特許第5678187号(P5678187)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5678187フィンモジュールを備えるデータセンター
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5678187
(24)【登録日】2015年1月9日
(45)【発行日】2015年2月25日
(54)【発明の名称】フィンモジュールを備えるデータセンター
(51)【国際特許分類】
   G06F 1/20 20060101AFI20150205BHJP
   G06F 1/18 20060101ALI20150205BHJP
   H05K 7/20 20060101ALI20150205BHJP
   G06F 1/26 20060101ALI20150205BHJP
   G06F 1/16 20060101ALI20150205BHJP
【FI】
   G06F1/00 360C
   G06F1/00 320D
   H05K7/20 U
   G06F1/00 330F
   G06F1/00 312J
【請求項の数】9
【全頁数】26
(21)【出願番号】特願2013-524145(P2013-524145)
(86)(22)【出願日】2011年8月8日
(65)【公表番号】特表2013-539107(P2013-539107A)
(43)【公表日】2013年10月17日
(86)【国際出願番号】US2011046918
(87)【国際公開番号】WO2012021441
(87)【国際公開日】20120216
【審査請求日】2013年3月19日
(31)【優先権主張番号】12/853,190
(32)【優先日】2010年8月9日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】12/853,192
(32)【優先日】2010年8月9日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507303550
【氏名又は名称】アマゾン・テクノロジーズ・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100064621
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 政樹
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】サルピーター,アイザック,エイ
【審査官】 安島 智也
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−525912(JP,A)
【文献】 特開2006−120154(JP,A)
【文献】 特表平09−512928(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0244052(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 1/20
G06F 1/16
G06F 1/18
G06F 1/26
H05K 7/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピューティング能力を提供するためのシステムであって、
電力バスを備えるベースモジュールと、
前記ベースモジュール設置された2つ以上のフィンモジュールであって、前記フィンモジュールのうちの少なくとも1つは、1つ以上のフィンと、前記フィンのうちの少なくとも1つに連結された2つ以上のコンピュータシステムとを備え、前記2つ以上のコンピュータシステムが連結される前記フィンのうちの少なくとも1つは、前記フィンが直な配向で前記ベースモジュールに連結されるように構成される、フィンモジュールと、
少なくとも1つの追加のベースモジュールと、
前記少なくとも1つの追加のベースモジュールに連結された少なくとも1つの追加のフィンモジュールと、
を備え、
前記電力バスは、前記フィンモジュールのうちの少なくとも1つの少なくとも1つのコンピュータシステムへ電力を供給するように構成され
前記ベースモジュールおよび前記少なくとも1つの追加のベースモジュールは、相互に連結するように構成される、
システム。
【請求項2】
前記2つ以上のコンピュータシステムを備える前記少なくとも1つのフィンモジュールは、現場交換可能なユニットであるように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記ベースモジュールは、スパインを備え、前記フィンモジュールのうちの少なくとも1つの前記フィンのうちの少なくとも1つは、前記ベースモジュールの前記スパインから、少なくとも部分的に水平方向に延在する、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
フィンモジュールのうちの少なくとも1つは、前記システムの前記フィンモジュールのうちの2つ以上の中のコンピュータシステムの動作を初期化するためのシードとして機能するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記コンピュータシステムのうちの少なくとも2つの各々はそれぞれマザーボードを備え、前記コンピュータシステムのための前記マザーボードのうちの少なくとも2つは、前記フィンモジュールの前記フィンのうちの1つの片側で相互に離間する、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記ベースモジュールは、データバスを備え、前記データバスは、前記フィンモジュールのうちの少なくとも1つと、少なくとも1つの他のフィンモジュールまたは前記システムに対して外部の少なくとも1つの構成要素との間で、データを伝送するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記ベースモジュールおよび前記フィンモジュールは、運送用コンテナに対する少なくとも1つの基準に準じる形態である、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
少なくとも1つの追加のベースモジュールと、前記少なくとも1つの追加のベースモジュールに連結された少なくとも1つの追加のフィンモジュールとをさらに備え、前記ベースモジュールおよび前記少なくとも1つの追加のベースモジュールは、組み合わされたモジュールが、運送用コンテナに対する少なくとも1つの基準に準じる形態を有するように、相互に連結するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記コンピュータシステムのうちの少なくとも2つの各々はそれぞれマザーボードを備え、前記フィンのうちの少なくとも1つは、各マザーボード上の熱生成構成要素からの熱を除去するための熱拡散突起部を備える、
請求項1に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
オンライン小売業者、インターネットサービスプロバイダ、検索プロバイダ、金融機関、大学、およびコンピューティング集約型組織等の組織はしばしば、大規模コンピューティング施設からコンピュータ運用を実施する。このようなコンピューティング施設は、組織の業務を実行するために必要に応じて、データを処理、記憶、および交換する大量のサーバ、ネットワーク、およびコンピュータ機器を収納し、収容する。典型的に、コンピューティング施設のコンピュータ室は、多数のサーバラックを含む。そして、各サーバラックが、多数のサーバおよび関連するコンピュータ機器を含む。
【0002】
コンピューティング施設は多数のサーバを収容する場合があるため、施設を運用するには大量の電力を必要とする場合がある。加えて、電力はコンピュータ室全体に広がる多数の場所(例えば、相互に離間した多数のラック、および各ラック内の多くのサーバ)に分配される。通常、施設は、比較的高電圧で給電を受ける。この給電は、より低い電圧(例えば、110V)に降圧される。より低い電圧の電力を施設内の多数の特定の構成要素へ伝送するために、ケーブル、バスバー、電力コネクタ、および電力分配ユニットのネットワークが使用される。
【0003】
コンピュータシステムは典型的に、廃熱を生成するいくつかの構成要素を含む。このような構成要素として、プリント基板、大容量記憶装置、電源、およびプロセッサが挙げられる。例えば、マルチプロセッサを備えるいくつかのコンピュータは、250ワットの廃熱を生成する場合がある。いくつかの周知のコンピュータシステムは、ラックマウント構成要素内に構成され、次いで、ラックシステム内に後から配置される、このようなより大型のマルチプロセッサコンピュータを複数含む。いくつかの周知のラックシステムは、このようなラックマウント構成要素を40含み、このようなラックシステムは従って、10キロワットに匹敵する廃熱を生成する。さらに、いくつかの周知のデータセンターは、このようなラックシステムを複数含む。いくつかの周知のデータセンターは、典型的に、ラックシステムのうちの1つ以上を通して空気を循環させることによって、複数のラックシステムからの廃熱除去を促進する方法および装置を含む。
【0004】
多くのデータセンターは、運用機器に保護を提供する建物内に保管される多数のラックマウントサーバを含む。このような建物は、建設費用、保守費用、および/または賃貸費用の形式で相当の投資を必要とする場合がある。加えて、データセンターの設計および建設(またはその拡大)、ケーブル敷設、ラックおよび冷却システムの設置には、典型的に相当の時間およびリソースが必要である。電気およびHVACシステム等に対する検査を実施し、認定および認証を取得するには、典型的に、さらに時間およびリソースが必要となる。
【0005】
