(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5677440
(24)【登録日】2015年1月9日
(45)【発行日】2015年2月25日
(54)【発明の名称】リジッド‐フレックス回路を備えた電極システム
(51)【国際特許分類】
A61B 5/0408 20060101AFI20150205BHJP
A61B 5/0478 20060101ALI20150205BHJP
A61B 5/0492 20060101ALI20150205BHJP
【FI】
A61B5/04 300J
A61B5/04 300M
【請求項の数】19
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2012-531028(P2012-531028)
(86)(22)【出願日】2010年9月23日
(65)【公表番号】特表2013-505783(P2013-505783A)
(43)【公表日】2013年2月21日
(86)【国際出願番号】US2010049973
(87)【国際公開番号】WO2011038103
(87)【国際公開日】20110331
【審査請求日】2013年9月20日
(31)【優先権主張番号】61/245,686
(32)【優先日】2009年9月25日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】511117118
【氏名又は名称】ニューロントリックス・ソリューションズ・エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Neuronetrix Solutions, LLC
(74)【代理人】
【識別番号】100101890
【弁理士】
【氏名又は名称】押野 宏
(74)【代理人】
【識別番号】100098268
【弁理士】
【氏名又は名称】永田 豊
(72)【発明者】
【氏名】フェダム・カルフォード
【審査官】
湯本 照基
(56)【参考文献】
【文献】
特表2009−530064(JP,A)
【文献】
特開平09−108195(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2009/0306485(US,A1)
【文献】
特表2002−518076(JP,A)
【文献】
特表2012−508619(JP,A)
【文献】
実開平07−027505(JP,U)
【文献】
特開平05−261076(JP,A)
【文献】
特表2008−503261(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/0408
A61B 5/0478
A61B 5/0492
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電極システムにおいて、
(a)フレキシブル回路基板であって、前記フレキシブル回路基板は、フレキシブル材料、および前記フレキシブル材料により支持されるトレースを含み、前記トレースは、信号伝達をもたらすように構成される、フレキシブル回路基板と、
(b)複数の電極モジュールであって、前記フレキシブル回路基板は、前記複数の電極モジュールのうち少なくとも2つの電極モジュールを完全に貫通して延び、前記少なくとも2つの電極モジュールは、前記フレキシブル回路基板の対応する部分を取り囲み、前記電極モジュールは、被験者の頭部上の異なる場所に位置付け可能であり、各電極モジュールは、前記被験者の頭部上の対応する場所で感知される被験者の誘発応答電位(ERP)を処理するように構成された感知回路網を有する少なくとも1つのリジッド回路部材を含み、前記リジッド回路部材は、前記フレキシブル回路基板に対して層をなし、前記リジッド回路部材および前記フレキシブル回路基板は共に、リジッド‐フレックス回路を形成する、複数の電極モジュールと、
を含み、
前記複数の電極モジュールの各電極モジュールは、実質的に中央の開口部を画定し、
各電極モジュールは、伝導性リングをさらに含み、
各伝導性リングは、関連した前記電極モジュールの前記実質的に中央の開口部と実質的に同軸である、電極システム。
【請求項2】
請求項1に記載の電極システムにおいて、
前記フレキシブル回路基板は、前記トレースを介して前記リジッド回路部材に電力を与えるように構成される、電極システム。
【請求項3】
請求項1に記載の電極システムにおいて、
前記フレキシブル回路基板は、前記トレースに沿って前記感知回路網からERPに関連する信号を伝達するように構成される、電極システム。
【請求項4】
請求項1に記載の電極システムにおいて、
各電極モジュールは、一対のリジッド回路部材を含む、電極システム。
【請求項5】
請求項4に記載の電極システムにおいて、
前記フレキシブル回路基板は、上面および下面を含み、
リジッド回路部材の各対は、前記フレキシブル回路基板の前記上面に対して層をなす上方リジッド回路部材、および前記フレキシブル回路基板の前記下面に対して層をなす下方リジッド回路部材を含む、電極システム。
【請求項6】
請求項5に記載の電極システムにおいて、
前記フレキシブル回路基板は、長さを定める細長い形状を有し、
リジッド回路部材の各対の前記上方リジッド回路部材および前記下方リジッド回路部材は双方が、前記フレキシブル回路基板の前記長さの共通部分に沿って位置付けられる、電極システム。
【請求項7】
請求項1に記載の電極システムにおいて、
複数のセンサー、
をさらに含み、
前記複数のセンサーの各センサーは、前記複数の電極モジュールのうちの対応する1つと取り外し可能に連結されるように構成され、
各センサーは、被験者からERPを感知するように構成され、
各センサーは、感知したERPを、前記関連した電極モジュールに伝達するようにさらに構成される、電極システム。
【請求項8】
請求項7に記載の電極システムにおいて、
前記複数のセンサーの各センサーは、絶縁上方部分、電解ヒドロゲル下方部分、および前記上方部分と下方部分との間の伝導性部分を含み、
前記伝導性部分は、前記上方部分および下方部分に対して外側に延びる、複数の伝導性タブを含む、電極システム。
【請求項9】
請求項7に記載の電極システムにおいて、
各センサーは、前記関連した電極モジュールの前記実質的に中央の開口部内に位置付けられる、電極システム。
【請求項10】
請求項1に記載の電極システムにおいて、
各電極モジュールは、前記実質的に中央の開口部を画定するハウジングをさらに含み、
各電極モジュールの前記伝導性リングは、前記関連した電極モジュールの前記ハウジングにより画定された前記実質的に中央の開口部の内径に少なくとも部分的に露出される、電極システム。
【請求項11】
請求項1に記載の電極システムにおいて、
各センサーは、外側に延びる少なくとも1つの伝導性タブを含み、
前記外側に延びる伝導性タブは、前記関連した電極モジュールの前記伝導性リングに接触するように構成される、電極システム。
【請求項12】
請求項1に記載の電極システムにおいて、
前記電極モジュールはそれぞれ、上方クラムシェル部材、および下方クラムシェル部材をさらに含み、
各電極モジュールの前記少なくとも1つのリジッド回路部材は、対応する前記電極モジュールの前記上方クラムシェル部材と前記下方クラムシェル部材との間に位置付けられ、
前記上方クラムシェル部材および前記下方クラムシェル部材は互いに連結される、電極システム。
【請求項13】
請求項1に記載の電極システムにおいて、
各電極モジュールの前記感知回路網は、対応する増幅器を含む、電極システム。
【請求項14】
請求項1に記載の電極システムにおいて、
被験者の頭部上に嵌まるように構成されたヘッドフレーム、
をさらに含み、
前記電極モジュールは、前記ヘッドフレームと取り外し可能に連結される、電極システム。
【請求項15】
請求項1に記載の電極システムにおいて、
前記電極モジュールと通信するハンドヘルドの制御ボックス、
をさらに含む、電極システム。
【請求項16】
請求項15に記載の電極システムにおいて、
前記ハンドヘルドの制御ボックスは、ERP検査プロトコルを記憶する記憶媒体と、記憶された前記誘発応答検査プロトコルに従って前記電極モジュールを介して誘発応答検査を実行するよう動作可能なプロセッサと、を含む、電極システム。
【請求項17】
請求項16に記載の電極システムにおいて、
前記制御ボックスの前記記憶媒体は、前記誘発応答検査の結果を記憶するようさらに動作可能である、電極システム。
【請求項18】
電極システムにおいて、
(a)被験者の頭部上に嵌まるように構成されたヘッドフレームと、
(b)前記ヘッドフレームと取り外し可能に連結された複数の電極モジュールであって、前記電極モジュールはそれぞれ、
(i)前記被験者の頭部上の異なる場所で感知された前記被験者の誘発応答電位(ERP)を処理するように構成された回路網、および、
(ii)1つまたは複数のハウジング部材、
を含む、複数の電極モジュールと、
(c)リジッド‐フレックス回路であって、前記リジッド‐フレックス回路は、
(i)伝導性トレースを有するフレキシブル基板であって、前記フレキシブル基板は、前記電極モジュールのそれぞれを通り抜け、前記フレキシブル基板は、前記電極モジュールを物理的に互いに連結する、フレキシブル基板、および、
