特許第5678078号(P5678078)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5678078
(24)【登録日】2015年1月9日
(45)【発行日】2015年2月25日
(54)【発明の名称】プラグアダプタ
(51)【国際特許分類】
   H01R 31/06 20060101AFI20150205BHJP
【FI】
   H01R31/06 M
【請求項の数】14
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2012-538207(P2012-538207)
(86)(22)【出願日】2010年9月23日
(65)【公表番号】特表2013-510410(P2013-510410A)
(43)【公表日】2013年3月21日
(86)【国際出願番号】EP2010005829
(87)【国際公開番号】WO2011057691
(87)【国際公開日】20110519
【審査請求日】2012年9月19日
(31)【優先権主張番号】202009015286.3
(32)【優先日】2009年11月10日
(33)【優先権主張国】DE
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】506333314
【氏名又は名称】ローゼンベルガー ホーフフレクベンツテクニーク ゲーエムベーハー ウント ツェーオー カーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100072718
【弁理士】
【氏名又は名称】古谷 史旺
(72)【発明者】
【氏名】ヴィレム ブラークボルン
(72)【発明者】
【氏名】マルティン ツェプハウザー
【審査官】 楠永 吉孝
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−068013(JP,A)
【文献】 特開平08−203635(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0253304(US,A1)
【文献】 特開2001−126832(JP,A)
【文献】 国際公開第2009/059921(WO,A1)
【文献】 登録実用新案第3102459(JP,U)
【文献】 特開昭60−007084(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 31/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1プラグ側端部(10)と第2プラグ側端部(12)とを有するプラグアダプタであって、前記第1プラグ側端部(10)が、第1機械的インタフェース形状と少なくとも一つの第1内側導体部品(14)および少なくとも一つの第1外側導体部品(16)とを有する第1電気的インタフェースとして構成され、前記第2プラグ側端部(12)が、第2機械的インタフェース形状と少なくとも一つの第2内側導体部品(18)および少なくとも一つの第2外側導体部品(20)とを有する第2電気的インタフェースとして構成されており、前記第1および第2機械的インタフェース形状が異なる設計を有するプラグアダプタにおいて、少なくとも一つの第1内側導体部品(14)と一つの第2内側導体部品(18)とがそれぞれ相互一体的に構成され、断面が円形または楕円形に構成された第1外側導体部品(16)を前記第1電気的インタフェースが包含し、断面が矩形または多角形に構成された第2外側導体部品(20)を前記第2電気的インタフェースが包含し、前記第1機械的インタフェース形状は、円形の線上に配設された第1内側導体部品(14)として形成され、前記第2機械的インタフェース形状は、前記第2内側導体部品(18)の第2プラグ側端部(26)が一平面上において直線状に配設され
それぞれ少なくとも一つの第1外側導体部品(16)と一つの第2外側導体部品(20)とが相互一体的に構成されることを特徴とする、プラグアダプタ。
【請求項2】
前記第1および第2電気的インタフェースの各々が4本の内側導体部品(14,18)を包含し、前記第1インタフェースの前記4本の第1内側導体部品(14)の各々が前記第2インタフェースの第2内側導体部品(18)の一つとそれぞれ相互一体的に構成されることを特徴とする、請求項1に記載のプラグアダプタ。
