特許第5676430号(P5676430)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5676430デジタルシネマのカラーマネージメントシステム及びカラーマネージメントシステムが行う方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5676430
(24)【登録日】2015年1月9日
(45)【発行日】2015年2月25日
(54)【発明の名称】デジタルシネマのカラーマネージメントシステム及びカラーマネージメントシステムが行う方法
(51)【国際特許分類】
   G09G 5/00 20060101AFI20150205BHJP
   G03B 21/14 20060101ALI20150205BHJP
   G09G 5/02 20060101ALI20150205BHJP
   G09G 5/36 20060101ALI20150205BHJP
   G09G 3/34 20060101ALI20150205BHJP
   G09G 3/20 20060101ALI20150205BHJP
   H04N 9/31 20060101ALI20150205BHJP
【FI】
   G09G5/00 X
   G03B21/14 Z
   G09G5/00 510B
   G09G5/00 550C
   G09G5/02 B
   G09G5/36 520A
   G09G5/00 550X
   G09G5/00 550B
   G09G3/34 D
   G09G3/20 670Q
   G09G3/20 642P
   G09G3/20 642J
   G09G3/20 650M
   G09G3/20 641P
   G09G3/20 631U
   G09G3/20 680C
   G09G3/20 642L
   G09G3/20 631W
   H04N9/31 Z
【請求項の数】10
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2011-507385(P2011-507385)
(86)(22)【出願日】2008年5月2日
(65)【公表番号】特表2011-523085(P2011-523085A)
(43)【公表日】2011年8月4日
(86)【国際出願番号】US2008005700
(87)【国際公開番号】WO2009134229
(87)【国際公開日】20091105
【審査請求日】2011年2月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】501263810
【氏名又は名称】トムソン ライセンシング
【氏名又は名称原語表記】Thomson Licensing
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(72)【発明者】
【氏名】パインズ,ジョシュア
(72)【発明者】
【氏名】スターリング,マイケル,アラン
【審査官】 中村 直行
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−281520(JP,A)
【文献】 特開2003−280629(JP,A)
【文献】 特開2006−108988(JP,A)
【文献】 特開2004−341269(JP,A)
【文献】 特開2001−134252(JP,A)
【文献】 特許第3514776(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 3/00 − 5/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
イメージコンテンツを投影するデジタルシネマプロジェクタと、
投影されたイメージコンテンツの色レベルを測定するカラーメータと、
測定された色レベルを予め決定された可能性のある結果の範囲と比較することで前記測定された色レベルを検証する検証モジュールと、
前記検証された色レベルを所望の色レベルと比較して前記色レベルの較正が必要とされるかを判定し、リアルタイムの補正のための色情報を前記デジタルシネマプロジェクタに供給する較正モジュールと、時系列で前記測定された色レベルを記憶するタイムラインモジュールとを含む制御装置と、
を備えることを特徴とするカラーマネージメントシステム。
【請求項2】
前記イメージコンテンツは、少なくとも1つのカラーテストパターンを有する、
請求項1記載のカラーマネージメントシステム。
【請求項3】
前記カラーメータは、前記投影されたカラーテストパターンを読取るために較正される、
