【実施例】
【0045】
以下、実施例及び比較例によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。
なお、本発明の実施例および比較例で用いた評価方法は下記の方法で行った。
【0046】
(1)繊度[dtex]
各層の一方の面及び他方の面の任意の場所を5点選び、光学顕微鏡を用いて、単繊維径をn=20で測定して、その平均値を平均単繊維径(D)とした。同場所5点の繊維を取り出し、密度勾配管を用いて、繊維の比重をn=5で測定して、その平均値を平均比重(ρ)とした。ついで、平均単繊維径より平均単繊維断面積を求め、その値と平均比重から1万mあたりの繊維質量(g)を求め、それを繊度(dtex)とした。なお、繊維径測定時、中空繊維等の繊維径の判別が難しい場合はSEM写真の繊維断面から求めた。
【0047】
(2)目付[g/m
2]
JIS L 1913:2010の『単位面積当たりの質量』に準拠して測定した。
【0048】
(3)厚さ[mm]
JIS L1913:2010の『厚さ』に準拠し、荷重20gf/cm
2での厚みを測定した。
【0049】
(4)見掛け密度[g/cm
3]
上記(3)での厚みと(2)で測定した目付から見掛け密度を算出した。但し、表記を簡便にするため、単位をg/cm
3に換算した。
【0050】
(5)不織布の力学特性
JIS L1913 6.3:2010の『引張強さ及び伸び率』に準拠して、標準雰囲気(22℃)にて、任意の場所5点の試料を切り出し、破断までの伸長荷重曲線を各点n=5で測定し、各値の総平均で算出した。
(5−1)5%伸長時応力[N/5cm]
22℃での5%伸長時応力[N/5cm]を求め、5%伸長時応力[N/5cm]の値とする。
【0051】
(6)通気度(cm
3/cm
2・sec)
JIS L1913 6.8.1:2010に準じたフラジール通気度測定機によって行った。
【0052】
(7)不織布の判別
嵩高層が短繊維不織布か否かは、構成している繊維を引出して、短繊維形態であることを目視で確認する。緻密層が長繊維不織布か否かは、交絡している他の繊維不織布層(突出繊維構造部を含む)を剥離して、長繊維で構成されていることを目視で確認する。
【0053】
(8)長繊維不織布層の部分圧着部面積率
緻密層の長繊維不織布を嵩高層の長繊維不織布(突出繊維構造部を含む)と剥離して試料とし、任意の20箇所で30mm角に裁断し、SEMにて50倍の写真を撮る。撮影写真をA3サイズに印刷して圧着単位面積を切り抜き、面積(S0)を求める。次いで圧着単位面積内において圧着部のみを切り抜き個々の部分圧着部の圧着ドット面積(Si[mm
2])を求め、その平均値を部分圧着部の圧着ドット面積とする。圧着部面積積算値(ΣSi=Sp)より下式により部分圧着部面積率(P[%])を算出する。
P=Sp/S0 (n=20)
【0054】
(9)不織布の引出し変形性
JIS L1913 6.3:2010の『引張強さ及び伸び率』に準拠した幅5cmの不織布試料を用いて、縦方向に対して20N/5cmの伸長応力で伸長回復処理を10回行い、試料を1時間放置した後、縦方向の不織布の伸び変形と目視による形態変化を求めた。
伸び変形5%未満(形態変化なし):○、伸び変形5%以上10%未満(形態変化微小):△、伸び変形10%以上(形態変化あり):×として評価した。
【0055】
(10)発泡成形への適用性評価
クッションパッド金型に所定の形状に切断した補強用不織布を、形状に馴染ませるようにセットして、セット状態を金型追随性として官能評価し、次いで、2液ウレタン樹脂(イソシアネート:三洋化成工業(株)社製サンフォーム(登録商標)RC−1026/ポリオール:三洋化成工業(株)社製サンフォーム(登録商標)IC−505Nを1/2.5(質量比))にて65℃のコールド発泡(発泡容積:幅460mm×長さ380mm×深さ50mm)を行い、成形品の評価を目視判定で行った。
