特許第5676646号(P5676646)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5676646チャネル状態情報のフィードバック伝送方法及びユーザ端末
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5676646
(24)【登録日】2015年1月9日
(45)【発行日】2015年2月25日
(54)【発明の名称】チャネル状態情報のフィードバック伝送方法及びユーザ端末
(51)【国際特許分類】
   H04J 99/00 20090101AFI20150205BHJP
   H04B 7/04 20060101ALI20150205BHJP
   H04W 24/10 20090101ALI20150205BHJP
   H04W 16/28 20090101ALI20150205BHJP
【FI】
   H04J15/00
   H04B7/04
   H04W24/10
   H04W16/28 130
【請求項の数】14
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2012-547434(P2012-547434)
(86)(22)【出願日】2010年6月29日
(65)【公表番号】特表2013-516862(P2013-516862A)
(43)【公表日】2013年5月13日
(86)【国際出願番号】CN2010074673
(87)【国際公開番号】WO2010149089
(87)【国際公開日】20101229
【審査請求日】2013年3月5日
(31)【優先権主張番号】201010003602.4
(32)【優先日】2010年1月8日
(33)【優先権主張国】CN
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】511207729
【氏名又は名称】ゼットティーイー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100118256
【弁理士】
【氏名又は名称】小野寺 隆
(72)【発明者】
【氏名】ダイ ボー
(72)【発明者】
【氏名】チェン イージャン
(72)【発明者】
【氏名】シュー ジュン
(72)【発明者】
【氏名】ユー グアンフイ
(72)【発明者】
【氏名】シュー チャンジー
(72)【発明者】
【氏名】リー ルーユエ
(72)【発明者】
【氏名】チャン ジュンフェン
【審査官】 羽岡 さやか
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−251924(JP,A)
【文献】 特表2010−537597(JP,A)
【文献】 特表2010−534048(JP,A)
【文献】 Alcatel-Lucent Shanghai Bell, Alcatel-Lucent,Dynamic SU-MU MIMO switching based on adaptive implicit feedback[online], 3GPP TSG-RAN WG1#59 R1-094610,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_59/Docs/R1-094610.zip>,2009年11月 9日
【文献】 Alcatel-Lucent, Alcatel-Lucent Shanghai Bell,Estimation of extended PMI feedback signalling required for user intra-cell and inter-cell coordination[online], 3GPP TSG-RAN WG1#59 R1-094614,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_59/Docs/R1-094614.zip>,2009年11月 9日
【文献】 Alcatel-Lucent,UE PMI feedback signalling for user pairing/coordination[online], 3GPP TSG-RAN WG1#56 R1-090777,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_56/Docs/R1-090777.zip>,2009年 2月 9日
【文献】 Samsung,SU-MIMO PMI feedback and Compression[online], 3GPP TSG-RAN WG1#51 R1-074801,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_51/Docs/R1-074801.zip>,2007年11月 5日
【文献】 Pantech & Curitel,Possibility of MAI indication by UE[online], 3GPP TSG-RAN WG1#59 R1-094680,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ra,2009年11月 9日
【文献】 Editor (Motorola),[online], 3GPP TSG-RAN WG1#52 R1-080717,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ra,2008年 2月11日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04J 99/00
H04B 7/04
H04W 4/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
伝送モードにおいて、ユーザ端末UEが、ランクインジケータRIと、チャネル品質指示情報CQIと、基地局eNodeBからの配置シグナリンクの中の少なくとも一つを含む指示情報に基づいて、チャネル状態情報が含むコンテンツを確定するステップと、
