(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ユーザ端末から、所定の提供者によって提供される前記希望商品又は前記希望サービスを予約する旨の予約要求を受信した場合に、当該所定の提供者の提供者装置に対して、当該希望商品又は当該希望サービスを予約する旨の予約情報を送信する予約手段
をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の情報提供装置。
ユーザが希望する希望商品又は希望サービスに関する希望情報と当該ユーザに関する位置情報とを情報提供装置に送信することで、当該希望商品又は当該希望サービスの提供に関する提供情報を送信するよう要求する要求手段と、
商品又はサービスを提供する提供者が利用する提供者装置に対して前記希望情報を送信することで当該提供者装置から提供情報を受信する前記情報提供装置から、前記希望情報を受信する候補である複数の提供者装置に対応する各提供者、又は、前記提供情報を送信した複数の提供者装置に対応する各提供者のうち、前記位置情報によって示される位置から前記提供者によって前記希望商品又は前記希望サービスが提供される提供場所までの移動に要する移動コストが所定条件を満たす提供者に対応する提供情報を受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信された提供情報を所定の表示部に表示制御する表示制御手段と
を備えたことを特徴とするユーザ装置。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報提供装置、情報提供方法、情報提供プログラム及びユーザ装置を実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報提供装置、情報提供方法、情報提供プログラム及びユーザ装置が限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
(第1の実施形態)
〔1−1.情報提供処理〕
まず、
図1を用いて、第1の実施形態に係る情報提供処理の一例について説明する。
図1は、第1の実施形態に係る情報提供処理の一例を示す説明図である。
図1の例では、情報提供システム1によって情報提供処理が行われる。
図1に示すように、情報提供システム1には、ユーザ装置10と、情報提供装置100と、提供者装置200
1〜200
3とが含まれる。
【0011】
ユーザ装置10は、ユーザU1によって利用される情報処理装置であり、例えば、スマートフォンやPDA(Personal Digital Assistant)などの携帯端末、デスクトップ型PC(Personal Computer)、タブレット型PC、ノート型PCである。
図1では、ユーザ装置10がスマートフォン等の携帯端末である例を示している。
【0012】
情報提供装置100は、各種情報をユーザ装置10に提供するサーバ装置であり、図示しないネットワーク網(例えば、インターネット網)を介して、ユーザ装置10及び提供者装置200
1〜200
3との間で有線又は無線により通信を行う。
【0013】
提供者装置200
1〜200
3は、実在する施設(例えば、店舗、イベント会場、役所など)において各種サービスを提供するサービス提供者によって利用されるサーバ装置である。例えば、サービス提供者は、店舗で商品を販売したり、飲食店で料理を提供したり、理容所で理容に関するサービス(例えば、散髪)を提供したり、事務所において法律相談を受けるサービスを提供したりする。以下の実施形態では、サービス提供場所の一例である「店舗」において、サービス提供者が「商品」を販売する場合を例に挙げて説明する。
図1に示した例では、提供者装置200
1は、店舗A11で商品を販売するサービス提供者によって利用され、提供者装置200
2は、店舗A12で商品を販売するサービス提供者によって利用され、提供者装置200
3は、店舗A13で商品を販売するサービス提供者によって利用される。
【0014】
このような情報提供システム1において、情報提供装置100は、商品の購入を希望するユーザU1に対して、ユーザU1が現実的に商品を購入する可能性の高い店舗(店舗A11〜A13のいずれか)を紹介するサービスを提供する。この点について、
図1を用いて説明する。
【0015】
まず、
図1(a)に示すように、ユーザ装置10は、ユーザU1が購入することを希望している商品に関する情報(以下、「購入希望情報」と表記する場合がある)の入力をユーザU1から受け付ける。ここでは、ユーザ装置10は、購入希望情報として「テレビ」の入力を受け付けたものとする。この場合に、ユーザ装置10は、購入希望情報「テレビ」と、ユーザ装置10の現在位置とを情報提供装置100に送信する(ステップS11)。
【0016】
続いて、情報提供装置100は、ユーザ装置10から購入希望情報及び位置情報を受信した場合に、購入希望情報によって示される購入希望商品を販売している店舗を特定する。そして、情報提供装置100は、特定した各店舗について、ユーザ装置10から受信した位置情報によって示されるユーザU1の現在位置からの移動に要する移動コストが所定条件を満たすか否かを判定する。例えば、情報提供装置100は、移動コストとして、交通費、移動時間又は移動手法に基づく移動労力を算出し、算出した移動コストが所定の閾値以下であるか否かを判定する。
【0017】
図1の例では、情報提供装置100は、購入希望商品「テレビ」を販売している店舗A11〜A13のうち、ユーザU1の現在位置から店舗A11及びA12までの移動コストが所定条件を満たすと判定し、ユーザU1の現在位置から店舗A13までの移動コストが所定条件を満たさないと判定したものとする。この場合に、情報提供装置100は、店舗A11の提供者装置200
1及び店舗A12の提供者装置200
2に対して、ステップS11において受信した購入希望情報を送信する(ステップS12、S13)。一方、情報提供装置100は、移動コストが所定条件を満たさない店舗A13の提供者装置200
3に対しては購入希望情報を送信しない。
【0018】
続いて、店舗A11の提供者装置200
1は、情報提供装置100から購入希望情報を受信したことに応答して、かかる購入希望情報が示す商品の提供に関する提供情報R11を情報提供装置100に送信する(ステップS14)。例えば、提供者装置200
1は、提供情報R11として、購入希望商品の在庫、販売価格、販売場所、決済方法などを情報提供装置100に送信する。同様に、店舗A12の提供者装置200
2は、情報提供装置100から購入希望情報を受信した場合に、かかる購入希望情報の提供情報R12を情報提供装置100に送信する(ステップS15)。
【0019】
続いて、情報提供装置100は、提供者装置200
1から受信した提供情報R11をユーザ装置10に送信し(ステップS16)、提供者装置200
2から受信した提供情報R12をユーザ装置10に通知する(ステップS17)。
【0020】
そして、ユーザ装置10は、
図1(b)に示すように、情報提供装置100から受信した提供情報R11及びR12を表示する。ここの例では、ユーザ装置10は、店舗A11の提供情報R11として在庫「1」及び販売価格「2万円」を表示するとともに、店舗A12の提供情報R12として在庫「2」及び販売価格「2.2万円」を表示する。なお、
図1(b)では、図示することを省略したが、ユーザ装置10は、提供情報R11及びR12に含まれる販売場所や決済方法についても表示する。
図1では、ユーザU1が、提供情報R11及び提供情報R12を比較して、提供情報R12に対応する店舗A12に行った例を示している(ステップS18)。
【0021】
このように、第1の実施形態に係る情報提供システム1では、情報提供装置100が、交通費、移動時間又は移動労力等の移動コストが所定条件を満たす店舗A11及びA12に対してのみ購入希望情報を送信し、店舗側から受信した提供情報をユーザ装置10に通知する。これにより、第1の実施形態に係る情報提供装置100は、ユーザ装置10に対して、ユーザが現実的に商品を購入可能な店舗の情報を提供することができる。例えば、情報提供装置100は、外出中に商品の購入を希望するユーザU1から購入希望情報を受信した場合に、単にユーザU1の現在位置からの直線距離が短い店舗の提供情報をユーザ装置10に提供するのではなく、交通費や移動時間等の移動コストが低い店舗の提供情報を提供することができる。この結果、情報提供装置100は、ユーザが商品の購入に至る可能性を向上させることができ、ユーザU1へのサービス向上だけでなく、店舗の売上向上にも貢献することができる。
