特許第5676865号(P5676865)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5676865
(24)【登録日】2015年1月9日
(45)【発行日】2015年2月25日
(54)【発明の名称】混合装置
(51)【国際特許分類】
   B01F 5/00 20060101AFI20150205BHJP
   B01F 3/08 20060101ALI20150205BHJP
   B01F 5/10 20060101ALI20150205BHJP
   B01F 15/02 20060101ALI20150205BHJP
   B01F 15/06 20060101ALI20150205BHJP
【FI】
   B01F5/00 G
   B01F3/08 Z
   B01F5/10
   B01F15/02 A
   B01F15/06 Z
【請求項の数】6
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2009-219432(P2009-219432)
(22)【出願日】2009年9月24日
(65)【公開番号】特開2011-67736(P2011-67736A)
(43)【公開日】2011年4月7日
【審査請求日】2012年9月14日
(73)【特許権者】
【識別番号】507279967
【氏名又は名称】中野 紘二
(73)【特許権者】
【識別番号】509246688
【氏名又は名称】沼田 芳明
(74)【代理人】
【識別番号】100114627
【弁理士】
【氏名又は名称】有吉 修一朗
(72)【発明者】
【氏名】沼田 芳明
【審査官】 ▲高▼藤 啓
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2009/016998(WO,A1)
【文献】 特開2006−122813(JP,A)
【文献】 特開2009−178702(JP,A)
【文献】 特表2004−508926(JP,A)
【文献】 特開2007−210819(JP,A)
【文献】 特開2007−029848(JP,A)
【文献】 特開2002−085948(JP,A)
【文献】 特開2010−149089(JP,A)
【文献】 特表2010−504194(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01F 5/00
B01F 3/08
B01F 5/10
B01F 15/02
B01F 15/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体が排出される流体排出口と、流体が導入される流体導入口とが設けられると共に、内部に所定の密閉空間が形成された外壁部材と、
該外壁部材の所定の密閉空間内に配置されると共に、密閉状態を保持可能に構成された導管によって前記流体排出口と連通する第1の流体供給口が設けられた混合機とを備え、
前記混合機は、
略円筒状の中空部を有する容器と、
該容器の内部に発生させる渦流の旋回軸上に設けられた吐出口とを有し、
前記容器は、前記第1の流体供給口が設けられた第1室と、前記吐出口が設けられた第2室とから構成され、前記第1室と前記第2室とが連通孔により接続され、前記容器の第2室内の前記吐出口の近傍であって前記連通孔と同軸上に、かつ、前記連通孔に向けて第2室内に突き出した状態に設けられた、前記渦流の旋回軸上に流体を供給する第2の流体供給口を有し、
前記吐出口の径は前記連通孔の径よりも大きく、前記第2の流体供給口の開口径は前記連通孔の径と同じであり、
前記第1の流体供給口は、前記容器の内部に渦流を発生させる方向に、前記流体排出口から排出された流体を供給する構成とされた
混合装置。
【請求項2】
前記外壁部材は、前記密閉空間の温度を調節する構成とされた
請求項1に記載の混合装置。
【請求項3】
前記外壁部材は、内部に形成されて冷却水が通る構成とされた冷却水用通路を有する
請求項2に記載の混合装置。
【請求項4】
前記外壁部材は、加熱部材である
請求項2に記載の混合装置。
【請求項5】
前記外壁部材に、前記密閉空間の流体が取出される流体取出口が設けられ、
該流体取出口から流体が取出された場合に、取出された流体の流量と略同じ流量の流体を前記流体導入口に導入する構成とされた電磁弁を備える
