特許第5674945号(P5674945)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5674945ワイパーアーム用連結ユニットおよびこれを備えたフラットワイパーブレード
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5674945
(24)【登録日】2015年1月9日
(45)【発行日】2015年2月25日
(54)【発明の名称】ワイパーアーム用連結ユニットおよびこれを備えたフラットワイパーブレード
(51)【国際特許分類】
   B60S 1/40 20060101AFI20150205BHJP
【FI】
   B60S1/40 A
【請求項の数】11
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2013-528124(P2013-528124)
(86)(22)【出願日】2011年9月8日
(65)【公表番号】特表2013-538732(P2013-538732A)
(43)【公表日】2013年10月17日
(86)【国際出願番号】KR2011006661
(87)【国際公開番号】WO2012033364
(87)【国際公開日】20120315
【審査請求日】2013年4月3日
(31)【優先権主張番号】10-2011-0082823
(32)【優先日】2011年8月19日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2010-0089010
(32)【優先日】2010年9月10日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】513160338
【氏名又は名称】韓国産業銀行
【氏名又は名称原語表記】THE KOREA DEVELOPMENT BANK
(74)【代理人】
【識別番号】100123674
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 亮
(72)【発明者】
【氏名】金 仁奎
(72)【発明者】
【氏名】南 京鍾
【審査官】 粟倉 裕二
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−018273(JP,A)
【文献】 特開2009−534242(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60S 1/00−60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上板(11、11’)と後端に凹部(14a、14b、14a’、14b’)を有する一対の側板(12a、12b、12a’、12b’)とを備える第1結合要素(10、10’)、上板(21)と一対の側板(22a、22b)とを備える第2結合要素(20)およびサイドピン(31)とクリップアーム(32)とを備える第3結合要素(30)のうちの一つを末端に有するワイパーアーム(1、1’、2、3)にフラットワイパーブレード(100)を分離可能に連結する連結ユニット(200)であって、
フラットワイパーブレードのフレーム(120)に固定されピボット軸(213)を有するブラケット(210)と、
ピボットホール(224a)をそれぞれ有する一対の側壁部(221)を備え、前記ピボット軸の両端部が前記ピボットホールに嵌め込まれて前記ブラケットに回動可能に装着されるアダプタ(220)とを含み、
前記アダプタは、
前記第1結合要素の側板を前記側壁部の外面(221a)に固定し、前記第1結合要素の上板の少なくとも一部を前記側壁部の上端(221b)に対して固定する第1固定装置(225、226a、226b、230、234)と、
前記第2結合要素の側板と前記側壁部との嵌合を許容し前記第2結合要素の側板の下端を前記側壁部にロッキングする第2固定装置(227、228、229)と、
前記第3結合要素のサイドピンを前記ピボットホールを通る軸に平行に回動可能に支持し、前記第3結合要素のクリップアームを前記側壁部に対して固定する第3固定装置(221a、221b、224b)とを備え、
前記第1固定装置は、
前記側壁部の後端に形成され前記第1結合要素の凹部に嵌め込まれるピボットピン(226a)と、
前記ピボットピンに対向して前記側壁部に形成され、前記第1結合要素の側板の前端が接触可能なラグ(226b)と、
前記側壁部の前端に回動可能に取り付けられ前記第1結合要素の少なくとも一部を覆うように形成されたカバー(230)と、
前記カバーを前記アダプタに分離可能に固定して前記第1結合要素の上板の少なくとも一部を前記側壁部の上端に対してロッキングするカバー固定装置(225、234)とを含み、
前記カバー固定装置は、前記カバーの下側縁に位置し第1係止面(234b)を有するロッキングノッチ(234)と、前端に前記第1係止面と係止する第2係止面(225c)を有し、前記側壁部から延びて可撓性を有するラッチ(225)とを含み、
前記カバーが前記アダプタに回動して前記第1係止面と前記第2係止面が係止すると、前記カバーが前記第1結合要素の上板を前記側壁部の上端に対して固定
前記第3固定装置は、前記側壁部のそれぞれに形成され各側壁部のピボットホールの前方において前記ピボットホールを通る軸に平行な軸上に位置し、前記第3結合要素のサイドピンが挿入されるベアリング孔(224b)と、前記クリップアームがスナップ結合する前記側壁部のうちの1つの外面とを含む、
連結ユニット。
【請求項2】
前記ロッキングノッチは前記第1係止面に接する押圧面(234c)を備え、
前記ラッチは前記第2係止面に接する接触面(225d)を備え、
前記カバーが前記アダプタに回動するとき、前記押圧面と前記接触面が互いに接触して前記ラッチを前記側壁部に対して撓ませる、
請求項1に記載の連結ユニット。
【請求項3】
前記ラッチは上面に前記第2係止面に接する第2ストッパー面(225b)を備え、
前記ロッキングノッチは前記第1係止面に接し前記第2ストッパー面と接触する第1ストッパー面(234a)を備える、
請求項1に記載の連結ユニット。
【請求項4】
前記側壁部は前記第2結合要素の側板の下端に当接するストッパー(228)を有し、
前記ラッチは前記ストッパーから延びる、
請求項1に記載の連結ユニット。
【請求項5】
前記アダプタは、前記側壁部の上端を連結し前記第1結合要素の上板が置かれる安着面(222a)を備え、
前記カバーが前記アダプタに回動して前記第1係止面と前記第2係止面とが係止すると、前記カバーが前記第1結合要素の上板を前記安着面に対して固定する、
請求項1に記載の連結ユニット。
【請求項6】
前記第2固定装置は、前記側壁部それぞれの外面に形成され前記第2結合要素の側板の内面に嵌合されるスライドレール(227)を含む、請求項1に記載の連結ユニット。
【請求項7】
前記第2結合要素は前記側板の下端から突出するストッパー部(23a、23b)を備え、
前記第2固定装置は前記スライドレールから突出し前記ストッパー部の前端に当接するストッパー(228)と、前記側壁部のうちの1つの後端に形成され前記ストッパー部の後端に弾性的に掛かるラッチングレバー(229)とを含む、
請求項6に記載の連結ユニット。
【請求項8】
前記カバーは、前記側壁部の前端に前記ピボットホールを通る軸に直交する方向において回動可能に取り付けられ、
前記カバーは前記第3結合要素の一部が接触する隆起部(233)を有する、
請求項に記載の連結ユニット。
【請求項9】
前記フレームは対向する縁に一対のノッチ(123)を有し、
前記ブラケットは下側の対向する縁のそれぞれに一対の保持爪(211f)と係止突起(211e)を備え、
前記フレームの縁部は前記保持爪上に位置し前記ノッチと前記係止突起は係合する、
請求項1に記載の連結ユニット。
【請求項10】
ワイパーストリップ(110)と、
前記ワイパーストリップを保持して支持するフレーム(120)と、
前記フレームに嵌合により結合する第1および第2スポイラー(130、140)と、
前記第1および第2スポイラーの間で前記フレームに結合する請求項1〜のいずれか1項に記載の連結ユニット(200)と、を含むフラットワイパーブレード。
【請求項11】
前記第1スポイラーと前記連結ユニットのブラケット(210)は係合し、前記第2スポイラーと前記ブラケットは係合する、請求項10に記載のフラットワイパーブレード。



