(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記固定側光伝送装置の入出力ユニット及び光伝送ユニットは、伝送データ信号をシリアル通信ケーブルに出力するために通信を開始する際、識別番号を付した接続要求信号をシリアル通信ケーブルに送信し、該シリアル通信ケーブルを通して自己の識別番号と同じ識別番号を付した接続要求信号を受信した光伝送ユニットまたは入出力ユニットは、該識別番号を付した接続応答信号を該シリアル通信ケーブルに送信し、該入出力ユニット及び光伝送ユニットは自己の識別番号と同じ識別番号を付した接続応答信号を受信したとき、通信を開始する一方、該光伝送ユニットまたは入出力ユニットは、自己と同じ識別番号を付した接続要求信号が重複して該シリアル通信ケーブルに送信されたとき、中断信号を送信することを特徴とする請求項1記載の空間光伝送装置。
前記固定側光伝送装置の入出力ユニットは、予め設定された送信優先または受信優先を示す送受信優先信号を、前記光伝送ユニットに対し出力し、該光伝送ユニットは、該送受信優先信号に応じて光信号の送受信のタイミングを調整することを特徴とする請求項1または2記載の空間光伝送装置。
前記固定側光伝送装置の入出力ユニットは、前記移載制御装置から送信停止信号が送られたとき、光伝送を停止する送信停止信号を、前記シリアル通信ケーブルを通して前記光伝送ユニットに直ちに出力し、該光伝送ユニットは該送信停止信号の入力時、伝送データ信号の送信を停止することを特徴とする請求項1乃至3記載の空間光伝送装置。
前記固定側光伝送装置の入出力ユニットは、受光状態の良否を示す受光良否信号を発生し、受光不良を示す信号を前記光伝送ユニットから受信したとき、その受光不良信号を前記移載制御装置に出力することを特徴とする請求項1乃至4記載の空間光伝送装置。
前記固定側光伝送装置の入出力ユニットには、不揮発性メモリが設けられ、伝送データ信号、送受信優先信号、送信停止信号、受光良否信号を監視し、それらの信号が変化したとき、変化した信号をその時刻と共にログデータとして該不揮発性メモリに記憶することを特徴とする請求項1乃至5記載の空間光伝送装置。
前記シリアル通信ケーブルにロギング装置が接続され、該ロギング装置は、該シリアル通信ケーブルを通して前記伝送データ信号、送受信優先信号、送信停止信号、受光良否信号を取り込むようにし、外部からログデータの読み出し要求があったとき、前記入出力ユニットの前記不揮発性メモリから読み出されたログデータを、該シリアル通信ケーブルを通して取り込み、外部のログデータ解析手段に送出することを特徴とする請求項6記載の空間光伝送装置。
前記固定側光伝送装置の入出力ユニット及び光伝送ユニットは、伝送データ信号をシリアル通信ケーブルに出力するために通信を開始する際、自己の識別番号と前記通信可能な通信相手の識別番号を付した接続要求信号を、該シリアル通信ケーブルに送信し、該シリアル通信ケーブルを通して該通信可能な通信相手の識別番号を付した接続要求信号を受信した光伝送ユニットまたは入出力ユニットは、該自己の識別番号を付した接続応答信号を該シリアル通信ケーブルに送信し、該入出力ユニット及び光伝送ユニットは通信可能な通信相手の識別番号を付した接続応答信号を受信したとき、通信を開始する一方、該光伝送ユニットまたは入出力ユニットは、自己と同じ識別番号を付した接続要求信号が重複して該シリアル通信ケーブルに送信されたとき、中断信号を送信することを特徴とする請求項8記載の空間光伝送装置。
前記シリアル通信ケーブルに接続された通信制御装置は、ログデータを取り込むロギング機能を有したロギング兼通信制御装置として構成され、該ロギング兼通信制御装置は、該シリアル通信ケーブルを通して前記伝送データ信号、送受信優先信号、送信停止信号、受光良否信号を取り込むようにし、外部からログデータの読み出し要求があったとき、前記入出力ユニットの前記不揮発性メモリから読み出されたログデータを、該シリアル通信ケーブルを通して取り込み、外部のログデータ解析手段に送出することを特徴とする請求項8記載の空間光伝送装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
各ロードポートの固定側光伝送装置は、通常、移載制御装置のパラレル信号を入力し、受信したパラレル信号を移載制御装置に出力するように構成され、移動側光伝送装置から空間光に重畳して送られた受信信号を復調して、移載制御装置の入出力回路に出力し、移載制御装置の入出力回路から送られたパラレル信号を、空間光に重畳させて移動側光伝送装置に受信するように動作する。このため、固定側光伝送装置と移載制御装置の入出力回路間には、通常、8本のデータ入力線、8本のデータ出力線、3本の制御用線、及び2本の電源線など20本を越える接続線が接続される。
【0007】
このため、特に、半導体等製造ラインのように、多数のロードポートが移動体の天井走行レールに沿って設置される場合、それらのロードポートでは多数本の接続線を有するケーブルを地上から天井まで長く布設する必要がある。
【0008】
つまり、
図10に示すように、各ロードポート50には、PLC等の移載制御装置51が地上部に配設され、天井付近には固定側光伝送装置54が設けられ、天井走行レール55上を走行する移動台車52の移動側光伝送装置53との間で空間光伝送を行うようになっており、移載制御装置51側の入出力回路51aと天井付近の固定側光伝送装置54との間に、パラレル方式のケーブルが布設されている。
【0009】
このため、多数のロードポート50において、固定側光伝送装置では、移載制御装置51の入出力回路51aと固定側光伝送装置54間に、地上から天井付近まで、多数の接続線56を芯線とする大径のケーブルを各々のロードポートで配線する必要があり、布設工事や配線作業が非常に煩雑化し、配線のための設備費や施工費が増大する課題があった。
【0010】
本発明は、上述の課題を解決するものであり、複数の移載部に設置される固定側光伝送装置への接続線の本数を最少にして、配線のための設備費や施工費を低減することができる空間光伝送装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係る空間光伝送装置は、複数の移載部に設けられる固定側光伝送装置と複数の移動体に設置される移動側光伝送装置との間で信号の空間光伝送を行う空間光伝送装置において、
該固定側光伝送装置は、該移載部の移載制御装置に接続される入出力ユニットと、該移載部の移載制御装置の入出力ユニットから送られる伝送データ信号を空間光に重畳して該移動側光伝送装置に送信し、該移動側光伝送装置から空間光に重畳して送信された信号を受信する光伝送ユニットと、を備え、
該複数の固定側光伝送装置における各入出力ユニットと各光伝送ユニットとが、全て1対のデータ線と1対の電源線のみのシリアル通信ケーブルにより接続され、該各固定側光伝送装置の入出力ユニットと光伝送ユニットに、各々個別の識別番号が設定され、
各固定側光伝送装置の該入出力ユニットは、該移載制御装置から伝送データ信号が送られたとき、該識別番号を該伝送データ信号に付して該シリアル通信ケーブルに送出する一方、該シリアル通信ケーブルを通して伝送データ信号の取り込み要求があったとき、該入出力ユニットの識別番号と同じ識別番号の伝送データ信号を該シリアル通信ケーブルから取り込み、