請求項2記載のカラーマネージメントシステム。
【請求項4】
イメージコンテンツを投影するデジタルシネマプロジェクタと、
投影されたイメージコンテンツの色レベルを測定するカラーメータと、
測定された色レベルを予め決定された可能性のある結果の範囲と比較することで前記測定された色レベルを検証する検証モジュールと、前記検証された色レベルを所望の色レベルと比較して前記色レベルの較正が必要とされるかを判定し、リアルタイムの補正のための色情報を前記デジタルシネマプロジェクタに供給する較正モジュールと、時系列で前記測定された色レベルを記憶するタイムラインモジュールとを含む制御装置と、
を備えることを特徴とするデジタルシネマ用のカラーマネージメントシステム。
【請求項5】
前記イメージコンテンツは、少なくとも1つのカラーテストパターンを有する、
請求項記載のカラーマネージメントシステム。
【請求項6】
前記カラーメータは、少なくとも1つの投影されたカラーテストパターンを読取るために較正される、
請求項記載のカラーマネージメントシステム。
【請求項7】
デジタルシネマのカラーマネージメントシステムが行う方法であって、
イメージコンテンツを投影するステップと、
投影されたイメージコンテンツの色レベルを測定し、時系列で前記測定された色レベルを記憶するステップと、
測定された色レベルを予め決定された可能性のある結果の範囲と比較することで前記測定された色レベルを検証するステップと、
検証された色レベルを所望の色レベルと比較することで前記色レベルの較正が必要とされるかを判定するステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項8】
前記投影するステップは、少なくとも1つのテストパターンをスクリーンに投影するステップを含む、
請求項記載の方法。
【請求項9】
前記色レベルの較正が必要とされる場合、前記所望の色レベルに実質的に一致するように前記色レベルを変更するステップを更に含む、
請求項記載の方法。
【請求項10】
前記検証するステップは、前記測定された色レベルが前記予め決定された可能性のある結果の範囲内にない場合に前記測定された色レベルが有効とされないと決定し、前記投影するステップへ戻るステップを含む、
請求項記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、動画像の画質制御に関するものであり、より詳細には、デジタルシアター投影システムにおける色の忠実度を維持するためにリアルタイムのカラーマネージメント及び制御のシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
カラーマネージメント又はカラーキャリブレーションは、ある出力装置の色を別の出力装置の色に調節することを一般に示す。キャリブレーションされる装置は、キャリブレーションソースと呼ばれ、比較の基準としての役割を果たす装置は、キャリブレーションターゲットと呼ばれることがある。ターゲット及びソースの両者は、Adobe(登録商標)RGB又はCMYK色空間の色空間、テストプリント、カラーチャート又はマテリアルサンプルを含む場合がある。
【0003】
DLP(Digital Light Processing)プロジェクタでは、DMD(Digital Micro-mirror Device)として知られる半導体チップ上のマトリクスに配置される微視的に小型のミラーにより画像が形成される。それぞれのミラーは、投影された画像における1以上の画素を表す。ミラーの数は、投影された画像の解像度に対応し、たとえば800×600、1024×768、1280×720及び1920×1080(HDTV)マトリクスは、一般的なDMDサイズである。これらのミラーは、レンズを通して光を反射するか又はヒートシンクに光を反射するために迅速に再配置される。これら2つの方向の間でミラーを迅速に切り替えることで(本質的にオン及びオフ)、オン時間のオフ時間に対する割合により制御されるグレースケールが生成される。DLP投影システムがカラー画像を形成する2つの主要な方法は、シングルチップのDLPプロジェクタにより利用される方法、及び3チッププロジェクタにより使用される方法を含む。
【0004】
