(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記少なくとも一つのばねアーム(61f)は、前記第2コンポーネント(64)の少なくとも一つの輪郭(64c)を接触点において支承し、前記輪郭は、前記成形ばね(61)に向かって径方向に突出し、かつ、前記少なくとも一つのばねアーム(61f)を偏らせる、請求項2に記載の継手システム。
前記ロック解除動作の間、前記少なくとも一つのばねアーム(61f)及び前記少なくとも一つの輪郭(64c)は、互いに対して動くことによって前記ばねアーム(61f)の偏り及びその力(F)の作用方向を変える、請求項3に記載の継手システム。
互いに同じ設計であって、前記基体(61a)上に軸(A)に対して周方向に均一に配列された複数のばねアーム(61f)が存在する、請求項2から4のいずれか一項に記載の継手システム。
前記成形ばね(61)は、前記第1コンポーネント(63)としての前記2つの継手部材(11、12)の一方と、前記第2コンポーネント(64)としての前記偏心器(27)との間に設けられる、請求項6に記載の継手システム。
前記ロック解除動作の間、前記成形セクション(54f)及び前記関連付けられた輪郭(50k)が、互いに対して動くことにより、前記成形セクション(54f)の偏り及び前記接触点におけるその力(F)の作用方向を変え、
前記ストッパモジュール(50)は、前記ハンドレバー(5)と前記伝動ロッド(7)との間に設けられ、かつ、少なくとも一つの対抗ストッパ(51)と相互作用して前記ハンドレバー(5)と前記継手部材(11、12)の一方とを少なくとも一つの回転方向において互いに対してストッパまで動かし、
前記リセットばね(54)は、第1にストッパモジュール(50)上に、第2に前記対抗ストッパを有するコンポーネント(12、48)上に支持される、請求項12に記載の継手システム。
【発明を実施するための形態】
【0013】
自動車用車両シート1はシート部材3及びバックレスト4を有する。シート部材3に対してバックレスト4の傾斜を調整することができる。バックレスト4の傾斜を調整するべく、シート部材3とバックレスト4との遷移領域に水平に配列された伝動ロッド7が、例えばハンドレバー5によって手動で回転される。車両シート1の両側部では、伝動ロッド7が、実質的にねじれ方向に剛性の接続により継手10に係合するか又は駆動目的の画定された遊び進行を有するかして継手10に結合される。
【0014】
継手10は第1継手部材11及び第2継手部材12を有する。これらは互いに対して軸Aまわりに回転することができる。本例では、(仮想)軸Aが伝動ロッド7と整合し、かつ、使用される方向指標を画定する。当該指標は、円筒座標系の方向指標である。2つの継手部材11及び12はそれぞれ刻み付けられて、近似的に円板形状にされる。2つの継手部材11及び12は、好ましくは金属特に鋼からなり、少なくとも複数の領域が硬化され得る。軸方向の作用力を吸収するべく、すなわち継手部材11及び12を一緒に軸方向に保持するべく、クランプリング13が設けられる。クランプリング13は好ましくは、金属特に鋼からなり、未硬化であることが好ましい。クランプリング13は好ましくは、実質的に平坦な環形状であるが、代替実施例においては、円筒断面を有するL字形状であって端側部が平坦な環状セクションの外形とされる。
【0015】
クランプリング13は、2つの継手部材11及び12の一方に、本例では外側環状セクションが第2継手部材12に、例えばレーザ溶接により又は周知の他の締結法により固定的に接続される。クランプリング13は、軸方向に直交する平面内に配列される内側環状セクションにより、オプションとして滑りリングの介在により、第1継手部材11全体の径方向外側周縁領域に、2つの継手部材11及び12の相対動を妨げることがないように係合する。加えて、2つの継手部材11及び12の互いに面する内側表面が、異物及び塵の侵入に対して並びに損傷に対して保護される。
【0016】
