(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記移動面は、動作可能な方向に回転するドラム、動作可能な方向に移動する平らな表面、または動作可能な方向に移動するベルトのうちの少なくとも1つである、請求項1に記載の画像形成装置。
さらに、前記移動面から粒子を除去するために、ブレード荷重を作り出す位置内に前記ブレード位置決め機構が前記ブレードを移動させるように引き起こすコントローラを含む、請求項4に記載の画像形成装置。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書において説明される種々の態様に従って、クリーニングブレードを用いて電子写真式イメージングデバイス内の感光体表面のクリーニングを促進するシステムおよび方法が説明される。クリーニング動作の間に被るブレード応力を大きく低減するために、複数の傾斜面を有するブレードが開示される。第1傾斜面
である第1平面により、ブレードはより堅い先端およびより大きい幅を有するようになる。より堅い先端により、高摩擦状態の間における押し込み応力に起因する、高接触圧力および高摩耗の組み合わせから生成される亀裂であって、ブレードのエッジ近傍に形成される傾向がある疲労亀裂の作成が遅れることになる。したがって、2重カット式ブレードは、第1カットを用いてクリーニング先端の剛性の改善を可能にし、一方で
作業端部における圧力分布の改善は第2カットを通じて達成される。
【0009】
開示された実施の形態の態様は、移動面と、少なくとも第1平面および第2平面を有する
作業端部を備えたブレードであって、第1平面は第2平面との間に鈍角を定義するように隣接し、作業
端部は第1平面と第2平面との間にブレード先端をさらに定義し、定義されたブレード先端はブレードと移動面との接触に起因するブレード摩耗を低減する、ブレードと、ブレードの自由
端部における
傾斜面であって、第3平面および第4平面を有し、第3平面は第1平面との間に或る角度を定義するように隣接する、
傾斜面と、ブレードへ連結された位置決め機構であって、ブレードを作業位置内へ移動させ、ブレード先端は移動面に作用して、移動面から粒子を除去する、ブレード位置決め機構とを含む、画像形成装置に関する。
【0010】
さらに別の開示された実施の形態では、本発明の態様は、ブレード先端が、第1平面と第2平面とが交わる線を含む、画像形成装置に関する。
【0011】
さらに別の開示された実施の形態では、本発明の態様は、第1平面と第2平面とは、93度から97度までの範囲内にある鈍角を形成する、画像形成装置に関する。
【0012】
さらに別の開示された実施の形態では、本発明の態様は、移動面が、動作可能な方向に回転するドラム、動作可能な方向に移動する平らな表面、または動作可能な方向に移動するベルトを含むグループから選択された、画像形成装置を含む。
【0013】
さらに別の開示された実施の形態では、ブレード位置決め機構が、回転軸を有する支持部材であって、ブレードを保持するように構成された支持部材を含む、画像形成装置がある。
【0014】
さらに別の開示された実施の形態では、画像形成装置は、さらに、移動面から粒子を除去するために、最小ブレード荷重を作り出す位置内にブレード位置決め機構がこのブレードを移動させるように引き起こすコントローラを含む。
【0015】
さらに別の開示された実施の形態では、移動面は動作可能な方向に移動する平らな表面であり、ブレード先端は平らな表面を横切って延びている、画像形成装置がある。
【0016】
さらに別の開示された実施の形態では、移動面は動作可能な方向に移動するベルトであり、ブレード先端はベルトを横切って延びている、画像形成装置がある。
【0017】
開示された実施の形態の態様は、動作構成内に、可動型感光面、およびホルダ内のクリーニングブレードを含み、ブレードは、上端エッジ、下端エッジ、およびホルダに対向する複数の斜表面を有し、複数の斜表面のうちの1つと下端エッジとの間にブレード先端が形成され、この
傾斜面は、下端エッジと鈍角を形成し、ブレード先端は、ブレードと可動型感光面との接触によって引き起こされるブレード摩耗を低減する、電子写真マーキングシステム内のクリーニングステーションに関する。
