特許第5678166号(P5678166)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5678166多重アンテナ及びサウンディングレファレンス信号ホッピングを使用する上向きリンク無線通信システムにおけるサウンディングレファレンス信号伝送方法及び装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5678166
(24)【登録日】2015年1月9日
(45)【発行日】2015年2月25日
(54)【発明の名称】多重アンテナ及びサウンディングレファレンス信号ホッピングを使用する上向きリンク無線通信システムにおけるサウンディングレファレンス信号伝送方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/04 20090101AFI20150205BHJP
   H04J 11/00 20060101ALI20150205BHJP
   H04W 16/28 20090101ALI20150205BHJP
【FI】
   H04W72/04 136
   H04W72/04 132
   H04J11/00 Z
   H04W16/28 130
【請求項の数】28
【全頁数】32
(21)【出願番号】特願2013-242653(P2013-242653)
(22)【出願日】2013年11月25日
(62)【分割の表示】特願2011-514498(P2011-514498)の分割
【原出願日】2009年6月18日
(65)【公開番号】特開2014-75816(P2014-75816A)
(43)【公開日】2014年4月24日
【審査請求日】2013年11月25日
(31)【優先権主張番号】10-2008-0058581
(32)【優先日】2008年6月20日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2008-0061952
(32)【優先日】2008年6月27日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】503447036
【氏名又は名称】サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100089037
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】サン・ミン・ロ
(72)【発明者】
【氏名】ジュン・ヨン・チョ
(72)【発明者】
【氏名】ジュ・ホ・イ
(72)【発明者】
【氏名】インヤン・リ
(72)【発明者】
【氏名】ジン・キュ・ハン
【審査官】 石田 紀之
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2007/114804(WO,A1)
【文献】 Nokia Siemens Networks, Nokia,Frequency hopping arrangement for SRS[online],3GPP TSG-RAN WG1#52b R1-081445,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_52b/Docs/R1-081445.zip>,2008年 3月26日
【文献】 Mitsubishi Electric,UL Sounding RS Protocol Design for Antenna Selection[online],3GPP TSG-RAN WG1#50 R1-073356,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_50/Docs/R1-073356.zip>,2007年 8月15日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 72/04
H04J 11/00
H04W 16/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
多重アンテナ及びサウンディングレファレンス信号(Sounding Reference Signal;SRS)ホッピングを使用する通信システムにおける端末のSRS伝送方法において、
前記SRSの伝送時点を確認する段階と、
前記SRSを伝送する伝送帯域を設定する段階と、
基地局に伝送するSRSを生成する段階と、
前記SRSを伝送するアンテナインデックスを決定する段階と、
前記決定されたアンテナインデックスによって前記基地局に前記SRSを伝送する段階と、を含み、
前記アンテナインデックスは、伝送時点、前記端末に割り当てられたSRS伝送帯域の数、及びSRS帯域の設定に基づく関数に基づいて0110、1001又は01の中から選ばれ、
ここで、0は、第1アンテナインデックスであり、1は、第2アンテナインデックスであることを特徴とするSRS伝送方法。
【請求項2】
前記アンテナインデックスは、
前記端末が、全体データ伝送帯域を通じて各アンテナに対して前記SRSを伝送できるように決定されることを特徴とする請求項1記載のSRS伝送方法。
【請求項3】
前記端末に割り当てられたSRS伝送帯域の数は、端末に特定したパラメータであることを特徴とする請求項1記載のSRS伝送方法。
【請求項4】
前記SRS帯域の設定は、セルに特定したパラメータであることを特徴とする請求項1記載のSRS伝送方法。
【請求項5】
前記アンテナインデックスは、下記の数式によって決定されることを特徴とする請求項1記載のSRS伝送方法。
【数1】
上記式中、nSRSは、伝送時点、a(nSRS)は、アンテナインデックス、B_SRSは、上向きリンクデータ伝送帯域幅に対するレベルインデックス、b_hopは、SRS周波数ホッピングが可能な周波数領域を決定するためのパラメータ、Nb’は、レベルb’でのSRS帯域幅の数。
【請求項6】
前記アンテナインデックスは、0110であり、
前記アンテナインデックス0110の「0」は、第1アンテナインデックスであり、前記アンテナインデックス0110の「1」は、第2アンテナインデックスであることを特徴とする請求項1記載のSRS伝送方法。
【請求項7】
前記伝送帯域の数が4の倍数の場合、アンテナインデックス0110及び前記アンテナインデックス0110の補数形態のアンテナインデックスが交互に繰り返され、
ここで、前記アンテナインデックス0110の「0」は、第1アンテナインデックスであり、前記アンテナインデックス0110の「1」は、第2アンテナインデックスであることを特徴とする請求項1記載のSRS伝送方法。
