特許第5676731号(P5676731)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5676731レシートプリンタのカバー付き排出口構造
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5676731
(24)【登録日】2015年1月9日
(45)【発行日】2015年2月25日
(54)【発明の名称】レシートプリンタのカバー付き排出口構造
(51)【国際特許分類】
   B41J 15/04 20060101AFI20150205BHJP
   G07G 1/06 20060101ALI20150205BHJP
   B65H 5/36 20060101ALI20150205BHJP
【FI】
   B41J15/04
   G07G1/06 H
   B65H5/36
【請求項の数】3
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2013-262429(P2013-262429)
(22)【出願日】2013年12月19日
(62)【分割の表示】特願2012-261175(P2012-261175)の分割
【原出願日】2008年10月29日
(65)【公開番号】特開2014-58168(P2014-58168A)
(43)【公開日】2014年4月3日
【審査請求日】2013年12月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100077838
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 憲保
(74)【代理人】
【識別番号】100082924
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 修一
(74)【代理人】
【識別番号】100129023
【弁理士】
【氏名又は名称】佐々木 敬
(72)【発明者】
【氏名】谷澤 翔
(72)【発明者】
【氏名】吉岡 幸夫
【審査官】 西村 賢
(56)【参考文献】
【文献】 実開平03−098053(JP,U)
【文献】 実開昭59−104747(JP,U)
【文献】 特開平04−185470(JP,A)
【文献】 特開平05−294506(JP,A)
【文献】 実開昭63−016385(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 15/04
B65H 5/36
G07G 1/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
レシートプリンタの本体に用紙の排出口が設けられ、
前記排出口の下側に下側ガイド板が、上側に上側ガイド板が、それぞれ設置され、前記上側ガイド板は、前記排出口の上方近傍から垂直に延びる壁面と前記垂 直に延びる壁面に連続して水平に延びる面とを有し、前記水平に延びる面の端部には、カバーが軸を中心として回転可能に懸垂され、前記上側ガイド板の前記垂 直に延びる壁面と前記水平に延びる面と前記カバーの間に前記排出口から排出された前記用紙の溜部が形成され、
前記排出口から排出された前記用紙は、前記下側ガイド板と前記カバーの間から下方に向けて排出されるものであり、前記下側ガイド板と前記カバーの間の下 方に障害物があると、前記溜部において湾曲して前記カバーに当接し、さらに前記用紙の排出が進むと前記用紙によって前記カバーが押し上げられ、
前記カバーが所定の角度以上前記排出口方向の反対方向へ回転すると、前記カバーに設けられた突起又は前記カバーの回転に同期して動作する部材をセンサが検知し、前記プリンタの動作を停止するか又は報知することを特徴とするレシートプリンタのカバー付き排出口構造。
【請求項2】
前記カバーは、懸垂されている位置を限度に前記排出口方向へ回転可能であり、ばねにより前記軸を中心として前記排出口方向へ回転モーメントを与えられていることを特徴とする請求項1に記載のレシートプリンタのカバー付き排出口構造。
【請求項3】
前記カバーは透明であることを特徴とする請求項1又は2に記載のレシートプリンタのカバー付き排出口構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンタのカバー付き排出口において、紙詰まり(ジャム)を防止する構造に関し、紙詰まりが発生する電子キャッシュレジスタ等に採用される。