任意の所与のデータセンターに対して必要なコンピューティング能力の量は、ビジネスニーズの決定に応じて迅速に変化する場合がある。ほとんどの場合、1つの場所でコンピューティング能力を増大させることが必要になる。データセンター内のコンピューティング能力を初期に提供すること、または(例えば、追加のサーバの形態において)データセンターの既存の能力を拡大することは、リソース集約的であり、効果を上げるには何ヶ月もかかる場合がある。
【0006】
データセンター内のサーバをサーバ1台毎にトラブルシューティング、修理、または交換することは、労働集約的で、コストが高い場合がある。いくつかの事例において、データセンターは、マルチサーバタイプおよびマルチラックタイプを有する場合があり、そのうちのいくつかは、様々な電源要件、冷却配置、およびネットワークトポロジー等を有する場合があり、データセンターの空間の利用率が低下することになる場合がある。
【0007】
多くのデータセンターは、データセンター内の温度および他の環境条件を許容限界内に維持するために、強制換気システムおよび空調設備に依存する。これらのシステムを設置および運用する初期および継続コストは、データセンターの運用に相当のコストおよび複雑性を追加する場合がある。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】ベースモジュール上にフィンモジュールを含むデータセンターの一実施形態である。
図2】フィンモジュールおよびフィンモジュールに対するレセプタクルの一実施形態を図示する部分分解図である。
図3】一実施形態に従い、クラムシェル筐体の左右にマザーボードアセンブリを含むフィンモジュールの断面側面図である。
図4】一実施形態に従い、筐体内に単一列のマザーボードアセンブリを含むフィンモジュールの断面側面図である。
図5】フィンの片側に取り付けられたマザーボードを含むフィンモジュールの実施形態の断面側面図である。
図6】運送用の標準寸法ユニットを形成するように末端同士を連結することが可能である、コンピューティングモジュールを4つ有するシステムの実施形態を示す模式図である。
図7】ベースモジュールおよびフィンモジュールを収容する箱型フレームを有するシステムの実施形態である。
図8】ベースモジュールおよびフィンモジュールを収容する箱型フレームを有するシステムの上面図である。
図9】ベースモジュールおよびフィンモジュールを収容する箱型フレームを有するシステムの端面図である。
図10】コンピューティングユニットのフィンモジュール間の空気を移動させる空気処理システムの一実施形態である。
図11】コンピューティングユニット内のフィンモジュールにわたって空気を移動させるためのオンボードファンを含むコンピューティングユニットの実施形態である。
図12】中央スパインを有するベースモジュールに取り付けられたファンモジュールを備えるコンピューティングユニットの実施形態である。
図13】コンピューティングユニットからフィンモジュールを取り外した一実施形態である。
図14】遮蔽物内のコンピューティングユニットの一実施形態である。
図15】フィンモジュールを有するコンピューティングユニットを使用してコンピュータリソースを提供する一実施形態である。
図16】データセンター内で所望の利用可能な最低能力レベルを維持するように、個別のフィンモジュールの取り外し、および交換を示す。
【0009】
本発明は多様な変更および代替形式を認めることができるが、その具体的な実施形態が例として図面に示され、本明細書に詳細を説明する。しかしながら、図面およびその詳細説明は、本発明を開示される特定の形式に限定することを意図するものではなく、対照的に、本発明は、添付の請求項によって定義される本発明の精神および範囲に該当する全ての変更、均等物、および代替物を網羅することを理解されたい。本明細書に使用される見出しは、体系化することを目的とするものであって、記載または請求の範囲を限定するために使用されることを意図するものではない。本明細書全体に使用される「〜してもよい(may)」は、必須の意味(すなわち、しなければならない(must)を意味する)ではなく、許容の意味(すなわち、可能性を有することを意味する)において使用される。同様に、「含む(include、including、およびincludes)は、限定ではなく、含むことを意味する。
【発明を実施するための形態】
【0010】
一実施形態に従い、コンピューティング能力を提供するためのシステムは、ベースモジュールと、ベースモジュールに連結された2つ以上のフィンモジュールとを含む。フィンモジュールのうちの少なくとも1つは、1つ以上のフィンと、フィンに連結された2つ以上のコンピュータシステムとを含む。コンピュータシステムが連結されるフィンのうちの少なくとも1つは、フィンが主に垂直な配向を有するように、ベースモジュールから延在する。ベースモジュール内の電力バスは、フィンモジュールのコンピュータシステムへ電力を供給する。多様な実施形態において、システムの運用の現場は、屋内、屋外、または限定的遮蔽物内であってもよい。
【0011】
一実施形態に従い、コンピューティング能力を提供するためのシステムは、ベースモジュールと、ベースモジュールに連結された2つ以上のフィンモジュールとを含む。フィンモジュールは、現場交換可能なユニットであってもよい。フィンモジュールのうちの少なくとも1つは、1つ以上のフィンと、フィンに連結された2つ以上のコンピュータシステムとを含む。コンピュータシステムが連結されるフィンのうちの少なくとも1つは、フィンが主に垂直な配向を有するように、ベースモジュールから延在する。
【0012】
一実施形態に従い、コンピューティング能力を提供する方法は、ユニットを形成するように、ベースモジュール上に2つ以上のフィンモジュールを設置することを含む。フィンモジュールは、フィンモジュールが主に垂直な配向を有するように、ベースモジュールから延在する。ユニットは、ベースモジュール上に設置されたフィンモジュールとともに、データセンターに搬送され、データセンターで、ある場所に配置される。コンピュータシステムは、データセンターでコンピューティング動作を実施するように運用される。
【0013】
一実施形態に従い、コンピューティング能力を提供するためのシステムは、ベースモジュールと、ベースモジュールに連結された2つ以上のフィンモジュールとを含む。フィンモジュールのうちの少なくとも1つは、1つ以上のフィンと、フィンに連結された2つ以上のコンピュータシステムとを含む。フィンは、少なくとも1つのコンピュータシステムを環境条件から保護するように、コンピュータシステムのための筐体を形成する。システムは、屋外環境で動作するように構成される。
【0014】
一実施形態に従い、コンピューティング能力を提供するためのシステムは、ベースモジュールと、ベースモジュールに連結された2つ以上のフィンモジュールとを含む。フィンモジュールのうちの少なくとも1つは、1つ以上のフィンと、フィンに連結された2つ以上のコンピュータシステムとを含む。フィンは、少なくとも1つのコンピュータシステムを環境条件から保護するように、コンピュータシステムのための筐体を形成する。フィンモジュールは、現場交換可能なユニットであってもよい。
【0015】
一実施形態に従い、コンピューティング能力を提供する方法は、ユニットを形成するように、ベースモジュール上に1つ以上のフィンモジュールを設置することを含む。フィンモジュールは、コンピュータシステムが屋外環境で動作可能であるように、フィンモジュール内のコンピュータシステムを保護する。コンピュータシステムは、屋外場所でユニットとともにコンピューティング動作を実施するように運用される。
【0016】
本明細書に使用される「通路」は、1つ以上のラックに隣接している空間を言う。
【0017】
本明細書に使用される「周囲」とは、システムまたはデータセンターの場所にある屋外空気の状態を言う。周囲の温度は、例えば、空気処理システムの吸気フードで、またはこれらの近辺で測定されてもよい。
【0018】
本明細書に使用される「コンピューティング」は、演算、データ記憶、データ検索、または通信等、コンピュータによって実施することができる任意の動作を含む。
【0019】
本明細書に使用される「データセンター」は、コンピュータ動作が実行される任意の施設または施設の任意の一部を含む。データセンターは、特定の機能専用または複数の機能を扱うサーバを含んでもよい。コンピュータ動作の例として、情報処理、通信、シミュレーション、および動作制御が挙げられる。
【0020】
本明細書に使用される「コンピュータ室」とは、ラックマウント型サーバ等、コンピュータシステムが運用される建物の一室を言う。
【0021】
本明細書に使用される「コンピュータシステム」は、多様なコンピュータシステムまたはその構成要素のうちのいずれをも含む。コンピュータシステムの一例は、ラックマウント型サーバである。本明細書に使用されるコンピュータという用語は、技術分野でコンピュータとして言及される集積回路だけに限定されず、プロセッサ、サーバ、マイクロコントローラ、マイクロコンピュータ、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)、特定用途向け集積回路、および他のプログラマブル回路に広義に言及し、これらの用語は本明細書において同じ意味で使用される。多様な実施形態において、メモリは、ランダムアクセスメモリ(RAM)等のコンピュータ可読媒体を含んでもよいが、これに限定されない。代替として、コンパクトディスク‐読み出し専用メモリ(CD−ROM)、磁気光学式ディスク(MOD)、および/またはデジタル多用途ディスク(DVD)も使用されてもよい。さらに、追加の入力チャネルは、マウスおよびキーパッド等、オペレータインターフェースに関連するコンピュータ周辺機器を含んでもよい。代替として、例えば、スキャナを含む、他のコンピュータ周辺機器も使用されてもよい。その上、いくつかの実施形態において、追加の出力チャネルは、オペレータインターフェースモニタおよび/またはプリンタを含んでもよい。
