特許第5674799号(P5674799)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5674799
(24)【登録日】2015年1月9日
(45)【発行日】2015年2月25日
(54)【発明の名称】電気コネクタ用ハウジングベース
(51)【国際特許分類】
   H01R 12/71 20110101AFI20150205BHJP
【FI】
   H01R12/71
【請求項の数】10
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2012-534179(P2012-534179)
(86)(22)【出願日】2010年10月18日
(65)【公表番号】特表2013-508890(P2013-508890A)
(43)【公表日】2013年3月7日
(86)【国際出願番号】US2010002774
(87)【国際公開番号】WO2011049610
(87)【国際公開日】20110428
【審査請求日】2013年9月19日
(31)【優先権主張番号】12/581,613
(32)【優先日】2009年10月19日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】399132320
【氏名又は名称】タイコ・エレクトロニクス・コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】Tyco Electronics Corporation
(74)【代理人】
【識別番号】000227995
【氏名又は名称】タイコエレクトロニクスジャパン合同会社
(72)【発明者】
【氏名】ダウハウアー ケネス ポール
(72)【発明者】
【氏名】ダウティー ジョージ ハロルド
(72)【発明者】
【氏名】ムカロニス マシュー リチャード
【審査官】 関 信之
(56)【参考文献】
【文献】 登録実用新案第3143222(JP,U)
【文献】 特開昭63−313481(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 12/71
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気コネクタシステム(10)であって、
ヘッダコネクタ(14)およびリセプタクルコネクタ(12)を含み、
前記ヘッダコネクタは、ヘッダハウジング(24)とヘッダコンタクト(66)を含み、前記ヘッダハウジングがヘッダベース(26)および前記ヘッダベースから延伸するヘッダシュラウド(30)を含み、前記ヘッダベースがヘッダコンタクト開口(62)を含み、かつ、前記ヘッダコンタクトは、前記ヘッダコンタクト開口内に前記ヘッダベースによって保持され、
前記リセプタクルコネクタは、前記ヘッダコネクタと嵌合するように構成され、リセプタクルハウジング(22)および前記ヘッダコネクタと前記リセプタクルコネクタとが互いに嵌合する際に前記ヘッダコンタクトと係合するリセプタクルコンタクト(64)を含み、前記リセプタクルハウジングがリセプタクルベース(26)と前記リセプタクルベースから延伸するリセプタクルシュラウド(28)を含み、前記リセプタクルベースがリセプタクルコンタクト開口(62)を含み、前記リセプタクルコンタクトが前記リセプタクルコンタクト開口内で前記リセプタクルベースによって保持され、かつ、前記リセプタクルコンタクト開口は前記ヘッダコネクタ開口と共通の大きさおよび形状を有することを特徴とする電気コネクタシステム。
【請求項2】
前記ヘッダハウジングの前記ヘッダベースは、前記リセプタクルハウジングの前記リセプタクルベースと共通の大きさおよび形状を有することを特徴とする請求項1記載の電気コネクタシステム。
【請求項3】
前記ヘッダハウジングの前記ヘッダベースは、前記リセプタクルハウジングの前記リセプタクルベースと同じ成型、同じ鋳造および同じ機械加工のうちの少なくとも1つで形成されることを特徴とする請求項1記載の電気コネクタシステム。
【請求項4】
前記ヘッダコンタクトは複数のヘッダコンタクトであり、かつ、前記ヘッダ開口は複数のヘッダ開口であって、
各ヘッダコンタクトは、前記複数のヘッダ開口のうちの対応する1つの開口内に保持され、
前記リセプタクルコンタクトは複数のリセプタクルコンタクトであり、かつ、前記リセプタクル開口は複数のリセプタクル開口であって、
各リセプタクルコンタクトは、前記複数のリセプタクル開口のうちの対応する1つの開口内に保持され、
前記ヘッダコネクタと前記リセプタクルコネクタとが互いに嵌合する際に、各リセプタクルコンタクトが対応するヘッダコンタクトと係合し、
対応するヘッダコンタクトおよびリセプタクルコンタクトを保持するヘッダ開口およびリセプタクル開口は、互いに共通の大きさ及び形状を有することを特徴とする請求項1記載の電気コネクタシステム。
【請求項5】
前記ヘッダハウジングの前記ヘッダシュラウドは、前記ヘッダベース上に分離可能に実装されることを特徴とする請求項1記載の電気コネクタシステム。
【請求項6】
前記リセプタクルハウジングの前記リセプタクルシュラウドは、前記リセプタクルベース上に分離可能に実装されることを特徴とする請求項1記載の電気コネクタシステム。
【請求項7】
前記リセプタクルコネクタの前記リセプタクルコンタクトは、ソケット(114)を含み、
前記ヘッダコネクタの前記ヘッダコンタクトは、前記ヘッダコネクタと前記リセプタクルコネクタとが互いに嵌合する際に、前記リセプタクルコンタクトの前記ソケット内に受容されるように構成されたピン(144)を含むことを特徴とする請求項1記載の電気コネクタシステム。
【請求項8】
前記ヘッダコネクタの前記ヘッダベースは、シュラウド側の面(44)を含み、