【請求項8】
多重アンテナ及びサウンディングレファレンス信号(Sounding Reference Signal;SRS)ホッピングを使用する通信システムにおける基地局のSRS受信方法において、
SRS受信時点を確認する段階と、
前記SRS受信時点で、予め決定された伝送帯域を通じて前記SRSを受信する段階と、
アンテナインデックスを利用して、前記SRSを伝送した端末のアンテナを決定する段階と、を含み、
前記アンテナインデックスは、伝送時点、前記端末に割り当てられたSRS伝送帯域の数及びSRS帯域の設定に基づく関数に基づいて0110、1001又は01の中から選ばれ、
ここで、0は、第1アンテナインデックスであり、1は、第2アンテナインデックスであることを特徴とするSRS受信方法。
【請求項9】
前記アンテナインデックスは、
前記端末が、全体データ伝送帯域を通じて各アンテナに対して前記SRSを伝送できるように決定されることを特徴とする請求項8記載のSRS受信方法。
【請求項10】
前記端末に割り当てられたSRS伝送帯域の数は、端末に特定したパラメータであることを特徴とする請求項8記載のSRS受信方法。
【請求項11】
前記SRS帯域の設定は、セルに特定したパラメータであることを特徴とする請求項8記載のSRS受信方法。
【請求項12】
前記アンテナインデックスは、下記の数式によって決定されることを特徴とする請求項8記載のSRS受信方法。
【数2】
上記式中、nSRSは、伝送時点、a(nSRS)は、アンテナインデックス、B_SRSは、上向きリンクデータ伝送帯域幅に対するレベルインデックス、b_hopは、SRS周波数ホッピングが可能な周波数領域を決定するためのパラメータ、Nb’は、レベルb’でのSRS帯域幅の数。
【請求項13】
前記アンテナインデックスは、0110であり、
前記アンテナインデックス0110の「0」は、第1アンテナインデックスであり、前記アンテナインデックス0110の「1」は、第2アンテナインデックスであることを特徴とする請求項8記載のSRS受信方法。
【請求項14】
前記伝送帯域の数が4の倍数の場合、アンテナインデックス0110及び前記アンテナインデックス0110の補数形態のアンテナインデックスが交互に繰り返され、
ここで、前記アンテナインデックス0110の「0」は、第1アンテナインデックスであり、前記アンテナインデックス0110の「1」は、第2アンテナインデックスであることを特徴とする請求項8記載のSRS受信方法。
【請求項15】
多重アンテナ及びサウンディングレファレンス信号(Sounding Reference Signal;SRS)ホッピングを使用する通信システムにおけるSRSを伝送する装置において、
前記SRSの伝送時点を確認し、前記SRSを伝送する伝送帯域を設定するSRSホッピング生成器と、
基地局に伝送するSRSを生成するSRSシーケンス生成器と、
前記SRSを伝送するアンテナインデックスを決定するSRS伝送アンテナインデックス生成器と、
前記決定されたアンテナインデックスによって前記基地局に前記SRSを伝送するSRS伝送アンテナ選択器と、を含み、
前記アンテナインデックスは、伝送時点、前記端末に割り当てられたSRS伝送帯域の数、及びSRS帯域の設定に基づく関数に基づいて0110、1001又は01の中から選ばれ、
ここで、0は、第1アンテナインデックスであり、1は、第2アンテナインデックスであることを特徴とするSRS伝送装置。
【請求項16】
前記アンテナインデックスは、
前記端末が、全体データ伝送帯域を通じて各アンテナに対して前記SRSを伝送できるように決定されることを特徴とする請求項15記載のSRS伝送装置。
【請求項17】
前記端末に割り当てられたSRS伝送帯域の数は、端末に特定したパラメータであることを特徴とする請求項15記載のSRS伝送装置。
【請求項18】
前記SRS帯域の設定は、セルに特定したパラメータであることを特徴とする請求項15記載のSRS伝送装置。
【請求項19】
前記アンテナインデックスは、下記の数式によって決定されることを特徴とする請求項15記載のSRS伝送装置。
【数3】
上記式中、nSRSは、伝送時点、a(nSRS)は、アンテナインデックス、B_SRSは、上向きリンクデータ伝送帯域幅に対するレベルインデックス、b_hopは、SRS周波数ホッピングが可能な周波数領域を決定するためのパラメータ、Nb’は、レベルb’でのSRS帯域幅の数。
【請求項20】
前記アンテナインデックスは、0110であり、
前記アンテナインデックス0110の「0」は、第1アンテナインデックスであり、前記アンテナインデックス0110の「1」は、第2アンテナインデックスであることを特徴とする請求項15記載のSRS伝送装置。
【請求項21】
前記伝送帯域の数が4の倍数の場合、アンテナインデックス0110及び前記アンテナインデックス0110の補数形態のアンテナインデックスが交互に繰り返され、
ここで、前記アンテナインデックス0110の「0」は、第1アンテナインデックスであり、前記アンテナインデックス0110の「1」は、第2アンテナインデックスであることを特徴とする請求項15記載のSRS伝送装置。
【請求項22】
多重アンテナ及びサウンディングレファレンス信号(Sounding Reference Signal;SRS)ホッピングを使用する通信システムにおけるSRSを受信する装置において、
SRS受信時点で、予め決定された伝送帯域を通じて前記SRSを受信する通信部と、
アンテナインデックスを利用して、前記SRSを伝送した端末のアンテナを決定するSRS伝送アンテナ決定部と、を含み、
前記アンテナインデックスは、伝送時点、前記端末に割り当てられたSRS伝送帯域の数、及びSRS帯域の設定に基づく関数に基づいて0110、1001又は01の中から選ばれ、
ここで、0は、第1アンテナインデックスであり、1は、第2アンテナインデックスであることを特徴とするSRS受信装置。
【請求項23】
前記アンテナインデックスは、
前記端末が、全体データ伝送帯域を通じて各アンテナに対して前記SRSを伝送できるように決定されることを特徴とする請求項22記載のSRS受信装置。
【請求項24】
前記端末に割り当てられたSRS伝送帯域の数は、端末に特定したパラメータであることを特徴とする請求項22記載のSRS受信装置。
【請求項25】
前記SRS帯域の設定は、セルに特定したパラメータであることを特徴とする請求項22記載のSRS受信装置。
【請求項26】
前記アンテナインデックスは、下記の数式によって決定されることを特徴とする請求項22記載のSRS受信装置。