(ii)前記フレキシブル基板に対して層状に結合されたリジッド回路基板層であって、前記リジッド回路基板層は、前記1つまたは複数のハウジング部材により実質的にカプセル化されており、前記電極モジュールの前記回路網の少なくとも一部が、前記リジッド回路基板層と関連する、リジッド回路基板層、
を含む、リジッド‐フレックス回路と、
を含み、
前記複数の電極モジュールの各電極モジュールは、実質的に中央の開口部を画定し、
各電極モジュールは、伝導性リングをさらに含み、
各伝導性リングは、関連した前記電極モジュールの前記実質的に中央の開口部と実質的に同軸である、電極システム。
【請求項19】
電極システムにおいて、
(a)複数の電極モジュールであって、前記電極モジュールは、被験者の頭部上の異なる場所に位置付け可能であり、前記電極モジュールはそれぞれ、
(i)前記被験者の頭部上の異なる場所で感知される前記被験者の誘発応答電位(ERP)を処理するように構成された回路網、および、
(ii)開口部を画定する1つまたは複数のハウジング部材、
を含む、複数の電極モジュールと、
(b)リジッド‐フレックス回路であって、前記リジッド‐フレックス回路は、
(i)伝導性トレースを有するフレキシブル基板であって、前記フレキシブル基板は、前記電極モジュールのそれぞれを通り抜け、前記フレキシブル基板は、前記電極モジュールを物理的に互いに連結する、フレキシブル基板、および、
(ii)前記フレキシブル基板に対して層状に結合されたリジッド回路基板層であって、前記リジッド回路基板層は、前記1つまたは複数のハウジング部材により実質的にカプセル化され、前記電極モジュールの前記回路網の少なくとも一部が、前記リジッド回路基板層と関連しており、前記リジッド回路基板層の少なくともいくつかが、前記電極モジュールの前記ハウジング部材により画定される前記開口部と対応する開口部を画定する、リジッド回路基板層、
を含む、リジッド‐フレックス回路と、
(c)複数のセンサーであって、各センサーは、前記1つまたは複数のハウジング部材およびリジッド回路基板層を通って形成された対応する一組の開口部の中に、取り外し可能に配され、各センサーは、前記被験者のERPを感知するように構成される、複数のセンサーと、
を含み、
前記複数の電極モジュールの各電極モジュールは、実質的に中央の開口部を画定し、
各電極モジュールは、伝導性リングをさらに含み、
各伝導性リングは、関連した前記電極モジュールの前記実質的に中央の開口部と実質的に同軸である、電極システム。
【発明の詳細な説明】
【0001】
〔優先権〕
この出願は、2009年9月25日出願の米国仮特許出願第61/245,686号(名称:「Electrode System with Rigid-Flex Circuit」)の優先権を主張するものであり、この仮特許出願の開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
〔背景〕
一部の状況で、いくつかの体調の中でも、大脳皮質内における様々な種類の疾患または体調、アルツハイマー病、パーキンソン病、失読症、自閉症、および/または統合失調症を含むがこれらに限定されない、様々な体調について被験者を試験するなどのため、電極を備えたヘッドセットを被験者の頭部上に置くことが望ましい場合がある。例えば、1つまたは複数のシステム構成要素を使用して、1つまたは複数の種類の刺激を被験者に与えることができ(例えば、聴覚刺激、視覚刺激、および/または触覚刺激など)、電極を使用して、そのような刺激に関連する誘発応答電位(ERP)を検出することができる。ほんの一例として、活性電極または局所増幅電極、ならびに関連するシステムおよび方法が、参照により本明細書に組み込まれる以下の文献で論じられている:米国特許第5,479,934号、名称「EEG Headpiece with Disposable Electrodes and Apparatus and System and Method for Use Therewith」、1996年1月2日発行;米国特許出願公開第2005/0215916号、名称「Active, Multiplexed Digital Electrodes for EEG, ECG, and EMG Applications」、2005年9月29日公開;米国特許出願公開第2007/0106169号、名称「Method and System for an Automated E.E.G. System for Auditory Evoked Responses」、2007年5月10日公開;米国特許出願公開第2007/0270678号、名称「Wireless Electrode for Biopotential Measurement」、2007年11月22日公開;米国特許出願公開第2007/0191727号、名称「Evoked Response Testing System for Neurological Disorders」、2007年8月16日公開;国際公開WO2010/056947号、名称「Electrode System」、2010年5月20日公開。本明細書における教示は、前記引用文献のすべてで教示されるシステムおよび方法のうち任意のものに適用されるか、または別様に組み合わせられ得ることが理解されるべきである。本明細書の教示を前記引用文献のいずれかの教示と組み合わせ得る、様々な適切な方法は、当業者には明らかであろう。
【0003】
様々な電極システムが作製および使用され、また、そのような電極システムを構築するのに様々な方法が使用されているが、発明者らより前に、本明細書に記載する発明を行うかまたは使用した者はいないと考える。
【0004】
明細書は、本発明を詳細に指し示し、明確に主張する特許請求の範囲で締めくくられているが、本発明は、添付図面と併せて理解される特定の実施例に関する以下の説明から、より良く理解されると考える。添付図面では、同様の参照符号が、同じ要素を特定している。
【0005】
図面は、決して限定的とすることを意図しているわけではなく、本発明の様々な実施形態が、図面に必ずしも描かれていないものを含め、様々な他の方法で実行され得ることが企図される。本明細書に組み込まれその一部を形成する添付図面は、本発明のいくつかの態様を例示するものであり、説明と併せて、本発明の原理を説明するのに役立つ。しかしながら、本発明は図示した厳密な構成に限定されないことが理解される。
【0006】
〔詳細な説明〕
本発明の特定の実施例に関する以下の説明は、本発明の範囲を制限するために使用されるべきではない。本発明の他の実施例、特徴、態様、実施形態、および利点が、以下の説明から当業者に明らかとなるであろう。以下の説明は、例として、本発明を実行するのに企図される最良の形態の1つである。認識されるように、本発明は、本発明から逸脱しない、他の異なる明らかな態様が可能である。したがって、図面および説明は、本質的に例示的なものとみなされるべきであって、制限的なものではない。
【0007】
例示的なシステムの概観
図1に示すように、例示的な電極システム(10)は、ヘッドセット(20)と、制御ボックス(40)と、を含む。ヘッドセット(20)は、ヘッドフレーム(24)と、複数の電極モジュール(500)と、を含む。本実施例のヘッドセット(20)は、8個の電極モジュール(500)を含むが、任意の他の適切な数の電極モジュール(500)を使用してよいことを理解されたい。
図1〜
図3に示す電極モジュール(500)の配列は単に例示的なものであること、また、電極モジュール(500)を任意の他の適切な配列で位置付けてよいことも理解されたい。電極モジュール(500)は、以下で詳細に説明するように、ヘッドフレーム(24)と取り外し可能に連結される。
【0008】
例示的なヘッドフレーム
図1に示す実施例では、ヘッドフレーム(24)は、いくつかの弾性ストラップ(26)で形成され、電極モジュール(500)は、弾性ストラップ(26)の接合部でヘッドフレーム(24)に取り外し可能に固定される。弾性ストラップ(26)の接合部は、環状スナップ部材(28)を含み、これらの環状スナップ部材(28)はそれぞれ、中心が開口している。以下でさらに詳細に説明するように、電極モジュール(500)の開口部(506)は、対応するスナップ部材(28)の開口中心部と整列して、挿入されたセンサー(150)を被験者の頭部に接触させるように構成される。いくつかのバージョンでは、弾性ストラップ(26)は、弾性ゴム(elastic)で形成されるが、任意の他の適切な材料または材料の組み合わせを使用してよいことを理解されたい。本実施例のヘッドフレーム(24)は、被験者の頭部を実質的に取り囲むように構成されるが、ヘッドフレーム(24)は、任意の他の適切な構成を有してよいことも理解されたい。ほんの一例として、ヘッドフレーム(24)は、HydroDot, Inc.(Westford, MA)のEzeNet(登録商標)再利用可能ヘッドピースを含んでよい。EzeNet(登録商標)再利用可能ヘッドピースは、様々なサイズで利用されることができ、国際10‐20法の電極配置に準拠することができる。
【0009】