前記UEが前記eNodeBに前記チャネル状態情報を送信するステップを含み、
前記チャネル状態情報が含むコンテンツが、M個のプリコーディングマトリクスインジケータPMI(Mは正整数である)を含み、
前記チャネル状態情報が含むコンテンツが、N個のCQIと、一つの前記RIと(Nは正整数である)の中の一つを含み、
前記RIにより指示されたランク=Xである場合、前記M個のPMIが、2つの第1のPMIと、2つの第2のPMIと、一つの前記第1のPMI及び一つの前記第2のPMIと、一つの前記第1のPMIと、一つの前記第2のPMI(X=1、2、・・・、8である)の中の一つを含み、
1<X<予定値である場合、前記M個のPMIが、2つの前記第1のPMIと、一つの前記第1のPMI及び一つの前記第2のPMIの中の一つを含み、
X>=前記予定値である場合、前記M個のPMIが、一つの前記第2のPMIを含み、
前記第1のPMIが量子化ベクトルのインデックスであり、前記第2のPMIが量子化マトリクスのインデックスである、又は、前記第1のPMIがマルチユーザMIMOフィードバックモードPMIであり、前記第2のPMIがシングルユーザMIMOフィードバックモードPMIである、又は、第2のPMIが量子化マトリクスのインデックスであり、第1のPMIが量子化ベクトルのインデックス又は第2のPMIの補充又は補強である、
ことを特徴とするチャネル状態情報のフィードバック伝送方法。
【請求項2】
前記伝送モードが、マルチユーザMIMOとシングルユーザMIMOとの間でハンドオーバーする伝送モードを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
X=1である場合、前記M個のPMIが、一つの前記第1のPMIと、一つの前記第2のPMIと、2つの前記第1のPMIと、一つの前記第1のPMI及び一つの前記第2のPMIの中の一つを含むことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項4】
前記チャネル状態情報が含むコンテンツが、第1のPMIのタイプが最高コンバニオンプリコーディングマトリクスインデックスBCI又は最低コンバニオンプリコーディングマトリクスインデックスWCIであることを示すチャネル状態指示情報をさらに含むことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項5】
2つの同タイプのPMIの中の一つのPMIが他のPMIの量子化オフセットインデックスであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
1=<前記RIにより指示されたランクX<=Yである場合、前記M個のPMIを第1のフィードバックモードでフィードバックし、
Y<X<=8である場合、前記M個のPMIを第2のフィードバックモードでフィードバックし、
その中、Y=1、2、・・・、8で、前記第1のフィードバックモードがマルチユーザMIMO方式に従うフィードバックで、前記第2のフィードバックモードがシングルユーザMIMO方式に従うフィードバックであって、又は、前記第1のフィードバックモードがマルチユーザMIMO方式とシングルユーザMIMO方式の混合に従うフィードバックで、前記第2のフィードバックモードがシングルユーザMIMO方式に従うフィードバックであって、又は、前記第1のフィードバックモードがマルチユーザMIMO方式とシングルユーザMIMO方式の混合に従うフィードバックで、前記第2のフィードバックモードがマルチユーザMIMO方式とシングルユーザMIMO方式の混合に従うフィードバックであることを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項7】
前記RIにより指示されたランクX=1である場合、N個の前記CQIが、一つの第1CQIと、一つの前記第1CQI及び一つの第2のCQIの中の一つを含むことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項8】
X=2、3又は4である場合、N個の前記CQIが、2つの前記第1CQIと、2つの前記第1CQI及び一つの前記第2のCQIの中の一つを含むことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項9】
X=5、6、7又は8である場合、N個の前記CQIが、2つの前記第1CQIと、2つの前記第1CQI及び一つの前記第2のCQIと、2つの前記第1CQI及び2つの前記第2のCQIの中の一つを含むことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項10】
複数の同タイプのCQIを含む場合、前記複数の同タイプのCQIにおける予定CQIを除く他のCQIが、前記予定CQIの量子化オフセットインデックスであって、又は、前記複数の同タイプのCQIがいずれも量子化値のインデックスであって、
その中、前記予定CQIは前記複数の同タイプのCQIの中の一つのCQIであることを特徴とする請求項7ないし9の中のいずれかに記載の方法。
【請求項11】
前記第1のCQIがシングルユーザMIMO方式に従って生成されたCQIで、前記第2のCQIがマルチユーザMIMO方式に従って生成されたCQI、干渉状況指示、階層間干渉状況指示、又は単一階層のチャネル品質指示であることを特徴とする請求項7ないし9の中のいずれかに記載の方法。
【請求項12】
前記指示情報が前記eNodeBからの配置シグナリンクを含む場合、前記UEが前記指示情報に基づいて前記チャネル状態情報が含むコンテンツを確定するステップが、
前記UEが前記配置シグナリンクに基づいて前記チャネル状態情報のフォーマットとオーバーヘッドを確定し、又は、
前記UEが前記配置シグナリンクに基づいて、シングルユーザMIMO方式に従うフィードバック又はマルチユーザMIMO方式に従うフィードバック又はマルチユーザMIMO方式とシングルユーザMIMO方式の混合に従うフィードバックを含むフィードバックモードを確定するステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記CQIの値<=hである場合、前記M個のPMIが一つの第2のPMIと一つのWCIを含み、前記CQIの値>hである場合、前記M個のPMIが一つの前記第2のPMIと一つのBCIを含み、又は、
