【実施例】
【0033】
以下、本発明を下記実施例に基づいてより詳しく説明するが、これは本発明を例示するだけであり本発明の範囲がこれに限定されるものではない。
【0034】
以下、製造例1の化合物は下記反応式1に従って製造された:
反応式1
【化3】
製造例1:7−ブロモ−4−(メチルチオ)チエノ[3,2−d]ピリミジン
【0035】
段階1:チエノ[3,2−d]ピリミジン4(3H)−オン
【化4】
3−アミノチオフェン−2−カルボン酸メチル(15g、98.57mmol)(Matrix社製,Cat #018289,CAS[22288-78-4])をホルムアミド(50mL)に溶解させて180℃で5時間攪拌した。該反応混合物を室温でさらに2時間攪拌した後、ろ過して標題化合物が得られた。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 12.48(br,1H),8.18(d,J=5.1Hz,1H),8.14(s,1H),7.40(d,J=5.1Hz,1H)
【0036】
段階2:7−ブロモチエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン
【化5】
チエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン(4.9g)を酢酸(20mL)に溶解させてブロム(5mL)を加えた。密閉反応器で反応混合物を120℃で10時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却してから減圧下において蒸留して酢酸を除去した。その結果得られた混合物を氷水に加え、生じた固体生成物をろ過及び乾燥した結果、追加的な精製なしに標題化合物が得られた。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 12.75(br s,1H),8.36(s,1H),8.24(s,1H)
【0037】
段階3:7−ブロモ−4−クロロチエノ[3,2−d]ピリミジン
【化6】
7−ブロモチエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン(5.9g)をPOCl
3(20mL)に溶解させて150℃で3時間攪拌した。室温まで冷却した後、残留のPOCl
3を濃縮して氷水に加えて固体生成物が得られた。該固形物を飽和NaHCO
3溶液で洗浄した後、窒素ガスで乾燥して標題化合物が得られた。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 9.16(s,1H),8.79(s,1H)
【0038】
段階4:7−ブロモ−4−(メチルチオ)チエノ[3,2−d]ピリミジン
【化7】
7−ブロモ−4−クロロチエノ[3,2−d]ピリミジン(2g、8.07mmol)をTHF(27mL)に溶解させてNaSMe(650mg、9.28mmol)を0℃で加えた。15時間攪拌してから氷水を加えた。その結果得られた固形物をろ過して窒素ガスで乾燥した結果、追加的な精製なしに標題化合物が得られた。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 9.09(s,1H),8.57(s,1H),2.76(s,3H)
【0039】
以下、実施例1の化合物が下記反応式2に従って製造された:
反応式2
【化8】
実施例1:(E)−3−(2−(4−アミノチエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)ビニル)−4−メチル−N−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)ベンズアミド
【0040】
段階1:7−ブロモチエノ[3,2−d]ピリミジン4−アミン
【化9】
前記製造例1の段階3で製造された7−ブロモ−4−クロロチエノ[3,2−d]ピリミジン(5g、20.17mmol)、及び2.0MNH
3が溶解されたイソプロパノール溶液(50mL)を、密閉反応器に加えた後、100℃で12時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却し、濾過して、固形物を得た。該固形物を水で洗浄して窒素ガスで乾燥した後、追加的な精製なしに標題化合物(3.8g、83%)が得られた。
MS m/z[M+1]229.97,231.98
【0041】
段階2:7−ビニルチエノ[3,2−d]ピリミジン−4−アミン
【化10】
7−ブロモチエノ[3,2−d]ピリミジン−4−アミン(2.4g、10.43mmol)をジオキサン(30mL)に溶解させた後20分間窒素ガスで処理した。ここに、Pd(PPh
3)
4(723mg、0.63mmol)及びトリブチル(ビニル)スズ(3.35mL、11.5mmol)を加えた後120℃で7時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却してKF水溶液(10%、30mL)を加えて2時間攪拌した。反応混合物をセライトでろ過して酢酸エチルで洗浄した。水層を有機層から分離した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせてMgSO
4で乾燥して濃縮した。その結果得られた混合物をシリカゲルクロマトグラフィー法(DCM/MeOH=95/5)で精製して黄色の標題化合物が得られた。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 8.41(s,1H),8.14(s,1H),6.95(dd,1H),6.36(d,1H),5.38(d,1H)
【0042】
段階3:(E)−3−(2−(4−アミノチエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)ビニル)−4−メチル安息香酸エチル
【化11】
7−ビニルチエノ[3,2−d]ピリミジン−4−アミン(2.5g、14.12mmol)、3−ヨード−4−メチル安息香酸エチル(4.1g、14.12mmol)、Pd(OAc)
2(190mg、0.85mmol)、トリ−(2−フリル)ホスフィン(295mg、1.27mmol)、及びDIEA(4.7mL、28.24mmol)をDMF(47mL)に溶解させた後、120℃で18時間攪拌した。反応混合物をろ過して酢酸エチルで抽出した。有機層を塩水で洗浄してMgSO
4で乾燥後、ろ過及び濃縮した。その結果得られた混合物をシリカゲルクロマトグラフィー法で精製して標題化合物(3.3g、69%収率)が得られた。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 8.48(s,1H),8.34(s,1H),8.19(s,1H),8.14(d,1H),7.75(d,1H),7.50(s,2H),7.39(d,1H),7.36(d,1H),4.32(q,2H),2.49(s,3H),1.32(t,3H);MS m/z[M+1]340.28
【0043】
段階4:(E)−3−(2−(4−アミノチエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)ビニル)−4−メチル安息香酸
【化12】
(E)−3−(2−(4−アミノチエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)ビニル)−4−メチル安息香酸エチル(3.0g、8.84mmol)をメタノール(15mL)及びTHF(15mL)の混合物に溶解させた後、水(15mL)に溶解させたLiOH(1.8g、44.19mmol)を加えた。反応混合物を室温で18時間攪拌した。有機層を濃縮してここに1N HCl溶液を滴加して固形物を生成させた。該固形物をろ過して窒素ガスで乾燥した結果、追加的な精製なしに標題化合物(2.45g、89%収率)が得られた。
MS m/z[M+1]312.17
【0044】
段階5:(E)−3−(2−(4−アミノチエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)ビニル)−4−メチル−N−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)ベンズアミド
【化13】
(E)−3−(2−(4−アミノチエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)ビニル)−4−メチル安息香酸(30mg、0.096mmol)をDMF(1mL)に溶解させた後、ここに3−(トリフルオロメチル)ベンゼンアミン(16mg、0.096mmol)、HATU(110mg、0.289mmol)及びTEA(67μL、0.48mmol)を加えて室温で18時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈してから塩水で洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥してろ過及び濃縮した。その結果得られた混合物をシリカゲルクロマトグラフィー法で精製して標題化合物(36mg、82%収率)が得られた。
MS m/z[M+1]455.20
【0045】
実施例2:(E)−3−(2−(4−アミノチエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)ビニル)−N−(4−((4−エチルピペラジン−1−イル)メチル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−4−メチルベンズアミド
(E)−3−(2−(4−アミノチエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)ビニル)−4−メチル安息香酸及び4−((4−エチルピペラジン−1−イル)メチル)−3−(トリフルオロメチル)アニリンを使用することを除いては、実施例1の段階5の手順を繰り返すことで標題化合物が得られた(表1参照)。
【0046】
実施例3:(E)−3−(2−(4−アミノチエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)ビニル)−N−(3−(4−エチルピペラジン−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−4−メチルベンズアミド
(E)−3−(2−(4−アミノチエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)ビニル)−4−メチル安息香酸及び3−(4−エチルピペラジン−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)アニリンを使用することを除いては、実施例1の段階5の手順を繰り返すことで標題化合物が得られた(表1参照)。
【0047】
以下、実施例4の化合物は下記反応式3に従って製造された:
反応式3
【化14】
実施例4:(E)−N−(3−(2−(4−アミノチエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)ビニル)−4−メチルフェニル)−3−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド
【0048】
段階1:(E)−7−(2−メチル−5−ニトロスチリル)チエノ[3,2−d]ピリミジン4−アミン
【化15】
3−ヨード−4−メチル安息香酸エチルの代わりに2−ヨード−1−メチル−4−ニトロベンゼン(TCI Laboratory Chemicals社製、Cat.#I0706、CAS[7745-92-8])を使用することを除いては、実施例1の段階3の手順を繰り返すことで標題化合物が得られた。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 8.50(s,1H),8.44(d,1H),8.37(s,1H),8.25(d,1H),8.04(d,1H),7.56(d,1H),7.52(d,1H),7.45(s,2H),2.58(s,3H);MS m/z[M+1]313.25
【0049】
段階2:(E)−7−(5−アミノ−2−メチルスチリル)チエノ[3,2−d]ピリミジン4−アミン
【化16】
(E)−7−(2−メチル−5−ニトロスチリル)チエノ[3,2−d]ピリミジン4−アミン(0.3g、0.96mmol)を酢酸エチル(5mL)に溶解させ、ここにSnCl
2・2H
20(1g、4.81mmol)と濃HCl(0.5mL)を加えた後、室温で18時間攪拌した。反応終了後、NH
4OH溶液をpH=5になるまで加えた。ここに無水Na
2CO
