(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ミクロン、あるいは、それ以下のスケールで、機械的特性やトリボロジカルな特性の決定のためのメカニカルテストするように構成されたメカニカルテスト装置のプローブを結合、離脱するためのプローブ変更アセンブリを含むテストシステムであって、
前記プローブ変更アセンブリは、
ミクロンスケールあるいはそれ以下でメカニカルテストを行うよう構成された複数のプローブを収容するプローブマガジンと、
前記プローブマガジンに収容された前記複数のプローブの一つをつかみ、
前記複数のプローブの一つをメカニカルテスト装置のプローブ受けに結合させ、
前記複数のプローブの一つを、前記メカニカルテスト装置の前記プローブ受けから離脱する、
ように構成され、前記複数のプローブの一つを前記プローブ受けに結合あるは離脱する際に、余分な力がかかることを防止する機構を設けた少なくとも1つのプローブ変更ユニットと、
前記少なくとも1つのプローブ変更ユニットと結合し、前記少なくとも1つのプローブ変更ユニットを前記プローブマガジンと、前記メカニカルテスト装置の前記プローブ受けへと移動してアラインメントさせるように構成されたアクチュエータと、
を備えることを特徴とするテストシステム。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下の詳細な説明においては、本説明の一部をなし、本開示の特定の実施形態がどのように実施されるかを例示によって示す添付の図を参照する。この点に関し、「上」、「下」、「前」、「後ろ」、「先頭」、「末尾」などの方向を示す語句は、記述される図の方向を参照して使われる。本装置の実施形態の部品は、いろいろな異なる方向に配置することができるので、方向を示す語句は、図示のために用いられ、限定するものではない。これらの実施形態は、この開示の側面を当業者が実施することができるように十分詳細に記載し、他の実施形態を利用でき、本開示の範囲から離れることなく、構造的変更をすることができることが理解されるべきである。したがって、以下の詳細な説明は、限定的な意味で捉えられるべきではなく、本開示の範囲は、添付の特許請求の範囲とその均等物によって規定される。
【0011】
[概要]
ここで説明するシステムは、以前の装置の能力を超えた一連の能力を提供する。この概要の中で、その部品を含む、ここで説明する自動テストアセンブリ100を参照する。複数のサンプルの複数の計測が、単一の測定に対する時間、作業を要する載せ変え、サンプルの対応する再配置をすることなく行なわれる。1以上のサンプルの高速な測定と共に、サンプルの高スループットが、以下に説明するシステムによって達成される。1以上のサンプル202(例えば、10、100、1000あるいはそれ以上のサンプル)のサンプルハンドリング、ポジショニング、テスト、観察がシステムによって行なわれるが、システムは、適用的に、1以上のサンプルを用意し、テストルーチンを行い、装置を構成・キャリブレートし、必要に応じて装置を選択的に駆動し(テストし、データを確認し、装置をキャリブレートするなどのために)、装置を構成し、テストの位置を特定し、測定を行い、データを解析することができる。システム100は、多数のサンプルのテストと測定を行なうよう構成されるので、例えば、(装置及びサンプルの)個々の扱い、個々のサンプルのポジショニングとテストの技術者誤差を実質的に避ける事ができる。
【0012】
これとは逆に、他のシステムは、個々のサンプルを適切に用意し、システムをキャリブレートし、適切なテストルーチンをセットアップし、測定を実行する、かなり技術的素質を有する技術者の、作業上の時間のかかる努力を要求する。
【0013】
更に、ここに説明するシステムは、サブミクロンスケール(すなわち、ミクロンスケール、ナノスケールなどの1以上のミクロンか、それ以下)での測定に歪みと不正確性を引き起こす環境条件内における、複数のサンプルの、高速で、正確で、整合性のあるテストを確保する。システムは、自動テストシステム600をアイソレートし、対応して、音波的、空気流、温度変化、振動擾乱などを含むが、これらには限定されない、擾乱の影響を最小化する。システムを用いたテストと測定は、これらの外的環境(例えば、製造)に存在する、内在的で制御不能な擾乱下で行われ、インライン及びニアラインでのナノメカニカルなテストを可能とする。別の言い方をすると、ここで説明するシステム100は、製造環境での使用のために構成され、ミクロン、サブミクロン、ナノスケールでの機械的特性を高速かつ正確にテストし、測定することができる。したがって、製造環境に対するサンプルの遠隔での個別のテストを避けることができる。
【0014】
更に、ここで説明するシステムは、製造環境下で、大量のサンプルのテストと測定を促進し、同時に、材料の汚染、材料の破壊、システムの無稼動時間を最小化する。
【0015】
装置は、ミクロ及びナノメカニカルテスト装置612を利用した、一連の材料サンプル202、310(例えば、数10、数100、数1000あるいは、これら以上)のテストのためのシステムと方法を提供する。この装置と、方法は、
自動テストシステムのミクロ及び/あるいはナノメカニカルテスト装置612へ、複数の材料サンプル202を配布し、
実質的に既知の先端形状を有する少なくとも1つのプローブに対し、実質的に予め決定された位置に、複数の材料サンプル202の内の少なくとも1つを配置し、一例では、システム100は、サンプルをそのまま予め決められた位置に配置するのではなく、サンプル202をサンプルステージ614上に配置し、自動プロセスによって、サンプル202を載せるステージ614を、テストするための、メカニカルテスト装置612のプローブ702へと運び、
配置されたサンプル202の面に対し、プローブ702で、1以上の垂直方向(例えば、サンプル面に実質的に垂直なZ軸/方向)及び/あるいは横方向(例えば、サンプル面の実質的に面内、あるいは、一般に、x及びy軸/方向として知られる)に力を加え、
プローブ702と配置されたサンプル間の相互作用に対するデータ(力−ずれデータ)を収集し、
プローブ702をサンプル202から離し、次に装置から(例えば、ロボットハンドリングシステム200で)、次のサンプルを搭載し、テストする前に、テストした材料サンプル702を降ろす、
ことを含む。
【0016】
[これらのシステム及び方法の1以上の例によってテストできる材料]
以下の説明においては、ナノメカニカルテストを受けるさまざまな材料を「材料」あるいは「サンプル」と呼ぶ。詳述するように、語句「材料」あるいは「サンプル」は、ナノメカニカルテストできる物質の広範な範囲をカバーする。これらの材料は、仮想的にあらゆる合成物であり、セラミック、金属、ポリマー、木、生物学的材料(赤血球、軟骨、骨など)、液体、粘性物質、MEMS装置などの物質を含むが、これらには限られない。テストされる材料は、仮想的に際限が無いが、当業者は、実際のテストされる材料に関わらず、自動ナノメカニカルテストシステムの重要で必要な側面は、比較的均一であることを理解するだろう。例示的目的のために、以下のシステム100と方法は、テストされる材料が、ウエーハに形成された半導体物質であるようなシステムの例を記述する。この開示は、半導体ウエーハと材料を越えた、他のサンプルとサンプル材料のテストを広くカバーする意図である。本明細書においては、1つの半導体ウエーハ(あるいは1つの他の材料)を、「材料」と集合的に呼ばれる大きなサンプルの集合内の1つのサンプルであることを示す「サンプル」と呼ぶ。例えば、広く言えば、ナノメカニカルテスト装置612は、材料(例えば、半導体)のテストを行なうが、これらの材料の個々の「サンプル」が装置に搭載され、テストされる。
【0017】
[テストする材料を格納するのに適した格納モジュール]
材料は、ナノメカニカルテスト装置に配布され、取り除かれる(例えば、自動テストシステム600)。1以上の複数の装置は、材料を配布し、取り除くように構成される。一例では、以下により詳しく説明するが、テストの前に、材料を適切なコンテナあるいは格納モジュール104に格納する。格納モジュールの種類は、テストされる材料の性質に依存する。テスト前の、材料ハンドリング装置の他の例は、コンベヤベルト型装置や、ロボットアセンブリなどの自動手段を用いて、サンプルをナノインデンテーション装置へ一つ一つ配布する。他のオプションも同様に考えられる。
【0018】
[格納モジュール]
格納モジュールの1オプションは、材料格納モジュール(「SM」)であり、いくつかの同様な材料が配列され、当該材料のナノメカニカルテストの前に格納される。格納モジュールの特定の種類は、サンプルのサイズ、テストシーケンスでテストされるサンプルの数などのいくつかのファクタに依存する。
【0019】
小さいサンプル:例えば、あるMEMS装置(例えば、マイクロエレクトロメカニカルシステム)や、さまざまな液体サンプルの場合のように、テストされるサンプルが比較的小さい場合、材料格納モジュールは、任意に比較的小さく、テストサンプルを一つ一つ配置し、取り除くために、テストチャンバを開けることを必要としないテスト容器内に全体として収容される。そのような格納モジュールの例は、
図3Bに示されるサンプルモジュール308のように、1連のサンプル壁(2:3長方マトリックスに配置された6、12、24、96、384、あるいは、1536個のサンプル壁)を有するマイクロプレートを含む。格納モジュールの他のそのような例は、パレットを含み、例えば、MEMS装置や他の小さなサンプルの配列がパレット上に配置あるいは固定されているものである。
【0020】
大きなサンプル:複数のサンプルが、テスト容器108内に容易に収容できない場合には、ナノメカニカルテストシステム100は、一例では、容器外でテストサンプルを収容する格納モジュール104を用いる。ある実施形態では、当該外部材料格納モジュール104は、マガジンとして機能し、テストのために容器に一つ一つ搭載するための複数のより小さい材料格納モジュール(例えば、パレット状のMEMS装置、前述のパレットなど)を含む。他の実施形態では、半導体産業では、格納モジュールは、複数のサンプル302など、13、25、あるいは他の数の個々のウエーハを格納し、運搬する、FOUPあるいはFront Open Unified Podである(
図3A参照)。当業者なら分かるが、FOUPは、格納モジュールの例である。多くの他のFOUPでない格納モジュールが存在するが、関連の産業と格納される特定の材料に依存して、他の名前や略称で呼ばれる。
【0021】
[配布機構]
他の実施形態では、テストされるサンプルは、テストの前に材料格納システムに格納され、運搬されるのではなくて、テスト領域へ、あるいは、そこから、コンベヤベルトなどのメカニカルな装置によって、一つ一つ配布される。当業者は、そのような配布装置は、多くの形を取ることができる(コンベヤベルトは、そのような形の一つである)ことを理解するだろうが、配布装置を集合的に「配布機構」と呼ぶ。
【0022】
配布機構の1実施形態では、配布機構あるいは格納モジュールに対する個々の材料の物理的位置は、既知あるいは予め決められている。ハンドリングシステム(以下に扱う)は、ナノメカニカルテストのためにサンプルをポジショニングする前に、サンプルを扱うために、テストする、運搬される材料の位置を確認する事ができる。格納モジュール104のような、格納モジュールは、材料を、均等で、予め決められた配置で収容するだろう(FOUP内のように)。あるいは、ハンドリングシステムは、格納モジュール内あるいは配布機構内の材料と、ハンドリングシステムとが、テスト前に、個々のサンプルを、信頼性高く位置確認し、扱う事ができるように、相互作用することができる。
【0023】
一例では、個々のサンプル間に均一な空間があり、例えば、複数のサンプル302あるいは310が、均一に配置されている。ある実施形態では、センシング装置が、各材料の間隔が実質的に均一でない場合、ハンドリングシステムが材料と相互作用する前に、材料の位置を信頼性高く特定するのに使われる。そのようなセンシング装置は、パターン及び形状認識センサ、音波センサ、サーモグラフィックセンサ、触覚センサ、RFセンサ、電気接触などを含むが、これらには限定されない。
【0024】
実際に使用する手段に関わらず、一例では、ハンドリングシステム(
図2に示されるようなロボットハンドリングシステム200のような)は、ナノメカニカルテスト装置にサンプルを配布するために、当該サンプル202を離したり、選択的に結合できるように(例えば、ピックアップし、再配置し、移動するなど)、材料は、格納され、及び/あるいは、ナノメカニカルテスト装置(自動テストシステム600の装置612のような)へ、あるいは、それの近傍へ配布される。他の例では、材料は、自動的に、ハンドリングシステムが介在することなく、ナノメカニカルテストシステム600へ配布される。ハンドリングシステムの側面は、以下により詳しく扱う。
【0025】
[ハンドリングシステム]
さまざまな形を取ることができるハンドリングシステムは、一つ一つ複数のサンプル202を扱い、当該材料を、格納モジュール104から、あるいは、配布機構(例えば、シュート、ビン、ベルトコンベヤなど)から、移動する任にある。一実施形態では、
図2に示されるロボットハンドリングシステム200のような、ハンドリングシステムは、材料と結合し、機械的にその材料を、ナノメカニカルテスト装置内に配置された、
図6A、Bに示されるようなメカニカルテストステージ614(例えば、ウエーハチャック)のような、支持構造上にポジショニングする。ハンドリングシステムは、テストされる材料に適した多くの形を取る。装置を説明するために、ハンドリングシステムの一例(この例では、EFEM)が、一実施形態で使用される。
【0026】
EFEMは、格納キャリア(例えば、FOUPのようなモジュール104)とシステム600(後述)のナノメカニカルテスト装置612との間を、材料(この場合、シリコンウエーハ、あるいは、クオーツフォトマスク)を運搬するために使用される。実施形態においては、EFEMは、300mmウエーハサンプル202などの材料をおろし、テストや、映像化、あるいは、他の解析のために、ナノメカニカルテスト装置(例えば、自動テストシステム600の装置612)へ、そのウエーハを配布し、それから、当該処理やテストが完了したら、格納モジュール104などの、キャリアへ材料を戻すように構成されている。EFEMは、材料を扱うシステム及び装置の例であり、材料を扱う任意のシステムをハンドリングシステムと呼ぶ。他の業界の非EFEMハンドリングシステムの例は、2以上のシステム/プロセス間の「ギャップを埋める」中間的な機構として機能する、専用のロボットシステムを含む。さまざまな構成のそのようなハンドリングシステムは、薬学と生体技術、半導体、ナノテクノロジー、光電池のソーラセル、燃料セル、データ記憶、光電子工学、液晶ディスプレイ/発光ダイオード産業を含む(例示であって、これらに限定されない)、さまざまな産業において用いられる。
【0027】
[オープナ]
材料サンプルが材料格納モジュール104に収容される場合、一例では、ハンドリングシステムは、モジュール内に格納されるサンプルあるいは材料を扱うことができるようにするオープナを備えて構成される。半導体産業では、FOUP(FOUPは、材料格納モジュールの一例である)に格納されたウエーハは、ある例では、ウエーハのリアライメント装置(以下参照)と共に、ウエーハを扱うロボット手段を用いる、Equipment Front End Module(EFEM)(
図1のサンプルハンドリングモジュール106)に取り付けられていた、FOUPオープナ(一種のオープナ)へ配布される。
【0028】
例示的システムにおいては、EFEMは、ナノメカニカルテスト装置から、200と300mmウエーハを挿入したり、引き出したりするように構成される。より詳細には、EFEMの前面は、13と25ウエーハFOUP(カセット)に対する1以上のFront Opening Unified Pod(FOUP)を含んでいるだろう。例えば、
図1のサンプルハンドリングモジュールは、格納モジュール104の開口を受け、開口を容易にするように構成された1以上の格納モジュール搭載ラック204を含んでいる(
図2参照)。他の実施形態では、ロボットアームは、カセット、プレアライナ、ナノメカニカルテスト装置間の運搬機能を提供する。例えば、
図2に示されるロボットハンドリングシステム200は、一例では、
図4Aに示されるように、接続アーム402と、1以上のハンドリングフォーク404を含む。ロボットアーム以外のサンプル運搬の手段を、この開示(例えば、メカニカルリンケージアセンブリ、真空アセンブリ、静電アクチュエータ、磁気アクチュエータ、高圧ガスジェットなど)の範囲から離れることなく用いることもできる。
【0029】
[プレアライナ]
一システムにおいては、ハンドリングシステム(例えば、EFEM)は、ウエーハ(あるいは、任意の他の材料)などのサンプル202を、ナノメカニカルテスト装置内(
図6Aに示されるサンプルステージ614上など)の配置の前に、所望の方向に配置するための略±0.05°の精度を有するプレアライナ412(
図4A,B)を内蔵する。他の実施形態では、サンプルアラインメントとリアライメントは、例えば、1以上の回転と並進移動が可能なステージあるいはウエーハチャック614によって、ナノメカニカルテスト装置内で扱われる。
【0030】
[イオン化器]
実施形態では、EFEMユニットは、また、イオン化器と、+1Pa環境モジュール(FFU)を含む。
【0031】
[ナノメカニカルテスト装置(NTI)]
システム100と、これを使用する方法は、ナノメカニカルテスト装置を含む。一ナノメカニカルテスト装置は、Hysitron TI950 TriboIndenterを含むが、これに限定されない。TI950などの、ナノメカニカルテスト装置は、自動ナノメカニカルテストを行なうための、コンピュータ、ソフトウェア、制御手段を備えて構成される。他の実施形態では、そして、以下に更に説明するように、NTIは、さまざまなナノメカニカル特性測定技術をサポートすることができ、
図1に示される制御ステーション110などの制御モジュールに結合され、多数のサンプルの精密な、フィードバック制御されたナノメカニカルテストを可能にする、自動で高スループットな装置(例えば、自動テストシステム600)である。複数のさまざまなNTIは、テストされるサンプルの性質に応じて、自動テストアセンブリ100と共に使用されるだろう。そのような一例が、以下に概説される。
【0032】
[ミクロン及びナノスケールテストのための自動メカニカルテスト装置]
自動テストシステム600は、テストプローブ702を有するメカニカルテスト装置612を含む(
図6A,B,7A−C参照)。自動テストシステム600は、表面張力、圧縮、破壊、トリボロジカルテストなどを含むが、これらに限定されない、1以上のインデンテーション、引っかき、及び他のテスト動作のために構成される。
【0033】
トランスデューサアセンブリ700などの、アクチュエータ/センサは、垂直、水平、アーチ状の移動方向などの任意の組み合わせに対するように構成された1以上のテストヘッド(たとえば、プローブや先端702)と共に、1以上の、垂直、水平、アーチ状の方向に、力やずれを提供するように構成されている。
【0034】
ステージアクチュエータアセンブリ618あるいは装置ステージ608を含む、1以上のサンプルステージ614を含む、並進ステージは、一例では、材料のXYZ並進移動及び/あるいは、テストヘッドの並進移動の任意の組み合わせのために構成される。他の例では、サンプルステージ614は、プローブ702などのテストヘッドに対する、例えば、X軸、Y軸、回転ポジショニング(例えば、シータポジショニング)のサンプル202の材料ポジショニングのために構成される。
【0035】
自動テストシステム600は、
図1に示されるような、サンプルハンドリングモジュール106などの、自動材料ハンドリングシステムからサンプルを受け取るために構成される。自動テストシステム600は、更に、ステージに、サンプル202を固定あるいは貼り付けするための固定機構を含む。一例では、真空ポート632が、サンプル202をステージに貼り付けする。
【0036】
自動テストシステム100は、一例では、テスト装置のさまざまなハードウェア部品を機械的に結合する支持フレームを含む。例えば、支持フレームは、自動テスト容器108を含む。他の例では、支持フレームは、
図6Aに示されるように、花崗岩の基盤602とシステム支持テーブル604を含む。ある例では、支持フレームは、
図1に示されるように、テスト装置(自動テストシステム600)を、サンプルハンドリングモジュール106などの自動材料ハンドリングシステムに機械的に結合する。
【0037】
他の例では、自動テストシステム600は、サンプルの観察のための、1以上の光学的、赤外、及び他の観察技術を用いる、観察コラムなどの、光学コラムを含む。光学コラムは、
図6Aに示されるような、光学装置610などの、光学装置を含む。光学装置610は、テスト配置位置を見るように構成される。他の例では、光学装置610は、テスト領域、サンプルなどの回転と並進逆スキューの自動認識のためのマシンビジョンを提供する。
【0038】
更に他の例では、自動テストアセンブリ100は、制震システムを含む。
自動テストアセンブリ100は、更に、1以上の、テスト領域、力−ずれデータの取得、データ解析、自動システムキャリブレーションルーチン、及び、自動先端形状確認ルーチンの選択のために構成された、制御ソフトウェア、メモリ、ハードワイヤード制御、ユーザインタフェースなどを含む、
図1に示される、制御ステーション110を含む。
【0039】
制御ステーション110などの制御システムは、自動テストアセンブリ100の部品間、アセンブリからの製造装置の上りあるいは下りなど、アセンブリ100と関係を持つ、周辺マシンとシステムとの間の通信を調整する。
【0040】
上記概要は、システムと共に用いるオプションを含む、1つのそのようなシステムの例である。多くの他の構成は、ここで説明したシステムから離れることなく可能である。ある構成は、上記特徴の全て、記載した特徴の一部を含み、ある例では、これらの他に、他の特徴を含む。
【0041】
以下は、システムの実施形態を実装する一連のステップであり、材料ハンドリングシステム(例えば、サンプルハンドリングモジュール106)とNTI(例えば、自動テストシステム600を含む自動テスト容器108)間の相互作用が概説され、ウエーハは、テストする材料からなる。システムは、ステージシステムと、テスト前にウエーハを固定するウエーハチャック(例えば、ステージ614)を備えて構成される。実装の例示的ステップは、1以上の以下を含む:
i)サンプル202は、ハンドリングシステム(例えば、ロボットハンドリングシステム200)によって扱われる、
ii)上昇ピン634(
図10A、B参照)は、まだ上げられていないならば、上げられる、
iii)容器へのドアは、(まだ開けられていないならば)開けられ、NTI(自動テスト容器108)内部へアクセスできるようにする、
iv)ハンドリングシステム200は、ウエーハ202を、ドアを通って、NTIの内部チャンバへ運する、
v)ウエーハ202は、上昇されたピン634の上におかれ、離される、
vi)ハンドリングシステム200は、チャンバから引き出され、容器へのドアが閉められる、
vii)真空(例えば、真空ポート632において)が生成され、ピン634が下げられ、真空がウエーハ202を固定する、
viii)ナノメカニカルテスト及び/あるいはイメージシーケンス及び/あるいはデータ取得が、自動テストシステム600によってなされる、
ix)真空が、真空ポート632において解除される、
x)ピン634が上げられる、
xi)容器108へのドアが開けられる、
xii)材料ハンドリングシステム200が、NTIからサンプルを取り出し、例えば、サンプル格納モジュール104内などの、予め決められた位置に置く、
xiii)ステップi)に戻り、サンプルをハンドリングシステムで扱い、材料を取り替えてステップを繰り返し実行する。
【0042】
すぐに分かるように、これらのいくつかのステップは、一例では、ここに説明した例示的装置と方法から離れることなく、同時に、あるいは、上記の特定のシーケンスとは違えて、実行される。例えば、ステップi、ii、iiiは、異なる順序、あるいは、一オプションでは、同時に実行される。更に、これらのいくつかのステップは、サブステップを含む。例えば、システムが、ナノメカニカルテスト及び/あるいはイメージング及び/あるいはデータ取得を実行するステップViiiは、さまざまな例における装置の特定の構成に依存して多く(一例では、ほぼ無限の取替え)を含む。
【0043】
以下に更に詳述するように、システムは、オプションとして、ステージングと減衰技術を内蔵する。システムは、また、1以上の以下の機能をも内蔵する。
【0044】
[ステージングシステム]
NTIの特定の性質に関わらず、システムは、ナノインデンテーションテスト、引っかき、磨耗試験等のテスト前、あるいは最中、サンプルを配置し、固定する、サンプルステージ614あるいはウエーハチャックなどの支持構造を備えて構成される。広いバラエティのステージが、システムによって用いられるが、いくつかは、テスト対象の材料に特有のものである。
【0045】
実施形態においては、一度、材料/サンプルが、ハンドリングシステム(例えば、ロボットハンドリングシステム200)によってつかまれると、材料は、ナノメカニカルテスト(ナノメカニカルテストシステム、ここでは、マイクロスケールのテストも行うように構成されたシステムをも含む)の前に、サンプルステージあるいはウエーハチャックなどの支持構造(「SS」)上に自動的に配置される。一例では、サンプルステージ614などの支持構造は、NTI容器内に配置され、ナノメカニカルテスト中、材料を一時的に固定するのに使われる。
【0046】
例えば、装置が半導体産業で使用される場合には、ナノメカニカルテスト装置は、EFEMからウエーハを受け取る、十分長い移動と共に、X−Yステージングシステム、X−Y−シータステージングシステムなどを内蔵する。ウエーハが、例えば、X−Y方向に実質的に動くことができない固定されたプローブを用いるナノインデンテーションテストを受ける場合には、ウエーハが置かれるサンプルステージは、移動するように構成され、したがって、人間の介在なしに、プローブが300mmウエーハの全ての領域をテストすることができるように、インデンテーションプローブに対し、ウエーハを動かす。実施形態は、小エンコーダ解像度を持つ、高速X−Yステージあるいは、X−Y−シータステージを含む。
【0047】
[振動緩和]
ナノメカニカルテストは、非常に小さなスケールで行なわれるので、音波ノイズ、機械振動、電気及び磁気干渉、空気流は、測定される量より大きい、不要な擾乱を導入して、テスト結果に影響を与える。そのような擾乱は、しばしば、集合的に「ノイズ」と呼ぶ。そのようなノイズの源は、さまざまである。源に関わらず、任意のノイズは、テストデータにかなりの影響を与え、最小化されるべきである。ここで説明する装置及び方法は、複数のサンプルの大規模なテストを促進するための、製造環境においてもノイズを最小化する。
【0048】
[装置容器]
一実施形態では、NTI(例えば、自動テストシステム600)は、装置容器や自動テスト容器108など、外部擾乱からの物理的にパッシブなバリアによって囲まれる。実施形態の変形例では、容器構成は、アクティブなテストの間、装置(例えば、メカニカルテスト装置612)、ステージングシステム、テストサンプルを囲むが、材料ハンドリングシステム、サンプル配布機構、あらゆる開口部あるいは、サンプルプリアラインメント装置は囲まない。他の例では、格納モジュール、ハンドリングシステム、配布機構、及び他の装置は、装置容器内に囲まれ、実質的な減衰を達成する。これらの装置は、あるレベルのノイズを自身から発するので、他の例では、起動していない場合にも、そのような装置は、物理的装置容器の外に置かれる。
【0049】
容器自身は、ファイバグラス容器と音波減衰層を持つ容器と、熱遮蔽材料を含むが限定するものではない、さまざまな材料で構成することができる。他の例では、容器の物理的形状自身は、ノイズ減衰、空気力学的性質を有する。ある例では、減衰容器は、減衰コアを内蔵するファイバグラスで作られた容器を含む。装置は、内部に配置される。ある実施形態では、容器は、ステンレススチールなどの金属で作られ、更に、例えば、
図1に示されるような、音波減衰材料と自動テスト容器108を組み合わせたものとなる。
【0050】
[対振動]
実施形態においては、システムは、更なる、対振動対策を内蔵する。これは、アクティブとパッシブな対策を含む。そのようなパッシブな減衰は、ばね、維持された空気圧、ショック吸収装置あるいは、ゴム、他のエラストマー、サスペンション機構などの高減衰特性の材料などの、「フローティング」機構を含む。これらの全ては、単独で、あるいは、他の機構と組み合わせて使用される、パッシブな対振動技術である。他の減衰対策は、大きな石、例えば、花崗岩などのブロック状の材料に、容器内部の装置を貼り付ける。一実施形態においては、材料は、重量のある花崗岩のアーチ状の構造体の形状や、その質量のために、振動を減衰し、そうで無ければ、装置612(例えば、ナノインデンテータ、AFM(atomic force microscope)、SPM(scanning probe microscope)、光学顕微鏡など)に結合する、カンチレバー装置コラム606及び基盤602(
図6A参照)の形を取る。
【0051】
振動及びノイズの抑制は、自動環境におけるナノメカニカルテストにとって重要なので、システムは、また、他の例では、1以上のアクティブな対振動機構をも含む。1つのアクティブ方法は、振動を検知し、反対に位相がずれた減衰力(例えば、反対周波数の振動)を生成することにより、振動をアクティブにキャンセルするピエゾアクティブ素子の内臓によって達成される。ある例では、そのようなピエゾアクティブ素子は、敏感な装置、サンプルステージ、及び、サンプルを、工場環境の床から伝わる振動から部分的に隔離するために、NTIの下(例えば、
図6Aに示された、システム支持テーブル604、あるいは、花崗岩基盤602の下)に配置される。他の例では、ピエゾアクティブ素子は、例えば、上記した、花崗岩構造体の下の、装置容器内部に用いられる。更に他の例では、ボイスコイルに基づいた減衰システムが、自動テストシステム100内に内蔵される。
【0052】
[ウエーハチャック]
ウエーハテストに関連した一構成においては、ステンレススチールの固体片からなる変形された200mmと300mmウエーハチャック(例えば、サンプルステージ614)が内蔵される。ある変形例のチャックは、また、既知の物理的特性を有し、先端領域機能キャリブレーションに利用される、クオーツサンプル(例えば、診断サンプル1106)を含む延伸部を含み、ナノインデンテーション先端は、1以上のインデントをクオーツに行い、例えば、力とずれデータが解析される。他の実施形態では、アルミニウムあるいは他の適切な材料のサンプルは、同様に、先端−光学オフセットのキャリブレーションに利用される。
【0053】
一例では、ウエーハチャックは、回転でき、装置の信頼性の問題を発生する。任意に、そのような回転能力は、ここで説明するウエーハチャックには含まれない。他の例では、サンプルステージは、並進と回転ステージを含んでいる。更に、実施形態のチャックは、ワンドスロットを内蔵しない。
【0054】
他の実施形態においては、自動装置は、真空ポンプからの吸引と、ウエーハを真空チャックから上げたり、へ下げたりするのに使用される自動「上昇ピン」(典型的には3以上)を制御するための、コンピュータによって制御されたオン/オフスイッチを内蔵する。
【0055】
[Z軸]
NTIは、例えば、Z軸内のサンプルに対し、インデンテーションプローブの動きを収容する。例示のシステムでは、装置のZ軸は、2つの離れたテストヘッドまで含む。これは、いくつかの理由により望まれる。それらは、A)引っかきとインデンテーションの両方が重要な適用−2つの先端が必要、B)引っかきあるいはインデンテーションのみの適用において、(すなわち、2つのインデンテーションヘッドが使われる)1つの先端が故障した場合、テストを続けられる、C)データ取得を2倍以上増加するために、2つのトランスデューサを同時に動作させる可能性、を含む。ある構成においては、2つのコントローラ(例えば、Hysitron Performech コントローラ)を切り換える、制御コンピュータ(例えば、制御ステーション110)が必要である事に注意されたい。一例では、1つあるいは両方のコントローラは、制御ステーション110からの命令と協力し、動作するデジタル信号プロセッサ(DSP)を含む。コントローラは、1以上のメカニカルテスト装置(例えば、1以上のメカニカルとトリボロジカルトランスデューサを含む610)と通信する。
【0056】
[特定の材料のための部品]
システムのある実施形態は、正(あるいは負)の圧力のマイクロ環境を生成するように構成されることが理解される。更に、一例では、装置は、イオン化器及び/あるいは、フィルタリングシステム、防ESD容器、開口部/閉鎖部搭載ドア(上述)を内蔵する。
【0057】
[自動先端変更機構]
一実施形態においては、NTIは、自動的に先端を変更するプローブ変更アセンブリ1100などの機構を内蔵し、そのような場合は、A)インデンテーションと引っかきテスト間を移るとき、(z軸が単一のテストヘッドのみしか収容できない場合)、B)テスト結果が、予め決められた許容レベルの範囲外となり、「自動先端確認」ソフトウェアルーチンが、先端を故障と特定する場合、である。
【0058】
一機構は、複数の先端を保持するギアのプラネタリーセットを利用する。先端がもはや許容可能なパラメータ範囲内で動作していないと判断された場合には、システムは、ある実施形態では、トランスデューサに貼り付けられた、ねじの切られたポストに取り付けられた、先端を取り外し、代わりの先端、あるいは、異なる所望の形状の先端を選択し、その先端をねじの切られたポストに取り付けるだろう。トランスデューサの敏感さと、代わりの先端を取り付けるときに余分なトルクを加えることの危険性から、実施形態は、先端を安全に実装し、取り除くための既知の回転数を提供し、先端変更機構は、許可されたトルクの量を限定するように構成されている。任意に、取り替え用の先端は、スナップフィット、干渉フィット、摩擦フィットなどの回転なしに装置に先端を取り付ける、機械的なインターフィッティングによって保持される。
【0059】
[速度増大−サンプル面を早く見つける]
ほとんどのナノインデンテーションシステムにおいて、テストは、テスト時間の大きな割合が、プローブをサンプルにゆっくり近づけることを含むので、ゆっくり行なわれる。テストは、マイクロ及びナノスケールレベルで行なわれ、プローブが取り付けられるトランスデューサのセンシティビティが決まっているので、先端が、テストされるサンプルにぶつからないことが非常に重要である。先端をサンプルにぶつけることにより、トランスデューサか、先端(例えば、トランスデューサアセンブリ700あるいはプローブ702)を破壊し、装置を動作できなくしてしまう。
【0060】
ここで説明するシステムの実施形態においては、先端のサンプルへのマクロな接近は、人間のオペレータによって促進されるわけではない。サイクル時間を減少するために、一実施形態は、プローブの下にある距離だけ延伸するセンサを内蔵し、「クイック接近」モードにおいては、センサは、インデンテーション先端が、サンプルにぶつかる前に、サンプルに接触する。センサがサンプルに接触することは、システムに、センサを引き込ませ、残りの距離をゆっくり進ませ、先端(例えば、プローブ702)を、サンプルを損傷させることなく、サンプルに、あるいは、トランスデューサ(例えば、キャパシタアセンブリ710を含むトランスデューサセンブリ700)に接触させる。
【0061】
他の例では、ここで説明するシステムは、先端が隙間の大半にすぐに近づけるように、レーザトリアンギュレーションセンサ、キャパシタンスセンサ、光ファイバに基づいた干渉計などの1以上のセンサを備える。一実施形態では、先端は、迅速に、サンプル面の1ミクロン以下に進ませられ、テストは、空中から始まり、ずれオフセットは、自動的に修正される。
【0062】
[支持部品]
NTI(例えば、自動テストアセンブリ100)の部品は、一例として、制御ステーション110に見られる、さまざまな電子機器、コンピュータ、SPM型コントローラ(例えば、スキャニングトンネリングマイクロスコピー型コントローラを含むが、これに限定されないスキャンニングプローブマイクロスコピー型コントローラ)などのコントローラ、ビデオディスプレイモニタなど、を使う。
【0063】
[ソフトウェア]
[マルチユーザレベルソフトウェア]