【0022】
本明細書に使用される、システムの「現場交換可能なユニット」とは、システムが、データセンターまたはシステムが運用中である他の場所等の現場にある間に、システムから取り外すことができるユニットを言う。
【0023】
本明細書に使用される「フィン」とは、支持ベースから延在することができる、構造要素、または構造要素の組み合わせを言う。フィンは、平板、シート、フレーム、チャネル、またはこれらの組み合わせを含む、任意の形状または構造を有してもよい。いくつかの実施形態において、フィンは、「クラムシェル」の左および右側等、構造要素の組み合わせであってもよい。いくつかの実施形態において、フィンは、取り付けられるベース要素の平面に対して垂直な方向に延在する。しかしながら、フィンは、ベース要素に対して任意の角度で延在してもよい。フィンは、設置された場合に垂直平面内または非垂直平面内にあってもよい。所定の実施形態において、フィンは、完全に設置された状態では、その末端のうちの2つ以上の上に支持されてもよい。例えば、フィンは、フィンの底部末端でベース上に支持されても、フィンの上部末端でレールによって支持されてもよい。いくつかの実施形態において、フィンは、フィンに取り付けられた熱生成構成要素からの放熱を実行してもよい。
【0024】
本明細書に使用される「フィンモジュール」とは、1つ以上のフィンを含むモジュールを言う。フィンモジュールは、回路基板アセンブリ、サーバ、ハードディスクドライブ、ヒートシンク、電源、コネクタ、ケーブル、およびガスケット等、追加の構成要素を含んでもよい。
【0025】
本明細書に使用される「熱拡散」とは、要素、要素の一部、または要素の組み合わせに適用されると、要素または要素の一部が、熱を伝播、または熱生成構成要素からの放熱を伝達することができることを意味する。要素の1つの熱拡散部分は、要素の他の熱拡散部分と重なり合ってもよい。
【0026】
本明細書に使用される「モジュール」は、1構成要素、または相互に物理的に連結された構成要素の組み合わせである。モジュールは、コンピュータシステム、サーバ、ハードディスクドライブ、電源、ファン、および制御システム等の機能要素およびシステム、ならびにフレーム、ハウジング、またはコンテナ等の構造要素を含んでもよい。いくつかの実施形態において、モジュールは、データセンターの現場から離れた場所で事前に製造される。
【0027】
本明細書に使用される「配電ユニット」とは、電力を配分するために使用することができる、任意のデバイス、モジュール、構成要素、またはこれらの組み合わせを言う。配電ユニットの要素は、単一の構成要素またはアセンブリ内で具現化されてもよく(共通の筐体内に収容された変圧器およびラック配電ユニット等)、または2つ以上の構成要素またはアセンブリの間に分散されてもよい(別々の筐体内にそれぞれ収容された変圧器およびラック配電ユニット、および関連ケーブル等)。
【0028】
本明細書に使用される「空間」とは、空間、領域、容積を言う。
【0029】
要素の配向に関して本明細書で使用される「主に垂直な」とは、要素が水平よりもより垂直に配向されることを意味する。
【0030】
いくつかの実施形態において、データセンターのサーバ等のコンピュータシステムは、共通のベースモジュール上のフィンモジュール上に提供される。フィンモジュールは、コンピュータシステムのための環境保護および安定した動作環境を提供してもよい。いくつかの実施形態において、フィンモジュールを含むシステムは、建物の外側に位置する。図1は、ベースモジュール上にフィンモジュールを含むデータセンターの一実施形態である。システム100は、ベースモジュール102と、フィンモジュール104と、フレーム106とを含む。フレーム106は、開放箱型フレームであってもよい。フィンモジュール104は、レセプタクル108内のベースモジュール102に連結する。フィンモジュール104の各々は、コンピュータシステム110を含む。
【0031】
いくつかの実施形態において、システム100の形態は、コンテナ運送のための標準ユニットに従う。一実施形態において、システム100は、20フット相当ユニット(「TEU」)基準に従う寸法および付設点を有する。一実施形態において、システム100のベースモジュール102は、基準TEUの全体幅および長さであってもよい。
【0032】
システム100は、ユニットとして運送に適していてもよい。ユニットを運送に備えて固定または密閉するために、防水シート、パネル、または他のカバーが提供されてもよい。いくつかの実施形態において、コンピューティングユニットの運送のために提供されたカバーは、コンピューティングユニットが稼動状態になる前に取り除かれる。いくつかの実施形態において、システム100は、製造/組み立て点からその運送先まで、少なくとも片道の大洋横断運送に加えてトラック/鉄道の複合旅程に耐えるように設計される。システム100は、保守/再製造整備施設まで、少なくとも1回以上のトラック/鉄道旅程に耐えるように設計されてもよい。
【0033】
ベースモジュール102は、シャーシ114と、電力分配116と、データバス118とを含む。ベースモジュール102のシャーシ114上のレセプタクル108それぞれは、フィンモジュール104のうちの1つを受容してもよい。
【0034】
電力分配システム116は、フィンモジュール104内のコンピュータシステム110および他の電気構成要素に対する電力を送電してもよい。電力分配システム116は、電力インターフェースパネル118と、ベースモジュール入電線120と、無停電電源122と、配電ユニット124と、電力バス126と、電源128とを含む。ベースモジュール入電線120は、電力インターフェースパネル118でシステム100に対して外部の電線と連結してもよい。ベースモジュール入電線120は、無停電電源122および配電ユニット124を通して、電力バス126に電力を供給してもよい。電源128は、電力バス126から電力を受容し、コンピュータシステム110等、フィンモジュール104内の電気負荷に電力を供給してもよい。いくつかの実施形態において、電源は、例えば、ATX基準に準じたDC電力出力を有する。いくつかの実施形態において、電力分配システム116は、回路ブレーカ(例えば、配電ユニット124内)を含む。コネクタは、環境的に密閉されてもよい。いくつかの実施形態において、システム100は、ユニットとして認定される(例えば、UL認定)。いくつかの実施形態において、個別のモジュール(フィンモジュール102またはベースモジュール104)がユニットとして認定される(例えば、UL認定)。
【0035】
図1には1つのUPSしか示されないが、システムは、いくつかの実施形態において、2つ以上のUPS(例えば、2つのUPS)を有してもよい。所定の実施形態において、ベースモジュールはUPSをまったく有さなくてもよい。加えて、システムは、任意の数の配電ユニット、電力バス、および電源を含んでもよい。いくつかの実施形態において、UPS、配電ユニット、電源等の電力分配システムの多様な要素は、ベースモジュールの外側に位置してもよい。所定の実施形態において、電力は、フィンモジュールの筐体内に取り付けられたコネクタを通して、外部源から1つ以上のフィンモジュールに送られてもよい。いくつかの実施形態において、電力および/またはデータは、ベースモジュールを通って送られることなく、フィンモジュール内に直接渡してもよい。
【0036】
いくつかの実施形態において、システム100は、一定範囲の入力電圧および電流を受容することができる。一実施形態において、システム100には、480Vの電力が供給される。所定の実施形態において、電力は、オーバーヘッドドロップおよびコネクタを介してフィンモジュール104に供給される。システム100は、入力電力をある電圧レベルから別のレベルへ変換する変圧器を含んでもよい。
【0037】
所定の実施形態において、ベースモジュールは、複数の独立した電力および/またはネットワークバスならびに/あるいは電力分配システムを含んでもよい。例えば、フィンモジュールの各々の列は、その独自の独立した電力分配システムおよびその独自のネットワークバスを有してもよい。いくつかの実施形態において、シャーシ114は、電力バス126等、ベースモジュール102の機能要素のための密閉筐体を形成する。多様な実施形態において、ベースモジュール102は、屋外環境における運用に適する。
【0038】
データバス127は、データインターフェースパネル129で外部データ線と連結してもよい。データバスは、外部システムと、フィンモジュール104内のコンピュータシステム110との間でデータを伝送してもよい。
【0039】
図1に示される実施形態において、データバス127および電力バス126は、ベースモジュール102内にあるが、多様な実施形態において、フィンモジュールのデータおよび電力または両方は、ベースモジュールの外部に位置してもよい。例えば、一実施形態において、データは、システム100の上部に沿って走行するデータバスによって提供されてもよい。データバスは、例えば、フレーム106の上部に沿ってトレイの中を走行してもよい。所定の実施形態において、フィンモジュールのデータ接続は、バスモジュールを通して、またはフィン上で直接個別のコネクタを通してのいずれかで、12ペアCorning OptiTap MTコネクタ等、1つ以上の耐候性マルチペアファイバコネクタを含んでもよい。接続は、光学式、導電型(銅等)、またはこれらの組み合わせであってもよい。
【0040】