前記ヘッダコンタクトは、前記ヘッダベースの前記シュラウド側の面から外方へ延伸する嵌合部(116)を含み、
前記ヘッダシュラウドは、前記ヘッダベースの前記シュラウド側の面から外方へ前記ヘッダコンタクトの前記嵌合部を囲むように延伸することを特徴とする請求項1記載の電気コネクタシステム。
【請求項9】
前記リセプタクルコネクタの前記リセプタクルベースは、シュラウド側の面(44)を含み、
前記リセプタクルコンタクトは、前記リセプタクルベースの前記シュラウド側の面から外方へ延伸する嵌合部(108)を含み、
前記リセプタクルシュラウドは、前記リセプタクルベースの前記シュラウド側の面から外方へ前記リセプタクルコンタクトの前記嵌合部を囲むように延伸することを特徴とする請求項1記載の電気コネクタシステム。
【請求項10】
前記リセプタクルコンタクトは、前記リセプタクルベースから外方へ延伸する嵌合部(108)を含み、
前記リセプタクルシュラウドは、シュラウド開口(106)を含み、
前記リセプタクルコンタクトの前記嵌合部は、前記シュラウド開口内に延伸することを特徴とする請求項1記載の電気コネクタシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に電気コネクタに関し、特に、電気コネクタ用ハウジングに関する。
【背景技術】
【0002】
電気コネクタシステムは、電気部品を相互接続するためによく用いられる。例えば、電気コネクタシステムは、2つのプリント回路(「回路基板」としても称する)を電気接続するために用いられる場合がある。プリント回路同士を相互接続するために、ある電気部品に備えられた電気コネクタが、他の電気部品に備えられた電気コネクタと嵌合される。電気コネクタ同士が互いに嵌合すると、コネクタの電気コンタクト同士が互いに係合し、コネクタ同士を電気接続させ、ひいては、電気部品同士が接続されることになる。
【0003】
電気コネクタは、互いに嵌合する嵌合インターフェース部および電気部品に実装される実装インターフェース部を含むハウジング内に電気コンタクトを保持する。電気コンタクトは、典型的にはハウジングの嵌合インターフェース部および実装インターフェース部を貫通するコンタクト開口を貫通する。例えば、電気コンタクトはハウジングのコンタクト開口内に保持され、電気コンタクトの嵌合部はハウジングの嵌合インターフェース部に沿って延伸する。電気コンタクトの実装部は、電気部品との係合するためにハウジングの実装インターフェース部に沿って延伸する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
2つの電気部品を電気接続するために互いに嵌合する電気コネクタのハウジングは、例えば異なる大きさおよび/または異なる形状などの異なる幾何学条件を有する別個の部品である。2つのコネクタハウジングの嵌合インターフェース部などにおいて、コネクタハウジングの異なる幾何学条件のために、コネクタハウジングの電気的性能は変化する。例えば、異なる幾何学条件により、一方のコネクタにおける電気コンタクトの実装部が他方のコネクタの電気コンタクトの実装部に対して、異なるインピーダンス、ノイズの増大、クロストークの増大および/または信号劣化してしまう場合がある。2つのコネクタハウジング間の異なる幾何学条件の一例としては、異なる大きさおよび/または形状のコンタクト開口を含んでしまうことがある。2つのコネクタハウジング間における異なる大きさおよび/または形状のコンタクト開口は、2つのコネクタハウジング間のコンタクト開口において、電気システムの電気性能を変化させる場合がある。さらには、コネクタハウジングの異なる幾何学条件によって、電気システムの複雑さが増大し、および/または、コネクタハウジングを形成する上での困難さおよび/またはコストが増大してしまう場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
課題を解決するための手段は、ヘッダハウジングとヘッダコンタクトを含むヘッダコネクタを含む電気コネクタシステムによって提供される。前記ヘッダハウジングは、ヘッダベースおよび前記ヘッダベースから延伸するヘッダシュラウドを含む。前記ヘッダベースは、ヘッダコンタクト開口を含む。前記ヘッダコンタクトは、前記ヘッダコンタクト開口内に前記ヘッダベースによって保持される。この電気コネクタシステムは、前記ヘッダコネクタと嵌合するように構成されたリセプタクルコネクタをさらに含む。前記リセプタクルコネクタは、リセプタクルハウジングおよび前記ヘッダコネクタと前記リセプタクルコネクタとが互いに嵌合する際に前記ヘッダコンタクトと係合するリセプタクルコンタクトを含む。前記リセプタクルハウジングは、リセプタクルベースと前記リセプタクルベースから延伸するリセプタクルシュラウドを含む。前記リセプタクルベースは、リセプタクルコンタクト開口を含む。前記リセプタクルコンタクトは、前記リセプタクルコンタクト開口内で前記リセプタクルベースによって保持される。前記リセプタクルコンタクト開口は、前記ヘッダコネクタ開口と共通の大きさおよび形状を有する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1図1は、例示的な実施形態の電気コネクタシステムにおける嵌合解除状態のヘッダコネクタとリセプタクルコネクタを示す斜視図である。
図2図2は、図1に示されるコネクタのハウジングベースの例示的な実施形態の斜視図である。
図3図3は、図2に示されるハウジングベースを同図の線3−3で切断した断面の一部の断面図である
図4図4は、図1に示される例示的な実施形態のリセプタクルコネクタの部分分解斜視図である。
図5図5は、図2に示されるハウジングベースに分離可能に実装可能な例示的な実施形態のシュラウドを説明する図4に示されるリセプタクルコネクタの斜視図である。
