(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
請求項1から9のいずれか一項に記載のシーケンス設定装置において、前記周回表示領域の開始時間と終了時間が、前記周回表示領域の1周の時間又は1周の4分の1の時間ごとにシフト可能に構成されたシーケンス設定装置。
請求項1から10のいずれか一項に記載のシーケンス設定装置において、前記周回表示領域の1周の時間に対応する時間がX分又はY時間であり、前記Xが60の約数であり、前記Yが24の約数である、シーケンス設定装置。
請求項16から24のいずれか一項に記載の方法において、前記周回表示領域の開始時間と終了時間が、前記周回表示領域の1周の4分の1の時間ごとにシフトされる、方法。
請求項16から25のいずれか一項に記載の方法において、前記周回表示領域の1周の時間に対応する時間がX分又はY時間であり、前記Xが60の約数であり、前記Yが24の約数である、方法。
【発明を実施するための形態】
【0021】
<第1の実施形態>
図1に、本発明の第1の実施形態によるフルカラーの照明演出シーケンス(以下、「シーケンス」という)を設定するためのシーケンス設定装置1及びシーケンス設定システム5のブロック図を示す。シーケンス設定装置1はユーザ入力部2及び表示出力部3に接続され、これらはバス等によって相互に通信可能な態様で接続されている。シーケンス設定装置1、ユーザ入力部2及び表示出力部3によってシーケンス設定システム5が構成される。シーケンス設定装置1が制御装置(通信装置)6を介してLED照明器具等の照明装置7に通信接続されると、照明装置7は、シーケンス設定装置1で設定されたシーケンスに従った発光色によって発光するよう制御される。なお、制御装置6は照明装置7に含まれていてもよい。以降の各図面において、図面及びその説明の明瞭化のため、一部の要素又は符号が省略され得るが、当業者であればその省略部分を補完して各実施形態を理解することができるはずである。
【0022】
ユーザ入力部2は、マウス、キーボード、ジョイスティック、又は表示出力部3上のタッチパネルであればよく、ユーザ入力を受け付けて、ユーザ入力に対応する信号をシーケンス設定装置1に伝達可能なものであればよい。表示出力部3は液晶表示ディスプレイ等であればよく、表示画面4を有する。
【0023】
シーケンス設定装置1は、CPU10、入出力インターフェイス(I/F)11、メモリ12及び照明制御部13を備える。CPU10は、周回表示編集部100、タイムレンジ設定部101、セグメント生成部102、再生操作処理部103及び再生表示出力部104を備える。これらの各部はバスBによって相互に通信可能な態様で接続され、CPU10内において、各部間の信号のやりとりが適宜制御される。入出力インターフェイス11は、ユーザ入力部2からの入力信号を適切な形式に変換してCPU10に供給するとともに、CPU10からの出力信号を適切な形式に変換して表示出力部3及び制御装置6に供給する。メモリ12はプログラム及びデータを記憶するRAM、ROM等のメモリであり、設定されたシーケンス等を記憶する。照明制御部13はメモリ12に記憶されたシーケンスを、入出力インターフェイス11を介して制御装置6に出力する。なお、照明制御部13は制御装置6に含まれていてもよい。各部の詳細については後述する。
【0024】
図2A及び
図2Bに、表示画面4の構成を示す。
図2Aはシーケンス設定前の表示画面4を示し、
図2Bはシーケンス再生時の表示画面4を示す。
図2A及び
図2Bに示すように、概略として、表示画面4は、画面中央部の周回表示領域40、画面右下のタイムプロパティ領域41、画面左上のカラーパレット領域42、画面左下のオブジェクトプロパティ領域43、周回表示領域40の中央部の再生操作領域44、及び画面右上の再生表示領域45を有する。ただし、各領域の配置は変更可能である。例えば、タイムプロパティ領域41は、横長に形成され、周回表示領域40の上方又は下方に配置されていてもよいし、再生操作領域44は周回表示領域40の外部に配置されていてもよい。また、カラーパレット領域43、オブジェクトプロパティ領域44及び再生表示領域45の配置も相互に交換可能である。
【0025】
周回表示領域40は全体として円形を有し、周方向に時間が規定され、時間軸の進行方向は時計回りである。すなわち、周回表示領域40においては、照明装置7について、周方向に沿って時計回りにシーケンスが設定される。例えば、
図2Bに示す例では、時間の進行に対して、セグメントS1〜Sn(
図2Bではn=8)に対応する表示色が順次表示されるようにシーケンスが設定されている。なお、セグメントSが埋められていない領域(領域N1、N2及びN3)については、対応する時間において照明装置7が消灯されるものとする。
図2Bに示す例では、セグメントS1〜S8に対応する表示色がそれぞれC1〜C8であるとすると、シーケンスは、消灯→C1→消灯→C2→消灯→C3→C4→C5→C6→C7→C8となる。なお、以降の説明において、セグメントS1〜Snの1つを代表して、又は全部をまとめてセグメントSというものとする。
【0026】
ここで、各領域の詳細を説明する前に、シーケンスの編集及び設定手順の概略を説明する。まず、表示画面4上に
図2Aの設定画面が起動される。ユーザは、タイムプロパティ領域41において周回表示領域40の1周の時間(タイムレンジ)を選択する。あるいは、デフォルトで設定されているタイムレンジを使用する場合にはタイムプロパティ領域41における操作は行われない。ここで、例えば、ユーザはタイムレンジとして1時間を選択したものとする(あるいはデフォルト設定が1時間であったものとする)。これにより、1周が1時間に対応する周回表示領域40が表示されることになる。
【0027】