【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のウインドシールドに使われるフラットワイパーブレードに関する。特に、本発明はワイパーアームに分離可能に連結する連結ユニットを備えたフラットワイパーブレードに関する。
【背景技術】
【0002】
車両には、ウインドシールド(wind shield)の表面を清掃したり拭いたりするためのウインドシールドワイパー装置が設けられる。ウインドシールドワイパー装置はワイパーモータと、ワイパーアームと、ワイパーブレードを備える。ワイパーアームは基端でワイパーモータの回転軸に連結しワイパーモータにより往復回動する。ワイパーブレードはワイパーアームの末端に分離可能に結合し、ワイパーアームによってウインドシールドの表面に位置する。ワイパーブレードはワイパーアームの往復回動によってウインドシールドの表面をスライドしながらウインドシールドの表面を拭く。
【0003】
ワイパーブレードは、細長いワイパーストリップと、ワイパーストリップをその長手方向において保持し支持するフレームを備える。ワイパーストリップはウインドシールドの表面に接触して置かれる。フレームはメインヨークとメインヨークに連接する複数のサブヨークとを備える組立体からなる。このようなフレームを有するワイパーブレードは当該分野において「コンベンショナルワイパーブレード」として知られている。最近、フレームとして、所定の曲率で湾曲し細長いバー形状の一つのフレームを用いるワイパーブレードが使用されている。このようなワイパーブレードは当該分野において「フラット(flat)ワイパーブレード」または「フラットバー(flat−bar)ワイパーブレード」として知られている。フラットワイパーブレードはコンベンショナルワイパーブレードに比べて高さが低く、コンベンショナルワイパーブレードよりも受ける空気抵抗が少ない。また、フラットワイパーブレードは均一の荷重でワイパーストリップをウインドシールドの表面に接触させることができる。
【0004】
フラットワイパーブレードは、フレームの中央部分に取り付けられワイパーアームに分離可能に結合する連結ユニットを介してワイパーアームに連結することができる。ワイパーアーム製造会社ごとに自社固有のフラットワイパーブレード用ワイパーアームを市販している。また、ワイパーアーム製造会社またはワイパー装置製造会社ごとにフラットワイパーブレード用ワイパーアームに適合するよう構成された各種の連結ユニットを市販している。このため、多様なフラットワイパーブレード用ワイパーアームとこれらワイパーアームに適合する多様な連結ユニットが当該分野で知られている。
【0005】
図1図4は多様なフラットワイパーブレード用ワイパーアームを示す。
【0006】
図1および図2に示すワイパーアームは、その末端部が収容部と収容部の後端に形成された凹部と収容部の先端から突出した舌部とを有するように構成されており、当該分野において「トップロック(top lock)ワイパーアーム」または「ピンチタブ(pinch tab)ワイパーアーム」として知られている。大韓民国公開特許公報第10−2005−0085129号および大韓民国公開特許公報第10−2005−0007446号はトップロックワイパーアームとフラットワイパーブレードとの連結例を開示している。この文献によれば、連結ユニットは舌部13、13’を一端に掛け、他端で凹部14a、14b、14a’、14b’にスナップ結合される方式でワイパーアーム1、1’に連結される。
【0007】
図3に示すワイパーアームはその末端部が挿入空間を形成するように構成されており、当該分野において「バヨネット(bayonet)ワイパーアーム」として知られている。大韓民国特許公報第10−7259 88号はバヨネットワイパーアームとフラットワイパーブレードとの連結例を開示している。この文献によれば、連結ユニットがバヨネットワイパーアーム2の末端部の挿入空間内に嵌合され、バヨネットワイパーアームに結合する。
【0008】
図4に示すワイパーアームは、その末端部がワイパーアームの長手方向に直交するように突出したサイドピンおよびクリップアームを有するように構成されており、当該分野において「サイドロック(side lock)ワイパーアーム」、「サイドピン(side pin)ワイパーアーム」、「スライドピン(slide pin)ワイパーアーム」として知られている。大韓民国公開特許公報第10−2008−0059225号はサイドロックワイパーアームとフラットワイパーブレードとの連結例を開示している。この文献によれば、サイドピン31を連結ユニットの管状要素に貫通させクリップアーム32を連結ユニットにスナップ結合させることにより、連結ユニットがワイパーアームに連結される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
図1図4に示すワイパーアーム1、1’、2、3は、各ワイパーアームの末端部の形状に適合するように構成された連結ユニットを用いるときにのみフラットワイパーブレードに結合できる。すなわち、多様な類型の連結ユニットがワイパーアームの末端部の形状に応じて準備されなければならない。このため、それぞれ一つのワイパーアームの特定の形状にのみ適合する専用の連結ユニットが準備されなければならない。従って、連結ユニットを生産する製造会社としては、それぞれ一つのワイパーアームにのみ適合する多様な異なる連結ユニットを設計し開発しなければならないため連結ユニットを構成する部品の数が多くなり、これにより、開発および管理が難しくなり、また製造原価および物流費用が過大となるという短所がある。また、使用者または消費者にとっては、自身の自動車に設置されたワイパーアームの末端部に適合するように構成された専用の連結ユニットを選択しなければならないため、正しい連結ユニットを選択するのに困難があり不便であるという短所がある。
【0010】
また、大韓民国公開特許公報第10−2005−0085129号および第10−2005−0007446号に開示された従来技術の連結ユニットの場合、ワイパーアーム1、1’の凹部14a、14b、14a’、14b’に一対の長いバー形状の部品がスナップ結合しているが、このようなバー形状の部品と凹部との間の結合はバー形状の部品の構造上緩くなることがある。すなわち、ワイパーアーム1、1’によりフラットワイパーブレードが往復回動するときイパーアーム1、1’によりフラットワイパーブレードにはその長手方向に対して横方向に力が加えられる。この場合、バー形状の部品がフラットワイパーブレードの内側に撓むことがあり、バー形状の部品と凹部との間に確固な結合を提供できず、ひいては、これらの間に間隙や遊びをもたらす可能性がある。このような状態でワイパーアーム1、1’を長時間用いれば、そのような間隙や遊びはますます大きくなり、最終的にフラットワイパーブレードがワイパーアーム1、1’から脱落する可能性がある。また、前記バー形状の部品は連結ユニットの後方に突出しているので、運搬および組立時に前記バー形状の部品が折れ曲がったり破損したりする可能性がある。また、大韓民国公開特許公報第10−2008−0059225号に開示された従来技術の連結ユニットの場合、サイドピン31が連結ユニットに対して円滑にピボットできない。このため、フラットワイパーブレードが自動車のウインドシールド上で移動するとき、ウインドシールドの表面の曲率に順応しながらウインドシールドの表面と密着するように置かれることができない。このように、従来技術の連結ユニットでは、フラットワイパーブレードとワイパーアームとが確固に結合されず、またフラットワイパーブレードのピボット運動が円滑でない。
【0011】
本発明はこのような従来技術の問題点を解決するためのものであって、フラットワイパーブレードに設けられ、フラットワイパーブレードを多数の類型のワイパーアームに分離可能に連結する連結ユニットを提供することを目的とする。
【0012】
本発明の他の目的は、フラットワイパーブレードをワイパーアームに確固に連結させつつ、フラットワイパーブレードの円滑なピボット運動を提供する連結ユニットを提供することである。
【0013】
本発明のさらに他の目的は、フラットワイパーブレードを複数の類型のワイパーアームに確固かつ簡単に連結する連結ユニットを備えており、また連結ユニットと係合するスポイラーを含むフラットワイパーブレードを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記の目的およびその他の目的を達成するために、本発明の一側面によれば、上板と後端に凹部を有する一対の側板とを備える第1結合要素、上板と一対の側板とを備える第2結合要素およびサイドピンとクリップアームとを備える第3結合要素のうちの一つを末端に有するワイパーアームにフラットワイパーブレードを分離可能に連結する連結ユニットが提供される。
