(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明に係るノンアルコール飲料およびその製造方法、ならびに臭味抑制方法を実施するための形態(実施形態)について説明する。
【0013】
[ノンアルコール飲料]
本実施形態に係るノンアルコール飲料とは、水溶性食物繊維と、ビタミンCとを含有する飲料である。
そして、ノンアルコール飲料とは、エタノール含有量が1.00体積%未満の飲料であり、炭酸飲料、果汁または野菜汁入り飲料、健康飲料といったものから、ビールテイスト飲料、チューハイテイスト飲料、カクテルテイスト飲料、梅酒テイスト飲料まで、様々な飲料が含まれる。
【0014】
ただし、ノンアルコール飲料の中でも、後記するビタミンCの含有量の比率を考慮すると、本実施形態に係るノンアルコール飲料は、チューハイテイスト飲料、カクテルテイスト飲料、または、梅酒テイスト飲料であるのが好ましい。
【0015】
ここで、「ビールテイスト飲料」とは、ビール様(風)飲料とも称され、ビール飲料のような味わいを奏する、つまり、ビール飲料を飲用したような感覚を飲用者に与えるノンアルコール飲料である。詳細には、エタノール含有量を所定値未満に抑えつつ、後記する麦汁、甘味料、香料、苦味料等を添加することにより、ビール飲料の味わいを奏するように調製された飲料である。
なお、「ビール飲料」とは、一般的には、麦芽、ホップおよび水を発酵させることにより作られる飲料である。
【0016】
また、「チューハイテイスト飲料」とは、チューハイ様(風)飲料とも称され、チューハイ飲料のような味わいを奏する、つまり、チューハイ飲料を飲用したような感覚を飲用者に与えるノンアルコール飲料である。詳細には、エタノール含有量を所定値未満に抑えつつ、後記する果汁、果汁フレーバー、甘味料、香料、酸味料等を添加することにより、チューハイ飲料の味わいを奏するように調製された飲料である。
なお、「チューハイ飲料」とは、一般的には、アルコール飲料(例えば、焼酎等)に、果汁、炭酸水等を混ぜ合わることにより作られる飲料である。
【0017】
また、「カクテルテイスト飲料」とは、カクテル様(風)飲料とも称され、カクテル飲料のような味わいを奏する、つまり、カクテル飲料を飲用したような感覚を飲用者に与えるノンアルコール飲料である。詳細には、エタノール含有量を所定値未満に抑えつつ、後記する果汁、果汁フレーバー、甘味料、香料、酸味料等を添加することにより、カクテル飲料の味わいを奏するように調製された飲料である。
なお、「カクテル飲料」とは、一般的には、アルコール飲料(例えば、各種蒸留酒やリキュール等)に、果汁、果実、香辛料、甘味料、炭酸水等を混ぜ合わせることにより作られる飲料である。
【0018】
また、「梅酒テイスト飲料」とは、梅酒様(風)飲料とも称され、梅酒飲料のような味わいを奏する、つまり、梅酒飲料を飲用したような感覚を飲用者に与えるノンアルコール飲料である。詳細には、エタノール含有量を所定値未満に抑えつつ、後記する果汁(梅果汁)、甘味料、香料、苦味料等を添加することにより、梅酒飲料の味わいを奏するように調製された飲料である。
なお、「梅酒飲料」とは、一般的には、アルコール飲料(例えば、各種蒸留酒等)に、梅と甘味料等とを一緒に漬け込むことにより作られる飲料である。
【0019】
なお、ノンアルコール飲料において、エタノール含有量が少なくなればなるほど、ノンアルコール飲料としての評価(香味)が低下してしまう傾向がある。
ここで、本実施形態に係るノンアルコール飲料は、ビタミンCを含有することにより、ペーパー臭を抑制するという効果だけでなく、後記のとおり、ノンアルコール飲料としての評価(香味)を良好にするという効果も奏する。
よって、本実施形態に係るノンアルコール飲料は、エタノール含有量が0.100体積%未満のもの、特に、0.005体積%未満のものに適用するのが好ましく、ノンアルコール飲料としての評価(香味)の向上という効果が顕著に現れることとなる。
【0020】
(水溶性食物繊維)
水溶性食物繊維とは、人間の消化酵素では消化されない食品中の多糖類を主体とした高分子成分の総体のうち水溶性のものをいう(綾野、ジャパンフードサイエンス、12、27〜37頁(1988))。
そして、水溶性食物繊維は、整腸作用や血糖値上昇抑制作用といった有用な作用が認められている。
【0021】