【0022】
なお、
図1の例では、移動コストが所定条件を満たす店舗A11及びA12(提供者装置200
1及び200
2)に対して購入希望情報を送信する例を示した。しかし、後に詳述するが、情報提供装置100は、店舗A11〜A13に購入希望情報を送信してもよい。この場合、情報提供装置100は、店舗A11〜A13から受信した提供情報のうち、移動コストが所定条件を満たす提供情報のみをユーザ装置10に提供する。このように処理した場合であっても、情報提供装置100は、ユーザが現実的に商品を購入可能な店舗の情報を提供することができる。
【0023】
また、
図1では、情報提供システム1に、1台のユーザ装置10と、1台の情報提供装置100と、3台の提供者装置200
1〜200
3が含まれる例を示したが、情報提供システム1には、複数台のユーザ装置10や、複数台の情報提供装置100が含まれてもよい。また、情報提供システム1には、2台以下の提供者装置や4台以上の提供者装置が含まれてもよい。
【0024】
以下、このような情報提供処理を実現するユーザ装置10、情報提供装置100及び提供者装置200
1〜200
3について詳細に説明する。なお、提供者装置200
1〜200
3は、それぞれ同様の機能を有するので、以下では、提供者装置200
1〜200
3等を区別する必要がない場合には、これらを総称して「提供者装置200」と表記する場合がある。
【0025】
〔1−2.情報提供装置の構成〕
次に、
図2を用いて、第1の実施形態に係る情報提供装置100の構成について説明する。
図2は、第1の実施形態に係る情報提供装置100の構成例を示す図である。
図2に示すように、情報提供装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。なお、情報提供装置100は、情報提供装置100を利用する管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
【0026】
〔通信部110〕
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。かかる通信部110は、ネットワーク網と有線又は無線により接続され、ネットワーク網を介して、ユーザ装置10や提供者装置200との間で情報の送受信を行う。
【0027】
〔記憶部120〕
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。かかる記憶部120は、
図2に示すように、希望情報記憶部121と、店舗情報記憶部122とを有する。
【0028】
〔希望情報記憶部121〕
希望情報記憶部121は、ユーザ装置10から受信した購入希望情報等を記憶する。ここで、
図3に、第1の実施形態に係る希望情報記憶部121の一例を示す。
図3に示した例では、希望情報記憶部121は、「ユーザID」、「購入希望情報」、「位置情報」といった項目を有する。
【0029】
「ユーザID」は、ユーザ装置10のユーザを識別するための識別子を示す。なお、ユーザIDは、購入希望情報及び位置情報とともにユーザ装置10から送信される。または、情報提供装置100とユーザ装置10との間でHTTPクッキー等が送受信される場合には、かかるHTTP(Hypertext Transfer Protocol)クッキーにユーザIDが設定されてもよい。
【0030】
「購入希望情報」は、ユーザ装置10から受信した購入希望情報を示し、ユーザが購入することを希望している商品の名称等に該当する。「位置情報」は、ユーザ装置10から受信した位置情報を示す。
【0031】
すなわち、
図3では、ユーザID「U1」によって識別されるユーザが、「テレビ」の購入を希望しており、位置情報「M11」によって示される位置に所在している例を示す。また、
図3では、ユーザID「U1」によって識別されるユーザが、「ネクタイ」の購入を希望しており、位置情報「M12」によって示される位置に所在している例を示す。このように、希望情報記憶部121には、同一ユーザについて、複数の購入希望商品及び位置情報の組合せを記憶することができる。言い換えれば、ユーザ装置10は、異なる購入希望商品を情報提供装置100に送信することができる。
【0032】
なお、
図3では、説明を簡単するために、購入希望情報に「製品の一般名称」が記憶される例を示した。しかし、ユーザ装置10から送信される購入希望情報は、商品を識別するための正式名称や機種名や型番等を含む商品名称であってもよく、この場合には、希望情報記憶部121の購入希望情報には機種名や型番等を含む商品名称が記憶される。また、
図3では、位置情報に簡略化された情報(M11など)が記憶される例を示したが、位置情報には、例えば緯度及び経度などが記憶される。
【0033】
〔店舗情報記憶部122〕
店舗情報記憶部122は、店舗に関する各種情報を記憶する。ここで、
図4に、第1の実施形態に係る店舗情報記憶部122の一例を示す。
図4に示した例では、店舗情報記憶部122は、「店舗ID」、「販売場所」、「店舗種別」といった項目を有する。
【0034】
「店舗ID」は、サービス提供者によって商品が販売される店舗を識別するための識別子を示す。「販売場所」は、店舗IDが示す店舗の所在位置を示し、商品が販売される場所に該当する。「店舗種別」は、店舗IDが示す店舗において販売される商品の種別を示す。すなわち、
図4では、店舗ID「A11」によって識別される店舗が、「東京都港区・・・」に所在し、かかる店舗において電化製品が販売される例を示す。
【0035】
なお、店舗情報記憶部122には、
図4に例示した各種情報が予め記憶されているものとする。例えば、情報提供装置100は、提供者装置200から販売場所や店舗種別等を取得することで店舗情報記憶部122を更新する。このとき、提供者装置200(すなわち、店舗側)が、情報提供装置100に対して販売場所や店舗種別を送信することで、販売場所や店舗種別を店舗情報記憶部122に登録するよう情報提供装置100に要求してもよい。この場合、店舗側は、情報提供装置100を管理する管理者(運営者)等に登録料を支払ってもよい。これにより、情報提供装置100を管理する管理者(運営者)等は、提供情報をユーザ端末10に送信するサービスの対価として、店舗から広告費を得ることができる。また、店舗側は、自店舗の提供情報が情報提供装置100によってユーザ端末10に送信された回数などに応じて、情報提供装置100を管理する管理者(運営者)等に対価を支払ってもよい。また、この例に限られず、情報提供装置100の管理者等が手動で店舗情報記憶部122を更新してもよい。
【0036】
〔制御部130〕
図2の説明に戻って、制御部130は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、内部の記憶装置(記憶部120等)に記憶されているプログラム(情報提供プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0037】
かかる制御部130は、
図2に示すように、希望情報受信部131と、判定部132と、送信部133と、提供情報受信部134と、通知部135とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現又は実行する。なお、制御部130の内部構成は、
図2に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
【0038】
〔希望情報受信部131〕
希望情報受信部131は、ユーザ装置10から購入希望情報及び位置情報を受信する。このとき、希望情報受信部131は、ユーザ装置10のユーザを識別するためのユーザIDについても受信する。そして、希望情報受信部131は、ユーザIDに対応付けて、購入希望情報及び位置情報を希望情報記憶部121に格納する。