前記CQIの値<=hである場合、前記M個のPMIが一つの前記第2のPMIと一つの前記BCIを含み、前記CQIの値>hである場合、前記M個のPMIが一つの前記第2のPMIと一つの前記WCIを含み、又は、
前記CQIの値<=hである場合、前記M個のPMIが一つの前記第2のPMIを含み、前記CQIの値>hである場合、前記M個のPMIが一つの第1のPMIを含み、又は、
前記CQIの値<=hである場合、前記M個のPMIが一つの前記PMIを含み、前記CQIの値>hである場合、前記M個のPMIが2つの前記PMIを含み(hは正整数である)、
前記第1のPMIが量子化ベクトルのインデックスで、前記第2のPMIが量子化マトリクスのインデックスであり、
前記チャネル状態情報が含むコンテンツが、第1のPMIのタイプが最高コンバニオンプリコーディングマトリクスインデックスBCI又は最低コンバニオンプリコーディングマトリクスインデックスWCIであることを示すチャネル状態指示情報をさらに含むことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項14】
伝送モードにおいて、ランクインジケータRI、チャネル品質指示情報CQI、基地局eNodeBからの配置シグナリンクの中の少なくとも一つを含む指示情報に基づいて、チャネル状態情報が携帯したコンテンツを確定する確定ブロックと、
前記eNodeBに前記チャネル状態情報を送信する送信ブロックと、を含み、
前記チャネル状態情報が含むコンテンツが、M個のプリコーディングマトリクスインジケータPMI(Mは正整数である)を含み、
前記チャネル状態情報が含むコンテンツが、N個のCQIと、一つの前記RIと(Nは正整数である)の中の一つを含み、
前記RIにより指示されたランク=Xである場合、前記M個のPMIが、2つの第1のPMIと、2つの第2のPMIと、一つの前記第1のPMI及び一つの前記第2のPMIと、一つの前記第1のPMIと、一つの前記第2のPMI(X=1、2、・・・、8である)の中の一つを含み、
1<X<予定値である場合、前記M個のPMIが、2つの前記第1のPMIと、一つの前記第1のPMI及び一つの前記第2のPMIの中の一つを含み、
X>=前記予定値である場合、前記M個のPMIが、一つの前記第2のPMIを含み、
前記第1のPMIが量子化ベクトルのインデックスであり、前記第2のPMIが量子化マトリクスのインデックスである、又は、前記第1のPMIがマルチユーザMIMOフィードバックモードPMIであり、前記第2のPMIがシングルユーザMIMOフィードバックモードPMIである、又は、第2のPMIが量子化マトリクスのインデックスであり、第1のPMIが量子化ベクトルのインデックス又は第2のPMIの補充又は補強である、
ことを特徴とするユーザ端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動通信技術分野に関し、具体的には、チャネル状態情報のフィードバック伝送方法及びユーザ端末に関する。
【背景技術】
【0002】
協調多入力多出力(Multiple Input Multiple Output、以下MIMOと略称)技術、即ち、多地点協調伝送(COMP)技術は、複数のセルの送信アンテナによる協調伝送によってセル縁部の無線リンクの容量及び伝送の信頼性を向上し、セル縁部の干渉問題を効率的に解決できる。
【0003】
無線通信において、送信端(例えば、基地局eNB)において複数本のアンテナを用いていると、空間多重化の方式で伝送速度を向上でき、即ち、送信端において、同一の時間周波数リソースにおける異なるアンテナ位置で異なるデータを送信し、受信端(ユーザ端末UE)においても複数本のアンテナを用いる。通常、MIMOには、シングルユーザの場合、全てのアンテナのリソースを全部同じユーザに割り当てるシングルユーザMIMO(Single User−MIMO、以下SU−MIMOと略称)と、マルチユーザの場合、異なるアンテナ空間リソースを異なるユーザに割り当て、同一の時間及び同一の搬送波において空間分割によって複数のユーザに対するサービスを実現するマルチユーザMIMO(Multi User−MIMO、以下MU−MIMOと略称)との2種類の伝送形態が存在し、MU−MIMO伝送形態によるとセル内の平均スループットを向上することができる。
【0004】
具体的には、SU−MIMOは、一つのユーザ端末が一つの伝送間隔内において該ユーザ端末に割り当てた物理リソースを独占することを言う。MU−MIMOは、一つのユーザ端末と少なくとも一つの他のユーザ端末が一つの伝送間隔内において該ユーザ端末に割り当てた物理リソースを共有することを言う。一つのユーザ端末と他のユーザ端末は、空間分割多元接続又は空間分割多重化方式で同一の物理リソース(時間周波数リソースを含む)を共有する。
【0005】
第3世代パートナーシッププロジェクト標準組織による長期進化技術(Long term Evolution、以下LTEと略称)において、上位階層シグナリングを通じて半静的(semi−statically)にユーザ端末を次の伝送モード(transmission mode)の中の一つに基づくものに設定する。バージョン8の場合、次のモードを含む:
モード1:シングルアンテナポート;ポート0(Single−antenna port;port 0)
モード2:送信ダイバーシティ(Transmit diversity)
モード3:開ループ空間多重化(Open−loop spatial multiplexing)
モード4:閉ループ空間多重化(Closed−loop spatial multiplexing)
モード5:マルチユーザ多入力多出力(Multi−user MIMO)
モード6:閉ループRank=1プリコーディング(Closed−loop Rank=1 precoding)
モード7:シングルアンテナポート;ポート5(Single−antenna port;port 5)
【0006】
