(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5674913
(24)【登録日】2015年1月9日
(45)【発行日】2015年2月25日
(54)【発明の名称】補強された地面の構造
(51)【国際特許分類】
E02D 17/18 20060101AFI20150205BHJP
【FI】
E02D17/18 A
【請求項の数】14
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2013-500549(P2013-500549)
(86)(22)【出願日】2010年3月25日
(65)【公表番号】特表2013-524043(P2013-524043A)
(43)【公表日】2013年6月17日
(86)【国際出願番号】FR2010050552
(87)【国際公開番号】WO2011117476
(87)【国際公開日】20110929
【審査請求日】2013年3月7日
(73)【特許権者】
【識別番号】509250087
【氏名又は名称】テール アルメ アンテルナシオナル
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】フライターグ,ニコラ
(72)【発明者】
【氏名】モリゾ,ジャン−クロード
(72)【発明者】
【氏名】ベラール,ジル
【審査官】
▲高▼橋 祐介
(56)【参考文献】
【文献】
実開昭57−038850(JP,U)
【文献】
特開2001−182065(JP,A)
【文献】
特開2004−019249(JP,A)
【文献】
特開2005−155145(JP,A)
【文献】
特開2001−226969(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02D 17/00 − 17/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外面(4;54);
上記外面の背面側にある裏込め(1);
上記裏込めに配分された合成の補強ストリップ(2);および
上記補強ストリップと上記裏込めとの間にある接続システム(30、40;80、90)を備えている建築構造であって、
上記接続システムは、連続している閉じた湾曲の形状を有している複数の固定具(30;80)を含んでおり、
複数の上記固定具のそれぞれは、
上記外面(4;54)に引っ掛けるための2つの第1の部分(30A;80A);および
2つの第2の部分(30B;80B)であって、1つの上記第1の部分、1つの上記第2の部分、他の上記第1の部分、および他の上記第2の部分が連続して上記固定具の上記閉じた湾曲の形状に沿うように、上記第1の部分と互い違いになっている2つの第2の部分(30B;80B)を有しており、
上記2つの第2の部分は、上記外面の背面の方に伸びており、折り返されて少なくとも1つの補強ストリップ(2)が通っている2つの湾曲を形成しており、
少なくとも1つのガイド手段であって、一方において、固定具(30;80)の第2の部分(30B;80B)によって形成されている2つの湾曲の間に配置され、他方において、上記2つの湾曲のなかを通っており、上記ガイド手段のまわりに延長している上記補強ストリップ(2)の間に配置されていることにより、上記補強ストリップによって加えられる張力に応じて圧縮状態になる少なくとも1つのガイド手段(40;90)をさらに備えていることを特徴とする構造。
【請求項2】
固定具(80)は実質的に剛体である、請求項1に記載の構造。
【請求項3】
上記外面(54)はメッシュの形態であり、
固定具(80)の上記第1の部分(80A)は、上記メッシュの少なくとも1つの筋を回って取り付けられている、請求項2に記載の構造。
【請求項4】
上記外面(54)は、幾つかのメッシュ要素(54A、54B)を含んでおり、
少なくとも1つの固定具(80)において、それぞれの上記第1の部分(80A)が、隣接する2つのメッシュ要素の少なくとも2つの筋を回って取り付けられている、請求項3に記載の構造。
【請求項5】