そして、ユーザはカラーパレット領域42上の所望の表示色を示す位置から周回表示領域40にかけてドラッグアンドドロップの操作を行う。すると、周回表示領域40上において、デフォルト設定の中心角を有し、選択された表示色で塗りつぶされたセグメントS1が生成され、周回表示領域40の所定の位置に仮配置される。この仮配置されたセグメントS1の始点は未設定領域の最も早い時間(最初に設定されるセグメントS1の場合には00h00m00sの位置)であってもよいし、ドラッグアンドドロップ操作のドロップ位置に対応する位置であってもよい。
【0028】
ここで、ユーザは、次のセグメントS2を生成する操作を行ってもよいし、既に生成されたセグメントS1を調整する操作を行ってもよい。ここでは、ユーザはセグメントS1の調整を行うものとする。ユーザは、セグメントS1の開始半径部ra及び終了半径部rbの一方又は両方をドラッグすることにより、セグメントS1の開始時及び終了時(それによって期間長)を調整することができる。また、ユーザは、オブジェクトプロパティ領域43に表示されるセグメントS1の情報をキーボード入力等によって修正することにより、セグメントS1の開始時及び終了時(それにより期間長)を調整することもできる。
【0029】
また、ユーザは、セグメントS1の時間的要素だけでなく表示色の再調整を行うこともできる。例えば、ユーザは、オブジェクトプロパティ領域43に表示されるセグメントS1の情報に含まれる各色成分の数値をキーボード入力等によって修正することにより、セグメントS1の表示色を変更することができる。さらに、セグメントSにおける表示色は、単色だけでなく、フェードイン、フェードアウト、複数色のグラデーション変化等が指定されるようにしてもよい。以降、同様の作業により、ユーザはセグメントS2〜Snについての編集及び設定を行う。
【0030】
セグメントSの編集が終了すると、ユーザは、再生操作領域44を操作して、
図2Bの表示画面4において、シーケンス(すなわち、セグメントS1〜Snで設定された表示色)を再生表示領域45上に時系列で再生させることができる。再生表示領域45においては、セグメントS1〜Snに対応する表示色が、各期間長に対応する時間の長さにわたって表示される。この再生表示中に再生時間に対応して、再生操作領域44内(再生時間表示444)に再生時間がデジタル表示されるとともに、周回表示領域40において(インジケータ407によって)再生位置及び時間がアナログ的に表示される。
【0031】
図2A及び
図2Bを参照して、表示画面4の各領域を詳細に説明する。
図2Aに示すように、周回表示領域40は、外円400、内円401(必要に応じて、「中心領域403」ともいう)、及び外円400と内円401の間の扇領域402を有する。扇領域402上に各セグメントSが配置され、各セグメントSは、開始半径部raと、終了半径部rbと、開始半径部ra及び終了半径部rbによって挟まれる外円400及び内円401のそれぞれの弧と、によって囲まれる領域となる。
【0032】
周回表示領域40はまた、周回表示領域40を全体として4分の1に分ける4本の四等分線404を有する。タイムレンジが1時間であるとすると、四等分線404によって各15分に対応する扇領域402が規定されることになる。したがって、
図2A及び
図2Bの例では、周回表示領域40の中心から上方に延びる四等分線404は0又は1時間を示し、中心から右側に延びる四等分線404は15分を示し、中心から下方に延びる四等分線404は30分を示し、中心から左側に延びる四等分線404は45分を示す。なお、これらの数値表記は対応する目盛部405にそれぞれ示される。
【0033】
周回表示領域40はまた、周回表示領域40の全体又は四等分線404間の領域を等しい中心角で分割する補助線406を有していてもよい。この補助線406は四等分線404よりも目立たない線(細い線、点線等)であることが好ましい。本実施形態では、20本の補助線406が表示され、周回表示領域40の全体を24等分する(すなわち、四等分線404間の領域を6等分する)。したがって、周回表示領域40の1周が1時間に対応する場合、各補助線406間のなす角は15度であり、2分30秒に相当する。なお、
図2Bにおいては、四等分線404及び補助線406に対してセグメントSが上書きされているが、これらの前面/背面の関係及び透明/不透明の関係はこれに限られず、適宜変更可能である。
【0034】
周回表示領域40はまた、
図2Bに示すように、周回表示領域40の中心に対して時計回りに回転するインジケータ407を備える。インジケータ407は、上述した再生表示領域45においてシーケンスが再生される際に、その再生時間に対応する位置を指すものである(なお、インジケータ407は再生表示時以外では表示されなくてもよい)。インジケータ407は、周回表示領域40の中心点から外周向きに延びる線分の一部であればよい。したがって、
図2Bではインジケータ407は扇領域402に含まれているが、扇領域402から外周側又は内周側に突出していてもよい。
【0035】
また、インジケータ407は、インジケータ407が重なるセグメントSの色に対して異なる色となるように制御されることが視認性の観点から好ましい。例えば、インジケータ407の色は、それが重なるセグメントSの色の反転色又は補色となるようにしてもよいし、予め設定された濃淡2色のうちの一方が適宜選択されるようにしてもよい。
【0036】
また、インジケータ407は、外円400上、内円401上、外円400の外側付近、又は内円401の内側付近を周回移動する表示物(アイコン)であってもよい。あるいは、インジケータ407は、外円400の外側に同心配置された可変色の円弧であってもよい。具体的には、再生済み時間に対応する弧の部分と、未再生時間に対応する弧の部分とが異なる色となるようにしてもよい(すなわち、現在時間が2つの色の境界位置に対応し、その境界部が時計回りに進んでいくようにしてもよい)。更に、インジケータ407は、上記に示した種々の形態のインジケータの組合せであってもよい。
【0037】
タイムプロパティ領域41は、ユーザに、周回表示領域40の時間的要素を決定させるための表示領域である。タイムプロパティ領域41は、タイムレンジ候補表示410、タイムシフトバー411、並びに周回表示領域40左上付近の操作ボタン412及び413を有する。
