特許第5678090号(P5678090)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニムの特許一覧

<>
  • 特許5678090-覆われた取り付けタブを備えた容器 図000002
  • 特許5678090-覆われた取り付けタブを備えた容器 図000003
  • 特許5678090-覆われた取り付けタブを備えた容器 図000004
  • 特許5678090-覆われた取り付けタブを備えた容器 図000005
  • 特許5678090-覆われた取り付けタブを備えた容器 図000006
  • 特許5678090-覆われた取り付けタブを備えた容器 図000007
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5678090
(24)【登録日】2015年1月9日
(45)【発行日】2015年2月25日
(54)【発明の名称】覆われた取り付けタブを備えた容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 5/42 20060101AFI20150205BHJP
   B65D 5/66 20060101ALI20150205BHJP
   B65D 85/10 20060101ALI20150205BHJP
【FI】
   B65D5/42 G
   B65D5/66 311B
   B65D85/10
【請求項の数】8
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2012-543506(P2012-543506)
(86)(22)【出願日】2010年12月2日
(65)【公表番号】特表2013-513533(P2013-513533A)
(43)【公表日】2013年4月22日
(86)【国際出願番号】EP2010007332
(87)【国際公開番号】WO2011072806
(87)【国際公開日】20110623
【審査請求日】2013年12月2日
(31)【優先権主張番号】09015435.2
(32)【優先日】2009年12月14日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100092093
【弁理士】
【氏名又は名称】辻居 幸一
(74)【代理人】
【識別番号】100082005
【弁理士】
【氏名又は名称】熊倉 禎男
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(72)【発明者】
【氏名】サン−ジロン サンドリーヌ
【審査官】 会田 博行
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭53−028030(JP,U)
【文献】 実公昭25−005889(JP,Y1)
【文献】 特表2004−528051(JP,A)
【文献】 特開2000−203559(JP,A)
【文献】 実開昭60−131509(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 5/00
B65D 85/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器(1)であって、
カップ形状箱(2)と、
前記カップ形状箱(2)に接続された蓋(3)と、
を含み、
箱側壁(5、6)と隣接する箱前壁(7)とを更に含み、取り付けタブ(13、14)が、容器(1)の前記箱側壁(5、6)から垂れ下がり、該取り付けタブ(13、14)は、容器(1)の前記箱前壁(7)に取り付けられ、
前記箱前壁(7)から垂れ下がるタブカバーパネル(30)を更に含み、該タブカバーパネル(30)は、前記箱(2)の前記取り付けタブ(13、14)の上に少なくとも部分的に重なり、
容器(1)が、タブカバーパネル(33)から垂れ下がる内側カバーパネル(34)を更に含み、
前記内側カバーパネル(34)は、容器(1)の壁の内側部分を覆い、該内側カバーパネル(34)は、前記蓋(3)の上部壁(23)の内側を少なくとも部分的に覆い、
容器が、容器(1)が開かれる時に容器内の消費財を少なくとも部分的に持ち上げることができる持ち上げパネル(46)を更に含
前記容器は、
持ち上げ背面壁パネル(42)、持ち上げ底部パネル(44)、及び背面折り畳みパネル(45)を更に含み、
前記持ち上げ背面壁パネル(42)は、前記内側カバーパネル(34)から垂れ下がり、前記持ち上げ底部パネル(44)は、該持ち上げ背面壁パネル(42)から垂れ下がり、前記背面折り畳みパネル(45)は、該持ち上げ底部パネル(44)から垂れ下がり、かつ前記持ち上げパネル(46)に接続する、
ことを特徴とする容器(1)。
【請求項2】
前記タブカバーパネル(30)は、前記箱前壁(7)に隣接して配置され、かつ容器(1)の内側に面し、前記取り付けタブ(13、14)は、該タブカバーパネル(30)によって完全に覆われることを特徴とする請求項1に記載の容器。
【請求項3】
容器(1)の背面壁(8)が、前記箱(2)と前記蓋(3)とを接続するヒンジ線(40)を含み、該箱(2)又は該蓋(3)の前壁(7、12)が、切り欠き(36)及び折り畳み線(37)によって形成されたクリックフラップ(35)を含み、
前記クリックフラップ(35)は、前記前壁(7、12)から蓋(3)又は箱(2)の他方の前壁(7、12)の閉鎖切り欠き(38)と係合するように突出する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の容器。
【請求項4】
容器(1)が、喫煙物品を含むことを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の容器。