図2は、フィンモジュールおよびベースモジュール上のフィンモジュールのレセプタクルの一実施形態を図示する部分分解図である。フィンモジュール104は、コンピュータシステム110と、左フィン部材132と、右フィン部材134と、ガスケット136とを含む。コンピュータシステム110は、左フィン部材132および右フィン部材134の各々に連結される。左フィン部材132は、例えば、クラムシェル配置の筐体を形成するように、右フィン部材134と連結してもよい。左フィン部材132および右フィン部材134は、任意の様式で相互に連結されてもよい。いくつかの実施形態において、左フィン部材132および右フィン部材134は、スクリュー、ボルト、フック、またはクリップ等の締結具を用いて連結される。ガスケット136は、左フィン部材132と右フィン部材134との間の結合点で環境密閉を提供してもよい。
【0041】
コンピュータシステム110の各々は、マザーボードアセンブリ140と、大容量記憶装置142とを含む。大容量記憶装置142は、例えば、ハードディスクドライブまたはソリッドステートドライブであってもよい。マザーボードアセンブリ140の各々は、マザーボード144と、中央処理装置146と、メモリモジュール148とを含む。マザーボードアセンブリ140は、ボス150上の右フィン部材134に連結してもよい。いくつかの実施形態において、ボス150は、熱伝導性である。ボス150は、マザーボードアセンブリ140から熱を奪ってもよい。
【0042】
左フィン部材132および右フィン部材134は、鋳造、成型、または機械加工を含む、任意の様式で製造されてもよい。いくつかの実施形態において、左フィン部材132および右フィン部材134は、金属シートから形成されてもよい。シャーシは、単一部品として製造されてもよく(例えば、金属シートの1片)、または部品の組立品であってもよい。フィン部材は、フィン部材から周辺空気への熱放散を大きくするために、より小さい表面のフィンを用いて成型または圧延されてもよい。いくつかの実施形態において、表面のフィンは、フィン部材の本体にハンダ付け、ろう付け、またはネジ止めされてもよい。所定の実施形態において、フィンは、熱生成構成要素の場所に一致するように成形されてもよい。例えば、一実施形態において、フィンは、マザーボードがフィンに連結される時に、マザーボード上の熱生成構成要素の場所に一致する輪郭を備えて、金属シートから型打ちされる場合がある。
【0043】
図2に示される実施形態において、コンピュータシステム110およびそれらの関連するマザーボードアセンブリ140は、フィンモジュールの左および右半分の各々の上に、概して共平面配置の2×3配列に配置される。しかしながら、フィンモジュールは、任意の配置に任意の数のコンピュータシステムを含んでもよい。多様な実施形態において、コンピュータシステムは、2×4の配置、または3×4の配置、または1×Nの配置に配置されてもよい。所定の実施形態において、マザーボードアセンブリは、フィンモジュール内に相互に積層されてもよい。
【0044】
フィンモジュール104は、ベースモジュール102のレセプタクル108内に連結してもよい。いくつかの実施形態において、フィンモジュール104は、スクリュー、ネジ、フック、クリップ、または他の締結具を用いて等、ベースモジュール102に固定されてもよい。所定の実施形態において、システムのフィンモジュール104のうちの1つ以上は、追加の安定性のために、フィンモジュール104の上部で、または近辺に(例えば、図1に示されるフレーム106の上部部材に)固定される。
【0045】
フィンモジュール104は、電力コネクタ半分152と、データコネクタ半分154とを含む。ベースモジュール102は、電力コネクタ半分156と、データコネクタ半分158とを含む。フィンモジュール104は、ベースモジュール102のレセプタクル108内に設置されるので、フィンモジュール102上の電力コネクタ半分152は、ベースモジュール102上の電力コネクタ半分156と連結してもよく、フィンモジュール104上のデータコネクタ半分154は、ベースモジュール102上のデータコネクタ半分158を連結してもよい。所定の実施形態において、連結機構は、相互に係合するコネクタ半分を連結する力を印加するように、ベースモジュール102および/またはフィンモジュール104上に含まれる。
【0046】
図2に示される実施形態において、電力およびデータの接続は、ベースモジュール102上のフィンモジュール104の取付場所にブラインドメイトコネクタを用いて作成される。他の実施形態において、フィンモジュールと他の要素との間の電力および/またはデータ接続は、別の場所で作成されてもよい。例えば、ケーブル接続のためのレセプタクルは、環境的に密閉されたコネクタを通して等で、左フィン部材132または右フィン部材134の1つ以上の側部に提供されてもよい。いくつかの実施形態において、電力および/またはデータコネクタは、ポジティブロックコネクタであってもよい。
【0047】
いくつかの実施形態において、フィンモジュールは、例えば、480V電力をより低いACまたはDC電圧に変換するために、電力変換モジュールを含む。いくつかの実施形態において、フィンモジュールは、ネットワークルーティングモジュールおよび/またはスイッチモジュールを含んでもよい。このようなモジュールは、専用回路基板アセンブリ上に提供されても、またはマザーボード144等の他の機能を備える回路基板上に含まれてもよい。
【0048】
図3は、一実施形態に従い、クラムシェル筐体の左右にマザーボードアセンブリを含むフィンモジュールの断面側面図である。フィンモジュール200は、左フィン部材204と、右フィン部材206とを含む。左フィン部材204は、図2を参照して上述したものと同様に、クラムシェル配置の筐体を形成するように、右フィン部材206と連結してもよい。ガスケット207は、左フィン部材204と右フィン部材206との間に提供されてもよい。マザーボードアセンブリ208は、スタンドオフ210上の左フィン部材204および右フィン部材206に取り付けられてもよい。大容量記憶装置209は、左フィン部材204および右フィン部材206上に取り付けられてもよい。左フィン部材204および右フィン部材206は、熱拡散突起部212を含む。左フィン部材204および右フィン部材206は、熱拡散突起部が、マザーボードアセンブリ208上の選択された熱生成構成要素に一致するように、および/または対応するように、製造されてもよい。例えば、図3に示されるように、熱拡散突起部212は、中央処理装置214に接触するように延在してもよい。熱拡散突起部212は、中央処理装置214の動作中に生成された熱を除去し、フィンモジュール200からの熱を周囲空気へ逃がしてもよい。
【0049】
いくつかの実施形態において、フィンモジュールのボード取付システムは、フィンの熱膨張特徴ならびに/またはフィン部材および他の要素内の製造許容範囲を考慮する。図4は、一実施形態に従い、筐体内に単一列のマザーボードアセンブリを含むフィンモジュールの断面側面図である。フィンモジュール220は、左フィン部材222と、右フィン部材224とを含む。ガスケット226は、左フィン部材222と右フィン部材224との間に提供される。マザーボード228は、スタンドオフ230上の左フィン部材222に取り付けられる。1つ以上の追加のコンピュータシステムのためのマザーボードアセンブリは、左フィン部材222に連結されてもよい。いくつかの実施形態において、追加のマザーボードアセンブリは、1列または1配列のマザーボードアセンブリ228を形成するように、マザーボードアセンブリ228との共通平面内にある。左フィン部材222上の熱拡散突起部232は、熱生成構成要素234まで延在してもよい。
【0050】
右フィン部材224の熱拡散突起部238上に、熱界面パッド236が提供されてもよい。右フィン部材224が左フィン部材236に連結されると、熱界面パッド236は、マザーボードアセンブリ228上の熱生成構成要素240と右フィン部材224の熱拡散突起部238との間に圧縮されてもよい。熱界面パッド236は、弾性材料から作製されてもよい。熱界面パッド236の圧縮は、熱生成構成要素240と熱拡散突起部238との間に低い熱抵抗を確立してもよく、それによって、熱生成構成要素240からの熱の除去を促進する。
【0051】
図5は、フィンの片側に取り付けられたマザーボードを含むフィンモジュールの実施形態の断面側面図である。フィンモジュール260は、フィン262を含む。マザーボードアセンブリ264は、フィン262に連結される。フィンモジュール260は、図1を参照して上記に記載したベースモジュール102のようなベースモジュールに連結されてもよい。
【0052】
いくつかの実施形態において、特定のフィンモジュールは、システム内に専用の特殊機能を有してもよい。例えば、図1に示される実施形態において、各行の5番目毎のフィンモジュールは、ネットワークモジュールであってもよく、または、各行の4番目毎のフィンモジュールは、スイッチモジュールであってもよい。特殊機能のフィンモジュールは、特殊モジュールの近辺のフィンモジュールに機能を提供してもよい。
【0053】
いくつかの実施形態において、ベースモジュールおよび設置されたフィンモジュールを含むコンピューティングユニットは、一体として認定されてもよい。いくつかの実施形態において、各モジュールは、現場に出荷する前に、国家承認試験研究所によって事前に認定されてもよい。所定の実施形態において、コンピューティングユニットは、UL記載および/またはETL記載であってもよい。コンピューティングユニットまたはコンピューティンブユニットの部分は、ETL SEMKO、CE/ETSI、またはUL刻印であってもよい。いくつかの実施形態において、認定されたユニットを有することで、データセンターまたはデータセンターを収納する建物の検査の範囲を削減する。
【0054】
