特許第5679444号(P5679444)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ パナホーム株式会社の特許一覧

<>
  • 特許5679444-試験片の強度を体感する装置 図000002
  • 特許5679444-試験片の強度を体感する装置 図000003
  • 特許5679444-試験片の強度を体感する装置 図000004
  • 特許5679444-試験片の強度を体感する装置 図000005
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5679444
(24)【登録日】2015年1月16日
(45)【発行日】2015年3月4日
(54)【発明の名称】試験片の強度を体感する装置
(51)【国際特許分類】
   G01N 19/04 20060101AFI20150212BHJP
   G01N 3/00 20060101ALI20150212BHJP
【FI】
   G01N19/04 D
   G01N3/00 Q
【請求項の数】7
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2011-120735(P2011-120735)
(22)【出願日】2011年5月30日
(65)【公開番号】特開2012-247363(P2012-247363A)
(43)【公開日】2012年12月13日
【審査請求日】2014年3月28日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004673
【氏名又は名称】パナホーム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104134
【弁理士】
【氏名又は名称】住友 慎太郎
(72)【発明者】
【氏名】永野 俊夫
(72)【発明者】
【氏名】深蔵 勝哉
(72)【発明者】
【氏名】三間 武師
【審査官】 萩田 裕介
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−218601(JP,A)
【文献】 実開昭48−096991(JP,U)
【文献】 特開2003−185548(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 19/04
G01N 3/00 − 3/62
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
床面に載置される基板と、
前記基板に、該基板との間に空間を隔てて脱着自在に固定されかつ上面に被験者の足が載せられる踏み台と、
前記踏み台に乗った被験者が上向きに引っ張る引張具とを具え、
前記踏み台は、上下方向に貫通した孔部を有し、
前記基板の上面には、第1部材と、この第1部材の上に接着されかつ前記孔部よりも大きな形状を有することにより、前記孔部を通過不能な第2部材とを含む強度試験用の試験片の前記第1部材のみを取り外し可能に支持する固定具が設けられ、
前記引張具は、前記孔部を通過して上下にのびる紐状体と、該紐状体の一端側に設けられかつ前記固定具に支持された試験片の前記第2部材に固着される取付治具と、前記紐状体の他端側に設けられかつ前記踏み台に乗った被験者に把持される把持部とを具えることを特徴とする試験片の強度を体感する装置。
【請求項2】
前記試験片は、前記第1部材が建築物の壁下地材であり、かつ、前記第2部材がタイルであるタイル壁である請求項1記載の試験片の強度を体感する装置。
【請求項3】
前記取付治具は、前記第2部材の上面に固定されるプレートと、このプレートの上面に固定されたナットと、該ナットに脱着自在かつ前記紐状体の一端側に設けられたボルト金物とを含む請求項1又は2に記載の試験片の強度を体感する装置。
【請求項4】
前記プレートは、前記第1部材と前記第2部材とを接着する接着剤よりも接着強度の大きい接着剤で前記第2部材に固着される請求項3に記載の試験片の強度を体感する装置。
【請求項5】
前記引張具は、引張力を測定する計測装置を含む請求項1乃至4のいずれかに記載の試験片の強度を体感する装置。
【請求項6】
前記踏み台は、前記基板に支持された試験片を透視可能な透明材からなる請求項1乃至5のいずれかに記載の試験片の強度を体感する装置。
【請求項7】
前記基板の下面には、滑り止め用のゴムシートが貼着される請求項1乃至6のいずれかに記載の試験片の強度を体感する装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、試験片の強度を自ら体感しうる装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、壁下地材の表面に、タイルが接着剤を介して貼り付けられた工業化住宅が提案されている(例えば、特許文献1参照)。このような工業化住宅では、タイルの接着の強度が、耐久性の重要な指標となっており、カタログ等に具体的な接着強度の測定値が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−9274号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、一般顧客に対しては、上述のような数値だけでは、タイルの接着の強度をなかなか理解してもらえないという問題があった。