一構成においては、システムを駆動するソフトウェア(例えば、Hysitron’s TriboScanプロフェッショナルソフトウェア)は、管理者(全機能)、エンジニア(限定的機能)、オペレータ(より限定された機能)などの2以上のユーザレベルを有して構成される。一実施形態においては、これらのように規定されたユーザレベルは、管理者あるいはエンジニアレベルによってテストプロトコルがセットアップされると、グラフィックユーザインタフェース上の押しボタン式テスト機能を提供する。実施形態は、オペレータが、行なうべきテストの種類(例えば、インデンテーション/引っかき)、予め決められた負荷/引っかき機能、テスト位置を特定する、ナビゲートが簡単なユーザインタフェースを含むように構成される。各設定は、理想的には、例えば、制御ステーション110におけるタッチスクリーンを用いて、単一のスクリーン(タブ)上で選択する。
【0064】
[マシンビジョン/パターン認識]
たとえ、プレアライナがハンドリングシステムによって使用される場合でも、テストの前に、サンプル(ウエーハのような)をより正確に方向付けることは有益である。したがって、一実施形態においては、ウエーハの方向を正確にチューニングするために、マシンビジョンが、更に、ウエーハラインメントを脱スキューするために内蔵される。これは、パターン付けられた基板の小さな離散的領域をテストし、あるいは、ウエーハの特定の領域に欠陥作ってしまうのを限定することにアシストする。一例では、脱スキュー機能アルゴリズムは、オペレーティングソフトウェアに実装する。実施形態では、このマシンビジョン機能は、自動的に、サンプルの特定の領域を特定し、また、個々のサンプル/テスト片を特定し、カタログし(x−y座標を記録し)、これらのサイズを測定するように構成される。
【0065】
不規則な表面の特徴を有する材料あるいはサンプルをテストする他の実施形態においては、NTIソフトウェアは、サンプル面の一部をイメージ化し(例えば、SPM、AFM、光学顕微鏡、光学装置610などを使って)、そして、あるパラメータ内になるパターンを有する構造を自動的に特定するのを装置が可能とするそのイメージにパターン認識ソフトウェアを適用する。例えば、ユーザが、MEMS装置からなるサンプル上に、インデンテーションテストを行ないたいとする場合で、ユーザがそのMEMS装置の特定の特徴をテストしたいと思う場合、これらの特徴は、パターン認識ソフトウェアによって特定され、可能なテスト領域の位置が、それから計算され、その特徴が、それから、自動的に、プローブの下に移動され、所望のテストプロトコルが適用される。
【0066】
[自動先端領域機能−キャリブレーション]
上記のオプション的なウエーハチャックの説明でなされたように、実施形態は、溶融されたクオーツサンプルの使用されていない部分(インデントされていない)あるいは、他の適切な先端キャリブレーション材料(例えば、診断サンプル1106)上に、インデンテーション先端をポジショニングし、インデントを実行し、及び/あるいは、自動的に、領域機能を計算するように、ユーザが定義した数のインデントを行い、上述したように、先端が取り替えられ、あるいは、再キャリブレーションが必要になるまで、この先端領域機能(TAFあるいはプローブ領域機能PAF)を使用する、自動ソフトウェア機能を含む。
【0067】
[自動先端領域機能−インデンテーション]
上記した、オプション的なウエーハチャックの説明にあるように、実施形態は、例えば、周期的に、TAFがまだ正確か、ユーザが定義した間隔(予め選択された日数あるいはテスト動作回数(例えばインデント))でチェックする制御ステーション110あるいはトランスデューサアセンブリ700の電子機器に内蔵された自動ソフトウェア機能を含む。
【0068】
他の実施形態では、特定の場合(例えば、力やずれデータなどの典型的でない、あるいは、予期しないテストデータの存在)は、先端が、特定の許容可能なパラメータ内で動作し続けるかどうかを決定する、自動TAFを起動する。例えば、インデンテーション先端は、典型的には、インデントするサンプルよりもずっと硬い。にもかかわらず、先端(ダイヤモンドの先端でも)は磨耗する。一連のサンプルがテストされ、これらのテスト結果が、あるパラメータの範囲内になるデータを得ると予測され、これらのパラメータから離れるデータが得られた場合、そのデータは、異常な材料の生成に繋がる、あるいは、半導体産業の場合、損傷したウエーハになる、製造ラインの問題の結果であろう。しかし、ウエーハ自体が正常で、異常なデータは、先端の磨耗のしすぎである場合、先端を取り替える必要がある。TAFを確認すること(例えば、診断を行なうとか)は、異常なデータの原因として、先端の問題であることを潜在的に排除することができる。したがって、サンプルの材料特性が、ユーザが規定した特定の範囲外となる場合には、TAFが、プロセスが許容できないコーティング(ウエーハ、材料など)を製造していることを警告し、製造ラインをシャットダウンすることを促す前に、すぐにチェックされる。このように製造ラインをシャットダウンすること(TAFをチェック後)は、いつそのラインが標準以下の製品を製造しているか、迅速に特定することにより、実質的なコストを抑えることができる。
【0069】
[自動先端形状確認−引っかき]
TAFキャリブレーション及びTAFインデンテーションと同様に、システムは、引っかきプローブの曲率半径を計算するために、自動ソフトウェア機能を内蔵するだろう。既知の特性の材料を用いることにより、Hertzフィットによる曲率半径の計算と共に、低負荷インデントを実行することができる。一実施形態では、システムは、顧客に、許容可能な半径の範囲を入力可能とするように構成されている。更に、測定が、許容可能なレベルの範囲外の引っかき結果を示すならば、装置は、ラインのシャットダウンを警告する前に、曲率半径のチェックをするだろう。
【0070】
[自動システムキャリブレーション]
一例では、ソフトウェアは、1以上の、周期的z軸空気キャリブレーション(例えば、空間キャリブレーション)あるいは、先端−光学オフセットキャリブレーション(例えば、ここで説明する、H−パターンキャリブレーション)を自動的に実行する能力を提供する。
【0071】
[自動データ解析]
各インデンテーションテストの間あるいはすぐ後、ソフトウェア(例えば、1以上のトランスデューサ電子機器708、制御ステーション110などに組み込まれる)は、メカニカルテスト装置610によって測定された、力−ずれデータを解析し、硬さと弾性係数(標準オリバー・ファール解析)を出力する。
【0072】
オプション的な実施形態においては、データ(硬さと弾性係数のデータなど)は、特定のサンプルあるいは特定のサンプルの集合に関連付けられている。例として、半導体産業システムを用いると、システムは、テストデータを特定のウエーハ数と関連付け、一連のウエーハがテストされると、ウエーハを、例えば、後の検査あるいは更なる処理のために、後に配置することが可能であるようにする。一実施形態においては、サンプル自身は、バーコードあるいは番号などの固有の番号が与えられる。他の実施形態においては、サンプル自身はマークされておらず、むしろ、材料格納モジュールの既知の位置に格納され、FOUP内の特定の位置が、更なる調査のために指定されたサンプルに対応付けられるようにする。
【0073】
一例では、システムが引っかきテストを行なうよう構成されている場合、ソフトウェアは、引っかき解析が、自動的に行なわれ、自動的に重要な負荷イベントを特定するように命令する。これは、測定されたパラメータの微分(垂直ずれ、水平力、摩擦)を見て、突然の変化を特定することにより達成される。実施形態において、広範囲の臨界負荷「シグネチャー」により、ユーザは、臨界負荷読取り値をトリガかけするセンシティビティパラメータを定義するだろう。他の実施形態では、n番目のイベントのみが記録される、いくつかのイベント(あるマルチレイヤフィルムの場合のように)があるだろう。
【0074】
[集積データ記憶及び解析]
あるオプション的な実施形態においては、スプレッドシートのようなプログラムが、1以上のテストの結果と共に用いられ、両者が、制御ステーション110などのNTIコンピュータと共に、遠隔のサーバロケーションにセーブされる。多くの他の電子記憶オプションが可能である。
【0075】
他のオプション的な実施形態においては、テストデータの集合は集積され、当該データ集積は、その後、他のデータの集積と、あるいは、特定のサンプルの特定のテストからのデータと比較される。例示であり、限定ではないが、2012年1月にテストした100枚のウエーハの集合に対する硬さと弾性係数のデータは、2012年2月にテストされた100枚のウエーハの硬さと弾性係数のデータと比較され、それらは、A)実質的に同じか、あるいは、B)任意の比較で得られたデータは、予期せぬ偏差があるか、が判断されるだろう。履歴データを格納し、その日付を集積し、時間の経過とともに相対的にどう違っているかを調べるのに利用するようにすることにより、システム100は、ユーザが、標準以下の材料、製造プロセスでの潜在的ミス、人的ミス、標準以下の仕上げの素材、製造方法あるいは装置の好ましい、あるいは、好ましくない変更、作業者シフトの相対的パフォーマンスと精度など、によるエラーをより容易に特定できるようにする。したがって、特定のサンプルに関連したデータが、プロセスに重要である場合に、集積され、管理されたデータは、パワフルなツールとなる。特に、現在のシステムによって収集された他の集積データと比較する場合のみならず、システム外で収集され、システム100で収集されたデータと組み合わせてレビューされたデータである場合もである。
【0076】
[材料ハンドリングシステムハンドシェイク]
材料ハンドリングシステムを用いる実施形態を含むある実施形態においては、システムは、例えば、装置容器が開かれ、装置の内部にアクセスでき、ウエーハのようなサンプルをNTIに搭載し、テストが終わったら、サンプル(1以上のウエーハ)をおろすときなどを達成するために、材料ハンドリングシステム(EFEMロボットハンドリングシステム200)とNTI間の通信を可能とするソフトウェアで構成される。他の実施形態では、制御ステーション110は、どのウエーハがテストされているか、どこから得られたか、テスト後どこに置かれるかを記録する、ソフトウェア命令などを含む。
【0077】
[最小減衰要求を満たすシステムに基づいたダイナミックなテスト]
異なる種類のテストは、異なる擾乱の許容範囲を有している。例えば、高負荷インデンテーションテストは、低負荷インデンテーションテストよりも高いレベルの振動や他の擾乱を許容する。したがって、ナノメカニカルテストの間、全てのかなりのレベルの振動が望ましくなく、作成(例えば、製造)設定においても、許容範囲のパラメータ内に、擾乱レベルが維持されるならば、テストは進められ、許容できるほど正確な結果を得るだろう。
【0078】
一実施形態においては、システムは、装置の動作にネガティブに影響を与える擾乱を検出する1以上のセンサを備えている。擾乱が最大閾値(行なわれるテストのシナリオ、例えば、各テストに自動的に適用される異なる閾値にしたがって、ユーザによって、オプション的に指定される)を超える場合、自動テストアセンブリ100は、自動的に、テストをシャットダウンし、ポーズ及び/あるいはサスペンドするように適用されている。システム100は、それから、当該擾乱あるいは、他の条件が、許容限度内であるならば、テストを再開する。センサは、トランスデューサ、加速度計などを含むが、これらには限定されない。同様に、専門の環境がテストに要求される場合、広範なセンサが、例えば、温度制御環境、真空レベル、環境問題(例えば、特定の物質、振動、湿気、などの存在あるいは非存在)の状態をモニタするために使用される。条件が許容パラメータ範囲外になる場合には、システムは、テストのサスペンション、テストの中止、光タワーのオン、エラーレポートの作成などのアクションを行なう。
【0079】
[ダイナミックテスト]
ある実施形態では、NTI(例えば、自動テストアセンブリ100)は、複数のテストヘッド、インデンタ先端、イメージング装置、テストモジュールから構成される。多くの実施形態では、ユーザは、複数のサンプルに渡って、テストを行なう一方、本システムは、さまざまなテストを行い、これらのテストから得られるデータに依存して、更なるデータを生成するだろう。
【0080】
例えば、ユーザが、例えば、MEMS装置や光電池装置について一連のテストを行い、ナノインデンテーションテストあるいは引っかきテストから得られるデータは、あるパラメータを有するデータである一方、システムは、標準のテストルーチンに戻る前に、そのサンプルについてのさらなるテストを、自動で、適応的に行なうように構成されているだろう。一例として、MEMS装置の硬さの測定が予期せぬ結果を得たと考えられる場合、システムは、X−YステージあるいはX−Y−シータステージを用いて、サンプルを自動的に再配置し、そのサンプル、及び/あるいは、そのサンプルのテスト領域を移動し、後の解析のために、領域(例えば)のAFMイメージ、あるいは、光学イメージを得る。他の例では、システム100は、更なるインデンテーションテスト、引っかきテスト、磨耗テスト、弾性係数マッピングあるいは、直交テスト技術などの、そのサンプルへの追加的一連のテストを実行する。あるいは、異常なテスト結果、あるいは、一連の異常なテスト結果までも存在する場合には、継続するサンプルについてのテストを再開する前に、(診断サンプル1106などのアルミニウムあるいはクオーツブロックについて)先端診断、先端取替え、あるいは、他の形状を有する先端のテストにトリガをかけることができるだろう。
【0081】
[弾性係数マッピング]
弾性係数マッピングは、ナノスケールダイナミックメカニカル解析によって提供される粘弾性特性の定量的測定を、テスト装置のin-situなイメージングとともに内蔵し、ナノメカニカルテストにおける以前にはない能力を得る。このツールは、単一のSPMスキャンからの面の弾性係数のマップを提供し、領域の特徴測定に何千ものインデントをする必要をなくす。酸化金属フィルムは、電子、磨耗、及び、腐食の分野での必要性から、精力的に調べられてきた。金属/酸化物の界面は、マイクロエレクトロニクス、金属/セラミック化合物、光電池装置、電気化学セル、及び、ガスセンサにおける接触を含む、さまざまな、技術的に重要な応用において重要である。これらのフィルムの機械的特性の決定は、現実的な環境下で、レイヤが維持される能力を予測するために必要である。
【0082】
これらのフィルムの厚さは、数ナノメータから数ミクロンの範囲であり、機械的な特性の領域に特化した特性測定は非常に難しい。弾性係数マッピングは、ナノスケールマップを生成するために、ナノDMAとSPMイメージングの両方の側面を用い、金属/酸化物界面の形状及び機械的データの両方の視覚化を可能とする。
【0083】
サンプルの断面の最初の形状データは、(例えば、)金属と酸化物のフィルム間の界面の視覚化を可能とする。
【0084】
フィルムの増加された複素弾性係数は、レイヤが、金属を高い磨耗環境における応用に重要な、金属面上の保護境界として機能するのに適しているだろうことを示す。ここで説明するシステムと方法は、一例では、上記したように、サンプルのポジショニングとアラインメント、サンプルの表面のメカニカル特性のナノメカニカルテストを介して、1以上のサンプルの弾性係数のマップをするように構成されている。
【0085】
[自動テストアセンブリ]
図1は、自動テストアセンブリの一例を示す。示されるように、自動テストアセンブリ100は、例えば、サンプルステージとハンドリングアセンブリ102を含む。
図1に示されるように、サンプル格納ハンドリングアセンブリ102は、自動テスト容器108に結合された、1以上の格納モジュール104とサンプルハンドリングモジュール106を含んでいる。
図1に更に示されているように、制御ステーション110は、自動テスト容器108に結合されている。更に他の例では、自動テストアセンブリ100は、例えば、遠隔地の制御室内などの、自動テストアセンブリ100の他の部品に対し、遠隔で、ポジショニングされる制御ステーション110を含んでいる。
【0086】
再び
図1を参照すると、サンプル格納ハンドリングアセンブリ102は、格納モジュール104を含んでいるように示されている。
図1に示される例では、サンプル格納ハンドリングアセンブリ102は、サンプルハンドリングモジュール106に結合された、複数の格納モジュール104を含んでいる。一例では、格納モジュール104は、複数の半導体ウエーハを含むサイズと形状のfront open unit pod(FOUP)を含むが、これには限定されない。サンプルハンドリングモジュール106に搭載するとき、複数の格納モジュール104は、半導体ウエーハなどの複数のサンプルを、ハンドリングモジュール106がアクセスでき、ここで説明するメカニカルテストのために自動テスト容器108内にサンプルを搭載できるように提供する。
【0087】
他の例では、サンプルハンドリングモジュール106は、格納モジュール104内のサンプルを扱い、サンプルを、メカニカルテストのために、自動テスト容器108内に配置するように構成されたEFEM(equipment front end module)を含むが、これには限定されない。
【0088】
前述したような制御ステーション110は、一例では、自動テストアセンブリ100の自動テスト容器108に結合される。任意に、前述したように、制御ステーション110は、自動テストアセンブリ100の他の部品に対して、離れている。一例では、制御ステーション110は、ユーザが、モニタしたり、制御したり、自動テストアセンブリ100についてのテストパラメータ、診断特性とテストシナリオを見たりするのをアシストするように構成された、一連の制御装置、ユーザインタフェース、モニタ、プリンタなどの出力装置を含む。更に他の例では、制御ステーション110は、サンプル格納モジュール104に含まれるサンプルについて、さまざまなテストシナリオを作り、実装することにおいて、ユーザをアシストするように構成されている。
【0089】
図2を参照すると、サンプル格納ハンドリングアセンブリ102が、分解立体図に示されている。示されているように、複数の格納モジュール104は、サンプルハンドリングモジュール106から離れて配置されている。サンプルハンドリングモジュール106は、格納モジュール104(例えば、FOUP)を受けるようなサイズと形状の、格納モジュール搭載ラック204を含んでいる。サンプルハンドリングモジュール106は、更に、サンプルハンドリングモジュール106の外部に少なくとも部分的に示されているロボットハンドリングシステム200と共に示されている。
図2に示されているように、ロボットハンドリングシステム200は、ここで説明するようなメカニカルテストのための自動テスト容器108内に配置するために、示された半導体ウエーハのようなサンプル202を含んでいる。
【0090】
図3A及び3Bは、
図1に示されるようなアセンブリ100などのような、自動テストアセンブリでテストするための複数のサンプルを含むサイズと形状の格納モジュールの異なる例を示している。最初に
図3Aを参照すると、以前に
図1と2で示された格納モジュール104は、格納モジュールケース300の外部に配置された複数のサンプル302と共に、開いた構成で提供されている。一例では、半導体ウエーハなどのサンプル202は、複数のサンプル302から離れて配置されているのが示されている。
図3Aに示されるように、他の例では、複数のサンプル302は、スタック構造に配列されており、その後、格納、そして最後には、
図2に示されるロボットハンドリングシステム200によって取り出されるための格納モジュールケース300内に配置されている。更に他の例では、格納モジュールケース300は、特に、
図2に示される格納モジュール搭載ラック204上あるいは内にフィットするように設計される。一例では、格納モジュールケース300は、ロボットハンドリングシステム200によって内部の複数のサンプル302にアクセスできるように、サンプルハンドリングモジュール106を開けることが出きるように構成されたポートを含んでいる。
【0091】
図3Bは、サンプルモジュール308の他の例を示す。図示されているように、サンプルモジュール308は、その中に複数のサンプル310を含むようなサイズと形状のサンプルモジュールトレイ312を含んでいる。一例では、複数のサンプル310は、生体サンプル、材料サンプルなどを含むが、これらには限定されない。サンプル310のそれぞれは、サンプルモジュール312上に特定の方向で、配置される。例えば、サンプルモジュールトレイ312は、その中にサンプル310を受け入れ、
図2に示されるようなロボットハンドリングシステム200などのハンドリングシステムによって容易にアクセスできるように、サンプルをサンプルモジュールトレイ312に整列するサイズと形状の、複数の溝、隆起、カップ、パーティションなどを含む。一例では、サンプル310は、サンプルの2:3比で配列され、例えば、
図3Bに示される例では、サンプル310は、8:12の構成で配列される。
【0092】
図4Aは、サンプルハンドリングモジュール106の一例の上面図を示す。サンプルハンドリングモジュール106は、
図2に示され、説明された、ロボットハンドリングシステム200を含んでいる。ロボットハンドリングシステム200は、2つの異なる方向で示されている。第1の格納位置方向408が、例えば、格納モジュール104と対応する格納モジュール搭載ラック204において、サンプル202に結合したロボットハンドリングシステム200と共に、
図4Aに示されている。ロボットハンドリングシステム200は、更に、例えば、説明したような、自動テストシステムのステージなどの、ステージ上に配置された構成で、サンプル202と共に、搭載位置410で示されている。
【0093】
図4Aに示されるように、ロボットハンドリングシステム200は、ロボット基盤400と、ロボット基盤400から延伸する結合アーム402を含む。更に、示した例では、結合アーム402は、
図4Aに示されるように、1以上のサンプル202をつかみ、持ち上げ、扱うためのサイズと形状で、1以上のハンドリングフォーク404を含んでいる。結合アーム402は、結合アーム402をアクセス窓406を通して動かすことにより、サンプル202を搭載位置410に容易に配置できるように、サンプルハンドリングモジュール106内を移動するサイズと形状をしている。同様に、ロボットハンドリングシステム200の結合アーム402は、自動テストシステムからサンプル202を取り出し、例えば、格納モジュール1104(例えば、FOUP)などの格納位置にサンプル202を保管するように構成されている。
【0094】
ここに説明したように、
図1に示されるように、自動テスト容器108内の自動テストシステムと共に、格納モジュール104とサンプルハンドリングモジュール106を含むサンプル格納ハンドリングアセンブリ102は、格納モジュール104内に含まれる複数のサンプルの複数のサンプル位置を効率的にかつ高速にテストするために設けられている。自動テストアセンブリ100は、サンプル202で、複数のテストシナリオを実行し、したがって、サンプル202の材料の機械的パラメータについての測定と対応するデータを機械的に生成するために、自動的にかつ、最小の使用あるいは、相互作用で、構成される。
【0095】
図4Aを再び参照すると、一例では、サンプルハンドリングモジュール106は、
図4Aに示される、プレアライナ412を含む。一例では、プレアライナ412は、例えば、ここで説明した、自動テストシステムなどの、自動テストアセンブリ100内に結果的に配置するために、サンプル202(例えば、半導体ウエーハ)などの、サンプルを前置整列する。すなわち、プレアライナ412は、
図4Aに示されるように、格納位置408と搭載位置410間の中間的な位置に配置される。例えば、プレアライナ412は、個別のベイあるいは、サンプルハンドリングモジュール106の容器内にに、配置される。プレアライナ412は、自動テスト容器108内の搭載位置410に、サンプル202の配列された、あるいは、実質的に配列された位置のために、サンプル202を実質前置整列するための、ハンドリングフォーク404を引き込めた後、サンプル202をつかむ。
【0096】
図4Bを参照すると、一例では、プレアライナ412が示されている。図示の例では、プレアライナ412は、例えば、プレアライナステージ414の中央部分から離れて延伸する複数の足416を含む、プレアライナ414を含む。一例では、プレアライナステージ414は、サンプル202のようなサンプルを、足416で結合し、つかむように動作する。プレアライナステージ414は、その後、アラインメントセンサ202に対して、プレアライナステージ414上の(例えば、1以上の)サンプル202を回転し、並進するように構成される。一例では、アラインメントセンサ418は、例えば、サンプル202のくぼみのような、サンプル202上の1以上のインデックスするような特徴を検出するように構成される。くぼみ202のインデキシングは、自動テスト容器108内に含まれる自動テストシステムに対する、サンプル202の前置整列を可能とする。別の言い方をすると、プレアライナ412は、例えば、自動テスト容器108内に含まれる自動テストシステムのサンプルステージ上の所望の方向の、くぼみのようなインデックスをするような特徴で、サンプル202を正確にポジショニングするために、サンプル202を前置整列する。
【0097】
前置整列の後、ハンドリングフォーク404を含む結合アーム402は、プレアライナ412からサンプル202を取り出し、
図4Aに示されるように、前置整列されたサンプルを搭載位置410に配置する。この方向では、結合アームは、テストシステムステージとサンプル202間のちょっとしたミスアラインメントで、プレアライナで所望の配置にある、くぼみのようなインデックスを付けるような特徴を有する、前置整列されたウエーハをステージ上に離す。ここに説明したように、自動テストアセンブリ100は、その後、インデックス付けされた特徴に対し、メカニカルテスト装置によるテストのために、テスト位置に正確にポジショニングするために、1以上の並進と回転脱スキューを行なう。自動テストアセンブリ100のテストシステムは、その後、サンプルを配置するために、サンプルステージ614を用い、所望のテスト位置が、自動テストシステムのメカニカルテスト装置612(あるいは、光学装置610)の下に配置されるようにする。
【0098】
[自動テストアセンブリを用いた自動テスト方法の概要]
図5は、方法500の一例を示す。方法500は、1以上の複数のサンプルあるいは、サンプルの1以上のテスト位置を機械的にテストするために、
図1に以前に示した、自動テストアセンブリ100を使って実行される。方法500を説明するに当たり、必要な場合には番号を付けて、ここに以前説明した特徴とエレメントを参照する。方法500の説明内に設けられた、番号を付けられたエレメントは、限定的な意味では用いていない。そうではなくて、番号を付けられた参照が、利便のためになされ、ここに説明した、任意の同様な特徴が、その均等物と共に、更に含まれる。502において、方法500は、
図1に提供される構成において、実質的に示されている、自動テストアセンブリ100から始める。別の言い方をすると、サンプル格納ハンドリングアセンブリ102は、内部に1以上のサンプル202を含む、1以上の格納モジュール104と結合している。サンプル格納ハンドリングシステム102のサンプルハンドリングモジュール106は、内部に自動テストシステムを含む、自動テスト容器108に結合されている。制御ステーション110は、更に、自動テスト容器108に結合されている。以前に説明したように、制御ステーション110は、一例では、例えば、遠隔の作業領域などの制御室内の、自動テスト容器108から離れて配置され、結合されている。
【0099】
504において、ロボットアームは、自動的に、格納モジュール104の一つからサンプルを取り出す。例えば、
図4Aに示したハンドリングフォーク404を含む結合アーム402は、格納モジュール104からサンプルを取り出す。506において、ロボットハンドリングシステ200の結合アーム402は、
図4Aに示される、オプションのプレアライナモジュール412上にサンプルを置く。508において、ロボットハンドリングシステム200、例えば、結合アーム402とハンドリングフォーク404は、自動テストアセンブリ100のステージ(例えば、
図6A,6Bに示され、説明するサンプルステージ614)上にサンプル202を置く。
【0100】
他の例では、方法500は、更に、510において、1以上のサンプルステージと自動テストシステムに対して、サンプル202の方向を脱スキューする、パターン認識アルゴリズムを行なうことを含む。例えば、サンプル202は、一例では、
図1に示される、サンプルステージ、自動テスト容器108のメカニカルテスト装置と、実質的に整列された構成に配置される。あるミスアラインメントが、サンプル202と、装置あるいはサンプルステージ間に起こる。パターン認識アルゴリズムは、メカニカルテスト装置に対し、サンプル202のテスト位置の正確なポジショニングを確保するために、1以上のサンプルステージとメカニカルテスト装置に対するサンプルの方向を脱スキューする。選択的に、512において、例えば、メカニカルテスト装置に隣接する自動テストシステムに結合する、スキャニングプローブ顕微鏡(あるいは、光学顕微鏡610)などの追加的な装置は、サンプル202の表面領域に渡って、テスト位置を特定するために、サンプルの画像を撮る。
【0101】
514において、メカニカルテスト装置、例えば、プローブは、例えば、半導体ウエーハ上の、1以上の所望のテスト位置に渡って、位置取りをし、メカニカルテスト装置のプローブは、パターン認識脱スキュー動作を通じて、サンプル202のインデックス付けされた特徴(くぼみ)の位置に対して、位置のインデキシングにしたがって、4以上の個別のサンプルの位置に渡って、位置取りをする。516において、メカニカルテスト装置は、例えば、1以上のテスト位置におけるメカニカルテストによって、サンプル202の1以上のメカニカルパラメータ測定を生成するために、サンプル202のメカニカル測定を取得するように動作する。
【0102】
518において、1以上の測定と、測定によって生成されたパラメータが、例えば、
図1に示される制御ステーション110において、表示される。他の例では、518において、測定と生成されたメカニカルパラメータを含む結果は、制御ステーション110によって格納され、あるいは、制御ステーション110によって、例えば、領域外のネットワークメモリ位置への格納の命令が発生される。520において、メカニカルテスト装置は、自動テスト容器108からサンプル202を引き出せ、格納モジュール104に配置できるように、サンプル202を離す。522において、ロボットハンドリングシステム200は、サンプル202をつかみ、
図4Aに示される搭載位置410から、格納モジュール104の1つ内の、
図4Aに示される格納位置408へ、サンプルを保管する。
【0103】
[自動テストシステム]
図6A及び6Bを参照すると、例えば、
図1に示される自動テストアセンブリ100内のポジショニングのための、自動テストシステム600の一例が提供される。図示されるように、自動テストシステム600は、システム支持テーブル604に配置された花崗岩基盤602を含む。一例では、システム支持テーブル604は、花崗岩基盤602の下でフレームワークを提供する。例えば、システム支持テーブル604は、例えば、自動テストアセンブリ100内で、全体の自動テストシステム600のためのコンパクトなフットプリントを提供するための花崗岩基盤602を横たえる。カンチレバー装置コラム606は、サンプルステージ面616に部分的にかぶさっている花崗岩基盤602から延伸している。カンチレバー装置コラム606は、コラム基盤605とカンチレバーアーム607を含む。一例では、カンチレバー装置コラム606は、サンプルステージ面616に対し、複数の装置を受け、ポジショニングするサイズと形状の1以上の装置ステージ608を含む。例えば、
図6Aに示されるように、カンチレバー装置コラム606は、2つの装置ステージ608を含む。図示したように、装置ステージ608の1つは、光学装置610とメカニカルテスト装置612を含む。説明した他の例では、1以上の装置ステージ608は、光学装置610とメカニカルテスト装置612を含む、複数の装置を含む。他の例では、ここに説明するように、1以上の装置ステージ608は、光学装置610、メカニカルテスト装置612、及び、メカニカルテスト装置612に対する高力負荷における、インデンテーション、引っかきなどを提供するように構成された、高負荷メカニカルテスト装置などの他のメカニカルテスト装置を含む複数の装置を含む。説明したように、メカニカルテスト装置612は、サンプルステージ面616上に配置されたサンプルの、ミクロン(例えば、1以上のミクロン)あるいはナノスケールでのメカニカルテストを行なうように構成されている。例えば、メカニカルテスト装置612は、サンプルステージ面616に配置されたサンプル上の、1以上のインデンテーション、引っかき等を提供するように構成されている。任意に、1つあるいは両方のメカニカルテスト装置612と光学装置610は、プローブ、Berkovich形状の先端を持つプローブ、顕微鏡、電子銃、イメージャ、原子力顕微鏡、マニピュレータ、あるいは、サンプルの物理的あるいは機械的特性を確認するように構成された他の装置を含むが、これらには限定されない。
【0104】
図6Aを再び参照すると、サンプルステージ614は、サンプルステージ面616を含むように示されている。サンプルステージ614の下に示されているように、ステージアクチュエータアセンブリ618が設けられている。一例では、ステージアクチュエータアセンブリ618は、サンプルステージ614を、複数の軸に沿って、あるいは、その周りに、移動させるように構成されている。ステージアクチュエータアセンブリ618は、1以上のxとy軸において、サンプルステージ面616を移動するように構成されている。更に他の例では、ステージアクチュエータアセンブリ618は、例えば、z軸の周りに回転するように、サンプルステージ面616を移動させる(例えば、ステージアクチュエータアセンブリは、回転あるいはシータ移動を提供するように構成されている)、ように構成されている。例えば、
図6Aに示されているように、一例では、ステージアクチュエータアセンブリ618は、装置ステージ608と結合した、メカニカルテスト装置612と光学装置610の下での、サンプルステージ面616上の実質的に任意のテスト位置のポジショニングを促進するために、サンプルステージ面616をさまざまな方向に起動するように構成された、個別のアクチュエータからなる、複数のステージを含む。例えば、ステージアクチュエータアセンブリ618は、一例では、xステージ620を含む。xステージ620は、
図6Aに示される、自動テストシステム600の正面に対し、左から右方向において、サンプルステージ面616の動きを促進する。他の例では、ステージアクチュエータアセンブリ618は、xステージ620と結合したyステージ622を含む。xステージに対し、yステージは、xステージ620のx軸と実質的に直交する方向に、サンプルステージ面616を動かすように構成されている。例えば、yステージ622は、
図6Aに示される面のページへ入る方向と出る方向に、サンプルステージ面616を動かすように構成されている。更に他の例では、ステージアクチュエータアセンブリ618は、1以上のxステージとyステージ620、622と結合する回転ステージ624のような、回転アクチュエータを含む。一例では、回転ステージ624は、例えば、全360°に渡る回転など、サンプルステージ面616の全回転動作を提供する。他の例では、回転ステージ624は、0から270°あるいは、0から180°あるいは、0から90°などの範囲の動きなどの回転動作の小さな角度を提供する。以下により詳しく説明するように、複数のアクチュエータを設けること、例えば、x、y、回転ステージ620、622、624は、装置ステージ608に結合された複数の装置(例えば、光学装置610とメカニカルテスト装置612)の下の、サンプルステージ面616(例えば、サンプルステージ614)と、サンプルステージ面616に載るサンプルの、実質的に任意の位置のポジショニングを促進する。
【0105】
自動テストシステム600を含む自動テストアセンブリの部品のそれぞれは、システムに適切なテスト方法に従って、さまざまな材料によって構成される。例えば、セラミック、スチール(ツールとステンレススチール)、アルミニウム、他の金属、化合物、ポリマー、などを含むが、これらに限定されない、材料は、1以上のメカニカルと光学装置612、610、サンプルステージ614などによって使用される。1以上の装置、ステージなどの部品(例えば、プローブ先端、シャフト、容器など)は、アンバー、クオーツ、ダイヤモンド、サファイヤ、1以上の高い硬さ、低い熱膨張係数、低い熱導電性を含む、予測可能なメカニカル特性を有する他の同様な材料などの、合金を含むだろう。
【0106】