上記裏込め(1)は、上記補強ストリップ(2)が伸びている第1層;および上記第1層と上記外面(54)との間にある第2層を含んでおり、
上記第2層には、少なくともいくつかの上記固定具(80)が伸びており、また、裏込めの上記第2層は、上記第1層より微細ではない材料からつくられている、請求項2から4の何れか1項に記載の構造。
【請求項6】
上記固定具(30)は、閉じた湾曲に巻かれている繊維から作られている柔軟な帯である、請求項1に記載の構造。
【請求項7】
一方において固定具(30)の上記第2の部分(30B)から形成されている上記2つの湾曲と、他方において上記2つの湾曲のなかを通っている上記補強ストリップ(2)との間に取り付けられている少なくとも1つのガイド手段(40)をさらに備えており、
上記ガイド手段は、上記補強ストリップ(2)を受け入れるための曲線状の第1の表面(36)および上記柔軟な帯の上記第2の部分(30B)の上記2つの湾曲を受け入れるための曲線状の第2の表面(34)から作られており、上記第1および第2の上記表面のそれぞれは、2つの直立板に湾曲を有している、請求項6に記載の構造。
【請求項8】
上記ガイド手段(40)は、上記ガイド手段の曲線状の上記第2の表面(34)に受け入れられている、上記柔軟な帯(30)の上記第2の部分(30B)を隔てるためのスペーサ(38、39)を備えている、請求項7に記載の構造。
【請求項9】
上記外面(4)は、上記裏込めに隣接する上記外面の背面(7)にある2つの出現点(6)の間を通って形成されている扁平な横断面を有している通路を、少なくとも1つの固定領域に組み込んでいる成型材料から作られており、
上記柔軟な帯(30)の上記第1の部分(30A)は、上記通路の内部に入れられている、請求項6〜8のいずれか1項に記載の構造。
【請求項10】
上記通路は、上記2つの出現点(6)と隣接する2つの部分(8)、上記出現点のそれぞれと隣接する上記2つの部分を延長している2つの湾曲部(9)、および上記2つの湾曲部を互いに連結している接続部を含んでおり、
上記2つの部分のそれぞれが配置されて、上記背面(7)と実質的に直交する出現平面(P)と平行な上記通路にはめ込まれている細長い要素を位置決めしており、
上記2つの湾曲部が配置されて、上記出現平面から上記要素を離れさせており、
上記接続部は、上記出現平面の外側に位置している少なくとも1つの湾曲(10)を有している、請求項9に記載の構造。
【請求項11】
地面を補強する構造を構築する方法であって、
上記構造の前面側に外面(4;54)を組み立てること;
連続している閉じた湾曲の形状を有している複数の固定具(30;80)を上記外面に対して取り付けること、ここで、上記固定具のそれぞれは、上記外面(4;54)に引っ掛けるための2つの第1の部分(30A;80A)、および2つの第2の部分(30B;80B)であって、1つの上記第1の部分、1つの上記第2の部分、他の上記第1の部分、および他の上記第2の部分が連続して上記固定具の上記閉じた湾曲の形状に沿うように、上記第1の部分と互い違いになっている2つの第2の部分(30B;80B)を含んでおり、上記2つの第2の部分は、上記外面の背面の方に伸びており、折り返されて2つの湾曲を形成しており;
固定具の上記第2の部分によって形成されている上記2つの湾曲のなかに少なくとも1つの補強ストリップを通すことによって、合成の補強ストリップ(2)を上記外面に接続すること;
上記固定具を用いて上記外面に接続されている上記補強ストリップが伸びている、上記外面の背面を裏込めすることを包含している、方法。
【請求項12】
少なくとも1つのガイド手段(40;90)は、一方において、固定具の上記第2の部分(30B;80B)によって形成されている上記2つの湾曲の間に配置され、他方において、上記2つの湾曲のなかを通っており、上記ガイド手段のまわりに延長している上記補強ストリップ(2)の間に配置されていることによって、上記補強ストリップに張力が加わると上記ガイド手段が圧縮状態になるように配置される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
上記外面(54)はメッシュの形態であり、