【0018】
開示された実施の形態の態様は、印刷システム用にブレードの寿命および信頼性を増加させる2重カット式クリーニングブレードを生成するプロセスであって、キャストシート、成形ウレタンまたはエラストマーのうちの少なくとも1つから形成される部材であって、第2主要外面に対向して平行する第1主要外面および第2
端面に対向して平行する第1
端面を有する、柔軟性のある、実質的に長方形の部材を選択するステップと、第1
端面を鈍角にカットして、第2主要外面に隣接する
第1傾斜面を形成するステップであって、
第1傾斜面および第2主要外面によって形成されたエッジ領域は、表面に作用してこの表面から粒子を除去することができるステップと、第1
端面を鋭角にカットして、第1主要外面に隣接する
第2傾斜面を形成するステップであって、
第2傾斜面は第1
傾斜面を横切るステップと、第2
端面を、ブレード位置決め機構を有するブレードホルダへ結合して、2重カット式クリーニングブレードを作業位置内へ移動させるステップと、を含む、2重カット式クリーニングブレードを生成するプロセスに関する。
【0019】
本明細書において開示された実施の形態は、コントローラ、センサ、および電気機械式デバイスのようなデバイスを動作させるため、コンピュータ実行可能な命令を搭載もしくは有する、またはデータ構造がその上に記憶された、コンピュータ読み取り可能な媒体も含むことができる。このようなコンピュータ読み取り可能な媒体は、汎用または特殊用途コンピュータによってアクセスできる任意の入手可能な媒体であってよい。限定ではなく例として、このようなコンピュータ読み取り可能な媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMもしくは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージもしくは他の磁気ストレージデバイス、またはコンピュータ実行可能な命令の形をした所望のプログラムコード手段もしくはデータ構造を搭載もしくは記憶するために使用することができる任意の他の媒体を含むことができる。情報がネットワークもしくは別の通信接続(ハードワイヤード、無線、もしくはこれらの組み合わせ)を介してコンピュータへ転送されるか、または与えられると、コンピュータはこの接続をコンピュータ読み取り可能な媒体として適切にみなす。したがって、任意のこのような接続は、コンピュータ読み取り可能な媒体と適切に呼ばれる。上述の組み合わせも、コンピュータ読み取り可能な媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0020】
用語「印刷媒体」は、一般に、通常は柔軟性のある、ときどきカールした、紙、プラスチック、または他の適切な画像用物理的印刷媒体基板製の物理的シートであり、事前にカットされているか、巻き取り紙で供給されるかいずれかである。
【0021】
本明細書において使用された用語「画像形成装置」は、デジタル複写機またはプリンタ、マーキングシステム、電子写真式プリンタ、電子写真印刷プロセス、書籍制作機、ファックス、多機能機、または同類のものを参照し、いくつかのマーキングエンジン、ならびに用紙フィーダ、フィニッシャ(後処理装置)、および同類のものなどの他の印刷媒体処理ユニットを含むことができる。用語「電子写真印刷装置」は、電子写真受像体エレメント上に現像された乾式トナーを用いる、画像複写装置、電子写真式のプリンタおよび複写機を包含するように意図
される。
【0022】
図1における一実施の形態のクリーニングステーションまたはクリーニングシステム100において、光伝導性ベルト