装置ステージ608、光学装置610、メカニカルテスト装置612は、自動テストシステム600に対し、限定されたフットプリントを有している。例えば、カンチレバー装置コラム606は、サンプルステージ面616の実質的に限定された部分に渡って、光学とメカニカルテスト装置610、612をポジショニングする。一例では、光学とメカニカルテスト装置610のフットプリントは、サンプルステージ面616の全フットプリントに対し、実質的に、最小である。x、y、回転ステージ620、622、624を含むステージアクチュエータアセンブリ618は、サンプルステージ面616、例えば、サンプルステージ面616の任意の位置の、メカニカルと光学テスト装置612、610それぞれの下の位置への動きを促進する。言い換えれば、メカニカルと光学装置610、612は、カンチレバー装置コラム606の限定されたカンチレバーに従った、実質的に小さなフットプリントに維持され、サンプルステージ面616上のサンプル(例えば、半導体ウエーハ、他のサンプル等)が回転され、並進されるなどで、装置610、612下のサンプル上の実質的に任意の位置にポジショニングする。カンチレバー装置コラム606は、したがって、メカニカルと光学テスト装置612、610によってテストされる、サンプルのメカニカルパラメータの、信頼性のある、正確な測定を提供するために、メカニカルと光学テスト装置610、612に、硬くてしっかりした支持を提供する事ができる。言い換えれば、カンチレバー装置コラム606に対して、大きな、アーチ型支持部は、サンプルステージ614の部品として、サンプルステージ面616の使用によって実質的に避ける事ができ、ステージアクチュエータアセンブリ618は、テストのための、メカニカルテスト装置612と光学装置610の下の任意のテスト位置に、実質的に移動させるように構成されている。自動テストシステム600は、したがって、例えば、半導体製造ファシリティにおいて、他の部品間で工場の床に、最小のフットプリントを有し、簡単にフィットできる。
【0107】
図6Bは、
図6Aで前に示した自動テストシステム600の詳細図である。示されているように、装置ステージ608は、カンチレバー装置コラム606上に設けられている。一例では、装置ステージ608は、対応する装置アクチュエータ626と共に設けられている。一例では、装置アクチュエータ626は、光学装置610やメカニカルテスト装置612のような装置の、サンプルステージ面616と、その上に配置されたサンプルに対してのz軸などの軸に沿った動きを提供するように構成される。一例では、装置アクチュエータ626は、一例では、カンチレバー装置コラム606に対する装置ステージ608の一部を動かすように構成された1以上のスクリュードライブを含むが、これには限定されない。一例では、装置アクチュエータ626は、サンプルステージ面616上のサンプルに対し、メカニカルと光学装置612、610の大まかなポジショニングを提供する。任意に、装置アクチュエータ626は、装置610、612の動きとポジショニング(例えば、直交する、ステージ614に並行など)のX、Y、Z軸の1以上を提供するように構成された1以上のアクチュエータを含む。
【0108】
更に他の例では、装置アクチュエータ626は、例えば、メカニカルテスト装置612内で、トランスデューサと共に動作する。例えば、装置アクチュエータ626は、メカニカルテスト装置612の装置プローブに対するインデンテーションあるいは引っかき力を提供する。メカニカルテスト装置612内のトランスデューサは、サンプルステージ616上のサンプルに対するプローブの、測定力、インデンテーション深さなどだけに依存している。選択的に、装置アクチュエータ626は、結合した装置の、並進動作(例えばx、y、z軸に沿っての動き)の複数の度合いを提供する。
【0109】
図6Bに更に示されるように、サンプルステージ614は、サンプルステージ面616と共に、ステージ受けフランジ630を含む。任意に、ステージ受けフランジ630は、サンプルステージ面616(一例においては、サンプルステージ面616を参照する場合には、面の装置とのアラインメントは、フランジ630と装置とのアラインメントを含む)と一体である。
図6Bに示される例では、ステージ受けフランジ630は、サンプルステージ面616の周辺部に沿って伸びている。ステージ受けフランジ630は、少なくとも1つのステージ受け628を含んでいる。更に詳しく説明するように、一例では、ステージ受けフランジ630は、複数のステージ受け628を含んでいる。ステージ受け628は、プローブの診断とキャリブレーション、メカニカルテスト装置612内の装置プローブの取替えと実装を自動的にするように構成された、1以上の診断サンプル、プローブ変更ユニット、などを受けるサイズと形状をしている。
【0110】
図6Bに更に示されるように、サンプルステージ面616は、複数の真空ポート632を含んでいる。真空ポート632は、サンプルステージ面616上のサンプル位置下の真空を提供するように構成されている。
図6Bに示された例では、真空ポート632は、サンプルステージ面616内に同心円を形成している。真空ポート632は、従って、サンプルステージ面616上の異なるサイズを有する複数のサンプルを保持できるようになっている。更に他の例は、真空ポート632は、サンプルステージ面616内の例えば、ピンホールなどの複数の穴によって形成されている。そのような例では、真空ポート632は、サンプルステージ面616上に、不規則な形状(例えば、非円形、横長など)を有しているサンプルを、容易に吸引し、保持することができる。更に他の例では、サンプルステージ614は、サンプルステージ面616の周りに配置された複数の上昇ピン634を含む。上昇ピン634は、サンプルステージ面616上に配置された半導体ウエーハなどのサンプルに、上昇した支持基盤を提供するように動作する。例えば、半導体ウエーハが、サンプルステージ614上に配置されている場合には、長い部品は、サンプルを配置された位置に保持するために、サンプルの下に配置されるだろう。複数の上昇ピン634は、サンプルステージ面616上のサンプルの配置を可能とし、一方、サンプルステージ面616とサンプル間に、ロボットアームなどのエレメントを介在させることができる。サンプルをサンプルステージ面616上に配置した後、例えば、上昇された上昇ピン634上で、ロボットアームが取り除かれ、上昇ピン634は、サンプルステージ面616上のサンプルの設定を可能とするために、押圧される。したがって、真空ポート632は、サンプルをサンプルステージ面616上に保持するように動作し、ステージアクチュエータアセンブリ618は、例えば、サンプル上の複数の指定されたテスト位置上に装置を配置するために、メカニカルテスト装置612に対し、サンプルを所望の位置にポジショニングするように動作する。
【0111】
[メカニカルテスト装置]
図7A及び7Bは、装置ステージ608と結合したメカニカルテスト装置612の一例を示す。一例において前記したように、メカニカルテスト装置612は、同じ装置ステージ608に結合した、光学装置610に隣接して配置されている。他の例では、メカニカルテスト装置612に対する光学装置610のポジショニングは、固定されている。例えば、テストをする位置が、光学テスト装置610によって特定される場合、光学装置610と装置プローブ702間の固定された特定の距離(例えば、装置オフセット)によって、メカニカルテスト装置の下の、サンプルステージ面616とテスト位置を簡単にポジショニングすることが出きる。
【0112】
図7A及び7Bを再び参照すると、一例では、メカニカルテスト装置612は、装置プローブ702に隣接して配置されたトランスデューサアセンブリ700を含んでいる。他の例では、メカニカルテスト装置は、アクチュエータ704を含んでいる。例えば、アクチュエータ704は、装置プローブ702を、x、yあるいはz軸などの1以上の軸に沿って移動するよう構成されているピエゾアクチュエータを含むが、これには限定されない。アクチュエータ704は、サンプルステージ面616上のサンプルの上側で、必要に応じて、メカニカルテスト装置612を配置するために、1以上の装置ステージ608とステージアクチュエータアセンブリ618と協働する。一例では、アクチュエータ704は、サンプルステージ面616上のサンプルに対し、装置プローブ702の大まかなポジショニングを提供する。他の例のトランスデューサアセンブリ700は、装置プローブ702が、サンプルステージ面616上のサンプルをつかむときに、引っかきとインデンテーションを含むテスト方法で、装置プローブ702を動作させるのに必要な動きと力を提供する。任意に、アクチュエータ704は、装置プローブ702とトランスデューサアセンブリ700と協働して動作する。例えば、アクチュエータ704は、装置プローブ702のための、インデンテーションあるいは引っかき力を提供し、トランスデューサアセンブリ700は、装置プローブ702の動きとプローブ上に加えられる力の測定と検出を提供する。装置プローブ702とトランスデューサアセンブリ700は、したがって、アクチュエータ704が、動作力、ずれ、などを提供する一方、パッシブあるいは実質的にパッシブな構成で動作する。任意に、装置プローブ702は、テスト方法及びテストされるサンプルに従い特定の形状を持つ先端、及び、材料(例えば、Berkovich形状の先端、円錐状の先端、ダイヤモンドの先端、クオーツの先端、化合物の先端、合金の先端、添加物が添加された先端など)を含むが、これらには限定されない、1以上の装置の特徴を含んでいる。
【0113】
図7Aを再び参照すると、一例では、アクチュエータ電子機器706が、アクチュエータ704の一端に設けられる。一例では、アクチュエータ電子機器706は、アクチュエータ704を動作させるよう構成された、制御装置、回路ボード、メモリ、配線などを含む。他の例では、トランスデューサ電子機器708は、トランスデューサセンブリ700に隣接して、あるいは、から離れて配置されている。
図7Aに示されるように、トランスデューサ電子機器708は、トランスデューサセンブリ700の外部に配置されるが、トランスデューサセンブリと電気的に通信できるようになっている。
図7Bを参照すると、複数のトランスデューサ電気ユニット708は、トランスデューサアセンブリ700のいずれかの横に配置される。一例では、トランスデューサ電子機器708は、トランスデューサアセンブリ700に、制御モジュール、測定モジュール及び動作モジュールを提供する。他の例では、配線等は、
図1に示される制御ステーション110などの制御と共に、メカニカルテスト装置612との電気的結合を提供する、アクチュエータ704と、アクチュエータ電子機器領域706を介して、供給される。同様にして、光学装置610の電子機器は、同様に、制御ステーション110と電気的に結合される。更に別の例では、光学及びメカニカルテスト装置610、612のそれぞれは、1以上の、IR、無線、ブルートゥース、関連した無配線のシステムを介して、制御ステーションと結合される。
【0114】
図7Cを参照すると、
図7A及び7Bに示されるトランスデューサアセンブリ700の一模式的例が与えられる。
図7Cに示されるトランスデューサアセンブリ700は、中心プレート712の周囲に配置される、対向するプレート714を含む、キャパシタアセンブリ710を含んでいる。図に示されるように、中心プレート712は、対向するプレート714に対して動くことができる。例えば、中心プレート712は、1以上のばね支持715と共に、キャパシタアセンブリ710の残りと結合する。対向するプレート714間に電圧を印加することは、装置プローブ702を、インデンテーション(例えば、z軸に沿って)あるいは、並進(例えば、x、y軸に沿って)させるように、中心プレート712を動作させる。同様に、対向するプレート714に対する中心プレート712の動きは、キャパシタンスの変化、対向するプレート714間の電圧の変化などにしたがって測定することができる。キャパシタンスの変化と電圧の変化の測定は、簡単に、装置プローブの位置の変化に関連付けられる。これらの測定から、装置プローブ702にかかる力と、装置プローブ702の動きは、簡単に、精度良く決定される。
【0115】
装置プローブ702を参照すると、装置プローブ702は、プローブ基盤718と結合した、プローブ面716を含んでいる。一例では、プローブ基盤718は、ねじのきられた穴などの、プローブ結合フィーチャ720を含んでいる。一例では、中心プレート712は、プローブ基盤718を受けるサイズと形状のプローブ受け722を含んでいる。一例では、プローブ受け722は、プローブ基盤728のプローブ結合フィーチャ720と結合するサイズと形状の、ねじを切られた突出部を含んでいる。例えば、プローブ基盤718を回転すると、プローブ結合フィーチャ720は、装置プローブ702をキャパシタアセンブリ710の中央プレート712に硬く固定する、プローブ受け722の長尺の突出部を受け、つかむ。
【0116】
一例では、キャパシタアセンブリ710は、対向するプレート714に対し、中央プレート712を動かすように、静電的に動作する。例えば、対向するプレート714は、例えば、
図6A及び6Bに示されるように、サンプルステージ面616に結合した、サンプルに対し、装置プローブ702の、1以上のインデンテーションあるいは引っかき動作を提供する、中央プレート712に、静電力を与える。
【0117】
ある例で前述したように、アクチュエータ704あるいは装置アクチュエータ608などのアクチュエータは、サンプルに対する装置プローブ702の引っかき動作、インデンテーション動作等を含む動作を提供する。キャパシタアセンブリ710は、対向するプレート714に対する装置プローブ702の動きを(例えば、中央プレート712の動きで)測定するように、このようにパッシブに、あるいは、実質的にパッシブに使用される。例えば、パッシブモードでは、中央プレート712は、対向するプレート714間にばね支持715で保持される。アクチュエータ626あるいは704が、サンプルに渡って、あるいは、サンプル内へ、装置プローブ702をインデントし、あるいは、装置プローブ702を引っかく装置プローブ702を移動するに従い、例えば、対向するプレート714に対する中央プレート712の偏向は、装置プローブ702への力を、その動きと共に、決定するために測定される。
【0118】
更に他の例では、中央プレート712は、静電力により、対向するプレート714に対し、実質的に静的な位置に保持される。この例では、1以上のアクチュエータ704、626は、例えば、サンプル内へ、あるいは、サンプルに沿って、装置プローブ702をインデントする、あるいは、引っかく装置プローブ702を動かすように動作し、中央プレート712を対向プレート714に対し、所定の位置に維持するために要求される電圧は、サンプルに与えられる力に対応する、装置プローブ702に与えられる力を決定するために測定される。アクチュエータ704あるいは626の動きは、装置プローブ702の動きを、対応して、測定するために使用され、装置プローブ702は、さもなければ、対向プレート704に対し、静的に維持される(例えば、装置プローブ702は、中央プレート712に結合する場合)。
【0119】
図8は、装置ステージ800の他の例を示す。示された例によれば、装置ステージ800は、以前に
図6A及び6Bに示された、光学装置610とメカニカルテスト装置612を含む、複数の装置を含む。
図8に示された例においては、装置ステージ800は、更に、高負荷メカニカルテスト装置802を含む。高負荷メカニカルテスト装置802は、高負荷メカニカルテスト装置802と可動的に結合する高負荷装置プローブ804を含んでいる。ある例では、高負荷メカニカルテスト装置802は、サンプルステージ面616上に配置されたサンプルへより大きい力を与えることを促進するために、より強力なキャパシタアセンブリ710と高負荷装置プローブ804を含んでいる。メカニカルテスト装置612と組み合わせた高負荷メカニカルテスト装置802は、装置ステージ800の装置を取り替えることなく、サンプルステージ面616に存在するサンプルに、あらゆる動作力などを提供することが可能である。例えば、高負荷メカニカルテスト装置802は、弱力メカニカルテスト装置612によって供給される力(例えば、約10マイクロNまで)に対し、より強い力(例えば、約10N以上まで)を提供するように構成されている。光学装置610に対し、メカニカルテスト装置612について前述したように、一例では、高負荷メカニカルテスト装置802は、例えば、その高負荷装置プローブ804は、光学装置610に対して、設定された特定の位置を有している。高負荷装置プローブ804と光学装置610間の設定距離(例えば、装置オフセット)を提供することにより、高負荷メカニカルテスト装置802は、光学装置610によって観察されるテスト領域位置に、正確に精密にポジショニングされる。
【0120】
[カンチレバー装置コラムと、共に用いる並進及び回転ステージ]
図9は、以前に
図6A及び6Bに示し、説明した、自動テストシステム600の側面俯瞰図を示す。
図9の絵は、サンプルステージ面616を含むサンプルステージ614に対する、カンチレバー装置コラム606に結合したときの光学及びメカニカルテスト装置610、612の相対位置を示す。図示されたように、カンチレバー装置コラムは、サンプルステージ面616の表面上で、装置−コラム長902において、装置610、612をポジショニングする。サンプルステージ面616は、装置−コラム長902より実質的に長い、ステージ面長900を有している。サンプルステージ面616を含むサンプルステージ614は、前述したステージアクチュエータアセンブリ618を用いて、サンプルステージ面616上の各位置にアクセスを提供するように動かされる。前述したように、一例では、ステージアクチュエータアセンブリ618は、実質的に、サンプルステージ面616上の任意の位置を、ステージ受けフランジ630上の任意のステージ受け628と共に、光学装置610及びメカニカルテスト装置612のような1以上の装置の下に配置できるように、サンプルステージ面616をポジショニングするように構成された、複数のステージ、例えば、xステージ、yステージ、及び、回転ステージ620、622、624を含む。
【0121】
一例において、装置610、612は、
図9に点線で示される装置のフットプリント906のような、限定されたフットプリントを有している。例えば、光学及びメカニカル装置などの装置610、612は、カンチレバー装置コラム606によって与えられるカンチレバー位置にしたがって、サンプルステージ面616の領域(例えば、装置フットプリント)に覆いかぶさるように構成されている。言い換えれば、
図9に示される限定された装置−コラム長902は、対応して、光学及びメカニカルテスト装置610、612の位置を、
図9に示される装置フットプリント906に制限する。カンチレバー装置コラム606にしたがって制限された、光学及びメカニカルテスト装置610、612の配置は、メカニカルテスト装置612による、インデンテーション、引っかきを含む動作、引っかき及びインデンテーション力、インデンテーション深さの測定の間、メカニカルテスト装置612内の機械的ノイズを実質的に最小化する、メカニカルテスト装置612のための、強固な構造的に支持された基盤を提供する。図示されるように、カンチレバー装置コラム606は、サンプルステージ面616を超えて延伸するカンチレバー装置コラムのあらゆる偏向を最小化する、制限された装置−コラム長902を提供する。
【0122】
サンプルステージ面616を有するサンプルステージ614と組み合わされたステージアクチュエータアセンブリ618は、光学あるいはメカニカルテスト装置610、612の任意の一つの下、サンプルステージ面616上の実質的に任意の位置をポジショニングするのに必要な、サンプルステージ面616の柔軟性を提供する。更に、ステージアクチュエータアセンブリ618(例えば、z軸の周りの回転あるいはシータ回転と共に、x及びy軸に沿った並進のために構成された)は、メカニカルテスト装置612の下で、複数のステージ受け628及びステージ受けフランジ630をポジショニングするように構成されている。つまり、サンプルステージ面616の回転と共に、1以上のX及びY並進の組み合わせ、例えば、xステージ、yステージ及び回転ステージ620、622、624により、サンプルステージ面616上の実質的に任意の位置は、
図9に示された、制限された装置フットプリント906内でのポジショニングのために構成される。この構成によれば、カンチレバー装置コラム606は、そうでなければ、
図9に示されるカンチレバー装置コラム606の反対面上のアーチ状のポジショニングなど、対応する二重のコラムを必要とすることなく、サンプルステージ面616の上面上の装置のための比較的短いカンチレバーの延伸を提供する。アーチを設けるために、
図9に示される、コラム606などの、第2のコラムを用意することは、自動テストシステム600の全体のフットプリントを大きく増大し、結果として、
図1に示される自動テストアセンブリ100の対応するフットプリントを大きく増大するだろう。これとは違って、
図9に示される自動テストシステム600は、説明したように、1以上のX,Y及び回転動作のために構成されたステージアクチュエータアセンブリ618と組み合わせて使われる、コンパクトなカンチレバー装置コラム606によって提供されるコンパクトなフットプリントを有する。
【0123】
一例では、ステージアクチュエータアセンブリ618のxステージ620は、yステージ622の動きの範囲に比較して、より大きな動作範囲を有するよう構成されている。言い換えると、サンプルステージ614は、例えば、
図9に示される、ページの左右への、サンプルステージ614の横方向の動き(例えば、y軸に沿って)に対し、
図9に示されるように、ページへの出入りの方向に大きく動くように構成されている。サンプルステージ面616の動きを大きく、xステージ620のx軸方向に制限することにより、x軸に対し横方向の(例えば、yステージ622のy軸に沿って)フットプリントは、かなり最小化される。自動テストシステム600の対応するフットプリントは、したがって、サンプルステージ面616の並進を
図9に示されるページの左あるいは右に実質的に限定するために、更に最小化される。自動テストシステムは、yステージ622によってy軸に沿ってかなり移動する(例えば、並進のxステージの範囲と同様の度合いに)ように構成されたサンプルステージ614と共に、さもなければ必要とされる、大きな容器を必要としないで、
図1に示される自動テストアセンブリ100内に完全に含まれる。
【0124】
一例では、回転ステージ(シータステージ)624は、より大きい動き範囲を有するyステージによって直交する方向にポジショニングされる、サンプルステージ面616上の実質的に任意の位置に移動するのに必要な追加的な柔軟性を提供する。つまり、回転ステージ624は、yステージ622の大きな並進範囲の必要を最小化するステージアクチュエータアセンブリ618に、追加的な自由度を提供する。
【0125】
[サンプルステージ面]
図10A及び10Bは、前述し、
図6A及び6Bに示されたサンプルステージ面616の一例を示す。例えば、サンプルステージ面616は、
図10A及び10Bに同心円で示された、複数の真空ポート632を含む。前述したように、サンプルステージ614は、更に、例えば、真空ポート632によって保持する前に、サンプルステージ面616上に配置されたサンプルの支持面を提供するようなサイズと形状の、複数の上昇ピン634を含む。つまり、上昇ピン634は、サンプルをサンプルステージ面616にそって固定する前に、サンプルステージ面616とサンプル間にある、ロボットアームのような、ハンドリング体の介在を可能とする、サンプルへの上昇された保持面を提供する。
図10Aに示される上昇されたピンは、ロボットアームなどのハンドリングフィーチャにサンプルをポジショニングさせ、その後、サンプルの位置あるいは、サンプルステージ面616を妨げることなく、サンプルステージ面616とサンプル間から移動させることを可能とする。ロボットアームなどのハンドリングフィーチャを離し、取り除いた後、上昇ピン634は、
図10Bのように押し下げられ、複数の真空ポート632は、ステージ614とサンプル間の相対的移動なしに、
図6A及び6Bに示される、光学及びメカニカルテスト装置610、612などの装置に対する1以上のテスト位置のポジショニングを可能とするために、サンプルをサンプルステージ614に固定するように動作する。
【0126】
[プローブ変更アセンブリ]
図11A及び11Bは、前に
図6A及び6Bに示した、自動テスト600の部分を示す。
図11A及び11Bにおいては、プローブ変更アセンブリ1100の部品が示されている。プローブ変更アセンブリ1100は、一例において、サンプルステージ614のステージ受けフランジ630に沿ったステージ受け628内に配置された、複数のプローブ変更ユニット1102を含んでいる。示されているように、プローブ変更ユニット1102のそれぞれは、一例において、プローブ702に結合されたプローブ変更ツール1104を含んでいる。プローブ702のそれぞれは(例えば、特定の形状、材料などを有する装置先端)、カンチレバー装置コラム606と結合する、メカニカルテスト装置612と簡単に結合するために表に出ているプローブ基盤718を備えたプローブ変更ツール1104内に配置されている。
【0127】
他の例においては、プローブ変更アセンブリ1100は、更に、自動テストシステム600の部分に結合するプローブマガジン1108を含んでいる。一例では、プローブマガジン1108は、
図11A及び11Bに示されるように、カンチレバー装置コラム606と結合している。他の例においては、
図11A、Bに示されているように、プローブマガジンは、装置ステージ608に結合しており、少なくともz軸にそって(例えば、垂直に)、移動可能である。他の例におけるプローブマガジン1108は、
図11A及び11Bに示される複数のプローブ変更ツール1104によって複数のプローブ702にアクセスできる、自動テストシステム600内、あるいは、上のいずれにおいて配置される。例えば、プローブマガジン1108は、メカニカルテスト装置612と共に変更の際に必要となるプローブマガジンからプローブ702を簡単に結合したり、はずしたりするために、複数のプローブ変更ツール1104がプローブマガジン1108に届く、カンチレバー装置コラムの横への位置において、カンチレバー装置コラム606から離れて配置されている。
【0128】
図11Aに示されているように、複数のプローブ変更ユニット1102は、ステージ受けフランジ630に沿って設けられている。一例では、プローブ変更ツール1104は、実質的に同じで、したがって、プローブマガジン1108内に配置された、どのプローブ702とも結合することができる。他の例では、プローブ変更ユニット1102は、例えば、異なる直径、断面形状などを有している、異なるプローブ変更ツール1104を含んでいる。そのような例においては、プローブ変更ツール1104は、自動テストシステム600の動作の前に、プローブマガジン1108内に格納されている、あるいは、プローブ変更ツール1104内に配置されている異なるプローブ702をつかむサイズと形状をしている。例えば、一例において、1以上のプローブ変更ユニット1102は、重負荷プローブと結合するサイズと形状のプローブ変更ツール1104を含んでいる。他の例では、1以上のプローブ変更ユニット1102は、重負荷ツールとは異なって、他のプローブ変更ユニット1102に使用される重負荷プローブに対し、より少ない力で動作するように構成された標準プローブに結合するようなサイズと形状をしている。
【0129】
他の例では、ステージ受けフランジ630のステージ受け628のそれぞれは、ステージアクチュエータアセンブリ618を動作するように構成されたソフトウェア制御システムにインデックス付けされている。ステージ受け628のインデキシングによって、メカニカルテスト装置612とプローブマガジン1108に対して、ステージ受け628内に結合されたプローブ変更ユニット1102の正確で信頼性のあるポジショニングを可能とする。言い換えれば、ステージアクチュエータアセンブリ618のための制御システムは、マシンテスト装置612、あるいは、プローブ変更ユニット1102とのプローブ702の選択的な結合及び離脱のためのプローブマガジン1108のさまざまなポートとの整列が望まれる場合、1以上のプローブ変更ユニット1102の移動のために、ステージ受け628のインデックス付けされた位置と共に構成されている。例えば、ステージアクチュエータアセンブリ618は、プローブマガジン1108内に格納された1以上のプローブ702と整列するように、プローブ変更ユニット1102を移動し、1つのプローブ702と結合し、プローブマガジン1108からプローブ702を離脱するように構成されている。ステージアクチュエータアセンブリ618は、その後、プローブ変更ユニット1102と、搭載されたプローブ702をメカニカルテスト装置612と整列するために、サンプルステージ614の1以上の並進と回転の組み合わせを介して移動するように構成されている。プローブ変更ユニット1102は、例えば、1以上のメカニカルテスト装置612(例えば、マガジン1108を含む装置ステージ608)あるいは、サンプルステージ614の上昇と、その後のプローブ変更ユニット1102によるプローブ702の回転を介して、メカニカルテスト装置712とプローブ702を結合させるように構成されている。
【0130】
任意に、プローブ変更ユニット1102は、メカニカルテスト装置612から使用済みのプローブを取り外し、その後、メカニカルテスト装置612内のプローブ702の実装を行う。そのような例においては、プローブ変更ユニット1102は、メカニカルテスト装置612と整列し、プローブ変更ツール1104は、メカニカルテスト装置612と結合したプローブ702をつかみ、その後、メカニカルテスト装置612との結合をはずして、プローブ702を回転させる。一例では、プローブ変更ツール1104は、その後、例えば、ステージアクチュエータアセンブリ618(1以上の並進と回転を介して)によって移動され、プローブ変更ユニット1102と、プローブマガジン1108の1以上の穴とを整列する。プローブ変更ユニット1102は、上昇されるか、プローブマガジン1108は、下げられ、使用済みプローブ702を有するプローブ変更ユニット1102と結合される(例えば、プローブマガジン1108が、装置ステージ608と結合する)。プローブ変更ユニット1102は、使用済みプローブ702をプローブマガジン1108の穴に配置し、プローブ変更ユニット1102からプローブ702を離脱する。プローブ変更ユニット1102は、それから、メカニカルテスト装置612内への実装のために、プローブマガジン1108から新しいプローブ702を受けるようにフリーにされる。
【0131】
他の例では、ステージ受けフランジ630は、1以上のステージ受け628に配置された、1以上の診断サンプル1106を含む。一例では、診断サンプル1106は、弾性係数、硬さなどの既知で、予測可能なメカニカル特性を有するクオーツとアルミニウムサンプルを含むが、これらには限定されない。プローブ変更ユニット1102のように、ステージ受け628内の診断サンプル1106を有することにより、ステージアクチュエータアセンブリ618によるサンプルの正確なポジショニングに対する診断サンプル1106のインデキシングが可能となる。例えば、ステージアクチュエータアセンブリ618は、制御ソフトウェアを介して、サンプルステージ614の1以上の並進と回転を介して、診断サンプルを動かし、簡単に、メカニカルテスト装置612と整列させることが出きる。メカニカルテスト装置612は、メカニカルテスト装置612と結合したプローブ702の機能をチェック(例えば、プローブの摩耗のチェック、プローブ領域関数の再評価など)をするように動作される。
【0132】
更に他の例では、プローブマガジン1108は、プローブ変更ユニット1102に対してプローブマガジン1108を上下し、プローブ変更ユニット1102のプローブ変更ツール1104に結合する1以上のプローブ702を動かし、プローブ変更ユニット1102にプローブ702を着脱するなどのために構成されているプローブアクチュエータを含む。
【0133】
[回転クラッチ]
図12A及び12Bは、
図11A及び11Bにおいて以前に示し、説明したプローブ変更ユニット1102の一例の図を示す。例えば、
図11Aに示されるように、プローブ変更ユニット1102は、ステッピングモータなどのモータ1202を保持するようなサイズと形状のプローブ変更ユニット容器1200を含んでいる。示された例では、モータ1202は、例えば、プローブ変更ツールに、1以上の時計回りと反時計回りの回転を提供するように構成されている。プローブ変更ユニット容器1200は、更に、プローブ変更ユニット容器を通って延伸し、モータ1202と電気的に結合する配線インタフェース1204を含んでいる。
図12Aを参照すると、ドライブキャップ1206は、プローブ変更ツール1104と結合するように示されている。以下に更に詳述するように、ドライブキャップ1206は、一例では、プローブ変更ツール1104内に配置されたプローブ702の対応する回転のために、プローブ変更ツール1104に回転力を提供するように構成された伝送手段である。
【0134】
図12Aに示される他の例では、プローブ変更ユニット1102は、プローブ変更ツール1104を介して延伸するアクセスポート1212に向かっているミラー1208を含んでいる。一例では、アクセスポート1212は、プローブ702に設けられたプローブデータ1214へのアクセス(例えば、ダイレクトビジブル線)を提供する。他の例では、プローブデータは、1以上のRFID、テキスト、バーコードなどを含む。例えば、プローブデータ1214は、プローブ702などのプローブ領域機能などの1以上のプローブ識別データ、キャリブレーションデータを含む。更に、
図12Aに示される例では、ミラー1208は、プローブ変更ユニット容器1200に対してカンチレバーされたミラーアーム1210によって配置されている。
図12Aに示されるように、ミラーアーム1210は、例えば、メカニカルテスト装置612とプローブ702を実装し、離脱する1以上の動作の間、ドライブキャップの回転の間、ミラー1208あるいはミラーアーム1210とドライブキャップ1206との結合を実質的に妨げるために、ドライブキャップ1206の上に、また、その周りに、伸びるように配置されている。ミラーアーム1210は、上方から見られたとき、ミラーが、
図6A及び6Bにおいて前に示され説明されたように、光学装置610によって、プローブデータ1214を見ることができるようにするように、ミラー1208を向ける。他の例では、
図11A,B及び12Aに示され説明されたように、1以上の光学装置610あるいはプローブ変更アセンブリ1100に結合する、RFIDセンサ、バーコードリーダ、テキストリーダなどの他のセンシング装置に加え、ミラーとミラーアーム1208、1210が置き代えられ、含まれる。
【0135】
図12Bを参照すると、前述したように、プローブ変更ユニット1102は、
図11A及び11Bに示される、プローブ変更アセンブリ1100の一部である。例えば、プローブ変更ユニット1102は、プローブマガジン1108とメカニカルテスト装置612と、1以上のプローブ702を回転し、あるいは、結合するように構成されている。
図12Bを参照すると、プローブ変更ユニット1102は、断面で示されており、前述したように、プローブ変更ユニット容器1200内に配置されたモータ1202を含んでいる。ドライブシャフト1216は、モータからドライブキャップ1206に伸びる。
図12Bに示されるように、ドライブシャフト1216は、スピンドル1218と結合し、スピンドルは、今度は、ドライブキャップ1206と回転可能に結合する。
【0136】
以下に、更に詳細に説明するように、一例では、回転クラッチあるいはスリップインタフェースは、スピンドル1218とドライブキャップ1206の間に設けられ、プローブ702とメカニカルテスト装置612に対して、離脱方向などの一方向に回転させて固定する結合を確実にし、例えば、回転実装方向において、プローブ702とメカニカルテスト装置612のスリピッリング回転結合を可能にする。
【0137】
図12Bを再び参照すると、断面図で示されているように、プローブ変更ユニット11102は、更に、一例では、ドライブキャップ1206とスピンドル1218の一部間に介在するベアリング1220を含んでいる。一例では、ベアリング1220は、内部ベアリングリング1219と外部ベアリングリング1221と、その間に介在するボールベアリングを含む、回転ベアリングである。以下に更に詳細に説明されるように、ベアリング1220は、例えば、ドライブキャップ1206に対し、スピンドル1218の回転を促進し、スピンドルとドライブキャップ間のスリッピング結合が、メカニカルテスト装置612内でのプローブ702のオーバトルクを避けるために望まれる。そうではなくて、ベアリング1220は、回転力が、スピンドル1218からドライブキャップ1206へ、以下に説明する回転クラッチを介して伝えられるようにする。
【0138】
他の例では、プローブ変更ユニット1202は、1以上の、ドライブキャップ1206とベアリング1220の部分間に結合するスリッピングインタフェースフィーチャ1222を含んでいる。一例では、スリッピングインタフェースフィーチャ1222は、ドライブキャップ1206とベアリング1220間のトルクの伝達を選択的に可能にするウェーブウォッシャを含む。