単に例示的な別の実施例として、ヘッドフレーム(24)は、開示が参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2007/0191727号(名称「Evoked Response Testing System for Neurological Disorders」、2007年8月16日公開)の教示に従って、かつ/または、本明細書で引用する任意の他の文献の教示に従って、構成され、かつ/または動作可能であってよい。実際、本明細書中の教示を米国特許出願公開第2007/0191727号の教示および/または本明細書で引用する任意の他の文献の教示と組み合わせ得る様々な方法が、当業者には明らかであろう。あるいは、ヘッドフレーム(24)は、任意の他の適切な構成および/または操作性を有してよい。ヘッドフレーム(24)の他の適切な変形物は、本明細書の教示を考慮すれば当業者には明らかとなるであろう。
【0010】
図1〜
図3に示すように、電極モジュール(500)は、フレキシブルコネクタ(50)によって物理的かつ通信的に(communicatively)互いに連結されている。電極モジュール(500)は、フレキシブルコネクタ(50)によって制御ボックスインターフェースモジュール(30)とも物理的かつ通信的に連結されている。この実施例のフレキシブルコネクタ(50)は、フレキシブル基材に形成されたトレース(不図示)を含む、フレキシブル回路を含む。あるいは、従来のワイヤまたは他の導管を使用してもよい。この実施例では、ヘッドセット(20)は、ケーブル(42)により制御ボックス(40)と連結される。具体的には、制御ボックスインターフェースモジュール(30)は、ポート(32)を含み、ケーブル(42)をこのポート(32)と連結することができる。制御ボックスインターフェースモジュール(30)はまた、ポート(32)を介してフレキシブルコネクタ(50)とケーブル(42)との間で信号を発信するよう構成された回路網も含む。よって、制御ボックスインターフェースモジュール(30)は、ケーブル(42)とフレキシブルコネクタ(50)との間で通信インターフェースを提供することができる。制御ボックスインターフェースモジュール(30)に組み込まれ得る様々な適切な構成要素、ならびにそのような構成要素の様々な適切な特徴/機能性は、本明細書に引用する文献に記載されている。ほんの一例として、制御ボックスインターフェースモジュール(30)は、米国特許出願公開第2007/0191727号のヘッドセット「制御モジュール12」の教示、および/または本明細書に引用する任意の他の文献の教示に従って、構築され、かつ動作可能であってよい。制御ボックスインターフェースモジュール(30)に組み込まれ得るさらに他の適切な構成要素は、本明細書中の教示を考慮すれば、当業者には明らかとなるであろう。
【0011】
この実施例では、
図2に示すように、制御ボックスインターフェースモジュール(30)はまた、フランジ部材(34)を含む。フランジ部材(34)は、制御ボックスインターフェースモジュール(30)をヘッドフレーム(24)と固定するように構成される。例えば、ヘッドフレーム(24)は、フランジ部材(34)を受容するように構成された開口部を含んでよい。当然、制御ボックスインターフェースモジュール(30)がヘッドフレーム(24)に固定される範囲で、当業者が認識するような様々な他の方法で、制御ボックスインターフェースモジュール(30)をヘッドフレーム(24)に固定することができる。さらに、制御ボックスインターフェースモジュール(30)は、いくつかのバージョンでは単に省略されてもよい(例えば、ケーブル(42)を、自由にぶら下がったフレキシブルコネクタ(50)に直接連結するなど)。
【0012】
電極モジュール(500)を、様々な方法でヘッドフレーム(24)と連結させることができる。この実施例では、電極モジュール(500)は、ヘッドフレーム(24)のスナップ部材(28)のところでスナップ嵌めによって、ヘッドフレーム(24)と連結される。例えば、電極モジュール(500)は、開示内容が参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2010/0125190号(名称「Electrode System」、2010年5月20日公開)の教示に従って、ヘッドフレームと取り外し可能に連結されてよい。あるいは、電極モジュールは、任意の他の適切な形でヘッドフレーム(24)と連結され得る。
【0013】
例示的な代替のヘッドフレーム(124)が
図4に示され、
図4は、例示的な代替のヘッドセット(200)を描いている。本明細書で特に記載しない限り、ヘッドセット(20)およびヘッドセット(200)は、この実施例では実質的に同様のものであり、ヘッドセット(20)の代わりに、ヘッドセット(200)を、電極システム(10)に容易に組み込むことができる。この実施例のヘッドフレーム(124)は、フレーム取付部(130)において互いに接合される、弾性ストラップ(132)を含む。以下でさらに詳細に説明するように、電極モジュール(100)は、フレーム取付部(130)においてヘッドフレーム(124)に取り外し可能に固定される。これもまた以下でさらに詳細に説明するが、電極モジュール(100)およびフレーム取付部(130)は、ERP信号を受信するため被験者との知覚接触(sensory contact)を確立するように、センサー(150)の挿入を可能にする相補的開口部を画定している。いくつかのバージョンでは、弾性ストラップ(132)は、シリコーンゴムで形成されるが、任意の他の適切な材料、または材料の組み合わせを使用してよいことを理解されたい。ヘッドフレーム(124)はまた、聴力検査、ERP検査、および/または他の種類の検査中に使用され得るヘッドホンスピーカー(不図示)を取り外し可能に受容する枠組(126)を含む。様々な種類の検査にオーディオを組み込み得る様々な適切な方法は、引用され参照により本明細書に組み込まれた参考文献のうち少なくともいくつかに開示されている。本実施例のヘッドフレーム(124)は、被験者の頭部を実質的に取り囲むように構成されるが、ヘッドフレーム(124)が任意の他の適切な構成を有し得ることも理解されるべきである。ヘッドフレーム(24、124)を構成し得る様々な他の適切な方法は、本明細書の教示を考慮すれば、当業者には明らかとなるであろう。
【0014】
例示的な制御ボックス
制御ボックス(40)は、
図1ではヘッドセット(20)と共に図示されているだけだが、制御ボックス(40)を、
図4に示すヘッドセット(200)と共に容易に使用することもできることが、理解されるべきである。本実施例の制御ボックス(40)は、様々な検査プロトコル(例えば、ERP検査プロトコルなど)を記憶するように構成された記憶媒体(不図示)と、ヘッドセット(20)によりそのような検査を実行するように構成されたプロセッサ(不図示)と、を含む。具体的には、制御ボックス(40)は、本実施例では、ケーブル(42)を介して電力およびコマンドまたは他の種類の信号をヘッドセット(20、200)に提供し、一方ヘッドセット(20、200)は、ケーブル(42)を介して、データまたは他の種類の信号を制御ボックス(40)に送信する。制御ボックス(40)はまた、そのような検査中に収集されたデータを記憶するよう動作可能であり、そのデータには、電極モジュール(100、500)を通じて入手したデータが含まれるがこれに限定されない。そのような電力、コマンド、データ、または他の種類の信号は、本明細書で記載されるような、また参照により本明細書に組み込まれる文献に記載されるような、様々な種類のERP検査プロトコルに従って提供され得る。
【0015】
制御ボックス(40)は、有線で(via wire)かつ/または無線で、コンピューターシステム(不図示)と連結されるように構成される。例えば、コンピューターシステムは、検査プロトコル、コマンド、または他のデータを制御ボックス(40)に送信することができる。同様に、制御ボックス(40)は、コマンド、検査結果、または他のデータをコンピューターシステムに送信することができる。本実施例の制御ボックス(40)はまた、ハンドヘルドとなるように(例えば、人の片手で持てるように)構成される。ほんの一例として、制御ボックス(40)は、ヘッドセット(40)を装着している被験者の手に、臨床医もしくは看護師の手に、または任意の他の人の手に保持されることができる。それに加えて、またはその代わりに、制御ボックス(40)は、米国特許出願公開第2007/0191727号を含むがこれに限定されない、本明細書に引用した文献のいずれかに従って構成され、それに従って動作可能であり、かつ/または、それに記載された類似構成要素の任意の適切な特徴/機能性を有することができる。本明細書の教示を本明細書に引用した文献の教示に組み込むかまたは別様に組み合わせることのできる様々な方法が、当業者には容易に明らかとなるであろう。
【0016】
2本のケーブル(42)が図示されているが、ただ1本のケーブル(42)を使用してよいことが理解されるべきである。電極システム(10)のいくつかの他のバージョンが、ケーブル(42)を有することに加え、またはその代わりに、ヘッドセット(20、200)へ、かつ/またはヘッドセット(20、200)から、無線で、電力、コマンド、データ、および/または他の種類の信号の通信を提供し得ることも、理解されるべきである。