請求項1〜4のいずれか1つに記載の混合装置。
【請求項6】
前記外壁部材は球形である
請求項1〜5のいずれか1つに記載の混合装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は混合装置に関する。詳しくは、例えば燃料(油)と水とを混合する混合装置に係るものである。
【背景技術】
【0002】
混合操作とは、主に2種類以上の粉体あるいは液体を混ぜ合わせ、均質な混合物を得ることである。そして、混合装置は、これらの作業を実施し、食品、医薬、化粧品をはじめ、紙、ゴム、ガラス、陶器、金属、プラスチック製品などを作り出す。
混合操作として例えば、ミキサなどによって、液体を強制撹拌し、2つの液体をエマルション化した状態を形成し、界面比の増大と拡散距離の低下によって反応を進行させる方法が知られている。例えば、容器に原料を投入し、撹拌翼によってこれを所定時間、混合させるバッチ式プロセスがある。
【0003】
しかし、バッチ式プロセスでは、例えば油と水の混合燃料を製造する場合には成分比等にムラが生じ、充分な撹拌混合を行なうことができず、また、温度条件の設定も難しいので、歩留まりが低下する。
【0004】
そこで、連続して流体を流通させる比較的小型の容器中で撹拌子を回転させる連続式処理装置が提案されている。
例えば、特許文献1には、図4に示されるような撹拌装置が記載されている。すなわち、特許文献1に記載された撹拌装置において、撹拌槽104は2つの液体注入口(101、102)を有する上部104Aと、1つの液体吐出口103を有する下部104Bとが組みつけられている。また、撹拌槽104内には撹拌子110が回転自在に設けられている。また、撹拌子110は、上下の円板間に放射状に設けられた多数のブレードによって構成されている。また、撹拌槽104外には、撹拌モータのシャフト105に連結されて回転自在な永久磁石113が撹拌子110の上方円板と対向配置されている。また、液体注入口(101、102)からそれぞれ注入されたA液及びB液が混合撹拌され、その混合液が液体吐出口103から外部に吐出される。
【0005】
また、特許文献2には、図5に示されるようなミキサが記載されている。すなわち、特許文献2に記載されたミキサにおいて、下方に移動相液体の入口212、上方に出口213を有する円筒形のミキサ室201の中に棒状永久磁石からなる回転子202が置かれている。また、ミキサ室201の外周に固定されたドーナツ状のコイル室203があり、コイル室203には、ミキサ室201を挟んで対向する一対の磁極204が複数あり、各磁極204には、これを励磁するためのコイル206が巻かれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平1−262936号公報
【特許文献2】特開2001−9254号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1の撹拌装置では、撹拌子が全体として円盤状であり、流体をダイナミックに対流させる作用が小さく、混合効果が不充分となる。
また、特許文献2のミキサでは、棒状の回転子による一定の対流混合効果は得られるが、導入口から導出口へ、ショートサーキットする流れが発生し、これが混合効果を低下させる可能性がある。
【0008】
本発明は、以上の点に鑑みて創案されたものであり、効率が良く充分な撹拌混合を行なうことができる混合装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するために、本発明の混合装置は、流体が排出される流体排出口と、流体が導入される流体導入口とが設けられると共に、内部に所定の密閉空間が形成された外壁部材と、該外壁部材の所定の密閉空間内に配置されると共に、密閉状態を保持可能に構成された導管によって前記流体排出口と連通する第1の流体供給口が設けられた混合機とを備え、前記混合機は、略円筒状の中空部を有する容器と、該容器の内部に発生させる渦流の旋回軸上に設けられた吐出口とを有し、前記容器は、前記第1の流体供給口が設けられた第1室と、前記吐出口が設けられた第2室とから構成され、前記第1室と前記第2室とが連通孔により接続され、前記容器の第2室内の前記吐出口の近傍であって前記渦流の旋回軸上に流体を供給する第2の流体供給口を有し、前記第1の流体供給口は、前記容器の内部に渦流を発生させる方向に、前記流体排出口から排出された流体を供給する構成とされた、装置である。