図6図6は、図1に示される例示的な実施形態のヘッダコネクタの部分分解斜視図である。
図7図7は、図2に示されるハウジングベースに分離可能に実装可能な例示的な実施形態のシュラウドを示す図6に示されるヘッダコネクタの斜視図である。
図8図8は、他の例示的な実施形態におけるハウジングベースの一部の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明は、以下添付の図面を参照して例示的に説明される。
【0008】
図1は、直接的に接続され、すなわち互いに嵌合されるリセプタクルコネクタ12とヘッダコネクタ14を示す電気コネクタシステム10の例示的な実施形態の斜視図である。電気コネクタシステム10は、リセプタクルコネクタ12とヘッダコネクタ14を含む。リセプタクルコネクタ12とヘッダコネクタ14は、各プリント回路16および18とそれぞれ電気接続され、実装される。嵌合軸20は、リセプタクルコネクタ12とヘッダコネクタ14の両方を貫通する。コネクタ12,14は、嵌合軸20に沿って平行な方向に互いに嵌合可能である。嵌合されると、リセプタクルコネクタ12とヘッダコネクタ14との間が電気接続される。ゆえに、プリント回路16,18間の電力輸送、電気信号および/または電気接地のために、リセプタクルコネクタ12とヘッダコネクタ14とを通じてプリント回路16,18間が電気接続されることになる。リセプタクルコネクタ12とヘッダコネクタ14は、以下”電気コネクタ”および/または”相手コネクタ”としても称する。
【0009】
リセプタクルコネクタ12とヘッダコネクタ14は、それぞれハウジング22、ハウジング24を含む。ハウジング22およびハウジング24は、ベース26とそれぞれのシュラウド28、シュラウド30を含む。後述されるように、例示的な実施形態において、ベース26は、リセプタクルコネクタ12とヘッダコネクタ14間で相互交換可能である。具体的には、ベース26は、リセプタクルコネクタ12の部品あるいはヘッダコネクタ14の部品として用いられる。換言すれば、例示的な実施形態において、リセプタクルコネクタ12のハウジング22は,ヘッダコネクタ14のハウジング24のベース26bと同じベース26aを含む。
【0010】
リセプタクルコネクタ12とヘッダコネクタ14のうちの一方が固定位置にあり、リセプタクルコネクタ12とヘッダコネクタ14のうちの他方のみが嵌合軸20に沿って移動し、リセプタクルコネクタ12とヘッダコネクタ14とを互いに嵌合させてもよい。例えば、ヘッダコネクタ14が電子デバイスに電気接続される外部デバイス(図示せず)の一部である一方で、リセプタクルコネクタ12およびプリント回路16は、特に限られることがないが、ホスト装置、コンピュータ、ネットワークスイッチ、コンピュータサーバ、および/または、同様物などの電子デバイス(図示せず)内に固定されてもよく、またその逆であってもよい。
【0011】
例示的な実施形態において、リセプタクルコネクタ12とヘッダコネクタ14が互いに嵌合する際に、プリント回路16,18は異なる平面において互いに平行に延伸した状態である。他の実施形態では、リセプタクルコネクタ12とヘッダコネクタ14が互いに嵌合する際に、プリント回路16,18は、互いに対して他の任意の向き、場所、位置、および/または、同様の条件を有してもよい。例えば、他の実施形態によっては、リセプタクルコネクタ12とヘッダコネクタ14が互いに嵌合する際に、プリント回路16,18が互いに直交して延伸した状態であってもよい。さらに、例えば、他の実施形態によっては、リセプタクルコネクタ12とヘッダコネクタ14が互いに嵌合する際に、プリント回路16,18が互いに同一平面上を延伸した状態であってもよい。換言すれば、他の実施形態によっては、プリント回路16,18がほぼ同じ平面において互いにほぼ平行に延伸し、プリント回路16,18の縁部が互いに対面する状態であってもよい。
【0012】
以下用いられるように、”プリント回路”という用語は、導電性接続機構が電気絶縁性基板上に所定のパターンで印刷または配置された任意の電気回路を意味することを意図している。プリント回路16,18の基板32,34は、それぞれフレキシブル基板または硬質基板であってもよい。各基板32,34は、特に限られることがないが、セラミック、ガラスエポキシ、ポリイミド(特に限られることがないが、カプトン(登録商標)など)、有機材料、プラスチック、ポリマーおよび/または同様の材料などの任意材料から形成および/またはその任意材料を含む。実施形態によっては、基板32および/または基板34は、ガラスエポキシから形成された硬質基板であってもよい。プリント回路16および/またはプリント回路18は、”回路基板”としても称する場合がある。
【0013】
図2は、例示的な実施形態におけるベース26の斜視図である。ベース26は、端部36から反対側の端部38までの長さL、かつ、側面40から反対側の側面42までの幅Wで延伸する。ベース26は、シュラウド側面44から実装側面46までの高さHで延伸する。各側面40,42は、シュラウド側面44と実装側面46とを連結している。ベース26の実装側面46は、プリント回路16,18(図1参照)に実装されるように構成される。ベース26は、シュラウド28またはシュラウド30からベース26のシュラウド側面44から外方へ延伸するように、シュラウド28(図1、4および5参照)とシュラウド30(図1、6および7参照)に連結されるように構成される。ベース26は、特に限られることがないが、成型工程、鋳造工程、機械加工、および/または同等の工程など、任意の適切な方法、手段、工程、および/または、同等の作業を用いることで形成される。ベース26は、以下”ヘッダベース”および/または”リセプタクルベース”としても称される。各側面40,42は、以下”中間側面”としても称される。