【0005】
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、床面に載置される基板と、該基板に固定される踏み台と、被験者が上向きに引っ張る引張具とを具え、基板の上面に、第1部材と、この第1部材の上に接着されかつ踏み台の孔部よりも大きな形状を有する第2部材とを含む強度試験用の試験片の第1部材のみを取り外し可能に支持する固定具を設けることを基本として、試験片の強度を被験者自ら体感しうる装置を提供することを主たる目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のうち請求項1記載の発明は、床面に載置される基板と、前記基板に、該基板との間に空間を隔てて脱着自在に固定されかつ上面に被験者の足が載せられる踏み台と、前記踏み台に乗った被験者が上向きに引っ張る引張具とを具え、前記踏み台は、上下方向に貫通した孔部を有し、前記基板の上面には、第1部材と、この第1部材の上に接着されかつ前記孔部よりも大きな形状を有することにより、前記孔部を通過不能な第2部材とを含む強度試験用の試験片の前記第1部材のみを取り外し可能に支持する固定具が設けられ、前記引張具は、前記孔部を通過して上下にのびる紐状体と、該紐状体の一端側に設けられかつ前記固定具に支持された試験片の前記第2部材に固着される取付治具と、前記紐状体の他端側に設けられかつ前記踏み台に乗った被験者に把持される把持部とを具えることを特徴とする。
【0007】
また、請求項2記載の発明は、前記試験片は、前記第1部材が建築物の壁下地材であり、かつ、前記第2部材がタイルであるタイル壁である請求項1記載の試験片の強度を体感する装置である。
【0008】
また、請求項3記載の発明は、前記取付治具は、前記第2部材の上面に固定されるプレートと、このプレートの上面に固定されたナットと、該ナットに脱着自在かつ前記紐状体の一端側に設けられたボルト金物とを含む請求項1又は2に記載の試験片の強度を体感する装置である。
【0009】
また、請求項4記載の発明は、前記プレートは、前記第1部材と前記第2部材とを接着する接着剤よりも接着強度の大きい接着剤で前記第2部材に固着される請求項3に記載の試験片の強度を体感する装置である。
【0010】
また、請求項5記載の発明は、前記引張具は、引張力を測定する計測装置を含む請求項1乃至4のいずれかに記載の試験片の強度を体感する装置である。
【0011】
また、請求項6記載の発明は、前記踏み台は、前記基板に支持された試験片を透視可能な透明材からなる請求項1乃至5のいずれかに記載の試験片の強度を体感する装置である。
【0012】
また、請求項7記載の発明は、前記基板の下面には、滑り止め用のゴムシートが貼着される請求項1乃至6のいずれかに記載の試験片の強度を体感する装置である。
【発明の効果】
【0013】
本発明の試験片の強度を体感する装置は、床面に載置される基板と、基板に、該基板との間に空間を隔てて脱着自在に固定されかつ上面に被験者の足が載せられる踏み台と、踏み台に乗った被験者が上向きに引っ張る引張具とを具える。
【0014】
踏み台は、上下方向に貫通した孔部を有する。また、基板の上面には、第1部材と、この第1部材の上に接着されかつ孔部よりも大きな形状を有することにより、孔部を通過不能な第2部材とを含む強度試験用の試験片の第1部材のみを取り外し可能に支持する固定具が設けられる。
【0015】
さらに、引張具は、孔部を通過して上下にのびる紐状体と、該紐状体の一端側に設けられかつ固定具に支持された試験片の第2部材に固着される取付治具と、紐状体の他端側に設けられかつ踏み台に乗った使用者に把持される把持部とを具える。
【0016】
このような装置は、引張具を上向きに引っ張ることにより、試験片の強度を被験者に容易に体感させることができる。また、試験片は、疲労や劣化によって破壊しても、踏み台の孔部を通過し得ず抜け止めされ、ひいては破壊による勢いで被験者が転倒したり、該試験片が被験者に当たるのを確実に防ぎうる。
【0017】
また、踏み台には、引張力が直接作用しないため、被験者がバランスを崩して踏み台が浮き上がるのを抑制でき、被験者の転倒を確実に防ぎうる。
【0018】
さらに、基板は、試験片の第1部材のみを取り外し可能に支持する固定具が設けられるため、様々な試験片に交換して使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本実施形態の試験片の強度を体感する装置を示す断面図である。
図2図1の分解斜視図である。
図3図1の拡大図である。
図4】本発明の他の使用例を示す部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1に示されるように、本実施形態の装置1は、強度試験用の試験片6の強度を、例えば、一般顧客等の被験者M自らが体感しうる装置である。この装置1は、床面FLに載置される基板2と、該基板2に空間Sを隔てて固定されかつ上面3uに被験者Mの足Mfが載せられる踏み台3と、該踏み台3に乗った被験者Mが上向きに引っ張る引張具4とを具える。