(10−1)金型追随性
金型に馴染み易くセット容易:○、馴染み易いがセットし難い:△、馴染み難くセットできない:×で官能評価した。
(10−2)滲み出し
成形品の補強用不織布面にウレタンの滲み出しがなし:○、滲み出し微小:△、滲み出し明確にあり:×で目視判定した。
(10−3)破れ
成形品の補強用不織布面に破れなし:○、破れ直前:△、破れあり:×で目視判定した。
(10−4)型添い性
成形品の補強用不織布面が金型の形状と一致する:○、わずかに形状が一致しない:△、明確に形状が一致しない:×で目視評価した。
【0056】
(11)成形品の制音性評価
実車に成形品(クッションパッド)をセットして、時速60kmでの平地走行試験1時間での振動音、擦れ音を聞き、補強用不織布のない成形品(クッションパッド)と比べ静か:○、同等の静かさ:×で官能評価した。
【0057】
<実施例1>
固有粘度0.65dl/gのポリエチレンテレフタレート(以下、「PET」と略す。)を用いて、紡糸温度290℃にて丸断面ノズルより単孔吐出量1.0g/分にて溶融紡糸し、紡糸速度4500m/分にて牽引しつつ開繊して、下方にあるコンベアネット上に振り落とした。当該コンベアネットの幅方向端部に高さ2cmのパンチングメタルからなる随伴流規制板を設置し、サクション吸引風速を8m/秒として繊度2.2dtexの長繊維からなる目付が30g/m
2のウエッブを得た。ついで、連続して圧着面積率18%の楕円文様エンボスローラーを用いて、エンボス温度200℃、線圧40kN/mにてエンボス加工して、2.2dtexの連続繊維からなる目付が30g/m
2、繊維配列角度が22°、見掛け密度0.185g/cm
3の緻密層用長繊維不織布を得た。
【0058】
固有粘度0.65dl/gのPETを用いて、紡糸温度290℃にて丸断面ノズルより単孔吐出量1.0g/分にて溶融紡糸し、紡糸速度4500m/分にて牽引しつつ開繊して、下方にあるコンベアネット上に振り落とした。その際のサクション吸引風速を12m/秒として繊度2.2dtexの長繊維からなる目付が30g/m
2のウエッブを得た。ついで、連続して圧着面積率18%の楕円文様エンボスローラーを用いて、エンボス温度150℃、線圧30kN/mにてエンボス加工して、2.2dtexの連続繊維からなる目付が30g/m
2、繊維配列角度が45°、見掛け密度0.146g/cm
3の嵩高層用長繊維不織布を得た。
【0059】
前記で得られた緻密層用長繊維不織布と嵩高層用長繊維不織布とをペネ50本/cm
2、ニードル針深度10mmにて嵩高層用長繊維不織布、緻密層用長繊維不織布の順にニードルが貫入するようにニードルパンチによる交絡処理を行って、目付60g/m
2の積層交絡した補強用不織布を得た。得られた補強用不織布は、厚み0.62mm、5%伸長時応力が、縦方向25N/5cm、横方向10N/5cmで5%伸長時応力の縦横比(以下、縦/横比という)が2.50、通気度が200cm
3/cm
2・secであった。
【0060】
得られた補強用不織布の評価結果を表1に示す。本発明要件を満たす実施例1は、引出し変形、金型追随性とも良好で、発泡成形での滲み出し、破れは無く、型添い性も良好であった。性能評価でも制音性は良好で、発泡成形品補強用としての優れた性能を持つ不織布であった。
【0061】
<実施例2>
固有粘度0.65dl/gのPETを用いて、紡糸温度290℃にて丸断面ノズルより単孔吐出量1.0g/分にて溶融紡糸し、紡糸速度4500m/分にて牽引しつつ開繊して、下方にあるコンベアネット上に振り落とした。当該コンベアネットの幅方向端部に高さ2cmのパンチングメタルからなる随伴流規制板を設置し、サクション吸引風速を6m/秒として繊度2.2dtexの長繊維からなる目付が40g/m