である感光体ベルト105が、最初にクリーニングブレード120へ、次いで静電ブラシ107へ連続して移動するように示される。クリーニングブレード120は、典型的にはキャストシート、または成形ウレタンもしくは他のエラストマーを、外科用メスまたは同類のものなどの極めて尖鋭なナイフでカットすることによって形成される。矢印110は、感光体ベルト105の方向および経路を示す。それゆえにブレード120は、ブラシ107から上流にあり、ベルトに接触する最初のクリーニングコンポーネントである。この位置において、ブラシ107または他の任意のコンポーネントによってトナーがあらかじめ除去されていなかったので、ブレード120は、トナーにより引き起こされる潤滑作用を受ける可能性がある。静電ブラシ107は、システムにおいて使用されるトナー115の電荷とは逆の電荷を有する。これにより、ブラシ107が、逆に帯電したトナー115を引きつけ、クリーニングブレード120によって感光体ベルト105から除去されないどんな残留トナー115でも除去することが可能となる。上述したように、クリーニングブレード120は、ベルト105によって接触される最初のクリーニングコンポーネントであるので、その時点ではベルト上に十分なトナー115があり、ブレード120に対して十分な潤滑作用をもたらし、ベルト105の摩耗を最小化する。クリーニングブレード120用の可動型または浮遊型
のホルダ125は、ブレード120が感光体ベルト105に接触するように、適切に動いて、ブレード120を支えることを可能にする。ベルト
105とブレード
120との間で接触するどんな適切な角度が使用されてもよく、5度から30度までの角度が効果的であると見出されたが、適切かつ効果的な任意の角度を使用することができる。この特定のクリーニングステーションまたはシステム100内の静電ブラシ107は、ブレード120に続いて任意の残留トナー115を除去する。このクリーニングステーションにおいて、真空ユニット135は、ブレード120とブラシ107との間に位置付けられて、ブレード120またはブラシ107によって除去された任意の遊離トナーを吸引する。トナーは、吸い出された後、当業者には周知の任意の適切な方法によって処分することができる。真空エアーチャンネル130は、空気流内でそれぞれブレード120およびブラシ107と接触している。フリッカーバー132は、ブラシ107と動作的に接触し、ブラシ107を真空ユニット135とともにデトーンするように構成される。トナー115は、フリッカーバー132によってブラシ107から払い落とされると、真空
エアーチャンネル130の吸入によって拾い上げられ、システム100から運び出される。フリッカーバー132は、
ブラシ107内の線維が、真空チャンネル130に達する前にフリッカーバーに接触するように位置付けられる。入口シールドは、クリーニングブレード120の下方に位置され、遊離したトナーをシステム100から除去するために真空チャンネル130内へ導くことができる。それゆえにトナー115は、光伝導体ベルト105からトナー115をこすり落とすブレード120によって、次いでブラシ動作に加えて静電的動作で任意の残留トナーを除去する
ブラシ107によって、ベルト105から連続して除去される。
感光体ベルト105とのこのような途切れのない接触によって、先行技術のブレード120は、ブレードエッジにおいて摩耗し破損するようになり、ブレードの有効な寿命を著しく低減する。複数の傾斜面122などを幾何学的に変更すれば、ブレード120の寿命は著しく増加する。2重カット式の幾何学的な変更により、第1カットを用いてクリーニング先端の剛性を改善し、一方で第2カットが接触幅を増加させて、
作業端部における圧力分布を改善することが可能となる。さらに加えて、ブレード120は、ブレードの電気伝導度および熱伝導度を著しく増加させるナノチューブ充填体で高めることができる。この高められた電気伝導度により、感光体
ベルト105に対する摩擦に起因してブレード120に堆積された電荷を消去することができる。高められた熱伝導度により、ブレード−感光体界面の摩擦に起因する熱の放散を支援することができるが、このことは米国特許第7,428,402号明細書において開示されており、その全体を参照することによって本明細書に含まれる。
【0023】
図2は、