UEは、異なる伝送モードに基づいて異なるチャネル状態情報伝送フォーマットを確定し、その後、送信端(即ち、eNB)はUEからフィードバックしたチャネル状態情報に基づいてスケジューリングし、一定の原則(例えば、最大容量原則)に従って、実際の伝送に用いるように、新しいチャネル状態情報を配置する。その中、UEがフィードバックしたチャネル状態情報は次を含む:
チャネル品質指示情報(Channel quality indication、以下CQIと略称):ダウンリンクチャネル品質が良好であるか否かを判定する指標である。36―213プロトコルにおいて、CQIを0〜15の整数値で表し、それぞれ異なるCQIレベルを示し、異なるCQIは各自の変調方式及びコーディングスキーム(MCS)に対応する。
【0007】
プリコーディングマトリクスインジケータ(Precoding Matrix Indicator、以下PMIと略称):UEがフィードバックしたプリコーディングコードブックのインデックス番号である。閉ループ空間多重化、MU−MIMO、RI=1の閉ループの3種類のモードにおいて、PMI情報をフィードバックしなければならず、他の送信モードではPMI情報をフィードバックする必要がない。PMIのフィードバック粒度は、帯域幅全体に対し一つのPMIをフィードバックすることができれば、subbandに基づいてPMIをフィードバックすることもできる。
【0008】
ランクインジケータ(Rank Indicator、以下RIと略称):空間的に独立したチャネルの数量を示し、チャネル応答マトリクスのランクに対応する。開ループ空間多重化と閉ループ空間多重化モードにおいて、UEはRI情報をフィードバックしなければならず、他のモードにおいてはRI情報をフィードバックする必要がない。チャネルマトリクスのランクは階層数に対応する。
【0009】
フィードバック情報の精度に対するチャネル状態情報のフィードバック伝送方法の影響が大きいので、送信端に対する正確なリソーススケジューリング及び無線システム伝送機能の向上に重要な作用を果たしている。しかし、既存技術におけるチャネル状態情報に携帯されるコンテンツの定義はシングルユーザMIMOの場合のみに適用し、又はマルチユーザMIMOの場合のみに適用し、マルチユーザMIMOとシングルユーザMIMOとの間でハンドオーバーする伝送モードに適用できない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、既存のチャネル状態情報により提供されるコンテンツをマルチユーザMIMOとシングルユーザMIMOとの間でハンドオーバーする伝送モードに適用できない問題を解決できるチャネル状態情報のフィードバック伝送方法及びユーザ端末を提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一態様によると、伝送モードにおいて、ユーザ端末UEが、ランクインジケータRIと、チャネル品質指示情報CQIと、基地局eNodeBからの配置シグナリンクの中の少なくとも一つを含む指示情報に基づいて、チャネル状態情報が携帯したコンテンツを確定するステップと、UEがeNodeBにチャネル状態情報を送信するステップを含むチャネル状態情報のフィードバック伝送方法を提供する。
【0012】
本発明の他の一態様によると、伝送モードにおいて、ランクインジケータRIと、チャネル品質指示情報CQIと、基地局eNodeBからの配置シグナリンクの中の少なくとも一つを含む指示情報に基づいて、チャネル状態情報が携帯したコンテンツを確定する確定ブロックと、eNodeBにチャネル状態情報を送信する送信ブロックと、を含むユーザ端末を提供する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によると、UEが指示情報に基づいてチャネル状態情報が携帯したコンテンツを確定し、該チャネル状態情報を基地局に送信することによって、チャネル状態情報により提供されるコンテンツをマルチユーザMIMOとシングルユーザMIMOとの間でハンドオーバーする伝送モードに適用できない問題を解決し、チャネル状態情報の適用性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
ここで説明する図面は本発明を理解させるためのもので、本発明の一部を構成し、本発明における実施例と共に本発明を解釈し、本発明を不当に限定するものではない。
図1図1は、本発明の実施例に係るチャネル状態情報のフィードバック伝送方法を示すフローチャートである。
図2図2は、本発明の実施例に係るチャネル状態情報のフィードバック伝送方法を示す詳細フローチャートである。
図3図3は、本発明の実施例に係るユーザ端末の構造を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照しつつ実施例を結合して本発明を詳しく説明する。ここで、互いに矛盾しない限り、本願に記載の実施例及び実施例に記載の特徴を互いに組み合わせることができる。
【0016】
本発明の実施例によると、チャネル状態情報のフィードバック伝送方法を提供し、図1は、本発明の実施例に係るチャネル状態情報のフィードバック伝送方法を示すフローチャートで、図1に示すように、次のステップを含む。
【0017】
伝送モードにおいて、ユーザ端末UEは指示情報に基づいて、チャネル状態情報が携帯したコンテンツを確定し(ステップS102)、その中、指示情報は、ランクインジケータRIと、チャネル品質指示情報CQIと、基地局eNodeBからの配置シグナリンクの中の少なくとも一つを含む。
【0018】
UEは、eNodeBにチャネル状態情報を送信する(ステップS104)。
【0019】
関連技術におけるチャネル状態情報に携帯したコンテンツは、シングルユーザMIMOモードとマルチユーザMIMOモードの中の一つのみに適用し、シングルユーザMIMOとマルチユーザMIMOとの間で柔軟にハンドオーバーする場合には適用できないが、上記方法において、ユーザ端末が指示情報に基づいてチャネル状態情報が携帯したコンテンツを柔軟に確定し、シングルユーザMIMOとマルチユーザMIMOに適用し、シングルユーザMIMOとマルチユーザMIMOとの間でハンドオーバーする伝送モードを支援する。