各固定側光伝送装置の該光伝送ユニットは、該移動側光伝送装置から空間光に重畳して送信された信号を受信したとき、識別番号を該伝送データ信号に付して該シリアル通信ケーブルに送出する一方、該シリアル通信ケーブルを通して伝送データ信号の取り込み要求があったとき、該光伝送ユニットの識別番号と同じ識別番号の伝送データ信号を該シリアル通信ケーブルから取り込み、空間光に重畳して該移動側光伝送装置に送信することを特徴とする。
【0012】
この発明によれば、例えば半導体やシリコンウエハー等の製造ラインのように、上方を移動する移動体(搬送台車)の移動領域に沿って多数の移載部(ロードポート)が床上に設置され、各移載部に移載制御装置が設けられ、移載制御装置に固定側光伝送装置が接続される場合、各移載部の固定側光伝送装置の入出力ユニット及び光伝送ユニットが全て1対のデータ線と1対の電源線のみのシリアル通信ケーブルによりシリアル方式で接続されるので、従来のように、各移載部において、床上に位置する固定側光伝送装置の入出力ユニットから上方に位置する光伝送ユニットまで、パラレル方式の多数の接続線を有する太径ケーブルを上下に長く配線する必要がない。このため、配線ケーブルの布設工事や配線作業が非常に簡単化されて、その工事を短期間で行うことができ、配線のための設備費や施工費を大きく低減することができる。
【0013】
ここで、上記固定側光伝送装置の入出力ユニット及び光伝送ユニットは、伝送データ信号をシリアル通信ケーブルに出力するために通信を開始する際、識別番号を付した接続要求信号をシリアル通信ケーブルに送信し、該シリアル通信ケーブルを通して自己の識別番号と同じ識別番号を付した接続要求信号を受信した光伝送ユニットまたは入出力ユニットは、該識別番号を付した接続応答信号を該シリアル通信ケーブルに送信し、該入出力ユニット及び光伝送ユニットは自己の識別番号と同じ識別番号を付した接続応答信号を受信したとき、通信を開始する一方、該光伝送ユニットまたは入出力ユニットは、自己と同じ識別番号を付した接続要求信号が重複して該シリアル通信ケーブルに送信されたとき、中断信号を送信するように構成することができる。
【0014】
この発明によれば、各移載部における同じ固定側光伝送装置の入出力ユニットと光伝送ユニット間で、シリアル通信ケーブルを介して、信号衝突のない正確な伝送データ信号の伝送を行うことができる。
【0015】
また、上記固定側光伝送装置の入出力ユニットは、予め設定された送信優先または受信優先を示す送受信優先信号を、前記光伝送ユニットに対し出力し、該光伝送ユニットは、該送受信優先信号に応じて光信号の送受信のタイミングを調整するように構成することができる。
【0016】
この発明によれば、各移載部において、固定側光伝送装置と移動側光伝送装置との間で信号の衝突を回避して、半二重双方向方式の通信を正確に行うことができる。
【0017】
また、上記固定側光伝送装置の入出力ユニットは、移載制御装置から送信停止信号が送られたとき、光伝送を停止する送信停止信号を、シリアル通信ケーブルを通して光伝送ユニットに直ちに出力し、該光伝送ユニットは該送信停止信号の入力時、伝送データ信号の送信を停止するように構成することができる。
【0018】
この発明によれば、各移載部において、固定側光伝送装置と移動側光伝送装置間で通信を行う間、送信停止原因の発生時には、直ちに光伝送を停止することができる。
【0019】
また、上記固定側光伝送装置の入出力ユニットは、受光状態の良否を示す受光良否信号を発生し、受光不良を示す信号を光伝送ユニットから受信したとき、その受光不良信号を移載制御装置に出力するように構成することができる。
【0020】
この発明によれば、各移載部において、固定側光伝送装置と移動側光伝送装置間で投光・受光される空間光が何らの理由で遮光された場合、固定側光伝送装置の入出力ユニットは、直ちに信号を移載制御装置に送信し、その移載制御動作を停止させることができる。
【0021】
また、上記固定側光伝送装置の入出力ユニットには、不揮発性メモリが設けられ、伝送データ信号、送受信優先信号、送信停止信号、受光良否信号を監視し、それらの信号が変化したとき、変化した信号をその時刻と共にログデータとして不揮発性メモリに記憶するように構成することができる。
【0022】
この発明によれば、各移載部や固定側光伝送装置などに異常が発生したとき、不揮発性メモリに記憶されたログデータを読み出し、異常動作の解析を行うことができる。
【0023】
また、上記シリアル通信ケーブルにロギング装置を接続し、該ロギング装置は、該シリアル通信ケーブルを通して上記伝送データ信号、送受信優先信号、送信停止信号、受光良否信号を取り込むようにし、外部からログデータの読み出し要求があったとき、上記入出力ユニットの不揮発性メモリから読み出されたログデータを、シリアル通信ケーブルを通して取り込み、外部のログデータ解析手段に送出するように構成することができる。
【0024】
この発明によれば、各移載部の固定側光伝送装置における伝送データ信号、送受信優先信号、送信停止信号、受光良否信号の状態を示すログデータを、シリアル通信ケーブルに接続した1箇所のロギング装置により、簡単に取り出すことができ、多数の移載部に多数の固定側光伝送装置が設置された場合であっても、各固定側光伝送装置の入出力ユニットにロギング装置を接続することなく、当該固定側光伝送装置の入出力ユニットを指定してそのログデータを読み出し、その原因の解析に役立てることができる。
【0025】
さらに、本発明に係る別の空間光伝送装置は、
複数の移載部に設けられる固定側光伝送装置と複数の移動体に設置される移動側光伝送装置との間で信号の空間光伝送を行う空間光伝送装置において、
該固定側光伝送装置は、該移載部の移載制御装置に接続される入出力ユニットと、該移載部の移載制御装置の入出力ユニットから送られる伝送データ信号を空間光に重畳して該移動側光伝送装置に送信し、該移動側光伝送装置から空間光に重畳して送信された信号を受信する光伝送ユニットと、を備え、
該複数の固定側光伝送装置における各入出力ユニットと各光伝送ユニットとが、全て1対のデータ線と1対の電源線のみのシリアル通信ケーブルにより接続され、該各固定側光伝送装置の入出力ユニットと光伝送ユニットに、各々個別の識別番号が設定され、
通信可能な通信相手の該識別番号を含む通信チャンネルに関するデータを予め記憶する通信制御装置が該シリアル通信ケーブルに接続され、該通信制御装置は、前記入出力ユニットまたは光伝送ユニットから送信された、通信チャンネルに関するデータの問合せ信号を受信したとき、通信可能な通信相手の該識別番号を含む通信チャンネルに関するデータを、該入出力ユニットまたは光伝送ユニットに送信し、
該入出力ユニット及び光伝送ユニットは、該通信制御装置から送られた通信可能な通信相手の該識別番号を含む通信チャンネルに関するデータに基づき、通信相手を決定して通信を行い、
各固定側光伝送装置の該入出力ユニットは、該移載制御装置から伝送データ信号が送られたとき、該識別番号を該伝送データ信号に付して該シリアル通信ケーブルに送出する一方、該シリアル通信ケーブルを通して伝送データ信号の取り込み要求があったとき、該通信可能な通信相手の識別番号を持つ該光伝送ユニットの伝送データ信号を該シリアル通信ケーブルから取り込み、