図1のクリーニングシステムにおいて使用され、一実施の形態に従ってブレード荷重を制御する単一のステッピング・モータ・システム200の概略図である。ブレード位置決め機構206を介してブレード120が回転することにより、組み立て品内のブレードに対する干渉の量が制御されるが、ブレード位置決め機構206は、シャフト、2つの独立駆動位置決めリンク、4つの連結バー、カム、ガイドスロット、または他の従来の機構でもよい。回転の量を制御することによって、ブレード荷重は変化することができる。ブレードホルダは、回転軸に関して回転して、動作可能な方向のドラムの回転、動作可能な方向の平面の移動、または感光体ベルト105の下端に矢印で示された回転方向を有する動作可能な方向の感光体ベルト105の移動などによる移動面に対して、ブレード120を位置決めする。ステッピングモータ202は、定義された増加量でブレード
ホルダの回転を与えるために用いられる。センサ210は、クリーニングユニット(図示されない)の後ろに位置付けされて、移動面の動作周期を検出する検出システムを提供する。センサからの出力は、コントローラ28へ入力される。コントローラ28は、ステッピングモータ202へ信号を送って、信号センサ210が動作周期内で変化を示すまで、ブレードへの干渉を増加させる。クリーニングブレードの寿命を最適化し、動作周期の開始および終了において経験する応力を低減するために、ブレード荷重は、クリーニングに対して最小荷重で戦略的に変化してもよい。これは、クリーニングブレードおよび感光体上で起こりうる最低の摩耗に帰着するが、一方で依然として良好なクリーニング結果を維持していることになる。
【0024】
図3は、一実施の形態に従って、幾何学的な変化の関数としてブレードの寿命および信頼性を図示する。ブレード120は、キャストシート、成形ウレタン、または成形エラストマーから形成された、柔軟性のある、実質的に
直方体の部材によって形成され、この直方体部材は、第2主要外面507(図5)に対向して平行する第1主要外面505(図5)と、ホルダによって固定された第2端面515(図5)に対向して平行する第1端面510(図5)とを有する。ブレード120において、第1端面510に対応する端部は、ホルダによって固定されていないが、ブレード先端が移動面に接触するときに、この移動面から破片を彫るまたは除去するために用いられる。
ブレード120のホルダに固定されない自由端部は、複数の
傾斜面を含んで形成され、ブレード先端の剛性および圧力分布を与えることができ
る。ブレード120は、尖鋭な先頭エッジ
であり、下端エッジであるブレード先端345および後端エッジ
である上端エッジ317、ならびに本明細書において説明されたような複数の傾斜面
である第1平面330および
第3平面332を有する。しかしながら、
第1平面330は本発明に従って修正されて、ブレードの寿命および信頼性が最適化される度数に、第1カットのカット角度(Ф
1、Ф
2、Ф3)が設定されるようにする。第1カット角度、第2カット角度、およびオフセットは、ブレードの寿命および信頼性に著しく影響を与える。第2カット角度は、圧力分布を制御するように、印刷プロセスに基づいて選択される。実行可能な戦略は、鈍角の第1カット角度および鋭角の第2カット角度を選択することである。ホルダ125は、ブレードを作業位置内へ移動させる。ブレードの自由端は、
傾斜面である第1平面
330を含
み、第1平面330は第2平面320とともにブレード先端345を形成する。ブレードの
第2平面320は、ブレードの
第4平面315に平行している。
第1平面330および第2平面
320は、ブレードの作業端
部として知られて
おり、ブレード120の一部を形成する。ブレード120の
作業端部は、余分のトナーまたは他の部材が除去されるべき移動面の対応する部分に接触して、または隣接して配置される。
【0025】
第1カット角度に関係するテーブル350から考えられるように、
第1平面330と第2平面320との間に形成された角度(Ф)は、ブレードの寿命および信頼性と相互に関連する。さらに加えて、このテーブルは、鋭角のカット角度(Ф
1)、直角のカット角度(Ф
2)、および鈍角のカット角度(Ф
3)に対してなど、一定の範囲の角度(Ф
1、Ф
2、Ф
3)に対して、ブレードの寿命および信頼性が最大化されるポイントが存在することを示している。実験は、