【0020】
上記の伝送モードは、マルチユーザ協調の多入力多出力(MIMO)とシングルユーザMIMOとの間でハンドオーバーする伝送モードを含むことができる。
【0021】
チャネル状態情報が携帯したコンテンツが、M個のプリコーディングマトリクスインジケータPMI及びN個のCQIと、K個のCQIと、一つのRIの中の一つを含むことが好ましく、その中、M、N、Kは正整数である。ユーザ端末は指示情報に基づいて、上記M、N、Kの値を確定することができ、また、指示情報に基づいてPMI、CQIのタイプを確定することもできる。
【0022】
チャネル状態情報が含むコンテンツが、さらに、チャネル状態指示情報を含むことが好ましい。チャネル状態指示情報は、第1のPMIのタイプが最高のコンバニオンプリコーディングマトリクスインデックスBCIであるか、それとも最低のコンバニオンプリコーディングマトリクスインデックスWCIであるかを示す。
【0023】
以下、指示情報がランクインジケータRIと、チャネル品質指示情報CQIと、基地局eNodeBからの配置シグナリンクを含む場合、UEが指示情報に基づいてチャネル状態情報が含むコンテンツを確定するフローを詳しく説明する。
【0024】
(一)指示情報がRIを含む場合、
M個のPMIを確定する。
RIより指示されたランク=Xである場合、M個のPMIは、2つの第1のPMIと、2つの第2のPMIと、一つの第1のPMI及び一つの第2のPMIと、一つの第1のPMIと、一つの第2のPMIの中の一つを含み、その中、X=1、2、・・・、8である。以下幾つかの具体的な場合について詳しく説明する。
【0025】
1)PMIのフィードバックタイプ及び数量に基づいて区分する。
1、X=1である場合、M個のPMIは、一つの第1のPMIと、一つの第2のPMIと、2つの第1のPMIと、一つの第1のPMI及び一つの第2のPMIの中の一つを含む。
2、1<X<予定値である場合、M個のPMIは、一つの第2のPMIと、2つの第1のPMIと、一つの第1のPMI及び一つの第2のPMIの中の一つを含む。
3、X>=予定値である場合、M個のPMIは、一つの第2のPMIと、一つの第1のPMI及び一つの第2のPMIの中の一つを含む。
【0026】
その中、第1のPMIは、マルチユーザMIMOフィードバックモードのPMIで、第2のPMIはシングルユーザMIMOフィードバックモードのPMIであって、又は、第1のPMIは量子化ベクトルのインデックス又は第2のPMIの補充又は補強で、第2のPMIは量子化マトリクスのインデックスであって、又は、第1のPMIは量子化ベクトルのインデックスで、第2のPMIは量子化マトリクスのインデックスである。
【0027】
上記補充と補強は、第2のPMIに基づくフィードバックのことを言い、その他は現在のチャネル情報のPMIインデックスを示す。例えば、補強したPMIインデックスは劣るPMIインデックス(Worst Companion Index、以下WCIと略称)、即ち、最低随伴PMI、又は最低コンバニオンPMIを示し、如何にセル内又はセル間の干渉を最大にするかを指示し、つまり、WCIは避けるべき最悪の状況を指示する。また、補強したPMIインデックスは良好のPMIインデックス(Best Companion Index、以下BCIと略称)、即ち、最高随伴PMI又は最高コンバニオンPMIを示することもでき、如何にセル内又はセル間の干渉を最適の状況に低減するかを指示する。
【0028】
以上の2つの同タイプのPMIの中の一つのPMIは、他のPMIの量子化オフセットインデックスで、即ち、2つの第1のPMIの中の一つの第1のPMIが他の第1のPMIの量子化オフセットインデックスであることができ、2つの第2のPMIの中の一つの第2のPMIが他の第2のPMIの量子化オフセットインデックスであることができる。
【0029】
2)PMIのフィードバックモードに基づいて区分する。
1、1=<RIに指示されたランクがX<=Yである場合、M個のPMIを第1のフィードバックモードでフィードバックする。
2、Y=<X<=8である場合、M個のPMIを第2のフィードバックモードでフィードバックする。
【0030】
その中、Y=1、2、・・・、8であって、第1のフィードバックモードはマルチユーザMIMO方式に従うフィードバックで、第2のフィードバックモードはシングルユーザMIMO方式に従うフィードバックであって、又は、第1のフィードバックモードがマルチユーザMIMO方式とシングルユーザMIMO方式の混合に従うフィードバックで、第2のフィードバックモードがシングルユーザMIMO方式に従うフィードバックであって、又は、第1のフィードバックモードがマルチユーザMIMO方式とシングルユーザMIMO方式の混合に従うフィードバックで、第2のフィードバックモードがマルチユーザMIMO方式とシングルユーザMIMO方式の混合に従うフィードバックである。
【0031】
その中、上記シングルユーザフィードバック(即ち、シングルユーザMIMO方式に従うフィードバック)は、ユーザ端末によるシングルユーザ伝送の方式に従ったフィードバックを示し、例えば、第2のPMIのみをフィードバックする。マルチユーザフィードバック(即ち、マルチユーザMIMO方式に従うフィードバック)は、ユーザ端末による複数ユーザ伝送の方式に従ったフィードバックを示し、例えば、複数の第2のPMI、又は第2のPMIと第1のPMIをフィードバックする。マルチユーザMIMO方式とシングルユーザMIMO方式の混合に従うフィードバックは、シングルユーザMIMO方式に従うフィードバックにプリコーディングフィードバック方式を追加したことを示し、追加されたプリコーディングは第1のPMIであることができれば、第2のPMIであることもできる。
【0032】
N個のCQI又はK個のCQIを確定する。
1、RIに指示されたランクがX=1である場合、N個のCQI又はK個のCQIは、一つの第1CQIと、一つの第1CQI及び一つの第2のCQIの中の一つを含む。
2、X=2、3又は4である場合、N個のCQI又はK個のCQIは、2つの第1CQIと、2つの第1CQI及び一つの第2のCQIの中の一つを含む。