【0017】
例示的な電極モジュール
図1〜
図3に示す実施例では、ヘッドセット(20)の電極モジュール(500)は、実質的に互いと同一である。各電極モジュール(500)は、上方クラムシェル部材(502)と、下方クラムシェル部材(504)と、隣接する傾斜表面(508)を有する中央開口部(506)と、据え付けタブ(562)と、を含む。電極モジュール(500)の構成および機能性に関するさらなる詳細は、開示内容が参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2010/0125190号(名称「Electrode System」、2010年5月20日公開)に見ることができる。
【0018】
図4に示す実施例では、ヘッドセット(200)の電極モジュール(100)もまた、実質的に互いと同一である。したがって、以下の説明は、ただ、一例として個別の電極モジュール(100)を説明するものである。しかしながら、所定の電極システム(10)が異なる種類の電極モジュール(100、500)を有してよいことが理解されるべきである。言い換えれば、所定の電極システム(10)内部の1つまたは複数の電極モジュール(100、500)は、同じ電極システム(10)内部の他の電極モジュール(100、500)の特徴、構成要素、機能性などとは異なる、特徴、構成要素、機能性などを有することができる。そのような電極モジュール(100、500)間の差異は、被験者の頭部もしくは被験者の解剖学的構造の他の部分における電極モジュール(100、500)の場所を含むがこれに限定されない様々な事柄に基づいていてよい。電極モジュール(100、500)を所定の電極システム(10)内部で互いに異なるようにすることができる適切な方法は、本明細書中の教示を考慮すれば、当業者には明らかとなるであろう。あるいは、本実施例にあるように、所定の電極システム(10)内部のすべての電極モジュール(100、500)が、実質的に互いと同一であってよい。
【0019】
本実施例では、電極モジュール(500)が電極モジュール(100)と異なることも理解されるべきである。具体的には、電極モジュール(500)は、別個に形成され、かつフレキシブルコネクタ/回路網(50)の別々の断片と連結されたリジッド回路を含むが、電極モジュール(100)は、一体のリジッド‐フレックス回路(110)を含み、以下でさらに詳細に説明するように、単一のフレキシブル回路(140)がいくつかの電極モジュール(100)により共有されており、これらの電極モジュールに共通している。
【0020】
図5に示すように、この実施例の電極モジュール(100)は、上方クラムシェル部材(102)と、下方クラムシェル部材(104)と、伝導性リング(106)と、捕捉リング(108)と、リジッド‐フレックス回路(110)と、を含む。
図4および
図6で最も良く見ることができるように、上方クラムシェル部材(102)、下方クラムシェル部材(104)、伝導性リング(106)、捕捉リング(108)、およびリジッド‐フレックス回路(110)すべてが、中央開口部(160)を画定している。具体的には、上方クラムシェル部材(102)、下方クラムシェル部材(104)、回路基板(130)、および伝導性リング(106)の中央開口部はすべて、これらの構成要素が互いに組み立てられて電極モジュール(100)を形成したときに同軸上で整列するように構成されており、組み立てられた電極モジュール(100)自体が、中央開口部(160)を画定する。この中央開口部(160)は、以下でさらに詳細に説明するように、センサー(150)を挿入により受容する(insertingly receive)ように構成される。さらに、これらの構成要素は、これも以下でさらに詳細に説明するが、伝導性リング(106)の一部が、組み立てられた電極モジュール(100)の中央開口部(160)の内径内に露出されるように構成される。電極モジュール(100)の組み立て中、超音波溶接、スナップ嵌め、接着剤、ファスナーなどを含むがこれらに限定されない、任意の適切な技術を用いて、上方クラムシェル部材(102)を下方クラムシェル部材(104)に固定することができる。開口部(160)は、本実施例では電極モジュール(100)のほぼ中央にあるが、開口部(160)が中心を外れるか、または電極モジュール(100)の残りの部分に対して別様に位置し得ることが、理解されるべきである。
【0021】
図5はまた、フレーム取付部(130)と、フレーム取付部(130)に連結された弾性ストラップ(132)を示す。電極モジュール(100)は、ファスナー(134)によって、または任意の他の適切な方法(例えば、接着剤、スナップ嵌めなど)でフレーム取付部(130)に固定され得る。弾性ストラップ(132)が、いくつかのフレーム取付部(130)をアレイ状に(in an array)接続して、ヘッドフレーム(124)を形成し得ることが、理解されるべきである。したがって、弾性ストラップ(132)は、
図1に示し、前述した弾性ストラップ(26)に類似していてよい。いくつかの他のバージョンでは、弾性ストラップ(132)を電極モジュール(100)に直接固定し、フレーム取付部(130)を排除することができる。しかしながら、いくつかのフレーム取付部(130)および弾性ストラップ(132)を配列してヘッドフレーム(124)を提供する場合、一部のフレーム取付部(130)には、対応する電極モジュール(100)が連結されていない場合があることが、理解されるべきである。いくつかのヘッドセット(200)は、異なる数および/または配列の電極モジュール(100)を有する異なる種類の電極システムに適応するように構成されてよく、ある程度のモジュール性をもたらすことが理解されるべきである。
【0022】
本実施例のリジッド‐フレックス回路(110)は、フレキシブルコネクタ領域(116、118)を提供するフレキシブル回路(140)、ならびに、上方リジッド部材(112)および下方リジッド部材(114)を含む。フレキシブル回路(140)の領域(144)は、以下でさらに詳細に説明するように、上方リジッド部材(112)と下方リジッド部材(114)との間に挟まれている。上方リジッド部材(112)はまた、感知回路網(120)を含み、この感知回路構成(120)は、いくつかある構成要素の中でも特に増幅器を含む。したがって、電極モジュール(100)は、この実施例ではアクティブである。感知回路網(120)は、開示内容が参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2005/0215916号(名称「Active, Multiplexed Digital Electrodes for EEG, ECG, and EMG Applications」、2005年9月29日公開)の教示に従って、かつ/または、本明細書で引用する任意の他の文献の教示に従って、構成され、かつ/または動作可能であってよい。実際、本明細書中の教示を、米国特許出願公開第2005/0215916号の教示、および/または、本明細書で引用した任意の他の文献の教示と組み合わせ得る様々な方法が、当業者には明らかであろう。あるいは、感知回路網(120)は、任意の他の適切な構成および/または操作性を有してよい。例えば、回路基板(130)のいくつかのバージョンには増幅器がなくてもよく、電極モジュール(100)がアクティブではない。感知回路網の様々な形態および構成要素を含むがこれらに限定されない、回路基板(130)を構成し得るさらに他の適切な方法は、本明細書中の教示を考慮すれば、当業者には明らかとなるであろう。
【0023】
本実施例では、伝導性リング(106)は、半径方向外側に延び、その後上方に延びる尾部(107)を含む。伝導性リング(106)は、下方クラムシェル部材(104)の環状リム(105)に載るように構成されている。捕捉リング(108)は、電極モジュール(100)が組み立てられると、環状リム(105)に接触させて伝導性リング(106)を保持するように構成されている。したがって、環状リム(105)および捕捉リング(108)は、協働して、伝導性リング(106)を下方クラムシェル部材(104)と適切に位置合わせし、伝導性リング(106)を下方クラムシェル部材(104)に対して固定するのを助ける。当然、これらの特徴部は単に例であり、伝導性リング(106)を下方クラムシェル部材(104)に対して位置合わせおよび/または固定する様々な他の構造、特徴、技術などは、本明細書中の教示を考慮すれば、当業者には明らかであろう。
図5でも分かるように、上方クラムシェル部材(102)は、リジッド‐フレックス回路(110)、捕捉リング(108)、および伝導性リング(106)の上に位置付け可能であり、クラムシェル部材(102、104)間に伝導性リング(106)を挟むことによって所定の場所に伝導性リング(106)をさらに固定する。前述のとおり、伝導性リング(106)の一部は、(例えば、上方クラムシェル部材(102)が下方クラムシェル部材(104)に固定されたときなどに)組み立てられた電極モジュール(100)の中央開口部(160)の内径内に依然として露出されている。
【0024】