上記固定具(80)は、実質的に剛体であり、上記メッシュの筋の少なくとも1つを回って、それらの上記第1の部分(80A)を通させることによって配置される、請求項11または12に記載の方法。
【請求項14】
上記外面(4)は、上記外面の背面(7)側にある2つの出現点(6)の間を通って形成されている扁平な横断面を有している通路を、少なくとも1つの固定領域に組み込んでいる成型材料から作られており、上記固定具(30)は、閉じた湾曲に巻かれている繊維から作られている柔軟な帯であり、上記合成の補強ストリップを上記外面に接続させており、
上記柔軟な帯を自身に対して折り畳み、折り畳んだ帯の一端を、上記出現点の1つにおいて上記通路にはめ込むこと;
上記通路の他の上記出現点から出てくるまで、折り畳んだ上記帯を上記通路に入れること;
上記通路に上記第1の部分(30A)を残して、上記2つの出現点からはみ出す帯の長さを等しくさせること;
上記外面の側とは反対にある帯の2つの端部をつないで、上記第2の部分(30B)の上記湾曲を形成すること;および
上記2つの湾曲のなかに少なくとも1つの補強ストリップ(2)を通すことを包含している、請求項11または12に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は補強された地面の構造を構築する技術に関する。
【0002】
そのような構造は、外面、当該外面の背面側を満たしている裏込め、当該裏込めを機械的に安定させるために当該裏込めに分配されている補強構成要素、ならびに当該補強構成要素および裏込めの間にある接続システムを一般的に備えている。
【0003】
本発明は、柔軟な合成ストリップの形態における補強構成要素に注目する。この種の補強は、その機械的な能力および良好な腐食耐性のために広く使用されている。
【0004】
異なる種類の外面があり、当該種類のそれぞれは用途の好ましい領域に合わせられている。特に、コンクリートの外面、事前成形もしくは現場における成形、および金属のメッシュから作製されている外面がある。
【0005】
コンクリートの外面にとって、補強ストリップおよびコンクリートの間における接続が、従来、困難さの原因である。屈曲するか、またはせん断変化する中間の接続部品は、可能な限り排除されるべきである。可能性の1つは、コンクリートの外面の要素に通路を設けることである。当該通路は、補強ストリップがいったん配置されると、外面に対してストリップを固定するために使用される。この種の解決方法は国際公開第2007/102070号に記載されている。しかし、この種の解決方法は、外面のすぐ後ろにある補強ストリップの方向を制限し、保持構造の特定の構成において配置に関する問題を引き起こし得る。
【0006】
したがって、補強ストリップの可能な構成に関して、良好な機械特性を維持しつつ、十分な自由度をもたらす接続方法に対する必要性がある。
【0007】
メッシュ型の外面は、柔軟な合成ストリップの形態における裏込めの補強要素と共にまれにしか使用されない。この理由の1つは、複数のストリップがメッシュに取り付けられているときに上記複数のストリップが構造の前面において直接に視認でき、上記複数のストリップを予想外または故意の損傷にさらすことであり得る。さらに、メッシュ型の外面は、柔軟なストリップに基づく補強を使用するための都合のよい環境ではない、石の多い裏込めと共に使われることがしばしばある。また、これらの制限を乗り越える必要がある。
【0008】
外面、外面の背面側にある裏込め、裏込めに配分されている合成の補強ストリップ、および補強ストリップと裏込めとの間の接続システムを備えている建築構造が提案される。上記接続システムは、連続している閉じた湾曲の形状を有している複数の固定具を含んでいる。固定具のそれぞれは、外面に引っ掛けるための2つの第1の部分、および閉じた湾曲形状に沿って上記第1の部分と互い違いになっている2つの第2の部分を含んでいる。当該2つの第2の部分は、外面の背面の方に伸びており、折り返されて少なくとも1つの補強ストリップが通っている2つの湾曲を形成している。
【0009】