3をpH=7になるまで加えた。反応混合物をセライトでろ過して酢酸エチルで数回洗浄した。ろ過液を減圧下において濃縮した結果、追加的な精製なしに標題化合物(260mg、84%収率)が得られた。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 8.54(s,1H),8.05(s,1H),8.02(s,1H),7.59(d,1H),7.28(d,2H),7.14(d,1H),6.57(d,2H),2.98(m,1H),0.80(m,2H),0.65(m,2H);MS m/z309.32[M+1]
【0050】
段階3:(E)−N−(3−(2−(4−アミノチエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)ビニル)−4−メチルフェニル)−3−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド
【化17】
(E)−7−(5−アミノ−2−メチルスチリル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4−アミン(100mg、0.354mmol)及び3−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)安息香酸(96mg、0.354mmol)をDMF(1.5mL)に溶解させた後、ここにHATU(404mg、1.063mmol)及びTEA(0.248mL、1.7728mmol)を加えて室温で18時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチルに希釈してから塩水で洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥後、ろ過及び濃縮した。その結果得られた混合物をシリカゲルクロマトグラフィー法で精製して標題化合物(142mg、75%収率)が得られた。
MS m/z[M+1]535.15
【0051】
実施例5:(E)−N−(3−(2−(4−アミノチエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)ビニル)−4−メチルフェニル)−4−(1−メチルピペリジン−4−イルオキシ)−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド
3−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)安息香酸の代わりに4−(1−メチルピペリジン−4−イルオキシ)−3−(トリフルオロメチル)安息香酸を用いたことを除いては、実施例4の段階3の手順を繰り返すことで標題化合物が得られた(表1参照)。
【0052】
実施例6:(E)−N−(3−(2−(4−アミノチエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)ビニル)−4−メチルフェニル)−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド
(E)−7−(5−アミノ−2−メチルスチリル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−4−アミン(100mg、0.354mmol)を無水THFに溶解させた後、ここにTEA(0.1mL、0.709mmol)及び塩化3−(トリフルオロメチル)ベンゾイル(81mg、0.390mmol)を加えて室温で4時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチルに希釈してから塩水で洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥後、ろ過及び濃縮した。その結果得られた混合物をシリカゲルクロマトグラフィー法で精製して標題化合物(138mg、86%収率)が得られた(表1参照)。
【0053】
実施例7:(E)−N−(3−(2−(4−アミノチエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)ビニル)−4−メチルフェニル)−4−((4−エチルピペラジン−1−イル)メチル)−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド
3−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)安息香酸の代わりに4−((4−エチルピペラジン−1−イル)メチル)−3−(トリフルオロメチル)安息香酸を用いたことを除いては、実施例4の段階3の手順を繰り返すことで標題化合物が得られた(表1参照)。
【0054】
以下、製造例2の化合物は下記反応式4に従って製造された:
反応式4
【化18】
製造例2:4−(メチルチオ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボン酸
【0055】
段階1:4−(メチルチオ)−7−ビニルチエノ[3,2−d]ピリミジン
【化19】
製造例1の段階4で得られた7−ブロモ−4−(メチルチオ)チエノ[3,2−d]ピリミジン(500mg、1.92mmol)を用いたことを除いては、実施例1の段階2の手順を繰り返すことで標題化合物が得られた。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 9.05(s,1H),8.40(s,1H),7.02(dd,1H),6.45(d,1H),5.49(d,1H),2.74(s,3H)
【0056】
段階2:4−(メチルチオ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボアルデヒド
【化20】
4−(メチルチオ)−7−ビニルチエノ[3,2−d]ピリミジン(350mg、1.68mmol)をCHCl
3/MeOH(2mL/2mL)に溶解させ、78℃で30分オゾンで処理した。出発物質が消滅した後、窒素ガスで同一の温度で5分処理し、室温まで加熱してジメチルスルフィド(0.37mL、5.04mmol)を加えた。反応混合物を濃縮して黄色固形物が得られた。該固形物をろ過してジエチルエーテルで洗浄した後、窒素ガスで処理して乾燥した結果、追加的な精製なしに標題化合物が得られた。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 10.30(s,1H),9.21(s,1H),9.13(s,1H),2.77(s,3H)
【0057】
段階3:4−(メチルチオ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボン酸
【化21】
NaH
2PO
4・2H
2O(513mg、3.29mmol)を水(2mL)に溶解させ、ここに、アセトン(3mL)及びDMSO(3mL)に溶解させた4−(メチルチオ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボアルデヒド(300mg、1.68mmol)を0℃で加えた。反応混合物に、水(2mL)に溶解させたNaClO
2(194mg、2.15mmol)を同一の温度で加えた後、2時間攪拌した。反応終了後、さらに水(10mL)を加えて2時間攪拌した後、ろ過して固形物が得られた。該固形物を水で数回洗浄して窒素ガスで処理して白色固体状の標題化合物が得られた。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 8.98(s,1H),8.49(s,1H),2.72(s,1H)
【0058】
以下、実施例8の化合物は下記反応式5に従って製造された:
反応式5
【化22】
実施例8:4−アミノ−N−(2−メチル−5−(3−(トリフルオロメチル)フェニルカルバモイル)フェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド
【0059】
段階1:4−メチル−3−(4−(メチルチオ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボサアミド)安息香酸エチル
【化23】
製造例2の段階3で製造した4−(メチルチオ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボン酸(2g、10.2mmol)をDMF(40mL)に溶解させた後、ここに3−アミノ−4−メチル安息香酸メチル(1.2g、7.3mmol)、HATU(8.3g、22mmol)及びDIPEA(6.4mL、36.6mmol)を加えて45℃で18時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチルに希釈した後、炭酸水素ナトリウム水溶液と塩水で順次に洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥後、ろ過及び濃縮した。その結果得られた混合物をシリカゲルクロマトグラフィー法で精製して標題化合物(2.5g)が得られた。
MS m/z[M+1]388.09
【0060】
段階2:4−メチル−3−(4−(メチルスルフィニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド)安息香酸エチル
【化24】
4−メチル−3−(4−(メチルチオ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド)安息香酸エチル(500mg、1.29mmol)をDCM(6mL)に溶解させ、ここにm−CPBA(290mg、1.67mmol)を0℃で加えた。反応混合物を室温で2時間攪拌し、DCM(30mL)に希釈してから飽和NaHCO
3溶液で洗浄した。有機層を無水MgSO
4で乾燥し、セライトでろ過し、濃縮した結果、追加的な精製なしに標題化合物が得られた。
MS m/z[M+1]404.07
【0061】
段階3:3−(4−アミノチエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド)−4−メチル安息香酸エチル
【化25】
実施例8の段階2で得られた化合物を用いたことを除いては、実施例1の段階1の手順を繰り返すことで標題化合物が得られた。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 11.89(s,1H),8.98(s,1H),8.96(s,1H),8.59(s,1H),7.95(s,2H),7.66(d,1H),7.44(d,1H),4.32(q,2H),2.54(s,3H),1.33(t,3H);MS m/z[M+1]356.9
【0062】
段階4:3−(4−アミノチエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド)−4−メチル安息香酸
【化26】
実施例8の段階3で得られた化合物を用いたことを除いては、実施例1の段階4の手順を繰り返すことで標題化合物が得られた。
MS m/z[M+1]329.1
【0063】
段階5:4−アミノ−N−(2−メチル−5−(3−(トリフルオロメチル)フェニルカルバモイル)フェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド
【化27】
実施例8の段階4で得られた化合物を用いたことを除いては、実施例1の段階5の手順を繰り返すことで標題化合物が得られた。
1H NMR(300MHz,DMSO−d
6)δ11.80(s,1H),10.47(s,1H),8.89(s,1H),8.80(d,1H,J=1.6Hz),8.52(s,1H),8.20−8.17(m,1H),8.00−7.97(m,2H),7.95−8.95(bs,2H),7.63−7.60(m,1H),7.52(t,1H,J=8.0Hz),7.40−7.36(m,2H),2.51(s,3H)
【0064】
実施例9:4−アミノ−N−(5−(3−メトキシフェニルカルバモイル)−2−メチルフェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド
実施例8の段階4で得られた3−(4−アミノチエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド)−4−メチル安息香酸及び3−メトキシアニリンを用いたことを除いては、実施例1の段階5の手順を繰り返すことで標題化合物が得られた(表1参照)。
【0065】
実施例10:4−アミノ−N−(2−メチル−5−(3−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)フェニルカルバモイル)フェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド
実施例8の段階4で得られた3−(4−アミノチエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド)−4−メチル安息香酸及び3−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)アニリンを用いたことを除いては、実施例1の段階5の手順を繰り返すことで標題化合物が得られた(表1参照)。
