(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記輸送停留所のスコアのそれぞれは、当該輸送停留所を提供する輸送路線の重み付けされた数に基づき、所与の輸送路線のための前記重み付けが当該輸送路線のスコアによって与えられる、請求項1記載の方法。
前記輸送停留所のスコアのそれぞれは、さらに、前記輸送停留所からの所定の距離を下回る興味のある点(POI)のための1つ又は複数のスコアに基づき、POIスコアのそれぞれが前記POIの位置及び前記輸送停留所間の地理的距離に基づく、請求項2記載の方法。
前記輸送停留所のランキングのスコアのそれぞれは、さらに、前記輸送停留所に最も近い人口中心のための人口中心スコアに基づき、前記人口中心スコアが前記人口中心の人口並びに前記人口中心の位置及び前記輸送停留所間の地理的距離に基づく、請求項2記載の方法。
前記輸送停留所のスコアのそれぞれは、当該輸送停留所を提供する輸送路線の重み付けされた数に基づき、所与の輸送路線のための前記重み付けが当該輸送路線のスコアによって与えられる、請求項6記載のシステム。
前記輸送停留所のスコアのそれぞれは、さらに、前記輸送停留所からの所定の距離を下回る興味のある点(POI)のための1つ又は複数のスコアに基づき、POIスコアのそれぞれが前記POIの位置及び前記輸送停留所間の地理的距離に基づく、請求項7記載のシステム。
前記輸送停留所のランキングのスコアのそれぞれは、さらに、前記輸送停留所に最も近い人口中心のための人口中心スコアに基づき、前記人口中心スコアが前記人口中心の人口並びに前記人口中心の位置及び前記輸送停留所間の地理的距離に基づく、請求項7記載のシステム。
前記輸送停留所のスコアのそれぞれは、当該輸送停留所を提供する輸送路線の重み付けされた数に基づき、所与の輸送路線のための前記重み付けが当該輸送路線のスコアによって与えられる、請求項11記載の非一時的な機械可読記憶媒体。
前記輸送停留所のスコアのそれぞれは、さらに、前記輸送停留所からの所定の距離を下回る興味のある点(POI)のための1つ又は複数のスコアに基づき、POIスコアのそれぞれが前記POIの位置及び前記輸送停留所間の地理的距離に基づく、請求項12記載の非一時的な機械可読記憶媒体。
前記輸送停留所のランキングのスコアのそれぞれは、さらに、前記輸送停留所に最も近い人口中心のための人口中心スコアに基づき、前記人口中心スコアが前記人口中心の人口並びに前記人口中心の位置及び前記輸送停留所間の地理的距離に基づく、請求項12記載の非一時的な機械可読記憶媒体。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下の詳細な説明において、多数の具体的な詳細は、本開示の完全な理解を提供するために記載される。しかしながら、本開示の態様がいくつかのこれらの具体的な詳細に関わらず実現可能であることは、明らかである。他の例において、特定の構造及び技術は、主題技術を不明瞭にしないようにするため詳細には示されていない。
【0013】
システムは、特定の地理的エリアの輸送システムの範囲内で、全ての輸送停留所及び/又は全ての輸送路線のためにランキングスコアを提供することができる。本明細書では、輸送停留所は、乗客が乗車又は降車することが可能な公共の輸送の少なくとも1つの形式を有する輸送場所であり、輸送路線は、乗客が乗車又は降車することを可能にするために停止する公共の輸送手段(transit vehicle)の少なくとも1つの形式によって提供(service)される路線である。例えば、システムは、輸送停留所及び/又は輸送停留所を提供する輸送路線に関連する基準に基づいて、米国のあらゆる周知の輸送停留所のためのランキングスコアを決定することができる。同様に、システムは、輸送路線及び/又は輸送路線により提供される輸送停留所に関連する基準に基づいて、米国のあらゆる周知の輸送路線のためのランキングスコアを決定することができる。最初の輸送停留所及び輸送路線のランキングスコアは、それぞれのエンティティのための基準となるランキングスコアとして、輸送情報データベースに格納されることができる。
【0014】
システムはまた、最初のランキングスコアが輸送停留所又は輸送路線の1つのために決定されることができる反復的なプロセスを用いることができ、その後、その他の輸送停留所及び輸送路線の最初のランキングスコアが、その他の最初のランキングスコアに基づくことが可能である。例えば、最初のランキングスコアが、シカゴの全ての輸送停留所のために決定されることができ、その後、シカゴの全ての輸送路線のためのランキングスコアが、最初の輸送停留所のランキングスコアを含んだ基準を用いて決定されることができる。当該反復的なプロセスは、以前に決定された他の輸送エンティティのランキングスコアを用いて、輸送停留所のランキングスコア及び輸送路線のランキングスコアを連続的に再計算することによって改良されることができる。反復的なプロセスは、例えば、所定数の反復が実行されるまで、又は、ランキングの変化量が閾値を下回るまで、続行することができる。
【0015】
一実施形態において、輸送停留所のスコア及び輸送路線のスコアは、機能的に相互依存している。当該実施形態において、最初の輸送停留所のスコア及び輸送路線のスコアが決定されることができる。これらの初期値は、輸送停留所のスコア及び輸送路線のスコアを改良するために用いる反復的なプロセスへの入力とすることができる。所与の輸送停留所又は輸送路線について、反復的なプロセスは、その輸送停留所のスコア又は輸送路線のスコアに対する反復間の変化が閾値よりも小さいとき、又は、反復の数が所定数を上回るときに終了することができる。
【0016】
輸送停留所及び輸送路線の両方のランキングスコアの結果は、輸送システムデータベースに格納されることができる。当該格納された輸送停留所及び輸送路線のランキングスコアは、初期のランキングスコアとすることができる。輸送システムデータベースが、輸送システムアプリケーション(例えばマッピング・アプリケーション)に対して輸送停留所及び輸送路線の情報を提供するための根拠(basis)として使われることができる。例えば、Manhattan(マンハッタン)の輸送停留所のための初期スコアは、Grand Central (グランドセントラル)駅である最も高くランク付けされた輸送停留所を有する1,000の輸送停留所がManhattanに存在することを示すことができる。Manhattanの1,000の輸送停留所のリストは、ランク付けされた順番(Grand Central駅が1番で、次に高くランク付けされた輸送停留所などが続く)でマッピング・アプリケーションに提供されることができる。
【0017】
しかしながら、それほど多くの輸送停留所のリストは、ユーザにManhattanにおいて使用する公共の輸送機関の最良の態様を決定しようとすることを圧倒してしまうかもしれない。したがって、システムは、処理できる数の輸送の選択肢をユーザに提供するために、初期の輸送停留所のランキングスコアにフィルタをかけることができる。例えば、システムは、最も高い初期のランキングスコアを持つManhattanの10の輸送停留所のみを提供するために、輸送停留所のリストにフィルタをかけることができる。
【0018】
しかしながら、さらに有用な情報をユーザに提供するために、初期の輸送停留所のスコアは、例えば、特定の場所又はユーザの現在位置に近い公共の輸送機関に関するユーザ問合せのような、ユーザの特定の基準に基づいて調整されることができる。例えば、Manhattanのトップ10の初期の輸送停留所は、中心街の商業地域における各々のブロック以内に全て位置する可能性があるが、Manhattanのはるかに北端にいるユーザのためには、中心街の商業地域の輸送駅は関連しない可能性がある。したがって、システムは、初期の輸送停留所のスコアを調整することができ、ユーザのモバイルデバイスからの全地球位置測定システム(GPS)の信号に基づくような、ユーザの現在位置に基づいて、ユーザに提供される輸送停留所のリストにフィルタをかけることができる又は順序付け直すことができる。例えば、Manhattanのはるかに北端にいるユーザは、ユーザの現在位置に最も近い、10の最も高くランク付けされた輸送停留所のリストを受け取ることができる。
【0019】
システムは、ユーザの移動スケジュールの起点及び目的地に基づく更なる改良を提供することができる。例えば、ユーザは、Manhattanのはるかに北端から、ManhattanのTimes Square(タイムズスクエア)地区まで行っている輸送の選択肢に関して問合せをすることができる。Manhattanのはるかに北側のユーザの現在位置に基づいて前もって決定されたリストからのトップ10の輸送停留所のいくつかは、Times Squareを提供する輸送路線のいずれにもつながらない可能性があり、その一方で、例えば、前のトップ10に含まれていない他の輸送停留所がTimes Squareへ直接に直行する輸送の選択肢を有する可能性がある。このように、初期の輸送停留所のスコアを、起点及び目的地の両方に基づくように調整することによって、システムは、はるかに北端のユーザの起点及び輸送路線をTimes Squareへつなげたいという願望に基づいた10の最も高いランクの輸送停留所を提供するために、リスティングの優先順位にフィルタをかけることができる又は順序付け直すことができる。
【0020】
輸送停留所及び輸送路線のランキング、フィルタリング及び優先順位の決定のさまざまな組合せが考慮される。例えば、ユーザはユーザのスマートフォン上のマッピング・アプリケーションを用いることができ、マッピング・アプリケーションはユーザの現在位置に基づいてユーザの周囲のエリアに局所化されたマップを示す。ユーザは、それからマッピング・アプリケーションにおいて公共の輸送機関の選択肢又はタブを選ぶことができ、システムが、ユーザの現在位置に最も近い、最も高いランキングスコアを有する15の輸送停留所の視覚的な表示(例えばマップ上の輸送オーバレイ)を提供する。ユーザは、それから所望の目的地を選択することができ、システムは、ユーザの現在位置に最も近くかつユーザの所望の目的地への輸送の提供に最も関連する最も高いランキングスコアを有する15の輸送停留所を強調表示したマップ上の新規の輸送オーバレイを提供する。
【0021】
ユーザのためにどのように結果が改良されるかに関わらず、全てのプロセスは輸送停留所及び/又は輸送路線の最初のランキングで開始する。輸送停留所及び輸送路線の最初の及び/又は初期のランキングスコアを取得するプロセスについて説明する。
[輸送停留所のランキング]
【0022】
輸送停留所のランキングへの1つのアプローチは、例えば、一日にある駅から出発した列車の数などの、一定期間における輸送停留所からの出発の数に基づいて、それぞれの輸送停留所のためのスコアを決定することである。他のアプローチは、輸送停留所をスコアリングするために、例えば、列車、バス、路面列車、フェリー又は飛行機などの、輸送手段の種類に関する情報を使用することである。例えば、特定の輸送停留所は、通勤列車、地下鉄列車及びバスに関連した多数の出発を有する可能性があり、それによって、バスのみに関連した少数の出発を有する他の輸送停留所よりも高いスコアを受ける。両方のアプローチの組合せもまた使われることができる。
【0023】