【0021】
図2に示されるように、前記基板2は、例えば、平面視略正方形の板状に形成され、その一辺L1が600〜800mm程度、厚さW1(図3に示す)が5〜15mm程度のものが示されている。また、基板2としては、特に限定されないが、床面FLに安定して載置しうる観点より、例えば、強度や質量の大きな鉄等の金属材料が好ましい。
【0022】
また、本実施形態の基板2の下面2dには、その四隅に、滑り止め用のゴムシート7が貼着されている。このようなゴムシート7は、床面FLに対する基板2の位置ずれを防止するのに役立つ。
【0023】
図1に示されるように、前記基板2の上面2uには、試験片6が固着される。前記試験片6は、基板2の上面2uに固着される第1部材11と、この第1部材11の上に接着される第2部材12とを含む。
【0024】
本実施形態の試験片6は、第1部材11が建築物の壁下地材からなり、かつ第2部材12がタイルからなるタイル壁として構成される。これらの第1部材11及び第2部材12は、例えば、タイル壁の施工時に使用される湿気硬化型接着剤、又は熱硬化型接着剤等の接着剤13を用いて固着されている。
【0025】
前記第1部材11は、図2に示されるように、例えば、平面視において、基板2よりも小さい略正方形の板状に形成され、その一辺L2が200〜400mm程度、厚さW2(図3に示す)が10〜20mm程度のものが示されている。この第1部材11のみが、その四方に配される固定具14によって、取り外し可能に基板2に支持される。
【0026】
前記固定具14は、図3に示されるように、基板2の上面2uに沿ってのびる下フランジ14dと、下フランジ14dの内縁から第1部材11の外縁11sに沿って垂直にのびるウエブ14vと、該ウエブ14vの上端から第1部材11の上面11uに沿ってのびる上フランジ14uとを含み、断面略Z字状に形成される。
【0027】
前記下フランジ14dには、上下方向に貫通する孔部15が設けられる。この孔部15及び基板2の孔部2hには、例えば、緩み止め用のバネ座金16を介してボルト17が螺合され、下フランジ14dが基板2に固着される。また、ウエブ14vの上下方向の長さL3は、試験片6の第1部材11の前記厚さW2と同一又は小に設定される。
【0028】
これにより、固定具14は、下フランジ14dが基板2に固着されることによって、上フランジ14uと基板2との間に、試験片6の第1部材11のみを挟み込むことができ、該第1部材11を支持しうる。また、固定具14は、ボルト17、及びバネ座金16が取り外されることにより、試験片6を基板2から容易に取り外しうる。
【0029】
図2に示されるように、前記第2部材12は、第1部材11よりも小、かつ踏み台3を上下方向に貫通する孔部18よりも大に形成される。また、本実施形態の第2部材12は、例えば、平面視横長矩形状に形成され、その長手方向の長さL4aが120〜170mm程度、短手方向の長さL4bが30〜60mm程度、厚さW4(図3に示す)が5〜10mm程度のものが示される。
【0030】
前記踏み台3は、平面視において基板2と略同一形状に形成され、一辺L5が600〜800mm程度、厚さW5(図3に示す)が15〜25mm程度のものが示される。また、踏み台3の前記孔部18は、平面視において、直径L6が50〜70mm程度の円形状に形成される。
【0031】
また、踏み台3は、四辺のうち向きあう二辺が基板2の上面2uに固着される一対の支持部21によって支持される。これにより、踏み台3は、図1に示されるように、基板2との間に、垂直方向の空間Sを隔てて配置される。
【0032】
前記支持部21は、図3に示されるように、基板2の上面2uに沿ってのびる下フランジ21d、下フランジ21dの内端から踏み台3に向かって垂直にのびるウエブ21vと、ウエブ21vの上端から踏み台3の下面3dに沿って外側へのびる上フランジ21uとを含み、断面略コ字状のアングル材で形成される。この下フランジ21dは、例えば図示しないボルト、接着剤、又は溶接等を用いて基板2の上面2uに固着される。
【0033】
また、前記支持部21の上フランジ21u、及び踏み台3には、上下方向に貫通する孔部22、23がそれぞれ設けられる。この孔部22、23には、例えば、踏み台3側から平座金26を介してボルト24が挿通された後に、上フランジ21uの下面側で、該ボルト24に、バネ座金27を介してナット25が螺合されることにより、踏み台3が支持部21を介して基板2に固定される。
【0034】
一方、ボルト24、ナット25、平座金26、及びバネ座金27を、孔部22、23から取り外されることにより、踏み台3を基板2から容易に取り外すことができる。このように、踏み台3は、基板2に脱着自在に固定されるため、試験片6の取り替えやメンテナンス等を容易に行いうる。
【0035】
また、前記踏み台3は、基板2に支持された試験片6を上方から透視可能な透明材から形成されるのが好ましい。これにより、被験者Mは、引張の前後に亘って、試験片6の状態や、装置1の構成を容易に確認することができる。なお、踏み台3には、特に限定されないが、硬質の透明アクリル板や、強化ガラス等から形成されるのが望ましい。
【0036】