【請求項5】
容器(1)のためのブランクであって、
箱側壁パネル(20、21)と、
箱前壁パネル(22)と、
前記箱側壁パネル(20、21)から垂れ下がる取り付けタブ(13、14)と、
を含み、
前記箱前壁パネル(20、21)から垂れ下がり、容器内の前記取り付けタブ(13、14)を覆うように折り畳まれるようになったタブカバーパネル(30)、
を更に含み、
ブランクが、タブカバーパネル(33)から垂れ下がる内側カバーパネル(34)を更に含
前記ブランクは、
持ち上げパネル(46)、持ち上げ背面壁パネル(42)、持ち上げ底部パネル(44)、及び背面折り畳みパネル(45)を更に含み、
前記持ち上げ背面壁パネル(42)は、前記内側カバーパネル(34)から垂れ下がり、前記持ち上げ底部パネル(44)は、該持ち上げ背面壁パネル(42)から垂れ下がり、前記背面折り畳みパネル(45)は、該持ち上げ底部パネル(44)から垂れ下がり、かつ前記持ち上げパネル(46)に接続する、
ことを特徴とするブランク。
【請求項6】
前記タブカバーパネル(30)は、前記箱前壁パネル(22)と実質的に同じ形状であることを特徴とする請求項に記載のブランク。
【請求項7】
箱底部壁パネル(19)と、
各々が前記箱底部壁パネル(19)から垂れ下がる箱左側壁パネル(20)、箱右側壁パネル(21)、及び前記箱前壁パネル(22)と、
蓋上部壁パネル(23)と、
各々が前記蓋上部壁パネル(23)から垂れ下がる蓋左側壁パネル(24)、蓋右側壁パネル(25)、及び蓋前壁パネル(27)と、
ヒンジ線(40)によって前記蓋上部壁パネル(23)から垂れ下がり、かつ前記箱底部壁パネル(19)から垂れ下がる箱背面壁パネル(26)と、
を含むことを特徴とする請求項から請求項のいずれか1項に記載のブランク。
【請求項8】
容器から少なくとも部分的に消費物品を持ち上げる方法であって、
請求項1に記載の容器を準備する段階、
を含み、
持ち上げパネル(46)、持ち上げ背面壁パネル(42)、持ち上げ底部パネル(44)、及び背面折り畳みパネル(45)を準備する段階であって、該持ち上げ背面壁パネル(42)が、内側カバーパネル(34)から垂れ下がり、該持ち上げ底部パネル(44)が、該持ち上げ背面壁パネル(42)から垂れ下がり、該背面折り畳みパネル(45)が、該持ち上げ底部パネル(44)から垂れ下がり、かつ該持ち上げパネル(46)に接続する前記準備する段階、
を更に含み、
前記持ち上げパネル(46)が前記背面折り畳みパネル(45)の少なくとも部分的な回転によって持ち上げられるように容器(1)の蓋(3)を持ち上げる段階、
を更に含むことを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、細長い喫煙物品のような消費財のための容器として特定用途を見出す容器に関する。本発明は、更に、そのような容器のための対応するブランクに関する。
【背景技術】
【0002】
喫煙物品のための容器及びブランクは、例えば、国際特許出願WO−A−2009/020383からのような従来技術で公知である。この国際特許出願は、1つのブランクから形成される喫煙物品のための容器を開示している。ブランクは、いくつかのパネルを含む。パネルは、最初に互いに対して接着され、その後に上部蓋部分が容器の背面にあるヒンジ線の周りでピボット回転することができるように切り開かれる。容器の蓋パネル並びに箱パネルの一部は、隣接壁に接着される取り付けタブを含む。そのような容器のブランクが構成される方法により、パネルの一部がブランクの側部の主表面区域から突出するので、多くの廃棄物が作り出される。
【0003】
類似の容器は、GB 714 466 Aから公知である。この容器は、第2の蓋上部壁を形成するためにパネルの蓋の中に折り畳まれた内側蓋パネルを更に有する。パネルは、開いている容器を前面から見た時に見苦しい隙間が箱の前壁と側壁の間の縁部に見えるように容器ブランクに配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】WO−A−2009/020383
【特許文献2】GB 714 466 A
【特許文献3】US−A−4,714,082
【特許文献4】US−A−5,692,525
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来技術の容器が開放位置にある時に、取り付けタブは可視である。従って、開放位置及び閉鎖位置の両方において高品質の外観を備えた容器を提供することが本発明の目的である。本発明の更に別の目的は、ブランク材料のより大きいシートに対するブランクの入れ子構造の改善により、そのような容器のブランクが、できるだけ少ない廃棄物しか作り出さないようになっていることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明により、カップ形状箱とカップ形状箱に接続された蓋とを含み、箱側壁と隣接箱前壁とを更に含む容器を提供する。取り付けタブが、容器の箱側壁から垂れ下がり、かつ容器の箱前壁に取り付けられる。更に、タブカバーパネルが、箱側壁から垂れ下がり、タブカバーパネルは、取り付けタブの上に少なくとも部分的に重なる。容器は、タブカバーパネルから垂れ下がる内側カバーパネルを更に含み、内側カバーパネルは、容器の壁の内側部分を覆い、内側カバーパネルは、蓋の上部壁の内側を少なくとも部分的に覆う。
【0007】