いくつかの実施形態において、2つ以上のモジュールは、コンテナ運送の基準ユニットに準じるユニットを形成するように連結されてもよい。図6は、標準寸法ユニットを形成するように末端同士を連結できる、コンピューティングモジュールを4つ有するシステムの実施形態を示す模式図である。システム280は、コンピューティングモジュール282を含む。コンピューティングモジュール282の各々は、ベースモジュール284と、フィンモジュール286と、フレーム288とを含む。フィンモジュール286は、ベースモジュール284上に取り付けられてもよい。ベースモジュール284は、フィンモジュール286に電力および/またはデータを提供してもよい。ベースモジュール284は、図1を参照して上述したものに同様の電力バスおよびデータバスを含んでもよい。連結されると、組み合わされた4つのコンピューティングモジュール282は、コンテナ運送の基準に準じる形態を有してもよい。一実施形態において、コンピューティングモジュール282は、20フット相当ユニット(「TEU」)に準じる形態を有するユニットを形成するように結合する(図6に示されるエンベロープ291内等)
【0055】
いくつかの実施形態において、コンピューティングモジュールのうちのいくつか、または全ては、物理的に相互に連結してもよい。所定の実施形態において、コンピューティングモジュールは、ボルトまたはピンによって等、一体に固定されてもよい。しかしながら、他の実施形態では、コンピューティングモジュールは、一体に固定されなくてもよく、相互に隣接して位置付けられるに過ぎない。いくつかの実施形態において、隣接モジュールは、レール、ピン、またはキー等の整合要素を含んでもよい。所定の実施形態において、2つの隣接しているコンピューティングモジュールのうちの1つまたは両方は、相互に連結されると(隣接ベースモジュールの間等で)、隣接要素の間に密閉が自動的に作成されるように、密閉要素を含んでもよい。
【0056】
所定の実施形態において、モジュール式コンピューティンスシステムのモジュールは、相互に離間されてもよい。モジュール間の接続は、適切な管、導管、電気ケーブル、バス等を用いて作成されてもよい。
【0057】
図6に示される実施形態において、コンピューティングモジュール282は、相互に整列して位置付けられる。しかしながら、他の実施形態では、コンピューティングモジュールは異なる形式を有してもよく、例えば、2×2の配列のコンピューティングモジュール内に、異なる方式で配置されてもよい。
【0058】
図7は、ベースモジュールおよびフィンモジュールを収容する箱型フレームを有するシステムの実施形態である。図8は、図7に示されるシステムの上面図である。図9は、図7に示されるシステムの端面図である。システム300は、ベースモジュール102と、フィンモジュール104と、箱型フレーム302とを含む。ベースモジュール102およびフィンモジュール104は、図1を参照して上述したものと同様であってもよい。いくつかの実施形態において、システム300は、20フット相当ユニット標準に準じる形態を有してもよい。
【0059】
箱型フレーム302は、底部材304と、支柱306と、上部材308と、横断部材310とを含む。ベースモジュール102は、底部材304上に支持されてもよい。横断部材310は、例えば、システム300の搬送中、フレーム302に構造的強化を提供してもよい。いくつかの実施形態において、システム300は、箱型フレームの側部のうちのいずれか、または全てにわたる外部パネルを含んでもよい(パネルは、例示の目的で図7〜9には図示されない)。いくつかの実施形態において、外部パネルは、システム300の出荷中、ベースモジュール102および/またはフィンモジュール104に環境保護を提供してもよい。外部パネルは、システム300が運用状態になる際に取り外されてもよい。
【0060】
多様な実施形態において、熱は、熱拡散構成要素から、フィンモジュールのフィン内へ除かれてもよい。フィンは、熱生成構成要素から、フィンの外部表面へ熱を伝達してもよい。いくつかの実施形態において、熱は、強制的に空気を一切冷却することなく、フィンモジュールから除去されてもよい。熱は、例えば、自然の対流および放射によって、フィンモジュールのフィンから移動されてもよい。フィンを通じて熱を除去し、熱を周囲空気へ逃すことによって、空気処理システム、冷却水システム、および/またはHVACシステムの必要性を排除してもよく、それによって、システムのコストおよび複雑性を削減する。しかしながら、所定の実施形態において、フィンモジュールの強制空調のためのシステムを提供してもよい。
【0061】
図10は、コンピューティングユニットのフィンモジュール間の空気を移動させる空気処理システムの一実施形態である。システム320は、コンピューティングユニット322と、空気処理システム324とを含む。コンピューティングユニット322は、ベースモジュール326と、フィンモジュール328と、フレーム330と、プレナム332とを含む。コンピューティングユニット322は、高床334上に置かれてもよい。コンピューティングユニット322は、TEUエンベロープ323内であってもよい。
【0062】
空気処理システム324は、送風システム339と、送風機340と、床下室342と、高床ベント344と、制御システム346とを含む。制御システム346は、コンピューティングモジュール322内の周囲空気圧に対して床下室342を加圧するように送風システム339を動作させるために使用されてもよい。空気は、床下室342から、高床ベント344およびベースモジュール326内の管350を通過し、フィンモジュール328の間の空間を通過する。フィンモジュール328からの熱は、フィンモジュールの上から上向きに通過する空気内へ逃されてもよい。空気は、プレナムベント352を通過して、プレナム332内へ流れてもよい。プレナム332からの空気は、送風システム339へ戻されても、外気へ逃されても、または両方の組み合わせであってもよい。所定の実施形態において、プレナム332は省略されてもよく、空気は、フィンモジュール328の間を通過して上昇し、放散してもよい(例えば、屋外環境へ)
【0063】
図11は、コンピューティングユニット内のフィンモジュールにわたって空気を移動させるためのオンボードファンを含むコンピューティングユニットの実施形態である。コンピューティングユニット360は、ベースモジュール102と、フィンモジュール104と、サイドパネル362と、プレナム364と、ファン366とを含む。コンピューティングユニット322は、TEUエンベロープ323内であってもよい。サイドパネル362は、ルーバー368を含む。ファン366は、ルーバー368を通ってコンピューティングモジュール360内へ空気を引き込むように操作されてもよい。空気は、フィンモジュール104上を通過してもよく、フィンモジュールから熱を除去する。空気は、ベント370を上向きに通過して、プレナム364内へ流れてもよい。空気は、ベント372を通ってプレナム364から排出されてもよい。
【0064】
所定の実施形態において、システムは、フィンモジュールのコンピュータシステムを冷却するように、フィンモジュールの筐体を通って空気を移動させてもよい。例えば、所定の実施形態において、入口および出口のベントは、図2に示される左フィン部材132および/または右フィン部材134の中に含まれてもよい。ベントは、空気が、フィンモジュール104内の熱生成構成要素を冷却するように、筐体の内側を通過することを可能にしてもよい。
【0065】
所定の実施形態において、空気処理サブシステムの冷却構成要素は、制御システムに連結されてもよい。制御システムは、システムの温度、圧力、流速、および湿度等の条件を測定し、測定された条件に基づいて、ファン速度、空気源、機械式冷却等、そのシステムの冷却システムパラメータを調整してもよい。空気処理サブシステム内のデバイスは、自動的、手動、またはこれらの組み合わせで制御されてもよい。
【0066】
所定の実施形態において、システムを冷却するための制御システムは、少なくとも1つのプログラマブルロジックコントローラを含む。PLCは、中でも、一般的な動作条件の必要に応じて、データセンターモジュールを通して空気流を導くように、オペレータからの命令信号に基づいて、空気処理システム内のダンパを開放および閉鎖してもよい。代替として、PLCは、空気流量を調節するように、完全開放位置と完全閉鎖位置との間でダンパを調節してもよい。
【0067】
多様な実施形態において、冷却システムの1つ以上の空気処理サブシステムの動作は、1つ以上の条件に応答して制御されてもよい。例えば、コントローラは、温度および湿度等、1つ以上の事前に決定された条件が満たされると、空気処理サブシステムの空気源を還気から外気へ切り替えるようにプログラムされてもよい。
【0068】
図12は、中央スパインを有するベースモジュールに取り付けられたファンモジュールを備えるコンピューティングユニットの実施形態である。コンピューティングユニット400は、ベースモジュール402とフィンモジュール404とを含む。ベースモジュール402は、中央スパイン406を含む。電力分配システム408は、フィンモジュール404に電力を提供するように、ベースモジュール402を通って配線されてもよい。
【0069】
いくつかの実施形態において、コンピューティングユニットは、コンピューティングユニットの位置決めを促進するように、付設点を含む。例えば、載荷領域から広い運用位置へ、またはこの反対にユニットを移動するために、ガントリークレーンが使用されてもよく、データセンター内でより密度の高いユニットの集団を可能にしてもよい。
【0070】
いくつかの実施形態において、フィンモジュールは、コンピューティングユニットから個別に取り外し可能であってもよい。図13は、コンピューティングユニットからフィンモジュールを取り外した一実施形態である。コンピューティングユニット410は、ベースモジュール102とフィンモジュール104とを含む。ベースモジュール102およびフィンモジュール104は、図1を参照して上述したものに同様であってもよい。設置/取り外しデバイス412は、ベースモジュール102からフィンモジュールを取り外す、または設置するために使用されてもよい。いくつかの実施形態において、設置/取り外しデバイス412は、フィンモジュール102の移動を支援するように、台車を含んでもよい。
【0071】
