(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記時間同期は、前記選択された隣接チャネルで送信される補助信号の無線フレームが、前記選択された隣接チャネル上の既存信号の無線フレームと、無線通信装置の所在する地理的位置において開始時刻の同期を保持することであって、
前記周波数同期は、前記選択された隣接チャネルで送信される補助信号の搬送波周波数が、前記選択された隣接チャネル上の既存信号の搬送波周波数に一致することであって、
前記符号同期は、前記選択された隣接チャネルで補助信号として送信した情報符号が占める時間と周波数位置及び符号化変調方式が、前記選択された隣接チャネル上の既存信号における当該情報符号が占める時間と周波数位置及び符号化変調方式に一致することであって、
前記カバーした地理的/空間的領域の同期は、前記選択された隣接チャネルで前記無線通信装置の送信した補助信号にカバーされた地理又は空間的領域が、前記無線通信装置がその送信チャネルで送信した信号にカバーされた地理又は空間的領域に一致し、又は、前記無線通信装置がその送信チャネルで送信した信号にカバーされた地理又は空間的領域を超えることであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
前記隣接周波数帯域補助送信ユニットが、前記無線通信装置内に独立して設置されたブロックであるか、又は、前記受送信ユニットと同一の機能ブロックに設置されていることを特徴とする請求項15又は16に記載の無線通信装置。
前記無線環境検出ユニットが前記無線通信装置内に独立して設置されたブロックであり、又は、前記受送信ユニットと同一の機能ブロックに設置されたことを特徴とする請求項20に記載の無線通信装置。
第1の地理的位置に位置する前記無線アクセスポイントは、第1の周波数帯域に配置された送信チャネルを介して第1の地理的領域に第1の信号を送信し、送信チャネルの隣接チャネルにおいて第2の地理的領域に第1の周波数帯域の隣接周波数帯域に配置された第1の周波数帯域上の送信チャネルに隣接するチャネル上の既存信号の補助信号を送信し、
前記第1の地理的位置に位置する無線アクセスポイントが送信した補助信号の無線フレームと隣接チャネル上の既存信号の無線フレームとが第1の地理的位置で同期を保持することを特徴とする請求項22に記載のシステム。
前記無線アクセスポイントは、双方向の無線通信装置であり、前記第1の周波数帯域にダウンリンクチャネルを配置し、前記第1の周波数帯域又は他の周波数帯域にアップリンクチャネルを配置し、
前記第1の地理的位置以外の他の地理的位置に位置する送信機が、前記第1の周波数帯域の隣接周波数帯域において第1の周波数帯域上の送信チャネルに隣接するチャネルに配置された既存信号を送信し、
前記第1の地理的位置が、前記送信チャネルの隣接チャネル上の既存信号の有効カバー領域内に位置し、
前記第1の地理的領域と第2の地理的領域は同一の地理的領域であり、又は前記第1の地理的領域が第2の地理的領域内に含まれることを特徴とする請求項23に記載のシステム。
【背景技術】
【0002】
所定の周波数帯域範囲において存在しているアイドル状態の周波数帯域を識別し、識別されたアイドル状態の周波数帯域にて通信チャネルを確立することはスペクトルを効率的に使用する方法である。このようなスペクトル使用方法は、将来、無線通信システムの発展方向であって、コグニティブ無線技術の重要な研究分野である。
【0003】
スペクトルを柔軟に使用するコグニティブ無線技術について、世界的に幅広い研究活動が実施されている。例えば、欧州連合の研究項目(E3、End-to-End Efficiency)は、既に第7次研究枠組みで段階的な研究を完成し、研究レポートを提示した。標準化の観点から見ると、国際電気通信連合(ITU)及びヨーロッパ電気通信標準化協会(ETSI)もコグニティブ無線技術の標準化研究を行っていて、例えば、コグニティブ無線及びソフトフェア無線の標準化を検討している。無線電管理法則による指定の観点から、ITUは、WRC12無線スペクトル企画において如何にコグニティブ無線技術を支援するかを研究していて、例えば、コグニティブ無線技術が係わっているスペクトル管理法則問題を検討している。デジタルビデオ放送周波数帯域におけるアイドル状態の周波数帯域の利用についての研究も今注目されていて、アメリカ及びヨーロッパにおいては政府及び研究機構に重視されていて、関連する問題について全面的に総括した。
【0004】
上記の研究内容が概念、システム構造、リソース管理及びスペクトル管理法則の進化観点からコグニティブ無線技術を全面的に研究しているが、主に高階層での分析で、その結果を技術的課題の解決又はシステムの実現に直接適用することができない。
【0005】
電信事業者が注目しているのは、如何にコグニティブ無線技術を商用ネットワークに応用して、既存の技術によっては解決し難い又は解決できない課題を解決するかである。利用可能のアイドル状態の周波数帯域を用いて、通信チャネルを動的に配置する、又は同一の地理的領域において隣接周波数形態で異なる通信システムを配置する場合、いずれも、システム間の隣接周波数の干渉を抑制する共通の技術課題を解決しなければならない。
【0006】
スペクトルを効率的に利用しつつ隣接周波数の干渉を抑制するため、無線通信システムが、利用可能のアイドル状態の周波数帯域を自動的に識別し、ガードバンド幅、送信パワー等のチャネル動作パラメータを適応的に配置しなければならないが、このような能力を実現するには、特定の周波数帯域上のパワースペクトル分布及び特定の周波数帯域上の高周波装置の性能を検出し、推定しなければならない。利用可能のアイドル状態の周波数帯域の識別、利用可能のアイドル状態の周波数帯域上のチャネル配置パラメータの案内、及びスペクトルの総合管理などの問題を解決しなければならない。現在、以下の技術が開示された。
【0007】
出願番号がCN200610011235で、発明名称が「周波数帯域情報収集システム及び方法」である出願書類に、幾つかの周波数帯域測定装置と、幾つかの周波数帯域情報収集及び管理装置と、幾つかの無線通信基地局(又はアクセスポイント)と、幾つかの基地局コントローラと、幾つかの端末装置と、を備える周波数帯域情報システムが開示された。該出願における周波数帯域情報収集方法は、周波数帯域情報収集及び管理装置によって異なるネットワークからの周波数帯域先験情報を収集し、周波数帯域情報の測定を開始し、周波数帯域測定情報を収集し、最後に周波数帯域全体の情報を分析することを含む。
【0008】
出願番号がCN200610152441.9で、発明名称が「スペクトル使用方法及び装置」である出願書類において、具体的に、無線複信通信システムの通信許可周波数帯域から支持周波数帯域として一部の周波数帯域を選択し、他の周波数帯域から、時分割複信方式を支援しアップリンク転送とダウンリンク転送に利用できる動的借用周波数帯域として一部のアイドル状態の周波数帯域を選択し、支持周波数帯域と動的借用周波数帯域によって周波数分割又は半二重周波数分割方式に従って無線複信通信システムに必要なスペクトルを構成するステップを含むスペクトル使用方法が開示された。その中、
スペクトル使用装置は、無線複信通信システムの通信許可周波数帯域から支持周波数帯域として一部の周波数帯域を選択する支持周波数帯域設置ブロックと、他の周波数帯域から動的借用周波数帯域として一部のアイドル状態の周波数帯域を動的に選択する動的周波数帯域設置ブロックと、支持周波数帯域と動的借用周波数帯域によって無線複信通信システムに必要なダウンリンクスペクトルを構成するダウンリンクスペクトル構築ブロックと、を含み、
スペクトル測定方法は、各基地局が自分に配置されたスペクトル測定ユニットは、自分が所在する位置の電磁スペクトルを独立に測定し、その測定結果を通路調整ユニットに報知するステップを含む。動的周波数帯域借用(DBB)アービトレーションセンターからの候補周波数帯域範囲情報に基づいて、スペクトル測定ユニットのスペクトル範囲を制御する。スペクトル測定ユニットは全方位性測定方式を用いることができれば、指向性測定方式を用いることもでき、
動作する動的借用周波数帯域を確定するステップは、各基地局における一つの基地局が測定したアイドル状態の帯域幅とその隣接基地局が測定したアイドル状態の帯域幅と、一つの基地局のカバー範囲内の移動装置が測定したアイドル状態の帯域幅にAND演算を行って、AND演算によるAND値を基地局の動作する動的借用周波数帯域と予備動的借用周波数帯域の値の範囲とする。
【0009】
出願番号がUS20080075059A1で、発明名称が「Method and apparatus for reducing the guard band between wireless communication systems operating in the same geographical area(同一の地理的領域内の無線通信システム間のガードバンド幅を低減する方法及び装置)」である出願書類に開示された方法は、同一の地理的内で動作する第1の無線通信システムと第2の無線通信システムとの間のガードバンド幅を低減し、第1の無線通信システムにおける第1の無線アクセスポイントでビーコン信号(beacon signal)を送信し、第2の無線通信システムの第2の無線アクセスポイントが第2の無線通信システムの周波数帯域内で走査し、第1の無線アクセスポイントの第2の無線アクセスポイントに対する干渉を検出し、第1の無線アクセスポイントからの干渉が受け入れ可能の閾値を超えていないと、第2の無線アクセスポイントを運行するステップを含む。更に、指定の周波数帯域上でビーコン信号を送信し、指定の周波数帯域に隣接する第2の周波数帯域上で走査する。演算結果に基づいて、無線通信システムは、(a)干渉が受け入れ可能の閾値未満であると、無線通信システムは正常に動作し、(b)干渉が受け入れ可能の閾値を超えると、干渉が受け入れ可能の閾値以下になるように、無線通信システムは送信パワー、アンテナ方向図を調整し、(c)又は、2つの無線通信システムがいずれも送信パワーを低減する。