第1平面330および
第3平面332の両方に対するブレードの一連のカット角度で行われて、最高のブレード寿命および信頼性に対するカット角度を測定した。各テストが完了すると、ブレード上のエッジ摩耗が測定された。各カット角度におけるブレード摩耗の分布が吟味され、ブレード摩耗による故障を最小化するのに最適なカット角度が選択された。大域的に最適なブレード角度、または第1カット、第2カットおよびオフセット値の最良の組み合わせは、すべての条件のもとでのブレードに対しては存在しそうもない。ブレード部材のタイプ、クリーニング荷重および作業角度要件、トナー潤滑特性、クリーニング表面摩擦特性、環境および印刷条件、ならびに同類のものなどの要因はともに、最高のブレード寿命および信頼性に対して、第1カット角度、第2カット角度およびオフセットの別々の最適な組み合わせを有すると思われている。
【0026】
図3は、測定されたカット角度およびブレード摩耗についての3つの図を示す。70度から89度までの鋭角のカット角度(Ф
1)は、極めて広い分布の摩耗レートおよび極めて高い最高摩耗レートを生み出す。90度の直角のカット角度(Ф
2)も、広い摩耗レート分布および高い最高摩耗レートを生み出す。特に高い方で摩耗レートが広い分布になるのは、鋭角および直角のカット角度において、増加する摩擦に起因して、厳しく押し込むまたははじくことを経験する傾向がより大きいからである。押し込むまたははじくことにより、疲労亀裂が発生して、ブレードエッジの裂け目へと伝搬し、高摩耗レートを発生させる。もっとも信頼性のあるカット角度は、特に93度から97度までの範囲内にある鈍角のカット角度(Ф
3)であり、これらが狭い分布の摩耗レートおよび低い最高摩耗レートを生み出すからである。最良の結果は、95度またはその周辺のカット角度で生じることが見出された。
【0027】
テーブル350は、列352で示される、10%および5%の故障レートにおけるいくつかのブレードカット角度についての見積もられた寿命分布を示す。累積確率を用いて、5%および10%は、所与のカット角度に対する所期の寿命を乗り切るべきブレード数を示すように変換することができる。例えば、95度のカット角度でブレードの95%は、大略850kcであるように期待される。対照的に、従来のブレードカット角度(90度)は、276kcを乗り切るにすぎないことになる。通例、ブレード摩耗レートは、ブレード摩耗故障しきい値Wear
THRESHOLDを選択することによって、ブレード寿命へ変換される。この故障しきい値は、所定の印刷数でもよく、期間でもよい。ブレード寿命は、摩耗故障しきい値を摩耗レートによって除算することで計算される(ブレード寿命=摩耗しきい値/摩耗レート)。テーブル情報について続けると、すべての95度カット角度のブレードは、定番のブレード寿命として少なくとも500kcの間、持続すると期待される。テーブル350に示された別のカット角度(60、90、および100度)のブレードは、ブレード摩耗レート分布の一部が高摩耗レートへ延びているので、いくらか早期にブレード故障を起こすと予期される。95度でカットされたブレードは、高摩擦状態の間、高接触圧力に起因する高摩耗と押し込み応力に起因する高摩耗との間にバランスを達成している。このバランスは、ブレード寿命をより長くするとともにブレード信頼性を改善するために最適な狭いカット角度内で生じている。グラフ355は、60度カット角度、95度カット角度、および2重カット式角度(第1カットは95度、第2カットは60度)に対するブレード寿命および累積確率を示す。5%および10%信頼性レベルにおいて、60度−95度(60度と95度の組み合わせによる)2重カット式ブレードは、60度単一のカットブレードよりも著しく長寿命になっている。しかしながら、95度単一のカットブレードは2重カット式ブレードよりも長寿命になっている。
【0028】
図4は、一実施の形態に従う感光体または光伝導性ベルトをクリーニングするプロセスにおいて、2重カット式で修正されたブレード120を示す。第1
傾斜面である第1平面330および
第2傾斜面である第3平面332は、
直方体の部材の