図12Bに更に示されるように、ツールインタフェース1226は、ドライブキャップ1206とプローブ変更ツール1104間に設けられる。一例では、ツールインタフェース1226は、ドライブキャップ1206とプローブ変更ツール1104間、あるいは、それらの間のインタフェースフィットで、対応する1以上の非円形外形を含んでいる。ツールインタフェース1226における非円形インタフェースフィットは、ドライブキャップ1206からプローブ変更ツール1104へドライブキャップ1206の回転を介して、回転力を確実に伝達するようにする。他の例では、プローブインタフェース1224は、プローブ702がプローブ変更ツールと結合する際には、プローブ変更ツール1104とプローブ702間に設けられる。例えば、ツールインタフェース1226によるように、プローブインタフェース1224は、プローブ702を実装し、メカニカルテスト装置612あるいはプローブマガジン1108から離脱する間、プローブ変更ツール1104の回転動作が、プローブ702に確実に伝達されるようにするよう構成された、非円形インタフェースを含んでいる。
【0139】
図13は、点線でドライブキャップ1206を示したプローブ変更ユニット1102を示す。ドライブキャップ1206は、点線で示され、例えば、ドライブキャップ1206とスピンドル1218に沿った、回転クラッチ1300の部品を示している。一例では、回転クラッチ1300は、スピンドル1218と回転可能なように結合された1以上のつめ1302を含んでいる。他の例では、回転クラッチ1300は、更に、ドライブキャップ1206の内面に沿って配置された1以上のつめ受け1306を含んでいる。以下に更に詳細に示されるように、回転クラッチ1300は、プローブの実装回転方向などの第1の方向へのスリッピング結合を提供し、プローブの離脱回転方向への、スピンドル1218とドライブキャップ1206間のロッキング非スリッピング結合を提供する。
【0140】
図13を再び参照すると、つめ1302は、スピンドル1218内に形成された、つめ容器1304内に保持される。例えば、
図13に示されるように、つめ容器1304は、実質的に、つめ1302と対応する形状を持っており、つめ1302を受けられるようにし、ドライブキャップ1206に対し、回転実装方向への、少なくとも、つめ1302がつめ受け1306内に受けられるまで、少なくとも、離脱回転方向の一部に渡って、スピンドル1218の回転を可能とする。更に、
図13に示されるように、バイアスエレメント1308が、スピンドル1218の周りに配置されている。以下に、更に詳細に説明されるように、一例では、バイアスエレメント1308は、つめ1302の一部(例えば、1以上のつめ1302を含む)と結合し、スピンドル1218に対し、つめ1302の一部に外側にバイアスをかける。スピンドル1218から外側に、つめ1302の一部をバイアスすることにより、つめのその部分を、つめ受け1306と結合するようにバイアスをかける。離脱回転方向においては、外側に向かってつめ1302にバイアスをかけることは、つめをつめ受け1306内にバイアスをかけることであり、スピンドル1218が、離脱方向に回転させる間、ドライブキャップ1206に対し、スピンドル1218のスリッピングを実質的に防ぎ、つめを、ドライブキャップ1206とロッキング回転結合させるものである。
【0141】
図14に示されるように、プローブ変更ユニット1102は、スピンドル1218とドライブキャップ1206間に配置されたつめ1302を含む、回転クラッチ1300を示すために、横方向の断面で示されている。
図14に示される構成では、つめ1302は、スピンドル1218が、ドライブキャップ1206と選択的にスリッピング結合するように構成されている一方、つめ容器1304内に実質受けられるようになっている。例えば、スピンドル1218が、例えば、モータ1202に結合されるドライブシャフト1216によって得られる回転によって、反時計回り(例えば、下から見ると時計回り)の方向に回転され、つめ1302は、ドライブキャップ1206の内面に結合するように、外側向きにバイアスがかけられる。スピンドル1218が、つめ1302を反時計回り方向に移動し、スピンドル1218の他の面は、ドライブキャップ1206の内面と結合し、ドライブキャップ1206に回転動作を与え、
図11A及び11Bに示されるプローブ変更ツール1104に対応する回転動作を与える。プローブ変更ツール1104に結合したプローブ702は、したがって、選択的に回転される。プローブ変更ツール1104が、例えば、プローブ変更ツール1104と結合するプローブ702と共に、反時計回り方向に回転される一例では、トルクが、プローブ702が、メカニカルテスト装置612に、完全に、あるいは、少なくとも部分的に、受けられ、結合されるときまで、プローブ702に与えられる。プローブ702がメカニカルテスト装置612と結合する一方、メカニカルテスト装置612のインタフェースフィーチャとプローブ702のプローブ基盤1718間に、反トルクが与えられる。反トルクは、対応して、ドライブキャップ1208に伝えられる。つめ1302は、反トルクを受ける際に、
図4で示される反時計回りの回転によって、ドライブキャップ1206に選択的に結合し、さもなくば、ロッキング結合はしないので、ドライブキャップ1206は、スピンドル1218に対し、スライドし、実質的に、メカニカルテスト装置612へのプローブ702のオーバトルクを防止する。メカニカルテスト装置612内のトランスデューサは、したがって、実質的に保持され、モータ1202からのプローブ702の過回転によって損傷されない。
【0142】
一方、プローブ702の離脱は、メカニカルテスト装置612から望ましいが、スピンドルは、
図14に示されるように、時計回りなど、反対の方向の回転をする。時計方向(例えば、下から見ると反時計方向)に回転され、つめ1302は、例えば、バイアスエレメント1308によって外側にバイアスされ続ける。スピンドル1218が回転すると、メカニカルテスト装置612と結合したプローブ702の反トルクは、対応して、プローブ変更ツール1104とドライブキャップ1206を介して、伝達される。反トルクは、つめ1302が、1以上のつめ受け1306に届くまで、スピンドル1218に対し、ドライブキャップ1206をスリップさせる。つめ302が、外向きにバイアスされるので、つめ1302は、1以上のつめ受け1306に受けられ、ドライブキャップ11206とスピンドル1218間に、ロッキング回転結合を提供する。モータ1202は、したがって、ドライブシャフト1216、スピンドル1218、ドライブキャップ1206を介して、離脱トルクをプローブ変更ツール1104に提供できる。プローブ702に伝達されるトルクは、プローブ702を、メカニカルテスト装置612から容易に離脱できる。プローブ702がメカニカルテスト装置612から離脱されるので、スピンドル1218とドライブキャップ1206間のロッキング結合は、トランスデューサを損傷せず、むしろ、プローブは、トランスデューサに対して回転し、メカニカルテスト装置612から離脱される。
【0143】
説明したように、回転クラッチ1300は、したがって、プローブ変更ツール1104とスピンドル1218間に、プローブ離脱回転方向に、ロッキング回転結合を提供でき、プローブ変更ツール1104とスピンドル1218間に、プローブ実装回転方向に、選択されたスリッピング結合を提供できる。例えば、1以上のつめ1302をドライブキャップ1206の内面と選択的に結合することにより、スピンドル1218とドライブキャップ1206間の、選択されたスリッピング結合と、トルクの伝達を実現することができる。一方、1以上のつめ1302と1以上のつめ受け1306間のロッキング回転結合は、スピンドル1218とドライブキャップ1206間に、スリップすることなく、ロッキング回転結合を提供し、例えば、メカニカルテスト装置612(あるいは、プローブマガジン11108)から、プローブ702を確実に離脱することができる。
【0144】
図15は、
図11Aに示し、説明した、プローブ変更ユニット1102のスピンドル1218の詳細な俯瞰図を示す。示されているように、ドライブキャップ1206が、つめ1302とつめ容器1304を更に示すように、取り除かれている。
図15に示されるように、複数のつめ1302が、それらの間に延伸している、介在するつめボス1500を有している。一例では、つめボス1500は、バイアスエレメント溝1502に渡って延伸している。前述したように、プローブ変更ユニット1102は、スピンドル1218の周りに延伸するバイアスエレメント1308を含んでいる。
図15に示されるように、バイアスエレメント1308は、バイアスエレメント溝1502内に受け入れられ、つめボス1500の上に載っている。バイアスエレメント1308は、一例では、つめボス1500に対して、内側向きの突出バイアス力を提供するサイズと形状のエラストマーのバンドを含む。他の例では、バイアスエレメント1308は、内向きのバイアス力を提供するサイズと形状の、ばねワイヤ、弾性部材などを含むが、これらには限定されない。バイアスエレメント1308とつめボス1500の結合により、つめ1302のヘッド1504を内側に、比較的大きなヘッド溝1508へとバイアスする。ヘッド1504の内向きの動き(例えば、ヘッド溝1508内にぴったり合う)により、各つめ1302のテイル1506を外側に向かって、つめとピボット点1501の結合によりバイアスする(例えば、回転する)。テイル1506は、したがって、スピンドル1218(例えば、内部スピンドル面に沿って、あるいは、1つのつめ受け1306内部で)、と結合するようにバイアスする。
【0145】
図15に示されるように、つめ1302は、更に、スピンドル1218に形成されたつめ容器1304の一部として形成された、より大きいヘッド溝1508に受け入れられるヘッド1504を含んでいる。他の例では、テイル溝1510は、更に、テイル1506を受けるために、つめ容器1304内に設けられる。前述したように、つめ容器1304によって、スピンドル1218がドライブキャップ1206と、例えば、ドライブキャップ1206とスピンドル1218間の、プローブ実装回転方向に、選択的なスリッピング結合をするように、回転し、つめ1302を受けることができる。一方、バイアスエレメント1308は、少なくともテイル1506をスピンドル1218から外向きに(例えば、つめボス1500とヘッド1504を内向きにバイアスすることによって、ピボット点1501に止めるように)、バイアスし、つめ受け1306内にテイル1506を受け、スピンドル1218は、プローブ離脱回転方向に回転し、つめ1302に,前述したように、スピンドル1218とドライブキャップ2106間のロッキング結合を提供する。
【0146】
[プローブから、プローブ識別あるいはキャリブレーションデータを読む]
図16は、アクセスポート1212に向かったミラー1208とプローブ702に設けられたプローブデータ1214を有するプローブ変更ユニット1102の一例を示す図である。前述したように、一例では、ミラー1208は、例えば、光学装置610を介して、自動テストシステム600によってプローブデータ1214にアクセスする一手段である。
図16に示されるように、イメージライン1600は、プローブデータ1214からミラー1208に延伸する。例えば、
図16に示されるプローブデータ1214の逆像と共に、反射されたイメージライン1602は、光学装置610がミラー1208と整列されている光学装置610に向かうように、上方へ延伸している。
【0147】
前述したように、他の例では、ステージ受け628は、ステージアクチュエータアセンブリ618によって、簡単にポジショニングできるように、インデックス付けされている。更に他の例では、ミラー1208は、また、ステージアクチュエータアセンブリ618(例えば、ステージ受け628に対して)用にインデックス付けされる。ステージアクチュエータアセンブリ618は、したがって、1以上のプローブ変更ユニット1102のための1以上のミラー1208を含むサンプルステージ614を光学装置610にアラインメントするようにポジショニングするよう制御される。ミラー1208を光学装置610にアラインメントすることにより、光学装置610は、アクセスポート1212を介して見ることのできるプローブ702に沿って提供されるプローブデータ114を観察することができる。他の例では、光学装置610、RFIDリーダ、バーコードリーダなどの他の装置は、例えば、プローブ702に直交する他の角度で方向付けられ、ミラーを必要なくするために、プローブ702上の他の位置に配置されたプローブデータ1214に向けられる。例えば、光学装置610あるいは、RFIDリーダ、バーコードリーダなどは、プローブ702に対し直角に配置しされ、プローブデータ1214に直接アクセスできるようにする。RFIDリーダとの他の例は、RFIDリーダとミラー1208とのアラインメントは必要ない。そうではなく、RFIDリーダは、プローブ702の近くに持ってこられ、RFIDチップをオンし、それから情報を読む。
【0148】
[メカニカルテスト装置に対するトランスデューサの応答を自動的に調べる方法]
図17は、ミクロンスケールあるいはそれ以下(例えば、ミクロン以下)でメカニカルテストを行うように構成されたメカニカルテスト装置におけるトランスデューサの応答を自動的に調べる方法1700の一例を示す。方法1700を説明するにおいて、前述した特徴とここに説明する機能を参照する。参照符号を付けた場所では、参照符号は例示的なもので、限定的ではない。例えば、方法1700で引用した構造と特徴は、ここに説明する他の方法と共に、参照された特徴、ここに説明された他の同様な特徴と、それらの均等物を含む。1702においては、方法1700は、トランスデューサ動作閾値が達成されたか否かを判断することを含む。トランスデューサ700は、一例では、
図7Aに示されるトランスデューサアセンブリ700と、
図7Cに示される対応するキャパシタアセンブリ1710を含んでいる。一例では、トランスデューサアセンブリは、
図7Cに示されるプローブ702のような装置プローブと結合されている。キャパシタアセンブリ710のような、トランスデューサは、プローブ702を動かし、装置プローブの動きを計測し、例えば、キャパシタアセンブリ710の対向プレート714に対する中央プレート712の動きを介して、装置プローブ702に印加される力を測定する。
【0149】
1704において、空間インデンテーション動作は、一旦トランスデューサ動作閾値が達成されたならば、トランスデューサアセンブリ700のようなトランスデューサによって実行される。一例では、空間インデンテーション動作は、1706では、空間インデンテーションの間、装置プローブ702が面と接触しない位置に装置プローブ702を動かすことを含む。例えば、装置ステージ608は、メカニカルテスト装置をサンプルステージ面616から離すように持ち上げるために、サンプルステージ614に対して、メカニカルテスト装置612を移動するように動作させる。他の例では、ステージアクチュエータアセンブリ618は、サンプルステージ面616を、メカニカルテスト装置とのアラインメントをはずすように実質的に動かすために、メカニカルテスト装置612に対して、横方向に、サンプルステージ面616を動かすように動作させる。
【0150】
1708において、特定の電圧が、例えば、対向プレート714に渡って、トランスデューサに印加される。前述したように、特定の電圧を対向プレート704に印加することは、対向プレート714と中央プレート712間に静電力を発生し、対向プレート714に対して、中央プレート712を偏向あるいは移動させる。1710において、装置プローブ702(例えば、中央プレート712)の動きが測定される。1712において、トランスデューサアセンブリ700が、測定された動きが、特定の電圧に対し、特定の動きの閾値外であった場合、1以上のキャリブレーションあるいはサービスが必要かどうか、が判断される。例えば、特定の電圧は、プローブ702(例えば、キャパシタアセンブリ710の中央プレート712)の予測された動きとペアとされ、計測された、プローブ702の動きが、プローブ702の動きの、特定された、あるいは、予測された閾値の範囲外である場合、1以上のキャリブレーションあるいはサービスが、トランスデューサアセンブリ700の性能として示される。
【0151】
方法1700のいくつかのオプションを述べる。一例では、トランスデューサ動作閾値が達成されたか否かの判断は、トランスデューサの動作(例えば、インデント、引っかきなど)の回数を数え、トランスデューサ動作の数が、トランスデューサ動作の数の閾値より大きいか判断することを含む。一例では、トランスデューサ動作の回数の閾値は、部分的に経験に加え、問題のサンプルとプローブの機械的特性の知識から生成された、経験的に決められた閾値数値に対応する。例えば、一例では、トランスデューサ動作数閾値は、1以上の100回のインデンテーションインデンテーション、1000回のインデンテーションなどである。上述したように、トランスデューサ動作数閾値は、例えば、1以上の設けられた数値は、テストされる材料、プローブの材料、印加される力、インデンテーション深さ、引っかき、長さなどに応じて、上下に調整される。他の例では、トランスデューサ動作閾値が達成されたか判断することは、特定の精度範囲に従って、トランスデューサ動作数閾値を調整することを含む。例えば、サンプルのメカニカルパラメータの測定が、特定の範囲外であるので、予測された範囲内の精度で行なわれる事が好ましい場合、トランスデューサ動作数閾値あるいはトランスデューサ動作閾値は、達成されたと考えられ、空間インデンテーション動作が再び実行される。
【0152】
更に他の例では、トランスデューサ動作閾値が達成されたか否かを判断することは、トランスデューサが、通常の動作力範囲外の力を測定したならば、トランスデューサ動作閾値は達成されたことを判断することを含む。例えば、一例では、トランスデューサアセンブリ700は、ミリニュートンのオーダーで、プローブ702に力を加えるように構成されている。キャパシタアセンブリ710に印加される力が、この範囲を超える場合、例えば、1以上ニュートンがトランスデューサ702に印加される場合(例えば、1ポンド以上に略対応する)、トランスデューサ動作閾値は達成され、ユーザあるいは、機械の一部によって、プローブ702がぶつけられた可能性があり、オペレータによる、プローブ702と中央プレート712の意図しない相互作用のために、キャパシタアセンブリ710が損傷しないように、空間インデンテーション動作を行うことを要求する。ここに説明した閾値決定ステップと機能のそれぞれによると、制御ステーション110あるいは、他の同様な制御システムは、関連する測定値(例えば、パラメータ、回数など)を、それぞれの閾値と比較し、閾値が達成されたと言う決定を行なうように構成された比較器、プロセッサ、回路など、を含むが、しかし、これらには限定されない。
【0153】
[自動テストシステムに使用するためのメカニカルテスト装置のプローブの試験]
図18は、
図6A及び6Bに示されるようなテスト装置612などのメカニカルテスト装置と結合した装置プローブ702を自動的に試験するための方法1800の一例を示す。一例では、メカニカルテスト装置612は、ミクロンスケールあるいはそれ以下(例えば、ナノスケール)でのメカニカルテストを行なうように構成されている。方法1700で説明したように、方法1800の説明では、同様の参照符号を含む、以前に説明した特徴とエレメントを参照する。参照符号は、例示的で限定的ではない。例えば、方法1800で説明した特徴とエレメントは、参照エレメント、他の同様な特徴、それらの均等物を含む。1802では、方法1800は、装置プローブ使用閾値が達成されたか否かの判定を含む。装置プローブ702は、
図7Cに示された、キャパシタアセンブリ712などのトランスデューサと結合されている。トランスデューサアセンブリ700は、装置プローブ702を動かし、装置プローブインデンテーション深さを計測し、トランスデューサ700を介して、装置プローブに印加される力を測定するように構成されている。1804において、プローブチェック動作は、一旦装置プローブ使用閾値が達成されたなら、実行される。
【0154】
一例では、プローブチェック動作は、1806において、装置プローブ702を、
図11Aに示される、1以上の診断サンプル1106などの診断サンプルとアラインメントすることを含むが、これには限定されない。1808において、装置プローブ702は、診断サンプル1106にインデントされる。1810において、1以上のインデンテーション深さ、インデンテーション力、あるいは、サンプルメカニカルパラメータを、トランスデューサ700で測定する。
1812では、方法1800は、1以上の測定インデンテーション深さ、測定インデンテーション力、あるいは、測定されたサンプルメカニカルパラメータは、それぞれ、インデンテーション閾値範囲、インデンテーション力閾値範囲、あるいは、診断サンプルのサンプルメカニカルパラメータ閾値範囲の範囲外にあるなら、装置プローブ702は、1以上のキャリブレーション、あるいは、取替えが必要かを判定することを含む。例えば、自動テストシステム、オペレータなどは、ここに説明した、1以上の閾値範囲を特定する。測定されたインデンテーション深さ、トランスデューサで測定されたインデンテーション力あるいはサンプルメカニカルパラメータがこの閾値範囲外の場合、1以上のプローブ702のキャリブレーションあるいは取替えを示している。
【0155】
方法1800のいくつかのオプションについて説明する。一例では、装置プローブ使用閾値が達成されたかを判定する事は、トランスデューサ700などのトランスデューサ動作の回数を計数する事を含む。方法1800は、更に、トランスデューサ動作の回数は、トランスデューサ動作数閾値より大きいか否かを判断することを含む。方法1700と同様にして、トランスデューサ動作数閾値は、一例では、テストされる材料、プローブ材料、印加される力、インデンテーション深さは同じかなどにしたがって、決定される。一例では、経験的あるいは経験された基本基準は、自動テストシステムの所望の信頼性にしたがって、オペレータによって、トランスデューサ動作数閾値を上下に調整するために使用される。一例で説明されるように、トランスデューサ動作数閾値は、ここで説明するプローブチェック動作が要求される前に、10、100、1000あるいは、それ以上の回数のトランスデューサ動作を含む。
【0156】
他の例では、トランスデューサ動作数閾値が達成されたか否かを判断することは、1以上のテストされる材料、装置プローブ、及び、トランスデューサによってプローブに加えられる力にしたがって、トランスデューサ動作数閾値を調整することを含む。更に他の例では、トランスデューサ動作数閾値が達成されたか否かを判断することは、特定の精度範囲に従って、トランスデューサ動作数閾値を上下に調整することを含む。例えば、サンプルの、測定されたメカニカルパラメータは、特定の範囲内にあることが望まれるが、範囲外となるパラメータの測定値は、ここで説明するプローブチェック動作の性能のトリガとなる。
【0157】
他の例では、装置プローブ使用閾値が達成されたかを判断する事は、1以上の、装置プローブインデンテーション深さ、トランスデューサによる装置プローブに印加される力、あるいは、サンプルのサンプルメカニカルパラメータを測定する事を含み、1以上の装置プローブインデンテーション深さ、装置に印加される力、あるいは、サンプルメカニカルパラメータが、1以上の特定のインデンテーション深さ閾値範囲、特定の力閾値範囲、あるいは、サンプルの特定のサンプルメカニカルパラメータ閾値範囲(診断サンプル1106のものと違い)の外にある場合に、装置プローブ使用閾値が満たされたかを判断することを含む。例えば、プローブチェック動作は、1以上のインデンテーション深さ、インデンテーション力、あるいは、測定されたサンプルメカニカルパラメータが1以上の閾値範囲外である場合、トリガとなるだろう。例えば、トランスデューサ動作数閾値が満たされなかった場合には、しかし、1以上のインデンテーション力、インデンテーション深さ、あるいは、測定されたサンプルメカニカルパラメータが、特定のサンプルについて予測された閾値範囲外にあるならば、プローブチェック動作が、トランスデューサ動作数閾値がまだ満たされなくても、実行される。
【0158】
一例では、装置プローブ、例えば、メカニカルテスト装置610に結合したプローブ702を、診断サンプル1106にアラインメントすることは、診断サンプル1106を装置プローブ702の下に移動することを含む。例えば、診断サンプル1106を装置プローブの下に移動することは、1以上の、サンプルステージ面616(例えば、サンプルステージ)の並進と回転を含み、サンプルステージ面は、1以上の診断サンプル1106を収容するステージ受けフランジ630を含む。一例では、診断サンプル1106を動かすことは、サンプルステージ面616を、x軸とy軸にそって、並進させることを含む。一例では、X軸並進範囲は、XステージとYステージ620、622のようなステージアクチュエータアセンブリ618で得られる、Y軸並進範囲よりも大きい。更に他の例では、診断サンプルを移動させることは、
図6Aに示されるような、例えば、回転ステージ624で、Z軸の周りにサンプルステージ614を回転させることを含む。更に他の例では、診断サンプル1106を装置プローブの下に移動させる(例えば、装置プローブ702にアラインメントさせる)ことは、サンプルステージ614を、第1のサンプル位置から並進し、回転させることの組み合わせを含み、装置プローブ702は、第1のサンプル位置(例えば、フランジ630と反対側のサンプルステージ面上)を第2の診断位置にアラインメントし、装置プローブ702は、ステージ受けフランジ630などの診断サンプル1106とアラインメントされる。ここで説明した、閾値判断ステップと機能のそれぞれによれば、制御ステーション110あるいは、他の同様な制御システムは、問題の測定値(例えば、パラメータ、回数など)を、それぞれの閾値と比較し、閾値が満たされたことを判断するように構成された、比較器、プロセッサ、回路などを含むが、これらには限定されない。
【0159】
[プローブキャリブレーションの方法]
更に他の例では、プローブキャリブレーションは、1以上の測定されたインデンテーション深さ、測定されたインデンテーション力、あるいは、測定されたサンプルメカニカルパラメータが、インデンテーション閾値範囲、インデンテーション力閾値範囲、あるいは、サンプルメカニカルパラメータ閾値範囲のそれぞれの範囲外になるならば、実行される。一例では、プローブキャリブレーション方法は、
図19に示された方法1900を含む。1902において、複数のインデンテーションは、診断サンプル1106に対して、装置プローブ702で実行される。複数のインデンテーションのそれぞれは、インデンテーション深さあるいは、インデンテーション力の一つの特定の配列(例えば、予測された値)にしたがって実行され、インデンテーション深さ、インデンテーション力のそれぞれは、異なっている。1904において、インデンテーション深さあるいは、インデンテーション力の特定の配列に従った、1以上の、各インデンテーションのインデンテーション力、あるいは、インデンテーション深さが測定される。1906において、それぞれの、測定されたインデンテーション力あるいは、測定されたインデンテーション深さは、対応する、特定の配列の、予測されたインデンテーション深さ、あるいは、インデンテーション力に関連付けられる。
【0160】
1908において、プローブ領域関数は、特定の配列のインデンテーション深さ、あるいは、インデンテーション力に関連付けられた、インデンテーション力、あるいは、インデンテーション深さ間の関係に従って、装置プローブ702に対して計算される。言い換えれば、特定の配列において、対応する予測されたインデンテーション深さ、あるいは、インデンテーション力に関連付けられた、測定されたインデンテーション力、あるいは、測定されたインデンテーション深さは、プローブ702のプローブ領域関数を生成する(例えば、使用済みのプローブが、自動テストシステム600において使用されたとき、正確で信頼性のある結果を提供する事を確保するため、使用済みプローブ702に使われる再キャリブレーション関数を提供する)ために利用される。
【0161】
1910の一例では、制御ステーション110内で使用される機能は、自動テストアセンブリ100を操作するように構成される。自動テストシステム600の制御機能は、一例では、メカニカルテスト装置610で得られた測定値に基づいて、サンプルの1以上の弾性係数と硬さの正確な決定を確保するために、例えば、方法1900を用いて生成された、プローブ702のプローブ領域関数702によってキャリブレーションされる。例えば、新しいプローブ702あるいは、使用済みプローブ702により、
図19に示された方法1900は、問題のサンプルの硬さと弾性係数を、信頼性高く、かつ、正確に測定するために、ソフトウェアと制御システムのためのプローブ領域関数に対応した、キャリブレーション関数を提供するように実行されるだろう。
【0162】
更に他の例では、プローブチェック動作1800は、装置のプローブ領域関数の計算の後、再び実行される。方法1800は、1以上の測定されたインデンテーション深さ、測定されたインデンテーション力、あるいは、サンプルメカニカルパラメータが、対応するインデンテーション閾値範囲、インデンテーション力閾値範囲、あるいは、診断サンプル1106のサンプルメカニカルパラメータ閾値範囲をまだ超えている場合に、装置プローブ702が取替えを必要とするか判断することを含んでいる。すなわち、プローブ領域関数を生成するために、プローブキャリブレーション動作を実施した後、方法1800において説明され、示されたプローブチェック動作が、再び実行される。診断サンプル1106に対して、テストされるプローブ702で測定された値が、閾値範囲外である場合には、プローブ702は、一例では、使用できないと考えられ、したがって、取り替え用に指定され、プローブ702は、ここに説明する実装方法による取替えまで、使用されない。
【0163】
[装置プローブを実装する方法]
図20は、装置プローブ702などの装置プローブを、
図7A及び7Bに示したトランスデューサアセンブリ700などのトランスデューサに実装する方法2000の一例を示す。一例では、プローブ702は、ミクロンスケールあるいはそれ以下、例えば、1以上のミクロンからナノスケールにおけるメカニカルテストを実行するように構成されたメカニカルテスト装置610に結合されている。前述の方法のように、方法2000は、前述した特徴とエレメントとそれらの参照符号について参照する。参照符号は、例示的で限定的ではない。例えば、参照符号を設けられた特徴あるいはエレメントは、引用されたエレメントと、同様のエレメントと、それらの均等物を含む。2002において、方法2000は、プローブ変更ユニット1102と結合した装置プローブ702と、メカニカルテスト装置610のプローブ受け722をアラインメントすることを含む。2004において、1以上の装置プローブ702あるいはプローブ受け722は、プローブ受け、あるいは、装置プローブの他のものと結合すべく移動される。例えば、1以上の、装置プローブ702、あるいは、プローブ受け722は、z軸に沿って移動され、他のプローブ受け、あるいは、装置プローブと結合する。2006において、装置プローブ702は、例えば、メカニカル結合フィーチャなどと相対的回転結合によって、プローブ受け722と結合する。2008において、プローブ変更ユニット1102は、装置プローブ702から離脱され、プローブ702をメカニカルテスト装置612と結合したままにしておく。
【0164】
方法2000のいくつかのオプションを説明する。一例では、装置プローブ702をプローブ受け722とアラインメントすることは、プローブ変更ユニット1102の1以上のX軸とY軸並進を含む。他の例では、装置プローブ702をプローブ受け722とアラインメントすることは、例えば、プローブ変更ユニット1102と、プローブ変更ユニット1102と結合したプローブ変更ツール1104の中心軸と一致するZ軸の周りにプローブ変更ユニット1102を回転することを含む。更に他の例においては、装置プローブ702をプローブ受け7222とアラインメントすることは、XとY軸に並進し、Z軸の周りに回転する(例えば、ステージ614の回転中心)ように構成された複数自由度ステージ614を起動することを含む。複数自由度ステージ614は、サンプルステージ面616、サンプル面616と結合したステージ受けフランジ630、及び、1以上のステージ受け628を含む。ステージ受けフランジ630と1以上のステージ受け628のそれぞれは、プローブ変更ユニット1102を収容するサイズと形状である。他の例では、1以上のステージ受け628を含むステージ受けフランジ630は、複数のプローブ変更ユニット1102と結合するサイズと形状である。任意に、1以上の装置プローブ702あるいはプローブ受け722を、他のプローブ受けあるいは、装置プローブと結合するように移動することは、装置ステージ608のようなメカニカルテスト装置と結合した装置ステージと共に、Z軸に沿って、プローブ受けを並進させることを含む。他の例では、サンプルステージ614は、メカニカルテスト装置612に対し、プローブ変更ユニット1102と共に、サンプルステージを上昇させるように構成されたZアクチュエータを含む。
【0165】
他の例においては、方法2000は、装置プローブ702をメカニカルテスト装置612に結合するための他の特徴とステップを含む。一例では、装置プローブ702をプローブ受け722と結合することは、装置プローブ702をプローブ変更ユニット1102と回転させることを含む。例えば、プローブ702は、プローブ結合フィーチャ720など(
図7C参照)の、プローブ受け722の対応するフィーチャと結合するように構成されたねじきりなど1以上のメカニカルインタフェースフィーチャを有するプローブ基盤718を含む。他の例では、装置プローブ702とプローブ変更ユニット1102を回転させることは、プローブ実装回転方向に、プローブ変更ツール1104を回転させることを含む。プローブ変更ツール1104は、回転クラッチ1300を有するスピンドル1218と結合し、プローブ変更ツール1104とスピンドル1218との選択的なスリッピング結合を提供する。
【0166】
更に他の例では、プローブ702をプローブ受け722と結合することは、最初、プローブ離脱回転方向に、プローブ702とプローブ変更装置1102を回転させ、メカニカルテスト装置612のトランスデューサに印加される力を測定することを含む。プローブ702のプローブ離脱回転方向の回転は、トランスデューサ700に印加される、測定された力が、ねじインタフェース力閾値より下に減少する場所にとどめられる。例えば、装置プローブ702は、プローブ離脱回転方向(例えば、ねじと逆に)に回転され、プローブ702のねじ山が、対応する、1以上のプローブ受け722、あるいは、プローブ結合フィーチャ720のねじ山とかみ合うので、プローブ受けとプローブ結合フィーチャの一つのねじ山は、上方に動き、したがって、対応して、中心プレート712を偏向し、対向プレート704に対し、中心プレート712の測定可能な偏向を生成する。プローブ702のねじ山の端が、プローブ受け7222あるいは、プローブ結合フィーチャ720のねじ山の端(例えば、ねじの先)を通り過ぎると、プローブのねじがはずれ、中心プレート712は下に動き、例えば、プローブ702のねじは、問題受け722あるいは、プローブ結合フィーチャ720のねじの間のギャップに入り込む。中心プレートの下方向の偏向は、ねじインタフェース力閾値(力の測定された減少に対応した閾値)を満たし、したがって、プローブのねじが下に移動し、プローブ受けのねじ間に信頼性高くポジショニングされることをシステムに対しアラートを上げる。1以上のプローブ受け722、あるいは、プローブ結合フィーチャ720のねじ間に仲介されたプローブ702のねじによると、クロススレッディングの危険が最小化され、プローブの離脱回転方向の回転が、その後とどめられる。
【0167】
ねじインタフェースによると、装置プローブ702は、プローブ実装回転方向に、プローブ変更ユニット1102と共に回転し、プローブ702とプローブ受け722を結合させ、プローブ702をメカニカルテスト装置612に結合させる。更に他の例においては、装置プローブ702をプローブ受け722と結合することは、
図12Aと12Bに示されたようなモータ1202などのステッピングモータのステップを計数し、例えば、経験的に、プローブ702をメカニカルテスト装置612と適切に結合すると考えられるプローブ702の回転回数に対応する、ステップの回数閾値が達成されたら、ステッピングモータの動作を停止することを含む。
【0168】
他の例では、方法2000は、装置プローブ702のプローブ受け722への結合をチェックすることを含む。一例では、装置プローブとプローブ受けとの結合をチェックすることは、装置プローブ702をメカニカルテスト装置に結合した後、メカニカルテスト装置612の、トランスデューサアセンブリ700などのトランスデューサへの力を測定することを含む。装置プローブ702は、例えば、トランスデューサが、プローブ変更ユニット1102をはずした後、プローブ702の特定の重さにしたがって偏向される場合、トランスデューサが、装置プローブの重さに対応する力を測定するなら、プローブ受けと結合していると考えられる。装置プローブの重さの測定は、プローブ702が適切に、プローブ受け722に結合していることの自信を計るものさしを提供する。
