軽減やDB容量の増大の抑制を図ることができる。
【0027】
なお、例えば、無線端末から事前に全ての会員サービスへの入会承認が会員登録装置へ送信されていれば、会員登録装置は、無線端末のユーザが会員サービスへの入会条件を満たす場合、承認問い合わせ通知を送信することなく、入会処理を行うこともできる。
【0028】
[2.会員登録システムの構成]
図2を用いて、実施形態に係る会員登録システムの構成例について説明する。
図2は、実施形態に係る会員登録システムの構成例を示す図である。
【0029】
図2に示すように、会員登録システム1は、無線LANアクセスポイント2と、会員登録装置3と、情報管理装置4とを有する。無線LANアクセスポイント2は、無線通信装置の一例である。かかる会員登録システム1は、無線端末5のユーザに対し、無線LANアクセスポイント2の設置店舗(AP設置店舗)が提供する会員サービスへの入会処理を実行する。
【0030】
会員サービスは、例えば、ポイントサービス、スタンプサービス、割引サービスなどの種々のサービスであるが、以下においては、ポイントサービスおよびクーポンサービスについて説明する。なお、スタンプサービスは、店舗側から提供されるスタンプの数が所定数となった場合に、例えば、景品や割引券の提供などを行うサービスである。また、割引サービスは、提供する商品やサービスの割引を行うサービスである。
【0031】
無線端末5は、スマートフォンなどのように、無線LAN通信機能を有する携帯電話機である。
図2に示す例では、一つの無線端末5のみが記載されているが、かかる無線端末5は各ユーザによって所有される。
【0032】
無線端末5は、会員カードアプリケーション(以下、会員カードアプリと記載する)がインストールされている。無線端末5は、例えば、通信ネットワーク6を介して情報管理装置4から提供される会員カードアプリプログラムのデータを取得し、内部の記憶部に展開することにより会員カードアプリを実行可能にする。なお、会員カードアプリプログラムが店舗会員プログラムの一例に相当する。
【0033】
無線LANアクセスポイント2および会員登録装置3は、例えば、店舗の管理者によって管理され、情報管理装置4は、例えば、情報提供サービス業者によって管理される。なお、会員登録装置3および情報管理装置4は、情報提供サービス業者によって管理されるようにしてもよい。
【0034】
[2.1.無線LANアクセスポイント2の構成]
無線LANアクセスポイント2は、
図2に示すように、無線LAN部21と、制御部22と、通信部23と、記憶部24とを有する。無線LAN部21は、無線LAN通信機能を搭載した無線端末5との間で情報の送受信を行い、通信部23は通信ネットワーク6との間で情報の送受信を行う。なお、無線LANは、例えば、IEEE802.11によって規定される無線LANなどがあるが、かかる規格の無線LANに限定されるものではない。
【0035】
制御部22は、無線LANアクセスポイント2の全体を制御し、情報中継処理、無線端末5の検出処理などを実行する。情報中継処理は、例えば、無線端末5から無線LAN部21を介して取得した情報を、通信部23を介して会員登録装置3へ送信し、また、会員登録装置3から通信部23を介して取得した情報を無線LAN部21経由で無線端末5へ送信する処理である。
【0036】
無線端末5の検出処理は、無線端末5から送信される無線パケットを無線LAN部21を介して取得することで、無線端末5の存在を検出する処理である。
図3Aおよび
図3Bは、無線LANアクセスポイント2と無線端末5との間のセッション確立のシーケンスを示す図である。
【0037】
図3Aに示す例では、無線端末5から周期的にプローブ要求と呼ばれる無線パケットがブロードキャストなどによって送信されており、制御部22は、かかる無線パケットを無線LAN部21経由で取得することで、無線端末5の存在を検出する。
【0038】
プローブ要求にはBSSID(Basic Service Set Identifier)が含まれており、制御部22は、無線LAN部21のBSSIDと一致する場合に、プローブ応答を無線端末5へ送信する。プローブ応答を受信した制御部22は、無線端末5において自動通信の設定がされている場合、通信中状態へ移行する。
【0039】
通信中状態への移行は、
図3Aに示すように、アソシエーション要求とアソシエーション応答によりセッションを確立することによって行われ、その後、無線端末5と無線LAN部21との間で、データフレームやコントロールフレームの送受信が行われて通信中状態になる。
【0040】
なお、無線端末5から切断要求があった場合や、無線端末5と無線LAN部21との間で無線パケットを送受信できなくなった場合に、通信中状態が解除される。制御部22は、通信中状態へ移行した場合、通信中状態が解除されるまで繰り返し無線パケットを受信しており、無線端末5の存在を検出している状態である。
【0041】
また、制御部22は、周期的に無線パケットが送信されない無線端末5に対して、例えば、
図3Bに示すように、ビーコンと呼ばれる無線パケットを無線LAN部21を介してブロードキャストし、かかるビーコンに対するアソシエーション要求を受信することで、無線端末5の存在を検出する。
【0042】
アソシエーション要求を受信した制御部22は、アソシエーション応答を無線端末5へ送信することによってセッションを確立し、無線端末5と無線LAN部21との間を通信中状態にする。なお、無線端末5から切断要求があった場合や、無線端末5と無線LAN部21との間で無線パケットを送受信できなくなった場合に、通信中状態が解除される。
図3Aに示す例の場合に、制御部22は、通信中状態へ移行すると、その後、通信中状態が解除されるまで繰り返し無線パケットを受信しており、無線端末5の存在を検出している状態である。
【0043】
制御部22は、例えば無線端末5を検出したと判定すると、端末情報を通信部23を介して会員登録装置3へ送信する。具体的には、制御部22は、無線端末5から送信される無線パケットに含まれる無線端末5の識別情報(以下、端末IDと記載する)を抽出し、さらに無線パケットの電波強度を検出する。端末IDは、MACアドレスなどの無線端末5固有の識別情報(例えば、無線端末5の無線LAN部51のMACアドレス)であり、無線パケットに付加されて無線端末5から送信される。
【0044】
そして、制御部22は、無線端末5の端末IDおよび電波強度の情報に加え、自身の無線LAN部21の識別情報を含む情報を端末情報として、会員登録装置3へ送信する。無線LAN部21の識別情報としては、例えば、通信部23に割り当てられるアドレスを用いることができる。
【0045】
なお、制御部22は、所定期間に検出した無線端末5の識別情報を所定期間毎にまとめて会員登録装置3に送信するが、制御部22は、無線端末5の識別情報を検出する度に会員登録装置3へ送信することもできる。