【請求項3】
前記第1および第2電気的インタフェースが同数の内側導体部品(14,18)を有することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のプラグアダプタ。
【請求項4】
前記第1電気的インタフェースが、それぞれ第1プラグ側端部(24)を備えるN本の内側導体部品(14)を包含して、N≧3であり、前記第1内側導体部品(14)の前記第1プラグ側端部(24)が、一平面上において辺がN本の多角形の角に配設されることを特徴とする、請求項1〜の少なくとも一つに記載のプラグアダプタ。
【請求項5】
第1プラグ側端部(24)を備える前記内側導体部品(14)は、N=4本であることを特徴とする請求項に記載のプラグアダプタ。
【請求項6】
前記第2電気的インタフェースが、それぞれの第2プラグ側端部(26)を備えるN本の内側導体部品(18)を包含してN≧3であることを特徴とする、請求項1〜の少なくとも一つに記載のプラグアダプタ。
【請求項7】
第2プラグ側端部(26)を備える前記内側導体部品(18)は、N=4本であることを特徴とする請求項に記載のプラグアダプタ。
【請求項8】
前記第1電気的インタフェースがHSD(igh peed ata:高速データ)インタフェースとして構成されることを特徴とする、請求項1〜の少なくとも一つに記載のプラグアダプタ。
【請求項9】
前記第2電気的インタフェースがUSB(niversal erial us:汎用シリアルバス)インタフェースとして構成されることを特徴とする、請求項1〜の少なくとも一つに記載のプラグアダプタ。
【請求項10】
少なくとも一つの第1内側導体部品(14)が前記プラグ側端部(24)においてピンとして構成されることを特徴とする、請求項1〜の少なくとも一つに記載のプラグアダプタ。
【請求項11】
少なくとも一つの第2内側導体部品(18)がプラグ側端部(26)においてばね金属シート部品として構成されることを特徴とする、請求項1〜10の少なくとも一つに記載のプラグアダプタ。
【請求項12】
少なくとも一つの一体的内側導体部品がプレス曲げ部品としての第1内側導体部品(14)および第2内側導体部品(18)で構成されることを特徴とする、請求項1〜11の少なくとも一つに記載のプラグアダプタ。
【請求項13】
前記第1内側導体部品(14)が中に保持されるとともに前記第1外側導体部品(16)の中に配設される第1絶縁体(28)を、前記第1インタフェースが包含することを特徴とする、請求項1〜12の少なくとも一つに記載のプラグアダプタ。
【請求項14】
前記第2内側導体部品(18)が中に保持されるとともに前記第2外側導体部品(20)の中に配設される第2絶縁体(30)を、前記第2インタフェースが包含することを特徴とする、請求項1〜13の少なくとも一つに記載のプラグアダプタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第1プラグ側端部と第2プラグ側端部とを有するプラグアダプタであって、第1プラグ側端部が、第1機械的インタフェース形状と少なくとも一つの第1内側導体部品および少なくとも一つの第1外側導体部品とを有する第1電気的インタフェースとして構成され、第2プラグ側端部が、第2機械的インタフェース形状と少なくとも一つの第2内側導体部品および少なくとも一つの第2外側導体部品とを有する第2電気的インタフェースとして構成されており、第1および第2機械的インタフェース形状が異なる設計を有する、請求項1の前文(preamble)に記載のプラグアダプタに関連する。
【背景技術】
【0002】
HSD回路基板プラグ(HSD‐igh peed ata:高速データ)とUSB回路基板プラグ(USB‐niversal erial us:汎用シリアルバス)とを回路基板(PCB‐rinted ircuit oard:プリント回路基板)に配設することと、回路基板を介してプラグを互いに電気接続することとは周知である。このようにして、HSDインタフェースからUSBインタフェースへのアダプタが利用可能になる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
一つの電気的インタフェースから幾何学的に異なる構成を持つインタフェースへの変換が簡単かつ機能的に確実な手法で可能となるという点で上述のタイプのプラグアダプタを改良することが、本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