各固定側光伝送装置の該光伝送ユニットは、該移動側光伝送装置から空間光に重畳して送信された信号を受信したとき、識別番号を該伝送データ信号に付して該シリアル通信ケーブルに送出する一方、該シリアル通信ケーブルを通して伝送データ信号の取り込み要求があったとき、該通信可能な通信相手の識別番号を持つ該入出力ユニットの伝送データ信号を該シリアル通信ケーブルから取り込み、空間光に重畳して該移動側光伝送装置に送信することを特徴とする。
【0026】
この発明によれば、例えば半導体やシリコンウエハー等の製造ラインのように、上方を移動する移動体(搬送台車)の移動領域に沿って多数の移載部(ロードポート)が床上に設置され、各移載部に移載制御装置が設けられ、移載制御装置に固定側光伝送装置が接続される場合、各移載部の固定側光伝送装置の入出力ユニット及び光伝送ユニットが全て1対のデータ線と1対の電源線のみのシリアル通信ケーブルによりシリアル方式で接続されるので、従来のように、各移載部において、床上に位置する固定側光伝送装置の入出力ユニットから上方に位置する光伝送ユニットまで、パラレル方式の多数の接続線を有する太径ケーブルを上下に長く配線する必要がない。このため、配線ケーブルの布設工事や配線作業が非常に簡単化されて、その工事を短期間で行うことができ、配線のための設備費や施工費を大きく低減することができる。
【0027】
また、固定側光伝送装置の入出力ユニット及び光伝送ユニットがシリアル通信ケーブルを通して通信可能な入出力ユニットまたは光伝送ユニットは、通信制御装置に記憶される、通信可能な通信相手の識別番号を含む通信チャンネルに関するデータにより決定されるので、設備が増設されたような場合、通信制御装置に記憶される通信チャンネル用のデータを書き換えれば、簡単に入出力ユニットまたは光伝送ユニットが通信可能な通信相手を変更することができる。
【0028】
さらに、上記空間光伝送装置において、
上記固定側光伝送装置の入出力ユニット及び光伝送ユニットは、伝送データ信号をシリアル通信ケーブルに出力するために通信を開始する際、自己の識別番号と前記通信可能な通信相手の識別番号を付した接続要求信号を、該シリアル通信ケーブルに送信し、該シリアル通信ケーブルを通して該通信可能な通信相手の識別番号を付した接続要求信号を受信した光伝送ユニットまたは入出力ユニットは、該自己の識別番号を付した接続応答信号を該シリアル通信ケーブルに送信し、該入出力ユニット及び光伝送ユニットは通信可能な通信相手の識別番号を付した接続応答信号を受信したとき、通信を開始する一方、該光伝送ユニットまたは入出力ユニットは、自己と同じ識別番号を付した接続要求信号が重複して該シリアル通信ケーブルに送信されたとき、中断信号を送信するように構成することができる。
【0029】
この発明によれば、各移載部における同じ固定側光伝送装置の入出力ユニットと光伝送ユニット間で、シリアル通信ケーブルを介して、信号衝突のない正確な伝送データ信号の伝送を行うことができる。
【0030】
さらに、上記空間光伝送装置において、
上記シリアル通信ケーブルに接続された通信制御装置は、ログデータを取り込むロギング機能を有したロギング兼通信制御装置として構成され、該ロギング兼通信制御装置は、該シリアル通信ケーブルを通して前記伝送データ信号、送受信優先信号、送信停止信号、受光良否信号を取り込むようにし、外部からログデータの読み出し要求があったとき、前記入出力ユニットの前記不揮発性メモリから読み出されたログデータを、該シリアル通信ケーブルを通して取り込み、外部のログデータ解析手段に送出するように構成することができる。
【0031】
この発明によれば、各移載部の固定側光伝送装置における伝送データ信号、送受信優先信号、送信停止信号、受光良否信号の状態を示すログデータを、シリアル通信ケーブルに接続した1箇所のロギング兼通信制御装置により、簡単に取り出すことができ、多数の移載部に多数の固定側光伝送装置が設置された場合であっても、各固定側光伝送装置の入出力ユニットにロギング装置を接続することなく、当該固定側光伝送装置の入出力ユニットを指定してそのログデータを読み出し、その原因の解析に役立てることができる。
【発明の効果】
【0032】
本発明に係る空間光伝送装置によれば、複数の移載部に設置される移載制御装置と固定側光伝送装置間の接続線の本数を、最少にして配線のための設備費や施工費を大幅に低減することができる。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1〜
図7は、本発明の空間光伝送装置を半導体等製造装置の製造ラインに適用し、複数のロードポート(移載部)9において、固定側の固定側光伝送装置1と移動体側(搬送台車8側)の移動側光伝送装置2との間で空間光伝送を行う空間光伝送装置を示している。
【0035】
この半導体等製造装置の製造ラインは、シリコンウエハー等のワークに対し各種の処理を施す複数の処理部の各々に、
図1のように、ロードポート(移載部)9が設けられ、それらのロードポート9の上方に、天井レール8aが敷設され、天井レール8aに懸吊されて複数の搬送台車(移動体)8が走行移動し、ワークを収納したFOUPを、搬送台車8により各ロードポート9に搬送するようになっている。
【0036】
各ロードポート9は床上に設置され、搬送台車8にはFOUPを昇降させるための昇降機構が設置され、天井レール8aを走行し各ロードポート9に達した搬送台車8は、昇降機構を動作させて、FOUP(密閉容器)をロードポート9に下ろし、移載する。このとき、各搬送台車8と各ロードポート9と間で、FOUPの移載に伴う、シーケンシャルハンドリング作業用のデータ信号(接点オンオフ信号等)や制御信号の送受信を行うために、ロードポート9に固定側光伝送装置1が設置され、搬送台車8側に移動側光伝送装置2が設けられ、両伝送装置間で空間光伝送が行われる。
【0037】
各ロードポート9に設置される各々の固定側光伝送装置1は入出力ユニット10と光伝送ユニット20とから構成され、入出力ユニット10は、各ロードポート9に設置される移載制御装置7に各々接続される。移載制御装置7はPLC等から構成され、予め記憶されたプログラムデータに基づき、FOUP(密閉容器)のシーケンシャルハンドリング作業に必要な制御動作を実行するように構成される。また、移動側光伝送装置2の入出力ユニットは搬送台車8の制御装置に接続される。
【0038】
固定側光伝送装置1と移動側光伝送装置2は、基本的に同じ構成の入出力ユニット10と光伝送ユニット20とからなり、空間光を媒体としてFOUPの移載に伴うシーケンシャルハンドリングの作業用信号の送受信を行うように、同様に構成されるため、ここでは固定側光伝送装置1の構成について説明し、同様の構成の移動側光伝送装置2については説明を省略する。なお、移動側光伝送装置2においては、入出力ユニットと光伝送ユニットを近接して設置できるため、従来と同様な、入出力ユニットと光伝送ユニットを一体化した空間光伝送装置を設置することができる。
【0039】
固定側光伝送装置1は、
