特許第5678247号(P5678247)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許5678247-石鹸液自動吐出装置 図000002
  • 特許5678247-石鹸液自動吐出装置 図000003
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5678247
(24)【登録日】2015年1月16日
(45)【発行日】2015年2月25日
(54)【発明の名称】石鹸液自動吐出装置
(51)【国際特許分類】
   A47K 5/12 20060101AFI20150205BHJP
【FI】
   A47K5/12 A
【請求項の数】1
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2013-217795(P2013-217795)
(22)【出願日】2013年10月2日
【審査請求日】2013年10月2日
【権利譲渡・実施許諾】特許権者において、実施許諾の用意がある。
(73)【特許権者】
【識別番号】302031063
【氏名又は名称】アメミヤ機器株式会社
(72)【発明者】
【氏名】後川 昭雄
【審査官】 藤脇 昌也
(56)【参考文献】
【文献】 特公平7−94741(JP,B2)
【文献】 特開平8−492(JP,A)
【文献】 特開2009−142651(JP,A)
【文献】 特表2011−514173(JP,A)
【文献】 実公昭50−21537(JP,Y1)
【文献】 実開昭50−54351(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47K 5/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
手を検出した時に石鹸液タンク内に貯留されている石鹸液をポンプで汲み上げて石鹸液吐出ノズルから吐出するようにした石鹸液自動吐出装置において、
洗面台の上部に配置した手感知センサーと、石鹸液吐出ノズルと、ポンプと、制御装置とからなる石鹸液吐出ユニットと、
洗面台下部に配置した石鹸液タンクと、該石鹸液タンクの上面にチューブカップリングを、該石鹸液タンク内部に石鹸液が上方向にだけ流れるようにする逆止弁を配置し、該逆止弁とチューブカップリングとをチューブで接続した石鹸液貯蔵ユニットと、
該石鹸液吐出ユニットのポンプにチューブの一端を接続し、他端に弁付チューブカップリングを取り付けた石鹸液送出管とで構成したことを特徴とする石鹸液自動吐出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗面台に設置して、手洗いを効率よく行うための石鹸液吐出装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の石鹸液自動吐出装置は洗面台の上部に石鹸液吐出ノズルと、手感知センサーとが設けられ、洗面台の下部に石鹸液貯蔵タンクと該石鹸液貯蔵タンクから洗面台上部に配置された石鹸液吐出ノズルへ石鹸液を供給するためのポンプと、一連の制御を担う制御装置とが配置されている。
この構成だと、洗面台上部と洗面台下部との間を電気配線と石鹸液送出管とで接続する必要があり、構造が複雑となり、設置工事も高価なものとなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4718364号特許公報
【特許文献2】特許第2811149号特許公報
【特許文献3】特公平7−94741号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ポンプを洗面台上部に配置すると電気系が一体化され構造が簡素になるだけでなく、石鹸液吐出装置の設置工事も簡素になります。
しかしながら石鹸液を洗面台の下部に設置するとポンプも下部に設置しなければならなくなります、その理由はポンプを上部に配置すると石鹸液を汲み上げることができなくなるかからです。
石鹸液を汲み上げることができない原因は、石鹸液のように非常に粘性の高い液体を汲み上げるポンプはそのポンプの摺動部の隙間が大きいため、ポンプの吸引動作を停止すると石鹸液が重力の作用で下部へ流れてしまい、ポンプ内に空気が入ります。
このようにポンプ内部の液体がなくなり空気で満たされると、ポンプを動作させても石鹸液を汲み上げることができなくなります。
この現象は井戸水をくみ上げる時に呼び水をしなければならない理由と同じです。
そのため石鹸液貯蔵タンクを洗面台の下部に設置すれば、必然的にポンプも洗面台の下部に設置しなければならなくなります。
【課題を解決するための手段】
