(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5677429
(24)【登録日】2015年1月9日
(45)【発行日】2015年2月25日
(54)【発明の名称】自動車における均一な操作パネルとしての押しボタンスイッチアレイ
(51)【国際特許分類】
H01H 13/86 20060101AFI20150205BHJP
【FI】
H01H13/86
【請求項の数】5
【全頁数】4
(21)【出願番号】特願2012-523215(P2012-523215)
(86)(22)【出願日】2010年7月12日
(65)【公表番号】特表2013-501321(P2013-501321A)
(43)【公表日】2013年1月10日
(86)【国際出願番号】EP2010004236
(87)【国際公開番号】WO2011015271
(87)【国際公開日】20110210
【審査請求日】2013年2月6日
(31)【優先権主張番号】102009036212.6
(32)【優先日】2009年8月5日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】597013146
【氏名又は名称】ティーアールダブリュー・オートモーティブ・エレクトロニクス・アンド・コンポーネンツ・ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100075270
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 泰
(74)【代理人】
【識別番号】100080137
【弁理士】
【氏名又は名称】千葉 昭男
(74)【代理人】
【識別番号】100096013
【弁理士】
【氏名又は名称】富田 博行
(74)【代理人】
【識別番号】100117640
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 達己
(72)【発明者】
【氏名】コルヘル,ヨアヒム
(72)【発明者】
【氏名】コーンレイン,ハラルト
【審査官】
段 吉享
(56)【参考文献】
【文献】
実開昭63−009720(JP,U)
【文献】
米国特許第06204459(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01H 13/86
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
透明フィルムに覆われ、かつ移動するようにその中に収容される作動要素または移動不可能となるようにその中に収容されるダミー要素を選択的に有する凹部を含むフレームを備え、前記作動要素は前記フィルムに対向するその表面に記号を有し、反対の端部にプリント基板を保持し、前記プリント基板は反対のベースプレート上のコンタクト要素と協働する基板側コンタクト要素を坦持する、押しボタンスイッチアレイ。
【請求項2】
請求項1に記載の押しボタンスイッチアレイにおいて、前記作動要素は前記記号の領域で光透過性を有し、選択的に作動されるようになされた発光要素が前記記号に対向する前記プリント基板上に配置される押しボタンスイッチアレイ。
【請求項3】
請求項1または2に記載の押しボタンスイッチアレイにおいて、前記作動要素はキャップ形状のデザインである押しボタンスイッチアレイ。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載の押しボタンスイッチアレイにおいて、前記基板側コンタクト要素は留め金状のディスクの形式である押しボタンスイッチアレイ。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載の押しボタンスイッチアレイにおいて、自動車の均一な操作パネルとして使用される押しボタンスイッチアレイ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車における操作パネルとしての使用に特に適した押しボタンスイッチアレイに関する。
【背景技術】
【0002】
均一な面板に組み込まれたスイッチアレイが一般に知られている。面板は固定格子内に配置された凹部を有し、必要に応じて完全なスイッチユニットあるいはダミーカバーが凹部に挿入される。これは最適ではないが柔軟性のある解決策である。なぜならダミーカバーで閉じられた凹部は、可視性でもあり触知性でもあるからである。また、これは複雑な解決策である。なぜなら使用されるスイッチユニットは、ハウジングに含まれる全ての必要な機能部品とは完全に自立するよう構成されているからである。
【0003】
本発明は、均一な操作表面を提供する押しボタンスイッチアレイを提供し、この押しボタンスイッチアレイにおいて、スイッチユニットがこのスイッチユニット上に設けられた記号のみによりダミー要素から区別され、スイッチユニットはわずかな機能部品で実現される。
【発明の概要】
【0004】
本発明による押しボタンスイッチアレイは、透明フィルムに覆われ、かつ移動するようにその中に収容される作動要素または移動不可能となるようにその中に収容されるダミー要素を選択的に有する凹部を含むフレームを備える。作動要素はフィルムに対向するその表面に記号を有し、反対の端部にプリント基板を保持する。プリント基板は反対のベースプレート上のコンタクト要素と協働するスイッチ要素を坦持する。作動要素およびダミー要素と共にフレームを完全に覆う透明フィルムは、連続した滑らかな表面を提供する。フィルムの後ろに配置されるのは作動要素であり、作動要素は選択的に照らされる記号のみにより識別可能である。スイッチ状態に応じて、記号の照明は変化することができ、よってそれぞれのスイッチ状態は視覚により容易に確認され得る。それぞれのスイッチ機能は作動要素により、プリント基板上のスイッチ要素およびベースプレート上のコンタクト要素と協働して実行される。自立的なスイッチユニットを含む装置に比べて、これは大変コストを節約する解決策である。
【0005】
本発明のさらなる有利な展開は従属請求項で特定される。
本発明のさらなる利点および特徴は添付の図面を参照して以下の記載により明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図2】押しボタンスイッチアレイの概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図1は透明フィルム12(
図2)により形成された滑らかな操作パネル10を示す。例示の目的で図示された3つの記号14、16、18は、フィルムを通して可視性である。フィルムの下のフレーム20(
図2)内に形成された円形の凹部22、24、26、28は点線で示されている。凹部22はスイッチユニットを有していない。そのため、記号が描かれていない。
【0008】
フレーム20は不透明な物質で作製されたプラスチック支持体により形成される。フレームは
図1に示された円形の凹部22から28を有し、それらは円筒形の壁22a、24a、26aおよび28aにより画定される。壁24aから28aは挿入されたキャップ形状の作動要素24b、26b、28b用のスライドガイドを構成し、一方壁22aは、同様のキャップ形状の移動可能でないダミー要素22bを受容する。
【0009】
フィルム12に対向する表面において、作動要素24b、26bおよび28bは記号14、16および18を有している。それらの記号は、表面が光透過性の物質で形成されている場合、それぞれの表面に印刷されてもよい。代替えとして、記号は不透明な表面から窪んでいる。
【0010】
フィルムに対向して離れた端部において、それぞれの作動要素24b、26b、28bはプリント基板30を保持し、プリント基板は溝に挟まれ、記号に対向するその表面において、例えば発光ダイオード(LED)の形式の発光要素34または複数の発光要素を有しており、そして反対の表面には、スイッチ要素36が例えば留め金ディスクの形式で設けられる。
【0011】
フレーム20にしっかりと接続されるベースプレート38は押しボタンスイッチアレイをフィルムに対向して離れた後側において閉じる。ベースプレート38はそれぞれがスイッチ要素36のそれぞれと対向して配置されスイッチ要素と協働するコンタクト要素40を有する。