図1に示すように、ロードポート9の移載制御装置7に接続される入出力ユニット10と、入出力ユニット10に対しシリアル通信ケーブル3を介して接続される光伝送ユニット20とから構成される。天井レール8aに沿って配置された複数のロードポート9の各々に、固定側光伝送装置1が設置されるが、その入出力ユニット10はロードポート9の下部(床に近い位置)に設置され、その光伝送ユニット20はロードポート9の上方、つまり入出力ユニット10とは離れた天井レール8aの近傍位置に設置される。
【0040】
そして、ロードポート9の各固定側光伝送装置1の入出力ユニット10と光伝送ユニット20は、全て1本のシリアル通信ケーブル3を介して、シリアルバス方式で接続される。このため、各固定側光伝送装置1の入出力ユニット10と光伝送ユニット20には、各固定側光伝送装置1について、それらを識別する識別番号(識別符号を含むID番号)が設定され、各固定側光伝送装置1の入出力ユニット10と光伝送ユニット20間で送受信される伝送データ信号には、各々の識別番号が付されてシリアル通信ケーブル3に伝送される。
【0041】
シリアル通信ケーブル3は、1対の電源線に加えて1対の信号線のみから構成されるため、従来のように、各ロードポートにおいて、固定側光伝送装置の入出力ユニットと光伝送ユニット間に、二十数本の接続線からなるパラレル方式のケーブルを布設する場合に比べ、多数の接続線を有する太径ケーブルを配線する必要がなく、その布設工事や配線作業が簡単化されてその工事を短期間で行うことができ、配線のための設備費や施工費を大きく低減することができる。
【0042】
固定側光伝送装置1の入出力ユニット10は、
図2に示すように、CPU,ROM,RAMを内蔵する所謂ワンチップマイクロコンピュータから構成される主制御部11を有し、主制御部11の入力側に、データ信号入出力回路12、制御信号入力回路13、及び受光良否信号出力回路14が接続される。データ信号入出力回路12は、移載制御装置7から出力されまたは移載制御装置7に入力される、移載動作に必要な接点オンオフ信号などの伝送データ信号を入出力ユニット10に入出力する回路であり、ロードポート9の移載時に発生する移載開始信号、移載完了信号などのシーケンシャルハンドリング作業用信号を、伝送データ信号として移載制御装置7から入力し、移動側光伝送装置2から送信された伝送データ信号を移載制御装置7に出力する。
【0043】
図2の制御信号入力回路13は、移載制御装置7から出力される送信停止信号及び送信優先または受信優先を決める送受信優先信号を入力する回路で、移載制御装置7で動作異常が発生した時などに、光伝送を停止するための送信停止信号を、制御信号入力回路13を通して主制御部11に入力する。また、制御信号入力回路13は、予め設定された送信優先または受信優先を決める送受信優先信号を、移載制御装置7から入力し主制御部11に送出する。
【0044】
各固定側光伝送装置1は、通常、受信優先(スレーブ)に設定し、各移動側光伝送装置2は、送信優先(マスター)に設定される。これにより、双方の光伝送ユニットから同時に光伝送開始要求信号が出力されるような場合、送受信のタイミングを調整して光伝送を行うようにし、送信信号の衝突を回避して、半二重の双方向通信を行う。受光良否信号出力回路14は、光伝送ユニット20から送られた受光良否信号を移載制御装置7に出力する。光伝送ユニット20は、移動側光伝送装置2との間で空間光による光伝送を行う間、投光された空間光が遮光などにより受光できない場合、受光不良を示す受光良否信号を発生する。この受光良否信号は入出力ユニット10を通して受光良否信号出力回路14に送られ、移載制御装置7に出力される。なお、この受光良否信号は、データ信号入出力回路12から伝送データ信号を移載制御装置7に出力する際、伝送データ信号の一部ビットに付して送出することができる。
【0045】
図2のように、主制御部11には、識別番号(番号、符号を含み、自他を識別するためのID番号)を設定するための設定スイッチ19bが接続され、各々のロードポート9の固定側光伝送装置1において、その入出力ユニット10を識別するための識別番号をこの設定スイッチ19bにより予め設定する。識別番号は、例えば、ロードポート9の数がn個(nは1以上の整数)である場合、1番から順にn番を各ロードポート9に設定し、1番のロードポート9の識別番号nは「1」、2番のロードポート9の識別番号nは「2」、3番のロードポート9の識別番号nは「3」のように、アドレスとして設定することができる。なお、主制御部11には、電源のオンオフ或いは通信動作を表示するために表示灯19aが接続される。
【0046】
さらに、入出力ユニット10の主制御部11の入出力ポートには、
図2のように、シリアル通信インターフェース18を介して、シリアル通信ケーブル3が接続され、各固定側光伝送装置1の入出力ユニット10は、シリアル通信ケーブル3を通して、対になった光伝送ユニット20との間で、伝送データ信号の送受信を行うようになっている。各固定側光伝送装置1の入出力ユニット10の主制御部11は、各移載制御装置7からシーケンシャルハンドリング作業用の接点オンオフ信号の伝送データ信号が、データ信号入出力回路12を通して入力された場合、その伝送データ信号を含む信号をパケット化し、データパケットとして光伝送ユニット20に送るデータ作成手段を備えている。
【0047】
パケットデータは、例えば
図4(a)に示すように構成され、パケットのヘッダには、送信元と送信先(受信先)の識別番号のデータIDとして「0n」「1n」「2n」・・等が挿入され、さらにデータとして接点オンオフ信号などの入出力の伝送データが、データ長と共に挿入され、パケットの末尾には、CRC(周期冗長コード)がチェックのため付される。接続開始要求信号、接続開始応答信号、送信停止信号による入力割り込み、時刻データ、ログデータなども、データとしてパケット化される。各固定側光伝送装置1の入出力ユニット10と光伝送ユニット20は、同じ固定側光伝送装置1内でのみ信号の送受信を行うため、送信元と送信先(受信先)の識別番号は「0n」「1n」「2n」・・・のように、共通化して設定することができる。
【0048】
図4(b)はデータパケットのヘッダに付すデータIDと送受信する入出力ユニット10または光伝送ユニット20の割り当て及びデータ内容の一例を示している。
図4(b)において、光nはアドレスnに設定された光伝送ユニット20、I/Onはアドレスnに設定された入出力ユニット10、LOGはロギング装置6、IDはデータID,CMDは接続コマンド・応答コード、OPT−IDLは光伝送ユニットの個別IDの下位バイト、OPT−IDHは光伝送ユニットの個別IDの上位バイト、I/0−IDLは入出力ユニットの個別IDの下位バイト、I/O−IDHは入出力ユニットの個別IDの上位バイトを示している。なお、CTRLは送信停止信号、STATUSは遮光した際に光伝送ユニット20から出力される遮光信号(エラー信号)である。
【0049】
この
図4(b)の例では、データIDが「0n」の場合、接続の中断信号の出力を示し、データIDが「1n」の場合、入出力ユニット10から光伝送ユニット20にデータを送信し、データに送信停止信号が付されて送信される場合を示す。なお、送信停止信号の発生時には入力割り込み信号としてデータが入出力ユニット10から出力され、直ちに送信停止信号が光伝送ユニット20に送信されるようになっている。
