(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記針シールド(8;36)は、前記針シールド(8;36)が前記針(3)の「使用前」の部分を覆われないままにする「使用前」の位置と、前記「使用中」の位置との間で軸方向に移動可能であり、前記「使用中」の部分は、前記「使用前」の部分より大きいことを特徴とする請求項1に記載の針保護組立体(1)。
前記カム(9;42)は、少なくとも第1の長手方向トラックおよび第2の長手方向トラック(10、11;43、44)を含み、そのいずれもが、全体的に長手方向の形状を有し、そのそれぞれの近位端部をそれぞれ介して交差部(13;46;)で結合しており、前記ペグ(19;37)は、そのそれぞれの遠位端部をそれぞれ介して、前記針シールド(8;36)がその使用前の位置にあるとき、前記第1の長手方向トラック(10;43)内の「初期」位置に位置しており、前記ペグ(19;37)は、前記針シールド(8;36)が前記「使用後」の位置にあるとき、前記第2の長手方向トラック(10、11;43、44)内または前記第2の長手方向トラック(11;44)を超えた「最終」位置に位置しており、前記ペグ(19;37)の前記「最終」位置は、前記「初期」位置に対して遠位、近位それぞれに離間されることを特徴とする請求項2に記載の針保護組立体(1)。
前記ペグ(19;37)は、前記針シールド(8;36)がその使用中の位置にあるとき、前記第1の長手方向トラックおよび第2の長手方向トラックの前記交差部(13;46)に位置していることを特徴とする請求項3に記載の針保護組立体(1)。
前記カム(9;42)には、前記第1の長手方向トラックおよび第2の長手方向トラックの前記交差部(13;46)の近傍に傾斜表面(15;48)が設けられており、前記傾斜表面(15;48)は、前記針シールド(8;36)がその使用中の位置からその使用後の位置に移動するとき、前記ペグ(19;37)を前記第2の長手方向トラック内に付勢することを特徴とする請求項3に記載の針保護組立体(1)。
前記支持要素は、前記針シールド(8)および前記係止要素(20)の両方を受け入れる外側スリーブ(18)であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の針保護組立体(1)。
【背景技術】
【0002】
本出願では、構成要素または装置の「遠位端部」は、ユーザの手から最も遠い端部を意味するものとして理解され、「近位端部」は、ユーザの手に最も近い端部を意味するものと理解されるものである。同様に、本出願では、「遠位方向」は、注入の方向を意味するものとして理解され、「近位方向」は、注入の方向の反対側を意味するものとして理解されるものとする。
【0003】
医療分野では、偶発的な針の突き刺しによる負傷を抑えることを鑑みて、注入装置の使用前および/または使用後にユーザまたは患者が針に触れることを防止するために、注入装置に針保護システムを設けることが通例である。加えて、そのような針保護システムはまた、注入装置の再使用を防止することもできる。
【0004】
たいてい、針保護システムは、注入が完了した後に針の上を遠位に移動することができる針シールドを含む。針に対する針シールドの遠位移動は、針が注入部位から引き抜かれたときに自動的にばねによってトリガされることが多い。一般的に、針シールドは、そのとき、ほとんどの場合針ハブ上および/または針シールド上に位置する偏向部材の協働に基づく係止システムのおかげで「使用後」の位置に係止される。
【0005】
特許文献1には、そのような針保護システムが開示されており、このシステムでは、係止システムが、針シールドをその「使用後」の位置に向かって付勢するばねと、針シールド上に設けられた偏向レッグとを備え、この偏向レッグは、「使用後」の位置において針ハブ上に設けられた溝内に係合される。特許文献2には、係止システムが、針シールドをその「使用後」の位置に向かって付勢するばねと、偏向レッグとを備える針保護システムが開示されている。
【0006】
それにも関わらず、従来技術の針保護システムは、偏向部材を偏向させるためにエネルギーが必要であるので、ばね力は、針シールドを変位させ、偏向部材の抵抗に打ち勝つために強くなければならないという欠点を有する。このため、使用前の格納位置では、圧縮されたばねの強いばね力が、針組立体およびまたは注入装置を形成する普通のプラスチック部分を変形させ得る結果となる。この変形は、針保護システムを使用時に適切に働かせなくすることがある。この変形はまた、注入時に間違った深さの注入を引き起こすこともある。実際、注入中、強いばね力は、針シールドを皮膚に押し付けて、注入装置上にそのばねの強い力に釣り合った押し戻り力を発生させる。この押し戻り力により、皮膚上に定圧を正しく位置決めすることが困難および予測不可能になり、注入操作の実施がより困難になる。加えて、強い力を備えたばねは、低負荷ばねよりかさばり、高価で、組立が困難である。その一方で、低負荷ばねは、偏向部材の抵抗に打ち勝ち、針保護システムが適切に働くことを可能にするのに十分な力を施さない。