市場向けシネマにおけるデジタルシネマプロジェクタは、今日、展開の初期段階にあるが、向こう数年間に一般的になる可能性が高い。デジタルシネマプロジェクタは、デジタル・インターメディエイト・ポストプロダクションに関連されるカラーグレーディングプロセスにおいて定期的に使用される。係る応用では、カラーメータにより手動の検査が行われ、適切な色の精度を維持するために必要とされる場合、プロジェクタに対する調節が行われる。しかし、このタイプの日常の注意は実用的ではなく、市場向けの環境で採用されることが想定されない。確かに、市場向けシネマにおけるプレゼンテーションの品質は、一貫性のない色の忠実度による不定の画質に定期的に苦しむ。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、プレゼンテーションの品質及び一貫性を改善する、デジタルシネマ投影における色の忠実度を維持するシステム及び方法が高く望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の方法、装置及びシステムは、デジタルシネマ投影システムに向けられ、イメージコンテンツのプレゼンテーションの品質及び一貫性を包括的に改善するため、光レベルのモニタリング及び制御のような画質に関連する他の技術と共に、又は該他の技術とは独立に機能する。
【0007】
本システム及び方法は、(たとえばデジタルシネマプロジェクタを介して)スクリーンに投影されたとき、様々な色、好ましくは原色(たとえば赤、緑及び青)のレベルを測定するカラーメータ装置、プリセット時間又はイベントに基づいて(たとえばカラーレベルを比較して色補正情報を提供するといった)一連のイベントを実行するシアターオートメーションをインタフェースする制御システム、及び実行された測定の結果に基づいてデジタルシネマプロジェクタを較正するキャリブレーションシステムを含む。
【0008】
今日の大部分の市場向けプロジェクタは、各種入力、設定、並びにlamp strik、dowser open及びinternal test pattern displayのような一般的な動作を制御する方法を使用する。本発明に係るシステム及び方法は、投影スクリーンに全て赤、緑又は青のようなテスト画像を投影するようにプロジェクタに指示するマクロシーケンスを形成する。赤、緑及び青のテストパターンに敏感なカラーメータは、たとえば投影ブースの内側又は外側に搭載される。このメータは、投影されるカラーテストパターンを読取るために較正され、測定されるデータを分析のために制御装置に出力する。
【0009】
本発明の1態様では、カラーマネージメントシステムが提供され、本システムは、スクリーン上にイメージコンテンツを投影する投影装置と、スクリーンに投影されるイメージコンテンツのカラーレベルの読取りを測定するカラーメータと、カラーレベルの較正が必要とされるかを判定し、リアルタイムの補正の色情報を投影装置に供給するキャリブレーションモジュールを含む制御装置とを備える。
【0010】
別の態様によれば、デジタルシネマカラーマネージメントシステムが提供され、本システムは、イメージコンテンツを投影する投影装置、投影されたイメージコンテンツのカラーレベルを測定するカラーメータ、及び、カラーメータの測定されたカラーレベルを検証する検証モジュールと、カラーレベルの較正が必要とされるかを判定し、リアルタイムの補正による色情報をプロジェクタに供給する較正モジュールとを含む制御装置を備える。
【0011】
更に別の態様によれば、デジタルシネマのカラーマネージメントを提供する方法が提供され、本方法は、イメージコンテンツを投影するステップと、投影されたイメージコンテンツのカラーレベルを測定するステップと、測定されたカラーレベルを検証するステップと、カラーレベルの較正が必要とされるかを判定するステップとを含む。
【0012】
本発明のこれらの態様、特徴及び利点、並びに他の態様、特徴及び利点は、添付図面と共に読まれる好適な実施の形態の以下の詳細な記載から明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本発明の教示は、添付図面と共に以下の詳細な説明を考慮することで容易に理解することができる。
図1】本発明の実施の形態に係る、デジタルシネマ投影システムにおいてカラーマネージメントを提供する例示的なシステムの高水準のブロック図である。
図2】本発明の実施の形態に係る、デジタルシネマ投影システムにおいてカラーマネージメントを提供する例示的な方法のフローチャートである。
【0014】
図面は本発明の概念を例示するためのものであって、必ずしも、本発明を例示する唯一の可能な較正ではないことを理解されたい。理解を容易にするため、同じ参照符号が使用され、この場合可能であれば、図面に対して共通である同じ構成要素を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の実施の形態は、デジタルシネマ投影システムにおける色の制御、較正及び管理を供給する方法、装置及びシステムを提供する。本発明はデジタルシネマ投影システムの環境で主に記載されるが、本発明の特定の実施の形態は、本発明の範囲を制限するとして扱われるべきではない。本発明の概念は、デジタルカラーマネージメント機能が望まれる他の環境において有利に適用することができることを、当業者により、本発明の教示を知ることで理解されるであろう。