【0050】
一方、データIDが「3n」の場合、光伝送ユニット20から入出力ユニット10にデータを送信し、出力データに遮光信号が付されて送信される場合を示す。また、データIDが「4n」の場合、入出力ユニット10から光伝送ユニット20にデータを送信し、通信を開始する際の接続要求信号が送信元または送信先を示す光伝送ユニット及び入出力ユニットの個別IDと共に送信される場合である。また、データIDが「5n」の場合、光伝送ユニット20から入出力ユニット10にデータを送信し、通信を開始する際の接続要求信号が送信元または送信先を示す光伝送ユニット及び入出力ユニットの個別IDと共に送信される場合である。
【0051】
さらに、データIDが「6n」の場合、ロギング装置6から入出力ユニット10にロギング制御データを送信する場合であり、データIDが「7n」の場合、ロギング装置6から光伝送ユニット20にロギング制御データを送信する場合である。また、データIDが「6F」の場合、入出力ユニット10からロギング装置6にロギング制御応答信号を送信する場合であり、データIDが「7F」の場合、光伝送ユニット20からロギング装置6にロギング制御応答信号を送信する場合である。
【0052】
一方、入出力ユニット10の主制御部11には、
図2のように、ロギング処理のためにEEPROM等の不揮発性メモリ15とリアルタイム発生用のクロック回路16が接続され、伝送データ信号、送受信優先信号、送信停止信号、受光良否信号等の信号が変化したとき、その信号を時刻と共にログデータとして記憶し、所定量のログデータを繰り返し上書き保存するようになっている。この入出力ユニット10の不揮発性メモリ15に記憶されたログデータは、後述のロギング装置6に接続されたパーソナルコンピュータPC(データ解析手段)を通して読み出し要求があったとき、入出力ユニット10の不揮発性メモリ15から読み出され、シリアル通信ケーブル3を通してロギング装置6に取り込まれ、パーソナルコンピュータPCに送られる。
【0053】
なお、入出力ユニット10の電源については、移載制御装置7から供給される電源を、入出力ユニット10に供給し、シリアル通信ケーブル3を通して、各ロードポート9の光伝送ユニット20に供給し、全てのロードポート9の固定側光伝送装置1に電源供給を行うように構成される。これにより、多数のロードポート9が設置される場合でも、各ロードポート9毎に入出力ユニット10の主制御部11間で電源ケーブルを布設する従来の方式に比べ、シリアル通信ケーブル3のみの布設により、配線工事を非常に簡単化することができる。
【0054】
一方、固定側光伝送装置1の光伝送ユニット20は、
図3に示すように、主制御部25を主要部として構成され、主制御部25は、CPU,ROM,RAMを備え、ワンチップマイクロコンピュータなどから構成される。光伝送ユニット20の主制御部25は、対となる上記入出力ユニット10から、シリアル通信ケーブル3を通して送信されたデータパケット(伝送データ信号、送受信優先信号、送信停止信号などを含むパケットデータ)を、シリアル通信インターフェース28を介して入力し、空間光伝送による送信を行うためにデータ信号を変調回路26に出力する一方、主制御部25は、移動側光伝送装置2から空間光伝送により送られたデータ信号を、受光器21、受光回路23、復調回路27を通して入力し、さらに、受信したデータ信号を、シリアル通信インターフェース28を通してシリアル通信ケーブル3に送出し、固定側光伝送装置1の入出力ユニット10に送信するようになっている。
【0055】
図3に示すように、変調回路26は、主制御部25の出力ポートに接続され、主制御部25から出力されたパケットデータをFSKなどの変調方式により、所定周波数の搬送波を用いて変調し、変調信号を投光回路24に出力する。投光回路24は、近赤外発光ダイオードからなる投光器22を投光駆動するように構成され、変調回路26からデータの変調信号を入力し、投光器22の駆動電流に変調信号を印加して投光器22を駆動することにより、投光器22が放射する空間光に変調信号を重畳させ、移動側光伝送装置2の受光器に向けて空間光を照射して送信する。
【0056】
また、主制御部25の入力ポートには、復調回路27が接続され、移動側光伝送装置2の投光器から投光される空間光を、フォトダイオードからなる受光器21が受光し、受光器21から出力される受光信号を受光回路23が入力して増幅し、増幅された受光信号を復調回路27に入力するように構成される。復調回路27は、入力した受光信号をFM検波などし、搬送波を除去して復調して、パケットデータを取り出し、主制御部25が受信したデータを取り込むようになっている。
【0057】
図3のように、主制御部25には、識別番号(ID)を設定するための設定スイッチ29bが接続され、各々のロードポート9の固定側光伝送装置1において、その光伝送ユニット20を識別するための識別番号をこの設定スイッチ29bにより予め設定する。上述のように、各固定側光伝送装置1の入出力ユニット10と光伝送ユニット20は、同じ固定側光伝送装置1内でのみ信号の送受信を行うため、送信元と送信先(受信先)の識別番号は共通符号として上記のように設定される。なお、主制御部25には、光伝送ユニット20の電源のオンオフ状態或いは通信状態を表示する表示灯29aが接続されている。
【0058】
さらに、主制御部25の入出力ポートには、
図3のように、シリアル通信インターフェース28を介して、シリアル通信ケーブル3が接続され、各固定側光伝送装置1の光伝送ユニット20は、シリアル通信ケーブル3を通して、対になった入出力ユニット10との間で、伝送データ信号の送受信を行う。各固定側光伝送装置1の光伝送ユニット20は、移動側光伝送装置2から空間光伝送により送信される伝送データ信号、例えばシーケンシャルハンドリング作業用の接点オンオフ信号を受光回路23、復調回路27等を通して取り込み、その伝送データ信号を、シリアル通信ケーブル3を通して入出力ユニット10に送信するが、上記入出力ユニット10と同様、その伝送データ信号をパケット化し、データパケットとして送るデータ作成手段を備えている。
【0059】
主制御部25には、IDを設定するための設定スイッチ29bが接続され、各々のロードポート9の固定側光伝送装置1において、その光伝送ユニット20を識別するための識別番号(ID)が設定スイッチ29bにより予め設定されるが、その識別番号は、対となった入出力ユニット10の識別番号と同じ符号となり、例えばn番(nは1以上の整数)のロードポート9の場合、この光伝送ユニット20の識別番号は「n」と設定スイッチ29bにより設定される。
【0060】
なお、上述のように、この識別番号nは各固定側光伝送装置1の入出力ユニット10または光伝送ユニット20のアドレスとして設定され、データパケットのヘッドに付すデータIDは、
図4(b)の図表に示すように、送信信号、送信元、送信先などに応じて「0n〜7n」に割り振られて設定されることとなる。また、
図4(b)における送信ユニットは信号送信側の入出力ユニット10または光伝送ユニット20を示し、受信ユニットは信号受信側の入出力ユニット10または光伝送ユニット20を示し、I/Onは識別番号nの入出力ユニット10、光nは識別番号nの光伝送ユニット20を示す。