【0169】
他の例では、方法2000は、
図11A及び11Bで示したように、プローブ変更アセンブリ1100の装置プローブ702とプローブ変更ユニット1102を搭載することを含む。例えば、一例では、装置プローブ702をプローブ変更ユニット1102に搭載することは、プローブ変更ユニット1102を、プローブマガジン1108の装置プローブ702とアラインメントすることを含む。プローブ変更ユニット1102は、装置プローブと結合するように移動される。例えば、一例では、プローブマガジン1108は、zアクチュエータを含むか、装置プローブ702を押し込んで、例えば、プローブ変更ツール1104などのプローブ変更ユニット1102と結合させるために、カンチレバー装置コラム606の装置ステージ608と結合する。更に他の例では、zアクチュエータは、サンプルステージ614を上昇させ、プローブ変更ユニット1102のプローブ変更ツール1104と、プローブマガジン1108によって提供される装置プローブ702とを結合させるために、 ステージアクチュエータアセンブリ618が設けられる。
【0170】
他の例では、方法2000は、装置プローブ702をプローブ受けに結合する前に、前に実装されていたプローブ702をプローブ受け722から離脱することを含む。別の言い方をすると、一例では、メカニカルテスト装置612と結合した、存在するあるいは使用済みのプローブは、新しいプローブをメカニカルテスト装置612に実装する前に、プローブ変更アセンブリ1100のプローブ変更ユニット1102によって、メカニカルテスト装置612から離脱される。一例では、プローブ受け722の、前に実装されたプローブを離脱することは、プローブ変更ユニット1102を、以前に実装されたプローブ702とアラインメントさせることを含む。以前に実装されたプローブ702を離脱することは、更に、以前に実装されたプローブ702をプローブ変更ユニット1102と結合させることを含む。以前に実装されたプローブ702は、その後、プローブ変更ユニット1102によって、メカニカルテスト装置612のプローブ受けから離脱される。一例では、以前に実装されたプローブは、メカニカルテスト装置612のプローブ722から離脱された後、プローブマガジン内に装填される。
【0171】
更に他の例では、以前に実装されたプローブ702を、プローブ受け722から離脱することは、プローブ変更ユニット1102によって、以前に実装されたプローブを回転させることを含む。例えば、プローブ変更ユニット1102で、以前に実装されたプローブを回転させることは、プローブを離脱する回転方向に、プローブ変更ツール1104を回転させることを含む。プローブ変更ツール1104は、プローブ変更ツールとスピンドルとを回転しながら結合してロックする回転クラッチ1300で、スピンドル1218と結合する。
【0172】
他の例では、方法2000は、装置プローブ702から、1以上の識別データ1214あるいはキャリブレーションデータ1214を読むことを含む。例えば、一例では、ミラー1208のようなミラーは、光学装置610とアラインメントされる。ミラー1208は、例えば、プローブ変更ツール1104のアクセスポート1214から見ることができる、装置プローブ上の1以上の識別あるいはキャリブレーションデータ1214に向けられている。本方法は、更に、光学装置610へのミラー1208の反射によって、1以上の識別あるいはキャリブレーションデータ1214を読むことを含む。他の例では、方法2000は、1以上の、メカニカルテスト装置612をキャリブレートし、あるいは、制御することを含み、あるいは、プローブから読まれたキャリブレーションデータに従い、例えば、制御ステーション110(メカニカルテスト装置612を動かす)の制御あるいは測定機能を含む。
【0173】
[自動テスト装置の最小フットプリントとカンチレバーアーム]
図21Aは、X、Y,回転ステージ620、622、624を有する、
図6Aと9に示した、ステージアクチュエータアセンブリ618に結合したサンプルステージ618の全体のフットプリントを示す。示されるように、4つのテスト位置T1−4が、対向する周辺エッジで、サンプルステージ面616の中心付近に設けられている。サンプルステージ614の概略が、T1−4のそれぞれが、選択的に、メカニカルテスト装置612の下に配置される、ステージの位置に対応して、示されている。示されているように、サンプルステージ614のX並進と回転の組み合わせにより、テスト位置T1−4のそれぞれは、簡単に、第1のフットプリント2100(例えば、サンプルステージのフットプリント)内に配置される。一例では、第1のフットプリント2100は、サンプルステージ長900(
図9参照)と実質的に同様な第1の大きさ2101を有しており、サンプルステージ614は、y軸に沿って、動かないか、最小限しか動かないようになっている(例えば、装置610、612間のミスアラインメントのため)。つまり、第1の大きさ2101は、選択的に、サンプルステージ長900よりわずかに大きい。選択的に、y軸は、実質的に、カンチレバー装置コラム606のカンチレバーアーム607と並行である。他の例では、第1のフットプリント2100は、x軸(例えば、カンチレバーアーム607と選択的に直交した軸)に沿った、サンプルステージ614の並進の範囲と実質的に同様な第2の大きさ2103を有している。言い換えると、X並進と回転(例えば、ステージ620と624による)の組み合わせにより、第1のフットプリント2100は最小化される(減少されたY並進、あるいは、Y並進なしに)。自動テストシステム600のフットプリントは、第1のフットプリント2100と、例えば、コラム基盤605の周囲長などの、コラムフットプリントを含んでいる。
【0174】
更に
図21に示されるように、カンチレバー装置コラム長902は、ステージ614にポジショニングの増強された柔軟性を与えるための回転ステージ624の追加により、Y軸に沿った、サンプルステージ614の限定された並進(選択的に、並進なしに)、にしたがって、最小化される。例えば、より大きなカンチレバーにおけるカンチレバー装置コラムの偏向、ノイズなど、は、メカニカルテスト装置610による、信頼性があり、正確なテストのために最小化される。
【0175】
これに対し、
図21Bは、横ステージを含む、サンプルステージ2102の全体のフットプリント2104を示す。サンプルステージ614(並進と共に回転ステージを含む)のフットプリント2100に対し、フットプリント2104は、より大きい。サンプルステージ2102を含むテストシステムの全体のフットプリントは、したがって、メカニカルテスト装置2106で、ステージ上のサンプルの全ての位置をテストできるように、より大きくなっている。より大きなフットプリントとシステムは、対応して、工場のフロアにより大きなスペースを必要とし、そのようなシステムのための空き場所を作るために、既存の生産ラインに対する追加的な作業や再仕事が必要になるだろう。あるいは、サンプルステージ2102は、メカニカルテスト装置2106が、サンプルステージ2102と結合したサンプルをテストするだろう限定された位置の、限定された並進範囲を有するステージを含む。
【0176】
更に、サンプルステージ2102のフットプリント2104は、カンチレバー装置アーム2108が、装置コラム606のカンチレバー装置コラム長902(
図21Aと
図9に示される)に対し、対応して、より長いカンチレバー装置コラム長2110を有することを要求する。長くなったカンチレバー装置コラム長2110により、メカニカルテスト装置2106の偏向とノイズに対するもろさが増大する。あるいは、カンチレバー装置アーム2108は、メカニカルテスト装置2106をよりよく構造的に支持するために、より大きくされる。アーム2108のサイズを大きくすることは、システムのフットプリント2104を増大し、システムは、対応して、工場のフロアにより大きな空き場所を必要とする。
【0177】
図22A−Cは、XとY並進により移動をするように構成されたステージを含む、システム2200、2202、2204の3つの個別の例を示す。
図22Aを参照すると、サンプルステージ2206を含むシステム2200は、サンプルステージ2206に渡って配置されたサンプルの少なくとも3分の1が、
図22Aに示されるメカニカルテスト装置2207などのメカニカルテスト装置によってアクセスできるように、サンプルステージ2206を動かすように構成されたXとYステージを含む。示されるように、サンプルステージ2206の周囲長は、略300ミリメータの直径を有する半導体ウエーハなどのサンプル周囲長に近くなるように対応している。システム2200のフットプリントは、Xの大きさ2208とYの大きさ2210によって、略示されている。一例では、Xの大きさ2208は、略27インチであり、Yの大きさは略21インチとなっている。
【0178】
図22Bを参照すると、システム2202の他の例が示されている。
図22Bに示されるように、システム2202は、メカニカルテスト装置2213に対し、300ミリメータの直径を有する半導体ウエーハなどのサンプルに対応するサンプルステージ2212の実質的に任意の位置に、サンプルステージ2212をポジショニングできるように構成された拡大フットプリントを含んでいる。この例では、拡大フットプリントにより、システム2202のXの大きさ2214とYの大きさ2216は、メカニカルテスト装置2213とアラインメントされたサンプルステージ2212上の全ての位置に完全にポジショニングできるために必要な追加的なスペースを考えに入れるために、システム2200のそれよりも大きくなっている。例に示されるように、Xの大きさ2214は、略45インチで、Yの大きさ2216は、略31インチである。XとYの大きさ2214、2216のそれぞれは、
図22Aに示されるシステム2200のXとYの大きさ2208、2210より対応して大きい。花崗岩基盤の幅は、ブリッジの長さ(例えば、メカニカルテスト装置2213に隣接した、下にある長方形と、上にある長方形の物体)を、メカニカルテスト装置とアラインメントされている全てのサンプルの位置のポジショニングを可能としつつ、正確なテストのための、十分に高い自然周波数と硬さを有するように、ブリッジは、厚くて硬くなければならない(例えば、実質的にアーチ型の支持脚を持って)という極端な要求に合わせるようにする。
【0179】
テストシステム2204の他の例が
図22Cに示されている。前述の例のように、サンプルステージ2218は、1以上のサンプルステージ2218のテスト位置を、メカニカルテスト装置2224、2226の両方にアラインメントするようポジショニングするために、XとY並進に従った動きのために構成されている。この構成においては、例えば、300ミリメータの直径を有する半導体ウエーハなどのサンプルのサンプルステージ2218が、メカニカルテスト装置2224、2226に対し、メカニカルテスト装置によるテストにおいて、サンプル上の全ての位置が使えるようにするために配置可能であるようにするため、システム2204のフットプリントは、前述のシステム2200、2202のフットプリントのいずれよりも大きい。例えば、システム2204は、略41インチのXの大きさ2220と略48インチのYの大きさ2222を有している。システム2204の全体のフットプリントは、したがって、システム2200、2202の全体のフットプリントよりも大きい。システム2202によると、花崗岩基盤の幅は、システム22204のブリッジの長さ(例えば、メカニカルテスト装置2213に隣接した、下にある長方形と、上にある長方形の物体)を、同時に装置に実質的に全てのサンプルの位置にアクセス可能としつつ、正確なテストのための、十分に高い自然周波数と硬さを有するように、ブリッジは、厚くて硬くなければならないという極端な要求に合わせるようにする。
【0180】
図23を参照すると、前述し、例えば、
図6Aと9に示されているような自動テスト装置600が、上面図で示されている。示されているように、自動テストシステム600は、花崗岩基盤602と、サンプルステージ614上に延伸しているカンチレバー装置コラム606とを含んでいる。示されているように、カンチレバー装置コラム606は、サンプルステージ614の一部の上に延伸している。前述したように、ステージアクチュエータアセンブリ618は、光学及びメカニカルテスト装置610、612の下の、サンプルステージ614上の実質任意の位置にポジショニングするように、サンプルステージ614の並進と回転動作を組み合わせる。前述し、
図23で示したように、回転と並進ステージアクチュエータアセンブリ618は、自動テストシステム600の全体のフットプリントを最小化する。例えば、
図23に示されるように、サンプルステージ614は、メカニカルと光学テスト装置612、610によって完全にアクセス可能である。言い換えれば、サンプルステージ面616上の実質的に全ての位置は、装置610、612とアラインメントできる。サンプルステージ614は、
図22A−Cに示されたシステム2202、2204のいずれに対しても最小のフットプリントを示す一方、装置から完全にアクセス可能である。
図23に示されているように、一例では、自動テストシステム600は、Xの大きさ2300とYの大きさ2302によって少なくとも部分的には規定されるフットプリントを有している。一例では、Xの大きさ2300は、略32インチで、Yの大きさは、略25インチである。示されるように、説明したように、ステージアクチュエータアセンブリ618を有する自動テストシステム600は、
図22B及び22Cに示されるテストシステム2202、2204のいずれよりも小さなフットプリントを有している。
図23に示された自動テストシステムい600の全体のフットプリントは、
図22Aに示されたテストシステム2200よりもわずかに大きい。しかし、
図23に示された自動テストシステム600は、メカニカルと光学テスト装置612、610により、サンプルステージ614上の実質的に全ての位置(前述した診断サンプル、プローブ変更ユニットなどを含む)への完全なアクセスを提供する。一方、より小さなフットプリントを有するシステム2200は、ステージ2206の全体の表面領域の略3分の1へのアクセスが可能となるだけである。サンプルステージ614とステージアクチュエータアセンブリ618を含む自動テストシステム600は、多くの他のテストシステムより小さい全フットプリントを示すが、同時に、例えば、サンプルステージ上に配置された、300ミリメータの直径を有する半導体ウエーハのような大きなサンプルを含むサンプルステージ614の実質全ての位置への完全なアクセスを提供する。
【0181】
更に、前述したように、並進と回転の能力を組み合わせた能力を持つステージアクチュエータアセンブリ618を設けることは、メカニカルテスト装置612のポジショニングと動作に対し、支持された強固なアセンブリを提供するために、装置コラム606の全カンチレバー長を最小化する。メカニカルテスト装置612に加わる偏向とノイズは、カンチレバー装置コラム606の最小のカンチレバー長に従って、最小化される。例えば、Xステージ620並進の範囲は、ウエーハの半分(例えば、150mm)に加え最も遠い光学装置とインデンテーション位置間の距離に届くのに十分長ければよいだけである。Yステージ622並進の範囲は、設計や部品偏差(例えば、約5、10あるいは20mmなど)などによる、光学装置610とメカニカルテスト装置612間のY軸ミスアラインメントをカバーするのに十分な長さが必要なだけである。言い換えれば、Yステージ622並進の範囲、最大のステージの最北のエッジは、y軸に沿って上側に動け、最大のステージの最南のエッジは、y軸に沿って下に動ける、は、第1のフットプリント2100(例えば、サンプルステージフットプリント)の第1の大きさ2101と同一の広がりを持つ。同様に、Xステージ620並進の範囲、最大のステージの最東のエッジは、x軸に沿って右側に動け、最大のステージの最西のエッジは、x軸に沿って左側に動くことが出きる、は、第1のフットプリント2100の第2の大きさ2103と同一の広がりを持つ。Xステージ620並進の範囲は、この例では、Yステージ622並進の範囲より大きい。
【0182】
Xステージ620は、サンプルステージ614を、装置610、612がステージの中心(例えば、サンプル中心の近く)の近くにアラインメントされる位置から装置が、ステージのエッジ(例えば、サンプルのエッジの近く)にアラインメントされる位置に並進させることができ、回転ステージ624(例えば、シータステージ)の回転は、Xステージ620並進では得られない、サンプルの全部分への装置のアクセスと完全カバーを提供する。Xステージ620と組み合わせた回転ステージ624により、自動テストシステム600は、サンプル上の全ての位置へのアクセスを促進する、動きの全範囲を有する、2つの並進アクチュエータに要求されるマシンフットプリントへ追加することなく、全表面(例えば、フットプリント2100で)に達することができる。例えば、2つの並進アクチュエータを備えるが、回転アクチュエータを備えないシステムにおけるように、ウエーハの全体を跨ぐ、大きな花崗岩のブリッジを用いるのではなく、カンチレバー装置コラム606(並進(主にX軸に制限された)と回転ステージの組み合わせ)は、最小のアーム長902を有し、サンプル202の半分のみしか達することができない。
【0183】
[X,Y、回転(シータ)脱スキュー/ポジショニング]
[並進、回転ステージ]
図24は、並進ステージ2400の一例を示す。一例では、並進ステージ2400は、
図6Aと6Bに示された、1以上のXとYステージ620、622として使用される。
図24に示されるように、並進ステージ2400は、ステージ基盤2402と、ステージ基盤2402に可動なように結合された、ステージキャリッジ2404を含んでいる。回転動作を与えるように構成された、ステッピングモータのようなモータ2406は、1以上のステージ基盤あるいは、ステージキャリッジ2404と結合している。モータ2406は、ステージ基盤2402とステージキャリッジ2404の一方あるいは双方に沿って延伸する親ねじ2408によって結合される。親ねじ24008は、順番に、ステージ基盤2402とステージキャリッジ2404の一つに結合したナットアセンブリ2410と結合する。
図24に示される例では、ナットアセンブリ2410は、ステージキャリッジ2404に関連しており、モータ2406と親ねじ2408は、ステージ基盤2402と結合している。モータ2406の回転は、親ねじ2408を回転させ、順番に、ナットアセンブリ2410を親ねじ2408に沿って動かす。親ねじ2408に沿ってのナットアセンブリ2410の動きは、対応して、ステージ基盤2402に対して、ステージキャリッジ2404を動かす。
【0184】
一例では、ベアリング2414は、ステージ基盤2402とステージキャリッジ2404間に結合している。他の例では、ベアリング2414は、1以上のローラ、ボール、ニードル、ベアリングなどを含む。
図24に示される例では、ベアリング2414は、クロスローラベアリングを含んでいる。一例では、クロスローラベアリング2414は、ベアリングの回転する面と対応する、ステージ基盤2402とステージキャリッジ2404のそれぞれにおける正方形あるいは長方形形状のチャネル間の面対面の接触を提供するために、各ローラが互いに横切る(例えば、クロスするローラ)対向するローラを含む。
【0185】
他の例においては、並進ステージ2400は、ステージ基盤2402に対するステージキャリッジ2404の動きを計測し、モニタするように構成された、光エンコーダ2412などのエンコーダを含んでいる。一例では、エンコーダ2412は、並進ステージ2400(例えば、ステージ基盤2402あるいはステージキャリッジ2404)の動きを、略0.1ミクロンの刻み幅で、測定するように構成された、符号化解像度を有する線形エンコーダを含むが、これには限定されない。
【0186】
XとYステージ620、622を説明するとき、それぞれのステージ620、622に関連したステージ基盤2402に対して、1以上のステージキャリッジ2404を動かすことを参照する。並進ステージ2400を、XとYステージと呼ぶとき、関連したステージの1以上のステージ基盤あるいはステージキャリッジ2402は、XとY軸の一つに沿って動くように構成されている。例えば、
図6Bに示されるように、Xステージ620は、ページに対して左と右に動くように構成された、
図24に示されるステージキャリッジ2404を含んでいる。他の例では、Yステージ622は、例えば、カンチレバー装置コラム606に向かったり、去ったりするように、ページに向かって、あるいは、ページから出てくる方向に動くように構成された、ステージキャリッジ2404(また、
図24に示されるように、)を含んでいる。
【0187】
前述した様に、一例では、Y軸(例えば、Yステージ622)に関連した並進ステージ2400は、Xステージ620に対し、より小さい動きの並進範囲を有するように構成されている。例えば、サンプルステージ614の有力な並進動作は、
図6Bに示されるように、左から右に動くXステージ620によって実行される。サンプルステージ614のY並進は、例えば、親ねじ2408とナットアセンブリ2410間に与えられる最小の動きの範囲に従って、最小化される。前述したように、一例では、Yステージ622は、光学とメカニカルテスト装置610、612間のY次元のミスアラインメントを含むが、これには限定されない、特定のテストシステムのテストをする必要性にしたがって、並進範囲は、最小、あるいは、まったくなしとする。例えば、Yステージ622は、
図6Bに示される、光学とメカニカルテスト装置610、612間のY方向の予測されるミスアラインメントに対応して、例えば、5、10、20ミリメータなどの、限定された動きの範囲だけ動くように構成されている。言い換えると、Yステージ622は、サンプルステージ614の全体のフットプリントを最小限しか増加しない。つまり、サンプルステージ614は、サンプルステージ614のサンプルステージ長と実質同じか、同一の、Y軸に沿ったフットプリントを有する(例えば、長さ+装置のミスアラインメントを補償するための最小の並進範囲)。例えば、一例では、テストシステムが、Yステージ622を含まない場合、サンプルステージ614のフットプリントとYの大きさは、実質、サンプルステージ614の長さ(例えば、その直径、幅、長さなど)と同等である。
【0188】
図25は、ステージの他の例を示す。
図25に示される例では、ステージ2500は、
図6Aと6Bで示したような回転ステージ624のような回転ステージである。一例では、回転ステージ2500は、テストシステムの残りの部分に対して、サンプルステージ614に結合した(
図6A、B)サンプルに対し、シータ動作などの(例えば、ステージの中心から延びるZ軸の周りの回転動作)動作を提供する。例えば、回転ステージ2500は、光学とメカニカルテスト装置610、612に対するサンプルの回転を提供する。示されたような回転ステージ2500は、ステージ基盤2502と、ステージ基盤2502に回転可能に結合されたステージキャリッジ2502を含んでいる。一例では、静圧ベアリング、ボールベアリングなどの回転ベアリング2506は、ステージ基盤2502とステージキャリッジ2504間に配置される。ステッピングモータ2508などのモータは、1以上のステージ基盤2502とステージキャリッジ2504に結合している。
図25に示される例では、モータ2508は、ステージ基盤2502に結合される。モータ2508は、ステージキャリッジ2504に隣接して延伸するウォームギア2510を回転するように構成されている。
図25に示されるように、ステージキャリッジ2504は、ステージキャリッジ2504に結合したリングギア2512を含んでいる。モータ2508の動作によるウォームギア2510の回転は、対応して、リングギア2512を回転させ、したがって、ステージ基盤2502に対し、ステージキャリッジ2504を回転させる。
【0189】
一例では、回転ステージ2500は、ステージキャリッジ2504に隣接した光エンコーダのような、回転エンコーダ2514を含んでいる。回転エンコーダ2514は、ステージ基盤2502に対するステージキャリッジ2504の回転を計測し、モニタするように構成されている。他の例では、回転エンコーダは、略0.000028582°の解像度を持っている。
【0190】
更に他の例では、回転ステージ2500は、ユーティリティ溝2516を含んでいる。一例では、ユーティリティ溝2516は、実質的に、ステージキャリッジ2504の中心と一致している。ユーティリティ溝2516は、内部の上昇ピンアクチュエータなどのアクチュエータを受けるサイズと形状をしている。一例では、上昇ピンアクチュエータは、
図10Aと10Bに示される、1以上の上昇ピン634を駆動するように構成されている。
【0191】
前述したように、一例では、回転ステージ2500は、サンプルステージ614と、それに結合したサンプルに回転を与え、実質的に、サンプルステージ614と対応するテストシステムの全体のフットプリントを更に最小化するように、1以上の軸の並進を最小化する。例えば、回転ステージ2500は、並進ステージ2400(例えば、Yステージの小さな、あるいは、最小の並進範囲に対して、より大きな並進範囲を有するXステージ)と協働し、実質的に、Xステージ620の並進と回転ステージ624の回転にしたがって、サンプルステージ614の全体のフットプリントを制限する。言い換えると、回転ステージ624の回転とXステージ620の並進により、サンプルステージ614の全て、あるいは、ほぼ全ての位置は、例えば、Yステージ622による、Y軸に沿った、最小の並進、あるいは、並進無しによって、光学とメカニカルテスト装置610、612から完全にアクセスできる。例えば、Y軸に沿ってなど、少なくとも1つの軸について並進を最小化することによって、1以上の光学とメカニカルテスト装置610、612の下、サンプルステージ614の位置の実質的に全てに配置するように動作するとき、サンプルステージ614の全体のフットプリントを最小化する。
【0192】
[座標系と、サンプルとステージ間のミスアラインメントの調整]
図26A−Cは、サンプルステージ614と、サンプルステージ614と結合するように構成されたサンプル2610を示す。最初に
図26Aを参照すると、サンプルステージ614は、サンプルステージ面616を含むように示されている。一例では、サンプルステージ614は、ステージ614の回転中心などの、ステージ中心2606を中心とするステージ座標系2600を含んでいる。示されるように、ステージ座標系2600は、ステージX軸2602とステージY軸2604を含んでいる。ステージ座標系2600は、ステージ614に対し固定されている。言い換えると、ステージ614の回転により、例えば、
図25に示される回転ステージ2500を通じて、ステージ座標系2600は、サンプルステージ614と共に動く。更に、ステージ620、622、624のそれぞれは、それぞれ自身のX、Y,Z軸に沿って移動する(回転ステージアクチュエータの場合、アクチュエータは、Z軸の周りに回転する)。ステージのそれぞれX、Y、Z軸は、ステージのそれぞれと繋がった座標系の他の例である(例えば、これらの軸は、ステージに対し静的である)。
【0193】
図26Bを参照すると、サンプル2610の一例は、サンプル614に対してミスアラインメントされた構成で示されている。つまり、対応するサンプルX軸とサンプルY軸2614、2616を含むサンプル座標系2612は、
図26Aに示されるステージ座標系2600に対し回転される。サンプル2610は、サンプル2610に対して固定されたサンプル座標系2612を含んでいる。つまり、XとY軸2614、2616を含む、サンプル座標系2612は、例えば、サンプル中心2622の周りに回転するように、サンプル2616の動きと共に動く。
【0194】
サンプルステージ614の中心、サンプル2610とサンプルの他の方向的特徴あるいは、サンプルステージを説明する場合、1以上の基準点を参照する。基準点を説明する場合、点は、ここに説明する特徴に必ずしも限定されず、例えば、
図26Aと26Bに示される基準点は、ステージ中心2606とサンプル中心2622、及び、以下に説明するサンプル方向的特徴2618を含むが、これらには限定されない。むしろ、基準点は、1以上のサンプルステージ614、サンプル2610、に沿った任意の位置と広く考えられ、基準点に基づいた計算を含む、ここに説明する方法は、対応して、サンプルステージ614に対する、サンプル上の一場所を方向付ける必要に応じて、調整される。例えば、サンプル2610あるいは、サンプルステージ614は、1以上の非円形形状を含み、あるいは、サンプルあるいはサンプルステージ中心を含む、あるいは、含まない、1以上の基準点の集合を有する。
【0195】
図26Bを再び参照すると、サンプル2610(例えば、半導体ウエーハ)は、テスト位置を1以上のメカニカルテストと光学装置612、610に一致するようにポジショニングするテスト位置の位置決めとインデキシングを促進するサンプル中心2622に対する方向マーカを提供するサンプル方向的特徴(第1の基準点に対する第2の基準点あるいはサンプル中心2622)を含んでいる。
図26Bに示されるように、一例では、サンプル方向的特徴2618は、サンプル2610の周囲に形成されたくぼみを含む。一便宜では、サンプル方向的特徴2618は、サンプルX軸2614に沿って、一致、あるいは、アラインメントされている。示されるように、サンプルX軸2614は、サンプル方向的特徴2618とサンプル中心2622の両方を通って伸びている(例えば、それぞれ、第2と第1の基準点)。以下に更に詳細に説明されるように、サンプル方向的特徴2618は、サンプル中心2622と共に(あるいは、対応する第1と第2の基準点)、サンプルステージ614に対するサンプル2610のアラインメントあるいはミスアラインメントを決定するために用いられ、したがって、サンプル2610の周りに示されている、テスト位置(例えば、T
1−4)などのテスト位置の正確で精密な位置決めを促進する。
【0196】
図27Cは、サンプルステージ614の上で、上に設けられた座標系2600、2612と結合したサンプル2610の一例を示す。示されるように、サンプル2610は、ミスアラインメントされており(図示するために強調してある)、各座標系2600、2612と、中心2606、2622などの基準点と、サンプル方向的特徴2618間の関係を示している。検出によって、各テスト位置2620を正確に位置決めする、これらの基準点のそれぞれの距離と方向のインデキシングと測定は、サンプル2610が、ステージ614とミスアラインメントされていても、サンプルステージ614の動きを通して、確保される。
【0197】
[装置オフセット判定]
図27Aは、
図6Aと6Bに示されるように、例えば、メカニカルテスト装置612の、光学装置610のような他の装置に対する、オフセット、あるいは、横ずれなどの装置オフセットを決定する方法2700の一例を示す。2702においては、
図26Bと26Cに示されるようなサンプル2610のようなサンプルは、サンプル2610の第1のオフセットマーキング位置において、
図27Bに示されるマーキング2710などのマークを付けられる。例えば、マーキング2710は、メカニカルテスト装置612に設けられる。
図27Bに示されるように、メカニカルテスト装置612は、マーキング2710とアラインメントされる(なぜなら、メカニカルテスト装置610が、サンプル2610上にマーキング2710を形成したから)。任意に、装置オフセットを判定するために使用されるサンプル2610は、テストシステム600の初期化のためのサンプルステージと結合した初期化サンプル(例えば、アルミニウムなど)である(例えば、1以上の装置オフセット、あるいは、回転中心判定)。
【0198】
2704において、サンプルステージ614とサンプル2610は並進され、サンプル上の第1のオフセットマーキング位置におけるマーキング2710は、サンプルステージ614と共に、光学装置6100とアラインメントするように移動される。例えば、サンプル2610を含む、マーキング2710とサンプルステージ614は、
図6Aと6Bに示された、XとYステージ620、622によって、1以上のXとY並進を通じて、並進される。
【0199】
2706において、サンプルステージ614の並進は、メカニカルテスト装置612にマーキング2710をアラインメントした以前の位置から、マーキング2710を光学装置610にアラインメントする位置へと測定される。結果の装置オフセットは、測定された並進に等しい。一例では、サンプルステージの並進は、
図24に示される並進ステージ2400のステージキャリッジ2404の1以上の位置の変化にしたがって、測定される。前述したように、並進ステージ2400は、一例において、XとYステージ620、622のそれぞれに対して使用される。ステージキャリッジ2404の動きは、XとYステージ620、622のそれぞれに関連した1以上のエンコーダ2412によって測定される。エンコーダ2412の高解像度のゆえに、方法2700で測定される装置オフセットは、0.1ミクロンかそれ以上に近づく解像度で、正確な装置オフセットを提供するように構成されている。
【0200】
図27Bは、方法2700と関連して説明した、装置オフセット2722を判定するために構成された自動テストシステム600の一模式的例を示す。
図27Bに示される例においては、光学とメカニカルテスト装置610、612は、
図6Aと6Bに示された、装置ステージ608に結合されている。メカニカルテスト装置612のプローブ702は、例えば、マーキング2710によって、サンプル2610にマークを付けた。一例では、マーキング2710は、サンプル2610に与えられる、追加的なインデンテーション、マーキングなど、識別通知2712を含む。中心、あるいは、マーキング2710の容易に認識可能な位置において、位置フォーカスが与えられる。例えば、
図27Bに示される例においては、位置フォーカス2714は、識別通知2712の「H」パターンの中心における単一のインデンテーションである。他の例では、位置フォーカス2714は、例えば、通知の外側の部分、識別通知2712の点など、マーキング2710の異なる部分に設けられる。前述したように、マーキング2710をサンプル2610に設けた後、サンプル2610を含むサンプルステージ614は、例えば、光学装置2610の光学作業領域2716など、光学テスト装置610とマーキング2710がアラインメントされるように、並進される。光学作業領域2716の一例は、光学装置610の焦点を含むが、これには限定されない。
【0201】
図27Bに示されるように、一例では、装置オフセット2722は、X装置オフセット2718とY装置オフセット2720の複合物である。
図27Bに示されるように、装置オフセット複合物2722の例によれば、測定は、方法2700に関連して説明したように、ステージアクチュエータ620、622のそれぞれに行なわれる。例えば、XとYステージ620、622に関連した並進ステージ2400のそれぞれは、それぞれのステージの並進を測定し、それぞれX装置とY装置オフセット2718、2720を決定することができるエンコーダ2412を含む。他の例では、メカニカルテスト装置612と光学装置610は、実質的に、例えば、XあるいはY軸などの1つの軸に沿ってアラインメントされている。そのような状況では、装置オフセット2722は、X装置オフセット2718とY装置オフセット2720の一つと同等である。
【0202】
動作においては、マーキングを設けた後、サンプルステージ614は、前述したように起動される。一例では、光学装置610は、マーキング2710を確認して特定し、装置オフセット複合物2722を正確に、かつ、精度良く決定するために、位置フォーカス2714上の光学作業領域2716に焦点を当てるよう、手動で動作させられる。他の例では、自動テストシステム600は、マーキング2710を探して認識し、位置フォーカス2714の位置を見つけるためにマーキング2710を更に解析する(例えば、パターン認識ソフトウェアで)ために、光学装置610と共に動作するように構成されたパターン認識ソフトウェアを含んでいる。この自動動作によれば、メカニカルテスト装置612と光学装置610を含む、装置ステージ608が、オペレータの入力なしに、方法2700のような自動装置オフセット決定を実行するだろう。
【0203】
[回転ステージの中心決定]
図28Aに示される方法2800は、
図6Aと6Bで示したサンプルステージ614などのステージの回転中心を決定する方法の一例である。以下に詳細に説明するように、ステージの中心の決定は、サンプルがサンプルステージに結合する場合において、サンプル上のテスト位置2620の位置決めを正確に行なうことのアシストとなる。言い換えれば、