【0010】
上記の最も関連のある既存技術において、出願番号がCN200610011235で、発明名称が「周波数帯域情報収集システム及び方法」である出願、及び出願番号がCN200610152441.9で、発明名称が「スペクトル使用方法及び装置」である出願書類により提供される方法によると、隣接周波数帯域/チャネルで動作している異なる無線通信システム間の隣接周波数の干渉を低減する具体的な方法を提示していない問題がある。
【0011】
出願番号がUS20080075059A1で、発明名称が「Method and apparatus for reducing the guard band between wireless communication systems operating in the same geographical area:同一の地理的領域内の無線通信システム間のガードバンド幅を低減する方法及び装置」である出願に開示された2つのシステム間の隣接チャネルの干渉を避ける方法において、第1の無線通信システムと第2の無線通信システムの無線ノードがビーコン信号を送信しなければならなく、このような方法はビーコン信号を送信できる能力を具備していない既存システム間の隣接チャネルの干渉問題の解決に適用できなく、既存の無線通信システムとビーコン信号送信能力を有する無線通信システムが同一の地理的領域に位置する際の隣接チャネルの干渉問題の解決にも適用できない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、動作チャネルの隣接チャネルに対する干渉を抑制できると共に、隣接周波数帯域との間のガードバンドを低減できる、無線通信装置の送信チャネルの隣接チャネルに対し補助送信を行う方法、システム及び無線通信装置を提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を実現するため、本発明は以下のように実現できる。
無線通信装置の送信チャネルの隣接チャネルから、当該隣接チャネル上の既存信号を補助送信する必要があって許可された隣接チャネルを選択し、選択された隣接チャネル上の既存信号の補助送信信号発生方式を確定し、確定した補助送信信号発生方式に従って、無線通信装置で補助送信信号をローカル発生し、対応する隣接チャネルで補助信号を送信するステップを含
み、前記補助送信信号の送信は、前記選択された隣接チャネルで送信される補助信号と前記選択された隣接チャネル上の既存信号との間が、無線通信装置の所在する地理的位置/地理空間にて時間同期、周波数同期、符号同期及び地理的領域の同期を保持する隣接チャネルに補助送信を行う方法。
【0014】
前記既存信号を補助送信する必要があって許可された隣接チャネルを選択するステップが、前記無線通信装置の送信チャネルにカバーされる周波数位置と帯域幅に基づいて、無線通信装置の送信チャネルの左右隣接周波数帯域から、所定の周波数範囲内で、当該隣接チャネル上の既存信号が、前記無線通信装置の所在する地理的位置以外に位置した送信機から送信された信号である条件と、前記無線通信装置が所在する地理的位置において、当該隣接チャネル上の既存信号のパワー/強度が、所定の正常に受信できる第1のパワー閾値を越える条件と、前記無線通信装置が所在する地理的位置において、当該隣接チャネルの既存信号のパワー/強度が前記通信装置の送信チャネルの帯域外漏洩電力の干渉を受けない第2のパワー閾値より低い条件と、を共に満たすチャネルを、既存信号を補助送信する必要のある隣接チャネルとして選択し、選択された既存信号を補助送信する必要のある隣接チャネルから、技術的及び管理上で既存信号の補助送信を許可しない隣接チャネルを除去した後、既存信号を補助送信する必要があって許可された前記隣接チャネルを得るステップを含む。
【0015】
前記既存信号を補助送信する必要があって許可された隣接チャネルを選択された後、前記選択された隣接チャネルが用いる補助送信パワーの最大値又は典型値に基づいて、隣接チャネルの補助送信信号の当該隣接チャネルの隣接チャネルに対する帯域外漏洩電力を確定し、前記選択された隣接チャネルの補助送信信号が当該隣接チャネルの隣接チャネル内で発生した帯域外漏洩電力が所定の閾値を越えると、前記選択された隣接チャネルの隣接チャネルに補助送信を行うステップを更に含む。
【0016】
前記補助送信信号発生方式が、ローカル信号再生方式で前記選択された隣接チャネルに補助送信信号を発生し、又は、ローカル高周波直接放電方式で前記選択された隣接チャネルに補助送信信号を発生する方式である。
【0017】
前記補助送信信号の発生方式がローカル信号再生方式であると確定することは、ネットワーク側が補助送信信号の発生に必要なデータストリームを取得し、ネットワーク側が無線通信装置にローカル補助信号の発生に必要なデータストリームを転送する通路を具備し、前記無線通信装置が、前記選択された隣接チャネルでローカル補助送信信号を発生する能力を具備したことを含む。
【0018】
前記補助送信信号の発生方式が高周波直接放電方式であると確定することは、前記無線通信装置が、前記選択された隣接チャネルで高周波直接放電方式を実行する能力を具備したことを含む。
【0019】
前記時間同期は、前記選択された隣接チャネルで送信される補助信号の無線フレームが、前記選択された隣接チャネル上の既存信号の無線フレームと、無線通信装置の所在する地理的位置において開始時刻の同期を保持することであって、
前記周波数同期は、前記選択された隣接チャネルで送信される補助信号の搬送波周波数が、前記選択された隣接チャネル上の既存信号の搬送波周波数に一致することであって、
前記符号同期は、前記選択された隣接チャネルで補助信号として送信した情報符号が占める時間と周波数位置及び符号化変調方式が、前記選択された隣接チャネル上の既存信号における当該情報符号が占める時間と周波数位置及び符号化変調方式に一致することであって、
前記カバーした地理的/空間的領域の同期は、前記選択された隣接チャネルで前記無線通信装置の送信した補助信号にカバーされた地理又は空間的領域が、前記無線通信装置がその送信チャネルで送信した信号にカバーされた地理又は空間的領域に一致し、又は、前記無線通信装置がその送信チャネルで送信した信号にカバーされた地理又は空間的領域を超えることである。
【0020】
前記補助送信信号発生方式がローカル高周波直接放電方式である場合、さらに、前記無線通信装置が、所定の送信パワーで前記選択された隣接チャネルにおいて、既存信号に対し高周波直接放電を行うステップを更に含み、前記無線通信装置における隣接周波数帯域の送信通路と受送信機の送信通路とが送信アンテナを共用する。
【0021】
前記補助送信信号の発生方式がローカル信号再生方式である場合、さらに、前記選択された隣接チャネル上の既存信号に、ローカル再生を行うステップを更に含む。
【0022】
前記選択された隣接チャネル上の既存信号にローカル再生を行うステップは、前記選択された隣接チャネル上の既存信号のデータストリーム、又はベースバンド信号、又は中間周波数信号をバックホールを介して前記無線通信装置に伝送し、前記無線通信装置が、前記選択された隣接チャネル上の既存信号のデータストリーム、又はベースバンド信号、又は中間周波数信号をキャッシングし、また、データストリーム、又はベースバンド信号、又は中間周波数信号の具体的なデータ形態に応じて、対応する処理を行った後、ベースバンドにおいて前記選択された隣接チャネル上の既存信号と一致する時間領域構造及び周波数領域構造を有する送信前信号を取得し、前記選択された隣接チャネル上の既存信号に同期して既存信号の補助信号を送信するステップを更に含む。
【0023】
前記同期して既存信号の補助信号を送信するステップは、前記無線通信装置が送信した補助信号の無線フレームと前記既存信号が所在する無線フレームフレームヘッドとを整合し、既存信号の補助信号を送信するステップを含む。
【0024】
前記無線通信装置が補助信号を送信する場合、動作周波数帯域に配置された送信チャネルと同一のアンテナを使用して送信し、又は、動作周波数帯域に配置された送信チャネルと同一のアンテナを使用して送信するが、補助信号と動作周波数帯域上の送信信号に異なるプリコーデング処理を行い、又は、動作周波数帯域に配置された送信チャネルと異なるアンテナを使用して送信し、且つ、前記使用したアンテナにおける全方位性アンテナが指向性アンテナのカバー可能の領域をカバーする。
【0025】
前記選択された隣接チャネルが占める周波数帯域で、無線通信装置の識別情報を含むビーコン信号を送信するステップを更に含む。
【0026】
少なくとも一つの送信通路を有し、動作周波数帯域上の単一方向のダウンリンク信号の送信及び/又は動作周波数帯域上の双方向通信に用いられる受送信ユニットと、前記受送信ユニットの隣接チャネルから選択された隣接チャネルで補助信号を送信する隣接周波数帯域補助送信ユニットと、隣接周波数帯域補助送信ユニットの送信チャネルパラメータ及び送信方式を制御する隣接周波数帯域補助送信制御ユニットと、他の通信装置とデジタル通信を行うブロックであるインターフェースユニットと、無線通信装置を経過した信号を受送信する第1のアンテナユニットと、を含
み、前記隣接周波数帯域補助送信ユニットは、前記選択された隣接チャネルで送信される補助信号と前記選択された隣接チャネル上の既存信号との間で、無線通信装置の所在する地理的位置/地理空間にて時間同期、周波数同期、符号同期及び地理的領域の同期を保持することによって補助信号を送信する無線通信装置。
【0027】
前記隣接周波数帯域補助送信ユニットが、隣接周波数帯域の信号を送信し、独立した物理通路を用いるか又は前記受送信ユニットと送信通路を共用する隣接周波数帯域送信通路ブロックと、隣接周波数帯域の信号を受信し、独立した物理通路を用いるか又は無線環境を検出するユニットと受信通路を共用する隣接周波数帯域受信通路ブロックと、を含む。
【0028】