【0014】
ベース26の実装側面46は、ベース26の長さLの少なくとも一部に沿って延伸する任意の溝47を含む。溝47が延伸する実装側面46の一部は、ベース26における別の高さH1を規定する。溝47は、高さH2を有する。溝47は、長さL1を有する。側面40および/または側面42は、ベース26の長さLの一部に沿って延伸する任意の複数のガイド溝60を含む。ガイド溝60が延伸する側面40および側面42の一部は、ベース26の別の幅W1を規定する。例示的な実施形態において、各ガイド溝60は、ベース26の高さH1に等しい高さを有する。各ガイド溝60は、長さL2を有する。溝60は、ベース26における任意の耳部49を規定する。例示的な実施形態において、ベース26は、ほぼ平行六面体の全体形状(例えば、後述の溝47,60および複数のラッチタブ48を除いてベース26が全体的に平行六面体形状となる)を有する。しかしながら、ベース26は、ベース26を本発明において記載および/または説明されるように機能可能にするように、任意の他の全体形状を有してもよい。
【0015】
ベース26は、シュラウド28のラッチアーム50(図4および5参照)およびシュラウド30のラッチアーム52(図6および7参照)とそれぞれ協働するように構成された複数のラッチタブ48を含む。例示的な実施形態において、複数のラッチタブ48は、側面40および側面42上に配置される。具体的には、4つのラッチタブ48が側面40から外方へ延伸し、4つのラッチタブ48が側面42から外方へ延伸する。各ラッチタブ48は、シュラウド28および30のフック(図示せず)にそれぞれ係合するように構成される。各ガイド溝60は、ラッチアーム50および52を受容するように構成される。ガイド溝60は、ベース26とベース26に実装されるシュラウド28またはシュラウド30とを整合させるように機能する。
【0016】
複数のラッチタブ48および/または複数の肩部54に加えて、または、代えて、ベース26は、特に限られることがないが、開口、ラッチアーム、戻り止め、フックおよび同等物など、ベース26のシュラウド28および30を保持するための任意の他の構造を含んでもよい。側面40および/または側面42に加えてあるいは代えて、ベース26は、別の場所に1つ以上のラッチタブ48を含んでもよい。さらに、各側面40,42が任意の数のラッチタブ48を含んでもよく、ひいては、ベース26が全体として任意の数のラッチタブ48を含んでもよい。
【0017】
ベース26は、電気コンタクト保持用の複数のコンタクト開口62を含む。コンタクト開口62は、シュラウド側面44および実装側面46を貫通し、完全にベース26を貫通する。各コンタクト開口62は、リセプタクルコネクタ12における複数の電気コンタクト64(図4および5参照)を保持するように構成される。また、各コンタクト開口62は、ヘッダコネクタ14における電気コンタクト66(図6および7参照)を保持するようにも構成される。具体的には、各コンタクト開口62は、同時に保持されることはないが、リセプタクルコネクタ12における電気コンタクト64とヘッダコネクタ14における電気コンタクト66の両方を保持可能な大きさおよび形状を有している。したがって、ベース26をリセプタクルコネクタ12の部品またはヘッダコネクタ14の部品として用いることが可能とするために、電気コンタクト64および66は、ベース26において相互交換可能である。ベース26は、任意数の電気コンタクト保持用の任意数のコンタクト開口を含んでもよい。
【0018】
図3は、図2に示されるベース26を線3−3で切断した断面の一部の断面図である。図3は、例示的な実施形態における複数のコンタクト開口62のうちの1つのコンタクト開口62を示す図である。コンタクト開口62は、中央長手軸67に沿ってベース26を貫通する。図3の部分図で示されるように、コンタクト開口62の中央長手軸67と隣り合うコンタクト開口62の中央長手軸67との間に中心線間距離Cが規定される。図3に示されるコンタクト開口62の例示的な実施形態は、シュラウド側面部68、中間部70および実装側面部72を含む。シュラウド側面部68は、シュラウド側面44から実装側面46へ向けてベース26内へ延伸している。実装側面部72は、実装側面46からシュラウド側面44へ向けてベース26内へ延伸している。コンタクト開口62の中間部70は、シュラウド側面部68と実装側面部72とを完全に連結するように、シュラウド側面部68と実装側面部72との間を延伸している。
【0019】
シュラウド側面部68は、幅がW2で示され、深さDで突部78まで延伸している。突部78と近接した位置において、コンタクト開口62のシュラウド側面部68は、幅W2よりも小さな幅W3となるように幅が狭まるようにされてもよい。シュラウド側面部68は、ベース26のシュラウド側面44において、任意の面取り面79を含む。面取り面79は、シュラウド側面部68の幅W4を規定する。実装側面部72は、幅がW5で示され、深さD1で突部86まで延伸している。中間部70は、幅がW6で示され、シュラウド側面部68から実装側面部72まで長さL3で延伸している。例示的な実施形態において、シュラウド側面部68、中間部70および実装側面部72は、断面においてそれぞれ長方形形状を有している。例えば、シュラウド側面部68の長方形形状は図2に見ることができる。しかしながら、各コンタクト開口62におけるシュラウド側面部68、中間部70および実装側面部72は、任意の他の形状を含んでもよい。
【0020】
