(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
電子カルテ情報における複数の項目が日付によりまとめられた目次情報と、前記複数の項目各々に付けられたタイトルによりまとめられた索引情報と、のいずれかに、表示切り換え可能で、前記目次情報における日付と、前記索引情報におけるタイトルとのいずれかが選択操作されると、その選択操作に対応する表示要求を送信するクライアントと、
前記複数の項目各々の詳細内容を格納する本文格納部と、前記本文格納部に格納された前記詳細内容の格納場所を、日付毎に分類して管理する目次部と、前記本文格納部に格納された前記詳細内容の格納場所を、タイトル毎に分類して管理する索引部と、を有するデータベースを備え、
前記表示要求に対応する選択操作が、前記日付の選択操作である場合には、前記目次部を検索して得られる格納場所を用いて、その日付に対応する項目を取得するとともに、前記本文格納部から取得された項目の詳細内容を取得し、
前記表示要求に対応する選択操作が、前記タイトルの選択操作である場合には、前記索引部を検索して得られる格納場所を用いて、そのタイトルに対応する項目を取得するとともに、前記本文格納部から取得された項目の詳細内容を取得し、
取得された電子カルテ情報を、前記クライアントに返信するサーバと、
を備え、
前記クライアントは、
前記日付及び前記タイトルが表示された前記詳細内容の編集画面を表示し、
前記日付と、前記タイトルと、前記編集画面を参照しつつ、操作入力により入力された詳細内容と、を含む前記電子カルテ情報を前記サーバに送信し、
前記サーバは、
前記クライアントから前記電子カルテ情報を受信すると、前記詳細内容を前記本文格納部に格納し、その詳細内容の格納場所を管理するための管理情報を、前記目次部及び前記索引部に作成し、
前記タイトルは、
デフォルト値を有し、
前記クライアントによる操作入力により、編集可能である、
電子カルテシステム。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の一実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0015】
図1に示すように、本実施形態に係る電子カルテシステム1は、クライアント2と、電子カルテサーバ3と、を備えている。クライアント2と、電子カルテサーバ3とは、例えば、インターネット等の通信ネットワーク4を介して接続されている。
【0016】
クライアント2は、ネットワーク4に接続されたパーソナルコンピュータである。クライアント2は、キーボード、マウス等の操作入力インターフェイスや表示画面を有するディスプレイを備えている。クライアント2では、ユーザによる、操作入力インターフェイスの操作により、電子カルテ情報の入力が可能である。また、クライアント2では、ディスプレイ上に電子カルテ情報が表示される。
【0017】
(電子カルテ入力画面)
クライアント2のディスプレイには、操作入力インターフェイスの操作入力により、
図2に示す電子カルテ入力画面100が表示される。
【0018】
電子カルテ入力画面100には、患者情報領域101と、診療記録・オーダ入力データ表示領域102とが表示されている。
【0019】
患者情報領域101には、患者氏名110、年齢111、性別112が表示されている。この領域には、クライアント2の操作入力インターフェイスを介して入力された具体的な患者の氏名、年齢、性別が表示される。
【0020】
診療記録や各種オーダは、診療記録・オーダ入力データ表示領域102に表示される。
図2では、診療記録・オーダ入力データ表示領域102には、3つのタイトル120、121、122が表示されている。タイトル120は、「定期処方」と表示されている。また、タイトル121は、「問診」と表示されている。さらに、タイトル122は、「看護問題」と表示されている。
【0021】
タイトル「定期処方」120は、その項目が、定期的な処方オーダであることを示す表示タイトルである。「定期処方」は、デフォルト(規定値)であり、クライアント2の操作入力インターフェイスの操作入力により、他のタイトルに編集可能である。すなわち、タイトル120の編集を行わない場合には、既定値としての「定期処方」が、タイトル120として、そのまま表示される一方、タイトル「定期処方」120を、マウスでクリックし、キーボードでテキスト入力することにより、そのタイトルを変更することも可能である。
【0022】