【0015】
連結ユニットは、フラットワイパーブレードのフレームに固定されピボット軸を有するブラケットと、ピボットホールをそれぞれ有する一対の側壁部を備えるアダプタとを含む。前記アダプタは、前記ピボット軸の両端部が前記ピボットホールに嵌めこまれ前記ブラケットに回動可能に装着される。前記アダプタは、第1固定装置、第2固定装置および第3固定装置を有する。前記第1固定装置は、前記第1結合要素の側板を前記側壁部の外面に固定し、前記第1結合要素の上板の少なくとも一部を前記側壁部の上端に対して固定する。前記第2固定装置は、前記第2結合要素の側板と前記側壁部との嵌合を許容して前記第2結合要素の側板の下端を前記側壁部にロックする。前記第3固定装置は、前記第3結合要素のサイドピンを前記ピボットホールを通る軸に平行に回動可能に支持し前記第3結合要素のクリップアームを前記側壁部に対して固定する。
【0016】
本発明の実施形態において、前記第1固定装置はピボットピンと、ラグと、カバーと、カバーをロックするカバー固定装置とを含む。前記ピボットピンは、前記側壁部の後端に形成され前記第1結合要素の凹部に嵌め込まれる。前記ラグは前記ピボットピンに対向して前記側壁部に形成され、前記第1結合要素の側板の前端に接触可能である。前記カバーは前記側壁部の前端に回動可能に取り付けられ前記第1結合要素の少なくとも一部を覆うように形成される。前記カバー固定装置は前記カバーを前記アダプタに分離可能に固定して前記第1結合要素の上板の少なくとも一部を前記側壁部の上端に対してロックする。
【0017】
前記カバー固定装置は、前記カバーの下側縁に位置し第1係止面を有するロッキングノッチと、前記側壁部から延び可撓性を有するラッチとを含む。前記ラッチは前端に前記第1係止面と係止する第2係止面を有する。前記カバーが前記側壁部に回動して前記第1係止面と前記第2係止面が係止すると、前記カバーが前記第1結合要素の上板を前記側壁部の上端に対して固定する。
【0018】
前記ロッキングノッチは、前記第1係止面に接する押圧面を備え、前記ラッチは前記第2係止面に接する接触面を備える。前記カバーが前記アダプタに回動するとき、前記押圧面と前記接触面が互いに接触して前記ラッチを前記側壁部に対して撓ませる。
【0019】
前記ラッチは、前記第2係止面に接する第2ストッパー面を備えてもよく、前記ロッキングノッチは前記第1係止面に接して前記第2ストッパー面と接触する第1ストッパー面を備えてもよい。
【0020】
前記側壁部は、前記第2結合要素の側板の下端に当接するストッパーを有してもよく、前記ラッチは前記ストッパーから延びてもよい。
【0021】
前記アダプタは、前記側壁部の上端を連結する安着面を備えてもよい。前記第1結合要素の上板は前記安着面上に置かれてもよい。前記カバーが前記側壁部に回動して前記第1係止面と前記第2係止面が係止すると、前記カバーが前記第1結合要素の上板を前記安着面に対して固定する。
【0022】
本発明の実施形態において、前記第2固定装置は前記側壁部それぞれの外面に形成され前記第2結合要素の側板の内面に嵌合するスライドレールを含む。前記第2結合要素は各側板の下端から突出するストッパー部を備えてもよく、前記第2固定装置は、前記スライドレールの前端から突出し前記ストッパー部の前端に当接するストッパーと、前記側壁部のうちの1つの後端に形成され前記ストッパー部の後端に弾性的に掛かるラッチングレバーとをさらに含んでもよい。
【0023】
本発明の実施形態において、前記第3固定装置は、前記ピボットホールを通る軸に平行な軸上に位置するよう前記側壁部にそれぞれ形成され、前記第3結合要素のサイドピンが挿入されるベアリング孔と、前記クリップアームがスナップ結合する前記側壁部のうちの1つの外面とを含む。前記アダプタは、前記側壁部に前記ピボットホールを通る軸に直交する方向において回動可能に取り付けられるカバーを備えてもよく、前記カバーは前記第3結合要素の一部が接触する部分を有してもよい。
【0024】
本発明の実施形態において、前記フレームは対向する縁に一対のノッチを有し、前記ブラケットは下側の対向する縁のそれぞれに一対の保持爪と係止突起を備える。前記フレームの縁部は前記保持爪上に位置し、前記ノッチと前記係止突起は係合する。
【0025】
もう1つの側面は様々な類型のワイパーアームに共通に適用可能なフラットワイパーブレードに関するものである。例示的実施形態において、フラットワイパーブレードは、ワイパーストリップと、前記ワイパーストリップを保持し支持するフレームと、前記フレームに嵌合により結合する第1および第2スポイラーと、前記第1および第2スポイラーの間で前記フレームに結合する前述した連結ユニットとを含む。前記第1スポイラーと前記連結ユニットのブラケットは係合し、前記第2スポイラーと前記ブラケットは係合する。
【発明の効果】
【0026】
実施形態によるフラットワイパーブレードは、様々な類型のワイパーアームに共通に適用可能な連結ユニットにより様々な類型のワイパーアームに連結することができる。連結ユニットと第1結合要素は、第1結合要素の前端がカバーにより固定され、第1結合要素の後端で連結ユニットがピボットピンにより支持される方式で互いに結合するため、連結ユニットと第1結合要素を備えたワイパーアームとの間に簡単かつ確固な結合が得られる。また、連結ユニットは、連結ユニットと結合要素との間の結合部分にワイパーアームの移動方向に力がかからないようにワイパーアームに連結されるため、ワイパーアームの駆動中にフラットワイパーブレードとワイパーアームが分離するのを予防する。また、アダプタは、ピボット軸の両端部がピボットホールにスナップ結合したり嵌合する方式でブラケットに装着されるため、ブラケットとアダプタとの間に自由なピボット運動と簡単かつ迅速に結合する構造とが達成できる。また、連結ユニットと第3結合要素との間にはサイドピンおよびピボット軸の2つの回動軸が提供され、双方間に安定した回動構造が達成できる。また、実施形態によるフラットワイパーブレードはスポイラーと連結ユニットとが係合するためスポイラーが一体化した構造を有する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】トップロックワイパーアームを示す斜視図である。
図2】異なるトップロックワイパーアームを示す斜視図である。
図3】バヨネットワイパーアームを示す斜視図である。
図4】サイドロックワイパーアームを示す斜視図である。
図5】実施形態によるフラットワイパーブレードを示す斜視図である。
図6図5に示すフラットワイパーブレードを示す分解斜視図である。
図7】第1スポイラーの斜視図である。
図8】第1スポイラーの基端側端面図である
図9図8のA部分の拡大図である。
図10】第2スポイラーの斜視図である。
図11】第2スポイラーの基端側端面図である。
図12図11のB部分の拡大図である。
図13】ブラケットの上方斜視図である。
図14】ブラケットの下方斜視図である。
図15】ブラケットの背面図である。
図16】ブラケットの縦断面である。
図17】ブラケットと第1および第2スポイラーとの結合を示す斜視図である。
図18】ブラケットと第1および第2スポイラーとの結合状態を示す断面図である。
図19】アダプタとカバーの上方斜視図である。
図20】アダプタとカバーの下方斜視図である。
図21】アダプタの平面図である。
図22】アダプタの右側面図である。
図23】アダプタの左側面図である。
図24】アダプタの下方斜視図である。
図25】カバーの右側面図である。
図26】カバーの下方斜視図である。
図27】カバーの背面図である。
図28】連結ユニットを用いたフラットワイパーブレードとトップロックワイパーアームとの例示的連結を示す。
図29】連結ユニットを用いたフラットワイパーブレードとトップロックワイパーアームとの例示的連結を示す。
図30】連結ユニットを用いたフラットワイパーブレードとトップロックワイパーアームとの例示的連結を示す。
図31】連結ユニットを用いたフラットワイパーブレードと異なるトップロックワイパーアームとの例示的連結を示す。
図32】連結ユニットを用いたフラットワイパーブレードと異なるトップロックワイパーアームとの例示的連結を示す。
図33】連結ユニットを用いたフラットワイパーブレードとバヨネットワイパーアームとの例示的連結を示す。