【0002】
スーパーストア等のセルフPOS81の概略を図9を参照して説明する。レシートプリンタ82の前面には、レシート排出口83が設けられ、レシート排出口83の前部がバーコードスキャンエリア84である。
【0003】
セルフ運用であるため、トレーニングを受けていない顧客が手指でレシートを触る。レシート排出口83の前部にバーコードスキャンエリア84が配置されているため、商品や顧客の手指がレシート排出の障害物となり、紙詰まりを誘発し易い。
【0004】
紙詰まりに起因するプリンタの動作停止には、トレーニングを受けた店員レベルしか対処することができない。したがって、セルフPOS81搭載のレシートプリンタ82は、通常運用上で紙詰まりが発生しないように図る必要がある。
【背景技術】
【0005】
従来の第1の技術として、プリンタにおける羽根車式レシート搬送及び保持機構の要点について、図10を引用して説明する(本出願人が平成20年6月6日に特願2008−149779として出願した。)。
【0006】
羽根車24は、図示しないステッピングモータによって駆動される。プリンタ21の内部でレシート印字のためにレシート用紙の搬送が開始されると、羽根車24も回転を開始する。その後、プリンタ21の内部で印字が終了し、レシート用紙が切断されると、切断後の所定時間経過後に羽根車24は回転を停止し、切断後のレシートを保持する。
【0007】
図10は、プリンタ21における連続用紙から切断されて羽根車24によって搬送されるレシート41の搬送時の断面図である。
【0008】
プリンタ21のハウジング22に設置されている軸受(図示せず)に回転軸23が回転可能に支持され、回転軸23にはその軸方向に2個の羽根車24が固定されている。各羽根車24は、シリコーンゴムから製造され、周囲に3枚の弾性変形可能な羽根24aを有する。
【0009】
各羽根24aは、羽根車24の周囲から、ハウジング22の内面に形成されている搬送通路に漸次接近するように突出するサイクロイド状等の曲面部と、これに連続する平面部とから構成される。
【0010】
レシート41は、搬送通路と中間レシートガイド25及びレシートガイド26との間を搬送される。
【0011】
各羽根車24が左回転すると、まず、各羽根24aの曲面部がレシート41の感熱面41aに緩やかに弾性変形しながら接触し、次に、平面部がレシート41の感熱面41aを左方向に押して、レシート41の非感熱面41bをハウジング22の搬送通路に押圧する。すると、各平面部が摩擦力によってレシート41を下方向に連行するので、レシート41はハウジング22の排出口22bから排出される。排出口22bの付近は、筐体側のカバー31によって被覆されている。
【0012】
従来の第2の技術として、プリンタの用紙排出装置の要点について、本出願前に頒布された刊行物を引用して説明する(例えば、特許文献1参照。)。
【0013】
図11は、プリンタの用紙排出装置のプリンタ本体部51とプレゼンタ機構部71の縦断面図である。プレゼンタ機構部71は、カッタ機構60を通過又は切断された用紙52の排出処理を行うための手段であって、用紙排出機構(図示せず)を備えている。
【0014】
用紙搬送路53には、用紙搬送機構54と印字機構57が設けられ、用紙搬送機構54は一対の駆動ローラ55,56から構成され、印字機構57は印字ヘッド58とプラテン59とから構成される。印字機構57に隣接してカッタ機構60が設置され、カッタ機構60はカッタ刃61を有する。
【0015】
カッタ機構60の用紙排出口62から排出された用紙52は、プレゼンタ機構部71の用紙排出路72に搬送される。用紙52をスムーズに搬送するために、一対の用紙ガイド63,64が設けられている。
【0016】
用紙ガイド63は、プレゼンタ機構部71の内部に延長されて、フレーム73によって支持されている。プレゼンタ機構部71の内部には、その空間部によって用紙溜部74が形成されている。用紙溜部74には、用紙52を湾曲させるための手段として、断面がU字形状のガイド板75が設けられている。ガイド板75の一部は用紙ガイド63と平行であり、ガイド板75と用紙ガイド63の両終端部は用紙排出口76を構成する。用紙52は、一対の駆動ローラ77,78によって搬送される。
【0017】
プレゼンタ機構部71の内部において、一対の駆動ローラ77,78と用紙排出口76の間に、用紙センサ79が設置されている。