水溶性食物繊維としては、難消化性デキストリン、ポリデキストロース及びグアーガム分解物などを用いることができるが、これらに限定されるものではない。また、水溶性食物繊維としては、前記したもの以外にも、例えば、ペクチン、グルコマンナン、アルギン酸、ラミナリン、フコイジン、カラギーナンなどを用いることができる。
その中でも、後記実施例に示されているように、難消化性デキストリンとポリデキストロースを好適に用いることができ、特に難消化性デキストリンを好適に用いることができる。商業上入手可能な難消化性デキストリンとしては、例えば、松谷化学工業株式会社製のファイバーソル、パインファイバー等があり、ポリデキストロースとしては、例えばダニスコジャパン株式会社製のライテス等がある。
【0022】
難消化性デキストリンは、澱粉の加水分解・熱分解により生成され、各種アミラーゼ、特にヒトの消化酵素によっても分解されない成分を有するものである。
ポリデキストロースは、トウモロコシから作られた水溶性食物繊維であり、ブドウ糖、ソルビトールを混ぜ合わせ、クエン酸を加えることにより生成することができる。
なお、グアーガム分解物は、グアー豆を酵素で分解することにより生成することができる。
【0023】
水溶性食物繊維の含有量が0.50w/v%未満では、前記した有用な作用を十分に発揮できない。一方、水溶性食物繊維の含有量が3.00w/v%を超えると、前記した作用が飽和するとともに、摂取した人のおなかをゆるくさせてしまう可能性がある。
したがって、水溶性食物繊維の含有量は、0.50〜3.00w/v%である。
【0024】
なお、前記した作用の発揮を確実なものとするためには、水溶性食物繊維の含有量は、1.00w/v%以上であることが好ましく、1.20w/v%以上であることが特に好ましく、飲料としてより好適なものとするためには、2.00w/v%以下であることが好ましい。
【0025】
(ビタミンC)
ビタミンCとは、水溶性のビタミンであり、アスコルビン酸のL体である。そして、ビタミンCは、水溶性食物繊維を含有するノンアルコール飲料が発生させるペーパー臭という臭味を抑制することができる。さらに、ビタミンCは、水溶性食物繊維を含有するノンアルコール飲料の評価(香味)を良好なものとすることができる。
なお、本実施形態に係るノンアルコール飲料のビタミンCとは、飲料に含まれる全てのビタミンCを示しており、例えば、飲料に果汁が含まれる場合、当該果汁由来のビタミンCも含むものである。
【0026】
ビタミンCの含有量の比率(ビタミンCの含有量(w/v%)/水溶性食物繊維の含有量(w/v%))が0.008未満では、ペーパー臭を抑制する効果を得られない。一方、ビタミンCの含有量の比率が0.140を超えると、ペーパー臭を抑制する効果が飽和するとともに、酸味が強くなりすぎ、飲料として好適なものではなくなってしまう。
したがって、ビタミンCの含有量の比率は、0.008〜0.140である。
【0027】
なお、前記したペーパー臭を抑制する効果を確実なものとするためには、ビタミンCの含有量の比率は、0.014以上であることが好ましく、酸味を抑えることで飲料としてより好適なものとするためには、0.070以下であることが好ましい。
【0028】
本実施形態において、水溶性食物繊維の含有量、および、ビタミンCの含有量の比率とは、ノンアルコール飲料の製造直後の値であるが、ビタミンCは、ノンアルコール飲料中において時間が経過すると還元型ビタミンCから酸化型ビタミンCに変化する。よって、長期間保管されているノンアルコール飲料については、当該酸化型ビタミンCの含有量を計測し、還元型ビタミンC量に変換することにより、ノンアルコール飲料の製造直後におけるビタミンCの含有量の比率を確認することができる。
なお、ノンアルコール飲料中の水溶性食物繊維、還元型ビタミンC、酸化型ビタミンCの含有量や比率については、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)等の公知の分析装置により分析することで算出することができる。
【0029】
(その他)