タイトル「定期処方」120の下方には、日付1201が、表示されている。この日付1201は、診療日付であり、2008年8月2日と表示されている。さらに、その下方には、「定期処方」の具体的な内容として、キーボード等によりテキスト入力された、処方オーダの詳細内容1202が、表示されている。
【0023】
タイトル「問診」121は、その項目が、問診の記事であることを示す表示タイトルである。「問診」は、デフォルトであり、クライアント2の操作入力インターフェイスの操作入力により、他のタイトルに編集可能である。すなわち、タイトル121の編集を行わない場合には、既定値としての「問診」が、タイトル121として、そのまま表示される一方、タイトル「問診」121を、マウスでクリックし、キーボードでテキスト入力することにより、そのタイトルを変更することも可能である。
【0024】
タイトル「問診」121の下方には、日付1211が、表示されている。この日付1211は、問診の記録日であり、2008年8月2日と表示されている。さらに、その下方には、具体的な問診の内容として、キーボード等により入力された、詳細内容1212が表示されている。
【0025】
タイトル「看護問題」122は、看護オーダであることを示す表示タイトルである。「看護問題」は、デフォルトであり、クライアント2の操作入力インターフェイスの操作入力により、他のタイトルに編集可能である。すなわち、タイトル122の編集を行わない場合には、既定値としての「看護問題」が、タイトル122として、そのまま表示される一方、タイトル「看護問題」122を、マウスでクリックし、キーボードでテキスト入力することにより、そのタイトルを変更することも可能である。
【0026】
タイトル「看護問題」122の下方には、日付1221が表示されている。この日付1221は、看護問題の登録日であり、2008年8月2日と表示されている。さらに、その下方には、看護問題の具体的な内容として、キーボード等によりテキスト入力された、看護問題の詳細内容1222が表示されている。
【0027】
このように、電子カルテ情報の入力においては、書き込む項目のタイトル120、121、122として、デフォルトのタイトルを用いることもでき、書き換えられたものを用いることもできる。これにより、電子カルテ情報の入力の自由度が増す。
【0028】
電子カルテ入力画面100を参照しつつ、操作入力インターフェイスの操作入力により入力された電子カルテ情報(デフォルトの情報を含む)は、ネットワーク4を介して、電子カルテサーバ3に送信される。電子カルテサーバ3は、自身が管理するデータベースに、電子カルテ情報を登録する。なお、この電子カルテ情報には、その電子カルテ情報を入力した部署、例えば、内科、看護科などの情報も含まれている。
【0029】
(電子カルテ出力画面)
クライアント2のディスプレイには、操作入力インターフェイスの操作入力により、
図3又は
図4に示す電子カルテ出力画面200が表示される。
【0030】
電子カルテ出力画面200は、
図3に示す日付別表示と、
図4に示すタイトル別表示とを、マウス操作により、選択的に切り換えて表示することが可能である。電子カルテ出力画面200には、その上側に、日付タブ300と、タイトルタブ301とが表示されている。マウスにより、日付タブ300をクリックすると、
図3に示す日付別表示画面が選択表示され、タイトルタブ301をクリックすると、
図4に示すタイトル別表示画面が選択表示される。
【0031】
まず、
図3を参照して、日付タブ300をクリックした場合の電子カルテ出力画面200について説明する。この画面では、目次表示部303と、本文表示部304とが表示されている。
【0032】
目次表示部303では、タイトルが、日付毎にまとめられた状態で、表示されている。例えば、日付310(2008/08/02)には、その日に対応するタイトル「記事」3101、タイトル「看護問題」3102、タイトル「処方」3103が表示されている。同様に、日付311(2008/08/12)には、その日に対応するタイトル「記事」3111、タイトル「画像」3112が表示されている。
【0033】
本実施形態では、目次表示部303に表示された日付が、目次としての役割を果たす。例えば、マウス操作により、日付310(2008/08/02)がクリックされると、クリックされた日付と、その日に対応する各タイトルと、そのタイトルに対応する詳細内容とが本文表示部304に表示される。より具体的には、日付320(2008/08/02)、タイトル「記事」3201、その記事の詳細内容3202が表示され、タイトル「看護問題」3203、その看護問題の詳細内容3204が表示され、タイトル「処方」3205、その処方の詳細内容3206が表示される。