開示されたシステムは、輸送停留所に関する情報を表面化するために用いられることができる輸送停留所のためのスコアをユーザに提供する。システムは、輸送停留所のための最初のスコアを決定する及び/又は格納することができる(例えば、前処理のフェーズ)。その後、システムは、特定のユーザに関する改良された又は個人向けにされた輸送停留所のスコアを決定するために、特定のユーザに関連する情報(例えば、ユーザの現在位置や、POIに関するユーザ問合せ)を、最初の輸送停留所のスコアとともに使用することができる(例えば、後処理のフェーズ)。システムは、輸送停留所のためのスコアを決定する際に、輸送停留所又は輸送停留所の近くのPOIに関連する種々の情報及び要素を利用することができる。スコアは、特定のユーザ又はPOIに関連して重要性又は関連性のレベルを表すことができる。
【0024】
図面を参照すると、
図1はユーザがマッピング・アプリケーション上の公共の輸送の選択肢を選択した、ユーザ・デバイスのディスプレイを例示する。ディスプレイは、ユーザのデバイスのGPS位置から決定されたユーザの現在位置に基づいて最も高く調整された輸送駅のスコアを有する、最も近い輸送駅(例えば、列車又は地下鉄の駅)を強調表示している。
これら及び他の実施例において、個人向けの検索結果をユーザに提供するために個人データ(例えば位置)が用いられるときはいつでも、記載されている方法で個人情報を取得して使用することへのユーザの同意が必要である可能性がある。ここで、1番(Balboa(バルボア)駅)として示される位置は、ユーザの現在位置において最も高く調整されたランキングスコアを有する輸送停留所である。マップの領域内のその他の3つの輸送の駅が強調表示され、ユーザの現在位置における輸送駅のランキングスコアの降順で、2番から4番まで番号付けされる。特に、「Van Ness(ヴァン・ネス)」及び「California(カリフォルニア)」の角の輸送停留所(「Van Ness駅」)は、ユーザの現在位置において3番目にランク付けされている。
【0025】
図2は同一のマッピング・アプリケーションを図示しており、強調表示された輸送駅のランク付けの順番が単に変化し、さらに、特定の目的地までの移動に関するユーザによる問合せに基づいて新規の輸送駅が追加されている。この例では、1番(Van Ness駅)として強調表示される駅は、1番及び2番の駅に停車する列車の路線によって便利に提供される、特定の目的地への南への移動に関するユーザの問合せ、及び、駅とユーザの現在位置との距離に基づいて最も高くランク付けされた駅である。上記したように、Van Ness駅は、単にユーザの位置に基づいて以前3位にランクされたが、ユーザの所望の目的地に基づいてランクが1位へ上がった。
【0026】
図3は、輸送停留所のスコアを決定するためのアーキテクチャ100を例示し、クライアント・デバイスにおける輸送停留所に関する情報を表示する。アーキテクチャ100は、ネットワーク150を通じて接続されたサーバ130及びクライアント(例えばユーザ・デバイス)110を含む。
【0027】
クライアント110のそれぞれは、輸送停留所の情報へのアクセスを提供するウェブ・ブラウザ又は他のアプリケーションを実行するように構成される。輸送停留所の情報はまた、例えば、マップ、スケジュール及び利用できる設備などと関連する情報又はサービスを含むことができる。ウェブ・ブラウザ又は他のアプリケーションは、可動性であるか非可動性であるクライアント110で実行するように構成される。例えば、クライアント110はデスクトップ・コンピュータ、ラップトップ・コンピュータ、モバイルデバイス(例えばスマートフォン、タブレットコンピュータ又はPDA)、セットトップ・ボックス(例えば、テレビのための)、テレビゲーム機又はプロセッサ、メモリ及び通信機能を有する他のいかなる装置でもありえる。
【0028】
輸送停留所の情報は、1つ又は複数のサーバ130からネットワーク150を通じてダウンロードされることができる。複数のサーバ130はまた、輸送停留所の情報を計算する及び/又はダウンロードするためにデータをホストすることができる。サーバ130は、輸送停留所の情報及び/又は輸送停留所の情報を計算することに関連するホスティングデータ(例えばデータ、信号、要素又は式)を計算するための、プロセッサ、メモリ及び通信機能を有するいかなる装置でもありえる。ネットワーク150は、例えば、パーソナル・エリア・ネットワーク(PAN)、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、キャンパス・エリア・ネットワーク(CAN)、メトロポリタン・エリア・ネットワーク(MAN)、広域ネットワーク(WAN)、ブロードバンド・ネットワーク(BBN)、インターネットなどのうちの任意の1つ又は複数を含むことができる。さらに、ネットワーク150は、バスネットワーク、星状ネットワーク、環状ネットワーク、網目状ネットワーク、星状バスネットワーク、木状又は階層ネットワークなどを含むネットワーク・トポロジのうちの任意の1つ又は複数を含むことができるが、これらに限定されない。
【0029】
図4は、一実施形態における、
図3のアーキテクチャ100のサーバ100及びクライアント110を図示したブロック図である。クライアント110及びサーバ130は、クライアント通信モジュール218及びサーバ通信モジュール238を経たネットワーク150によって接続される。通信モジュール218及び238は、例えばデータ、要求、応答及びネットワーク上の他の装置に対する命令等の情報を送受信するために、ネットワーク150とのインタフェースとして機能する。例えば、通信モジュール218及び238は、モデム又はイーサネット・カードでありえる。
【0030】
クライアント110は、クライアント・プロセッサ212、クライアント通信モジュール218及び情報インタフェース222を含むクライアント・メモリ220を含む。クライアント・メモリ220は、また、輸送停留所の情報を格納するためのクライアント・輸送停留所・インデックス224及び輸送路線の情報を格納するためのクライアント・輸送路線・インデックス226を含むことができる。クライアント110はまた、例えばディスプレイのような、ユーザに情報を提供するための出力装置214と、例えばキーボード、タッチスクリーン又はマウスのような、ユーザから入力を受け取るための入力装置216を含む。輸送停留所の情報は、クライアント110及びサーバ130のそれぞれの通信モジュール218及び238を用いて、ネットワーク150を介してサーバ130から受信される。具体的には、サーバ130はクライアント110からの要求に応答して、クライアント110に輸送停留所の情報を提供する。あるいは、例えば、クライアント110は、輸送停留所のためのスコアを決定するために必要ないくらかの又は全ての計算を実行するように構成されることができ、そうすると、サーバ130は、全くいかなる情報も提供することを必要としない又は算出をする際に使用する信号又は要素を提供することだけを必要とすることとなる。
【0031】
サーバ130のサーバ・プロセッサ232は、例えばサーバ・プロセッサ232に物理的に符号化される命令、サーバ・メモリ240から読み取られた命令、又はこれらの両方の組合せのような命令を実行するように構成される。例えば、サーバ・プロセッサ232は、データに基づいて特定の輸送停留所のためのスコアを計算するためにサーバ・メモリ240からの命令を実行する。データはサーバ・メモリ240に格納されていても、他のソース(例えば他のサーバ、センサ、クライアント)から受信しても、又はこれらの両方の組合せであってもよい。例えば、輸送停留所の地理的位置に関連したデータは輸送停留所・インデックス244に格納されることができ、輸送停留所が位置する都市のスコアに関連した他のデータは他のサーバ130によって提供される又は輸送停留所・インデックス244に格納されることができる。同様に、データ又は輸送路線に関連した情報は、輸送路線・インデックス246に格納されることができる。サーバ・プロセッサ232は、データに基づいて輸送停留所のためのスコアを計算し、計算された輸送停留所のスコアに基づいて、輸送停留所に関連する情報をクライアント110に提供する。あるいは、クライアント・プロセッサ212は一部分又は全ての計算を実行することができ、計算に使用するいくらか又は全てのデータが、クライアント・メモリ220に格納されることができる。
【0032】
割り当てられた又は計算された輸送停留所のスコアは、数値として直接提供されることができ、又は、例えば、視覚的にスコアを表すグラフ又はアイコンなどのような他の形式で提供されることができる。輸送停留所のスコアは、輸送停留所の相対的な重要度を示すことができる。例えば、特にユーザが中心街に位置するときに、都市の中心街のエリアの近くのより大きいバス・ステーションは、都市の中心街のエリアから更に離れたより小さいバス・ステーションより高いスコアを有することができる。輸送停留所のスコアは、ユーザ又はアプリケーションのための輸送停留所を特定する又はランク付けするのに用いられてもよい。例えば、いくつかの列車の駅(例えば「Union Station(ユニオン駅)」)にマッチングするユーザ問合せに応答して、輸送停留所のスコアでソートされた、マッチングしている列車の駅のリストがユーザに返されてもよい。
【0033】
様々な種類のデータが最初の輸送停留所のスコアを決定する際に使われることができることについて、以下に説明する。輸送停留所からの出発の数が、輸送停留所のスコアを決定する際に用いられることができる。異なる輸送手段の種類の出発の数が異なってカウントされるように、出発の数は輸送手段の種類によって重み付けされてもよい。ある輸送手段の種類による出発は、例えば輸送手段の運送能力のようないくつかの適切な理由により、他の輸送手段の種類による出発よりも多く重み付けされてもよい。例えば、バスより高い運送能力を有する地下鉄列車の出発は、バスの出発よりも多く重み付けされることができる。
【0034】
特定の輸送停留所を提供する路線の数は、輸送停留所のスコアを決定するのに用いられることができる。前述したように、路線の数は、輸送手段の種類に基づいて重み付けされてもよい。例えば、列車対バスの相対的な収容力に基づいて、通勤列車の路線は、バスの路線よりも多く重み付け(すなわち、カウント)されてもよい。輸送路線に割り当てられる重み付けは、輸送路線が提供する輸送停留所の地理的位置に基づいていてもよい。例えば、大きな首都圏都市の中心街に提供する地下鉄の路線は、まばらに居住している町に提供する地下鉄の路線よりも多く重み付けされてもよい。
【0035】
興味のある地点(POI)との近接の要素(POI proximity factor)が、輸送停留所のスコアを決定するのに用いられてもよい。POIとの近接の要素は、輸送停留所の半径の範囲内に位置する複数のPOIに関する情報を考慮することができる。所与のPOIについて、POIとの近接の要素は、輸送停留所及びPOI間の距離、POIの重要度(例えば、Eiffel tower(エッフェル塔)は有名であるため高いPOIスコアを有する可能性がある)を示すPOIのスコア、及び、POI名及び輸送停留所名(例えば、ロンドンの「Piccadilly Circus」エリア及び「Piccadilly Circus Subway Station」エリア)の編集距離に基づいてもよい。実施態様によっては、POIとの近接の要素は、輸送停留所のスコアに影響を与えるためにPOIの閾値の値を上回らなければならない。一般に、POIスコアがより大きくなったときにPOIとの近接の要素が大きくなり、POI及び輸送停留所間の距離が小さくなり、POI名及び輸送停留所名の編集距離が小さくなる。
【0036】