図34】連結ユニットを用いたフラットワイパーブレードとバヨネットワイパーアームとの例示的連結を示す。
図35】連結ユニットを用いたフラットワイパーブレードとサイドロックワイパーアームとの例示的連結を示す。
図36】連結ユニットを用いたフラットワイパーブレードとサイドロックワイパーアームとの例示的連結を示す。
図37】実施形態によるフラットワイパーブレードとサイドロックワイパーアームとの間の回動動作を示す。
図38】実施形態によるフラットワイパーブレードとサイドロックワイパーアームとの間の回動動作を示す。
【発明を実施するための形態】
【0028】
添付の図面を参照して、フラットワイパーブレードの実施形態とフラットワイパーブレードを多様なワイパーアームに連結するための連結ユニットの実施形態をより詳しく説明する。図面において同一の符号は同一の要素または部品を指示する。
【0029】
本明細書で用いられる「上」、「上方」などの方向指示語は、図面においてフレームバーに対してブラケットが置かれた配向を基準としており、「下」、「下方」等の方向指示語はその反対方向を意味する。添付の図面に示すフラットワイパーブレードは異なるように配向してもよく(例えば180度回転したり、他の配向に回転)、前記方向指示語はそれに合せて解釈され得る。また、本明細書で用いられる「前方」、「前」などの方向指示語は、ワイパーアームの長手方向においてワイパーアームから遠ざかる方向を表し、「後方」、「後」などの方向指示語はその反対方向を表す。
【0030】
例示的実施形態によるフラットワイパーブレードは、様々な類型のワイパーアームに適用可能に構成されている。このために、フラットワイパーブレードはワイパーアームの末端または自由端に設けられるあらゆる結合要素に適したアダプタを有する連結ユニットを含む。
【0031】
図1図4を参照して、まず、実施形態によるフラットワイパーブレードが連結されるワイパーアームの末端に備えられた第1〜第3の結合要素10、10’、20、30について説明する。
【0032】
第1結合要素10は、上板11と上板11の両側縁から延びる一対の側板12a、12bとを備え、逆U字状を形成し、これらの内側に前記アダプタを収容することができる収容空間を形成している。上板11はその下面において前記アダプタの上部に接触するようになり、側板12a、12bは前記アダプタの側面にそれぞれ対面するようになる。また、第1結合要素10は上板11の前端から延びるタブまたは舌部13と、概して側板12a、12bの後端が一部切欠されて形成されるか、または側板12a、12bの後端が内側に窪むように形成される凹部14a、14bとを備える。
【0033】
もう一つの第1結合要素10’は、上板11’に開口部11a’が形成されており、開口部11a’の縁から前方に延びるもう1つの舌部15’が形成されており、凹部14a’、14b’が直角に形成されていることを除いては、第1結合要素10と類似して構成されている。このような第1結合要素10’の他の例においては、前記もう1つの舌部15’を備えなくてもよい。
【0034】
第2結合要素20は、上板21と上板21の両側縁から垂直に延びる側板22a、22bとを備え、逆U字状を形成し、これらの内側に前記アダプタが嵌め込まれる挿入空間を形成している。また、第2結合要素20は各側板22a、22bの下端から内側へ突出するストッパー部23a、23bを備える。ストッパー部23a、23bは側板22a、22bの中間と後端との間に位置する。
【0035】
第3結合要素30は、ワイパーアーム3の末端部から垂直に延びるサイドピン31とサイドピン31に隣接しそれに平行に延びるクリップアーム32とを備える。クリップアーム32は、ストッパー部32aとストッパー部32aの末端から折れ曲がって下方へ延びるクリップ部32bとを備える。
【0036】
フラットワイパーブレードの連結ユニットは、異なる構成の第1〜第3の結合要素10、10’、20、30のうちの1つを末端に有するワイパーアーム1、1’、2、3にフラットワイパーブレードを分離可能に連結するように構成されている。このような連結のために、前記連結ユニットはそれぞれ前記第1〜第3の結合要素との固定を実行するための第1〜第3の固定装置を備える。前記第1固定装置はアダプタと第1結合要素10、10’との係止による固定を実行する。前記第2固定装置はアダプタと第2結合要素20との嵌合による固定を実行する。前記第3固定装置はアダプタと第3結合要素30との挿入および回動による固定を実行する。
【0037】
図5および図6を参照すると、例示的一実施形態において、フラットワイパーブレード100は、ワイパーストリップ110と、ワイパーストリップを保持し支持する一つの細長いフレーム(フレームバー120)と、フレームバー120に設けられワイパーストリップ110およびフレームバー120の組立体をワイパーアームに分離可能に連結する連結ユニット200とを備える。一実施形態において、連結ユニット200はフレームバー120に固定されるブラケット210と、ブラケット210に回動可能に装着されるアダプタ220と、ブラケット210に取り付けられるカバー230とを備える。
【0038】
ワイパーストリップ110は、例えばゴムまたはエラストマー材料からなってもよい。ワイパーストリップ110は、上端に長手方向に延びフレームバー120上に置かれるヘッド部111と、下端に長手方向に延びウインドシールドの表面に接触するワイパーリップ112とを有する。ワイパーストリップ110は、ヘッド部111の下にフレームバー120との結合のための一対の溝113を有する。溝113はワイパーストリップ110の長手方向に沿って延びている。
【0039】
フレームバー120は、フラットワイパーブレード100のフレームとして機能する。フレームバー120はワイパーストリップ110をその長手方向に沿って固定し支持する。フレームバー120は細長いバーの形状を有する。フレームバー120は金属またはプラスチック材料からなってもよい。フレームバー120は図6に示すように所定の曲率で湾曲してもよい。他の例として、フレームバーは湾曲無しに形成されてもよい。
【0040】
フレームバー120は、その長手方向に沿って形成されたスロット121を有する。スロット121はフレームバー120の前端付近から後端付近まで延びる。フレームバー120はスロット121を中心に第1半部122aと第2半部122bを有する。スロット121の一端には三角形の挿入口121aが形成されている。フレームバー120にその長手方向の中心線に沿ってスロット121が形成されているので、フレームバー120の長手方向における両側縁にフレームバーの内側に力を加えると、フレームバー120の各半部122a、122bが内側に湾曲し得る。また、フレームバー120は中央部分の各縁にノッチ123を有する。ノッチ123は各半部122a、122bの外側縁から内側に窪んでいる。ノッチ123は連結ユニット200のブラケット210との係止に関与する。ワイパーストリップ110は、その一端を挿入口121aに挿入し、フレームバー120のスロット121に沿って嵌合することによりフレームバー120に固定されてもよい。すなわち、ヘッド部111の一端を挿入口121aに挿入し、溝113の間の部分をスロット121内に嵌合してワイパーストリップ110がフレームバー120に結合することができる。ワイパーストリップ110がフレームバー120に結合すると、フレームバー120の上面にはワイパーストリップ110のヘッド部111が突出する。
【0041】
また、この実施形態において、フラットワイパーブレード100は、ブラケット210の前方および後方においてフレームバー120にそれぞれ結合する第1スポイラー130および第2スポイラー140を有する。第1および第2スポイラー130、140は、フレームバー120がフレームバーの長手方向に沿ってスポイラーに嵌合されフレームバー120に固定される。また、第1および第2スポイラー130、140は連結ユニット200のブラケット210に係合により固定される。第1および第2スポイラー130、140は車両の走行時にフラットワイパーブレード100にぶつかる風または気流に反作用してフラットワイパーブレード100が浮き上がるのを防ぐ反力を生成する。
【0042】
第1および第2スポイラー130、140はゴム材料からなってもよい。第1および第2スポイラー130、140は連結ユニット200のブラケット210に固定される部分を除いては対称となる形状を有する。
【0043】