いくつかの実施形態において、ベースモジュールおよびフィンモジュールを含むコンピューティングユニットは、屋外環境で運用してもよい。ベースモジュールおよびフィンモジュールは、屋外環境への露出に適する、個別の筐体の中にあってもよい。いくつかの実施形態において、フィンモジュールおよび/またはベースモジュールの要素は、密閉筐体の中に収容される。所定の実施形態において、コンピューティングユニットのベースモジュールおよびフィンモジュールは、屋外運用のための耐候密閉で、窒素がパージされてもよい。例えば、図2に示されるフィンモジュール104の内側は、運用状態になる前に、窒素がパージされ、密閉されてもよい。ユニットの設計寿命に対して環境条件に耐えるように材料が選択されてもよい。ユニットの周囲に、コンテナ取り扱い機器に対する適当なアクセスが提供されてもよい。
【0072】
いくつかの実施形態において、コンピューティングユニットは、限定的遮蔽物および/または部分的に保護された環境において運用されてもよい。例えば、コンピューティングユニットは、雨に対する露出を制限し、追加のアクセス制御層を提供するように、支柱組立式倉庫(pole barn)または他の単純な構造物内で運用される場合がある。いくつかの実施形態において、適当な空気流を保証するために必要な場合がある、建物の1つ以上の領域内に陽圧および他に陰圧を提供するために、遮蔽物内にファンが含まれてもよい。図14は、遮蔽物内のコンピューティングユニットの一実施形態である。コンピューティングユニット420は、支柱組立式倉庫422の床上に位置付けられる。支柱組立式倉庫422は、屋根424を含む。支柱組立式倉庫422は、コンピューティングユニットの運用中、コンピューティングユニット420のために部分保護を提供してもよい。例えば、支柱組立式倉庫422は、コンピューティングユニット420のフィンモジュールおよび/またはベースモジュールに雨がかからないようにしてもよい。いくつかの実施形態において、コンピューティングユニット420のフィンモジュールおよび/またはベースモジュールは、フィンモジュールのコンピュータシステム内で、結露等から保護するように、筐体(密閉または非密閉の)等、さらなる環境保護を含んでもよい。
【0073】
図15は、フィンモジュールを有するコンピューティングユニットを使用してコンピュータリソースを提供する一実施形態である。500で、図1を参照して上述したシステム100のようなコンピューティングユニットを備えるコンピューティングリソースを提供するための現場が選択される。いくつかの実施形態で、現場は屋外の場所である。他の実施形態では、現場は、倉庫内部等、屋内の場所である。いくつかの実施形態において、現場は、支柱組立式倉庫等の遮蔽物を含む屋外の場所である。
【0074】
502で、データセンターに必要なコンピューティング能力が決定される。504で、必要なコンピューティング能力から、コンピューティングシステムのコンピューティングユニットの数が決定される。
【0075】
506で、コンピューティングユニットを形成するために、フィンモジュールがベースモジュール上に設置される。多様な実施形態において、設置されるフィンモジュールの数は、データセンターに必要な能力の量に依存する。いくつかの実施形態において、コンピューティングユニットは、事前に組み立てられた既製のユニットであってもよい。いくつかの実施形態において、コンピューティングユニット、またはコンピューティングユニットの部分は、工場等の1つの場所で事前に製造加工され、別の場所にあるデータセンターの現場へ搬送される。しかしながら、所定の実施形態では、データセンターのコンピューティングユニットの全てまたはいくつかの部分は、データセンターの現場で組み立てられてもよい。
【0076】
508で、コンピューティングユニットは現場へ出荷される。いくつかの実施形態では、各コンピューティングユニットは、TEUとして搬送される。いくつかの実施形態では、2つ以上のコンピューティングユニットは、TEUから一体に連結されてもよい。モジュールは、組み合わせユニットとして出荷されてもよい。代替として、コンピューティングモジュールの各々は別々に出荷されてもよい。
【0077】
510で、コンピューティングユニットは、データセンターの電力に接続されてもよい。いくつかの実施形態において、電力は、コンピューティングユニットのベースモジュールの電力分配システムに接続された外部の電気ケーブルを通じて提供されてもよい。
【0078】
512で、モジュール式コンピューティングシステムは、データセンターのためのコンピューティングサービスを提供するように運用されてもよい。いくつかの実施形態において、フィンモジュールのうちの1つ以上は、シードとして機能してもよい。シードは、ローカルの記憶装置(USBフラッシュドライブ等)を介して、初期のブート処理を可能にしてもよい。代替として、シードフィンモジュールは、例えば、S3から、マルチホップIPネットワーク上から暗号化されたブート処理イメージを取得し、解読し、実行することが可能な少なくとも1つの事前にロードされたOSイメージを含むことができる。各フィン内の全てのシステムは、初期のプロビジョニングのためのネットワーク起動を実行可能であってもよい。個別のフィンモジュール、または各フィンモジュール内の個別のマザーボードに電力を投入または切断するように、遠隔操作される電源スイッチが提供されてもよい。
【0079】
514で、コンピューティングユニットのために利用可能な能力のレベルが監視されてもよい。利用可能な能力は、システムの全能力の%として、利用可能なリソースの量に基づいてもよい。例えば、コンピューティングユニットの状況では、利用可能な能力は、コンピューティングユニット内のサーバに対する全能力のパーセントとして、コンピューティング動作を実施するために実際に利用可能であるサーバの台数であってもよい。例えば、コンピューティングユニットに120台のサーバがあるが、コンピューティングユニット内のスロットのうちの90だけで動作中のサーバが存在する場合、コンピューティングユニットの利用可能な能力は、75%であってもよい。別の例として、フィンモジュールが6台のサーバを擁するが、サーバのうちの2台だけが動作している場合、フィンモジュールの利用可能な能力は33%である。所定の実施形態において、システムは、実際に使用されている全コンピューティング能力のパーセントとして等、他の様式で監視されてもよい。
【0080】
516で、コンピューティングユニットの利用可能な能力が事前に決定されたレベルを下回ると、コンピューティングユニットは、切断され、取り外されて、交換されてもよい。例えば、コンピューティングユニットは、利用可能な能力が70%を下回ると、切断され、取り外されて、交換される場合がある。いくつかの実施形態において、交換されたユニットは、TEUであってもよい。いくつかの実施形態において、コンピューティングユニット上の全ての保守は、整備施設レベルで実施される(例えば、整備施設で実施され、データセンターではない)。いくつかの実施形態において、各フィンモジュールは、現場交換可能なユニットである。いくつかの実施形態において、フィンモジュール内部の構成要素(図2を参照して上述したフィンモジュール104内のコンピュータシステム110等)は、現場保守要員にアクセス不可能であってもよい。
【0081】
いくつかの実施形態において、コンピュータシステム110等のフィンモジュール内の構成要素は、密閉環境内では構成要素を保守するためにアクセス不可能であってもよい。密閉環境は、例えば、システムが、屋外および/または限定的遮環境で運用されることを可能にしてもよい。
【0082】
いくつかの実施形態において、コンピュータユニット内の構成要素の全て(図1を参照して上述したシステム100内の構成要素全体等)は、現場保守要員にはアクセス不能であってもよい。
【0083】
コンピューティングモジュールが他のモジュール(TEUの一部等)に物理的に連結された実施形態において、交換されるコンピューティングモジュールは、データセンター内の他のユニットから分離されてもよい。
【0084】
図16は、所望の利用可能な最低の能力レベルを維持するように、個別のフィンモジュールユニットの取り外しおよび交換を示す。540で、システムは、コンピューティング動作を実施するように運用される。542で、利用可能な能力のレベルがフィンモジュールのうちの1つ以上で監視されてもよい。544で、個別のフィンモジュールの利用可能な能力が事前に決定されたレベルを下回ると、個別のフィンモジュールは、切断され、取り外されて、交換されてもよい。
【0085】
別の実施形態において、コンピューティングユニットの利用可能な能力が事前に決定されたレベルを下回ると、1つ以上のフィンモジュールは、交換、またはコンピューティングユニットに追加されてもよい。例えば、コンピューティングユニットの利用可能な能力が70%を下回ると、利用可能能力が最低レベルのフィンモジュールは(例えば、障害のある複数のサーバ位置を有する)、より高いレベルの利用可能な能力を有するフィンモジュールによって交換されてもよく、および/またはフィンモジュールがコンピューティングユニットの空のスロットに設置されてもよい。
【0086】
図1に示される実施形態において、ベースモジュールは、それに取り付けられるフィンモジュールより下に位置するが、ベースモジュールは、フィンモジュールに対して任意の位置にあってもよい。加えて、フィンモジュールは、ベースモジュールから任意の方向に延在してもよい。例えば、図12に示されるように、フィンモジュールは、ベースモジュールの中央スパインから水平方向に延在してもよい。
【0087】
上記の実施形態をかなりの詳細にわたり記載したが、上記の開示が完全に理解されると、当業者には多数の変形および変更が明らかとなるであろう。以下の請求項は、そのような変形および変更全てを包含すると解釈されることが意図される。
【0088】
本発明のさらなる実施形態は、以下の番号を付けた付記に開示される。