【0066】
実施例11:4−アミノ−N−(5−(4−((4−エチルピペラジン−1−イル)メチル)−3−(トリフルオロメチル)フェニルカルバモイル)−2−メチルフェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド
実施例8の段階4で得られた3−(4−アミノチエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド)−4−メチル安息香酸及び4−((4−エチルピペラジン−1−イル)メチル)−3−(トリフルオロメチル)ベンゼンアミンを用いたことを除いては、実施例1の段階5の手順を繰り返すことで標題化合物が得られた(表1参照)。
【0067】
実施例12:4−アミノ−N−(5−(3、5−ジメトキシフェニルカルバモイル)−2−メチルフェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド
実施例8の段階4で得られた3−(4−アミノチエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド)−4−メチル安息香酸及び3,5−ジメトキシアニリンを用いたことを除いては、実施例1の段階5の手順を繰り返すことで標題化合物が得られた(表1参照)。
【0068】
以下、実施例13の化合物は下記反応式6に従って製造された:
反応式6
【化28】
実施例13:4−(4−メトキシフェニルアミノ)−N−(2−メチル−5−(3−(トリフルオロメチル)フェニルカルバモイル)フェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド
【0069】
段階1:N−(2−メチル−5−(3−(トリフルオロメチル)フェニルカルバモイル)フェニル)−4−(メチルチオ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド
【化29】
製造例2で得られた化合物及び3−アミノ−4−メチル−N−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)ベンズアミドを用いたことを除いては、実施例8の段階1の手順を繰り返すことで標題化合物が得られた。
MS m/z[M+1]503.09
【0070】
段階2:N−(2−メチル−5−(3−(トリフルオロメチル)フェニルカルバモイル)フェニル)−4−(メチルスルフィニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド
【化30】
実施例13の段階1で得られた化合物を用いたことを除いては、実施例8の段階2の手順を繰り返すことで標題化合物が得られた。
MS m/z[M+1]519.08
【0071】
段階3:4−(4−メトキシフェニルアミノ)−N−(2−メチル−5−(3−(トリフルオロメチル)フェニルカルバモイル)フェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド
【化31】
N−(2−メチル−5−(3−(トリフルオロメチル)フェニルカルバモイル)フェニル)−4−(メチルスルフィニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド(30mg、0.060mmol)をジオキサン(1mL)に溶解させ、ここにDIPEA(20μL、0.119mmol)及び4−メトキシベンゼンアミン(37mg、0.298mmol)を加えた。反応混合物を120℃で18時間攪拌し、室温まで冷却してから酢酸エチルで希釈して塩水で洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥してろ過して減圧下において濃縮した。その結果得られた混合物をシリカゲルクロマトグラフィー法で精製して標題化合物(28mg、81%収率)が得られた。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 11.85(s,1H),10.56(s,1H),10.06(s,1H),9.00(s,1H),8.87(s,1H),8.73(s,1H),8.26(s,1H),8.08(d,1H),7.72(d,1H),7.63−7.57(m,3H),7.47(d,2H),7.01(d,2H),3.79(s,3H),2.54(s,3H);MS m/z[M+1]578.07
【0072】
実施例14:N−(2−メチル−5−(3−(トリフルオロメチル)フェニルカルバモイル)フェニル)−4−(3,4,5−トリメトキシフェニルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド
実施例13の段階2で得られた化合物及び3,4,5−トリメトキシアニリンを用いたことを除いては、実施例13の段階3の手順を繰り返すことで標題化合物が得られた(表1参照)。
【0073】
実施例15:N−(2−メチル−5−(3−(トリフルオロメチル)フェニルカルバモイル)フェニル)−4−(6−メチルピリジン−3−イルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド
実施例13の段階2で得られた化合物及び6−メチルピリジン−3−アミンを用いたことを除いては、実施例13の段階3の手順を繰り返すことで標題化合物が得られた(表1参照)。
【0074】
実施例16:4−(4−(4−エチルピペラジン−1−イル)フェニルアミノ)−N−(2−メチル−5−(3−(トリフルオロメチル)フェニルカルバモイル)フェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド
実施例13の段階2で得られた化合物及び4−(4−エチルピペラジン−1−イル)アニリンを用いたことを除いては、実施例13の段階3の手順を繰り返すことで標題化合物が得られた(表1参照)。
【0075】
実施例17:4−(イソプロピルアミノ)−N−(2−メチル−5−(3−(トリフルオロメチル)フェニルカルバモイル)フェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド
実施例13の段階2で得られた化合物及びイソプロピルアミンを用いたことを除いては、実施例13の段階3の手順を繰り返すことで標題化合物が得られた(表1参照)。
【0076】
実施例18:N−(2−メチル−5−(3−(トリフルオロメチル)フェニルカルバモイル)フェニル)−4−(メチルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド
実施例13の段階2で得られた化合物及びメチルアミン塩酸塩を用いたことを除いては、実施例13の段階3の手順を繰り返すことで標題化合物が得られた(表1参照)。
【0077】
実施例19:4−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−N−(2−メチル−5−(3−(トリフルオロメチル)フェニルカルバモイル)フェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド
実施例13の段階2で得られた化合物及び2−アミノエチルアルコールを用いたことを除いては、実施例13の段階3の手順を繰り返すことで標題化合物が得られた(表1参照)。
【0078】
実施例20:N−(2−メチル−5−(3−(トリフルオロメチル)フェニルカルバモイル)フェニル)−4−(2−モルホリノエチルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド
実施例13の段階2で得られた化合物及び2−モルホリノエタンアミンを用いたことを除いては、実施例13の段階3の手順を繰り返すことで標題化合物が得られた(表1参照)。
【0079】
以下、製造例3の化合物が下記反応式7に従って製造された:
反応式7
【化32】
製造例3:4−クロロチエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボン酸
【0080】
段階1:7−メチルチエノ[3,2−d]ピリミジン4(3H)−オン
【化33】
3−アミノ−4−メチルチオフェン−2−カルボン酸メチル(3.0g)にホルムアミド(5mL)を加えて200℃で3時間攪拌した。これを室温まで冷却して水(50mL)を加えて15時間室温で攪拌して固形物が得られた。該固形物をろ過して水で洗浄してから窒素ガスで処理して乾燥した結果、追加的な精製なしに白色固体状の標題化合物が得られた。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ12.50(br,1H),8.16(s,1H),7.86(s,1H),2.30(s,3H)
【0081】
段階2:4−クロロ−7−メチルチエノ[3,2−d]ピリミジン
【化34】
7−メチルチエノ[3,2−d]ピリミジン−4(3H)−オン(1.5g)をPOCl
3(10mL)に加えて110℃で2時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却し、濃縮してDCMで希釈した後、ここに飽和NaHCO
3溶液を加えた。水層をDCMで抽出して有機層を合わせた。該有機層をMgSO
4で乾燥してろ過した結果、白色固体状の標題化合物が得られた。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 9.06(s,1H),8.24(s,1H),2.43(s,3H)
【0082】
段階3:7−(ブロモメチル)−4−クロロチエノ[3,2−d]ピリミジン
【化35】
4−クロロ−7−メチルチエノ[3,2−d]ピリミジン(6.62g、33.0mmol)及びNBS(5.87g、33.0mmol)をCCl
4(100mL)に溶解させた後、ここに過酸化ベンゾイル(1.0g、80%純度)を加えた。反応混合物を100℃で1時間攪拌して室温まで冷却してから、セライトでろ過し、濃縮した結果、追加的な精製なしに黄色の標題化合物が得られた。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 9.15(s,1H),8.75(s,1H),4.93(s,2H)
【0083】
段階4:酢酸(4−クロロチエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)メチル
【化36】
7−(ブロモメチル)−4−クロロチエノ[3,2−d]ピリミジン(9.17g、33.0mmol)をDMF(54mL)に溶解させ、ここに酢酸ナトリウム(27g、330mmol)及びヨウ化カリウム(10.96g、66.0mmol)を加えた。反応混合物を35℃で4時間攪拌して酢酸エチルに希釈した後、飽和チオ硫酸ナトリウム溶液で5回洗浄した。反応混合物をMgSO
4で乾燥してろ過及び濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー法で精製して、白色固体状の標題化合物が得られた。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 9.06(s,1H),8.60(s,1H),5.38(s,2H),2.06(s,3H)
【0084】
段階5:(4−クロロチエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)メタノール
【化37】
酢酸(4−クロロチエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)メチル(3.12g、12.06mmol)をTHF(240mL)に溶解させ、ここに1N NaOH溶液(100mL)を室温で加えた。反応混合物を30分攪拌して酢酸エチルに希釈した後、水層を酢酸エチルで抽出した。有機層をMgSO
4で乾燥してろ過及び濃縮した結果、追加的な精製なしに白色固体状の標題化合物が得られた。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 9.09(s,1H),8.33(s,1H),5.47(t,1H),4.84(d,2H)
【0085】
段階6:4−クロロチエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボアルデヒド
【化38】
(4−クロロチエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)メタノール(215mg、0.99mmol)及びMnO
2(863mg、9.9mmol、10当量)をクロロホルム(10mL)に溶解させて70℃で2時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却してセライトでろ過し、濃縮した結果、追加的な精製なしに白色固体状の標題化合物が得られた。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 10.30(s,1H),9.40(s,1H),9.20(s,1H)