【0038】
タイムレンジ候補表示410は、周回表示領域40の1周の時間に対応する選択可能なタイムレンジの候補を表示する。
図2A及び
図2Bに示すように、タイムレンジの候補は、例えば、12秒(12s)、1分(1m)、3分(3m)、12分(12m)、30分(30m)、1時間(1h)、3時間(3h)、6時間(6h)、12時間(12h)、及び24時間(24h)を含む。これらは、候補が「分」の場合には60の約数であることが好ましく、「時間」の場合には24の約数であることが好ましい。これにより、円の幾何学的な性質に起因して、ユーザは四等分線404若しくは補助線406に対応する時間又は各セグメントSの期間長を比較的容易な暗算又は目視で把握することができ、周回表示領域40の直感的な編集を促進することができる。
【0039】
さらに、タイムレンジが1分であれば、一般的なユーザが見慣れているアナログ時計の秒針又はアナログ式のストップウォッチと同様の感覚で周回表示領域40の編集作業を行うことできる。また、タイムレンジが1時間であれば、一般的なユーザが見慣れているアナログ時計の分針と同様の感覚で周回表示領域40の編集作業を行うことできる。また更に、タイムレンジが12時間であれば、一般的なユーザが見慣れているアナログ時計の時針と同様の感覚で周回表示領域40の編集作業を行うことできる。したがって、タイムレンジが1分、1時間又は12時間の場合には、補助線406が周回表示領域40を12等分する形態とすると、ユーザはアナログ時計を扱うのと同様の感覚で周回表示領域40の編集を行うことができ、より直感的な編集作業を促進することができる。
【0040】
別の見方をすると、周回表示領域40が円形であることにより、各セグメントS又はインジケータ407のおおよその位置(特に、4等分の位置、8等分の位置、12等分の位置など)を、少ない補助線又は目盛でユーザに把握させることができる。すなわち、ユーザは、頻繁に補助線を数えたり目盛を読んだりすることなく、直感的に周回表示領域40の編集作業を行うことができる。特に、タイムレンジが1分、1時間又は12時間の場合には、補助線又は目盛部がなかったとしても、ユーザはアナログ時計を見る感覚で各セグメントS又はインジケータ407のおおよその位置を把握し得る。
【0041】
タイムシフトバー411は、周回表示領域40上に表示されるシーケンスの開始時間及び終了時間をシフトさせるためのスライダである。例えば、ユーザのマウス操作等によってタイムシフトバー411が1単位下方に移動されることにより、周回表示領域40の1周に対する時間の4分の1が、時間的に後方にシフトされる。具体的には、
図2A及び
図2Bに示すように、周回表示領域40の開始時間が00h00m00s(0分)であり、終了時間が01h00m00s(1時間)である場合、タイムシフトバー411が1単位下方に移動されると、上記開始時間は00h15m00s(15分)となり、終了時間は01h15m00s(1時間15分)となる。同様に、タイムシフトバー411が下方に更に1単位移動されると、開示時間及び終了時間が更に15分進み、逆に、上方に1単位移動されると開示時間及び終了時間が15分戻る。これにより、シーケンスの長さがタイムレンジを超える場合にもその編集作業を容易に行うことができる。
【0042】
操作ボタン412は、周回表示領域40の表示を1周分進めるための操作ボタンである。例えば、
図2Aに示すように、タイムレンジが1時間である場合に、00h00m00sから開始する周回表示領域40に対して操作ボタン412がクリックされると、01h00m00sから開始する周回表示領域40に表示が移る(ジャンプする)。更に、操作ボタン412がクリックされると、02h00m00sから開始する周回表示領域40に表示が移る(ジャンプする)。
【0043】
操作ボタン413は、周回表示領域40の表示を1周分戻すための操作ボタンである。例えば、タイムレンジが1時間である場合に、01h00m00sから開始する周回表示領域40に対して操作ボタン412がクリックされると、操作ボタン413がクリックされると、00h00m00sから開始する周回表示領域40に表示が移る(ジャンプする)。なお、00h00m00sから開始する周回表示領域40に対して操作ボタン413がクリックされた場合、表示が変わらないようにしてもよいし、最終セグメントを示す周回表示領域40が表示されるようにしてもよい。
【0044】
カラーパレット領域42は、カラーパレット420、成分値表示421、及びサブディスプレイ422を有し、ユーザに所望の表示色を選択させる領域である。
【0045】
カラーパレット420は、赤成分、緑成分及び青成分の配合に応じた色を円内にグラデーション表示し、ユーザに表示色の選択肢を提供する。具体的には、円の上部付近は赤色が支配的な色が配置され、右下付近には緑色が支配的な色が配置され、左下付近には青色が支配的な色が配置され、円の中心付近の色は白となる。表示色を選択する状況において、ユーザはカラーパレット420上から所望の色を選択することができる。なお、本実施形態では、カラーパレット420は、色がグラデーション表示された円形のパレットであるものとするが、これに限られず、例えば50色程度の色がマトリクス状に表示された矩形のパレットであってもよい。
【0046】
成分値表示421は、カラーパレット420上の(ユーザのマウス操作等による)ポインタが示す色の赤成分(R)、緑成分(G)及び青成分(B)の各数値を0〜255の範囲で示す。また逆に、成分表示領域421において、ユーザが各成分値を0〜255の範囲で指定することによって所望の表示色を選択することができるようにしてもよい。
【0047】
サブディスプレイ422は、ユーザがカラーパレット420から選択し、又は成分値表示421において指定しようとする色を表示する。
【0048】