【0034】
一方、日付311(2008/08/02)がクリックされると、日付311、その日に対応するタイトル「記事」、「画像」、各タイトル「記事」、「画像」にそれぞれ対応する詳細内容が、同様に、本文表示部304に表示される。
【0035】
次に、
図4を参照して、タイトルタブ301をクリックした場合の電子カルテ出力画面200について説明する。この画面上には、索引表示部403と、本文表示部404とが表示されている。
【0036】
索引表示部403では、各日付の情報が、タイトル毎にまとめられて表示されている。例えば、タイトル「記事」440には、日付4401(2008年8月2日)、日付4402(2008年8月12日)が、表示されており、タイトル「処方」441には、日付4411(2008年8月2日)が表示されており、タイトル「看護問題」442には、日付4421(2008年8月2日)が表示されている。
【0037】
本実施形態では、索引表示部403に表示されたタイトル440、441、442が、索引としての役割を果たす。例えば、マウス操作により、タイトル「処方」441がクリックされると、本文表示部404に、そのタイトルに対応する日付450(2008年8月2日)と、タイトル「処方」4501、その「処方」の詳細内容4502が表示される。
【0038】
同様に、索引表示部403において、タイトル「記事」440がクリックされると、その日付、その日付に対応するタイトル、そのタイトルに対応する詳細内容が、本文表示部404に表示され、タイトル「看護問題」442がクリックされると、その日付、その日に対応するタイトル、そのタイトルに対応する詳細内容が、本文表示部404に表示される。
【0039】
(電子カルテサーバ)
電子カルテサーバ3は、
図2に示す電子カルテ入力画面を参照しつつ入力され、クライアント2から送信された電子カルテ情報を登録する。また、電子カルテサーバ3は、クライアント2からの電子カルテ情報の検索要求に基づいて、登録された電子カルテ情報を検索し、その電子カルテ情報に基づいて、
図3、
図4に示す電子カルテ出力画面200を表示するための表示データを作成して、要求元のクライアント2に送信する。
【0040】
以下、電子カルテサーバ3の詳細構成について説明する。
図5に示すように、電子カルテサーバ3は、処理部11と、データベース部12と、備えている。
【0041】
処理部11は、登録データ作成部21と、検索部22と、表示データ作成部23と、を備えている。登録データ作成部21は、クライアント2から送信された電子カルテ情報を、データベース部12に登録する。検索部22は、クライアント2からの検索要求に応じて、データベース部12を検索し、該当する電子カルテ情報の格納場所を検出する。表示データ作成部23は、検索部22により検索された電子カルテ情報に基づいて、表示用データを作成し、クライアント2に送信する。
【0042】
データベース部12は、いわゆるネットワーク型データベースである。データベース部12は、本文格納部30、目次部31、索引部32を備えている。
【0043】
(本文格納部)
本文格納部30には、電子カルテ情報における複数の項目各々の詳細内容が格納される。登録データ作成部21は、クライアント2から電子カルテ情報を受信すると、その電子カルテ情報に含まれる複数の項目各々の詳細内容を、本文格納部30に格納する。
【0044】
(目次部)
目次部31は、本文格納部30に格納された詳細内容を、日付毎に分類して管理する。目次部31には、詳細内容を管理するための管理情報として、探索木としての検索ツリー(目次部ツリー)が構築されている。
図6には、目次部ツリーの一例が示されている。目次部ツリーは、患者毎に構築されており、患者番号500がルートとなっている。
【0045】
その患者番号500の子ノードは、日付となっている。例えば、
図6では、患者番号500の下には、日付510(2008/08/02)、日付511(2008/08/12)が子ノードとして接続されている。
【0046】
日付の子ノードは、部署である。例えば、日付510(2008/08/02)には、部署「内科」5201及び部署「看護科」5211が接続されている。また、日付511(2008/08/12)には、部署「内科」5221が接続されている。
【0047】
部署の子ノードは、各種タイトルとなっている。例えば、部署「内科」5201には、タイトル「記事」5301及びタイトル「処方」5311が接続されている。また、部署「看護科」5211には、タイトル「看護問題」5321が接続されている。部署「内科」5221には、タイトル「記事」5331及びタイトル「画像」5341が接続されている。