【0007】
特許文献3には、針保護システムが開示されており、このシステムでは、係止システムが、針シールドをその「使用後」の位置に向かって付勢するばねと、ピンが設けられたアームとを備え、このピンは、「使用後」の位置において針ハブ上に設けられた溝内に係合する前に阻止要素に打ち勝つ必要がある。ここでもやはり、特許文献3の装置は、ピンが阻止要素の抵抗に打ち勝つために、強い力を備えたばねを必要とする。
【0008】
特許文献4には、係止システムがカンチレバーアームを備える針保護システムが、開示されている。
【0009】
特許文献5には、「使用後」の位置において針ハブと位置ずれするようになる針シールドが開示されている。それにもかかわらず、特許文献5の装置では、針は、「使用前」の位置と「使用中」の位置の間で誘導されず、針が可撓性のものである場合、安全に制御された注入を実施することは困難である。加えて、特許文献5では、針は、装置の「使用前」の位置では見えない。したがって、装置が「その使用前」の位置にあるか、またはその「使用後」の位置にあるか、「使用中」の位置にいつ到達したかをユーザが決定することは困難である。
【0010】
さらに、従来技術の針保護システムは、特に係止システムを形成するいくつかの部分において、複数の異なる部分を必要とし、したがって針保護システムは、製造が困難で長い時間を費やす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
したがって、ユーザに対する偶発的な針の突き刺しを回避し、針の再使用を防止するために、注入の最後に容易に動作させる針保護組立体が必要とされる。それと同時に、格納中、針保護組立体を形成するプラスチック部分の変形を引き起こしにくくし、組立が容易であり、ユーザが利用しやすい針保護組立体が必要とされる。加えて、針を見えるようにし、たとえば針の一部分しか見えない「使用前」の位置、および針が注入に使用可能な長さにおいて覆われない「使用中」の位置から針を誘導することを可能にする針保護組立体が必要とされる。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、針保護組立体を提供することによってこの問題を改善し、この針保護組立体は、注入の最後に保護の遠位移動を引き起こすために使用されるばねなどの付勢手段が、それほど強い力を示す必要がない低負荷の付勢手段である特有の係止システムと、針を使用前に見えるようにし、たとえば「使用前」の位置から「使用中」の位置に誘導することを可能にし、それにより、ユーザが「使用前」の位置と、「使用中」後の位置と、「使用後」の位置との間でシステムを作動させることが容易になる、特有の位置決めシステムとの両方を備える。
【0014】
本発明の第1の態様は、針組立体の針を保護することを目的とする針保護組立体であって、前記針保護組立体は、少なくとも支持要素および針シールドを備え、前記針シールドは、前記針シールドが、前記針の「使用中」の部分を覆われないままにすることを目的とする「使用中」の位置と、前記「使用中」の位置から遠位に離間され、前記針シールドが前記針を覆うことを目的とする「使用後」の位置との間で、前記支持要素に対して軸方向に移動可能であり、
前記針保護組立体は、
−前記針保護組立体内に位置し、ユーザが接触可能でない少なくとも1つの係止要素であって、前記係止要素は少なくとも、前記針シールドが少なくともその「使用中」の位置からその「使用後」の位置に移動することができる「自由」位置と、前記針シールドがその「使用後」の位置から近位方向に戻ることを前記係止要素が防止する「係止」位置との間で移動可能である、係止要素と、
−前記針シールドをその「使用中」の位置からその「使用後」の位置に変位させることを目的とする付勢手段と、
−前記支持要素上または前記針シールド上に位置するペグ、および前記針シールド上または前記支持要素上にそれぞれ位置するカムであって、前記ペグが、前記カム内で移動可能であり、その結果、前記針保護組立体上でユーザが及ぼす遠位圧力の増大または解放時において、前記「使用中」および「使用後」の位置を画定する、ペグおよびカムと
をさらに備え、
−前記係止要素は、前記ペグおよび前記カムによって形成されない、針保護組立体において、
前記針シールドは、長手方向軸(A;A’)を有し、前記係止要素は、長手方向軸(B;B’)を有する略長手方向形状を有し、針シールドの長手方向軸(A;A’)および係止要素の長手方向軸(B、B’)は、前記針シールドがその「使用中」の位置にあるときに同化され、針シールドの前記長手方向軸(A;A’)は、前記針シールドがその「使用後」の位置にあるときに係止要素の長手方向軸(B;B’)に対し角度(a;a’)を形成することを特徴とする、針保護組立体である。
【0015】
本発明の出願では、「同化される」は、長手方向軸A、それぞれにA’、およびB、それぞれにB’が同軸であり、同一であることを意味する。
【0016】