【0039】
〔判定部132〕
判定部132は、希望情報受信部131によって購入希望情報と位置情報が受信された場合に、位置情報によって示される位置から店舗までの移動コストが所定条件を満たすか否かを判定する。具体的には、判定部132は、店舗情報記憶部122に記憶されている店舗種別に基づいて、購入希望情報によって示される購入希望商品を販売している店舗ID及び販売場所を特定する。続いて、判定部132は、特定した店舗ID毎に、位置情報によって示されるユーザの現在位置から販売場所までの移動に要する移動コストを算出する。そして、判定部132は、算出した移動コストが所定条件を満たすか否かを判定する。
【0040】
以下、判定部132によって算出される移動コストの一例について説明する。例えば、判定部132は、移動コストとして、ユーザの現在位置から販売場所までの交通費を算出する。交通費の例としては、電車賃、タクシー料金、ガソリン代等が挙げられる。具体的には、判定部132は、インターネット上で提供されている路線検索サービス等を利用することにより、ユーザの現在位置の最寄り駅から販売場所の最寄り駅までの電車賃を算出する。または、この例に限られず、判定部132は、情報提供装置100において路線検索サービスを提供している場合には、情報提供装置100内で保持する路線情報に基づいて電車賃を算出する。また、判定部132は、電車賃ではなく、ユーザの現在位置から販売場所までの距離や、ユーザの現在位置から販売場所までに利用される道路の経路等に基づいて、タクシー料金や、ユーザが自家用車で販売場所に行った際のガソリン代を推定する。
【0041】
また、例えば、判定部132は、移動コストとして、ユーザの現在位置から販売場所までの移動時間を算出する。このとき、判定部132は、ユーザの現在位置から販売場所までに利用される道路の経路等も考慮して移動時間を算出する。
【0042】
また、例えば、判定部132は、移動コストとして、ユーザの現在位置から販売場所までの移動労力を算出する。具体的には、判定部132は、ユーザの現在位置から販売場所までに用いられる移動手法(徒歩、電車など)に基づいて移動労力を算出する。一例を挙げて説明すると、判定部132は、移動手法が電車である場合よりも徒歩である場合の方が移動労力が大きいと判定し、高い移動コストを算出する。また、例えば、判定部132は、移動手法が乗り換えのない電車である場合よりも乗り換えのある電車である場合の方が移動労力が大きいと判断し、高い移動コストを算出する。
【0043】
このように、判定部132は、上述した交通費、移動時間、移動労力の少なくとも1つを移動コストとして算出する。または、判定部132は、交通費、移動時間、移動労力の全てを移動コストとして算出してもよい。この場合、判定部132は、交通費、移動時間、移動労力のそれぞれを数値化(例えば、正規化された「0」から「1」までの値)し、それぞれの数値を加算又は乗算することにより移動コストを算出する。
【0044】
ここで、判定部132による処理の一例について説明する。なお、希望情報受信部131によって、
図3に示したユーザID「U1」に対応する購入希望情報「テレビ」及び位置情報「M11」が受信されたものとする。また、店舗情報記憶部122は
図4に示した各種情報を記憶するものとする。この場合、判定部132は、店舗情報記憶部122から、購入希望情報「テレビ」を販売している店舗の店舗IDを特定する。ここでは、判定部132は、店舗ID「A11」〜「A13」を特定したものとする。続いて、判定部132は、店舗ID「A11」〜「A13」のそれぞれについて、位置情報「M11」から販売場所までの移動コストを算出し、算出した移動コストが所定条件を満たすか否かを判定する。ここでは、位置情報「M11」が「東京都港区・・・」を示すものとする。この場合、判定部132は、例えば、店舗ID「A11」及び「A12」に対応する移動コストが所定条件を満たすと判定し、店舗ID「A13」に対応する移動コストが所定条件を満たさないと判定する。
【0045】
〔送信部133〕
送信部133は、希望情報受信部131によって受信された購入希望情報を提供者装置200に送信する。具体的には、送信部133は、判定部132によって移動コストが所定条件を満たすと判定された店舗(サービス提供者)が利用する提供者装置200に対して、希望情報記憶部121に記憶されている購入希望情報を送信する。
【0046】
例えば、上記例のように、判定部132が、店舗ID「A11」及び「A12」については移動コストが所定条件を満たすと判定したものとする。この場合、送信部133は、店舗ID「A11」が示す店舗の提供者装置200に購入希望情報を送信し、また、店舗ID「A12」が示す店舗の提供者装置200に購入希望情報を送信する。なお、情報提供装置100は、店舗IDに対応する提供者装置200を識別するための情報(IPアドレスなど)を予め保持しており、これらの情報に基づいて購入希望情報を提供者装置200に送信する。
【0047】
〔提供情報受信部134〕
提供情報受信部134は、送信部133によって送信された購入希望情報を受信した提供者装置200から、ユーザの購入希望商品の提供に関する提供情報を受信する。例えば、提供情報受信部134は、提供情報として、購入希望商品の在庫、販売価格、販売場所、決済方法などを提供者装置200から受信する。
【0048】
〔通知部135〕
通知部135は、提供情報受信部134によって受信された提供情報をユーザ装置10に通知する。第1の実施形態の場合、上述した送信部133が、判定部132によって移動コストが所定条件を満たすと判定された店舗(サービス提供者)の提供者装置200に購入希望情報を送信し、提供情報受信部134が、購入希望情報を受信した提供者装置200からの応答として提供情報を受信する。このため、第1の実施形態に係る通知部135は、判定部132によって移動コストが所定条件を満たすと判定された店舗(サービス提供者)から得られた提供情報をユーザ装置10に通知することとなる。なお、通知部135は、提供者装置200から受信した提供情報に加えて、店舗IDや店舗名についてもユーザ装置10に通知する。
【0049】
このような通知部135は、提供情報受信部134によって受信された順に提供情報をユーザ装置10に通知してもよいし、提供情報受信部134によって所定期間に受信された提供情報を一括してユーザ装置10に通知してもよい。また、通知部135は、一定期間だけ提供情報をユーザ装置10に通知してもよい。例えば、通知部135は、ユーザ装置10から提供情報要求を受信してから所定時間(例えば、1時間や1日や1週間)が経過するまでの間に受信した提供情報をユーザ装置10に通知する。
【0050】
〔1−3.提供者装置の構成〕
次に、
図5を用いて、第1の実施形態に係る提供者装置200の構成について説明する。
図5は、第1の実施形態に係る提供者装置200の構成例を示す図である。
図5に示すように、提供者装置200は、通信部210と、商品情報記憶部220と、制御部230とを有する。なお、提供者装置200は、提供者装置200を利用する管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
【0051】
〔通信部210〕
通信部210は、例えば、NIC等によって実現される。かかる通信部210は、ネットワーク網と有線又は無線により接続され、ネットワーク網を介して、情報提供装置100との間で情報の送受信を行う。
【0052】
〔商品情報記憶部220〕
商品情報記憶部220は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。かかる商品情報記憶部220は、店舗において販売されている商品に関する各種情報を記憶する。ここで、
図6に、第1の実施形態に係る商品情報記憶部220の一例を示す。
図6に示した例では、商品情報記憶部220は、「商品ID」、「商品名」、「在庫」、「販売価格」といった項目を有する。
【0053】
「商品ID」は、店舗において販売されている商品、及び、店舗において販売され得る商品を識別するための識別子を示す。「商品名」は、商品IDによって示される商品の名称を示す。「在庫」は、商品IDによって示される商品の店舗内での在庫を示す。「販売価格」は、商品IDによって示される商品の店舗内での販売価格を示す。