図26に示されるようなステージ中心2606などのステージ中心は、サンプルステージ614に対し、テスト位置のそれぞれの測定のための基準点を提供し、サンプル2610上の1以上のサンプル上のテスト位置2620に対する、1以上のメカニカルと光学テスト装置612、610の正確なポジショニングを可能とする。2802において、
図26B及び26Cに示されるサンプル2610などのようなサンプルは、例えば、マーキング2710によって、複数の位置でマーク付けされる(たとえば、サンプル、インデンテーション、摩滅、引っかき、見る事のできるマークなどの変形)。
図27Bで述べたように、マーキング2710は、一例においては、識別通知2712と位置焦点2714を含む。
【0204】
サンプルを複数の位置にマーキングすることは(ステップ2802)、一例では、メカニカルテスト装置612で、サンプル2610に、複数の位置の第1の位置にマーキングすることを含む。
図6Aと6Bに示したように、メカニカルテスト装置612は、サンプル2610にマークをつけるようなサイズと形状のプローブ先端702を含んでいる。一例では、サンプル2610は、サンプルステージ614上にポジショニングするためのサイズと形状をしているが、さもなくば、サンプルの機械的特性を測定するのに不要な初期化サンプルである。言い換えれば、この例のサンプル2610は、主に、自動テストシステム600を初期化するのに用いられる。例えば、初期化サンプルは、ステージ中心2606と、サンプルステージ614を正確に並進、回転されるのに必要な基準点などの他の基準点及び、装置610、612とアラインメントされる1以上のテスト位置2620を見つけるのに用いられる。
【0205】
図28Bに更に示されるように、複数の位置で、サンプルにマーキングをすることは、2806で、サンプルステージとサンプル2610を、特定の角度で回転させることを含み、サンプルステージとサンプルは、自動テストシステムの基盤など、基盤に対して並進的に静的である(例えば、花崗岩基盤、あるいは、1以上のテストシステム、容器など)。一例では、
図28Bに示されるように、サンプルステージ614は、各マーキング2710間を略120°回転される。更に他の例では、サンプルステージ614は、0と360°の間の略任意の角度で回転される。前述したように、サンプルステージ614は、ステージ中心円2820などの円が、
図28Bに示されるように、円周囲2822を形成するように、例えば、位置フォーカス中心2714において、各マーキング2710の上に置かれるので、これらの特定の量だけ回転されるように構成されている。3以上のマーキングを設けることは、ステージ中心円2820が、ステージ中心2606の周りに伸び、ステージ中心2606を決定するのに用いられることができることを確実にする。言い換えると、1以上の、ステージ中心円2820の観察と数学的解析によって、ステージ中心2606は、サンプルステージ614の回転中心に、正確に、信頼高くポジショニングされる。選択的に、回転の特定の角度は、1以上の可変あるいは任意の角度を含んでいる。例えば、ステージ614が、並進的に静的にとどまるなら、ステージ614の回転によって、異なる角度で、3つのマーキング2710を設けることは、ステージ中心円2820を上に置く十分な点を提供するだろう。
【0206】
図28Aにおける2810に更に示されるように、サンプル2610をマーキングすることは、サンプルステージとサンプルの繰り返しの回転にしたがって、複数の位置の、少なくとも第2と第3の位置で繰り返される(前述のステップ2806を参照)。言い換えると、サンプルステージ614とそこに設けられる初期化サンプル2610の回転により、複数のマーキング2710は、ステージ中心円2820を上に配置するために、サンプル2610に与えられる。2812において、サンプルステージ614の回転中心は、マーキング2710などの複数の位置と一致する周囲2822を有するステージ中心円2820のような円から決定される。サンプルステージ614の回転中心は、ステージ中心円2820の中心と一致する。つまり、サンプルステージ614を、メカニカルテスト装置612を含む装置ステージ608に対して回転のみに制限し、サンプル2610へ複数のマーキング2710を設けることで、ステージ中心円2820を上に配置するとき、複数のマーキングがステージ中心2606を決定することを確実にする。
【0207】
図28Bによると、
図28Aに示されたステージ614の回転中心を決めるための、初期化方法2800の模式的例が提供される。例えば、初期化サンプル2610などのサンプル2610は、サンプルステージ614と結合している。一例に示されるように、初期化サンプル2610は、サンプルステージ614の周囲に対してミスアラインメントされている。示されるように、例えば、サンプル2610は、第1と第2のサンプルオフセット2824、2826にしたがって、ステージ中心2606に対して、オフセットされる(図示のため強調している)。
図28Bに、例えば、示されるように、第1のサンプルオフセット2824は、第2のサンプルオフセット2826よりも大きく、サンプルステージ614上のサンプル2610の初期位置において、サンプルステージ614に対し、サンプル2610が並進(オフセット)されていることを示している。ここに説明される方法2800は、サンプルステージ614に対し、サンプル2610がミスアラインメントされている場合にも、サンプルステージ614の回転中心に対応したステージ中心2606を決定するように構成されている。
【0208】
メカニカルテスト装置612を、移動するサンプルステージ614に対し、静的な方向に維持することにより、移動するサンプルステージ614の回転は、サンプル2610のマーキング2710のそれぞれが、
図28Bに示されるような円内のステージ中心2606の周囲に配置されることを確実にする。前述したように、円周2822を含むステージ中心円2820を上に配置することは、ステージ中心2606を容易に決定することを可能にする。
【0209】
初期化サンプル2610を用いることにより、サンプルは、メカニカルテスト装置612によるマーキングのための面を提供し(ブランクとする方法で)、サンプルステージ614の表面を傷つけることなく、サンプル2610のマーキングを可能とする。サンプル2610を、マーキング2710でマーキングした後、一例では、光学装置610は、例えば、位置フォーカス2714などの、マーキング2710のそれぞれを特定し、他のマーキング2710についての位置に対し、それぞれの焦点をインデキシングするために用いられる。マーキング2710のインデキシングは、ステージ中心円2820を容易に上に配置することを可能とする。
【0210】
一例では、
図28Bに模式的に示された方法2800は、例えば、
図28Bに示されたマーキング2710など、複数の位置間で、サンプルステージ614とサンプル2610(初期化サンプルのような)を並進させることを含む。マーキング2710のそれぞれは、光学装置610のような光学装置で、複数の位置において、観察される。任意に、マーキング2710は、メカニカルテスト装置612によって生成されたインデントである。他の例では、マーキング2710は、サンプル2610に形成された、引っかき、摩滅、スカラップを含むが、これらには限定されない。
【0211】
マーキング2710のそれぞれは、光学装置610で観察できるので、マーキング2710は、複数の位置でインデキシングされる。例えば、複数のマーキング2710とサンプル2610上のそれらの位置(ステージ614に対する)は、インデキシングされ、自動テストアセンブリ100の
図1に示される制御ステーション110内に記録される(例えば、メモリ装置、読み込み可能な媒体、ディスクなど)。方法2800は、更に、他の例では、サンプル2610の周りの、複数の位置におけるインデキシングされたマーキング2710のぞれぞれと一致する周囲2822を有する、ステージ中心円2820を形成することによって、サンプルステージの回転中心(例えば、中心2606)を決定することを含む。サンプルステージ614の回転中心は、ステージ中心円2820の中心と一致する。一例では、自動テストアセンブリ100の制御ステーション110に含まれるソフトウェアなどのソフトウェアは、マーキング2710にしたがって、ステージ中心円2820(例えば、仮想円)を上に配置し、上に配置されたステージ中心円2820から、ステージ中心円2820の数学的解析によって、ステージ中心2606を決定するように構成されている。
【0212】
[サンプルの並進脱スキュー]
図29Aは、
図26Cに示されるように、サンプルステージ614上に配置されたサンプル2610などのサンプルの並進脱スキューのための方法2900の一例を示している。前述したように、ある例では、サンプル2610は、サンプルステージ614上に、実質的にアラインメントされているが、完全にはアラインメントされていない方向で配置される。例えば、サンプル614あるいはサンプル2610の中心の一つは、他の中心に対しオフセットされている。同様に、サンプル座標系2612の方向を含むサンプル2610上のテスト位置の方向は、
図26Aに示されるようなステージ座標系2600などのステージ座標系に対し、傾かされ、あるいは、並進され、回転されている。並進脱スキューと回転脱スキューを含む、以下の脱スキュー方法は、サンプルステージ614のサンプル座標系2612に対し、サンプル2610の相対的方向を決定し、例えば、
図26Bに示されるようなテスト位置2620のようなテスト位置を含む、光学とメカニカルテスト装置610、612などの自動テストシステム600の装置の1以上の作業領域と一致するようなサンプル2610の信頼性のある、正確なポジショニングを可能とする。
【0213】
2902において、光学装置610は、例えば、ステージX軸あるいはステージY軸2602、2604など、少なくとも第1の並進軸にそって、ステージ中心2606などのサンプルステージ基準点とアラインメントされる。方法2900について、ステップ2902は任意である。ステージ中心2606は、サンプルステージ基準点として使用してきたが、他の例では、サンプルステージ614の所定の部分など、異なるサンプルステージ基準点を使うこともできる。つまり、他の例では、例えば、円、長方形、正方形などの異なる形状を有するサンプルステージ614では、数学的目的のためには、ステージ中心2606より、異なるサンプルステージ基準点を用いることのほうがより便利であるだろう。少しの変形(例えば、ここで述べたステップへの、対応する数学的解析など)によれば、ここで説明した方法は、サンプルステージ基準点、サンプルの第1と第2の基準点に完全に適用可能で、自動テストシステム600の装置に対して、サンプル2610のテスト位置を、正確に配置することを確実にできる。
【0214】
2904においては、複数の円形エッジ位置の円形エッジ位置は、
図29Bに示されたサンプル2610のサンプルエッジ2922などのサンプルエッジに沿って検出される。
【0215】
一例では、円形エッジ位置を検出することは、光学装置610に向かう、並進ステージ614とサンプルエッジ2922を含む。前述したように、一例では、サンプルステージ614は、例えば、光学装置610とメカニカルテスト装置612に対する並進と回転によって、自動テストシステム600内で動くことが出きる。
【0216】
2908において、
図29Bに示されるようなサンプルエッジ位置2924などの円形エッジ位置は、光学装置610がサンプルエッジ2922を横切るとき、光学装置610によって検出される。例えば、自動テストアセンブリ100の制御ステーション110は、光学装置610を動かし、サンプルのエッジが光学装置610の下を通過するとき、サンプル6910のエッジを検出するように構成された、パターン認識、あるいは、エッジ認識ソフトウェアを含む。2910において、円形エッジ位置は、
図28Bに示したように、ステージ中心2606(あるいは、他の基準点)などのサンプルステージ基準点に対しインデキシングされ、ここで説明したように、方法2800によって任意に決定される。2912において、サンプルステージ614とサンプル2610は、例えば、特定の角度で回転され、
図29Bに示されたサンプルエッジ位置2924の他のものを観察し、検出することを促進する。
【0217】
2914において、サンプルエッジ2922に沿ったサンプルエッジ位置2924など、円形エッジ位置の検出は、ステップ2912に示される回転のそれぞれの後繰り返される。サンプルエッジ位置2924の検出は、サンプルエッジ2922に沿った異なる位置から、少なくとも3以上の円形エッジ位置2924がインデキシングされるまで、繰り返される。説明したように、サンプルステージ614は、特定の角度で回転される。一例では、特定の角度は、120°、90°、30°など、1以上の設定された、あるいは、可変される角度測定を含む。他の例では、特定の角度は、設定された角度でわない。むしろ、サンプル2610のサンプルエッジ2922に沿った、3以上のサンプルエッジ位置2924が検出され、以下に説明するように、3以上の円形エッジ位置のそれぞれに一致する周囲を有する円を上に配置することは、対応して、
図29Bに示されるような、例えば、サンプル中心2622などのサンプル2610の第1の基準点を決定する、インデキシングされたサンプルエッジ位置2924を有する円を構成するだろう。言い換えると、サンプルステージ614が、並進的に静的な方向(エッジ検出の並進は別にして)に保持され、回転だけするならば、サンプルエッジ2922に沿った3以上のエッジ位置2924を検出し、インデキシングすることは、サンプルエッジ位置2924上に、仮想円を配置するのに十分な数の点を生成し、例えば、サンプルエッジ位置2924の上に配置され、サンプルエッジ2922と一致する円の数学的解析にしたがって、サンプル中心2622を容易に決定することが出きる。
【0218】
2916において、サンプル2610の中心は、サンプル2610の周囲の一部のまわり、あるいは、全周囲の周りに、間隔をあけて配置されている3以上の円形エッジ位置2924と一致する周囲を有する仮想円などの円から決定される。例えば、サンプル2622の中心は、仮想円(あるいは、3以上のエッジ位置2924)の数学的解析によって決定される。
【0219】
一例では、方法2900は、いくつかのオプションを含んでいる。一例では、サンプルステージ614とサンプルエッジ2922を光学装置610へ並進させることは、例えば、サンプルステージ614とサンプルエッジ2922を第1の並進軸とは異なる第2の並進軸にそって、光学装置に向かって、並進させることを含む。例えば、2902で説明されるように、光学装置は、例えば、
図26Aに示されるステージ中心2606を通って伸びる、Y軸2604など、少なくとも第1の並進軸とアラインメントされている。ここで説明する例では、サンプルステージ614とサンプルエッジ2922は、
図26Aにやはり示されるように、ステージX軸2602などの第2の並進軸に沿って、並進される。サンプルステージ614の第1の位置からの、ステージY軸2604などの第1の並進軸に沿った、及び、ステージX軸2602に沿った、並進は、単一の軸の沿ったサンプルステージ614の並進によって、1以上のサンプルエッジ位置2924の検出と、インデキシングを容易に可能とする。言い換えると、XとY軸などの2以上の軸に沿った、第1の位置からの並進は要求されない。というのも、サンプルエッジ2922に向かう並進は、単一の並進軸に沿って起こり、例えば、ステージ座標系2600の原点(ステージY軸2604のゼロ値における)と一致する、所定の点に対する、単一軸に沿った並進の容易な決定を可能にする。
【0220】
図29Bに示されるように、サンプル2610は、サンプルステージ614に対し、オフセット、あるいは、ミスアラインメントされている。実際には、サンプル2610は、サンプルステージ614とより密接にアラインメントされるだろう。例えば、サンプル2610の周囲は、実質的に、サンプルステージ614の周囲と一緒に伸びるか、あるいは、アラインメントされるだろう。つまり、それぞれのサンプル2610とサンプルステージ614の中心は、密接にアラインメントされ、それらの間に最小のオフセットのみある、あるいは、オフセットなしとなる。サンプルステージ614上で、サンプル2610を精度良くポジショニングしても、ここに説明する処理、例えば、サンプル614に対するサンプルステージ2610の並進の脱スキューを詳細に示す方法2900は、自動テストシステム600のステージ座標系2600(とXとYステージ620、622の軸)にしたがって、サンプル2610の複数のテスト位置2620の正確なポジショニングを確保するために必要とされるだろう。
【0221】
更に、
図29Bに示す模式図は、例えば、説明した複数のサンプルエッジ位置2924と一致する、サンプルステージ614の周りのさまざまな位置における複数の光学装置610を示す。複数の光学装置610が読者の利便のために設けられている。しかし、実際には、サンプルステージ614は、
図29Bに示されるように動かされ、光学装置610は、
図29Bの実線で示されるように、実質動かないだろう。点線で示される光学装置610は、サンプルエッジ位置2924と、検出されたエッジ位置に対する光学装置610の相対位置を示すために設けられている。言い換えると、サンプル2610の周囲のサンプルエッジ位置2924は、事実、動作と、ここに説明した並進脱スキューのための方法2900の実施の間、実線で示される、光学装置610の下に配置される。
【0222】
前述したように、
図29Aに示され、
図29Bに模式図で示された、方法2900は、サンプル2610のサンプル中心2622のような、第1の基準点を決定するために用いられる。以下で更に詳しく説明するように、サンプル中心2622は、ステージ中心2606と組み合わせて用いられ、ステージ中心2606などのサンプルステージ614に対するサンプル2610の並進位置を決定する。
図26Cを参照すると、サンプル2610の位置は、例えば、ステージ中心2606に対するサンプル中心2622の位置は、
図26Cに示される、「r」である。例えば、サンプル中心2622は、半径と、
図26Cに示される、φに対応する角度方向(例えば、第1の基準角度オフセット)を有している。言い換えると、サンプル中心2622は、サンプルステージ2610の第1の基準点であり、ステージ中心2606を含む、ステージ座標系2600に対し、角度と動径位置を持っている。以下に更に説明するように、ステージ中心2606に対する、この第1の基準点位置は、
図26Bに示されるテスト位置2620の位置を、サンプルステージ614の対応する回転と並進の動きに変換し、サンプル2610がサンプルステージ614に対してミスアラインメントされているとしても、複数のテスト位置2620を、1以上のメカニカルと光学テスト装置612、610にアラインメントすることを確実にする。
【0223】
[サンプルの回転脱スキュー]
図30Aは、サンプル2610などのサンプルを、サンプルステージ614に対して、回転脱スキューするための方法3000の一例を示す。少なくともある例で前述したように、サンプル2610は、サンプルステージ614上に配置され、サンプル2610をサンプルステージ614に完全にアラインメントしようとする努力にもかかわらず、サンプルとサンプルステージ間に、いくらかのミスアラインメントが起こるだろう。ここに提供される回転脱スキュー方法3000は、前述した並進脱スキュー方法2900と協働し、サンプルステージ614に対し、サンプル2610をインデキシングし、方向付け、例えば、Xステージ620、Yステージ622及び回転ステージ624の動作によるように、自動テストシステムの動作により、テスト位置を1以上の光学とメカニカルテスト装置610、612とアラインメントさせるように正確に配置するための、サンプルステージ614の座標系に対し、
図26Bに示される、複数のテスト位置2620の正確なポジショニングをする。
【0224】
3002において、光学装置610は、第1の基準点に一致する第1の並進軸とアラインメントされる。例えば、光学装置610は、サンプル中心2622を通って伸び、
図26Aに示されるステージY軸2604に実質平行なY軸のような並進軸とアラインメントされる。方法ステップ3002は、方法3000について任意である。例えば、光学装置610は、方法3000の始まりにおいて、1以上のY軸あるいはX軸とアラインメントされていない。3004において、サンプルステージとサンプル614、2610は、光学装置610に対して、第2の並進軸に沿って、例えば、サンプルエッジ29222などのサンプルのエッジ近くの位置まで並進される。更に、サンプルステージとサンプル614、2610は、サンプル方向的特徴2618(例えば、第2の基準点)が、実質、光学装置610の作業領域の近くに配置されるように、並進される。つまり、光学装置610は、例えば、サンプル方向的特徴2618の近くのサンプル2610の部分など、サンプルの部分にアラインメントされる。光学装置610は、サンプル方向的特徴2618のさまざまな部分を簡単に検出できるような方向に配置される。
【0225】
3006において、サンプルステージ614とサンプル2610は、例えば、回転中心2606の周りに回転される(例えば、ステージ中心2606)。光学装置610がサンプル方向的特徴2618の近くに配置されている場合、サンプルステージ614とサンプル2610の回転は、サンプル方向的特徴2618のさまざまな部分を簡単に調べることを可能とする。例えば、サンプル方向的特徴2618は、第1の特徴部分3020と第2の特徴部分3022を含んでいる。一例では、サンプル方向的特徴2618は、第1と第2の特徴部分3020、3022を含んでおり、各部分3020、3022は、互いに、分別と同定のために簡単に構成される。3008においては、サンプル方向的特徴2618(サンプルの第2の基準点)は、光学装置で検出される。サンプル方向的特徴は、サンプルステージ614とサンプル2610の回転にしたがって、第1の基準点(例えば、ステージX軸2602に平行なサンプル中心2622と、X軸)に対し、第2の基準角度オフセットを有している。
【0226】
任意に、サンプル基準点2618は、第1と第2の特徴部分3020と3022を含んでいる。第1と第2の特徴部分3020と3022は、光学装置610によって検出される。第1の特徴部分3020は、第1の角度測定3024を、第2の特徴部分3022は、第1の角度測定3024とは異なる第2の角度測定3026を有している。例えば、
図30Bに示されるように、第1と第2の特徴部分3020、3022のそれぞれは、サンプル中心2622と、サンプル中心2622を介して延伸する横向きステージX軸3028(そして、
図26AのステージX軸2602に対して平行な)に対して、対応する第1と第2の角度測定3024、3026を有している。一例では、第1と第2の角度測定3024、3026は、サンプルステージ614の座標系にしたがって、サンプル中心2622に対し、サンプル方向的特徴2618の角度測定を提供する。
【0227】
任意に、第1と第2の角度測定3024、3026は、平均され、第1と第2の角度測定の平均は、第2の基準角度オフセットである。一例では、第2の基準角度オフセットは、サンプル中心2622、対応してサンプルステージ614に対する、サンプル2610の方向を示す。
図26Bに示されるように、テスト位置2620のそれぞれは、ステージ中心2606とサンプル座標系2612にたいして、方向付けられている。サンプル中心2622に対するサンプル方向的特徴2618の方向を決定することにより、サンプル2610の方向は、サンプルステージ614に対するサンプル2610のミスアラインメントにもかかわらず、光学とメカニカルテスト装置610に、1以上のテスト位置2620をアラインメントするために、サンプル2610をサンプルステージ614に簡単に配置できるようにする。
【0228】
以下に更に詳しく説明するように、ステージ中心2606、サンプル中心2622(サンプルの第1の基準点)、及び、第2の方向的特徴2618(サンプルステージ614に対する、サンプル2610の第2の基準角度オフセットを示す第2の基準点)の決定は、ここで説明する、1以上の光学とメカニカルテスト装置610に、数学的解析を介して、テスト位置2620を簡単に配置し、アラインメントすることを可能とする。言い換えれば、
図26Cの特徴の組み合わせによれば、例えば、サンプル中心2622に対するステージ中心2606の位置と方向、及び、サンプル中心2622に対するサンプル方向的特徴2618の方向に対応するr、φ、及びαの値の組み合わせにより、実質的に、サンプル2610の任意の位置(テスト位置2620など)は、光学とメカニカルテスト装置610、612に対して、正確かつ精度良く、簡単に配置できる。
【0229】
前述した様に、方法3000は、任意に、例えば、光学装置610と共に、サンプル方向的特徴2618など、第2の基準点の第1と第2の特徴部分3020、3022を検出することを含む。第2の特徴部分3022は、他の例では、特定の角度で、第1の特徴部分3020から離れている。例えば、第2の特徴部分3022は、第1の特徴部分3020と隣接しており、既知の値で、第1の特徴部分3020から角度方向にオフセットされている。第2の特徴部分3022は、特定の量オフセットされているので、一例では、第1と第2の角度測定を平均することは、例えば、光学装置610での検出による、第1の特徴部分610の決定の測定を、第1の特徴部分3020に対する、第2の特徴部分3022の特定の角度位置を組み合わせて用い、サンプル方向的特徴2618の第2の基準角度オフセット(例えば、第1の特徴部分3020の角度測定と、第2の特徴部分3022の既知の同じ角度だけ調整された量の平均)を決定する。
【0230】
図30Bに示された例では、第2の基準角度オフセット3030は、第1と第2の角度測定3024、3026間に伸びる二等分線(例えば、第2の基準角度オフセット3030は、第1と第2の角度測定3024、3026の平均である)として示されている。更に他の例では、
図30Bに示されたサンプル方向的特徴2618は、例えば、マーキング点であり、光学装置610によって容易に認識できる。例えば、第2の方向的特徴2618は、一例においては、
図27Bに示されるマーキング2710に似ている。例えば、マーキング2710は、識別通知2712を含み、マーキングを簡単に識別可能とし、更に、位置フォーカス2714を含み、サンプル中心2622に関連するように、サンプル方向的特徴2618の正確なポジショニングを提供する。そのような例においては、単一の角度測定は、サンプル中心2622に対する位置フォーカス2714から、サンプル中心2622に対するサンプル方向的特徴2618の方向を決定するために、必要とされる。そのような例では、
図30Aに示された方法3000は、サンプル方向的特徴2618が光学装置610にアラインメントされるように、サンプルステージ614を回転させることを含む。この例では、単一角度は、一例で説明するように、複数の角度を測定する変わりに測定される。
【0231】
[装置を1以上のテスト位置にアラインメントする]
図31Aを参照すると、1以上のテスト位置を装置にアラインメントする方法3100の一例が提供される。3102においては、サンプル2610のようなサンプルは、テストシステム600のサンプルステージ614のような、サンプルステージに結合する。サンプル2610は、サンプル2610上で離れて配置された、1以上のテスト位置2620を含む。一例では、テストシステム600は、サンプルステージ614上のサンプル2610の、1以上のテスト、あるいは、観察のために構成された、光学あるいはメカニカルテスト装置610、612のような、装置を含む。他の例では、テストシステム600は、
図6Aと6Bに示されるような、テストシステム600を示す特徴を含んでいる。
【0232】
3104においては、
図26B,Cに示される、1以上のテスト位置2620のようなテスト位置は、メカニカルテストあるいは、光学装置612、610のような装置とアラインメントされる。一例では、テスト位置2620をアラインメントすることは、3106において、サンプルステージ614と、サンプル2610上のテスト位置2620を、光学装置610のプローブ先端702あるいは、光学作業領域2716などの装置の作業領域とアラインメントさせるように回転することを含む。他の例では、1以上のテスト位置の2620のテスト位置を装置にアラインメントさせることは、3108において、サンプルステージ614とテスト位置2620を、テスト装置の作業領域(再び、例えば、光学作業領域2716あるいは、プローブ先端702)とアラインメントするように並進させることを含む。
【0233】
3110において、テスト位置2620は、1以上の装置610、612でテストされる。例えば、メカニカルテスト装置612の例においては、メカニカルテスト装置612は、インデント、引っかき、磨り減り、層間剥離あるいは、テスト位置2620における、任意の1つの複数のメカニカルテスト動作を提供するように構成されている。他の例では、光学装置610は、テスト位置2620におけるサンプル2610のさまざまな特徴を観察し、検出するように構成された(可視光検出、電子スキャニング、あるいは、電子伝送、他の光の波長による観察など)1以上の、光学装置、顕微鏡、スキャナなどを含むが、これらには限定されない。
【0234】
方法3100のいくつかのオプションを以下に説明する。一例では、テストは、1以上のメカニカルと光学テスト装置612、610などの装置によるミクロンあるいは、それ以下のスケールでの、1以上のメカニカルテストあるいは観察を含む。例えば、メカニカルテスト装置612は、ミクロン(例えば、数ミクロンスケールまで)における、サンプル2610へのインデンテーション、変形、あるいは、他のマーキングを提供するように構成されている。他の例では、メカニカルテスト装置612は、例えば、ナノスケールなど、ミクロンスケール以下のインデンテーションを提供するように構成されている。更に他の例では、光学テスト装置610は、同様に、ミクロン(例えば、数ミクロンスケールまで)とナノスケールでの、サンプル2610の機械的特性と特徴を観察するように構成されている。
【0235】
更に他の例では、方法3100は、前述したように、サンプルステージを並進させることを含む。一オプションでは、サンプルステージを並進させることは、Xステージ620によって提供される、X軸など、X軸に沿って、サンプルステージ614を並進させることを含む。他の例では、サンプルステージを並進させることは、例えば、
図6Aと6Bに示したように、Yステージ622の動き方向とアラインメントされている軸であるY軸など、他の軸に沿って、サンプルステージ614の並進を制限する(例えば、限定する)ことを含む。一例では、Yステージ622のY軸は、前述したように、カンチレバー装置アーム607と実質平行である。
【0236】
他の例では、Y軸に沿ったサンプルステージ614の制限された並進は、例えば、前述し、例えば、
図27Bに示され、
図27Aに示される方法2700によって決定された装置オフセットにしたがって、装置と他の装置間でY軸に沿ってサンプルステージを並進させることを含む。つまり、Yステージ622は、
図27Bに示された装置オフセット複合物2722(例えば、Y装置オフセット2720)にしたがって、実質的に制限された、あるいは、限定された方法で、サンプルステージ614を動かすように構成されている。サンプルステージ614は、したがって、Y軸に沿った、サンプルステージ614の長さ、あるいは、幅と実質同様なサンプルステージフットプリントを提供する。言い換えると、Y軸に沿ったサンプルステージフットプリントは、装置オフセットにしたがって、長さなど、サンプルステージの大きさよりも、わずかに大きいだけである。
【0237】
更に他の例では、1以上のテスト位置のテスト位置2620を、装置にアラインメントすることは、サンプルステージ614を回転し、テスト位置2620を、X軸、例えば、Xステージ620のX軸と一致させるようにし、テスト位置は、Y軸に対し、もともとゼロではない、Y位置を持っている。例えば、
図26Aを参照すると、ステージX軸2602は、
図6Aと6Bに示されたように、Xステージ620の動き軸と実質アラインメントされている。1つのテスト位置2620などのテスト位置が、その最初の位置において、ステージX軸2602とアラインメントとされていない一例では、ステージ614は、テスト位置2620が、Xステージ620のX軸(線形動作軸)と一致して配置されるように、回転される。
【0238】
テスト位置2620を、ステージ620のX軸(Xステージ620の線形動作軸)と一致させるように動かすことにより、例えば、Yステージ622のY軸(Yステージ622の線形動作軸)に沿ったY並進は、実質的に、最小化されるか、あるいは、完全に消去されてしまう。むしろ、例えば、Xステージ620による並進は、メカニカルと光学テスト装置612、610など、1以上の装置と、テスト位置620を一致、あるいは、アラインメントさせるように、テスト位置を動かすために使用される。
【0239】
更に他の例では、テスト位置を装置にアラインメントさせることは、装置を実質サンプルステージの全表面領域に選択的にアラインメントさせるように構成された、複数の向きの装置(例えば、610、612)に対し、サンプルステージの最外延の面によって境界付けられたサンプルステージフットプリント2100(
図21A参照)内で、サンプルステージ2610とサンプル614を並進し、回転することを含む。例えば、
図21Aに示されるように、光学装置610は第1のフットプリント2100(例えば、サンプルステージフットプリント2100)の中心に設けられる。示されるように、サンプルステージフットプリント、あるいは、第1のフットプリント2100は、X軸に沿ったサンプルステージ614の並進(Xステージ620の線形動作軸)と回転ステージ624によるサンプルステージの回転にしたがって、最外延面とサンプルステージ614によって境界付けされている。示されるように、第1のフットプリント2100のY成分2101は、実質、サンプルステージ614のX並進と回転の組み合わせによって最小化される。言い換えると、
図21Aに示される、目標位置のそれぞれ(例えば、ステージの最外と最内部分において)は、光学とメカニカルテスト装置610、612を、
図21Aに示される第1のフットプリント2100内の1以上の方向に動かされたステージ614とアラインメントするように、配置可能である。任意に、サンプルステージフットプリント2100は、サンプルステージフットプリント2100と、コラム基盤605(
図9に図示)によって境界付けされているコラムフットプリントを含むテストシステムフットプリント内に含まれる。
図9に示されるように、コラム基盤605は、装置610、612と結合した、カンチレバー装置コラム606の部分である。
【0240】
[サンプルに基づいたテスト位置座標の変換]
前述したように、サンプル2610の第1と第2の基準点、例えば、サンプル中心2622、位置、及び、サンプル方向的特徴2618の方向は、ステージ基準特徴(ステージ中心などのサンプルステージ基準点)2606と組み合わせて使われ、1以上の複数のテスト位置2620を、光学とメカニカルテスト装置610、612などの1以上の装置に一致させる、あるいは、アラインメントさせるように、正確に配置する。例えば、
図26Cに示されるように、互いに対するこれらの特徴のそれぞれの向きは、例えば、変数r、φ、αで示される位置的座標を提供し、rは、ステージ中心2606からのサンプル中心2622の半径であり、φは、ステージX軸2602と、ステージ中心2606に対する、サンプル中心2622の角度測定であり、αは、例えば、
図30Bに示される、第2の基準角度オフセット3030などのサンプル方向的特徴2618の角度測定である。これらの値のそれぞれは、一例では、自動テスト装置600のX、Y、回転ステージ620、622、624によってポジショニングするための、ステージ座標系2600に従った、テスト位置2620の位置を数学的に決定するために用いられる。言い換えると、これらの値は、サンプル2610とサンプルステージ614間のミスアラインメントにもかかわらず、1以上の光学とメカニカルテスト装置610、612に対する、テスト位置2620のそれぞれの正確な配置を促進する。
【0241】
例えば、
図31Bを参照すると、1以上のテスト位置のテスト位置2620を装置(例えば、1以上の装置610、612)とアラインメントする方法3120の一例は、サンプル2610のサンプル中心2622などの原点に対し、テスト位置2620の第1のXとY座標を決定することを含む。前述したように、サンプル座標系2612は、一例では、
図26Bに示されるように、サンプル中心2622に中心取りされ、原点を持つ。3124において、テスト位置2620(例えば、T
1)の第1のXとY座標は、サンプルステージ614とそれぞれ結合した、回転ステージの角度値Θ
T1と並進値R
T1と、
図26Cに、T
1の座標で示されるように、少なくとも1つの並進ステージ(例えば、ステージ624、620)に変換される。
【0242】
3126で決定された回転と並進値によれば、サンプルステージ614とサンプル2610上のテスト位置2620は回転される。一例では、テスト位置2620は、角度値Θ