図7図12に示すように、第1および第2スポイラー130、140は対称形状のベーン部131、141を有する。ベーン部131、141は各スポイラー130、140の基端(ブラケット210に面する端部)付近から末端まで長く延びる。ベーン部131、141は風または気流が入ってくる側にベーン部の内側に窪む凹面131a、141aを有する。凹面131a、141aはベーン部131、141の幅方向および長手方向において窪んでいる。凹面131a、141aはベーン部131、141に沿ってスポイラー130、140の基端付近から末端まで延びる。凹面131a、141aがベーン部の内側に窪んでいるため、車両の走行時にベーン部131、141に入ってくる風または気流への反作用からの反力を増加させ浮き上がり防止の効果を増大させる。また、ベーン部131、141は凹面131a、141aの側方向における縁(前縁(leading edge))に位置し、風または気流への反作用を増大させるための複数の凹溝131b、131c、131d、141b、141c、141dを有する。凹溝131b、131c、131d、141b、141c、141dはベーン部の前縁に沿って等間隔または所定の間隔で配列されている。ベーン部は、前述したプロファイルとは異なるプロファイルを有してもよい。例えば、ベーン部は円弧状のように流線状に湾曲した横断面を有してもよく、このような横断面は各スポイラーの基端から末端へ行くほど縮小してもよい。
【0044】
第1および第2スポイラー130、140は、フレームバー120の各半部122a、122bが挿入され嵌め込まれる一対の嵌合溝132、142を有する。嵌合溝132、142は各スポイラーの基端から末端まで長手方向に沿ってベーン部131、141の下で延びる。この実施形態において、第1および第2スポイラー130、140はスポイラーの下端の両側縁に沿って延びフック形状の断面形状を有し、フレームバー120との嵌合のための一対のホルダー133、143を有する。嵌合溝132、142はホルダー133、143のスポイラーの内側を向く側に形成されている。また、第1および第2スポイラーは嵌合溝132、142の最内側にラウンド溝、チャンファリング溝または収容溝134、144を有する。収容溝134、144は嵌合溝132、142に沿って延びフレームバー120の縁部を収容する。収容溝134、144は円形または楕円形の横断面を有する。収容溝134、144の幅または直径は嵌合溝132、142の幅(嵌合溝の上面と下面との間の距離)よりも大きい。収容溝134、144の丸い内面とフレームバー120の縁の直角の角が接触するので、嵌合溝132、142に応力または力の集中点または集中部位がなくなり、第1および第2スポイラー130、140の耐久性が向上する。また、第1および第2スポイラー130、140は、嵌合溝132、142の下面上に突出していて嵌合溝132、142に沿って延びる加圧リッジ135、145を有する。加圧リッジ135、145により嵌合溝132、142は様々な厚さのフレームバーを収容することができ、フレームバー120は嵌合溝132、142に密着することができる。
【0045】
フラットワイパーブレード100のブラケット210と第1および第2スポイラー130、140は相互固定のための要素を備える。前記要素は相補的に係合する第1および第2要素で構成されてもよく、第1要素はブラケット210に配置され第2要素は第1および第2スポイラー130、140にそれぞれ配置される。この実施形態において、前記第2要素は第1スポイラー130の基端に形成されているラッチング爪136と第2スポイラー140の基端に形成されている一対のラッチング溝146とを含む。
【0046】
図5および図6を再度参照すると、前述したように、連結ユニット200はワイパーストリップ110とフレームバー120とからなる組立体(または、ワイパーストリップ110、フレームバー120と、第1および第2スポイラー130、140からなる組立体)を複数の類型のワイパーアーム1、1’、2、3に分離可能に連結するように構成されている。連結ユニット200は、フレームバー120に固定されるブラケット210と、ブラケット210に回動可能に装着されるアダプタ220と、アダプタ220に回動可能に取り付けられアダプタとワイパーアームとのロッキングに関与するカバー230とを備える。
【0047】
図13図16を参照してブラケット210について説明する。ブラケット210は、アダプタ220が装着される土台として作用し、ワイパーアームの動作時にフレームバー120を保持するように機能する。ブラケット210はフレームバー120の中間に配置され、例えば、ブラケット210の一部がフレームバー120の縁部に係止し、フレームバー120の縁部分をつかむような形でフレームバー120と結合する。
【0048】
ブラケット210は、フレームバー120をその幅方向において十分に覆うように形成されたホルダー211と、ホルダー211上に垂直に形成された一対の支持壁部212a、212bと、支持壁部212a、212bの上端に位置し一部が上端の上に突出するピボット軸213とを有する。
【0049】
ホルダー211は概してフォーク形状の横断面を有し、フレームバー120の上側に置かれるベース部211aとベース部211aの両側から下側に延びる一対のレッグ部211bとを有する。レッグ部211b間の距離はフレームバー120の幅と同じかそれより若干小さい。ベース部211aとレッグ部211bとが限定する空間211c内にフレームバー120が位置する。ベース部211aの下面には長手方向にリセスまたは溝211dが延びている。溝211dは、フレームバー120の上に出てくるワイパーストリップ110のヘッド部111を収容する空間として機能する。ブラケット210は、各レッグ部211bの下端から空間211cに突出する係止突起211eを有する。係止突起211eはフレームバー120に形成されたノッチ123に対応する形状を有する。また、ホルダー211は各レッグ部211bの下側縁に係止突起211eを間に挟んで配置され、レッグ部211bから空間211cに突出する保持爪211fを有する。保持爪211fの上面上にフレームバー120の縁部が位置する。保持爪211fは係止突起211eに向かう側面がその反対側の側面よりも高い。フレームバー120とブラケット210を互いに組み立てるとき、フレームバー120の各半部122a、122bを近接させた状態でフレームバー120の一側のノッチ123をまず係止突起211eに係止し、ノッチ123の近傍部分を保持爪211fとベース部211aとの間に押し込む。その後、フレームバー120の他側の半部を空間211cに完全に押し込みフレームバー120の各半部に加えられた力を除去すれば、フレームバー120の弾性によって各半部が元の状態に戻りながらフレームバー120が空間211c内に完全に位置する。フレームバー120とブラケット210が組み立てられると、ブラケット210の係止突起211eとノッチ123とは互いに係止しているため、フレームバー120とブラケット210はフレームバー120の長手方向において固定される。また、フレームバー120とブラケット210が組み立てられると、フレームバー120の各半部122a、122bは保持爪211fの上面とベース部211aの下面との間に若干の遊びまたは間隙を介して位置する。従って、フレームバー120とブラケット210はフレームバー120の長手方向に垂直な方向で固定される。
【0050】
支持壁部212a、212bは、ホルダー211のベース部211a上に互いに平行に形成されている。支持壁部212a、212b間の距離はベース部211aの幅よりも小さい。また、支持壁部212a、212bはその後縁がホルダー211の後縁とつながっており、その前縁はホルダー211の前縁とつながっていない。すなわち、ブラケット210を側面からみると、ホルダー211および支持壁部212a、212bの後縁は直線であるが、支持壁部212a、212bの前縁はホルダー211の前縁から後方に離隔して位置する。従って、ブラケット210はその前方部分が後方部分より低くなるように構成され、アダプタ220の前方部分の回動範囲を増大させる。また、支持壁部212a、212bの後端部には連結部212cが形成されている。連結部212cは折れ曲がっている。
【0051】
ピボット軸213は支持壁部212a、212bの上部でフレームバー120の長手方向に実質的に直交する方向に延びる。ピボット軸213の両端部213aは支持壁部212a、212bの外側に若干突出している。また、ピボット軸213はその両端部213aにアダプタ220が容易に装着されるように傾斜面213bを有する。ピボット軸213がアダプタ220に嵌合され、アダプタ220とブラケット210を結合させる。ピボット軸213はワイパーアーム1、1’、2、3に対するフラットワイパーブレード100の回動の中心として作用する。