【0054】
すなわち、
図6では、商品ID「C1」によって識別される商品の商品名が「テレビ」であり、かかる商品の在庫数が「1」であり、かかる商品が「20000円」で販売されている例を示す。
【0055】
〔制御部230〕
図5の説明に戻って、制御部230は、例えば、CPUやMPU等によって、内部の記憶装置に記憶されているプログラム(提供情報送信プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部230は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
【0056】
かかる制御部230は、
図5に示すように、希望情報受信部231と、送信部232とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現又は実行する。なお、制御部230の内部構成は、
図5に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
【0057】
〔希望情報受信部231〕
希望情報受信部231は、情報提供装置100の送信部133によって送信される購入希望情報を受信する。
【0058】
〔送信部232〕
送信部232は、希望情報受信部231によって購入希望情報が受信された場合に、かかる購入希望情報に対応する提供情報を情報提供装置100に送信する。具体的には、送信部232は、購入希望情報によって示される商品に対応する「在庫」や「販売価格」などを商品情報記憶部220から取得し、取得した「在庫」や「販売価格」を含む提供情報を情報提供装置100に送信する。
【0059】
なお、送信部232は、購入希望情報によって示される商品の販売場所(すなわち、店舗の場所)や、かかる商品の購入時における決済方法(現金やクレジットカードなど)に関する情報を提供情報に含めてもよい。また、商品毎に決済方法が異なる場合には、商品情報記憶部220が商品ID毎に決済方法に関する情報を記憶しておき、送信部232が商品情報記憶部220に記憶されている決済方法に関する情報を情報提供装置100に送信してもよい。
【0060】
〔1−4.ユーザ装置の構成〕
次に、
図7を用いて、第1の実施形態に係るユーザ装置10の構成について説明する。
図7は、第1の実施形態に係るユーザ装置10の構成例を示す図である。
図7に示すように、ユーザ装置10は、通信部11と、表示部12と、入力部13と、位置取得部14と、リアルアプリ記憶部15と、リアルアプリ制御部16とを有する。
【0061】
〔通信部11〕
通信部11は、ネットワーク網と有線又は無線により接続され、ネットワーク網を介して、情報提供装置100との間で情報の送受信を行う。
【0062】
〔表示部12、入力部13〕
表示部12は、各種情報を表示するための表示デバイスである。例えば、表示部12は、液晶ディスプレイ等によって実現される。入力部13は、ユーザから各種操作を受け付ける入力デバイスである。なお、ユーザ装置10にはタッチパネルが採用される場合には、表示部12と入力部13とは一体化される。
【0063】
〔位置取得部14〕
位置取得部14は、ユーザ装置10が所在する位置情報を取得する。具体的には、位置取得部14は、GPS(Global Positioning System)受信機能を有し、GPS衛星から送出される電波に基づいてユーザ装置10の位置情報(例えば、緯度及び経度)を取得する。
【0064】
〔リアルアプリ記憶部15〕
リアルアプリ記憶部15は、情報提供装置100に購入希望情報及び位置情報を送信する処理や、情報提供装置100から提供情報を受信する処理や、情報提供装置100から受信した提供情報を表示部12に表示する処理などを実現するアプリケーション(提供情報表示プログラムの一例に相当し、以下「リアルアプリ」と表記する場合がある)を記憶する。このようなリアルアプリは、例えば、情報提供装置100によって提供される。この場合、ユーザ装置10は、情報提供装置100等からリアルアプリをダウンロードしてリアルアプリ記憶部15に格納する。
【0065】
また、リアルアプリ記憶部15は、
図7に示すように、要求情報テーブル15aを有する。要求情報テーブル15aは、ユーザ装置10が情報提供装置100に送信した購入希望情報と、情報提供装置100から受信した提供情報を記憶する。
【0066】
ここで、
図8に、第1の実施形態に係る要求情報テーブル15aの一例を示す。
図8に示した例では、要求情報テーブル15aは、「要求ID」、「購入希望商品」と「提供情報」といった項目を有する。
【0067】
「要求ID」は、ユーザ装置10によって情報提供装置100に送信される提供情報の要求(後述する提供情報要求)を識別するための識別子を示す。「購入希望商品」は、ユーザ装置10によって情報提供装置100に送信される購入希望情報を示す。「提供情報」は、情報提供装置100の通知部135によって通知された提供情報を示し、店舗ID、在庫、販売価格、販売場所、決済方法といった情報に該当する。なお、
図8では、提供情報の「店舗ID」が含まれる例を示したが、提供情報には「店舗ID」でなく「店舗名」が含まれてもよい。この場合、情報提供装置100は、「店舗名」をユーザ装置10に送信することとなる。
【0068】
〔リアルアプリ制御部16〕
リアルアプリ制御部16は、例えば、CPUやMPU等によって、リアルアプリ記憶部15に記憶されているリアルアプリがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。かかるリアルアプリ制御部16は、
図7に示すように、要求部17と、受信部18と、表示制御部19とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現又は実行する。なお、リアルアプリ制御部16の内部構成は、
図7に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
【0069】
〔要求部17〕
要求部17は、ユーザに入力された購入希望情報と、位置取得部14によって取得されたユーザ装置10の現在位置を示す位置情報とを情報提供装置100に送信する。具体的には、要求部17は、情報提供装置100に対して提供情報を送信するよう要求するために、購入希望情報及び位置情報を含む提供情報要求を情報提供装置100に送信する。そして、要求部17は、情報提供装置100に送信した提供情報要求を識別するため要求IDと、情報提供装置100に送信した購入希望情報とを要求情報テーブル15aに格納する。この時点では、要求IDに対応する要求情報テーブル15aの提供情報には各種情報が格納されていない。
【0070】
〔受信部18〕
受信部18は、要求部17によって送信された購入希望情報及び位置情報を受信した情報提供装置100から各店舗における提供情報を受信する。具体的には、受信部18は、要求部17によって送信された提供情報要求に対する応答として情報提供装置100から提供情報を受信する。そして、受信部18は、かかる提供情報要求の要求IDに対応付けて、情報提供装置100から応答された提供情報を要求情報テーブル15aに格納する。
【0071】
〔表示制御部19〕
表示制御部19は、受信部18によって受信された提供情報を表示部12に表示制御する。具体的には、表示制御部19は、ユーザ操作に従って、要求情報テーブル15aに記憶されている提供情報を表示部12に表示制御する。なお、表示制御部19は、受信部18によって提供情報が受信された時点で、かかる提供情報を自動的に表示制御してもよい。
【0072】
〔ユーザ装置10の画面例〕
ここで、
図9を用いて、リアルアプリ制御部16による処理について説明する。
図9は、第1の実施形態に係るリアルアプリ制御部16に表示される画面例を示す図である。
【0073】
リアルアプリ制御部16の要求部17は、ユーザによってリアルアプリを起動する旨の操作が行われた場合に、