連続している閉じた湾曲の形状を有している固定具の使用は、外面にストリップを強固に接続することを可能にし、せん断応力を受ける介在部品の使用を回避する。閉じた湾曲の連続しているという性質は、固定具の変形によって接続を損なうリスクを抑える。固定具の変形は、裏込めによって形成される負荷のために補強ストリップから受け得る大きな張力に起因する。上記固定具のトポロジーは、固定具が種々の構成において設置され得るという意味を有している。
【0010】
ガイド手段は、当該手段が補強ストリップによって加えられる張力に応じて圧縮状態になるように、一方において固定具の第2の部分によって形成されている2つの湾曲と、他方においてこれらの2つの湾曲なかを通っている補強ストリップとの間に取り付けられている。
【0011】
上記構造の一実施形態において、固定具は、金属製であり、実質的に剛体である。この種の実施形態は、外面がメッシュの形態であるときに特に適切であり、その場合において、固定具の第1の部分は、上記メッシュの少なくとも1つの筋を回って取り付けられている。
【0012】
外面がいくつかのメッシュ要素を備えている場合に、2つの隣接するメッシュ要素の少なくとも2つの筋のそれぞれを回って固定具の第1の部分を配置することによって、そのような要素の組立てに貢献するために、固定具を使用することが可能であり得る。
【0013】
特に、擁壁における裏込めは2つの層をときに備えている。メッシュの外面と隣接している一方の層は粗い粒状の材料(例えば石材)によって構成されている。さらなる背後に置かれている他方の層は、より微細な材料(例えば、土または砂)から作られている。この場合、剛体の固定具は、合成の補強ストリップの尖った先端を、補強ストリップを主により微細な材料の層に伸ばすことによって、外面から離して置くことを可能にし、同時に、剛体の固定具は、上記補強ストリップを接続するために、より粗い材料の層に伸びている。
【0014】
上記構造の他の実施形態において、固定具は、閉じた湾曲に巻かれている繊維から作られている柔軟な帯である。この場合において、ガイド手段が、固定具の第2の部分によって形成される2つの湾曲と、これらの2つの湾曲のなかを通っている補強ストリップとの間に設けられているとき、ガイド手段は、補強ストリップを受け入れるための曲線状の第1の表面、および柔軟な帯の第2の部分の2つの湾曲を受け入れるための曲線状の第2の表面を備え得る。当該第1の表面および第2の表面のそれぞれは、2つの直立板に湾曲を有している。スペーサは、接続部におけるより良好な応力の伝達を確実にすることを目的として、ガイド手段の曲線状の第2の表面に受け入れられている柔軟な帯の第2の部分を隔てるために設けられ得る。
【0015】
外面が、上記裏込めに隣接する上記外面の背面側にある2つの出現点の間を通って形成されている扁平な横断面を有している通路を、少なくとも1つの固定領域に組み込んでいる成型材料から作られている場合に、柔軟な帯の形態における固定具は、特に適している。柔軟な帯の第1の部分は、そのとき、外面の固定領域中に形成されている通路のなかに配置されている。上記帯の柔軟性は、外面の出現点における通路によって強いられる方向によって過度に妨げられることなく、裏込めにおける補強ストリップの方向を決めて配置することを可能にする。特定の実施形態において、通路は、2つの出現点と隣接する2つの部分、出現点のそれぞれと隣接する2つの部分を延長している2つの湾曲部、および2つの湾曲部を互いに連結している接続部を含んでいる。当該2つの部分のそれぞれが配置されて、背面と実質的に直交する出現平面と平行な通路にはめ込まれている細長い要素を位置決めしている。当該2つの湾曲部が配置されて、出現平面から上記要素を逸れさせている。当該2つの湾曲部は、出現平面の外側に位置している少なくとも1つの湾曲を有している。
【0016】