前記隣接周波数帯域補助送信ユニットは、隣接周波数帯域の信号を送信し、独立した物理通路を用いるか又は前記受送信ユニットと送信通路を共用する隣接周波数帯域送信通路ブロックと、ネットワーク側からの受送信ユニット101の送信チャネルの隣接チャネルに対し補助送信を行うためのデータストリームを処理する隣接周波数帯域データ処理ブロックと、を含む。
【0029】
前記隣接周波数帯域補助送信ユニットが、前記無線通信装置内に独立して設置されたブロックであるか、又は、前記受送信ユニットと同一の機能ブロックに設置されている。
【0030】
前記隣接周波数帯域補助送信制御ユニットが、更に、リピーターの送受信アイソレーションをモニターする。
【0031】
前記受送信ユニットのチャネルパラメータを制御するチャネルパラメータ制御ユニットを更に含む。
【0032】
一つ又は複数の受信通路及び信号処理ユニットを含み、無線通信装置が所在する地理的位置の無線環境を検出する無線環境検出ユニットと、無線環境検出ユニットに接続され、その位置に無線環境測定を行うセンサである第2のアンテナユニットと、を更に含む。
【0033】
前記無線環境検出ユニットが前記無線通信装置内に独立して設置されたブロックであり、又は、前記受送信ユニットと同一の機能ブロックに設置された。
【0034】
少なくともネットワーク側と、一つ又は一つ以上の無線アクセスポイントと、無線端末装置と、を備え、ネットワーク側は、少なくとも、補助送信する必要のある無線アクセスポイントの動作周波数帯域の隣接周波数帯域に補助送信管理を行う隣接周波数帯域補助送信管理ユニットを含み、無線アクセスポイントは、ネットワーク側からの管理内容に基づいて、補助送信を確定して行い、無線端末装置は、無線アクセスポイントからの信号を受信する隣接チャネルに補助送信を行うシステム。
【0035】
第1の地理的位置に位置する前記無線アクセスポイントは、第1の周波数帯域に配置された送信チャネルを介して第1の地理的領域に第1の信号を送信し、送信チャネルの隣接チャネルにおいて第2の地理的領域に第1の周波数帯域の隣接周波数帯域に配置された第1の周波数帯域上の送信チャネルに隣接するチャネル上の既存信号の補助信号を送信し、前記第1の地理的位置に位置する無線アクセスポイントが送信した補助信号の無線フレームと隣接チャネル上の既存信号の無線フレームとが第1の地理的位置で同期を保持する。
【0036】
前記無線アクセスポイントは、双方向の無線通信装置であり、前記第1の周波数帯域にダウンリンクチャネルを配置し、前記第1の周波数帯域又は他の周波数帯域にアップリンクチャネルを配置し、前記第1の地理的位置以外の他の地理的位置に位置する送信機が、前記第1の周波数帯域の隣接周波数帯域において第1の周波数帯域上の送信チャネルに隣接するチャネルに配置された既存信号を送信し、前記第1の地理的位置が、前記送信チャネルの隣接チャネル上の既存信号の有効カバー領域内に位置し、前記第1の地理的領域と第2の地理的領域は同一の地理的領域であり、又は前記第1の地理的領域が第2の地理的領域内に含まれる。
【発明の効果】
【0037】
上記本発明によると、無線通信装置の送信チャネルの隣接チャネルから、当該隣接チャネル上の既存信号に補助送信する必要があって許可された隣接チャネルを選択し、選択された隣接チャネル上の既存信号にその補助送信信号発生方式を確定し、確定した補助送信信号発生方式に従って、無線通信装置で補助送信信号をローカル発生し、対応する隣接チャネルで補助信号を送信する。本発明によると、無線通信装置の送信チャネルの隣接チャネルに補助送信を行うことによって、動作チャネルの隣接チャネル上の無線信号のパワーを向上させ、無線通信装置の送信チャネルの隣接チャネルに対する干渉を抑制し、無線通信装置の送信チャネルと隣接チャネルとの間のガードバンド幅を縮小し、スペクトル使用率を向上し、無線通信装置の送信チャネルの隣接チャネルのカバー性を改善できる。
【発明を実施するための形態】
【0039】
まず、本発明における技術用語の意味を以下のように定義する。
本発明の無線通信装置は、基地局又は端末装置であることができる。
第1の周波数帯域は、本発明の無線通信装置が動作チャネルを配置する周波数帯域であり、第1の周波数帯域は常駐周波数帯域又は動作周波数帯域とも呼ばれる。無線通信装置は、動作周波数帯域に少なくとも一つの送信チャネルを配置する。無線通信装置が許可した周波数帯域以外の周波数帯域にて短期的常駐方式で周波数帯域を借用してチャネルを配置した場合、無線通信装置が借用した周波数帯域も動作周波数帯域と呼ばれる。
無線通信装置の動作周波数帯域は、1)テレビ放送システムに使用を許可した周波数帯域におけるアイドル状態の周波数帯域と、2)セルラ移動通信システムに使用を許可した周波数帯域と、3)許可不要の周波数帯域の中の一つに所属する。また、無線通信装置の動作周波数帯域は、使用方式によって、1)時分割複信方式で使用される対を成していない周波数帯域と、2)周波数分割複信方式で使用される対を成す周波数帯域と、3)単一方向のダウンリンク送信に用いられる周波数帯域に分けられる。動作周波数帯域及びその上の無線チャネルの周波数位置及び帯域幅は、動的に変化するもの、静的に配置されたもの、又は準静的に配置されたものであることができる。
【0040】
第1の隣接周波数帯域は、動作周波数帯域に隣接し、その周波数が動作周波数帯域より低い周波数帯域で、第1の隣接周波数帯域に、活動する無線チャネルが存在することができれば、活動する無線チャネルが存在しない(即ち、アイドル状態の周波数帯域)こともできる。これに対応し、第1の隣接チャネルは、動作周波数帯域に配置された送信チャネルに隣接し、カバーした周波数が送信チャネル用の周波数より低いチャネルである。
【0041】
第2の隣接周波数帯域は、動作周波数帯域に隣接し、周波数が動作周波数帯域より高い周波数帯域であって、第2の隣接周波数帯域に活動する無線チャネルが存在しても、活動する無線チャネルが存在しなく(即ち、アイドル状態の周波数帯域)てもよい。これに対応し、第2の隣接チャネルは、動作周波数帯域に配置された送信チャネルに隣接し、カバーした周波数が送信チャネル用の周波数より高いチャネルである。
【0042】
特に、隔地配置した送信機が第1の隣接周波数帯域及び/又は第2の隣接周波数帯域で送信した信号がローカル送信機の設置位置附近に到着した後、通路損失によって隣接周波数帯域の信号が弱く、ローカル送信機の帯域外漏洩電力は第1の隣接周波数帯域及び/又は第2の隣接周波数帯域での信号電力を接近し、またはそれを超えてしまい、つまり、ローカルの送信機の附近で第1の隣接周波数帯域及び/又は第2の隣接周波数帯域における信号を正常に受信することができない。従って、ローカルに配置した送信機は、隔地配置されたローカル送信機の動作周波数帯域の隣接周波数帯域にて動作する他の送信機が送信した信号に隣接周波数帯域干渉を与える。
【0043】
既存のチャネルとは、動作チャネルを構築する前に、既に存在した無線チャネルのことを言い、隣接周波数帯域と非隣接周波数帯域にいずれも既存チャネルが存在することができる。
【0044】
第1のガードバンドは、動作周波数帯域上の無線チャネルと第1の隣接周波数帯域上の無線チャネルとの間の周波数帯域で、第1のガードバンドは、1)動作周波数帯域のサブ周波数帯域と、2)第1の隣接周波数帯域のサブ周波数帯域と、3)動作周波数帯域のサブ周波数帯域と第1の隣接周波数帯域のサブ周波数帯域の帯域幅の合計、の中の一つであることができる。第2のガードバンドは、動作周波数帯域上の無線チャネルと第2の隣接周波数帯域上の無線チャネルとの間の周波数帯域で、第2のガードバンドは、1)動作周波数帯域のサブ周波数帯域と、2)第2の隣接周波数帯域のサブ周波数帯域と、3)動作周波数帯域のサブ周波数帯域と第2の隣接周波数帯域のサブ周波数帯域の帯域幅の合計、の中の一つであることができる。
【0045】
図1は、本発明に係わる隣接チャネルに補助送信を行う方法を示すフローチャートで、
図1に示すように、本発明に係わる方法は、以下のステップを含む。
【0046】
無線通信装置の送信チャネルの隣接チャネルから、当該隣接チャネル上の既存信号を補助送信する必要があって許可された隣接チャネルを選択する(ステップ100)。当該ステップにおいて、選択された隣接チャネルは、補助送信する必要があって許可された隣接チャネルである。
【0047】
まず、ネットワーク側又は無線通信装置は、無線通信装置の送信チャネルにカバーされた周波数位置fと帯域幅BWに基づいて、無線通信装置の送信チャネルの左右の隣接周波数帯域において、所定の周波数範囲f_OB内で、同時に以下の条件を満たすチャネルを補助送信を行う必要がある隣接チャネルとする。
1)前記隣接チャネル上の信号が、無線通信装置が所在する地理的位置以外に位置する送信機が送信したものである。
2)無線通信装置が所在する地理的位置において、当該チャネル上の既存信号のパワー/強度が所定の正常受信が可能の第1のパワー閾値を越える。
3)無線通信装置が所在する地理的位置において、当該チャネル上の既存信号のパワー/強度が、前記無線通信装置の送信チャネルの帯域外漏洩電力の干渉を受けない第2のパワー閾値より低い。
【0048】
なお、補助送信を行う必要がある隣接チャネルが存在しなく、いずれもアイドル状態の周波数帯域であると、無線通信装置の動作周波数帯域での送信が既存チャネルに干渉を与えないことを示し、隣接チャネルに補助送信を行う必要がない。
【0049】
無線通信装置の全ての補助送信する必要がある隣接チャネルによって補助送信チャネル集合S(Nch)を構成する。
【0050】
当該ステップにおいて補助送信を行う必要のある隣接チャネルから構成される補助送信チャネル集合S(Nch)を取得した後、当該集合が空集合ではないと、継続してこれらの補助送信を行う必要のある隣接チャネルが許可されたものであるか否かを確定し、当該集合が空集合であると、当該無線通信装置がその隣接チャネルに補助送信を行う必要のある無線通信装置ではないと判定する。
【0051】
その後、ネットワーク側又は無線通信装置は、補助送信を行う必要のある隣接チャネルから構成された補助送信チャネル集合S(Nch)から、以下の条件の中の一つを満たすチャネルを除去する。