【0018】
用紙センサ79が、用紙52を検出したとき、用紙排出機構の動作を停止させ、カッタ機構60は用紙52を切断する。
【0019】
用紙52が用紙溜部74において紙詰まりを生じると、まず、図11の破線のように湾曲し、続いて、図12の実線のように湾曲が拡大する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0020】
【特許文献1】特開平6−316122号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
前記従来の第1の技術として説明したプリンタにおける羽根車式レシート搬送及び保持機構においては、筐体側カバー31によるレシート41の溜めの機能については明瞭にされておらず、また、レシート41の最短券面長(先端から後端までの長さ)は相当に長く(プリンタのタイプやサイズによっては、一例として100mm程度)、更に、羽根車24等の複雑な機構を必要とする。
【0022】
また、前記従来の第2の技術として説明したプリンタの用紙排出装置においては、プレゼンタ機構部71の内部には、天井がない空間部によって用紙溜部74が形成され、用紙溜部74には、用紙52を湾曲させるための手段として、断面がU字形状のガイド板75が設けられているに過ぎない。
【0023】
そこで、本発明は、前記従来の両技術の欠点を改良し、次の目的を達成するプリンタにおける紙詰まりを防止するカバー付き排出口構造を提供しようとするものである。
【0024】
(1)プリンタに紙詰まりが生じても、直ちに検知装置を動作させずに、若干の紙詰まりを許容し、紙詰まりが所定量を超過したときに検知装置を動作させるので、検知装置が頻繁に又は不要に動作しないこと。
【0025】
(2)プリンタのカバー付き排出口構造が簡素であること。
【0026】
(3)用紙の先端から後端までの長さが相当に短いこと。(プリンタのタイプやサイズによっては、一例として50mm程度)
【課題を解決するための手段】
【0027】
本発明は、前記課題を解決するため、次の手段を採用する。なお、実施例の部材部位に付されている符号を本発明の構成の次に記入する。
【0028】
1.プリンタ1の本体2に用紙17の排出口2aが設けられ、前記排出口2aの下側に下側ガイド板8が、上側に上側ガイド板9が、それぞれ設置され、前記下側ガイド板8と前記上側ガイド板9の間に前記排出口2aから排出された前記用紙17の溜部10が形成され、前記上側ガイド板9には、カバー11が軸12を中心として回転可能に懸垂され、前記排出口2aから排出された前記用紙17は、障害物18に突き当たらないと、前記下側ガイド板8と前記カバー11の間から排出され、前記障害物18に突き当たると、前記溜部10において湾曲して前記カバー11に当接するプリンタにおける紙詰まりを防止するカバー付き排出口構造。
【0029】
2.前記カバー11は、懸垂されている位置を限度に前記排出口2a方向へ回転可能であり、ばねにより前記軸12を中心として前記排出口2a方向へ回転モーメントを与えられている前記1記載のプリンタにおける紙詰まりを防止するカバー付き排出口構造。
【0030】
3.前記カバー11が所定の角度以上前記排出口2a方向の反対方向へ回転すると、前記カバー11に設けられた突起11a又は前記カバー11の回転に同期して動作する部材をセンサ13が検知し、前記プリンタ1の動作を停止するか又は報知する前記1記載のプリンタにおける紙詰まりを防止するカバー付き排出口構造。
【0031】
4.プリンタ1の本体2に用紙の排出口2aが設けられ、前記排出口2aの下側に下側ガイド板8´が、上側に上側ガイド板9´が、それぞれ設置され、前記下側ガイド板8´と前記上側ガイド板9´の間に前記排出口2aから排出された前記用紙17の溜部10が形成され、前記下側ガイド板8´には、カバー11´が軸12´を中心として回転可能に支持され、前記排出口2aから排出された前記用紙17は、障害物18に突き当たらないと、前記上側ガイド板9´と前記カバー11´の間から排出され、前記障害物18に突き当たると、前記溜部10において湾曲して前記カバー11´に当接するプリンタにおける紙詰まりを防止するカバー付き排出口構造。
【0032】
5.前記カバー11´は、前記用紙17からかかる負荷が所定値以下ならば支持されている位置を維持する弾性を有する前記4記載のプリンタにおける紙詰まりを防止するカバー付き排出口構造。