他の局面によれば、地面を補強する構造を構築する方法が提案される。当該方法は、(i)上記構造の前面側に外面を組み立てること;(ii)連続している閉じた湾曲の形状を有している複数の固定具を上記外面に対して取り付けること、ここで、上記固定具のそれぞれは、上記外面に引っ掛けるための2つの第1の部分、および上記閉じた湾曲形状に沿って、上記第1の部分と互い違いになっている2つの第2の部分を含んでおり、上記2つの第2の部分は、上記外面の背面の方に伸びており、折り返されて2つの湾曲を形成しており;(iii)固定具の上記第2の部分によって形成されている上記2つの湾曲のなかに少なくとも1つの補強ストリップを通すことによって、合成の補強ストリップ(2)を上記外面に接続すること;ならびに(iv)上記固定具を用いて上記外面に接続されている上記補強ストリップが伸びている、上記外面の背面を裏込めすることを包含している。
【0017】
外面がメッシュの形態であるとき、固定具は、実質的に剛体であり得、上記メッシュの筋の少なくとも1つを回って、それらの第1の部分を通させることによって配置され得る。
【0018】
外面が、外面の背面側にある2つの出現点の間を通って形成されている扁平な横断面を有している通路を、少なくとも1つの固定領域に組み込んでいる成型材料から作られているとき、固定具は、閉じた湾曲に巻かれている繊維から作られている柔軟な帯であり得る。この場合、外面に対する合成の補強ストリップの接続は、柔軟な帯を自身に対して折り畳み、出現点の1つにおいて上記通路にはめ込むこと、通路の他の出現点から出てくるまで、折り畳んだ帯を通路に入れること、通路に第1の部分を残して、2つの出現点からはみ出す帯の長さを等しくさせること、外面の側とは反対にある帯の2つの端部をつないで、第2の部分の湾曲を形成すること、および2つの湾曲のなかに少なくとも1つの補強ストリップを通すことからなる段階を包含し得る。
【0019】
本発明のさらなる特徴および利点は、添付の図面を参照する非限定的な実施形態の以下の記載から明らかになる。
図1は、地面を補強する擁壁の概略の断面図であり;
図2はおよび
図3は、第1の実施形態における合成の補強ストリップが外面を通る通路を示す断面図および斜視図であり;
図4は、第1の実施形態における、外面の要素の内部にある、補強ストリップの通路を規定するために使用され得る部分の斜視図であり;
図5は、第1の実施形態における、補強ストリップを外面に接続するために使用され得る固定具の図であり;
図6は、第1の実施形態における、固定具と補強ストリップとの間に使用され得るガイド手段の斜視図であり;
図7〜
図9は、第1の実施形態における、補強ストリップを取り付ける段階を示す図であり;
図10は、第2の実施形態における外面、固定具および補強ストリップの斜視図である。
【0020】
図1は、補強された地面の擁壁の構造物に対する、本発明の適用例を示している。
図1に例示されているように、補強材2が分配されている密な裏込め1は、
図1に示されている例において、パネル形状の組立式要素4を並べることによって形成されている外面3によって構造の前面側、および擁壁が築かれている地盤5によって背面側について区切られている。
【0021】
補強材2は、外面3の背面に対して水平な平面に伸びている柔軟なストリップの形態における合成の補強材からなる。特に、これらは、ポリエチレンのスリーブを有しているポリエステル繊維に基づく補強ストリップであり得る。
【0022】
補強ストリップ2は、外面3を形成するために組み立てられている組立式要素4に固定されている。これらの要素4は、例えば補強されたコンクリートから作製されている。示されている例において、それらはパネルの形態である。また、それらは、他の形態(特にブロック)を取り得る。そのような要素4にコンクリートが注がれるとき、通路は、上記ストリップおよび上記要素の間に固定をもたらすために補強ストリップのための所定の経路に沿って作られている。ストリップがこの経路に沿っていったん配置されると、各ストリップは、それらが裏込めされている区画に配置され得るように、上記要素から突出する2つの部分を有している。
【0023】
上記構造を構築するために以下のステップが実施され得る。
a)裏込め材料が、ある高さを越えて配置され得るような、いくつかの外面要素4の配置。公知の手法において、外面要素の組立および配置は、それらの間に置かれる組立構成材によって容易にされ得る。外面要素4に設けられるストリップ2のための位置は、それらのいくつかが組立のときに同じ水平レベルに配置されるように選択される;