【数4】
上記式中、nSRSは、伝送時点、a(nSRS)は、アンテナインデックス、B_SRSは、上向きリンクデータ伝送帯域幅に対するレベルインデックス、b_hopは、SRS周波数ホッピングが可能な周波数領域を決定するためのパラメータ、Nb’は、レベルb’でのSRS帯域幅の数。
【請求項27】
前記アンテナインデックスは、0110であり、
前記アンテナインデックス0110の「0」は、第1アンテナインデックスであり、前記アンテナインデックス0110の「1」は、第2アンテナインデックスであることを特徴とする請求項22記載のSRS受信装置。
【請求項28】
前記伝送帯域の数が4の倍数の場合、アンテナインデックス0110及び前記アンテナインデックス0110の補数形態のアンテナインデックスが交互に繰り返され、
ここで、前記アンテナインデックス0110の「0」は、第1アンテナインデックスであり、前記アンテナインデックス0110の「1」は、第2アンテナインデックスであることを特徴とする請求項22記載のSRS受信装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多重アンテナ及びサウンディングレファレンス信号(Sounding Reference S
ignal:以下、SRSという)ホッピングを使用する上向きリンク無線通信システムにお
いてSRS伝送アンテナパターンを生成する装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信システムにおいて、上向きリンク性能向上のための技術の1つとして多重アンテナ技法を適用している。その代表的な例として、非同期セルラ移動通信標準団体3GPP(3rd Generation Partnership Project)の次世代移動通信システムであるLTE(Long Term Evolution)は、SC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)基盤上向きリンクでアンテナ選択的伝送ダイバシティを適用し、上向きリンクで空間ダイバシティ利得を通じた性能向上を得る。また、基地局が上向きリンクに関する情報を得るようにするために、端末がSRSを伝送するが、基地局は、このSRSを受信し、上向きリンク帯域に対するチャネル状態情報を獲得し、これに基づいて周波数選択的スケジューリング、電力制御、タイミング推定及びMCSレベル選択を行う。特に端末がアンテナ選択的伝送ダイバシティ技法を使用する場合、基地局は、端末の各アンテナから伝送されたSRSから測定された上向きリンクチャネル状態のうち最も優れたチャネル状態を有するアンテナを選択する。端末がこの選択されたアンテナを通じて上向きリンク伝送を行うことによって、ダイバシティ利得を得る。前記過程を行うためには、基地局が各端末アンテナ別に上向きリンクデータが伝送される帯域全体に対するチャネル状態を把握しなければならないが、これは、端末が各アンテナ別にSRSを上向きリンクデータ伝送帯域幅全体にわたって送信することで可能になる。
【0003】
理解の便宜を図るために、図1のLTE上向きリンク伝送構造を例に説明する。図示のように、LTE上向きリンク伝送の基本単位である1ms長さのサブフレーム100は、2つの0.5msスロット101で構成される。一般的なCP(Cyclic Prefix)長さを仮定する時、各スロットは、7個のシンボル102で構成され、1つのシンボルは、1つのSC−FDMAシンボルに対応する。資源ブロック(Resource Block:RB)103は、周波数領域で12個の副搬送波、そして時間領域で1スロットに該当する資源割当単位である。LTEの上向きリンク構造は、大きく、データ領域104と制御領域105とに分けられる。ここで、データ領域は、各端末に伝送される音声、パケットなどのデータを含む一連の通信資源を意味し、サブフレーム内で制御領域を除いた残りの資源に該当する。制御領域は、各端末からの下向きリンクチャネル品質報告、下向きリンク信号に対する受信ACK/NACK、上向きリンクスケジューリング要請などを含む一連の通信資源を意味する。
【0004】
図1に示された例のように、1サブフレーム内でSRSが伝送されることができる時間は、最も後のSC−FDMAシンボル区間だけであり、周波数上ではデータ伝送帯域を通じて伝送される。同一のサブフレームの最後のSC−FDMAを通じて伝送される様々な端末のSRSは、周波数位置によって区分が可能である。また、SRSは、CAZAC(Constant Amplitude Zero Auto Correlation)シーケンスで構成され、様々な端末から伝送されたSRSは、互いに異なる循環遷移値を有するCAZACシーケンスである。1つのCAZACシーケンスから循環遷移(cyclic shift)を通じて発生したCAZACシーケンスは、各々自身と異なる循環遷移値を有するシーケンスとゼロの相関値を有する特性がある。このような特性を利用して同一の周波数領域のSRSは、CAZACシーケンス循環遷移値によって区分されうる。
【0005】
各端末のSRSは、基地局で設定するツリー構造を基盤に周波数上に割当される。端末は、このツリー構造内で上向きリンクデータ伝送帯域幅全体にSRSを伝送することができるようにSRSホッピングを行う。
【0006】
図2は、周波数上に40RBに該当するデータ伝送帯域で基地局が設定したツリー構造に対するSRSを割当方法の例を示したものである。この例示で、ツリー構造のレベルインデックスをbとすれば、ツリー構造の最も上位レベル(b=0)は、40RB帯域幅の1個のSRS BW(Band Width)で構成される。二番目のレベル(b=1)では、b=0レベルのSRS BWから20RB帯域幅の2個のSRS BWが発生する。したがって全体データ伝送帯域に2個のSRS BWが存在することができる。三番目のレベル(b=2)では、すぐ上のレベル(b=1)の1個の20RB SRS BWから5個の4RB SRS BWが発生し、1レベル内に10個の4RB SRS BWが存在する構造を有する。このようなツリー構造の構成は、基地局の設定によって多様なレベル数、SRS帯域幅及び1レベル当たりSRS BW数を有することができる。ここで、上位レベルの1個のSRS BWから発生するレベルbでのSRS BW個数をN、そしてこのN個のSRS BWに対するインデックスをn={0、…、N−1}と定義する。図2に示された例示では、ユーザ1 200がb=1レベルで20RB帯域幅を有する2個のSRS BWのうち一番目のSRS BW(n=0)に割当され、ユーザ2 201とユーザ3 202は、各々二番目の20RB SRS BW下の一番目のSRS BW(n=0)と三番目のSRS BW(n=2)位置に割当される。このように例示のようなツリー構造を基盤に端末SRSの間の衝突を避けて割当することができる。