【0010】
ここで、外壁部材の所定の密閉空間内に配置されると共に、密閉状態を保持可能に構成された導管によって流体排出口と連通する第1の流体供給口が設けられた混合機によって、密閉空間内を流れる流体は流体排出口から排出されて、密閉状態を保持可能に構成された導管を通り、混合機の第1の流体供給口に供給されるというように閉回路(クローズ回路)で混合処理されるので、少量の液体で通過回数を多く混合させることができる。
また、流体は、密閉空間内や密閉状態の導管内という閉回路(クローズ回路)で混合処理されるので、不純物の混入のおそれがなく、また、ガス拡散のおそれもない。
【0011】
また、本発明の混合装置において、外壁部材は、密閉空間の温度を調節する構成とされ、外壁部材は、内部に形成されて冷却水が通る構成とされた冷却水用通路を有する場合、撹拌混合で発生した熱による温度上昇を抑え、適温を維持できる。
【0012】
さらに、本発明の混合装置において、外壁部材は、密閉空間の温度を調節する構成とされ、外壁部材は、加熱部材である場合、熱で流体の粘度を下げて、流体の流れを良くすることができる。
【0013】
また、本発明の混合装置において、外壁部材に、密閉空間の流体が取出される流体取出口が設けられ、混合装置は、流体取出口から流体が取出された場合に、取出された流体の流量と略同じ流量の流体を流体導入口に導入する構成とされた電磁弁を備えることができる。
【0014】
また、本発明の混合装置において、外壁部材は球形である場合、角張った形状の場合よりも流体の流れが良くなる。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係る混合装置は、効率が良く充分な撹拌混合を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の混合装置の一構成例を示す概略図である。
図2】本発明の混合装置に使用される混合機の一例の概略断面図である。
図3図2の混合機内における流体の状態を示す概略図である。
図4】従来の撹拌装置の概略断面図である。
図5】従来のミキサの概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明し、本発明の理解に供する。なお、混合する液体として、燃料と水とを例に挙げて説明するが、本発明の混合装置を使って混合する液体は、これらに限定されるものではなく、例えば、複数種の液体肥料同士、複数種の化粧液同士、複数種の食料用液同士、複数種の薬液同士を混合できることは勿論である。
図1は、本発明の混合装置の一構成例を示す概略図である。本発明の混合装置1は、内部に所定の密閉空間2Cが形成された外壁部材2と、密閉空間2C内に配置された混合機3とを備える。
また、外壁部材2には、流体が排出される流体排出口2Aと、流体が導入される流体導入口2Bとが設けられている。また、外壁部材2は、球形である。
また、外壁部材2には、密閉空間2C内の流体が取出される流体取出口2Eが設けられている。
また、外壁部材2は、密閉空間の温度を調節する構成とされており、具体的には内部に形成されて冷却水(井戸水もしくは水道水)が通る構成とされた冷却水用通路2Dを有する。また、外壁部材2に例えば加熱ランプ等を取付けて、外壁部材2を加熱部材として作用させることもできる。
また、冷却水用通路2Dと、冷却水供給源15とは、導管4Eによって連通している。
【0018】
また、混合機3には、第1の流体供給管16が取付けられている。そして、第1の流体供給管16の一端は、混合機3に設けられた第1の流体供給口(図示せず。)と連通しており、第1の流体供給管16の他端は、外壁部材2の外側に位置して、導管4Aと連通している。
また、第1の流体供給管16の他端と、外壁部材2の流体排出口2Aとは、導管4Aによって連通している。また、導管4Aには、混合ポンプ8が取付けられており、さらに混合ポンプ8には、混合ポンプの動力源であるモータ9が取付けられている。
また、混合機3には、第2の流体供給管17が取付けられている。そして、第2の流体供給管17の一端は、混合機3内に位置して第2の流体供給口(図示せず。)として機能し、第2の流体供給管17の他端は、外壁部材2の外側に位置して、導管4Dと連通している。
