特許第5674977号(P5674977)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5674977
(24)【登録日】2015年1月9日
(45)【発行日】2015年2月25日
(54)【発明の名称】サッカーの予想投票システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20150205BHJP
【FI】
   G06Q50/10 170
【請求項の数】2
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2014-114502(P2014-114502)
(22)【出願日】2014年6月3日
【審査請求日】2014年6月9日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】506376218
【氏名又は名称】ケイ・アンド・アイ有限会社
(74)【代理人】
【識別番号】100085257
【弁理士】
【氏名又は名称】小山 有
(72)【発明者】
【氏名】小山 かすみ
【審査官】 阿部 潤
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−108030(JP,A)
【文献】 特開平11−046356(JP,A)
【文献】 特開2002−015348(JP,A)
【文献】 特開2008−114095(JP,A)
【文献】 特開2002−215834(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 − 50/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アプリケーションサーバと、スマートホンなどの双方向通信が可能なクライアント端末とがネットワークに接続されて構成されるサッカーの予想投票システムであって、
前記アプリケーションサーバ及びクライアント端末のユーザは暗号通貨などの仮想通貨の口座を有し、
前記アプリケーションサーバは、プログラムを実行するCPUを有し、前記プログラムは前記アプリケーションサーバに、受信手段、送信手段、記憶手段、計算手段及び抽出手段としての機能を発揮させるものであり、
前記アプリケーションサーバの送信手段は、前記クライアント端末からの要求に応じて、対戦する2つのチームの試合開始から試合終了までの時間が所定の時間帯ごとに区切られ、各時間帯ごとにスコアが0、1または2以上であることを予想する窓と、最終スコアを予想する窓が設けられた予想スコア表を前記クライアント端末に送信し、
前記クライアント端末では、前記受信した予想スコア表にタッチパネル形式で予想スコアを記入し、
前記アプリケーションサーバの受信手段は、前記クライアント端末からの予想スコアが記入された予想スコア表を受信し、
前記アプリケーションサーバの記憶手段は、前記クライアント端末から受信した予想スコア表の内容を記憶し、
前記アプリケーションサーバの計算手段は、前記クライアント端末から受信した予想スコア表の各時間帯ごとに選択されたスコアと、予想スコア表の最終スコアの両方を満足する最終投票数を算出し、この最終投票数とこれに対応した仮想通貨額を計算し、
前記アプリケーションサーバの送信手段は、前記計算した結果と自己の仮想通貨の口座番号を当該クライアント端末に送信し、
前記アプリケーションサーバの送信手段は、アプリケーションサーバの口座に当該クライアント端末からの仮想通貨の払い込みがあったことを確認できたことを条件として当該クライアント端末に投票受付番号を送信し、
試合中において前記アプリケーションサーバの抽出手段は、前記記憶手段に記憶された予想投票の中から所定時間ごとに区切られた時間帯のうち最初の時間帯の記入欄に記入された予想スコアと実際のスコアを比較して的中している投票のみを抽出し、最初の時間帯内で抽出した的中投票の中から次の時間帯の記入欄に記入された予想スコアと実際のスコアを比較して的中している投票を抽出し、以後この抽出を時間帯に沿って順次行い、
前記アプリケーションサーバの計算手段は、配当対象となっている総仮想通貨額を、的中した予想が存在する最後の時間帯または最後の時間帯の1つ前あるいは2つ前の時間帯内での予想的中投票数で除算して獲得仮想通貨額を算出し、