ブランクの切断縁部は、一般的に印刷されず、ブランク材料の色を有する。ブランク材料が厚紙の場合、ブランクの切断縁部は、典型的には着色厚紙が使用されない限り白色又は灰色である。これは、パネルのこれらの白色又は灰色の切断縁部が、従来技術によりそれ以外に着色印刷された容器において可視である場合があることを意味する。本発明により、取り付けタブは、容器内の箱前壁と箱側壁とを接続する取り付けタブが箱側壁から垂れ下がるように有利に配置される。好ましくは、蓋の取り付けタブは、容器の蓋前壁と蓋側壁とを接続する取り付けタブが蓋側壁から垂れ下がるように配置される。これは、切断縁部が、容器の前面上で外側から全く見えないことを意味する。箱前壁の垂直切断縁部だけが、それらが容器の側部に向けて面するので、容器の前面からではなく一般的に可視である。容器の蓋及び箱の側壁の前面縁部は、切断縁部ではなく、側壁とそれぞれの取り付けタブの間に印刷された折り畳み線である。
【0008】
好ましくは、取り付けタブは、容器内の箱後壁と箱側壁とを接続する取り付けタブが箱後壁から垂れ下がるように配置される。これは、箱背面壁がカバーパネルで覆われない場合でさえも、容器の内側で取り付けタブが全く見えないことを意味する。
【0009】
これは、容器に美的外観をもたらす。これは、ブランクの1つの側部上だけに印刷又は被覆されたブランクから組み立てられた容器の場合に特に真である。これらの容器では、好ましくは、第2の壁に取り付けられた取り付けタブの側部は、ブランクの印刷されていない側部である。好ましくは、容器内の全てのタブカバーパネルは、ブランクが1つの側部だけに印刷された場合でさえも、それぞれの取り付けタブの上でタブカバーパネルの印刷された側部が可視であるように折り畳まれる。タブカバーパネルは、好ましくは、取り付けタブの上で折り畳まれる。
【0010】
本発明により、第1の壁から垂れ下がる取り付けタブが、第2の壁に取り付けられるだけでなく、容器の少なくとも第2の壁が少なくとも材料の2重層を含むようにタブカバーパネルによっても覆われるので、タブカバーパネルのない容器と比較して容器の構造的強度が増大する。好ましくは、タブカバーパネルはまた、容器の第2の壁パネルにも取り付けられる。
【0011】
用語「パネル」は、本明細書を通して容器を組み立てるのに使用されるブランクの区画を示すのに使用される。パネルは、切断線、折り目線、切り込み線、折り畳み線、又はその組合せによって全ての側部上で区切られる。
【0012】
用語「フラップ」又は「タブ」は、ブランクの1つのパネルだけから垂れ下がるブランクの区画を示すのに使用される。「タブ」及び「フラップ」は、容器を組み立てる時にパネルを互いに対して取り付けるために又は蓋閉鎖機構のような他の特別な目的のために使用することができる。
【0013】
用語「壁」は、本明細書を通して容器の蓋、容器の箱、又は容器それ自体の外壁を示すのに使用される。「壁」は、いくつかのパネル、フラップ、及びタブを含むことができる。
【0014】
本発明による容器の構成要素の相対位置を説明するのに使用される用語「前面」、「背面」、「上側」、「下側」、「側部」、「上部」、「底部」、及び他の用語は、上部端部に蓋と背面にヒンジとを備えた直立した状態の容器を示す。用語「左」及び「右」は、容器を直立した状態で前面から見た時に容器の側壁に関連して使用される。直立した状態の容器が開いている時に、箱に収容された消費物品は、容器の上側端部から取り出すことができる。
【0015】
用語「縦方向」は、底部から上部まで又はその反対の方向を意味する。用語「横断方向」は、前壁、背面壁を横切る又は側壁の1つを横切る縦方向と垂直な方向を意味する。
【0016】
用語「内側」は、本明細書を通して、容器の壁、タブ、パネル、又は他の部分に関連して、容器が閉鎖位置にある時に容器の内部に向けて面するその壁、タブ、パネル、又は他の部分の側を示すのに使用される。同様に、用語「外側」は、本明細書を通して、容器の壁、タブ、パネル、又は他の部分に関連して、容器が閉鎖位置にある時に容器の外部に向けて面するその壁、タブ、パネル、又は他の部分の側を示すのに使用される。
【0017】
一実施形態では、本発明による容器は、容器の開放時に容器内の消費財を少なくとも部分的に持ち上げることが可能な持ち上げパネルを更に含む。好ましくは、持ち上げパネルは、内側カバーパネルに折り畳み機構の上で接続される手段によって持ち上げられるようになっている。
【0018】
好ましくは、本発明による容器は、持ち上げ背面壁パネル、持ち上げ底部パネル、及び背面折り畳みパネルを更に含み、持ち上げ背面壁パネルは、内側カバーパネルから垂れ下がり、持ち上げ底部パネルは、持ち上げ背面壁パネルから垂れ下がり、背面折り畳みパネルは、持ち上げ底部パネルから垂れ下がり、かつ持ち上げパネルに接続される。そのような持ち上げ特徴部により、消費財へのアクセスがより良くなる。また、容器が最初に開かれた時に魅力的な製品提供をもたらすことができる。
【0019】
好ましくは、内側カバーパネルは、隣接して位置する蓋上部壁よりも約5から約15パーセント短く、より好ましくは、約5から約10パーセント短い。これは、持ち上げ背面壁パネルが箱背面壁上に緊密に位置するように容器が閉じている場合のブランク基本材料の厚みを考慮に入れている。更に、容器が開いている時に、持ち上げ背面壁パネルは、内側カバーパネルと蓋上部壁との間で欠けている長さに適合するように上方に引っ張られる。これが持ち上げ底部パネルを引き、持ち上げ底部パネルは、背面折り畳みパネルが回転するように背面折り畳みパネルを引く。背面折り畳みパネルが回転することにより、持ち上げパネルの上にある消費財が少なくとも部分的に持ち上げられるように、箱の底部壁と持ち上げパネルの間の距離が増加する。これは、消費財を上げるために非常に効率的な機構である。同時に、持ち上げ機構が容器ブランクを有意に複雑にすることはない。事実、持ち上げ機構は、依然としてブランクの全ての他の要素と一体化することができる。更に、本発明により持ち上げ要素が折り畳まれる方法により、持ち上げ要素も、依然として容器を片面が印刷されたブランクから作ることができるように、ブランクの同じ側が消費者に露出される。
