【文献】
藤木 紫乃 外2名,RetweetReputation,第3回データ工学と情報マネジメントに関するフォーラム 論文集 [online] Proceedings of the 3rd Forum on Data Engineering and Information Management,日本,電子情報通信学会データ工学専門委員会,2011年 7月27日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の第1実施形態に係る情報処理システムの構成を示すブロック図である。
【
図2】本発明の第2実施形態に係る情報処理システムの構成を示すブロック図である。
【
図3】本発明の第2実施形態に係る情報処理システムでの処理の流れを示すシーケンス図である。
【
図4】本発明の第2実施形態に係る情報処理装置の構成を示すブロック図である。
【
図5】本発明の第2実施形態に係る情報処理システムでのユーザ情報を示す図である。
【
図6】本発明の第2実施形態に係る情報処理システムでのツイート評価情報を示す図である。
【
図7】本発明の第2実施形態に係る情報処理システム中のユーザ端末での処理を示す図である。
【
図8】本発明の第2実施形態に係る情報処理システム中のユーザ端末での表示画面例を示す図である。
【
図9】本発明の第2実施形態に係る情報処理システム中のユーザ端末での表示画面例を示す図である。
【
図10】本発明の第2実施形態に係る情報処理システム中のユーザ端末での表示画面例を示す図である。
【
図11】本発明の第2実施形態に係る情報処理システム中のユーザ端末での表示画面例を示す図である。
【
図12】本発明の第2実施形態に係る情報処理システム中のユーザ端末での表示画面例を示す図である。
【
図13】本発明の第3実施形態に係る情報処理システムの構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、図面を参照して、本発明の実施の形態について例示的に詳しく説明する。ただし、以下の実施の形態に記載されている構成要素はあくまで例示であり、本発明の技術範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0012】
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態としての情報処理システムについて、
図1を用いて説明する。
図1に示すように、情報処理システムは、情報処理装置100と、情報処理装置100にネットワーク140を介して接続されたユーザ端末120、130とを含む。また、情報処理装置100は、情報受信部101と、配信部102と、解析部103と、評価部104とを含む。
【0013】
情報受信部101は、ユーザ端末120からリアルタイム情報を受信する。配信部102は情報受信部101によって受信されたリアルタイム情報を、あらかじめ定められた他のユーザ端末130に配信する。解析部103は、配信部102によって配信されたリアルタイム情報に対する他のユーザ端末130からのレスポンスを解析する。評価部104は、解析部103による解析結果に応じて、リアルタイム情報を評価する。報酬付与部105は、評価部104によるリアルタイム情報の評価に応じて、リアルタイム情報を発信したユーザ端末120に対して報酬を与える。
【0014】
以上の構成により、効果的にユーザからの情報発信を促進させることができる。
【0015】
(第2実施形態)
次に本発明の第2実施形態に係る情報処理システムについて、
図2乃至
図12を用いて説明する。
【0016】
《システム構成》
図2は、本実施形態に係る情報処理システムの全体構成を説明するための図である。
図2において、電車に乗っていたユーザが、事故に遭遇して、電車が止まってしまったとする。その場合、ユーザは、携帯やスマートフォンなどのユーザ端末220において、災害情報投稿アプリケーションを起動し、「A駅で事故発生!しばらく電車動きそうにないよ」といった短いメッセージを投稿する。ここでは例としてTwitter(登録商標、以下TWと略す)のサービスを利用するものとする。ユーザ端末220内にインストールされた災害情報投稿アプリケーションは、災害情報投稿サーバ200にアクセスしてユーザが入力したメッセージを送信する。災害情報投稿サーバ200は、ユーザ端末220から受け取ったメッセージに基づいて、TWサーバ250に対してツイートの配信を指示する。TWサーバ250は、ユーザ端末220から災害情報投稿サーバ200を介して受け取ったツイートを、あらかじめフォロワーとして登録されている他のユーザのユーザ端末230に対して配信する。