オブジェクトプロパティ領域43は、設定対象(編集対象)となっているセグメントSに関する情報を表示する領域である。例えば、設定対象となっているセグメントSの開始時間及び終了時間、それらによって決まる期間長、選択された表示色のRGB成分値等が表示される。また、再生表示領域45による再生表示が行われている間に、再生表示に対応する時間、各色成分値等がオブジェクトプロパティ領域43に表示されるようにしてもよい。
【0049】
再生操作領域44は、操作ボタン440〜443、再生時間表示444、選択時間表示445を有する。再生操作領域44は、ユーザに再生表示に関する操作を行わせるための表示領域である。
【0050】
操作ボタン440は再生/一時停止ボタンである。操作ボタン440がクリックされると、後述するシーケンスの再生表示が起動される。すなわち、ユーザが操作ボタン440をクリックすると、それまでに設定されたシーケンス、すなわち周回表示領域40上のセグメントSの表示色が再生表示領域45において時系列で再生される。操作ボタン440によって開始されると、操作ボタンは一時停止ボタンの表示(並列配置された2本の縦長の長方形等)に変更され、その状態で操作ボタン440が再度クリックされるとシーケンスの再生表示が一時停止する。操作ボタン441は、再生中又は一時停止中の再生処理を先頭に戻すためのボタンである。
【0051】
操作ボタン442(A)及び443(B)は、再生表示に関するシーケンスの開始時間及び終了時間をそれぞれ選択するための操作ボタンである。再生表示は、デフォルト設定として、設定されたシーケンスの開始時間から終了時間まで実行されることが想定されているが、操作ボタン442(A)及び443(B)によって再生開始時間及び再生終了時間をそれぞれ指定することができる。例えば、
図2Bにおいて、セグメントS2〜S4の変化だけを再生したい場合には、ボタン442によりセグメントS2の開始時間を再生開始時間として指定し、ボタン443によりセグメントS4の終了時間を再生終了時間として指定することができる。例えば、ボタン442をクリックした後に周回表示領域40上の開始時間に対応する位置をクリックし、ボタン443をクリックした後に周回表示領域40上の終了時間に対応する位置をクリックして、再生期間を指定する構成とすることができる。
【0052】
再生時間表示444は、再生表示の経過時間をデジタル時計表示により示す領域である。この再生表示の経過時間とは、インジケータ407が示す時間であってもよいし、再生表示領域45において再生表示が開始されてからの経過時間であってもよい。例えば、シーケンスの再生がセグメントS2から行われる場合に、再生時間表示444には、周回表示領域40の開始時(00h00m00s)からの時間が表示されるようにしてもよいし、セグメントS2の開示時からの時間が表示されるようにしてもよい。
図2Bに示す例においては、再生時間表示444には、インジケータ407が指示する時間、すなわち、周回表示領域40の開始時からのシーケンスの経過時間(本例では7分19秒2)が表示される。
【0053】
選択時間表示445は、シーケンス編集作業中に、例えば、ユーザのマウス操作等により動くポインタが指す周回表示領域40上の位置に対応する時間が表示される。なお、このポインタによって指示される時間がオブジェクトプロパティ領域43に表示されるようにしてもよい。
【0054】
上記のように、再生操作領域44が中心領域403に配置されるので、表示画面4における表示スペース効率が向上するとともに、ユーザにおける操作性が高まる。再生時間表示444又は選択時間表示445が中心領域403に配置されることにより、シーケンス設定装置1の操作における時間的要素に関して、周回表示領域40によるアナログ的な時間表示と再生時間表示444又は選択時間表示445によるデジタル的な時間表示を両立して動作の視認性を高めることができる。特に、シーケンス再生中のインジケータ407と再生時間表示444の組合せは、アナログ表示とデジタル表示が組み合わされた時計のように高い視認性を与える。
【0055】
再生表示領域45は、再生表示450、成分値表示451、及び再生リセットボタン452(図面においては、Simulate Resetを略して「Sim Reset」と表記されている)を有する。
【0056】
上述したように、再生表示450において、シーケンス、すなわち周回表示領域40上の表示色の時間的遷移が再生される。成分値表示451は、再生表示450で再生されている表示色のRGB成分値を0〜255の値で表示する。インジケータ407が通過中のセグメントS1の表示色が再生表示450に表示されるとともに、そのRGB成分が成分値表示451に示される。
図2Bに示す例においては、インジケータ407が通過しているセグメントS1はオレンジであり、その色が再生表示450に表示されるとともに、そのRGB成分(R:229、G:61、B:9)が成分値表示451に表示される。
【0057】
再生リセットボタン452は、それがクリックされることによりシーケンスの再生がリセットされる。具体的には、ユーザが操作ボタン440によって再生を一時停止させた後に再生リセットボタン452をクリックすると、再生表示450がデフォルト色(例えば、黒)となり、成分値表示451の各値が0となり、再生時間表示444の時間が初期値(0:00.0)に戻る。ここで、インジケータ407は開始位置(00h00m00sの位置)に配置されてもよいし、消去されてもよい。また、シーケンス再生中に、一時停止中でなくても再生リセットボタン452がクリックされた場合にはシーケンスの再生がリセットされるようにしてもよい。
【0058】
図1に戻り、シーケンス設定装置1、特にCPU10の各部について説明する。
周回表示編集部100は、周回表示領域40を表示画面4に出力させるとともに、周回表示領域40の各編集処理を行うよう機能する。例えば、周回表示編集部100は、ユーザ入力部2からの入力に応じて各セグメントSの中心角(開始半径部raと終了半径部rbのなす角)を調整する。また、周回表示編集部100は、シーケンスの再生表示中に、再生時間に対応してインジケータ407を周回表示領域40の中心部に対して回転させる。
【0059】