図9(a)に例示する要求入力画面を表示部12に表示する。かかる要求入力画面には、購入希望商品を入力するための希望商品入力欄T11と、情報提供装置100に提供情報要求を送信するための送信ボタンB11とが含まれる。
図9(a)では、ユーザによって希望商品入力欄T11に「テレビ」が入力された例を示している。この状態において送信ボタンB11が押下された場合に、要求部17は、希望商品入力欄T11に入力された購入希望情報「テレビ」と、位置取得部14によって取得された位置情報とを含む提供情報要求を情報提供装置100に送信する。
【0074】
この後に、受信部18が情報提供装置100から提供情報を受信した場合に、表示制御部19は、
図9(b)に例示する提供情報画面を表示部12に表示制御する。なお、
図9(b)の例では、
図8に示した要求ID「Q1」に対応する提供情報を表示しているものとする。すなわち、表示制御部19は、購入希望商品「テレビ」に対応する提供情報として、店舗A11の提供情報R11と、店舗A12の提供情報R12とを含む提供情報画面を表示部12に表示制御している。
【0075】
このように、ユーザ装置10のユーザは、要求入力画面(
図9(a))において購入希望商品を入力するだけで、現在位置からの移動コストが所定条件を満たす店舗における商品の提供情報を閲覧することができる。すなわち、ユーザ装置10のユーザは、現実的に商品を購入可能な店舗における商品の提供情報を閲覧することができる。
【0076】
〔1−5.情報提供システムによる処理手順〕
次に、
図10を用いて、第1の実施形態に係る情報提供システム1による処理の手順について説明する。
図10は、第1の実施形態に係る情報提供システム1による処理手順を示すシーケンス図である。なお、
図10では、
図1に示した提供者装置200
1及び200
3を例に挙げて説明する。
【0077】
図10に示すように、ユーザ装置10は、ユーザ操作に従って、購入希望情報(購入希望商品を示す情報)及び位置情報を含む提供情報要求を情報提供装置100に送信する(ステップS101)。
【0078】
続いて、情報提供装置100は、ユーザ装置10から提供情報要求を受信した場合に、かかる提供情報要求に含まれる購入希望情報及び位置情報に基づいて、各店舗について移動コストが所定条件を満たすか否かを判定する(ステップS102)。ここでは、情報提供装置100は、
図1に示した例と同様に、店舗A11については移動コストが所定条件を満たすが、店舗A13については移動コストが所定条件を満たさないと判定するものとする。
【0079】
この場合、情報提供装置100は、店舗A11に対応する提供者装置200
1に対して、ユーザ装置10から受信した購入希望情報を送信する(ステップS103)。一方、情報提供装置100は、店舗A13に対応する提供者装置200
3には購入希望情報を送信しない。
【0080】
続いて、情報提供装置100は、購入希望情報を受信したことに対する応答として、提供者装置200
1から提供情報を受信する(ステップS104)。この場合に、情報提供装置100は、提供者装置200
1から受信した提供情報をユーザ装置10に送信する(ステップS105)。そして、ユーザ装置10は、情報提供装置100から受信した提供情報を表示部12に表示制御する(ステップS106)。
【0081】
〔1−6.効果〕
上述してきたように、第1の実施形態に係る情報提供装置100は、希望情報受信部131と、判定部132と、送信部133と、提供情報受信部134と、通知部135とを有する。希望情報受信部131は、ユーザが利用するユーザ装置10から、ユーザが希望する購入希望商品(希望商品の一例に相当)に関する購入希望情報(希望情報の一例に相当)とユーザに関する位置情報とを受信する。送信部133は、商品を提供するサービス提供者(提供者の一例に相当)が利用する提供者装置200に対して、希望情報受信部131によって受信された購入希望情報を送信する。提供情報受信部134は、提供者装置200から、購入希望商品の提供に関する提供情報を受信する。送信部133は、位置情報によって示される位置からサービス提供者によって購入希望商品が提供される店舗(提供場所の一例に相当)までの移動に要する移動コストが所定条件を満たすか否かを判定する。通知部135は、判定部132によって移動コストが所定条件を満たすと判定されたサービス提供者に対応する提供情報をユーザ装置10に通知する。
【0082】
これにより、第1の実施形態に係る情報提供装置100は、移動コストが所定条件を満たすサービス提供者に対応する提供情報をユーザ装置10に通知するので、ユーザが現実的に商品を購入可能な店舗の情報を提供することができる。この結果、情報提供装置100は、ユーザが商品の購入に至る可能性を向上させることができ、ユーザへのサービス向上だけでなく、店舗の売上向上にも貢献することができる。
【0083】
また、第1の実施形態に係る情報提供装置100において、送信部133は、判定部132によって移動コストが所定条件を満たすと判定されたサービス提供者の提供者装置200に対して、希望情報受信部131によって受信された購入希望情報を送信する。また、提供情報受信部134は、提供者装置200から、送信部133によって送信された購入希望情報を受信したことの応答として提供情報を受信する。また、通知部135は、移動コストが所定条件を満たすサービス提供者の提供情報として、提供情報受信部134によって受信された提供情報をユーザ装置10に通知する。
【0084】
これにより、第1の実施形態に係る情報提供装置100は、移動コストが所定条件を満たすサービス提供者に対応する提供者装置200に対してのみ購入希望情報を送信するので、ネットワーク負荷の増大を抑制するとともに、ユーザが現実的に商品を購入可能な店舗の情報を提供することができる。
【0085】
また、第1の実施形態に係る情報提供装置100において、送信部133は、移動コストとして、交通費、移動時間、移動手法に基づく移動労力の少なくともいずれか1つを用い、交通費、移動時間、移動労力が所定の閾値以下である場合に、移動コストが所定条件を満たすと判定する。
【0086】
これにより、第1の実施形態に係る情報提供装置100は、単にユーザの現在位置からの直線距離が短い店舗(サービス提供者)の提供情報をユーザ装置10に提供するのではなく、交通費や移動時間や移動揚力等の移動コストが低い店舗の提供情報を提供することができる。
【0087】
(第2の実施形態)
上記第1の実施形態では、情報提供装置100が、移動コストが所定条件を満たすか否かを判定する例について説明した。ここで、情報提供装置100は、ユーザ装置10から受信した購入希望情報に応じて所定条件を変動させた上で、移動コストが変動後の所定条件を満たすか否かを判定してもよい。そこで、第2の実施形態では、購入希望情報に応じて所定条件を変動させる例について説明する。なお、第2の実施形態に係る情報提供システム1の構成は、
図1と同様であるので、以下では説明を省略する。
【0088】
〔2−1.情報提供装置の構成〕
まず、
図11を用いて、第2の実施形態に係る情報提供装置300の構成について説明する。
図11は、第2の実施形態に係る情報提供装置300の構成例を示す図である。
図11に示すように、情報提供装置300は、記憶部320内に価格記憶部323を有し、制御部330内に判定部332を有する。
【0089】
〔価格記憶部323〕
価格記憶部323は、商品毎に、かかる商品の価格を記憶する。ここで、
図12に、第2の実施形態に係る価格記憶部323の一例を示す。
図12に示した例では、価格記憶部323は、「商品名」、「相場価格」といった項目を有する。
【0090】
「商品名」は、商品の名称を示す。なお、「商品名」には、商品を識別するための正式名称や機種名や型番等を含む商品名称であってもよい。「相場価格」は、商品の価格の相場を示す。例えば、情報提供装置300は、複数の提供者装置200から商品の価格を取得し、取得した価格の平均値を相場価格として価格記憶部323に格納する。また、例えば、情報提供装置300の管理者等が手動で価格記憶部323を更新することもできる。
【0091】
〔判定部332〕