2のウエッブを得た。
ついで、連続して圧着面積率18%の楕円文様エンボスローラーを用いて、エンボス温度200℃、線圧40kN/mにてエンボス加工して、2.2dtexの連続繊維からなる目付が40g/m
2、繊維配列角度が26°、見掛け密度0.182g/cm
3の緻密層用長繊維不織布を得た。
【0062】
嵩高層用長繊維不織布の目付が40g/m
2となるようにコンベア速度を調整する以外は、実施例1と同様にして繊維配列角度が48°、見掛け密度0.143g/cm
3の嵩高層用長繊維不織布を得た。
【0063】
その後、実施例1と同様にニードルパンチによる交絡処理を行って、目付80g/m
2の積層交絡した補強用不織布を得た。得られた補強用不織布は、厚み0.85mm、5%伸長時応力が、縦方向32N/5cm、横方向13N/5cmで縦/横比が2.46、通気度が160cm
3/cm
2・secであった。
【0064】
得られた補強用不織布の評価結果を表1に示す。本発明要件を満たす実施例2は、引出し変形、金型追随性とも良好で、発泡成形での滲み出し、破れは無く、型添い性も良好であった。性能評価でも制音性は良好で、発泡成形品補強用としての優れた性能を持つ不織布であった。
【0065】
<実施例3>
固有粘度0.65dl/gのPETを用いて、紡糸温度290℃にて丸断面ノズルより単孔吐出量1.0g/分にて溶融紡糸し、紡糸速度4500m/分にて牽引しつつ開繊して、下方にあるコンベアネット上に振り落とした。当該コンベアネットの幅方向端部には高さ2cmのパンチングメタルからなる随伴流規制板を設置し、サクション吸引風速を6m/秒として繊度2.2dtexの長繊維からなる目付が65g/m
2のウエッブを得た
。ついで、連続して圧着面積率18%の楕円文様エンボスローラーを用いて、エンボス温度150℃、線圧30kN/mにてエンボス加工して、2.2dtexの連続繊維からなる目付が65g/m
2、繊維配列角度が28°、見掛け密度0.151g/cm
3の嵩高層用長繊維不織布を得た。
【0066】
その後、実施例2と同様にして得た緻密層用長繊維不織布40g/m
2と前記嵩高層用長繊維不織布とを実施例1と同様にニードルパンチによる交絡処理を行って、目付105g/m
2の積層交絡した補強用不織布を得た。得られた補強用不織布は、厚み1.10mm、5%伸長時応力が、縦方向42N/5cm、横方向14N/5cmで縦/横比が3.00、通気度が120cm
3/cm
2・secであった。
【0067】
得られた補強用不織布の評価結果を表1に示す。本発明要件を満たす実施例3は、引出し変形、金型追随性とも良好で、発泡成形での滲み出し、破れは無く、型添い性も良好であった。性能評価でも制音性は良好で、発泡成形品補強用としての優れた性能を持つ不織布であった。
【0068】
<実施例4>
固有粘度0.65dl/gのPETを用いて、紡糸温度290℃にて丸断面ノズルより単孔吐出量1.0g/分にて溶融紡糸し、紡糸速度4500m/分にて牽引しつつ開繊して、下方にあるコンベアネット上に振り落とした。当該コンベアネットの幅方向端部に高さ2cmのパンチングメタルからなる随伴流規制板を設置し、サクション吸引風速を4.5m/秒として繊度2.2dtexの長繊維からなる目付が40g/m
2のウエッブを得た。ついで、連続して圧着面積率18%の楕円文様エンボスローラーを用いて、エンボス温度200℃、線圧40kN/mにてエンボス加工して、2.2dtexの連続繊維からなる目付が40g/m
2、繊維配列角度が20°、見掛け密度0.189g/cm
3の緻密層用長繊維不織布を得た。
【0069】
その後、実施例2と同様にして得た嵩高層用長繊維不織布40g/m