したがって、クランプリング13及びこれに固定的に接続された継手部材11又は12は、これに対して可動な2つの継手部材11及び12の他方をクランプする。したがって、構成上、2つの継手部材11及び12が一緒になって(クランプリング13とともに)円板形状ユニットを形成する。
【0017】
継手10が取り付けられるとともに、第1継手部材11が例えば、バックレスト4の構造体に固定的に接続される。すなわち、バックレストに固定される。次に第2継手部材12が、シート部材3の構造体に固定的に接続される。すなわち、シート部材に固定される。しかしながら、継手部材11及び12の関連付けは交換することもできる。すなわち、その場合、第1継手部材11がシート部材に固定され、かつ、第2継手部材12がバックレストに固定される。継手10は、バックレスト4とシート部材3との間の力の束の中に置かれる。
【0018】
継手10は、第1継手部材11及び第2継手部材12が互いにロック可能なラッチ継手として設計される。これは例えば、この点においてその開示が明示的に組み入れられる独国実用新案第20 2009 016 989(U1)号明細書に記載されている。
【0019】
第2継手部材12は、案内セグメント14(本例では4つの当該セグメント)を有する。これらはそれぞれが対になり、まっすぐな案内表面によって側方のロックバー16を径方向に案内する。ロックバー16(本例では合計4つ存在する)が、互いに対してオフセットされる(本例ではいずれの場合も90°)ように2つの継手部材11と12との間に画定された構成空間内に配列される。ロックバー16の径方向外側端には歯16zが設けられる。歯16zは、第1継手部材11の歯付きリング17に係合する(入る)。歯付きリング17は、内部ギヤとして設計される。歯付きリング17とロックバー16とが相互作用すると継手10がロックされる。
【0020】
第1継手部材11は、第2継手部材12の凹部内に配列される。第2継手部材12が第1継手部材の外側全体に径方向に係合する結果、2つの継手部材11及び12が互いに支持し合う。この場合、歯付きリング17を有する第1継手部材11の径方向外側周縁領域が、案内セグメント14と第2継手部材12の径方向外側周縁領域との間に径方向に配列される(当該周縁領域は第1継手部材11を支持するべく機能する)。例えば衝突事象における高負荷を受けると、第1継手部材11は、変形後にその歯付きリング17により、負荷方向に近く、かつ、歯付きリング17に向かう(同心の)対応湾曲表面を有する案内セグメント14と接触するようになり得る。これにより、継手10の強度が増加する。
【0021】
第2継手部材12には、第1継手部材11を取り付けることができる。しかしながら、この状態は正反対にしてもよい。すなわち第2継手部材12を第1継手部材11に取り付けることもできる。しかしながら、原則的に双方の配列は等価である。
【0022】
例えばプラスチックからなる駆動体21が、継手10の中心に配列され、かつ、2つの継手部材11及び12の少なくとも一方、本例では第1継手部材11、正確にはその中心開口に回転可能に支持される。車両シートの両側において、駆動体21は、中空駆動体21のボア23の中に導入される伝動ロッド7に対し、駆動を目的としてねじれ方向に剛性の態様で接続されるか又は少なくとも結合される。駆動体21の一端に、本例では第2継手部材12に、締結リング24が設けられる。当該リングは本例では、プラスチックからなり、かつ、好ましくは超音波溶接により駆動体21に締結される。締結リング24には、ハンドレバー5を、ねじれ方向に剛性の態様で堅固にクリップ留めすることができる。
【0023】
継手部材11と12との間に画定される構成空間内に配列された偏心器27が、駆動体21に対し、駆動を目的としてねじれ方向に剛性の態様で載置されるか又は少なくとも結合される。例えば一つ又は一方が他方に入れ子された2つのコイルばねのようなばね配列35が、2つの継手部材11及び12の一方、本例では第2継手部材12の中心受容部内に配列、本例では外側に支持される。ばね配列35が、本例では、ねじれ方向に剛性の態様で内側が駆動体21に載置されることによって、偏心器27に作用する。このタイプのばね配列35は、例えば、すでに上述された独国実用新案第20 2009 016 989(U1)号明細書、又は、この点においてその開示が明示的に組み入れられる独国特許第10 2005 046 807(B3)号明細書に記載されている。ばね配列35による作用を受ける偏心器27は、径方向に可動なロックバー16に作用し、かつ、ロックバー16は当該作用を受け、径方向外側に押圧されて歯付きリング17に入り込みひいては継手10をロックする。