【0017】
他のユーザはユーザ端末230を用いて、ユーザ端末220からのツイートに対して返信(RT)を送る(リツイートする)ことができる。集められたリツイートは、TWサーバ250を介して、災害情報投稿サーバ200に送られ、解析、集計される。そして、リツイートの内容および量に応じたポイントが、例えばSuica(登録商標)のような電車カードに加算され、ユーザ端末220のユーザに対して報酬として与えられる。
【0018】
このようにすることで、ユーザは、また事故にあった場合には有益な情報を配信しようと意欲がわくことになる。
【0019】
《全体的な処理の流れ》
図3は、
図2に示した情報処理システムの全体的な処理の流れを説明するためのシーケンス図である。
図3において、まずユーザ端末220は、ユーザの操作に応じて、災害情報投稿アプリケーションを起動する(S301)。
図8は、災害情報投稿アプリケーションのトップ画面800の例を示す図である。次に、このトップ画面から、各種設定欄のTwitter(登録商標)ボタン803が選択されると、
図3のステップS302に進み、
図9に示す画面900を表示させる。画面900で、Twitter(登録商標)のサービスを受けるためのユーザ名(TwitterID)とパスワードとをユーザ端末220に入力する。画面900の設定ボタン903が選択されると、このユーザ名およびパスワードが災害情報投稿サーバ200に送られ、ユーザ情報データベース210に登録される(S303)。これらのS301〜S303のユーザ登録処理は、ユーザ端末220に災害情報投稿アプリケーションをダウンロードしてインストールした時点で1度行なえばよい。
【0020】
次に、ユーザが災害に遭遇して災害情報を投稿しようとする場合、まず上述のS301と同様にアプリケーションを起動する。そして、
図8のトップ画面800で、事故災害情報投稿ボタン801をユーザによって選択されると、
図11の事故災害情報投稿画面1100を表示して、入力欄1102に入力された新しいツイートメッセージを、災害情報投稿サーバ200に送信する(S304)。災害情報投稿サーバ200はツイートを受けつけると、ユーザ端末220の端末IDに関連付けて記憶していたユーザ情報(ユーザ名およびパスワード)と、ユーザ端末220から受信したツイートをTWサーバ250に転送し(S305)、タイマーをスタートさせる(S306)。TWサーバ250は、災害情報投稿サーバ200から受信したツイートを、ユーザ端末220のユーザ名と関連付けられていたフォロワーに対して、配信する(S307)。具体的にはTWサーバ250が管理するデータベースにおいて、各ユーザに割り当てられている記憶領域(タイムライン)に、一時的に保存する。
【0021】
他のユーザ端末230を操作する他のユーザから、ステップS307で配信したツイートに関連するツイート(返信またはリツイート)があれば、そのツイートをTWサーバ250で受信して、ユーザ端末220のユーザ用のストレージ領域(不図示)に蓄積する(S308)。ここで、リツイートとは、他のユーザのツイートを引用形式で自分のアカウントから発信(転送)することをいう。
【0022】
災害情報投稿サーバ200は、ステップS306から所定時間が経過すると(S309)、リツイート数やリプライ内容などを、TWサーバ250に要求し、取得した内容を解析する(S310)。そして、ステップS311では、解析結果を用いて、元々のツイートを評価する。すなわち、リツイート数が多いほど評価の高いツイートとなり、また、ポジティブなリプライ(肯定的な返信)を抽出して、そのポジティブなリプライが多いほど、評価の高いツイートとなる。ツイートの評価に応じて、ユーザDBにポイントを蓄積する(S312)。リプライ内容がポジティブか否かは、リプライのテキスト中に、「ありがとう」や、「いいね」などといったあらかじめ定めたポジティブ単語が含まれているか否かによって判定する。
【0023】
一方、ユーザが災害情報投稿アプリケーションを立ち上げて、
図8からポイントチェックボタン802を選択した場合、