3、X=5、6、7又は8である場合、N個のCQI又はK個のCQIは、2つの第1CQIと、2つの第1CQI及び一つの第2のCQIと、2つの第1CQI及び2つの第2のCQIの中の一つを含む。
【0033】
上記1、2、3において、第1のCQIはシングルユーザMIMO方式に従って生成されたCQIで、第2のCQIはマルチユーザMIMO方式に従って生成されたCQI、干渉状況指示、階層間干渉状況指示、又は単一階層のチャネル品質指示である。複数の同タイプのCQIを含む場合、複数の同タイプのCQIにおける予定のCQIを除く他のCQIは予定のCQIの量子化オフセットインデックスであって、又は、複数の同タイプのCQIがいずれも量子化値のインデックスであって、その中、予定のCQIは複数の同タイプのCQIの中一つのCQIである。
【0034】
(二)指示情報が基地局eNodeBからの配置シグナリンクを含む場合
実際の応用において、配置シグナリンクに基づいてチャネル状態情報が携帯したコンテンツを確定するフローは以下を含むがこれらに限定されることはない。
1、UEが配置シグナリンクに基づいて、チャネル状態情報のフォーマット(即ち、上記PMI、CQIのタイプと数量)とオーバーヘッド(具体的なコンテンツのサイズ)を確定し、又は、
2、UEが配置シグナリンクに基づいて、シングルユーザMIMO方式に従うフィードバック又はマルチユーザMIMO方式に従うフィードバック又はマルチユーザMIMO方式とシングルユーザMIMO方式の混合に従うフィードバックを含むフィードバックモードを確定する。
【0035】
(三)指示情報がCQIを含む場合
実際の応用において、CQIに基づいてチャネル状態情報が含むコンテンツを確定するフローは以下を含むが、これらに限定されることはない。
1、CQIの値<=hである場合、M個のPMIが一つの第2のPMIと、一つの劣るPMIインデックスWCIを含み、CQIの値>hである場合、M個のPMIが一つの第2のPMIと良好のPMIインデックスBCIを含み、又は、
2、CQIの値<=hである場合、M個のPMIが一つの第2のPMIと一つのBCIを含み、CQIの値>hである場合、M個のPMIが一つの第2のPMIとWCIを含み、又は、
3、CQIの値<=hである場合、M個のPMIが一つの第2のPMIを含み、CQIの値>hである場合、M個のPMIが一つの第1のPMIを含み、又は、
4、CQIの値<=hである場合、M個のPMIが一つのPMIを含み、CQIの値>hである場合、M個のPMIが2つのPMIを含む。
【0036】
上記第1のPMIは量子化ベクトルのインデックスで、第2のPMIは量子化マトリクスのインデックスである。
【0037】
なお、上記(一)〜(三)は、UEがRI、CQI又はeNodeBからの配置シグナリンクのみを用いてチャネル状態情報が含むコンテンツを確定することを説明するものであるが、実際の応用において、(一)〜(三)に記載のフローを組み合わせることができ、例えば、UEがRIとCQIの組合せ、RIと配置シグナリンクの組合せ、RI、CQIと配置シグナリンクの組合せに基づいてチャネル状態情報のコンテンツを確定することができる。
【0038】
既存技術において、チャネル状態情報に含まれるコンテンツをマルチユーザMIMOモードの量子化に用いる場合、精度を低下する問題が存在するが、本発明の実施例に提供される方法においてフィードバックした第1のPMIと第2のCQIはマルチユーザMIMOでの量子化精度を向上することができる。
【0039】
ステップS104の後、eNodeBがチャネル状態情報に基づいてスケジューリングするステップをさらに含むことが好ましい。具体的には、eNodeBがチャネル状態情報に基づいてシングルユーザMIMO方式又はマルチユーザMIMO方式を選択して伝送することができる。
【0040】
上記方法によると、ユーザ端末は指示情報に基づいてチャネル状態情報が含むコンテンツを柔軟に選択することができ、シングルユーザMIMOとマルチユーザMIMOに適用し、シングルユーザMIMOとマルチユーザMIMOとの間でハンドオーバーする伝送モードを支援し、同時に、フィードバックするチャネル状態情報に第1のPMI及び/又は第2のCQIを携帯することによって、マルチユーザMIMOの量子化精度を向上し、シングルユーザMIMOとマルチユーザMIMOを同時に支援できる。
【0041】
以下、実施例に合わせ、上記チャネル状態情報のフィードバック伝送方法のフローを詳しく説明する。
実施例
図2は、本発明の実施例に係るチャネル状態情報のフィードバック伝送方法を示す詳細フローチャートで、本発明の実施例に係るチャネル状態情報のフィードバック伝送方法は、以下のステップ(ステップS201〜ステップS209)を含む。
【0042】
送信端eNodeBは、ユーザ端末UEに、ダウンリンクチャネル状態測定用のパイロット(例えば、ダウンリンクチャネル情報パイロット参照情報)を送信する(ステップS201)。
【0043】
ユーザ端末UEは、受信したパイロット情報に基づいてダウンリンクチャネルを推定する(ステップS203)。
【0044】
ユーザ端末UEは、指示情報に基づいてチャネル状態情報が携帯したコンテンツを確定し(ステップS205)、その中、指示情報は、ランクインジケータRIと、チャネル品質指示情報CQIと、基地局eNodeBからの配置シグナリンクの中の少なくとも一つを含み、チャネル状態情報が含むコンテンツは、M個のプリコーディングマトリクスインジケータPMI及びN個のCQIと、K個のCQIと、一つのRIの中の一つを含み、その中、M、N、Kは正整数である。
【0045】
ユーザ端末UEは、チャネル状態情報を送信端eNodeBにフィードバックする(ステップS207)。
【0046】
送信端eNodeBは、ユーザ端末がフィードバックしたチャネル状態情報に基づいてスケジューリングし、実際伝送中のチャネル状態情報を配置し、シングルユーザMIMO又はマルチユーザMIMOの伝送を実現する(ステップS209)。
【0047】