【0046】
[2.2.会員登録装置3の構成]
会員登録装置3は、
図2に示すように、情報処理装置30と、店舗情報DB31と、会員DB32とを有する。情報処理装置30は、通信部33および制御部34を有し、制御部34は、検出部35と、判定部36と、設定部37と、推定部38と、情報提供部39とを有する。
【0047】
通信部33は、例えば、NIC(Network Interface Card)等のインタフェースである。制御部34は、通信部33を介して、無線LANアクセスポイント2、情報管理装置4および無線端末5との間で各種の情報を送受信する。
【0048】
店舗情報DB31および会員DB32は、例えば、ハードディスク、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、光ディスク等の記憶装置である。店舗情報DB31は、後述するように、AP設置店舗に関する各種の情報を記憶する。また、会員DB32は、後述するように、AP設置店舗が提供する会員サービスに入会しているユーザの会員情報を記憶する。
【0049】
制御部34は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。また、制御部34は、CPU(Central Processing Unit)またはMPU(Micro Processing Unit)によって内部の記憶装置に記憶されたプログラムがRAMを作業領域として実行されることで、検出部35、判定部36、設定部37、推定部38および情報提供部39として機能する。なお、制御部34の構成は、かかる構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
【0050】
(検出部35について)
検出部35は、無線LANアクセスポイント2から送信される端末情報に基づいてAP通信エリア内に存在する無線端末5を検出する。検出部35は、無線LANアクセスポイント2から端末情報を受信した場合、店舗情報DB31の端末情報テーブルに受信した端末情報を設定する。
図4は、端末情報テーブルの一例を示す図である。
【0051】
図4に示すように、端末情報テーブルには、「端末ID」毎に、「会員ID」、「電波強度」、「チェックイン時刻」、「チェックアウト時刻」などの情報を対応付けた情報が含まれる。
【0052】
「端末ID」は、AP通信エリア内に存在する無線端末5の端末IDである。例えば、
図4に示す例では、無線LANアクセスポイント2の通信エリア内に、端末ID「201」、「229」、「232」、「205」などの無線端末5が存在していることを示している。なお、端末IDは、例えば、無線端末5の無線LAN部51のMACアドレスであるが、
図4に示す例では、簡易的に3桁の数字で表している。
【0053】
「会員ID」は、無線端末5のユーザが会員サービスに入会した場合に、割り当てられる識別情報である。会員IDは、
図4に示す例では、簡易的に3桁の数字で表しているが、文字や記号などを組み合わせたものであってもよい。
【0054】
「電波強度」は、AP通信エリア内に存在する無線端末5の電波強度の情報である。
図4に示す例では、便宜上、各端末IDに対応して最新の電波強度の情報が示されているが、無線端末5がAP通信エリアへ進入(以下、チェックインと記載する)したときからの電波強度の情報が端末情報テーブルに設定される。また、
図4に示す例では、電波強度の単位を「dBm」で表しているが、その他の単位で設定することもできる。
【0055】
検出部35は、無線LANアクセスポイント2から端末情報を受信した場合、端末IDおよび電波強度情報を端末情報テーブルに設定する。また、検出部35は、無線端末5から会員IDを受信した場合に、かかる会員IDを無線端末5の端末IDに対応付けて端末情報テーブルに設定する。なお、制御部34は、会員DB32に記憶される会員データテーブルに設定された情報に基づいて、端末情報テーブルに会員IDを設定することもできる。
【0056】
「チェックイン時刻」は、AP通信エリアへの無線端末5の進入時刻である。かかる進入時刻と現時刻とを比較することによって通信エリア内での無線端末5の滞在時間を検出することができる。「チェックアウト時刻」は、AP通信エリアへ進入した無線端末5がその後通信エリアから退出した時刻である。
図4に示す例では、AP通信エリアから退出した無線端末5の情報は含まれていないが、通信エリアに進入した無線端末5が通信エリアから退出した場合には、検出部35によって、その退出時刻がチェックアウト時刻として端末情報テーブルに設定される。
【0057】
例えば、検出部35は、AP通信エリアへ進入した無線端末5の端末情報を受信しなくなって所定時間経過した時刻を、その無線端末5の「チェックアウト時刻」とする。また、検出部35は、端末情報に基づき、無線端末5との間が通信中状態でなくなった時刻を、その無線端末5の「チェックアウト時刻」とすることもできる。
【0058】
検出部35は、「チェックアウト時刻」を設定した場合、かかる「チェックアウト時刻」が設定された「端末ID」、「会員ID」、「チェックイン時刻」、「チェックアウト時刻」、「電波強度」の組を、履歴情報として店舗情報DB31に管理する。
【0059】
検出部35は、店舗情報DB31に管理される履歴情報によって、各無線端末5のユーザのAP設置店舗に対する来店履歴やAP設置店舗に対する滞在時間を検出し、会員DB32の後述する会員データテーブルの「来店履歴」や「滞在時間」の情報を更新する。
【0060】
例えば、検出部35は、店舗情報DB31に管理される履歴情報に基づき、会員ID「101」のユーザが1ヶ月当たりの来店回数が「4」である場合、後述する
図5に示すように、会員ID「101」に対応する「来店履歴」を「4」に設定する。
【0061】
検出部35は、AP設置店舗内で滞在時間および電波強度がそれぞれ所定の閾値以上であることを来店回数のカウント条件とすることができる。検出部35は、例えば、滞在時間が3分以上で、電波強度の平均が−40dBm以上の場合に、来店したと判定する。なお、来店回数をカウントするための閾値は、会員ID毎に設定することができる。また、会員が男性か女性かによって閾値を変更することもできる。
【0062】
また、検出部35は、店舗情報DB31に管理される端末情報テーブルに基づき、会員ID「103」のユーザがAP通信エリア内に12分滞在している場合、後述する
図5に示すように、会員ID「103」に対応する「滞在時間」を「12」に設定する。なお、AP通信エリア内に滞在していないユーザの会員IDに対応する「滞在時間」には、「0」が設定される。
【0063】
また、検出部35は、店舗情報DB31に管理される履歴情報に基づき、会員ID「102」のユーザがAP通信エリアを通過した回数が1ヶ月当たり「10」である場合、後述する
図5に示すように、会員ID「102」に対応する「通過履歴」を「10」に設定する。