図12のポイントチェック画面1200を表示する(S314)。ここでは、ポイント情報を災害情報投稿サーバ200に要求して、取得し、ユーザ端末220にポイントチェック画面1200のポイント欄1201として表示する。さらに、ポイントチェック画面1200のICポイント交換ボタン1202が選択されると、ポイント交換指示が災害情報投稿サーバ200に送信され、ユーザ情報データベース210に蓄積されたポイントの全部、または、ユーザが指定したポイント分だけ、カード会社を介してユーザが指定するカードのポイントとして加算される(S315)。
【0024】
《災害情報投稿サーバの構成》
図4は、災害情報投稿サーバ200のハードウェア構成を示す図である。
図4に示すように、災害情報投稿サーバ200は、CPU(Central Processing Unit)401、ROM(Read Only Memory)402、通信制御部403、RAM(Random Access Memory)404、およびストレージ405を備えている。CPU401は中央処理部であって、様々なプログラムを実行することにより災害情報投稿サーバ200全体を制御する。ROM402は、不揮発メモリであり、CPU401が最初に実行すべきブートプログラムの他、各種のパラメータ等を記憶している。
【0025】
また、RAM404は、ランダムアクセスメモリであり、アプリケーションの実行領域440およびアプリケーションが扱うデータの記憶領域を有している。具体的には、ユーザ端末220から受信したユーザ情報441、ツイート投稿などのコマンドを含む、ユーザ端末220からの受信メッセージ442、ツイート内容やポイント数などを含むユーザ端末220への送信メッセージ443を一時的に記憶できる。さらに、ツイートなどのTWサーバ250への送信メッセージ444と、リツイート回数やリプライなどの、TWサーバ250からの受信メッセージ445一時的に記憶する領域を有する。また、RAM404は、ツイート情報446、リツイート情報447、リツイート分析結果448およびカード情報449を一時的に記憶する領域を有している。
【0026】
一方、ストレージ405は、ユーザ情報データベース210の他、ユーザ登録プログラム452、ツイート処理プログラム453、リプライ解析プログラム454、ポイント付与プログラム455を保存する。また、通信制御部403は、他の端末とのネットワークを介した通信を制御する。ユーザ登録プログラム452は、
図3のステップS303を実行するプログラムである。ツイート処理プログラム453は、
図3のステップS305を実行するプログラムである。リプライ解析プログラム454は、
図3のステップS310を実行するプログラムである。さらにポイント付与プログラム455は、
図3のステップS315を実行するプログラムである。
【0027】
《ユーザ情報データベースの構成》
図5は、ユーザ情報データベース210の構成を示すテーブル500を表わした図である。テーブル500において、ユーザ端末ID501と、ツイッターサーバにログインするためのユーザ名(TWユーザID)502とパスワード(TWパスワード)503が関連付けられて記憶されている。さらに、ユーザ端末毎のポイント504も積算されて管理されている。
【0028】
図6は、ユーザ情報データベース210の一部を構成するツイートテーブル600を表わした図である。図のように、ツイートID601で特定された1つのツイートに対して返ってきた返信の内容602を登録し、その内容を分析して、評価ポイント603を決定する。さらに、ツイートID601で特定された1つのツイートが何回リツイートされたかを示すリツイート回数604も、TWサーバ250から取得し、ツイートテーブル600に登録する。そして、これらのリプライ毎の評価およびリツイート回数などを総じて、特定されたツイートによって加算すべきポイント605を算出する。このポイント605が、テーブル500のポイント504に順次加算されていく。
【0029】
《ユーザ端末での処理の流れ》
図7は、ユーザ端末220で、災害情報投稿アプリケーションを起動して行なう処理の流れを示す図である。ステップS701で、災害情報投稿アプリケーションが起動すると、ステップS702において、
図8に示したトップ画面800をユーザ端末220に表示する。ステップS703では、トップ画面800におけるユーザからの選択指示を受け取るまで待機する。
図8のボタン803が選択されると、
図7のステップS704に進み、
図9の画面900を表示させる。Twitterのユーザ名901およびパスワード902を入力して設定ボタン903を押下すると、それらの情報が災害情報投稿サーバ200に送られる。
【0030】
図8のICカード登録ボタン804が選択されると、ステップS705に進み、