コンタクト開口62がリセプタクルコネクタ12の電気コンタクト64を保持する際に、突部78が電気コンタクト64の1つ以上のフランジ90(図4参照)と係合するように構成され、電気コンタクト64が実装側面46を通じてコンタクト開口62から不意に抜けてしまうことを防止する。例示的な実施形態において、幅W3で規定されるコンタクト開口62の幅が狭まった部分が電気コンタクト64のフランジ90と圧入(またはすきまばめ)により係合することで、コンタクト開口62内に電気コンタクト64を保持する。同様に、コンタクト開口62がヘッダコネクタ14の電気コンタクト66を保持する際に、突部78が電気コンタクト66の1つ以上のフランジ92(図6参照)と係合するように構成され、電気コンタクト66が実装側面46を通じてコンタクト開口62から不意に抜けてしまうことを防止する。例示的な実施形態において、幅W3で規定されるコンタクト開口62の幅が狭まった部分が電気コンタクト66のフランジ92と圧入(またはすきまばめ)により係合することで、コンタクト開口62内に電気コンタクト66を保持する。
【0021】
コンタクト開口62の中間部70は、リセプタクルコネクタ12(図1、4および図5参照)の対応する一本の電気コンタクト64(図4および5参照)のベース部74(図4参照)を保持するように構成される。コンタクト開口62の中間部70は、ベース部74を同時に保持することはないが、ヘッダコネクタ14(図1、6および7参照)の対応する一本の電気コンタクト66(図6および7参照)のベース部76(図6参照)をさらに保持するように構成される。
【0022】
本実施形態に示されるコンタクト開口62の大きさや形状は、例示的であることのみを意味する。図2〜4および図6に示される大きさおよび形状に加えてまたは代えて、任意の大きさおよび/または形状を有する電気コンタクトの保持用に各コンタクト開口62が任意の他の大きさおよび/または形状となってもよい。例えば、1つ以上のコンタクト開口62がシュラウド側面部68、中間部70および/または実装側面部72を含まなくてもよい。さらに、例えば、1つ以上のコンタクト開口62のシュラウド側面部68、中間部70および/または実装側面部72は、本実施形態において記載され図示される大きさおよび形状とは異なる大きさおよび形状とされてもよい。さらには、コンタクト開口62の他の大きさおよび形状の一例が図8に示される。コンタクト開口62は、圧入(またはすきまばめ)を用いて電気コンタクト64および66を保持することにも限られない。また、コンタクト開口62は、本実施形態に加えてまたは代えて、特に限られることがないが、スナップ係合接続、接着、締結、刻み目、開口、肩部、戻り止めおよび/または同様のものなど、任意の他の構造、手段および/または同様の保持方法を用いて、電気コンタクト64を保持してもよい。
【0023】
例示的な実施形態において、ベース26の各コンタクト開口62は、いずれも同じ大きさおよび形状である。他の実施形態では、1つ以上のコンタクト開口62が、他のコンタクト開口62とは異なる大きさおよび/または形状であってもよい。図3に明示されるように、例示的な実施形態において、各コンタクト開口62と各コンタクト開口62に隣り合うコンタクト開口62との間の中心線間距離Cはいずれも等しい。換言すれば、例示的な実施形態において、中心線間距離Cは、コンタクト開口62の配置パターンにおいて一定である。しかしながら、他の実施形態では、中心線間距離Cは、コンタクト開口62の少なくとも一部の配置パターンにおいて一定でなくともよい。例えば、実施形態によっては、1つ以上のコンタクト開口62が、隣り合う2つ以上のコンタクト開口62とは異なる中心線間距離Cを有してもよい。コンタクト開口62の少なくとも一部の配置パターンが不均一な配置パターンとなる一例として、1つ以上のコンタクト開口62と隣り合うコンタクト開口62とが、他の1つ以上のコンタクト開口62と隣り合うコンタクト開口62が有する中心線間距離Cとは異なる中心線間距離Cを有することを挙げることができる。
【0024】
図8は、他の例示的な実施形態におけるハウジングベース226の一部の平面図である。図8は、他の例示的な実施形態における複数のコンタクト開口262を示している。各コンタクト開口262は、ベース226を貫通する。具体的には、コンタクト開口262は、ベース226のシュラウド側面244、ベース226の実装側面246を貫通して、ベース226を完全に貫通している。コンタクト開口262は、互いに対向する側面壁268、270および側面壁272、275によって規定される。コンタクト開口262の幅W7が側面壁268、270間に規定され、コンタクト開口262の幅W8が側面壁272、275間に規定される。ベース226は、ベース226のシュラウド側面244における任意の面取り面279を含む。面取り面279は、コンタクト開口262の幅W9を規定する。ベース226は、コンタクト開口262内へ延伸する1つ以上の延伸部281を含む。例示的な実施形態において、ベース226は、互いに対向する側面壁268、270から延伸する2つの延伸部281を含む。しかしながら、ベース226は、各コンタクト開口262内に任意の数の延伸部281を含んでもよい。さらに、各延伸部281は、側面壁268、270、272および275のいずれからも延伸してもよい。スロット283が、各延伸部281と側面壁272上の各延伸部281に対応するパッド285との間に規定される。コンタクト開口262の幅W10が延伸部281の自由端間に、幅W11がパッド285の端部間にそれぞれ規定される。各スロット283は、幅W12を有する。
【0025】
コンタクト開口262は、リセプタクルコネクタ12(図1、4および5参照)における複数の電気コンタクト64(図4および5参照)を保持するように構成される。また、各コンタクト開口262は、電気コンタクト64を同時に保持することはないが、ヘッダコネクタ14(図1、6および7参照)における電気コンタクト66(図6および7参照)を保持するようにも構成される。図8に示される例示的な実施形態において、電気コンタクト64、66は、対応するスロットの1つ内に受容されるコンタクトタブ(図示しない)を含む。電気コンタクト64および66のコンタクトタブは、圧入(またはすきまばめ)で延伸部281とパッド285に係合して、コンタクト開口262内に電気コンタクト64、66を保持する。