本発明の出願では、「角度を形成する」は、長手方向軸A、それぞれにA’、およびB、それぞれにB’が、もはや同軸ではなく、これらは交差し、0°、180°、または360°ではない角度を形成することを意味する。
【0017】
本発明の実施形態では、前記針シールドは、前記針シールドが針の「使用前」の部分を覆われないままにし、前記「使用中」の部分は、前記「使用前」の部分より大きい、「使用前」の位置と、前記「使用中」の位置との間で軸方向に移動可能である。ペグおよびカムもまた「使用前」の位置を画定することができる。
【0018】
本発明の針保護組立体では、たとえばばねなどの付勢手段が、注入が完了した後の針シールドの移動を引き起こすために使用されるが、これは、従来技術の係止システムの偏向部材によって対抗される摩擦力、または針シールドをその「使用後」の位置に係止するいかなる抵抗点にも打ち勝つ必要がない。針シールドおよび係止要素は、互いに対して変位し、たとえばこれらは、針シールドの「使用後」の位置では、もはや同軸ではなく、針シールドを前記「使用後」の位置に係止する角度を形成していることが事実である。本発明の針保護組立体のばねなどの付勢手段からは、それほどの力は必要とされない。その結果、本発明の組立体の付勢手段は、「格納」位置または「使用前」の位置であっても、組立体を形成するプラスチック部品上に強い力を及ぼすことはない。したがって、これらのプラスチック部品の変形のリスクが、本発明の針保護組立体で抑えられる。加えて、従来技術の装置に使用されるばねより弱いばねを、本発明の針保護組立体において付勢手段として使用することができる。
【0019】
したがって、本発明の針保護組立体は、従来技術の組立体より製造がより容易である。本発明の針保護組立体は、製造部品をそれほど必要としないため、環境にも優しい。
【0020】
本発明の針保護組立体は、組立体の「使用前」の位置において針を見えるようにすることができる。さらに、針は、「使用前」の位置から「使用中」の位置に誘導される。したがって、針は、このステップ中により剛性になり、注入がより安全である。したがって、針保護組立体は、ユーザが針を見ることができ、刺す位置を容易に決定できるために、より使いやすいものである。さらに、本発明の針保護組立体には、いつ針保護組立体が、その「使用前」の位置、その「使用中」の位置、およびその「使用後」の位置にあるかをユーザが知ることを可能にする位置決めシステムが設けられる。
【0021】
さらに、本発明の針保護組立体の係止要素には、ユーザは接触可能でない。したがって、ユーザは、前記針シールドがその「使用後」の位置に到達すると、針シールドをその「使用中」の位置に戻すことができない。したがって、本発明の針保護組立体は、特に安全である。
【0022】
本発明の実施形態では、前記カムは、少なくとも第1の長手方向トラックおよび第2の長手方向トラックを含み、そのいずれもが、全体的に長手方向の形状を有し、それぞれの近位端部をそれぞれ介して交差部で結合し、前記ペグは、それぞれの遠位端部をそれぞれ介して、前記針シールドがその「使用前」の位置にあるとき、前記第1のトラック内の「初期」位置に位置しており、前記ペグは、前記針シールドが前記「使用後」の位置にあるとき、前記第2の長手方向トラック内または前記第2の長手方向トラックを超えた「最終」位置に位置しており、ペグの前記「最終」位置は、前記「初期」位置に対して遠位、近位それぞれに離間されている。
【0023】
前記ペグは、前記針シールドがその「使用中」の位置にあるとき、第1の長手方向トラックおよび第2の長手方向トラックの前記交差部に位置することができる。
【0024】
本発明の実施形態では、前記カムには、前記第1の長手方向トラックおよび第2の長手方向トラックの交差部の近傍に傾斜表面が設けられ、前記傾斜表面は、前記針シールドがその「使用中」の位置からその「使用後」の位置に移動するとき、前記ペグを第2の長手方向トラック内に付勢する。
【0025】
本発明の実施形態では、前記支持要素は、前記針シールドおよび前記係止要素の両方を受け入れる外側スリーブである。
【0026】
本発明の実施形態では、前記支持要素は、前記係止要素の少なくとも一部を形成する。
【0027】
前記係止要素は、非対称の外側フランジが近位端部に設けられたチューブの全体的形状を有することができる。好ましくは、前記外側フランジには、近位の傾斜表面が設けられる。前記外側フランジには、近位に延びる1つの突出部を設けることができる。
【0028】
本発明の実施形態では、前記付勢手段は、少なくともらせんばねを備える。
【0029】
本発明の別の態様は、針が設けられた針ハブを少なくとも備え、上記で説明した針保護組立体をさらに備える針組立体である。前記支持要素は、前記針ハブを備えることができる。
【0030】
本発明の別の態様は、少なくとも針組立体およびリザーバを備え、上記で説明した針保護組立体をさらに備える注入装置である。
【0031】