【0020】
好ましくは、容器は、シート材料の1つのブランクだけで形成される。
【0021】
好ましくは、取り付けタブは、折り畳み線を通じて第1の壁から垂れ下がる。折り畳み線は、例えば、折り目線又は切り込み線によって容器のためのブランクに既に設けられている場合がある。第1及び第2の壁は、容器の箱又は蓋の上部、底部、側部、前面、又は背面壁とすることができ、第1及び第2の壁は、容器内のそれらの縁部の少なくとも1つに沿って互いに対して隣接する壁を意味する。
【0022】
好ましくは、タブカバーパネルは、一般的に、それが第2の壁の内側部分を完全に覆うように第2の壁と同じサイズを有する。ある一定の実施形態では、タブカバーパネルは、1つよりも多い取り付けタブの上に、例えば、2つの取り付けタブの上に折り畳むことができる。更に、取り付けタブは、第2の壁及びタブカバーパネルの両方に取り付けることができる。これが容器の構造的強度を増加させる。
【0023】
好ましくは、容器は、タブカバーパネルから垂れ下がる少なくとも1つの内側カバーパネルを更に含み、少なくとも1つの内側カバーパネルは、容器の壁の内側部分の上に重なる。代替的に又は追加的に、内側カバーパネルはまた、容器の内側側部、前面又は背面壁を覆っている別のカバーパネルから垂れ下がることができる。それによって第2の壁に隣接する容器の壁は、内側カバーパネルによって完全に又は部分的に覆われるようになる。従って、内側に向いたブランクの印刷されていない側部を含む容器の残りの内壁部分は、容器の内側に向いたブランクの印刷された側部を提供する少なくとも1つの内側カバーパネルによって覆うことができる。更に、消費者のための付加的な情報又は販売情報は、内側カバーパネル上に提供することができる。容器内のパネルの本発明のこの配置のために、内側カバーパネルの印刷された側部も、片面だけに印刷されたブランクと共に、容器の内側上に現れることになる。
【0024】
一実施形態では、内側カバーパネルは、蓋の上部パネルの内側側部を覆う。容器の深さ及び幅に対して容器の高さが比較的低いようなむしろ平坦な形状を有する容器の場合には、これが特に有用である。従って、蓋の上部パネルは、印刷情報又は例えばミラー区画などを表示するのに適する大きい面積を含む。
【0025】
好ましくは、タブカバーパネルは、第2の壁に隣接して配置され、かつ容器の内側に面し、取り付けタブは、タブカバーパネルと第2の壁パネルの間に設けられる。従って、タブカバーパネルが第2の壁と実質的に同じサイズを有する場合、タブカバーパネルの縁部は、第2の壁と隣接する容器の壁によって覆われる。
【0026】
一実施形態では、容器の背面壁は、箱と蓋とを接続するヒンジ線を含むことができる。一実施形態では、蓋の壁と箱の壁は、容器が閉じている時に箱及び蓋の側壁と前壁とが互いに同一平面になるようにそれらの縁部において当接する。本発明の好ましい実施形態では、蓋の少なくとも前壁は、箱の前壁の上に少なくとも部分的に重なる。代替的に又は追加的に、蓋の側壁は、箱の各側壁の上に少なくとも部分的に重なる。
【0027】
用語「ヒンジ線」は、容器を開くためにそれに関して蓋がピボット回転することができる線を意味する。ヒンジ線は、例えば、容器の背面壁内の折り目線又は切り込み線とすることができる。代替的に、ヒンジ線は、蓋の背面壁の下縁と箱の背面壁の上縁とを架橋する一片の材料内の折り目線又は切り込み線とすることができる。そのような一片の材料は、例えば、蓋の背面壁及び箱の背面壁に恒久的に又は取外し可能に取り付けられたラベルとすることができる。好ましくは、ヒンジ線は、背面壁の上縁の下のレベルで容器の背面壁に沿って位置決めされる。
【0028】
好ましくは、上に重なる蓋前壁は、切断線及び折り畳み線によって形成されたクリックフラップを含む。クリックフラップは、箱前壁の閉鎖切り欠きと係合するように蓋前壁から突出する。代替的に、クリックフラップは、蓋前壁の閉鎖切り欠きと係合するように箱前壁から突出する。
【0029】
好ましくは、閉鎖切り欠きは、閉鎖切り欠きが外側から見えないように容器の内側に面するタブカバーパネル上に設けられる。好ましくは、閉鎖切り欠きは、蓋前壁のカバーパネル上に設けられる。
【0030】
好ましくは、クリックフラップは、ヒンジ式に箱の前壁の上縁から垂れ下がるか、又は蓋の前壁の底縁から垂れ下がる。好ましくは、クリックフラップは、容器の閉鎖位置状態でのクリックフラップの縁部と係合するように閉鎖切り欠きに向けて突出する。
【0031】
この特徴部は、容器が閉鎖状態で固定されるという恩典を提供する。更に、クリックフラップは、容器が完全に閉じる時に閉鎖切り欠きに入るとクリック音を発生させる。クリック音は、容器の閉鎖を消費者に確信させる。
【0032】
一実施形態では、蓋の前壁は、容器を開くための係合部分を提供するように係合切り欠きを有する。この特徴は、容器が閉じる時に蓋前壁が箱前壁の外側の上に少なくとも部分的に重なるような本発明によるそのような容器の場合に特に適している。有利な態様では、箱前壁は、蓋前壁での係合切り欠きを通じて消費者によって係合することができる。更に、係合切り欠きにより、消費者が箱の前壁に圧力を加えて前壁パネルを背面まで弾性変形させることが可能になる。これが閉鎖切り欠きからクリック部分を分離することを容易にする。それによって都合よく容器を簡単に開くことができるようになる。
【0033】
好ましくは、容器の箱は、喫煙物品、特にシガレットのような細長い喫煙物品を含む。
【0034】
更に、本発明は、箱側壁パネルと、箱前壁パネルと、箱側壁パネルから垂れ下がる少なくとも1つの取り付けタブとを含む容器のためのブランクを提供する。ブランクは、更に、箱前壁パネルから垂れ下がり、容器内の取り付けタブを覆うために折り畳まれるように構成されたタブカバーパネルを含む。