2と前記緻密層用長繊維不織布とを実施例1と同様にニードルパンチによる交絡処理を行って、目付80g/m
2の積層交絡した補強用不織布を得た得られた補強用不織布は、厚み0.84mm、5%伸長時応力が、縦方向37N/5cm、横方向8N/5cmで縦/横比が4.63、通気度が160cm
3/cm
2・secであった。
【0070】
得られた補強用不織布の評価結果を表1に示す。本発明要件を満たす実施例4は、引出し変形、金型追随性とも良好で、発泡成形での滲み出し、破れは無く、型添い性も良好であった。性能評価でも制音性は良好で、発泡成形品補強用としての優れた性能を持つ不織布であった。
【0071】
<比較例1>
固有粘度0.65dl/gのPETを用いて、紡糸温度290℃にて丸断面ノズルより単孔吐出量1.0g/分にて溶融紡糸し、紡糸速度4500m/分にて牽引しつつ開繊して、下方にあるコンベアネット上に振り落とした。その際のサクション吸引風速を12m/秒として繊度2.2dtexの長繊維からなる目付が40g/m
2のウエッブを得た。ついで、連続して圧着面積率18%の楕円文様エンボスローラーを用いて、エンボス温度200℃、線圧40kN/mにてエンボス加工して、2.2dtexの連続繊維からなる目付が40g/m
2、繊維配列角度が45°、見掛け密度0.182g/cm
3の緻密層用長繊維不織布を得た。
【0072】
固有粘度0.65dl/gのPETを用いて、紡糸温度290℃にて丸断面ノズルより単孔吐出量1.0g/分にて溶融紡糸し、紡糸速度4500m/分にて牽引しつつ開繊して、下方にあるコンベアネット上に振り落とした。その際のサクション吸引風速を12m/秒として繊度2.2dtexの長繊維からなる目付が55g/m
2のウエッブを得た。ついで、連続して圧着面積率18%の楕円文様エンボスローラーを用いて、エンボス温度170℃、線圧30kN/mにてエンボス加工して、2.2dtexの連続繊維からなる目付が55g/m
2、繊維配列角度が49°、見掛け密度0.152g/cm
3の嵩高層用長繊維不織布を得た。
【0073】
その後、実施例1と同様にニードルパンチによる交絡処理を行って、目付95g/m
2の積層交絡した補強用不織布を得た。得られた補強用不織布は、厚み0.97mm、5%伸長時応力が、縦方向20N/5cm、横方向13N/5cmで縦/横比が1.54、通気度が135cm
3/cm
2・secであった。
得られた補強用不織布の評価結果を表1に示す。5%伸長時応力の縦方向が20N/5cmである比較例1は、引出し時に幅入りが大きく、所定寸法が採取できない不織布であった。
【0074】
<比較例2>
固有粘度0.65dl/gのPETを用いて、紡糸温度290℃にて丸断面ノズルより単孔吐出量1.0g/分にて溶融紡糸し、紡糸速度4500m/分にて牽引しつつ開繊して、下方にあるコンベアネット上に振り落とした。その際のサクション吸引風速を12m/秒として繊度2.2dtexの長繊維からなる目付が65g/m
2のウエッブを得た。ついで、連続して圧着面積率18%の楕円文様エンボスローラーを用いて、エンボス温度150℃、線圧30kN/mにてエンボス加工して、2.2dtexの連続繊維からなる目付が65g/m
2、繊維配列角度が50°、見掛け密度0.151g/cm
3の嵩高層用長繊維不織布を得た。
【0075】
その後、比較例1と同様にして得た緻密層用長繊維不織布40g/m
2と前記嵩高層用長繊維不織布とを実施例1と同様にニードルパンチによる交絡処理を行って、目付105g/m
2の積層交絡した補強用不織布を得た。得られた補強用不織布は、厚み1.10mm、5%伸長時応力が、縦方向25N/5cm、横方向17N/5cmで縦/横比が1.47、通気度が122cm
3/cm
2・secであった。
【0076】