【0026】
図4は、例示的な実施形態のリセプタクルコネクタ12の部分分解斜視図である。リセプタクルコネクタ12は、ハウジング22および電気コンタクト64を含む。ハウジング22は、ベース26aとシュラウド28を含む。シュラウド28は、端部94から端部94の反対側の端部96までの長さ、側面98から側面98の反対側の側面100までの幅で延伸する。シュラウド28は、ベース側面102および嵌合側面104を含む。シュラウド28は、嵌合側面104、ベース側面102を貫通して、シュラウド28を完全に貫通する複数のシュラウド開口106を含む。各シュラウド開口106は、対応する一本の電気コンタクト64の嵌合部108を受容するように構成される。シュラウド28は、任意数の嵌合部108用に任意数の開口を含んでもよい。本実施形態において、ハウジング22は、”リセプタクルハウジング”としても称される。本実施形態において、電気コンタクト64は、”リセプタクルコンタクト”および/または”相手コンタクト”としても称される。本実施形態において、シュラウド28は、”リセプタクルシュラウド”としても称される。
【0027】
シュラウド28は、ベース26aとは別の部品であり、ベース26aに分離可能に実装されるように構成されている。後述で用いられるが、”別の(discrete)”という用語は、分離した部分または分離した部品からなるという意味を意図している。シュラウド28は、任意の適切な方法、工程、構造、手段、構成、配置および/または同様の態様を用いて分離した状態でベース26aに実装される。例示的な実施形態において、シュラウド28は、シュラウド28をベース26a上に保持するためにベース26aのラッチタブ48と協働する複数のラッチアーム50を含む。具体的には、各側面98、100は、ベース側面102から外方へ延伸するラッチアーム50を含んでいる。ラッチアーム50は、フック(図示しない)を含む。キャビティ110がラッチアーム50間に規定される。
【0028】
ラッチアーム50および/またはフックに加えてあるいは代えて、シュラウド28は、特に限られることがないが、刻み目、開口、ラッチタブ、肩部、戻り止めおよび/または同様の態様など、ベース26a上にシュラウド28を保持するための他の任意の構造を含んでもよい。側面98および/または側面100に加えてあるいは代えて、シュラウド28が他の位置に1つ以上のラッチアーム50を含んでもよい。さらには、各側面98、100が任意数のラッチアーム50を含んでもよく、ひいては、シュラウド28が任意数のラッチアーム50を含んでもよい。
【0029】
各電気コンタクト64は、嵌合部108、実装部112およびベース部74を含む。ベース部74は、嵌合部108と実装部112との間を延伸している。各電気コンタクト64は、1つ以上のフランジ90を含む。各電気コンタクト64のベース部74は、ベース26aの対応するコンタクト開口62における中間部70(図3参照)内に保持される。図4に示されるように、コンタクト開口62内に保持される際に、プリント回路16(図1参照)と係合するために実装部112がベース26aの実装側面46から外方へ延伸する一方で、電気コンタクト64の嵌合部108がベース26aのシュラウド側面44から外方へ延伸する。
【0030】
例示的な実施形態において、電気コンタクト64の嵌合部108はソケット114を含む。ソケット114は、リセプタクルコネクタ12とヘッダコネクタ14が互いに嵌合する際に、ヘッダコネクタ14の対応する一本の電気コンタクト66の嵌合部116(図6および図7参照)と係合可能に受容するように構成されている。他の実施形態においては、一本以上の電気コンタクト64の嵌合部108は、特に限られることがないが、ピン、プラグ、アーム、および/または同様の構造などの嵌合するための他の任意の構造を含んでもよい。
【0031】
図5は、ベース26aに分離可能に実装可能なシュラウド28を説明するリセプタクルコネクタ12の斜視図である。シュラウド28のベース側面102はベース26aのシュラウド側面44と係合した状態であり、シュラウド28の一部がベース26aのシュラウド側面44から外方へ延伸している。各電気コンタクト64の嵌合部108は、シュラウド28における対応するシュラウド開口106の1つの内部で延伸している。したがって、シュラウド28の一部分が嵌合部108を囲むように延伸している。ベース26aは複数のラッチアーム50間に規定されたキャビティ110内に受容され、複数のラッチアーム50がベース26aを跨ぎ、ラッチアーム50がベース26aのガイド溝60内に受容される。ラッチアーム50のフック(図示しない)は、ベース26aの複数のラッチタブ48(図2および4参照)と係合して、シュラウド28をベース26aに保持する。例示的な実施形態において、ラッチアーム50は、弾性を有するので、ラッチタブ48とスナップ係合接続で係合可能である。したがって、例示的な実施形態において、シュラウド28は、スナップ係合接続によりベース26a上に分離可能に実装可能である。スナップ係合接続に加えてあるいは代えて、特に限られることがないが、圧入(またはすきまばめ)法、ねじ接続法および/または他の締結法、および/または同様の他の任意の接続形態を用いて、シュラウド28はベース26a上に分離可能に実装可能であってもよい。
【0032】