【0064】
検出部35は、AP設置店舗内で滞在時間および/または電波強度がそれぞれ所定の範囲であることを通過回数のカウント条件とすることができる。検出部35は、例えば、滞在時間が2秒〜10秒の範囲、および/または、電波強度の平均が−60〜−55dBmの範囲の場合に、AP通信エリアを通過したと判定する。なお、通過回数をカウントするための範囲は、会員ID毎に設定することができる。また、会員が男性か女性かによって範囲を変更することもできる。
【0065】
(判定部36について)
判定部36は、会員DB32に記憶された会員情報に基づき、検出部35によって検出された無線端末5のユーザが会員サービスに入会済みであるか否かを判定する。
【0066】
判定部36は、無線端末5の端末IDを含む会員情報が会員DB32の会員データテーブルに設定されている場合に、無線端末5のユーザが会員サービスに入会済みであると判定する。一方、無線端末5の端末IDを含む会員情報が会員DB32の会員データテーブルに設定されていない場合、判定部36は、無線端末5のユーザが会員サービスに未入会であると判定する。
【0067】
なお、判定部36は、無線端末5から会員IDが送信される場合、かかる会員IDを含む会員情報が会員DB32の会員データテーブルに設定されている場合に、無線端末5のユーザが会員サービスに入会済みであると判定する。一方、無線端末5から送信される会員IDを含む会員情報が会員DB32の会員データテーブルに設定されていない場合、判定部36は、無線端末5のユーザが会員サービスに未入会であると判定する。
【0068】
図5は、会員DB32に記憶される会員データテーブルの一例を示す図である。
図5に示すように、会員データテーブルには、「会員ID」毎に、「端末ID」、「ポイント」、「会員ランク」、「購入金額」、「来店履歴」、「滞在時間」、「通過履歴」、「ユーザ属性」などの情報を対応付けた情報が含まれる。
【0069】
「ポイント」は、例えば、AP設置店舗内でユーザが商品やサービスを購入した際に付与されるものであり、商品やサービスの購入金額に対して所定割合のポイントが付与される。例えば、会員IDが「104」のユーザが「2,000円」の商品を購入した場合、
図5に示すように、商品購入金額の1%である「20」がポイントとして付与される。
【0070】
かかるポイントの付与は、通信ネットワーク6に接続された図示しない店舗端末に会員IDと購入金額を入力することで、店舗端末から会員登録装置3へ送信され、後述する設定部37によって会員データテーブルに設定される。
【0071】
会員IDは、店舗端末に接続されたバーコードリーダによって入力される。なお、無線端末5がNFC(Near Field Communication)によって会員IDを送信できる場合、店舗端末に接続されたNFC装置により会員IDが受信されて会員データテーブルに設定される。
【0072】
なお、NFCの通信エリアは、1メートル〜数センチ程度の通信エリアであり、NFCとしては、例えば、Felica、ISO/IEC14443(MIDARE)などがある。なお、NFCによる通信は、電波に限定されるものではなく、例えば、赤外線通信、可視光通信、音波などを用いることもできる。
【0073】
「会員ランク」は、会員サービスのグレードを示す情報であり、会員ID毎に設定される。かかる会員ランクは、後述する設定部37によって設定および更新される。ここでは、「S」、「A」〜「D」までの5段階として説明するが、6段階以上であってもよく、4段階以下であってもよい。
【0074】
「購入金額」は、AP設置店舗内でユーザが商品やサービスを購入した場合に、更新される情報であり、会員毎に、商品やサービスの購入金額の合計を示す。例えば、
図5に示す例では、会員IDが「201」のユーザは、商品やサービスの購入金額の合計が「50,000円」である。かかる購入金額は、上述したように、図示しない店舗端末に会員IDと購入金額を入力することで、会員データテーブルに設定および更新される。
【0075】
「来店履歴」は、1ヶ月当たりの来店回数を示す情報であり、会員ID毎に設定される。ここでは、来店履歴を1ヶ月当たりの来店回数としたが、一例に過ぎず、1週間当たりの来店回数、1年間以内の来店回数などであってもよい。
【0076】
「滞在時間」は、AP通信エリア内に滞在している時間を示す情報であり、会員ID毎に設定される。なお、AP通信エリア内にいないユーザの会員IDに対応する「滞在時間」には、「0」が設定される。
【0077】
「通過履歴」は、1ヶ月当たりにユーザがAP通信エリアを通過した回数を示す情報であり、会員ID毎に設定される。ここでは、通過履歴を1ヶ月当たりの通過回数としたが、一例に過ぎず、1週間当たりの通過回数、1年間以内の通過回数などであってもよい。
【0078】
「ユーザ属性」は、会員のユーザ属性を示す情報であり、
図5に示す例では、性別、年齢、名前、住所、嗜好の情報である。なお、ユーザの価値観、ライフスタイル、性格などを示す情報を「ユーザ属性」に含めるようにしてもよい。
【0079】
(設定部37について)
設定部37は、判定部36によって会員サービスに入会済みでないと判定された無線端末5のユーザが予め設定された入会条件を満たすユーザである場合に、無線端末5に対して承認問い合わせ通知を送信する。かかる承認問い合わせ通知に対して無線端末5からの承認通知を受信すると、設定部37は、無線端末5のユーザの情報を会員サービスの会員情報として会員DB32に登録する。なお、設定部37は、承認問い合わせ通知に対して無線端末5からの承認通知を受信しない場合や承認拒否通知を受信した場合には、入会処理を行わない。
【0080】
設定部37は、後述する推定部38によって推定されるユーザ関心度を入会条件とする。ユーザ関心度は、来店回数、滞在時間、通過回数、購入金額などから推定部38によって推定される。
【0081】
推定部38によって推定されるユーザ関心度が入会条件を満たす場合、設定部37は、無線端末5のユーザの情報を会員サービスの会員情報として会員DB32の会員データテーブルに登録する。
【0082】
具体的には、設定部37は、通信部33および通信ネットワーク6を介し、情報管理装置4に対して無線端末5のユーザの属性情報を要求する。かかる要求には、無線端末5の端末IDが含まれており、情報管理装置4は、後述するように、ユーザ情報DB42から端末IDに対応する属性情報を取得し、会員登録装置3へ送信する。
【0083】
設定部37は、情報管理装置4から無線端末5のユーザの属性情報を取得すると、会員データテーブルの「ユーザ属性」に取得した属性情報を設定する。これにより、ユーザ関心度が入会条件を満たすユーザの属性情報が会員データテーブルに設定される。
【0084】