また、第2の流体供給管17の他端と、水が貯蔵された水タンク14とが、導管4Dによって連通している。また、水導入電磁弁7が導管4Dと電気的に接続しており、導管4Dに取付けられた水導入バルブ7Aを制御する。
【0019】
また、外壁部材2の流体導入口2Bには、導管4Bの一端が連通しており、導管4Bの他端は、燃料が貯蔵された燃料タンク13に連結されている。また、導管4Bの流体導入口2Bに近い位置には、燃料導入バルブ12が取付けられている。
【0020】
また、本発明の混合装置1は、流体取出口2Eから流体(燃料と水とが混合した混合燃料)が取出された場合に、取出された流体の流量と略同じ流量の流体を流体導入口2Bに導入する構成とされた混合燃料取出電磁弁6を備える。
すなわち、混合燃料取出電磁弁6は、流体導入口2Bに連通した導管4Bと、流体取出口2Eに連通した導管4Cとに電気的に接続しており、導管4Bに取付けられた燃料導入バルブ12と、導管4Cに取付けられた混合燃料取出バルブ11とを制御して、流体取出口2Eから混合燃料が取出された場合に、取出された混合燃料の流量と略同じ流量の燃料を流体導入口2Bに導入する。なお、導管4Cには、トロコイドポンプ10が取付けられており、トロコイドポンプ10の吸引力によって、流体取出口2Eから混合燃料を取出す。
なお、導管4A〜4Eは、密閉状態を保持可能に構成されている。
【0021】
ここで、本発明の混合装置が、流体が排出される流体排出口と、流体が導入される流体導入口とが設けられると共に、内部に所定の密閉空間が形成された外壁部材と、外壁部材の所定の密閉空間内に配置されると共に、密閉状態を保持可能に構成された導管によって流体排出口と連通する第1の流体供給口が設けられた混合機とを備え、混合機は、略円筒状の中空部を有する容器と、容器の内部に発生させる渦流の旋回軸上に設けられた吐出口とを有し、容器は、第1の流体供給口が設けられた第1室と、吐出口が設けられた第2室とから構成され、第1室と第2室とが連通孔により接続され、容器の第2室内の吐出口の近傍であって渦流の旋回軸上に流体を供給する第2の流体供給口を有し、第1の流体供給口は、容器の内部に渦流を発生させる方向に、流体排出口から排出された流体を供給する構成とされていれば、必ずしも外壁部材は、内部に形成されて冷却水が通る構成とされた冷却水用通路を有していなくてもよく、また、外壁部材は球形でなくてもよい。
しかし、外壁部材が、内部に形成されて冷却水が通る構成とされた冷却水用通路を有していれば、撹拌混合で発生した熱による温度上昇を抑え、適温を維持できるので好ましい。
また、外壁部材が球形であれば、角張った形状の場合よりも流体の流れが良くなるので好ましい。
【0022】
[本発明の混合装置の動作]
次に、本発明の混合装置の動作を説明する。
燃料導入バルブ12が開かれて、燃料タンク13内の燃料がポンプによって導管4Bを通り、外壁部材2の流体導入口2Bへ導入される。
次に、燃料は、混合ポンプ8によって吸引されて、外壁部材2の密閉空間2Cを流体の流れ方向5に沿って流れ、外壁部材2の流体排出口2Aから排出される。
そして、流体排出口2Aから排出された燃料は、導管4Aを通って第1の流体供給管16に入り、そして、混合機3内に供給される。一方、水導入バルブ7Aが開けられて、水タンク14内の水がポンプによって導管4Dを通って第2の流体供給管17に入り、そして混合機3内に供給される。
混合機3から吐き出された燃料と水との混合燃料は、混合ポンプ8によって吸引されて、外壁部材2の密閉空間2Cを流体の流れ方向5に沿って流れ、外壁部材2の流体排出口2Aから排出される。そして、流体排出口2Aから排出された混合燃料は、導管4Aを通って第1の流体供給管16に入り、そして、混合機3内に供給される。また、水が、第2の流体供給管17に入り、そして混合機3内に供給される。
また、混合機3内は、ポンプによる液体の圧送によって温度が上昇するので、温度調節のために、冷却水供給源15から導管4Eを通って冷却水用通路2Dに供給された冷却水は、冷却水用通路2Dを通って、外壁部材2の外へ放流される。
【0023】
このような工程を、燃料と水とが所定の割合になるまで続ける。そして、燃料と水とが所定の割合になった混合燃料を、混合燃料取出バルブ11を開いて、トロコイドポンプ10の吸引力によって、流体取出口2Eから取出し、導管4Cに通す。