【0005】
手感知センサーと、石鹸液吐出ノズルと、ポンプと、制御装置とからなる石鹸液吐出ユニットを洗面台の上部に配置し、洗面台下部には石鹸液タンクと、該石鹸液タンクの内部に石鹸液が下から上方向には流れるが、上から下には流れないようにする逆止弁を設けたチューブ配置し、ポンプの動作が停止しても石鹸液がポンプ内から落下しないようにした。
【0006】
さらに石鹸液タンクの上面にチューブカップリングを設けて石鹸液貯蔵タンクと石鹸液送出管とが着脱できるようにした。
【発明の効果】
【0007】
上述したように石鹸液タンクを洗面台の下部に石鹸液吐出ユニットを洗面台の上部に配置することが可能となるので、構造が簡素になり、設置工事もしやすくなります。
【0008】
石鹸液タンクの上面にチューブカップリングを設けて石鹸液貯蔵タンクと石鹸液送出管とが着脱できるようにしたので、延長チューブを用いて石鹸液タンクをポンプと同じ高さまで持ち上げることができるようになります。
設置工事時はポンプ内部は空気で満たされているので、ポンプを動作させても石鹸液を汲み上げることができません。
そこで石鹸液タンクをポンプと同じ高さまで持ち上げてポンプを動作させるとポンプ内部が石鹸液で充満され、石鹸タンクを下部に設置しても石鹸液が吐出できるようになります。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の石鹸液自動吐出装置の実施例。
図2】ポンプ内に石鹸液を充填する方法を示す一例。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態を図1図2に基づいて説明する。
【0011】
図1において、手感知センサー1と、石鹸液吐出ノズル2と、ポンプ3と、制御装置4とからなる石鹸液吐出ユニット5は洗面台6の上部に配置されている。
【0012】
石鹸液タンク7の上面にチューブカップリング8が設置され、該石鹸液タンク7の内部にはチューブカップリング8にチューブ9が接続されており、該チューブ9の他端には下から上方向には石鹸液が流れるが、上から下には流れないようにする逆止弁10が接続されている石鹸液貯蔵タンク11が洗面台6の下部に設置されている。
【0013】
石鹸液送出管12は一端を洗面台上部に設置されたポンプ3に接続されており、他端は石鹸液貯蔵タンク11のチューブカップリング8に接続されている。
【0014】
本装置を設置したときは石鹸液貯蔵タンク11に石鹸を満たしても、石鹸液送出管12には空気が入っており、ポンプ3を駆動しても石鹸液を汲み上げることができない。
石鹸液を吐出できるようにするにはポンプ3の吸い込み部と石鹸液の上面との高さの差を約20cm程度以下にする必要があります。
このため図2に示すように石鹸液貯蔵タンク11と石鹸液送出管12とを、両端にチューブカップリングを配置した延長チューブ13を接続して、石鹸液貯蔵タンク11を、洗面台6上に移動してポンプ3を動作させます。
そうすると、ポンプ3の内部が石鹸液で充填され石鹸液吐出ノズル2から、石鹸液が吐出されるようになります。
この状態で延長チューブ13を取り外して石鹸液貯蔵タンク11を元の位置戻せば石鹸液自動吐出装置は動作可能になります。
延長チューブ13の脱着時に石鹸液が落下しないようにするために石鹸液送出管12のチューブカップリング8は弁付にします。
本発明で説明した液体は石鹸液ですが、石鹸液以外でもアルコール、次亜塩素酸水、オゾン水、等の液体にも適用可能です。
【符号の説明】
【0015】
1 手感知センサー
2 石鹸液吐出ノズル
3 ポンプ
4 制御装置
5 石鹸液吐出ユニット
6 洗面台
7 石鹸液タンク
8 チューブカップリング
9 チューブ
10 逆止弁
11 石鹸液貯蔵タンク
12 石鹸液送出管
13 延長チューブ
【要約】      (修正有)
【課題】石鹸液貯蔵タンクを洗面台の下部に配置し、洗面台上部に、手感知センサー、石鹸液吐出ノズル、ポンプ、制御装置を配置する構造にしても、石鹸液を汲み上げることができる石鹸液自動吐出装置を提供する。
【解決手段】手感知センサー1と、石鹸液吐出ノズル2と、ポンプ3と、制御装置4とからなる石鹸液吐出ユニット5を洗面台6の上部に配置し、洗面台6の下部には、石鹸液タンク7と、石鹸液タンク7の内部に配置されたチューブ9には下から上方向には石鹸液が流れるが、上から下には流れないようにする逆止弁10を配置し、ポンプ3の動作が停止しても石鹸液がポンプ3内から落下しないようにするとともに、石鹸液貯蔵タンク11とポンプ3とを接続する石鹸液送出管12にチューブカップリング8を設けて、石鹸液貯蔵タンク11を洗面台6の上部に持ち上げられるようにした。
【選択図】図1
図1
図2