【0086】
段階7:4−クロロチエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボン酸
【化39】
NaH
2PO
4・2H
2O(170mg、1.07mmol)を水(0.6mL)に溶解させた後、ここにDMSO(4.8mL)に溶解させた4−クロロチエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボアルデヒド(100mg、0.47mmol)を10℃で加えた。反応混合物を0℃まで冷却した後、水(0.6mL)に溶解させたNaClO
2(170mg、1.88mmol)を0℃で加えた。反応混合物を室温まで昇温させて2時間攪拌し、水(10mL)を加えた。反応混合物を2時間攪拌して、ろ過した。ろ過溶液を濃縮して白色固体状の標題化合物が得られた。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 9.07(s,1H),8.87(s,1H)
【0087】
以下、実施例21の化合物が下記反応式8に従って製造された:
反応式8
【化40】
実施例21:4−(シクロプロピルアミノ)−N−(2−メチル−5−(3−(トリフルオロメチル)フェニルカルバモイル)フェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド
【0088】
段階1:3−(4−クロロチエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド)−4−メチル安息香酸エチル
【化41】
出発物質として製造例3で得られた化合物を用いたことを除いては、実施例8の段階1の手順を繰り返すことで標題化合物が得られた。
MS m/z[M+1]376.05
【0089】
段階2:3−(4−(シクロプロピルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド)−4−メチル安息香酸エチル
【化42】
出発物質として実施例21の段階1で得られた化合物を用いたことを除いては、実施例13の段階3の手順を繰り返すことで標題化合物が得られた。
1H NMR(400MHz,DMSOd
6)δ 11.91(s,1H),8.97(s,1H),8.66(s,1H),8.51(s,1H),7.66(d,1H),7.44(d,1H),4.32(q,2H),3.08−3.03(m,1H),2.54(s,3H),1.33(t,3H),0.86(br s,2H),0.70(br s,2H);MS m/z[M+1]397.93
【0090】
段階3:3−(4−(シクロプロピルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド)−4−メチル安息香酸
【化43】
出発物質として実施例21の段階2で得られた化合物を用いたことを除いては、実施例1の段階4の手順を繰り返すことで標題化合物が得られた。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 13.02−12.80(m,1H),11.90(s,1H),8.96(s,1H),8.93(s,1H),8.66(s,1H),8.53(s,1H),7.64(dd,1H),7.40(d,1H),3.07−3.03(m,1H),2.54(s,3H),0.86(br s,2H),0.70(br s,2H)
【0091】
段階4:4−(シクロプロピルアミノ)−N−(2−メチル−5−(3−(トリフルオロメチル)フェニルカルバモイル)フェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド
【化44】
出発物質として実施例21の段階3で得られた化合物を用いたことを除いては、実施例1の段階5の手順を繰り返すことで標題化合物が得られた。
MS m/z[M+1]512.06
【0092】
以下、製造例4の化合物が下記反応式9に従って製造された:
反応式9
【化45】
製造例4:4−(シクロプロピルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボン酸
【0093】
段階1:(4−(シクロプロピルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリジン−7−イル)メタノール
【化46】
イソプロパノール(590mL)及びシクロプロピルアミン(102mL、1.5mol)を製造例3の段階5で得られた化合物(59g、29.3mmol)に加えた後、還流で12時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却させた後濃縮して、酢酸エチル(1L)に希釈してから、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(800mL×3)で洗浄し、その後濃縮させた。その結果得られた混合物をメタノール/ジエチルエーテル/ヘキサン混合物(1:10:10、v/v/v)で結晶化して標題化合物(46.5g)が得られた。
1H−NMR(300MHz,DMSO−d
6)δ 8.42(s,1H),7.93(d,1H),7.84(s,1H),5.23−5.19(t,1H),4.70(d,2H),2.96(m,1H),0.78(m,2H),0.62(m,2H)
【0094】
段階2:4−(シクロプロピルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボアルデヒド
【化47】
製造例4の段階1で得られた化合物(46.5g、210mmol)をクロロホルム2.0Lに溶解させた後、ここに二酸化マンガン183g(2.1mol)を加えて還流で12時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却させた後、セライトで二酸化マンガンをろ過して、ろ過液を濃縮させて乾燥した結果、追加的な精製なしに標題化合物(40.9g)が得られた。
1H−NMR(300MHz,DMSO−d
6)δ 10.3(s,1H),8.96(s,1H),8.55(s,1H),8.30(d,1H),2.99(m,1H),0.80(m,2H),0.65(m,2H)
【0095】
段階3:4−(シクロプロピルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボン酸
【化48】
NaH
2PO
4・2H
2O(67g、429mmol)を水(220mL)に溶解させた後、ここにアセトン/ジメチルスルホキシド混合物(1:1、v/v)(640mL)に溶解させた製造例4の段階2で得られた化合物(41g、187mmol)を徐々に加えて0℃まで冷却後、30分攪拌した。反応混合物に水220mLに溶解させたNaClO
2(25.3g、280mmol)を0℃で徐々に加え、室温で5時間攪拌した。該反応混合物に水400mLを加えて内部のゲルを除去後、該生じた固形物をろ過して、水、酢酸エチル、及びジメチルエーテルの順で洗浄した。ここに酢酸エチル400mLを加えた後、攪拌して残留のジメチルスルホキシド溶媒を除去した。該固形物をろ過し、ジエチルエーテルで洗浄して、標題化合物(32g)が得られた。
1H−NMR(300MHz,DMSO−d
6)δ 8.97(s,1H),8.75(br s,1H),8.59(s,1H),3.05(m,1H),0.86(m,2H),0.69(m,2H)
【0096】
以下、製造例5の化合物が下記反応式10に従って製造された:
反応式10
【化49】
製造例5:4−(1−メチルピペリジン−4−イルオキシ)−3−(トリフルオロメチル)ベンゼンアミン
【0097】
段階1:4−ヒドロキシ−3−(トリフルオロメチル)安息香酸メチル
【化50】
4−ヒドロキシ−3−(トリフルオロメチル)安息香酸(2g、9.7mmol)をメタノール(40mL)に溶解させて12N HCl(10滴)を加えた。反応混合物を90℃で48時間攪拌後、室温まで冷却して濃縮してから、ここに酢酸エチル(100mL)を加えた。反応混合物を飽和NaHCO
3溶液で洗浄して有機層をNa
2SO
4で乾燥後、ろ過及び濃縮した結果、追加的な精製なしに標題化合物(2.07g、91%)が得られた。
1H NMR(300MHz,DMSO−d
6)δ 11.60(s,1H),8.02(m,2H),7.10(d,1H),4.26(q,2H),1.28(t,3H)
【0098】
段階2:4−(1−メチルピペリジン−4−イルオキシ)−3−(トリフルオロメチル)安息香酸メチル
【化51】
箔で包んだ丸底フラスコの中で、4−ヒドロキシ−3−(トリフルオロメチル)安息香酸メチル(500mg、2.13mmol)を塩化メチレン(10mL)に溶解させた。ここに4−ヒドロキシ−1−メチルピペリジン(0.25mL、2.13mmol)、PPh
3(670mg、2.56mmol)、及びDIAD(0.50mL、2.56mmol)を加えて室温で23時間攪拌した。反応混合物にDTAD(4.26mmol)及びPPh
3(1.12g、4.26mmol)を0℃で加えた後、室温で24時間攪拌した。その結果得られた混合物を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー法(Hex/EA=1/1→DCM/MeOH=10/1)で精製して、標題化合物(512mg、76%)が得られた。
1H NMR(300MHz,DMSO−d
6)δ 8.14(dd,1H),8.08(d,1H),7.43(d,1H),4.77(m,1H),4.30(q,2H),2.35(m,2H),2.24(m,2H),2.19(s,3H),1.93(m,2H),1.73(m,2H),1.27(t,3H)
【0099】
段階3:4−(1−メチルピペリジン−4−イルオキシ)−3−(トリフルオロメチル)安息香酸
【化52】
4−(1−メチルピペリジン−4−イルオキシ)−3−(トリフルオロメチル)安息香酸メチル(512mg、1.61mmol)をTHF(1.5mL)、MeOH(1.5mL)及びH
2O(1.5mL)に溶解させた後、ここにNaOH(193mg、4.84mmol)を加えた。反応混合物を90℃で22時間攪拌した後、室温まで冷却して、pH4になるまで1N HClを滴加した。反応混合物を濃縮させ、ここに混合溶媒(DCM/MeOH=5/1)を加えた。残留の固形物をろ過して、ろ過液を濃縮した結果、追加的な精製なしに標題化合物(391mg、80%)が得られた。
1H NMR(300MHz,DMSO−d
6)δ 8.16(dd,1H),8.11(d,1H),7.46(d,1H),4.93(m,1H),3.03(m,4H),2.63(s,3H),2.15(m,2H),1.95(m,2H)
【0100】
段階4:4−(1−メチルピペリジン−4−イルオキシ)−3−(トリフルオロメチル)フェニルカルバミン酸t−ブチル
【化53】
4−(1−メチルピペリジン−4−イルオキシ)−3−(トリフルオロメチル)安息香酸(200mg、0.659mmol)をt−BuOH(6mL)に溶解させた後、ここにDPPA(0.21mL、0.989mmol)及びTEA(0.14mL、0.989mmol)を加えた。反応混合物を90℃で23時間攪拌して室温まで冷却後、ここに飽和NaHCO
3溶液を加えた。水層を酢酸エチルで洗浄して、有機層を合わせてNa
2SO
4で乾燥後、ろ過及び濃縮した。その結果得られた混合物をシリカゲルクロマトグラフィー法(DCM/MeOH=10/1)で精製して標題化合物(82mg、45%)が得られた。
1H NMR(300MHz,DMSO−d
6)δ 9.44(s,1H),7.79(s,1H),7.56(d,1H),7.20(d,1H),4.55(m,1H),2.66(m,2H),2.38(m,2H),2.31(s,3H),1.93(m,2H),1.74(m,2H),1.46(s,9H)
【0101】
段階5:4−(1−メチルピペリジン−4−イルオキシ)−3−(トリフルオロメチル)ベンゼンアミン
【化54】
4−(1−メチルピペリジン−4−イルオキシ)−3−(トリフルオロメチル)フェニルカルバミン酸t−ブチル(82mg、0.299mmol)を塩化メチレン(1mL)に溶解させた後、ここにTFA(1mL)を加えた。反応混合物を室温で2時間攪拌した後濃縮させた。反応混合物を塩化エチレンで希釈した後、飽和NaHCO
3溶液で洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥して、ろ過及び濃縮した結果、追加的な精製なしに標題化合物(63mg、77%)が得られた。
1H NMR(300MHz,DMSO−d
6)δ 6.97(dd,1H),6.79(d,1H),6.73(d,1H),5.00(s,2H),4.26(m,1H),2.50(m,2H),2.13(s,3H),2.10(m,2H),1.86(m,2H),1.61(m,2H)
【0102】