【0024】
制御円板36が、ロックバー16と第1継手部材11との間の軸方向構成空間内に配列され、かつ、偏心器27に、本例ではねじれ方向に剛性の態様で載置される。制御円板36は、制御トラック(本例では4つのトラック)を有する。これらはそれぞれが、各ロックバー16上のラグ38と相互作用する。ラグ38は、関連付けられるロックバー16から軸方向に突出する。ばね配列35の力に対抗する駆動体21の(及び駆動される偏心器27の、及び制御円板36の)(数度の)回転により、制御円板36はロックバー16を径方向内向きに、すなわち歯付きリング17から出るように引っ張る。その結果、継手10がロック解除され、かつ、2つの継手部材11及び12が互いに対して軸Aまわりに回転可能となる。バックレスト4がここで、軸Aまわりに枢動可能となり、その傾斜が調整される。すなわち、異なる使用位置がとられる。
【0025】
2ドア自動車の場合、意図は、バックレスト4を自由枢動させることにより後部列シートへのアクセスを容易にすることにある。これを目的として、ロック解除されたバックレスト4が、使用位置から、自由枢動されていたシートとしての使用には適しない一位置まで前方に枢動される。ハンドレバー5(又はさらなる作動要素)が自由枢動プロセス全体において保持される必要がないにもかかわらず、バックレストが自由枢動されていた位置にのみ継手がロックされる場合、動作の容易性が高まる。これを目的として、環状自由枢動制御要素45がオプションとして、制御円板36と第1継手部材11との間における継手10の軸Aまわりに設けられる。これは例えば、この点においてその開示が明示的に組み入れられる独国特許第10 2006 015 560(B3)号明細書に記載されている。
【0026】
2つの継手10、伝動ロッド7及びハンドレバー5は、継手システムの複数の部材である。一般に少なくとも一つのバックレスト補償ばね47、好ましくは2つのバックレスト補償ばね47も当該複数の部材に属する。2つのバックレスト補償ばね47はそれぞれ、2つの継手10の一方に配列され、かつ、例えば支持ブッシング48上に支持される。ハンドレバー5は、単数部材、又は、例えばハンドル部材及びハブ部材を有する多数部材設計とすることができる。ストッパモジュール50は好ましくは、ハンドレバー5と伝動ロッド7との間に配列される。これは例えば、その開示が明示的に組み入れられる独国実用新案第20 2010 015 171(U1)号明細書に記載されている。支持ブッシング48がどのようにして継手10に締結されるのかについても記載されている。ストッパモジュール50は複数の機能を有する。これは、ユーザが作動させたハンドレバー5からのトルクを伝動ロッド7に伝達する。ストッパモジュール50は、ハンドレバー5の作動のための当該ハンドレバーの少なくとも一つの回転方向における角度範囲を制限する。これは、誤用に対する保護として機能する継手10(
図10、
図19)上の又は支持ブッシング48(
図20から
図24)上の少なくとも一つの対抗ストッパ51に当接することによって行われる。ストッパモジュール50は、伝動ロッド7と、例えば駆動体21との相対動をリセットばね54により防止することによって継手システムのがたつきをなくす。ここで、リセットばねの力は、ばね配列35の力よりもはるかに小さい。ストッパモジュール50はまた、当該ストッパに対向するハンドレバーの終了位置を画定する。
【0027】
第1実施例において、継手システムのロック解除動作の間、ユーザは、2つの継手10における対応するばね配列35の力に打ち勝つ必要がある。「ロック」と「ロック解除」との主観的な切り替え感をもたらすべく、ハンドレバー5の作動中に作用するばね力すべての非線形の特性M