本実施例では、伝導性リング(106)はまた、(例えば、尾部(107)を介した接触によるなどして)感知回路網(120)と通信的に連結される。具体的には、伝導性リング(106)は、以下でさらに詳細に説明するように、ERP信号を感知回路網(120)に伝達するように構成される。フレキシブルコネクタ領域(116、118)は、感知回路網(120)と通信しているフレキシブル回路網を含む。したがって、いずれか、または双方のフレキシブルコネクタ領域(116、118)が、電力および/または信号を、感知回路網(120)に、かつ/または感知回路網(120)から伝達できることが、理解されるべきである。
【0025】
例示的なリジッド‐フレックス回路網の構築
図6〜
図11は、本実施例のリジッド‐フレックス回路網(110)を非常に詳細に示したものである。具体的には、
図6は、上方クラムシェル部材(102)を含む、組み立てられた電極モジュール(100)を示す。前述のとおり、フレキシブル回路(140)のフレキシブルコネクタ領域(116、118)が、各電極モジュール(100)の端部から延びている。特に、以下でさらに詳細に説明するように、フレキシブルコネクタ(116、118)は、いくつかの電極モジュール(100)を通り抜ける連続的なフレキシブル回路(140)基板の一部である。このフレキシブル回路(140)は、単一の一片の材料(single, unitary piece of material)に形成されているが、フレキシブル回路(140)は、電極モジュール(100)のすぐ隣にあるフレキシブルコネクタ領域(116、118)と、隣接する電極モジュール(100)のフレキシブルコネクタ領域(116、118)間に延びる中間領域(142)と、を含むものとして見ることもできる。すなわち、中間領域(142)は、1つの電極モジュール(100)のフレキシブルコネクタ領域(116)と、別の電極モジュール(100)のフレキシブルコネクタ領域(118)との間にある。
【0026】
図7は、クラムシェル部材(102、104)が取り外された、本実施例のリジッド‐フレックス回路網(110)を示す。
図7に示すように、上方リジッド部材(112)は、フレキシブル回路網(140)の上に位置付けられる。下方リジッド部材(114)(
図7には不図示)は、フレキシブル回路網(140)より下に位置付けられる。
図8は、リジッド部材(112、114)が取り外された、本実施例のフレキシブル回路網(140)を示す。図示のとおり、このフレキシブル回路網(140)は、単一の一体的基板上に形成される。
図8は、単一の一体的基板から形成されたフレキシブル回路網(140)のただ1つの「ストランド」を示すが、フレキシブル回路網(140)のいくつかの隣接するストランドが、単一の一体的基板から形成され得ることが、理解されるべきである。例えば、単一の一体的基板を使用して、
図2に示すフレキシブルコネクタ(50)と実質的に同等のものをもたらす3つの「ストランド」のフレキシブル回路網、および
図2に示す制御ボックスインターフェース(30)内部における追加のフレキシブル回路網を形成することができる。ほんの一例として、単一の一体的基板は、とりわけ、ポリアミド絶縁体および銅伝導体の、1つまたは複数の交互層を含むことができる。あるいは、任意の他の適切な材料、または材料の組み合わせを使用して、フレキシブル回路網(140)の基板を形成することができる。本明細書の教示を考慮すれば当業者には明らかであるとおり、このフレキシブル回路網(140)が任意の適切な技術を使用して形成され得ることも、理解されるべきである。本実施例では、
図11に示すように、フレキシブル回路網(140)は、いくつかのトレース(146)(例えば、5、8、10個など)を、フレキシブルコネクタ領域(116、118)および中間領域(142)に沿って含む。言い換えれば、各電極モジュール(100)は、フレキシブル回路網(140)に形成されるトレース(146)によってもたらされる、複数のインプット/アウトプットを有する。トレース(146)を使用して、電力、データ、コマンドなどを伝達することができる。当然、任意の他の適切な数のトレース(146)および/またはインプット/アウトプットを使用してよい。
【0027】
いくつかのバージョンでは、異なる電極モジュール(100)は、専用トレース(146)を有する。所定の電極モジュール(100)の専用トレース(146)は、別の所定の電極モジュール(100)の専用トレース(146)と同じ、フレキシブル回路網(140)の長さの一部に沿って延びることができる。例えば、1つの電極モジュール(100)の一組の専用トレース(146)を、フレキシブル回路網(140)の1つの層上に設けてよく、別の電極モジュール(100)の一組の専用トレースを、フレキシブル回路網(140)の別の層上に設けてよく、双方の層が、フレキシブル回路網(140)の共通の長さに沿って延びる。単に例示的な別の例として、1つの電極モジュール(100)の専用トレース(146)を、別の電極モジュール(100)の専用トレース(146)と同じ、フレキシブル回路網の層上に設けてよく、別個の組のトレース(146)が、共通の層上で幾何学的に平行となる。いくつかの他のバージョンでは、異なる電極モジュール(100)は、1つまたは複数の共通のトレース(146)を共有してよい。ほんの一例として、1つまたは複数のトレース(146)を、バス伝送に使用してよく、異なる電極モジュール(100)に関係する情報を、バス上に組み合わせて、2つ以上の電極モジュール(100)と連絡している1つまたは複数の非専用トレース(146)に沿って伝達することができる。トレース(146)または他の通信特徴部を使用、提供、配列などする様々な他の適切な方法は、本明細書の教示を考慮すれば、当業者には明らかであろう。
【0028】
図8にも示すように、本実施例のフレキシブル回路網(140)は、サンドイッチ領域(144)を含み、サンドイッチ領域は、リジッド‐フレックス回路(110)が完結すると、リジッド部材(112、114)間に挟まれる。フレキシブル回路(140)のトレース(146)(
図11にのみ図示)は、サンドイッチ領域(144)内に延びてよく、様々な方法でリジッド部材(112、114)の感知回路網(120)と連結されることができる。例えば、リジッド部材(112、114)は、リジッドプリント回路基板を含んでよく、それら自体のトレース(不図示)を有することができる。したがって、リジッド部材(112、114)のトレースは、様々な方法で、フレキシブル回路網(140)のサンドイッチ領域(144)のトレース(146)と連結され得る。単に例示的な別の実施例として、感知回路網(120)は、リジッド部材(112、114)を通過し、かつ様々な方法でフレキシブル回路網(140)のサンドイッチ領域(144)のトレース(146)と直接連結されるリード線を有するいくつかの構成要素を含み得る。言い換えれば、リジッド部材(112、114)は、フレキシブル回路網(140)のサンドイッチ領域(144)のトレース(146)と感知回路網(120)の構成要素との間で通信媒介物として作用するトレース(146)を必ずしも提供するわけではないが、感知回路網(120)の構成要素に構造的支持を単に与えることができる。さらに別の単に例示的な代替案として、感知回路網(120)のいくつかの構成要素を、サンドイッチ領域(144)のトレース(146)と直接連結させ、リジッド部材(112、114)が構造的支持を単に与えてもよく、リジッド部材(112、114)は、フレキシブル回路網(140)のサンドイッチ領域(144)のトレース(146)と、感知回路網(120)の他の構成要素との間で、通信媒介物として作用するトレース(不図示)を与える。これらのバージョンのいずれにおいても、感知回路網(120)は、任意の適切な方法で、リジッド部材(112、114)のいずれかまたは双方と連結されてよい。リジッド部材(112、114)と感知回路網(120)とフレキシブル回路網(140)との間における、さらに他の適切な構造的および/または通信的関係は、本明細書中の教示を考慮すれば、当業者には明らかであろう。
【0029】
いくつかのバージョンは、双方のリジッド部材(112、114)上に感知回路網(120)を含んでよいが、いくつかの他のバージョンは、リジッド部材(112、114)のうち一方にのみ感知回路網(120)を含み得ることも、理解されるべきである。さらに、いくつかのバージョンは、単にただ1つのリジッド部材(112)を有してよく、もう一方のリジッド部材(114)は、完全に省略されている。さらに他のバージョンでは、双方のリジッド部材(112、114)を完全に省略してもよい。例えば、必要であれば、感知回路網(120)および伝導性リング(106)をフレキシブル回路網(140)に直接連結してもよい。
【0030】
図9〜
図10はまた、単一の一体的フレキシブル回路基板をどのようにして電極モジュール(100)により共有するかを示している。
図6〜