1)技術的な不許可:当該隣接チャネルに対する補助送信が、当該隣接チャネルにて動作しているシステムに受け入れ不能の影響を与える。具体的に、当該不利な影響は、a)セルラ移動通信システムにおいて、セル縁部の信号に対する補助送信が周波数の空間多重化を破壊し、セル干渉の増加をもたらす。b)補助送信した信号の加入によって、隣接チャネル上のセルラ移動通信システムのハンドオーバーに異常が発生する。c)衛星測位システムが送信した信号の補助送信によって、測位誤差の増加をもたらす。d)レーダの補助送信によって、レーダシステムのまひをもたらす等の影響の中の一つであるが、これらに限定されることはない。
2)管理上の不許可:例えば、当該隣接チャネルで動作しているシステムの所有者が、システムが運行しているチャネルで補助送信することを拒否する。
【0052】
補助送信する必要のある隣接チャネルから構成された補助送信チャネル集合S(Nch)から、上記条件によって既存信号の補助送信が許可されていない隣接チャネルを除去した後、補助送信する必要があって許可された隣接チャネル集合S(ATch)を取得する。
【0053】
補助送信する必要があって許可された隣接チャネル集合S(ATch)が空集合ではないと、ステップ101に移行し、当該集合が空集合であると、当該無線通信装置がその隣接チャネル上の既存信号の補助送信が許可されていない無線通信装置であると判定する。
【0054】
選択された隣接チャネル上の既存信号のため、補助送信信号発生方式を確定する(ステップ101)。
【0055】
ネットワーク側又は無線通信装置は、補助送信する必要があって許可された隣接チャネル集合S(ATch)における各チャネルにそれぞれ次の判定を行う。
まず、ローカル信号再生方式で当該隣接チャネルに対し補助送信信号を発生することが可能であるか否かを判定し、OKであると、当該隣接チャネルをローカル再生方式で補助送信するチャネル集合S(reconstruction)に所属させる。また、同時に次の三つの条件を満たすと、ローカル信号再生方式で当該隣接チャネルに対し補助送信信号を発生することが可能であると判定する。
1)ネットワーク側が補助送信信号発生に必要なデータストリームを取得できる。隣接チャネルが他の事業者にも利用されるので、ある事業者の無線通信装置が所在するネットワークが始終必要のデータストリームを取得できるとは言えない。
2)ネットワーク側は、無線通信装置にローカル補助信号を発生するに必要なデータストリームを転送する通路を有する。
3)無線通信装置は、当該隣接チャネルでローカル補助信号を発生する能力を具備する。無線通信装置は、複数の隣接チャネルに対し補助信号の再生を行い、支援可能の隣接チャネル数は制限されたものである。
【0056】
ローカル信号再生の方式で当該隣接チャネルに対し補助送信信号を発生することができないと判定された場合、当該隣接チャネルがローカル信号バックアップ(高周波直接放電)の方式で当該隣接チャネルに対し補助送信信号を発生することが可能であるか否かを判定し、OKであると、当該隣接チャネルをローカル高周波直接放電方式で補助送信するチャネル集合S(repeater)に所属させ、ローカル高周波直接放電の方式で当該隣接チャネルに対し補助送信信号を発生することができないと、当該隣接チャネルを補助送信を放棄したチャネル集合S(Non-ATch)に所属させる。
【0057】
前記高周波直接放電は、以下の2つの方式の中の一つである:
1)同周波の高周波直接放電について、高周波直接放電装置が前記隣接チャネルにて既存信号を受信し、また、前記隣接チャネルにて前記既存信号の周波数で補助送信信号を発生する。
2)異周波の高周波直接放電について、高周波直接放電装置が前記隣接チャネルが占める周波数帯域以外の周波数帯域にてRF信号を受信し、受信したRF信号の搬送波周波数を前記隣接チャネルが占める周波数帯域にハンドオーバーし、前記隣接チャネルが占める周波数帯域で高周波パワー増幅によって補助送信信号を発生する。異周波の高周波直接放電は、同周波の高周波直接放電に存在する自励問題を回避し、大きいパワーの補助送信信号を出力できるメリットを有する。
【0058】
ローカル信号バックアップ(ローカル高周波直接放電)の方式で当該隣接チャネルに対し補助送信信号を発生することができると判定する方法は、無線通信装置が当該隣接チャネルで高周波直接放電方式を実施する能力を具備したことである。無線通信装置は、複数の送信通路の隣接チャネルに対し高周波直接放電方式を用いることができ、支援する隣接チャネル数は制限されたものである。
【0059】
補助送信する必要があって許可された隣接チャネル集合S(ATch)における各チャネルに、当該ステップの上記判定を行った後、隣接チャネル集合S(ATch)は、ローカル再生方式で補助送信するチャネル集合S(reconstruction)と、ローカル高周波直接放電方式で補助送信するチャネル集合S(repeater)と、補助送信を放棄したチャネル集合S(Non-ATch)と、に分けられる。
【0060】
前の2つの集合がいずれも空集合であると、該フローを終了し、無線通信装置が補助送信を行うことができない無線通信装置であると判定し、前の2つの集合に空集合ではない集合が存在すると、ステップ102に移行する。
【0061】
該ステップは、無線通信装置は、隣接周波数帯域上のチャネル帯域幅全部が無線通信装置が所在する位置を有効的にカバーしているか否かを判定し、YESであると、隣接チャネル全体の信号に対し補助送信を行わなければならなく、そうではないと、隣接チャネル上の一部の周波数帯域上の信号に対し補助送信を行う必要がある。従って、隣接周波数帯域に実際に存在する無線通信装置の所在位置をカバーしたチャネルが判定され、このようなチャネルのみが補助送信を必要とする。また、テレビ放送における単一周波数のネットワーク構築が区別でき、テレビ放送の単一周波数ネットワークにおいて、送信機によって有効にカバーできない地方に挿入放送・再放送局を設ける。
【0062】
無線通信装置の所在する位置を有効にカバーした隣接チャネルにおけるサブチャネル又はサブ周波数帯域のみに対して補助送信を行う必要がある。補助送信する必要があって許可された隣接チャネルに次の判定を行う。
確定した補助送信信号発生方式に従って、無線通信装置において補助送信信号をローカル発生し、対応する隣接チャネルで補助信号を送信する(ステップ102)。
【0063】
無線通信装置は、時間同期、周波数同期、符号同期及び地理的領域の同期の原則に従って補助信号を送信する。具体的に、時間同期、周波数同期、符号同期及び地理的領域の同期の原則とは、一つの補助信号に対する送信が、隣接チャネルで送信される補助信号と隣接チャネル上の既存信号との間が、無線通信装置が所在する地理的位置/地理的空間において、以下の関係を保持しなければならないことである。
時間同期とは、隣接チャネルで送信される補助信号の無線フレームと、隣接チャネル上の既存信号の無線フレームと、無線通信装置の所在する地理的位置において開始時刻の同期を保持するである。具体的に、無線通信装置が送信した補助信号の無線フレームのフレームヘッドがアンテナ口面を離れる時刻が、同一の情報符号を運ぶ既存信号の無線フレームのフレームヘッドが当該アンテナ口面に到着する時刻と同じである、又はそのフレームヘッド間の時間差が許容の時間範囲内である。
周波数同期とは、隣接チャネルで送信される補助信号の搬送波周波数と隣接チャネル上の既存信号の搬送波周波数が厳格に一致するである。
符号同期とは、隣接チャネルで補助信号として送信した情報符号が占める時間と周波数位置及び符号化変調方式とが、隣接チャネル上の既存信号における当該情報符号が占める時間と周波数位置及び符号化変調方式とに厳格に一致するである。
カバーした地理的/空間的領域の同期とは、無線通信装置がその送信チャネルの隣接チャネルで送信した補助信号によりカバーされる地理的又は空間的領域が、無線通信装置が送信チャネルで送信した信号によりカバーされる地理的又は空間的領域に厳格に一致し、又は無線通信装置が送信チャネルで送信した信号によりカバーされる地理的又は空間的領域より大きいである。
【0064】
該ステップにおいて、それぞれ、上記の同期を保証するように、ローカル高周波直接放電方式で補助送信するチャネル集合S(repeater)と、ローカル再生方式で補助送信するチャネル集合S(reconstruction)とに対し異なる補助送信処理を行う。
【0065】
ローカル高周波直接放電方式で補助信号を送信することを採用する場合、補助送信するチャネル集合S(repeater)に対する処理は、無線通信装置が、所定の送信パワーに従って、隣接チャネルで既存信号に高周波直接放電を行って、カバーの地理的/空間的領域の同期を保持するため、隣接周波数帯域の送信通路と送受信機の送信通路とが送信アンテナを共用することを含む。
【0066】
ローカル信号再生方式で補助信号を送信することを採用する場合、補助送信するチャネル集合S(repeater)に対する処理は、隣接周波数帯域上の隣接チャネルの既存信号をローカル再生することであり、具体的に以下のステップを含む。
【0067】
隣接チャネル上の既存信号のデータストリーム、又はベースバンド信号、又は中間周波数信号が、バックホール(backhaul)を介して無線通信装置に伝達される(第1ステップ)。
【0068】
無線通信装置は、隣接チャネル上の既存信号のデータストリーム、又はベースバンド信号、又は中間周波数信号をキャッシングして、データストリーム、又はベースバンド信号、又は中間周波数信号の具体的なデータ形態に基づいて、対応する既存技術による処理を行って、ベースバンド上で既存信号に厳格に一致する時間領域構造と周波数領域構造とを有する送信前信号を取得し、例えば、キャッシングした中間周波数信号について、ローカルで既存信号に同期する時間要求に従ってデジタル/アナログ(D/A)変換を行って、既存信号の搬送波周波数と同一の周波数にアップコンバータし、更に、パワー増幅を行った後、前記送信チャネル上の信号によりカバーされた領域と同一の領域に送信する(第2ステップ)。