全体(ロック解除トルク/ロック解除回転角度)が望ましい。本発明によれば、これを目的として、非線形の特性M
61を有するトルクをもたらす成形ばね61が設けられる。成形ばね61の当該非線形部分は、2つのばね配列35(及びストッパモジュール50の可能なリセットばね)によってもたらされるトルクの実質的に(すなわち少なくとも近似的に)線形の特性M
35に加えられる。これにより、ロック解除角度にわたるロック解除トルクの、
図5に例示される全体的な特性M
全体の望ましい傾向がもたらされる。成形ばね61によりもたらされるトルクの特性M
61は好ましくは、最初はわずかに上昇し又は低いレベルで進行する。すなわち、まず成形ばね61が、ロック解除動作に対抗して作用する。成形ばね61の特性M
61はその後下降する。すなわち、成形ばね61はさらなるロック解除動作を(主観的に)容易にする。成形ばね61によりもたらされるトルクの特性M
61は最終的に、オプションとしてゼロライン未満に下降する。すなわち、その後当該特性はロック解除動作を支援する。成形ばね61の正確な設計により、ばね配列35の線形の特性M
35との合計において、ユーザにより適用されるトルクの回転角度への望ましい依存性をもたらすべく広く変化する特性M
全体を構成することができる。
【0028】
成形ばね61は、継手システムの2つのコンポーネントの間に作用する。これらは、第1コンポーネント63及び第2コンポーネント64と称され、かつ、継手システムのロック解除動作の間、互いに対して動き、特に回転する。成形ばね61は究極的に、対応するばね配列35に対してばね力を平行に作用させる。第1コンポーネント63は例えば、ハンドレバー5、ストッパモジュール50、伝動ロッド7、駆動体21若しくは偏心器27、又はこれらにねじれ方向に剛性の態様で接続されたコンポーネントである。第2コンポーネント64は例えば、2つの継手部材11若しくは12の一方、自由枢動制御要素45、又はバックレスト補償ばね用支持ブッシングである。
図6は、第1コンポーネント63としてのストッパモジュール50を有する成形ばね61、並びに第2コンポーネントとしての、第2継手部材12に締結されかつバックレスト補償ばねを支持する支持ブッシング48の例示的配列の第1バージョンを示す。継手10に対する成形ばね61のこの外部配列は、顧客の要求に容易に適合させることができる。
図7は、第1コンポーネント63としての第2継手部材12及び第2コンポーネント64としての偏心器27を有する、成形ばね61の例示的配列の第2バージョンを示す。継手10に対する成形ばね61のこの内部配列は、構成空間を節約する。内部配列は、第2コンポーネント64としての自由枢動制御要素45に対する成形ばね61のねじれ方向に剛性の接続に対して修正可能である。したがって、傾斜調整及び自由枢動領域に対して異なる特性を設定することができる。
【0029】
成形ばね61は好ましくは、ばね鋼から一体的に製造される。成形ばね61は基体61aを有する。これは例えば、環状設計であり、かつ、軸Aに対して同心に配列される。基体61aは、例えば整合する内側又は外側輪郭により、ねじれ方向に剛性の態様で第1コンポーネント63に接続される。成形ばね61はさらに、基体61aから突出する少なくとも一つのばねアーム61fを有する。本例では、ばねアーム61fは、基体61aから軸方向に突出する一セクションを有する。このセクションは、ばねアーム61fの軸Aの周方向に延びてその後ばねアーム61の自由端で終端する一セクションに続く。2つの(又はこれを超える)ばねアーム61fが設けられるのが好ましい。当該ばねアームは、互いに同じであって、軸Aに対して周方向に均一に基体61に配列される。その結果、当該支承力が互いに相殺し合うので、取り付けにおいて付加的な摩擦力が生じない。設けられたばねアーム61fは、第2コンポーネント64を(弾性的に)支承する。
【0030】