【0007】
図3は、端末がアンテナ選択的伝送ダイバシティを使用しない場合に対するSRSホッピング伝送構造を示したものである。nSRSは、SRS伝送時点インデックスであって、0、1、2、…の値を有する。このように、セル特有のツリー構造内でSRSホッピングを行うことによって、上向きリンクデータ伝送帯域全体に対するSRS伝送が可能になる。
【0008】
LTE上向きリンクシステムにおいてアンテナ選択的伝送ダイバシティ技法を支援する場合、基地局が端末送信アンテナを決定するためのチャネル情報を提供するために、端末は、各アンテナにSRSを伝送する。LTEシステムでは、端末は、常に単一のアンテナを使用して上向きリンク伝送をするようになっているので、SRS伝送時点毎に2つのアンテナを交替しながらSRS伝送に使用すると同時に、図3のようなSRSホッピングを行う。
【0009】
図4は、LTEシステムにおいて端末がアンテナ選択的伝送ダイバシティを支援し、SRSホッピングを行う時、SRSを伝送するアンテナパターンの例を示したものである。図示のように、端末アンテナを交互にSRS伝送に使用する従来のSRS伝送アンテナパターンは、アンテナ毎に限定された周波数位置にSRSを伝送するようになる結果をもたらす。したがって、各アンテナが上向きリンクデータ伝送帯域全体にSRSを伝送することができない問題が発生する。例えば、図3で割当されたユーザ1の2つのアンテナをAnt#0 300、Ant#1 301とすれば、Ant#0は、常に上向きリンクデータ帯域の左側半分にSRSを伝送し、Ant#1は、右側半分だけにSRSを伝送するようになる。このような問題は、ユーザ2及び3にも同様に発生することを確認することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
前述したような問題点を解決するための本発明の目的は、多重アンテナ及びSRSホッピングを使用する上向きリンク環境で端末の各アンテナが上向きリンクデータ伝送帯域全体にSRSを伝送することができるようにするSRS伝送アンテナパターンを提供することにある。
【0011】
前述したような問題点を解決するための本発明の他の目的は、前記SRS伝送アンテナパターン適用のための基地局と端末の装置及び動作手続を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明による端末のSRS伝送方法は、前記SRSの伝送時点で基地局に伝送するSRSを生成し、前記生成されたSRSを伝送するSRS伝送帯域を割当する段階と、前記SRS伝送帯域の数に対応するように第1伝送区間及び第2伝送区間を決定し、前記第1伝送区間及び前記第2伝送区間の同一のSRS伝送帯域で前記SRSを伝送するアンテナが重複しないようにSRS伝送アンテナインデックスを生成する段階と、前記第1伝送区間及び前記第2伝送区間の各伝送時点で、前記生成された前記SRS伝送アンテナインデックスによって前記SRSを伝送するアンテナを選択して前記SRSを伝送する段階と、を含むことを特徴とする。
【0013】
本発明の他の態様による端末のSRS伝送方法は、前記SRS伝送時点で基地局に伝送するSRSを生成する段階と、アンテナパターン0110によって前記SRSを伝送するアンテナを選択する段階と、前記SRSの各伝送時点で、前記アンテナパターン0110によって選択されたアンテナを通じて前記SRSを伝送する段階とを含み、前記アンテナパターン0110の“0”は、第1アンテナに対するインデックスであり、前記アンテナパターン0110の“1”は、第2アンテナに対するインデックスであることを特徴とする。
【0014】
本発明による基地局のSRS受信方法は、端末から前記SRS受信時、特定端末に対するSRSを分離する段階と、前記SRSを伝送する前記端末に対するSRS伝送アンテナインデックスを利用して前記受信したSRSを伝送した前記端末のアンテナを決定する段階とを含み、前記SRS伝送アンテナインデックスは、前記端末のSRS伝送帯域の数に対応するように決定された第1伝送区間及び第2伝送区間の同一のSRS伝送帯域で前記SRSを伝送するアンテナが重複しないことを特徴とする。
【0015】
本発明の他の態様による基地局のSRS受信方法は、端末からのSRS受信時点で、特定端末に対するSRSを分離する段階と、アンテナパターン0110を使用して受信されたSRSを伝送した端末のアンテナを決定する段階とを含み、前記アンテナパターン0110の“0”は、前記端末の第1アンテナに対するインデックスであり、前記アンテナパターン0110の“1”は、前記端末の第2アンテナに対するインデックスであることを特徴とする。
【0016】
本発明によるSRSを伝送する装置は、前記SRSの伝送時点に生成されたSRSをサブキャリアに割当する周波数割当部と、前記各サブキャリアに割当されたSRSシーケンスを逆フーリエ変換する逆フーリエ変換部と、前記生成されたSRSを伝送するSRS伝送帯域を割当するSRSホッピングパターン生成部と、前記逆フーリエ変換された前記SRSを伝送するアンテナを選択するSRS伝送アンテナ選択部と、前記SRS伝送アンテナ選択部にSRS伝送アンテナインデックスを提供するSRS伝送アンテナインデックス生成部とで構成され、前記SRS伝送アンテナインデックスは、前記SRS伝送帯域の数に対応するように決定された第1伝送区間及び第2伝送区間の同一のSRS伝送帯域で、前記SRSを伝送するアンテナが重複しないことを特徴とする。
【0017】
本発明の他の態様によるSRS伝送装置は、前記SRS伝送時点で基地局に伝送するSRSを生成するSRSシーケンス生成部と、前記SRS各伝送時点でアンテナパターン0110によってSRSを伝送するアンテナを選択するSRS伝送アンテナ選択部と、前記SRS各伝送時点でアンテナパターン0110によって前記選択されたアンテナを通じて前記SRSを伝送する送信機とを含み、前記アンテナパターン0110の“0”は、第1アンテナに対するインデックスであり、前記アンテナパターン0110の“1”は、第2アンテナに対するインデックスであることを特徴とする。
【0018】
