特許第5678452号(P5678452)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5678452
(24)【登録日】2015年1月16日
(45)【発行日】2015年3月4日
(54)【発明の名称】レーザ式ガス分析計
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/39 20060101AFI20150212BHJP
【FI】
   G01N21/39
【請求項の数】4
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2010-77328(P2010-77328)
(22)【出願日】2010年3月30日
(65)【公開番号】特開2011-209120(P2011-209120A)
(43)【公開日】2011年10月20日
【審査請求日】2012年9月11日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006507
【氏名又は名称】横河電機株式会社
(72)【発明者】
【氏名】福永 泰
(72)【発明者】
【氏名】高松 幸彦
(72)【発明者】
【氏名】南光 智昭
(72)【発明者】
【氏名】田村 一人
【審査官】 比嘉 翔一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−340676(JP,A)
【文献】 特開2009−156815(JP,A)
【文献】 特開2009−270917(JP,A)
【文献】 国際公開第2008/106056(WO,A1)
【文献】 特開平10−185814(JP,A)
【文献】 特開2001−133403(JP,A)
【文献】 特開2009−216385(JP,A)
【文献】 特開平11−083676(JP,A)
【文献】 特開2008−089562(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 21/00−21/01
G01N 21/17−21/61
JSTPlus(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
測定ガス中にレーザ光を照射する投光ユニットと、前記レーザ光の光吸収による光量変化から前記測定ガスの濃度を測定する、前記投光ユニットと別体の受光ユニットとを有するレーザ式ガス分析計において、
前記受光ユニットは、
前記測定ガスの測定開始を指示するデジタルのトリガ信号を生成するトリガ信号生成部と、
前記測定ガスを透過した前記レーザ光を受光する受光部と、
この受光部の出力に基づいて前記測定ガスの濃度を算出する演算部とを有し、
前記投光ユニットは、
前記レーザ光を発生させるレーザ発光部と、
このレーザ発光部に近接して設けられ、前記受光ユニットからケーブルを介して伝達された前記デジタルのトリガ信号を受信することにより前記レーザ発光部を駆動する駆動回路とを有することを特徴とするレーザ式ガス分析計。
【請求項2】
前記駆動回路は、
前記トリガ信号を受信し、前記レーザ発光部の前記レーザ光の駆動信号を生成する駆動信号生成部と、
前記駆動信号を前記レーザ光のレーザ駆動電圧に変換するD/A変換器と、
前記レーザ駆動電圧をレーザ駆動電流に変換し前記レーザ発光部に供給する電圧電流変換器と、
からなることを特徴とする請求項1に記載のレーザ式ガス分析計。
【請求項3】
前記駆動回路は、前記レーザ光の発光波長をスイープさせることを特徴とする請求項1または2に記載のレーザ式ガス分析計。
【請求項4】
前記駆動回路は、前記トリガ信号を受信すると、前記レーザ光の発光波長のスイープを所定回数繰り返し、
前記演算部は、前記所定回数分得られる前記受光部の出力の平均に基づいて前記測定ガスの濃度を算出することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のレーザ式ガス分析計。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、測定ガス中にレーザ光を照射し、このレーザ光の光吸収による光量変化から前記測定ガスの濃度を測定するレーザ式ガス分析計に関する。
【背景技術】
【0002】
CO、NO、アンモニア等の各種ガス濃度等を検出する分析計としてレーザ式ガス分析計が知られている。この分析計は、レーザ光を測定ガス雰囲気中に照射して、レーザ光の光路に存在する分子・原子によりレーザ光が光吸収されることを利用するものである。
【0003】
図2は従来のレーザ式ガス分析計の一例を示すブロック図である。図2において、SGは測定ガス、100は測定ガスSGへ測定用のレーザ光を照射する投光ユニット、200は測定ガスSGを透過してきたレーザ光を受光し測定ガスSGの濃度を算出する受光ユニットである。
【0004】
投光ユニット100は、I/V変換器101、レーザ発光部102を備えている。受光ユニット200は、DSP(Digital Signal Processor)210、D/A変換器211、PD(フォトダイオード)212、I/V変換器(電流/電圧変換器)213、アンプ214、A/D変換器215を備えている。