タイムレンジ設定部101は、周回表示領域40の1周の時間に対応するタイムレンジを決定させるためのタイムプロパティ領域41(特に、タイムレンジ候補表示410)を表示画面4に出力させる。なお、周回表示編集部100は、タイムプロパティ領域41において選択されたタイムレンジに対応して各セグメントSの中心角を決定することができる。これにより、あらゆるタイムレンジに対してセグメントSが適切に配置される。
【0060】
セグメント生成部102は、ユーザ入力部2からの入力に応じて、カラーパレット領域42(場合によってはオブジェクトプロパティ領域43)から表示色を決定し、決定された表示色を各セグメントSに割り付ける。これにより、各セグメントSが生成される。
【0061】
再生操作処理部103は、再生操作領域44を表示画面4に出力させるとともに、再生操作領域44上におけるユーザ操作を受け付ける。また、再生操作処理部103は、上記のように表示色の編集設定に関する時間を選択時間表示445に表示させ、シーケンスの再生表示に関する時間を再生時間表示444に表示させる。
【0062】
再生表示出力部104は、再生操作処理部103で受け付けたユーザ操作に応じて、周回表示領域40上に割り付けられた表示色のシーケンスを再生表示領域45に時系列で再生表示させる。
【0063】
上記の各部によって設定されたシーケンスはメモリ12に記憶される。シーケンスの現実の実行時に、照明制御部13が、メモリ12に記憶された上記シーケンスのデータを制御装置6に送信し、各照明装置7は割り当てられた発光色の変化を実行する。あるいは、制御装置6にシーケンスが記憶され、制御装置6の起動により照明装置7がシーケンスを実行するように構成される。
【0064】
図3に、シーケンス設定装置1におけるシーケンスの編集及び設定に関するフローチャートを示す。まず、ステップS5において、デフォルト設定の表示画面4が起動される(
図2A参照)。
【0065】
ステップS10において、タイムレンジ設定部101はユーザ入力に応じてタイムレンジを決定し、周回表示編集部100が周回表示領域40の表示を決定されたタイムレンジに対応させる。なお、デフォルト設定のタイムレンジが使用される場合には、ステップS10は省略される。
図2Aに示す例では、タイムレンジとして1時間が選択される。
【0066】
ステップS15において、セグメント生成部102が、ユーザ入力に応じて、カラーパレット領域42から表示色を決定し、ユーザのドラッグアンドドロップ操作に応じて、決定された表示色をセグメントS1に割り付ける。これによりセグメントS1が生成される。なお、セグメントS1の配置は上述した通り、デフォルト設定に基づいていてもよいし、ドラッグアンドドロップ操作のドロップ位置に対応する位置であってもよい。また、セグメントS1のサイズはデフォルト設定されていればよい。
【0067】
ステップS20において、周回表示編集部100が、ユーザ入力に応じてセグメントS1の位置及び中心角(すなわち、開始半径部ra及び終了半径部rbの位置)を調整する。また、ここで表示色の再調整がなされてもよい。なお、ステップS15によって複数のセグメントS1〜Snが「とりあえず」ドロップされた後に、各セグメントSk(1≦k≦n)についてステップS20が実行されてもよい。なお、各セグメントはコピーアンドペーストが可能であり、これにより、同一表示色又は同一期間長のセグメントSが容易に生成可能となる。
【0068】
なお、ステップS15の前後又はステップS20の前後において、タイムレンジが変更された場合には、周回表示編集部100は、新たに選択されたタイムレンジに対応して各セグメントSの中心角を決定する。
【0069】
全てのセグメントSの設定が完了していない場合(ステップS25、NO)、処理はステップS15に戻り、ステップS15及びステップS20が繰り返される。一方、全てのセグメントSの設定が完了した場合(ステップS25、YES)、処理はステップS30に進む。
【0070】
ステップS30において、再生操作処理部103が再生操作領域44上のユーザ操作を受け付けると(ステップS30、YES)、ステップS35において、再生表示出力部104が、周回表示領域40上のセグメントSに割り付けられた表示色を再生表示領域45に時系列で再生表示させる。
【0071】
図2Bに示す例では、1時間のタイムレンジの周回表示領域40に対してセグメントS1〜S8が設定されている。したがって、シーケンスは、消灯(2分半)→C1(5分)→消灯(2分半)→C2(10分半)→消灯(5分)→C3(5分)→C4(5分)→C5(5分)→C6(10分)→C7(2分半)→C8(5分)となる。
【0072】
ステップS30において、再生操作処理部103が、再生表示に関連する時間を再生時間表示444に表示するとともに、周回表示編集部100が、再生時間に対応してインジケータ407を周回表示領域40の中心部に対して回転させる。
【0073】
なお、時間のスケールは短縮又は伸長することができる。例えば、シーケンスの全体が1時間である場合、20倍速により全体が3分で再生されるようにしてもよいし、全体が12秒である場合、5分の1倍速により全体が1分で再生されるようにしてもよい。あるいは、シーケンス全体の再生時間が固定の時間(例えば、1分)にデフォルト設定され、この再生時間に合わせて再生速度が決定されるようにしてもよい。
【0074】
以上のように、本実施形態のシーケンス設定装置1によると、周方向に時間が規定された円形状の周回表示領域40が表示画面4に出力され、ユーザ入力に応じて決定されたシーケンスの表示色が、周回表示領域40を周方向に分割したセグメントSに割り付けられる。これにより、シーケンス全体に対する各表示色の関係の直感的な把握が促進される。したがって、シーケンスの設定に関して、ユーザの直感的なシーケンス編集及び設定が可能となる。
【0075】
<第2の実施形態>
上記第1の実施形態では周回表示領域40が真円である構成を示したが、本実施形態では周回表示領域40が楕円である構成を示す。なお、本実施形態と第1の実施形態の相違は、周回表示領域40の形状だけであるので、その他の構成の詳細な説明を省略する。