図6は、例示的な実施形態のヘッダコネクタ14の部分分解斜視図である。ヘッダコネクタ14は、ハウジング24および電気コンタクト66を含む。ハウジング24は、ベース26bおよびシュラウド30を含む。シュラウド30は、端部118から端部118とは反対側の端部120まで延伸している。シュラウド30は、側面122から側面122の反対側の側面124までの幅で延伸し、ベース側面126と嵌合側面128を含む。外周壁130が嵌合側面128において外方へ延伸している。壁130は、リセプタクルコネクタ12(図1、4および5参照)のシュラウド28(図1、4および5参照)における嵌合側面104(図4および5参照)を受容するリセプタクル132を規定する。壁130は、リセプタクルコネクタ12におけるシュラウド28内に延伸しているキーイング凹部136(図4および5参照)と協働する任意のキーイング用延伸部134を含む(他の実施形態では、この逆であってもよい)。複数のシュラウド開口138が、嵌合側面128およびベース側面126を貫通し、シュラウド30を完全に貫通している。本実施形態において、ハウジング24は、”ヘッダハウジング”および/または”相手ハウジング”としても称される。本実施形態において、電気コンタクト66は、”ヘッダコンタクト”および/または”相手コンタクト”としても称される。本実施形態において、シュラウド30は、”ヘッダシュラウド”としても称される。
【0033】
シュラウド30は、ベース26bとは別の部品であり、ベース26bに分離可能に実装されるように構成されている。シュラウド30をベース26b上に保持するために、例示的な実施形態におけるシュラウド30は、フック(図示しない)を含む複数のラッチアーム50を含む。具体的には、各側面122、124は、ベース側面126から外方へ延伸するラッチアーム52を含んでいる。ラッチに加えてあるいは代えて、任意の適切な方法、工程、構造、手段、構成、配置および/または同様の態様を用いて、シュラウド30がベース26bに実装されてもよい。キャビティ140がラッチアーム52間に規定される。ラッチアーム52および/またはフックに加えてあるいは代えて、シュラウド30が、シュラウド30をベース26b上に保持するための他の任意の構造を含んでもよい。シュラウド30をベース26b上に保持するための他の構造例としては、特に限られることがないが、刻み目、開口、ラッチタブ、肩部、戻り止めおよび/または同様の構造を挙げることができる。側面122および/または側面124に加えてあるいは代えて、シュラウド30が1つ以上のラッチアーム52を他の位置に含んでもよい。各側面122、124は、任意数のラッチアーム52を含んでもよい。ひいては、シュラウド30が任意数のラッチアーム52を含んでもよい。
【0034】
嵌合部116およびベース部76に加えて、電気コンタクト66は実装部142を含む。各電気コンタクト66におけるベース部76は、嵌合部116と実装部142との間を延伸している。1つ以上のフランジ92が各電気コンタクト66から延伸している。ベース26bにおける対応するコンタクト開口62の中間部70(図3参照)が各電気コンタクトのベース部76を保持する。電気コンタクト66の嵌合部116は、ベース26bのシュラウド側面44から外方へ延伸する。実装部142は、プリント回路18(図1参照)と係合するために、ベース26bの実装側面46から外方へ延伸する。
【0035】
例示的な実施形態における各電気コンタクト66の嵌合部116は、ピン144を含む。ピン144は、リセプタクルコネクタ12における対応する一本の電気コンタクト64のソケット114(図4参照)内に係合可能に受容されるように構成される。他の実施形態によっては、特に限られることがないが、ピン、プラグ、アームおよび/または同様の構造など、一本以上の電気コンタクト66の嵌合部116が対応する電気コンタクト64と嵌合するための他の任意の構造を含んでもよい。
【0036】
図7は、ベース26bに分離可能に実装可能なシュラウド30を示すヘッダコネクタ14の斜視図である。シュラウド30のベース側面126がベース26bのシュラウド側面44と係合し、シュラウド30の一部がベース26bのシュラウド側面44から外方へ延伸している。各電気コンタクト66における嵌合部116は、シュラウド30における対応するシュラウド開口138(図6参照)の1つを貫通し、リセプタクル132内へ延伸する。したがって、シュラウド30の外周壁130が嵌合部116を囲むように延伸する。ベース26bが複数のラッチアーム52間に規定されたキャビティ140内に受容され、複数のラッチアーム52がベース26bを跨ぎ、ラッチアーム52がベース26bのガイド溝60内に受容される。ラッチアーム52におけるフック(図示しない)は、ベース26bにおける複数のラッチタブ48(図2および4参照)と係合して、ベース26b上にシュラウド20を保持する。例示的な実施形態において、ラッチアーム52が弾性を有するので、ラッチアーム52がラッチタブ48とスナップ係合接続で係合可能である。したがって、例示的な実施形態において、シュラウド30は、スナップ係合接続によりベース26b上に分離可能に実装可能である。スナップ係合接続に加えてあるいは代えて、特に限られることがないが、圧入(またはすきまばめ)法、ねじ接続法および/または他の締結法、および/または同様の他の任意の接続形態を用いて、シュラウド30はベース26b上に分離可能に実装可能であってもよい。シュラウド30は、任意の数の嵌合部116を受容するために任意の数のシュラウド開口138を含んでもよい。
【0037】
図1、4および6を再度参照するが、上述したように、ベース26は、リセプタクルコネクタ12とヘッダコネクタ14とで相互交換可能である。例示的な実施形態において、リセプタクルコネクタハウジング22のベース26aは、ヘッダコネクタハウジング24のベース26bと同じである。したがって、例示的な実施形態において、ベース26aの大きさおよび形状は、ベース26bの大きさおよび形状と同じである。さらに、例示的な実施形態において、ベース26aにおける各コンタクト開口62の大きさおよび形状は、ベース26bにおける対応する各コンタクト開口62の大きさおよび形状と同じである。実施形態によっては、ベース26aは、ベース26bと同じ成型、同じ鋳造、同じ機械プログラムおよびツール、および/または、同じ材料から形成されてもよい。