また、設定部37は、無線端末5のユーザに対して新たな会員IDを割り当て、割り当てた会員IDを無線端末5の端末IDと共に会員データテーブルに設定する。また、設定部37は、無線端末5のユーザに対して会員ランクを割り当て、割り当てた会員ランクを会員データテーブルに設定する。これにより、会員データテーブルにおいて、「会員ID」、「端末ID」、「会員ランク」および「ユーザ属性」が設定され、無線端末5のユーザに対する入会処理が完了する。
【0085】
なお、新たなに会員になるユーザに対し、会員ランクとして「D」が割り当てられるが、購入金額、来店履歴、滞在時間および通過履歴などに基づいて、ランクを設定するようにしてもよい。この場合、会員登録装置3は、端末IDに購入金額、来店履歴、滞在時間および通過履歴を関連付けた端末ユーザテーブルを設け、かかる端末ユーザテーブルに基づいてランクを設定することができる。また、端末ユーザテーブルに代えて会員データテーブルを用いてもよい。この場合、会員IDが設定されていない情報も設定されることになるが、テーブルの共用化を行うことができる。
【0086】
図6は、会員DB32に記憶されるランク判定テーブルの一例を示す図である。
図6に示すように、ランク判定テーブルには、「会員ランク」毎に、「購入金額」、「来店回数」、「滞在時間」、「ポイント」などの情報を対応付けた情報が含まれる。
【0087】
図6に示す例では、購入金額が50,000円以上のユーザに対しては、会員ランクとして「S」が設定される。また、購入金額が30,000〜49,999円のユーザに対しては、会員ランクとして「A」が設定される。また、購入金額が10,000〜29,999円、来店回数が10回以上、および、滞在時間が月100分以上のいずれかを満たすユーザに対しては、会員ランクとして「B」が設定される。
【0088】
また、購入金額が5,000〜9,999円、来店回数が5回以上、および、滞在時間が月60分以上100分未満のいずれかを満たすユーザに対しては、会員ランクとして「C」が設定される。また、購入金額が5,000未満、来店回数が4回以下、および、滞在時間が月60分未満のユーザに対しては、会員ランクとして「D」が設定される。
【0089】
なお、検出部35によって検出された無線端末5のユーザが会員サービスに入会済みであると判定部36によって判定された場合、設定部37は、会員データテーブルおよびランク判定テーブルに基づいて、会員ランクを更新するか否かを判定する。会員ランクはポイントやクーポンに関係することから、無線端末5がAP通信エリア内に進入した場合に会員ランクを更新することで効率的な会員ランクの更新を行うことができる。
【0090】
設定部37は、上述のように無線端末5のユーザに対する入会処理を完了すると、無線LANアクセスポイント2を介して無線端末5へ会員自動登録通知を行う。かかる会員自動登録通知は、会員登録が完了したことを示す情報や会員IDを含み、無線端末5は、会員自動登録通知を取得すると、表示部52に会員登録が完了したことを示す情報を表示する。
【0091】
なお、設定部37は、会員ランク変更通知や情報提供通知なども無線LANアクセスポイント2を介して無線端末5へ送信する。会員ランク変更通知は、会員ランクを変更したことを示す情報を含み、情報提供通知には、例えば、AP設置店舗で利用できるクーポンの情報やAP設置店舗に関するその他の情報が含まれる。
【0092】
(推定部38について)
推定部38は、会員DB32に記憶された関心度判定テーブルに基づいてAP設置店舗に対する無線端末5のユーザの関心度であるユーザ関心度を推定する。
図7は、関心度判定テーブルの一例を示す図である。
【0093】
図7に示すように、関心度判定テーブルには、ユーザ関心度を推定するための条件が設定されている。
図7に示す例では、「来店回数」、「滞在時間」、「通過回数」、「購入金額」のそれぞれについて判断基準が設けられており、かかる判断基準を満たす場合に、ユーザ関心度が所定以上であると判定される。
【0094】
例えば、推定部38は、AP設置店舗へのユーザの来店回数が月5回以上または週3回以上である場合に、ユーザ関心度が所定以上であると推定する。また、推定部38はAP設置店舗での、ユーザの滞在時間が30分以上、10分以上が2回、および、5分以上が5回のいずれかを満たす場合に、ユーザ関心度が所定以上であると推定する。
【0095】
また、推定部38は、AP設置店舗に対するユーザの通過回数が月20回以上または週6回以上である場合に、ユーザ関心度が所定以上であると推定する。また、推定部38は、AP設置店舗でのユーザの購入金額が月10,000円以上または週5,000円以上である場合に、ユーザ関心度が所定以上であると推定する。
【0096】
なお、
図6に示す関心度判定テーブルでは、ユーザ関心度が所定以上あるか否かの判定を行う判断基準を設定しているが、来店回数、滞在時間、通過回数、購入金額のそれぞれに所定の係数を掛け、これらの合計をユーザ関心度として推定するようにしてもよい。例えば、下記式(1)に基づき、ユーザ関心度を求める。
ユーザ関心度=α×k1+β×k2+γ×k3+ζ×k4 ・・・(1)
【0097】
上記式(1)において、αは来店回数を示し、βは滞在時間を示し、γは通過回数を示し、ζは購入金額を示す。また、k1〜k4は係数である。k1〜k4は、ユーザ毎に変更することができ、また、ユーザ属性に応じて異なる係数とすることができる。
【0098】
このように、推定部38は、来店回数、滞在時間、通過回数および購入金額に基づいて、AP設置店舗に対するユーザ関心度を推定することができる。なお、来店回数、滞在時間および通過回数は、無線LANアクセスポイント2による無線端末5の検出結果から得られる情報であることから、ユーザ関心度の推定を効率的かつ精度よく行うことができる。
【0099】
(情報提供部39)
情報提供部39は、検出部35によって検出された無線端末5のユーザが会員サービスに入会済みであると判定部36によって判定された場合、会員データテーブルに設定されたユーザ属性に応じた情報を提供する。
【0100】
店舗情報DB31には、店舗情報、広告情報、クーポン情報などが記憶されており、情報提供部39は、無線端末5のユーザに対応するユーザ属性や会員ランクに応じた情報(以下、提供情報と記載する)を店舗情報DB31から抽出して無線LANアクセスポイント2を介して無線端末5へ送信する。
【0101】
例えば、情報提供部39は、無線端末5のユーザが男性である場合には男性用の店舗情報や広告情報を提供情報として店舗情報DB31から抽出し、無線端末5のユーザが女性である場合には女性用の店舗情報や広告情報を提供情報として店舗情報DB31から抽出する。また、情報提供部39は、購入商品、年齢、住所などによって提供情報を絞り込んだり、無線端末5のユーザの嗜好に応じた店舗情報や広告情報を提供情報として店舗情報DB31から抽出したりすることもできる。
【0102】