【0033】
6.前記カバー11´は、支持されている位置を限度に前記排出口2a方向へ回転可能であり、ばねにより前記軸12´を中心として前記排出口2a方向へ回転モーメントを与えられている前記4記載のプリンタにおける紙詰まりを防止するカバー付き排出口構造。
【0034】
7.前記カバー11´が所定の角度以上前記排出口2a方向の反対方向へ回転すると、前記カバー11´に設けられた突起又は前記カバー11´の回転に同期して動作する部材をセンサ13が検知し、前記プリンタ1の動作を停止するか又は報知する前記4記載のプリンタにおける紙詰まりを防止するカバー付き排出口構造。
【0035】
8.前記カバー11,11´は透明である前記1又は4記載のプリンタにおける紙詰まりを防止するカバー付き排出口構造。
【発明の効果】
【0036】
明細書の説明から明らかなように、本発明は、次の効果を奏する。
【0037】
1.プリンタに紙詰まりが生じても、直ちに検知装置を動作させずに、若干の紙詰まりを許容し、紙詰まりが所定量を超過したときに検知装置を動作させるので、検知装置が頻繁に又は不要に動作しない。
【0038】
2.プリンタのカバー付き排出口構造が、簡素である。
【0039】
3.用紙の先端から後端までの長さが、従来の技術と対比して相当に短い。(プリンタのタイプやサイズによっては、一例として50mm程度)
【0040】
4.カバーが所定の角度以上排出口方向の反対方向へ回転すると、カバーに設けられた突起又はカバーの回転に同期して動作する部材をセンサが検知し、プリンタの動作を停止するか又は報知するので、安全で便利である。
【0041】
5.カバーが透明であるため、溜部における用紙の紙詰まり状況を視認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
図1】本発明の実施例1のレシートプリンタの本体の排出口からレシート用紙が正常に排出されている状態の断面図である。
図2】同排出口から排出されている同レシート用紙の紙詰まりが生じた初期の状態の断面図である。
図3】同排出口から排出されている同レシート用紙の紙詰まりが更に進んだ状態の断面図である。
図4】実施例1の一設計変更例のカバー閉状態の断面図である。
図5】同設計変更例のカバー開状態の断面図である。
図6】本発明の実施例2のレシートプリンタの本体の排出口からレシート用紙が正常に排出されている状態の断面図である。
図7】同排出口から排出されている同レシート用紙の紙詰まりが生じた初期の状態の断面図である。
図8】同排出口から排出されている同レシート用紙の紙詰まりが更に進んだ状態の断面図である。
図9】セルフPOSの概略側面図である。
図10】従来の第1の技術であるプリンタにおける羽根車式レシート搬送及び保持機構(本出願人が先に出願した。)の要点の断面図である。
図11】従来の第2の技術であるプリンタの用紙排出装置の要点の断面図であり、レシート用紙の紙詰まりが生じた初期の状態を示す。
図12】同プリンタの用紙排出装置の要点の断面図であり、同レシート用紙の紙詰まりが更に進んだ状態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0043】
本発明のプリンタにおける紙詰まりを防止するカバー付き排出口構造の2つの実施例について説明する。
【実施例1】
【0044】
本発明の実施例1のプリンタにおける紙詰まりを防止するカバー付き排出口構造について図1図3を参照して説明する。
【0045】
図1は、レシートプリンタの本体の排出口からレシート用紙が正常に排出されている状態の断面図である。図2は、レシートプリンタの本体の排出口から排出されているレシート用紙の紙詰まりが生じた初期の状態の断面図である。図3は、レシートプリンタの本体の排出口から排出されているレシート用紙の紙詰まりが更に進んだ状態の断面図である。
【0046】
図1において、レシートプリンタ1の本体2には、ロール紙16が数個の軸受3により回転可能に支持されている。ロール紙16から繰り出されたレシート用紙17は、紙送りローラ4により搬送され、カッタ・ユニット5のカッタ6により所要の長さで切断され、排出口2aから排出される。本体2における排出口2aの内側付近には、フラッパ7が設置され、フラッパ7はレシート用紙17の紙詰まりを検知する。
【0047】