また、本実施形態に係るノンアルコール飲料においては、本発明の所望の効果が阻害されない範囲で飲料として通常配合される着色料、甘味料、高甘味度甘味料、酸化防止剤、香料、苦味料、塩類など(以下、これらを単に添加剤ということがある。)を添加することもできる。着色料としては、例えば、カラメル色素、クチナシ色素、果汁色素、野菜色素、合成色素などを用いることができる。甘味料としては、例えば、果糖ぶどう糖液糖、グルコース、ガラクトース、マンノース、フルクトース、ラクトース、スクロース、マルトース、グリコーゲンやデンプンなどを用いることができる。高甘味度甘味料としては、例えば、アセスルファムK、スクラロース、アスパルテームなどを用いることができる。酸化防止剤としては、例えば、ビタミンC、ビタミンE、ポリフェノールなどを用いることができる。また、苦味料としては、例えば、イソ−α酸、ローホップ、ヘキサホップ、テトラホップなどを用いることができ、塩類としては、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウムなどを用いることができる。
【0030】
また、本実施形態に係るノンアルコール飲料においては、本発明の所望の効果が阻害されない範囲で、レモンや梅といった各種果汁や各種果汁フレーバーを添加することもできる。なお、各種果汁は、例えば、ストレート果汁、濃縮果汁、濃縮還元果汁、果汁エキス等、といった従来公知の形態で添加すればよい。
【0031】
また、本実施形態に係るノンアルコール飲料においては、本発明の所望の効果が阻害されない範囲で、麦汁を添加することもできる。そして、麦汁は、各種麦芽または各種麦芽エキスを水と混合することにより調製すればよい。また、麦芽以外の原料として、大麦及び/又は小麦等(例えば、大麦、小麦、豆類、米類、いも類、とうもろこし及びその他の穀物からなる群より選択される1種以上)を使用することもできる。
【0032】
本実施形態に係るノンアルコール飲料は、非発泡性であってもよいし、発泡性であってもよい。ここで、本実施形態における非発泡性とは、20℃におけるガス圧が0.049MPa(0.5kg/cm
2)未満であることをいい、発泡性とは、20℃におけるガス圧が0.049MPa(0.5kg/cm
2)以上であることをいう。なお、発泡性とする場合、ガス圧の上限は0.235MPa(2.4kg/cm
2)程度とするのが好ましい。これよりもガス圧が高くなると炭酸の刺激が強くなり過ぎてしまうので好ましくない。
【0033】
なお、前記した水溶性食物繊維、ビタミンC、添加剤等については、公知の製造方法により製造したものを用いてもよいし、一般に市販されているものを用いてもよい。
【0034】
以上説明したように、本実施形態に係るノンアルコール飲料は、飲料中に含まれる水溶性食物繊維に対して所定の比率でビタミンCを含有することにより、ペーパー臭という臭味を抑制することができる。
なお、本実施形態に係るノンアルコール飲料は、水溶性食物繊維を所定量含有することにより、食物繊維の摂取不足を補うことが可能な飲料として好適なものとなり、整腸作用や血糖値上昇抑制作用といった有用な作用を十分に発揮することができる。
つまり、本実施形態に係るノンアルコール飲料は、前記の有用な作用を十分に発揮しながら、ペーパー臭という臭味を抑制することができる。
【0035】
[ノンアルコール飲料の製造方法]
次に、ノンアルコール飲料の製造方法の実施形態について説明する。
本実施形態に係るノンアルコール飲料の製造方法は、水溶性食物繊維と、ビタミンCと、を添加する添加工程を含むことを特徴とする製造方法である。そして、添加工程では、水溶性食物繊維の含有量が0.50〜3.00w/v%(好ましくは1.00〜2.00w/v%)となるように水溶性食物繊維を添加するとともに、ビタミンCの含有量の比率(ビタミンCの含有量/水溶性食物繊維の含有量)が0.008〜0.140(好ましくは0.014〜0.070)となるようにビタミンCを添加する。
【0036】
この添加工程は、ノンアルコール飲料の製造工程中のいずれかの段階で行えばよい。例えば、ノンアルコール飲料の原料を混合する混合タンクに添加することができる。当該混合タンクには、水溶性食物繊維・ビタミンCの添加前、添加と同時及び添加後のいずれかのタイミングで、所定量の水、果汁、着色料、酸味料、甘味料、高甘味度甘味料、酸化防止剤、香料、苦味料、塩類などを添加することができる。これらの添加の有無及び添加量は、ニーズ等に合わせて任意に設定することができる。
【0037】
図1を参照して本実施形態に係るノンアルコール飲料の製造方法について説明する。
本製造方法は、水、果汁、着色料、酸味料、甘味料、高甘味度甘味料、酸化防止剤、香料、苦味料、塩類などが投入された混合タンクに、水溶性食物繊維と、ビタミンCとを前記した含有量および比率となるように添加する添加工程S1と、添加工程S1において各成分が混合した混合液をろ過するろ過工程S2と、ろ過工程S2でろ過したろ過液を殺菌する殺菌工程S3と、殺菌工程S3で殺菌した殺菌済みのろ過液をビンや缶、ペットボトルなどの容器に充填する充填工程S4と、充填工程S4で容器に充填されたろ過液を容器ごと殺菌する殺菌工程S5と、を含む。