さらに、情報提供部39は、無線端末5へ提供情報を提供するタイミングを、会員テーブルに設定された来店履歴(来店回数や来店時間)や滞在時間に基づいて決定することもできる。例えば、情報提供部39は、来店回数が所定数(例えば、3回)以上となったユーザに対して提供情報を提供したり、滞在時間が所定時間(例えば、20分)以上となったユーザに対して提供情報を提供したりすることができる。
【0103】
また、情報提供部39は、来店時間の履歴に基づき、無線端末5へ提供情報を提供するタイミングを決定することもできる。例えば、来店時間が毎回同じような時間であれば、情報提供部39は、ユーザが来店したタイミングで無線端末5へ提供情報を提供し、そうでなければ、来店から所定時間経過後に無線端末5へ提供情報を提供することができる。
【0104】
なお、所定数や所定時間は、ユーザ属性に応じて変更することができる。例えば、情報提供部39は、所定数や所定時間をユーザの性別、年齢または嗜好に応じた数や時間に設定することができる。このようにすることで、情報の提供を効果的に行うことができる。
【0105】
また、情報提供部39は、無線端末5のユーザの会員ランクに応じたクーポン情報を提供情報として無線端末5へ提供することができる。例えば、情報提供部39は、会員ランクが高いユーザの無線端末5ほど割引率が高いクーポンの情報を無線端末5へ送信する。
【0106】
[2.3.情報管理装置4の構成]
情報管理装置4は、
図2に示すように、通信部41と、ユーザ情報DB42と、制御部43とを有する。さらに制御部43は、受信部44と、送信部45と、情報管理部46とを有する。
【0107】
通信部41は、NIC等のインタフェースである。制御部43は、通信部41を介して、会員登録装置3、情報管理装置4および無線端末5との間で各種の情報を送受信する。
【0108】
ユーザ情報DB42は、例えば、ハードディスク、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、光ディスク等の記憶装置である。ユーザ情報DB42は、後述するように、ユーザの情報を記憶する。
【0109】
制御部43は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。また、制御部43は、CPUまたはMPUによって内部の記憶装置に記憶されたプログラムがRAMを作業領域として実行されることで、受信部44、送信部45および情報管理部46として機能する。なお、制御部43の構成は、かかる構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
【0110】
受信部44は、通信ネットワーク6を介して会員登録装置3からの要求を受信する。会員登録装置3からの要求は、上述したようにユーザの属性情報の送信要求(以下、属性送信要求と記載する)であり、端末IDが含まれる。
【0111】
送信部45は、受信部44によって受信された属性送信要求に応じた属性情報を、ユーザ情報DB42から取得し、取得した属性情報を会員登録装置3へ通信ネットワーク6を介して送信する。
【0112】
図8は、ユーザ情報DB42に記憶されたユーザ情報テーブルの一例を示す図である。
図8に示すように、ユーザ情報テーブルには、「ユーザID」毎に、「端末ID」、「属性情報」などの情報を対応付けた情報が含まれる。
【0113】
「ユーザID」は、無線端末5のユーザ毎に割り当てられたIDであり、例えば、無線端末5から情報管理装置4に対してユーザ登録を行った場合に、情報管理部46によってユーザ情報テーブルに設定される。
【0114】
「端末ID」は、端末情報テーブルや会員データテーブルに設定される端末IDと同様のIDであり、属性送信要求に含まれる端末IDに基づいてユーザ情報テーブルの「属性情報」が送信部45によって抽出される。
【0115】
「属性情報」は、無線端末5のユーザに関する属性情報であり、「デモグラフィック属性」の情報と「サイコグラフィック属性」の情報とを含む。「デモグラフィック属性」は、人口統計学的な属性であり、ユーザの「性別」、「年齢」、「名前」、「住所」などに区分分けされる。
図8に示す例では、ユーザの性別、年齢、名前、住所を一例として記載しているが、これに限定されるものではなく、ユーザの職業、家族構成、年収、学歴など様々な区分種別を「デモグラフィック属性」とすることができる。
【0116】
「サイコグラフィック属性」は、ユーザの価値観、ライフスタイル、性格、嗜好などを示す情報である。ここでは、「サイコグラフィック属性」として、
図8に示すように、「パソコン」、「ケーキ」、「洋食」などに区分分けされる。
【0117】
図8に示す例では、区分毎に、ユーザの嗜好が相対的に高い場合に「1」が対応付けられ、それ以外の場合には「0」が対応付けられるが、これに限定されるものではなく、例えば、ユーザの嗜好を3段階以上に評価したものであってもよい。また、区分種別についても、種々の変更が可能である。なお、属性送信要求には、会員データテーブルのユーザ属性の設定に必要なユーザ情報の種別の情報が含まれており、かかる種別に応じた属性情報がユーザ情報テーブルから抽出され、送信部45によって会員登録装置3へ送信される。
【0118】
情報管理部46は、ユーザ情報テーブルの設定や更新を行う。例えば、情報管理部46は、無線端末5から情報管理装置4に対して会員カードアプリのユーザ登録が行われた場合に、無線端末5のユーザに関するユーザ情報をユーザ情報テーブルに設定する。ユーザ登録は、後述するように無線端末5にインストールされた会員カードアプリからのユーザ登録要求に基づいて行われる。
【0119】
図8に示すユーザ情報テーブルは、会員カードアプリ用のユーザ情報テーブルであるとして説明するが、かかるユーザ情報テーブルは、会員カードアプリ用のテーブルに限定されるものではない。例えば、ユーザ情報テーブルは、SNS(social networking service)、音楽配信サービス、動画配信サービスまたはネットワークゲームサービスなどの他のネットワークサービスのユーザ情報テーブルであってもよい。
【0120】
ユーザ情報DB42には、会員カードアプリプログラムのデータも記憶されている。情報管理部46は、無線端末5から会員カードアプリ送信要求があった場合、ユーザ情報DB42から会員カードアプリプログラムのデータを取得し、通信ネットワーク6を介して無線端末5へ送信する。
【0121】
[2.4.無線端末5の構成]
無線端末5は、
図2に示すように、無線LAN部51と、表示部52と、操作部53と、記憶部54と、制御部55とを有する。無線LAN部51は、無線LANアクセスポイント2との間で情報の送受信を行う。
【0122】