判定部332は、希望情報受信部131によって購入希望情報と位置情報が受信された場合に、かかる購入希望情報によって示される購入希望商品に対応付けて価格記憶部323に記憶されている相場価格に応じて所定条件を変動させ、移動コストが変動後の所定条件を満たすか否かを判定する。具体的には、判定部332は、相場価格が高い購入希望商品ほど所定条件を緩い条件に変動させ、相場価格が低い購入希望商品ほど所定条件を厳しい条件に変動させる。
【0092】
判定部332による処理について一例を挙げて説明する。例えば、相場価格が高い購入希望商品は、店舗毎に販売価格の差が大きくなる傾向がある。すなわち、ユーザの現在位置からの移動コスト(例えば、交通費)が高い店舗であっても、移動コストが低い他の店舗と比較して、移動コストを補うことができる程度に安い価格で商品を販売している可能性がある。このようなケースでは、ユーザにとっては、移動コストが高くても販売価格が安い店舗での商品購入を所望する場合もある。そこで、第2の実施形態に係る判定部332は、購入希望商品の相場価格が高い場合には、所定条件を緩い条件に変動させることで、購入希望情報の送信先となる店舗(提供者装置200)の範囲を広げる。言い換えれば、判定部332は、購入希望商品の相場価格が高いほど、所定条件を緩い条件に変動させることで、移動コストが低い店舗からだけではなく、移動コストが高い店舗からも提供情報を取得する。
【0093】
一方で、相場価格が安い購入希望商品は、商品自体の価格が安いので、店舗毎に販売価格の差が大きくなる可能性は低い。すなわち、移動コスト(例えば、交通費)が高い店舗が、移動コストを補うことができる程度に安い価格で商品を販売している可能性は低い。このようなケースでは、ユーザにとっては、販売価格が若干高い店舗であっても移動コストが低い店舗での商品購入を所望する場合がある。そこで、第2の実施形態に係る判定部332は、購入希望商品の相場価格が低いほど、所定条件を厳しい条件に変動させることで、移動コストの低い店舗のみから提供情報を取得する。
【0094】
〔2−2.効果〕
上述してきたように、第2の実施形態に係る情報提供装置300は、価格記憶部323と、判定部332とを有する。価格記憶部323は、商品毎に、商品の相場価格(価格の一例に相当)を記憶する。判定部332は、購入希望商品に対応付けて価格記憶部323に記憶されている相場価格に応じて所定条件を変動させた上で、移動コストが所定条件を満たすか否かを判定する。
【0095】
これにより、第2の実施形態に係る情報提供装置300は、移動コストを補うことができる価格で商品を販売している店舗の提供情報をユーザ装置10に通知することができる。この結果、情報提供装置300は、ユーザが商品の購入に至る可能性を向上させることができ、ユーザへのサービス向上だけでなく、店舗の売上向上にも貢献することができる。
【0096】
(第3の実施形態)
また、上記第1及び第2の実施形態では、情報提供装置100が、提供者装置200から受信した提供情報の全てをユーザ装置10に通知する例を示した。しかし、情報提供装置100は、移動コストが所定条件を満たす店舗に対して、購入希望商品を販売する権利を落札するためのオークションを開催してもよい。そこで、第3の実施形態では、店舗側が購入希望商品の販売権利を落札する例について説明する。なお、第3の実施形態に係る情報提供システム1の構成は、
図1と同様であるので、以下では説明を省略する。
【0097】
〔3−1.情報提供装置の構成〕
まず、
図13を用いて、第3の実施形態に係る情報提供装置400の構成について説明する。
図13は、第3の実施形態に係る情報提供装置400の構成例を示す図である。
図13に示すように、情報提供装置400は、記憶部420と、制御部430とを有する。記憶部420は、希望情報記憶部421、提供情報記憶部424を有し、制御部430は、希望情報受信部431、送信部433、提供情報受信部434、通知部435、公開部436及び予約部437を有する。
【0098】
〔希望情報記憶部421〕
図14に、第3の実施形態に係る希望情報記憶部421の一例を示す。
図14に示した例では、希望情報記憶部421は、
図3に示した希望情報記憶部121と比較して、「購入希望期限」といった項目を有する。「購入希望期限」は、ユーザが商品の購入する期限を示し、ユーザ装置10によって送信される情報である。
【0099】
〔提供情報記憶部424〕
図15に、第3の実施形態に係る提供情報記憶部424の一例を示す。
図15に示した例では、提供情報記憶部424は、「ユーザID」、「購入希望商品」、「購入希望期限」、「提供情報」といった項目を有する。「ユーザID」は、
図14に示したユーザIDに対応する。「購入希望商品」は、
図14に示した購入希望商品に対応する。「購入希望期限」は、
図14に示した購入希望期限に対応する。「提供情報」は、提供者装置200から受信した提供情報を示す。
【0100】
第3の実施形態に係る提供情報記憶部424は、同一のユーザID及び購入希望商品に対して、1個の提供情報のみを記憶する。具体的には、情報提供装置400が複数の提供者装置200から提供情報を受信した場合であっても、提供情報記憶部424には最も条件の良い提供情報のみが記憶される。この点については以下に詳述する。
【0101】
〔希望情報受信部431〕
希望情報受信部431は、ユーザ装置10から、購入希望情報、位置情報、購入希望期限を受信する。すなわち、希望情報受信部431は、第1及び第2の実施形態に係る希望情報受信部131と比較して、購入希望期限を更に含む提供情報要求をユーザ装置10から受信する。そして、希望情報受信部431は、ユーザ装置10から受信した購入希望情報、位置情報及び購入希望期限を希望情報記憶部421に格納する。また、希望情報受信部431は、ユーザ装置10から受信した購入希望情報及び購入希望期限を提供情報記憶部424に格納する。
【0102】
〔送信部433〕
送信部433は、判定部132によって移動コストが所定条件を満たすと判定された店舗(サービス提供者)の提供者装置200に対して、希望情報記憶部421に記憶されている購入希望情報及び購入希望期限を送信する。すなわち、送信部433は、第1及び第2の実施形態に係る送信部133と比較して、購入希望期限についても提供者装置200に送信する。
【0103】
〔提供情報受信部434、公開部436〕
提供情報受信部434及び公開部436は、判定部132によって移動コストが所定条件を満たすと判定された店舗(サービス提供者)に対して、ユーザ装置10のユーザに購入希望商品を販売するための権利を落札するためのオークションを開催する。
【0104】
具体的には、公開部436は、提供情報記憶部424に記憶されている購入希望期限に達するまで、判定部132によって移動コストが所定条件を満たすと判定された店舗の提供者装置200に対して、提供情報記憶部424に記憶されている提供情報を提供者装置200に公開する。そして、提供情報受信部434は、提供情報記憶部424に記憶されている提供情報よりも高い条件の提供情報を提供者装置200から受信した場合に、提供情報記憶部424に記憶されている提供情報を、提供者装置200から受信した提供情報に更新する。
【0105】
例えば、公開部436は、提供者装置200からアクセス要求を受け付けた場合に、オークション形式であることを示す情報と、提供情報記憶部424に記憶されている購入希望商品、購入希望期限及び提供情報を含むHTML画面等を提供者装置200に送信する。すなわち、公開部436は、現時点で最も好条件の提供情報を各店舗に公開することで、各店舗(各サービス提供者)に対して更に条件の高い提供情報を入札するように促す。そして、提供情報受信部434は、提供者装置200から更に条件の高い提供情報が送信(入札)された場合には、かかる提供情報を提供情報記憶部424に格納する。
【0106】
なお、提供情報受信部434は、販売価格などに基づいて、提供情報における条件の高低を決定する。例えば、提供情報受信部434は、販売価格が低いほど条件の高い提供情報であると判定する。また、この例に限られず、提供情報受信部434は、販売価格が低く、かつ、在庫数が多いほど条件の高い提供情報であると判定してもよい。
【0107】
〔通知部435〕