【0052】
ピボット軸213前方の支持壁部212a、212bの上側縁には半円形のノッチ216がそれぞれ形成されている。ノッチ216は第3結合要素30のサイドピン31の通過を許容し、サイドピン31と支持壁部212a、212b間の干渉を防ぐ。
【0053】
この実施形態において、ブラケット210は、第1および第2スポイラー130、140をブラケット210に固定するための前記第1要素としてスロットと係止リブを有する。詳しくは、ブラケット210は支持壁部212a、212bが形成されていないベース部211aの前端部付近にスロット214を有する。スロット214は、フレームバー120の長手方向に直交する方向に延びている。スロット214に隣接するようにベース部211aの前端には係止突起211gが形成されている。また、ブラケット210は後端部において連結部212c内に一対の係止リブ215を有する。
【0054】
図18に示すように、ブラケット210と第1および第2スポイラー130、140が互いに結合しているとき、スロット214と係止リブ215はそれぞれ第1スポイラー130のラッチング爪136と第2スポイラー140の一対のラッチング溝146に係止する。図17に示すように、第1スポイラー130の嵌合溝132にフレームバー120を嵌め込む。そうすると、第1スポイラー130の基端がブラケット210の前端に当接する。第1スポイラー130をブラケット210側にさらに押し込むと、ラッチング爪136がスロット214に嵌まるか、係合して第1スポイラー130とブラケット210が互いに固定される。また、第2スポイラー140の嵌合溝142にフレームバー120を嵌め込む。そうすると、第2スポイラー140の基端がブラケット210の後端に当接する。第2スポイラー140をブラケット210側にさらに押し込むと、係止リブ215がラッチング溝146に嵌まるか、係合して第2スポイラー140とブラケット210が互いに固定される。
【0055】
図19図27を参照して、アダプタ220とカバー230について説明する。
【0056】
アダプタ220は、ブラケット210に回動可能に装着される。アダプタ220は一対の側壁部221と、側壁部221を互いに連結している第1および第2連結部222、223とを備える。側壁部221間にピボット軸213を含むブラケット210の一部が位置する。
【0057】
各側壁部221にはピボット軸213の両端部213aがそれぞれ嵌合するピボットホール224aが設けられている。この実施形態において、ピボットホール224aは各側壁部221を貫通して形成されている。他の実施形態において、前記ピボットホールは側壁部221の内面に側壁部を貫通しない深さに形成されてもよい。側壁部221の内面間の距離はブラケット210の支持壁部212a、212bの外面間の距離よりも若干大きい。
【0058】
第1連結部222は、側壁部221の間で側壁部221の後端から概して中央部分まで延びている。第1連結部222と第2連結部223の間には側壁部221のみが存在し、第1結合要素10、10’の舌部13、13’がその間に収容される。第1連結部222の上面は平らに形成され、第1結合要素10、10’の上板11、11’が安着し、第3結合要素30のクリップアーム32が安着する安着面222aとして作用する。安着面222aは側壁部221の上端221bの縁と同一平面に位置する。他の実施形態において、第1連結部222の上面は側壁部221の上端221bよりも低く形成されてもよい。この場合、第1結合要素10、10’の上板11、11’と第3結合要素30のクリップアーム32は側壁部221の上端221b上に置かれる。
【0059】
第1連結部222は下側に第1挿入部222cと第2挿入部222dとを有する。第1および第2挿入部222c、222dはブラケット210の支持壁部212a、212bの間にピボット軸213を間に挟んで位置し、アダプタ220のピボット軸213の軸線に対する横方向の揺動を防ぐことができる。第1連結部222の下面には、第1および第2挿入部222c、222dの間に挿入空洞222bが限定されている。挿入空洞222bはピボットホール224aと通じている。挿入空洞222bに面する各側壁部221の内面には、側壁部の下端からピボットホール224aまで側壁部221の外側に傾斜した案内面224dが形成されている。
【0060】
アダプタ220がブラケット210に装着されると、ピボット軸213はその両端部213aの傾斜面213bで側壁部221の下端の案内面224dと接触する。続いて、アダプタ220をブラケット210の方へ押すと、側壁部221がアダプタ220の外側に弾性的に湾曲しながら、ピボット軸213の両端部が案内面224dに沿ってピボットホール224aに近接する。ピボット軸213の両端部がピボットホール224a内に完全に挿入されると、側壁部221が弾性的に元に戻ることによってピボット軸213の両端部213aと各ピボットホール224aは嵌合する。アダプタ220がブラケット210に完全に装着されると、ピボット軸213の両端部は側壁部221の外面と同一平面に位置するか、それより内側に位置する。このように、アダプタ220をブラケット210の上方から押してピボット軸213とピボットホール224aをスナップ結合させ、アダプタ220がブラケット210に装着される。
【0061】
ピボット軸213がフレームバー120に直交するように配向されており、アダプタ220にはワイパーアームがフレームバー120に平行に結合する。従って、フラットワイパーブレード100とワイパーアーム1、1’、2、3が連結しているとき、ワイパーストリップ110、フレームバー120、第1および第2スポイラー130、140からなる組立体はピボット軸213を中心に時計方向または反時計方向に所定の角度範囲内で回動可能である。従って、ワイパーアーム1、1’、2、3によりフラットワイパーブレード100がウインドシールドの表面上で移動するとき、フラットワイパーブレード100はウインドシールド表面の曲率に順応しながらウインドシールドに密着することができる。
【0062】
第2連結部223は側壁部221の前端に位置する。第2連結部223付近の各側壁部221にカバー230を回動可能に取り付けるための嵌合孔224cが形成されている。
【0063】
連結ユニット200のアダプタ220は第1固定装置によって第1結合要素10、10’と固定される。第1固定装置は、第1結合要素10、10’の側板12a、12b、12a’、12b’をアダプタの側壁部221の外面221aに固定し、第1結合要素10、10’の上板11、11’の一部を側壁部221の上端221b(第1連結部222の安着面222a)に対して固定する。また、第1固定装置は、アダプタ220に回動可能に取り付けられ第1結合要素10、10’の前方部分を覆うように形成された部品をアダプタ220に分離可能に固定して、第1結合要素10、10’を側壁部221の上端221bに対してロッキングする。
【0064】
この実施形態において、前記第1固定装置は、第1結合要素10、10’の凹部14a、14b、14a’、14b’に嵌め込まれるピボットピン226aと、第1結合要素10、10’の前端面(側板12a、12b、12a’、12b’の前端)が接触するラグ226bと、アダプタ220に取り付けられるカバー230と、カバー230をアダプタ220に分離可能に固定するカバー固定装置とを備える。
【0065】
ピボットピン226aは各側壁部221の後端に位置する。ピボットピン226aは、側板12a、12b、12a’、12b’に形成された凹部14a、14b、14a’、14b’に嵌まるように形成されている。ピボットピン226aは丸い前端と概して平行な上下面とを有する。ピボットピン226aの丸い前端が凹部14a、14b、14a’、14b’の中央に接触する。ラグ226bは、ピボットピン226aに対向して各側壁部221の外面上から突出しており垂直に延びている。ラグ226bは、アダプタ220が収容空洞内に回動すると、第1結合要素10、10’の側板12a、12b、12a’、12b’の前端面と遊びや間隙がほとんどなしに対面するように位置する。ピボットピン226aとラグ226bとの間の距離は側板12a、12b、12a’、12b’の凹部14a、14b、14a’、14b’と側板12a、12b、12a’、12b’の前端面との間の距離とほぼ同じか若干大きい。