輸送停留所のスコアは、また、人口中心(population center)の要素に基づいていてもよい。人口中心は、例えば町、村又は都市のようないかなる種類の局所的に人口が多い意味を含んでいてもよい。人口中心の要素は、人口中心スコア(例えば、人口に基づくことができる人口中心のランク)、輸送停留所から人口中心の中心への距離、及び、人口中心名及び輸送停留所名の編集距離に基づいてもよい。一般に、人口中心スコアがより大きくなったときに人口中心の要素が大きくなり、人口中心の中心及び輸送停留所間の距離が小さくなり、人口中心名及び輸送停留所名の編集距離が小さくなる。
【0037】
プロセッサ212、232は、複数の輸送停留所のリストから輸送停留所を選択し、出発及び輸送停留所を提供する路線の1つ又は複数の重み付けされた数、POIとの近接の要素及び人口中心の要素に基づいて、選択した輸送停留所のための最初のスコアを決定する。最初の輸送停留所のスコアは、輸送停留所の相対的な重要度を示すことができる。最初の輸送停留所のスコアは、輸送停留所のランクに基づいて、停留所をランク付けされた順番にソートし、ランク付けされた順番をユーザに提示する又は特定の停留所に関連する情報をユーザに提示するアプリケーションに提供することができる。例えば、最も高い最初の輸送停留所のスコアを有する輸送停留所は、ユーザに最も関連した輸送停留所である可能性があり、その輸送停留所に関する情報はユーザに提供されることができる。地理的領域の複数の輸送停留所のそれぞれのための最初の輸送停留所のスコアは、その地理的領域のための輸送停留所のリストに格納されることができる。
【0038】
最初の輸送停留所のスコアは、個人向けの輸送停留所のスコア及び/又は特定のユーザへの応答を提供するための根拠として用いられることができる。特定のユーザ及び最初の輸送停留所のスコアに関連する情報は、輸送停留所それぞれのための改良された輸送停留所のスコアを決定するために用いられることができる。改良された輸送停留所のスコアは、改良されたランク付けの順番(例えば、ユーザに提供され得る個人向けのリスト)で輸送停留所をランク付け及びソートする、又は、特定の輸送停留所(例えば、最も高くランク付けされた輸送停留所)に関連する情報をユーザに提供するために用いられる。
【0039】
図5は、
図4のサーバ130を用いた、輸送停留所にランク付けをするためのプロセス300を例示する。ステップ301において、輸送停留所が識別される又は決定される。例えば、輸送停留所は特定の地理的エリアの輸送停留所のリストから決定される又は選択されることができる、若しくは、輸送停留所はまだランク付けされていない次の最も近い輸送停留所として識別されることができる。識別された輸送停留所は、特定の地理的エリア又は複数のエリアのいくつかの輸送停留所のうちの1つであることができる。ステップ302において、輸送停留所からの出発の数が識別される又は決定される。例えば、出発の数は、例えば列車、バス、路面列車又はフェリーなどの輸送手段の種類によって分類されることができる。ステップ303において、輸送停留所と関連する輸送路線の数が識別される又は決定される。例えば、輸送停留所は、列車の路線、地下鉄の路線、路面列車の路線、トロリーの路線又はバスの路線のいかなる組合せによっても提供されることができる。
【0040】
ステップ304において、重み付けされた輸送手段の種類が決定される。重み付けされた輸送手段の種類の値は、出発の数及び輸送停留所を提供する輸送路線の数の重み付けされた値であってもよい。重み付けは、輸送路線で用いられる1つ又は複数の輸送手段の種類に基づいて決定される又は計算されることができる。重み付けは、輸送手段の収容量又は輸送路線の相対的な重要度に基づいて決定されることができる。例えば、列車はバスより多い重み付けを有することができ、中心街エリアにサービスを提供している輸送路線は郊外にサービスを提供している輸送路線よりも多い重み付けを有することができる。
【0041】
ステップ305において、輸送停留所のためのPOIとの近接の要素が決定される。POIとの近接の要素は、輸送停留所の周囲のエリア内に位置する複数のPOIに関する情報から決定されることができる。所与のPOIについて、POIとの近接の要素は複数のPOIのためのベース・ランク又はスコア、POI及び輸送停留所間の距離、及び、POI名及び輸送停留所名間の編集距離に基づいていてもよい。編集距離は、例えば「Union Square(ユニオン・スクエア)」のPOI名及び「Union Square Station(ユニオン・スクエア駅)」の輸送停留所名のように、1つの名前を他の名前に変える際にほとんど又は全く編集しなくてよいときに、小さくなるであろう。編集距離は、例えば「Union Candy Store(ユニオン・キャンディ店)」のPOI名及び「Union Square Station(ユニオン・スクエア駅)」の輸送停留所名のように、1つの名前を他の名前に変える際により多くの編集を伴うときに、大きくなるであろう。
【0042】
一般に、所与のPOIのための近接要素は、POIスコアと比例し、POIの距離及び編集距離に反比例する。例えば、所与のPOIについて、POIとの近接の要素は、POIの距離及び編集距離によってPOIスコアを分類することによって計算されることができる。POIとの近接の要素はこのように、POIスコアの増加によって、輸送停留所からのPOIの距離の減少によって、POI名及び輸送停留所名間の編集距離の減少によって、増加する。輸送停留所についてのPOIとの近接の要素の全体は、輸送停留所の周囲の定義されたエリア内の複数のPOIについて決定された複数のPOIとの近接の要素から決定されることができる。例えば、輸送停留所のためのPOIの近接の要素は、複数のPOIについての近接の要素を足し合わせることにより決定されることができる。
【0043】
ステップ306において、輸送停留所のための人口中心の要素が決定される。人口中心の要素は、人口中心スコア並びに人口中心及び輸送停留所間の距離のいかなる組合せを用いても識別される又は計算されることができる。例えば、人口中心の要素は、人口中心及び輸送停留所間の距離によって人口中心スコアを分類することによって決定されることができる。このように、人口中心の要素は、人口中心スコアの増加によって、また、人口中心及び輸送停留所間の距離の減少によって、増加する。さらに、人口中心の要素は、輸送停留所の周囲の定義されたエリア内の複数の人口中心について複数の人口中心の要素を組み合わせる、例えばそれらを足し合わせることによって決定されることができる。
【0044】
ステップ307において、輸送停留所のスコアは、1つ又は複数の輸送停留所からの出発の重み付けされた数、輸送停留所を提供する輸送路線の重み付けされた数、POIとの近接の要素又は人口中心の要素に基づいて決定される又は計算されることができる。例えば、輸送停留所のスコアは、要素のうちのただ1つを用いて計算されることができる。あるいは、例えば、輸送停留所のスコアは、より正確又は改良されたスコアを提供可能にするために、要素の全てを用いて計算されることができる。ステップ308において、例えば、輸送停留所のスコアは、例えば輸送停留所・ランキング・データベースなどのデータベースに格納される。
【0045】
図6は、
図4のサーバ130を用いた、輸送停留所のランク付けのリストを提供するためのプロセス400を例示する。ステップ401において、
図5を参照して上述したように、例えば、複数の輸送停留所のための最初のスコアが計算され、輸送停留所のリストに格納される。例えば、都市は都市の境界内に800の周知の輸送停留所を有する可能性がある。最初の輸送停留所のスコアが、輸送停留所のそれぞれについて
図5のステップ301-307を実行することにより、800の輸送停留所のそれぞれのために決定されることができ、その後、さらなる使用のために、800の最初の輸送停留所のスコアが格納される。ステップ402において、リストからいくつかの輸送停留所が選択されることができる。例えば、現在の例における800全ての輸送停留所がソートのために選択されることができる。あるいは、800の輸送停留所のサブセットが、いくつかの追加的な関連基準に基づいてソートのために選択されることができる。例えば、ユーザは都市のスタジアムのような特定のPOIの近くの輸送停留所に関して問合せをすることができ、当該スタジアムに最も近い20の輸送停留所がソートのために選択されることができる。
【0046】
ステップ403において、選択された輸送停留所は、輸送停留所の最初のランク付けの順番でソートされる。輸送停留所は、最も高い最初の輸送停留所のスコアから最も低い最初の輸送停留所のスコアまで、それらの輸送停留所のスコアにしたがってソートされることができる。例えば、800の輸送停留所の全てがソートされる場合、最も高い最初の輸送停留所のスコアは都市全体において最も関連した輸送停留所(例えば、都市で最も大きな通勤駅)と考えられる。同様に、スタジアムのような特定のPOIに最も近い20の輸送停留所がソートされることができ、そして、最も高い最初の輸送停留所のスコアを有する輸送停留所はスタジアムにおいて最も関連した輸送停留所(例えば、ちょうどスタジアムの下の地下鉄の駅)であると考えられる。
【0047】
ステップ404において、選択されてソートされた輸送停留所に関する情報は、ユーザ・デバイスに提供される。情報は、いくつか又は全ての輸送停留所に関連する説明情報を伴う、輸送停留所の実際の最初のランク付けされた順番(例えば、ステップ403からのソートされたリスト)であってもよい。あるいは、特定の輸送停留所に関する情報が、ユーザ・デバイスに送られることができる。例えば、最も高くランク付けされた輸送停留所は列車の駅であってもよく、当該列車の駅の周囲のエリアのインタラクティブなマップ、当該列車の駅の列車時刻表へのリンク、及び、例えば障害者補助、駐車場及び営業時間のような当該列車の駅で提供されるサービスのリストがユーザ・デバイスに送られることができる。ランク付けされた輸送停留所に関連するユーザに提供され得る他の種類の情報は、輸送停留所の建物の近く又は建物内のレストラン又は店舗のリスト、輸送の選択肢のための料金表及び広告を含むことができるが、これらに限定されるものではない。
【0048】
一実施形態において、より改良された又は個人向けの輸送停留所のリストは、
図7にプロセス500として示すようにユーザに提供されることができる。例えば、ユーザは都市の特定のレストランのための情報を要求することができる。レストランが合理的に通勤列車、地下鉄及びバスの便の大きな通勤駅の近くにあってもよい。レストランはまた合理的に、例えばフェリー・ステーション、地下鉄の駅及びバス停のような、レストランの所定エリア内の他の輸送停留所の近くにあってもよい。システムは、改良されたスコアを輸送停留所のそれぞれに割り当てるために、例えば、レストランからの輸送停留所のそれぞれの距離及び近くの輸送停留所のそれぞれを提供する路線のための輸送スケジュールなどの情報を用いることができる。システムは、改良されたスコアを用いて輸送停留所をソートすることができ、最も高い改良されたスコアを有する輸送停留所に関する情報をユーザ・デバイスに提示することができる。例えば、システムは、最も高い改良されたスコアを有する輸送停留所として地下鉄の駅をランク付けすることができ、当該地下鉄の駅の周囲のエリアのマップ、当該地下鉄の駅において停車する地下鉄の線の説明、当該地下鉄の駅で停車する地下鉄列車の時刻表へのリンク、及び、当該地下鉄の駅の近くに位置する他のレストランの広告をユーザ・デバイスに提供することができる。
【0049】
図7は、