表示部52は、タッチパネル式のディスプレイである。無線端末5のユーザは、表示部52の画面上を指などで操作することで、表示部52に表示された会員カードアプリの操作画面に対する操作が可能である。かかる表示部52は、無線端末5がスマートフォンの場合、例えば、小型のLCD(Liquid Crystal Display)や有機ELディスプレイである。なお、無線端末5は、スマートフォンに限られるものではなく、例えば、タブレット型端末やデスクトップ型端末であってもよい。
【0123】
操作部53は、文字、数字およびスペースを入力するためのキー、エンターキーおよび矢印キーなどを含むキーボードや、電源ボタンなどを有する。
【0124】
記憶部54は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置である。かかる記憶部54は各種プログラムや設定データなどが記憶される。記憶部54に記憶されるプログラムとして、例えば、OS(Operating System)やブラウザプログラムなどがある。また、記憶部54は、情報管理装置4から取得された会員カードアプリプログラムも記憶する。
【0125】
制御部55は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。また、制御部55は、例えば、CPUやMPU等によって、記憶部54に記憶されているプログラムが図示しない内部RAMを作業領域として実行されることにより後述する情報処理の機能や作用を実現または実行する。
【0126】
かかる制御部55は、記憶部54に記憶されている会員カードアプリプログラムを実行することによって、表示制御部61、変換部62および情報管理部63として機能する。また、制御部55は、記憶部54に記憶されている会員カードアプリプログラムを実行することによって、会員カードアプリの設定データを記憶部54に記憶する。なお、制御部55の構成は、かかる構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
【0127】
表示制御部61は、記憶部54に記憶された設定データに基づいて、会員カードアプリの表示画像を生成し、表示部52に表示する。設定データには、表示画面を生成するための画像データおよびレイアウトデータが含まれており、表示制御部61は、これらのデータに基づいて、表示画面を生成する。
図9は、会員カードアプリの表示画面の例を示す図である。
【0128】
図9(a)は、会員カードアプリの表示画面71の一例を示す図であり、複数のAP設置店舗のそれぞれの会員カードを選択するための会員カード画像81〜83が表示される。
図9(a)に示す例では、「あいう書店」、「かきくカフェ」、「たちつ居酒屋」の3つのAP設置店舗に関する会員カード画像81〜83を選択することができる。
【0129】
変換部62は、表示部52から出力される操作の情報に基づいて、変換処理を行う。例えば、表示部52に表示画面71が表示されている状態で、表示部52または操作部53へのユーザ操作によって会員カード画像81が選択されたとする。この場合、変換部62は、記憶部54に記憶された設定データのうち会員カード画像81に対応する会員IDを読み出し、かかる会員IDを二次元バーコードに変換する。
【0130】
図9(b)は、会員カードアプリの表示画面72の一例を示す図であり、
図9(b)に示すように、表示制御部61は、変換部62によって変換された二次元バーコード84を含む表示画面72を表示部52に表示する。無線端末5のユーザは、表示部52に表示された会員IDに対応する二次元バーコード84を店員に提示することで、会員サービスを受けることができる。
【0131】
また、表示制御部61は、ユーザが会員カードアプリを起動させた際に、記憶部54に記憶された設定データに無線端末5のユーザに関する属性情報が含まれていない場合、
図9(c)に示す表示画面73を表示部52に表示し、無線端末5のユーザに属性情報の入力を促す。
【0132】
表示部52に表示画面73が表示されている状態で、操作部53からユーザによって属性情報が入力された場合、情報管理部63は、入力された属性情報を設定データとして記憶部54に記憶する。また、情報管理部63は、入力された属性情報を含むユーザ情報を無線LAN部51を介して情報管理装置4へ送信する。情報管理装置4へ送信されるユーザ情報には、端末IDが含まれる。情報管理装置4は、無線端末5から送信されるユーザ情報をユーザ情報テーブルに設定する。
【0133】
また、情報管理部63は、ユーザ情報の送信に応答して情報管理装置4から送信されるユーザIDを取得し、設定データとして記憶部54に記憶する。また、情報管理部63は、会員登録装置3から会員IDが送信された場合、かかる会員IDを設定データとして対応する会員カード画像に関連付けて記憶部54に記憶する。
【0134】
また、表示制御部61は、会員登録装置3から承認問い合わせ通知を受信すると、例えば、
図9(d)に示すような承認画面74を表示部52に表示する。承認画面74には、承認ボタン85と承認拒否ボタン86とが配置されており、情報管理部63は、ユーザの操作によって表示部52から出力される操作の情報に基づいて、承認ボタン85および承認拒否ボタン86のいずれのボタンがユーザに選択されたかを判定する。
【0135】
情報管理部63は、承認ボタン85が選択されたと判定した場合、会員登録装置3へ承認通知を送信し、一方、承認拒否ボタン86が選択されたと判定した場合、会員登録装置3へ承認拒否通知が送信される。なお、情報管理部63は、承認画面74を表示部52に表示してから所定期間経過してもボタン85、86の選択がない場合には、会員登録装置3へ承認拒否通知を送信する。
【0136】
また、情報管理部63は、無線端末5のユーザに会員カード画像81〜83に対応する承認がユーザにより記憶部54に設定されている場合、会員登録装置3から承認問い合わせ通知を受信すると会員登録装置3へ承認通知を送信することができる。
【0137】
[3.会員登録装置3の処理フロー]
次に、実施形態に係る会員登録装置3による会員登録処理の手順について説明する。
図10は、実施形態に係る会員登録装置3による会員登録処理のフローチャートである。
【0138】
図10に示すように、会員登録装置3の制御部34は、通信部33を介して無線LANアクセスポイント2から取得した端末情報に基づいて、無線端末5のユーザがAP設置店舗に来店したか否かを判定する(ステップS20)。具体的には、制御部34は、端末情報テーブルに設定された情報に基づき、例えば、無線端末5がAP通信エリアへ進入してから所定時間経過した場合に、無線端末5のユーザが来店したと判定する。
【0139】
また、制御部34は、AP通信エリアへ進入した無線端末5の電波強度が所定値以内となった場合に、無線端末5のユーザが来店したと判定することもできる。このようにすることで、AP設置店舗の所定範囲(以下、特定範囲と記載する)に無線端末5が進入した場合にのみ無線端末5のユーザが来店したと判定することができる。
【0140】