【0048】
タイトル5301、5311、5321、5331、5341には、本文格納部30における電子カルテ情報の格納場所のアドレスが格納されている。したがって、目次部ツリーを検索すれば、本文格納部30に格納された電子カルテ情報を読み出すことができるようになる。
【0049】
登録データ作成部21は、本文格納部30に詳細内容を格納する際に、その詳細内容を管理するための管理情報としての目次部ツリーを作成する。
【0050】
例えば、2008年08月02日に、内科で、患者番号500の患者の診察が行われ、クライアント2において、「記事」の詳細内容が入力されたものとする。この場合、登録データ作成部21は、患者番号500の目次部ツリーに、日付510(2008/08/02)→部署「内科」5201→タイトル「記事」5301の枝を、作成する。タイトル「記事」5301には、本文格納部30におけるその記事の詳細内容の格納場所のアドレスが格納される。
【0051】
この後、同日に、内科で、同じ患者の診察が行われ、クライアント2において、その診察に対応する処方オーダが入力されたものとする。この時点で、患者番号500の目次部ツリーに、日付510(2008/08/02)→部署「内科」5201の枝が、すでに作成されている。そこで、登録データ作成部21は、部署「内科」5201の子ノードに、タイトル「処方」5311の枝を追加する。さらに、登録データ作成部21は、タイトル「処方」5311に、本文格納部30におけるその処方オーダの詳細内容の格納場所のアドレスを格納する。
【0052】
この後、同日に、看護科で、同じ患者の看護計画が立てられ、クライアント2において、その看護問題の詳細内容が入力されたものとする。この時点で、目次部31の患者番号500の目次部ツリーに、日付510(2008/08/02)の枝が既に作成されているため、登録データ作成部21は、日付510の子ノードとして、部署「看護科」5211→タイトル「看護問題」5321の枝を追加する。さらに、登録データ作成部21は、タイトル「看護問題」5321に、本文格納部30におけるその看護問題の詳細内容の格納場所のアドレスを格納する。
【0053】
また、2008年8月12日に、再び、内科で同じ患者の医用画像の撮影と診察とが行われ、クライアント2において、記事と、画像オーダが入力されると、登録データ作成部21は、患者番号500の子ノードとして、日付(2008/08/12)511を追加する。さらに、登録データ作成部21は、日付(2008/08/12)511の子ノードとして、部署「内科」5221を作成し、その子ノードとして、タイトル「記事」5331と、タイトル「画像」5341とを作成する。
【0054】
一方、クライアント2から、電子カルテ情報の検索要求を受信すると、検索部22は、目次部ツリーを検索する。例えば、患者番号500の患者の2008年8月2日の電子カルテ情報の検索要求を受信すると、検索部22は、
図6の検索ツリーを検索し、2008年8月2日において、部署「内科」5201の下に、タイトル「記事」5301、タイトル「処方」5311が登録されていることと、部署「看護科」5211の下に、タイトル「看護問題」5321が、登録されていることと、各タイトルの詳細内容の格納場所を取得する。表示データ作成部23は、検索された格納場所から、詳細内容を読み出す。表示データ作成部23は、目次部ツリーの検索結果に基づいて、
図3の目次表示部303に表示されるデータを作成し、本文格納部30から読み出された詳細内容に基づいて、本文表示部304に表示されるデータを作成する。表示データ作成部23は、作成されたデータを、クライアント2に送信する。
【0055】
(索引部)
索引部32は、本文格納部30に格納された詳細内容を、日付毎に分類して管理する。
索引部32には、詳細内容を管理するための管理情報として、探索木としての検索ツリー(索引部ツリー)が構築されている。
図7には、この索引部ツリーの一例が示されている。この索引部ツリーは、患者毎に構築されており、患者番号600がルートとなっている。
【0056】
その患者番号600の子ノードは、タイトルとなっている。例えば、
図7では、例えば、患者番号600の下に、タイトル「記事」610、タイトル「処方」611、タイトル「看護問題」612、タイトル「画像」613が子ノードとして接続されている。
【0057】
そのタイトルの子ノードは、日付である。例えば、