図10のICカード設定画面1000をユーザ端末220に表示させ、ICカード名やICカード番号などの情報を番号入力欄1001などに入力させる。その後設定ボタン1002が選択されると、それらの入力情報が災害情報投稿サーバ200に送信され、災害情報投稿サーバ200は、受信した情報をユーザ情報データベース210に登録する。一方、
図8の事故災害情報投稿ボタン801が選択されると、ステップS706に進み、
図11の事故災害情報投稿画面1100を表示して登録処理を進めさせる。
【0031】
さらに
図8のポイントチェックボタン802が選択されると、ステップS707に進み、上述したように、
図12のポイントチェック画面1200を表示し、ポイント情報を災害情報投稿サーバ200から取得して、ポイント欄1201として表示する。さらに、ICポイント交換ボタン1202が選択されると、ポイント交換指示が災害情報投稿サーバ200に送信され、ユーザ情報データベース210に蓄積されたポイントの全部、または、ユーザが指定したポイント分だけ、カード会社を介してユーザが指定するカードのポイントとして加算される。
【0032】
以上説明したように、本実施形態によれば、リプライやリツイート回数などを用いてツイートを評価することができ、高い評価が得られた場合には報酬(カードポイント)として、ユーザに還元される。これにより、ユーザによるツイートへのモチベーションをより高めることができる。また、それにより、カード提供者としての鉄道会社は、鉄道の運行状況を、ユーザの手を借りてリアルタイムに配信できるため、効率的に顧客満足度を向上させることができる。また、アプリケーションの利用者としてのユーザに他のサービスを提供する契機にすることもできる。また、他のユーザは、リアルタイムに運行状況を把握することができる。他のユーザに対して、時刻表や乗り換え案内など、関連サービスを提供する契機とすることもできる。
【0033】
なお、本実施形態では、所定時間の経過をトリガーとしてリツイートを解析したが、これに限定されるものではなく、所定数のリツイートの受取りをトリガーとしてもよい。
【0034】
(第3実施形態)
次に本発明の第3実施形態に係る情報処理システムについて、
図13を用いて説明する。
図13は、本実施形態に係る情報処理システムの構成を説明するための図である。本実施形態に係るセール情報投稿サーバ1300は、上記第2実施形態と比べると、交通情報ではなくお買い得情報などをツイートして他のユーザからのリツイートやリプライを評価する点で異なる。その他の構成および動作は、第2実施形態と同様であるため、同じ構成および動作については同じ符号を付してその詳しい説明を省略する。
【0035】
本実施形態に係るセール情報投稿サーバ1300は、第2実施形態に係る災害情報投稿サーバ200と同様に、ツイートを中継してTWサーバ250に転送し、かつ、TWサーバ250から取得したリツイート回数やリプライ内容などを評価して、ユーザに報酬として付与するポイントを算出する。この場合は、家電カード会社1360等を介して、ポイントをユーザ所有のポイントカードに加算する。
【0036】
本実施形態によれば、如何なる情報であってもリアルタイム情報へのレスポンスやリツイートを用いて、効果的にユーザのツイートへのモチベーションをアップさせることができる。
【0037】
(他の実施形態)
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる
また、それぞれの実施形態に含まれる別々の特徴を如何様に組み合わせたシステムまたは装置も、本発明の範疇に含まれる。
【0038】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用されてもよいし、単体の装置に適用されてもよい。さらに、本発明は、実施形態の機能を実現する情報処理プログラムが、システムあるいは装置に直接あるいは遠隔から供給される場合にも適用可能である。したがって、本発明の機能をコンピュータで実現するために、コンピュータにインストールされるプログラム、あるいはそのプログラムを格納した媒体、そのプログラムをダウンロードさせるWWW(World Wide Web)サーバも、本発明の範疇に含まれる。
【0039】
この出願は、2011年3月31日に出願された日本出願特願2011−080966を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。