b)充填材料を配置すること、および補強ストリップ2の配置が予定されている次の高さまで徐々に充填材料を圧縮すること;
c)外面に対して固定することによって1つ以上の補強ストリップ2を配置すること、およびこの高さにおいて裏込め1の方にそれらを広げること;
d)直前に配置された補強ストリップ2の上に充填材料を配置すること。この充填材料は、配置しながら圧縮される。
e)数層のストリップが外面要素4の並びにつき予定されている場合に、ステップb)〜d)を繰り返すこと;
e)裏込めの上部の高さが目的に達するまで、ステップa)〜e)を繰り返すこと。
【0024】
上記充填材料が配置されており、圧縮されているときに、より低い高さにおいてすでに配置されている補強ストリップ2は、張り詰めた状態になる。この引っ張りは、ストリップおよび充填材料の間に摩擦を生じ、構造物を強化する。
【0025】
図2および3は、国際公開第2007/102070号に記載のような、コンクリートの外面における補強ストリップの考えられる構成を示している。外面要素からのそれらの出現点6において、ストリップ2の2つの部分は、平面Pに対して直交する任意のオフセットなしで(
図2および
図3に示されているような)、またはそのようなオフセットありで(国際出願第PCT/FR2009/052353号を参照)、出現平面Pと平行である。外面3の組立てによって、要素4は、この出現平面が水平であるように、一般的に方向づけられる。
【0026】
図2は、補強ストリップの通路を有している、いくつかの実施形態に使用され得る裏込め要素の略図である。従来の通り、要素4は、注型コンクリートから作製されている。通路は、当該要素の背面7(裏込めに隣接する外面)にあるストリップの2つの部分の2つの出現点6の間において要素4の内部に規定されている。
図2における当該要素に対応する通路は
図3によって示されている。当該通路は、要素の背面7に対して直交して、出現点6から伸びている、2つの直線部分8を有している。直線部分8のそれぞれにおいて、ストリップは、出現平面Pにとどまっている。直線部分8は、背面7に対して直交する寸法を取ったとき、要素4の本体の厚さの少なくとも半分にわたって伸びている。これは、背面7の近傍におけるコンクリート対する不利益な応力を回避する。ストリップの通路の直線部分8のそれぞれは、湾曲部9のそれぞれによって延長されており、当該ストリップは出現平面Pから逸らされている。この湾曲部9を越えると、ストリップ2は、上記要素の前面に沿って伸びており、上記構造の表面から見えないように、わずかな距離が当該前面から背後に配置されている。2つの湾曲部9のそれぞれは、出現平面Pの外側に位置する湾曲10を有している接続部によって接続されている。
【0027】
実際、要素4のコンクリートは、成形物材に直接的に設置される合成ストリップとともに、流し込まれない。むしろ、
図4に示されているようなガイド部品15が、成形部の中に配置される。
【0028】
部品15は、剛体プラスチックから作製されているシースを備えており、その内部の切断面は、平坦化されて、補強ストリップ4を受け入れる通路を形成している。ストリップ4は、コンクリート要素の厚みに従わなければならなく、そのためシースは、あらかじめ決められた通路に沿って形成されている。したがって、上記シースは、
図2および
図3で参照される直線部分8、湾曲部9および接合部10を規定する部分18、19、20を備えている。シースの端部16は、ストリップ4の挿入を容易にするために張り出し状に開かれている。シースを曲がりにくくするため、部品15は、2つの端部16の間に、コンクリートに対して突出している突出部17を有しており、それは、要素のコンクリートが注がれたとき、上記シースが正しい位置にとどまっていることを保証する。続いて補強ストリップを設置するために、ケーブル、コードまたはストラップ12のような引っ張るための部品がシースのなかに配置され得る。
【0029】
シースの張り出しの端部16は、外面4の背面において、ストリップ2がある一定量のずれることを許容するが、このずれは、特に、コンクリート外側のストリップの出現平面Pに平行な面に制限される。この制限を克服するため、