次に、本発明の針保護組立体を、以下の説明および添付した図を参照してさらに説明する。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下の説明では、本発明の針保護組立体は、以下の少なくとも2つの位置を有する:
−注入装置が注入部位に当てられる間の「使用中」の位置であり、ユーザは注入装置上に遠位圧力を及ぼし、針は、注入部位内に挿入され、針シールドによって覆われていない。この「使用中」の位置では、針は、その使用可能な長さ、すなわち正しい注入深さの注入を実施するために患者の皮膚を貫通するのに必要な長さに対応する「使用中」の部分において針シールドによって覆われていない;
−針が注入部位から引き抜かれた後の「使用後」の位置であり、このときユーザは、もはやいかなる遠位圧力も注入装置に及ぼしていない。この「使用後」の位置では、針シールドは針を覆っている。
【0034】
好ましくは、本発明の針保護組立体はまた、本発明の針保護組立体を有する注入装置を適切に使用する前に、「使用前」の位置も有する。この「使用前」の位置では、針は、「使用前」の部分において針シールドによって少なくとも部分的に非被覆(uncovered)であり、「使用中」の位置の「使用中」の部分は、「使用前」の位置の「使用前」の部分より大きく、したがって「使用前」の位置において針は、まだ遠位圧力を注入装置に及ぼしておらず且つ針を皮膚内に挿入する場所を適切に調整することができるユーザがこれを見ることができる。
【0035】
図1を参照すると、注入装置100(部分的に示す)上に装着された、「使用前」の位置にある本発明による針保護組立体1が示されている。本発明の針保護組立体1は、針3を支える支持体2を備える。支持体2は、内部コア4と、内部コア4の外径より大きく、前記内部コア4に関してリム6を形成する外径を有する近位部5とを含む。リム6は、支持体2の長手方向軸に対して垂直な遠位平面7を画定する。
【0036】
図1の針保護組立体1はまた、前記支持体2、特に前記支持体2の前記内部コア4を少なくとも部分的に受け入れる針シールド8も備える。
図2を参照すれば、針シールド8は、長手方向軸Aを有するチューブの全体形状を有する。針シールド8は、その近位端部8aにおいて、またその遠位端部8bにおいて開放している。針シールド8の外壁には、カム9が設けられる。カム9は、互いににほぼ平行であり、分離壁12によって分離される第1の長手方向トラック10および第2の長手方向トラック11を備える。第1の長手方向トラックおよび第2の長手方向トラック(10、11)は、交差部13を介してそのそれぞれの遠位端部で接合される。交差部13の近傍において、第1の長手方向トラック10には、傾斜路14が設けられ、その遠位端部には、第2の長手方向トラック11に面する傾斜表面15が設けられている。加えて、第1の長手方向トラック10には、前記傾斜路14に対して近位に位置する段16が設けられる。第2の長手方向トラック11の近位端部には、停止壁17が設けられる。
【0037】
図1を参照すれば、
図1の針保護組立体1は、針シールド8を受け入れる外側スリーブ18という形の支持要素をさらに備える。外側スリーブ18には、その内壁の遠位領域内に少なくともペグ19が設けられる。
【0038】
図1〜6の説明から明確に表すように、針シールド8は、前記針が、針シールド8によって「使用前」の部分において覆われておらず、
図1で示すように針3をユーザが見ることができる「使用前」の位置と、前記針シールド8が前記針3の「使用中」の部分を覆われないままにし、
図4で示すように、「使用中」の部分が「使用前」の部分より大きい「使用中」の位置と、
図5で示すように、前記針シールド8が前記針3を覆っている「使用後」の位置との間で、外側スリーブ18に対して軸方向に移動可能である。
【0039】
図1の針保護組立体1は、支持体2の内部コア4を取り囲むチューブ20をさらに備え、前記チューブ20は、前記針シールド8内に部分的に受け入れられる。チューブ20はまた、支持要素または外側スリーブ18内にも受け入れられる。
図3を参照すれば、チューブ20は、長手方向軸Bを有し、その近位端部20aにおいて、またその遠位端部20bにおいて開放している。
図3に表すように、チューブ20の壁の一部は、長手方向の平面に沿ってその長さの一部が切断されており、それによってチューブ20の近位端部20aに対して遠位に位置するある地点からチューブ20の遠位端部20bまで延びる長手方向の切断部21を画定する。チューブ20には、その近位端部20aに外側フランジ22が設けられ、前記外側フランジ22には、その近位面上にかつ長手方向の切断部21の一直線上に、近位に延びる1つの突出部23が設けられる。したがって、外側フランジ22は、非対称である。図示する例では、突出部23は、半球形状を有する。
【0040】
図1を参照すれば、針シールド8の「使用前」の位置において、チューブ20は、針シールド8内に受け入れられ、チューブ20の近位面20aは、チューブ20の外側フランジ22の半球形状の突出部23を用いることによって、支持体2のリム6によって画定された遠位平面7を圧迫する。