図7では、タイトル「記事」610の下に、日付620(2008/8/2)と、日付621(2008/8/12)が子ノードとして接続されている。同様に、タイトル「処方」611の下に、日付622(2008/8/2)が接続され、タイトル「看護問題」612の下に、日付623(2008/8/2)が接続され、タイトル「画像」613の下に、日付624(2008/8/12)が接続されている。各日付620、621、622、623、624には、本文格納部30における電子カルテ情報の格納場所のアドレスが格納されている。
【0058】
登録データ作成部21は、本文格納部30に詳細内容を格納する際に、その詳細内容を管理するための管理情報としての索引部ツリーを作成する。
【0059】
例えば、2008年8月2日に、内科で、患者番号600の患者の診察が行われ、クライアント2において、記事が入力されたものとする。この場合、登録データ作成部21は、索引部32の患者番号600の索引部ツリーに、タイトル「記事」610→日付620(2008/08/02)の枝を追加する。すなわち、患者番号600の子ノードとしてタイトル「記事」610が作成され、その子ノードとして、日付620(2008/08/02)が作成される。また、登録データ作成部21は、日付620に、本文格納部30における、その日付に対応するタイトル「記事」610の詳細内容の格納場所のアドレスを格納する。
【0060】
この後、同日に、内科で、同じ患者の診察が行われ、クライアント2において、その診察に対応する処方オーダが入力されたものとする。この時点で、患者番号600の索引部ツリーは、既に作成されているため、登録データ作成部21は、患者番号600の子ノードとして、タイトル「処方」611を追加し、さらにその子ノードとして、日付622(2008/08/02)を追加する。登録データ作成部21は、日付622(2008/8/2)に、本文格納部30における、その日付に対応するタイトル「処方」611の詳細内容の格納場所のアドレスを格納する。
【0061】
この後、同日に、看護科で、同じ患者の看護計画が立てられ、クライアント2において、その看護問題が入力されたものとする。この時点で、患者番号600の索引部ツリーは、既に作成されているため、登録データ作成部21は、患者番号600の子ノードとして、タイトル「看護問題」612を追加し、さらにその子ノードとして、日付623(2008/08/02)を追加する。登録データ作成部21は、日付623(2008/08/02)に、本文格納部30における、その日付に対応するタイトル「看護問題」612の詳細内容の格納場所のアドレスを格納する。
【0062】
また、2008年8月12日に、再び内科で同じ患者の医用画像の撮影と診察とが行われ、クライアント2において、記事と、画像オーダが入力されたものとする。この時点で、患者番号600とその子ノードであるタイトル「記事」610は、既に作成されているため、登録データ作成部21は、タイトル「記事」610の子ノードとして、日付621(2008/08/12)を追加するとともに、患者番号600の子ノードとして、タイトル「画像」613を追加し、その子ノードとして日付624(2008/08/12)を追加する。登録データ作成部21は、日付621、624に、本文格納部30における、それぞれの詳細内容の格納場所のアドレスを格納する。
【0063】
一方、クライアントから、電子カルテ情報の検索要求を受信すると、検索部22は、索引部32に構築された索引部ツリーを検索する。例えば、患者番号600の患者のタイトル「記事」610の電子カルテ情報の検索要求を受信すると、検索部22は、例えば、
図7の索引部ツリーを検索し、それらのタイトル「記事」610であって、日付620(2008/8/2)の詳細内容の格納場所と、日付621(2008/8/12)の詳細内容の格納場所とを取得する。表示データ作成部23は、検索された格納場所から、それぞれの詳細内容を読み出す。検索された索引部ツリーの検索結果に基づいて、
図4の索引表示部403に表示されるデータを作成し、読み出された詳細内容に基づいて、本文表示部404に表示されるデータを作成する。表示データ作成部23は、作成されたデータを、クライアント2に送信する。
【0064】
次に、本実施形態に係る電子カルテシステム1の動作について説明する。
【0065】
(入力処理)
まず、電子カルテ入力画面100を参照しながらの電子カルテ情報の入力から、その電子カルテ情報のデータベース部12への登録までの処理の流れについて説明する。
【0066】