【0005】
まず、受光ユニット200に内蔵されたDSP210において、投光ユニット100内のレーザ発光部102への駆動信号Sdを生成する。駆動信号Sdは複数ビットのデジタル信号であり、D/A変換器211により駆動信号Sdの値に応じたアナログ電圧に変換される。D/A変換器211の出力は、レーザ発光部102の駆動電圧Vdとして、ケーブル300を通じて投光ユニット100に伝達される。
【0006】
投光ユニット100に伝達された駆動電圧Vdは、I/V変換器101により電流に変換され、レーザ駆動電流Idとしてレーザ発光部102に供給される。レーザ発光部102は、測定ガスSG雰囲気中にレーザ光Rを照射する。レーザ光Rは、測定ガスSGを挟んで対向配置されたPD212に入射する。
【0007】
この計測は、レーザ光Rの光路上の測定ガスSGによりレーザ光Rが吸収され、この吸収量がガス等の濃度と関連することを利用してその濃度等を検出するものである。レーザ光Rの発光波長はレーザ駆動電流Id(すなわち駆動信号Sd)に依存した値となる。測定ガスSGの濃度を精度良く測定するために、測定の際にレーザ光Rの発光波長をスイープさせる。スイープする発光波長範囲、スイープするステップ数は事前に設定しておく。DSP210は、駆動信号Sdを変化させることによりレーザ光Rの発光波長をスイープさせながら(変調をかけながら)測定ガスSGに照射し、この結果得られるPD212の出力信号をDSP212にて分析・演算することにより、検出対象である分子・原子のデータを得る。
【0008】
PD212の出力はI/V変換器213に入力され、受光量に応じたアナログ電圧に変換される。I/V変換器213の出力は、アンプ214により増幅された後にA/D変換器215に入力され、受光量に応じた複数ビットのデジタル信号に変換され、DSP210に入力される。DSP210は、駆動信号Sdとの同期を取りながらA/D変換器215からの入力信号を演算処理し、測定ガスSGによるレーザ光Rの吸収量に基づいて測定ガスSGの濃度を算出する。算出した結果は、RS422通信により上位装置のCPU400に伝達され、モニタ500からユーザに表示される。また、外部へ4−20mAのアナログ出力される。
【0009】
下記特許文献には、このようなレーザ式ガス分析計が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2002−277391号公報
【特許文献2】特開2007−170841号公報
【特許文献3】特開2008−116368号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
上述のようなレーザ式ガス分析計は、排管・タンク・煙道など排気ガスが流れる箇所に直接設置されることが多く、レーザ光Rの光路長は数mから数十m程度になることがある。そして、アナログ電圧のレーザ駆動電圧Vdを伝達するケーブル300は、配線の引き回しの都合上さらに距離が長くなることが多い。
【0012】
しかしながら、ケーブル300が長くなると、アナログ電圧のレーザ駆動電圧Vdにノイズが乗ってしまい、レーザ駆動電流Idが変動し、その結果レーザ光Rの発光波長がばらついてしまう。レーザ光Rの発光波長がばらつくと、濃度の検出限界に影響したり、分析の安定性・再現性に問題が生じてしまう。
【0013】
そこで従来は、ノイズによる影響を低減するために、レーザ光Rのスイープを数100〜数1000回繰り返してPD212の受光量の積算を取ることにより対応していた。しかし、ノイズの影響を十分に低減するためにはスイープ回数を多く確保しなければならず、測定結果の更新周期が長くなってしまう。
【0014】
本発明は、従来の問題をなくし、ノイズの影響を受けにくくすることにより測定精度が向上し、測定結果の更新周期を短縮したレーザ式ガス分析計を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
このような課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、
測定ガス中にレーザ光を照射する投光ユニットと、前記レーザ光の光吸収による光量変化から前記測定ガスの濃度を測定する、前記投光ユニットと別体の受光ユニットとを有するレーザ式ガス分析計において、
前記受光ユニットは、
前記測定ガスの測定開始を指示するデジタルのトリガ信号を生成するトリガ信号生成部と、
前記測定ガスを透過した前記レーザ光を受光する受光部と、
この受光部の出力に基づいて前記測定ガスの濃度を算出する演算部とを有し、
前記投光ユニットは、
前記レーザ光を発生させるレーザ発光部と、
このレーザ発光部に近接して設けられ、前記受光ユニットからケーブルを介して伝達された前記デジタルのトリガ信号を受信することにより前記レーザ発光部を駆動する駆動回路とを有することを特徴とする。
【0016】
請求項2に記載の発明は、