図2は、例として、ロックされた開始位置すなわち継手システムがロックされた場合にある第2コンポーネント64、第1コンポーネント63、及び成形ばね61を通る一セクションを示す。成形ばね61は、ねじれ方向に剛性の態様で第1コンポーネント63に接続され、かつ、(少なくとも一部が)第2コンポーネント64によって径方向に取り囲まれる。成形ばね61のばねアーム61fは、いずれの場合も、一接触点において第2コンポーネント64の輪郭64cを支承する。輪郭64cは、成形ばね61に向かって径方向に、すなわち径方向内向きに突出する。したがって、ばねアーム61fが偏る。すなわち、成形ばね61が付勢を受ける。輪郭64cを有するばねアーム61fの、対応する接触点に生じる力Fが図面に示されている。当該力の方向及び大きさは、ばねの剛性及び接触点の接線に依存する。開始位置において、当該接触ゆえに生じる力Fは、軸Aまわりの閉方向トルクをもたらす。当該トルクは、図面において左回転方向に作用する。
【0031】
図3は、第1コンポーネント63が、ロック解除動作を目的として時計回り方向に回転した後の中間位置を示す。ばねアーム61fは、近似的に中心に、S字形状に延びる一セクションを有する。当該セクションが、対応する輪郭64cに接触するとすぐに、対応するばねアーム61fの偏り、接触点の位置、及び接線の角度が変化する。その結果、例えば、力Fが、開くようにすなわち図面において右回転方向となるように作用する軸Aまわりの小トルクをもたらす。
図4は、ばねアーム61fのS字形状に延びるセクションゆえに接触点及び接線の方向がさらにシフトし、ひいては力Fが大きな開方向トルクを引き起こす、ロック解除された終了位置を示す。
【0032】
第2実施例において、ストッパモジュール50(
図13)はカップ形状設計であり、好ましくはプラスチック射出成形部材の形態にある。ストッパモジュール50の開放側が第2継手部材12に面し、当該ストッパモジュールは軸Aと整合する。ストッパモジュール50の開放側において、ストッパモジュール50の円筒壁周縁が、複数のストッパ50b、本例では4つの当該ストッパによるクラウン形態に設計される。複数のストッパ50bは一体的に形成され(すなわちストッパモジュール50と一体的に形成され)、当該周縁に沿って軸方向に突出する。当該ストッパは、継手10上の当該対抗ストッパ51と、好ましくは第2継手部材12(
図10、
図19)上又は支持ブッシング48(
図20から24)上の星形肩部と相互作用する。ここで4つのストッパ50bは、対抗ストッパ51同士の間に、大きな程度、例えば30°の周方向遊びを有して配列される。複数のクリップフック50c、本例では6つの当該クリップフックが、ストッパモジュール50の内部から軸方向に突出し、かつ、ストッパ50bに対して同心に配列される。クリップフック50cは、締結リング24の後ろに軸方向に係合する。これによりクリップ接続が形成され、その結果、ストッパモジュール50は、継手10(その外側に)回転可能に接続される。
【0033】
リセットばね54(
図13)は好ましくは、ばねワイヤから形成される。これは、らせんに巻かれた基体54a及び2つのばね端54eを有する。2つのばね端54eは、曲げられて基体54aから軸方向に(対向方向に)突出する。リセットばね54は、ストッパモジュール50に収容される。当該リセットばねは、カップ形状ストッパモジュール50の壁とクリップフック50c(
図14、
図15)との間に径方向に配列される。2つのばね端54eは、リセットばね54が、着座位置においてストッパモジュール50内に容易に事前組み付けできるように形成される。これを目的として、リセットばね54は、付勢なしにストッパモジュール50内に挿入される。リセットばね54は、特に着座位置から所定程度超えて(周方向及び軸方向に)付勢され、その後解放される。プロセス中、リセットばね54は、着座位置に載置されてその後の組み付けを目的として固定されるようになる程度まで緩められる。
【0034】