図4のサーバ130を用いた、輸送停留所の改良された又は個人向けのランク付けのリストを提供するためのプロセス500を例示する。ステップ501において、最初の輸送停留所のスコアを有する複数の輸送停留所が、選択基準に応答して、輸送停留所のリストから選択される。例えば、都市の特定のレストランについてのユーザ問合せに基づいて、レストランに最も近い10の輸送停留所が選択されることができる。最も高い最初の輸送停留所のスコアを有する輸送停留所が、ちょうどレストランから1ブロック下がったバス停であることができ、3ブロック離れた地下鉄の駅がさらに低い輸送停留所のスコアを有していることができる。ステップ502において、改良された輸送停留所のスコアが、最初の輸送停留所のスコア及び特定のユーザに関連する情報に基づいて選択された輸送停留所のそれぞれのために決定される。例えば、関連するユーザ情報は、ユーザの地理的位置、日付及び/又は一日の時間、又は、天気であってもよい。例えば、レストランに最も近い10の輸送停留所のための輸送のスコアは、それらの最初の輸送停留所のスコア、ユーザの現在位置とレストランの輸送停留所を提供する輸送路線上の最も近い停留所との距離、及び/又は、ユーザの現在位置に基づいた移動の選択肢のそれぞれの料金に基づいて改良されることができる。
【0050】
ステップ503において、改良された輸送停留所のスコアがソートされる。最も高い改良されたスコアを有する輸送停留所は、現在、レストランから3ブロック離れた地下鉄の駅である可能性がある、なぜなら、地下鉄列車は、ユーザの現在位置から200ヤード離れた場所から地下鉄の駅まで15分毎に走り、バスは、ユーザの現在位置から1000ヤード離れた場所からレストランのバス停まで1時間毎に走るのみだからである。
【0051】
ステップ504において、1つ又は複数の輸送停留所に関する情報がユーザ・デバイスに提供される。情報は、輸送停留所の改良されたランク付けの順番(例えば、ステップ503からのソートされたリスト)又は特定の輸送停留所に関する関連した情報であることができる。例えば、地下鉄の駅が現在このユーザ問合せのために最も高くランク付けされた輸送停留所であるため、例えば、当該地下鉄の駅及びレストラン間のエリアのマップ、ユーザの現在位置の近く及び当該地下鉄の駅から走っている列車の列車時刻表、並びに、当該地下鉄の駅の営業時間などの情報がユーザに提供される。
【0052】
一実施例につき、
図5−7のプロセス300、400及び500、サーバ130、輸送停留所・インデックス244、ネットワーク150、スマートフォン・クライアント110、及び、モバイル・ウェブ・ブラウザ222を参照して以下に説明する。
【0053】
本実施例では、システムはWashington, D.C.(ワシントンD.C.)の大都市圏のための輸送停留所にランク付けをし、全体で500の輸送停留所が存在し得る。輸送停留所は、通勤列車の駅、地下鉄の駅、バス・ステーション及びフェリー・ステーションの組合せである。ステップ301において、サーバ130は500の輸送停留所のうちの1つ(例えば、White House(ホワイトハウス)から2ブロック離れた通勤駅)を識別する。ステップ302において、サーバ130は、当該通勤駅が1日あたり50の地下鉄の出発を有する地下鉄のサービス及び1日あたり20の大都市列車(metropolitan train)の出発を有する通勤サービスを有すると決定する。サーバ130は、ステップ303において、通勤駅が3本の地下鉄の路線及び5本の大都市列車の路線を有すると決定する。ステップ304において、サーバ130は3本の地下鉄の路線及び5本の大都市列車の路線のそれぞれのための重み付け値を決定する。例えば、最も多くの数の列車車両を有する大都市列車の路線が最も多く重み付けされ、最も少ない数の列車車両を有する地下鉄の路線が最も低く重み付けされる。ステップ305において、サーバ130は、それがWhite Houseに非常に近いため、当該通勤駅には相対的に高いPOIとの近接の要素があると決定し、White Houseは高いPOIスコアを有する。
【0054】
ステップ306において、サーバ130は、Washington, D.C.が高い人口中心スコアを有し、都市の中心及び当該通勤駅間の距離が小さいため、当該通勤駅がとても高い人口中心の要素を有すると決定する。ステップ307において、サーバ130は、通勤駅のための最初の輸送停留所のスコアを、正規化された地球規模の.1を1.0にした上で、.97として割り当てる又は計算する。サーバ130は、10ブロック離れた第1のバス・ステーション、半マイル離れた地下鉄の駅、1マイル離れた第2のバス・ステーションを含んだ、大都市圏のその他の500の輸送停留所のためのステップ301-307を完了する。この例では、最初の輸送停留所のスコアは、第1のバス・ステーションでは.84、地下鉄の駅では.79及び第2のバス・ステーションでは.61である。
【0055】
ユーザは、その後、ユーザのスマートフォン110上のモバイル・ウェブ・ブラウザ222を使用して、White Houseのエリア内の輸送停留所に関する情報をネットワーク150に問い合わせる。ステップ402において、サーバ130は、White Houseの半径1マイルの範囲内で、全ての輸送停留所を選択し、サーバは最初に上記の4つの輸送停留所を選択する。ステップ403において、サーバ130は、4つの選択した輸送停留所を、それらの最初の輸送停留所のスコアに基づいて、通勤駅、第1のバス・ステーション、地下鉄の駅及び第2のバス・ステーションのランク付けされた順番でソートし、当該順番は、最も高い輸送停留所のスコアから最も低い輸送停留所のスコアを有する輸送停留所のためにある。サーバ130は、通勤駅に関する情報、例えば、通勤駅の周囲のエリアのインタラクティブなマップ、通勤駅の画像、通期駅で停車する列車のための地下鉄及び大都市列車の時刻表へのリンクをユーザのスマートフォン110に送信することができる。
【0056】
あるいは、サーバ130は、
図7に示すように、ステップ404をスキップし、ステップ501の更なる処理のために4つの最初の輸送停留所を選択することによって、個人向けの又は改良された輸送停留所の情報を提供してもよい。ステップ502において、サーバ130は、ユーザの現在位置及び時刻に基づいて、改良された輸送停留所のスコアである、通勤駅の.87、第1のバス・ステーションの.91、地下鉄の駅の.63及び第2のバス・ステーションの.75を決定することができる。例えば、ユーザは、第1のバス・ステーションで停車するバス・ルート沿いの停留所のとても近くにいてもよく、そして、ユーザの現在位置の近くからの次のバスが数分の間に到着することになっていてもよい。ステップ503において、サーバ130は、輸送停留所を第1のバス・ステーション、通勤駅、第2のバス・ステーション及び地下鉄の駅のランク付けの順番でソートし、当該順番は、改良された最も高い輸送停留所のスコアから改良された最も低い輸送停留所のスコアを有する輸送停留所まである。ステップ504において、サーバ130は、第1のバス・ステーションに関連する情報、例えば、第1のバス・ステーションの周囲のエリアのインタラクティブなマップ、第1のバス・ステーションの画像、及び、次のバスがいつユーザの現在位置に最も近い停留所に到着するかについて示しているリアルタイム・バスルート・アプリケーションへのリンクをユーザのスマートフォン110に送信する。この情報は、改良された又は個人向けのリストとして、ユーザに提供されることができる。
[輸送路線のランキング]
【0057】
輸送路線のランキングへの1つのアプローチは、例えば、一日に輸送路線を走る列車の数などの、一定期間における輸送路線における移動(trip)の数に基づいて、それぞれの輸送路線のためのスコアを決定することである。他のアプローチは、輸送路線をスコアリングするために、例えば、輸送路線によって提供される輸送停留所の数に関する情報を使用することである。例えば、特定の輸送路線は、多数の列車の駅又は停留所を有する可能性があり、それによって、より少数の列車の駅又は停留所を提供する他の輸送路線よりも高いスコア又は重み付けを受ける。両方のアプローチの組合せもまた使われることができる。
【0058】
開示されたシステムは、輸送路線に関する情報を表面化するために用いられることができる輸送路線のためのスコアをユーザに提供する。システムは、輸送路線のための最初のスコアを決定する及び/又は格納することができる(例えば、前処理のフェーズ)。その後、システムは、特定のユーザに関する改良された又は個人向けにされた輸送路線のスコアを決定するために、特定のユーザに関連する情報(例えば、ユーザの現在位置や、POIに関するユーザ問合せ)を、最初の輸送路線のスコアとともに使用することができる(例えば、プロセス後のフェーズ)。システムは、輸送路線のためのスコアを決定する際に、輸送路線又は輸送路線の近くのPOIに関連する種々の情報及び要素を利用することができる。スコアは、特定のユーザ又はPOIに関連して重要性又は関連性のレベルを表すことができる。
【0059】
前述した輸送停留所のスコアのランク付けのプロセスと同様に、
図3に図示したアーキテクチャ100は、輸送路線のスコアを決定し、クライアント・デバイス110に輸送路線に関する情報を表示させるために用いられることができる。さらに、
図4において例示されるように、サーバ130、ネットワーク150及びクライアント110は、輸送停留所のスコアに関して前述した同じシステム、装置及び方法を用い、別々に又は協働して機能して、輸送路線のスコアに関係する情報を提供することができる。
【0060】
割り当てられた又は計算された輸送路線・スコアは、例えば、数値として直接提供されることができ、又は、例えば、視覚的にスコアを表すグラフ又はアイコンなどのような他の形式で提供されることができる。輸送路線のスコアは、輸送路線の相対的な重要度を示すことができる。例えば、多数の輸送停留所又は駅及びいくつかの相互接続している他の輸送路線を提供する長い輸送路線は、少数の駅を提供し、相互接続している輸送路線を有さないより短い輸送路線より高いスコアを有することができる。輸送路線のスコアは、ユーザ又はアプリケーションのための輸送路線を特定する又はランク付けするのに用いられてもよい。例えば、いくつかの列車の路線(例えば「Red Line(レッドライン)」)にマッチングするユーザ問合せに応答して、輸送路線のスコアでソートされた、マッチングしている列車の路線のリストが、ユーザに返されてもよい。
【0061】
様々な種類のデータが最初の輸送路線のスコアを決定する際に使われることができることについて、以下に説明する。輸送路線における移動の数が、輸送路線のスコアを決定する際に用いられることができる。移動は、特定の輸送手段(例えば、地下鉄列車)が輸送路線上の全ての輸送停留所を行き来する(例えば、輸送路線の一端である最初の駅を出発し、輸送路線の最後の駅で停車する)例であることができる。移動の数は、特定の長さの時間、例えば1日以上又は1週にわたって決定されることができる。
【0062】
輸送路線は種々の輸送手段の種類によって用いられることができるため、異なる輸送手段の種類が異なってカウントされるように、移動の数は輸送手段の種類によって重み付けされてもよい。ある輸送手段の種類による移動は、例えば輸送手段の運送能力のようないくつかの適切な理由により、他の輸送手段の種類による移動よりも多く重み付けされてもよい。例えば、ラッシュアワーにおける20台の車両を有する通勤列車による移動は、昼休みの間において同じ輸送路線を走っている10台の車両のみからなる同じ通勤列車よりも多く重み付けされることができる。