また、流体取出口2Eから混合燃料が取出されると、燃料導入バルブ12が開いて、燃料タンク13内の燃料がポンプによって流体導入口2Bに導入される。このとき、取出された混合燃料の流量と、流体導入口2Bに導入される燃料の流量は略同じとなるように調整される。
【0024】
[混合機の構成]
図2は、本発明の混合装置に使用される混合機の一例の概略断面図である。図2に示すように、第1の流体供給管16の一端は、混合機3に設けられた第1の流体供給口3Aに連通しており、第2の流体供給管17の一端は、混合機3内に位置して第2の流体供給口3Bとして機能する。
【0025】
混合機3は、略円筒状の中空部19Aを有する容器19と、容器19の内部に発生させる渦流の旋回軸上に設けられた吐出口18とを有する。
また、容器19には、第1の流体供給管16の一端と連通する第1の流体供給口3Aが設けられている。
また、第1の流体供給口3Aは、容器19の内部に渦流を発生させる方向に、流体排出口2Aから排出された流体を供給する構成とされている。
【0026】
容器19は、第1の流体供給口3Aが設けられた第1室20と、吐出口18が設けられた第2室21とに分かれており、第1室20と第2室21とが連通孔22により接続されている。
また、容器19は、第2室21内の吐出口18の近傍であって渦流の旋回軸上に流体(水)を供給する第2の流体供給口3Bを有する。
第1室20は、半球状部20Aと、円筒状部20Bと、半球状部20Cとから構成されている。第2室21は、第1室20の半球状部20Cの外側の面22Aと、単管ニップル23とから構成されている。
【0027】
第2の流体供給管17は、ネジキャップ27の略中央に固定されており、第2の流体供給管17の周囲には開口部27Aが設けられている。また、このネジキャップ27を単管ニップル23の端部に取付けることで、第2の流体供給管17の一端すなわち第2の流体供給口3Bが第2室21内の吐出口18近傍に固定される。第2の流体供給管17の一端すなわち第2の流体供給口3Bは、第2室21内に突き出した状態に配置される。
また、第2の流体供給口3Bの開口径は、連通孔22と略同じである。
【0028】
円筒状部20Bと半球状部20Cとの間には、円盤状の隔壁24が取付けられている。半球状部20Aには、半球状部20Aに形成された貫通孔を塞ぐ蓋25が取付けられている。
また、円筒状部20Bには、第1の流体供給口3Aが設けられており、第1の流体供給口3Aと第1の流体供給管16の一端とが連通している。第1の流体供給管16は、この管から供給される液体が、第1の流体供給口3Aから円筒状部20Bの内壁面に沿って供給される方向、すなわち円筒状部20Bの断面円の接線方向に取付けられている。また、第1の流体供給口3Aは、隔壁24よりも蓋25に近い側であって第2室21に近い位置に設けられている。また、本実施の形態では、第1の流体供給口3Aは、隔壁24に隣接して設けられている。
【0029】
また、連通孔22と同径であると共に連通孔22と同軸上に、隔壁24及び半球状部20Cを貫通する連通管としての中空のインナーパイプ26が設けられている。インナーパイプ26は、連通孔22から蓋25に向って、第1の流体供給口3Aの位置よりも蓋25に近い位置まで延びている。
また、吐出口18の径は連通孔22の径よりも大きい。
【0030】
[混合機の動作]
上記のように構成された混合機3の動作について、図3を参照して説明する。なお、図3は、図2の混合機内における流体の状態を示す概略図である。
【0031】
混合機3の第1の流体供給口3Aから供給される液体30Aは、混合装置1に初めて液体を供給した時は燃料であり、その後は燃料と水の混合燃料である。また、第2の流体供給口3Bから供給される液体は、水タンク14内の水32である。
【0032】
図3に示すように、第1室20内へ供給された液体30Aは、第1の流体供給口3Aから円筒状部20Bの内壁面に沿って供給されることにより、第1室20内を旋回し、渦流31を発生させる。このとき、吐出口18では、この渦流31によってその旋回軸(中心軸)の負圧部分が形成され、その旋回軸に吸引力が発生する。ここで、第2室21内へ突き出すように配置された第2の流体供給管17の一端すなわち第2の流体供給口3Bからは、渦流31の中心軸の負圧によって水32が吸い込まれ、渦流によって撹拌され、混合されることになる。
【0033】