【0076】
図4A及び
図4Bに本実施形態のシーケンス設定装置1における表示画面4を示す。
図4Aはシーケンス設定前の表示画面4を示し、
図4Bはシーケンス再生時の表示画面4を示す。
図4Aに示すように、周回表示領域40は楕円形の外円400及び内円401(すなわち楕円形の中心領域403)を有し、したがって、扇領域402は楕円の一部を切り取った形状となる。
【0077】
図4Bに示すように、本実施形態においても第1の実施形態と同様に、各セグメントSの時間要素(開始時間、終了時間及び期間長)はセグメントSの中心角によって決まるものとする。すなわち、セグメントS1は、開始半径部raと、終了半径部rbと、開始半径部ra及び終了半径部rbによって挟まれる外円400及び内円401のそれぞれの弧と、によって囲まれる領域となり、他のセグメントSについても同様である。
【0078】
再生表示中のインジケータ407は、第1の実施形態と同様に、楕円の中心に対して回転するように移動する(すなわち、本実施形態のインジケータ407の延長線は外円400の楕円中心を通る)。なお、
図4Bの例示においては、各セグメントS1〜S3の色をそれぞれC1〜C3とすると、発光色のシーケンスは、C1(15分)→C2(15分)→消灯(12分半)→C3(5分)→消灯(12分半)となる。
【0079】
なお、周回表示領域40の楕円形状は種々の態様に変形可能である。例えば、外円400の長半径と短半径の比と内円401の長半径と短半径の比とは同じであってもよいし、異なっていてもよい。さらに、外円400が楕円であり、内円401が真円であってもよいし、外円400が真円であり、内円401が楕円であってもよい。また、周回表示領域40の形状として、あたかも周回表示領域40が手前から奥方向に傾斜しているかのように遠近感を持たせて描写された楕円が採用されてもよい。この場合、扇形セグメントの幅は、その期間長が同じであれば楕円上方よりも楕円下方において広くなる。更に、周回表示領域40の基準点(00h00m00s)はその上部ではなく下部(時計における6時の位置)であってもよい。また、周回表示領域40の配置スペースが縦長となる場合には、周回表示領域40(特に、外円400)は縦長の楕円であってもよい。
【0080】
上記のように、周回表示領域40が楕円の場合には以下の有利な効果が得られる。まず、楕円の縦横の比率を適宜調整することにより、種々のタイプの表示画面4に対する配置の柔軟性が得られるとともに、表示スペース効率を向上することができる。また、特に横長の楕円は人間の目の視野にフィットし易く、ユーザにおける周回表示領域40乃至は表示画面4の視認性が向上する。さらに、横長の楕円形の周回表示領域40はワイド画面に対する収まりがよい。このように、楕円形の周回表示領域40は高い視認性とスペース効率を両立できる。
【0081】
なお、
図4においては各セグメントの期間長(すなわち時間軸方向のピッチ)がセグメントの中心角によって規定される構成としたが、各セグメントの弧の長さによって規定されるようにしてもよい。すなわち、同じ弧の長さのセグメントが同じ期間長を表すように時間軸が設定されていてもよい。この場合、同じ期間長のセグメントであれば、縦方向に拡がる扇領域の中心角よりも横方向に拡がる扇領域の中心角の方が小さくなる。
【0082】
<第1及び第2の実施形態の変形例>
上記第1及び第2の実施形態は、以下に示すように種々の態様に変形可能である。
【0083】
(1)各領域の配置の変形
上記各実施形態においては、表示画面4の左右の領域にタイムプロパティ領域41、カラーパレット領域42、オブジェクトプロパティ領域43及び再生表示領域45が配置され、中央部に周回表示領域40及び再生操作領域44が表示される構成を示したが、各領域の配置はこれに限られない。例えば、
図5に示すように、表示画面4の上段に、左から、オブジェクトプロパティ領域43、カラーパレット領域42及び再生表示領域45が配置され、下段に周回表示領域40、タイムプロパティ領域41及び再生操作領域44が配置されるようにしてもよい。このような配置においては、楕円の周回表示領域40がスペース効率上有用となる。
【0084】
なお、
図5においては、タイムプロパティ領域41のタイムレンジ候補表示410はスライダからなる。この場合、スライダが1単位スライドされるごとに、候補となる(それにより決定される)タイムレンジが、12秒→1分→3分→12分→30→1時間→3時間→6時間→12時間→24時間のように切り替わる(
図5では、1時間「1h」が選択されている)。
【0085】
(2)内円401の有無
上記各実施形態においては、周回表示領域40に内円401(中心領域403)が形成される構成を示したが、
図6A(円形の周回表示領域40)及び
図6B(楕円の周回表示領域40)に示すように、内円がない構成であってもよい。この形態においては、周回表示領域40は円グラフのような外観となる。この場合、セグメントS(不図示)は、開始半径部と、終了半径部と、外円400の一部である円弧とによって画定される。なお、再生操作領域44は、周回表示領域40の外部領域に配置されてもよいし、周回表示領域40の中央付近に上書きされてもよい。
【0086】
(3)中心領域403の活用に関する変形
上記各実施形態においては、中心領域403に再生操作領域44が配置される構成を示したが、再生時間表示444のみ、又は操作ボタン440〜443のみが配置されていてもよい。また、中心領域403にカラーパレット領域42(特に、カラーパレット420)、オブジェクトプロパティ領域43、又は再生表示領域45(特に、再生表示450)が配置されていてもよい。この構成によっても、表示画面4における表示スペース効率が向上する。
【0087】
(4)周回表示領域40の動的形状変形