なお、制御部34は、特定範囲に無線端末5が進入してから所定時間経過した場合にのみ無線端末5のユーザが来店したと判定することもできる。また、制御部34は、無線端末5や時間帯に応じて特定範囲や所定時間を変えることもできる。
【0141】
無線端末5のユーザがAP設置店舗に来店したと判定すると(ステップS20;Yes)、制御部34は、ID情報を取得する(ステップS21)。ここでは、制御部34は、ID情報として無線端末5の端末IDを取得するが、ID情報として無線端末5から会員IDを取得するようにしてもよい。
【0142】
次に、制御部34は、AP設置店舗が提供する会員サービスに無線端末5のユーザが入会済みであるか否かを判定する(ステップS22)。具体的には、制御部34は、ステップS21において取得した端末IDを含む会員情報が会員DB32の会員データテーブルに設定されている場合に、無線端末5のユーザが会員サービスに入会済みであると判定する。
【0143】
例えば、ステップS21において取得した端末IDが「201」の場合、かかる端末IDに会員ID「101」を含む会員情報が関連付けられているため、無線端末5のユーザが会員サービスに入会済みであると判定する。なお、判定部36は、無線端末5から会員IDが送信される場合、かかる会員IDを含む会員情報が会員DB32の会員データテーブルに設定されている場合に、無線端末5のユーザが会員サービスに入会済みであると判定する。
【0144】
AP設置店舗が提供する会員サービスに無線端末5のユーザが入会済みでないと判定すると(ステップS22;No)、制御部34は、入会条件を充足しているか否かを判定する(ステップS23)。具体的には、制御部34は、無線端末5のユーザに対応するユーザ関心度を推定し、推定したユーザ関心度が入会条件を満たすか否かを判定する。
【0145】
制御部34は、ユーザ関心度が入会条件を満たす場合(ステップS23;Yes)、無線端末5のユーザからの入会承認があったか否かを判定する(ステップS24)。制御部34は、無線端末5に対して承認問い合わせ通知を送信し、かかる承認問い合わせ通知に対して承認通知を受信した場合に、入会承認があったと判定する。また、制御部34は、承認問い合わせ通知に対して無線端末5から承認拒否通知を受信した場合には、入会承認がないと判定する。
【0146】
入会承認があったと判定すると(ステップS24;Yes)、制御部34は、情報管理装置4から無線端末5のユーザの属性情報を取得する(ステップS25)。具体的には、制御部34は、通信ネットワーク6を介し、情報管理装置4に対して無線端末5のユーザの属性情報を要求する。かかる要求には、無線端末5の端末IDが含まれており、情報管理装置4に対して、端末IDに対応する属性情報を要求する。
【0147】
制御部34は、情報管理装置4から無線端末5の端末IDに対応する属性情報を取得すると、かかる属性情報および新たに割り当てた会員IDを無線端末5の端末IDに関連付けて会員DB32の会員データテーブルに設定する(ステップS26)。なお、新たな会員IDは、入会条件を満たすユーザに対して制御部34によって割り当てられる。
【0148】
次に、制御部34は、会員自動登録通知を無線端末5へ行う。具体的には、制御部34は、ステップS26によって割り当てた新たな会員IDおよび会員登録が完了したことを示す情報を無線端末5に対して送信する(ステップS27)。無線端末5の制御部55は、会員カードアプリによって、会員登録が完了したことを示す情報を表示部52に表示する。また、無線端末5の制御部55は、会員登録装置3から取得した会員IDを記憶部54の設定データに設定する。かかる設定データには、AP設置店舗の会員サービス毎に会員IDおよび会員カード画像が含まれ、制御部34は、選択された会員カード画像に対応する会員IDを記憶部54から読み出し、かかる会員IDを二次元バーコード84に変換して表示部52に表示する。
【0149】
ステップS22において、AP設置店舗が提供する会員サービスに無線端末5のユーザが入会済みであると判定すると(ステップS22;Yes)、制御部34は、会員データテーブルおよびランク判定テーブルに基づいて、会員ランクを更新するか否かを判定する(ステップS28)。
【0150】
そして、制御部34は、会員データテーブルに設定されている会員ランクよりも上位の会員ランクを満たす場合に、会員データテーブルの会員ランクを更新すると判定し(ステップS28;Yes)、会員データテーブルにおける無線端末5のユーザの会員ランクを更新する(ステップS29)。制御部34は、会員ランクを変更した場合、無線端末5に対して会員ランク変更通知を送信する。
【0151】
ステップS29の処理が終了した場合、会員ランクを更新しないと判定した場合(ステップS28;No)、または、入会条件を充足していないと判定した場合(ステップS23;Yes)、制御部34は、処理をステップS30へ移行する。
【0152】
ステップS30において、制御部34は、無線端末5に提供する情報があるか否かを判定する。制御部34は、例えば、無線端末5のユーザの来店履歴や滞在時間に基づき、無線端末5へ提供情報を提供するタイミングになっている場合に、無線端末5に提供する情報があると判定する。
【0153】
無線端末5に提供する情報があると判定すると(ステップS30;Yes)、制御部34は、情報提供通知を行う。具体的には、制御部34は、無線端末5のユーザに対するユーザ属性や会員ランクを会員データテーブルから取得し、取得したユーザ属性や会員ランクに応じた情報を店舗情報DB31から抽出して無線端末5へ送信する(ステップS31)。
【0154】
ステップS27、S31の処理が終了した場合、入会承認がない場合(ステップS24;No)、および、無線端末5に提供する情報がないと判定した場合(ステップS30;No)、制御部34は、会員登録処理を終了する。
【0155】
[4.変形例]
上述した実施形態においては、会員登録装置3と情報管理装置4とを分けて説明したが、会員登録装置3に情報管理装置4の機能を含めるようにしてもよい。
【0156】
また、上述では、無線端末5から会員登録装置3へ送信するID情報として端末IDまたは会員IDを送信する例を説明したが、無線端末5からユーザIDをID情報として会員登録装置3へ送信するようにしてもよい。
【0157】
具体的には、無線端末5の情報管理部63は、記憶部54から設定データに含まれるユーザIDを取得し、会員登録装置3へ送信する。会員登録装置3の制御部34は、無線端末5から送信されるユーザIDを含む属性送信要求を情報管理装置4へ送信する。情報管理装置4の制御部43は、属性送信要求に含まれるユーザIDに対する属性情報をユーザ情報テーブルから抽出し、抽出したユーザ情報を会員登録装置3へ送信する。
【0158】
また、上述の実施形態においては、無線端末5から会員登録装置3へ端末IDまたは会員IDを送信し、会員登録装置3が情報管理装置4から無線端末5のユーザの属性情報を取得するようにしたが、属性情報の取得方法はかかる方法に限られない。