第2継手部材12は、継手10内部の構成空間内に突出するピンとして設計される保持体を有する。継手10の反対側は、外向きに開いた止まり孔を有する。止まり孔は、ピンを形成する間の製造プロセスの一部として形成することができる。継手10の内部において、保持体は、ばね配列35を締結するべく機能する。第2継手部材12の外側において、保持体12hは、リセットばね54の2つのばね端54eの一方に引っかかる(すなわち締結される)べく機能する。
【0035】
ストッパモジュール50の底部、すなわち(大きな)閉じた端側部には開口50eが設けられる。当該開口は、軸方向の貫通開口として設計され、かつ、ストッパ50bを有する円筒壁に対して及びクリップフック50cに対して同心に配列される。外形付けされた開口50eは、ねじれ方向に剛性の態様で伝動ロッド7を収容する。周方向に均一に分布する複数のばね係留箇所50f、本例では8つの当該ばね係留箇所が開口50eに対して同心に配列される。これらは、ストッパモジュール50の底部を軸方向に貫通するように設計される。リセットばね54の2つのばね端の他方が当該ばね係留箇所50fの一つに挿入され(ひいては締結され)る。
【0036】
複数の溝50n、本例では4つの当該溝がストッパモジュール50の円筒壁の外側に径方向に配列される。これらは軸方向に延びて一端がストッパモジュール50の基部で開放される。本例では、溝50nはストッパ50bと整合される。溝50n同士の間の周方向において、複数のラッチラグ50r、本例では4つの当該ラッチラグが、ストッパモジュール50の円筒壁上に形成される。
【0037】
ハンドレバー5(
図13)は好ましくは、プラスチックからなり、第2実施例においては一体コンポーネントとして設計される。ハンドレバー5は受容部5aを(サブ領域として)有する。受容部5aの中には、ハンドレバー5が取り付けられるときにストッパモジュール50が(軸方向に)導入される。受容部5aはその後、ストッパモジュール50の大部分を収容する。受容部5aは、軸方向に延びる複数の長リブ5d、本例では4つの当該リブが形成される壁によって画定される。ハンドレバー5がストッパモジュール50上に取り付けられると、リブ5dが溝50n内に(互いに噛み合うように)挿入される。これにより、ハンドレバー5及びストッパモジュール50は、ねじれ方向に剛性の態様で互いに周方向に接続される。すなわち、トルクの伝達が許容される。オプションとして、ハンドレバー5及びストッパモジュール50の凹部には(さらなる)軸方向突出部が形成される。当該突出部及び凹部により、ハンドレバー5とストッパモジュール50とが互いに噛み合う接続が付加的に与えられる。
【0038】
さらに、周方向に互いに離間して一方が他方の後ろに延びる複数のラッチ凹部5e、本例では4つの当該ラッチ凹部が受容部5aの壁に形成される。ハンドレバー5がストッパモジュール50上に取り付けられるので、ラッチラグ50rがラッチ凹部5eの中に入る。これにより、クリップタイプの接続が形成される。すなわち、各ラッチ凹部5eの、取り付け方向の先行周縁が、関連付けられるラッチラグ50rの後ろに係合する。これにより、ハンドレバー5は、ストッパモジュール50に軸方向に固定される。ストッパモジュール50の及びハンドレバー5は、ラッチラグ50rが、受容部5aの壁の端側部周縁とラッチ凹部5eとの間の距離を確実にカバーするように十分な弾性とされる。
【0039】
伝動ロッド7は好ましくはクランプカム7dを有する。これは、径方向にわずかに突出し、かつ、例えば伝動ロッド7の局所的変形(絞り)によって形成される。クランプカム7dは、伝動ロッド7をストッパモジュール50に対し軸方向にクランプすることにより、すなわち当該伝動ロッドを摩擦係合(及びわずかな形状嵌め係合)を介して、周方向のねじれ剛性接続に加えて軸方向に固定することにより、ストッパモジュール50の開口50eの周縁と相互作用する。伝動ロッド7はその後、継手10内に、すなわち駆動体21内に押し込まれないように固定される。伝動ロッド7が軸方向に接触するようになるハンドレバー5もまた、伝動ロッド7が継手10から押し出されることを防止する。
【0040】