図10は、共通の一体的フレキシブル回路基板を共有する2つの電極モジュール(100)を示しているが、任意の他の適切な数の電極モジュール(100)が共通の一体的フレキシブル回路基板を共有してよいことが、理解されるべきである。場合によっては、電極モジュール(100)(例えば、物理的に連結する電極モジュール(100)など)により共有される、単一の一体的フレキシブル回路基板を有することにより、比較的高度の完全性を電極システム(10)にもたらし得ることが、理解されるべきである。例えば、いくつかの他のバージョンでは、電極モジュール(100)は、フレキシブル回路網(140)の別々のストリップにより互いに連結され得る。そのようないくつかの代替的バージョンでは、フレキシブル回路網(140)のこれらの別々のストリップを、隣接する電極モジュール(100)にはんだ付けできるか、または隣接する電極モジュール(100)により設けられたソケット内に差し込むことができる。そのようなはんだ付けまたは差し込みによる接続は、電極システム(10)が物理的応力を受ける(例えば、電極モジュール(100)が互いから引き離されるなどの)場合は特に、構造的および/または電子的故障の比較的高いリスクを呈する場合がある。一方、電極モジュール(100)により共有される単一の一体的フレキシブル回路基板を有することで、物理的応力(例えば、引張応力など)を、応力の経路に沿った構造的弱点に課すことなく、かつその弱点において望ましくない結果をもたらすことなく、そのような応力をフレキシブル回路基板の長さに沿って分配することができる(例えば、はんだ接合、差込連結など)。ゆえに、リジッド‐フレックス回路(110)において連続基板を有するフレキシブル回路網(140)の構造および使用により、場合によっては、他の形態に比べ、比較的大きな構造的および電気的完全性がもたらされ得る。
【0031】
リジッド‐フレックス回路(110)を様々な方法で形成し得ることも理解されるべきである。例えば、リジッド部材(112、114)は、1つまたは複数のプロセスで別々に形成されてよく、フレキシブル回路網(140)は、別のプロセスで形成される。
図9〜
図10に示すように、リジッド部材(112、114)およびフレキシブル回路網(140)はその後、任意の適切な方法で、互いに結合され得る。ほんの一例として、リジッド部材(112)をまず、フレキシブル回路網(140)に結合してよく(またはその逆)、次に、リジッド部材(114)をフレキシブル回路網(140)に結合してよい(またはその逆)。あるいは、リジッド部材(112、114)を、ほぼ同時にフレキシブル回路網(140)に結合してもよい。単に例示的な、さらに別の代替案として、リジッド部材(114)を最初に印刷して、次にフレキシブル回路網(140)をリジッド部材(114)の上部に印刷し、次に、リジッド部材(112)をフレキシブル回路網(140)の上部に印刷してよく、こうしてリジッド‐フレックス回路(110)を、1つの連続した印刷プロセスで形成する。リジッド‐フレックス回路(110)を形成し得るさらに他の適切な方法は、本明細書中の教示を考慮すれば、当業者には明らかであろう。リジッド‐フレックス回路(110)をどのように形成するかにかかわらず、感知回路網(120)を様々な方法でリジッド部材(112、114)のいずれかもしくは双方、および/またはフレキシブル回路網(140)と連結し得ることも、理解されたい。
【0032】
前記には、リジッド‐フレックス回路(110)を構造的かつ通信的に連結する電極モジュール(100)として説明したが、制御ボックスインターフェースモジュール(230)(例えば、
図4を参照)もリジッド‐フレックス回路網を含んでよいことを理解されたい。例えば、制御ボックスインターフェースモジュール(230)のリジッド‐フレックス回路網は、リジッド‐フレックス回路(110)と一体であってよく、制御ボックスインターフェースモジュール(230)のリジッド‐フレックス回路網は、構造的かつ通信的にリジッド‐フレックス回路(110)と連結される。単に例示的な別の実施例として、制御ボックスインターフェースモジュール(230)のリジッド‐フレックス回路網は、リジッド‐フレックス回路(110)と取り外し可能に連結され得る。当然、制御ボックスインターフェースモジュール(230)は、任意の他の適切な回路網構成および/または構造を有してよく、これには、リジッド‐フレックス回路網を含まないものが含まれるが、それらに限定されない。
【0033】
制御ボックスインターフェースモジュール(230)は、前述した制御ボックスインターフェースモジュール(30)の機能性と同様の機能性をもたらし得ることも理解されたい。例えば、制御ボックスインターフェースモジュール(230)は、ポート(不図示)を含んでよく、これらのポートとケーブル(42)を連結することができる。制御ボックスインターフェースモジュール(230)の回路網は、そのようなポートを介してリジッド‐フレックス回路(110)とケーブル(42)との間で信号を発信するように構成されてよい。したがって、制御ボックスインターフェースモジュール(230)は、ケーブル(42)とリジッド‐フレックス回路(110)との間に通信インターフェースを提供し得る。制御ボックスインターフェースモジュール(230)に組み込まれ得る様々な適切な構成要素、ならびにそのような構成要素の様々な適切な特徴/機能性が、本明細書に引用する文献に説明されている。ほんの一例として、米国特許出願公開第2007/0191727号のヘッドセット「コントロールモジュール12」の教示および/または本明細書で引用した任意の他の文献の教示にしたがって、制御ボックスインターフェースモジュール(230)を構築し、動作可能とすることができる。制御ボックスインターフェースモジュール(230)に組み込まれ得るさらに他の適切な構成要素は、本明細書中の教示を考慮すれば、当業者には明らかであろう。
【0034】
例示的なセンサー
図5および
図12〜
図13に示すように、本実施例の電極システム(10)は、取り外し可能なセンサー(150)をさらに含む。この実施例の取り外し可能なセンサー(150)はそれぞれ、絶縁上方部分(152)、電解ヒドロゲル下方部分(154)、および、上方部分(152)と下方部分(154)との間に位置付けられた伝導性中央部分(158)を含む。伝導性中央部分(158)は、外側に延びる複数の伝導性タブ(156)を含む。各センサー(150)は、対応する電極モジュール(100)の中央開口部(160)に挿入され、その中にぴったりと嵌まるように構成される。場合によっては、電極システム(10)の各電極モジュール(100)は、その中に挿入される、関連した取り外し可能なセンサー(150)を有しているが、一部の電極モジュール(100)には、場合によっては、関連した電極モジュール(100)がなくてもよい。開口部(160)の周辺部における上方クラムシェル部材(102)の傾斜表面(103)は、例えばセンサー(150)を開口部内へ案内することなどにより、開口部(160)へのセンサー(150)の挿入を容易にすることができる。当然、本明細書に記載する他の特徴部と同様に、傾斜表面(103)は単なるオプションであり、所望により、改変されるか、置き換えられるか、補足されるか、または省略されることができる。
【0035】
取り外し可能なセンサー(150)を電極モジュール(100)に挿入し、対応するヘッドフレーム(124)を被験者の頭部に固定すると、取り外し可能なセンサー(150)は、電解ヒドロゲル下方部分(154)が被験者の頭皮に接触するように構成される。例えば、センサー(150)は、絶縁上方部分(152)が上方クラムシェル部材(102)の傾斜表面(103)でまたはその近くで垂直に位置付けられる間に、ヒドロゲル下方部分(154)がフレーム取付部(130)の下部より下に突出するような高さを有することができる。あるいは、センサー(150)は、任意の他の適切な寸法を有してよい。さらに、所定の電極モジュール(100)の位置付けに応じて、関連した電解ヒドロゲル下方部分(154)を、被験者の頭部または身体のどこか他の部分に接触させ得る。例えば、ヒドロゲル下方部分(154)は、単に被験者の頭部の毛髪に接触してよく、電極システム(10)は、センサー(150)が被験者の頭皮の皮膚に必ずしも接触せずに被験者の頭部の毛髪に接触しただけであっても、依然として適切に動作し得る。電解ヒドロゲル下方部分(154)の電解特性により、電解ヒドロゲル下方部分(154)は、被験者の(例えば患者の)皮膚から電圧または信号(例えば、ERP信号など)を受け取ることができる。電解ヒドロゲル下方部分(154)は、被験者の頭部に糊付けされたり接着されたりすることを必要とせずに、データを収集できる。これは、ヒドロゲル自体が、被験者の頭部に十分付着できると共に、取り外し可能なセンサー(150)を比較的容易に被験者の頭部から引き離すことができるためである。
【0036】
前記のとおり、本実施例のタブ(156)は、絶縁上方部分(152)と電解ヒドロゲル下方部分(154)との間に配された伝導性部材(158)の一体的延長部として形成される。伝導性部材(158)およびタブ(156)は、タブ(156)が
図5および
図12〜