図5に示されているような、柔軟なベルト形状の固定具が使用される。
【0030】
柔軟なベルト30の形状の固定具は、閉じた湾曲に巻かれている繊維(例えば、補強ストリップ2に使われている同一タイプのポリエステル繊維)から作製されている。例えば、帆布から作製されているスリーブは、巻かれた繊維によって形成されるひものまわりに配置される。
【0031】
図5は、柔軟なベルト形状の固定具30の、構造に設置された際の構成を示している。2つの部分30Aは、屈曲され、外面要素におけるシース15によって規定される通路に沿って互いにかみ合う2つの湾曲を形成しており、他の2つの部分30Bは、固定具30の閉じた湾曲形状に沿って部分30Aと互い違いになっており、補強ストリップ2の接続に使用される。
【0032】
固定具30および補強ストリップ2の間における接続は、
図6に示されている実施形態のガイド手段40によって好ましくなされている。この例において、ガイド手段は、互いを挟んでいる2つのガイド32、33を備えている。第1のガイド32は固定具30の湾曲部30Bを受け入れており、第2のガイドは裏込め1のなかに折り返させるために補強ストリップ2を受け入れている。上記ガイド32は、湾曲部30Bを離れさせ、ガイドするために使用されている曲線状の表面34を有している。表面34は、実質的に平行な2つのウイング35によって延長されている。同様に、第2のガイド33は、補強ストリップ2を離れさせ、ガイドするための曲線状の表面36を有している。表面36は、2つのウイング37によって延長されている。
【0033】
第1のガイド32のウイング35は、曲線状の表面34に受け入れられる、柔軟なベルトのガイド部分30Bを分けるために使用されるリブ38形状のスペーサを有している。また、スペーサリブ39は、曲線状の表面34自体にあてがわれる。
【0034】
いったん組立てが完了すると、ベルト30の部分30Bは、ウイング35に沿い、かつガイド32に従って、曲線状の表面34のまわりに巻きつけられる。それらは、スペーサ38、39によって互いに分離された状態を維持して、上記部分30Bを形成する繊維のひもの2つの部分が重なることを回避している。ウイング37および曲線状の表面36に従って、補強ストリップ2がガイド33を迂回している。
【0035】
表面34、36のそれぞれは、2つの直立板に対して湾曲している。上記2つの表面は、第1のガイド32が湾曲を有している板が実質的に水平になるように、配置される。これは、補強ストリップ2が裏込めにおいて水平に配置されることを可能にする。2つの曲線状の表面の34、36の間において、ガイド手段は、より好ましい応力の様式である圧縮状態になる。上記2つの表面34、36の間において、2つのガイド32、33は、平坦な表面によって互いに支えられ得る。変形物として、ガイド手段40が、上述した2つのガイド32、33を結合することによって形成される形状と同じ形状を有している1つの部品として形成され得る。
【0036】
図7〜9は、
図5を参照して説明されるような柔軟なベルト30、および
図6に参照して説明されるようなガイド手段40を備えている接続システムの組立部品を示している。
【0037】
図7は、
図4に示されている種類の部品15が組み込まれている注型コンクリートの外面要素4を示している。柔軟な固定具30は、部品15によってコンクリートにおいて形成される、平坦な断面を有しているシースの通路の出現点6の1つに位置する張り出しの端部16の一方の近傍において、シースにあらかじめ配置されたストラップ12に取り付けられている。他方の端部16では、ストラップ12が引かれることによって、柔軟な固定具30が自身を折り畳み、通路にはめ込まれる。
図8に示されているように、上記柔軟な固定具30が要素4から出てくるまで通路に沿って引っ張られる。それから、ストラップ12および/または固定具30は、外面要素4から突出している2つの長さが等しくなるように再び引っ張られる。この段階で、柔軟なベルトの形態における固定具30の2つの部分30Aは、部品15においてシースによって形成される通路に配置されている。
図9に示されるように、ガイド手段40は、外面から最も離れた固定具30の2つの部分30Bに配置され得る。