継手システムのロック解除動作の間、ユーザは、両方の継手10にある対応するばね配列35の及びリセットばね54の力に打ち勝つ必要がある。「ロック」と「ロック解除」との主観的な切り替え感をもたらすべく、ハンドレバー5の作動中に作用するばね力すべてに係る非線形の特性M
全体(ロック解除トルク/ロック解除回転角度)が望ましい。
【0041】
第2実施例において、リセットばね54は、少なくとも一つの成形セクション54f、本例ではちょうど一つの成形セクション54fを有する。ロック解除動作の間、リセットばね54は、当該成形セクション54fを介して特定の態様でストッパモジュール50と相互作用することにより、非線形の特性M
fを有するトルクを一時的にもたらす。当該非線形の部分は、2つの継手10のばね配列35によりもたらされるトルクの実質的に(すなわち少なくとも近似的に)線形の特性M
35に(及びオプションとしてリセットばね54の線形の部分に)付加される。このため、全体的な特性M
全体の望ましい傾向が得られる。これは、ロック解除角度にわたるロック解除トルクである
図18に例示されている。成形セクション54fを介してリセットばね54によりもたらされるトルクの特性M
fは好ましくは、最初はわずかに上昇し又は低いレベルで進行する。すなわち、最初にリセットばね54の成形セクション54fが、ロック解除動作に対抗して作用する。成形セクション54fによりもたらされるトルクの特性M
fは、その後下降する。すなわち、リセットばね54は、さらなるロック解除動作が(主観的に)容易となる。成形セクション54fによりもたらされるトルクの特性M
fは最終的に、オプションとしてゼロライン未満に下降する。すなわち、その後当該特性はロック解除動作を支援する。成形セクション54fの正確な設計により、線形の特性M
35との合計において、ユーザにより適用されるトルクの回転角度への望ましい依存性をもたらすべく大きく変化する特性M
全体を構成することができる。
【0042】
成形セクション54fは、リセットばね54の、特に基体54aの最終巻段における継手10に面する端に形成される。リセットばね54を構成するばねワイヤは、基体54aにおいて周方向に(及び一巻段当たりの一ばねワイヤ直径だけ軸方向に)延びる。成形セクション54fは、ばねワイヤの径方向の、ラグ形状の出っ張りである。当該出っ張りにおいて、ばねワイヤは、第1部分が径方向外向きに(斜めに)曲がり、方向を変え、及び、第2部分が今度は径方向内向きに(斜めに)延びる。ラグ形状の出っ張りの、ばね端54eの近くに位置する部分は、周方向に所定程度長いサイズを有し、かつ、接線方向の外形(「ラグの背中」)に対する角度が、隣接する部分よりも小さい。出っ張りはまた、径方向内向きに設けることもできる。複数の成形セクション54fの場合、これらは周方向に均一に配列される。ちょうど一つの成形セクション54fを有する第2実施例において、成形セクション54fの基体54aの最終巻段は、軸Aに対して径方向にばね端54eと対向するように形成される。
【0043】
成形セクション54fとの相互作用を目的として、当該成形セクション54fのためのストッパモジュール50は、関連付けられた輪郭50kを有する。これは好ましくは突出部であって、ラグ形状の外形を有し、かつ、軸方向に延びるリブを形成する。径方向外向きに出っ張る成形セクション54fを有する第2実施例において、輪郭50kは、ストッパモジュール50の円筒壁の内側上に径方向に形成される。周方向に見ると、輪郭50kは、第1部分が径方向内向きに(斜めに)延び、その後方向を変え、及び、第2部分が今度は径方向外向きに(斜めに)延びる。成形セクション54fに面する部分は、背いて面する部分よりも周方向に長いサイズ(「ラグの背中」)を有する。
【0044】
成形セクション54fは最初は、自由であり、かつ、輪郭50kから周方向に離間している(
図16、