図13に示すとおり、弾性的に付勢されて、半径方向外側に延びる向きをとるように、構成される。センサー(150)が電極モジュール(100)の開口部(160)に挿入されると、タブ(156)は伝導性リング(106)に接触し、電極モジュール(100)が組み立てられると、伝導性リング(106)は、クラムシェル部分(102、104)間の開口部(160)の内径に少なくとも部分的に露出されることを理解されたい。例えば、タブ(156)は、センサー(150)が開口部(160)に挿入されると、伝導性リング(106)に弾性的にもたれかかることができる。タブ(156)と伝導性リング(106)との間のこのような接触により、以下でさらに詳細に説明するように、伝導性部材(158)から伝導性リング(106)への通信用の経路がもたらされ得る。さらに、絶縁上方部分(152)および/またはヒドロゲル下方部分(154)のエラストマー特性または他の特性が、センサー(150)を電極モジュール(100)の開口部(160)内に保持するのに役立ち得る。さらに、またはその代わりに、センサー(150)は、開口部(160)に対して大きめであってよく、センサー(150)は、開口部(160)にぴったりと、または干渉的に(interferingly)嵌まる。センサー(150)を開口部(160)内に実質的に保持し得る他の方法は、本明細書中の教示を考慮すれば、当業者には明らかであろう。
【0037】
伝導性部材(158)およびタブ(156)を、銀塩化銀(silver-silver chloride)および/または任意の他の適切な材料で形成することができる。伝導性リング(106)も、銀塩化銀および/または任意の他の適切な材料で形成することができる。伝導性部材(158)およびタブ(156)が電解ヒドロゲル下方部分(154)と直接接触した状態で、電解ヒドロゲル下方部分(154)が受け取る電圧または信号を、タブ(156)に対して、またタブ(156)を通してさらに伝達し得ることを理解されたい。ゆえに、センサー(100)が電極モジュール(100)の開口部(160)に挿入されたときにタブ(156)が伝導性リング(106)と接触した状態で、タブ(156)は、電解ヒドロゲル下方部分(154)が受け取った電圧または信号を伝導性リング(106)に伝達することができ、伝導性リング(106)が次に、そのような電圧または信号を感知回路網(120)に伝達することができる。感知回路網(120)(または他の場所)の増幅器が、信号を増幅させることができ、感知回路網(120)内部の他の構成要素が、必要であれば他の信号処理を行うことができ、その信号は、その後、フレキシブルコネクタ領域(116、118)のうち一方または双方においてフレキシブル回路網を介して、電極モジュール(100)から離れるよう伝達され得る。したがって、信号は、最終的に、フレキシブル回路網(140)を介して制御ボックスインターフェースモジュール(320)へ伝達され、その後、ケーブル(42)を介して制御ボックス(40)に伝達され得る。
【0038】
いくつかのバージョンでは、取り外し可能なセンサー(150)は、HydroDot, Inc.(Westford, MA.)によるHydroDot(登録商標) Disposable EEG Electrodes、またはHydroDot(登録商標) Biosensorsを含む。HydroDot(登録商標) Disposable EEG Electrode Application Systemの様々な態様が、米国特許第5,479,934号(名称「EEG Headpiece with Disposable Electrodes and Apparatus and System and Method for Use Therewith」、1996年1月2日発行)で論じられており、この特許は、参照により本明細書に組み込まれる。当然、取り外し可能なセンサー(150)を含むがこれに限定されない、電極システム(10)の様々な構成要素は、米国特許第5,479,934号の任意の適切な教示に従って、構成、改変され、かつ/または動作可能とされてよい。実際、本明細書の教示を米国特許第5,479,934号の教示と組み合わせ得る様々な方法が、当業者には明らかであろう。取り外し可能なセンサー(150)は必ずしもすべてのバージョンで必要とされないことも理解されたい。例えば、電極モジュール(100)は、注入可能なゲルにより、または任意の他の適切な方法で、被験者の頭部との電気的インターフェース、および/または、被験者の頭部および/もしくは他の身体部分との、何らかの他のタイプのインターフェースを有するように構成され得る。
【0039】
本実施例のセンサー(150)は、実質的にシリンダー状の形状を有するが、センサー(150)は、代わりに任意の他の形状を有し得ることが理解されるべきである。ほんの一例として、センサー(150)は、立方体形状、右立方骨の形状(right cuboidal shape)、円錐形状、切頭円錐形状(frustoconical shape)、ピラミッド形状、球形状、および/または任意の他の適切な形状を有し得る。同様に、本実施例の伝導性リング(150)は、実質的に円形状を有するが、伝導性リング(150)は、代わりに任意の他の形状を有してよいことが理解されるべきである。ほんの一例として、伝導性リング(150)は、正方形、矩形、三角形、および/または任意の他の適切な形状を有してよい。センサー(150)および伝導性リング(150)のさらに他の適切な構成、ならびに、これらの関係は、本明細書中の教示を考慮すれば、当業者には明らかであろう。
【0040】
本実施例では、電極システム(10)は、8個の電極モジュール(100、500)を含む。単に例示的な別の例として、電極システム(10)は、23個の電極モジュール(100、500)を含んでよい。当然、電極システム(10)は、代わりに、任意の他の適切な数の電極モジュール(100、500)を含むことができる。電極モジュール(100、500)を様々な方法で配列できることも理解されたい。ほんの一例として、様々な適切な配列が、本明細書で引用した文献に開示されている。
【0041】
電極システム(10)を使用して得た信号を、米国特許出願公開第2008/0208072号(名称「Biopotential Waveform Data Fusion Analysis and Classification Method」、2008年8月28日公開)の教示に従って処理してよく、この出願公開の開示内容は参照により本明細書に組み込まれ、本明細書に添付される。単に例示的な別の実施例として、電極システム(10)の信号を、米国仮特許出願第61/381,737号(名称「Biomarker Fusion System and Method」、2010年9月10日出願)の教示に従って処理しても良く、この出願の開示内容は参照により本明細書に組み込まれる。単に例示的なさらに別の実施例として、電極システム(10)の信号を、米国仮特許出願第61/381,569号(名称「Electrode System with In-Band Impedance Detection」、2010年9月10日出願)の教示に従って処理してもよく、この出願の開示内容は参照により本明細書に組み込まれる。あるいは、電極システム(10)の信号を、任意の他の適切な方法で処理してもよい。さらに、電極システム(10)を使用し得る様々な適切な方法(信号処理を含むがこれに限定されない)が、本明細書に引用する様々な文献に開示されている。電極システム(10)を使用し得るさらに他の適切な方法は、本明細書中の教示を考慮すれば、当業者には明らかであろう。本明細書における教示は、多くの方法で、本明細書に引用する様々な文献に開示されるシステム、構成要素、および方法に組み込まれるか、またはそれらと別様に組み合わせられることができると考えられる。本明細書の教示を、本明細書に引用した文献の教示に組み込むか、または別様に組み合わせられる適切な方法は、本明細書中の教示を考慮すれば、当業者には明らかであろう。
【0042】
本明細書の教示を考慮すれば、当業者はこの電極およびシステムの他の特徴を理解するであろう。さらに、様々な改変、置換、補足などが、本明細書中の教示を考慮すれば、当業者には明らかであろう。
【0043】
本発明の様々な実施形態を図示し、説明してきたが、本明細書に記載した方法およびシステムのさらなる改作が、本発明の範囲を逸脱することなく、当業者による適切な改変によって、達成され得る。そのような潜在的な改変のいくつかには言及しており、他のものは、当業者に明らかであろう。例えば、前述した実施例、実施形態、幾何学的外形、材料、寸法、割合、工程などは、例示的なものであり、必須ではない。したがって、本発明の範囲は、以下の請求項の観点から考慮されるべきであり、明細書および図面に図示し説明した構造および動作の詳細に限定されるものではないことが理解される。
【0044】
〔実施の態様〕
(1) 電極システムにおいて、
(a)フレキシブル回路基板であって、前記フレキシブル回路基板は、フレキシブル材料、および前記フレキシブル材料により支持されるトレースを含み、前記トレースは、信号伝達をもたらすように構成される、フレキシブル回路基板と、
(b)複数の電極モジュールであって、前記フレキシブル回路基板は、前記複数の電極モジュールのうち少なくとも2つの電極モジュールを完全に貫通して延び、前記少なくとも2つの電極モジュールは、前記フレキシブル回路基板の対応する部分を取り囲み、前記電極モジュールは、被験者の頭部上の異なる場所に位置付け可能であり、各電極モジュールは、前記被験者の頭部上の対応する場所で感知される被験者の誘発応答電位(ERP)を処理するように構成された感知回路網を有する少なくとも1つのリジッド回路部材を含み、前記リジッド回路部材は、前記フレキシブル回路基板に対して層をなし、前記リジッド回路部材および前記フレキシブル回路基板は共に、リジッド‐フレックス回路を形成する、複数の電極モジュールと、