第1端面510(図5)側端部を第1カットについて90度または鈍角に形作り、かつ第2カットについて鋭角に形作ることによって形成されて、第1主要外面
に対応する第4平面315および第2主要外面
に対応する第2平面320に隣接する
、第1平面330及び
第3平面332を形成する。
第1平面330および第2
平面320によって形成されたエッジ領域
である作業端部は、このような感光体ドラムまたはベルトの表面に作用して、示される方向110へ表面が移動しながら表面から粒子を除去することができる。クリーニングブレード用の可動型または浮遊型
のホルダ125は、ブレード120が感光体ベルト105に接触するように、ブレード120に対して適切に動作して支えることを可能にする。ベルトとブレード
120との間で接触するどんな適切な角度が使用されてもよく、5度から30度までの角度が効果的であると見出されたが、適切かつ効果的な任意の角度を使用することができる。幾何学的に変更されたブレードが、
図1の実施の形態で使用されたが、どんな他の適切な実施の形態でも使用することができる。
第1平面330に対して、95度が最適であるが、93度から97度までの任意の適切な鈍角を選択することができる。
図4ではクリーニングブレード120だけが、
ブラシ107なしに使用されるクリーニングステーションの一部が図示されている。成形ブレードにおいて鈍角にカットされていることを除いて同一の実施の形態またはクリーニングシステムにおいて、
第1平面330、
上端エッジ317、およびブレード先端であって押し込む傾向が低くなるにつれてより堅くなる先端を有するブレード先端345を備えたブレードを形成するために、ブレード120が成形され使用される。
【0029】
図5は、一実施の形態に従う2つの傾斜表面を形成するように形作られたブレードの側面断面図を示す。生成されたクリーニングブレードでは、信頼性が増加しブレード寿命が増加する。キャストシート、成形ウレタンまたはエラストマーから形成された、柔軟性のある、実質的に長方形の部材502が選択される。部材502は、
第2平面320に対応する第2主要外面507に対向して平行
し、第4平面315に対応する第1主要外面505、および
ホルダ支持側端面である第2
端面515に対向して平行する第1
端面510を有する。実質的に長方形の部材502は、角度524(μ
1)および角度525(μ
2)にカット520されて、軸522のZ−Y平面に沿って傾斜する
第1平面330および
第3平面332のような、新たな角度のまたは傾斜の断面端部を形成する。カット処理という用語は、部材502の一部を形作ってまたは分離して所望の輪郭を有する表面を形成することができる任意のプロセスである。1つのプロセスは、従来の研磨媒体の使用に基づき、典型的には研磨石、研磨砥石、または他の研磨媒体を用いて研磨する方法に基づく。別のプロセスは、作業エッジまたは斜表面を作り出すために、一回または多数回のストロークで斜面の表面から部材を削り取ることである。この削り取る方法は、当技術分野では「スカイビング」として知られている。ブレードは、第1
端面510を鈍角
の角度525にカット
520することによって形作られて、第1主要外面505および第2主要外面507に隣接する新たな
傾斜面である第1平面330及び第3平面332を形成する。
第1平面330および
第2平面320によって形成されたエッジ領域
である作業端部は、表面に作用して表面から粒子を除去することができる。生成されたブレード120は、
第2傾斜面である第3平面332と、
第2平面320に対して93度から97度までの範囲の鈍角530を形成する
第1傾斜面である第1平面330とを有する。第1
平面330
と第2平面320との交点は、表面上で形を成す可能性がある破片を、こするまたは摩擦するために使用することができる、ブレード
先端345を形成する。
【0030】
図6は、一実施の形態に従う成形ブレードへ適用された2重カット式プロセス600の側面断面図を示す。単一のカット角度ブレードは、過度に押し込む低角度と、接触幅を最小化しかつ接触圧力を最大化する高角度との間で最適条件を見出す。2重カット式ブレードは、最初に第1カット角度を通じてクリーニング先端の剛性を制御し、第2カット角度および