以下、製造例6の化合物が下記反応式11に従って製造された:
反応式11
【化55】
製造例6:3−アミノ−4−メチル−N−(3−(2−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)ベンズアミド
【0103】
段階1:3−(2−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)アニリン
【化56】
3−ブロモ−5−(トリフルオロメチル)アニリン(1.2mL、8.60mmol)及び2−メチルイミダゾール(847mg、10.3mmol)をジメチルスルホキシド(8.6mL)に溶解させた後、ここにCuI(490mg、2.58mmol)、8−キノリノール(370mg、2.58mmol)及び炭酸カリウム(2.38g、17.2mmol)を加えた。反応混合物を窒素ガスで10分処理してガスを除去し、120℃で12時間反応させた。反応混合物を室温まで冷却後、ここに14%水酸化アンモニウム水溶液を加えた。反応混合物を1時間室温で攪拌し、酢酸エチル30mLで希釈した後、炭酸水素ナトリウム水溶液(30mL)で洗浄した。有機層を水で洗浄して硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下において蒸留させた。濃縮された混合物を酢酸エチルを用いたシリカゲルカラムでろ過して銅不純物を除去し、ろ過液を減圧下において蒸留させた。濃縮された混合物を酢酸エチル(3mL)及びn−ヘキサン(30mL)で結晶化した結果、明るい縁色の固体状の標題化合物(1.31g)が得られた。
1H NMR(300MHz,DMSO−d
6)δ 7.27(s,1H),6.90(s,2H),6.78(s,2H),5.93(s,2H),2.26(s,3H)
【0104】
段階2:4−メチル−N−(3−(2−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)−3−ニトロベンズアミド
【化57】
3−ニトロ−4−メチル安息香酸(14.8g、81.5mmol)をDMF(150mL)に溶解させた後、ここにHATU(62g、163mmol)とDIPEA(57mL、326mmol)を室温で加えた。反応混合物を15分攪拌した後、ここに3−(2−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)アニリン(13.1g、54.3mmol)を加えた後、45℃で16時間攪拌した。反応混合物を室温に冷却した後、酢酸エチルで希釈し、飽和NaHCO
3溶液で洗浄した。有機層を無水MgSO
4で乾燥し、セライトでろ過し、濃縮した。残留物を酢酸エチル及びヘキサンを用いて結晶化した結果、標題化合物(27g)が得られた。
1H NMR(300MHz,DMSO−d
6)δ 10.9(s,1H),8.61(s,1H),8.25−8.22(m,2H),8.16(s,1H),7.74−7.71(d,1H),7.62(s,1H),7.41(s,1H),6.95(s,1H),2.55(s,3H),2.34(s,3H)
【0105】
段階3:3−アミノ−4−メチル−N−(3−(2−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)ベンズアミド
【化58】
製造例6の段階2で得られた化合物(27g、72.1mmol)をエタノール(300mL)に溶解させ、ここにSnCl
2・2H
20(81g、360mmol)を加えて80℃で3時間攪拌した。反応混合物を室温に冷却した後、酢酸エチルで希釈した。有機層を飽和NaHCO
3溶液で数回洗浄した。有機層を無水MgSO
4で乾燥し、ろ過及び濃縮した結果、追加的な精製なしに標題化合物が得られた。
MS m/z[M+1]375.25
【0106】
実施例22:4−(シクロプロピルアミノ)−N−(2−メチル−5−(3−(2−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)フェニルカルバモイル)フェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド
【化59】
製造例4の段階3で得られた化合物(7.2g、31mmol)をDMF(100mL)に溶解させた後、ここにHATU(25g、65.4mmol)とDIPEA(23mL、131mmol)を室温で加えた。反応混合物を15分攪拌した後、ここに製造例6の段階3で得られた3−アミノ−4−メチル−N−(3−(2−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)ベンズアミド(8.2g、22mmol)を加えた後45℃で16時間攪拌した。反応混合物を室温に冷却した後、酢酸エチルに希釈して飽和NaHCO
3溶液で洗浄した。有機層を無水MgSO
4で乾燥して、セライトでろ過し、濃縮した。残留物を酢酸エチル及びヘキサンで結晶化した結果、標題化合物(5g)が得られた。
1H NMR(DMSO−d
6)δ 11.9(s,1H),10.8(s,1H),8.98(s,1H),8.90(s,1H),8.67(s,1H),8.52(s,1H),8.31(s,1H),8.18(s,1H),7.73(d,1H),7.58(s,1H),7.50(d,1H),7.42(s,1H),6.95(s,1H),3.04(m,1H),2.55(s,3H),2.35(s,3H),0.84(m,2H),0.69(m,2H)
【0107】
以下、製造例7の化合物が下記反応式12に従って製造された:
反応式12
【化60】
製造例7:酢酸4−(3−アミノ−4−メチルベンズアミド)−2−(トリフルオロメチル)ベンジル
【0108】
段階1:1−(ブロモメチル)−4−ニトロ−2−(トリフルオロメチル)ベンゼン
【化61】
出発物質として1−メチル−4−ニトロ−2−(トリフルオロメチル)ベンゼンを用いたことを除いては、製造例3の段階3の手順を繰り返すことで標題化合物が得られた。
MS m/z[M+1]283.09,285.97
【0109】
段階2:酢酸4−ニトロ−2−(トリフルオロメチル)ベンジル
【化62】
出発物質として製造例7の段階1で得られた化合物を用いたことを除いては、製造例3の段階4の手順を繰り返すことで標題化合物が得られた。
MS m/z[M+1]264.05
【0110】
段階3:酢酸4−アミノ−2−(トリフルオロメチル)ベンジル
【化63】
出発物質として製造例7の段階2で得られた化合物を用いたことを除いては、実施例1の段階2の手順を繰り返すことで標題化合物が得られた。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 7.24(d,1H),6.91(d,1H),6.76(dd,1H),5.71(s,2H),4.99(s,2H),2.00(s,3H)
【0111】
段階4:酢酸4−(4−メチル−3−ニトロベンズアミド)−2−(トリフルオロメチル)ベンジル
【化64】
出発物質として製造例7の段階3で得られた化合物を用いたことを除いては、製造例6の段階2の手順を繰り返すことで標題化合物が得られた。
MS m/z[M+1]397.10
【0112】
段階5:酢酸4−(3−アミノ−4−メチルベンズアミド)−2−(トリフルオロメチル)ベンジル
【化65】
出発物質として製造例7の段階4で得られた化合物を用いたことを除いては、製造例6の段階3の手順を繰り返すことで標題化合物が得られた。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 10.36(s,1H),8.27(s,1H),8.08(d,1H),7.62(d,1H),7.18(s,1H),7.08(q,2H),5.17(s,2H),5.11(s,2H),2.12(s,3H),2.07(s,3H);MS m/z[M+1]368.98
【0113】
以下、実施例23〜26の化合物が下記反応式13に従って製造された:
反応式13
【化66】
【0114】
実施例23:4−(3−(4−(シクロプロピルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド)−4−メチルベンズアミド)−2−(トリフルオロメチル)酢酸ベンジル
【化67】
3−アミノ−4−メチル−N−(3−(2−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)ベンズアミドの代わりに製造例7で得られた化合物を用いたことを除いては、実施例22の手順を繰り返すことで標題化合物が得られた。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 11.91(s,1H),10.60(s,1H),8.99(br s,1H),8.89(s,1H),8.69(br s,1H),8.53(br s,1H),8.29(s,1H),8.12(d,1H),7.71(d,1H),7.65(d,1H),7.18(d,1H),5.19(s,2H),3.06−3.04(m,1H),2.89(s,3H),2.08(s,3H),0.85−0.80(m,2H),0.70−0.64(m,2H);MS m/z[M+1]584.04
【0115】
実施例24:4−(シクロプロピルアミノ)−N−(5−(4−(ヒドロキシメチル)−3−(トリフルオロメチル)フェニルカルバモイル)−2−メチルフェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド
【化68】
酢酸(4−クロロチエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)メチルの代わりに実施例23で得られた化合物を用いたことを除いては、製造例3の段階5の手順を繰り返すことで標題化合物が得られた。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 11.91(s,1H),10.50(s,1H),8.99(br s,1H),8.88(s,1H),8.68(br s,1H),8.52(br s,1H),8.20(s,1H),8.08(d,1H),7.72(dd,2H),7.47(d,1H),5.44(br s,1H),4.64(d,2H),3.09−3.05(m,1H),2.70(s,3H),0.92−0.80(m,2H),0.76−0.65(m,2H);MS m/z[M+1]541.96
【0116】
実施例25:4−(3−(4−(シクロプロピルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド)−4−メチルベンズアミド)−2−(トリフルオロメチル)メタンスルホン酸塩
【化69】
4−(シクロプロピルアミノ)−N−(5−(4−(ヒドロキシメチル)−3−(トリフルオロメチル)フェニルカルバモイル)−2−メチルフェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド(300mg、0.554mmol)をDCM(2.5mL)に溶解させ、ここにTEA(0.15mL、1.11mmol)を加えた。反応混合物に塩化メタンスルホニル(66μL、0.83mmol)を0℃で加えた。反応混合物を6時間攪拌後、DCM(10mL)で希釈した。有機層を塩水で洗浄し、MgSO
4で乾燥してから、ろ過して減圧下において濃縮した結果、追加的な精製なしに標題化合物が得られた。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 11.92(s,1H),10.63(s,1H),8.99(br s,1H),8.89(s,1H),8.68(br s,1H),8.52(br s,1H),8.28(s,1H),8.14(d,1H),7.72(dd,2H),7.49(d,1H),4.86(s,2H),3.12−3.05(m,1H),2.67(s,3H),1.20(s,3H),0.92−0.87(m,2H),0.74−0.60(m,2H);MS m/z[M+1]619.98
【0117】
実施例26:4−(シクロプロピルアミノ)−N−(2−メチル−5−(4−((4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)メチル)−3−(トリフルオロメチル)フェニルカルバモイル)フェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド
【化70】
メタンスルホン酸4−(3−(4−(シクロプロピルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド)−4−メチルベンズアミド)−2−(トリフルオロメチル)ベンジル(30mg、0.048mmol)をDMF(1mL)に溶解させ、ここにK
2CO