ステップS209において、基地局の送信端はフィードバックから得たチャネル状態情報とリソースに基づいてスケジューリングし、一定のアルゴリズムに従って実際伝送に必要の新しいチャネル状態情報を生成する。ここで、フィードバック情報にMUチャネル状態情報が含まれていない場合、MU−MIMO伝送を行うことができないことを意味するのではない。それは、基地局の送信端がフィードバックから得たSU−MIMOチャネル品質情報に基づいて一定のアルゴリズムに従ってMU−MIMOシステムでのチャネル品質情報を推定することができるからである。例えば、表2において、ランクが2である場合、MU−MIMOのCQI情報をフィードバックしないが、フィードバックから得たSU−CQI1とSU−CQI2情報から一定のアルゴリズムに従ってMU−MIMO時のCQI情報を推定することができる。
【0048】
説明のため、以下の説明において、第1タイプのプリコーディングマトリクスインジケータ(即ち、上記第1のPMI、以下PMI 1で示す)は、量子化ベクトルのインデックスを示し、第2タイプのプリコーディングマトリクスインジケータ(即ち、上記第2のPMI、以下PMI 2で示す)は、量子化マトリクスのインデックスを示し、又は、第1タイプのプリコーディングマトリクスインジケータ(即ち、上記第1のPMI、以下PMI 1で示す)はマルチユーザMIMOフィードバックモードのPMIで、第2タイプのプリコーディングマトリクスインジケータ(即ち、上記第2のPMI、以下PMI 2で示す)はシングルユーザMIMOフィードバックモードのPMIである。第1タイプのチャネル品質指示CQI値(即ち、上記第1CQI、以下SU−CQI で示す)はシングルユーザMIMO方式に従って生成されたCQIで、第2タイプのチャネル品質指示CQI値(即ち、上記第2のCQI、以下MU−CQIで示す)はマルチユーザMIMO方式に従って生成されたCQI、干渉状況指示、階層間干渉状況指示、又は単一階層のチャネル品質指示である。
【0049】
以下、実施例1〜実施例4によって表1〜表3を結合して上記チャネル状態情報の組成を詳しく説明する。
実施例1
表1を参照すると、表において数値はビット数を示し、ビット数値が0であると、フィードバックしないことを示し、0ではないビット数値は参照値で、実際の応用において、他の値であることもできる。
【表1】
【0050】
ランクが1である場合、UEは6ビットのベクトルインデックスである一つの第1タイプのPMI値をフィードバックする。該インデックスは同時にSU−MIMOシステムとMU−MIMOシステムに応用できる。それと同時に、UEは二つの4ビットCQI値をフィードバックし、その中、SU−CQI 1はSU−MIMOシステム用で、MU−CQIはMU−MIMOシステム用である。
【0051】
ランクが2である場合、UEは6ビットのマトリクスインデックスである一つのPMI値をフィードバックする。該インデックスは同時にSU−MIMOシステムとMU−MIMOシステムに応用できる。それと同時に、UEは三つの4ビットCQI値をフィードバックし、その中、SU−CQI 1とSU−CQI 2はSU−MIMOシステム用で、MU−CQIはMU−MIMOシステム用である。
【0052】
ランクが3である場合、UEは6ビットのマトリクスインデックスである一つのPMI値をフィードバックする。該インデックスは同時にSU−MIMOシステムとMU−MIMOシステムに応用できる。それと同時に、UEは二つの4ビットCQI値をフィードバックし、その中、SU−CQI 1とSU−CQI 2はSU−MIMOシステム用である。
【0053】
実施例2
表2を参照すると、表2において、数値はビット数を示し、ビット数値が0であるとフィードバックしないことを示し、0ではないビット数値は参照値で、実際の応用において、他の値であることもできる。
【表2】
【0054】
ランクが1である場合、UEは6ビットのベクトルインデックスである一つのPMI値をフィードバックする。該インデックス、即ち、PMI1は同時にSU−MIMOシステムとMU−MIMOシステムに応用できる。それと同時に、UEは二つの4ビットCQI値をフィードバックし、その中、SU−CQI 1はSU−MIMOシステム用で、MU−CQIはMU−MIMOシステム用である。
【0055】
ランクが2である場合、UEは二つのPMI値、即ち、PMI1とPMI2をフィードバックする。その中、PMI1は6ビットのマトリクスインデックスでSU−MIMOシステム用である。PMI2は6ビットのベクトルインデックスでMU−MIMOシステム用である。同時に、UEは2つの4ビットCQI値をフィードバックし、その中、SU−CQI 1とSU−CQI 2はSU−MIMOシステム用である。
【0056】
ランクが3である場合、UEは6ビットのマトリクスインデックスである一つのPMI値をフィードバックする。該インデックス、即ち、PMI1はSU−MIMOシステムに適用できる。同時に、UEは2つの4ビットCQI値をフィードバックし、その中、SU−CQI 1とSU−CQI 2はSU−MIMOシステム用である。
【0057】
実施例3
表3を参照すると、表3において数値はビット数を示し、ビット数値が0であるとフィードバックしないことを示し、0ではないビット数値は参照値で、実際の応用において、他の値であることもできる。
【表3】
【0058】
ランクが1である場合、UEは6ビットのベクトルインデックスである一つのPMI値をフィードバックする。該インデックス、即ち、PMI1は同時にSU−MIMOシステムとMU−MIMOシステムに応用できる。同時に、UEは2つのCQI値をフィードバックし、その中、SU−CQI 1は4ビットでSU−MIMOシステム用であって、MU−CQIは3ビットでSU−CQI 1に基づく調節値であって、当該2つのCQI値は共にMU−MIMOシステム用である。
【0059】
ランクが2である場合、UEがいずれもベクトルインデックスである2つの6ビットPMI値、即ち、PMI1とPMI2をフィードバックする。当該2つの値は同時にSU−MIMOシステムとMU−MIMOシステムに応用できる。同時に、UEは三つのCQI値をフィードバックし、その中、SU−CQI 1は4ビットで、SU−CQI 2は3ビットで、共にSU−MIMOシステム用であって、また、SU−CQI 2はSU−CQI 1に基づく調節値である。MU−CQIは3ビットで、SU−CQI 1に基づく調節値であって、つまりSU−CQI 1とMU−CQIは共にMU−MIMOシステム用である。