本発明によるSRSを受信する装置は、端末から伝送されるSRSをフーリエ変換するフーリエ変換部と、周波数ドメインに変換された複数の端末に対するSRSを周波数領域で各々分離するSRS周波数分離部と、前記周波数領域で分離したSRSをコード領域で各々分離するSRSコード分離部と、SRS伝送アンテナインデックスを利用して前記SRSを伝送した端末のアンテナを決定するSRS伝送アンテナ決定部とを含み、前記SRS伝送アンテナインデックスは、前記端末のSRS伝送帯域の数に対応するように決定された第1伝送区間及び第2伝送区間の同一のSRS伝送帯域で、前記SRSを伝送するアンテナが重複しないことを特徴とする。
【0019】
本発明の他の態様によるSRS受信装置は、端末から伝送されたSRSを高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform)する高速フーリエ変換部と、特定端末に対するSRSを周波数ドメインで分離するSRS周波数分離部、特定端末に割当されたSRSをコードドメインから分離するSRSコード分離部と、アンテナパターン0110を使用して前記SRSを伝送した端末のアンテナを決定するSRS伝送アンテナ決定部とを含み、前記アンテナパターン0110の“0”は、前記端末の第1アンテナに対するインデックスであり、前記アンテナパターン0110の“1”は、前記端末の第2アンテナに対するインデックスであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明は、端末の各アンテナがデータを伝送する帯域全体にSRSを伝送することができるようにSRS伝送アンテナパターンを提供することによって、従来技術で、特定アンテナが特定帯域だけにSRSを伝送し、各端末アンテナの制限された帯域に対するチャネル情報を基地局が獲得することができた問題点を解決した。また、本発明において、アンテナパターン発生に使用される関数は、基地局と端末との間に事前に約束されているものなので、付加的なシグナリング及びオーバーヘッドを要求しない。また、本発明は、2つ以上のアンテナ数を有する端末に適用可能なアンテナパターン発生方法を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】LTE上向きリンクシステム伝送構造例を示す図である。
図2】LTE上向きリンクシステムでサウンディングレファレンス信号割当方法の 例を示す図である。
図3】LTE上向きリンクシステムでサウンディングレファレンス信号ホッピング 構造の例を示す図である。
図4】2つのアンテナを利用してアンテナ選択的伝送ダイバシティ技法を支援する 場合、サウンディングレファレンス信号伝送アンテナパターンの例を示す図である。
図5】端末が2つのアンテナを具備した場合、本発明の好ましい実施例によるサウ ンディングレファレンス信号伝送アンテナパターンの他の例を示す図である。
図6】端末が2つのアンテナを具備した場合、本発明の他の好ましい実施例による サウンディングレファレンス信号伝送構造を示す図である。
図7】本発明の好ましい実施例による端末送信装置を示す図である。
図8】本発明の好ましい実施例による基地局受信装置を示す図である。
図9】本発明の好ましい実施例による端末信号伝送動作手続を示す図である。
図10】本発明の好ましい実施例による基地局信号受信動作手続を示す図である。
図11】端末が3個のアンテナを具備した場合、本発明の好ましい実施例によるサ ウンディングレファレンス信号伝送アンテナパターンを示す図である。
図12】端末が4個のアンテナを具備した場合、本発明の好ましい実施例によるサ ウンディングレファレンス信号伝送アンテナパターンを示す図である。
図13】端末が2個のアンテナを具備した場合、本発明の図5の実施例をツリーサ ウンディングレファレンス信号ポッピング構造とともに説明するために示す図である 。
図14】端末が2個のアンテナを具備した場合、本発明の図6の実施例をツリーサ ウンディングレファレンス信号ポッピング構造とともに説明するために示す図である 。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明が後述するLTEシステム及び例に限定されるものではなく、端末が多重アンテナを使用する場合、OFDMAを含むすべての上向きリンクシステムに対して適用可能であることを明示する。また、本発明による端末が多重アンテナを使用するということは、アンテナ選択的伝送ダイバシティ以外にも、端末の各アンテナが伝送したSRSから得たチャネル情報を多数のアンテナに送受信する空間ダイバシティ及び空間マルチプレックシングに利用する技法をすべて包括する概念であることを明らかにする。さらに、本発明は、前述した特定システムに限定されず、多重アンテナを通じたサウンディング技法において端末のアンテナが伝送するSRSが上向きリンクシステム帯域幅の一部に限定される状況に対する解決方案として適用可能である。
【0023】
以下、添付の図面を参照して本発明の動作原理を詳しく説明する。下記で、本発明を説明するにあたって、関連した公知の機能または構成に対する具体的な説明が本発明の要旨を不明瞭にすることができると判断される場合には、その詳細な説明を省略する。そして、後述する用語は、本発明での機能を考慮して定義された用語であって、これは、ユーザ、運用者の意図または慣例などによって変わることができる。したがって、それは、本明細書全般にわたった内容に基づいて定義されなければならない。
【0024】
本発明の要旨は、多重アンテナ及びSRSホッピングを使用する上向きリンクで端末の各アンテナに対する上向きリンクデータ伝送帯域全体のチャネル情報を基地局が獲得することができる効率的なSRS伝送アンテナパターンを提供するものである。本発明は、各アンテナ別にデータ伝送帯域全体に対してSRSを伝送するのに必要な時間をアンテナパターンの周期に設定し、アンテナ数及びSRS BW数によってアンテナパターン周期を分割し、各区間に対してSRS伝送アンテナインデックスを適用する方法を異にしながらアンテナパターンを発生させる。ここで、SRS伝送アンテナインデックスとは、SRSを伝送する端末のアンテナを指示する指示子を意味する。
【0025】
本発明は、SRS伝送アンテナパターンを提供することによって、前述した従来技術の短所、すなわち端末の各アンテナが一部の帯域に限定してSRSを伝送するようになる問題を解決する。また、基地局とアンテナ選択的伝送ダイバシティ技法を使用する端末との間には、端末送信アンテナ数とSRS BW数を入力変数にしてSRS伝送アンテナのパターンを決定する関数が事前に約束されているので、本発明の動作のために付加的なオーバーヘッドは要求されない。具体的に下記の好ましい実施例により本発明で提示する技術を詳しく説明する。
【0026】
〔実施例1〕