前記アプリケーションサーバの送信手段は、予想的中投票を行ったクライアント端末に前記計算手段で計算した獲得仮想通貨額を通知することを特徴とするサッカーの予想投票システム
【請求項2】
請求項1に記載のサッカーの予想投票システムにおいて、前記アプリケーションサーバの送信手段は、受信した予想スコア表から計算した結果と、アプリケーションサーバが保有する口座番号を当該クライアント端末に送信する際に、払い込み者を特定するための仮受付番号を一緒に当該クライアント端末に送信することを特徴とするサッカーの予想投票システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スマートホンやPCなどの双方向通信が可能なクライアント端末と、アプリケーションサーバと仮想通貨の管理サーバとをネットワークに接続して構成されるサッカーの予想投票システムに関する。
【背景技術】
【0002】
サッカーは古くからくじや賭けの対象とされ、イタリアではトトカルチョ、イギリスではフットボールプール、スペインではキニエラと称され、広く一般に馴染まれている。また最近ではわが国でもスポーツ振興クジ(TOTO)としてサッカーくじが普及しつつある。
【0003】
しかしながら、上記の予想投票システムは、複数の試合の勝ち、負けおよび引き分けを当てることを基本としている。このため、自分に興味のない試合の予想や、自分が予想した複数の試合がかち合う場合には、全ての試合を見ながら「くじ」を楽しむことができない。
【0004】
そこで、本発明者は1試合でTOTOが完結するシステムを特許文献1として提案している。
特許文献1では1つの試合を複数の時間帯に分け、各時間帯でのスコアを予測し、試合が開始すると最初の時間帯での予想スコアの的中者のみが生き残り、試合時間の経過に伴って的中予想の数が減るようにしたものである。
【0005】
特許文献1で用いる予想スコア表を図9に基づいて説明すると、図9(a)はクライアント端末に表示された予想スコア表の記入前を示し、予想スコア表100は矩形枠内の中央に時間帯の表示部101を設け、この表示部101の左右に対戦チーム名102が表示され、10分ごとの時間帯103の左右にはチームごとの得点を表示するスコア窓104が18個設けられている。これらスコア窓104にはデフォルト状態では0となっている。そして、各スコア窓に予想スコアを記入したものが図9(b)である。
【0006】
特許文献1ではマルチ用のボタンを用いてスコアが1か2の両方を予想することが可能となっている。スコアが1か2の両方を予想した場合には、2通りの予想投票をしたことになり、また、このマルチの選択をした箇所が3箇所あれば2×2×2=8通りの予想投票をしたことになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特許第4493728号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
サッカーの試合を例えば10分間の時間帯に区切った場合、通常サッカーの試合で10分間に入る点数は多くて2点とした場合、10分間でのスコアの態様としては、0−0、0−1、0−2、1−0、1−1、1−2、2−0、2−1、2−2の9通りであり、これが9回(90分)重なるので、予想が的中する確率は、単純に計算すると1/9≒1/3億8千万であり、予想本数が1本では殆ど的中させることができない。また1通りづつ予想スコア表を作るのは面倒であるので、前記したマルチ形式の予想投票を行うことが現実的である。
【0009】
しかしながら、マルチ投票を行った場合、通常のサッカーの試合ではあり得ないスコアまで予想投票内に含まれてしまうことが考えられる。
例えば、図9に示した例で、投票者はどちらのチームが勝つにしても最終スコアは2点差以内と考えているのに、ブラジルの各時間帯において、全て1または2を選択すると、18−0まで予想して投票していることになる。
【0010】
特許文献1にあっては、アプリケーションサーバ内にアプリで使うポイント等の口座を作らなければならない。口座は誰にでも開設できるとしても口座開設作業が面倒でアプリの利用が制限される。また専用の口座を作ってしまうと、遊ばなくなったときにポイントの残高がそのまま口座に残ったままになりやすい。