【0035】
本発明によるブランクは、蓋のタブカバーパネルから垂れ下がる内側カバーパネルを含む。
【0036】
好ましくは、内側カバーパネルは、蓋上部壁の内側を覆うために蓋前壁から垂れ下がる。代替的に、蓋上部壁の内側を覆う内側カバーパネルは、蓋の内側側壁を覆うカバーパネルから垂れ下がる。
【0037】
容器内の壁に対応するブランクのパネルは、切り込み線又は折り目線に沿って互いから垂れ下がる。
【0038】
好ましくは、タブカバーパネルは、箱前壁パネルと実質的に同じサイズである。それによってタブカバーパネルは、箱前壁パネルの1つの側部を完全に覆い、従って、ブランクの縁部が全くない平滑な面を得ることができるようになる。
【0039】
一実施形態では、ブランクは、箱底部壁パネルを含み、箱左側壁パネル、箱右側壁パネル、及び箱前壁パネルの各々は、箱底部壁パネルから垂れ下がる。更に、ブランクは、蓋上部壁パネルを含み、蓋左側壁パネル、蓋右側壁パネル、及び蓋前壁パネルの各々は、蓋上部壁パネルから垂れ下がる。箱背面壁パネルは、ヒンジ線によって蓋上部壁パネルから垂れ下がり、かつ箱底部壁パネルから垂れ下がる。このブランクにより、カップ形状箱及びそれにヒンジ式に接続された蓋を備えた容器が実現可能になる。
【0040】
タブカバーパネルは、箱左側壁パネル、箱右側壁パネル、箱前壁パネル、及び蓋前壁パネルから垂れ下がることができる。付加的なカバーパネルは、蓋左側壁パネル及び蓋右側壁パネルから垂れ下がることができる。付加的なカバーパネルにより、カバーパネルと対応する壁パネルの間に取り付けタブを配置する必要なく、対応する壁パネルの内側を覆うことが可能になる。例えば、蓋前壁パネルが取り付けタブを含む場合、タブカバーパネルは、上述の取り付けタブを覆うために蓋左側壁パネル及び蓋右側壁パネルから垂れ下がることができる。この実施形態では、蓋上部壁の内側を覆う内側カバーパネルは、蓋前面カバーパネル又は蓋側部タブカバーパネルのうちの一方から垂れ下がることができる。
【0041】
好ましくは、蓋上部壁パネルの内側を覆う内側カバーパネルは、蓋前壁パネルのタブカバーパネルから垂れ下がる。これは、ブランクが、それからブランクを切断する時にブランクの製作工程がほとんど廃棄材料を要しないように、その幅に非常に高い変動を含まないことを可能にする。
【0042】
好ましい実施形態では、箱背面壁パネル、箱側壁パネル、及び蓋側壁パネルの側部に取り付けタブが設けられる。
【0043】
容器内の消費財は、容器が開いている時に箱の開口部で可視である内側ライナを用いて包むことができる。
【0044】
本発明による容器は、直角縦方向縁部及び直角横断方向縁部を備えた直方体形状とすることができる。代替的に、容器は、1つ又はそれよりも多くの丸形縦方向縁部、丸形横断方向縁部、傾斜付き縦方向縁部、又は傾斜付き横断方向縁部、又はその組合せを含むことができる。例えば、本発明による容器は、以下に限定されるものではないが、以下のものを含むことができる。
−前壁上に1つ又は2つの縦方向丸形又は傾斜付き縁部、及び/又は
−背面壁上に1つ又は2つの縦方向丸形又は傾斜付き縁部、
−前壁上に1つ又は2つの横断方向丸形又は傾斜付き縁部、及び/又は
−背面壁上に1つ又は2つの横断方向丸形又は傾斜付き縁部、
−前壁上に1つの縦方向丸形縁部及び1つの縦方向傾斜付き縁部、及び/又は
−背面壁上に1つの横断方向丸形縁部及び1つの横断方向傾斜付き縁部、
−前壁上に1つ又は2つの横断方向丸形又は傾斜付き縁部、及び前壁上に1つ又は2つの縦方向丸形又は傾斜付き縁部、
−第1の側壁上に2つの縦方向丸形又は傾斜付き縁部、又は第2の側壁上に2つの横断方向丸形又は傾斜付き縁部。
【0045】
容器が1つ又はそれよりも多くの丸形縁部を含み、かつ積層ブランクから作られる場合、好ましくは、ブランクは、容器内で丸形縁部を形成するために3つ、4つ、5つ、6つ、又は7つの切り込み線又は折り目線を含む。切り込み線又は折り目線は、容器の内側上又は容器の外側上のいずれかにあることができる。好ましくは、切り込み線又は折り目線は、約0.3mmと4mmの間だけ互いから離間しる。
【0046】
好ましくは、折り目線又は切り込み線の間隔は、積層ブランクの厚みの関数である。好ましくは、折り目線又は切り込み線の間の間隔は、積層ブランクの厚みよりも約0.5と約4倍の間だけ大きい。
【0047】
容器が1つ又はそれよりも多くの傾斜付き縁部を含む場合、好ましくは、傾斜付きの1つ又はそれよりも多くの縁部は、約1mmと約10mmの間、好ましくは、約2mmと約6mmの間の幅を有する。代替的に、容器は、2つの別々の傾斜が容器の縁部上に形成されるように離間した3つの平行な折り目線又は切り込み線によって形成された2重傾斜を含むことができる。
【0048】
矩形横断方向断面を備えた容器に対して代替的に、容器は、例えば、三角形、四角形、又は六角形のような多角形の断面、又は長円形、半長円形、円形、又は半円形の断面を有することができる。
【0049】
容器が傾斜付き縁部を含み、かつ積層ブランクから作られる場合、傾斜は、積層ブランク内の2つの平行な折り目線又は切り込み線によって形成することができる。折り目線又は切り込み線は、第1の壁と第2の壁の間の縁部に対して対称に配置することができる。代替的に、折り目線又は切り込み線は、容器の第2の壁よりも容器の第1の壁内に傾斜が更に延びるように、第1の壁と第2の壁の間の縁部に対して非対称に配置することができる。
【0050】
容器は、以下に限定されるものではないが、厚紙、板紙、プラスチック、金属、又はその組合せを含むいずれかの適する材料から形成することができる。好ましくは、厚紙は、平方メートル当たり約100グラムと平方メートル当たり約350グラムの間の重さを有する。
【0051】