3(20mg、0.145mmol)及び4−メチル−1H−イミダゾール(20mg、0.242mmol)を加えた後、室温で18時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(10mL)に希釈して塩水で洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥して、ろ過後、減圧下において濃縮した。その結果得られた混合物をシリカゲルクロマトグラフィー法(MeOH/DCM=5/95)で精製して標題化合物(23mg、78%収率)が得られた。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 11.94(s,1H),10.74(s,1H),8.99(br s,1H),8.93(s,1H),8.68(br s,1H),8.53(br s,1H),8.41(s,1H),8.21(s,1H),7.82(s,1H),7.74(d,2H),7.51(d,1H),4.47(s,2H),3.09−3.02(m,1H),2.24(s,3H),1.17−1.00(m,2H),0.85−0.78(m,2H)
【0118】
実施例27:4−(シクロプロピルアミノ)−N−(2−メチル−5−(3−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)フェニルカルバモイル)フェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド
実施例21の段階3で得られた3−(4−(シクロプロピルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド)−4−メチル安息香酸及び3−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)アニリンを用いたことを除いては、実施例1の段階5の手順を繰り返すことで標題化合物が得られた(表1参照)。
【0119】
実施例28:N−(5−(3−ブロモ−5−(トリフルオロメチルカルバモイル)フェニル)−2−メチルフェニル)−4−(シクロプロピルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド
実施例21の段階3で得られた3−(4−(シクロプロピルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド)−4−メチル安息香酸及び3−ブロモ−5−(トリフルオロメチル)アニリンを用いたことを除いては、実施例1の段階5の手順を繰り返すことで標題化合物が得られた(表1参照)。
【0120】
実施例29:4−(シクロプロピルアミノ)−N−(2−メチル−5−(6−モルホリノピリジン−3−イルカルバモイル)フェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド
実施例21の段階3で得られた3−(4−(シクロプロピルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド)−4−メチル安息香酸及び6−モルホリノピリジン−3−アミンを用いたことを除いては、実施例1の段階5の手順を繰り返すことで標題化合物が得られた(表1参照)。
【0121】
実施例30:4−(シクロプロピルアミノ)−N−(5−(6−(4−エチルピペラジン−1−イル)ピリジン−3−イルカルバモイル)−2−メチルフェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド
実施例21の段階3で得られた3−(4−(シクロプロピルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド)−4−メチル安息香酸及び6−(4−エチルピペラジン−1−イル)ピリジン−3−アミンを用いたことを除いては、実施例1の段階5の手順を繰り返すことで標題化合物が得られた(表1参照)。
【0122】
実施例31及び34〜38
好適な出発化合物を用いたことを除いては、実施例22の手順を繰り返して行った(表1参照)。
【0123】
実施例32及び33
好適な出発化合物を用いたことを除いては、実施例26の手順を繰り返して行った(表1参照)。
【0124】
以下、実施例39の化合物が下記反応式14に従って製造された:
反応式14
【化71】
実施例39:4−アミノ−N−(2−メチル−5−(3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド)フェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド
【0125】
段階1:4−アミノチエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボン酸
【化72】
出発物質として実施例1の段階2で得られた化合物を用いたことを除いては、製造例2の段階2と段階3の手順を繰り返すことで標題化合物が得られた。
MS m/z[M+1]196.03
【0126】
段階2:4−アミノ−N−(2−メチル−5−ニトロフェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド
【化73】
出発物質として実施例39の段階1で得られた化合物を用いたことを除いては、実施例8の手順を繰り返すことで標題化合物が得られた。
1H NMR(300MHz,DMSO−d
6)δ 12.12(s,1H),9.26(d,1H),8.95(s,1H),8.61(s,1H),7.85(dd,1H),7.84(br s,2H),7.55(d,1H),2.60(s,3H);MS m/z[M+1]330.06
【0127】
段階3:4−アミノ−N−(5−アミノ−2−メチルフェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド
【化74】
実施例39の段階2で得られた化合物(1g、3.0mmol)にメタノール(15mL)及びPd/C(200mg)を加え、水素雰囲気下において14時間室温で攪拌した。反応混合物をセライトでろ過し、濃縮した結果、標題化合物(152mg)が得られた。
1H NMR(300MHz,DMSO−d
6)δ 11.48(s,1H),8.86(s,1H),8.54(s,1H),7.88(br s,2H),7.59(d,1H),6.88(d,1H),6.27(dd,1H),4.92(br s,2H),2.27(s,3H);MS m/z[M+1]300.09
【0128】
段階4:4−アミノ−N−(2−メチル−5−(3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド)フェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド
【化75】
4−アミノ−N−(5−アミノ−2−メチルフェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド(30mg、0.1mmol)をTHF(1mL)に溶解させ、ここにTEA(42μL、0.30mmol)を加えた。反応混合物に塩化3−(トリフルオロメチル)ベンゾイル(19μL、0.13mmol)を0℃で加えて室温で6時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(10mL)で希釈して塩水で洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥し、ろ過後、減圧下において濃縮した。その結果得られた混合物をシリカゲルクロマトグラフィー法(3/97MeOH/DCM)で精製して標題化合物(35mg、74%収率)が得られた。
1H NMR(300MHz,DMSO−d
6)δ 11.74(s,1H),10.51(s,1H),8.92(s,1H),8.67(s,1H),8.58(s,1H),8.31(s,1H),8.28(d,1H),7.96(d,1H),7.94(s,2H),7.77(t,1H),7.58(d,1H),7.27(d,1H),2.44(s,3H)
【0129】
以下、製造例8の化合物が下記反応式15に従って製造された:
反応式15
【化76】
製造例8:N−(3−アミノ−4−メチルフェニル)−4−モルホリノ−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド
【0130】
段階1:4−モルホリノ−3−(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
【化77】
4−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル(2.0g、10.58mmol)をジメチルアセトアミド(35mL)に溶解させた後、ここにモルホリン(2.88mL、31.73mmol)を加えて145℃で19時間反応させた。反応混合物を室温まで冷却させた後、酢酸エチル(50mL)で希釈して炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)を用いて有機層を洗浄した。有機層を水で洗浄して硫酸ナトリウムを用いて乾燥後、溶媒を減圧下において蒸留させた。濃縮された混合物を酢酸エチル(10mL)及びn−ヘキサン(80mL)で結晶化した結果、褐色固体状の標題化合物2.1gが得られた。
1H NMR(DMSO−d
6)δ 8.17(s,1H),8.08(d,1H),7.58(d,1H),3.71(m,4H),2.99(m,4H)
【0131】
段階2:4−モルホリノ−3−(トリフルオロメチル)安息香酸
【化78】
4−モルホリノ−3−(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル(2.1g、8.016mmol)をテトラヒドロフラン:メタノール:水の混合液(1:1:1、v/v/v、20mL)に溶解させた後、ここに水酸化ナトリウム(1.9g、48.10mmol)を加えて還流で40時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却させた後、pH3〜4になるまで1N塩酸を徐々に加えた。生じた固形物をろ過後、水及びジメチルエーテルで洗浄した後、乾燥した結果、標題化合物(694mg)が得られた。
1H NMR(300MHz,DMSO−d
6)δ 8.15(d,2H),7.57(d,1H),3.70(m,4H),2.95(m,4H)
【0132】
段階3:N−(4−メチル−3−ニトロフェニル)−4−モルホリノ−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド
【化79】
4−モルホリノ−3−(トリフルオロメチル)安息香酸(694mg、2.523mmol)をジメチルホルムアミド(5.6mL)に溶解させた後、ここにHATU(1.92g、5.047mmol)及びN、N−ジイソプロピルエチルアミン(1.37mL、7.851mmol)を加えて室温で30分攪拌した。反応混合物に4−メチル−3−ニトロアニリン(256mg、1.682mmol)を加えた後、45℃で19時間反応させた。反応混合物を室温に冷却後、酢酸エチル(10mL)で希釈して炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)で洗浄した。有機層を水で洗浄して硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下において蒸留させた。濃縮された混合物を酢酸エチル(3mL)及びn−ヘキサン(30mL)で結晶化した結果、褐色固体状の標題化合物(673mg)が得られた。
1H NMR(300Mhz,DMSO−d
6)δ=10.7(s,1H),8.50(s,1H),8.25(m,2H),7.98(d,1H),7.65(d,1H),7.49(d,1H),3.72(m,4H),2.96(m,4H)
【0133】
段階4:N−(3−アミノ−4−メチルフェニル)−4−モルホリノ−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド
【化80】
N−(4−メチル−3−ニトロフェニル)−4−モルホリノ−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(68mg、0.17mmol)をエタノール(1.7mL)に溶解させた後、ここに塩化スズ(190mg、0.83mmol)を加え、還流で3時間反応させた。反応混合物を室温まで冷却し、酢酸エチルで希釈した後、炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を蒸留水(10mL×3)で洗浄して硫酸ナトリウムを用いて乾燥した後、溶媒を減圧下において蒸留させた。濃縮された溶液を酢酸エチル(2mL)及びn−ヘキサン(20mL)で結晶化した結果、明るい黄色の固体状の標題化合物(26mg)が得られた。
1H NMR(300MHz,DMSO−d