なお、添加工程S1は、各成分がよく混ざるよう、撹拌機などにより撹拌しながら混合するのが好ましい。また、ろ過工程S2は、一般的なフィルター又はストレーナーによって行うことができる。殺菌工程S3は、処理速度等の観点から、プレート殺菌によって行うのが好ましいが、同様の処理を行うことができるのであればこれに限定されることなく適用可能である。充填工程S4は、飲料品の製造において通常行われる程度にクリーン度を保ったクリーンルームにて充填するのが好ましい。殺菌工程S5は、所定の温度および所定の時間でろ過液を容器ごと加熱することにより行うことができる。なお、殺菌工程S3および殺菌工程S5を行わない無殺菌充填を行うことも可能である。
また、発泡性のノンアルコール飲料とする場合は、例えば、殺菌工程S3と充填工程S4の間でカーボネーションを行うとよい。
【0038】
以上説明したように、本実施形態に係るノンアルコール飲料の製造方法は、水溶性食物繊維に対して所定の比率でビタミンCを添加する添加工程を含むことにより、ペーパー臭という臭味が抑制されたノンアルコール飲料を製造することができる。
なお、本実施形態に係るノンアルコール飲料の製造方法は、水溶性食物繊維を所定量添加することにより、食物繊維の摂取不足を補うことが可能な飲料として好適であるとともに、整腸作用や血糖値上昇抑制作用といった有用な作用を十分に発揮することができるノンアルコール飲料を製造することができる。
つまり、本実施形態に係るノンアルコール飲料の製造方法は、前記の有用な作用を十分に発揮しながら、ペーパー臭という臭味が抑制されたノンアルコール飲料を製造することができる。
【0039】
[臭味抑制方法]
次に、臭味抑制方法の実施形態について説明する。
本実施形態に係る臭味抑制方法は、水溶性食物繊維を0.50〜3.00w/v%(好ましくは1.00〜2.00w/v%)含有するノンアルコール飲料に、ビタミンCの含有量の比率(ビタミンCの含有量/水溶性食物繊維の含有量)が0.008〜0.140(好ましくは0.014〜0.070)となるようにビタミンCを含有させることを特徴とする方法である。
【0040】
以上説明したように、本実施形態に係る臭味抑制方法は、水溶性食物繊維を含有することにより、整腸作用や血糖値上昇抑制作用といった有用な作用を発揮する飲料に、当該水溶性食物繊維に対して所定の比率でビタミンCを含有させることにより、ペーパー臭という臭味を抑制することができる。
【0041】
なお、本実施形態に係るノンアルコール飲料およびその製造方法、ならびに臭味抑制方法において、明示していない特性や条件については、従来公知のものであればよく、前記特性や条件によって得られる効果を奏する限りにおいて、限定されないことは言うまでもない。
【実施例】
【0042】
次に、本発明の要件を満たす実施例とそうでない比較例とを例示して、本発明に係るノンアルコール飲料およびその製造方法、ならびに臭味抑制方法について説明する。
【0043】
[サンプル]
サンプルとして、難消化性デキストリン(松谷化学工業株式会社製:パインファイバー)、ビタミンC(栄研商事株式会社製:L−アスコルビン酸(P))を所定量含有させたノンアルコール飲料(No.1−1〜1−7、No.2−1〜2−7、No.3−1〜3−7)を製造した。
【0044】
また、サンプルとして、ポリデキストロース(ダニスコジャパン株式会社製:ライテス)、ビタミンC(栄研商事株式会社製:L−アスコルビン酸(P))を所定量含有させたノンアルコール飲料(No.4−1、4−2)を製造した。
【0045】
なお、各サンプルは、蒸留水を加えて総量が350mlとなるように調製し、所定のガス圧(20℃:0.18MPa)となるように炭酸ガスを内包させた。そして、各サンプルのエタノール含有量は、いずれも0.005体積%未満であった。
【0046】
[ペーパー臭抑制効果の評価]
製造したNo.1−1〜1−7、No.2−1〜2−7、No.3−1〜3−7、No.4−1、4−2に係るサンプルのペーパー臭について、よく訓練された専門のパネル5名が下記評価基準に則って0〜4点の5段階評価で独立点数付けし、その平均値を算出した。
【0047】
(ペーパー臭)
4点:極めて強いペーパー臭がある。
3点:強いペーパー臭がある。
2点:ペーパー臭がある。