請求項1に記載のレーザ式ガス分析計において、
前記駆動回路は、
前記トリガ信号を受信し、前記レーザ発光部の前記レーザ光の駆動信号を生成する駆動信号生成部と、
前記駆動信号を前記レーザ光のレーザ駆動電圧に変換するD/A変換器と、
前記レーザ駆動電圧をレーザ駆動電流に変換し前記レーザ発光部に供給する電圧電流変換器と、
からなることを特徴とする。
【0017】
請求項3に記載の発明は、
請求項1または2に記載のレーザ式ガス分析計において、
前記駆動回路は、前記レーザ光の発光波長をスイープさせることを特徴とする。
【0018】
請求項4に記載の発明は、
請求項1〜3のいずれかに記載のレーザ式ガス分析計において、
前記駆動回路は、前記トリガ信号を受信すると、前記レーザ光の発光波長のスイープを所定回数繰り返し、
前記演算部は、前記所定回数分得られる前記受光部の出力の平均に基づいて前記測定ガスの濃度を算出することを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、
受光ユニットは、測定ガスの測定開始を指示するデジタルのトリガ信号を生成するトリガ信号生成部と、測定ガスを透過した前記レーザ光を受光する受光部と、この受光部の出力に基づいて前記測定ガスの濃度を算出する演算部とを有し、
投光ユニットは、レーザ光を発生させるレーザ発光部と、このレーザ発光部に近接して設けられ、前記受光ユニットからケーブルを介して伝達された前記デジタルのトリガ信号を受信することにより前記レーザ発光部を駆動する駆動回路とを有するため、
駆動回路がノイズの影響を受けにくくなり、測定精度が向上したレーザ式ガス分析計を実現できる。
【0021】
レーザ発光部の駆動回路は、請求項2のように、トリガ信号を受信し、レーザ発光部のレーザ光の駆動信号を生成する駆動信号生成部と、駆動信号をレーザ光のレーザ駆動電圧に変換するD/A変換器と、レーザ駆動電圧をレーザ駆動電流に変換しレーザ発光部に供給する電圧電流変換器とで構成してもよい。
【0022】
請求項3の発明によれば、
駆動回路は、レーザ光の発光波長をスイープさせるため、より正確に測定ガスを分析できる。
【0023】
請求項4の発明によれば、
駆動回路は、トリガ信号を受信すると、レーザ光の発光波長のスイープを所定回数繰り返して積算し、演算部は、所定回数分得られる受光部の出力の平均に基づいて測定ガスの濃度を算出するため、よりノイズによる影響を排除し測定精度を向上させることができる。なお、ノイズの影響を受けにくくなることで、従来例と同程度にノイズの影響を排除するにあたり、従来例よりも積算回数を減らすことが可能となり、測定結果の更新周期を短縮できる。あるいは、従来例と同じ積算回数を実施した場合には、従来例よりも安定性が向上し、測定感度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明のレーザ式ガス分析計の一例を示すブロック図である。
図2】従来のレーザ式ガス分析計の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0026】
図1は本発明のレーザ式ガス分析計の一例を示すブロック図である。図1において、SGは測定ガス、1は測定ガスSGへ測定用のレーザ光を照射する投光ユニット、2は測定ガスSGを透過してきたレーザ光を受光し測定ガスSGの濃度を算出する受光ユニットである。
【0027】
投光ユニット1は、DSP(Digital Signal Processor)10a、D/A変換器10b、I/V変換器10c、レーザ発光部11を備えている。受光ユニット2は、DSP20、PD(フォトダイオード)21、I/V変換器(電流/電圧変換器)22、アンプ23、A/D変換器24を備えている。
【0028】
まず、受光ユニット2に内蔵されたDSP20において、測定ガスSGの測定開始を指示するトリガ信号Strgを生成する。トリガ信号StrgはL/Hのデジタル信号であり、ケーブル3を通じて投光ユニット1に伝達される。
【0029】
トリガ信号Strgは、投光ユニット1のDSP10aで受信される。DSP10aは、トリガ信号Strgを受信すると、レーザ発光部11への駆動信号Sdを生成する。駆動信号Sdは複数ビット(たとえば14bit)のデジタル信号とする。駆動信号Sdは、D/A変換器10bにより、駆動信号Sdの値に応じたレーザ駆動電圧Vdに変換される。D/A変換器10bの出力はI/V変換器10cに入力され、駆動電圧Vdに応じたレーザ駆動電流Idに変換され、レーザ発光部11に供給される。レーザ発光部11は、測定ガスSG雰囲気中にレーザ光Rを照射する。レーザ光Rは、測定ガスSGを挟んで対向配置されたPD21に入射する。
【0030】
ここで、DSP10a、D/A10b、I/V変換器10cでレーザ発光部11の駆動回路10を構成している。駆動回路10は投光ユニット1内に設けられているため、レーザ発光部11と近接して配置された状態となっている。
【0031】
この計測は、レーザ光Rの光路上の測定ガスによりレーザ光Rが吸収され、この吸収量がガス等の濃度と関連することを利用してその濃度等を検出するものである。レーザ光Rの発光波長はレーザ駆動電流Id(すなわち駆動信号Sd)に依存した値となる。