既存信号に同期して既存信号の補助信号を送信する。具体的に、無線通信装置が送信した補助信号の無線フレームを、既存信号が所在する無線フレームのフレームヘッドに整合させ、整合された2つの無線フレームで同一の情報符号が出現される時間周波数位置は同一であるように制御する。例えば、既存信号が直交周波数分割多重化(OFDM)のデジタル地上放送信号である場合、無線通信装置は、時間同期、周波数同期、符号同期及び地理的領域の同期の原則に従って、補助信号と既存信号とが、無線通信装置の所在する位置及びその附近領域内で上記同期を保持する(第3ステップ)。
【0069】
その中、無線通信装置が、補助信号を送信する場合、動作周波数帯域上に配置された送信チャネルと地理的領域の同期を保持することは、以下のように一つ具体的な方式であることができる。
無線通信装置が補助信号を送信する場合、動作周波数帯域上に配置された送信チャネルと同一のアンテナを用いて送信する方式と、
無線通信装置が補助信号を送信する場合、動作周波数帯域上に配置された送信チャネルと同一のアンテナを用いて送信するが、補助信号と動作周波数帯域上の送信信号に異なるプリコーデング処理を行う方式、例えば、動作周波数帯域上の送信信号がビームフォーミング方式で送信し、補助信号が固定ビーム方式で送信するが、固定ビームはフォーミングビームにカバーされる領域をカバーする方式と、
無線通信装置が補助信号を送信する場合、動作周波数帯域上に配置された送信チャネルと異なるアンテナを用いて送信する方式、例えば、補助信号は全方位アンテナを用いて送信し、動作周波数帯域上の送信チャネルの送信信号が指向性アンテナを用いて送信するが、全方位アンテナが指向性アンテナがカバー可能の領域をカバーする方式であり、
更に、ステップ102において、無線通信装置の送信チャネルの隣接チャネルで既存信号を補助送信すると共に、当該隣接チャネルが占める周波数帯域上でビーコン信号を送信するステップを更に含む。ビーコン信号は、無線通信装置の識別情報を含む。
【0070】
図2は、隣接周波数帯域上のチャネルの補助送信を示す図であり、ステップ100において、補助送信する必要のある隣接チャネルを確定する方法は、静的確定と動的確定との2つの形態がある。
【0071】
動的確定方式は、ネットワーク側が、無線環境の検出結果に基づいて、無線通信装置の送信チャネルが占める動作周波数帯域又は候補動作周波数帯域200の中心周波数数値f2と帯域幅BW0を確定し、
図2(a)を参照、その後、システム周波数配置で所定の周波数範囲f_OB内に他の無線チャネルが存在するか否かを判定する。具体的には、ネットワーク側が、所定の周波数範囲f_OB内で周波数が使用した事前知識に基づいて、無線環境検出の結果を結合して確定する。確定する方法は、送信チャネルによる候補動作周波数帯域200上の送信信号が周波数範囲f_OB内のサブ周波数帯域N上でライン測定した帯域外漏洩電力が、サブ周波数帯域N上の既存チャネルの正常動作許容のパワーを超えると、又は、高周波技術標準の帯域外漏洩電力指標に従って、送信チャネルによる候補動作周波数帯域200上の送信信号が周波数範囲f_OB内のサブ周波数帯域N上での帯域外漏洩電力が既存チャネルの現在の信号パワーが許容可能の干渉パワーを超えると、サブ周波数帯域N上のチャネルが補助送信する必要のあるチャネルであると判定する。その中、所定の周波数範囲f_OBの典型的な値は10MHzである。
【0072】
静的確定方式は、
図2(a)に示すように、無線通信装置が企画した送信チャネルが占める動作周波数帯域又は候補動作周波数帯域200の中心周波数数値f2と帯域幅BW0に基づいて、既に把握した所定の周波数範囲f_OB内で配置した各種無線通信システムのスペクトル使用状況を結合して確定する。確定する具体的な方法は、高周波技術標準の帯域外漏洩電力指標に従って、送信チャネルによる候補動作周波数帯域200上の送信信号の周波数範囲f_OB内のサブ周波数帯域N上での帯域外漏洩電力が通常場合によってサブ周波数帯域N上の既存チャネルの正常動作許容可能のパワーを超えると、サブ周波数帯域N上のチャネルを補助送信する必要のあるチャネルであると判定する。上記ステップによって、所定の周波数範囲f_OB内に無線チャネルが存在しなく、いずれもアイドル状態の周波数帯域であると判定されると、無線通信装置の動作周波数帯域200上の送信は既存チャネルに干渉を与えなく、補助送信する必要がないことを含む。
【0073】
上記ステップによって、所定の周波数範囲f_OB内に無線チャネルが存在すると判定される場合に、例えば、
図2(a)に示すチャネル200とチャネル201が存在すると、ステップ100における三つの条件に従って判定し、存在するチャネルが当該三つの条件を同時に満たすと、チャネル200とチャネル201が補助送信する必要のある隣接チャネルであると判定する。
【0074】
さらに、ステップ100は、隣接チャネルに用いた補助送信パワーの最大値又は典型値に基づいて、隣接チャネルの補助送信信号の当該隣接チャネルに対する帯域外漏洩電力を確定し、
図2(c)に示す通り、中心周波数f1と帯域幅BW2に対応する隣接チャネル206が隣接チャネル207(中心周波数f4と帯域幅BW3)内で発生する帯域外漏洩電力が予定の閾値を越えると、当該方法は、隣接チャネル206の隣接チャネル207にも補助送信を行うステップを更に含む。
【0075】
本発明の方法によると、無線通信装置の送信チャネルの隣接チャネルに対し補助送信を行うことによって、無線通信装置の送信チャネルの隣接チャネルに対する干渉を抑制し、無線通信装置の送信チャネルと隣接チャネルとの間のガードバンド幅を縮小し、スペクトルの使用率を向上し、無線通信装置の送信チャネルの隣接チャネルのカバー性を改善できる。
【0076】
図3は、本発明のアクセスノードの構成構造を示す図で、
図3に示すように、無線通信装置は、受送信ユニット101と、隣接周波数帯域補助送信ユニット103と、隣接周波数帯域補助送信制御ユニット104と、第1のアンテナユニット106と、インターフェースユニット108と、を備える。その中、各構成ユニットの機能は以下のとおりである。
【0077】
受送信ユニット101は、一つ又は複種類の無線通信システムのネットワーク側アクセスポイント技術標準に従って設計した通信ユニットであり、高周波通路は、
少なくとも一つの送信通路を含む形態、この場合、受送信ユニット101は動作周波数帯域上の単一方向のダウンリンク信号の送信に用いられ、送信される信号は、ポイント・ツ・マルチポイントのマルチメディア放送信号と、ポイント・ツ・ポイントのダウンリンクサービス信号を含み、及び/又は、
時分割複信(TDD)方式で動作する送信通路と受信通路を含む形態、この場合、受送信ユニット101は、動作周波数帯域上の双方向通信に用いられ、及び/又は、
周波数分割複信(FDD)方式で動作する送信通路と受信通路を含む形態、この場合、受送信ユニット101は動作周波数帯域上の双方向通信に用いられ、
の中の一つ又は複種類の組合せによって構成される。
【0078】
また、受送信ユニット101の送信通路は、一つ又は複数の搬送波を送信し、受送信ユニット101の受信通路は一つ又は複数の搬送波を受信する。
【0079】
また、受送信ユニット101は、完全なベースバンド処理ブロックと高周波処理ブロックを含む方式、又は、高周波通路処理ブロックのみを含む方式、即ち、既存技術におけるリモート無線ユニット(RRU:Remote Radio Unit)技術を用いて、インターフェースユニット108を介してベースバンド処理後のデータを取得する方式の中の一つによって実現される。
【0080】
隣接周波数帯域補助送信ユニット103は、受送信ユニット101の送信通路の隣接チャネルから選択された隣接チャネル上で補助信号を送信し、(1)隣接周波数帯域補助送信ユニット103が隣接周波数帯域送信通路ブロック110と、隣接周波数帯域受信通路ブロック111と、を含む形態と、(2)隣接周波数帯域補助送信ユニット103が隣接周波数帯域送信通路ブロック110と、隣接周波数帯域データ処理ブロック109と、を含む形態の中の一つ又は二つの形態で構成される。
【0081】
隣接周波数帯域送信通路ブロック110は、隣接周波数帯域の信号を送信し、独立した物理通路、即ち受送信ユニット101の送信通路と異なる物理通路によって構成されるか、又は、受送信ユニット101と送信通路を共用して構成され、この時、受送信ユニット101の送信通路の帯域幅はその動作周波数帯域と動作周波数帯域の隣接周波数帯域をカバーし、受送信ユニット101の送信通路は常駐チャネルで信号を送信する以外、隣接周波数帯域でも補助信号を送信する。
【0082】
隣接周波数帯域受信通路ブロック111は、隣接周波数帯域の信号を受信し、独立した物理通路、即ち
図4に示す無線環境検出ユニット105の受信通路と異なる物理通路を用いて実現し、又は、無線環境検出ユニット105と受信通路を共用して実現し、この時、無線環境検出ユニット105の受信通路は、受送信ユニット101の補助送信する必要のある隣接チャネルに配置され、そこの既存信号を受信する。
【0083】
なお、隣接周波数帯域送信通路ブロック110と受送信ユニット101が送信通路を共用する場合、隣接周波数帯域受信通路ブロック111の出力信号を受送信ユニット101の送信通路の共用による入力信号とし、当該信号は受送信ユニット101の送信通路の擬似チャネルの入力ポイントから入力され、受送信ユニット101と共用する送信通路を経由して特定領域に送信される。
【0084】
隣接周波数帯域データ処理ブロック109は、ネットワーク側からの受送信ユニット101の送信チャネルの隣接チャネルに対し補助送信を行うデータストリームに処理を行って、これらのデータストリームを隣接周波数帯域送信通路ブロック110に出力する前の必要な処理を完成する。その中、補助送信するデータストリームを隣接周波数帯域送信通路ブロック110に出力する前の必要な処理は、データストリームのキャッシング、及び/又は、補助送信信号に対する同期制御、及び/又は、D/A変換を行ってから隣接周波数帯域送信通路ブロック110に送信する処理の中の一つであって、ここで、隣接周波数帯域送信通路ブロック110と受送信ユニット101が送信通路を共用すると、直接、ネットワーク側から送信されたデジタル中間周波数信号を受送信ユニット101と共用する送信通路に送信し、受送信ユニット101によって送信前のD/A変換を行うとよい。