請求項1の特徴を有する上述のタイプのプラグアダプタにより、本発明に従ってこの目標が達成される。本発明の有利な実施形態は別の請求項に記載される。
【0005】
このタイプのプラグアダプタでは、各事例において少なくとも一つの第1内側導体部品と一つの第2内側導体部品とが相互一体的な構成が、本発明において提供される。
【0006】
これは、信号伝送が改良された特に経済的で製造が簡単なプラグアダプタが提供されるという長所を有する。
【0007】
少なくとも一つの第1外側導体部品と一つの第2外側導体部品とが相互一体的に構成されることで、信号導体の連続スクリーニングを用いた信号伝送のさらなる改良が達成される。
【0008】
第1および第2電気的インタフェースの各々が4本の内側導体部品を包含し、第1インタフェースの4本の第1内側導体部品の各々が第2インタフェースの第2内側導体部品の一つとそれぞれ相互一体的に構成されることで、一般的な利用が特に可能なプラグアダプタが得られる。
【0009】
第1および第2電気的インタフェースが同数の内側導体部品を有することで、プラグアダプタのプラグ側端部の間での特に簡単で直接的な信号伝送が達成される。
【0010】
第1電気的インタフェースが、それぞれ第1プラグ側端部を備えるN本の内側導体部品を包含して、N≧3、特にN=4であり、第1内側導体部品の第1プラグ側端部が一平面上において辺がN本の多角形の角に配設されることで、断面が円形である第1インタフェースの機械的インタフェース形状が得られる。
【0011】
第1電気的インタフェースは、例えば、断面が円形または楕円形に構成された第1外側導体部品を有する。ゆえに、第1電気的インタフェースは対応の円形または楕円形のインタフェース輪郭に適合する。
【0012】
第2電気的インタフェースが、それぞれの第2プラグ側端部を備えるN本の内側導体部品を包含して、N≧3、特にN=4であり、第2内側導体部品の第2プラグ側端部が一平面上において直線状に配設されることで、断面が本質的に矩形または多角形である第2インタフェースの機械的インタフェース形状が得られる。
【0013】
第2電気的インタフェースは、例えば、断面が矩形または多角形である第2外側導体部品を有する。この手段により、第2電気的インタフェースは対応する矩形または多角形のインタフェース輪郭に適合する。
【0014】
一例を挙げると、第1電気的インタフェースはHSDインタフェース(HSD‐igh peed ata:高速データ)として構成される。
【0015】
好適な実施形態において、第2電気的インタフェースはUSBインタフェースとして構成される。
【0016】
少なくとも一つの第1内側導体部品がプラグ側端部でピンとして構成されることで、第1インタフェースにおける電気プラグ接点の簡単な製造が達成される。
【0017】
少なくとも一つの第2内側導体部品がプラグ側端部でばね金属シート部品として構成されることで、第2インタフェースにおける電気接点の簡単な製造が達成される。
【0018】
少なくとも一つの一体的内側導体部品が、プレス曲げ部品としての第1内側導体部品および第2内側導体部品で構成されることで、特に簡単かつ経済的な生産が達成される。
【0019】
第1インタフェースの第1内側導体部品をプラグアダプタの第1プラグ側端部に局所的に固定するため、第1内側導体部品が中に保持されるとともに第1外側導体部品の中に配設される第1絶縁体を第1インタフェースが包含する。
【0020】
第2インタフェースの第2内側導体部品をプラグアダプタの第2プラグ側端部に局所的に固定するため、第2内側導体部品が中に保持されるとともに第2外側導体部品の中に配設される第2絶縁体を第2インタフェースが包含する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図面を参照して、以下、本発明がより詳細に説明される。
図1】第1機械的インタフェース形状を有する第1プラグ側端部の斜視図において本発明によるプラグアダプタの好適な実施形態を示す。
図2】第2機械的インタフェース形状を有する第2プラグ側端部の斜視図において図1のプラグアダプタを示す。
図3】ハウジングを除いた分解図において図1のプラグアダプタを示す。