【0063】
特定の輸送路線に関連する駅又は輸送停留所の数はまた、輸送路線のスコアを決定するために用いてもよい。輸送停留所は、輸送手段(例えば、通勤列車)が乗客を乗降させるために停車する地点(例えば、列車の駅)であってもよい。例えば、地下鉄の路線は、一端から他端まで20の地下鉄の駅を有することができる。輸送停留所の数は、輸送停留所を提供する輸送手段の種類に基づいて重み付けされてもよい。このように、通勤列車、地下鉄の路線及びバスの路線によって提供される輸送停留所は、通勤列車のみによって提供される輸送停留所もより多く重み付けされてもよい。
【0064】
相互接続している輸送路線の数は、輸送路線のスコアを決定するために用いられてもよい。相互接続している輸送路線の数は、第1の輸送路線と同じ種類の輸送手段によって提供される全ての相互接続している輸送路線を含むことができる。他の種類の輸送手段によって提供される輸送路線もまた、相互接続している輸送路線の数に含められることができる。例えば、第1の通勤鉄道の路線は、3本の他の通勤鉄道の路線と相互接続することができ、4つの通勤鉄道の路線の全ては通勤列車によって提供される。第1の通勤鉄道の路線はまた、地下鉄列車によって提供される地下鉄の路線及びバスによって提供されるバスの路線と相互接続することができる。他の輸送路線に対するより多くの相互接続を有する輸送路線は、より少ない又は相互接続を有しない輸送路線より多い重み付け又は高いランクを有することができる。相互接続している路線は、乗客がある輸送路線から他の輸送路線に乗り換えることを実現する。相互接続している輸送路線のそれぞれのカウントは、輸送路線の種類によって重み付けされてもよい。例えば、交差している通勤列車の路線は、交差しているバスの路線よりも多く重み付け(カウント)されてもよい。
【0065】
輸送路線のスコアはまた、輸送路線の移動距離に基づくことができる。移動距離は、輸送路線の終端間の物理的な距離として定義されることができる。例えば、通勤列車の路線の移動距離は、輸送路線における移動のために通勤列車が乗客を乗せた運転を開始する最初の列車の駅から通勤列車が乗客を乗せた最後の停車を行う最後の列車の駅までの距離(例えばフィート、マイル、キロメートル)であってもよい。他の例では、地下鉄の路線は地下鉄列車がループを達成する幾何学的な形状(例えば、円又は四角)を有することができ、移動距離は1本の完全なループの距離(例えば、輸送の円周の距離又は出発駅から当該出発駅に戻るまでのループ)である。
【0066】
プロセッサ212、232は、複数の輸送路線のリストから輸送路線を選択し、移動及び輸送路線の停留所の1つ又は複数の重み付けされた数、相互接続された輸送路線の数及び輸送路線の距離に基づいて、いくつかの所与の輸送路線のためのスコアを割り当てる。輸送路線のための最初の輸送路線のスコアは、輸送路線の相対的な重要度を示すことができる。最初の輸送路線のスコアは、輸送路線のランクに基づいて、路線をランク付けされた順番にソートし、ランク付けされた順番をユーザに提示する又は特定の路線に関連する情報をユーザに提示するアプリケーションに提供することができる。例えば、最も高い最初の輸送路線のスコアを有する輸送路線は、ユーザに最も関連した輸送路線である可能性があり、その輸送路線に関する情報はユーザに提供されることができる。地理的領域の複数の輸送路線のそれぞれのための最初の輸送路線のスコアは、その地理的領域のための輸送路線のリストに格納されることができる。
【0067】
最初の輸送路線のスコアは、個人向けの輸送路線のスコア及び/又は特定のユーザへの応答を提供するための根拠として用いられることができる。特定のユーザ及び最初の輸送路線のスコアに関連する情報は、輸送路線それぞれのための改良された輸送路線のスコアを決定するために用いられることができる。改良された輸送路線のスコアは、改良されたランク付けの順番(例えば、ユーザに提供され得る個人向けのリスト)で輸送路線をランク付け及びソートする、又は、特定の輸送路線(例えば、最も高くランク付けされた輸送路線)に関連する情報をユーザに提供するために用いられる。
【0068】
図8は、
図4に示すサーバ130を用いた、輸送路線をランク付けするためのプロセス600を例示する。ステップ601において、輸送路線が識別される又は決定される。識別された輸送路線は、特定の地理的エリア又は複数のエリアの複数の輸送路線のうちの1つであることができる。ステップ602において、定義された時間の期間において輸送路線で発生した移動の数が識別される又は決定される。移動の数は、一日で輸送路線においてなされた端から端までの移動の数であってもよく、輸送手段の種類によって分類されてもよく、また、異なる輸送手段の種類における移動のカウントが異なって重み付けされてもよい。ステップ603において、輸送路線と関連する輸送停留所の数が識別される又は決定される。輸送停留所の数は、乗客が輸送路線を使用している公共の輸送手段を乗降できる輸送路線上の停留所の数であってもよい。輸送停留所の数は輸送手段の種類によって分類されることができ、異なる輸送手段の種類のためのカウントは異なって重み付けされてもよい。例えば、輸送路線は、通勤列車、地下鉄列車及び高架列車の組合せを提供することができる。
【0069】
ステップ604において、重み付けされた輸送手段の種類が決定される。重み付けされた輸送手段の種類の値は、移動の数の重み付けされた値及び輸送路線によって提供される輸送停留所の数の重み付けされた値であってもよい。重み付けは、輸送路線で用いられる1つ又は複数の輸送手段の種類に基づいて決定される又は計算されることができる。重み付けは、輸送手段の収容量又は輸送停留所の相対的な重要度に基づいて決定されることができる。例えば、通勤列車は地下鉄列車より多い重み付けを有することができ、中心街エリアに位置する輸送停留所は郊外に位置する輸送停留所よりも多い重み付けを有することができる。
ステップ605において、相互接続された輸送路線の数が決定される。相互接続された輸送路線の数は、第1の輸送路線に接続する他の輸送路線の数であってもよい。相互接続は、第1の輸送路線上の乗客が接続地点において相互接続された輸送路線に乗り換えることを可能にする。相互接続された輸送路線の数は、相互接続された路線において用いられる輸送手段の種類に基づいて重み付けされることができる。例えば、交差している地下鉄の路線は、交差しているバスの路線よりも多く重み付け(カウント)されてもよい。
【0070】
ステップ606において、輸送路線の移動距離が決定される。移動距離は、輸送路線上の終点の間の物理的な距離である。他の例では、例えば、輸送路線が円状になっており輸送手段が最初の出発地点を通って戻るような場合(例えば、都市の中心部を周回する地下鉄の路線)に、移動距離は輸送路線上の往復(round trip)の物理的な距離として計測されることができる。当該往復はまた、一端から他端まで移動して再度戻る輸送手段の往復の距離(例えば、通勤列車が都市の中心から遠い郊外に移動して再度都市の中心まで戻る直線の通勤路線)によって計測される又は決定されることができる。
【0071】
ステップ607において、最初の輸送路線のスコアは、1つ又は複数の輸送路線における重み付けされた移動の数、輸送路線に関連する停留所の重み付けされた数、相互接続された輸送路線の重み付けされた数、及び、輸送路線の移動距離に基づいて決定される又は計算されることができる。例えば、輸送路線のスコアは、これらの要素のうちのただ1つを用いて計算されることができる。あるいは、例えば、輸送路線のスコアは、より正確又は改良されたスコアを提供可能にするために、要素の全てを用いて計算されることができる。ステップ608において、例えば、輸送停留所のスコアは、例えば輸送路線・ランキング・データベースなどのデータベースに格納される。
【0072】
図9は、
図4のサーバ130を用いた、輸送路線のランク付けのリストを提供するためのプロセス700を例示する。ステップ701において、複数の輸送路線であって、それぞれが最初の輸送路線のスコアを有するもののための最初のスコアが計算され、輸送路線のリストに格納される。例えば、都市は都市の境界内に40の周知の輸送路線を有する可能性がある。最初の輸送路線のスコアが、輸送路線のそれぞれについて
図5のステップ601-608を実行することにより、40の輸送路線のそれぞれのために決定されることができ、その後、さらなる使用のために、40の最初の輸送路線のスコアが格納される。ステップ702において、リストから複数の輸送路線が選択されることができる。例えば、現在の例における40全ての輸送路線がソートのために選択されることができる。あるいは、40の輸送路線のサブセットが、いくつかの追加的な関連基準に基づいてソートのために選択されることができる。例えば、ユーザは都市のスタジアムのような特定のPOIの近くの輸送路線に関して問合せをすることができ、当該スタジアムに最も近い10の輸送路線がソートのために選択されることができる。
【0073】
ステップ703において、選択された輸送路線は、輸送路線の最初のランク付けの順番でソートされる。輸送路線は、最も高い最初の輸送路線のスコアから最も低い最初の輸送路線のスコアまで、それらの輸送路線のスコアにしたがってソートされることができる。例えば、40の輸送路線の全てがソートされる場合、最も高い最初の輸送路線のスコアは都市全体において最も関連した輸送路線(例えば、都市で最も多くの列車の停留所を提供する最も大きな通勤列車の路線)と考えられる。同様に、スタジアムのような特定のPOIに最も近い20の輸送路線がソートされることができ、そして、最も高い最初の輸送路線のスコアを有する輸送路線はスタジアムにおいて最も関連した輸送路線(例えば、スタジアムのブロック内にある都市の全ての要素に接続する通勤列車の路線)であると考えられる。
【0074】
ステップ704において、選択されてソートされた輸送路線に関する情報は、ユーザ・デバイスに提供される。情報は、いくつか又は全ての輸送路線に関連する説明情報を伴う、輸送路線の実際の最初のランク付けされた順番(例えば、ステップ703からのソートされたリスト)であってもよい。あるいは、特定の輸送路線に関する情報は、ユーザ・デバイスに送られることができる。例えば、最も高くランク付けされた輸送路線は地下鉄の路線であってもよく、当該地下鉄の路線の周囲のエリアのインタラクティブなマップ、当該地下鉄の路線の地下鉄時刻表へのリンク、及び、例えば障害者補助、駐車場及び営業時間のような、当該地下鉄の路線上の最も近い地下鉄の駅で提供されるサービスのリストがユーザ・デバイスに送られることができる。ランク付けされた輸送路線に関連するユーザに提供され得る他の種類の情報は、輸送路線上の輸送停留所の建物の近く又は建物内のレストラン又は店舗のリスト、輸送プションのための価格表及び広告を含むことができるが、これらに限定されるものではない。
【0075】
一実施形態において、より改良された又は個人向けの輸送路線のリストは、