実施例1では、LTEシステムで端末が2つのアンテナを有する場合、本発明によるSRS伝送アンテナパターンを説明する。
【0027】
図5は、その例を示したものであって、前記前述したツリー構造で1つのレベルにN個(N={2、3、4、5、6})のSRS BWが存在する場合、SRSを伝送する時点tによるSRS伝送アンテナインデックス500、501パターンを示した。この時、端末アンテナの数がM個であり、各アンテナがデータ送信帯域全体にSRSを伝送するために必要なSRS伝送時点数をKとすれば、K=M*Nとなる。図面で、従来技術によって2つのアンテナを交互にSRS伝送に利用すれば、特定のSRS BWは、常に1つのアンテナのみを通じて伝送されることを容易に予測することができる。例えば、N=2の場合、アンテナを交互に使用すれば、SRS BW0は、常にアンテナ0に伝送され、SRS BW1は、アンテナ1にだけ伝送される。ここで、tは、SRS伝送時点を意味し、t=0、1、2、……の値を有する。そして、t’=t mod Kとして定義される。すなわち、SRS伝送アンテナパターンは、周期Kをもって繰り返される。本発明において、前記伝送時点は、スロット単位、サブフレーム単位、複数のサブフレーム単位、フレーム単位あるいは複数のフレーム単位などによって決定され、上位シグナリングとして送受信の間に設定するか、または、あらかじめ約束された値を送受信機が互いに保存していてもよい。すなわち、本発明の図面に前記伝送時点が連続されたように見えることは、説明の便宜のためのものであり、設定によって前記伝送時点は、一定の間隔を持って隔離されていてもよく、連続されていてもよい。このような伝送時点に対する定義は、本発明のすべての実施例で共通的に適用されなければならない。
【0028】
図5で、端末機は、SRS伝送帯域数に対応する2個のSRS伝送時点、すなわちt’=0、1(第1伝送区間)に対して2つのアンテナ0、1を交互に使用してSRSを伝送する。そして、その次の2つのSRS伝送時点t’=2、3(第2伝送区間)には、同一のSRS伝送帯域の第1伝送区間及び第2伝送区間の同一のSRS伝送帯域で同一のアンテナを通じてSRSが伝送されないように、アンテナインデックスの手順を変えてアンテナ1、0の順にSRSを伝送する。このようにSRS伝送帯域数に対応してSRS伝送時点をグループ化し、前記パターンを第1伝送区間であるt’=0、…、K/2−1のSRS伝送時点区間で繰り返す。そして、第2伝送区間である残りのt’=K/2、…、K−1のSRS伝送区間では、同一のSRS伝送帯域の第1伝送区間及び第2伝送区間の同一のSRS伝送帯域で同一のアンテナを通じてSRSが伝送されないように、以前t’=0、…、K/2−1の第1伝送区間区間で伝送されたアンテナインデックスに対して補数になるアンテナインデックスを適用する。図面で、SRS BWの下に“Hopping”で表現された値は、前述した従来のSRSホッピングパターンによってホッピングされたSRS BWインデックス値を意味する。このようなアンテナ伝送パターンT(t’)は、次の数式1で表現される。
【0029】
【数1】
【0030】
上記のような方法によって生成されたSRS伝送アンテナパターンT(t’)を利用すれば、端末機は、各アンテナに対してデータ伝送帯域全体にわたってSRSを伝送することができる。また、本発明の他の伝送パターンの例として、前記生成されたT(t’)に対して補数になるアンテナインデックスを適用し、新しい伝送パターン生成が可能である。すなわち、新しい伝送パターンT’(t’)は、T’(t’)=(T(t’)+1)mod2として生成されることができる。
【0031】
一方、上記数式1を本発明の他の実施例によって他の方法で表現すれば、下記の数式1−1の通りである。ここで、数式1と数式1−1は、その表現が異なるだけであり、SRS伝送アンテナパターンを発生させる原理は、同一であることを注意しなければならない。
【0032】
【数2】
ここで、前記「b_hop」は、SRS周波数ホッピングが可能な周波数領域を決定するためのパラメータであり、「b_hop=0」であれば、すべての区間のサウンディング周波数領域でホッピング可能である。また、「B_SRS」は、ツリー構造のレベルインデックスであって、上記「b」にマッチングされる。そして、Nbは、前述したように、レベルbでのSRS BW個数である。
【0033】
以下では、図3図5を例示として上記数式1−1によってSRS伝送アンテナインデックスを生成する過程を具体的に例示する。これによれば、数式1と数式1−1が同一のSRS伝送アンテナインデックスを生成することが分かる。
【0034】
まず、図3のUE1に対して、「b=1」であるので、
【数3】
に反映すれば、
【数4】
である。したがって、Kは、偶数ながら4の倍数ではないので、ベータ値は0である。すると、a(n_SRS)=(n_SRS+floor(n_SRS/2))mod2となり、n_SRS値が0、1、2、…増加するにつれて、a(0)=0、a(1)=1、a(2)=1、a(3)=0、a(4)=0、a(5)=1、a(6)=1、a(7)=0、…このような順にアンテナ伝送パターンが決定される。
【0035】
上記したように、UE1は、SRSが全体サウンディング周波数帯域を2個に分けて伝送する場合であるので、上記図3のUE1に対する説明は、図5で、「Nb=2」の場合にも、同一に適用されることができる。
【0036】
一方、図3のUE2、UE3に対して、「b=2」なので、
【数5】
である。したがって、Kは、偶数ながら4の倍数ではないので、ベータは0である。この場合、a(n_SRS)を計算すれば、0、1、1、0が繰り返されることが分かる。一方、図5で、「Nb=4」の場合と「Nb=6」の場合、伝送アンテナパターンが異なることが分かる。伝送されるSRSの数、すなわちNbが偶数であると同時に、4の倍数である場合には、0、1、1、0、1、0、0、1のパターンが繰り返され、偶数ながら4の倍数ではない場合には、0、1、1、0のパターンが繰り返されることが分かる。これは、前記数式1−1で表示された
【数6】
の条件によるものである。
【0037】
したがって、前記数式1と数式1−1は、その表現が異なるだけであり、SRS伝送アンテナパターンを発生させる原理は同一であることを確認することができる。
【0038】