【0032】
測定ガスSGの濃度を精度良く測定するために、測定の際にレーザ光Rの発光波長をスイープさせる。スイープする発光波長範囲、スイープするステップ数は事前に設定し、DSP10aに保持させておく。たとえば、スイープの発光波長範囲は、レーザ駆動電圧Vdで0〜2Vの範囲、スイープのステップ数は214段階(すなわち、1ステップ=2V/214=0.935mV)のように設定しておく。
【0033】
DSP10aは、駆動信号Sdを変化させることによりレーザ光Rの発光波長をスイープさせながら(変調をかけながら)測定ガスSGに照射し、この結果得られるPD21の出力信号をDSP20にて演算する。
【0034】
PD21の出力はI/V変換器22に入力され、受光量に応じたアナログ電圧に変換される。I/V変換器22の出力は、アンプ23により増幅された後にA/D変換器24に入力され、受光量に応じた複数ビット(たとえば14bit)のデジタル信号に変換され、DSP20に入力される。DSP20は、トリガ信号Strgとの同期を取りながらA/D変換器24からの入力信号を積算演算処理し、RS422通信により上位装置のCPU4に伝達される。CPU4は、DSP20の積算演算結果に基づいて、測定ガスSGによるレーザ光Rの吸収量を求め、測定ガスSGの濃度を算出する。算出した測定ガスSGの濃度は、モニタ5からユーザに表示される。また、RS422通信により再度CPU4からDSP20に伝達され、DSP20から4−20mAのアナログ出力される。
【0035】
本実施例では、受光ユニット2から投光ユニット1へ伝達する信号を従来のようなアナログの電圧信号からデジタルのトリガ信号にしたことで、従来よりもノイズに強く、結果的にレーザ光Rの発光波長にノイズの影響が出にくいレーザ式ガス分析計を構成できる。
また、レーザ発光部11に近接して設けた駆動回路10にて駆動信号Sdを生成しているため、駆動電圧Vd、駆動電流Idにノイズが乗る危険性が低減され、レーザ光Rの発光波長にノイズの影響が出にくくなる。
【0036】
本実施例は以上のように構成され、
受光ユニット2が、測定ガスSGの測定開始を指示するデジタルのトリガ信号Strgを生成するDSP20と、測定ガスSGを透過したレーザ光Rを受光するPD21と、このPD21の出力に基づいて測定ガスSGの濃度を算出するDSP20とを有し、
投光ユニット1が、レーザ光Rを発生させるレーザ発光部11と、このレーザ発光部11に近接して設けられ、受光ユニット2からケーブル3を介して伝達されたデジタルのトリガ信号Strgを受信することによりレーザ発光部11を駆動する駆動回路10とを有するため、駆動回路10がノイズの影響を受けにくくなり、測定精度が向上したレーザ式ガス分析計を実現できる。
【0037】
また、DSP10aは、駆動信号Sdを変化させてレーザ光Rの発光波長をスイープさせるため、より正確に測定ガスSGを分析できる。
【0038】
また、DSP10aは、トリガ信号Strgを受信すると、駆動信号Sdを所定回数繰り返して生成し、DSP20は、所定回数分得られるPD21の出力の平均に基づいて測定ガスSGの濃度を算出するため、よりノイズによる影響を排除し測定精度を向上させることができる。なお、ノイズの影響を受けにくくなることで、従来例と同程度にノイズの影響を排除するにあたり、従来例よりもスイープ回数を減らすことが可能となり、測定結果の更新周期を短縮できる。
【0039】
なお、本実施例では、駆動回路10を、トリガ信号Strgを受信し、レーザ発光部13のレーザ光Rの駆動信号Sdを生成するDSP10aと、駆動信号Sdをレーザ駆動電圧Vdに変換するD/A変換器10bと、レーザ駆動電圧Vdをレーザ駆動電流Idに変換しレーザ発光部13に供給するI/V変換器10cとで構成したが、トリガ信号Strgを受信することによりレーザ光Rを発光させる構成であれば、他の構成で実現してもよい。
【0040】
また、本実施例では、受光ユニット2側にてトリガ信号Strgを生成して投光ユニット1側に伝達したが、投光ユニット1側でトリガ信号Strgを生成して受光ユニット2側に伝達し、伝達されたトリガ信号Strgを合図に測定ガスを透過してきたレーザ光を受光するようにしてもよい。受光ユニット2−投光ユニット1間をデジタルのトリガ信号Strgで伝達することにより、ノイズの影響を受けにくく測定精度を向上したレーザ式ガス分析計を実現できる。
【0041】
本実施例におけるDSP20は特許請求の範囲におけるトリガ信号生成部に相当し、DSP20とCPU4は演算部に相当し、PD21は受光部に相当し、DSP10aは駆動信号生成部に相当し、I/V変換器10cは電流電圧変換器に相当する。
【符号の説明】
【0042】
1 投光ユニット
10 駆動回路
10a DSP
10b D/A変換器
10c I/V変換器
11 レーザ発光部
2 受光ユニット
20 DSP
21 PD(フォトダイオード)
SG 測定ガス
R レーザ光
Strg トリガ信号
Sd 駆動信号
図1
図2