【0038】
他の実施形態によっては、ベース26aにおける少なくとも1つのコンタクト開口62がベース26bにおける対応するコンタクト開口62と共通の大きさおよび形状を有しさえすれば、ベース26aの一部は、ベース26bの一部とは異なる大きさおよび/または形状を含んでもよい。ベース26aにおけるコンタクト開口62によって保持された電気コンタクト64がベース26bにおけるコンタクト開口62によって保持された電気コンタクト66と嵌合する場合には、ベース26aにおけるコンタクト開口62は、ベース26bにおけるコンタクト開口62と対応する。図2におよび上述したことから明示されるように、ベース26の大きさについては、特に限られることがないが、長さL、L1およびL2、高さH、H1およびH2、幅WおよびW1、ガイド溝60の高さ、ベース226における図示および/または記載された任意の大きさ、および/または同様の寸法で示される。ベース26の形状については、特に限られることがないが、ベース26の全体形状、ベース226の全体形状、溝47および60、ラッチタブ48(特に限られることがないが、数、間隙、配置、形状および/または同様の態様を含む)、耳部49およびコンタクト開口62(数、中心線間距離C、配置、形、配置パターンおよび/または同様の態様を含む)、コンタクト開口262(数、中心線間距離C、配置、形、配置パターンおよび/または同様の態様を含む)および/または同様の形状で示される。コンタクト開口62の大きさについては、特に限られることがないが、深さDおよびD1、幅W2、W3、W4、W5、W6、W7、W8、W9、W10、W11およびW12、長さL3および/または同様の寸法で示される。コンタクト開口62の形状は、特に限られることがないが、各部68、70、72の形状(部68、部70および/または部72が含まれる)、コンタクト開口262の形状および/または同等の形状で示される。2つのベース26における”共通の大きさおよび形状”は、ほぼ同様の電気性能を2つのベースの少なくとも一部に与える少なくとも1つの同じ大きさおよび/または形状を2つのベース26が共有することを意味することを意図している。実施形態によっては、2つのベース26における2つのコンタクト開口62の”共通の大きさおよび形状”は、近接したコンタクト開口62同士にほぼ同様の電気性能を2つのベースの少なくとも一部に与える少なくとも1つの同じ大きさおよび/または形状を2つのコンタクト開口62が共有することを意味することを意図している。
【0039】
本実施形態において記載および/または図示された態様により、少なくとも公知の電気コネクタシステムよりもコネクタハウジング間のばらつきを抑えた電気性能を有する電気コネクタシステムが提供される。本実施形態において記載および/または図示された態様により、少なくとも公知の電気コネクタシステムよりも複雑化することがない電気コネクタシステムが提供される。本実施形態において記載および/または図示された態様により、少なくとも公知の電気コネクタシステムよりも製造難易度および/または製造コストを抑えたコネクタハウジングを有する電気コネクタシステムが提供される。
【0040】
さらに、電気コネクタは、プリント回路に実装されるために提供される。電気コネクタは、実装部、ベース部および嵌合部を備える電気コンタクトを含む。実装部は、プリント回路と係合するように構成される。嵌合部は、相手コネクタの相手コンタクトと係合するように構成される。電気コネクタは、ベースおよびシュラウドを備えるハウジングをさらに含む。ベースは、シュラウド側面、実装側面およびコンタクト開口を含む。ベースにおける実装側面は、プリント回路に実装されるように構成される。嵌合部がベースのシュラウド側面から外方へ延伸するように、電気コンタクトのベース部がコンタクト開口内でベースによって保持される。シュラウドは、ベースとは別の部品であり、ベースに分離可能に実装可能である。シュラウドは、ベースのシュラウド側面から外方、かつ、電気コンタクトにおける嵌合部を囲むように延伸する。
【0041】
さらに、電気コネクタを組み立てるための一式が提供される。コンタクト開口を備えるベース、ベースのコンタクト開口内に保持されるように構成されたヘッダコンタクトおよびベースに実装されるように構成されたヘッダシュラウドが一式として含まれる。ベースのコンタクト開口内に保持されるように構成されたリセプタクルコンタクトおよびベースに実装されるように構成されたリセプタクルシュラウドがさらに一式には含まれる。ヘッダコンタクトおよびヘッダシュラウドがベースと選択的に組立可能でありヘッダコネクタを規定し、リセプタクルコンタクトおよびリセプタクルシュラウドがベースと選択的に組立可能でありヘッダコネクタを規定する。
【符号の説明】
【0042】
10・・・電気コネクタシステム
12・・・リセプタクルコネクタ
14・・・ヘッダコネクタ
22・・・リセプタクルハウジング
24・・・ヘッダハウジング
26・・・ヘッダベース・リセプタクルベース
28・・・リセプタクルシュラウド
30・・・ヘッダシュラウド
44・・・シュラウド側面
62・・・ヘッダコンタクト開口
64・・・リセプタクルコンタクト
66・・・ヘッダコンタクト
106・・・シュラウド開口
108,116・・・嵌合部
114・・・ソケット
144・・・ピン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8