【0060】
ランクが3である場合、UEが2つのPMI値をフィードバックし、その中、PMI1は6ビットのマトリクスインデックスでSU−MIMOシステム用である。PMI2は6ビットのベクトルインデックスでMU−MIMOシステム用である。同時に、UEは三つのCQI値をフィードバックし、その中、SU−CQI 1は4ビットで、SU−CQI 2は3ビットで、同時にSU−MIMOシステムに応用でき、また、SU−CQI 2はSU−CQI 1に基づく調節値である。MU−CQIは3ビットで、SU−CQI 1に基づく調節値であって、つまりSU−CQI 1とMU−CQIは共にMU−MIMOシステム用である。
【0061】
実施例1〜実施例3において、ランクインジケータRIに基づいてチャネル状態情報が携帯したコンテンツを確定するフローを説明し、以下、実施例4と実施例5によって配置シグナリンク又はCQIに基づいてチャネル状態情報が携帯したコンテンツを確定するフローを説明する。
【0062】
実施例4
配置シグナリンクとは、基地局がユーザ端末に送信するシグナリンクを指し、ユーザ端末が配置シグナリンクに基づいてチャネル状態情報が携帯したコンテンツを確定するフローが以下の2つの方式を含むが、これに限定されることはない。
1、ユーザ端末が配置シグナリンクに基づいてフィードバックフォーマットとオーバーヘッドを確定することができる。
例えば、ユーザ端末は基地局により配置されたフィードバックモードに基づいて、フィードバックフォーマットとオーバーヘッドを確定することができ、又は、配置シグナリンクにユーザ端末がフィードバックしたPMIタイプ(第1又は第2)、フィードバックしたPMIの数量、CQIのタイプ(第1又は第2)、フィードバックCQIの数量などを指示することができる。
【0063】
2、ユーザ端末が配置シグナリンクに基づいてフィードバックモードを確定することができる。
例えば、配置シグナリンクによってユーザ端末のシングルユーザ伝送方式に従うフィードバック、又はマルチユーザ伝送方式に従うフィードバック、又はマルチユーザMIMO方式とシングルユーザMIMO方式の混合に従うフィードバックを指示することができる。
【0064】
実施例5
ユーザ端末がCQIに基づいてチャネル状態情報が含むコンテンツを確定するフローが以下の4種類の方式を含むがこれに限定されることはない。
1、CQI値がh以下である場合、第2のPMIとWCIインデックスをフィードバックし、CQI値がhを超える場合、第2のPMIとBCIインデックスをフィードバックする。
2、CQI値がh以下である場合、第2のPMIとBCIインデックスをフィードバックし、CQI値がhを超える場合、第2のPMIとWCIインデックスをフィードバックする。
3、CQI値がh以下である場合、第2のPMIをフィードバックし、CQI値がhを超える場合、第1のPMIをフィードバックする。
4、CQI値がh以下である場合、一つのPMIをフィードバックし、CQI値がhを超える場合、2つのPMIをフィードバックする。
【0065】
なお、ユーザ端末が同時にランクインジケータ、配置シグナリンク、CQIの中の少なくとも一つに基づいてフィードバックしたチャネル状態情報のコンテンツを確定することもでき、例えば、UEがRIと配置シグナリンクに基づいてフィードバックしたチャネル状態情報のコンテンツを確定する場合、配置シグナリンクによりチャネル状態情報のオーバーヘッドが通知していると、例えば、6ビットであると、UEはRIの値(例えば、1)に基づいてフィードバックしたチャネル状態情報に一つのサイズが6ビットである第1のPMIが含まれると確定することができる。
【0066】
本発明の実施例によると、ユーザ端末を提供し、図3は、本発明の実施例に係るユーザ端末の構造を示すブロック図で、図3に示すように、該ユーザ端末は、eNodeB34に、携帯したコンテンツが、量子化ベクトルのインデックスである第1のプリコーディングマトリクスインデックスPMIと、マルチユーザ多入力多出力(MIMO)方式に従って生成されたCQIである第2のチャネル品質指示CQIの中の少なくとも一つを含むチャネル状態情報を送信するUE32と、UE32に接続され、チャネル状態情報を受信するeNodeB34と、を含む。
【0067】
上述のように、本発明の実施例によると、基地局に異なるチャネル状態情報をフィードバックすることによって、チャネル状態情報を柔軟且つ精確にフィードバックすることができ、第1のPMI及び/又は第2のCQIを送信することによって、受信端のマルチユーザMIMOでの量子化精度を向上できる。該方法は同時にシングルユーザMIMOとマルチユーザMIMOとの間で動的にハンドオーバーする伝送モードに適用し、基地局が実際のチャネル条件に基づいてシングルユーザMIMO伝送又はマルチユーザMIMO伝送を動的に選択でき、システム性能の向上目的を実現できると共に、チャネル状態情報のフィードバック誤差を最小にし、最適のフィードバック効果を実現し、特定フィードバックが占めるオーバーヘッドを低減できる。
【0068】
当業者にとっては、上記本発明の各ブロック又は各ステップは共通の計算装置によって実現することができ、単独の計算装置に集中させることができれば、複数の計算装置から構成されるネットワークに分布させることもでき、さらに計算装置が実行可能なプログラムのコードによって実現することもできるので、それらを記憶装置に記憶させて計算装置によって実行することができ、又は夫々集積回路ブロックに製作し、又はそれらにおける複数のブロック又はステップを単独の集積回路ブロックに製作して実現することができることは明らかなことである。このように、本発明は如何なる特定のハードウェアとソフトウェアの結合にも限定されない。
【0069】
以上は、本発明の好適な実施例に過ぎず、本発明を限定するものではない。当業者であれば本発明に様々な修正や変形が可能である。本発明の精神や原則内での如何なる修正、置換、改良などは本発明の保護範囲内に含まれる。
図1
図2
図3