図1に示されるように、前記引張具4は、踏み台3の前記孔部18を通過して上下にのびる紐状体31と、該紐状体31の一端側(下端側)に設けられ、かつ試験片6の第2部材12に固着される取付治具32と、紐状体31の他端側(上端側)に設けられかつ踏み台3に乗った被験者Mに把持される本例では棒状の把持部33とを具える。
【0037】
このような装置1は、被験者Mが引張具4を上向きに引っ張ることにより、その引張力Fを試験片6の第1部材11と第2部材12とを剥離させる向きに作用する。従って、強い力で被験者Mが試験片6の第2部材12が剥離しないことで、試験片6の接着の強度を被験者Mに容易に体感させることができる。
【0038】
また、試験片6の第2部材12は、踏み台3の孔部18を通過不能に形成されるため、被験者Mが引張具4を引張している最中に、万が一、第2部材12が第1部材11から剥離したとしても、第2部材12が孔部18を通過し得ず抜け止めされて、引張具4の抜けが拘束される。これにより、被験者Mが転倒したり、該試験片6が被験者Mに当たるのを確実に防ぎうる。
【0039】
さらに、踏み台3には、引張力Fが直接作用しないため、被験者Mがバランスを崩して踏み台3が浮き上がるのを抑制でき、被験者Mの転倒を確実に防ぎうる。また、基板2は、試験片6の第1部材11のみを取り外し可能に支持する固定具14が設けられるため、様々な試験片6に交換して繰り返し使用することができる。
【0040】
前記紐状体31は、例えば、金属線材を環状にしたものを繋げたチェーンが用いられるのが望ましい。このような紐状体31は、被験者Mの引張力Fによって破断するのを防ぎうるとともに、該引張力Fを試験片6に確実に伝達しうる。
【0041】
また、紐状体31には、引張力Fを測定する計測装置34が取り付けられてもよい。このような計測装置34は、被験者Mによる引張力Fを具体的な数値として表示でき、該被験者Mに対して、接着の強度の理解をより深めさせるのに役立つ。
【0042】
本実施形態の取付治具32は、図2及び図3に示されるように、試験片6の第2部材12の上面に固定されるプレート36と、このプレート36の上面に溶接等により固定されるナット37と、該ナット37に脱着自在に取り付けられるボルト金物38とを含む。
【0043】
前記プレート36は、踏み台3の孔部18よりも大に形成される。これにより、プレート36は、第2部材12が第1部材11から剥離した際に、第2部材12とともに、孔部18で抜け止めされる。本実施形態のプレート36は、平面視において試験片6の第2部材12と略同一形状に形成さた金属材からなる。
【0044】
また、本実施形態のプレート36は、第1部材11と第2部材12とを接着する接着剤13よりも接着強度の大きい接着剤で、第2部材12に固着される。これにより、第1部材11と第2部材12とが剥離する前に、プレート36が第2部材12から剥離するのを抑制でき、試験片6の接着の強度の評価を適切に行いうる。
【0045】
前記ボルト金物38は、例えばアイボルトであって、ナット37に螺合されるネジ部38aと、該ネジ部38aの上端に配されるリング部38bとを含む。このリング部38bには、紐状体31の一端側(下端側)が固着され、被験者Mの引張力F(図1に示す)をナット37及びプレート36に確実に伝達しうる。
【0046】
また、ボルト金物38は、ナット37から取り外すことにより、該ナット37を含むプレート36と、把持部33を含む紐状体31とを容易に分離することができ、メンテナンス性を向上しうる。
【0047】
前記把持部33は、図1に示されるように、水平方向にのびかつ被験者Mに把持される円筒状部33aと、該円筒状部33aの幅方向の中央で下方に突出する突起部33bとを含む。この突起部33bには、その幅方向の中央で貫通する孔40(図1に示す)が形成され、該孔40に紐状体31の他端側(上端側)が固着される。
【0048】
以上のように、本実施形態では、試験片6としてタイル壁からなるものを例示して説明したが、このような実施形態に限定されるものではない。例えば、試験片6には、第1部材11が木材(図示省略)からなり、かつ第2部材12がネジやビス等の固定具(図示省略)からなるものでもよい。このような試験片6では、ネジやビス等の固定具の引抜の強度を、被験者Mに体感させることができる。
【0049】
また、図4には、本発明の装置1の他の使用例が示される。この実施例では、建築物の外壁等に用いられる断熱ボード42の圧縮強度を体感させることができる。この使用例では、基板2と踏み台3との間にプレート36が配置されるとともに、該プレート36の上面36uに、断熱ボード42、42が固着される。
【0050】
これにより、被験者M(図1に示す)が引張具4を上向きに引っ張ることにより、プレート36と踏み台3との間で断熱ボード42を圧縮させることができ、該断熱ボード42の圧縮の強度を容易に体感させることができる。
【0051】
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
【符号の説明】
【0052】
1 試験片の強度を体感する装置
2 基板
3 踏み台
4 引張具
6 試験片
11 第1部材
12 第2部材
31 紐状体
32 取付治具
33 把持部
図1
図2
図3
図4