【0016】
図示される様々なエレメントの機能は、専用ハードウェア及び適切なソフトウェアに関連するソフトウェアを実行可能なハードウェアの使用を通して提供される。プロセッサにより提供されたとき、これらの機能は、1つの専用プロセッサにより、1つの共有プロセッサにより、又はそのうちの幾つかが供給される複数の個々のプロセッサにより提供される。さらに、用語「プロセッサ」又は「コントローラ」の明示的な使用は、ソフトウェアを実行可能なハードウェアを排他的に示すように解釈されるべきではなく、限定されることなしに、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)ハードウェア、ソフトウェアを記憶するリードオンリメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、及び不揮発性メモリを暗黙的に含む。さらに、本発明の原理、態様及び実施の形態、並びに本発明の特定の例を本明細書で示す全ての説明は、本発明の等価な構造的及び機能的な概念の両者を包含することが意図される。さらに、係る等価な概念は、現在知られている等価な概念と将来において開発される等価な概念の両者を含むことが意図される(すなわち、構造に関わらず、同じ機能を実行する開発されたエレメント)。
【0017】
したがって、たとえば、本明細書で与えられるブロック図は例示的なシステムコンポーネント及び/又は本発明の原理を実施する回路の概念図を表すことが当業者により理解される。同様に、フローチャート、フローダイアグラム、状態遷移図、擬似コード等は、コンピュータ読み取り可能な媒体で実質的に表現され、コンピュータ又はプロセッサが明示的な示されているか否かに関わらず、コンピュータ又はプロセッサにより実行される様々なプロセスを表す。
【0018】
本発明の様々な実施の形態によれば、色の忠実度を維持するためにデジタルプロジェクタの測色を特徴付け及び自己修正する手段を有利にも提供する方法、装置及びシステムが開示される。本発明の態様に係る方法、装置及びシステムは、全体の画質及び一貫性を改善するため、光レベルのモニタリング及び制御のような他の画質のモニタリング技術と共に又は独立して機能するように設計することができる。
【0019】
図1は、本発明の実施の形態に係る、デジタルシネマ投影システムにおけるカラーマネージメントを供給する例示的なシステムの高水準のブロック図である。図1のシステムは、スクリーン101にイメージコンテンツ(たとえばカラーテストパターン、動画等)を投影するデジタルプロジェクタ103を有する。制御装置107は、プロジェクタ103に接続され、キャリブレーションモジュール109、タイムラインモジュール111及び検証モジュール113を少なくとも含む。
【0020】
カラーメータ105は、所定のプリセットカラー、たとえば好ましくは赤、緑及び青(RGB)のような原色を検出するものであり、投影されるイメージコンテンツを検出することができるようにスクリーン101を考慮した位置に配置される。カラーメータ105は、投影されるイメージコンテンツのカラーレベルを検出及び測定する。色の測定は、原色RGBに関して記載されるが、本発明の態様に従って他の色/色の組み合わせの測定を考慮することもできる。
【0021】
制御装置107は、プロセッサを有しており、カラーレベルの較正が必要とされるかを判定し、リアルタイムの補正の色情報を投影装置103に供給する較正モジュール109を含む。
【0022】
図3は、本発明の実施の形態に係る、デジタルシネマ投影システムにおいてカラーマネージメントを供給する例示的な方法のフローダイアグラムである。図2のフローダイアグラムは、図1のエレメントを参照して記載されるが、必ずしもそれらのエレメントに限定されるものではない。本明細書で記載される方法は、特に有効であり、任意のデジタルシネマ投影システムに実質的に適用可能である。
【0023】
図2の方法は、ステップ201で開始し、全てが赤、緑又は青のテストパターンのような少なくとも1つのカラーテストパターンは、たとえばデジタルシネマプロジェクタ103により投影スクリーンに投影される。次いで、本方法は、ステップ202に進む。
【0024】
ステップ202で、スクリーンに投影されたときにテストパターンの色レベルは、たとえばカラーメータ105により測定される。本発明の1実施の形態では、カラーメータ105は、投影されたカラーテストパターンを測定するために較正される。次いで、本方法は、ステップ203に進む。