【0011】
また、電子マネーを含めて現実通貨の場合には、極めて少額のお金をかける場合でも、銀行口座やクレジットカードなどの開設が要求され、利用できないクライアントが多くなる。特に海外からの利用は手数料を考えると現実的でない。
【0012】
また、インターネットを介したゲームで、電子マネーのやり取りが発生する場合には、口座の開設、IDの取得、氏名の表示などが必要となり、匿名性がない。匿名性が担保されないことが双方向通信を利用したゲームの障害になることがある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するため本発明は、アプリケーションサーバと、スマートホンなどの双方向通信が可能なクライアント端末とがネットワークに接続されて構成されるサッカーの予想投票システムであって、
前記アプリケーションサーバ及びクライアント端末のユーザは暗号通貨などの仮想通貨の口座を有し、
前記アプリケーションサーバは、プログラムを実行するCPUを有し、前記プログラムは前記アプリケーションサーバに、受信手段、送信手段、記憶手段、計算手段及び抽出手段としての機能を発揮させるものであり、
前記アプリケーションサーバの送信手段は、前記クライアント端末からの要求に応じて、対戦する2つのチームの試合開始から試合終了までの時間が所定の時間帯ごとに区切られ、各時間帯ごとにスコアが0、1または2以上であることを予想する窓と、最終スコアを予想する窓が設けられた予想スコア表を前記クライアント端末に送信し、
前記クライアント端末では、前記受信した予想スコア表にタッチパネル形式で予想スコアを記入し、
前記アプリケーションサーバの受信手段は、前記クライアント端末からの予想スコアが記入された予想スコア表を受信し、
前記アプリケーションサーバの記憶手段は、前記クライアント端末から受信した予想スコア表の内容を記憶し、
前記アプリケーションサーバの計算手段は、前記クライアント端末から受信した予想スコア表の各時間帯ごとに選択されたスコアと、予想スコア表の最終スコアの両方を満足する最終投票数を算出し、この最終投票数とこれに対応した仮想通貨額を計算し、
前記アプリケーションサーバの送信手段は、前記計算した結果と自己の仮想通貨の口座番号を当該クライアント端末に送信し、
前記アプリケーションサーバの送信手段は、アプリケーションサーバの口座に当該クライアント端末からの仮想通貨の払い込みがあったことを確認できたことを条件として当該クライアント端末に投票受付番号を送信し、
試合中において前記アプリケーションサーバの抽出手段は、前記記憶手段に記憶された予想投票の中から所定時間ごとに区切られた時間帯のうち最初の時間帯の記入欄に記入された予想スコアと実際のスコアを比較して的中している投票のみを抽出し、最初の時間帯内で抽出した的中投票の中から次の時間帯の記入欄に記入された予想スコアと実際のスコアを比較して的中している投票を抽出し、以後この抽出を時間帯に沿って順次行い、
前記アプリケーションサーバの計算手段は、配当対象となっている総仮想通貨額を、的中した予想が存在する最後の時間帯または最後の時間帯の1つ前あるいは2つ前の時間帯内での予想的中投票数で除算して獲得仮想通貨額を算出し、
前記アプリケーションサーバの送信手段は、予想的中投票を行ったクライアント端末に前記計算手段で計算した獲得仮想通貨額を通知する。
【0014】
前記アプリケーションサーバの送信手段は、受信した予想スコア表から計算した結果と、アプリケーションサーバが保有する口座番号を当該クライアント端末に送信する際に、払い込み者を特定するための仮受付番号を一緒に当該クライアント端末に送信してもよい。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係るサッカーの予想投票システムによれば、複数のスコアを同時に選択できるマルチ投票を行いつつ、あり得ないと思われるスコアを最終スコアの予測によって絞り込んで外すようにしたので、投票者が無駄な投票と思う投票をしなくて済み、洗練されたゲームとして楽しむことができる。
【0016】