図6は、本発明の実施例1で適用可能な二番目の例を示したものである。この場合、第1伝送区間であるt’=0、…、K/2−1区間のSRS伝送時点区間に対するアンテナパターンは、従来技術と同様に、アンテナ0 600、アンテナ1 601を交互にSRS伝送に使用する。すなわち、第1伝送区間では、使用するアンテナパターンは0、1、0、1…を繰り返す。しかし、第2伝送区間であるt’=K/2、…、K−1区間では、同一のSRS伝送帯域で同一のアンテナを通じてSRSが伝送されないように、以前t’=0、…、K/2−1区間伝送アンテナインデックスの補数になるアンテナインデックスを適用する。図面で、各アンテナは、データ伝送帯域全体にわたってSRSを伝送することを確認することができる。このようなアンテナ伝送パターンT(t’)は、次の数式2で表現される。
【0039】
【数7】
【0040】
また、本発明のさらに他の伝送パターンの例として、前記生成されたT(t’)に対して補数になるアンテナインデックスを適用し、新しい伝送パターン生成が可能である。すなわち、新しい伝送パターンT’(t’)は、T’(t’)=(T(t’)+1)mod2として生成されることができる。
【0041】
図7及び図8は、本発明の実施例1の適用時に端末と基地局の送信度及び受信度を各々例示したものである。
【0042】
図7を参照すれば、SRSシーケンス生成部701は、基地局からそれ自身に割当されたSRSシーケンス(CAZACシーケンス)のインデックス700を受信し、SRSシーケンスを生成する。
【0043】
循環遷移部702は、前記SRSシーケンス生成部701から生成されたSRSシーケンスを受信し、基地局からそれ自身に割当された循環遷移値700を利用して循環遷移値だけ遷移させる。
【0044】
SRSホッピングパターン生成部703は、基地局とあらかじめ定められたパターンによって上向きリンク帯域内で任意のアンテナを通じてSRSを伝送する周波数位置、すなわちSRS伝送帯域を割当する。
【0045】
この時、生成されたSRSホッピングパターンは、基地局と端末との間に事前に約束されたパターンである。割当されたSRSは、逆フーリエ変換部(IFFT;Inverse Fast Fourier Transform)705を経てSC−FDMAシンボルに変換され、CP挿入706が行われる。
【0046】
SRS伝送アンテナインデックス生成部707は、各伝送時点で、SRSホッピングパターン生成部703によって割当されたSRS伝送帯域を通じてSRSを伝送するアンテナインデックスに対するパターンを生成する。この場合、SRS伝送アンテナインデックス生成部707は、第1伝送区間の間に任意のアンテナと設定されたSRS伝送帯域をマッピングして各伝送時点でSRSを順次に伝送し、第2伝送区間の間に同一のSRS伝送帯域で同一のアンテナを通じてSRSが伝送されないようにアンテナインデックスを生成する。
【0047】
SRS伝送アンテナ選択部708は、前記SRS伝送アンテナ生成部707によって決定されたアンテナインデックスによって端末のSRS伝送アンテナを選択する。すると、SRSは、アンテナ0 709またはアンテナ1 710のうちいずれか1つを通じて基地局に伝送される。
【0048】
図8を参照すれば、基地局は、端末から受信されたSRS信号に対してCP除去800過程を行った後、フーリエ変換部(FFT;Fast Fourier Transform)801を経てSRS信号を周波数ドメインに変換させる。そして、基地局は、SRS周波数ホッピング生成部802から発生した基地局と端末との間に事前に約束されたホッピングパターンを参照して、SRS周波数分離部803を通じて様々な端末のSRSを周波数ドメインから分離する。
【0049】
その後、基地局は、各端末に割当したSRSシーケンスインデックスと循環遷移値804を利用してSRSコード分離部805を通じて同一の周波数領域にマルチプレックシングされた端末のSRSをコード領域から分離(805)する。分離した各端末のSRSを通じてチャネル状態推定器806で上向きリンクチャネル状態を推定する。基地局は、SRS伝送アンテナ決定部807から現在基地局が受信したSRSが端末の何番アンテナを利用して伝送されたかを把握する。最終的に、基地局は、アンテナ選択部808を通じて端末の各アンテナで受信されたSRSから獲得したチャネル推定値を比較し、最も優れたチャネル状態を有するアンテナを端末の伝送アンテナとして選択(808)する。
【0050】
図9は、実施例1の適用時に端末の信号伝送動作手続を示す図である。
図9を参照すれば、端末は、基地局からSRS伝送に必要なパラメータ(SRS伝送周期、周波数割当位置など)をシグナリングされる(900)。端末は、これらパラメータに基づいて現在伝送がSRS伝送時点であるか否かを判断する(901)。SRS伝送時点ではない場合、端末は、SRS生成器をオフとし(902)、その代わりにデータ/制御情報伝送過程903を進行するようになる。仮にSRS伝送時点として判断されれば、端末は、前記SRSシーケンス生成部701、前記循環遷移部702を利用して基地局に伝送するSRSを生成する。このために、端末は、まず、SRSシーケンス生成部を作動(904)させ、ここで生成されたSRSシーケンスを循環遷移(905)させ、他の端末とのコードドメインマルチプレックシングが可能にする。
【0051】
次に、端末の前記SRSホッピングパターン生成部703は、前記生成されたSRSを伝送するSRS伝送帯域を割当(906)するが、この時、SRSホッピングパターン及び基地局からの初期割当情報によってSRSの割当位置が決定される。その後、端末のSRS伝送アンテナインデックス生成部707は、前記SRS伝送帯域の数に対応するように第1伝送区間及び第2伝送区間を決定し、第1伝送区間及び第2伝送区間の同一のSRS伝送帯域でSRSを伝送するアンテナが重複しないようにSRS伝送アンテナインデックスを生成する。そして、SRS伝送アンテナ選択部は、前記生成されたSRS伝送アンテナインデックスから当該SRSを伝送するアンテナを選択(907)するようになるが、アンテナ0番が選択された場合は、SRSを0番アンテナに伝送(908)し、そうではない場合は、SRSを1番アンテナに伝送(909)する。
【0052】
図10は、実施例1の適用時に基地局の信号受信動作手続を示す図である。
図10を参照すれば、基地局は、端末から受信した時点がSRSが送信される時点であるか否かを判別(1000)する。SRS受信時点ではなければ、基地局は、データ/制御情報受信手続(1001)を進行するようになる。
【0053】