【0066】
カバー230は、側壁部224に形成されたピボットホール224aを通る軸に直交する方向で回動可能にアダプタ220に取り付けられる。カバー230は、前記第1固定装置の固定作用に関与し、第1および第2結合要素10、10’、20の末端部およびアダプタ220の一部を覆い隠すように機能する。カバー230は概して逆U字状の断面形状を有し、上板231cと一対の側板231a、231bを有する。カバー230がアダプタ220に固定されると、上板231cは側壁部221の上部に置かれ、側板231a、231bは側壁部221とそれぞれ対面する。カバー230の一端部、すなわち側板231a、231bの前端には、カバー230をアダプタ220に回動可能に取り付ける嵌合ピン232がカバー230の内側に突出している。嵌合ピン232はアダプタ220の第2連結部223付近に形成された嵌合孔224cにそれぞれ嵌合される。嵌合を容易にするために、嵌合ピン232の下側に傾斜面が形成されている。嵌合ピン232を側壁部221の前端に接触させ、カバー230をアダプタ220側に押せば、カバー230は簡単にアダプタ220に取り付けられる。
【0067】
カバー230は前記カバー固定装置によりアダプタ220に分離可能に固定される。前記カバー固定装置はカバー230に形成される第1ロッキング要素とアダプタ220に設けられ前記第1ロッキング要素と相補的に係合するように形成された第2ロッキング要素とを含む。前記第1および第2ロッキング要素はスナップ結合または弾性係合により結合するように形成される。前記第1ロッキング要素はカバー230の後方下縁部を含んでもよく、前記第2ロッキング要素は前記縁部と相補的に形成され前記縁部に弾性的に係合する要素を含んでもよい。前記係合要素は、アダプタ220から延び可撓性を有し、アダプタ220の内側または外側に弾性的に撓むことができるラッチを含んでもよい。前記カバー固定装置は、カバー230がアダプタ220に回動するとき、前記第1ロッキング要素と第2ロッキング要素との係合によりカバー230をアダプタ220に固定する。
【0068】
この実施形態において、前記第1ロッキング要素はカバー230の各側板231a、231bの後方下縁部に形成されるロッキングノッチ234を備える。ロッキングノッチ234はアダプタ220に向かって窪んだV字状を有する。ロッキングノッチ234は第1ストッパー面234aと第1係止面234bと押圧面234cを有する。第1ストッパー面234aは概して水平に延びている。第1係止面234bは第1ストッパー面234aに接して第1ストッパー面234aの前端から後方に延びる。第1ストッパー面234aと第1係止面234bはその間に鋭角を形成する。押圧面234cは第1係止面234bに接して側板231a、231bの下縁の内側に位置する。押圧面234cは側板231a、231bの外側に傾斜している。
【0069】
この実施形態において、前記第2ロッキング要素は、カバー230がアダプタ220に回動するとき、ロッキングノッチ234にスナップ結合または弾性的に結合するように側壁部221にそれぞれ提供されたラッチ225を含む。ラッチ225は各側壁部221上にロッキングノッチ234に対応するように位置する。図示する実施形態においては、ラッチ225は各側壁部221の外面に形成されたストッパー228から側壁部221の前方に延びているラッチアーム225aを有する。ラッチアーム225aは各側壁部221の外面と離隔されている。ラッチ225の前端または先端はロッキングノッチ234の窪んだ形状に相補的に整合する形状を有する。ラッチ225はその前端に、ロッキングノッチ234の第1係止面234bに係止する第2係止面225cと、第2係止面225cに接して第1ストッパー面234aと相補的に形成され、第1ストッパー面234aと接触する第2ストッパー面225bを有する。第2係止面225cは第2ストッパー面225bに対して鋭角に側壁部221の後方に傾斜している。また、ラッチ225の前端には接触面225dが形成されている。接触面225dは、第2ストッパー面225bと第2係止面225cとの間で第2係止面225cに隣接するように形成されている。
【0070】
ロッキングノッチ234とラッチ225が互いに係合することによってカバー230はアダプタ220に固定される。カバー230をアダプタ220に回動させると、側板231a、231bの下縁のロッキングノッチ234の押圧面234cがラッチ225の接触面225dと当接する。この当接状態からカバー230をさらに下に回動させると、ラッチ225のラッチアーム225aはその回動による反作用で側壁部221側に弾性的に撓んだり湾曲したりする。すなわち、押圧面234cと接触面225dが互いに接触してラッチアーム225aが撓むようにする。その後、カバー230をさらに回動させてロッキングノッチ234の第1ストッパー面234aおよび第1係止面234bがラッチ225の前端にある第2ストッパー面225bおよび第2係止面225cと形状的に適合すると、ラッチアーム225aが外側に戻ってロッキングノッチ234とラッチ225が互いに係止する。これにより、カバー230がアダプタ220に固定される。ロッキングノッチ234とラッチ225との結合位置は、第1結合要素10、10’の上板11、11’の前方部分または第2結合要素20の上板21の前方部分がカバー230の上板231cの下面と側壁部221の上縁との間に遊びや間隙がほぼないように介在するよう定められている。
【0071】
前述したように、カバー230がアダプタ220に回動して固定されると、カバー230の上板231cの下面の下に第1結合要素10、10’の上板11、11’の前方部分の一部が位置する。カバー230の後方部分が第1結合要素10、10’の前方部分を側壁部221の上端221b(または第1連結部222の安着面222a)に対して固定して、アダプタ230が第1結合要素10、10’から分離されるのを防ぐ。
【0072】
他の実施形態において、前記ラッチは側壁部221の外面221aから突出して前方に延びてもよい。また、前記ロッキングノッチの押圧面はカバー230の側板の外面に外側に傾斜して形成されてもよく、前記ラッチの接触面は側壁部221の外側に傾斜して形成されてもよい。この場合、前記ラッチはカバー230と係止するとき外側に撓み得る。また、他の実施形態では、前記ロッキングノッチは、第1ストッパー面を備えていなくてもよく、前記ラッチは、第2ストッパー面を備えていなくてもよい。
【0073】
カバー230は嵌合ピン232の軸線に対する揺動を防ぐための要素を備える。図示する実施形態において、カバー230は各側板231a、231bの内面から突出した複数のリブまたは突起235を有する。カバー230がアダプタ220にロッキングされると、突起235は各側壁部221の外面の横にほぼ隙間なく位置する。また、カバー230は各側板231a、231bの後縁にアダプタ220に設けられるベアリング孔224bに対応するノッチ236を有する。図示する実施形態において、カバー230は、側板231aの後方から側方へ隆起した膨出部または隆起部233を有し、隆起部233にノッチ236が形成されている。ノッチ236はカバー230がアダプタ220にロッキングされるとベアリング孔224bと整列する。
【0074】
連結ユニット200のアダプタ220は第2固定装置により第2結合要素20と固定される。第2固定装置は、第2結合要素20の側板22a、22bと側壁部221との嵌合を許容し第2結合要素20の側板22a、22bのストッパー部23a、23bの後端を側壁部221に固定する。
【0075】
この実施形態において、前記第2固定装置は、第2結合要素20の側板22a、22bの内面にスライドして内面と嵌合するスライドレール227と、ストッパー部23a、23bと当接するように配置されたストッパー228と、側板22bのストッパー部23bの後端面に弾性的にラッチングするラッチングレバー229とを含む。
【0076】
スライドレール227は各側壁部221の下側縁に沿って延び外側に突出している。スライドレール227はピボットピン226aよりも突出している。ストッパー228はスライドレール227の前端から下方に突出している。ストッパー228は側板22a、22bの下端から内側にそれぞれ突出したストッパー部23a、23bの前端面と当接するように形成されている。ラッチングレバー229は、側壁部221の後端から延び、側壁部221の外側に弾性的に撓んだり湾曲し得る。このために、側壁部221の後端部はピボットピン226aの下側一部が水平に切欠され、ラッチングレバー229に弾性を付与する。アダプタ220が第2結合要素20の内部に完全に挿入されると、ラッチングレバー229の前端が側板22bのストッパー部23bの後端面にスナップ結合したり掛合するように、ラッチングレバー229が位置している。アダプタ220と第2結合要素20の分離時には、ラッチングレバー229を側壁部221の下側または外側に反らしてラッチングレバー229をストッパー部23bの後端から分離させれば、アダプタ220は第2結合要素20から分離することができる。