1点:弱いペーパー臭がある。
0点:全くペーパー臭がない。
【0048】
そして、ペーパー臭抑制効果は、同量の水溶性食物繊維を含有するサンプルであるとともに、ビタミンCを含有させていないサンプル(基準サンプル)のペーパー臭の点数(平均値)と比較して、どれだけペーパー臭の点数(平均値)が低くなったかを、「評価対象となるサンプルのペーパー臭の点数(平均値)」−「基準サンプルのペーパー臭の点数(平均値)」により算出した。
ペーパー臭抑制効果が−0.2以下のものを効果がある(合格)と判断し、ペーパー臭抑制効果が−0.5以下のものを特に効果がある(合格)と判断した。
【0049】
[総合評価]
製造したNo.1−1〜1−7、No.2−1〜2−7、No.3−1〜3−7、No.4−1、4−2に係るサンプルの総合評価(官能検査)を行った。官能検査項目としては、ノンアルコール飲料としての評価について、よく訓練された専門のパネル5名が下記評価基準に則って0〜4点の5段階評価で独立点数付けし、その平均値を算出した。
【0050】
(官能検査)
4点:ノンアルコール飲料として非常に好ましい香味である。
3点:ノンアルコール飲料としてかなり好ましい香味である。
2点:ノンアルコール飲料として好ましい香味である。
1点:ノンアルコール飲料として許容できる香味である。
0点:ノンアルコール飲料として不適な香味である。
【0051】
総合評価が1.0以上のものを飲料として好適である(合格)と判断し、2.0以上のものを飲料として優秀である(合格)と判断し、更に、3.0以上のものを飲料として特に優秀である(合格)と判断した
【0052】
表1にNo.1−1〜1−7に係るサンプル、表2にNo.2−1〜2−7に係るサンプル、表3にNo.3−1〜3−7に係るサンプル、表4にNo.4−1、4−2に係るサンプルについて、水溶性食物繊維の含有量、ビタミンCの含有量、比率、ペーパー臭、ペーパー臭抑制効果、総合評価を示す。
なお、表中の「比率」とは「ビタミンCの含有量(w/v%)/水溶性食物繊維の含有量(w/v%)」のことである。また、表中の「比率」は、小数点第4位を四捨五入している。そして、表中の評価項目の点数については、小数点第2位を四捨五入している。
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
【0055】
【表3】
【0056】
【表4】
【0057】
表2に示すNo.2−4〜2−7に係るサンプル、表3に示すNo.3−2〜3−7に係るサンプル、および、表4に示すNo.4−2に係るサンプルは、本発明の要件を満たしていたので、ペーパー臭抑制効果が確認された。また、これらのサンプルは、総合評価においても飲料として好適であるという評価となった。
ただし、これらのサンプルの中でも、No.2−4〜2−6に係るサンプル、および、No.3−4、3−5に係るサンプルは、本発明の好ましい要件を満たしていたので、総合評価が3以上となり、飲料として特に優秀であるという評価となった。さらに、No.2−4〜2−6に係るサンプル、および、No.3−5に係るサンプルは、水溶性食物繊維の含有量が1.20w/v%以上(1.50w/v%)であったため、ペーパー臭抑制効果について特に効果があるという評価となった。
なお、No.2−5に係るサンプルとNo.4−2に係るサンプルとを比較すると、ペーパー臭抑制効果および総合評価のいずれにおいてもNo.2−5に係るサンプルの方が良好な結果となったため、本発明は、水溶性食物繊維の中でも難消化性デキストリンを含有したノンアルコール飲料に対して特に効果があることがわかった。
【0058】
これに対し、No.1−1〜1−7に係るサンプル、No.2−1〜2−3に係るサンプル、No.3−1に係るサンプル、および、No.4−1に係るサンプルは、本発明の要件を満たしていなかったので、ペーパー臭抑制効果が得られなかった。これは、No.1−1〜1−7に係るサンプル、No.2−1に係るサンプル、および、No.4−1に係るサンプルがビタミンCを含まなかったためであり、No.2−2〜2−3に係るサンプル、および、No.3−1に係るサンプルのビタミンCの比率が本発明の規定する範囲外であったためである。
【0059】
以上説明したように、ノンアルコール飲料の水溶性食物繊維の含有量に対して、ビタミンCの含有量の比率が所定の数値範囲に該当するようにビタミンCを添加することにより、ペーパー臭という臭味を抑制でき、香味の優れた飲料を提供できることが確認された。