また、アプリケーションサーバとクライアント端末とは対等なP2Pの関係にあり、仮想通貨のやりとりを銀行やクレジット会社を介さずに直接口座間で行うようにしたので、取引に費用がかからず、更に必要な仮想通貨しか振り込む必要がないので、遊ばなくなった場合でも余分な仮想通貨がアプリケーションサーバの口座内に残ることがないので、無駄が生じない。
また、クライアント端末からアプリケーションサーバに対して、IDやパスワード或いは氏名を提示することなくアプリケーションサーバにアクセスするだけですぐに遊ぶことができ、匿名性が高く、気楽に楽しむことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明に係るシステムの一実施形態の構成を表わすブロック図
図2】アプリケーションサーバを中心としたフローチャート
図3】予想スコア記入前の予想スコア表を示す図
図4】予想スコア記入後の予想スコア表を示す図
図5】アプリケーションサーバからクライアント端末に送信された確認画面
図6】アプリケーションサーバからクライアント端末に送信された確認画面
図7】アプリケーションサーバからクライアント端末に送信された申込完了を知らせる画面
図8】試合途中にクライアント端末に表示される画面
図9】(a)は従来例の予想スコア記入前の予想スコア表を示す図、(b)は従来例の予想スコア記入後の予想スコア表を示す図
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1に示すように本発明に係るサッカーの予想投票システムは、インターネットなどのネットワーク1と、ネットワーク1に接続されるアプリケーションサーバ2、スマートホンやPC或いは携帯電話などからなる双方向通信可能なクライアント端末3及び暗号通貨などの仮想通貨の口座4から構成される。
【0019】
前記アプリケーションサーバ2及びクライアント端末3の所有者は仮想通貨の口座4を有している。仮想通貨の口座4は、当該仮想通貨の取引所や運営会社にインターネットを介して申請することで開設することができ、コンピュータの受信手段及び送信手段によって、相手方の仮想通貨の口座4と直接入出金を行うことができる。
【0020】
アプリケーションサーバ2は、クライアント端末3とSSL通信するための相互認証機能やデーターベース5の制御を含むアプリケーションソフトウェアと、クライアント端末3から受信した内容を格納するメモリとで構成されるサーバコンピュータであり、本発明の予想投票システムを実行するCPUを有する。
【0021】
アプリケーションサーバ2のハードウェアは、汎用のサーバコンピュータが使え、CPU、ROM、RAM、HDD、BIOS、通信インターフェース部(COM I/F)、キーボードKBやマウスMSなどの入力部、およびディスプレイDSPで構成されている。このうち、ROM、RAM、HDD、BIOS、通信インターフェース部(COM I/F)は通信バス6を介して前記CPUと接続されていて、キーボードKBやマウスMSはヒューマンインターフェースHI/Fを介して前記CPUと接続されている。
【0022】
上記の構成において、ROMは、システムプログラムを記憶する読み出し専用記憶デバイスである。CPUは、BIOSやROMに記憶されているシステムプログラムによって起動され、RAMに展開されたプログラム(アプリケーションプログラム)にしたがって各種の処理を実行する機能を持つ。
【0023】
またCPUは、入力部からの信号をトリガとして、前記システムプログラムの演算結果などをディスプレイに表示させる機能も持ち、RAMは、前記CPUが各種の処理を実行する上において必要なプログラムやデータなどを適宜記憶する機能を持つ。
【0024】
通信インターフェース部は、ハードディスク、通信部インターフェース部、入力部、およびディスプレイの入出力を管理する。ディスプレイDSPは、CRTやLCDなどにより構成され、CPUの制御によってCPUの演算結果や外部からの入力データを表示する機能を持っている。前記CPU、ROM、RAM、ハードディスク、通信インターフェース部、キーボードやマウスなどの入力部、およびディスプレイは、バス6を介して、CPUを中心として相互に接続されている。
【0025】
前記CPUの制御によってアプリケーションサーバ2は、受信手段、送信手段、記憶手段、計算手段及び抽出手段としての機能を発揮する。図2に基づき具体的に説明する。