1.コンピューティング能力を提供するためのシステムであって、
電力バスを備えるベースモジュールと、
ベースモジュールに連結された2つ以上のフィンモジュールであって、フィンモジュールのうちの少なくとも1つは、1つ以上のフィンと、フィンのうちの少なくとも1つに連結された2つ以上のコンピュータシステムとを備え、2つ以上のコンピュータシステムが連結されるフィンのうちの少なくとも1つは、フィンが主に垂直な配向を有するように、ベースモジュールから延在するように構成される、フィンモジュールと、を備え、
電力バスは、前記フィンモジュールのうちの少なくとも1つの少なくとも1つのコンピュータシステムへ電力を供給するように構成される、システム。

2.2つ以上のコンピュータシステムを備える少なくとも1つのフィンモジュールは、現場交換可能なユニットであるように構成される、付記1に記載のシステム。

3.2つ以上のコンピュータシステムを備える少なくとも1つのフィンモジュールは、筐体内の2つ以上のコンピュータシステムが現場保守要員にはアクセス不可能であるように、2つ以上のコンピュータシステムを収納する筐体を備える、付記2に記載のシステム。

4.フィンモジュールのうちの少なくとも1つのフィンのうちの少なくとも1つは、フィンに連結された少なくとも1つのコンピュータシステムから放熱を実行するように構成される、付記1に記載のシステム。

5.フィンモジュールのうちの少なくとも1つのフィンのうちの少なくとも1つは、実質的に垂直な配向でベースモジュールに連結される、付記1に記載のシステム。

6.ベースモジュールは、スパインを備え、フィンモジュールのうちの少なくとも1つのフィンのうちの少なくとも1つは、ベースモジュールのスパインから、少なくとも部分的に水平方向に延在する、付記1に記載のシステム。

7.フィンモジュールのうちの少なくとも1つは、特殊機能モジュールである、付記1に記載のシステム。

8.フィンモジュールのうちの少なくとも1つは、システムのフィンモジュールのうちの2つ以上の中のコンピュータシステムの動作を初期化するためのシードとして機能するように構成される、付記1に記載のシステム。

9.コンピュータシステムのうちの少なくとも2つの各々はそれぞれマザーボードを備え、コンピュータシステムのためのマザーボードのうちの少なくとも2つは、フィンモジュールのフィンのうちの1つの片側で相互に離間する、付記1に記載のシステム。

10.ベースモジュールは、データバスを備え、データバスは、フィンモジュールのうちの少なくとも1つと、少なくとも1つの他のフィンモジュールまたはシステムに対して外部の少なくとも1つの構成要素との間で、データを伝送するように構成される、付記1に記載のシステム。

11.フィンモジュールの少なくとも1つの上にある少なくとも1つのフィンの上から空気を移動させるように構成された1つ以上のファンをさらに備える、付記1に記載のシステム。

12.ベースモジュールおよびフィンモジュールは、運送用コンテナに対する少なくとも1つの基準に準じる形態である、付記1に記載のシステム。

13.少なくとも1つの追加のベースモジュールと、少なくとも1つの追加のベースモジュールに連結された少なくとも1つの追加のフィンモジュールとをさらに備え、ベースモジュールおよび少なくとも1つの追加のベースモジュールは、相互に連結するように構成される、付記1に記載のシステム。

14.少なくとも1つの追加のベースモジュールと、少なくとも1つの追加のベースモジュールに連結された少なくとも1つの追加のフィンモジュールとをさらに備え、ベースモジュールおよび少なくとも1つの追加のベースモジュールは、組み合わされたモジュールが、運送用コンテナに対する少なくとも1つの基準に準じる形式を有するように、相互に連結するように構成される、付記1に記載のシステム。

15.フィンモジュールの少なくとも一部の周囲に少なくとも1つのフレームをさらに備える、付記1に記載のシステム。

16.フレームは、フィンモジュールのうちの1つ以上が、現場交換可能なユニットとしてベースモジュールから取り外されることを可能にするように構成される、付記15に記載のシステム。

17.フィンモジュールのうちの少なくとも1つをベースモジュールから取り外すように構成された少なくとも1つのフィンモジュールインストーラ/引き出しデバイスをさらに備える、付記1に記載のシステム。

18.コンピューティング能力を提供するためのシステムは、
ベースモジュールと、
ベースモジュールに連結された2つ以上のフィンモジュールであって、フィンモジュールのうちの少なくとも1つは、1つ以上のフィンと、フィンのうちの少なくとも1つに連結された2つ以上のコンピュータシステムとを備え、2つ以上のコンピュータシステムが連結されるフィンのうちの少なくとも1つは、フィンが主に垂直な配向を有するように、ベースモジュールから延在するように構成される、フィンモジュールと、を備え、
2つ以上のコンピュータシステムを備える少なくとも1つのフィンモジュールは、現場交換可能なユニットであるように構成される、システム。

19.フィンモジュールのうちの少なくとも1つの1つ以上のフィンは、コンピュータシステムのうちの少なくとも1つのための少なくとも部分的な筐体を形成する、付記18に記載のシステム。

20.フィンモジュールのうちの少なくとも1つは、第1のフィン部材と第2のフィン部材とを備え、コンピュータシステムのうちの少なくとも1つは、第1のフィン部材と第2のフィン部材との間にあり、第1のフィン部材および第2のフィン部材は、少なくとも1つのコンピュータシステムを少なくとも部分的に包囲するように結合する、付記19に記載のシステム。