本発明による容器は、様々な消費財のためのパッケージとして使用することができる。特に好ましい実施形態では、本発明による容器は、喫煙物品を包装するのに使用される。本発明による容器は、以下に限定されるものではないが、公知の着火端部シガレット、シガー又はシガリロ、可燃性燃料要素又は熱源及びエーロゾル発生基体を含む加熱式喫煙物品(例えば、US−A−4,714,082に開示された種類のシガレット)、及び電気喫煙システムと共に使用するための喫煙物品(例えば、US−A−5,692,525に開示された種類のシガレット)を含む喫煙物品を包装するのに有利に使用することができる。
【0052】
その寸法の適切な選択により、本発明による容器は、異なる総数の喫煙物品、又は異なる配置の喫煙物品を保持するように設計することができる。例えば、その寸法の適切な選択により、本発明による容器は、10と30の間の総数の喫煙物品を保持するように設計することができる。好ましくは、喫煙物品は、それらが箱の前壁から背面壁まで延びるように容器内に配置することができる。
【0053】
本発明による容器は、消費財の1つ、2つ、3つ、4つ、又は5つの別々の束を保持することができる。別々の束は、前壁に対して及び背面壁に対して実質的に平行に又は前壁に対して及び背面壁に対して実質的に垂直に配置することができる。
【0054】
束内では、喫煙物品は、喫煙物品の総数、喫煙物品の寸法、又は容器の断面形状に応じて異なる丁合で配置することができる。例えば、喫煙物品は、束内に5、6、7、8、9、又は10の単一列に配置することができる。代替的に、喫煙物品は、2列又はそれよりも多くの列に配置することができる。2列又はそれよりも多くの列は、同じ数の喫煙物品を収容することができる。例えば、喫煙物品は、5、6、7、8、9、又は10の2列、又は5、6、7、8、9、又は10の3列、又は4、5、6、又は7の4列に配置することができる。代替的に、2列又はそれよりも多くの列は、互いに対して異なる数の喫煙物品を収容する少なくとも2列を含むことができる。例えば、喫煙物品は、5の列と6の列(5−6)、6の列と7の列(6−7)、7の列と8の列(7−8)、5の中央列と6の外側2列(6−5−6)、5の中央列と7の外側2列(7−5−7)、6の中央列と5の外側2列(5−6−5)、6の中央列と7の外側2列(7−6−7)、7の中央列と6の外側2列(6−7−6)、9の中央列と8の外側2列(8−9−8)、又は6の中央列、5の外側1列、及び7の外側1列(5−6−7)に配置することができる。
【0055】
本発明による容器は、同じ種類又は銘柄、又は異なる種類又は銘柄の喫煙物品を保持することができる。更に、フィルタなし喫煙物品及び様々なフィルタチップを供えた喫煙物品の両方、並びに異なる長さの喫煙物品(例えば、約40mmと約180mmの間)、異なる直径の喫煙物品(例えば、約4mmと約9mmの間)を収容することができる。更に、喫煙物品は、風味の強度、吸引抵抗、及び全体的粒子物質送出量を異なるものにすることができる。容器が1つよりも多くの束を有する場合、同じ容器内の各束は、上に列挙したように同じか又は異なる種類の喫煙物品を保持することができる。
【0056】
好ましくは、容器の寸法は、喫煙物品の長さ及び喫煙物品の丁合に適応される。典型的には、容器の外寸は、容器の内側に収容された喫煙物品の束の寸法よりも約0.5mmから約5mmの間だけ大きい。
【0057】
好ましくは、本発明による容器は、容器の上部壁から底部壁まで測定された高さで約5mmと約180mmの間の高さ、より好ましくは、約10mmと約20mmの間の高さを有する。
【0058】
好ましくは、本発明による容器は、容器の第1の側壁から第2の側壁まで測定された幅で約12mmと約180mmの間の幅、より好ましくは、約70mmと約125mmの間の幅を有する。
【0059】
好ましくは、本発明による容器は、容器の前壁から背面壁まで測定された深さで約6mmと約180mmの間の深さ、より好ましくは、約80mmと約100mmの間の深さを有する(箱と蓋の間のヒンジを含む)。
【0060】
好ましくは、容器の深さ対容器の高さの比は、約0.3対1と約10対1の間、より好ましくは、約2対1と約8対1の間、最も好ましくは、約3対1と5対1の間である。
【0061】
好ましくは、容器の幅対容器の高さの比は、約1対1と約10対1の間、より好ましくは、約2対1と約8対1の間、最も好ましくは、約3対1と5対1の間である。
【0062】
本発明による容器のためのブランクは、1つの側部又は両方の側部に製造業者又は銘柄ロゴ、商標、スローガン、及び他の消費者情報、及び印しを印刷、エンボス、デボス、又はその他の方法で装飾することができる。代替的に又は追加的に、本発明による容器のためのブランクは、ラッカー、金属化、ホログラム、発光性材料、又は容器の感触、匂い、又は外観を変えるいずれかの他の材料で少なくとも部分的に覆うことができる。
【0063】
本発明による容器の箱の内側が喫煙物品の1つ又はそれよりも多くの束を収容する場合、喫煙物品は、好ましくは、例えば、金属箔、最も粉質の紙、又は透明紙で作られた内側ライナに包まれる。
【0064】
容器が喫煙物品を含む場合、容器は、更に、廃棄物のための(例えば、灰又は吸い殻のための)、又は例えばマッチ、ライター、消火手段、気分転換剤、又は電子機器のような他の消費財のための仕切りを含むことができる。他の消費財は、容器の外側に取り付け、喫煙物品と共に容器内に収容し、容器の別々の仕切りに収容し、又はその組合せに収容することができる。
【0065】