図1からも表すように、この位置では、チューブ20は、管状である針シールド8によって取り囲まれているため、針シールド8と同軸に維持されている。その結果、針シールド8およびチューブ20のそれぞれの長手方向軸AおよびBは同化されるが、
図1で示すように、突出部23の正反対にある外側フランジ22の近位面の部分は、リム6の遠位平面7と接触していない。述べている通り、この図では、長手方向軸AおよびBはまた、注入装置100の長手方向軸と同化される。言い換えれば、針シールド8およびチューブ20は、互いに一直線上にある。
【0041】
図1の針保護組立体1は、針シールド8とチューブ20の間に位置するらせんばね24をさらに備える。
図1に示す例では、らせんばね24の近位端部は、チューブ20の外側フランジ22の遠位面を圧迫しており、らせんばね24の遠位端部は、針シールド8の近位端部を圧迫している。
図1に示す「使用前」の位置では、らせんばね24は、部分的に拡張した状態である。注入装置100の作動の詳細な説明で後に表すように、らせんばね24は、針シールド8をその「使用中」の位置からその「使用後」の位置に変位させるための付勢手段として作用する。
【0042】
図1の注入装置100はまた、注入される対象である生成物を受け入れることを目的とするバレル25(部分的に示す)も備え、前記バレル25は、前記外側スリーブ18および針3を支持する支持体2に固定されている。
【0043】
次に、針保護組立体1および注入装置100の作動を
図1から9を参照して説明する。
【0044】
図1では、針保護組立体1は「使用前」の位置にある。
図1で示すこの「使用前」の位置では、針シールド8は、針3の一部を覆っている。したがって、針3はユーザに見えている。ユーザは、針3を注入部位内に刺すことができる。
【0045】
図1で示すこの「使用前」の位置では、
図7で示すように、外側スリーブ18のペグ19は、針シールド8のカム9の第1のトラック10の傾斜路14と段16の間に位置する初期位置にある。
図7〜9では、明確にするために、外側スリーブ18のペグ19のみが示されている。ペグ19は、
図1で示すように針シールド8を取り囲む外側スリーブ18(図示せず)の一部であることが理解されねばならない。したがって、ペグ19の近位移動は、段16によって防止される。
【0046】
図1で示すこの「使用前」の位置では、針シールド8の長手方向軸Aおよびチューブ20の長手方向軸Bは、同化され、すなわち同軸である。針シールド8およびチューブ20は、互いに一直線上にある。
【0047】
ユーザは、次いで、注入装置100を患者の皮膚(図示せず)に当て、針3を、針シールド8の遠位端部8bが皮膚に接触するまで注入部位内に挿入する。針3を注入部位に完全に挿入するために、ユーザは、次いで、注入装置100上に遠位圧力を及ぼし、これにより、
図4で示すように、その結果として針シールド8に対する外側スリーブ18の遠位移動を引き起こせざるを得なくなり、このとき前記針シールド8は、患者の皮膚(図示せず)に阻まれている。外側スリーブ18の遠位移動中、外側スリーブ18に固定された支持体2もまた、遠位に移動しており、チューブ20を、チューブ20の外側フランジ22の突出部23に接触するリム6を介して遠位方向に押し出している。針シールド8は、患者の皮膚で止められているため、らせんばね24はこのとき、
図4で示すように「使用前」の位置よりも圧縮された状態にある。
図8で示すように、外側スリーブ18の遠位移動中、ペグ19は、傾斜路14を乗り越え、このときカム9の第1の長手方向トラックおよび第2の長手方向トラック(10、11)の交差部13の近位面と当接状態にある。針シールド8はこのとき、その「使用中」の位置にある。ユーザは、次いで、注入される対象である生成物の注入を実現することができる。
【0048】
図4で示すような針シールド8のこの「使用中」の位置では、針シールド8の長手方向軸Aおよびチューブ20の長手方向軸Bは同化される。針シールド8およびチューブ20は、互いに一直線上にある。
【0049】
注入ステップ(図示せず)が完了した後、ユーザは、注入装置100を注入部位から取り外し、針シールド8は、もはや患者の皮膚によって阻まれない。したがって、らせんばね24は、その拡張した状態に自由に戻り、
図5で示すように支持体2および外側スリーブ18に対する針シールド8の遠位移動を引き起こす。
【0050】
図9で示すように、外側スリーブ18のペグ19は、傾斜表面15によってカム9の第2の長手方向トラック11内に誘導される。ペグ19は、次いで、第2の長手方向トラック11に沿って進行して、
図5で示すように針シールド8の「使用後」の位置に対応する、前記ペグ19が到達する最終位置である前記第2の長手方向トラックの近位端部の停止壁17まで到達している。したがって、ペグ19の最終位置は、その初期位置に対して近位に離間される。
【0051】