図10にプロセス800として示すようにユーザに提供されることができる。例えば、ユーザは都市の特定のレストランのための情報を要求することができる。レストランが合理的に通勤路線の近くにあってもよい。レストランはまた合理的に、例えばある方向の第1の地下鉄の路線及び他の方向の第2の地下鉄の路線のような、レストランの所定エリア内の輸送停留所を有する他の輸送路線の近くにあってもよい。システムは、改良されたスコアを輸送路線のそれぞれに割り当てるために、例えば、レストランからそれぞれの輸送路線の最も近い輸送停留所への距離及び輸送停留所それぞれの輸送路線のための輸送スケジュールのような情報を用いることができる。システムは、改良されたスコアを用いて輸送路線をソートすることができ、最も高い改良されたスコアを有する輸送路線に関する情報をユーザ・デバイスに提示することができる。例えば、システムは、最も高い改良されたスコアを有する輸送路線として第1の地下鉄の路線をランク付けすることができ、当該第1の地下鉄の路線の最も近い地下鉄の駅の周囲のエリアのマップ、当該第1の地下鉄の路線に接続する地下鉄の路線の説明、当該第1の地下鉄の路線の時刻表へのリンク、及び、当該第1の地下鉄の路線の近くに位置する他のレストランの広告をユーザ・デバイスに提供することができる。
【0076】
図10は、
図4のサーバ130を用いた、輸送路線の改良された又は個人向けのランク付けのリストを提供するためのプロセス800を例示する。ステップ801において、最初の輸送路線のスコアを有する複数の輸送路線が、選択基準に応答して、輸送路線のリストから選択される。例えば、都市の特定のレストランについてのユーザ問合せに基づいて、レストランに最も近い5の輸送路線が選択されることができる。最も高い最初の輸送路線のスコアを有する輸送路線が、ちょうどレストランから1ブロック下がった駅を有する高架列車であることができ、3ブロック離れた駅を有する地下鉄の路線がさらに低い輸送路線・スコアを有していることができる。ステップ802において、改良された輸送路線のスコアは、最初の輸送路線のスコア及び特定のユーザに関連する情報に基づいて選択された輸送路線のそれぞれのために決定される。例えば、関連するユーザ情報は、ユーザの地理的位置、日付及び/又は一日の時間、又は、天気であってもよい。例えば、レストランに最も近い5の輸送路線のための輸送のスコアは、それらの最初の輸送路線のスコア、ユーザの現在位置とそれぞれの輸送路線上の最も近い停留所との距離、及び/又は、ユーザの現在位置に基づいた移動の選択肢のそれぞれの料金に基づいて改良されることができる。
【0077】
ステップ803において、改良された輸送路線のスコアがソートされる。最も高い改良されたスコアを有する輸送路線は、現在、レストランから3ブロック離れた駅を有する地下鉄の路線である可能性がある、なぜなら、地下鉄列車は、ユーザの現在位置から200ヤード離れた地下鉄の駅からレストランに最も近い地下鉄の駅まで10分毎に走り、高架列車は、ユーザの現在位置から1000ヤード離れた列車の駅からレストランに最も近い高架列車の停留所まで1時間毎に走るのみだからである。
【0078】
ステップ804において、1つ又は複数の輸送路線に関する情報がユーザ・デバイスに提供される。情報は、輸送路線の改良されたランク付けの順番(例えば、ステップ803からのソートされたリスト)又は特定の輸送路線に関する関連した情報であることができる。例えば、地下鉄の路線が現在このユーザ問合せのために最も高くランク付けされた輸送路線であるため、例えば、当該地下鉄の路線及びレストラン間のエリアのマップ、ユーザの現在位置の近くの地下鉄の路線上の地下鉄の駅から走っている地下鉄列車の地下鉄時刻表、並びに、当該地下鉄の路線の営業時間などの情報がユーザに提供される。
【0079】
一実施例につき、
図8−10のプロセス600、700及び800、サーバ130、輸送路線・インデックス246、ネットワーク150、スマートフォン・クライアント110、及び、モバイル・ウェブ・ブラウザ222を参照して以下に説明する。
【0080】
本実施例では、システムはWashington, D.C.の大都市圏のための輸送路線にランク付けをし、全体で50の輸送路線が存在し得る。輸送路線は、通勤列車の路線、地下鉄の路線、及び高架列車の路線の組合せである。ステップ601において、サーバ130は50の輸送路線のうちの1つ(例えば、White Houseから2ブロック離れた駅を有する通勤路線)を識別する。ステップ602において、サーバ130は、当該通勤路線が1日あたり45の移動を有するサービスを有すると決定する。サーバ130は、ステップ603において、通勤路線が25の列車の駅又は停留所を有すると決定する。ステップ604において、サーバ130は25の列車の駅のそれぞれのための重み付けの値を決定する。例えば、最も多くの数の輸送路線に接続された中心街の駅が最も多く重み付けされ、最も人口が少ない町にある郊外の列車の駅が最も低く重み付けされる。ステップ605において、サーバ130は、当該通勤路線が相対的に高い数の相互接続された路線を有すると決定し、それはおそらく、乗客がその路線から都市のより多くのエリアに着くことができることを意味する。
【0081】
ステップ606において、サーバ130はまた、当該通勤路線が都市全体を通り、当該都市で最も大きな郊外へ行くことから、当該通勤路線がとても長い移動距離を有すると決定する。ステップ607において、サーバ130は通勤路線のための最初の輸送路線のスコアを、正規化された地球規模の.1を1.0にした上で、.97として割り当てる又は計算する。ステップ608において、サーバ130は、最初の輸送路線のスコアを輸送・ランキング・アプリケーションのデータベースに格納する。サーバ130は、10ブロック離れた駅を有する地下鉄の路線及び半マイル離れた駅を有する高架列車を含んだ、大都市圏のその他の44の通勤路線のためのステップ601-608を完了する。この例では、最初の輸送停留所のスコアは、地下鉄の路線では.84及び高架列車の路線では.61である。
【0082】
ユーザは、その後、ユーザのスマートフォン110上のモバイル・ウェブ・ブラウザ222を使用して、White Houseのエリア内の輸送路線に関する情報をネットワーク150に問い合わせる。ステップ702において、サーバ130は、White Houseの1マイルの半径の範囲内の駅を有する全ての輸送路線を選択し、サーバは最初に上記の3つの輸送路線を選択する。ステップ703において、サーバ130は、3つの選択した輸送路線を、それらの最初の輸送路線のスコアに基づいて、通勤駅、地下鉄の路線及び高架列車の路線のランク付けされた順番でソートし、当該順番は、最も高い輸送路線のスコアから最も低い輸送路線のスコアを有する輸送停留所のためにある。ステップ704において、サーバ130は、通勤路線に関する情報、例えば、通勤路線上の最も近い駅の周囲のエリアのインタラクティブなマップ、通勤路線のマップ、通期路線を走る列車のための列車時刻表へのリンクをユーザのスマートフォン110に送信することができる。
【0083】
あるいは、サーバ130は、ステップ704をスキップし、ステップ801の更なる処理のために3つの最初の輸送路線を選択することによって、個人向けの又は改良された輸送路線の情報を提供してもよい。ステップ802において、サーバ130は、ユーザの現在位置及び時刻に基づいて、改良された輸送路線のスコアである、通勤路線の.87、地下鉄の路線の.91及び高架列車の路線の.75を決定することができる。例えば、ユーザは、地下鉄の路線上の停留所のとても近くにいてもよく、そして、ユーザの現在位置の近くからの次の地下鉄が数分の間に到着することになっていてもよい。ステップ803において、サーバ130は、輸送路線を地下鉄の路線、通勤駅及び高架列車の路線のランク付けの順番でソートし、当該順番は、改良された最も高い輸送路線のスコアから改良された最も低い輸送路線のスコアを有する輸送路線まである。ステップ804において、サーバ130は、地下鉄の路線に関連する情報、例えば、地下鉄の路線上の最も近い地下鉄の駅の周囲のエリアのインタラクティブなマップ、当該地下鉄の駅の画像、及び、次の地下鉄列車がいつ停留所に到着するかについて示しているリアルタイム・地下鉄・アプリケーションへのリンクをユーザのスマートフォン110に送信する。この情報は、改良された又は個人向けのリストとして、ユーザに提供されることができる。
[反復的な輸送停留所及び輸送路線のランキング]
【0084】
前述したように、輸送停留所のスコアリングを行うために用いる要素のうちの1つは、その輸送停留所を提供している輸送路線のスコアであってもよい。同様に、輸送路線のスコアリングを行うために用いる要素のうちの1つは、その輸送路線により提供される輸送停留所のスコアであってもよい。このように、輸送停留所及び輸送路線のスコアは、機能的に相互依存し、
図11にて図示したように、例えば、最初に計算された輸送停留所及び輸送路線のスコアを用いたプロセス900のようなプロセスで、反復的に計算されることができる。反復の実行は、固定数の反復(例えば、100反復)の後で、又は、反復間の値の変化が閾値より少ない(例えば、1つの反復からの次への値の変化が1パーセント未満である)とき、又は、輸送停留所又は輸送路線のスコアが漸近値に収束する(例えば、1つの反復から次への値の変化が基本的にない)ときに、終了されることができる。反復的なプロセスは、最初に決定された輸送停留所のランキングのスコア、最初に決定された輸送路線のランキングのスコア、又は両方を用いて開始されることができる。
【0085】
図11にて図示したように、最初に決定された輸送停留所のスコア及び輸送路線のスコアは、最終的な輸送停留所及び輸送路線のスコアを得るために反復的に再計算される。ステップ901において、最初の輸送停留所のスコアのセット(例えば、プロセス300において予め決定される)が選択される。例えば、「Los Angeles(ロサンゼルス)」のエリアの輸送のランキングを高めることが望まれることがあり、Los Angelesの全ての輸送停留所のための最初の輸送停留所のスコアが選択される。ステップ902において、最初の輸送停留所のスコアに基づいて、例えば、少なくとも部分的に、1回目の反復の輸送路線のスコアのセットが決定される。ステップ903において、ステップ902において決定された1回目の反復の輸送路線のスコアに基づいて、1回目の反復の輸送停留所のスコアのセットが決定される。
【0086】
反復ステップ902及び903は、何度も繰り返されることができる。例えば、ステップ903が1回目に実行された後では、計算結果は1回目の反復の輸送路線のスコア、及び、1回目の反復の輸送停留所のスコアである。ステップ902の2回目の実行で、ステップ903において得られた1回目の反復の輸送停留所のスコアを用いて、2回目の反復の輸送路線のスコアが決定される。同様に、ステップ903の2回目の実行で、ステップ902において得られた2回目の反復の輸送路線のスコアを用いて、2回目の反復の輸送停留所のスコアが決定される。
【0087】
図11に示される反復的なプロセスは、最初の輸送停留所のスコア又は最初の輸送路線のスコアを1回目に使用することにより開始されることができる(図示せず)。図示のように、最初に決定された輸送路線のスコアに基づいて最初の輸送停留所のスコアを決定することによって反復的なプロセスがステップ901において開始される場合、その後、新たに計算された輸送停留所のスコアに基づいて新たな輸送路線のスコアのセットが決定される。一方で、最初に決定された輸送停留所のスコアに基づいて輸送路線のスコアを決定することによって反復的なプロセスがステップ901において開始される場合(図示せず)、その後、新たに計算された輸送路線のスコアに基づいて新たな輸送停留所のスコアのセットが決定される。ステップ904において終了基準に達するまで、輸送停留所及び輸送路線のスコアの反復的な値がその後決定される。例えば、終了基準は、所定数の反復が実行されたということでもよく、又は、シーケンシャルな反復間の輸送停留所のスコア及び輸送路線のスコアの値の変化が閾値より少ない(例えば、1パーセント)ということでもよい。終了基準に達した後に、ステップ905において、反復的に決定された輸送停留所のランキングのスコア及び輸送路線のランキングのスコアが格納される(例えば、輸送・ランキング・データベースにおいて)。