【0159】
例えば、会員登録装置3の制御部34は、会員サービスに未加入であるが入会条件を満たすユーザの無線端末5に対して、属性情報を要求する。無線端末5の情報管理部63は、会員登録装置3から属性情報の要求があった場合、記憶部54に記憶された設定データから属性情報を抽出し、会員登録装置3へ送信する。会員登録装置3は無線端末5から取得した属性情報を会員データテーブルに設定して無線端末5のユーザの会員登録を行う。
【0160】
[5.効果]
上述したように、実施形態に係る会員登録システム1は、無線LANアクセスポイント2(無線通信装置の一例に相当)と、無線LANアクセスポイント2の設置店舗が提供する会員サービスの情報を記憶する会員DB32を有し、かかる会員サービスへの入会処理を行う情報処理装置30とを備える。そして、情報処理装置30の検出部35(検出手段の一例に相当)が、無線LANアクセスポイント2の通信エリア内に存在する無線端末5を検出し、判定部36(判定手段の一例に相当)が、会員DB32に記憶された情報に基づき、検出部35によって検出された無線端末5のユーザが会員サービスに入会済みであるか否かを判定し、設定部37(設定手段の一例に相当)が、判定部36によって会員サービスに入会済みでないと判定された無線端末5のユーザが予め設定された入会条件を満たすユーザである場合に、無線端末5のユーザの情報を会員サービスの会員情報として会員DB32に登録する。
【0161】
かかる会員登録システム1によれば、会員サービスへの入会処理をユーザの手間をかけずに行うことができ、また、店舗側にとっても、ユーザ情報の手作業による会員DB32への登録が不要である。しかも、会員サービスへの入会処理は、予め設定された入会条件を満たす場合に、入会処理を行う。したがって、AP通信エリアに進入した無線端末5に対して常に入会処理を行う場合に比べ、処理負荷の軽減やDB容量の増大の抑制を図ることができる。
【0162】
また、実施形態に係る会員登録システム1では、情報処理装置30の推定部38(推定手段の一例に相当)が、AP設置店舗に対する無線端末5のユーザの関心度を推定し、設定部37が、推定部38によって推定した関心度が入会条件を満たす場合に、無線端末5のユーザの情報を会員サービスの会員情報として会員DB32に登録する。
【0163】
かかる会員登録システム1によれば、AP設置店舗に対する関心度に基づいて会員登録を行うことから、AP設置店舗に対する関心度が少ないユーザに対する会員登録を避けることができる。しかも、AP通信エリアに進入した無線端末5に対して常に入会処理を行う場合に比べ、処理負荷の軽減やDB容量の増大の抑制を図ることができる。
【0164】
また、実施形態に係る会員登録システム1では、推定部38が、AP設置店舗におけるユーザの滞在時間、AP設置店舗へのユーザの来店履歴、AP設置店舗でのユーザの購入履歴、および、AP通信エリアに対する無線端末5の通過履歴の少なくとも一つに基づいて、AP設置店舗に対するユーザの関心度を推定する。
【0165】
かかる会員登録システム1によれば、AP設置店舗におけるユーザの関心度を精度よく推定することができ、これにより、AP設置店舗に対する関心度が少ないユーザに対する会員登録を精度よく避けることができる。
【0166】
また、実施形態に係る会員登録システム1では、推定部38が、検出部35による無線端末5の検出結果に基づいて上述した滞在時間、来店履歴または通過履歴を取得する。
【0167】
かかる会員登録システム1によれば、無線LANアクセスポイント2による無線端末5の検出結果から情報を効率的に取得することができ、また、迅速かつ精度よく、滞在時間、来店履歴または通過履歴を取得することができる。
【0168】
また、実施形態に係る会員登録システム1では、設定部37が、推定部38によって推定された関心度に基づいて、会員DB32に会員ランクを設定し、情報提供部39(情報提供手段の一例に相当)が、無線LANアクセスポイント2を介して会員DB32に設定される会員ランクに応じた情報を無線端末5へ提供する。
【0169】
かかる会員登録システム1によれば、会員ランクに応じた適切な情報を無線端末5のユーザへ提供することができる。会員ランクが高いユーザに対しては、割引率が高いクーポン情報を提供し、また、会員ランクの低いユーザに対しては、期間毎に分けた複数のクーポン情報を提供することで、販売促進を図ることができる。
【0170】
また、実施形態に係る会員登録システム1では、設定部37が、無線端末5のユーザが予め設定された入会条件を満たすユーザである場合に、当該無線端末5に対して入会承認の問い合わせを行い、当該問い合わせに対して入会承認があった場合に、当該無線端末5のユーザの情報を会員サービスの会員情報として会員DB32に登録する。
【0171】
かかる会員登録システム1によれば、無線端末5のユーザの承認があった場合に入会処理が行われるため、入会を望まないユーザに対する入会処理を省いて処理負荷を軽減し、一方、無線端末5のユーザにとっても、意図しない入会処理を避けることができる。
【0172】
また、実施形態に係る会員登録システム1では、設定部37が、無線端末5のユーザの情報を記憶するユーザ情報DB42から無線端末5のユーザの情報を取得し、会員DB32に登録する。
【0173】
かかる会員登録システム1によれば、ユーザ情報を容易に取得することができる。ユーザ情報DB42は、例えば、会員カードアプリ用の会員データテーブルとすることで、会員カードアプリのユーザ登録時にユーザ情報を設定することによって、複数のAP設置店舗の会員サービスへの入会処理を容易に行うことができる。
【0174】
また、実施形態に係る会員登録システム1では、情報管理装置4(プログラム配信装置の一例に相当)が、無線端末5に会員カードアプリプログラム(店舗会員プログラムの一例に相当)のデータを配信し、情報処理装置30の制御部34(会員ID処理手段の一例に相当)が、無線端末5のユーザに対して会員IDを割り当て、割り当てた会員IDを無線端末5へ送信し、会員カードアプリプログラムは、無線端末5を、情報処理装置30から送信される会員IDを記憶する記憶部54(会員情報記憶手段の一例に相当)、記憶部54に記憶された会員IDをバーコードに変換する変換部62(変換手段の一例に相当)、変換部62によって変換されたバーコードを無線端末5の表示部52に表示する表示制御部61(表示処理手段の一例に相当)として機能させる。
【0175】
かかる会員登録システム1によれば、バーコードにより会員カードを提供している店舗への適用を容易に行うことができる。なお、バーコードとして、二次元バーコード84の例を説明したが、一次元バーコードであってもよい。
【0176】
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。