【0025】
ステップ203で、カラーテストパターンの測定に関連するデータが検証される。たとえば、本発明の1実施の形態では、カラーメータにより測定されたカラーテストパターンの測定に関連するデータは、制御装置107に伝達される。制御装置107は、データを予め決定された可能性の高い結果の範囲と比較することで、カラーメータ105からのデータの測定値を検証する検証モジュール113を含む。可能性の高い又は起こり得る結果の範囲は、投影されるテストカラーから測定されるように合理的に意図される色レベルの範囲を含む。測定されたデータが予め決定された色の範囲にある場合、データが「有効」と考えられるか又は有効とされ、本方法はステップ204に進む。測定されたデータが起こり得る結果の範囲を超える場合、本方法は、ステップ201に戻り、誤りのある状態について補正データを形成することを試みないように、本発明の方法の色レベルの評価プロセスを開始する。
【0026】
従って、本発明の実施の形態によれば、測定されたデータが期待される結果の範囲を超える場合、誤りのある状態が想定され、本発明の色補正の制御が実行されない。有利なことに、本発明の検証プロセスは、期待されない及び望まれない外部環境の状態(すなわち、つけたままで、テストの間にスクリーンにあふれさせた空の客席における光)に対して、誤った補正データを形成することを防止する。
【0027】
ステップ204で、検証されたデータは、たとえばキャリブレーションモジュール109を使用して、理想的な/所望の/目標となる色のレベルと比較される。次いで、本方法は、ステップ205に進む。
【0028】
ステップ205で、キャリブレーションが必要とされるかが判定される。たとえば、本発明の1実施の形態では、キャリブレーションモジュール109は、色の較正が必要とされるかを評価する。すなわち、検証された色レベルの測定値が許容可能な色レベルの予め決定された許容範囲の外にある場合に必要とされる。検証されたデータが許容可能な色レベルの予め決定された許容範囲にある場合、本方法が終了される。しかし、検証されたデータが許容可能な色レベルの予め決定された許容範囲の外にある場合、本方法はステップ206に進む。
【0029】
ステップ206で、補正の色情報が決定される。たとえば、本発明の1実施の形態では、キャリブレーションモジュール109は、リアルタイムの色補正のための制御情報を決定する。すなわち、キャリブレーションモジュール109は、たとえばスクリーンに投影されるカラーテストパターンの色レベルが許容可能な色レベルの予め決定された許容範囲にあるように、プロジェクタが測定された色レベルを変化させるのを可能とするため、プロジェクタに伝達されるべき色情報を決定する。次いで、本方法は、ステップ207に進む。
【0030】
ステップ207で、補正による色情報は、所望の色レベルに実質的に整合し、従って投影された画像を所望のレベル/較正と一致させるため、選択された又は測定される色/原色の色レベルにおける変化をもたらすため、プロジェクタに伝達される。次いで、本方法は、終了する。
【0031】
図1を参照して、本発明の様々な実施の形態では、制御装置107は、カラーメータ105からのデータのようなデータの記録、記憶及び検索を行うタイムラインモジュール111を更に含む。たとえば、ステップ202は、更なる任意のステップを含み、タイムラインモジュール111は、デジタルプロジェクタ及びバルブ、反射体等のようなサブシステムの動作及び状態に関する有効な情報を提供するために使用される、測定されたカラーメータの測定値を時系列又は「タイムライン」のフォーマットで形成、記憶及び提示することができる。すなわち、タイムラインモジュール111は、たとえば長期間のドリフトを判定するために時間をかけて測定値を記憶し、他のプロジェクタコンポーネントの何れかのデータを記憶する。有利なことに、タイムラインフォーマットでの測定されたカラーメータの測定値は、将来のパフォーマンス及び/又は障害までの平均時間を予測するために使用される。
【0032】
(例示するものであって限定するものではない)デジタルシネマのカラーマネージメントの方法、装置及びシステムの様々な実施の形態が記載されたが、上記の教示に照らして当業者により変更及び変形を行うことができる。したがって、特許請求の範囲により概説される本発明の範囲及び精神にある開示された発明の特定の実施の形態において変形が行われる場合があることを理解されたい。上述の内容は本発明の様々な実施の形態に向けられるが、本発明の他の実施の形態及び更なる実施の形態が本発明の基本的な範囲から逸脱することなしに創作される場合がある。
図1
図2