【0061】
図1に示すように、シリアル通信ケーブル3には、1台のロギング装置6が接続される。上述のように、各ロードポート9の固定側光伝送装置1の入出力ユニット10は、伝送データ信号、送受信優先信号、送信停止信号、受光良否信号を監視し、それらの信号が変化したとき、変化した信号をその時刻と共にログデータとして、不揮発性メモリ15に記憶する。
【0062】
このため、送信停止信号、受光不良信号などの発生時、ロードポート9の移載動作に異常が発生した場合、ロギング装置6は、シリアル通信ケーブル3を通してロギング用のコマンドを各ロードポート9の入出力ユニット10に送信し、各入出力ユニット10の不揮発性メモリ15に記憶されたログデータを読み出し、さらにシリアル通信ケーブル3を通してログデータを取り込み、各ロードポート9のログデータをパーソナルコンピュータPCに送出するようになっている。
【0063】
このようなロギング装置6は、
図5に示す如く、CPU,ROM,RAMを内蔵する所謂ワンチップマイクロコンピュータから構成される主制御部31を有し、主制御部31の入出力ポートに、シリアル通信インターフェース38、USBインターフェース34、不揮発性メモリ35、クロック回路36、表示灯39a及び設定スイッチ39bを接続して構成される。
【0064】
シリアル通信インターフェース38には、シリアル通信ケーブル3が接続され、USBインターフェース34にはログデータ解析手段となるパーソナルコンピュータPCが接続される。ロギング装置6の主制御部31は、パーソナルコンピュータPCからログデータ取出用のコマンドを、各ロードポート9の識別番号IDを指定して入力したとき、シリアル通信インターフェース38を通してシリアル通信ケーブル3に、ログデータ要求のコマンドを出力し、各入出力ユニット10からログデータを送信させて、取り込むように構成される。
【0065】
さらに、主制御部31には、
図5のように、伝送データ信号の伝送状態を表示するデータ信号表示灯33aが接続され、各ロードポート9の固定側光伝送装置1における光伝送ユニット20の送信優先または受信優先を示す送受信優先信号の状態及び入出力ユニット10に入力される送信停止信号の状態を表示する制御信号表示灯33bが接続され、さらに、光伝送ユニット20の受光状態が遮光された場合などに受光不良信号を発生させる受光良否信号表示灯33cが接続されている。なお、主制御部31に接続された表示灯39aは、ロギング装置6の電源のオンオフまたは通信データの表示用である。
【0066】
また、主制御部31には、リアルタイムをカウントするクロック回路36が接続される。主制御部31は、入出力ユニット10に対し、シリアル通信ケーブル3を通して時刻データを送信する時刻送信手段を有し、所定時間ごとに時刻データを、各ロードポート9の固定側光伝送装置1の入出力ユニット10に対し配信し、各入出力ユニット10の時刻用のクロック回路16が配信された時刻データに基づき同期して動作するようになっている。
【0067】
図1に示すように上述の如く、各ロードポート9は製造ラインに沿って配置され、これらのロードポート9には、各々固定側光伝送装置1が設置され、各固定側光伝送装置1の入出力ユニット10と光伝送ユニット20は、全て1本のシリアル通信ケーブル3を介して、シリアルバス方式で接続される。各固定側光伝送装置1の入出力ユニット10は各ロードポート9の移載制御装置7に接続され、各各固定側光伝送装置1の光伝送ユニット20は、その位置に移動した移動側光伝送装置2の光伝送ユニットに対し対向可能とされ、空間光を介して光通信を可能に設置される。また、各固定側光伝送装置1にはそれらを識別する識別番号n(nは1以上の整数)が全ての固定側光伝送装置1について1から順にnまで設定され、各固定側光伝送装置1の入出力ユニット10において、設定スイッチ19bにより識別番号nがセットされる。
【0068】
次に、上記構成の空間光伝送装置の動作を、
図6,7を参照して説明すると、例えば、固定側光伝送装置1の入出力ユニット10と光伝送ユニット20間でデータの送受信を開始する場合、
図6に示すように、先ず、光伝送ユニット20と通信相手の入出力ユニット10との接続処理を行い、次にデータの送受信を行う。
【0069】
すなわち、
図6のように、先ず光伝送ユニット20からシリアル通信ケーブル3に接続要求信号が出力される。この接続要求信号のデータパケットのヘッドには、識別番号nの入出力ユニット10と光伝送ユニット20間で光伝送ユニット20から入出力ユニット10に信号を送信する場合を示す「5n」を、データヘッドに付して送信する。シリアル通信ケーブル3の信号を受信する入出力ユニット10は、この接続要求信号のデータヘッドの「5n」を検出して、光伝送ユニット20から自己に宛てた接続要求信号であると認識し、接続要求信号の受信処理を行う。
【0070】
次に、入出力ユニット10は、この接続要求信号に応答するように、接続応答信号をシリアル通信ケーブル3に出力する。この接続応答信号のデータパケットのヘッドには、識別番号nの入出力ユニット10と光伝送ユニット20間で入出力ユニット10から光伝送ユニット20に信号を送信する場合を示す「4n」を、データヘッドに付して送信する。シリアル通信ケーブル3の信号を受信する入出力ユニット10は、この接続応答信号のデータヘッドの「4n」を検出して、光伝送ユニット20から自己に宛てた接続応答信号であると認識し、接続応答信号の受信処理を行い、この動作により光伝送ユニット20と入出力ユニット10間が接続状態となる。
【0071】
この状態で、固定側光伝送装置1と移動側光伝送装置2との間で空間光によるデータの光伝送が行われ、固定側光伝送装置1の光伝送ユニット20と移動側光伝送装置2の光伝送ユニットとの間で、移載制御装置7から搬送台車8へのシーケンシャルハンドリング信号等のデータの送信、或いは搬送台車8から移載制御装置7へのシーケンシャルハンドリング信号等のデータの送信が実施される。
【0072】
そして、データの光伝送が完了する所定時間毎に、
図6に示すように、例えば、光伝送ユニット20からデータ信号が制御信号と共にデータパケット化されてシリアル通信ケーブル3に送信される。このとき、識別番号nの入出力ユニット10と光伝送ユニット20間で光伝送ユニット20から入出力ユニット10にデータ信号を送信する場合を示す「3n」を、データパケットのヘッドに付して送信する。このとき、シリアル通信ケーブル3の信号を受信する入出力ユニット10は、このデータパケットのデータヘッドの「3n」を検出して、光伝送ユニット20から自己に宛てたデータ信号であると認識し、このデータ信号の受信処理を行う。
【0073】
次に、入出力ユニット10は、移載制御装置7から送られた制御信号を含むデータ信号を、光伝送ユニット20に送信する。このとき、入出力ユニット10は、識別番号nの入出力ユニット10と光伝送ユニット20間で入出力ユニット10から光伝送ユニット20にデータ信号を送信する場合を示す「2n」を、データパケットのヘッドに付してシリアル通信ケーブル3に送信する。
【0074】