図17A)。その結果、基体54aの一部としての小さな効果しか有しない。ハンドレバー5がひいてはストッパモジュール50が偏りロック解除角度まわりに開始位置から逸脱し始めると、輪郭50kは、リセットばね54の成形セクション54fに対して回転し、かつ、このプロセスにおいて当該成形セクションに近づく。所定のロック解除角度の後に輪郭50kが、割り当てられた成形セクション54fに(及び特にいずれの場合も「ラグの背中」において)接触するようになるとすぐに、成形セクション54fは(径方向に)偏る。その結果、対応する接触点において力Fがもたらされる(
図17B)。偏った成形セクション54fゆえに、リセットばね54に対する機械的拡大率が変化する。成形セクション54f、接触点の位置及び接線方向の偏りに応じて、力Fはまず、軸Aまわりの小さな閉方向トルクをもたらす。すなわち、特性M
fが上昇する。輪郭50kの及び成形セクション54fの外形に起因して、力Fは軸Aに対する方向を変えるので、トルクがその回転方向を変える。すなわち、特性M
fが下降する。トルクM
fの大きさが増加するので、接触点における力Fが大きな開方向トルクをもたらす(
図17C)。
【0045】
成形セクション54fに対しては様々な修正例が可能である。成形セクション54fは、径方向内向きの出っ張りを有し得るので、対応して径方向外向きに突出するストッパモジュール50の輪郭50kと相互作用し得る。
【0046】
さらに、少なくとも一つの成形セクション54fを別個のばねすなわち成形ばねに形成することができる。それゆえ付加的なコンポーネントが存在するにもかかわらず、当該成形ばねは、継手システムの2つのコンポーネントであって当該継手システムのロック解除動作の間に互いに対して動く特に回転する2つのコンポーネントの間にある少なくとも一つの成形セクション54fによって有効となり得る。ばね力に関し、当該成形ばねは究極的に、対応するばね配列35に対して平行に作用する。第1コンポーネントは例えば、ハンドレバー5、ストッパモジュール50、伝動ロッド7、駆動体21若しくは偏心器27、又はこれらにねじれ方向に剛性の態様で接続されたコンポーネントである。第2コンポーネントは例えば、2つの継手部材11若しくは12の一方、自由枢動制御要素45、又はバックレスト補償ばね47用の支持ブッシング48である。継手10に対する成形ばねの外部配列は、顧客の要求に容易に適合させることができる。継手10に対する成形ばねの内部配列は構成空間を節約する。内部配列は、第2コンポーネントとしての自由枢動制御要素45に対する成形ばねのねじれ方向に剛性の接続に対して修正可能である。したがって、傾斜調整及び自由枢動領域に対して異なる特性を設定することができる。
【0047】
ストッパモジュール50又は支持ブッシング48に関しても、様々な修正例が可能である。したがって、支持ブッシング48を、ハンドレバー5に面する継手10の当該側部に、すなわち本例では第2継手部材12上に嵌めることができる(
図20、
図21)。その後、ストッパモジュール50用の対抗ストッパ51を、例えば支持ブッシング48の複数の軸方向突出部として支持ブッシング48上に形成することができる。これらは、鋸壁状に設計される。ストッパモジュール50のクリップフック50cが、支持ブッシング48の軸方向サイズに所定程度近づけて延ばされる。当該クリップフックは締結リング24にクリップ留めされる。代替的に、ストッパモジュール50は、支持ブッシング48内に取り付けられて対抗ストッパ51として、例えば支持ブッシング48の内壁上のリブ状突出部と相互作用する(
図22、
図23)。リセットばね54上の少なくとも一つの成形セクション54f及び別個の成形ばね上の少なくとも一つの成形セクション54fの双方に関して2つの修正例が可能である。
【0048】
最後に、ストッパモジュール50は、介在する有効な要素を省略してハンドレバー5に一体的に形成することができる。特に、支持ブッシング48なしでも、すなわち継手10上の対抗ストッパ51と直接的に相互作用しても、及び、支持ブッシング48ありでも、すなわち支持ブッシング48上の対抗ストッパ51と相互作用しても、どちらでもよい(
図24、
図25)。双方の修正例が可能である。すなわち、リセットばね54上の少なくとも一つの成形セクション54fによってもよく、別個の成形ばね上の少なくとも一つの成形セクション54fによってもよい。