【0077】
連結ユニット200のアダプタ220は第3固定装置により第3結合要素30と固定される。前記第3固定装置は、第3結合要素30のサイドピン31をピボットホール224aを通る軸に平行かつ回動可能に支持し、第3結合要素30のクリップアーム32をアダプタ220の側壁部221に対して固定する。前記第3固定装置は、第3結合要素30のサイドピン31が回動可能に挿入されるベアリング孔と、第3結合要素30のクリップアーム32がスナップ結合されて接触する第1接触部と、第3結合要素30の一部(例えば、第3結合要素30においてサイドピン31が位置する側部31a)が接触する第2接触部とを含む。
【0078】
この実施形態において、前記第3固定装置のベアリング孔224bは各側壁部221にあけられている。ベアリング孔224bは、ピボットホール224aを通る軸に平行な他の軸上に位置するように各側壁部221に形成されている。ベアリング孔224bには第3結合要素30のサイドピン31が回動可能に嵌合される。また、ベアリング孔224bはピボットホール224aよりも前方に位置する。前記第1接触部は、サイドピン31が進入する側壁部221の反対側の側壁部221の外面221aと上端221bとを含む。前記第2接触部はカバー230に形成される隆起部233を含む。隆起部233の表面と側壁部221の外面との間の距離は、クリップアーム32が側壁部221の外面にスナップ結合可能になるように定められている。
【0079】
ピボット軸213が嵌合するピボットホール224aを通る軸と、サイドピン31が嵌合するベアリング孔224bを通る軸は互いに平行に離隔されている。従って、第3固定装置によりフラットワイパーブレード100とワイパーアーム3が連結されている場合、ワイパーストリップ110、フレームバー120、第1および第2スポイラー130、140ならびにブラケット210からなる組立体は、アダプタ220に対してピボット軸213を中心に、すなわちピボットホール224aを通る軸を中心に回動可能である。また、サイドピン31がアダプタ230にベアリング孔224bを介して結合するため、前記組立体とアダプタ220はサイドピン31を中心に回動可能である。すなわち、図37および図38に示すように、ワイパーアーム3の作動時、前記組立体はピボット軸213を中心にアダプタ220に対して回動可能であり、前記組立体とアダプタ220はサイドピン31を中心にワイパーアーム3に対して回動可能である。このように、連結ユニット200と第3結合要素30の間にはサイドピン31およびピボット軸213の2つの回動軸(ピボットホール224aを通る軸およびベアリング孔224bを通る軸)が存在して、双方間に安定した回動構造を達成することができ、ワイパーストリップ110はウインドシールド表面の曲率に順応しながらウインドシールド表面に密着することができる。
【0080】
図28図30は、第1結合要素10を末端に備えたワイパーアーム1と連結ユニット200との連結例を示す。図1および図28図30を参照して、ワイパーアーム1とフラットワイパーブレード100の例示的連結例を説明する。
【0081】
カバー230がアダプタ220から上に回転した状態で、図29に示すように、アダプタ220のピボットピン226aを対応する第1結合要素10の凹部14a、14bにそれぞれ嵌め込む。ピボットピン226aが凹部14a、14bの中心に接触した状態で、アダプタ220(アダプタ220が装着されたフラットワイパーブレード100)はピボットピン226aを中心として第1結合要素10側に回動できる。完全に回動すると、図28に示すように、舌部13は側壁部221の前方部分の間に位置するようになり、第1結合要素10の側板12a、12bの前端面はラグ226bに接触するかラグ226bに対して若干の隙間を介して位置する。続いて、カバー230をアダプタ220側に回転させて、ロッキングノッチ234の第1ストッパー面234aとラッチ225の第2ストッパー面225bとが互いに当接するようにし、ロッキングノッチ234の第1係止面234bとラッチ225の第2係止面225cとが互いに係止するようにする。そうすると、カバー230がアダプタ220にロッキングされながらカバー230の上板231cの一部が第1結合要素10の上板11の上面に当接して、第1結合要素10の上板を側壁部221の上端221b(安着面222a)に対して固定する。このように、アダプタ220の後端でアダプタ220がピボットピン226aにより第1結合要素10に掛かり、アダプタの前端でカバー230が第1結合要素10を固定して、フラットワイパーブレード100は第1結合要素10を末端に備えたワイパーアーム1に連結される。
【0082】
図31図32はもう1つの第1結合要素10’を末端に備えたワイパーアーム1’と連結ユニット200との連結例を示す。
【0083】
カバー230がアダプタ220から上方に回転した状態で、第1結合要素10’の対応する凹部14a’、14b’にピボットピン226aをそれぞれ嵌め込む。また、第2舌部15’を第1連結部222の安着面222aの後端に掛ける。続いて、アダプタ220が装着されたフラットワイパーブレード100を第1結合要素10’側に回動させて、第1結合要素10’とアダプタ220を互いに対応する部分同士で接触させる。その後、カバー230を再びアダプタ220側に回転させて、アダプタ220に固定する。第1結合要素10’を備えたワイパーアーム1’は前述した第1結合要素10の場合と同一の方式で連結ユニット200と固定される。
【0084】
図33および図34は第2結合要素20を末端に備えたワイパーアームと連結ユニット200との連結例を示す。
【0085】
図33に示すように、フラットワイパーブレード100に装着されたアダプタ220をアダプタ220の後端から第2結合要素20内に挿入する。そうすると、スライドレール227が側板22a、22bの内面にそれぞれスライド接触しながらアダプタ220が第2結合要素20内に嵌め込まれる。ストッパー部23a、23bの前端面がストッパー228に当接し、ラッチングレバー229が側板22bのストッパー部23bの後端面に掛かると、嵌合による固定が完了する。側板22bのストッパー部23bの後端面にラッチングレバー229が掛かるようになるので、第2結合要素20とアダプタ220の分離を防ぐことができる。
【0086】
図35および図36は第3結合要素30を末端に備えたワイパーアーム3と連結ユニット200との連結例を示す。
【0087】
図35に示すように、アダプタ220が装着されたフラットワイパーブレード100を、ベアリング孔224bにサイドピン31が挿入されたり嵌め込まれる形でワイパーアーム3に結合する。このような挿入は、サイドピン31が位置する第3結合要素30の側部31aがカバー230の隆起部233の外面に接触すると完了する。サイドピン31がベアリング孔224bに嵌まった状態でアダプタ220(およびフラットワイパーブレード100)はサイドピン31を中心に回動可能である。続いて、アダプタ220およびフラットワイパーブレード100をワイパーアーム3側に回動させて、クリップアーム32のストッパー部32aを側壁部221の上端221bに接触させる。そうすると、クリップ部32bが側壁部221の外面221aにスナップ結合される。図36に示すように、サイドピン31はベアリング孔224bに嵌まっており、第3結合要素30の側部31aはカバー230の隆起部233に接触しており、クリップ部32bは側壁部221の外面221aに係止されているので、第3結合要素30と連結ユニット200は挿入および回動による固定によって互いに固定される。
【0088】
以上、前述した実施形態により本発明を図示し説明したが、本発明はこれに限定されるわけではない。本発明の範囲を逸脱することなく様々な変形または変更が可能であることが本発明の属する分野で通常の知識を有する者にとって明白である。
図1
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