充填された状態で、本発明による容器は、例えば、低密度又は高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、配向ポリプロピレン、塩化ポリビニリデン、セルロースフィルム、又はその組合せの透明ポリマーフィルムを用いて、従来の方式で収縮包装又はその他の方法で上包装することができる。本発明による容器が上包装される場合、上包装紙は、開封テープを含むことができる。添付図面は、本発明の原理を説明する目的のために本明細書の一部を形成するように組み込まれている。図面は、本発明を作りかつ使用することができる方法を示している。更に別の特徴及び利点は、添付図面に示すような本発明の以下のかつより具体的な説明から明らかになるであろう。
【0066】
本発明は、更に、容器から少なくとも部分的に消費物品を持ち上げる方法に関し、本方法は、本発明による容器を準備する段階を含み、本方法は、更に、持ち上げパネル、持ち上げ背面壁パネル、持ち上げ底部パネル、及び背面折り畳みパネルを準備する段階を更に含み、持ち上げ背面壁パネルは、内側カバーパネルから垂れ下がり、持ち上げ底部パネルは、持ち上げ背面壁パネルから垂れ下がり、背面折り畳みパネルは、持ち上げ底部パネルから垂れ下がり、かつ持ち上げパネルに接続し、本方法は、持ち上げパネルが背面折り畳みパネルの少なくとも部分的な回転によって持ち上げられるように容器の蓋を持ち上げる段階を更に含む。背面折り畳みパネルのこの少なくとも部分的な回転は、回転及び平行移動の組合せとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0067】
図1】閉鎖位置における本発明による容器の斜視図である。
図2】開放位置における本発明による容器の斜視図である。
図3】本発明によるブランクの図である。
図4】持ち上げ特徴部を備えた本発明による容器のためのブランクの図である。
図5】閉じた容器の内側の持ち上げ特徴部の断面図である。
図6】開いた容器の内側の持ち上げ特徴部の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0068】
本発明の実施形態による容器1は、カップ形状箱2と蓋3を含む。箱2は、箱底部壁4、更に、箱底部壁4と垂直に配置された箱左側壁5、箱右側壁6、箱前壁7、及び箱背面壁8を含む。
【0069】
蓋は、蓋上部壁9、更に、蓋上部壁9と垂直に配置された蓋左側壁10、蓋右側壁11、及び蓋前壁12を含む。
【0070】
蓋上部壁9は、箱背面壁8の上縁に沿って箱背面壁8に対してヒンジ式に接続される。
【0071】
容器の壁は、隣接する側壁、前壁、及び背面壁を互いに対して接続する取り付けタブ13、14、15、16、17、18(図3参照)によって互いに対して接続される。
【0072】
容器内では、取り付けタブ13、14、15、16、17、18が見えず、容器に高品質の外観を与える。
【0073】
本発明によるブランクの実施形態が図3に示されている。
【0074】
ブランクは、容器1の箱底部壁4を形成する箱底部壁パネル19を含む。箱左側壁パネル20、箱右側壁パネル21、及び箱前壁パネル22は、折り畳み線を通じて箱底部壁パネル19から垂れ下がる。折り畳み線は、ブランクを全く修正せずに折り畳まれるように指定された線、又は折り畳み線に沿ってブランクの折り畳みを容易にするブランクの厚みを薄くした線、例えば、折り目又は切り込み線のいずれかとすることができる。
【0075】
更に、ブランクは、蓋左側壁パネル24、蓋右側壁パネル25、及び蓋前壁パネル27がそれから垂れ下がる蓋上部壁パネル23を含む。箱背面壁パネル26は、箱底部壁パネル19及び蓋上部壁パネル23から垂れ下がる。
【0076】
取り付けタブ13、14、15、16、17、18の覆いを可能にするために、折り畳み線を通じて箱左側壁パネル20、箱右側壁パネル21、及び蓋前壁パネル27から垂れ下がるタブカバーパネル28、29、30、33が設けられる。
【0077】
更に、蓋左側壁パネル24及び蓋右側壁パネル25の内側側部を覆うために、蓋左側壁パネル24及び蓋右側壁パネル25上の折り畳み線を通じて垂れ下がるカバーパネル31、32が設けられる。
【0078】
更に別の内側カバーパネル34は、蓋前壁パネル27のタブカバーパネル33から垂れ下がる。
【0079】
容器1では、箱左側壁パネル20及び対応するタブカバーパネル28が、箱左側壁5を形成する。箱右側壁パネル21及び対応するタブカバーパネル29が、箱右側壁6を形成する。箱前壁パネル22及び対応するタブカバーパネル30が、箱前壁7を形成する。
【0080】
蓋左側壁パネル24及び対応するタブカバーパネル31が、蓋左側壁10を形成する。蓋右側壁パネル25及び対応するタブカバーパネル32が、蓋右側壁11を形成する。蓋前壁パネル27及び対応するタブカバーパネル33が、蓋前壁12を形成する。
【0081】
蓋上部壁パネル23及び内側カバーパネル34が、蓋3の上部壁9を形成する。
【0082】
蓋3が閉じた容器1では、図1に示すように、蓋左側壁10、蓋右側壁11、及び蓋前壁12が、それぞれ、箱左側壁5、箱右側壁6、及び箱前壁7に隣接してかつ平行に容器1の外側上に配置される。
【0083】
更に、ブランクは、容器1を閉鎖位置に保ちながら、一方で容器を便利な方式で開くのを可能にする閉鎖手段を含む。箱前壁パネル22から垂れ下がるタブカバーパネル30内に切り欠き36を設けることにより、箱前壁パネル22にクリックフラップ35がもたらされる。クリックフラップ35は、折り畳み線37によって箱前壁パネル22から垂れ下がるブランク部分である。切り欠き36は、ある一定の幅を有し、クリックフラップ35がタブカバーパネル30と係合しないように、クリックフラップ35と残っているタブカバーパネル30の間に隙間を作り出す。
【0084】
閉鎖切り欠き38は、上部前壁パネル27までのある一定の距離で上部前壁パネル27から垂れ下がるタブカバーパネル33内に設けられる。
【0085】