したがって、針シールド8は展開して針3を覆い、それによってユーザに対する偶発的な針の突き刺しによる外傷および注入装置100のいかなる再使用も防止する。このステップ中、らせんばね24は、針シールド8をその「使用中」の位置からその「使用後」の位置に変位させる傾向がある付勢手段として作用する。
【0052】
拡張中、らせんばね24は、針シールド8を、チューブ20を超えて遠位に押し出しており、チューブ20はそのとき、針シールド8がその「使用後」の位置に到達した時には、
図5で示すように針シールド8によってもはや取り囲まれていない。その結果、チューブ20は、もはや針シールド8と同軸に維持されない。長手方向の切断部21およびそれ自体回転する半球形状の突出部23のおかげで、チューブ20は、
図6で示すように自然に傾き、その遠位端部20bは、針シールド8の近位端部8aに対して迫って来る。チューブ20は、もはや針シールド8と同軸でない。これは、針シールド8の長手方向軸Aおよびチューブ20の長手方向軸B’が交差し、このとき角度αを形成している
図6で分かるようになる。したがって、チューブ20は、針シールド8の係止要素として作用し、針シールド8がその「使用後」の位置にあるときに係止位置にある。
図1および4から見ることができるように、針シールド8の「使用前」の位置および「使用中」の位置では、チューブ20は、針シールド8と同軸のままであり、針シールド8がある位置から別の位置まで移動することを妨げていなかった。これらの
図1および4では、チューブ20によって形成された係止要素は、「自由位置」にあった。上記の説明から明確に表すように、係止要素、すなわちチューブ20は、針シールド8の位置がどのようなものであっても全くユーザが接触することができない。したがって、本発明の針保護組立体は、特に安全である。
【0053】
本発明の針保護組立体1および注入装置100では、本発明の針保護組立体1および注入装置100のらせんばね24の力は、可撓性係止部材に打ち勝つ必要がないため、強いものである必要はない。その結果、本発明の針保護組立体1および注入装置100が、
図1で示すように「使用前」の位置にあるとき、針保護組立体1および/または注入装置100を形成するさまざまな部分上にばね24が及ぼす力は、強いものではなく、前記部分を変形させない。ばね24はかさばらず、針保護組立体1および/または注入装置100は、適度なサイズを有することができる。加えて、ばね24は、強力ばねより圧縮される圧力が小さくてすむために、組立が容易である。
【0054】
さらに、
図1〜9の説明から表すように、針3は、針シールド8の「使用前」の位置では見えている。針3はまた、針シールド8の「使用前」の位置から針シールド8の「使用中」の位置まで誘導(guide)される。したがって、針3は、このステップ中保護され、より剛性にされ、そのために安全で制御された注入が可能になる。
【0055】
図10では、
図3のチューブ20の代替的実施形態が示されている。
図10では、非対称の外側フランジ33が設けられたチューブ32が示されており、非対称の外側フランジ33の近位面34は、前記フランジ33が、
図2のチューブ20の長手方向切断部21に関して説明したように得られた長手方向切断部35の一直線上にある部分においてより厚くなるように傾斜される。その結果、「使用前」および「使用中」の位置では、外側フランジ33の近位面は、長手方向切断部35の一直線上に位置するその先端でのみ支持体2のリム6の遠位平面7と接触する。針シールド8がその「使用後」の位置にあり、チューブ32がもはや針シールド8によって取り囲まれなくなると、外側フランジ33の近位面34は、リム6の遠位平面7とよりきつく接触する傾向があり、チューブ32は、
図1〜9でチューブ20に関してすでに説明したように傾く。チューブ32の遠位端部32bは、針シールド8の近位端部8aに対して迫って来ており、針シールド8は、その「使用後」の位置に係止される。
【0056】
図11では、
図1〜9の実施形態の注入装置100のチューブ20およびらせんばね24の組立が示されている。この図で分かるように、チューブ20およびらせんばね24は、事前に組み立てることができ、それによって後でレバー300を介して針3上に組み付けることができるサブセットを形成する。したがって、注入装置100は、製造が非常に容易である。
【0057】
図12〜16では、カムが係止要素上に設けられた
図1〜9の針保護組立体の代替的実施形態が示されている。
【0058】
図1〜9の同じ要素を示す参照番号は維持される。
【0059】
図12を参照すれば、「使用前」の位置にある、注入装置100(部分的に示す)に装着された本発明による針保護組立体1が示されている。本発明の針保護組立体1は、針3を支持する支持体2を備える。支持体2は、内部コア4と、内部コア4の外径より大きく、前記内部コア4に対してリム6を形成する外径を有する近位部5とを含む。リム6は、支持体2の長手方向軸に対して垂直な平面7を画定する。支持体2は、注入される対象の生成物を受け入れることを目的とするバレル25に固定される。
【0060】