シリアル通信ケーブル3の信号を受信する光伝送ユニット20は、このデータパケットのデータヘッドの「2n」を検出して、入出力ユニット10から自己に宛てたデータ信号であると認識し、このデータ信号の受信処理を行う。
【0075】
一方、例えば、移載制御装置7から送信停止信号が入出力ユニット10に出力された場合など、制御信号が変化した場合、
図6の下段に示す如く、入出力ユニット10は、識別番号nの入出力ユニット10と光伝送ユニット20間で入出力ユニット10から光伝送ユニット20に制御信号を送信する場合を示す「1n」を、データパケットのヘッドに付して送信する。
【0076】
このような送信停止信号(制御信号)の発生時には、緊急を要するため、入力割り込み信号により割り込み処理として入出力ユニット10から光伝送ユニット20に直ちに制御信号が送信され、シリアル通信ケーブル3の信号を受信する光伝送ユニット20は、このデータパケットのデータヘッドの「1n」を検出して、入出力ユニット10から自己に宛てた制御信号であると認識し、この制御信号の受信処理を直ちに行う。
【0077】
一方、複数の固定側光伝送装置1に誤って同じ認識符号nが設定された場合、或いは誤動作によりデータヘッドに誤ったデータIDが付されたような場合、同時に同じ送信元の接続要求信号などが重複してシリアル通信ケーブル3に出力されるが、この場合には、
図7に示すように、重複して接続要求信号などを送信した入出力ユニット10または光伝送ユニット20がその重複を検出し、中断信号(アボート信号)をシリアル通信ケーブル3に送信して、通信処理を中断し、所定時間後に接続要求信号などを送信するようにして、送信信号の衝突を回避する。
【0078】
すなわち、
図7に示すように、識別番号nの光伝送ユニット20から及び識別番号n+1の光伝送ユニット20から同時にシリアル通信ケーブル3に接続要求信号が出力され、識別番号n+1の光伝送ユニット20から誤って識別番号nの光伝送ユニット20のデータIDと同じ「5n」を付した信号が出力された場合、識別番号nの光伝送ユニット20と識別番号n+1の光伝送ユニット20は、シリアル通信ケーブル3上に自己と同じデータIDを付した信号が存在することを検知し、重複して接続要求信号が送信されたことを認識する。このとき、識別番号nの光伝送ユニット20と識別番号n+1の光伝送ユニット20は、シリアル通信ケーブル3に中断信号を出力して、接続要求処理を中断し、この中断信号は識別番号nの光伝送ユニット20及び識別番号n+1の光伝送ユニット20において受信され、接続要求信号の送信先の入出力ユニット10においても、この中断信号が受信される。
【0079】
このとき、接続要求信号の送信先の入出力ユニット10では、応答処理が中止され、識別番号nの光伝送ユニット20及び識別番号n+1の光伝送ユニット20では、接続処理を所定時間中断し、上記のような接続要求処理を繰り返すこととなる。
【0080】
このように、同じ送信元を示す識別番号の信号が重複して送信された場合、重複接続要求信号等を送信した入出力ユニット10または光伝送ユニット20がその重複を検出し、中断信号(アボート信号)を送信して通信処理を中断し、所定時間後に接続要求信号などを送信するので、送信信号の衝突を回避することができる。
【0081】
このように、固定側光伝送装置1の光伝送ユニット10と移動側光伝送装置2の光伝送ユニット間で空間光による光通信が行われ、移載制御装置7から搬送台車8へのシーケンシャルハンドリング信号等のデータの送信、或いは搬送台車8から移載制御装置7へのシーケンシャルハンドリング信号等のデータの送信が、各々のロードポート9において実施されるが、各ロードポート9の各固定側光伝送装置の入出力ユニット10と光伝送ユニット20間では、1本のシリアル通信ケーブル3を通してデータ信号の送受信が実施され、送信元と送信先(受信先)を示す識別番号(データID)を付したデータパケットにより通信を行うため、簡単な1本の小径ケーブルの布設のみで、誤りのない正確なデータ信号の伝送を行うことができる。
【0082】
図8、
図9は他の実施形態の空間光伝送装置を示している。上記実施形態では、各ロードポート9の固定側光伝送装置1の入出力ユニット10と光伝送ユニット20に、予め個別の識別番号(1からn)を設定スイッチ19b、29bにより設定しておき、各固定側光伝送装置1の入出力ユニット10または光伝送ユニット20は、各入出力ユニット10または各光伝送ユニット20の識別番号と同じ識別番号の伝送データ信号を、シリアル通信ケーブルから取り込むようにして、同じ固定側光伝送装置1の入出力ユニット10と光伝送ユニット20間でのみ通信を行うように構成した。これに対し、本実施形態の空間光伝送装置では、例えば、ロードポート9Aに搬送装置が増設されて、移動側光伝送装置2Aと固定側光伝送装置1の光伝送ユニット20Aが増設されたような場合、或いは異なる固定側光伝送装置1の入出力ユニット10と光伝送ユニット20間で通信を行う必要性が生じた場合を想定し、通信相手を容易に変更して通信を行うことができるようにしている。
【0083】
すなわち、
図8に示すように、例えば新たな天井レール8b上を走行する搬送台車8Aが設置され、その搬送台車8A上の移動側光伝送装置2Aと空間光伝送を行う固定側光伝送装置の光伝送ユニット20Aとが増設された場合、相互の通信相手を指定する通信チャンネル用データの簡単な変更により、新たな光伝送ユニット20Aと既設の固定側光伝送装置1の入出力ユニット10間で、シリアル通信ケーブル3を通して通信が可能となるように構成される。
【0084】
シリアル通信ケーブル3には、上記ロギング装置6に通信チャンネルの設定機能を付加した構成のロギング兼通信制御装置6Aが接続される。ロギング兼通信制御装置6Aは、上記ロギング装置6と同様、
図5に示す如く、CPU,ROM,RAMを内蔵する所謂ワンチップマイクロコンピュータから構成される主制御部31を有し、主制御部31の入出力ポートに、シリアル通信インターフェース38、USBインターフェース34、不揮発性メモリ35、クロック回路36、表示灯39a及び設定スイッチ39bを接続して構成される。シリアル通信インターフェース38には、シリアル通信ケーブル3が接続され、USBインターフェース34にはログデータの解析や通信チャンネルの設定を行うパーソナルコンピュータPCが接続可能である。
【0085】
このように、シリアル通信ケーブル3に接続されるロギング兼通信制御装置6Aは、上記ロギング装置6と同様、シリアル通信ケーブル3を通して伝送データ信号、送受信優先信号、送信停止信号、受光良否信号を取り込むように動作し、外部からログデータの読み出し要求があったとき、入出力ユニット10の不揮発性メモリ15から読み出されたログデータを、シリアル通信ケーブル3を通して取り込み、外部のPC等のログデータ解析手段に送出する。
【0086】
さらに、ロギング兼通信制御装置6Aのメモリには、
図9に示すような通信チャンネル用データテーブルが予め記憶される。この通信チャンネル用データテーブルには、
図9(a)に示すように、入出力ユニットと光伝送ユニット間で通信が可能な通信チャンネルが設定される。各通信チャンネルには、例えば各ロードポート9の各固定側光伝送装置1に設定した識別番号1〜nと同じ番号で、通信チャンネル番号(1〜n)が付され、各通信チャンネル番号について、相互に通信を行う通信相手として入出力ユニット10と光伝送ユニット20または光伝送ユニット20Aが設定され、通信チャンネル用データテーブルには