【0026】
先ず、クライアント端末3からアプリケーションサーバ2にアクセスがあると、アプリケーションサーバ2はクライアント端末3に予想スコア表10を送信する。
【0027】
予想スコア表10は図3に示すように、矩形枠11内の上部中央に時間帯の表示を設け、この時間帯の表示の左右に対戦チーム名12を表示している。この実施例では試合開始から終了までを10分ごとの9つの時間帯13に分割している。例えば図において「20」は11分から20分の間の時間帯を示す。尚、秒の取り扱いは、切り上げとしている。例えば10分1秒での得点は11分での得点とする。また時間帯「50」の横破線はハーフタイムを挟むことを意味する。
【0028】
また各時間帯13の左右にはチームごとの得点を表示するスコア窓14が設けられている。
1つのスコア窓14は「0」、「1」及び「2<」の3つの小窓に区切られ、各小窓を1以上選択することができる。因みに「2<」は2以上のスコアを示す。
【0029】
矩形枠11の下方にはトータルスコアの予想枠15が設けられ、この予想枠15は「0」、「1」、「2」、「3」、「4」及び「5<」の6つの小窓に区切られ、各小窓を1以上選択することができる。尚、トータルスコアの表示は、「0〜2」のような表示としてもよい。
【0030】
トータルスコアの予想枠15の下方には、1投票にかける仮想通貨のコイン数の枠16が設けられ、この枠16は「1」、「5」及び「10」の小窓に区切られ、この小窓については2つ以上を選択できないようにしている。
【0031】
上記の予想スコア表10を受信したクライアント端末3のユーザは、自分の予想スコアをタッチパネル形式で予想スコア表10に入力してアプリケーションサーバ2に送信(返信)する。
【0032】
図4は記入後の予想スコア表10の一例を示すものであり、図において明度が暗くなっている小窓が選択された小窓である。この例にあっては、「ブラジル」については、0〜10分の時間帯で「0」、「1」及び「2<」の全てを選択するマルチ投票、10〜20分の時間帯で「0」及び「1」を選択するマルチ投票、80〜90分の時間帯で「0」、「1」及び「2<」の全てを選択するマルチ投票を行っている。
一方、「日本」については、10〜20分の時間帯で「0」及び「1」を選択するマルチ投票、40〜50分の時間帯で「0」及び「1」を選択するマルチ投票、50〜60分の時間帯で「0」及び「1」を選択するマルチ投票を行っている。
【0033】
上記のマルチ投票の結果、総投票数(N)は、N=3×2×3×2×2×2=144通りとなる。
上記の144通りの投票中には、トータルスコアで「ブラジル」が4点以上得点する場合、「日本」が3点得点する場合を含んでおり、仮に投票する者がこのような可能性は小さいと判断した場合には、トータルスコアを「ブラジル」については、「0」、「1」、「2」、「3」を選択し、「日本」については「0」、「1」、「2」を選択する。
【0034】
上記の記入後の予想スコア表10を受信したアプリケーションサーバ2は、図5に示すように受付内容を仮受付番号を付して返信する。また、この返信は図6に示す情報を付して行う。
【0035】
ここで、仮受付番号は後述するアプリケーションサーバの口座への仮想通貨の払い込みの際に、払い込み者を匿名のまま特定するためのものであるので、払い込み者を特定できれば他の手段を用いてもよい。
【0036】
即ち、アプリケーションサーバ2では0〜90分の時間帯13内でのマルチ投票を乗算することで、マルチ予想に基づく投票数を計算し、このマルチ予想に基づく投票の中からトータルスコアの条件を満足するものを抽出し、それを最終投票数とする。
尚、実際のコンピュータの計算では、トータルスコアの条件とマルチ予想に基づく投票数の計算のどちらを先に行うかは任意である。
【0037】
例えば本実施例の場合はマルチ予想に基づく投票数は144通りであり、この144通りの中から、「ブラジル」のトータルスコアが「0」、「1」、「2」または「3」で且つ「日本」のトータルスコアが「0」、「1」または「2」のものを抽出すると、最終投票数は118通りとなる。そして、この最終投票数に1投票に掛けるコイン数を乗算して総コイン数とする。
【0038】