得られた補強用不織布の評価結果を表1に示す。5%伸長時応力の横方向が17N/5cmである比較例2は、引出し変形、金型追随性とも良好であったが、横方向の応力が高く、型添い性がやや劣る問題のある不織布であった。
【0077】
<比較例3>
固有粘度0.65dl/gのPETを用いて、紡糸温度290℃にて丸断面ノズルより単孔吐出量1.0g/分にて溶融紡糸し、紡糸速度4500m/分にて牽引しつつ開繊して、下方にあるコンベアネット上に振り落とした。その際のサクション吸引風速を12m/秒として繊度2.2dtexの長繊維からなる目付が30g/m
2のウエッブを得た。ついで、連続して圧着面積率18%の楕円文様エンボスローラーを用いて、エンボス温度200℃、線圧40kN/mにてエンボス加工して、2.2dtexの連続繊維からなる目付が30g/m
2、繊維配列角度が45°、見掛け密度0.185g/cm
3の緻密層用長繊維不織布を得た。
【0078】
その後、実施例1と同様にして得た嵩高層用長繊維不織布30g/m
2と前記緻密層用長繊維不織布を実施例1と同様にニードルパンチによる交絡処理を行って、目付60g/m
2の積層交絡した補強用不織布を得た。
【0079】
得られた補強用不織布は、厚み0.62mm、5%伸長時応力が、縦方向18N/5cm、横方向13N/5cmで縦/横比が1.38、通気度が204cm
3/cm
2・secであった。
【0080】
得られた補強用不織布の評価結果を表1に示す。縦方向の5%伸長時応力が18N/5cmである比較例3は、引出し時に幅入りが大きく、所定寸法が採取できない不織布であった。
【0081】
<比較例4>
固有粘度0.65dl/gのPETを用いて、紡糸温度290℃にて丸断面ノズルより単孔吐出量2.0g/分にて溶融紡糸し、紡糸速度4500m/分にて牽引しつつ開繊して、下方にあるコンベアネット上に振り落とした。当該コンベアネットの幅方向端部に高さ2cmのパンチングメタルからなる随伴流用幅規制板を設置し、サクション吸引風速を8m/秒として繊度4.4dtexの長繊維からなる目付が30g/m
2のウエッブを得た。ついで、連続して圧着面積率18%の楕円文様エンボスローラーを用いて、エンボス温度200℃、線圧40kN/mにてエンボス加工して、4.4dtexの連続繊維からなる目付が30g/m
2、繊維配列角度が20°、見掛け密度0.178g/cm
3の緻密層用長繊維不織布を得た。
【0082】
固有粘度0.65dl/gのPETを用いて、紡糸温度290℃にて丸断面ノズルより単孔吐出量2.0g/分にて溶融紡糸し、紡糸速度4500m/分にて牽引しつつ開繊して、下方にあるコンベアネット上に振り落とした。その際のサクション吸引風速を12m/秒として繊度4.4dtexの長繊維からなる目付が30g/m
2のウエッブを得た。ついで、連続して圧着面積率18%の楕円文様エンボスローラーを用いて、エンボス温度150℃、線圧30kN/mにてエンボス加工して、4.4dtexの連続繊維からなる目付が30g/m
2、繊維配列角度が42°、見掛け密度0.133g/cm
3の嵩高層用長繊維不織布を得た。
【0083】
その後、実施例1と同様にニードルパンチによる交絡処理を行って、目付60g/m
2の積層交絡した補強用不織布を得た。得られた補強用不織布は、厚み0.66mm,5%伸長時応力が、縦方向25N/5cm、横方向9N/5cmで縦/横比が2.78、通気度が315cm
3/cm
2・secであった。
【0084】
得られた補強用不織布の評価結果を表1に示す。通気度が315cm
3/cm
2・secである比較例4は、引出し変形、金型追随性とも良好であったが、発泡成形でのウレタンの滲み出しが発生し、成形品の制音性を評価した結果、制音性が劣る不織布であった。
【0085】
【表1】