図3に示されるようなオフセット
を含む接触幅および圧力分布を修正する。これらの新たな設計要因により、クリーニングと、チャタリングする
、またははじくなどの安定した動作と、寿命とのバランスをさらに容易に取る新たな機会が導入される。この新たな設計要因は、許容誤差および自由度を増加させる機会ももたらす可能性がある。単一のカットブレードから2重カット式ブレードへ変更することは、より少ないツールの変更で成し遂げることができる。同一のカッターヘッド上に両方のカット用ナイフを組み合わせるツールが、より少ない修正で実装することができる。第1カット620と第2カット625との間の三角不用部材627は、手によって容易に除去することができる。この手による動作は、賢いツール設計を通じて省くことができるようになる。ブレードホルダ上にブレードを組み立てるツールも、修正する必要があることになる。現行のブレードは、本質的にすべて直角のカットになっているので、ブレード位置の表面は、ブレードのカット角度に一致させる表面に対してバイアスをかけるように変更する必要があることになる。
図6は、2重カット式であるキャノン型成形クリーニングブレードを示す。キャノンブレードは、2つ1組でブレードホルダ607および609上へ成形され、次いで切り離されて2つのクリーニングブレードの組み立て品を形成する。部材605は、テーブルなどのカット処理支持体610の表面へクランプ615される。この部材は、最初は鈍角のカット角度(95度)にカット620されて、第1傾斜面
である第1平面330を形成する。次いで部材は鋭角のカット角度(60度)にカット
625されて、第2傾斜面
である第3平面332を形成する。第1および第2カット(620、625)間の三角不用部材は、手によって容易に除去することができる。この手による動作は、賢いツール設計を通じて省くことができるようになる。ブレードホルダ上でブレードを組み立てるツールも、修正する必要があることになる。現行のブレードは、本質的にすべて直角のカットになっているので、ブレード位置の表面は、ブレードのカット角度に一致させる表面に対してバイアスをかけるように変更する必要があることになる。
【0031】
図7は、一実施の形態に従う寿命および信頼性が増加したクリーニングブレードを生成する方法700のフローチャートである。方法700は、ブレードの寿命および信頼性が増加したクリーニングブレードを生成するように部材が選択された動作710で開始する。ブレード用の部材は、広く知られているいつものエラストマーであり、これには、ゴム、ウレタン、またはブレードの機械的特性を改変することができるナノチューブの有無を含めて他の適切に知られている部材などがある。いったん部材が選択されると、方法700は、部材が第1カットを受ける場所で動作720を継続して、
図3に示される
第1平面330などの第1傾斜面を作り出す。第1カット角度は、93度から97度までの間、好ましく95度に設定される。カットすることは、選択された部材の鈍角に続く一方の端部領域を意識的に形作りして、第
2主要外面507の一方の端部で開始し、
第1主要外面
505の前で終了する、新たな
傾斜面を形成することであることに留意すべきである。この形作りから形成されたエッジ領域は、
傾斜面と主要外面との間で95度となるブレード先端を定義する。次いでこのブレード先端は、感光体表面からトナーおよび同類のものを除去するために使用することができる。動作725において、第2カットが端部領域へ適用されて、
第2傾斜面である第3平面332を作り出す。動作730において、この部材の形作りされていない端部は、ブレード位置決め機構へ結合されたホルダへ取り付けられ、このブレード位置決め機構は、回転軸を有する部材であってブレードを保持するように構成された支持部材を含む。方法700は、第1カット
の動作720を実行し、第2カット
の動作725を実行し、ブレードを
ホルダへ結合すると説明されたが、これらのステップは、上述のように列挙したパラメーター内にこれらのカットが維持される限り、異なる順序で実行することができることが期待される。