【0088】
これらの反復的に決定された輸送路線のスコア及び輸送停留所のスコアは、輸送路線及び輸送停留所にランク付けをするための初期スコアとして用いられることができる。あるいは、前述したように改良された又は再ランク付けされた輸送路線及び輸送停留所のスコアを得るために、それらはユーザについて得られた情報(例えば、ユーザの現在位置、所望の起点、所望の目的地、料金選択、輸送時間選択、輸送種類選択(例えば、バス対列車))と組合せられることができる。例えば、初期の輸送路線及び輸送停留所のスコアは、ユーザの現在位置に関する情報を用いて再計算されることができ、ユーザの現在位置に近い輸送路線及び輸送停留所のための調整されたスコアがそれらの初期スコアよりも高くなり、ユーザの現在位置から遠い輸送路線及び輸送停留所のためのそれらが、それらの初期スコアよりも低くなる。
【0089】
図12は、
図4のクライアント110及びサーバ130を実装することが可能なコンピュータ・システム1000を例示しているブロック図である。特定の態様において、コンピュータ・システム1000は、どちらも専用サーバにおける、ハードウェア又はソフトウェア及びハードウェアの組合せを用いて実装することができ、又は、他のエンティティに組み込まれることができ、又は、複数のエンティティに分散されることができる。
【0090】
コンピュータ・システム1000(例えば、クライアント110及びサーバ130)は、バス1008又は情報伝達を行う他の通信機構、及び、情報を処理するためにバス1008に連結されたプロセッサ1002(例えばプロセッサ212及び232)を含む。例えば、コンピュータ・システム1000は、1つ又は複数のプロセッサ1002を実装することができる。プロセッサ1002は、多目的マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、プログラム可能論理デバイス(PLD)、コントローラ、状態機械、ゲーテッド・ロジック、個別ハードウェア部品、又は、情報の演算又は他の情報操作を実行することができる他のいかなる適切なエンティティでもあってもよい。
【0091】
コンピュータ・システム1000は、ハードウェアに加えて、例えば、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、フラッシュメモリ、読み取り専用メモリ(ROM)、プログラム可能な読み取り専用メモリ(PROM)、消去可能なPROM(EPROM)、レジスタ、ハードディスク、リムーバブル・ディスク、CD-ROM、DVD又は他の任意の適切な記憶装置である、含まれたメモリ1004(例えばメモリ220及び240)、であって、プロセッサ1002で実行される命令を格納するためにバス1008に連結されたものに格納された、コンピュータ・プログラムのための実行環境を作成するコード(例えば、プロセッサ・ファームウェア、プロトコル・スタック、データベース管理システム、オペレーティング・システム、もしくはこれらのうちの1つまたは複数の組み合わせを構成するコード)も含むことができる。プロセッサ1002及びメモリ1004は専用論理回路によって補完され、又は組み込まれることができる。
【0092】
命令がメモリ1004に格納されることができ、データ指向言語(たとえば、SQL、dBase)、システム言語(たとえば、C、Objective−C、C++、アセンブリ)、アーキテクチャ言語(たとえば、Java(登録商標)、.NET)、及びアプリケーション言語(たとえば、PHP、Ruby、Perl、Python)などのコンピュータ言語を含むがこれらに限定されないコンピュータ言語を含んだ周知のいかなる方法によって、1つ又は複数のコンピュータ・プログラム製品、例えば、コンピュータ・システム1000によって実行され又は動作を制御するための、コンピュータ可読媒体においてエンコードされたコンピュータ・プログラムの命令の1つ又は複数のモジュールにおいて実現させることができる。命令はまた、配列言語、アスペクト指向言語、アセンブリ言語、オーサリング言語、コマンドライン・インターフェース言語、コンパイル済み言語、コンカレント言語、カーリーブラケット言語、データフロー型言語、データ構造化言語、宣言形言語、難解言語、拡張言語、第4世代言語、関数型言語、対話型言語、解釈済み言語、反復型言語、リストベース言語、リトル言語、ロジックベース言語、機械語、マクロ言語、メタプログラミング言語、マルチパラダイム言語、数値解析、非英語ベース言語、オブジェクト指向クラスベース言語、オブジェクト指向プロトタイプベース言語、オフサイドルール言語、手続き型言語、反射言語、ルールベース言語、スクリプト言語、スタックベース言語、同期言語、構文処理言語、ビジュアル言語、ヴィルト言語、及びXMLベース言語などのコンピュータ言語で実現することもできる。また、メモリ1004は、プロセッサ1002によって実行すべき命令の実行中に一時変数またはその他の中間情報を保管するために使用することもできる。
【0093】
本明細書で述べられているコンピュータ・プログラムは必ずしもファイル・システム内の1つのファイルに対応するわけではない。1つのプログラムは、その他のプログラムまたはデータを保持するファイルの一部分(たとえば、マークアップ言語文書に保管された1つまたは複数のスクリプト)に、当該プログラム専用の単一ファイル内に、あるいは複数の協調ファイル(たとえば、コードの1つまたは複数のモジュール、サブプログラム、または一部分を保管するファイル)内に保管することができる。コンピュータ・プログラムは、1つのコンピュータ上で、あるいは1つのサイトに位置するか複数のサイトに分散されて通信ネットワークによって相互接続されている複数のコンピュータ上で実行するように配備することができる。本明細書に記載されているプロセス及び論理フローは、入力データについて操作し、出力を生成することにより機能を果たすために1つまたは複数のコンピュータ・プログラムを実行する1つまたは複数のプログラム可能プロセッサによって実行することができる。
【0094】
コンピュータ・システム1000は、情報および命令を保管するためにバス1008に結合された、磁気ディスク、ソリッドステートディスク又は光ディスクなどのデータ記憶装置1006をさらに含む。コンピュータ・システム1000は、入出力モジュール1010を介して様々な装置に結合することができる。入出力モジュール1010は任意の入出力モジュールにすることができる。入出力モジュール1010の例としては、USBポートなどのデータ・ポートを含む。入出力モジュール1010は通信モジュール1012に接続するように構成される。通信モジュール1012(たとえば、通信モジュール218および238)の例としては、イーサネット(登録商標)・カードおよびモデムなどのネットワーキング・インターフェース・カードを含む。特定の諸態様では、入出力モジュール1010は、入力装置1014(たとえば、入力装置216)あるいは出力装置1016(たとえば、出力装置214)またはその両方などの複数の装置に接続するように構成される。入力装置1014の例としては、それによりユーザがコンピュータ・システム1000に入力を提供することができるキーボードおよびポインティング・デバイス、たとえば、マウスまたはトラックボールを含む。ユーザとの対話も可能にするために、触覚入力装置、視覚入力装置、音声入力装置、またはブレインコンピュータ・インターフェース・デバイスなどのその他の種類の入力装置1014を使用することができる。たとえば、ユーザに提供されるフィードバックは、任意の形の感覚フィードバック(例えば、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、または触覚フィードバック)にすることができ、ユーザからの入力は、音響、音声、触覚、または脳波入力を含む、任意の形で受け取ることができる。出力装置1016の例としては、ユーザに対して情報を表示するための陰極線管(CRT)、または液晶ディスプレイ(LCD)画面などの表示装置を含む。
【0095】
本発明の一態様によれば、クライアント110およびサーバ130は、プロセッサ1002がメモリ1004内に含まれる1つまたは複数の命令からなる1つまたは複数のシーケンスを実行したことに応答してコンピュータ・システム1000を使用して実現することができる。このような命令は、データ記憶装置1006などの他の機械可読媒体からメモリ504内に読み込むことができる。メイン・メモリ1004内に含まれる命令のシーケンスを実行することは、本明細書に記載されているプロセス・ステップをプロセッサ1002に実行させることである。メモリ1004内に含まれる命令のシーケンスを実行するために、多重処理構成の1つまたは複数のプロセッサも使用することができる。代替態様では、本発明の様々な態様を実現するために、ソフトウェア命令の代わりにまたはそれと組み合わせて、ハードワイヤード回路を使用することができる。したがって、本発明の諸態様はハードウェア回路とソフトウェアの任意の特定の組み合わせに限定されない。
【0096】
本明細書に記載されている主題の様々な態様は、バックエンド・コンポーネント(たとえば、データ・サーバ)を含むか、ミドルウェア・コンポーネント(たとえば、アプリケーション・サーバ)を含むか、あるいは、それによりユーザが本明細書に記載されている主題の一実現例と対話することができるフロントエンド・コンポーネント、(たとえば、グラフィカル・ユーザ・インターフェースまたはウェブ・ブラウザを有するクライアント・コンピュータ)を含むか、1つまたは複数のこのようなバックエンド・コンポーネント、ミドルウェア・コンポーネント、またはフロントエンド・コンポーネントの任意の組み合わせを含む、コンピューティング・システムで実現することができる。システムのコンポーネントは、任意の形または手段のデジタル・データ通信(たとえば、通信ネットワーク)によって相互接続することができる。通信ネットワーク(たとえば、ネットワーク150)は、たとえば、パーソナル・エリア・ネットワーク(PAN)、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、キャンパス・エリア・ネットワーク(CAN)、メトロポリタン・エリア・ネットワーク(MAN)、広域ネットワーク(WAN)、ブロードバンド・ネットワーク(BBN)、インターネット、クラウドなどのうちの任意の1つまたは複数を含むことができる。さらに、通信ネットワークは、たとえば、バスネットワーク、星状ネットワーク、環状ネットワーク、網目状ネットワーク、星状バスネットワーク、木状または階層ネットワークなどを含むネットワーク・トポロジのうちの任意の1つまたは複数を含むことができるが、これらに限定されない。通信モジュールは、たとえば、モデムまたはイーサネット(登録商標)・カードにすることができる。
【0097】
コンピューティング・システム1000はクライアントとサーバを含むことができる。クライアントとサーバは一般に相互に遠く離れており、典型的に通信ネットワークにより対話する。クライアントとサーバの関係は、それぞれのコンピュータ上で実行され、相互にクライアント・サーバの関係を有するコンピュータ・プログラムによって発生する。コンピュータ・システム1000は、たとえば、無制限に、デスクトップ・コンピュータ、ラップトップ・コンピュータ、またはタブレット・コンピュータにすることができる。また、コンピュータ・システム1000は、他のデバイス、たとえば、無制限に、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、モバイル・オーディオ・プレーヤ、全地球測位システム(GPS)受信機、ビデオ・ゲーム・コンソール、あるいはテレビのセット・トップ・ボックス、またはこれらの組み合わせに埋め込むこともできる。