6)δ 10.0(s,1H),8.21(m,2H),7.61(d,1H),7.07(s,1H),6.87(d,1H),6.81(d,1H),4.84(s,2H),3.72(m,4H),2.94(m,4H),2.04(s,3H)
【0134】
実施例40:4−(シクロプロピルアミノ)−N−(2−メチル−5−(4−モルホリノ−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド)フェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド
【化81】
4−(シクロプロピルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボン酸(23mg、0.10mmol)をジメチルホルムアミド1.0mLに溶解させた後、ここにHATU(76mg、0.20mmol)及びN、N−ジイソプロピルエチルアミン(0.081mL、0.47mmol)を加えて室温で30分攪拌した。反応混合物にN−(3−アミノ−4−メチルフェニル)−4−モルホリノ−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(25mg、0.066mmol)を加えた後、45℃で17時間反応させた。反応混合物を室温に冷却した後、酢酸エチル(5mL)で希釈して炭酸水素ナトリウム水溶液(5mL)で洗浄した。有機層を塩水(5mL×3)で洗浄して硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下において蒸留させた。濃縮された反応物を酢酸エチル(1mL)及びn−ヘキサン(10mL)で結晶化した結果、明るい褐色固体状の標題化合物(34mg)が得られた。
1H NMR(300MHz,DMSO−d
6)δ 11.8(s,1H),10.4(s,1H),8.95(s,1H),8.66(d,2H),8.50(s,1H),8.26(d,2H),7.65(d,1H),7.50(d,1H),7.27(d,1H),3.74(m,4H),3.03(m,1H),2.98(m,4H),2.48(s,3H),0.85(m,2H),0.68(m,2H)
【0135】
以下、製造例9の化合物が下記反応式16に従って製造された:
反応式16
【化82】
製造例9:3−アミノ−4−メチルフェニルカルバミン酸t−ブチル
【0136】
段階1:4−メチル−3−ニトロフェニルカルバミン酸t−ブチル
【化83】
4−メチル−3−ニトロアニリン(5.0g、32.86mmol)を無水THF(25mL)に溶解させた。反応混合物に無水THF(25mL)に溶解させた炭酸水素 t−ブチル(7.5mL、32.86mmol)を徐々に加えた後、65℃で18時間攪拌した。反応終了後、残留の有機溶媒を減圧下において蒸留させた後、水を加えた。得られた黄色固形物を、ろ過及び乾燥した結果、追加的な精製なしに標題化合物が得られた。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 9.76(s,1H),8.23(d,1H),7.57(dd,1H),7.39(d,1H),2.43(s,3H),1.48(s,9H)
【0137】
段階2:3−アミノ−4−メチルフェニルカルバミン酸t−ブチル
【化84】
4−メチル−3−ニトロフェニルカルバミン酸t−ブチル(7.6g、30.13mmol)をエタノール(167mL)に溶解させ、50psi圧力の水素ガス下において反応させた。反応混合物を2時間攪拌後、セライトでろ過することにより濃縮した結果、追加的な精製なしに標題化合物が得られた。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 8.92(s,1H),6.82(s,1H),6.64(d,1H),6.48(d,1H),4.73(s,2H),1.88(s,3H),1.44(s,9H)
【0138】
以下、実施例82の化合物が下記反応式17に従って製造された:
反応式17
【化85】
実施例82:4−(シクロプロピルアミノ)−N−(2−メチル−5−(4−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド)フェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド
【0139】
段階1:3−(4−(シクロプロピルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド)−4−メチルフェニルカルバミン酸t−ブチル
【化86】
製造例4の段階3で得られた4−(シクロプロピルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボン酸(5.3g、22.49mmol)をDMF(60mL)に溶解させた。反応混合物に、製造例9の段階2で得られた3−アミノ−4−メチルフェニルカルバミン酸t−ブチル(6g、26.99mmol)、EDCI(6.5g、33.74mmol)、HOBT(6.1g、44.98mmol)及びTEA(4.7mL、33.74mmol)を順に加え、室温で24時間攪拌した。反応終了後、水(120mL)を加えて、得られた黄色固形物をろ過して乾燥した結果、追加的な精製なしに標題化合物が得られた。
MS m/z[M+1]439.84
【0140】
段階2:N−(5−アミノ−2−メチルフェニル)−4−(シクロプロピルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド
【化87】
3−(4−(シクロプロピルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド)−4−メチルフェニルカルバミン酸t−ブチル(7g、15.93mmol)をDCM(80mL)に溶解させた後、ここにTFA(12mL、159.3mmol)を加え、室温で8時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を減圧下において濃縮して有機溶媒及び残留のTFAを除去し、水(20mL)を加えた。反応混合物を2.0N NaOH溶液で中和して、得られた黄色固形物をろ過して乾燥した結果、追加的な精製なしに標題化合物が得られた。
MS m/z[M+1]339.87
【0141】
段階3:4−(シクロプロピルアミノ)−N−(2−メチル−5−(4−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド)フェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド
【化88】
N−(5−アミノ−2−メチルフェニル)−4−(シクロプロピルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド及び4−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−3−(トリフルオロメチル)安息香酸を用いることを除いては、実施例1の段階5の手順を繰り返すことで標題化合物が得られた。
1H NMR(300MHz,DMSO−d
6)δ 11.8(s,1H),10.6(s,1H),8.93(s,1H),8.67(d,2H),8.47(s,2H),8.39(d,1H),7.94(s,1H),7.75(d,1H),7.60(m,1H),7.29(m,1H),7.11(s,1H),3.05(m,1H),2.18(s,3H),0.84(m,2H),0.66(m,2H)
【0142】
実施例41〜81及び実施例83〜121
好適な出発化合物を用いたことを除いては、実施例39、40または82の手順を繰り返して行った(表1参照)。
【0143】
実施例122:4−アミノ−N−(5−(3−(4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニル)ウレイド)−2−メチルフェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド
【化89】
実施例39の段階3で得られた4−アミノ−N−(5−アミノ−2−メチルフェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド(50mg、0.167mmol)を無水THF(1mL)に溶解させ、ここにTEA(47μL、0.334mmol)及びトリホスゲン(17mg、0.059mmol)を0℃で加え、2時間攪拌した。反応混合物に4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)ベンゼンアミン(49mg、0.251mmol)を加えて室温で10時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(10mL)で希釈して塩水で洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥し、ろ過した後、減圧下において濃縮した。その結果得られた混合物をシリカゲルクロマトグラフィー法(MeOH/DCM=3/97)で精製して標題化合物(54mg、60%)が得られた。
1H NMR(300MHz,DMSO−d
6)δ 11.70(s,1H),9.01(s,1H),8.91(s,1H),8.87(s,1H),8.56(s,1H),8.40(s,1H),8.11(s,1H),7.89(br s,2H),7.60(m,2H),7.28(d,1H),7.18(d,1H),2.40(s,3H)
【0144】
実施例123:4−(シクロプロピルアミノ)−N−(2−メチル−5−(3−(3−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)ウレイド)フェニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミド
【化90】
実施例82の段階2で得られたN−(5−アミノ−2−メチルフェニル)−4−(シクロプロピルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−カルボキサミドを用いたことを除いては、実施例122の手順を繰り返すことで標題化合物が得られた。
1H NMR(300MHz,DMSO−d
6)δ 11.76(br,2H),9.06(d,1H),8.94(s,1H),8.64(m,2H),8.51(s,1H),8.40(d,1H),8.21(s,1H),7.94(d,1H),7.53(d,1H),7.32(m,2H),7.19(m,1H),3.04(m,1H),2.37(s,3H),2.18(s,3H),0.85(m,2H),0.69(m,2H)
【0145】
以下、実施例124化合物は下記反応式18に従って製造された:
反応式18
【化91】
実施例124:3−((4−(シクロプロピルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)エチニル)−4−メチル−N−(3−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)ベンズアミド
【0146】
段階1:4−(メチルチオ)−7−((トリメチルシリル)エチニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン
【化92】
7−ブロモ−4−(メチルチオ)チエノ[3,2−d]ピリミジン(3g、11.49mmol)をアセトニトリル(30mL)に溶解させた後、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(204mg、0.29mmol)、CuI(76mg、0.40mmol)、ジシクロヘキシルアミン(2.5mL、12.64mmol)及びエチニルトリメチルシラン(3.2mL、22.98mmol)を加えた。反応混合物を15分窒素ガスで処理し、80℃で14時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、セライトでろ過して酢酸エチル(50mL)で洗浄した。ろ過液を塩水で洗浄した後、MgSO
4で乾燥して濃縮した。その結果得られた反応混合物をシリカゲルクロマトグラフィー法(酢酸エチル/ヘキサン=1/9〜2/8)で精製して黄色固体状の標題化合物(2.1g、65%収率)が得られた。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 9.05(s,1H),7.99(s,1H),2.74(s,3H),0.30(s,9H);MS m/z:279.34[M+1]
【0147】
段階2:7−エチニル−4−(メチルチオ)チエノ[3,2−d]ピリミジン
【化93】