図4図3のプラグアダプタの内側導体部品の配置についての詳細図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1から3に示された本発明によるプラグアダプタの好適な実施形態は、第1プラグ側端部10と第2プラグ側端部12とを包含する。図のように、特に図1および3において、第1プラグ側端部10は、HSD(igh peed ata:高速データ)インタフェースの形の第1機械的インタフェース形状を備える第1電気的インタフェースとして構成される。ゆえに第1プラグ側端部10における第1電気的インタフェースは、4本の内側導体部品14と1つの第1外側導体部品16とを有する。特に図2および3から明白であるように、第2プラグ側端部12は、第1機械的インタフェース形状と異なるUSBインタフェースの形の第2機械的インタフェース形状を備える第2電気的インタフェースとして構成される。ゆえに第2プラグ側端部12における第2電気的インタフェースは、4本の第2内側導体部品18と1つの第2外側導体部品20とを有する。第1および第2外側導体部品16,20は、相互一体的に構成される。
【0023】
図1から4に示されたプラグアダプタの好適な実施形態は例示的なものに過ぎず、説明を単純にするため、HSDインタフェースとUSBインタフェースとを備えるものとして示されている。「HSDインタフェース」または「HSDプラグ」および「USBインタフェース」または「USBカプラー」という表現は、考えられるあらゆるインタフェースまたは機械的インタフェース形状またはプラグまたはカプラーを表すものに過ぎない。
【0024】
さらに、本発明によるプラグアダプタは、第1プラグ側端部10においてHSDプラグの機械的形状を備えるとともに第2プラグ側端部12においてUSBカプラーの機械的形状を備えて構成されたハウジング22を包含する。第1内側導体部品14および第1外側導体部品16も、第1プラグ側端部10においてHSDプラグの機械的形状を有する。またさらに、第2内側導体部品18および第2外側導体部品20は、第2プラグ側端部12においてUSBカプラーの機械的形状を有する。
【0025】
第1内側導体部品14は、接点ピンが対応のHSDカプラー(不図示)へ機械的に挿入されてHSDカプラーと対応する電気的接点が設けられるように、プラグ側端部24では接点ピンとして構成される。第2内側導体部品18は、ばね金属シート部品が対応のUSBプラグ(不図示)とともに機械的に差し込まれてUSBプラグの接触面と対応する電気的接点が設けられるように、プラグ側端部26ではばね金属シート部品として構成される。
【0026】
第1外側導体部品16の中に配設されるとともに、所定位置に固定された第1内側導体部品14を保持する第1絶縁部品28を、第1プラグ側端部10の第1インタフェースは備えて構成される。HSDインタフェースの機械的インタフェース形状によれば、円形の線に沿って配置されるように第1内側導体部品14が配設され、第1外側導体部品16は、断面が丸く構成され、星型カッドのように配設された第1内側導体部品14をスクリーニングとして囲繞する。第2プラグ側端部12では、第2外側導体部品20の中に配設されて、所定位置に固定された第2内側導体部品18を保持する第2絶縁部品30を、第2インタフェースが備えて構成される。USBインタフェースの機械的インタフェース形状によれば、一つの平面上で直線状にプラグ側端部26が配置されるように第2内側導体部品18が配設され、第2外側導体部品20は断面が矩形に構成されるとともに、第2内側導体部品18をスクリーニングとして囲繞する。
【0027】
第1内側導体部品14および第2内側導体部品18は、各事例において一体的内側導体部品としてともに構成される。このようにして、回路基板または他の補助的手段を必要とせずに、プラグアダプタのそれぞれのプラグ側端部10,12における二つの異なるインタフェースのそれぞれの接点の間に、直接的な電気接続が設けられる。
【0028】
内側導体14,18を介して伝送される信号を第1および第2インタフェースのそれぞれの接点に正確に割り当てられるようにするため、図4に示しているように、それぞれの一体的な内側導体部品14,18は、プラグアダプタを通るそれぞれの機械的経路が異なるように構成される。HSDインタフェースの丸い形状がUSBインタフェースの平面状または平坦な形状に変換される。一体的な内側導体部品14,18はシート金属部品として構成され、例えば、付加的な打抜き加工ステップを含むプレス曲げプロセスを用いて製造される。
図1
図2
図3
図4