T1に従って、Xステージ620のX軸などの並進軸(例えば、テスト位置は、ステージの線形動作軸に平行な線上にある)と一致するように回転される。3128において、サンプルステージ614とテスト位置2620は、説明した並進軸に平行な並進値R
T1に従って並進される。つまり、テスト位置は、Xステージ620などのステージの並進軸に平行な線に沿って、並進値R
T1だけ並進される。
【0243】
他の例では、方法3120は、最初、Xステージ620などの並進ステージの動き軸に平行な並進軸に沿って、サンプルステージ614を並進することを含む。その後、サンプルステージ614は、テスト位置2620をXステージ並進軸に一致するように回転される。
【0244】
他の例では、方法3120は、サンプルステージ614と1以上のテスト位置2620(例えば、T
1−T
4)のそれぞれを、Xステージなどの並進ステージの並進軸にそれぞれ一致させるように、回転することを含む。言い換えれば、複数のテスト位置は、それぞれ別箇に、Xステージ620の線形動作軸に平行な線に沿って配置されている。更に他の例においては、サンプルステージ614と、1以上のテスト位置のそれぞれをそれぞれの角度値(例えば、Θ
T1―T4)だけ回転させ、それぞれ、並進ステージの並進軸と一致させることは、テスト位置2620を移動し、装置610、612の作業領域(焦点あるいはプローブ先端)とアラインメントされ、あるいは、一致され、並進ステージ620、622の一つの動き軸と平行な並進軸と一致させることを含む。テスト位置を、作業領域を通って伸びる単一の並進軸とアラインメントさせるように回転することにより、例えば、Xステージ620による並進動作は、テスト位置2620を、装置610、612と一致させるように動かすことができる。
【0245】
並進軸(例えば、並進軸と平行な線上)に一致させられたテスト位置2620は、R
T1−4のような、R値だけ並進され、テスト位置2620を、光学とメカニカルテスト装置612、610の作業領域(例えば、
図27Bに示される領域2716あるいはプローブ先端702)とアラインメントさせる、あるいは、一致させるようにテスト位置2620を動かす。サンプルステージ614と、テスト処理の対象のテスト位置2620を回転して、並進軸と一致させることは、実質的に、第1の並進軸とは異なる第2の並進軸(Yステージ622のY軸など)に沿って並進することを消去する。例えば、ステージと、サンプルXとY軸2602、2604及び2614、2616から離れて配置されるテスト位置2620は、Xステージ620の並進軸(例えば、動きの線形軸)に沿って配置され、実質的に、例えば、Yステージ622の軸などの他の並進軸に沿った、サンプルステージ614とサンプル2610のテスト位置2620の並進を消去する。任意に、ステージ614は、テスト位置2620のそれぞれのR
T1−4に従って、最初、並進され、その後、位置のそれぞれのΘ
T1−4に従って回転される。
【0246】
予言的な例が、以下に提供され、これは、サンプル2610の第1と第2の基準点2622と2618と共に、サンプルステージ基準点2606(一例では、ステージ614の中心)の座標と相対位置を決定し、1以上のテスト位置2620の並進と角度座標を決定するために、対応する値(r、φ、αなど)を用いる。予言的例は、ここに説明し、図に示した方法に従って実行される。予言的例は、一連のステップとして提供される。予言的例のステップの多くは、並び替えられ、あるいは、変更され、説明した、方法と装置の範囲内に入り続けるだろう。サンプルステージ形状、特定の基準点(非中心点)などの変更は、ステップと対応する、ここで用いられた数学的解析を変更し、そのような変更は、完全に、開示の範囲である。
【0247】
[マシンステップ/初期化]
1.Xステージ620、Yステージ622、Z1−第1装置ステージ608、Z2−第2装置ステージ608、シータステージ624をホームポジションにする。
2.先端から光学素子キャリブレーションを行なう。この処理は、マシンに、サンプル上にマークを付けさせ、オペレータが見られるように、光学素子の下に精密にマークを移動させる。
a. ポリカーボネートなどのサンプル(例えば、初期化サンプル)をステージ614に取り付ける。任意に、ステージ受けフランジ630上のステージ受け628において、診断サンプル1106の一つを使うだろう。
b. サンプルが光学装置610の下に配置され、光学素子がサンプルにフォーカスするように、X、Y、シータ、Z1ステージを手動で、動かすために、GUI(例えば、制御ステーション110)を使用する。
c. 先端から光学素子キャリブレーションのために、Hパターンマーキング2710(あるいは、キャリブレーションを助けるための、他の同様なパターン)を行い、キャリブレーションは以下を含む。:
i, 自動テストシステム600は、XとYステージ620、622を先端と光学素子間の公称オフセットだけ動かし(メカニカルテスト装置612と光学装置610)、先端702は、光学素子で見る事ができる、略同じサンプル位置上にある。シータステージ624は、止まっている。
ii. GUI制御ステーション110は、オペレータに、先端702が、サンプル高の約1mm以内に来るまで、Z1ステージ608を手動で下ろすよう指示する。
iii. GUI制御ステーション110は、サンプルと接触するまで、Z1ステージ608をゆっくり下ろし続ける(例えば、初期接近よりゆっくりなペースで)。
iv. メカニカルテスト装置612は、一連の7つのインデントを、Hの形状で、マーキング2710を形成するように行なう。
v. 自動テストシステム600は、X、Y、Z1ステージ620、622、608を元の光学位置に戻す。
vi. GUI制御ステーション110は、オペレータに、Hパターンマーキング2710の中心が(例えば、位置フォーカス2714)、カメラのレチクルとアラインメントされるまで、XとYステージ620、622を動かすよう指示する。選択的に、パターン認識ソフトウェアは、位置フォーカス2714を見つけるために、同様に、光学装置610に指示し、制御する。
vii. 自動テストシステム600は、先端と光学位置間の正確なX,Y、Z1ずれを計算し、記録する(例えば、メカニカルテストと光学装置612、610間の装置オフセット複合物2722)。
【0248】
3. 回転中心キャリブレーションの実行−この処理は、1以上の装置で、サンプル2610上のテスト位置2620の正確なアラインメントを達成することをアシストする。この処理は、ステージ614の回転中心を、約1ミクロン以内の精度で位置決めする。
a. ポリカーボネート初期化サンプルあるいは、他の材料のようなサンプルを、ステージ614上に載せ、ステージ614の回転中心を覆うようにする(例えば、回転ステージ624によって提供される回転軸)。
b. GUI制御ステーション110を使って、手動で、X,Y,Z1ステージ620、622、608を動かし、ステージ614の回転中心を、サンプルに光学装置をフォーカスさせて、光学装置610の略下に配置する。
c. 制御ステーション110で、回転中心配置キャリブレーションを実装する。
i. 自動テストシステム600は、X、Y、Z1ステージ620、622、608を、上で決定した先端から光学素子オフセットだけ移動し、メカニカルテスト装置612を、光学装置610でフォーカスした位置の上に、移動する。
ii. 自動テストシステム600は、マーキング2710で、サンプルをマーキングする(例えば、7つのインデントのHパターン)。
iii. 回転ステージ624は、サンプルステージ614を120°回転し、メカニカルテスト装置612は、他のマーキング2710(例えば、他のHパターン)を提供する。XとYステージ620、622は止まっている。
iv. 回転ステージ624は、サンプルステージ614を、120°以上回転し(合計240°)、第3のマーキング2710を提供する。
vv. X、Y、シータ、Z1装置ステージ620、622、624、608は、元の位置に戻し、第1のマーキング2710を光学装置610の下に配置させ、フォーカスする。第1のマーキング2710は、光学装置610のレチクルの下に中心取りされる。
vi. GUI制御ステーション110は、ユーザに、手動で、XとYステージ620、622を動かし、他の2つのマーキング2710(例えば、インデントのHパターン)の位置を特定するよう促す。回転ステージ624は、止まっている。任意に、制御ステーション110は、マーキングを検出し、インデキシングするためにパターン認識ソフトウェアを含み、各マーキング2170は、サンプル上にマーキングする際にインデックス付けされる。
vii. ユーザ(あるいは、ソフトウェア制御アルゴリズム)は、各マーキング2710の位置フォーカス2714が、光学装置610のカメラレチクルにアラインメントされるまで、ステージ620、622を動かす。自動テストシステム600は、各Hパターンの中心のXとYステージ座標を記録する(例えば、インデックスする):X
0, Y
0; X
120, Y
120; X
240, Y
240。任意に、制御ステーション110は、マーキング2710を検出し、インデキシングするパターン認識ソフトウェアを含み、あるいは、マーキング2170のそれぞれは、サンプル上にマーキングされるとき、インデキシングされる。
viii. 自動テストシステム600は、円(例えば、ステージ中心円2820)を、マーキング2710に対応するXとY座標の3つの集合にフィッティングする。フィッティングされた円の中心は、サンプルステージ614の回転中心2606のX−Yステージ座標である。回転中心座標は、(X
center, Y
center)。以下の解析は、マーキング2710の座標から回転中心2606を決定する数学的方程式の一例を提供する。「r」は、ステージ中心円2820の半径である。
【数1】
【0249】
[脱スキュー]
1. ロボットハンドリングシステム200は、格納モジュール104からサンプル2610を引き出す。
a. サンプル2610は、ハンドリングフォーク404に略中心取りされる。
b. サンプル2610は、サンプル方向的特徴2618(例えば、くぼみ)を既知の方向に略方向付ける。
2. ロボットハンドリングシステム200は、サンプル2610をサンプルステージ614に搭載する。上昇ピン634は、サンプルステージ面616上にサンプル2610を下降する。任意に、真空ポート632は、サンプル2610をサンプルステージ614に真空結合する。
3. サンプルの第1の基準点を決定する処理を実装する(並進脱スキュー)−この処理は、自動テストシステム600のサンプル2610を、約1ミクロンの線形精度で位置決めする。中心2622などのサンプル2610の第1の基準点を見つけることは、自動テスト領域位置の精度を改善する。
a. Yステージ622は、ステージ614の回転中心のY座標が、光学装置610のレチクルのY位置(例えば、光学作業領域2716)にアラインメントするように動く。
b. 選択的に、Z1ステージ608は、光学装置610をサンプル2610にフォーカスするように動く。
c. 回転ステージ624は、ウエーハ方向的特徴2618(例えば、くぼみ、あるいは、フラット)を光学装置作業領域2716内に配置しないようなサンプル2610上の位置を含む、略120°離れた3つの異なる位置に移動する。
d. 各3つの異なる回転位置(例えば、0、120、240°)において、光学装置610がサンプル2610にフォーカスする位置から始めて、Xステージ620は、サンプル2610を光学作業領域2716から外に出す方向に動く。
e. 3つの回転位置のそれぞれにおいて、エッジ検出ビジョンアルゴリズム(例えば、制御ステーション110に設けられた)は、Xステージ620の正確な並進値を記録し、サンプル2610のエッジ2922は、サンプルエッジ位置2924に対応する光学装置610と整列する。
f. サンプルエッジのこれらの3つの並進と回転の座標(X及びシータ測定、例えば、0、120、240°)は、ステージ614の回転中心2606に対し、サンプル2610の中心2622のr、φ位置を計算するために用いられる。
図26Cと29B参照。φ値は、回転2606のステージ中心に対し、サンプル中心の第1の角度オフセットである。
【0250】
4. サンプルの第2の基準点を決定する処理を実装する(回転脱スキュー)−この処理は、サンプルステージ614に対するサンプル方向的特徴2618の方向(サンプル中心2622により)を決定する。この処理は、サンプル2610の方向を、約0.001°の以内の精度で決定する。
a. X、Y、回転ステージ620、622、624は、光学装置作業領域2716を、サンプル2610のサンプルエッジ2922の近くであって、サンプル方向的特徴2618(例えば、シータ角)の一般的近傍の位置にフォーカスするように動く。
b. Yステージ622は、サンプル2610の中心2622を、光学装置610にアラインメントするように配置するよう動作される。
Y
sample center = Y
center + r * sin(φ + シータ)
c. Xステージ620は、サンプル2610の中心2622をサンプルのサンプルエッジ2922のちょうど内部に配置するように動作される。一例では、サンプル2610は、150mm半径の半導体ウエーハである。
X
sample edge = X
center + 149 + r * cos(φ + シータ)
d. 回転ステージ624は、サンプル2610を回転させるように動作される。エッジ検出ビジョンアルゴリズムは、光学装置610で用いられ、サンプル方向的特徴2618の両特徴部分3020、3022(例えば、くぼみ、あるいは、フラットのエッジ)の角度測量を検出する。
e. 例えば、シータ
1とシータ
2の2つの角度測量の平均は、ウエーハの実際の方向のα値(例えば、第2の基準角度オフセット)である。
【0251】
[自動テスト領域位置決め]
1. 1以上のテスト位置2620の座標は、サンプル座標系2612(例えば、
図26Bに示される、T
1−4のXとY座標を含む、x
w,y
w)に従って、入力(例えば、命令から読み取られ、手でキーボードを打ちなど)される。選択的に、座標は、制御ステーション110で入力される。他の例では、このタイプのサンプルの全てのテスト位置(例えば、300mmの直径の半導体ウエーハ)は、制御ステーション110内の測定レシピに格納される。
2. 1以上の制御ステーション110あるいは、自動テストシステム600は、光学装置610、あるいは、メカニカルテスト装置612をテスト位置2620のそれぞれの上に配置するのに必要なサンプル座標系2612に基づいて、サンプル座標からステージ座標(X,Y, Θ)を、以前に決定された、r、φ、αの値を含む以下の式で、計算する。
Θ = ATAN2(y
w,x
w) + α
Θ値は、回転ステージ624で、サンプル2610を回転するのに用いられ、所望のテスト位置2620が、光学素子の中心のY位置に整列するようにする。言い換えると、テスト位置は、サンプルの中心を通り、Θ回転後、Yステージ622のY並進軸に平行な線上にある。
X = X
center + r * cos(Θ + φ) + x
w * cos(α + Θ) - y
w * sin(α + Θ)
X値は、サンプル2610をXステージ620で並進するのに用いられ、所望のテスト位置2620を、光学とメカニカルテスト装置610、612の一つとアラインメントさせる。
Y = Y
center + r * sin(Θ + φ)
Y値は、任意に、サンプル2610をYステージ622で並進するのに用いられ、所望のテスト位置2620を、光学とメカニカルテスト装置610、612の一つにアラインメントさせる。Y値による並進は、一例では、任意である。例えば、光学とメカニカルテスト装置610、612間に、YステージのY軸に沿って、ミスアラインメントがある場合、Y値は、このミスアラインメントを修正し、テスト位置をいずれかの装置にアラインメントさせるよう配置する。
【0252】
3. X、YとΘ座標が、所望のテスト位置2620を光学装置にアラインメントさせるよう配置するのに用いられ、XとYステージ620、622は、所望のテスト位置2620を、先端から光学素子キャリブレーションオフセット(例えば、1以上のYとY装置オフセット2718、2720を含む、装置オフセット複合物2722)に従って、メカニカルテスト装置610(例えば、プローブ702の位置)とアラインメントさせるように動かすために動作される。
【0253】
前述した例で説明したような、x−y−シータ(回転)配置(x、y配置のみとは違って)の組み合わせは、カンチレバー装置コラムに対する装置の最小のカンチレバー作用を可能とする。言い換えると、回転と共に、x、y配置の組み合わせによれば、300mmウエーハの全ての部分は、ウエーハの半径(例えば、150mm)にわたって、装置を配置するように構成されたアームを有するメカニカルテスト装置の下に配置可能である。X―Yだけのシステムは、大きな質量とフットプリントを持つ、少なくとも300mmのカンチレバー、あるいは、ブリッジ構成を必要とし、ある場合には、自動テストシステム100の周波数と協働しないが、ブリッジの質量によって指定される自然周波数を必要とする。
【0254】
更に、x−y−シータステージは、Yステージよりも大きな並進範囲のXステージを含んでいる。これにより、Xステージは、光学素子と2つのトランスデューサヘッド(追加的に150mm)の下で、少なくともウエーハの1半径(150mm)を動くのに十分な移動を得る事ができる。Yの移動は、光学とトランスデューサヘッド間のY位置の小さな差(数ミリメータ)を収容するのに十分な長さである。
【0255】
サンプルステージ614のx−y−シータ配置は、対応して、装置コラム606のカンチレバーアームの長さを最短にする。短いカンチレバーアームを有したシステム(例えば、
図6Aのカンチレバー装置コラム606)は、機械的ノイズに対し、より耐性がある(曲がりやすい長いアームを持たず、高い硬さを有している)。カンチレバーの偏向は、カンチレバーの長さの3乗で増加し、カンチレバーの長さをファクタ2で短くすると、同じ腕の断面で、同じ負荷で、ファクタ8で、偏向が少なくなる。
【0256】
短いアームのシステム600のフットプリント(
図6A参照)と、コンパクトに動くステージは最小である。言い換えると、コンパクトなx−y−シータステージシステム614と組み合わされたコンパクトなカンチレバーアーム606は、より小さな容器に入り(例えば、自動テスト容器108)、工場のフロアにおいて、より少ないスペースでよい。対応する支持脚とx−yステージアセンブリ(と、対応する拡大したフットプリント)を有するサンプルステージのいずれかの側に延びるブリッジあるいはアーチアセンブリなどの従来の支持構造が必要でわない。
【0257】
[結論]
ここに説明したシステムと方法は、製造から直接に、あるいは、ほぼ直接に、複数のテスト位置で、複数のサンプルをテストする、高速で、正確な方法を提供する。システムと方法のそれぞれは、更に、ここに示した、1以上の機能と利点を提供する。例えば、システムは、サンプルテスト間のシステムがダウンする時間を最小にしつつ、一連のサンプルに、マイクロ及びナノメカニカルテストを行なう、秩序良く、効率的なプロセスを提供する。更に、システムと方法は、テストされる材料について、より多くの、より正確な統計的サンプリングデータを得る、高スループットなテストを促進する。
【0258】
更に、ここに説明した、システムと方法は、サンプルが、製造からすぐ持って来られたり、製造ラインであったとしても、正確なテストデータを達成するために、マイクロとナノメカニカルテストを行なう前、あるいは、その間、材料サンプルの表面の汚染を最小限にするシステムを提供する。
【0259】
更に、ここに説明するシステムと方法は、ナノメカニカルテストシステム部品と材料サンプルの損傷や破損を最小限にするために、ナノメカニカルテスト装置に出し入れするように、材料サンプルを精密に動かし、制御する。
【0260】
更に、システムと方法は、材料サンプルの比較的多い量をテストする際の平均の、テストごとのコストをかなり減らし、歩留まり損失を減らす。更に、システムと方法は、例えば、操作のやり取りで、測定エラーを削減する。操作のやり取りを減らすことで、作業コストが減り、ファシリティは効率的に使用され、より小さなクリーンルーム環境を維持するコストと作業もなくす事ができる。例えば、座標系と、自動テストシステムの装置に対する、サンプルステージに配置された各サンプルの解析を通じたサンプルのインデキシングは、装置に対する、1以上のテスト位置(例えば、均一なサンプルの特定のテスト位置)の正確で、精密な配置を可能とする。更に、プローブ変更アセンブリ(あるいは、複数のアセンブリ)、診断サンプル、プローブを解析する方法、プローブの特性に従って、自動テストシステムをキャリブレートすることなど、を設けることは、操作のやり取りを更に最小化し、システムがダウンする時間を減らす。
【0261】
ここに説明したシステムと方法は、テストされるサンプルに対し、品質制御データを収集し、管理し、モニタし、材料サンプルデータの長期にわたるトラッキングを可能とし、リアルタイムで、製造ラインの問題を特定し、長期にわたる材料及び/あるいは装置性能をこのデータと関連付ける材料サンプルデータを利用できる。
【0262】
更に、他の例では、システムと方法は、問題の領域について正確なテストデータを達成するマイクロ及びナノメカニカルテストを実行する前に、材料表面上のテスト位置を自動的に特定する。
【0263】
図と説明に示された限定しない例は、任意の置換、あるいは、組み合わせで組み合わせることができる。つまり、任意の一例に示される(図、説明など)特徴は、ここで説明される他の例と、単一で、あるいは、他の特徴と共に、組み合わせることができる。更に、従属あるいは独立請求項か、さまざまな請求項に見られる特徴は、他の例、請求項などと、それ自身、あるいは、他の請求された、及び請求されていない、説明された特徴と組み合わせて組み合わせる事ができるだろう。更に、方法の説明における符号が付けられたエレメントへの参照は、説明された符号が付けられたエレメントへ限定するものではない。むしろ、符号が付けられたエレメントは、例示的目的のためだけに設けられている。符号が付けられたエレメントは、説明された、全ての同様なエレメントと共に、それらの均等物も含む事を意図している。
【0264】
[さまざまな注意書きと例]
例1は、ミクロンあるいはそれ以下のスケールで、メカニカルテストを行なうように構成された装置とサンプルをアラインメントする複数自由度ステージを含むテストシステムを含むことができ、テストシステムは、コラムベースと、コラムベースから延伸する装置アームとを含む装置コラムと、装置アームと結合した装置と、サンプルステージと、少なくとも1つの並進アクチュエータと回転アクチュエータを含むステージアクチュエータと、を含む、複数自由度サンプルステージアセンブリと、を含み、ステージアクチュエータアセンブリは、選択的に、装置とサンプルステージ間の実質全位置を、少なくとも1つの並進アクチュエータと回転アクチュエータの起動によって、装置とアラインメントさせるように構成されている。
【0265】
例2は、例1の内容を含む、あるいは、任意に組み合わせることができ、装置アームが、カンチレバー機能を有し、コラム基盤からサンプルステージのサンプルステージ長より短く延伸することを任意に含むことが出きる。
【0266】
例3は、例1あるいは例2の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、サンプルステージが、少なくとも1つの並進アクチュエータと回転アクチュエータによって提供される並進と回転の範囲に基づく、サンプルステージフットプリントを含み、少なくとも、サンプルステージフットプリントの第1の大きさは、サンプルステージ長に実質同様であることを任意に含むことができる。
【0267】
例4は、例1から例3の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、テストシステムのテストシステムフットプリントが、サンプルステージフットプリントと、コラム基盤によって境界付けられている装置コラムのコラムフットプリントを含むことを任意に含むことができる。
【0268】
例5は、例1から例4の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、少なくとも1つの並進アクチュエータは、XステージアクチュエータとYステージアクチュエータを含み、XとYステージアクチュエータは、それぞれ、XとY軸に沿って、サンプルステージを並進するように構成され、サンプルステージのY軸並進範囲は、サンプルステージフットプリントの第1の次元と共に延伸していることを任意に含むことができる。
【0269】
例6は、例1から例5の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、サンプルステージのX軸並進範囲は、サンプルステージフットプリントの第2の次元と共に延伸し、X軸並進範囲は、Y軸並進範囲よりも大きいことを任意に含むことができる。
【0270】
例7は、例1から例6の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、装置が、サンプルステージフットプリントより小さな装置フットプリントを含み、ステージアクチュエータアセンブリが、選択的に、実質、サンプルステージの全ての位置を装置フットプリントにアラインメントするように構成されていることを任意に含むことができる。
【0271】
例8は、例1から例7の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、サンプルステージに対し、直交方向に装置を動かすように構成されている装置アクチュエータを任意に含むことができる。
【0272】
例9は、例1から例8の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、少なくとも1つの並進アクチュエータは、XステージアクチュエータとYステージアクチュエータを含み、XとYステージアクチュエータは、それぞれ、XとY軸に沿って、サンプルステージを並進するように構成されていることを任意に含むことができる。
【0273】
例10は、例1から例9の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、装置の1以上のテスト位置を選択的にアラインメントし、テストする方法を含み、その方法は、テストシステムのサンプルステージのサンプルと結合することを含み、サンプルは、サンプル上で、離れて配置された1以上のテスト位置を含み、テストシステムは、サンプルの、1以上のテストあるいは観察のために構成された装置と、サンプルステージとを含み、装置の1以上のテスト位置のテスト位置をアラインメントし、テスト位置をアラインメントすることは、サンプルステージとテスト位置を装置の作業領域とアラインメントするように回転され、サンプルステージとテスト位置とを並進して装置の作業領域とアラインメントし、装置の1以上のテスト位置のテスト位置をテストすることを任意に含むことができる。
【0274】
例11は、例1から例10の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、テストは、装置での、ミクロン以下のスケールでの、1以上のメカニカルテストあるいは観察を含むことを任意に含むことができる。
【0275】
例12は、例1から例11の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、サンプルステージを並進することは、サンプルステージをX軸に沿って並進し、装置に結合するカンチレバー装置アームに実質平行なY軸に沿ったサンプルステージの並進を制限することを任意に含むことができる。
【0276】
例13は、例1から例12の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、Y軸に沿ったサンプルステージの並進を制限することは、装置と他の装置の間で、サンプルステージをY軸に沿って並進することを含むことを含むことができる。
【0277】
例14は、例1から例13の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、1以上のテスト位置のテスト位置を装置にアラインメントすることは、サンプルステージを回転することと、X軸に一致するテスト位置を回転することと、テスト位置は、Y軸に対し、もともとゼロでないY位置を有していることを任意に含むことができる。
【0278】
例15は、例1から例14の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、テスト位置を装置にアラインメントすることは、装置を選択的に、実質サンプルステージの全表面領域にアラインメントするように構成された、装置の複数の方向に対し、サンプルステージの外延周面によって境界付けられるサンプルステージフットプリント内で、サンプルとサンプルステージを並進し、回転させることを任意に含むことができる。
【0279】
例16は、例1から例15の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、テスト位置を装置にアラインメントすることは、サンプルステージフットプリント内で、サンプルとサンプルステージを並進し、回転させ、サンプルステージフットプリントは、サンプルステージフットプリントと、装置と結合するカンチレバー装置コラムのコラム基盤によって境界付けられるコラムフットプリントを含むテストシステムフットプリント内であることを任意に含むことができる。
【0280】
例17は、例1から例16の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、1以上のテスト位置のテスト位置を装置とアラインメントすることは、サンプルのサンプル座標系の原点に対しテスト位置の第1のXとY座標を決定し、それぞれ、第1のXとY座標を、サンプルステージと結合した、回転ステージと少なくとも1つの並進ステージの角度値と並進値に変換することを含み、サンプルステージとテスト位置を回転することは、テスト位置を角度値だけ回転し、並進ステージの並進軸と一致させ、サンプルステージとテスト位置を並進することは、テスト位置を並進値だけ、並進軸に平行に並進することを含むことを任意に含むことができる。
【0281】
例18は、例1から例17の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、1以上のテスト位置のテスト位置をアラインメントすることは、サンプル座標系のXとY軸の少なくとも1つを装置とアラインメントすることを含むことを任意に含むことができる。
【0282】
例19は、例1から例18の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、サンプルステージと1以上のテスト位置のそれぞれを、それぞれの角度値で回転し、並進ステージの並進軸とそれぞれ一致させ、サンプルステージを回転させることは、1以上のテスト位置が複数のテスト位置を含む場合、複数のテスト位置のY座標が異なるため、並進軸と異なる第2の並進軸に沿った並進を消去することを任意に含むことができる。
【0283】
例20は、例1から例19の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、1以上のテスト位置のサンプルをインデキシングし、脱スキューし、インデキシングと脱スキューすることは、サンプルステージに対し、サンプルの位置と方向をインデキシングすることを含み、サンプルは、第1と第2の基準点を含み、サンプルステージは、サンプルステージ基準点を含み、インデキシングは、サンプルステージ基準点に対し、第1の基準点の第1の基準位置を決定し、第1の基準点に対し、第2の基準点の第2の基準角度オフセットを決定することを含む、ことを任意に含むことができる。
【0284】
例21は、例1から例20の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、第1の基準点の第1の基準位置を決定することは、サンプルステージ基準点からの第1の基準点の半径を決定し、サンプルステージ基準点に対し、第1の基準点の第1の基準角度オフセットを決定することを含むことを任意に含むことができる。
【0285】
例22は、例1から例21の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、サンプルの第1の基準点を決定し、第1の基準点は、サンプルの中心で、サンプルは円形で、第1の基準点を決定することは、サンプルエッジの複数の円形エッジ位置の円形エッジ位置を検出することを含み、検出することは、サンプルステージとサンプルエッジを光学装置に向かって並進し、光学装置がサンプルエッジを横切る際に、光学装置で円形エッジ位置を検出し、サンプルステージ基準点に対し、円形エッジ位置をインデキシングし、サンプルステージとサンプルを、特定の角度だけ回転し、3以上の円形エッジ位置がインデキシングされるまで、各回転後、円形エッジ位置の検出を繰り返し、3以上の円形エッジ位置と一致する外周を持つ円からサンプルの中心を決定することを含む、ことを任意に含むことができる。
【0286】
例23は、例1から例22の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、光学装置を、少なくとも第1の並進軸に沿ったサンプルステージ基準点とアラインメントすることを任意に含むことができる。
【0287】
例24は、例1から例23の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、サンプルステージとサンプルエッジを光学装置に向かって並進することは、サンプルステージを、第1の並進軸とは異なる第2の並進軸に沿って並進することを含む、ことを任意に含むことができる。
【0288】
例25は、例1から例24の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、第2の基準点の第2の角度オフセットを決定することは、光学装置に対して、サンプルステージとサンプルを第1の並進軸に沿って、サンプルのエッジと第2の基準点に近い位置まで並進し、光学装置は、サンプルとアラインメントされ、サンプルステージを回転し、光学装置で第2の基準点を検出し、第2の基準点は、サンプルステージとサンプルの回転に従って、第1の基準点に対し、第2の基準角度オフセットを有することを含む、ことを任意に含むことができる。
【0289】
例26は、例1から例25の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、光学装置を、第1の基準点と一致する第2の並進軸にアラインメントし、第2の並進軸は、第1の並進軸と直交していることを任意に含むことができる。
【0290】
例27は、例1から例26の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、第2の基準点を検出することは、第2の基準点の第1と第2の部分を検出し、第1と第2の部分のそれぞれは、それぞれ第1と第2の角度測定を含むことを任意に含むことができる。
【0291】
例28は、例1から例27の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、第2の基準点を検出することは、第1と第2の角度測定を平均し、第1と第2の角度測定の平均は、第2の基準角度オフセットであることを含むことを任意に含むことができる。
【0292】
例29は、例1から例28の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、光学装置と装置間の装置オフセットを決定し、装置オフセットを決定することは、装置でサンプル上の第1のオフセットマーキング位置に、マークでサンプルにマーキングし、装置は、マークとアラインメントされ、サンプルステージと、サンプルの第1のオフセットマーキング位置のマーク光学装置とアラインメントするように並進し、サンプルステージの並進を、装置のマークとのアラインメントから光学装置とのマークのアラインメントまで測定し、装置オフセットは、測定された並進に等しいことを含む、ことを任意に含むことができる。
【0293】
例30は、例1から例29の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、サンプルステージの回転中心を決定することは、複数の位置でサンプルをマークし、これは、装置の複数の位置の第1の位置でサンプルにマークし、サンプルステージとサンプルを特定の角度測定で回転し、サンプルステージとサンプルは、基盤に対し並進的に止まっており、サンプルステージとサンプルの繰り返しの回転に従い、複数の位置の第2と第3の位置において、サンプルのマーキングを繰り返し、複数の位置に一致する周囲を持つ円から、サンプルステージの回転中心を決定し、回転中心は、円の中心と一致することを含む、ことを任意に含むことができる。
【0294】