【0085】
無線通信装置がベースバンドユニット(BBU:Base Band Unit)とRRU構造を用いる場合、隣接周波数帯域データ処理ブロック109をBBU内に設けることができれば、RRU内に設けることもできる。
【0086】
図1のステップ101によると、補助信号の発生方式が隣接チャネルの既存信号のローカル再生であると、隣接周波数帯域補助送信ユニット103における隣接周波数帯域データ処理ブロック109は、インターフェースユニット108からの隣接周波数帯域上の既存信号を発生するためのデータストリームに信号再生処理を行う。その一つの再生方法は、データストリームにデジタルから擬似信号への変換を行って、送信時間、送信周波数、送信した情報符号及び情報符号の符号化変調方式がいずれも既存信号と完全に一致する再生信号を得て、その後、隣接周波数帯域送信通路ブロック110により対応する隣接周波数帯域に送信することである。
【0087】
補助信号の発生が、高周波擬似信号の中継、又は高周波リピーター(repeater)の方式で実現されると、隣接周波数帯域受信通路ブロック111が隣接周波数帯域から信号を受信するアンテナを用いて、隣接周波数帯域送信通路ブロック110が隣接周波数帯域に信号を送信するアンテナを用いて、高周波リピーターの送受信アイソレーションを確保するため、受信アンテナと送信アンテナが2つの独立して分離して装着されたアンテナであることができる。隣接周波数帯域上の補助送信がカバーする範囲が動作周波数帯域上の送信信号が輻射する範囲とできる限る一致するように、隣接周波数帯域送信通路ブロック110と受送信ユニット101の送信通路は同一のアンテナユニット106を使用する。
【0088】
なお、隣接周波数帯域補助送信ユニット103は、無線通信装置内に独立に設置されたブロックでもよい、受送信ユニット101と同機能のブロックに設けられてもよい。隣接周波数帯域補助送信ユニット103が独立に設置されたブロックである場合、隣接周波数帯域補助送信ユニット103は受送信ユニット101と同一の地理的位置に設置され、隣接周波数帯域補助送信ユニット103が受送信ユニット101と一体に形成された機能ブロックである場合、隣接周波数帯域補助送信ユニット103と受送信ユニット101とがパワーアップとアンテナを共用し、この場合、同一のパワーアップがカバーする周波数帯域において、その一部の周波数帯域が受送信ユニット101の動作チャネルで、一部の周波数帯域が受送信ユニット101の動作チャネルの隣接チャネルである。
【0089】
隣接周波数帯域補助送信制御ユニット104は、隣接周波数帯域補助送信ユニット103の送信チャネルパラメータ及び送信方式を制御するものであり、具体的には、隣接周波数帯域送信通路ブロック110の動作周波数、及び/又は、隣接周波数帯域送信通路ブロック110の送信チャネルの帯域幅、及び/又は、制御隣接周波数帯域送信通路ブロック110の送信パワー、の中の一つ又は複数のパラメータの制御を含む。
【0090】
また、隣接周波数帯域補助送信制御ユニット104は、所定の信号波形を発生し、当該所定の信号波形を、補助送信する必要のある受送信ユニット101の送信通路の隣接周波数帯域で、アンテナユニット106にカバーされた領域に送信するローカル信号発生ブロックを含む(
図3と
図4に示していない)。
【0091】
また、隣接周波数帯域補助送信ユニット103がリピーター(repeater)の方式で隣接周波数帯域の補助送信を実現する場合、隣接周波数帯域補助送信制御ユニット104はリピーター(repeater)の送受信アイソレーションをモニターし、リピーター(repeater)の自励を防止する。
【0092】
インターフェースユニット108は、例えばイーサネットプロトコルブロック、OBSAI又はCPRI又はORIプロトコルを支援するブロック等の他の通信装置とデジタル通信を行うためのブロック、及び/又は、リピーターの受信通路と通信を行う擬似信号の転送チャネル、及び/又は、無線通信装置の内部ユニット間で通信を行う転送チャネル、の中の一つ又は複数の信号転送を支援するブロックを含む。
【0093】
第1のアンテナユニット106は、無線通信装置を経過した信号を受送信し、一つ又は複数のアンテナユニットを含み、その中、アンテナユニットは指向性アンテナの配列又は全方位性のアンテナユニットであることができ、指向性アンテナユニットであることが好ましい。
【0094】
図4は、本発明に係わるアクセスノードの他の構成構造を示す図であり、
図4に示すように、更に、無線通信装置の受送信ユニット101と隣接周波数帯域補助送信ユニット103の動作周波数、又は動作帯域幅、又は用いた無線通信技術標準を一定の範囲内において調整又は配置することができる。具体的に、
図4に示すチャネルパラメータ制御ユニット102と隣接周波数帯域補助送信制御ユニット104によって調整又は配置を行う。
【0095】
チャネルパラメータ制御ユニット102は、受送信ユニット101のチャネルパラメータを制御するためのものであり、具体的には、チャネルの中心周波数、チャネルの変調帯域幅、チャネルの最大送信パワーの中の少なくとも一つを含むチャネルパラメータを制御する。
【0096】
また、
図4に示すように、無線通信装置は、上記の機能ユニットを含む以外、無線環境検出ユニット105と、第2のアンテナユニット107と、を含む。
【0097】
無線環境検出ユニット105は、無線通信装置が所在する地理的位置の無線環境を検出する一つ又は複数の受信通路及び信号処理ユニットを含み、具体的には、アイドル状態の周波数帯域の位置及び帯域幅、及び/又は、動作周波数帯域上の送信チャネルの隣接周波数帯域上のチャネルの信号パワー又はパワースペクトル密度、及び/又は、動作周波数帯域上の送信チャネルの隣接チャネルの種類などのパラメータの中の一つ又は複数を検出する。
【0098】
無線環境検出ユニット105は、無線通信装置内に独立に設置されたブロックでもよい、受送信ユニット101と同一の機能ブロックに設置されてもよい。無線環境検出ユニット105が独立して設置されたブロックである場合、無線環境検出ユニット105と受送信ユニット101は同一の地理的位置に装着されて、無線環境検出ユニット105と受送信ユニット101が一体に形成された場合、無線環境検出ユニット105は、無線環境検出ユニット105と受送信ユニット101が時分割方式で受信通路を共用するか、又は、無線環境検出ユニット105と隣接周波数帯域補助送信ユニット103における隣接周波数帯域受信通路ブロック111が受信通路を共用する方式で通路の共用を実現することができる。
【0099】
第2のアンテナユニット107は、無線環境検出ユニット105に接続され、その所在する位置に無線環境測定を行うセンサであり、第2のアンテナユニット107が全方位性アンテナ又は方向可変の指向性アンテナであることができる。
【0100】
無線環境検出ユニット105は、第2のアンテナユニット107と第1のアンテナユニット106を総合的に使用して無線環境を検出する方式、又は、第1のアンテナユニット106のみを用いて無線環境を検出(この場合、無線通信装置が第2のアンテナユニット107を含まない)する方式の中の一つによって、第2のアンテナユニット107と第1のアンテナユニット106を使用する。
【0101】
図3と
図4を結合すると、本発明に係わる無線通信装置の動作原理は、次の通りである。隣接周波数帯域補助送信制御ユニット104がネットワーク側から送信された制御情報に基づいて、隣接周波数帯域補助送信ユニット103を、補助送信する必要のある周波数帯域で制御情報によって指定された方式に従って、第1のアンテナユニット106を介して補助信号を送信するように制御する。隣接周波数帯域補助送信ユニット103が補助信号を送信する時間区間において、チャネルパラメータ制御ユニット102は、ネットワーク側からの制御情報に基づいて、受送信ユニット101による動作周波数帯域での第1のアンテナユニット106を介した信号送信を制御する。
【0102】
補助信号の発生方式によって、隣接周波数帯域補助送信ユニット103による補助信号の送信方式は、1)隣接周波数帯域の既存信号のローカルバックアップによって補助送信信号を発生し、即ち、ローカルで補助送信する必要のある隣接周波数帯域で受信した無線信号に対する直接増幅と、2)隣接周波数帯域の既存信号のローカル再生によって補助送信信号を発生し、即ち、インターフェースユニット108から隣接周波数帯域上のチャネル転送するベースバンド信号又は正交する中間周波数変調信号(I/Q)信号を取得し、隣接チャネル上の既存無線信号と厳格に一致する信号形態を生成し、その後、第1のアンテナユニット106を介して、指定のスペクトルで送信する方式の中の一つである。隣接周波数帯域補助送信ユニット103がRF信号の直放方式で動作するか、それともベースバンド信号又はI/Q信号に送信信号再生を行う方式で動作するかに係わらず、その送信した無線フレームは補助の隣接周波数帯域上の無線フレームと同期を保持する。
【0103】
また、隣接周波数帯域補助送信制御ユニット104は、補助信号を送信すると共に、同一の隣接周波数帯域で一つのビーコン信号を送信するように隣接周波数帯域補助送信ユニット103を制御して、当該ビーコン信号は、1)無線通信装置によるシーケンス番号の識別、2)リピーター(repeater)によって補助送信を実現する場合、リピーター(repeater)の送受信アイソレーション性能のテストに用いられる。
【0104】
また、