本体2における排出口2aの下側には、断面略へ字形状の下側ガイド板8が設置され、また、本体2における排出口2aの上側には、断面略L字形状の上側ガイド板9が設置されている。下側ガイド板8と上側ガイド板9の間に、レシート用紙17の溜部10が形成される。上側ガイド板9の突出部9aには、カバー11が軸12により回転可能に取り付けられている。
【0048】
カバー11を透明な材料で製作すれば、外側から排出口2aの付近を視認することができる。カバー11は、その自重により図1の位置に懸垂されるか、又はねじりばね等(図示せず)により軸12を中心として図1の位置を限度に右回りの回転モーメントを与えられている。
【0049】
レシート用紙17は、正常な状態では、排出口2aから図1の矢印方向へ排出される。
【0050】
排出口2aから排出されているレシート用紙17の先端が障害物(顧客の手指や商品)18に突き当たって、紙詰まりが生じると、初期では図2に示されるように、レシート用紙17が溜部10において湾曲してカバー11に当接する。更に、レシート用紙17の紙詰まりが進むと、図3に示されるように、レシート用紙17の腰によりカバー11を押し上げて軸12を中心として矢印方向に左回転させる。
【0051】
実施例1の一設計変更例を図4図5を参照して説明する。
【0052】
カバー11が所定の角度以上左回転すると、カバー11に設けられた突起11a(又はカバー11の回転に同期して動作する部材)を上側ガイド板9に設けられたセンサ(マイクロスィッチ、光学センサ、磁気センサ等)13が検知する。そして、レシートプリンタ1の動作を停止するか、又はブザー又はランプ等により店員や顧客に報知する。
【実施例2】
【0053】
本発明の実施例2のプリンタにおける紙詰まりを防止するカバー付き排出口構造について図6図8を参照して説明する。
【0054】
実施例2については、実施例1と同様な点の説明を省略し、相違する点の説明を行う。
【0055】
図6は、レシートプリンタの本体の排出口からレシート用紙が正常に排出されている状態の断面図である。図7は、レシートプリンタの本体の排出口から排出されているレシート用紙の紙詰まりが生じた初期の状態の断面図である。図8は、レシートプリンタの本体の排出口から排出されているレシート用紙の紙詰まりが更に進んだ状態の断面図である。
【0056】
本体2における排出口2aの下側には、断面略L字形状の下側ガイド板8´が設置され、また、本体2における排出口2aの上側には、断面略へ字形状の上側ガイド板9´が設置されている。下側ガイド板8´と上側ガイド板9´の間に、レシート用紙17の溜部10が形成される。下側ガイド板8´の突出部8´aには、カバー11´が軸12´により回転可能に取り付けられている。
【0057】
カバー11´を透明な材料で製作すれば、外側から排出口2aの付近を視認することができる。カバー11´は、レシート用紙17からかかる負荷が所定値以下ならば図6の位置を維持する弾性を有するか、又はねじりばね等(図示せず)により軸12´を中心として図6の位置を限度に左回りの回転モーメントを与えられている。
【0058】
レシート用紙17は、正常な状態では、排出口2aから図6の矢印方向へ排出される。
【0059】
排出口2aから排出されているレシート用紙17の先端が障害物(顧客の手指や商品)18に突き当たって、紙詰まりが生じると、初期では図7に示されるように、レシート用紙17が溜部10において湾曲してカバー11´に当接する。更に、レシート用紙17の紙詰まりが進むと、図8に示されるように、レシート用紙17の腰によりカバー11´を押し下げて軸12´を中心として矢印方向に右回転させる。
【0060】
実施例2においても、カバー11´が所定の角度以上右回転すると、実施例1と同様に設計変更を施して、センサの検知により、レシートプリンタ1の動作を停止するか、又はブザー又はランプ等で店員や顧客に報知することができる。
【符号の説明】
【0061】
1 レシートプリンタ
2 本体
2a 排出口
3 軸
4 紙送りローラ
5 カッタ・ユニット
6 カッタ
7 フラッパ
8 下側ガイド板
8´ 下側ガイド板
8´a 突出部
9 上側ガイド板
9´上側ガイド板
9a 突出部
10 溜部
11 カバー
11´ カバー
11a 突起
12 軸
12´ 軸
13 センサ
16 ロール紙
17 レシート用紙
18 障害物
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12