アプリケーションサーバ2からの返信情報には、上記最終投票数、1投票の額(コイン数)及び総コイン数を示し、その内容で問題がないとクライアント端末3のユーザが判断すれば、アプリケーションサーバ2が開設している仮想通貨の口座番号を示し、当該口座4に払い込みをお願いする表示を示す。この画面で「次へ」を選択すると、仮受付番号、アプリケーションサーバ2の口座番号及び総コイン数が予め入力され、クライアント端末3のユーザの口座番号のみがブランクにされた画面に移行する。
【0039】
クライアント端末3のユーザが上記の総コイン数の仮想通貨をアプリケーションサーバ2が開設している仮想通貨の口座4に払い込んだことを、アプリケーションサーバ2が確認したならば、アプリケーションサーバ2はクライアント端末3に正式な受付番号を送信する。
【0040】
以上までで投票の受け付けは完了する。次に、試合中のアプリケーションサーバ2の機能について図8に基づき説明する。
試合が開始され最初の10分間が経過した時点で最初の時間枠内での的中投票が判明する。そこで、アプリケーションサーバ2では前記記憶手段に記憶保存されているデータの中から、抽出手段によって最初の時間枠内での的中投票を抽出する。
【0041】
前記抽出した的中投票数をカウントし、カウントした的中投票数を総投票数とともにクライアント端末3に送信する。送信先のクライアント端末3としては、的中投票を行った端末のみにしてもよい。また、各端末に送信せずに、アプリケーションサーバ2のホームページ等に途中経過を発表してもよい。
【0042】
次いで2番目の時間枠が経過した時点で、2番目の時間枠内での的中投票が判明する。そこで、アプリケーションサーバ2では、最初の時間枠内で抽出された的中投票の中から、抽出手段によって2番目の時間枠内での的中投票を抽出する。即ち、連続して2回的中した投票のみを抽出する。
【0043】
このようにして、最終の時間枠(80〜90分)まで上記の抽出を繰り返し、最終の時間枠での的中投票を抽出し、その数をカウントして最終的中投票数とし、この最終的中投票数でポイントや賞金を除算し、その値を的中投票者への配当ポイントとする。
【0044】
配当は最終的中投票者のみでなく、1つ前或いは2つ前の時間枠での的中投票者までを対象とし、配当率に差をつけて分配するようにしてもよい。
また、最終の時間枠に的中投票がない場合には、最終の時間枠に最も近い時間枠で且つ的中投票がある時間枠を最終の時間枠として扱う。
【0045】
以上の如くして、最終的中投票数および配当ポイントが確定したら、最終的中投票を行ったモバイル端末4にアプリケーションサーバ5から配当ポイントを通知する。尚、配当はクライアント端末のユーザが開設している仮想通貨の口座に振り込まれる。
【0046】
尚、図示例では1試合を10分毎の時間帯としたが、5分或いは15分など任意である。また、延長等を考慮した予想スコア表を用いることも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明に係るサッカーの予想投票システムは、一見すると、クライアント端末がアプリケーションサーバから情報を得るクライアント・サーバ方式であるが、個々のクライアント端末とアプリケーションサーバとの関係はP2P方式である。
【符号の説明】
【0048】
1…ネットワーク、2…アプリケーションサーバ、3…クライアント端末、4…管理サーバ、5…データーベース、6…通信バス、10…予想スコア表、11…矩形枠、12…対戦チーム名、13…時間帯、14…スコア窓、15…トータルスコアの予想枠、16…1投票にかけるコイン数の枠。
【要約】
【課題】 スマートホンなどを使った一般参加型のサッカーの予想投票システムを提供する。
【解決手段】
予想スコア表10は、矩形枠11内の上部中央に時間帯の表示を設け、この時間帯の表示の左右に対戦チーム名12を表示している。この実施例では試合開始から終了までを10分ごとの9つの時間帯13に分割している。また各時間帯13の左右にはチームごとの得点を表示するスコア窓14が設けられている。1つのスコア窓14は「0」、「1」及び「2<」の3つの小窓に区切られ、各小窓を1以上選択することができる。
【選択図】 図3
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9