21.コンピューティング能力を提供する方法であって、
ユニットを形成するように、ベースモジュール上に2つ以上のフィンモジュールを設置することであって、フィンモジュールは、フィンモジュールのうちの少なくとも1つが主に垂直な配向を有するように、ベースモジュールから延在するように構成され、フィンモジュールのうちの少なくとも1つは、2つ以上のコンピュータシステムを備えることと、
ベースモジュール上に設置されたフィンモジュールを含む、ユニットをデータセンターへ搬送することと、
ユニットをデータセンターにある場所に配置することと、
データセンターでコンピューティング動作を実施するようにコンピュータシステムのうちの少なくとも1つを運用することと、を含む、方法。

22.ユニットは、運送用コンテナに対する少なくとも1つの基準に準じる形態を有する、付記21に記載の方法。

23.追加のユニットを形成するように、少なくとも1つの追加のベースモジュールに少なくとも1つのフィンモジュールを連結することと、
組み合わされたユニットを形成するように、少なくとも1つの追加のベースモジュールをベースモジュールに連結することと、
をさらに含む、付記21に記載の方法。

24.組み合わされたユニットは、運送用コンテナに対する基準に準じるものであり、ユニットを搬送することは、組み合わされたユニットをデータセンターへ搬送することを含み、方法は、データセンターでユニットまたは追加のユニットを動作状態にする前に、データセンターでユニットから少なくとも1つの追加のユニットを分離することをさらに含む、付記23に記載の方法。

25.ベースモジュールを通して、フィンモジュールのうちの少なくとも1つの中のコンピュータシステムのうちの少なくとも1つに電力を供給することをさらに含む、付記21に記載の方法。

26.フィンモジュールのうちの1つ以上に対して、コンピュータシステム内の利用可能な能力のレベルを監視することと、
フィンモジュールの利用可能な能力のレベルが、事前に決定されたレベルを下回ると、フィンモジュールを取り外して交換することと、
をさらに含む、付記21に記載の方法。

27.ユニット内のコンピュータシステムで利用可能な能力のレベルを監視することと、
ユニットの利用可能な能力のレベルが事前に決定されたレベル未満に低下すると、ユニットを取り外して交換することと、
をさらに含む、付記21に記載の方法。

28.フィンモジュールのうちの少なくとも1つの少なくとも1つのフィンは、コンピュータシステムのうちの少なくとも1つの中の1つ以上の熱生成構成要素から、熱を引き出すように構成され、方法は、少なくとも1つのフィンから熱を除去するように、少なくとも1つのフィンにわたって空気を強制送風することをさらに含む、付記21に記載の方法。

29.コンピューティング能力を提供するためのシステムであって、
ベースモジュールと、
ベースモジュールに連結された2つ以上のフィンモジュールであって、フィンモジュールのうちの少なくとも1つは、1つ以上のフィンと、フィンのうちの少なくとも1つに連結された2つ以上のコンピュータシステムとを備え、フィンのうちの1つ以上は、環境条件から少なくとも1つのコンピュータシステムを保護するように、コンピュータシステムのうちの少なくとも1つに対する筐体を形成するように構成される、フィンモジュールと、を備え
システムは、屋外環境で動作するように構成される、システム。

30.システムは、強制空気冷却なく、連続的に動作するように構成される、付記29に記載のシステム。

31.2つ以上のコンピュータシステムを備える少なくとも1つのフィンモジュールは、現場交換可能なユニットであるように構成される、付記29に記載のシステム。

32.2つ以上のコンピュータシステムを備える少なくとも1つのフィンモジュールは、筐体内の2つ以上のコンピュータシステムが現場保守要員にはアクセス不可能であるように、2つ以上のコンピュータシステムを収納する筐体を備える、付記31に記載のシステム。

33.フィンモジュールのうちの少なくとも1つは、フィンのうちの少なくとも1つを備える密閉筐体を備え、密閉筐体は、コンピュータシステムのうちの少なくとも1つを収納する、付記29に記載のシステム。

34.密閉筐体内に少なくとも1つの不活性流体を備える、付記33に記載のシステム。

35.フィンモジュールのうちの少なくとも1つのフィンのうちの少なくとも1つは、フィンに連結された少なくとも1つのコンピュータシステムから放熱を実行するように構成される、付記29に記載のシステム。

36.フィンモジュールのうちの少なくとも1つは、第1のフィン部材と第2のフィン部材とを備え、コンピュータシステムのうちの少なくとも1つは、第1のフィンと第2のフィンとの間にあり、第1のフィンおよび第2のフィンは、少なくとも1つのコンピュータシステムを少なくとも部分的に包囲するように結合する、付記29に記載のシステム。

37.ベースモジュールは、電力バスを備え、電力バスは、フィンモジュールのうちの少なくとも1つの少なくとも1つのコンピュータシステムに電力を供給するように構成される、付記29に記載のシステム。

38.ベースモジュールは、密閉筐体を備え、密閉筐体は、電力バスを収納する、付記37に記載のシステム。

39.ベースモジュールは、電力バスを備え、少なくとも1つのフィンモジュール内の少なくとも1つのコンピュータシステムをベースモジュールに電気的に連結するように構成された少なくとも1つのブラインドメイト電気コネクタをさらに備える、付記29に記載のシステム。

40.フィンモジュールのうちの少なくとも1つは、少なくとも1つの密閉コネクタをさらに備え、少なくとも1つの密閉コネクタは、フィンモジュール内の少なくとも1つのコンピュータシステムへのデータ接続または電気接続を提供するように構成される、付記29に記載のシステム。

41.コンピューティング能力を提供するためのシステムであって、
ベースモジュールと、
ベースモジュールに連結された2つ以上のフィンモジュールであって、フィンモジュールのうちの少なくとも1つは、1つ以上のフィンと、フィンのうちの少なくとも1つに連結された2つ以上のコンピュータシステムとを備え、フィンのうちの1つ以上は、環境条件から少なくとも1つのコンピュータシステムを保護するように、コンピュータシステムのうちの少なくとも1つに対する筐体を形成するように構成される、フィンモジュールと、を備え
2つ以上のコンピュータシステムを備える少なくとも1つのフィンモジュールは、現場交換可能なユニットであるように構成される、システム。

42.システムは、強制空気冷却なく、連続的に動作するように構成される、付記41に記載のシステム。

43.フィンモジュールの少なくとも一部およびベースモジュールの少なくとも1つの上から少なくとも1つの遮蔽物をさらに備える、付記41に記載のシステム。

44.コンピューティング能力を提供する方法であって、
ユニットを形成するように、ベースモジュール上に1つ以上のコンピュータシステムを備える1つ以上のフィンモジュールを設置することであって、フィンモジュールのうちの少なくとも1つは、コンピュータシステムが屋外環境で動作可能であるように、1つ以上のコンピュータシステムを保護するように構成されることと、
屋外場所にあるユニットとともにコンピューティング動作を実施するようにコンピュータシステムのうちの少なくとも1つを運用することと、を含む、方法。

45.ベースモジュール上に設置されたフィンモジュールを含む、ユニットを屋外場所へ搬送することと、
ベースモジュール上に設置されたフィンモジュールを含む、ユニットを屋外場所に位置付けることと、
をさらに含む、付記44に記載の方法。

46.ユニットは、運送用コンテナに対する少なくとも1つの基準に準じる形態を有する、付記45に記載の方法。

47.ベースモジュールを通して、フィンモジュールのうちの少なくとも1つの中のコンピュータシステムのうちの少なくとも1つに電力を供給することをさらに含む、付記44に記載の方法。

48.フィンモジュールのうちの1つ以上に対して、コンピュータシステム内の利用可能な能力のレベルを監視することと、
フィンモジュールの利用可能な能力のレベルが、事前に決定されたレベルを下回ると、フィンモジュールを取り外して交換することと、
をさらに含む、付記44に記載の方法。

49.ユニット内のコンピュータシステムで利用可能な能力のレベルを監視することと、
ユニットの利用可能な能力のレベルが事前に決定されたレベルを下回ると、ユニットを取り外して交換することと、
をさらに含む、付記44に記載の方法。
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