図9(a)のように、その入出力ユニット識別番号と光伝送ユニット識別番号が設定される。
【0087】
つまり、
図9(a)のように、各固定側光伝送装置1の入出力ユニット10と光伝送ユニット20には、予め設定スイッチ19b、29b(
図2,3)によって、各々、入出力ユニット識別番号(0〜7)、光伝送ユニット識別番号(8〜15)が設定され、例えば、通信チャンネル(1)は、入出力ユニット識別番号(0)の入出力ユニット10と光伝送ユニット識別番号(8)の光伝送ユニット20間の通信を行うチャンネルとして設定される。また、通信チャンネル(2)は、入出力ユニット識別番号(1)の入出力ユニット10と光伝送ユニット識別番号(9)の光伝送ユニット20間の通信を行うチャンネル、通信チャンネル(3)は、入出力ユニット識別番号(2)の入出力ユニット10と光伝送ユニット識別番号(10)の光伝送ユニット20間の通信を行うチャンネルのように設定される。ここで、各固定側光伝送装置1の入出力ユニット10と光伝送ユニット20には、それらの設置されるロードポート9に付された識別番号1〜nが通信チャンネル番号として設定され、基本的には、上記と同様に、同じロードポート9の固定側光伝送装置1において、入出力ユニット10と光伝送ユニット20間で通信が行われる。
【0088】
一方、
図8に示すように、例えば、ロードポート9Aに搬送台車8Aが増設されて、その搬送台車8A上の移動側光伝送装置2Aと固定側光伝送装置1の光伝送ユニット20Aが新たに増設され、入出力ユニット10と光伝送ユニット20A間で通信を行う場合、その光伝送ユニット20Aには設定スイッチ29b(
図3)によって光伝送ユニット識別番号(16)が設定され、通信チャンネル(1)は、入出力ユニット識別番号(0)の入出力ユニット10と光伝送ユニット識別番号(16)の光伝送ユニット20A間の通信を行うチャンネルとして、
図9(b)に示すように、書き換えられる。
【0089】
このような設備の増設に伴う通信チャンネルの変更は、ロギング兼通信制御装置6Aに、パーソナルコンピュータPCを、
図5に示すように、USBインターフェース34を介して接続し、パーソナルコンピュータPCの操作により、ロギング兼通信制御装置6A内のメモリの通信チャンネル用データテーブルを、
図9(b)のように、書き換えることにより、容易に行うことができる。
【0090】
次に、上記構成の空間光伝送装置の動作を説明すると、各固定側光伝送装置1の入出力ユニット10、光伝送ユニット20または光伝送ユニット20Aは、その電源の投入時、先ず、入出力ユニット10、光伝送ユニット20または光伝送ユニット20Aから、シリアル通信ケーブル3に通信チャンネルの問合せ信号を出力し、通信可能な通信チャンネルをロギング兼通信制御装置6Aに対し問い合わせる。
【0091】
この際、各入出力ユニット10、光伝送ユニット20または光伝送ユニット20Aは、データパケットを作成して出力するが、そのパケットのヘッダには、各送信元の識別番号及び送信先(受信元のロギング兼通信制御装置6A)の識別番号が付され、通信チャンネルの問合せ信号がシリアル通信インターフェース18,28を通してシリアル通信ケーブル3に出力され、このデータパケットはシリアル通信ケーブル3を通してロギング兼通信制御装置6Aに受信され取り込まれる。
【0092】
ロギング兼通信制御装置6Aは、この通信チャンネルの問合せ信号を、シリアル通信ケーブル3を通して取り込むと、メモリに記憶される
図9(a)または
図9(b)の通信チャンネル用データテーブルを参照し、問い合わせのあった入出力ユニット10、光伝送ユニット20または光伝送ユニット20Aの識別番号を含む通信チャンネルを検索する。例えば、設定スイッチにより識別番号「0」に設定された入出力ユニット10からの通信チャンネルの問い合わせの場合、ロギング兼通信制御装置6Aは、識別番号「0」の入出力ユニット10に対応した通信チャンネル(1)を回答信号として、識別番号「0」の入出力ユニット10宛てに、通信チャンネル(1)のデータを付したデータパケットを送信する。
【0093】
また、例えば、増設された光伝送ユニット20Aからの問い合わせの場合、光伝送ユニット20Aには光伝送ユニット識別番号(16)が設定されるため、ロギング兼通信制御装置6Aは、変更された
図9(b)のデータテーブルを参照して、光伝送ユニット20Aに対応した通信チャンネル(1)を回答信号として、増設された光伝送ユニット20Aに送信する。
【0094】
回答信号として通信チャンネル(1)を受信した入出力ユニット10、光伝送ユニット20または光伝送ユニット20Aは、それを自己が使用可能な通信チャンネル(1)のデータとして取り込み、ロードポート9Aの固定側光伝送装置1では、識別番号(0)の入出力ユニット10と識別番号(16)の光伝送ユニット20A間で通信チャンネル(1)を用いて通信を行うこととなる。
【0095】
すなわち、例えば、光伝送ユニット20Aが通信を開始する場合、光伝送ユニット20Aからシリアル通信ケーブル3に接続要求信号が出力され、この接続要求信号のデータパケットのヘッドには、上記実施形態と同様に、識別番号nの入出力ユニット10と光伝送ユニット20A間で光伝送ユニット20Aから入出力ユニット10に信号を送信する場合を示す「5n」を、データヘッドに付して送信する。
【0096】
シリアル通信ケーブル3の信号を受信する入出力ユニット10は、この接続要求信号のデータヘッドの「5n」を検出して、光伝送ユニット20Aから自己に宛てた接続要求信号であると認識し、接続要求信号の受信処理を行う。この後、接続要求信号に応答する接続応答信号のパケットデータが識別番号nの入出力ユニット10において作成され、この接続応答信号がシリアル通信ケーブル3に出力され、接続応答信号が光伝送ユニット20Aで受信され、入出力ユニット10と光伝送ユニット20A間が接続状態となる。この状態で、入出力ユニット10と光伝送ユニット20A間でシーケンシャルハンドリング信号等のデータの送受信が行われることとなる。
【0097】
このように、ロギング兼通信制御装置6Aのメモリには、予め通信チャンネルに関するデータが書き換え可能に格納され、各固定側光伝送装置1の入出力ユニット10及び光伝送ユニット20は、通信を行う前(例えば電源投入時)に、ロギング兼通信制御装置6Aから自己が使用可能な通信チャンネルに関するデータを取り込み、入出力ユニット10と光伝送ユニット20が通信を行う際、その通信チャンネルを使用して、通信を行うので、
図8に示すように、搬送台車8Aが増設され、光伝送ユニット20Aが増設されたような場合、ロギング兼通信制御装置6Aに記憶された通信チャンネルに関するデータ(
図9の通信チャンネル用データテーブル)を書き換えて、容易に且つ迅速に対応することができる。
【0098】
なお、上記実施形態では、半導体等製造装置の製造ラインの各ロードポート9に空間光伝送装置を適用した場合を説明したが、他の製造ラインなどにおける複数の移載部に、本発明の空間光伝送装置を適用することもできる。