【0098】
本明細書で使用する「機械可読記憶媒体」または「コンピュータ可読媒体」という用語は、実行のためにプロセッサ1002への命令の提供に関与する任意の媒体またはメディアを指している。このような媒体は、不揮発性媒体及び揮発性媒体を含むがこれらに限定されない多くの形を取ることができる。不揮発性媒体としては、たとえば、データ記憶装置1006などの光又は磁気ディスクを含む。揮発性媒体としては、メモリ1004などのダイナミック・メモリを含む。機械可読媒体の一般的な形としては、たとえば、フロッピー(登録商標)・ディスク、フレキシブル・ディスク、ハードディスク、磁気テープ、任意のその他の磁気媒体、CD−ROM、DVD、任意のその他の光学媒体、パンチカード、紙テープ、穴のパターンを有する任意のその他の物理的媒体、RAM、PROM、EPROM、フラッシュEPROM、任意のその他のメモリ・チップまたはカートリッジ、あるいはそこからコンピュータが読み取ることができる任意のその他の媒体を含む。機械可読記憶媒体は、機械可読記憶装置、機械可読記憶基材、メモリ・デバイス、機械可読伝搬信号をもたらす物質の組成物、またはこれらのうちの1つまたは複数の組み合わせにすることができる。
【0099】
輸送停留所をスコアリング及びランク付けするためのシステム、方法、アプリケーション及び機械可読記憶媒体が記載された。本明細書は多くの詳細を含んでいるが、これらは請求可能なものの範囲に対する制限と解釈すべきではなく、むしろ主題の特定の実現例の記述と解釈すべきである。また、別々の実施形態の文脈で本明細書に記載されている特定の特徴は、単一の実施形態において組み合わせて実現することもできる。逆に言えば、単一の実施形態の文脈で記載されている様々な特徴は、複数の実施形態で別々に、または任意の適切な下位の組み合わせで実現することもできる。その上、諸特徴は特定の組み合わせで作用するものとして上記で説明し、このように最初に請求することができるが、請求された組み合わせのうちの1つまたは複数の特徴は、場合によっては、その組み合わせから削除することができ、請求された組み合わせは下位の組み合わせまたは下位の組み合わせの変形例に向けることができる。
【0100】
同様に、動作は特定の順序で図面内に描写されているが、これは、望ましい結果を達成するために、このような動作を示されている特定の順序でまたは連続した順序で実行することまたは例示されているすべての動作を実行することを要求しているものと理解すべきではない。特定の状況では、マルチタスクおよび並列処理の方が有利である可能性もある。その上、上記の諸態様内の様々なシステム・コンポーネントの分離は、すべての態様でこのような分離を要求しているものと理解すべきではなく、記載されたプログラム・コンポーネントおよびシステムを一般に単一ソフトウェア製品にまとめて統合するかまたは複数のソフトウェア製品内にパッケージ化することができることを理解されたい。
【0101】
本明細書の主題について特定の実現例の観点から説明してきたが、他の実現例も実現可能であり、以下に示す特許請求の範囲の範囲内である。例えば、特許請求の範囲に列挙されているアクションは、異なる順序で実行することができ、その場合でも望ましい結果を達成することができる。一例として、添付図面に描写されているプロセスは、望ましい結果を達成するために、必ずしも示されている特定の順序でまたは連続した順序で実行することを要求しているわけではない。特定の実現例では、マルチタスクおよび並列処理の方が有利である可能性もある。
1.輸送停留所及び輸送路線を反復的にスコアリングする方法であって、
輸送停留所のスコアのセットを初期化することであって、前記セットにおける輸送停留所のスコアのそれぞれは、一定期間における前記輸送停留所からの出発の数及び前記輸送路線の停留所を提供する輸送路線のセットのそれぞれのための輸送路線のスコアのセットに基づくことと、
輸送路線のスコアのセットを初期化することであって、前記セットにおける輸送路線のスコアのそれぞれは、一定期間における前記輸送路線上の移動の数及び前記輸送路線によって提供される輸送停留所のセットのそれぞれのための輸送停留所のスコアのセットに基づくことと、
所与の輸送停留所のスコア又は輸送路線のスコアについて、反復の最大数の少なくとも1つが発生するまで又は前記所与の輸送停留所のスコア又は輸送路線のスコアにおける連続する反復間の変化が閾値を下回るまで、前記輸送停留所のスコアのセット及び前記輸送路線のスコアのセットをプロセッサにより反復的に改良することと
を含み、
輸送路線のスコアのそれぞれは、前記輸送路線のそれぞれが提供する輸送停留所の重み付けされた数であって、所与の輸送停留所のための前記重み付けが当該輸送停留所のスコアによって与えられるものと、前記輸送路線のそれぞれと相互接続する輸送路線の重み付けされた数であって、相互接続している輸送路線のための前記重み付けが当該相互接続している輸送路線の前記輸送路線のスコアによって与えられるものとに基づく
ことをコンピュータが実行する方法。
2.前記輸送停留所のスコアのそれぞれは、当該輸送停留所を提供する輸送路線の重み付けされた数に基づき、所与の輸送路線のための前記重み付けが当該輸送路線のスコアによって与えられる、条項1記載の方法。
3.前記輸送停留所のスコアのそれぞれは、さらに、前記輸送停留所からの所定の距離を下回る興味のある点(POI)のための1つ又は複数のスコアに基づき、POIスコアのそれぞれが前記POIの位置及び前記輸送停留所間の地理的距離に基づく、条項2記載の方法。
4.前記輸送停留所のランキングのスコアのそれぞれは、さらに、前記輸送停留所に最も近い人口中心のための人口中心スコアに基づき、前記人口中心スコアが前記人口中心の人口並びに前記人口中心の位置及び前記輸送停留所間の地理的距離に基づく、条項2記載の方法。
5.前記輸送路線のスコアのそれぞれは、さらに、前記輸送路線のそれぞれの移動距離に基づく、条項1記載の方法。
6.輸送停留所及び輸送路線を反復的にスコアリングするシステムであって、
実行可能な命令が格納された1つ又は複数のメモリと、
実行可能な命令を実行するように構成された1つ又は複数のプロセッサと
を含み、前記命令が、
輸送停留所のスコアのセットを初期化することであって、前記セットにおける輸送停留所のスコアのそれぞれは、一定期間における前記輸送停留所からの出発の数及び前記輸送路線の停留所を提供する輸送路線のセットのそれぞれのための輸送路線のスコアのセットに基づくことと、
輸送路線のスコアのセットを初期化することであって、前記セットにおける輸送路線のスコアのそれぞれは、一定期間における前記輸送路線上の移動の数及び前記輸送路線によって提供される輸送停留所のセットのそれぞれのための輸送停留所のスコアのセットに基づくことと、
所与の輸送停留所のスコア又は輸送路線のスコアについて、反復の最大数の少なくとも1つが発生するまで又は前記所与の輸送停留所のスコア又は輸送路線のスコアにおける連続する反復間の変化が閾値を下回るまで、前記輸送停留所のスコアのセット及び前記輸送路線のスコアのセットを反復的に改良することと
を実現し、
輸送路線のスコアのそれぞれは、前記輸送路線のそれぞれが提供する輸送停留所の重み付けされた数であって、所与の輸送停留所のための前記重み付けが当該輸送停留所のスコアによって与えられるものと、前記輸送路線のそれぞれと相互接続する輸送路線の重み付けされた数であって、相互接続している輸送路線のための前記重み付けが当該相互接続している輸送路線の前記輸送路線のスコアによって与えられるものとに基づく
システム。
7.前記輸送停留所のスコアのそれぞれは、当該輸送停留所を提供する輸送路線の重み付けされた数に基づき、所与の輸送路線のための前記重み付けが当該輸送路線のスコアによって与えられる、条項6記載のシステム。
8.前記輸送停留所のスコアのそれぞれは、さらに、前記輸送停留所からの所定の距離を下回る興味のある点(POI)のための1つ又は複数のスコアに基づき、POIスコアのそれぞれが前記POIの位置及び前記輸送停留所間の地理的距離に基づく、条項7記載のシステム。
9.前記輸送停留所のランキングのスコアのそれぞれは、さらに、前記輸送停留所に最も近い人口中心のための人口中心スコアに基づき、前記人口中心スコアが前記人口中心の人口並びに前記人口中心の位置及び前記輸送停留所間の地理的距離に基づく、条項7記載のシステム。
10.前記輸送路線のスコアのそれぞれは、さらに、前記輸送路線のそれぞれの移動距離に基づく、条項6記載のシステム。
11.輸送停留所及び輸送路線を反復的にスコアリングする方法をプロセッサに実現させる機械可読命令を含んだ非一時的な機械可読記憶媒体であって、
前記方法が、
輸送停留所のスコアのセットを初期化することであって、前記セットにおける輸送停留所のスコアのそれぞれは、一定期間における前記輸送停留所からの出発の数及び前記輸送路線の停留所を提供する輸送路線のセットのそれぞれのための輸送路線のスコアのセットに基づくことと、
輸送路線のスコアのセットを初期化することであって、前記セットにおける輸送路線のスコアのそれぞれは、一定期間における前記輸送路線上の移動の数及び前記輸送路線によって提供される輸送停留所のセットのそれぞれのための輸送停留所のスコアのセットに基づくことと、
所与の輸送停留所のスコア又は輸送路線のスコアについて、反復の最大数の少なくとも1つが発生するまで又は前記所与の輸送停留所のスコア又は輸送路線のスコアにおける連続する反復間の変化が閾値を下回るまで、前記輸送停留所のスコアのセット及び前記輸送路線のスコアのセットを反復的に改良することと
を含み、
輸送路線のスコアのそれぞれは、前記輸送路線のそれぞれが提供する輸送停留所の重み付けされた数であって、所与の輸送停留所のための前記重み付けが当該輸送停留所のスコアによって与えられるものと、前記輸送路線のそれぞれと相互接続する輸送路線の重み付けされた数であって、相互接続している輸送路線のための前記重み付けが当該相互接続している輸送路線の前記輸送路線のスコアによって与えられるものとに基づく
非一時的な機械可読記憶媒体。
12.前記輸送停留所のスコアのそれぞれは、当該輸送停留所を提供する輸送路線の重み付けされた数に基づき、所与の輸送路線のための前記重み付けが当該輸送路線のスコアによって与えられる、条項11記載の非一時的な機械可読記憶媒体。
13.前記輸送停留所のスコアのそれぞれは、さらに、前記輸送停留所からの所定の距離を下回る興味のある点(POI)のための1つ又は複数のスコアに基づき、POIスコアのそれぞれが前記POIの位置及び前記輸送停留所間の地理的距離に基づく、条項12記載の非一時的な機械可読記憶媒体。
14.前記輸送停留所のランキングのスコアのそれぞれは、さらに、前記輸送停留所に最も近い人口中心のための人口中心スコアに基づき、前記人口中心スコアが前記人口中心の人口並びに前記人口中心の位置及び前記輸送停留所間の地理的距離に基づく、条項12記載の非一時的な機械可読記憶媒体。
15.前記輸送路線のスコアのそれぞれは、さらに、前記輸送路線のそれぞれの移動距離に基づく、条項11記載の非一時的な機械可読記憶媒体。
【0102】
これらの及び他の実施態様は以下のクレームの範囲内のものである。