通知部435は、提供情報記憶部424に記憶されている購入希望期限に達した場合に、提供情報記憶部424に記憶されている提供情報をユーザ装置10に通知する。すなわち、通知部435は、各店舗によって入稿された提供情報のうち、最も高い条件の提供情報のみをユーザ装置10に通知することとなる。
【0108】
〔予約部437〕
予約部437は、ユーザ装置10から購入希望商品の購入を予約する旨の予約要求を受信した場合に、かかる購入希望商品を販売している店舗の提供者装置200に予約情報を送信する。具体的には、予約部437は、通知部435によって通知された提供情報に対する予約要求をユーザ装置10から受信した場合に、かかる提供情報を送信した提供者装置200に対して予約情報を送信することにより、購入希望商品を取り置きしておくことを店舗側に通知する。
【0109】
なお、予約部437は、店舗での予約をキャンセルする旨の取消要求をユーザ装置10から受信してもよい。この場合、予約部437は、予約情報を送信した提供者装置200に対して、商品購入の予約をキャンセルする旨の取消情報を送信する。このとき、予約部437は、提供者装置200に対するキャンセル料が発生する旨をユーザ装置10に通知してもよい。
【0110】
〔ユーザ装置10の画面例〕
次に、第3の実施形態に係るユーザ装置10による処理について説明する。なお、第3の実施形態に係るユーザ装置10の構成は、
図7と同様であるので、以下では説明を省略する。
図16は、第3の実施形態に係るリアルアプリ制御部16に表示される画面例を示す図である。
【0111】
第3の実施形態に係る要求部17は、ユーザによってリアルアプリを起動する旨の操作が行われた場合に、
図16(a)に例示する要求入力画面を表示部12に表示する。かかる要求入力画面には、希望商品入力欄T11及び送信ボタンB11の他に、購入希望期限を入力するための希望期限入力欄T12が含まれる。
図16(a)では、ユーザによって希望期限入力欄T12に「2012年12月23日」が入力された例を示している。この状態において送信ボタンB11が押下された場合に、要求部17は、希望商品入力欄T11に入力された購入希望情報「テレビ」と、希望期限入力欄T12に入力された購入希望期限「2012年12月23日」と、ユーザ装置10の位置情報とを含む提供情報要求を情報提供装置400に送信する。
【0112】
この後に、受信部18が情報提供装置400の通知部435から提供情報を受信した場合に、表示制御部19は、
図16(b)に例示する提供情報画面を表示部12に表示制御する。
図16(b)の例では、表示制御部19は、店舗A11の提供情報R11と、予約ボタンB21とを含む提供情報画面を表示部12に表示制御している。この状態において、予約ボタンB21が押下された場合に、要求部17は、店舗A11で販売されている購入希望商品「テレビ」の購入を予約する旨の予約要求を情報提供装置100に送信する。そして、かかる予約要求を受信した情報提供装置100の予約部437は、店舗A11に対応する提供者装置200
1に対して、ユーザIDや購入希望商品等を含む予約情報を送信することとなる。
【0113】
〔3−2.効果〕
上述してきたように、第3の実施形態に係る情報提供装置400は、提供情報記憶部424と、希望情報受信部431と、送信部433と、公開部436と、提供情報受信部434と、通知部435とを有する。提供情報記憶部424は、提供情報受信部434によって受信された提供情報を記憶する。希望情報受信部431は、ユーザ装置10から、購入希望情報及び位置情報とともに購入希望商品を希望する購入希望期限(希望期限の一例に相当)を受信する。送信部433は、希望情報受信部431によって受信された購入希望情報を複数の提供者装置200に送信する。公開部436は、購入希望期限に達するまで、提供情報記憶部424に記憶されている提供情報を複数の提供者装置200に公開する。提供情報受信部434は、購入希望期限に達するまで、公開部436によって公開されている提供情報よりも高い条件の提供情報を提供者装置200から受信した場合に、提供情報記憶部424に記憶されている提供情報をかかる高い条件の提供情報に更新する。通知部435は、購入希望期限に達した場合に、提供情報記憶部424に記憶されている提供情報をユーザ装置10に通知する。
【0114】
これにより、第3の実施形態に係る情報提供装置400は、販売権利のオークションを開催するので、サービス提供者に対して条件の高い提供情報を入札するように促すことができる。この結果、情報提供装置400は、より高い条件の提供情報をユーザ装置10に通知することができる。
【0115】
また、第3の実施形態に係る情報提供装置400において、予約部437は、ユーザ装置10から、所定のサービス提供者によって提供される購入希望商品を予約する旨の予約要求を受信した場合に、かかる所定のサービス提供者の提供者装置200に対して、購入希望商品を予約する旨の予約情報を送信する。
【0116】
これにより、第3の実施形態に係る情報提供装置400は、予約サービスを提供するので、ユーザへのサービス向上を図ることでき、結果として、情報提供装置400を利用するユーザ数の増加を図ることができる。
【0117】
(他の実施形態)
上述した実施形態に係る情報提供システム1は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、上記の情報提供システム1の他の実施形態について説明する。なお、以下において、第1の実施形態に係る情報提供装置100を例に挙げて他の実施形態を説明する場合であっても、かかる他の実施形態は、第2及び第3の実施形態にも同様に適用することができる。
【0118】
〔4−1.購入希望情報の送信先〕
上記実施形態において、情報提供装置100は、移動コストが所定条件を満たす店舗の提供者装置200に購入希望情報を送信する例を示した。しかし、情報提供装置100の送信部133は、ユーザ装置10から受信した位置情報によって示されるユーザの現在位置から店舗までの距離が所定値以下である店舗(サービス提供者)に対応する提供者装置200の全てに購入希望情報を送信してもよい。すなわち、提供情報受信部134は、送信部133によって送信された購入希望情報を受信した提供者装置200のそれぞれから提供情報を受信し得る。この場合、判定部132は、提供情報を送信した提供者装置200に対応する全ての店舗について、移動コストが所定条件を満たすか否かを判定する。そして、通知部135は、判定部132によって移動コストが所定条件を満たすと判定された店舗(サービス提供者)の提供情報をユーザ装置10に通知する。情報提供装置100は、このように処理した場合であっても、上述した第1の実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0119】
なお、第3の実施形態の場合、提供情報受信部434は、提供者装置200から受信した提供情報のうち、判定部132によって移動コストが所定条件を満たすと判定された店舗(サービス提供者)の提供情報のみを提供情報記憶部424に格納してもよい。
【0120】
〔4−2.予約〕
また、上記第3の実施形態では、購入希望商品を予約する例について説明したが、第1及び第2の実施形態にも、購入希望商品を予約する処理を適用することができる。すなわち、情報提供装置100や300は、情報提供装置400と同様の予約部437を有してもよい。例えば、第1の実施形態では、
図9(b)に例示した提供情報画面において、店舗(提供情報)毎に、
図16(b)に例示した予約ボタンB21が表示される。この場合、ユーザ装置10のリアルアプリ制御部16は、同一商品について複数の店舗に対して予約ができないように制御してもよい。
【0121】
また、上記実施形態では、情報提供装置100がユーザ装置10に対して提供情報を通知する例を示した。しかし、情報提供装置100の通知部135は、提供者装置200から提供情報を受信した場合に、提供情報とともに移動コストをユーザ装置10に通知してもよい。ここで言う移動コストとは、交通費、移動時間、又は、数値化された移動労力等を示す。これにより、情報提供装置100は、ユーザ装置10に対してより充実した情報を提供することができる。
【0122】