図8に示すように、まず、クライアント2において、ユーザが、操作入力により電子カルテの入力を指定すると、クライアント2のディスプレイに、
図2に示す電子カルテ入力画面100が表示される(ステップ700)。この状態で、ユーザが、電子カルテ入力画面100を参照しつつ、操作入力インターフェイスを操作して、電子カルテ情報を、クライアント2に入力する。
【0067】
電子カルテ情報の入力完了の操作入力がなされ、入力が完了すると、(ステップ701;Yes)、入力された電子カルテ情報は、カルテデータ作成要求とともに、ネットワーク4を介して、電子カルテサーバ3に送信される(ステップ702)。
【0068】
カルテデータ作成要求を受信すると、電子カルテサーバ3の登録データ作成部21は、本文格納部30に、電子カルテ情報に含まれる各タイトルの詳細内容を格納する(ステップ703)。このとき、登録データ作成部21は、その格納場所のアドレスを保持しておく。
【0069】
続いて、登録データ作成部21は、目次部31における目次部ツリーの構築を行う(ステップ704)。これにより、
図6の目次部ツリーに、今回の電子カルテ情報に相当する探索木が追加される。なお、前述のように、目次部ツリーの末端のノードであるタイトルには、本文格納部30における詳細内容の格納場所のアドレスが格納される。
【0070】
続いて、登録データ作成部21は、索引部32における索引部ツリーの構築を行う(ステップ705)。これにより、
図7の索引部ツリーに、今回の電子カルテ情報に相当する探索木が追加される。なお、前述のように、索引部ツリーの末端のノードである日付には、本文格納部30における詳細内容の格納場所のアドレスが格納される。
【0071】
ステップ703、704、705の一連のデータベース部12に対する登録が完了した後、電子カルテサーバ3は、終了通知をクライアント2に通知する(ステップ706)。これにより、入力処理が完了する。
【0072】
(出力処理)
次に、
図3、
図4の電子カルテ出力画面200を表示するための手順について説明する。
【0073】
図9に示すように、クライアント2の操作入力インターフェイスが操作され、クライアント2のディスプレイ上に電子カルテ出力画面200を表示させるように、アプリケーションを起動させると、クライアント2のディスプレイには、
図3、
図4の電子カルテ出力画面200のいずれかが起動され、表示される(ステップ800)。なお、いずれの電子カルテ出力画面200が表示されるかは、デフォルトで定められている。
【0074】
続いて、クライアント2は、表示データ作成要求を、電子カルテサーバ3に送信する(ステップ801)。なお、同様に、クライアント2のディスプレイに表示されたブラウザにおいて、URLを選択した場合にも、クライアント2は、表示データ作成要求を、電子カルテサーバ3に送信するようにしてもよい。
【0075】
電子カルテサーバ3の検索部22は、表示データ作成要求に従って、検索ツリーの検索を行う(ステップ802)。このとき、検索部22は、選択されたタブが、日付タブ300である場合には、目次部31の目次部ツリーを検索するが、選択されたタブが、タイトルタブ301である場合には、索引部32の索引部ツリーを検索する。電子カルテ出力画面200では、予め選択されたタブがデフォルトで決められている。したがって、ここでは、デフォルトのタブに対応する検索ツリーを検索する。
【0076】
続いて、検索部22は、上述の検索により取得されたアドレスを用いて、本文格納部30に格納された詳細内容のデータを取得する(ステップ803)。ここでは、まだ、クライアント2において、特定の見出し(日付又はタイトル)が選択されていないので、デフォルトとして、例えば、
図6の目次部ツリーを検索する場合には、最も古い日付のものが検索され、
図7の索引部ツリーを検索する場合には、特定のタイトル(デフォルト値に規定されたタイトル)が検索される。
【0077】
次に、表示データ作成部23は、表示データを作成する(ステップ804)。より具体的には、表示データ作成部23は、目次部31又は索引部32の検索により得られたデータに基づいて、
図3の目次表示部303又は
図4の索引表示部403に表示される表示データを作成する。そして、表示データ作成部23は、目次部31又は索引部32の検索により得られたデータと、本文格納部30から取得された詳細内容のデータとに基づいて、本文表示部304、404に表示されるデータを作成する。このデータは、URLが格納されたXML形式で作成される。
【0078】
続いて、表示データ作成部23は、作成された表示データを、クライアント2に送信する(ステップ805)。