容器1では、クリックフラップ35は、閉鎖切り欠き38の縁部と係合することができ、従って、容器1を閉じた状態に維持する。容器の閉鎖中に閉鎖切り欠き38内に設定する時に、クリックフラップ35は、最初にタブカバーパネル33と接触して可聴のクリック音をもたらすことになる。
【0086】
蓋前壁パネル27及びタブカバーパネル33内には、容器1を開くために容器1内に係合部分を設けるように、これらのパネル間の折り畳み線に対して対称の方式で係合切り欠き39が設けられる。
【0087】
箱背面壁パネル26は、ヒンジ線40を通じて蓋上部壁パネル23から垂れ下がり、箱2に対して蓋3を開くためのヒンジを提供する。
【0088】
本発明の一実施形態では、図1及び2による容器を製作するために図3によるブランクが使用される。
【0089】
第1の段階で、シート材料からブランクの輪郭が切断される。シート材料は、被覆された厚紙とすることができるが、プラスチック材料を使用することもできる。シート材料は、好ましくは、少なくとも1つの側部上に被覆及び印刷される。
【0090】
次に、取り付けタブ13及び14が箱前壁パネル22内に取り付けられる。取り付けタブ15及び16の各々は、箱左側壁パネル20及び箱右側壁パネル21に取り付けられる。取り付けは、特に接着によって行われるが、しかし当業技術で公知のいずれかの他の接続技術を適用することができる。タブカバーパネル28、29、及び30は、取り付けタブ13、14、15、及び16の各々が、箱壁パネル20、21、及び22とタブカバーパネル28、29、及び30の間に設けられるように、各箱壁パネル20、21、及び22の内側上に折り畳まれる。
【0091】
次に、取り付けタブ17及び18が、蓋前壁パネル27の内側に取り付けられる。タブカバーパネル33は、取り付けタブ17、18及び蓋前壁パネル27の内側に取り付けられる。この位置では、内側カバーパネル34は、蓋上部壁パネル23を覆うように蓋上部壁パネル23の内側に隣接する。最後に、カバーパネル31、32は、蓋左側壁パネル24及び蓋右側壁パネル25の内側を覆うように蓋左側壁パネル24及び蓋右側壁パネル25に取り付けられる。
【0092】
クリックフラップ35は、蓋3の切り欠き38の縁部がクリックフラップ35と係合するように容器1の箱前壁7の外側に折り畳まれる(図2から理解することができるように)。
【0093】
従って、片側だけに印刷されたブランクを用いて、タブカバーパネル、カバーパネル、又は内側カバーパネルの印刷された側部によって容器の内壁の大部分が覆われるような容器1を提供することができる。更に、容器1の高品質の外観が得られるように、全ての取り付けタブ13、14、15、16、17、18が覆われる。
【0094】
他の実施形態では、取り付けタブは、隣接する壁パネルの外側にも取り付けることができることに注意すべきである。この場合、タブカバーパネルは、取り付けタブが覆われるように同じく壁パネルの外側上に折り畳まれる。
【0095】
更に、同じく内側カバーパネルによって箱底部壁が覆われるように、箱のための内側カバーパネルを設けることができる。
【0096】
内側カバーパネルは、いずれのタブカバーパネル又はカバーパネルにおいても設けることができる。
【0097】
容器は、更に、容器が開かれた時に喫煙物品を持ち上げる持ち上げデバイスを含むことができる。例えば、持ち上げデバイスは、内側カバーパネル34の背面縁部から垂れ下がって箱背面壁8の内側及び箱底部壁4の内側を覆う2つのカバーパネル(図示せず)によって形成することができる。代替的に、喫煙物品の内側ライナのある一定の区画は、蓋が90度よりも大きく開かれた状態で喫煙物品を背面壁に沿って上方に持ち上げるために蓋上部壁の内側に取り付けることができる。
【0098】
図4は、付加的な持ち上げ特徴部を備えた本発明の更に別の実施形態のブランクを示している。持ち上げ特徴部は、持ち上げパネル46、持ち上げ背面壁パネル42、持ち上げ底部パネル44、及び背面折り畳みパネル45を含み、持ち上げ背面壁パネル42が、内側カバーパネル34から垂れ下がり、持ち上げ底部パネル44が、持ち上げ背面壁パネル42から垂れ下がり、背面折り畳みパネル45が、持ち上げ底部壁パネル44から垂れ下がり、かつ持ち上げパネル46に接続している。持ち上げパネルの端部には、好ましくは、箱底部パネル19の内側に接着された持ち上げフラップ48がある。組み立てられた容器1では、内側カバーパネル34は、蓋上部壁9の内側に当たって位置している。持ち上げ背面壁パネル42は、箱背面壁8に対して箱2内に下方に約90度折り畳まれる。持ち上げ背面パネル44は、箱底部壁4に当たって位置するように約90度だけ折り畳まれる。背面折り畳みパネル45は、それが持ち上げ底部壁44と持ち上げパネル46の間にz形折り畳みを作り出すように、箱背面壁8に向けて背面に約180度だけ折り畳まれる。容器1の閉鎖位置でのパネルの配置は、図5に示している。
【0099】
内側カバーパネル34は、蓋上部壁9よりも約5パーセントから約15パーセント短い。これは、容器1が矢印50によって示した方向にヒンジ線40に関してピボット回転する時に、内側カバーパネル34と蓋上部壁9の間の欠けている長さに適合するために持ち上げ背面壁パネル42が矢印52に向けて上方に引っ張られるという効果を有する。これは、持ち上げ底部パネル44を引っ張る。持ち上げ底部パネル44は、背面折り畳みパネル45が回転するように背面折り畳みパネル45を引っ張る。背面折り畳みパネル45の回転により、持ち上げパネル46の上方にある消費財が少なくとも部分的に矢印54によって示した方向に持ち上げられるように、箱底部壁4と持ち上げパネル46の間の距離が長くなる。容器1が閉じると、パネルは、それらの最初の位置に戻る。
【符号の説明】
【0100】
2 カップ形状箱
3 蓋
5、6 箱側壁
7 箱前壁
図1
図2
図3
図4
図5
図6