また、上記例において、通知部135は、提供者装置200から提供情報を受信した場合であっても、最初は、移動コストのみをユーザ装置10に通知してもよい。そして、通知部135は、移動コストの通知後に購入希望商品の予約が行われた場合に、予約された店舗の提供情報のみをユーザ装置10に通知してもよい。これにより、情報提供装置100は、単なる商品の見積もりに利用されることを防止できる。
【0123】
〔4−3.位置情報〕
また、上記実施形態では、ユーザ装置10が情報提供装置100に送信する位置情報として現在位置を例に挙げて説明した。しかし、ユーザ装置10は、現在位置に限らず、将来所在する可能性のある所在予定場所の位置情報を送信してもよい。この場合、ユーザ装置10は、
図9(a)や
図16(a)に示した要求入力画面において、将来所在する可能性のある場所を入力させる。これにより、ユーザは、例えば、要求入力画面に勤務先や旅行先などを入力することで、勤務先や旅行先からの移動コストが所定条件を満たす店舗における商品の提供情報を閲覧することができる。
【0124】
また、上記例に限られず、ユーザ装置10は、将来所在する可能性のある所在予定場所と、かかる所在予定場所において購入することを希望する購入希望情報と、所在予定場所に所在する所定の時刻である所在予定時刻とを含む行動予定を情報提供装置100に送信してもよい。この場合、通知部135は、所定時間(例えば、1時間や1日)後に所在予定時刻となった場合に、購入希望情報が示す購入希望商品を販売している店舗のうち、所在予定場所からの移動コストが所定条件を満たす店舗の提供情報をユーザ装置10に通知する。これにより、ユーザ装置10のユーザは、行動予定を情報提供装置100に送信するだけで、行動予定に沿った提供情報を閲覧することができる。
【0125】
また、情報提供装置100は、購入希望情報と位置情報とを異なるタイミングでユーザ装置10から受信してもよい。例えば、情報提供装置100は、購入希望情報については予めユーザ装置10から受信しておく。そして、情報提供装置100は、インターネット上で提供されている路線検索サービスをユーザ装置10が利用した場合に、路線検索サービスを提供しているサーバ装置から、路線検索サービスに入力された出発駅、到着駅、電車の利用時間帯などを取得する。そして、情報提供装置100は、所定時間(例えば、1時間や1日)後に電車の利用時間帯となった場合で、予め受信しておいた購入希望情報が示す購入希望商品を販売している店舗のうち、出発駅や到着駅からの移動コストが所定条件を満たす店舗の提供情報をユーザ装置10に通知する。これにより、ユーザ装置10のユーザは、行動予定を情報提供装置100に送信することなく、行動予定に沿った提供情報を閲覧することができる。なお、この例において、路線検索サービスを提供しているサーバ装置は、情報提供装置100であってもよいし、
図1に図示しない他のサーバ装置であってもよい。ただし、他のサーバ装置である場合には、情報提供装置100は、他のサーバ装置と通信可能に接続されており、かかる他のサーバ装置を介して、ユーザ装置10から出発駅、到着駅、電車の利用時間帯などを取得することとなる。
【0126】
〔4−4.移動コストのユーザ指定〕
また、上記実施形態において、判定部132に用いられる移動コストに含まれる項目は、ユーザによって指定されてもよい。具体的には、ユーザ装置10は、
図9(a)や
図16(a)に示した要求入力画面において、交通費、移動時間、移動労力等の項目をユーザに選択させてもよい。このとき、ユーザ装置10は、複数の項目を選択させてもよいし、複数の項目を選択させた上で各項目の重みをユーザに指定させてもよい。そして、ユーザ装置10は、ユーザに選択又は指定された移動コストの項目や重みを情報提供装置100に送信する。この場合、情報提供装置100の判定部132は、ユーザ装置10から受信した移動コストの項目や重みに基づいて、移動コストを算出する。例えば、判定部132は、移動コストの項目「交通費」を受信した場合には、「交通費」が所定条件を満たすか否かを判定する。また、例えば、判定部132は、移動コストの項目「交通費」及び「移動労力」と、「交通費」の重み「0.8」と、「移動労力」の重み「0.2」とを受信した場合には、「交通費」と「移動労力」が「4:1」の割合で反映された移動コストを算出し、算出した移動コストが所定条件を満たすか否かを判定する。
【0127】
このように、ユーザが移動コストを指定することにより、情報提供装置100は、ユーザが所望する店舗の提供情報をユーザ装置10に通知することができる。この結果、情報提供装置100は、ユーザに商品を購入させることができ、店舗の売上向上により貢献することができる。
【0128】
〔4−5.複数ユーザ〕
また、上記実施形態では、サービス提供者が店舗において商品を販売する例を示した。しかし、第1の実施形態の冒頭に説明したように、サービス提供者は、飲食店で料理を提供したり、理容所で理容に関するサービス(例えば、散髪)を提供したり、事務所において法律相談を受けるサービスを提供してもよい。この場合、ユーザ装置10は、
図9(a)や
図16(a)に示した要求入力画面において、利用することを希望する利用希望サービス(例えば、飲食店での飲食、散髪、法律相談など)をユーザに入力させる。このように、上記実施形態において説明した「商品」は「サービス」に読み替えることができる。
【0129】
また、上記例のように、ユーザが「飲食店(例えば、居酒屋)での飲食」等を希望する場合、情報提供装置100は、「飲食店での飲食」に参加する複数のユーザのそれぞれについて移動コストを算出し、移動コストの総和が所定条件を満たすか否かを判定してもよい。そして、情報提供装置100は、かかる所定条件を満たす店舗の提供情報を各ユーザ装置10に通知してもよい。以下、複数のユーザに対応する移動コストの総和を用いる例について説明する。
【0130】
例えば、判定部132は、所定時間内に、複数のユーザ装置10から購入希望情報及び位置情報を受信した場合に、かかる複数のユーザ装置10に対応する複数のユーザが互いに関係性を有するか否かを判定する。一例を挙げて説明すると、判定部132は、所定のSNS(Social Networking Service)サーバ等から、友人同士で形成されているソーシャルグループ情報を取得し、取得したソーシャルグループ情報に基づいて、複数のユーザ装置10のユーザ間が友人関係にあるか否かを判定する。そして、判定部132は、友人関係にある各ユーザに対応する移動コストの総和が所定条件を満たすか否かを判定する。この場合、送信部133は、移動コストの総和が所定条件を満たすと判定された店舗(サービス提供者)の提供者装置200に対して、ユーザ装置10から受信した購入希望情報を送信する。
【0131】
また、上記例に限られず、希望情報受信部131は、複数のユーザ装置10から、互いに関係性を有することを示す情報(例えば、任意のグループID)とともに、購入希望情報及び位置情報を受信してもよい。この場合、判定部132は、同一のグループIDを送信したユーザ装置10のそれぞれについて移動コストを算出し、算出した移動コストの総和が所定条件を満たすか否かを判定する。
【0132】
このように、情報提供装置100は、互いに関連性を有する各ユーザにおける移動コストの総和が所定条件を満たすか否かを判定することにより、例えば、「飲食店での飲食」に参加する各ユーザにとって移動コストが平均的に低くなるような飲食店をユーザ装置10に通知することができる。
【0133】
〔4−6.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、
図3等の各図に示した記憶部に記憶される各種情報は、図示した情報に限られない。
【0134】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0135】
また、特許請求の範囲に記載した「手段」は、「部(section、module、unit)」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、希望情報受信手段は、希望情報受信部や希望情報受信回路に読み替えることができる。
【0136】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。