【0079】
クライアント2は、送信された表示データの解析を行う(ステップ806)。そして、その解析が完了した後、クライアント2は、表示データに従って、電子カルテ出力画面200を表示する(ステップ807)。これにより、
図3又は
図4に示すような電子カルテ出力画面200が表示される。
【0080】
続いてクライアント2は、処理を終了するか否かを判定する(ステップ808)。この判定が否定されると(ステップ808;No)、クライアント2は、タブが切り換わったか又は選択される見出しが変わったか否かを判定する(ステップ809)。タブが切り換えられるか、選択される見出しが変わると(ステップ809;Yes)、ステップ801以降の処理が繰り返される。
【0081】
この場合の表示データ作成要求(ステップ801)には、切り替えられたタブや、選択された見出しに関する情報が含まれているので、検索部22は、そのタブや見出しに基づいて、目次部ツリー又は索引部ツリーを検索し(ステップ802)、詳細内容を本文格納部30から取得する(ステップ803)。そして、新たに作成(ステップ804)された表示データが送信され(ステップ805)、クライアント2における表示データの解析(ステップ806)、出力画面表示(ステップ807)が行われ、電子カルテ出力画面200の表示内容が更新される。
【0082】
このようにして、タブが切り換えられるか、見出しが選択される度に(ステップ809;Yes)、ステップ801以降の処理が繰り返され、電子カルテ出力画面200の表示状態が切り換えられる。
【0083】
以上詳細に説明したように、本実施形態に係る電子カルテシステムによれば、クライアント2のディスプレイには、目次表示部303又は索引表示部403のような項目の見出しを表示する表示部と、その項目の詳細内容を表示する本文表示部304、404とが表示されている。そして、目次又は索引で見出しが選択されると、それらに対応する詳細内容を本文表示部304、404に表示することができる。このように、目次又は索引を用いて、電子カルテ情報の中から、表示したい内容を選択的に表示することができるので、電子カルテに記載された情報を、見やすくすることができる。
【0084】
本実施形態に係る電子カルテシステムによれば、日付単位で、電子カルテ情報の詳細内容を表示することもできるし、タイトル毎に、電子カルテ情報の詳細内容を表示することもできる。このようにすれば、電子カルテ情報の表示形式の多様性が増すので、電子カルテをさらに見やすくなる。
【0085】
本実施形態では、クライアント2において、電子カルテ情報を入力するときには、その日の診察で得られた情報を入力するのに対し、日付タブをクリックして、時系列で、電子カルテ情報を表示することもできるし、タイトルタブをクリックして、タイトル毎にまとめた状態で、電子カルテ情報を表示することもできる。例えば、その患者について過去の診療記録を参照したい場合、時系列ではなく、タイトルで電子カルテ情報を表示すれば、その時の症状や罹患している病気と関連する症状が、過去の他の部署を含む診察履歴に無いかどうかを確認することができる。
【0086】
また、本実施形態に係る電子カルテシステム1によれば、各項目のタイトルとして、デフォルト値を用いることもできるが、クライアント2における操作入力により、編集することもできる。このようにすれば、紙カルテと同様に、多様性のある情報入力が可能となるので、操作性が増す。また、デフォルト値を決めてあるので、タイトルの未入力が防止される。
【0087】
クライアント2及び電子カルテサーバ3は、ソフトウエアプログラムとハードウエアとの協調動作で実現される。すなわち、クライアント2及び電子カルテサーバ3のコンピュータのCPUが、同コンピュータ内のROM等の記憶装置に格納されたソフトウエアプログラムを実行することにより、クライアント2及び電子カルテサーバ3の機能が実現される。
【0088】
これらのコンピュータの記憶装置に格納されるソフトウエアプログラムは、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)、MO(Magneto Optical disc)、フレキシブルディスクなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して配布され、インストールされるようになっていてもよい。また、インターネット等の通信ネットワーク上のサーバに格納された当該プログラムを、当該コンピュータにダウンロードして、インストールするようにしてもよい。