を含む、電極システム。
(2) 実施態様1に記載の電極システムにおいて、
前記フレキシブル回路基板は、前記トレースを介して前記リジッド回路部材に電力を与えるように構成される、電極システム。
(3) 実施態様1に記載の電極システムにおいて、
前記フレキシブル回路基板は、前記トレースに沿って前記感知回路網からERPに関連する信号を伝達するように構成される、電極システム。
(4) 実施態様1に記載の電極システムにおいて、
各電極モジュールは、一対のリジッド回路部材を含む、電極システム。
(5) 実施態様4に記載の電極システムにおいて、
前記フレキシブル回路基板は、上面および下面を含み、
リジッド回路部材の各対は、前記フレキシブル回路基板の前記上面に対して層をなす上方リジッド回路部材、および前記フレキシブル表面基板の前記下面に対して層をなす下方リジッド回路部材を含む、電極システム。
【0045】
(6) 実施態様5に記載の電極システムにおいて、
前記フレキシブル回路基板は、長さを定める細長い形状を有し、
リジッド回路部材の各対の前記上方リジッド回路部材および前記下方リジッド回路部材は双方が、前記フレキシブル回路基板の前記長さの共通部分に沿って位置付けられる、電極システム。
(7) 実施態様1に記載の電極システムにおいて、
複数のセンサー、
をさらに含み、
前記複数のセンサーの各センサーは、前記複数の電極モジュールのうちの対応する1つと取り外し可能に連結されるように構成され、
各センサーは、被験者からERPを感知するように構成され、
各センサーは、感知したERPを、前記関連した電極モジュールに伝達するようにさらに構成される、電極システム。
(8) 実施態様7に記載の電極システムにおいて、
前記複数のセンサーの各センサーは、絶縁上方部分、電解ヒドロゲル下方部分、および前記上方部分と下方部分との間の伝導性部分を含み、
前記伝導性部分は、前記上方部分および下方部分に対して外側に延びる、複数の伝導性タブを含む、電極システム。
(9) 実施態様7に記載の電極システムにおいて、
前記複数の電極モジュールの各電極モジュールは、実質的に中央の開口部を画定し、
各センサーは、前記関連した電極モジュールの前記実質的に中央の開口部内に位置付けられる、電極システム。
(10) 実施態様9に記載の電極システムにおいて、
各電極モジュールは、伝導性リングをさらに含み、
各伝導性リングは、前記関連した電極モジュールの前記実質的に中央の開口部と実質的に同軸である、電極システム。
【0046】
(11) 実施態様10に記載の電極システムにおいて、
各電極モジュールは、前記実質的に中央の開口部を画定するハウジングをさらに含み、
各電極モジュールの前記伝導性リングは、前記関連した電極モジュールの前記ハウジングにより画定された前記実質的に中央の開口部の内径に少なくとも部分的に露出される、電極システム。
(12) 実施態様10に記載の電極システムにおいて、
各センサーは、外側に延びる少なくとも1つの伝導性タブを含み、
前記外側に延びる伝導性タブは、前記関連した電極モジュールの前記伝導性リングに接触するように構成される、電極システム。
(13) 実施態様1に記載の電極システムにおいて、
前記電極モジュールはそれぞれ、上方クラムシェル部材、および下方クラムシェル部材をさらに含み、
各電極モジュールの前記少なくとも1つのリジッド回路部材は、対応する前記電極モジュールの前記上方クラムシェル部材と前記下方クラムシェル部材との間に位置付けられ、
前記上方クラムシェル部材および前記下方クラムシェル部材は互いに連結される、電極システム。
(14) 実施態様1に記載の電極システムにおいて、
各電極モジュールの前記感知回路網は、対応する増幅器を含む、電極システム。
(15) 実施態様1に記載の電極システムにおいて、
被験者の頭部上に嵌まるように構成されたヘッドフレーム、
をさらに含み、
前記電極モジュールは、前記ヘッドフレームと取り外し可能に連結される、電極システム。
【0047】
(16) 実施態様1に記載の電極システムにおいて、
前記電極モジュールと通信するハンドヘルドの制御ボックス、
をさらに含む、電極システム。
(17) 実施態様16に記載の電極システムにおいて、
前記ハンドヘルドの制御ボックスは、ERP検査プロトコルを記憶する記憶媒体と、記憶された前記誘発応答検査プロトコルに従って前記電極モジュールを介して誘発応答検査を実行するよう動作可能なプロセッサと、を含む、電極システム。
(18) 実施態様17に記載の電極システムにおいて、
前記制御ボックスの前記記憶媒体は、前記誘発応答検査の結果を記憶するようさらに動作可能である、電極システム。
(19) 電極システムにおいて、
(a)被験者の頭部上に嵌まるように構成されたヘッドフレームと、
(b)前記ヘッドフレームと取り外し可能に連結された複数の電極モジュールであって、前記電極モジュールはそれぞれ、
(i)前記被験者の頭部上の異なる場所で感知された前記被験者の誘発応答電位(ERP)を処理するように構成された回路網、および、
(ii)1つまたは複数のハウジング部材、
を含む、複数の電極モジュールと、
(c)リジッド‐フレックス回路であって、前記リジッド‐フレックス回路は、
(i)伝導性トレースを有するフレキシブル基板であって、前記フレキシブル基板は、前記電極モジュールのそれぞれを通り抜け、前記フレキシブル基板は、前記電極モジュールを物理的に互いに連結する、フレキシブル基板、および、
(ii)前記フレキシブル基板に対して層状に結合されたリジッド回路基板層であって、前記リジッド回路基板層は、前記1つまたは複数のハウジング部材により実質的にカプセル化されており、前記電極モジュールの前記回路網の少なくとも一部が、前記リジッド回路基板層と関連する、リジッド回路基板層、
を含む、リジッド‐フレックス回路と、
を含む、電極システム。
(20) 電極システムにおいて、
(a)複数の電極モジュールであって、前記電極モジュールは、被験者の頭部上の異なる場所に位置付け可能であり、前記電極モジュールはそれぞれ、
(i)前記被験者の頭部上の異なる場所で感知される前記被験者の誘発応答電位(ERP)を処理するように構成された回路網、および、
(ii)開口部を画定する1つまたは複数のハウジング部材、
を含む、複数の電極モジュールと、
(b)リジッド‐フレックス回路であって、前記リジッド‐フレックス回路は、
(i)伝導性トレースを有するフレキシブル基板であって、前記フレキシブル基板は、前記電極モジュールのそれぞれを通り抜け、前記フレキシブル基板は、前記電極モジュールを物理的に互いに連結する、フレキシブル基板、および、
(ii)前記フレキシブル基板に対して層状に結合されたリジッド回路基板層であって、前記リジッド回路基板層は、前記1つまたは複数のハウジング部材により実質的にカプセル化され、前記電極モジュールの前記回路網の少なくとも一部が、前記リジッド回路基板層と関連しており、前記リジッド回路基板層の少なくともいくつかが、前記電極モジュールの前記ハウジング部材により画定される前記開口部と対応する開口部を画定する、リジッド回路基板層、
を含む、リジッド‐フレックス回路と、
(c)複数のセンサーであって、各センサーは、前記1つまたは複数のハウジング部材およびリジッド回路基板層を通って形成された対応する一組の開口部の中に、取り外し可能に配され、各センサーは、前記被験者のERPを感知するように構成される、複数のセンサーと、
を含む、電極システム。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【
図1】例示的なERP試験システムの斜視図を示す。
【
図2】
図1のERP試験システムの電極構成要素の平面図を示す。
【
図4】別の例示的なERP試験システムの斜視図を示す。
【
図5】
図4のERP試験システムの電極モジュールおよび関連構成要素の分解組立斜視図を示す。
【
図6】
図4のERP試験システムの電極構成要素の平面図を示す。
【
図7】
図6の電極構成要素の平面図を示し、クラムシェルハウジング構成要素が取り外されて、リジッド‐フレックス回路構成要素が示されている。
【
図8】
図6の電極構成要素の平面図を示し、クラムシェルハウジング構成要素およびリジッド回路構成要素が取り外されて、フレックス回路構成要素が示されている。
【
図9】
図7のリジッド‐フレックス回路構成要素の分解組立側面図を示し、フレックス回路構成要素から分離されたリジッド回路構成要素を示している。
【
図10】
図7のリジッド‐フレックス構成要素の側面図を示し、フレックス回路構成要素と接合されたリジッド回路構成要素を示している。
【
図11】
図6の電極構成要素の平面図を示し、クラムシェルハウジング構成要素が取り外され、リジッド回路構成要素が取り外され、フレキシブル回路構成要素が取り外されてフレックス回路のトレースが示されている。
【
図12】
図5の電極モジュールのセンサーの斜視図を示す。