【0038】
このような配置のために、手段40は、ガイド32の曲線状の表面に対して適用される、ベルトの部分30Bによって形成されている2つの湾曲部に配置される。これら2つの湾曲部は、平行であり、ガイド手段40において互いにスペーサ38によって隔てられている。それから、補強ストリップ2は、2つの湾曲部30Bを通り、他方のガイド33の曲線状の表面に沿って進んでいる。必要に応じて、手段40のまわりにストラップを結ぶことによって、上記ストリップ12は、ストリップ2を所定の位置に保持されるために使用される。したがって、ストリップ2は張力を受け得る。固定具30の柔軟性のために、構造の設計者は、水平面における所望の方向にストリップを配置し得る。
【0039】
補強された地面の構造の他の実施形態は
図10に示されている。この場合に、外面は、金属のメッシュ54を用いて製造されており、連続している閉じた湾曲形状の固定具80は剛体である。
【0040】
剛体の固定具80は、1つ以上の金属ロッドを成形し、互いの端部を溶接して、閉じた湾曲形状を連続させることによって形成され得る。上記固定具の形状は、2つの湾曲部80Aおよび2つの他の湾曲部80Bをもたらす。2つの湾曲部80Aは、2つのメッシュ54の1つ以上の金属ロッドの後ろにひっかけている。2つの他の湾曲部80Bは、補強ストリップ接続を接続しており、閉じた湾曲の形状に沿って部分80Aと互い違いになっている。
【0041】
この接続は、湾曲板の形態における単一のガイド90を備えている。ガイド90は、固定具の湾曲した部分80Bに支えられている内面、および補強ストリップ2に受け入れられている湾曲した外面を有している。ガイド90を形成している板は、接続された補強ストリップが外面の後ろにおいて締められたとき、圧縮状態になる。
【0042】
剛体の固定具80は、頑強であり、メッシュ型の外面54への設置が非常に容易である。
図10に示されているように、必要に応じて、上記固定具をそれぞれの壁板54A、54Bのいくつかの棒の筋のまわりに配置することによって、隣接するメッシュ壁板54A、54Bの組立てを補助し得る。
【0043】
図10に示される型のストリップ−外面の接続システムは、いくつかの層が置かれた裏込めに好適である。上記いくつかの層は、第1の層および第2の層を含んでいる。第1の層は構造が建造される地盤5上に配置されている。第2の層は、美的な観点から、構造の前面に配置されている相対的に粗い材料(例えば石)の層である。ストリップ2が伸びている第1の層は、合成ストリップが損傷を受けないように、第2の層より微細な材料からできている。
【0044】
固定具80は、補強ストリップ2が、構造の前面から見えることを防いでいる。さらに、ストライプ2を構造の後方に移動させることは、上記ストライプ2が外面の前面における温度上昇にさらされることを遅らせるので、構造の耐火性を向上させる。
【0045】
本発明は、上述の特定の実施形態に限定されず、多くの変形物は、添付の特許請求の範囲によって規定される範囲から逸脱せずに設計され得ることが理解される。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【
図2】第1の実施形態における合成の補強ストリップが外面を通る通路を示す断面図である。
【
図3】第1の実施形態における合成の補強ストリップが外面を通る通路を示す斜視図である。
【
図4】第1の実施形態における、外面の要素の内部にある、補強ストリップの通路を規定するために使用され得る部分の斜視図である。
【
図5】第1の実施形態における、補強ストリップを外面に接続するために使用され得る固定具の図である。
【
図6】第1の実施形態における、固定具と補強ストリップとの間に使用され得るガイド手段の斜視図である。
【
図7】第1の実施形態における、補強ストリップを取り付ける段階を示す図である。
【
図8】第1の実施形態における、補強ストリップを取り付ける段階を示す図である。
【
図9】第1の実施形態における、補強ストリップを取り付ける段階を示す図である。
【
図10】第2の実施形態における外面、固定具および補強ストリップの斜視図である。