上記各実施形態においては、シーケンスの編集設定時から再生表示時にわたって同一形状の周回表示領域40が表示される構成を示したが、周回表示領域40は動的に形状変化するようにしてもよい。例えば、その編集設定時においては円であり、再生表示時においては楕円となるようにしてもよいし、逆に、編集設定時においては楕円であり、再生表示時においては円となるようにしてもよい。すなわち、編集設定時における視認性と再生表示時における視認性とを考慮して上記のように形状が変化するようにしてもよい。また、単に、現状が編集用画面(
図2A、
図4A)なのか、再生用画面(
図2B、
図4B)なのかをユーザが周回表示領域40を見て判別できるように上記の形状変化が行われるようにしてもよい。
【0088】
(5)周回表示領域40の動的サイズ変形
上記各実施形態においては、シーケンスの設定編集時から再生表示時にわたって、同一サイズの周回表示領域40が表示される構成を示したが、周回表示領域40は動的にサイズ変更されてもよい。例えば、周回表示領域40は、編集設定時においては拡大され、再生表示時においては縮小されるようにしてもよい。そして、再生表示時においては、周回表示領域40が縮小される代わりに再生表示領域45が拡大されるようにしてもよい。このような動的サイズ変更によっても視認性が向上し得る。
【0089】
(6)インジケータ407とセグメントSの相対関係に関する変形
上記各実施形態においては、シーケンス再生時に、静止したセグメントS1〜Sn上をインジケータ407が時計回りに通過していく構成を示したが、セグメントSとインジケータ407は相対的に回転移動されるようにすればよい。例えば、静止したインジケータ407に対してセグメントS1〜Snが移動する構成としてもよい。具体的には、インジケータ407が最上位置(時計の0時の位置)に固定され、インジケータ407上(見た目にはインジケータ407の下)をセグメントS1〜Snが順次通過する構成、すなわち、扇領域402が反時計回りに回転する構成としてもよい。
【0090】
(7)その他注記事項
本明細書において、「円」又は「楕円」とは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で円又は楕円を若干変形したもの、すなわち実質的に円又は楕円といえるものも含む。例えば、「円」又は「楕円」の周回表示領域40は、外円400又は内円401の弧が完全な円弧又は楕円弧ではなく装飾的に変形されたもの、補助線406の本数と同程度の数の頂点を有する多角形又はその角がスムージングされたもの等も含む。あるいは、「円」又は「楕円」の周回表示領域40は、扇領域402が半径方向にグラデーション表示されて外円400の外側領域(すなわち、背景)と同化したもの(すなわち、外円400の弧が実質的に表示されないもの)又は中心領域403と同化したもの(すなわち内円401の弧が実質的に表示されないもの)も含む。
【0091】
<第3の実施形態>
第1及び第2の実施形態においては、シーケンス設定装置1と照明装置7が一対一で対応する構成(スタンドアロンタイプ)を示したが、本実施形態ではシーケンス設定装置1によって複数の照明装置に対するシーケンスが設定される構成(コントローラタイプ)を示す。
【0092】
図7に、本実施形態によるシーケンスを設定するためのシーケンス設定装置1及びシーケンス設定システム5のブロック図を示す。第1の実施形態と同様に、シーケンス設定システム5はシーケンス設定装置1、ユーザ入力部2及び表示出力部3を有し、シーケンス設定装置1はユーザ入力部2及び表示出力部3に接続され、これらはバス等によって相互に通信可能な態様で接続される。
【0093】
シーケンス設定装置1が制御装置(通信装置)6を介してLED照明器具等の複数の照明装置7−1〜7−x(本例ではx=8)に通信接続されると、照明装置7−1〜7−xはシーケンス設定装置1で設定されたシーケンスに従った発光色によって発光するようそれぞれ制御される。制御装置6から照明装置7−1〜7−xへの発光色制御のための信号は、例えば、DMX規格(EIA−485に基づくDMX512−A等)に基づいた信号であればよい。なお、以降の説明において、照明装置7−1〜7−xの1つを代表して、又は全部をまとめて照明装置7というものとする。
【0094】
第1及び第2の実施形態と同様に、ユーザ入力部2は、マウス、キーボード、ジョイスティック、表示出力部3上のタッチパネルであればよい。表示出力部3は液晶表示ディスプレイ等であればよく、表示画面4を有する。そして、シーケンス設定装置1は、CPU10、入出力インターフェイス(I/F)11、メモリ12及び照明制御部13を備える。なお、照明制御部13は制御装置6に含まれていてもよい。
【0095】
CPU10は、周回表示編集部100、タイムレンジ設定部101、セグメント生成部102、再生操作処理部103、再生表示出力部104、グループ一覧表示部105及びグループ選択部106を備え、これらはバスBによって相互に通信可能な態様で接続される。なお、第1の実施形態の構成に対応する構成には同様の符号を付し、その詳細な説明を省略する。グループ一覧表示部105及びグループ選択部106については後述する。
【0096】
図8に、表示出力部3におけるホーム画面4Aを示す。ホーム画面4Aには、複数の周回表示領域40−1〜40−m(本実施形態ではm=9)及び1つの再生操作領域44Aが表示される。本実施形態では、9個の楕円形の周回表示領域40を示すが、周回表示領域40の数はこれに限られず、また周回表示領域40は真円であってもよい。また更に、複数の周回表示領域40の配置は行列状に整列される構成に限られず、千鳥配置等が採用されてもよい。この千鳥配置により、ホーム画面4A上の縦方向のスペース効率が高まる。なお、以降の説明において、周回表示領域40−1〜40−mの1つを代表して、又は全部をまとめて周回表示領域40というものとする。
【0097】