基地局は、SRS受信時点であると判断されれば、まず、SRSホッピングパターン及び割当情報を利用して様々な端末からのSRSを周波数ドメインから分離(1002)する。そして、端末別に異なる循環遷移値を利用して同一周波数領域にマルチプレックシングされた端末のSRSをコードドメインから分離(1003)する。そして、基地局は、分離したSRSからチャネル推定を行い(1004)、SRS伝送アンテナインデックスウから現在受信されたSRSが端末の何番アンテナから送信されたものであるかを判断(1005)する。このように、本発明の実施例による基地局は、SRS伝送アンテナインデックスを利用して特定の伝送時点で端末から受信したSRSが端末のどんなアンテナを通じて伝送されたものであるかを判断することができる。そして、本発明の一実施例によれば、基地局は、上記のような過程を経て端末のSRS伝送アンテナを判断した後、チャネル状態が優秀なアンテナを端末の伝送アンテナとして選択することができる。これは、1006段階以下で記述される。
【0054】
1006以下の段階について具体的に説明すれば、基地局は、端末から受信したSRSがアンテナ0から送信されたと判断されれば、現在推定値Eをアンテナ0に対する推定値(E0)として保存し、そうではない場合は、アンテナ1に対する推定値(E1)として保存する。その後、基地局は、E0とE1の2つの推定値を比較(1006)し、どのアンテナのチャネル推定値がさらに優秀なものであるかを判断(1007)する。E0がE1より大きいと判断されれば、アンテナ0を端末の伝送アンテナとして選択(1008)し、そうではない場合は、アンテナ1を端末の伝送アンテナとして選択(1009)する。
【0055】
〔実施例2〕
実施例2は、LTE−Advancedシステムのように端末が2つより多い伝送アンテナを有する場合、本発明によるSRS伝送アンテナパターンを説明する。
【0056】
図11は、端末が3個のアンテナを有する場合に対して本発明が適用された場合のSRS伝送アンテナパターンを示す。該当図面で、N値が端末アンテナ数である3で割れない場合は、アンテナ0 1100、アンテナ1 1101、アンテナ2 1102を交互にSRS伝送に使用する。
【0057】
しかし、N値が端末アンテナ数M=3で割れる場合(図11のN=3)、端末は、SRS伝送帯域数に対応する3個のSRS伝送時点をまとめてグループ化する。第一のグループ(t’=0、1、2)に対する伝送周期である第1伝送区間には、アンテナ0、1、2の順にSRSを伝送し、その次のグループ(t’=3、4、5)に対する伝送周期である第2伝送区間では、第一のグループの伝送アンテナパターンに〔M/2〕*〔t’/Nb〕を加え、modulo Mを取ったインデックスを適用する。その次のグループ(t’=6、7、8)も第一のグループの伝送アンテナパターンに対してこの過程を繰り返して算出されたインデックスを適用する。下記の数式3は、前述したSRS伝送アンテナパターンを示している。
【0058】
【数8】
【0059】
図12は、端末が4個のアンテナを有する場合に対して本発明によるSRS伝送アンテナパターンを示している。
【0060】
図12を参照すれば、まず、Nが奇数なら、アンテナ0 1200、アンテナ1 1201、アンテナ2 1203、アンテナ3 1204が順に繰り返されながらSRSを伝送する。Nが偶数の場合、SRSをデータ伝送帯域全体に伝送することができるようにするために必要なSRS伝送時点数K(SRS伝送アンテナパターン周期)に対して初期t’=0、…、K/2−1区間を二等分し、一番目の区間(t’=0、…、K/4−1)は、アンテナ0、1、2、3が順にSRSを伝送する過程を繰り返す。二番目の区間(t’=K/4、…、K/2−1)には、一番目の区間のSRS伝送アンテナインデックス逆順に伝送アンテナインデックスを適用する。また、初期t’=0、…、K/2−1区間の伝送アンテナインデックスに2を加えた後、modulo M演算を取って、t’=K/2、…、K−1区間のSRS伝送アンテナインデックスを得る。Nが2の場合、初期t’=0,…,K/2−1区間は、アンテナ0,1,2,3が順にSRSを伝送し、次のt’=K/2,…,K−1区間のアンテナインデックスは、以前t’=0,…,K/2−1区間アンテナインデックスに1を加えて得る。これは、下記数式4で表現した。
【0061】
【数9】
【0062】
本実施例の基地局及び端末送受信構造、動作手続は、実施例1に前述したこととほぼ同様である。実施例2の場合、実施例1に比べて増加した端末のアンテナ数だけSRSから得られるチャネル推定個数が増えるようになり、これによって、アンテナ選択のための比較動作数が増加する。
【0063】
図13は、前述した図5を再作成したものであって、図5がSRSバンド数によって個別的に描写されたのに対し、図13は、これをまとめて本発明の動作原理を周波数と時間軸でさらに明確に説明するのに役に立つ。図14で、端末が割当されたレベルをbとすればその上位レベルの1個のSRS BWから発生するSRS BW個数をNと定義する。この時、SRSが全体サウンディング帯域を通じて伝送されるのに必要な周期Kは、
【数10】
で定義される。例えば、図14に示されたように、端末がb=2を割当され、b=0でN=1(サウンディング帯域に1個のSRS BW)、b=1でN=3(サウンディング帯域に該当する最上位b=0 SRS BW下のレベルb=1に3個のSRS BW生成、図14の黄色)、b=2でN=2なら(レベルb=1つのSRS BWから2個のSRS BW生成、図14の緑色)、当該端末は、全体サウンディング帯域内にN=6個のSRS BWを有するようになり、このSRS BWがサウンディング帯域全体に伝送されるのに必要なSRS送信周期Kは12になる。したがって、本発明の図5の実施例をこれに適用すれば、図13のように、全体12回のSRS伝送周期は半分に分割され、互いに補数の関係を有するSRS伝送アンテナインデックスパターンを示すようになり、各端末の各アンテナは、SRSを全体サウンディング帯域にわたって伝送するようになる。
【0064】
図14は、前述した図6の実施例を既存技術であるツリー構造基盤のSRSホッピングパターンとともに説明するための図示例である。これに対する動作は、前述の図14と同一である。
【0065】
一方、本発明の詳細な説明では、具体的な実施例について説明したが、本発明の範囲から脱しない限度内で様々な変形が可能であることは勿論である。したがって、本発明の範囲は、説明された実施例に限定されず、後述する特許請求の範囲だけでなく、この特許請求の範囲と均等なものなどによって定められるべきである。
【符号の説明】
【0066】
100 サブフレーム
101 スロット
102 シンボル
103 RB
104 データ領域
105 制御領域
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14