図4に示すように、送信パワーが大きすぎると、ネットワーク側が無線環境検出ユニット105によって隣接周波数帯域上の信号パワー又はパワースペクトル密度を測定し、受送信ユニット101の最大送信パワー、及び/又は受送信ユニット101が使用する送信周波数帯域とその隣接周波数帯域との間のガードバンド幅を確定して、受送信ユニット101の帯域外漏洩電力の隣接周波数帯域に対する干渉を防止する。隣接周波数帯域に補助送信信号が存在するか否かによって、無線環境検出ユニット105による隣接周波数帯域上の信号パワー又はパワースペクトル密度の測定は、既存信号に対する測定してもよい、既存信号と補助信号が重なった信号に測定してもよい。
【0105】
無線環境をモニターする以外、無線環境検出ユニット105の受信通路と隣接周波数帯域補助送信ユニット103とによってリピーター(repeater)を構成することができる。この場合、無線環境検出ユニット105は一つ又は複数の受信通路をリピーター(repeater)の低雑音増幅器(LNA)の先端とする。
【0106】
図5(a)は、本発明に係わる隣接チャネルに補助送信を行うシステムの構成構造を示す図であり、
図5(a)に示すように、少なくとも、ネットワーク側と、一つ又は一つ以上の無線通信装置と、無線端末装置と、を備える。
【0107】
ネットワーク側は、少なくとも、補助送信する必要のある無線通信装置の動作周波数帯域の隣接周波数帯域に補助送信管理を行う隣接周波数帯域補助送信管理ユニット405を含む。その管理内容は、少なくとも、補助送信する必要のある隣接周波数帯域の確定、及び/又は、補助送信する必要のある隣接周波数帯域の補助送信方式の確定、具体的に、ローカルバックアップ方式で補助送信を実現するかそれともローカル再生の方式で補助送信を実現するかを確定するか、及び/又は、隣接周波数帯域の補助送信に用いられたデータストリームの配送管理の中の一つを含む。
【0108】
無線通信装置は、ネットワーク側からの管理内容に基づいて、補助送信を確定して行う。無線通信装置の構成は、
図3と
図4を参照することができ、無線通信装置は、例えば、3GPP LTE技術標準又は3GPP UMTS技術標準に適合する基地局装置などのセルラ移動通信システムの基地局であるか、又は、例えば、IEEE802.16技術標準に適合する無線接入装置などの無線接入システムのアクセスポイントであるか、又は、例えば、3GPP LTE 技術標準に適合するホーム基地局又はマイクロセル基地局などの、マイクロセルカバー用のセルラ移動通信システム技術標準に適合するアクセスポイントであることができる。
【0109】
無線端末装置は、無線通信装置からの信号を受信し、無線通信装置が利用する基地局側の技術標準に対応する端末装置側の技術標準に従って動作する端末装置であるか、又は、無線通信装置が利用する基地局側の技術標準に対応する端末装置側の技術標準に従って動作する端末装置の能力を具備すると共に、隣接チャネルに補助送信する機能も具備する端末装置であることができ、
図5(b)に示すように、
図5(b)は、本発明に係わる隣接チャネルに対し補助送信を行うシステムの他の構成構造を示す図である。
【0110】
本発明によると、隣接周波数帯域で既存チャネルに補助送信を行うシステムの動作フローは、隣接周波数帯域補助送信管理ユニット405が、周波数帯域位置及びそのサービス種類を含む無線通信装置の補助送信する必要のある隣接チャネル情報を収集し、隣接周波数帯域補助送信管理ユニット405が、各無線通信装置のバックホールの転送能力及び隣接チャネルの特徴に基づいて、当該無線通信装置の特定隣接チャネルがローカル再生の方式で補助送信を行うことが可能であるか否かを確定し、隣接周波数帯域補助送信管理ユニット405が、転送ネットワークを配置し、転送ネットワークを介して隣接周波数帯域の補助送信に用いられるデータストリームを具体的な無線通信装置に転送し、無線通信装置が、ローカルに送信する隣接周波数帯域の補助送信に用いられるデータストリームに送信前の処理を行った後、対応する隣接周波数帯域でその上のチャネルを補助送信して、無線通信装置の動作チャネルの当該隣接チャネルに対する帯域外の干渉を抑制する。
【0111】
本発明に係わる方法及びシステムによると、第1の地理的位置に位置する無線通信装置は、第1の周波数帯域に配置された送信チャネルを介して第1の地理的領域に第1の信号を送信し、同時に、送信チャネルの隣接チャネルで、第2の地理的領域に第1の周波数帯域の隣接周波数帯域に配置される第1の周波数帯域上の送信チャネルに隣接するチャネル上の既存信号の補助信号を送信する。また、無線通信装置が送信した補助信号の無線フレームは隣接チャネル上の既存信号の無線フレームと第1の地理的位置で同期を保持する。
【0112】
無線通信装置は、双方向の無線通信装置であり、第1の周波数帯域にダウンリンクチャネルを配置し、第1の周波数帯域又は他の周波数帯域にアップリンクチャネルを配置する。
【0113】
その中、第1の周波数帯域の隣接周波数帯域において第1の周波数帯域上の送信チャネルに隣接するチャネルに配置された既存信号は、第1の地理的位置以外の他の地理的位置に位置する送信機によって送信され、第1の地理的位置は前記送信チャネルの隣接チャネル上の既存信号の有効カバー領域内である。
【0114】
前記第1の地理的領域と第2の地理的領域は同一の地理的領域であるか、又は前記第1の地理的領域が第2の地理的領域内に含まれる。
【0115】
以下、本発明による方法を結合して、実際のシステムにおける応用を例に説明する。
第1の実施例は、本発明をテレビ放送のアイドル状態に適用した場合の隣接周波数帯域に補助送信を行うことである。
図6(a)は、無線通信装置のテレビ放送周波数帯域のアイドル状態の周波数帯域上の動作周波数帯域及びその隣接周波数帯域を示す図であり、
図6(b)は、無線通信装置がテレビ放送周波数帯域のアイドル状態の周波数帯域でマイクロセルアクセスポイントのバックホールを構築することを示す図である。
【0116】
第1の実施例において、
図6(a)に示すように、無線通信装置が
図3に示す無線通信装置である場合、当該無線通信装置における受送信ユニット101は二つの異なる周波数帯域で動作する受信通路、送信通路を備え、その一つは470MHz〜790MHz範囲内のアイドル状態の周波数帯域で動作し長期進化(LTE)TDD基地局の技術標準に従って設計した第1の受送信ユニットであって、他の一つは790−862MHz範囲内の周波数帯域で動作し、LTE FDD基地局の技術標準に従って設計した第2の受送信ユニットである。その中、第1の受送信ユニットが使用する周波数帯域を第1の周波数帯域と称し、第2の受送信ユニットが使用する周波数帯域を第2の周波数帯域と称する。無線通信装置が
図4に示す無線通信装置である場合、当該無線通信装置における無線環境検出ユニット105は470MHz〜790MHz範囲内でアイドル状態の周波数帯域測定と隣接周波数帯域のパワー測定能力を具備する。
【0117】
無線通信装置の機能を有する無線端末装置における受送信ユニット401は、二つの異なる周波数帯域で動作する送信通路、受信通路を備え、その一つは470MHz〜790MHz範囲内のアイドル状態の周波数帯域で動作し、LTE TDD端末装置の技術標準に従って設計した第1の受送信ユニットで、他の一つは790−862MHz範囲内の周波数帯域で動作し、LTE FDD端末装置の技術標準に従って設計した第2の受送信ユニットである。無線通信装置の機能を備える無線端末装置における隣接周波数帯域補助送信ユニット403は高周波直接放電方式で送信通路の隣接チャネルに対し補助送信を行う能力を具備する。
【0118】
隣接チャネルに補助送信を行うシステムにおいて、ネットワーク側は
図5(a)に示す隣接周波数帯域補助送信管理ユニット405はネットワークのBBU又はSGWに配置され、各無線通信装置に補助送信管理を行う。ネットワーク側が各無線通信装置の補助送信する必要のある周波数帯域と実施可能の補助送信方式を確定した後、ローカル再生方式で補助送信する必要のある隣接チャネル、即ち、地上テレビ放送チャネルに対し、補助信号再生用のデータストリームの、無線通信装置への配送を管理する。
【0119】
図6(b)において、位置Aに配置されたのは本発明に係わる無線通信装置であり、隣接周波数帯域補助送信管理ユニット405は事前知識に基づいて、又は無線通信装置(
図4に示す構造)における無線環境検出ユニット105による470MHz〜790MHz範囲内の測定結果に基づいて、テレビ放送チャネルBW1とBW2との間に、2つのアイドル状態の地上テレビ放送チャネルの周波数帯域BW0が存在し、BW0の帯域幅は8MHz-16MHzであることを発現した。テレビ放送チャネルBW1とBW2上の既存信号に対し補助送信を行わないと、無線通信装置の周波数帯域BW0上の送信チャネルのテレビ放送チャネルBW1とBW2に対する干渉を避けるため、ガードバンド幅GB1とGB2はそれぞれ5MHzであるべきで、これによって、LTE TDDの送信チャネルBW0のチャネル帯域幅は5MHzであるしかない。
【0120】
アイドル状態の帯域幅を有効に利用するため、本発明は
図2(b)に示す方式でBW0の隣接チャネルBW1とBW2に補助送信を行う。BW1とBW2の補助信号の発生方法を確定する場合、隣接周波数帯域補助送信管理ユニット405は、事前知識に基づいてBW1上のテレビ放送チャネルが地上デジタルビデオ放送チャネルで、BW2上のテレビ放送チャネルが地上擬似テレビ放送チャネルであることを把握したので、隣接周波数帯域補助送信管理ユニット405はBW1に対しローカル再生の方式で補助送信信号を発生し、BW2に対し高周波直接放電方式で補助送信信号を発生すると決める。また、隣接周波数帯域補助送信管理ユニット405は転送ネットワークを制御し、チャネルBW1上の信号をローカル再生するに必要なデータストリームを
図6(b)に示す位置Aの無線通信装置(
図4に示す構造)に伝送する。
【0121】
本発明の処理によって、テレビ放送チャネルBW1とBW2上の既存信号に対し補助送信を行う場合、ガードバンドGB1とGB2はそれぞれ0.5MHzで充分であって、無線通信装置(
図4に示す構造)のBW0に配置された送信チャネル(LTE TDD基地局技術標準に従った送信チャネル)の送信チャネルBW0のチャネル帯域幅は15MHzである。
【0122】