周回表示領域40の各々は、照明装置7のグルーピングに対応し、周回表示領域40の中心領域には照明装置7のグループ名が表示される。例えば、周回表示領域40−1のグループAが照明装置7−1に対応し、周回表示領域40−2のグループBが照明装置7−2に対応し、周回表示領域40−3のグループCが照明装置7−3に対応する。そして、周回表示領域40−4のグループDが照明装置7−1〜7−3に対応し、周回表示領域40−5のグループEが照明装置7−4〜7−9に対応する。なお、グループDについては、照明装置7−1〜7−3が同時に同じシーケンスを実行するように設定され、グループEについては、照明装置7−4〜7−9が同時に同じシーケンスを実行するように設定される。なお、周回表示領域40−6以降は何も設定されていない。
【0098】
グループ一覧表示部105は、各々が照明装置7のグループに対応する複数の周回表示領域40をホーム画面4A上に表示させる。そして、グループ選択部106は、ホーム画面4A上の複数の周回表示領域40から、ユーザ入力に基づいて1つの周回表示領域40を周回表示編集部100による編集対象として選択する。すなわち、編集対象となった周回表示領域40について第1の実施形態の
図2A及び
図2B又は第2の実施形態の
図4A及び
図4Bに示す表示画面4が構成される。この周回表示領域40についてのシーケンスの編集及び設定の態様は第1又は第2の実施形態と同様である。
【0099】
表示画面4において、1つの周回表示領域40のシーケンスの設定が完了すると、再び
図8のホーム画面4Aが出力される。ユーザは、各周回表示領域40について、
図2A及び
図2B又は
図4A及び
図4Bの表示画面4において編集及び設定作業を行う。なお、
図8は、いずれの周回表示領域40においてもセグメントが設定されていない初期状態を示すが、各周回表示領域40のシーケンス設定が終了するごとに、その周回表示領域40には設定済みのセグメントSが表示されるものとする。すなわち、グループA〜Eのシーケンス設定が完了した時点における表示画面4Aにおいては、周回表示領域40−1〜40−5に設定済みセグメントが配置される。
【0100】
各周回表示領域40に対する編集設定作業が完了すると、ユーザはホーム画面4Aの再生操作領域44Aの操作により、全グループに対するシーケンスの再生表示を行うことができる。例えば、ユーザが再生操作領域44Aの再生/一時停止ボタン440Aをクリックすると、
図9のような再生表示画面4B(再生表示領域45)が起動される。再生表示画面4Bはホーム画面4Aの前面に表示されればよい。また、再生操作領域44Aは操作ボタン441A及び再生時間表示444Aを備え、これらは実施形態1及び2において示した再生操作領域44の操作ボタン441及び再生時間表示444と実質的に同様の機能を有する。再生表示画面45においては、各照明装置7が実際の配置を模擬して配置される。例えば、
図9に示す例では、照明装置7−1〜7−8が円状に配列される。そして、上記の編集設定作業によってグループごとに設定されたシーケンスが、各照明装置7について同じ時間軸で時系列に実行される。
【0101】
なお、
図8のホーム画面4Aにおける再生操作領域44Aには、
図9の再生表示画面4Bを起動するボタンのみを設け、
図9に示す再生表示画面4B上に再生操作領域44Aを設けてもよい。シーケンスの現実の実行時には、照明制御部13は、メモリ12に記憶された上記シーケンスのデータを制御装置6に送信し、各照明装置7は割り当てられた発光色の変化を実行する。あるいは、制御装置6にシーケンスが記憶され、制御装置6の起動により照明装置7がシーケンスを実行するように構成される。
【0102】
<プログラム等>
なお、上述した各実施形態におけるシーケンス設定装置1(CPU10)を実現する各構成要素、及び処理の各ステップは、メモリ12のRAM又はROMなどに記憶されたプログラムが動作することによって実現される。
【0103】
また、本発明は、上記各実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラム(
図3に示すフローチャートに対応したプログラム)が、シーケンス設定装置1(CPU10)に直接に、又は遠隔から供給される場合も含む。したがって、本発明の機能処理を実現するために、シーケンス設定装置1(CPU10)にインストールされるプログラムコード自体も本発明に含まれる。すなわち、本発明には、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラムも含まれる。そのプログラムは、コンピュータを、上記の周回表示編集部100、タイムレンジ設定部101、セグメント生成部102、再生操作処理部103、再生表示出力部104、グループ一覧表示部105及びグループ選択部106(並びに必要に応じて照明制御部13)の全部又は一部として機能させることができる。このように、本発明は、上記実施形態に示したような作用効果をソフトウェアの導入によって実現できるので、シーケンス設定装置1の導入容易性を向上することができる。
【0104】
上記プログラムがインターネットからダウンロードされるようにしてもよい。この場合、ブラウザ機能によってインターネットのホームページに接続されたシーケンス設定装置1に、そのホームページから上記コンピュータプログラム又は圧縮され自動インストール機能を含むファイルがハードディスク等にダウンロードされる。
【0105】
上記プログラムを記憶したコンピュータ可読記憶媒体も本発明に含まれる。プログラムが記憶媒体によって供給される場合は、その記憶媒体は、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク等であればよく、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD−ROM、DVD−R)等であってもよい。
【解決手段】照明演出シーケンスを設定するためのシーケンス設定装置(1)は、周方向に時間が規定された円又は楕円形の周回表示領域(40)を表示出力部(3)の表示画面(4)に出力する周回表示編集部(100)と、ユーザ入力部(2)からの入力に応じて決定された照明演出シーケンスの表示色を、周回表示領域(40)を周方向に分割したセグメント(S)に割り付けるセグメント生成部(102)を備える。