図12の針保護組立体1はまた、前記支持体2、特に前記支持体2の前記内部コア4を少なくとも部分的に受け入れる針シールド36も備える。針シールド36は、長手方向軸A’を有するチューブの全体形状を有する。針シールド36は、その近位端部36aにおいて、またその遠位端部36bにおいて開放している。針シールド36の内壁には、内側および径方向に突出する少なくとも1つのペグ37が設けられる。
【0061】
図1の針保護組立体1は、支持体2の内部コア4を取り囲むチューブ38という形の支持要素を備え、前記チューブ38は、前記針シールド36内に部分的に受け入れられる。
図13を参照すれば、チューブ38は、長手方向軸B’を有し、その近位端部38aにおいて、またその遠位端部38bにおいて開放している。
図13で表すように、チューブ38の壁の一部は、長手方向平面に沿って切断されており、それによって開放した長手方向切断部39を画定している。
図2で説明したチューブ20に関すると、長手方向切断部39は、チューブ38の近位端部38aに対して遠位に位置する地点39a(
図12に見ることができる)からチューブ38の遠位端部38bまで延びる。チューブ38には、その近位端部38aに非対称の外側フランジ40が設けられ、前記外側フランジ40には、その近位面上に、
図10のチューブ32に対して説明した傾斜表面34と同じ形状の傾斜表面41が設けられている。その結果、
図12で分かるように、フランジ40は、長手方向切断部39の一直線上にある部分においてより厚くなる。
【0062】
図13を参照すれば、チューブ38の外壁には、長手方向切断部39の正反対にあるカム42が設けられる。カム42は、互いにほぼ平行であり、分離壁45によって分離された第1の長手方向トラック43および第2の長手方向トラック44を備える。第1の長手方向トラックおよび第2の長手方向トラック(43、44)は、交差部46を介してそのそれぞれの近位端部で結合される。交差部46の近傍では、第1の長手方向トラック43には、傾斜路47が設けられ、その遠位端部には、傾斜表面48が設けられ、傾斜表面48は、第2の長手方向トラック44に面している。加えて、第1の長手方向トラック43には、前記傾斜路47に対して遠位に位置する段49が設けられる。第2の長手方向トラック44は、チューブ38の遠位端部38bまで遠位に延びる。
【0063】
図12〜16の説明から明確に表すように、針シールド36は、前記針シールド36が針3の「使用前」の部分を覆われないままにし、
図12で示すように針3をユーザが見ることができる「使用前」の位置と、前記針シールド36が前記針3の「使用中」の部分を覆われないままにしており、
図14で示すように「使用中」の部分が「使用前」の部分より大きい「使用中」の位置と、
図15および16で示すように前記針シールド36が前記針3を覆っている「使用後」の位置との間で、チューブ38に対して軸方向に移動可能である。
【0064】
図12を参照すれば、針シールド36の「使用前」の位置では、チューブ38は、針シールド36内に受け入れられ、チューブ38の近位面38aは、支持体2のリム6の遠位表面7を圧迫する外側フランジ40のより厚い部分を用いて、支持体2のリブ6によって画定された遠位平面7を圧迫する。
図1からも表すように、この位置では、チューブ38は、管状である針シールド36によって取り囲まれているため、針シールド36と同軸に維持されている。その結果、針シールド36およびチューブ38のそれぞれの長手方向軸A’およびB’は同化される。外側フランジ40のより厚い部分と正反対にある傾斜表面41の一部は、
図12で示すようにリム6の遠位平面7と接触していない。述べている通り、この図では、長手方向軸A’およびB’はまた、注入装置100の長手方向軸と同化される。言い換えれば、針シールド36およびチューブ38は、互いに一直線上にある。
【0065】
図12を参照すれば、
図12の針保護組立体1は、針シールド36を受け入れる外側スリーブ50をさらに備える。外側スリーブ50は、バレル25に固定される。
【0066】
図12の針保護組立体1は、針シールド36とチューブ38の間に位置するらせんばね51をさらに備える。
図12で示す例では、らせんばね51の近位端部は、チューブ38の外側フランジ40の遠位面を圧迫し、らせんばね51の遠位端部は、針シールド36の近位端部36aを圧迫している。
図12で示す「使用前」の位置では、らせんばね51は、部分的に拡張した状態である。注入装置100の作動の詳細な説明で後に表すように、らせんばね51は、針シールド36をその「使用中」の位置からその「使用後」の位置に変位させるための付勢手段として作用する。
【0067】
次に、針保護組立体1および注入装置100の作動を、
図12〜16を参照して説明する。
【0068】
図12では、針保護組立体1は、「使用前」の位置にあり、針シールド8は、針3の一部を覆っている。したがって、針3はユーザに見えている。ユーザは、針3を注入部位内に刺すことができる。
【0069】
この「使用前」の位置では、