また、第2室21では、渦流31の中心軸の負圧によって周囲の液体30Bが、ネジキャップ27の開口部27Aを通り、そして吐出口18から第2室21内に侵入しようとする力が働き、連通孔22から第2室21へと流入しようとする液体30Aと押し合う状態となる。
【0034】
連通孔22から第2室21へ流入しようとする液体30Aは、この負圧によって吸い込まれる液体30Bを避けるようにして、吐出口18そして開口部27から流出する。
さらに、第2室21内へ突き出すように配置された第2の流体供給管17の一端すなわち第2の流体供給口3Bからは、渦流31の中心軸の負圧によって水32が吸い込まれ、液体30Aと液体30Bとの境界部分に到達する。これにより水32が剪断され、連通孔22から第2室21へと流入してきた液体30Aと混合されて、吐出口18そして開口部27から噴出される。
【0035】
また、容器19が、第1室20と第2室21とに分けられ、連通孔22により接続されているので、第1室20内で発生した渦流31は第2室21に入った際、吐出口18および開口部27Aへ向って真っ直ぐに進行しようとする。このとき、第2室21の吐出口18と連通孔22とを結ぶ境界面よりも外側の空間内の液体30Cは、この境界面の渦流の流れによって第2室21内で撹拌されることとなる。ここで、第2の流体供給管17の一端すなわち第2の流体供給口3Bから第2室21内に供給される水32は、境界面に衝突した際に剪断されると共に、境界面よりも外側の空間内の液体30C内に侵入し、さらに撹拌、混合されるようになる。また、第2の流体供給管17の一端すなわち第2の流体供給口3Bから供給される水32は、第2室21内に供給され、第1室20には直接供給されなくなっているので、水32は、より第1室20内に侵入し難く、また、第1室20内での渦流31の形成に影響を及ぼしにくい。
【0036】
また、連通孔22には、連通孔22から蓋25に向って、第1の流体供給口3Aの位置よりも蓋25に近い位置まで延びているインナーパイプ26が接続されているので、第1の流体供給口3Aから供給される液体30Aが、このインナーパイプ26の周りを回転することで乱れの少ない渦流31が形成される。また、インナーパイプ26は、第1室20の容積を二分する面の手前の位置までの長さとしているので、第1の流体供給口3Aから供給される液体30Aが、形成された渦流31に与える影響を少なくすると共に、形成された渦流31が、滑らかにインナーパイプ26内へと流入することになる。
【0037】
以上のように、本発明の混合装置は、外壁部材の所定の密閉空間内に配置されると共に、密閉状態を保持可能に構成された導管によって流体排出口と連通する第1の流体供給口が設けられた混合機を備えているので、密閉空間内を流れる流体は流体排出口から排出されて、密閉状態を保持可能に構成された導管を通り、混合機の第1の流体供給口に供給されるというように閉回路(クローズ回路)で混合処理されるので、少量の液体で通過回数を多く混合させることができ、よって、効率が良く充分な撹拌混合を行なうことができる。
また、流体は、密閉空間内や密閉状態の導管内という閉回路(クローズ回路)で混合処理されるので、不純物の混入のおそれがなく、また、ガス拡散のおそれもない。
【0038】
また、外壁部材は、内部に形成されて冷却水(井戸水もしくは水道水)が通る構成とされた冷却水用通路を有するので、撹拌混合で発生した熱による温度上昇を抑え、適温を維持でき、これによって流体の変質も抑制できる。
【符号の説明】
【0039】
1 混合装置
2 外壁部材
2A 流体排出口
2B 流体導入口
2C 密閉空間
2D 冷却水用通路
2E 流体取出口
3 混合機
3A 第1の流体供給口
3B 第2の流体供給口
4A 導管
5 流体の流れ方向
6 混合燃料取出電磁弁
7 水導入電磁弁
7A 水導入バルブ
8 混合ポンプ
9 モータ
10 トロコイドポンプ
11 混合燃料取出バルブ
12 燃料導入バルブ
13 燃料タンク
14 水タンク
15 冷却水供給源
16 第1の流体供給管
17 第2の流体供給管
18 吐出口
19 容器
19A 中空部
20 第1室
20A 半球状部
20B 円筒状部
20C 半球状部
21 第2室
22 連通孔
22A 外側の面
23 単管ニップル
24 隔壁
25 蓋
26 インナーパイプ
27 ネジキャップ
27A 開口部
30A 液体
31 渦流
32 水
33 混合物
図1
図2
図3
図4
図5