4−(メチルチオ)−7−((トリメチルシリル)エチニル)チエノ[3,2−d]ピリミジン(500mg、1.8mmol)をTHF(5mL)に1.0Mで溶解させ、ここにテトラブチルアンモニウムフルオリド溶液(3.6mL、3.6mmol)を加えた。反応混合物を室温で30分攪拌後に濃縮した。その結果得られた混合物をシリカゲルクロマトグラフィー法(酢酸エチル/ヘキサン=2/8〜3/7)で精製して黄色固体状の標題化合物(340mg、91%収率)が得られた。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 9.07(s,1H),8.03(s,1H),3.44(s,1H),2.88(s,3H);MS m/z:207.23[M+1]
【0148】
段階3:4−メチル−3−((4−(メチルチオ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)エチニル)安息香酸エチル
【化94】
7−エチニル−4−(メチルチオ)チエノ[3,2−d]ピリミジン(850mg、4.12mmol)をDMF(9mL)に溶解させた後、ここに3−ヨード−4−メチル安息香酸エチル(902mg、4.12mmol)、Pd(PPh
3)
4(242mg、0.21mmol)、CuI(59mg、0.31mmol)及びDIEA(1.0mL、6.18mmol)を加えた。反応混合物を室温で16時間攪拌し、セライトでろ過することにより濃縮した。その結果得られた混合物をシリカゲルクロマトグラフィー法(酢酸エチル/ヘキサン=1/9〜2/8)で精製して黄色固体状の標題化合物(1.1g、72%収率)が得られた。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 9.11(s,1H),8.75(s,1H),8.07(s,1H),7.90(d,1H),7.52(d,1H),4.33(q,2H),2.78(s,3H),2.61(s,3H),1.34(t,3H);MS m/z:369.44[M+1]
【0149】
段階4:3−((4−(シクロプロピルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)エチニル)−4−メチル安息香酸エチル
【化95】
4−メチル−3−((4−(メチルチオ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)エチニル)安息香酸エチル(440mg、1.19mmol)を塩化メチレン(6mL)に溶解させ、ここにm−CPBA(616mg、3.57mmol)を0℃で加えた。反応混合物を0℃でさらに30分間攪拌した後に塩化メチレン(20mL)を加えた。反応混合物をNaHCO
3飽和水溶液(30mL×3)で洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥してセライトでろ過して濃縮した結果、追加的な精製なしに標題化合物が得られた。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ 9.58(s,1H),9.13(s,1H),8.10(s,1H),7.94(d,1H),7.70(d,1H),4.33(q,2H),3.54(s,3H),2.63(s,3H)),1.34(t,3H);MS m/z:385.50[M+1]
【0150】
段階5:3−((4−(シクロプロピルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)エチニル)−4−メチル安息香酸エチル
【化96】
3−((4−(シクロプロピルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)エチニル)−4−メチル安息香酸エチル(50mg、0.13mmol)をジオキサン(1mL)に溶解させ、ここにシクロプロピルアミン(37mg、0.65mmol)及びDIEA(0.1mL、0.65mmol)を加えた。反応混合物を120℃で8時間攪拌して室温まで冷却させた。ここに酢酸エチル(5mL)を加えた後、塩水で洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥し、セライトでろ過して濃縮した。その結果得られた混合物をシリカゲルクロマトグラフィー法(酢酸エチル/ヘキサン=2/8〜4/6)で精製して標題化合物(32mg、65%収率)が得られた。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ 8.52(s,1H),8.47(s,1H),8.09(m,1H),8.03(s,1H),7.89(dd,1H),7.51(d,1H),4.32(q,2H),3.58(m,4H),2.58(s,3H),1.32(t,3H);MS m/z:382.59[M+1]
【0151】
段階6:3−((4−(シクロプロピルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)エチニル)−4−メチル安息香酸
【化97】
出発物質として実施例123の段階5で得られた化合物を用いたことを除いては、実施例1の段階4の手順を繰り返すことで標題化合物が得られた。
MS m/z:350.09[M+1]
【0152】
段階7:3−((4−(シクロプロピルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)エチニル)−4−メチル−N−(3−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)フェニル)ベンズアミド
【化98】
出発物質として実施例124の段階6で得られた化合物を用いたことを除いては、実施例1の段階5の手順を繰り返すことで標題化合物が得られた。
MS m/z:573.17[M+1]
【0153】
実施例125:N−(3−((4−(シクロプロピルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)エチニル)−4−メチルフェニル)−3−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)ベンズアミド
【化99】
3−ヨード−4−メチル安息香酸エチルの代りに2−ヨード−1−メチル−4−ニトロベンゼン(TCI Laboratory Chemicals社製、Cat.#I0706、CAS[7745−92−8])を用いることを除いて実施例124の段階3の手順を繰り返して生成物を得た後、該生成物を用いて実施例4の段階1〜3の手順を繰り返すことで標題化合物が得られた。
MS m/z:573.19[M+1]
【0154】
実施例126:3−((4−(シクロプロピルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)エチニル)−4−メチル−N−(4−((4−メチルピペラジン−1−イル)メチル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)ベンズアミド
【化100】
実施例124の段階6で得られた3−((4−(シクロプロピルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)エチニル)−4−メチル安息香酸及び(4−((4−メチルピペラジン−1−イル)メチル)−3−(トリフルオロメチル)アニリンを用いたことを除いては、実施例1の段階5の手順を繰り返すことで標題化合物が得られた。
MS m/z:605.15[M+1]
【0155】
実施例127:3−((4−(シクロプロピルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)エチニル)−N−(4−((4−エチルピペラジン−1−イル)メチル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−4−メチルベンズアミド
【化101】
実施例124の段階6で得られた3−((4−(シクロプロピルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)エチニル)−4−メチル安息香酸及び(4−((4−エチルピペラジン−1−イル)メチル)−3−(トリフルオロメチル)アニリンを用いたことを除いては、実施例1の段階5の手順を繰り返すことで標題化合物が得られた。
1H NMR(DMSO,300MHz);δ 10.54(s,1H),8.54(s,1H),8.48(s,1H),8.19(m,3H),8.05(d,1H),7.91(d,1H),7.70(d,1H),7.51(d,1H),3.55(s,2H),2.98(m,1H),2.59(s,3H),2.38(m,10H),0.97(t,3H),0.80(m,2H),0.64(m,2H)
【0156】
実施例128:3−((4−(シクロプロピルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)エチニル)−4−メチル−N−(4−(1−メチルピペラジン−1−イルオキシ)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)ベンズアミド
【化102】
実施例124の段階6で得られた3−((4−(シクロプロピルアミノ)チエノ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)エチニル)−4−メチル安息香酸及び4−(1−メチルピペリジン−4−イルオキシ)−3−(トリフルオロメチル)アニリンを用いたことを除いては、実施例1の段階5の手順を繰り返すことで標題化合物が得られた。
1H NMR(DMSO,300MHz);δ 10.41(s,1H),8.56(s,1H),8.49(s,1H),8.24(d,1H),8.18(d,1H),8.11(d,1H),8.03(d,1H),7.92(d,1H),7.52(d,1H),7.33(d,1H),4.60(m,1H),3.01(m,1H),2.60(s,3H),2.38(m,4H),2.28(s,3H),1.93(m,2H),1.71(m,2H),0.83(m,2H),0.69(m,2H)
【0157】
前記実施例1〜128で製造した化合物の構造式、NMR、及びMS m/zのデータを下記表1で整理した。
表1
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【表5】
【表6】
【表7】
【表8】
【表9】
【表10】
【表11】
【表12】
【表13】
【表14】
【表15】
【表16】
【表17】
【表18】
【表19】
【表20】
【表21】
【表22】
【表23】
【表24】
【表25】
【表26】
【表27】
【表28】
【表29】
【表30】
【表31】
【表32】
【表33】
【表34】
【表35】
【表36】
【0158】
試験例1:キナーゼ活性の分析(IC
50)
Bcr−Abl
wt及びBcr−Abl
T315I突然変異キナーゼの全体の細胞質配列を含むキナーゼドメインをミリポア(millipore)社製から購入し、チロシンキナーゼ分析キット(Panvera社製、P2837)を用いてBcr−ablに対する阻害活性を測定した。この他にFGFR、Flt、KDR、PDGFR、Fms、Kit、Raf、Tie2、Src、及びRetのようなキナーゼも同一の方法で測定された。試料製造のため、前記実施例で得られたそれぞれの化合物はキナーゼバッファーで10倍ずつ10〜0.0001μMの濃度に希釈した。
それぞれのキナーゼはそれぞれのKd値を算出して毎分析当り30〜300ng濃度にキナーゼバッファーで希釈した。この時、前記キナーゼバッファーは100mM HEPES(PH7.4)、25mM MgCl
2、10mM MnCl
2、及び250μM Na
3VO
4の組成で製造され、ろ過後冷蔵保管した。
【0159】
試験は96ウェルポリスチレン丸底型のプレートで行われた。まず、希釈された試料10μLと酵素溶液10μLを、振盪機を用いて室温で10分間混合した。適切な濃度のPoly(Glu,Tyr)4:1(sigma社)基質溶液10μL及びATP溶液(5〜300μM)10μLを試料に加え、室温で60分振盪機において反応させた。60分後、ここにEDTA溶液を加えてキナーゼ反応を終了してから室温で5分間振盪機に放置した。トレーサー、抗体、及び蛍光偏光(FP)希釈反応溶液を1:1:3の割合で混ぜた検出混合溶液を製造して各試料に50μLずつ加え、室温で30分間振盪機で反応させた。蛍光を発するので光を遮断してFP測定器を使用して蛍光偏光値を測定した(励起波長:485nm、及び放出波長:530nm)。
その後、試料がキナーゼ反応を阻害する活性の程度を、対照群を基準として0〜100%の範囲で計算し、活性が50%阻害におけるX軸濃度を阻害濃度(IC
50)値として得た。
50%の阻害濃度(IC
50)
Y=下限値+(上限値-下限値)/(1+10exp(X-logIC
50))
【0160】
Bcr−Abl
wt及びBcr−Abl
T315Iキナーゼに対する実施例化合物のIC
50値を下記表2に示した。
表2
【表37】
【0161】
前記表2に示したように、本発明の化合物はBcr−Abl
wt及びBcr−Abl
T315Iキナーゼに対する阻害活性が優れていることが分かる。