例31は、例1から例30の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、サンプルステージと複数の位置の間のサンプルを並進し、複数の位置のマークのそれぞれを光学装置で観察し、マークはインデントであり、複数の位置のマークをインデキシングし、サンプルステージの回転中心を決定することは、複数の位置で、インデキシングされたマークのそれぞれと一致する周囲を持つ円を形成し、回転中心は、円の中心であることを含む、ことを任意に含むことができる。
【0295】
例32は、例1から例31の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、ミクロンスケール以下でのメカニカルテストを行なうように構成されたメカニカルテスト装置と結合された装置プローブを自動的に試験する方法を含み、この方法は、装置プローブ使用閾値が達成されたか判断し、装置プローブは、トランスデューサと結合し、トランスデューサは、装置プローブを動かし、装置プローブインデンテーション深さを計測し、トランスデューサにより装置プローブにかかる力を計測し、装置プローブ使用閾値は達成されたならば、プローブチェック動作を実行し、プローブチェック動作は、診断サンプルと装置プローブをアラインメントし、装置プローブを診断サンプルにインデントし、1以上のインデンテーション深さ、インデンテーション力、サンプルメカニカルパラメータをトランスデューサでを計測し、1以上の測定されたインデンテーション深さ、測定されたインデンテーション力、あるいは、サンプルメカニカルパラメータが、それぞれ、診断サンプルの、インデンテーション閾値範囲、インデンテーション力閾値範囲、あるいは、サンプルメカニカルパラメータ閾値範囲から外れているなら、装置プローブのキャリブレーションあるいは、取替えが必要か判断することを含む、ことを任意に含むことができる。
【0296】
例33は、例1から例32の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、装置プローブ使用閾値が達成されたか判断することは、トランスデューサの動作数を計数し、トランスデューサの動作数がトランスデューサ動作数閾値を超えるかを判断することを含む、ことを任意に含むことができる。
【0297】
例34は、例1から例33の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、トランスデューサ動作数閾値が達成されたか判断することは、装置プローブでテストされる1以上の材料と、トランスデューサによって、プローブから加えられる力に従って、トランスデューサ動作数閾値を調整することを含む、ことを任意に含むことができる。
【0298】
例35は、例1から例34の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、トランスデューサ動作数閾値が達成されたか否かを判断することは、特定の精度範囲にしたがって、トランスデューサ動作数閾値を調整することを含む、ことを任意に含むことができる。
【0299】
例36は、例1から例35の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、装置プローブ使用閾値が達成されたか否かを判断することは、1以上の、装置プローブインデンテーション深さ、トランスデューサによって装置プローブに与えられる力、あるいは、サンプルのサンプルメカニカルパラメータを測定し、1以上の装置プローブインデンテーション深さ、装置によって与えられる力、あるいは、サンプルメカニカルパラメータが、1以上の特定のインデンテーション深さ閾値範囲、特定の力閾値範囲、あるいは、サンプルの特定のメカニカルパラメータ閾値範囲外である場合に、装置プローブ使用閾値が満たされたかを判定することを含む、ことを任意に含むことができる。
【0300】
例37は、例1から例36の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、装置プローブを診断サンプルにアラインメントすることは、装置プローブの下に診断サンプルを移動することを含む、ことを任意に含むことができる。
【0301】
例38は、例1から例37の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、装置プローブの下に診断サンプルを移動することは、1以上の、サンプルステージ面の並進と回転を含み、サンプルステージ面は、1以上の診断サンプルを収容するステージ受けフランジを含むことを任意に含むことができる。
【0302】
例39は、例1から例38の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、診断サンプルを移動することは、X軸及びY軸に沿って、サンプルステージ面を並進させることを含むことを任意に含むことができる。
【0303】
例40は、例1から例39の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、診断サンプルを移動することは、Z軸の周りにサンプルステージ面を回転することを含むことを任意に含むことができる。
【0304】
例41は、例1から例40の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、装置プローブの下に診断サンプルを移動することは、第1のサンプル位置からサンプルステージ面を並進することと回転することの組み合わせを含み、装置プローブは、第1のサンプル位置から、装置プローブが診断サンプルにアラインメントされている第2の診断位置へアラインメントされることを含むことを任意に含むことができる。
【0305】
例42は、例1から例41の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、1以上の測定されたインデンテーション深さ、測定されたインデンテーション力、あるいは、サンプルメカニカルパラメータが、それぞれ、インデンテーション閾値範囲、インデンテーション力閾値範囲、あるいは、サンプルメカニカルパラメータ閾値範囲の外にある場合、プローブキャリブレーションを行い、プローブキャリブレーションは、診断サンプルについて、装置プローブの1以上のインデンテーションを行ない、1以上のインデンテーションのそれぞれは、インデンテーション深さ、あるいは、インデンテーション力、の一つの特定の配列に従って、実行され、インデンテーション深さとインデンテーション力のそれぞれは、異なっており、インデンテーション深さ、あるいは、インデンテーション力、の特定の配列に従って、1以上のインデンテーションのそれぞれのインデンテーション力、あるいは、インデンテーション深さの一つを計測し、測定されたインデンテーション力、あるいは、測定されたインデンテーション深さのそれぞれは、特定の配列の対応するインデンテーション深さ、あるいは、インデンテーション力に関連付けられ、特定の配列のインデンテーション深さ、あるいは、インデンテーション力と関連付けられたインデンテーション力、あるいは、インデンテーション深さ間の関係に従って、装置プローブのプローブ領域関数を計算し、プローブ領域関数に従って、サンプルの1以上の弾性係数と硬さ値を生成する関数をキャリブレーションする、ことを含むことを任意に含むことができる。
【0306】
例43は、例1から例42の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、プローブ領域関数の計算後、プローブチェック動作を行い、1以上の測定されたインデンテーション深さ、測定されたインデンテーション力、あるいは、サンプルメカニカルパラメータが、それぞれ、診断サンプルの、インデンテーション閾値範囲、インデンテーション力閾値範囲、あるいは、サンプルメカニカルパラメータ閾値範囲外である場合、装置プローブは取替えが必要か判断する、ことを含むことを任意に含むことができる。
【0307】
例44は、例1から例42の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、ミクロンスケール以下でメカニカルテストを行なうように構成されたメカニカルテスト装置のトランスデューサ応答を自動的に調べる方法を含み、当該方法は、トランスデューサ動作閾値が達成されたか判定し、トランスデューサは、装置プローブに結合され、トランスデューサは、装置プローブを動かし、装置プローブ動作を計測することを含み、トランスデューサによって装置プローブに加えられる力を測定し、トランスデューサ動作閾値が達成されると、トランスデューサで、空間インデンテーション動作を実行し、空間インデンテーション動作は、装置プローブが空間インデンテーションの間、面に接しない位置に、装置プローブを動かし、トランスデューサに特定の電圧を印加し、特定の電圧の印加により、装置プローブの動きを測定し、動きが特定の電圧に対する特定の動作閾値外ならば、トランスデューサが1以上のキャリブレーションあるいはサービスを必要とするかを判定する、ことを含むことを任意に含むことができる。
【0308】
例45は、例1から例44の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、トランスデューサ動作閾値が達成されたかを判定することは、トランスデューサ動作の回数を計数し、トランスデューサ動作の回数が、トランスデューサ動作数閾値より大きいか判断することを含むことを任意に含むことができる。
【0309】
例46は、例1から例45の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、トランスデューサ動作閾値が達成されたかを判定することは、装置プローブによってテストされた1以上の材料と、トランスデューサによってプローブに加えられた力にしたがって、トランスデューサ動作数閾値を調整することを含むことを任意に含むことができる。
【0310】
例47は、例1から例46の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、トランスデューサ動作閾値が達成されたかを判定することは、特定の精度範囲に従って、トランスデューサ動作数閾値を調整することを含むことを任意に含むことができる。
【0311】
例48は、例1から例47の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、トランスデューサ動作閾値が達成されたかを判定することは、トランスデューサが、通常動作力範囲外の力を計測した場合に、トランスデューサ動作閾値が達成されたことを判断することを含むことを任意に含むことができる。
【0312】
例49は、例1から例48の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、テストシステムは、ミクロン以下でのメカニカルテスト用に構成されたメカニカルテスト装置のプローブを着脱するプローブ変更アセンブリを含み、プローブ変更アセンブリは、複数のプローブを収容するプローブマガジンを含み、プローブは、ミクロンスケール以下で、メカニカルテストするように構成され、少なくとも1つのプローブ変更ユニットは、プローブマガジンに収容された複数のプローブの一つをつかみ、複数のプローブの一つと、メカニカルテスト装置のプローブ受けを結合し、複数のプローブの一つを、メカニカルテスト装置のプローブ受けから離脱し、少なくとも1つのプローブ変更ユニットと結合するアクチュエータを含み、アクチュエータは、少なくとも1つのプローブ変更ユニットを、プローブマガジンと、メカニカルテスト装置のプローブ受けに、動かしてアラインメントするように構成されていることを含むことを任意に含むことができる。
【0313】
例50は、例1から例49の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、メカニカルテスト装置は、トランスデューサと、トランスデューサと結合したプローブ受けと、を含み、プローブ受けは、少なくとも1つの複数のプローブと結合するように構成されていることを任意に含むことができる。
【0314】
例51は、例1から例50の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、アクチュエータは、複数自由度ステージを含み、複数自由度ステージは、X軸に沿って、少なくとも1つのプローブ変更ユニットを線形に動かすように構成されたXステージと、Y軸に沿って少なくとも1つのプローブ変更ユニットを線形に動かすように構成されたYステージとを含むことを任意に含むことができる。
【0315】
例52は、例1から例51の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、アクチュエータは、少なくとも1つのXとYステージと結合したシータステージを含み、シータステージは、Z軸の周りに、少なくとも1つのプローブ変更ユニットを回転するように構成されていることを含むことを任意に含むことができる。
【0316】
例53は、例1から例52の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、アクチュエータは、複数自由度ステージを含み、複数自由度ステージは、サンプルステージ面と、サンプルステージ面と結合するステージ受けフランジと、1以上のステージ受けを含み、1以上のステージ受けのそれぞれは、少なくとも1つのプローブ変更ユニットの一つを収容するようなサイズと形状であることを含むことを任意に含むことができる。
【0317】
例54は、例1から例53の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、少なくとも1つの診断サンプルを含み、診断サンプルは、アクチュエータに結合され、アクチュエータは、少なくとも1つの診断ユニットをメカニカルテスト装置のプローブ受けに、動かしてアラインメントさせるように構成されていることを含むことを任意に含むことができる。
【0318】
例55は、例1から例54の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、少なくとも1つのプローブ変更ユニットは、ミラーアームと、ミラーアームに結合されたミラーとを含み、ミラーは、複数のプローブの1つ上の、1以上の識別とキャリブレーション情報に向けられており、プローブは、少なくとも1つのプローブ変更ユニットをつかむことを任意に含むことができる。
【0319】
例56は、例1から例55の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、基盤と結合した光学装置を含み、アクチュエータは、ミラーを光学装置に動かしアラインメントさせるように構成されていることを任意に含むことができる。
【0320】
例57は、例1から例56の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、基盤は、アクチュエータを超えて伸びているカンチレバー装置コラムを含んでいることを任意に含むことができる。
【0321】
例58は、例1から例57の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、少なくとも1つのプローブ変更ユニットは、複数のプローブの離脱された1つを、プローブマガジンに結合するように構成されている(すなわち、プローブマガジン内で取り替える)ことを任意に含むことができる。
【0322】
例59は、例1から例58の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、ミクロンスケール以下でメカニカルテストに用いられる装置プローブを変更するためのプローブ変更ユニットを含み、プローブ変更ユニットは、モータと、モータと結合したドライブシャフトと、ドライブシャフトと結合したスピンドルと、スピンドルと結合した回転クラッチアセンブリと、スピンドルと結合したプローブ変更ツールとを含み、回転クラッチは、プローブ変更ツールとスピンドル間に、プローブ離脱回転方向に、ロッキング回転結合を提供し、プローブ変更ツールとスピンドル間に、プローブ実装回転方向に、選択的なスリッピング結合を提供するように構成されており、プローブ変更ツールは、ミクロンスケール以下において、メカニカルテストのために構成された装置プローブと非回転で結合するようなサイズと形状をしている、ことを任意に含むことができる。
【0323】
例60は、例1から例59の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、プローブ変更ツールとスピンドル間に介在したドライブキャップを含み、ドライブキャップは、プローブ変更ツールと結合し、スピンドルと回転して結合することを任意に含むことができる。
【0324】
例61は、例1から例60の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、回転クラッチは、少なくとも1つのつめを含み、少なくとも1つのつめは、つめヘッドとつめテイルを含み、ヘッドは、スピンドルと溶接で結合されており、スピンドルから離れるように、テイルにバイアスをかけるように構成されたバイアスエレメントを含むことを任意に含むことができる。
【0325】
例62は、例1から例61の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、ドライブキャップは、つめテイルを受けるようなサイズと形状の少なくとも1つのつめ受けを含み、スピンドルは、プローブ離脱回転方向に回転され、ドライブキャップに沿って伸びるスリッピング結合面と、プローブ実装回転方向にスリップ結合面とを含み、ドライブキャップとプローブ変更ツールをスピンドルに、トルク閾値以下で静的に固定し、トルク閾値より上でスピンドルに対し、ドライブキャップとプローブ変更ツールを回転可能に結合するように協働する少なくとも1つのつめを含むことを任意に含むことができる。
【0326】
例63は、例1から例62の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、バイアスエレメントは、スピンドルのバイアスエレメント容器内に受けられるエラストマーのバンドであることを任意に含むことができる。
【0327】
例64は、例1から例63の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、少なくとも1つのつめは、第1のつめと第1のつめを含み、つめボスは、第1と第2のつめの間に伸び、つめボスは、バイアスエレメントに結合することを任意に含むことができる。
【0328】
例65は、例1から例64の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、ドライブキャップとスピンドルに結合した回転ベアリング間のスリッピングインタフェースを任意に含むことができる。
【0329】
例66は、例1から例65の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、スリッピングインタフェースは、ウェーブウォッシャを含むことを任意に含むことができる。
【0330】
例67は、例1から例66の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、ミラーアームと、装置プローブ上の、1位上の識別とキャリブレーション情報に向けられているミラーとを含み、装置プローブは、プローブ変更ツールと結合されていることを任意に含むことができる。
【0331】
例68は、例1から例67の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、プローブ変更ツールは、アクセスポートを含み、1以上の識別とキャリブレーション情報は、アクセスポートから見る事ができ、装置プローブは、プローブ変更ツールと結合されていることを任意に含むことができる。
【0332】
例69は、例1から例68の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、基盤と結合された光学装置を含み、アクチュエータは、ミラーを動かし、光学装置とアラインメントされるように構成されていることを任意に含むことができる。
【0333】
例70は、例1から例69の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、ミクロンスケール以下において、メカニカルテストを行なうために構成されたメカニカルテスト装置と共に装置プローブを実装する方法を含み、当該方法は、プローブ変更ユニットと結合した装置プローブをメカニカルテスト装置のプローブ受けとアラインメントし、1以上の装置プローブあるいはプローブ受けを、他のプローブ受け、あるいは、装置プローブと結合させるように移動し、装置プローブを、プローブ受けに結合させ、装置プローブをプローブ変更ユニットから離脱することを含む、ことを任意に含むことができる。
【0334】
例71は、例1から例70の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、装置プローブをプローブ受けとアラインメントすることは、プローブ変更ユニットの1以上のX軸とY軸並進を含むことを任意に含むことができる。
【0335】
例72は、例1から例71の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、装置プローブをプローブ受けとアラインメントすることは、Z軸の周りに、プローブ変更ユニットを回転することを任意に含むことができる。
【0336】
例73は、例1から例72の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、装置プローブをプローブ受けとアラインメントすることは、XとY軸に並進し、Z軸の周りに回転するように構成された複数自由度ステージを起動し、複数自由度ステージは、サンプルステージ面と、サンプルステージ面に結合したステージ受けフランジと、ステージ受けフランジの1以上のステージ受けとを含み、1以上のステージ受けのそれぞれは、プローブ変更ユニットを収容するようなサイズと形状であることを任意に含むことができる。
【0337】
例74は、例1から例73の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、1以上の装置プローブあるいはプローブ受けを、他のプローブ受け、あるいは、装置プローブと結合させるように動かすことは、メカニカルテスト装置と結合した装置ステージと共に、Z軸に沿ってプローブ受けを並進することを任意に含むことができる。
【0338】
例75は、例1から例74の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、装置プローブをプローブ受けに結合することは、装置プローブをプローブ変更ユニットと共に回転させることを含むことを任意に含むことができる。
【0339】
例76は、例1から例75の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、装置プローブをプローブ変更ユニットと共に回転することは、プローブ変更ツールをプローブ実装回転方向に回転することを含み、プローブ変更ツールは、スピンドルと回転クラッチで結合し、選択的に、プローブ変更ツールとスピンドルをスリッピング結合させることを提供することを含むことを任意に含むことができる。
【0340】
例77は、例1から例76の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、装置プローブをプローブ受けと結合させることは、最初、装置プローブをプローブ変更ユニットと、プローブ離脱回転方向に回転させ、メカニカルテスト装置のトランスデューサにかかる力を測定し、プローブ離脱回転方向のプローブの回転を止め、トランスデューサにかかる測定された力を、ねじインタフェース力閾値より下に減らし、プローブ離脱回転方向へのプローブの回転を止めた後、装置プローブをプローブ変更ユニットと共に、プローブ実装回転方向に回転させることを含むことを任意に含むことができる。
【0341】
例78は、例1から例77の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、装置プローブをプローブ受けと結合することは、プローブ変更ユニットのステッピングモータのステップを計数し、ステップ数閾値を達成したとき、ステッピングモータの動作を止めることを任意に含むことができる。
【0342】
例79は、例1から例78の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、装置プローブとプローブ受けとの結合をチェックすることは、装置プローブと結合した後、メカニカルテスト装置のトランスデューサへの力を測定し、トランスデューサが、装置プローブの重さに対応する力を測定した場合、装置プローブをプローブ受けと結合することを判定することを含む、ことを任意に含むことができる。
【0343】
例80は、例1から例79の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、装置プローブをプローブ変更ユニットに搭載することを任意に含むことができる。
【0344】
例81は、例1から例80の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、装置プローブをプローブ変更ユニットに搭載することは、プローブ変更ユニットをプローブマガジン内の装置プローブとアラインメントし、1以上の装置プローブあるいは、プローブ変更ユニットを他のプローブ変更ユニット、あるいは、装置プローブに結合するように動かし、装置プローブをプローブ変更ユニットに結合することを任意に含むことができる。
【0345】
例82は、例1から例81の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、装置プローブをプローブ受けに結合する前に、前に実装してあったプローブをプローブ受けから離脱することを任意に含むことができる。
【0346】
例83は、例1から例82の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、以前に実装されたプローブをプローブ受けから離脱することは、プローブ変更ユニットを以前に実装されたプローブとアラインメントし、以前に実施されたプローブをプローブ変更ユニットと結合し、以前に実装されたプローブをメカニカルテスト装置のプローブ受けから離脱することを任意に含むことができる。
【0347】
例84は、例1から例83の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、以前に実装されたプローブをプローブマガジン内に実装することを任意に含むことができる。
【0348】
例85は、例1から例84の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、以前に実装されたプローブをプローブ受けから離脱することは、以前に実装されたプローブをプローブ変更ユニットと共に回転することを任意に含むことができる。
【0349】
例86は、例1から例85の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、以前に実装されたプローブのプローブ変更ユニットと共に回転することは、プローブ変更ツールを、プローブ離脱回転方向に回転し、プローブ変更ツールは、スピンドルを、回転クラッチで結合し、プローブ変更ツールとスピンドル間のロッキング回転結合を提供することを任意に含むことができる。
【0350】
例87は、例1から例86の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、装置プローブから1以上の識別データあるいはキャリブレーションデータを読むことを任意に含むことができる。
【0351】
例88は、例1から例87の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、装置プローブから1以上の識別データあるいはキャリブレーションデータを読むことは、光学装置をミラーとアラインメントし、ミラーは、装置プローブ上の1以上の識別あるいはキャリブレーションデータに向けられ、光学装置に向かってのミラーの反射により、1以上の識別あるいはキャリブレーション
データを読むことを任意に含むことができる。
【0352】
例89は、例1から例88の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、1以上のメカニカルテスト装置あるいは、読み取られたキャリブレーションデータに従った、メカニカルテスト装置の制御あるいは測定機能をキャリブレーションすることを任意に含むことができる。
【0353】
例90は、例1から例89の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、テストシステムを初期化する方法を含み、サンプルステージと結合したサンプルを装置とアラインメントするよう配置し、サンプルステージは、基盤に対し、並進と回転動作をするように構成されており、装置で、少なくとも第1、第2及び第3のマーキング位置において、サンプルに、変形可能なようにマーキングし、第1、第2及び第3のマーキング位置において、サンプルの各マーキング間で特定の角度でサンプルを回転し、サンプルステージとサンプルは、基盤に対し並進的に静的で、第1、第2及び第3のマーキング位置での少なくともマーキングと一致する周囲を有する円からサンプルステージの回転中心を判定し、回転中心は、円の中心と一致する、ことを任意に含むことができる。
【0354】
例91は、例1から例90の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、サンプルステージとサンプルを、少なくとも第1、第2及び第3のマーキング位置間で並進し、サンプルステージとサンプルは、回転的に静的で、光学装置の第1、第2、及び第3のマーキング位置でそれぞれのマークを観察し、第1、第2、第3のマーキング位置で、マークをインデキシングし、サンプルステージの回転中心を判定することは、インデックスされたマークと一致する周囲を有する円から、回転中心を判定することを含む、ことを任意に含むことができる。
【0355】
例92は、例1から例91の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、サンプルステージの中心座標を回転中心に設定することを任意に含むことができる。
【0356】
例93は、例1から例92の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、サンプルステージと結合したサンプルを装置とアラインメントするように配置することは、第1のマーキング位置で、サンプルとサンプルステージを光学装置とアラインメントするように配置し、装置オフセットに従って、サンプルとサンプルステージを並進し、第1のマーキング位置をメカニカルテスト装置とアラインメントし、サンプルとサンプルステージを基盤に対して回転的に静的である、ことを任意に含むことができる。
【0357】
例94は、例1から例93の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、光学装置と装置間の装置オフセットを決定し、装置オフセットを決定することは、装置で、サンプルの第1のオフセットマーキング位置に、オフセットマーキングで、サンプルに変形可能なようにマーキングをし、装置は、第1のオフセットマーキング位置において、オフセットマーキングに対しアラインメントされており、サンプルステージとサンプルの第1のオフセットマーキング位置におけるマーキングを並進し、光学装置とアラインメントし、装置のマーキングとのアラインメントから光学装置のマーキングのアラインメントまでのサンプルステージの並進を測定し、装置オフセットは、測定された並進に等しい、ことを含むことを任意に含むことができる。
【0358】
例95は、例1から例94の1つあるいは任意の組み合わせの内容を含む、あるいは、任意に組み合わせる事ができ、少なくとも第1、第2、及び第3のマーキング位置においてサンプルに変形可能なようにマーキングすることは、少なくとも第1、第2、第3のインデント位置の一つにおいて、サンプルに特定のパターンをマーキングすることを含み、特定のパターンは、識別通知を含み、位置フォーカスは、マーキングを含み、識別通知は、位置フォーカスより大きい、ことを任意に含むことができる。
【0359】
これらの限定的でない例のそれぞれは、それ自体で用いる事ができ、あるいは、任意の1以上の他の例と置換して、あるいは、組み合わせて、組み合わせる事が出きる。
【0360】
上記詳細な説明は、詳細な説明の一部をなす添付の図面への参照を含んでいる。図面は、図示によって、開示が実現できる特定の実施形態を示す。これらの実施形態は、また、ここでは、「例」として参照される。そのような例は、図示され、説明されたものに加えたエレメントを含むことができる。しかし、本発明者は、これらのエレメントのみが示され、説明された例も考案したものである。更に、本発明者は、示され、あるいは、説明された、特定の例(あるいは、1以上のそれらの側面)あるいは、他の例(あるいは、1以上のそれらの側面)に対し、示され、あるいは、説明されたこれらのエレメント(あるいは、1以上のそれらの側面)の任意の組み合わせ、あるいは、置換を用いる例も考案した。
【0361】
文書と、参照文献として併合された任意の文書間の使用に不整合がある場合には、本文書の使用が優先される。
【0362】
本文書では、語句「a」あるいは「an」が、一般の特許文書のように使用されたが、「少なくとも1つ」や「1以上の」の任意の他の例あるいは使用とは別に1以上を含むために用いられた。本文書では、語句「あるいは」は他に示されない限り、非排他的あるいは、「AあるいはB」は、「Aであるが、Bでない」、「BであるがAでない」と「A及びB」を含むように用いられている。本文書では、語句「含む」と「その内」は、それぞれ、「備える」と「において、」の一般的英語の同義語として用いられた。また、以下の請求項では、語句「含む」と「備える」は、開かれた内容を示し、請求項の中でこれらの語句の後にリストされるエレメントに加え、エレメントを含むシステム、デバイス、物品、化合物、形成、あるいは処理、は、その請求項の範囲に入るとみなされる。更に、以下の請求項では、語句「第1の」、「第2の」及び「第3の」などは、単にラベルとして用いられ、これらの対象に数字的条件を課すものではない。
【0363】
説明した方法の例は、少なくとも部分的に、マシンあるいはコンピュータによって実装されることができる。ある例は、上記例で説明した方法を実行するための電子装置を構成するように動作する命令が符号化された、コンピュータ読取り可能な媒体あるいはマシン読取り可能な媒体を含む。そのような方法の実装は、マイクロコード、アセンブリ言語コード、高レベル言語コードなどのコードを含む。そのようなコードは、さまざまな方法を実行する、コンピュータ読取り可能な命令を含む。コードは、コンピュータプログラム製品の一部をなすだろう。更に、一例では、コードは、実行時や他のときに、1以上の、揮発性、非一過性(non-transitory)、あるいは、非揮発性、具体的な(tangible)、コンピュータ読取り可能な媒体に具体的に(tangibly)格納されることが出きる。これらの具体的なコンピュータ読取り可能な媒体の例は、ハードディスク、取り外し可能な磁気ディスク、取り外し可能な光ディスク(例えば、コンパクトディスクとデジタルビデオディスク)、磁気カセット、メモリカードあるいはスティック、ランダムアクセスメモリ(RAM),リードオンリーメモリ(ROM)などを含むことができるが、これらには限定されない。
【0364】
上記説明は、例示的なものであり、限定的なものとは意図されていない。例えば、上述の例(あるいは、1以上のそれらの側面)は、互いに組み合わせて使うことができる。上記説明を読んだ当業者によるなどすれば、他の実施形態が利用可能であろう。要約書は、37 C.F.R. §1.72(b)に従い、読者が、技術的開示の特徴をすばやく特定することができるように設けた。それは、請求項の範囲や意味を解釈、あるいは、限定するのに用いられないと理解される事を主張する。また、上記詳細な説明においては、さまざまな特徴が、説明の流れを良くするために、まとめられている。これは、請求項に記載されていない、開示の特徴が、任意の請求項に本質的であると意図していると解釈されるべきではない。むしろ、本発明の主題は、特定の開示の実施形態の全ての特徴よりも少ないものの中に存在しているだろう。従って、以下の請求項は、例あるいは実施形態として、詳細な説明に併合され、各請求項は、それだけで別個の実施形態であり、そのような実施形態は、互いにさまざまな組み合わせと置換で組み合わせられる事が出きる。開示の範囲は、請求項が与えられる均等物の全範囲と共に、添付の請求項を参照して決められるべきである。