図12および13を参照すれば、針シールド36のペグ37は、チューブ38のカム42の第1のトラック43の傾斜路47と段49の間に位置する初期位置にある。したがって、ペグ37の遠位移動は、段49によって防止される。
【0070】
図12で示すこの「使用前」の位置では、針シールド36の長手方向軸A’およびチューブ38の長手方向軸B’は同化される。針シールド36およびチューブ38は、互いに一直線上にある。
【0071】
ユーザは、次いで、注入装置100を患者の皮膚(図示せず)に当て、針3を、針シールド36の遠位端部36bが皮膚に接触するまで注入部位内に挿入する。針3を注入部位内に完全に挿入するために、ユーザは、次いで、注入装置100上に遠位圧力を及ぼし、これにより、
図14で示すように、その結果として針シールド36に対する外側スリーブ50の遠位移動を引き起こせざるを得なくなるが、前記針シールド36は、患者の皮膚(図示せず)に対して阻まれている。外側スリーブ50の遠位移動中、外側スリーブ50に固定された支持体2もまた遠位に移動しており、チューブ38を、チューブ38の外側フランジ40のより厚い部分に接触するリム6を介して遠位方向に押し出している。針シールド36は、患者の皮膚に対して止められているため、らせんばね51はこのとき、
図4で示すように「使用前」の位置よりも圧縮された状態にある。針シールド36に対するチューブ38の遠位移動中、ペグ37は、傾斜路47を乗り越え(
図13を参照)、このときカム42の第1の長手方向トラックおよび第2の長手方向トラック(43、44)の交差部46の遠位面と当接状態にある。針シールド36はこのとき、その「使用中」の位置にある。ユーザは、次いで、注入される対象の生成物の注入を実現することができる。
【0072】
図14で示すような針シールド36のこの「使用中」の位置では、針シールド36の長手方向軸A’およびチューブ38の長手方向軸B’は同化される。針シールド36およびチューブ38は、互いに一直線上にある。
【0073】
注入ステップ(図示せず)が完了した後、ユーザは、注入装置100にかかるその遠位圧力を解放し、注入装置100を注入部位から取り外し、針シールド36は、もはや患者の皮膚によって阻まれない。したがって、らせんばね51は、その拡張した状態に自由に戻り、
図15で示すように支持体2およびチューブ38に対する針シールド36の遠位移動を引き起こす。
【0074】
図13を参照すると、針シールド36のペグ37(図示せず)は、傾斜表面48によってカム42の第2のトラック44内に誘導される。ペグ37は、次いで、
図15で示すように、第2の長手方向トラック44全長に沿って進行し、第2の長手方向トラック44およびチューブ38を抜けて、針シールド36の「使用後」の位置に対応する最終位置まで到達する。したがって、
図15から表すように、ペグ37の最終位置は、その初期位置に対して遠位に離間される。
【0075】
したがって、針シールド36は、展開して針3を覆い、それによってユーザに対する偶発的な針の突き刺しによる外傷および注入装置100のいかなる再使用も防止する。このステップ中、らせんばね51は、針シールド36をその「使用中」の位置からその「使用後」の位置に変位させる傾向がある付勢手段として作用する。
【0076】
拡張中、らせんばね51は、針シールド36を、チューブ38を超えて遠位に押し出しており、チューブ38はそのとき、針シールド36がその「使用後」の位置に到達した時には、
図15で示すように針シールド36によってもはや取り囲まれていない。その結果、チューブ38は、もはや針シールド36と同軸に維持されない。長手方向の切断部39および支持体2のリムの遠位平面7とよりきつく接触する傾向がある外側フランジ40の傾斜表面41のおかげで、チューブ38は、
図16で示すように自然に傾き、その遠位端部38bは、針シールド36の近位端部36aに対して迫って来る。チューブ38は、もはや針シールド36と同軸でない。これは、針シールド36の長手方向軸A’およびチューブ38の長手方向軸B’が交差し、このとき角度α’を形成している
図16で分かるようになる。したがって、チューブ38は、針シールド36の係止要素として作用し、針シールド36がその「使用後」の位置にあるときに「係止位置」にある。
図12および14から見ることができるように、針シールド36の「使用前」および「使用中」の位置では、チューブ38は、針シールド36と同軸のままであり、前記針シールド36がある位置から別の位置まで移動することを妨げていなかった。これらの
図12および14では、チューブ38によって形成された係止要素は、「自由位置」にあった。
【0077】
本明細書において上記で説明した本発明の針保護組立体のすべての実施形態では、係止要素は、ペグおよびカムの協働によって形成されない。このため、注入の最後において針シールドの遠位移動を引き起こすために使用される付勢手段を、低負荷のものにし、それほど強い力を有さないようにすることが可能になり、したがって、針保護組立体を形成する部分の変形が回避される。