補助送信していない場合のLTE TDD送信通路の利用可能な帯域幅が5MHzであるに比べ、本発明による補助送信を行うと、LTE TDD送信通路の利用可能な帯域幅を10MHz増加している。本発明に係わる方法及びシステムによると、スペクトルの使用率を明らかに向上することができる。
【0123】
第2の実施例は、本発明をテレビ放送周波数帯域に隣接する許可周波数帯域に適用した場合、隣接周波数帯域に補助送信を行うことである。
図7(a)は、無線通信装置の動作周波数帯域におけるダウンリンクチャネルがテレビ放送チャネルに隣接することを示す図であり、
図7(b)は、無線通信装置が動作チャネルに隣接する地上テレビ放送チャネルで補助信号を送信することを示す図である。
【0124】
第2の実施例において、無線通信装置(その構造は
図3に示すとおり)における受送信ユニット101は、隣接周波数帯域に対し補助送信を行う能力を具備したLTE/LTE−A基地局で、その中、受送信ユニット101はLTE FDD基地局の技術標準に従って設計した送信通路と受信通路を備え、
図7(b)に示すシステムを配置した事業者は有している周波数帯域は、
図7(a)に示すように、791MHz〜801MHzの間に位置するダウンリンク10MHzと、832MHz〜842MHz間に位置するアップリンク10MHzである。
【0125】
ダウンリンク10MHzの許可周波数帯域幅は791MHz〜801MHzに位置し、782MHz〜790MHzに配置された帯域幅が8MHzであるテレビ放送チャネルとの間のガードバンドGB1は1MHzである。
【0126】
幅が1MHzであるガードバンドGB1の場合、LTE/LTE−A FDD基地局の配置位置Aと周波数帯域782MHz〜790MHzで動作する地上テレビ放送送信機の配置位置は近く、2つの隣接チャネルの信号強度が殆ど一致する場合、幅が1MHzであるガードバンドGB1は位置Aに配置されたLTE/LTE−A FDD基地局と他の位置上の地上テレビ放送送信機との間の隣接チャネル干渉を有効に抑制することができる。 LTE/LTE−A FDD基地局が他の位置の地上テレビ放送送信機の有効カバー領域内に位置するが、地上テレビ放送送信機と遠く離れている場合、LTE/LTE−A FDD基地局による791MHz〜801MHz上の送信によって発生される帯域外泄漏は地上テレビ放送受信机による782MHz〜790MHz上の受信に干渉を与えることになる。このような帯域外の干渉を避けるため、
LTE/LTE−A FDD基地局のダウンリンクチャネルと782MHz〜790MHzに配置された放送チャネルとの間のガードバンドを増加し、即ち、791MHz〜801MHz中の周波数帯域782MHz〜790MHzに近づくと共に幅が5MHzであるサブ周波数帯域791MHz〜796MHzをガードバンドとする。この場合、周波数帯域791MHz〜801MHzの使用率はただ50%であって、又は、
本発明に係わる方法によると、周波数帯域791MHz〜801MHzに配置されたLTE/LTE−A FDD基地局ダウンリンクチャネルと隣接する放送チャネルに対し補助送信を行う。具体的に以下を含む。
【0127】
隣接周波数帯域補助送信管理ユニット405は、まず、事前知識に基づいて、周波数帯域791MHz〜801MHzに配置されたLTE/LTE−A FDD基地局のダウンリンクチャネルに隣接する放送チャネルに補助送信を行うと確定し、ローカル再生方式で補助送信を行うと確定し、その後、隣接周波数帯域補助送信管理ユニット405は、転送ネットワークを配置し、周波数帯域782MHz〜790MHzである地上テレビ放送送信機が送信したデータストリーム(TS流)を位置A箇所の無線通信装置(構造は
図3に示すとおり)に伝送し、当該無線通信装置における隣接周波数帯域データ処理ブロックと隣接周波数帯域送信通路ブロックによって補助信号の再生及び送信を行う。
【0128】
本発明の方法によると、第2の実施例の場合、周波数帯域791MHz〜801MHzに配置されたLTE/LTE−A FDD基地局のダウンリンクチャネルの782MHz〜790MHz上のテレビ放送チャネルに対する干渉を防止し、また、791MHz〜801MHz上のスペクトル使用率を向上し、782MHz〜790MHz上のテレビ放送チャネルのカバー品質を改善できる。
【0129】
第3実施例は、本発明をFDDによって保護する無線通信システムを利用して隣接周波数帯域の補助送信を実現したことである。
図8(a)は、マイクロセル無線通信装置がFDDシステムのアップリンク、ダウンリンクのガードバンドに双方向のチャネル又は単一方向のチャネルを配置したことを示し、
図8(b)は、マイクロセル無線通信装置がFDDシステムのダウンリンクチャネルに補助送信を行うことを示す図である。
【0130】
第3実施例は、FDDシステムのアップリンク、ダウンリンク周波数帯域のガードバンドに送信チャネルを配置したマイクロセル無線通信装置がFDDダウンリンクチャネルの補助送信を行う実施例である。
図8(a)に示すように、821-832MHz周波数帯域は、FDDシステムのダウンリンク周波数帯域とアップリンク周波数帯域との間の周波数間隔で、第3実施例において、マイクロセルアクセスポイントを介してマクロセルのアクセスポイントダウンリンクチャネルの補助送信を行って、マイクロセルアクセスポイントのダウンリンクチャネルの利用可能の帯域幅を有効に拡張する。第3実施例において、マイクロセルのノードアクセスポイントの構成は
図3又は
図4に示すとおりであり、マイクロセルノードとマクロセルノードのシステム配置方式は
図8(b)に示すとおりである。
【0131】
第3実施例において、無線通信装置における受送信ユニット101の高周波通路は、LTE/LTE−A TDD基地局技術標準に従って設計した受送信通路であって、又は、LTE/LTE−A FDD基地局技術標準に従って設計したダウンリンク送信通路である。
【0132】
無線通信装置の配置位置Bは、位置AのLTE/LTE−A FDDマクロセル基地局の有効カバー領域に配置され、
図8(a)に示すように、位置Aに配置されたLTE/LTE−A FDDマクロセル基地局は周波数帯域811MHz〜821MHzに帯域幅が10MHzであるダウンリンクチャネルを配置する。
【0133】
無線通信装置が周波数帯域821MHz〜832MHzに単一方向のダウンリンクチャネルを配置するか、又はアップリンク、ダウンリンクの単一方向チャネルを配置するかに係わらず、いずれも受送信ユニット101の送信チャネルの帯域外泄漏のマクロ基地局の使用による隣接周波数帯域811MHz〜821MHz上のダウンリンクチャネルの干渉問題が存在する。
【0134】
このような帯域外干渉を避けるため、
LTE/LTE−A FDD基地局のダウンリンクチャネルと821MHz〜832MHz(帯域幅は11MHzである)に配置されるマイクロセルアクセスポイントダウンリンクチャネルとの間のガードバンドを増加し、例えば、821MHz〜832MHz中の周波数帯域811MHz〜821MHzに近づく幅が5MHzであるサブ周波数帯域をガードバンドとする。これによって、周波数帯域821MHz〜832MHz(帯域幅は11MHzである)の使用率は低い。周波数帯域821MHz〜832MHz(帯域幅は11MHzである)から832MHz〜842MHzのガードバンド5MHzを除去すると、マイクロセル無線通信装置に1MHz帯域幅のみ提供でき、又は、
本発明の方法及びシステムによると、周波数帯域811MHz〜821MHzに配置されたLTE/LTE−A FDD基地局のダウンリンクチャネルを補助送信する。具体的には、
隣接周波数帯域補助送信管理ユニット405が、
図8(b)における位置BのLTE TDD/FDD無線通信装置の送信チャネルと、位置Aの周波数帯域811MHz〜821MHzで動作するLTE/LTE−A FDD基地局のダウンリンクチャネルとの間の潜在する隣接チャネルの干渉関係に基づいて、位置BのLTE TDD/FDD無線通信装置を、位置AのLTE/LTE−A FDD基地局のダウンリンクチャネルに補助信号を送信させる。実施例において、位置BのLTE TDD/FDD無線通信装置がネットワーク側から補助送信信号をローカル再生するに必要なデータストリームの転送通路を受信し、隣接周波数帯域補助送信管理ユニット405は転送ネットワークを介して補助送信信号のローカル再生用のデータストリームを位置Bのマイクロセル無線通信装置に伝送する。
【0135】
マイクロセル無線通信装置は、LTE/LTE−A FDD基地局のダウンリンクチャネルの補助送信に用いられる方式は、隣接チャネル全体の信号を補助送信し、又は、隣接チャネル上の一部の周波数帯域上の信号を補助送信する方式である。
【0136】
第3実施例における位置Bの無線通信装置がLTE/LTE−A FDDマクロセル基地局のカバー領域中のセル縁に近づく領域に位置し、位置Aに位置するLTE/LTE−A FDD基地局は、ただ、位置Bでその周波数帯域811MHz〜821MHzで動作している一部を縁部カバーとするので、位置Bの無線通信装置はLTE/LTE−A FDD基地局のダウンリンクチャネルの位置Bにサービスを提供する一部の周波数帯域の信号のみを補助送信する。
【0137】
本発明の方法によると、第3実施例の場合、周波数帯域821MHz〜832MHz(帯域幅は11MHzである)に配置された無線通信装置のダウンリンクチャネルの、811MHz〜821MHz上のLTE/LTE−A FDD基地局のダウンリンクチャネルに対する干渉を避け、周波数帯域821MHz〜832MHz(帯域幅は11MHzである)上の無線通信装置の使用可能の周波数帯域幅を向上し、7811MHz〜821MHz上のLTE/LTE−A FDD基地局のダウンリンクチャネルのカバー品質を改善し、LTE/LTE−A FDD基地局のセル縁部のダウンリンクデータ転送速度を向上できる。
【0138】
以上は、本発明の好適な実施例に過ぎず、本発明を限定するものではない。当業者であれば本発明に様々な修正や変形が可能である。本発明の精神や原則内での如何なる修正、置換、改良などは本発明の保護範囲内に含まれる。